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新生・アントラーズ、開幕直前の声

[鹿島]小笠原選手「何事にも勝てるような試合にしたい」。“特別なJ1開幕戦”。被災地・鹿島から届く印象に残った言葉
 明日、いよいよJ1が開幕します。
 東日本大震災から一年。鹿島にとっては特別な試合でもあると思います。開幕戦のカードが仙台とであり、かつ開戦の舞台がアウェイのユアテックスタジアムであるというのも“特別視”せざるを得ません。その意味も込めて、印象に残った言葉をいくつか紹介したいと思います。
「楽しみですね。ここまで良い準備ができたと思うし順調にやれてきたと思う。試合だけじゃなくて何事にも勝てるようにしたい。いろんな意味のある試合にしたい」(小笠原満男選手)
「ふと顔を上げたときにサポーターやサポーターが掲げているモノを見ると違った感情が出てくる。いきなり開幕で当たっちゃうけど、個人的にはベガルタと一緒に頑張っていきたい気持ちがある。お互い頑張っていきたいチームなので、いい試合をしたい。復興にはまだまだ時間がかかるし手助けが必要なので、長い目で見て一緒に優勝争いまで絡んでいきたいと思う」(小笠原選手)
「震災以降、復興を目指して頑張ってきた私たちがグラウンドで良いプレーをすることで、また喜びや楽しみ、夢を与えていきたいと思う」(ジョルジーニョ監督)
「震災から1年目のこういう日にJリーグが開幕されるということで、また別に、胸に刻まれることがあると思う」(増田誓志選手)
 なかでも、鹿島のみならず、Jリーグ、そして“サッカー界”のなかでも先頭に立って復興活動を進めてきた小笠原選手の言葉はさすがで、すべてが説得力のある言葉でした。また個人的には、囲み取材のなかでジョルジーニョ監督が話していたことに非常に感銘を受けましたが、今回は震災について印象に残った言葉のみを紹介しました。人柄もあると思いますが、それでもこの監督から発せられる言葉は暖かく、けれどすごく熱を感じます。機会があれば、こちらも紹介したいと思います。
 ジョルジーニョ新監督のもと、「新生・アントラーズ」が迎える特別な試合。ユアテックスタジアムで、すばらしい試合が見られることを期待したいと思います。

(鹿島担当 村本裕太)

開幕直前、チームの声である。
やはり、仙台という相手、3月11日の前日というスケジュール上、震災に絡めたコメントを集めたとのこと。
それぞれ思いもあろう。
復興しきらぬところも多い。
多くの民に喜びを与えるためにも、普段通りの試合をせねばなるまい。
期待しておる。

ジョルジーニョ監督、常に優勝を狙う

浦和は「スペクタクル」宣言!18クラブ監督が意気込み語った
 Jリーグの20年目のシーズンは4日のJ2に続き、10日に各地でJ1が開幕。18クラブの監督が熱戦を前に意気込みを語った。

 【仙台―鹿島】

 仙台・手倉森監督 団結力を見せて、優勝に向かって努力する。開幕戦からその姿勢を表現したい。

 鹿島・ジョルジーニョ監督
 目標はリーグの主役になること。2位や3位ではなく、常に優勝を狙わないといけない。

鹿島を良く理解し、鹿島の方向性を語るジョルジーニョ監督である。
今季は必ずや優勝戦線に絡み続け、最後には笑いたい。
今季の開幕が嬉しい。
期待しておる。

20年目シーズン開幕

20年目の記念すべきシーズンを共に闘え
08 3月 2012



20年目のシーズンが開幕。

節目となる特別な1年。その栄光の頂点を目指して、各地で熱き闘いが繰り広げられる。

リーグ随一の盟主であり、これまで数々のタイトルを獲得してきた鹿島アントラーズは、新シーズンも変わらぬ姿勢で勝利を追求する。常勝軍団の歩む道はただ一つ。揺るぎない誇りと強さで、「王道を行け」。

リーグ開幕初期に苦しいシーズンも経験した浦和レッドダイヤモンズは、その茨の道を乗り越え、2007年にはアジアの頂点にまで上り詰めた。どんな逆境にも抗い、どんな困難にも屈しない魂こそが、浦和レッズの原点。いま再び、その「闘志を証明せよ」。

クラブ、選手、サポーター。そのすべての力を団結させ、三本の矢となって闘いに挑むのが、サンフレッチェ広島のアイデンティティー。すべてはサンフレッチェのために。20年目のシーズンに向けて、その「想いを加速せよ」。

NIKE FOOTBALLは、この記念すべき1年を様々な形でサポートする。
FACEBOOKを中心としたコミュニケーションからメモリアルプロダクトの開発まで、頂点を目指す20年目のシーズンを、共に闘うことを誓う。


Jリーグの開幕を伝えるナイキである。
勝利への飽くなき追求をする鹿島は「王道を行け」
誇りを持ち、次の史上初を目指したい。

シャルケ・篤人、EL先発フル出場

欧州リーグ決勝トーナメント2回戦第1戦 シャルケ0―1トウェンテ (3月8日)

トウェンテ戦で攻め込むシャルケの内田(中央)
Photo By AP


 シャルケのDF内田は久々のフル出場。スピードある相手選手に対してうまく体を入れて止めるなどアピールし「チャンスがあればというか、試合に出られれば一生懸命やるだけ」と話した。

 簡単には出場機会を与えられない状況が続いているが、「(日本では)普通にやって試合に出られる繰り返しの毎日が嫌だったから、こっちに来た。そういう刺激があった方が僕は面白い」ときっぱり。ホームでの第2戦に向けては「普通にやれればいいかな」と強気の姿勢を崩さなかった。

[ 2012年3月9日 10:27 ]

「懸命さで頑張った」内田の評価まずます

トウェンテ戦でチャンスを逃し、悔しがるシャルケの内田(中央)=エンスヘーデ(AP)

ELに先発フル出場したシャルケの篤人である。
結果は微妙な判定のPKにより敗戦し、残念なものとなった。
その篤人が、日本に於いて競争もなくレギュラーを与えられておったことに不満を持っておったとのこと。
これは篤人の責任でも、ましてや起用したアウトゥオリ監督・オリヴェイラ監督の起用法に問題があったわけではない。
単に篤人を超える選手が出てこなかっただけである。
事実、篤人が抜けた鹿島は、攻撃力がガクッと落ち、リーグ戦を獲れずにおる。
名良橋の後継者として成長した篤人以上の右SBはそうはおらぬ。
鹿島としては、伊東にその重責を担うべく成長して欲しいと願っておる。
憧れる選手として篤人を挙げる伊東は、弛まぬ上下動を売りとするサイドバックである。
篤人とはタイプが異なるといって良かろう。
異なるプレイスタイルでまずはレギュラーを奪って欲しいところ。
伊東の成長に期待大である。

イラク監督・ジーコ、日本と同組に

ジーコ監督「日本とW杯へ」=サッカーW杯予選
 元日本代表監督のジーコ氏率いるイラクが、日本と同組に入った。昨年8月から監督を務める同氏は抽選に立ち会い、「日本とイラクが出場権を得ることが望ましい」とコメント。イラクが予選突破すれば1986年メキシコ大会以来となり、かつていた日本とそろっての出場に意欲を示した。
 ジーコ氏はB組について「オーストラリアと日本が頭一つ抜けているのは事実」と冷静に分析。その上で「イラクは経験を積んできた。強いチームがひしめく中、ブラジルに導くため長い時間を費やしてきた」と話し、自らの母国で行われるW杯出場へ力を込めた。日本代表については「いい選手がそろっている。特に香川(ドルトムント)は局面を変える力がある」と警戒していた。(クアラルンプール時事)
[ 時事通信 2012年3月9日 19:48 ]


ブラジルW杯アジア最終予選に於いて日本と同組となったイラクのジーコ監督のコメントである。
かなり日本をリスペクトしてくれておる。
出来れば、ジーコの申すように日本とイラクが予選通過出来れば嬉しく思う。
とはいえ、豪州は頭抜けた強さを誇っており、気を抜くことは難しい。
そして、ジーコのイラクも手強い相手として日本に立ちはだかって来よう。
アジア最終予選に注目である。

神戸・伊野波、開幕戦に向けてのコメント

神戸・大久保、伊野波 J1開幕へ意気込む
 J1神戸は9日、神戸市西区のいぶきの森グラウンドで10日のJリーグ開幕戦(対G大阪、万博)を翌日に控えた全体練習を行った。

 今季の目標をACL出場圏内に定める和田昌裕監督は「開幕のメンバーに選ばれた選手は誇りを持って、結果もミスも怖がらず、楽しんでもらいたい」と語った。今季から最前列でプレーするFW大久保は「早く開幕したい」と意気込み、新加入した日本代表DF伊野波は「少なからずサポーターから結果を求められる。(新戦力の)自分たちが何らかの変化を付けていければいい」と話した。

(2012年3月9日)

開幕戦に意気込む神戸の伊野波である。
期待されて加入した神戸に勝利を呼び込むプレイをしなければ、神戸のサポーターには受け入れて貰えぬであろう。
それだけの気持ちで移籍したはず。
優勝候補の一角であるガンバに土を付けることが出来るのか、かなり重要な試合となろう。
伊野波のプレイに注目である。

神戸、野沢・田代へのオファーは8月

橋本英郎連載コラム・「27」のつぶやき(1):新天地でさらなる高みへ
■「普通」なら上出来

皆さん、こんにちは。今季からヴィッセル神戸でプレーする橋本英郎です。このたび、Goal.comでコラムを書かせていただくことになりました。よろしくお願いします。

今季から神戸で戦うことを選びましたが、2つのことに心を動かされての移籍でした。最初に声をかけてもらったのは、去年の8月に入ったばかりの頃。右ひざをケガして、まだ練習に部分合流もしていない時期でした。それでも興味を持ってもらい、具体的に進められるだけの話をいただきました。ガンバからの来季の契約の提示がいつになるか分からなかったし、ケガから復帰して間もなかったので、「動いておかないと」と考えるようになったんです。

また、話を聞いた時に、タク(野沢拓也)、ユウゾウ(田代有三)といった今回来たメンバーに声をかけていると聞いて、「これは面白いな」と思ったのも大きかったですね。この2つが決め手になりました。

始動からここまで、チームとしては去年までの高い位置で奪ってからのカウンターと、ポゼッションできる部分を合わせていきたいという考えでずっと進めてきていますが、まだ共通理解ができていない感じです。これはもう少し時間をかけていきたいですね。

自分自身は、普通くらいの仕上がりです。ただ、去年のケガを気にしている状態で「普通」くらいならばまずまずかな、と思っています。今年はまず動ける体をつくりつつ、神戸らしい組織的なことも覚えていかなければいけなかった。何かを感じて、周りに言いたいことがあっても、自分が動けてできていなければ説得力がない。その同時進行が難しい。その中でも「普通にやれているんちゃう?」という評価が得られているのなら、良いのかなとは思います。

初めての移籍で気をつけたのは、「頑張りすぎない」ことです。知り合いから、移籍した選手は頑張りすぎてケガをすることが多いと言われていました。本当はもっとしたかった筋力トレーニングを控えました。体が重くなってケガしないよう、ピッチでの練習だけにしていたんです。やっとリズムが分かってきて、以前のように筋トレを入れつつ、自分の状態を上げることができるようになってきた感じです。ガンバでは調整段階で体が少し重くなってもある程度許されていたけど、神戸ではまだ僕がどんなプレーヤーかを分かってもらえていない状態。「重たい動きのプレーヤー」だと認識されてしまうと、今後やりにくくなってしまう。そこで頑張ろうとすると、ケガをしてしまう。だから筋トレを我慢していました。

いろんなことがある中で、うまくやっていく難しさ。それが移籍なのかなと思っています。でもそれは面白いですよね。それはガンバにいたら味わえなかったことですから。


■パスに見える「人助け」の欠如

神戸に来て、「ここは変えた方がいい」と感じたことがいくつかありました。その一つが、タッチ制限ありの練習での、みんなの甘さ。2タッチゲームなのに、3タッチしてもみんなが許して、流されていく。4タッチ目でも、パスが良ければ「OK」になる。でもそれって、2タッチ以内で判断ができなかったということ。それが「良いプレー」として流されていくのは違うだろうと思って、コーチ陣に言いました。

特にトラップミスが多いんですよね。トラップで少し浮いて、1タッチ余分にしてしまう。1で浮いて、2で抑えて、3で横に出して、4で蹴って良いパスが出た。それでOKではなく、それを2タッチ以内でやれないと、ポゼッションはつながっていかない。出し手の意識も低い。受け手が2タッチでプレーするなら、そうしやすいボールを出さなければいけない。右利きの選手なら右足に出した方が良いかもしれない。受け手は浮き球では困るのに、トラップミスをしたら出し手が「3タッチした」と言って、罪悪感がない。1本通ればそれでOKという考え。その辺りに、今までポゼッションではないやり方でやってきたチームなのかなと感じましたね。

一つひとつのトラップやパスを考えていけば、技術のある選手はより正確なプレーができるし、好循環になっていくと思います。今はボール回しが「人任せ」。少し動けば受けられるのに、立っているだけだったりして、「みんなで回す」という意識が低い。「自分が奪われなければいい」という考え。キックはみんなうまいけど、プレーにメッセージが少ないんですよね。感覚的に言うと、「みんな人助けが好きじゃない」。今までみんな「人助け」をされていないから、ゲーム中に自分でやろうとするんやろうなと思う。一つひとつがつながってポゼッションになるのだから、そこはこだわっていきたいですね。


■もったいない開幕戦

開幕戦の相手がガンバになったと聞いた時はまず、「もったいない」という思いが最初に浮かびました。1戦目ではなく、お互いチームができあがった時にやりたかったというのが率直なところです。

個人的には、試合に出ても不安がない状態までには持っていきたい。今のところギリギリ間に合うかなという感じです。初戦の相手がガンバじゃなければ、そう考えなくてもよかったと思う。普段、僕は開幕戦に合わせたりしません。3月は5試合、リーグに関しては4試合しかない。その34分の4を「上げていくための試合」にできれば、残り30試合をすごく良い状態で迎えられると思います。

ただ、1発目がガンバですから…、僕にとってはちょっと重くなっちゃいますよね。「いらんことしてくれたな」っていう感じです(笑)。4月初旬だったら、ガンバのサポーターに「頑張って動けるようになってんねんなあ、復活してるやん」と思ってもらえただろうし、神戸のサポーターにも「頑張れる人が入ったんやなあ」と思ってもらえたと思う。でも、チームが機能するか分からない上に、自分の状態も分からない開幕戦なので、大変ですね。

どんな気分で試合に臨むのかは分かりません。今はできるだけ考えないようにしています。とか言いながら、「ピッチに立ったら泣くんかな」、「どういう動きをするんかな」ってすでにいろいろ考えちゃいましたけど(笑)。いろいろな思いが出てくると思います。寂しさというか、「ほんまに俺は移籍したんやな」っていう感情もあるやろうし。それは当日まで残しておきたいと思います。

今季はまずケガをしない1年にしたいですね。チームの結果ももちろんですが、まず自分がしっかり復活したことを印象づけられるようなシーズンにしたい。新たなチームで、皆さんに楽しんでもらえるようなプレーを見せられればいいですね。


神戸の橋本のコラムである。
彼が神戸でどのようなことをどう考えるのかについてはさほど興味はない。
しかしながら、神戸が8月初めには野沢と田代に声をかけておったという部分は重要と言えよう。
この時期はチームは絶好調であった。
野沢はアシストを連発し、苦手の8月を無敗で乗り切ったことは、昨季の数少ない良いニュースであったことを記憶しておる。
そんな中で、7月最後の試合・セレッソ戦に於いて大活躍した田代が8月の初旬に足首を捻挫し離脱したことは、チームの好調に隠れて忘れ去られておった。
この田代の負傷は代役となった大迫の大活躍へのつながり、必然的に田代の評価を下げることとなったであろう。
その結果が移籍へと繋がったのやも知れぬ。
とも思えるのであるが、この時点で田代にオファーが届いておったとは知り得なかった。
そして、契約を残す野沢にまでオファーが届いておったとは、考えもせなんだことは事実である。
神戸補強戦術は、確かに鹿島へ打撃を与えた。
とはいえ、鹿島はこれに堪えることなく、ジュニーニョ、岡本を獲得し、戦力アップを図ったと言えよう。
そして、それ以上に、選手契約について学習することが出来た。
こういったオファーが届くことを前提に選手を管理していくこととなろう。
良い勉強をさせて貰ったと神戸に感謝したい。

開幕直前! 20年目のJリーグを占う。

柏&名古屋の2強に迫るクラブは?
開幕直前! 20年目のJリーグを占う。

細江克弥 = 文

2012/03/09 10:31


“改革”と“継続”、それから、そのどちらとも微妙にニュアンスの異なる“リスタート”。この3つが、20年目を迎えるJリーグの展望に道筋をつけるキーワードである。

“改革”に乗り出したクラブの代表格は、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、浦和レッズ、そしてFC東京の4クラブだ。

 ガンバ大阪は2002年から10年間チームを率いた西野朗前監督が退任し、ブラジルで約30年もの監督キャリアを誇るセホーン新監督を招聘。当初、監督候補の最右翼だった元日本代表FW呂比須ワグナーをヘッドコーチとして迎え入れた。チームが外国籍首脳陣の指導下に置かれるのは、1999年5月まで指揮を執ったフランス人監督アントネッティ以来、実に13年ぶりのこと。ブラジル人監督はクラブ史上初である。この大きな変化の成否が、順位に影響することは間違いない。

 戦力的にも決して小さくない入れ替わりがあった。西野体制下で主力級と位置付けられた選手が大量にチームを去ったが、補強は日本代表DF今野泰幸を筆頭に、期限付き移籍からの復帰組と、ユースからの昇格組が中心。遠藤保仁を中心とするチーム作りに変わりはないが、長い年月をかけて築き上げた攻撃的なパスサッカーを同じ完成度で維持するのは簡単ではない。

 とはいえ、西野体制下の10年間では「3位以上が8回」という抜群の安定感を誇りながら、同時にリーグ制覇は1回だけともの足りなさも残した。10年の歴史に別れを告げる指揮体制のチェンジは、タイトル奪還に向けた強い決意の表れでもある。

ペトロビッチ新監督にチーム再建を託す浦和レッズ。

 同様に指揮体制の変化によって改革を敢行したのが、浦和レッズとFC東京だ。

 浦和レッズは昨季までサンフレッチェ広島を率いたペトロビッチを新指揮官に迎え、日本代表に名を連ねる阿部勇樹と槙野智章の補強に成功。システムが4バックから3バックへと変わり、パスサッカーへの“再転換”を図った。リスクも小さくないが、過去数年間で何度も直面してきた改革の失敗という現実を考慮すれば、選手やクラブ、そしてサポーターのフラストレーションはピークに達している。そのエネルギーをモチベーションに変えて、再起を図るより他ない。

 もっとも、戦力はやはりJ屈指だ。原口元気、山田直輝、小島秀仁ら若手有望株の存在はもちろん、田中達也や鈴木啓太らクラブの歴史を知る選手たちは十分な経験を積んできた。そこに新戦力が融合して新たなサッカーへの取り組みがスムーズに進めば、結果はおのずとついてくるだろう。昨季まで本来の輝きを失っていたマルシオ・リシャルデスの再起も焦点の一つで、この背番号10の復活も含めて、良くも悪くも指揮官の手腕に寄りかかる部分が大きい。

FC東京は現実路線から“理想主義”へと進路を変える。

 同じく、FC東京もスタイルの変更に着手している。

「1年でのJ1復帰」を大前提とした昨季は、大熊清前監督の下で結果にこだわるサッカーを確立。まずは守備を安定させ、個の力の差でゴールを奪うという現実路線をひた走った。サッカーは理想か現実かの2択ではないが、ポポビッチ新監督を迎えた今季はその指針をやや“理想”に寄せようとする意気込みが感じられる。

 とはいえ課題は攻守両面にある。今野が去った守備陣には再整備が求められ、渡邉千真、河野広貴、長谷川アーリアジャスールら新顔が多い攻撃陣には一刻も早いスタイルの確立が求められる。昨季の天皇杯王者として臨んだゼロックス杯では、柏レイソルを相手に内容で互角に渡り合いながら、決定力を欠いて完成度と地力の差を見せつけられた。まだ調整段階とはいえ、接戦を勝ち点につなげる“チーム力”をいかに早く手に入れるかが、今季の大きな課題と言えるだろう。

「メッセージ性の強い補強」を断行したヴィッセル神戸。

 また、鹿島アントラーズからFW田代有三とMF野沢拓也、ガンバ大阪からMF橋本英郎とDF高木和道、さらに日本代表DF伊野波雅彦を加え、大幅な戦力アップを遂げたヴィッセル神戸も躍進が期待されるクラブの一つだ。

 Jリーグ史上最年少となる30歳のGM(統括本部長)として注目される高橋悠太統括本部長は、「本気で上を狙う、メッセージ性の強い補強をしなければならなかった」とコメント。まさにその意気込みが感じられる大型補強を結果に結び付けることができるか。ベテランが多い顔ぶれを見れば、この改革の勝負どころが1年目にあることは間違いない。

ピンポイント補強で弱点を補った柏レイソルに死角なし。

 大幅な改革による強化を選択したクラブがある一方で、昨季のJリーグ王者である柏レイソル、そして一昨季の王者である名古屋グランパスは“継続”を選択した。

 今オフの柏レイソルは主力選手の放出を回避し、各ポジションにピンポイント補強を実現。J2で結果を残し続けてきたFWリカルド・ロボ、DFもMFもこなす那須大亮を筆頭に、各ポジションにチーム内競争力を高めるための即戦力を加えた。現時点では、絶対的な司令塔であるレアンドロ・ドミンゲスに不測のアクシデントでも起こらない限り、このチームに死角は見当たらない。万全とは言えないコンディションでゼロックス杯を獲るあたり、昨季手にした一体感と勝者のメンタリティーもすっかり定着した印象さえ受ける。

ストイコビッチ体制の集大成となる名古屋グランパス。

 柏レイソルにとって最大のライバルとなるのは、王座奪還を誓う一昨季王者、名古屋グランパスだろう。

 昨季は優勝した一昨季の勝ち点72にわずか1及ばない好成績だったにもかかわらず、伏兵の柏レイソルにタイトルをさらわれた。2度目の挑戦となったACLでもベスト16で敗退し、まさかの無冠。今オフには目立った補強を行わなかったが、それは現有戦力で戦えるという自信の表れとも言えるだろう。チームの持ち味である抜群の安定感に過去の経験値を加味すれば、柏レイソルと並ぶ優勝候補の最右翼と見ていい。ストイコビッチ体制の5年目は、“継続”を着実に力に変えてきたチームの集大成と言えるシーズンにしなければならない。

世代交代にエースの転出……再出発を図る鹿島と川崎。

 そして最後に、“リスタート”の代表格として鹿島アントラーズと川崎フロンターレをピックアップする。

 鹿島アントラーズが継続型のクラブであることは周知の事実だが、今季はいよいよ、本格的な世代交代に着手しなければならない。そのために迎えたのがジョルジーニョ新監督であり、熾烈な獲得合戦を制してクラブに迎え入れた大卒ルーキー、山村和也である。

 これまでチームの中核を担ってきた小笠原満男、本山雅志、中田浩二、新井場徹らベテランのさらなる奮起は不可欠だが、もはやその力だけで勝てないことは過去2年間の結果で明らかになった。そのためにも、クラブのアイデンティティを熟知し、戦力をフラットな視点で見つめ直せるジョルジーニョは適任と言えるだろう。


 また、昨季下位に低迷した川崎フロンターレにとっても、今シーズンはリスタートの年。長年エースとして活躍してきたジュニーニョはチームを去ったが、新たな外国籍選手を迎え入れ、相馬直樹監督の下で2年目のスタートを切った。昨季の“失敗”を今季につなげられるかが最大の焦点だが、中村憲剛を中心とするチームのポテンシャルは十分。相馬監督の真価が問われる1年となる。

ACLと日本代表がJリーグの勢力図に波乱をもたらす!?

 優勝候補の最右翼は、 “継続”路線を選択して安定感で群を抜く柏レイソルと名古屋グランパス。この2強に“改革”を敢行したガンバ大阪、ヴィッセル神戸、浦和レッズ、FC東京、さらに“リスタート”を選択した鹿島アントラーズと川崎フロンターレがどのような勝負を挑むかが、今季の大きな見どころとなりそうだ。

 この勢力図を混乱に陥れる可能性があるのは、アジア王者を目指すACLの舞台と、いよいよ6月からアジア最終予選に臨む日本代表の活動である。柏レイソルとFC東京は代表選手こそ少ないが、初めて臨むアジアの舞台への意欲が逆に足かせとなる可能性も高い。日本代表の中核を担う遠藤と今野を擁するガンバ大阪、同じく柏木陽介、阿部、槙野ら代表選手をチームの中心に据える浦和レッズも、彼らのコンディションを考慮したチーム作りが求められる。

 記念すべき20年目を迎えたJリーグを制するのはどこか。柏と名古屋の優位に疑いはないが、“改革”を決断したチームの多さが波乱の予感を加速させる。


明日、開幕する今季のJリーグについて語るNumberのコラムである。
ジョルジーニョ監督に世代交代を託すとのこと。
そして、新戦力として加入した山村和也もその一端を担うと書いておる。
筆者の取材はどこからどのようなもので、そこから得られた考えがどこまでのものかはわからぬ。
しかしながら、少々乱暴な記事と言わざるを得ない。
確かに鈴木満強化部長は世代交代について再三再四公言しており、ベテランへの依存からの脱却を狙っておることは受け取れる。
が、それは今季に限ったことではなく、小笠原満男ら79年組が30代になる数年前から語っておることである。
ジョルジーニョ監督はベテランの経験は大いなる戦力と何度も発言しておるし、ベテラン・中堅・若手の融合こそ優勝を狙う方針とも語っておる。
今季は、優勝を狙い、その中で若手への経験を積ませることは必要ではある。
とはいえ、無理な起用で星を落とすのは、鹿島というクラブの方針ではない。
そういった意味ではフラットな視点を持つジョルジーニョ監督というのは正しい意見であろう。
年齢ではなく、その時点での能力とコンディションを見極め、勝利に向かい邁進したい。

開幕戦前日練習

2012年03月09日(金)

明日のJ1開幕戦に向けて、9時よりミニゲームやシュート練習など軽めのトレーニングで調整しました。

開幕戦に向けて軽い練習を行ったチームである。
オリヴェイラ監督時代は試合前日はセットプレイが中心であったが、ジョルジーニョ新監督となり練習メニューも大幅に変わった。
選手も新鮮な気持ちで挑めるというもの。
先日の横河武蔵野FC戦に於ける試合前の練習も大幅に異なっておった。
改めて監督が替わったことを意識させられる。
新監督、新戦術で挑む今季のリーグ戦がいよいよ開幕する。
気合いを込めて仙台の地へ向かいたい。
気合いを入れたい。

開幕戦プレビュー

【J1:第1節 仙台 vs 鹿島】鹿島側プレビュー:ジョルジーニョ監督に中心に良い雰囲気の鹿島。東北の地に集い、仙台とともに最高の試合を準備する。(12.03.09)
あの未曾有の大災害からすでに1年が経とうとしている。その傷跡はいまだに大きく残ったままであり、これからの継続的な活動がますます重要性を増している。そのなかで、20年目を迎えるJリーグの開幕戦に、仙台と鹿島が対戦することが選ばれたのは、とても意義深い。開幕戦を前にしたJリーグキックオフカンファレンスでは、対戦するチーム同士がブースを隣接させていたのだが、ライバルとなる仙台を横目に小笠原満男は次のように語っていた。
「ライバルというよりは一緒にがんばりたい。来てくれた方々に、『また来たい』と思ってもらえる試合をしたい」

この1年は、サッカーになにができるのかを問われた1年でもあった。はじめは半信半疑だったサッカーのチカラは、決して小さなものではなく大きなエネルギーを秘めていた。それを証明して見せたのが歴代最高位の4位に躍進したベガルタ仙台だ。被災したマイナスをプラスに転じ反発力を見せた力強さはすばらしく、東北の希望となっていた。その一方で、リーグ戦では一度も優勝争いに絡めず、ホームタウンに明るい話題を届けられなかった鹿島としては、悔しい視線を送るしかなかった。

今季、鹿島はかつての名選手であるジョルジーニョを迎えて再び頂点を目指す。47歳の新人監督が吹き込んだ風は新鮮なものばかりであり、チームは活気に満ち溢れている。練習時間は短くなったが、そこで要求される集中力は増した。コーチングスタッフも選手の限界値を引き出すために、つねに声を張り上げて選手を煽り、気持ちを鼓舞する。その雰囲気が、選手のパフォーマンスをあげ練習の質を高めていた。

しかし、相手のいる試合となると話は別だ。良い雰囲気で練習を積んできたことは確かだが、それが成果として表れるかどうかは、やってみないとわからない。今季の目玉になると思われたダイヤモンド型の中盤は、2月の宮崎キャンプから試してきたが、最適なバランスを見出すまでにはもう少し時間がかかりそうだ。ただし、日本代表に招集されたときに負傷していた岩政大樹やU-23日本代表の試合で左肩を痛めていた大迫勇也も全体練習に合流し、怪我人も戻ってきた。陣容は、揃いつつある。成果を手にすることができれば、この良い雰囲気のままリーグ戦へ入ることができる。勝てば一気に波に乗るだろう。ジョルジーニョ監督も「良い準備ができている」と胸をはっていた。

その青年監督も、この試合が持つ意義は十分に理解している。被災した人々に対しては、自身も肉親を亡くしていることを引き合いに「なんて気持ちを伝えればいいのか戸惑いを感じている」と複雑な表情を見せながら「ただ、これで私たちの人生が終わったわけではない。下を向くのではなく上を向いて欲しい」と話した。最高の試合を見せる準備はできている。


以上
2012.03.09 Reported by 田中滋


チームの雰囲気は最高と伝えるプレビューである。
雰囲気作りもジョルジーニョ監督の才能の一つと言えよう。
負傷者も戻り、監督のイメージするベストメンバーで挑むこととなる。
世に幸せをもたらせるため、アウェイの地で勝利を掴み取りたい。
楽しみである。

岩政、開幕戦先発へ

【鹿島】岩政、開幕へ「腰?大丈夫です」
 鹿島DF岩政大樹(30)が復調をアピールした。9日、茨城県鹿嶋市内のクラブハウスで開幕仙台戦(10日、ユアスタ)に向けた調整練習を実施。冷たい雨が降る中、約1時間ほどの軽いメニューを消化した。2月下旬の日本代表合宿で腰痛を発症した守備の大黒柱は「腰? 大丈夫です。一緒に練習してるわけですから。1戦1戦100%の力を出していこうと思います」と意気込んだ。仙台戦の先発出場が決定的だ。
 [2012年3月9日12時44分]

腰痛にて横河武蔵野FC戦を欠場した岩政であるが、本日の練習に参加し、復調をアピールとのこと。
守備の要である岩政の欠場は痛手だけに、この復調は朗報と言えよう。
一時は山村の起用も報じられたが、新人にはある程度の時間を与え、慣れさせたいところ。
岩政と中田コというJリーグ屈指のCB二人で、仙台攻撃陣を抑え込みたい。
期待しておる。

青森山田高校サッカー部員、開幕戦観戦

青森山田サッカー部、J開幕戦で先輩・柴崎応援
 青森山田(青森)のサッカー部員らが、10日にユアスタで行われるJ1開幕戦の仙台・鹿島戦に、鹿島で活躍する先輩のMF柴崎岳(19)の応援に、駆けつけることが8日、分かった。同校の中学、高校のサッカー部員140人がバスで、青森から日帰りで来場。当日は鹿島サポーターが陣取るアウェー側に座り、先月24日のアイスランド戦でフル代表に初招集された偉大な先輩に声援を送るという。

 中学、高校ともシーズンがまだ始まっておらず、時間の都合がついたために実現した同校初の先輩への“出張応援”。発案者は黒田剛監督(41)。「Jリーグの中で一番近い仙台での試合でタイミングがあった。先輩のプレーを生で見て学んでほしい」と同じ環境で育った若き日本代表を手本にしてほしいという願いがある。柴崎本人に関しては、「彼はいつでも平常心。何も言うことはない」と黙ってその雄姿を見届けるつもりだという。

(2012年3月9日11時23分 スポーツ報知)

岳の後輩である青森山田高校のサッカー部員らが開幕戦に駆けつけるとのこと。
これは嬉しい。
岳のプレイを間近で観、影響を受けて欲しい。
我等としても、開幕戦に勝利し、リーグ制覇へ勢いをつけたいところ。
岳からのパスにジュニーニョが躍動すれば、仙台の地で勝ち点を得ることは難しくはなかろう。
青森山田高校生に喜びを与えるためにも勝利を目指して戦いたい。
楽しみである。

ナビスコ杯、観客無料招待実施

サッカー:カシマスタジアムのアントラーズ3試合、各4000人を無料招待へ−−ナビスコ杯予選リーグ /茨城
◇12日まで応募受け付け
 サッカーJ1の鹿島アントラーズは、県立カシマサッカースタジアムで開催されるナビスコ杯予選リーグの3試合に、毎試合4000人を無料招待する。12日まで応募を受け付けている。

 ファンクラブ制度のリニューアルと、QRコードを使った入場方式の開始を記念した招待。対象試合はアントラーズホームゲームで、▽20日の対ヴィッセル神戸戦▽4月4日の対大宮アルディージャ戦▽6月27日の対清水エスパルス戦。招待席はホーム側サポーターズシートで、試合ごとに決められた招待QRコードで入場できる。

 招待QRコード取得にはクラブ会員(無料)の登録が必要。パソコンからアントラーズ公式ホームページにあるQRコードを携帯電話で読み込むか、携帯電話からhttps;//www.tike−uke.com/antlers_qr/regist_member.phpに直接アクセスして申し込む。応募期間は3月12日午後11時59分まで。応募多数の場合は抽選を行い、当選者には15日午後6時以降、登録したメールアドレスに招待QRコードが配信される。問い合わせは、ファンクラブ事務局(電話0299・82・5555)。【岩本直紀】
毎日新聞 2012年3月9日 地方版


ナビスコ杯に無料招待する鹿島アントラーズである。
久しぶりにナビスコ杯の予選リーグを戦うにあたり、戸惑うファンやサポーターも多かろう。
ここはディフェンディング・チャンピオンとして盛り上げていかねばならぬ。
多くの観客をスタジアムに集め、ナビスコ杯連覇への弾みをつけたいところ。
是非ともこの機会にナビスコ杯予選を楽しんで欲しい。
多くの声援で、勝利に結びつけたい。
ナビスコ杯も楽しみである。

「決定機を作るチャンスメーカー」トップ7

【Jリーグ】データで見る「決定機を作るチャンスメーカー」トップ7
木村和司●解説 analysis by Kimura Kazushi

 2011年シーズンのデータ(J2からの昇格組は含まず)をもとに、Jリーグで奮闘しているプレイヤーを見極める特集の第2弾は、チャンスメーカー編。再び横浜F・マリノスの前監督である木村和司氏に解説していただき、Jの舞台で数多くの決定機を生み出しているプレイヤーを探っていきたい。

対戦してこそわかる「駒野の怖さ」

「得点ランキング」で絶対的な評価を下せるストライカーと違って、チャンスメーカーにはそうした公式記録はない。それでもそれに最も近いデータと言えば、「アシスト数ランキング」(表1)。ゴールに直結したプレイを示すこのデータは、一般的な判断基準としてわかりやすいのではないだろうか。


 
 1位は、磐田の駒野友一。上位チームの名だたる司令塔や実力派FWを抑えての、この成績は立派のひと言だ。そして、駒野がこれほどの結果を出せた要因を示すデータが表2の「クロス数ランキング」である。


 
 駒野は、247本という驚異的な数字でダントツのトップ。成功率は多少劣るかもしれないが、ストライカーが放つシュート同様、これだけサイドから仕掛けられたら、敵にとってはたまらないだろう。
 実際に横浜FMでは、駒野の対応には手を焼いたと木村氏が語る。
「代表の試合を外から見ていたときは、あまり怖さを感じなかったのだけれども、いざ対戦してみて、駒野のすごさを知った。FWの前田遼一との関係がよく、本当に嫌なところにボールを上げてくる。彼には相当苦しめられた印象があるし、ジュビロのサイド攻撃がいちばん迫力を感じた」
 その他、クロスで際立った数字を残しているのは、ミキッチ、ジュニーニョ、野沢拓也。
「ミキッチはタイミングがいい。狙いどころもよくて、敵を抜き切らずにボールを巻いて味方に合わせるクロスは圧巻だった。ジュニーニョにも翻弄された。特に左サイドのスペースに抜け出したときが要注意。独特のタイミングでボールを上げてくるから、DFがなかなか対処できなかった。野沢もセットプレイのボールを見てもわかると思うけど、精度の高いクロスを上げてきた。クロス成功数(56本)1位というのは納得できる」(木村氏)

データでも示されている「遠藤の凄さ」

 さて、話を表1の「アシスト数ランキング」に戻そう。2位のイ・グノ、3位のケネディ、そして5位のポポらは、ストライカー編(3月7日配信)で紹介した「シュート数ランキング」をはじめ、「スルーパス受け数ランキング」「敵陣空中戦勝ち数ランキング」などで上位にランクイン。そうしたプレイで決定機を作り出したと思われる。

「FWとはいえ、イ・グノはチャンスメーカーのイメージが強い。確かにシュートをたくさん打ったり、スルーパスを受けたり、彼のゴールに向かっていくプレイが、味方のチャンスにつながったのだと思う。ケネディはやはりポストプレイ。クロスに対する折り返しなど、空中戦で強さを発揮して味方のゴールを演出していた」(木村氏)

 では、5位の遠藤、藤本らはどんなプレイでチャンスを作っていたのか。セットプレイによる結果もあるだろうが、彼らがチャンスを生み出したプレイを顕著に示すデータがある。表3の「アタッキングゾーンへのパス成功数ランキング」だ。



 同データは、ピッチ全体を3分割して敵陣側3分の1へのパス成功数を示したもの。サイドスペースへのパスもあったりして、すべてが相手ゴールを脅かすようなチャンスメイクではないかもしれないが、攻撃時に味方へと確実にパスをつないだ本数だけに、チャンスメーカーとしての活躍度合いを示すデータとしては十分ではないだろうか。

 1位は、日本代表の司令塔でもある遠藤。唯一の500本台という数値もすごいが、79.0%の成功率には感嘆せざるを得ない。まさに攻撃サッカーを展開するガンバの「心臓」といった存在で、J屈指のチャンスメーカーと言っても過言ではないだろう。

「遠藤は常に相手の隙を狙っている。そのイメージどおりの結果が出ているデータ。イ・グノやラフィーニャが結果を出しているのもわかる。彼を含めて、中村憲、野沢、梁はパスの精度が高くて、いつも相手の嫌がるところを突いてくる。相手を引きつけたり、いなしたりというパスもできるから、ココという決定的なパスがまた生きる。それが成功数にも表れているのではないか」

 各チームの攻撃の要となる選手をそう称えた木村氏。ランキングに並んだ名前を改めて見渡し、「本当は、ここに(中村)俊輔が入ってきてほしいよな」とポツリと漏らした。

決定機を作る最大の武器はドリブル

 最後にもうひとつ、間違いなくチームにチャンスをもたらしたであろうプレイデータを紹介したい。表4の「ドリブル成功数ランキング」である。



 1位ジュニーニョ、2位ミキッチ、3位原口。ドリブラーとして定評のある3選手が高い数字を残し、多くのチャンスを作ったことは間違いない。このデータは、相手と対峙し、ドリブルでかわしたあと、シュートもしくは味方へパスをつなげた数。そういう意味では、最もチャンスメーカーと呼ぶにふさわしい活躍を見せた選手たちと言えるかもしれない。

 ゆえに、ここで結果を出している選手たちを木村氏も高く評価する。
「近年、パスサッカーという言葉がよく使われ、多くのチームがそういうサッカーを目指しているけれども、最大の決定機を生み出すのは、ほとんどがドリブル。ハイレベルのパスサッカーを披露するバルセロナにしても、メッシなどがドリブル突破を図ったときにビッグチャンスが生まれる。それだけに、ドリブルで状況を打開できる選手は本当に貴重な存在。さらに、パスもできれば言うことはない。かつてブラジルが強かったのは、両方こなせる選手がたくさんいて、ドリブルで仕掛けるように見せてパス、パスを出すかと思わせてドリブルといった具合に、相手の守備を混乱させるプレイができたから。最近、日本でも香川真司や清武弘嗣ら両方こなせる若い選手が出てきたけれども、そういう選手をどんどん育てていく必要があるだろう」

 アシスト数をベースにして、3つのプレイデータを見てきたが、各部門で高い数字を残しているのは、駒野、ミキッチ、ジュニーニョ、遠藤、中村憲、野沢、原口。Jで数多くのチャンスを生み出している「トップ7」と言える存在だ。Jリーグ観戦を楽しむためには、彼らがボールを持った瞬間、ピッチから目を離してはいけないだろう。


昨季のJリーグに於けるデータのランキングである。
多くのメディア、解説者が今季の鹿島を低評価にするのも頷けるほど野沢が鹿島の攻撃のになっておったかが伝わってくる。
確かに痛い。
それは事実であろう。
しかしながら、野沢は失ったがジュニーニョを得たことは大いなるプラスである。
クロスは引けを取らず、野沢にはないドリブルがある。
クロスは相手を抜き切らずに上げるので、野沢以上の働きを魅せるであろう。
鹿島の新8番・ジュニーニョに期待大である。

セルジオ越後、鹿島に注目

セルジオ越後の一蹴両断! 第248回「いよいよJリーグ開幕。優勝候補筆頭は名古屋。そして浦和と鹿島が旋風を起こせばシーズンが面白くなる」
[2012年03月08日]

今季のJリーグは、ACLに出ない浦和と鹿島の巻き返しに期待だね

ロンドン五輪出場を目指すU-23代表や、アルガルベ杯を戦うなでしこジャパンの陰にすっかり隠れてしまったけど、いよいよ今週末、Jリーグが開幕する。

残念ながら、どのチームも財政面が苦しい状況に変化はない。しかも、オフの移籍市場でお互いに牽制して、様子見という流れになってしまって、例年以上に補強の動きが少なかった。ひょっとすると、Jリーグ史上、一番地味なオフだったかもしれないね。

そんな今季のJリーグ、優勝候補筆頭は昨季2位の名古屋だろう。例年のような大型補強はしなかったものの、リーグ得点王のケネディが健在で、ブラジル移籍の噂もあった大黒柱の闘莉王も残留。昨季はケガで出遅れたボランチのダニルソンも順調そう。各ポジションに軸になる選手がいて、なおかつ選手層も厚い。2季ぶりの優勝に向け、監督のピクシー(ストイコビッチ)も自信満々なんじゃないかな。

名古屋に続くのは、昨季3位のG大阪。日本代表DFの今野や外国人FWを獲得するなど、選手層は名古屋同様に厚い。10年ぶりに監督が代わったけど、心配ないと思うよ。

一方、昨季初優勝した柏は厳しいシーズンになりそうだ。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)とのかけもちに備えての補強はしたけど、まだ足りない。もともと名古屋、G大阪に比べて選手層が薄く、レアンドロ・ドミンゲス、ジョルジ・ワグネルというふたりのブラジル人MFへの依存度が高いチーム。過密日程を考えると、連覇はちょっと難しいだろう。

個人的に注目しているのは浦和と鹿島の2チーム。

地味だった今オフ、一番積極的な動きを見せたのが浦和だ。広島で結果を出したペトロビッチを新監督に迎え、神戸からFWポポ、さらに阿部、槙野と海外組の日本代表ふたりを獲得した。阿部、槙野の加入で、昨季完全崩壊していた守備は大きく改善するはず。もともと前線には若くてイキのいい選手がたくさんいるチームだけど、そうした選手たちが、守備に気をとられすぎることなくケンカができる土台ができたように思う。

人気チームの浦和が優勝争いに絡めば、メディアにJリーグが取り上げられる機会も増える。今季は槙野のパフォーマンスもあるしね。やっぱり、浦和はJリーグを引っ張る存在にならなければいけないチームだと思うから、ぜひ巻き返してほしい。

鹿島は帰ってきたジョルジーニョの采配が楽しみ。選手じゃないけど、久しぶりにJリーグに大物が来たというワクワク感がある。名古屋のピクシーとの対決なんて注目だよね。試合前にリフティング対決とかやってほしいくらいだ。

黄金期に比べてメンバーは地味になったけど、鹿島には勝つ伝統があって、そこにジョルジーニョ監督のカリスマ性が加わった。柴崎など期待の若手も育っている。川崎から加入したFWジュニーニョのデキ次第では優勝争いに絡めると思う。川崎時代、毎年キャンプに遅刻合流していた彼も、さすがにジョルジーニョの下ではそんな態度をとれないようで、真面目にやっているとのこと。期待していいだろう。

浦和と鹿島はACLがなく、リーグに専念できるのも大きい。優勝経験もあるチームだし、彼らが旋風を起こしてくれれば面白くなるね。


(構成/渡辺達也)

■セルジオ越後
1945年生まれ。72年の来日以降、指導者、解説者として活躍。


鹿島に注目するセルジオ越後氏である。
ジョルジーニョの采配にワクワクしておる模様。
やはり、世界一を味わった元セレソンという肩書きはセルジオ越後氏にとって格別なものがあろう。
そして、ジュニーニョの加入は大いなる戦力と考えておる。
ジョルジーニョ監督+ジュニーニョはJリーグ随一である。
日本国内に旋風を巻き起こしたい。
楽しみである。

名良橋、鹿島は優勝できる力がある

鹿島黄金期を支えた名良橋氏「今季の鹿島は優勝できる力がある」
2012年03月08日 16:58


古巣鹿島とジョルジーニョへの思いを語った名良橋氏

 J1開幕を直前に控え、かつて鹿島の黄金時代を支え、日本代表としてフランスワールドカップでプレーした名良橋晃氏が、古巣について語った。

「今季の鹿島は、野沢(拓也)が抜けた穴を誰が埋めるのかに注目です。ジョルジーニョが考えているサッカーに選手を当てはめるのか、それとも選手の個性を生かしたシステムにするのか楽しみですね」

「現役時代、ジョルジーニョとプレーしていましたが、技術の高さはもちろん、勝負への貪欲さは日々のトレーニングでも感じていましたね。彼からはミスしても、トライし続ける重要さを学びました。自分のサッカー人生において、彼とプレーできたことは最大のポイントでした」

「今季、鹿島でプレーしている選手のレベルは非常に高い。個人的にリーグ優勝できると期待しています」

 名良橋氏は1997年から2006年まで鹿島でプレー。チームに多くのタイトルをもたらした。


[写真]=山口剛生

鹿島の優勝を期待する名良橋である。
ジョルジーニョに憧れ鹿島の門戸を叩いた名良橋にとっては、ジョルジーニョ監督の采配は非常に気になっておるであろう。
そして、采配以上に選手のクオリティを評価しており、優勝戦線に名を連ねるのは当然と言って良かろう。
多くのメディアに於いてJ1優勝予想が行われておるが、鹿島は概ね低い評価である。
神戸に移籍した野沢のと田代の穴を危惧する者が多く、ACL圏内も難しいと揶揄されておる。
得てして評論家とは、前年の実績と選手補強で評価を下すもの。
従って、昨年大きく評価を上げた柏や二年連続得点王を擁する名古屋が人気を集めるのは頷ける。
それはそれで、良いと思われる。
しかしながら、ここで名良橋以外にノーマークの鹿島が優勝をさらえば痛快と言えよう。
思い起こせば五年前、2007年の評価も低かった。
前年、ナビスコ杯のファイナリストであったこと、外国人を一新していたにも関わらずである。
そして、その年の結果はどのようなものであったかは歴史が物語っておる。
名良橋の期待に添えるよう、今季は優勝を是非とも狙いたい。
我等も期待しておる。

ジョルジーニョ監督、古巣の復活を託された指揮官

サッカー:J1 20年目、あす開幕 V狙う新監督8人、古巣の復活期す名将も
◇鹿島・ジョルジーニョ監督、チーム再生
 Jリーグに懐かしい名前が帰ってきた。今季から鹿島の指揮を執るジョルジーニョ監督。指導者として戻ってきた古巣は、昨季ナビスコ杯を制したものの、リーグ戦では優勝にからめず、6位に終わった。復活を託された指揮官は、チームを大胆に作り替えようとしている。

 ジョルジーニョ監督は鹿島伝統のダブルボランチを配する布陣から、2トップの下に「司令塔」を置く布陣を採用。「パスワークから組み立て、相手を崩す戦い方は自分が在籍していたころと変わらない。ただ、昨季は決定力に欠けた」と、よりゴールに直結するパス供給を狙う。

 現役時代は94年ワールドカップ(W杯)米国大会でブラジル代表の右サイドバックとして、優勝に貢献。95年から鹿島でプレーし、2度のリーグ制覇に加え、96年にはMVPに選ばれた。

 引退後は指導者として、10年W杯南アフリカ大会では元磐田のドゥンガ監督の下、ブラジル代表のヘッドコーチを務めた。ブラジル国内でも地方クラブを躍進させた手腕を高く評価された。Jリーグでももちろん優勝を狙う。


ジョルジーニョ新監督を報じる毎日新聞である。
システムにメスを入れ、決定力の向上を試みておるとのこと。
この記事では2TOPの下を「司令塔」と書いておるが、練習試合を観る限り、FWに近い仕事を求められておるように受け取れた。
「トップ下」と表現した方が良かろう。
とはいえ、下のカテゴリーとの対戦であり、相手は引いておったことを差し引くと、実際にはこのポジションの選手がどのような動きになるのかまだわからぬ。
また、キャンプ中は誓志が起用されておったが、水戸戦・横河武蔵野FC戦では本山が務めておったことも、影響を及ぼしたのではなかろうか。
goal.comでは誓志のトップ下起用が予想されており、ベストメンバーでのお披露目となろう。
新布陣のお目見えはアウェイのユアテックスタジアムとなる。
気持ちを高めて東北の地へ向かいたい。
楽しみである。

足立梨花、開幕戦訪問

[ J1:第1節 仙台 vs 鹿島 ] 足立梨花さんがユアスタを訪問!

Jリーグ特命PR部女子マネージャーの足立梨花さんが、3月10日(土)ユアスタを訪問します。スタジアムで見かけたら是非声をかけてくださいね。なお、NHK総合で13:55から放送される試合中継にも出演予定です。こちらも是非ご覧ください!

あだっちぃこと足立梨花嬢が開幕戦のユアテックスタジアムに訪れるとのこと。
あだっちぃは今季もJリーグ特命PR部女子マネージャーを継続する様子。
彼女の声援を受け、アウェイの地にて勝利を掴み取りたいところ。
楽しみである。

goail.com開幕戦プレビュー

J1第1節 仙台vs鹿島プレビュー
リャンを欠く仙台が、ベストメンバーの鹿島を迎え撃つ



3月10日14時00分:ユアテックスタジアム仙台

仙台
出場停止:なし
主な負傷者:リャン


2月18日のトヨタプレミアカップブリーラム戦で負傷したリャン・ヨンギが、右膝関節内側側副靭帯損傷で全治6週間の離脱。現在も全体練習に合流しておらず、開幕戦出場は絶望的となっている。

リャン欠場に伴い、サイドハーフは太田、関口が有力と見られるが、松下、武藤も練習で好調をアピールしており、起用される可能性がある。

パク・チュソンが4日の練習で遅刻。コンディション不良もあって7日の練習では主力組から外れた。代役として左サイドバックには田村が起用されることになりそうだ。

トレーニングでは中盤をダイヤモンド型にした鹿島の攻撃への対策を徹底しており、その成果が試される。

予想先発



鹿島
出場停止:なし
主な負傷者:西


負傷のため4日の横河武蔵野FC戦に出場しなかった岩政、大迫、柴崎が7日の練習で復帰しており、ベストメンバーで開幕を迎えられることになりそうだ。

開幕までには、ホンダロック、横河武蔵野FC、水戸と練習試合を行い、いずれも無失点で勝利。試合運びの安定感は今年も変わらない。

ジョルジーニョ監督が「ベテランも若手も大切にしたい」と言うように、両者が融合したチームづくりが行われているのもプラスに働いていきそうだ。

開幕戦で対戦する仙台とは昨季2戦2勝。相性はいい。


goal.comの開幕戦プレビューである。
岩政と岳が先発予想されており、キャンプで試された布陣で挑むとのこと。
このメンバーが現時点に於けるジョルジーニョ監督のベストな選択なのであろう。
練習試合は全て完封勝利しており、その守備力がJ1に通用するのかが鍵となるところ。
ベテランと若手が融合したこのチームの躍動に期待したい。
楽しみである。

山村、U-23日本代表選出

U23日本代表メンバーに山村選手が選出
本日、男子サッカー アジア最終予選/ロンドンオリンピック予選 U-23バーレーン代表戦(3/14@国立)に臨むU-23日本代表メンバーが発表されました。

鹿島アントラーズからは、山村和也選手が選出されました。


山村がU-23日本代表に選出とのこと。
ロンドン五輪アジア最終予選の最後の試合で引き分け以上の結果に貢献して欲しい。
是非とも日本をロンドンへ連れて行くのだ。
楽しみにしておる。
プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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