U-19日本代表 NTC招待大会 U-19パナマ代表戦
U-19日本代表 2016 NTC招待大会 第1戦 マッチレポート vs U-19パナマ代表
2016年06月30日

2016 NTC招待大会 第1戦 vs U-19パナマ代表
2016年6月29日(水) キックオフ時間 15:00 試合時間 90分(45分×2)
U.S. Soccer National Training Center(アメリカ/ロサンゼルス)
U-19パナマ代表 0-0(前半0-0、後半0-0)U-19日本代表
スターティングメンバー
GK:小島亨介
DF:小島雅也、冨安健洋、町田浩樹、浦田樹
MF:堂安律、神谷優太、渡辺皓太、遠藤渓太
FW:小川航基、岸本武流
サブメンバー
GK:山口瑠伊
DF:柳貴博、大南拓磨、野田裕喜
MF:長沼洋一、市丸瑞希、久保田和音、髙木彰人
FW:垣田裕暉、岩崎悠人
交代
67分 岸本武流 → 岩崎悠人
75分 遠藤渓太 → 長沼洋一
85分 堂安律 → 髙木彰人
85分 浦田樹 → 柳貴博

マッチレポート
6月29日(水)、2016NTC招待大会第1戦の相手はU-19パナマ代表。
前半、序盤こそ相手のプレスを恐れてミスが目立ち、自分達のリズムでボールを動かすことができませんでしたが、10分を過ぎてからは日本が主導権を持ってボールを動かせるようになり、シュートまでの形を作ります。そして、守備でもフォワードとディフェンスラインの距離をコンパクトに保ち、相手のサイドバックにボールが入った瞬間に連動してプレスをかけてボールを奪い、そのままサイドから攻撃を仕掛けますが、得点は決まらず前半を終えます。
後半に入っても日本が攻撃を仕掛け、先制点を奪いにいきますが、なかなかゴールを決めることができず、徐々に焦りからかミスパスも目立ち、パナマにカウンター攻撃をされる場面が見られるようになります。それでも日本は決定的なチャンスは作らせず、サイドに起点を作りながら攻撃を続けます。しかし、相手ゴール前で味方同士の連動した動きや共有したプレーなどができず、個々の判断でドリブルやパスをするようになり、効果的で組織的な攻撃ができません。試合はそのまま0-0で終了しました。
第2戦は7月1日(金)にU-19コスタリカ代表と行われます。

選手コメント
DF #4 町田浩樹 選手(鹿島アントラーズ)
大会初戦ということでいつも以上に集中して試合に入りました。立ち上がり少し押し込まれましたが、途中から、コンパクトな守備から多くのチャンスを作ることができました。しかしそれを決めきれず勝てなくて非常に悔しかったです。今日のような拮抗した試合をいかに勝ちにもっていけるか、そして拮抗した試合でディフェンダーとしてセットプレーなどで違いを生み出せる選手にならないといけないと感じました。またすぐ次の試合がくるのでチーム全員で勝利にこだわって戦いたいです。
MF #18 遠藤渓太 選手(横浜F・マリノス)
とてもハードワークを強いられるゲームでした。試合を通して大きなチャンスはありましたし、そのチャンスを決められればもっと楽にゲームを進められたと思います。踏ん張って無失点に抑えてくれたディフェンダー陣のためにも残り2試合勝ちにこだわってプレーしたいです。
GK #1 小島亨介 選手(早稲田大学)
今日の試合は初戦でパナマ代表でした。相手のスタイルがわからない中の立ち上がりで、ボールを保持される時間が続いて守備のところで全体的に下がってしまいました。その後は改善して守備の連動性が出てきたので仕掛けてボールを奪うことができ、攻撃の時間を増やすことができたのは良かったです。しかし、チャンスで決めきれないことが課題として残りました。結果的には90分通して無失点で終えることができたことは良かったですが、個人的にもまだまだ細かいミスがあるので修正して安定した守備や攻撃を試合の中でできるように意識して取り組み、次の試合に勝てるようしっかり準備していきたいです。
MF #7 神谷優太 選手(湘南ベルマーレ)
今日の試合は、後ろからの組み立ては悪くなかったと思いますが、少しのズレだったり一人一人のプレーの質というところが課題だったと思います。守備のところではラインコントロールもはめるところも良かったと思いますが、パナマの球際のところが強かったのでそこをもっと強くいけたらボールを持つ時間が増えると思いました。次の試合ではもっともっと主導権を握れるように、組み立ての時のクオリティとテンポを早くしたり、ゴール前でのプレーの質をこだわって勝利を掴みたいと思います。
スケジュール
2016 NTC招待大会
6月29日(水) 0-0 vs U-19パナマ代表(Glenn "Mooch”Myernick Field)
6月30日(木) TBC トレーニング
7月1日(金) 14:30 vs U-19コスタリカ代表(Glenn "Mooch”Myernick Field)
7月2日(土) TBC トレーニング
7月3日(日) 15:00 vs U-19アメリカ代表(Glenn "Mooch”Myernick Field)
※時間はすべて現地時間。
※大会は4カ国対抗トーナメントです。
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。

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NTC招待大会にてU-19パナマ代表と対戦したU-19日本代表である。
町田は先発フル出場で完封に貢献しておる。
コンパクトな守備には満足しておるが、勝利に導けなかったことを悔やんでおる。
問題点を修正し、チームをより進化させていくのだ。
町田の躍動を楽しみにしておる。

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2016年06月30日

2016 NTC招待大会 第1戦 vs U-19パナマ代表
2016年6月29日(水) キックオフ時間 15:00 試合時間 90分(45分×2)
U.S. Soccer National Training Center(アメリカ/ロサンゼルス)
U-19パナマ代表 0-0(前半0-0、後半0-0)U-19日本代表
スターティングメンバー
GK:小島亨介
DF:小島雅也、冨安健洋、町田浩樹、浦田樹
MF:堂安律、神谷優太、渡辺皓太、遠藤渓太
FW:小川航基、岸本武流
サブメンバー
GK:山口瑠伊
DF:柳貴博、大南拓磨、野田裕喜
MF:長沼洋一、市丸瑞希、久保田和音、髙木彰人
FW:垣田裕暉、岩崎悠人
交代
67分 岸本武流 → 岩崎悠人
75分 遠藤渓太 → 長沼洋一
85分 堂安律 → 髙木彰人
85分 浦田樹 → 柳貴博

マッチレポート
6月29日(水)、2016NTC招待大会第1戦の相手はU-19パナマ代表。
前半、序盤こそ相手のプレスを恐れてミスが目立ち、自分達のリズムでボールを動かすことができませんでしたが、10分を過ぎてからは日本が主導権を持ってボールを動かせるようになり、シュートまでの形を作ります。そして、守備でもフォワードとディフェンスラインの距離をコンパクトに保ち、相手のサイドバックにボールが入った瞬間に連動してプレスをかけてボールを奪い、そのままサイドから攻撃を仕掛けますが、得点は決まらず前半を終えます。
後半に入っても日本が攻撃を仕掛け、先制点を奪いにいきますが、なかなかゴールを決めることができず、徐々に焦りからかミスパスも目立ち、パナマにカウンター攻撃をされる場面が見られるようになります。それでも日本は決定的なチャンスは作らせず、サイドに起点を作りながら攻撃を続けます。しかし、相手ゴール前で味方同士の連動した動きや共有したプレーなどができず、個々の判断でドリブルやパスをするようになり、効果的で組織的な攻撃ができません。試合はそのまま0-0で終了しました。
第2戦は7月1日(金)にU-19コスタリカ代表と行われます。

選手コメント
DF #4 町田浩樹 選手(鹿島アントラーズ)
大会初戦ということでいつも以上に集中して試合に入りました。立ち上がり少し押し込まれましたが、途中から、コンパクトな守備から多くのチャンスを作ることができました。しかしそれを決めきれず勝てなくて非常に悔しかったです。今日のような拮抗した試合をいかに勝ちにもっていけるか、そして拮抗した試合でディフェンダーとしてセットプレーなどで違いを生み出せる選手にならないといけないと感じました。またすぐ次の試合がくるのでチーム全員で勝利にこだわって戦いたいです。
MF #18 遠藤渓太 選手(横浜F・マリノス)
とてもハードワークを強いられるゲームでした。試合を通して大きなチャンスはありましたし、そのチャンスを決められればもっと楽にゲームを進められたと思います。踏ん張って無失点に抑えてくれたディフェンダー陣のためにも残り2試合勝ちにこだわってプレーしたいです。
GK #1 小島亨介 選手(早稲田大学)
今日の試合は初戦でパナマ代表でした。相手のスタイルがわからない中の立ち上がりで、ボールを保持される時間が続いて守備のところで全体的に下がってしまいました。その後は改善して守備の連動性が出てきたので仕掛けてボールを奪うことができ、攻撃の時間を増やすことができたのは良かったです。しかし、チャンスで決めきれないことが課題として残りました。結果的には90分通して無失点で終えることができたことは良かったですが、個人的にもまだまだ細かいミスがあるので修正して安定した守備や攻撃を試合の中でできるように意識して取り組み、次の試合に勝てるようしっかり準備していきたいです。
MF #7 神谷優太 選手(湘南ベルマーレ)
今日の試合は、後ろからの組み立ては悪くなかったと思いますが、少しのズレだったり一人一人のプレーの質というところが課題だったと思います。守備のところではラインコントロールもはめるところも良かったと思いますが、パナマの球際のところが強かったのでそこをもっと強くいけたらボールを持つ時間が増えると思いました。次の試合ではもっともっと主導権を握れるように、組み立ての時のクオリティとテンポを早くしたり、ゴール前でのプレーの質をこだわって勝利を掴みたいと思います。
スケジュール
2016 NTC招待大会
6月29日(水) 0-0 vs U-19パナマ代表(Glenn "Mooch”Myernick Field)
6月30日(木) TBC トレーニング
7月1日(金) 14:30 vs U-19コスタリカ代表(Glenn "Mooch”Myernick Field)
7月2日(土) TBC トレーニング
7月3日(日) 15:00 vs U-19アメリカ代表(Glenn "Mooch”Myernick Field)
※時間はすべて現地時間。
※大会は4カ国対抗トーナメントです。
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。

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NTC招待大会にてU-19パナマ代表と対戦したU-19日本代表である。
町田は先発フル出場で完封に貢献しておる。
コンパクトな守備には満足しておるが、勝利に導けなかったことを悔やんでおる。
問題点を修正し、チームをより進化させていくのだ。
町田の躍動を楽しみにしておる。

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90分間、集中力を継続できたチームが勝点3を得て、2ndステージを好発進することになるだろう
攻撃陣好調の両者。守備陣の集中が勝利へのカギ
12勝3分2敗、勝点39を稼いだ鹿島が明治安田J1 1stを制してから1週間、喜びに浸る間もなく2ndステージが開幕する。休む間もなく次の戦いが開幕するスケジュールのせわしなさは、選手たちには厳しいものかもしれない。しかし、急に決まったわけではなく、あらかじめ分かっていた日程だ。明治安田J1 1st第17節の福岡戦後に2日間のオフを与えることを決めていた石井 正忠監督は、「もし、優勝したときは喜んでもいいのか?」という質問を受けると、「2日間休みを与えているので、2日間は喜んでいいんじゃないですか」と答えていた。監督自身もしっかりオフを満喫して気持ちを切り替え、2ndステージの戦いに臨むと見ていいだろう。
年間勝点は継続するが、ステージの順位はここで一度リセットされる。1stステージを7勝3分7敗、勝点24の6位で終わったG大阪にとっては巻き返しを図るチャンスだ。1stステージを最後に、エースの宇佐美 貴史が再び海を渡る決断を下したことで戦力ダウンは否めないが、チームバランスを整え直すには絶好の機会でもある。1stステージ終盤の4試合で8得点を奪うなど、攻撃力は復活の兆しを見せているが、同時に失点も増えていた。チームを率いる長谷川 健太監督も、その部分を強く指摘する。
「最近取った後に取られる。失点直後や得点直後に取られる試合が続いているので、なんとかそこは改善していきたい。やっと点が取れるようになってきた中で、失点が増えたらなんにもならない」
攻撃力は維持しつつ、チームのバランスを見直して守備でも安定感を出す。その形を見いだすことができれば、1stステージとは違う結果を得ることができるはずだ。
明治安田J1 1stの開幕戦でも相対した両者。その時は交代選手のパフォーマンスが明暗を分けた。66分、宇佐美を投入して攻勢に出た長谷川監督に対し、石井監督はすぐさま69分に動き、対面にカイオを当てる。これにより宇佐美のポジションを下げさせ、守備に回すことで攻撃力を半減させた。ゴールこそ鈴木 優磨のものだったが、その得点はカイオのクロスから。監督の見事な采配とカイオの活躍で勝利を手繰り寄せた試合だった。
そのカイオは、明治安田J1 1st最終節を累積警告により出場できなかった。「めっちゃ悔しい。出たかった」と唇をかむブラジル国籍アタッカーは、その思いを次の試合でぶつけにくるだろう。G大阪としては、カイオをどう止めるかが試合のカギを握るかもしれない。
ただ、両チームとも攻撃のタレントは豊富。鹿島の2トップは絶好調の金崎 夢生と土居 聖真がそろい、G大阪も遠藤 保仁を中心とした攻撃陣の歯車はかみ合い始めている。そこにいまだノーゴールのパトリックが本領を発揮し始めたら、手が付けられない破壊力となるだろう。
それだけの攻撃陣をそろえる両チームなだけに、相手の良さを発揮させないためにも組織的な守備は不可欠だ。90分間、集中力を継続できたチームが勝点3を得て、2ndステージを好発進することになるだろう。
[ 文:田中 滋 ]

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1stステージ同様、ガンバと開幕を迎える2ndステージである。
前回の対戦は、采配と用兵の妙で鹿島の石井監督に軍配が上がった。
その際の立役者であるカイオは、前節の福岡戦を累積警告にて出場停止となっておった。
優勝をスタジアムから観戦することと為、かなり悔しかった模様。
「めっちゃ悔しい。出たかった」と言う。
この試合では、その悔しさをぶつけるべく躍動してくれよう。
ガンバ守備陣を切り裂き、ゴールを奪うのだ。
好調攻撃陣を擁した鹿島が、堅守にて勝利する。
素晴らしいシナリオを期待しておる。

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12勝3分2敗、勝点39を稼いだ鹿島が明治安田J1 1stを制してから1週間、喜びに浸る間もなく2ndステージが開幕する。休む間もなく次の戦いが開幕するスケジュールのせわしなさは、選手たちには厳しいものかもしれない。しかし、急に決まったわけではなく、あらかじめ分かっていた日程だ。明治安田J1 1st第17節の福岡戦後に2日間のオフを与えることを決めていた石井 正忠監督は、「もし、優勝したときは喜んでもいいのか?」という質問を受けると、「2日間休みを与えているので、2日間は喜んでいいんじゃないですか」と答えていた。監督自身もしっかりオフを満喫して気持ちを切り替え、2ndステージの戦いに臨むと見ていいだろう。
年間勝点は継続するが、ステージの順位はここで一度リセットされる。1stステージを7勝3分7敗、勝点24の6位で終わったG大阪にとっては巻き返しを図るチャンスだ。1stステージを最後に、エースの宇佐美 貴史が再び海を渡る決断を下したことで戦力ダウンは否めないが、チームバランスを整え直すには絶好の機会でもある。1stステージ終盤の4試合で8得点を奪うなど、攻撃力は復活の兆しを見せているが、同時に失点も増えていた。チームを率いる長谷川 健太監督も、その部分を強く指摘する。
「最近取った後に取られる。失点直後や得点直後に取られる試合が続いているので、なんとかそこは改善していきたい。やっと点が取れるようになってきた中で、失点が増えたらなんにもならない」
攻撃力は維持しつつ、チームのバランスを見直して守備でも安定感を出す。その形を見いだすことができれば、1stステージとは違う結果を得ることができるはずだ。
明治安田J1 1stの開幕戦でも相対した両者。その時は交代選手のパフォーマンスが明暗を分けた。66分、宇佐美を投入して攻勢に出た長谷川監督に対し、石井監督はすぐさま69分に動き、対面にカイオを当てる。これにより宇佐美のポジションを下げさせ、守備に回すことで攻撃力を半減させた。ゴールこそ鈴木 優磨のものだったが、その得点はカイオのクロスから。監督の見事な采配とカイオの活躍で勝利を手繰り寄せた試合だった。
そのカイオは、明治安田J1 1st最終節を累積警告により出場できなかった。「めっちゃ悔しい。出たかった」と唇をかむブラジル国籍アタッカーは、その思いを次の試合でぶつけにくるだろう。G大阪としては、カイオをどう止めるかが試合のカギを握るかもしれない。
ただ、両チームとも攻撃のタレントは豊富。鹿島の2トップは絶好調の金崎 夢生と土居 聖真がそろい、G大阪も遠藤 保仁を中心とした攻撃陣の歯車はかみ合い始めている。そこにいまだノーゴールのパトリックが本領を発揮し始めたら、手が付けられない破壊力となるだろう。
それだけの攻撃陣をそろえる両チームなだけに、相手の良さを発揮させないためにも組織的な守備は不可欠だ。90分間、集中力を継続できたチームが勝点3を得て、2ndステージを好発進することになるだろう。
[ 文:田中 滋 ]

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1stステージ同様、ガンバと開幕を迎える2ndステージである。
前回の対戦は、采配と用兵の妙で鹿島の石井監督に軍配が上がった。
その際の立役者であるカイオは、前節の福岡戦を累積警告にて出場停止となっておった。
優勝をスタジアムから観戦することと為、かなり悔しかった模様。
「めっちゃ悔しい。出たかった」と言う。
この試合では、その悔しさをぶつけるべく躍動してくれよう。
ガンバ守備陣を切り裂き、ゴールを奪うのだ。
好調攻撃陣を擁した鹿島が、堅守にて勝利する。
素晴らしいシナリオを期待しておる。

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勝ち方を覚えた選手たちの表情は自信に満ち溢れていて、頼もしさを感じました
鹿島がファーストステージを獲った要因
〜ふたたび「黄金期」到来か
2016年06月30日(木) スポーツコミュニケーションズ,大野俊三

2016年の明治安田生命J1リーグのファーストステージは鹿島アントラーズが制しました。最終節直前で首位に立ち、最終節でもアビスパ福岡を相手にきっちり勝利を収めて優勝を決めました。2009年以来のリーグ制覇に向けたチャンピオンシップへの出場権獲得です。
地元の人たちも賑わっていて、僕も非常にうれしいです。ファーストステージでは“ここぞ”という場面で結果を出した素晴らしいチームでした。黄金期到来の予感すらします。その鹿島がファーストステージを獲れた要因に触れていきましょう。
切磋琢磨がもたらした鉄壁の守備
今季のファーストステージの鹿島は非常に競争が激しいチームで、特にMF永木亮太の加入は大きいです。先発での出場はさほど多くはありませんが、彼のように中盤でしっかりと、“汗をかける”選手の途中投入はDF陣としては助かります。
なぜなら、全体的に運動量が落ちてきて、チームとしてプレスがかけられなくなると、どうしても相手にスペースと時間を与えて、失点のリスクが増えます。そこを永木が労を惜しまない働きで中盤にできたスペースを埋めてくれていましたね。
また、永木の加入でスタメンのMF柴崎岳、MF小笠原満男も大きな刺激を受けて高いレベルのパフォーマンスを見せてくれました。永木も日本代表の候補合宿に招集されるほどの実力者ですから、スタメンの2人も、うかうかはできないはずです。
永木の加入で、チームの幅が広がりました。スタメンで使ってよし、途中からダブルボランチのどちらかと替えてもよし、永木をボランチに入れて柴崎を2列目にあげてもいい。苦しい展開の中、逃げ切りたい時は永木、小笠原、柴崎のスリーボランチにする選択肢もあります。
昔の本田泰人、もしくは前にも書きましたが石井忠正監督の現役時代に永木のプレーは似ています。運動量があって、球際の強いボランチがいるとチームが安定します。
出場機会は少なかったですが、U-23日本代表のGK櫛引政敏の加入も、鹿島の守護神・曽ヶ端準に危機感をもたらしました。正GKを競う相手ができた影響もあり、今季の曽ヶ端は高いレベルのパフォーマンスを披露しています。
センターバックの若い2人、植田直通と昌子源も頑張りました。植田はリオデジャネイロ五輪最終予選で自信を掴みましたが、一方の昌子にはDFリーダーとしての自覚が芽生えて、プレーも見違えるほど良くなりました。植田に前で潰させて、昌子が声をかけながらフォローに回る。この形がうまくハマりました。17試合で10失点しかしてないことに自信をもって、彼らには今後も伸びて欲しいものです。
貴重な元FWのヤナギの存在
FWもポジション争いが熾烈です。金崎夢生、土居聖真、赤崎秀平、鈴木優磨に加えて、MFカイオもツートップの一角でプレーが可能です。
金崎はFWの軸として8得点と活躍しました。ファーストステージの序盤は相棒役を赤崎が務めていましたが、ケガから復調してきた土居が結果を残し、先発の座を奪い取りました。“常勝”と言われていた時の鹿島にも、FWには黒崎久志、長谷川祥之、アルシンドがいて、スーパーサブには眞中靖男がいました。その頃の鹿島に、今の鹿島が近付きつつあることが良い方向に作用したんだと思います。
昨季から首脳陣に変化がありました。石井コーチの監督昇格、そして現役を退いたばかりの柳沢敦のコーチ就任です。FW出身の鹿島のコーチといえば、以前は関塚隆さんが在籍していましたが、代表クラスのFWとなると柳沢が初めてではないでしょうか。
基本的に現役時代にDFやMFだった人が監督、コーチを務めることが多い鹿島において、柳沢コーチは貴重な存在だと思います。戦術を練る際、選手にアドバイスをする際には必ずと言っていいほど、FWを経験した人のアドバイスも必要になってきます。
まして、代表クラスの人物です。“ヤナギ出し”と形容されるほど、卓越した動き出しの能力の持ち主である柳沢のアドバイスはFW陣にとっては絶対に貴重なはずです。柳沢にはどんどん、若手に動き出しの極意を落とし込んでほしいですね。
いいチームはFW、ボランチ、センターバック、GKと縦の軸がとてもしっかりしています。上記にあげたように現在の鹿島のセンターラインは質の高い選手たちが練習からピリッとした雰囲気の中で凌ぎを削り合っています。
この縦の軸の選手たちを中心に「勝ち方をわかってきたな」と感じます。優勝を決めた福岡戦の先制点もそうですが、勝負所でのセットプレーで得点をもぎ取れる。
そして試合の入り方が勝利を引き寄せるうえにおいてとても大事です。いい時の鹿島の入りは、守備時にはコンパクトな陣形で選手間の距離が離れ過ぎていない。ボールを奪取すると、攻撃陣は一気に広がって、相手の守備網を広げます。この一連の“収縮、拡大”の動きがチームとしてオートマチックにできていました。
仮に福岡戦のようにうまく試合に入れなかった時も、キャプテンの小笠原を中心に慌てることなく対処できる。勝ち方を覚えた選手たちの表情は自信に満ち溢れていて、頼もしさを感じました。7月2日にスタートするセカンドステージにも、慢心することなく臨んでくれることでしょう。
最後に15年半に渡って、鹿島一筋だったDF青木剛のサガン鳥栖への移籍が決定しました。15年半という長い間に、青木が残してくれた功績は計り知れません。功労者と言っても過言ではないはずです。彼が選んだ移籍という男の決断を、僕も応援したいと思います。

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鹿島のステージ制覇について現代ビジネスに寄稿する大野俊三である。
守備の安定の要因について永木の加入を挙げる。
現役時代の石井や本田泰人を彷彿させるとのこと。
永木の運動量と球際は彼等の系譜と言って良かろう。
また、好調の裏に柳沢コーチの存在について語っておる。
代表のFWであった男が鹿島のコーチに就任し、指導に当たっておることは大きい。
攻撃陣に影響を及ぼしておる。
若き攻撃陣にあって、成長の糧となっておることは明白。
「勝ち方を覚えた選手たちの表情は自信に満ち溢れていて、頼もしさを感じました」と語る大野の言葉に、今の鹿島の自信をくみ取れる。
2ndステージも好調を維持し、リーグタイトルを奪還してくれよう。
楽しみである。

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〜ふたたび「黄金期」到来か
2016年06月30日(木) スポーツコミュニケーションズ,大野俊三

2016年の明治安田生命J1リーグのファーストステージは鹿島アントラーズが制しました。最終節直前で首位に立ち、最終節でもアビスパ福岡を相手にきっちり勝利を収めて優勝を決めました。2009年以来のリーグ制覇に向けたチャンピオンシップへの出場権獲得です。
地元の人たちも賑わっていて、僕も非常にうれしいです。ファーストステージでは“ここぞ”という場面で結果を出した素晴らしいチームでした。黄金期到来の予感すらします。その鹿島がファーストステージを獲れた要因に触れていきましょう。
切磋琢磨がもたらした鉄壁の守備
今季のファーストステージの鹿島は非常に競争が激しいチームで、特にMF永木亮太の加入は大きいです。先発での出場はさほど多くはありませんが、彼のように中盤でしっかりと、“汗をかける”選手の途中投入はDF陣としては助かります。
なぜなら、全体的に運動量が落ちてきて、チームとしてプレスがかけられなくなると、どうしても相手にスペースと時間を与えて、失点のリスクが増えます。そこを永木が労を惜しまない働きで中盤にできたスペースを埋めてくれていましたね。
また、永木の加入でスタメンのMF柴崎岳、MF小笠原満男も大きな刺激を受けて高いレベルのパフォーマンスを見せてくれました。永木も日本代表の候補合宿に招集されるほどの実力者ですから、スタメンの2人も、うかうかはできないはずです。
永木の加入で、チームの幅が広がりました。スタメンで使ってよし、途中からダブルボランチのどちらかと替えてもよし、永木をボランチに入れて柴崎を2列目にあげてもいい。苦しい展開の中、逃げ切りたい時は永木、小笠原、柴崎のスリーボランチにする選択肢もあります。
昔の本田泰人、もしくは前にも書きましたが石井忠正監督の現役時代に永木のプレーは似ています。運動量があって、球際の強いボランチがいるとチームが安定します。
出場機会は少なかったですが、U-23日本代表のGK櫛引政敏の加入も、鹿島の守護神・曽ヶ端準に危機感をもたらしました。正GKを競う相手ができた影響もあり、今季の曽ヶ端は高いレベルのパフォーマンスを披露しています。
センターバックの若い2人、植田直通と昌子源も頑張りました。植田はリオデジャネイロ五輪最終予選で自信を掴みましたが、一方の昌子にはDFリーダーとしての自覚が芽生えて、プレーも見違えるほど良くなりました。植田に前で潰させて、昌子が声をかけながらフォローに回る。この形がうまくハマりました。17試合で10失点しかしてないことに自信をもって、彼らには今後も伸びて欲しいものです。
貴重な元FWのヤナギの存在
FWもポジション争いが熾烈です。金崎夢生、土居聖真、赤崎秀平、鈴木優磨に加えて、MFカイオもツートップの一角でプレーが可能です。
金崎はFWの軸として8得点と活躍しました。ファーストステージの序盤は相棒役を赤崎が務めていましたが、ケガから復調してきた土居が結果を残し、先発の座を奪い取りました。“常勝”と言われていた時の鹿島にも、FWには黒崎久志、長谷川祥之、アルシンドがいて、スーパーサブには眞中靖男がいました。その頃の鹿島に、今の鹿島が近付きつつあることが良い方向に作用したんだと思います。
昨季から首脳陣に変化がありました。石井コーチの監督昇格、そして現役を退いたばかりの柳沢敦のコーチ就任です。FW出身の鹿島のコーチといえば、以前は関塚隆さんが在籍していましたが、代表クラスのFWとなると柳沢が初めてではないでしょうか。
基本的に現役時代にDFやMFだった人が監督、コーチを務めることが多い鹿島において、柳沢コーチは貴重な存在だと思います。戦術を練る際、選手にアドバイスをする際には必ずと言っていいほど、FWを経験した人のアドバイスも必要になってきます。
まして、代表クラスの人物です。“ヤナギ出し”と形容されるほど、卓越した動き出しの能力の持ち主である柳沢のアドバイスはFW陣にとっては絶対に貴重なはずです。柳沢にはどんどん、若手に動き出しの極意を落とし込んでほしいですね。
いいチームはFW、ボランチ、センターバック、GKと縦の軸がとてもしっかりしています。上記にあげたように現在の鹿島のセンターラインは質の高い選手たちが練習からピリッとした雰囲気の中で凌ぎを削り合っています。
この縦の軸の選手たちを中心に「勝ち方をわかってきたな」と感じます。優勝を決めた福岡戦の先制点もそうですが、勝負所でのセットプレーで得点をもぎ取れる。
そして試合の入り方が勝利を引き寄せるうえにおいてとても大事です。いい時の鹿島の入りは、守備時にはコンパクトな陣形で選手間の距離が離れ過ぎていない。ボールを奪取すると、攻撃陣は一気に広がって、相手の守備網を広げます。この一連の“収縮、拡大”の動きがチームとしてオートマチックにできていました。
仮に福岡戦のようにうまく試合に入れなかった時も、キャプテンの小笠原を中心に慌てることなく対処できる。勝ち方を覚えた選手たちの表情は自信に満ち溢れていて、頼もしさを感じました。7月2日にスタートするセカンドステージにも、慢心することなく臨んでくれることでしょう。
最後に15年半に渡って、鹿島一筋だったDF青木剛のサガン鳥栖への移籍が決定しました。15年半という長い間に、青木が残してくれた功績は計り知れません。功労者と言っても過言ではないはずです。彼が選んだ移籍という男の決断を、僕も応援したいと思います。

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鹿島のステージ制覇について現代ビジネスに寄稿する大野俊三である。
守備の安定の要因について永木の加入を挙げる。
現役時代の石井や本田泰人を彷彿させるとのこと。
永木の運動量と球際は彼等の系譜と言って良かろう。
また、好調の裏に柳沢コーチの存在について語っておる。
代表のFWであった男が鹿島のコーチに就任し、指導に当たっておることは大きい。
攻撃陣に影響を及ぼしておる。
若き攻撃陣にあって、成長の糧となっておることは明白。
「勝ち方を覚えた選手たちの表情は自信に満ち溢れていて、頼もしさを感じました」と語る大野の言葉に、今の鹿島の自信をくみ取れる。
2ndステージも好調を維持し、リーグタイトルを奪還してくれよう。
楽しみである。

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U-23日本代表・植田、元から負けるとは思ってない
U23植田立ち上がり悪さ反省…ドリブルで引き気味
[2016年6月30日7時48分 紙面から]
<キリンチャレンジ杯:U23日本4-1U23南アフリカ>◇29日◇長野・松本平広域公園総合球技場
U-23(23歳以下)日本代表DF植田は立ち上がりの悪さを反省した。
身体能力を前面に出す南アフリカに序盤は押され、前半30分にPKで先制を許した。主将マークを巻いた後半は持ち直したが「試合の入り方が課題。ドリブルで仕掛けられ、引きぎみになってしまった」。高さでは圧倒したが「五輪ではもっと強い選手が出てくる」と初戦ナイジェリア戦へ引き締めた。
植田 大勝も序盤の展開に苦言「1失点が課題」
国際親善試合 U23日本代表 4―1 U23南アフリカ代表 (6月29日 松本)

南アフリカ戦の前半、競り合う植田(5)
Photo By 共同
U―23日本代表DF植田が序盤の展開に苦言を呈した。
「入り方をもっと考えないと。途中から“前から行け”と声を出したけど、最初は(ラインが)下がって、いいようにやられた」。大勝とはいえ、「1失点が課題」と満足することはなかった。一方、自身は屈強な南アフリカ代表と互角に競り合った。「元から負けるとは思ってない」とニヤリ。個人では手応えも得たようだった
[ 2016年6月30日 05:30 ]

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U-23南アフリカ戦後にコメントを発したU-23日本代表の植田である。
序盤の展開に苦言を呈する。
DFラインを高く設定し、押し上げることをやりきれなかった。
とはいえ、屈強な南アフリカの選手に当たり負けることなく、PKの失点のみに抑えたことは自信に繋がった様子。
このチームは更に強くなる。
植田がDFを統率し、堅守を構築していくのだ。
楽しみである。

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[2016年6月30日7時48分 紙面から]
<キリンチャレンジ杯:U23日本4-1U23南アフリカ>◇29日◇長野・松本平広域公園総合球技場
U-23(23歳以下)日本代表DF植田は立ち上がりの悪さを反省した。
身体能力を前面に出す南アフリカに序盤は押され、前半30分にPKで先制を許した。主将マークを巻いた後半は持ち直したが「試合の入り方が課題。ドリブルで仕掛けられ、引きぎみになってしまった」。高さでは圧倒したが「五輪ではもっと強い選手が出てくる」と初戦ナイジェリア戦へ引き締めた。
植田 大勝も序盤の展開に苦言「1失点が課題」
国際親善試合 U23日本代表 4―1 U23南アフリカ代表 (6月29日 松本)

南アフリカ戦の前半、競り合う植田(5)
Photo By 共同
U―23日本代表DF植田が序盤の展開に苦言を呈した。
「入り方をもっと考えないと。途中から“前から行け”と声を出したけど、最初は(ラインが)下がって、いいようにやられた」。大勝とはいえ、「1失点が課題」と満足することはなかった。一方、自身は屈強な南アフリカ代表と互角に競り合った。「元から負けるとは思ってない」とニヤリ。個人では手応えも得たようだった
[ 2016年6月30日 05:30 ]

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U-23南アフリカ戦後にコメントを発したU-23日本代表の植田である。
序盤の展開に苦言を呈する。
DFラインを高く設定し、押し上げることをやりきれなかった。
とはいえ、屈強な南アフリカの選手に当たり負けることなく、PKの失点のみに抑えたことは自信に繋がった様子。
このチームは更に強くなる。
植田がDFを統率し、堅守を構築していくのだ。
楽しみである。

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U-23日本代表・櫛引、先発フル出場
櫛引 PKで失点も安定感!試合勘不足の不安を払しょく
国際親善試合 U23日本代表 4―1 U23南アフリカ代表 (6月29日 松本)

南アフリカ戦の前半、クロスボールをクリアするGK櫛引(左)
Photo By 共同
U―23日本代表GK櫛引が安定した守備で最少失点に抑えた。
前半24分にゴール前の混戦から放たれたシュートを体ではじき出すと、前半41分にはミドルシュートをセーブ。前半30分にPKから失点を喫したものの、大きなミスはなかった。鹿島ではGK曽ケ端の牙城を崩せずに控えの立場。試合勘が心配されたが、フル出場で不安を払しょくした。
[ 2016年6月30日 05:30 ]

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U-23南アフリカ戦にフル出場したU-23日本代表の櫛引である。
PKにて失点を喫するも、それ以外は特に問題はなく試合終了のホイッスルを聞いた。
鹿島では出場機会に恵まれていないため試合勘が心配されたが、杞憂に終えた。
常に準備する姿勢が実ったように思う。
五輪でも活躍してくれよう。
期待しておる。

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国際親善試合 U23日本代表 4―1 U23南アフリカ代表 (6月29日 松本)

南アフリカ戦の前半、クロスボールをクリアするGK櫛引(左)
Photo By 共同
U―23日本代表GK櫛引が安定した守備で最少失点に抑えた。
前半24分にゴール前の混戦から放たれたシュートを体ではじき出すと、前半41分にはミドルシュートをセーブ。前半30分にPKから失点を喫したものの、大きなミスはなかった。鹿島ではGK曽ケ端の牙城を崩せずに控えの立場。試合勘が心配されたが、フル出場で不安を払しょくした。
[ 2016年6月30日 05:30 ]

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U-23南アフリカ戦にフル出場したU-23日本代表の櫛引である。
PKにて失点を喫するも、それ以外は特に問題はなく試合終了のホイッスルを聞いた。
鹿島では出場機会に恵まれていないため試合勘が心配されたが、杞憂に終えた。
常に準備する姿勢が実ったように思う。
五輪でも活躍してくれよう。
期待しておる。

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ドゥトラ、現在フリー
matéria
VASCO: JÚNIOR DUTRA TEM 79% DE APOIO DA TORCIDA PARA ASSUMIR A CAMISA 9
O Vasco da Gama quer reforçar o ataque e busca um novo camisa 9, para a sequência da Série B do Campeonato Brasileiro em 2016 e um dos nomes sondados é o centroavante Júnor Dutra, ex-Al Arabi, dos Emirados Árabes Unidos. Diante da enquete realizada pelo Torcedores.com, a torcida vascaína aprovaria por 79% o centroavante em São Januário para 2016.
Na enquete que foi realizada pelo Torcedores.com, foram 234 vascaínos que deixaram seus votos demonstrando sua opinião pelo atacante Júnior Dutra. Além dos 79% de aprovação dos vascaínos pelo jogador, 21% dos torcedores cruz-maltinos não aceitariam o atleta para a camisa 9 do Vasco em 2016.
Enquanto busca um novo camisa 9, o Vasco já trouxe até o momento dois reforços para a Série B do Campeonato Brasileiro desde o término do Campeonato Carioca. Trata-se do volante William Oliveira, ex-Madureira, que chega por empréstimo até o final do ano e o meia-atacante Fellype Gabriel, ex-Palmeiras, que também fechou por um ano com o clube.
Júnior Dutra está treinando por conta própria desde que seu contrato foi encerrado com o Al Arabi e o nome do jogador é uma das indicações do técnico Jorginho do Vasco. O treinador vascaíno trabalhou com o centroavante na época pelo futebol japonês, porém outros nomes para a camisa 9 estão sendo avaliados.

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フリーとなっておるドゥトラである。
ヴァスコダガマへの入団が有力視されておる模様。
ジョルジーニョ監督の下で再び輝くのだ。
活躍の報を待っておる。

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VASCO: JÚNIOR DUTRA TEM 79% DE APOIO DA TORCIDA PARA ASSUMIR A CAMISA 9
O Vasco da Gama quer reforçar o ataque e busca um novo camisa 9, para a sequência da Série B do Campeonato Brasileiro em 2016 e um dos nomes sondados é o centroavante Júnor Dutra, ex-Al Arabi, dos Emirados Árabes Unidos. Diante da enquete realizada pelo Torcedores.com, a torcida vascaína aprovaria por 79% o centroavante em São Januário para 2016.
Na enquete que foi realizada pelo Torcedores.com, foram 234 vascaínos que deixaram seus votos demonstrando sua opinião pelo atacante Júnior Dutra. Além dos 79% de aprovação dos vascaínos pelo jogador, 21% dos torcedores cruz-maltinos não aceitariam o atleta para a camisa 9 do Vasco em 2016.
Enquanto busca um novo camisa 9, o Vasco já trouxe até o momento dois reforços para a Série B do Campeonato Brasileiro desde o término do Campeonato Carioca. Trata-se do volante William Oliveira, ex-Madureira, que chega por empréstimo até o final do ano e o meia-atacante Fellype Gabriel, ex-Palmeiras, que também fechou por um ano com o clube.
Júnior Dutra está treinando por conta própria desde que seu contrato foi encerrado com o Al Arabi e o nome do jogador é uma das indicações do técnico Jorginho do Vasco. O treinador vascaíno trabalhou com o centroavante na época pelo futebol japonês, porém outros nomes para a camisa 9 estão sendo avaliados.

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ヴァスコダガマへの入団が有力視されておる模様。
ジョルジーニョ監督の下で再び輝くのだ。
活躍の報を待っておる。

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競り合うアツとカイオ
午前練習

ミーティング後、フィジカルや攻守の練習、シュートトレーニングを行いました。

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練習にて競り合うアツとカイオである。
カイオには移籍の報が交錯したが、ガセであった様子。
出場停止明けのガンバ戦では躍動してくれよう。
また、負傷にて戦線離脱しておったアツも問題ないように見受けられる。
フルメンバーで2ndステージを他多雨こととなる。
チーム一丸となって完全制覇、そしてリーグタイトルを目指す。
楽しみである。

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ミーティング後、フィジカルや攻守の練習、シュートトレーニングを行いました。

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練習にて競り合うアツとカイオである。
カイオには移籍の報が交錯したが、ガセであった様子。
出場停止明けのガンバ戦では躍動してくれよう。
また、負傷にて戦線離脱しておったアツも問題ないように見受けられる。
フルメンバーで2ndステージを他多雨こととなる。
チーム一丸となって完全制覇、そしてリーグタイトルを目指す。
楽しみである。

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シャルケ・篤人、絵本の主人公に
内田篤人が絵本の主人公に…元「19」の326とコラボ
2016年6月29日14時1分 スポーツ報知

内田篤人(左)と326(PHP研究所提供、撮影:永井浩)

「がんばれ!ウッチーマン」
PHP研究所は29日、元日本代表DFの内田篤人(28)=シャルケ04=が主人公となった絵本「がんばれ!ウッチーマン」(PHP研究所、1300円・税別)を7月26日に発売すると発表した。内田が絵本になるのは初めて。
内田と音楽ユニット「19」の元メンバーで“イラストライター”の326(ミツル・38)がコラボし、サッカーを通じ「あきらめない勇気」「仲間とのきずな」を描く冒険の物語。子どもだけでなく、サッカーファンの親も一緒に楽しめるという。
絵本をプロデュースし主人公となった内田は、現在、古巣の鹿島の協力を得て、右ひざのリハビリを行っている。「僕は今、本当にたくさんの方々に支えていただき、ピッチへの復帰を目指しています。復帰したら『伝説の勇者』のような活躍ができるようがんばりますので、どこかで見かけたら、『がんばれ!ウッチーマン』と応援してください」とコメント。
一方の326は「プロとして絵を描き始めて20年…。今回の絵本ほど大変なチャレンジはありませんでした。正直何度もくじけそうになりましたが、物語の中のウッチーのあきらめない姿に僕も勇気をもらい、描き切ることが出来ました」とヒーローの姿に自身も勇気付けられたという。
内田篤人が絵本の主人公に…元「19」の326さん作・絵の『がんばれ!ウッチーマン』が発売

『がんばれ!ウッチーマン』が7月26日に発売(写真右は内田と326(ナカムラミツル)さん)
シャルケDF内田篤人が主人公となった初の絵本が発売することが明らかになった。
絵本のタイトルは『がんばれ!ウッチーマン』で、326(ナカムラミツル)さんが作/絵を担当。内田が監修した絵本で、小学校低学年以降を対象となっている。「日本を代表する不動の右サイドバックにして蹴球界屈指のイケメン選手と、音楽ユニット『19』(ジューク)の元メンバーで現在“イラストライター”として活躍中の326(ナカムラミツル)がタッグを組み、『あきらめない勇気』『仲間とのきずな』をポップなタッチで描くぼうけんの物語。子どもたちだけでなく、サッカーファンのお父さん、イケメン好きのお母さんも楽しめます」と紹介されている。
発売にあたり、内田は以下のようにメッセージを寄せている。
「絵本をプロデュースすること、一応(笑)主人公になること、しかも昔からご活躍を見ていたミツルさんに描いていただけることを聞いたとき、すごく驚き、興奮しました。サッカーは仲間や相手がいてこそ成立するスポーツで、お互いがリスペクトし合うことが大切です」
「この物語を読んでくれた子どもたちが、諦めない心や、周りにいる人たちをもっと大切にしよう、ケンカしているお友だちと明日仲直りしよう、なんて思ってくれたら嬉しいです」
「僕は今、本当にたくさんの方々に支えていただき、ピッチへの復帰を目指しています。復帰したら、『伝説の勇者』のような活躍ができるようがんばりますので、どこかで見かけたら、『がんばれ! ウッチーマン』と応援してください」
また、326(ナカムラミツル)さんは、以下のようにメッセージを贈っている。
「プロとして絵を描き始めて20年…今回のこの絵本ほど大変なチャレンジはありませんでした。正直何度も挫けそうになりましたが、物語の中のウッチーのあきらめない姿に僕も勇気をもらい、なんとか最後まであきらめずに描き切ることができました」
「僕と同じようにみんなが…この本からあきらめない勇気をもらってくれたらなぁ。と、そう願っています。そして今、懸命にリハビリを続け、復帰へ向け一歩一歩その長き道のりを歩んでいるであろうウッチー本人にも少しでもこのエールが届いてくれたらいいな…とそう願っています」
『がんばれ!ウッチーマン』は株式会社PHP研究所から、7月26日より1300円(税別)で販売される。

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絵本の主人公となったシャルケの篤人である。
これは面白そう。
子供に読み聞かせし、親御さんも楽しんで欲しい。
発売が楽しみである。

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2016年6月29日14時1分 スポーツ報知

内田篤人(左)と326(PHP研究所提供、撮影:永井浩)

「がんばれ!ウッチーマン」
PHP研究所は29日、元日本代表DFの内田篤人(28)=シャルケ04=が主人公となった絵本「がんばれ!ウッチーマン」(PHP研究所、1300円・税別)を7月26日に発売すると発表した。内田が絵本になるのは初めて。
内田と音楽ユニット「19」の元メンバーで“イラストライター”の326(ミツル・38)がコラボし、サッカーを通じ「あきらめない勇気」「仲間とのきずな」を描く冒険の物語。子どもだけでなく、サッカーファンの親も一緒に楽しめるという。
絵本をプロデュースし主人公となった内田は、現在、古巣の鹿島の協力を得て、右ひざのリハビリを行っている。「僕は今、本当にたくさんの方々に支えていただき、ピッチへの復帰を目指しています。復帰したら『伝説の勇者』のような活躍ができるようがんばりますので、どこかで見かけたら、『がんばれ!ウッチーマン』と応援してください」とコメント。
一方の326は「プロとして絵を描き始めて20年…。今回の絵本ほど大変なチャレンジはありませんでした。正直何度もくじけそうになりましたが、物語の中のウッチーのあきらめない姿に僕も勇気をもらい、描き切ることが出来ました」とヒーローの姿に自身も勇気付けられたという。
内田篤人が絵本の主人公に…元「19」の326さん作・絵の『がんばれ!ウッチーマン』が発売

『がんばれ!ウッチーマン』が7月26日に発売(写真右は内田と326(ナカムラミツル)さん)
シャルケDF内田篤人が主人公となった初の絵本が発売することが明らかになった。
絵本のタイトルは『がんばれ!ウッチーマン』で、326(ナカムラミツル)さんが作/絵を担当。内田が監修した絵本で、小学校低学年以降を対象となっている。「日本を代表する不動の右サイドバックにして蹴球界屈指のイケメン選手と、音楽ユニット『19』(ジューク)の元メンバーで現在“イラストライター”として活躍中の326(ナカムラミツル)がタッグを組み、『あきらめない勇気』『仲間とのきずな』をポップなタッチで描くぼうけんの物語。子どもたちだけでなく、サッカーファンのお父さん、イケメン好きのお母さんも楽しめます」と紹介されている。
発売にあたり、内田は以下のようにメッセージを寄せている。
「絵本をプロデュースすること、一応(笑)主人公になること、しかも昔からご活躍を見ていたミツルさんに描いていただけることを聞いたとき、すごく驚き、興奮しました。サッカーは仲間や相手がいてこそ成立するスポーツで、お互いがリスペクトし合うことが大切です」
「この物語を読んでくれた子どもたちが、諦めない心や、周りにいる人たちをもっと大切にしよう、ケンカしているお友だちと明日仲直りしよう、なんて思ってくれたら嬉しいです」
「僕は今、本当にたくさんの方々に支えていただき、ピッチへの復帰を目指しています。復帰したら、『伝説の勇者』のような活躍ができるようがんばりますので、どこかで見かけたら、『がんばれ! ウッチーマン』と応援してください」
また、326(ナカムラミツル)さんは、以下のようにメッセージを贈っている。
「プロとして絵を描き始めて20年…今回のこの絵本ほど大変なチャレンジはありませんでした。正直何度も挫けそうになりましたが、物語の中のウッチーのあきらめない姿に僕も勇気をもらい、なんとか最後まであきらめずに描き切ることができました」
「僕と同じようにみんなが…この本からあきらめない勇気をもらってくれたらなぁ。と、そう願っています。そして今、懸命にリハビリを続け、復帰へ向け一歩一歩その長き道のりを歩んでいるであろうウッチー本人にも少しでもこのエールが届いてくれたらいいな…とそう願っています」
『がんばれ!ウッチーマン』は株式会社PHP研究所から、7月26日より1300円(税別)で販売される。

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絵本の主人公となったシャルケの篤人である。
これは面白そう。
子供に読み聞かせし、親御さんも楽しんで欲しい。
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得点センスと泥臭ささをあわせもつ異能のストライカー・土居は、ガンバ大阪をホームに迎える2日の開幕戦へ静かに闘志をたかぶらせている
鹿島の“8番”・土居聖真。役割とともに引き継がれる背番号。紡がれる常勝の伝統
鹿島アントラーズがファーストステージの頂点に立った。前人未到の3連覇を達成した2009シーズンからリーグタイトルと無縁だったが、伝統と歴史が凝縮された背番号とともに次世代の主軸を託された1992年生まれのプラチナ世代が躍動。入団6年目のMF柴崎岳、DF昌子源、そして稀有な得点感覚を武器とするFW土居聖真はセカンドステージとの完全制覇、そして年間王者獲得を目指して突っ走る。(取材・文:藤江直人)
2016年06月29日(Wed)11時31分配信
text by 藤江直人 photo Shinya Tanaka, Getty Images<
背番号に“ストーリー”を持たせている鹿島

鹿島アントラーズの背番号8を継承した土居聖真【写真:田中伸弥】
背番号に“ストーリー”をもたせ、常勝軍団の歴史と伝統を引き継がせている点で、鹿島アントラーズはすべてのJクラブのなかで稀有な存在として位置づけられる。
たとえば、空き番となって7年目を迎えている「2」番。ジョルジーニョから名良橋晃、2010年7月にシャルケへ移籍した内田篤人をへて、現在は右サイドバックの歴史を紡ぐ後継者を待っている。
アントラーズの礎を作った神様ジーコの象徴だった「10」番は、固定背番号制が導入された1997年以降はビスマルク、本山雅志(現ギラヴァンツ北九州)、そして今シーズンから背負う柴崎岳の3人だけにしか託されていない。
川崎フロンターレとのデッドヒートを制し、3連覇を達成した2009シーズン以来、実に7年ぶりにリーグタイトルに絡んだ今シーズンのファーストステージ。フィールドプレーヤーではただ一人、全17試合に先発フル出場した柴崎は、アントラーズの中盤で圧倒的な存在を示し続けた。
そして、柴崎が鳴り物入りで青森山田高校から加入した2011シーズンは、世代交代を推し進めていくうえで欠かせない存在となるプラチナ世代の仲間たちも、アントラーズのユニフォームに袖を通している。
米子北高校から加入した昌子源は昨シーズンから「3」番を託され、秋田豊から岩政大樹へと連なるディフェンスリーダーの系譜に名前を刻んだ。
そしてもう一人、アントラーズユースから昇格した土居聖真はマジーニョやイタリアへ渡る前の小笠原満男、野沢拓也(現ベガルタ仙台)が背負った「8」番を、勝てば無条件でファーストステージ制覇が決まる6月25日のアビスパ福岡戦で光り輝かせた。
稀有な得点感覚が発動した追加点のシーン
172cm、63kgとやや華奢なボディに搭載された土居の稀有な得点感覚が発動されたのは、1点のリードで迎えた前半37分だった。
自陣でこぼれ球を拾った柴崎が仕掛けたカウンター。左サイドに開いたFW金崎夢生から再び柴崎へわたったボールは、ペナルティーエリアの左側、ゴールラインぎりぎりから中央へ折り返される。
ニアサイドへ飛び込み、ダイビングヘッドを狙ったのは土居。ボールは枠をとらえることなく無人の右サイドへ流れたたが、ここで流れを途切れさせないのがアントラーズの真骨頂だ。
ボールをキープするMF遠藤康の前方のスペースへ、金崎がすかさずスライドしてくる。縦パスを受けた直後に素早く反転して、MFダニルソンのマークを巧みに外す。
ゴールへ迫ってくる金崎を止めようと、DF中村北斗が慌てて間合いを詰めていく。それまで中村がいたニアサイドに生じたスペースを、土居は見逃さなかった。
「ムウ君(金崎)がいい形で抜け出して、自分も一度中へ入る振りをしてから相手のマークを外した。そこをよく見ていてくれていたので」
DFキム・ヒョヌンの背後を突いて一度気配を消し、すぐに弧を描くような動きをしながらキムの前方へ姿を現す。死角を突かれ続けたキムはまったく反応できない。
ほぼノーマークの状態から、金崎がマイナスの角度へ折り返したパスに土居が右足を合わせる。ゴール左隅へボールが吸い込まれていった瞬間に、事実上、勝負は決した。
逆転勝ちで初めて首位に立った前節のヴィッセル神戸戦。土居は前半アディショナルタイムに貴重な同点ゴールを決め、チームの士気を一気に盛り上げている。このときもドリブルでペナルティーエリア付近へ迫り、金崎とのワンツーからゴール前に抜け出していた。
「ムウ君と2人だけ崩せる形がここ数試合、続いている。攻撃パターンのひとつになってきているので、これをセカンドステージでもっと、もっとよくしていければと思います」
最後の4試合で4ゴールを量産。通算でも6ゴールと、トップの金崎の8ゴールに続く結果を残した土居だったが、決して順風満帆なシーズンを送ってきたわけではなかった。
心身の状態が上向かなかったシーズン序盤
ガンバ大阪との開幕戦はベンチ外、サガン鳥栖との第2節はリザーブのままで、ともに1-0のスコアで連勝スタートを飾ったチームに絡めなかった。
FC東京との第3節からは3試合連続で途中出場。サンフレッチェ広島戦、湘南ベルマーレ戦で連続ゴールをマークし、上昇気流に転じるかと思われたが、第10節のアルビレックス新潟戦から4試合連続でベンチスタートに甘んじている。
心身の状態がなかなか上向かなった理由を、誰よりも土居自身が理解していた。
「昨年けがをしてようやく治ったと思ったら、キャンプでまた違うところを痛めてしまった。サッカーができないところでストレスを感じていましたし、開幕戦もメンバーに入れなかったように、コンディションも完全ではないところから始まっていたので」
背番号を「28」から「8」へと変えた昨シーズン。トップ下を主戦場として描かれてきた順風満帆な軌跡が急停止を強いられたのは、10月3日のヴィッセル戦だった。
GK徳重健太と交錯した際に左足を踏まれ、後半開始早々に負傷交代を強いられた土居は、試合後の精密検査で左足第2中足骨の骨折を言い渡される。
全治は約3ヶ月。セカンドステージの残り4試合を棒に振った土居は、アントラーズが3シーズンぶりとなるタイトルを手にしたナビスコカップ決勝の舞台にも立てなかった。
好事魔多し、とばかりにアクシデントの連鎖に襲われる。左足の骨折が完治した矢先の2月の宮崎キャンプで、今度は右ひざのじん帯を痛めて再び戦列を離れてしまう。
ニューイヤーカップを含めて、5試合が組まれていたプレシーズンマッチをすべて欠場。ベガルタ仙台とのファーストステージ第3節で161日ぶりに復帰を果たしたものの、ゴールに絡む仕事を演じられないまま、チームも0-1で敗れてしまった。
イメージとほど遠いプレー。思うように動かない体。何よりもチームに貢献できない。リズムがかみ合わず、歯がゆさだけを募らせた日々が後にプラスになったと土居は振り返る。
「それでも、サッカーがやりたいと強く思えたところがよかったのかなと。けがが治ってもなかなかコンディションを上がらなかったし、思い通りのプレーができていないときは悔しかった。自分自身にいら立ちも感じましたけど、そういったときもふてくされるのではなくて、純粋にサッカーへぶつけられた。
けがをしたのは、自分自身の問題だったので。けがで長期間離脱するのは自分のサッカー人生で初めてだったので、それがすごくいい経験になったというか。けがをするのはいいことではないですけど、僕にとっては自分を変えるできごとだった。いまとなってはそう思えます」
絶大な存在感を持つ“元8番”の主将

かつて鹿島で背番号8を背負った小笠原満男【写真:Getty Images】
ホームに湘南ベルマーレを迎えた、5月18日のナビスコカップのグループリーグ第5節。土居のゴールで勝ち越したアントラーズは終了間際に喫した連続ゴールで敗れ、決勝トーナメント進出を断たれた。
連覇がかかったタイトルのひとつを獲得する可能性が、シーズンの序盤で消滅した。嫌なムードを引きずったまま、中2日で迎えた名古屋グランパスとのファーストステージ第13節を直前に控えたミーティング。キャプテンの小笠原が低く、重い声をロッカールームに響かせた。
「俺たちは勝つためにここにきた」
果たして、試合は2度もビハインドを背負う逆境をはね返したアントラーズが3-2で勝利。勢いと自信を取り戻したチームは残り4試合もすべてものにして、逆転で頂点に立った。
「全体としては決していい試合ではなかったと思いますけど、そのなかで気を緩めたらこういう試合になるよというのを、気づかされた試合だったのかなと」
グランパス戦をターニングポイントとしてあげた土居は、同時に2001シーズンから5年半にわたって「8」番を背負ったレジェンド、小笠原の存在感の大きさを感じずにはいられなかったという。
「危ない時間帯や気持ちを込めなきゃいけない時間帯で必ず声がけをしてくれますし、随所で流れを変えるプレーもしてくれる。言葉で表すのはなかなか難しいですけど、(小笠原)満男さんのプレーを見ながら『こういうときにはこうしなきゃいけない』と僕らも日々学んでいます。徐々にですけど、みんなが満男さんやソガさん(GK曽ヶ端準)についていけているから、勝てる鹿島になってきているのかなと」
グランパス戦こそ途中出場だった土居だが、8日後のヴァンフォーレ甲府戦からはスタメンに定着する。アントラーズ伝統の「4-4-2」を踏襲する石井正忠監督のもと、ツートップを組んできた金崎と常に危機感を共有してきたという。
「1点だけでなく、2点、3点と取らないと勝てないと、ムウ君とは毎試合のように言い合ってきた。そういう姿勢が、後ろの選手たちを助ける意味でもチームとして戦うところにつながってくるし、相手に隙を見せないという勝利への執着心にもつながってくる。それが最後の6連勝につながったのかなと思います」
言葉通りにヴァンフォーレ戦以降の4試合でアントラーズがあげた10ゴールのうち、金崎と土居のコンビで6ゴールをあげている。
無意識のうちに染みついた伝統

今シーズンから鹿島で10番をつける柴崎岳。まぎれもなく鹿島の心臓となっている【写真:田中伸弥】
昨シーズンの開幕直前にポルティモネンセ(ポルトガル)から期限付き移籍で加入し、今シーズンからは完全移籍で再加入した金崎は「ジーコスピリットなんて知らない」と公言してはばからない。
山形市で生まれ育った土居も然り。現役復帰を果たしたジーコがJリーグ第1号のハットトリックを達成した1993年5月16日の5日後に、ようやく1歳になった。
ただ、現時点におけるジーコスピリットの伝承者、小笠原の頼れる背中を介して感じるものはある。ジーコスピリットをたどっていけば、土居が口にした「勝利への執着心」に行き着くからだ。
ゴールに絡むだけではない。労を厭わない前線からの執拗な守備。味方のためにスペースを作るなどといった自己犠牲の姿勢。勝利をつかむために、ピッチのうえで土居が無意識のうちに実践しているプレーこそがアントラーズの伝統。だからこそ、常勝の歴史が紡がれていく。
「自分が出た試合では、何かしら結果を出さなきゃいけないと思っていました。スタメンで出ることが少なかったので、貢献できたかどうかはわからないけど、そうなる試合がファーストステージの終盤にかけて多くなったというか。けがで迷惑をかけた分、みんなに恩返しできたのかなというのはあるので。個人としては、けがをした分はチャラになったかなという感じですかね。
ファーストステージのチャンピオンになったことで、セカンドステージでは他のチームが『打倒・鹿島』でくると思うし、だからこそファーストステージ以上に厳しい戦いになる。もうワンランク上に行くためには、そういうところにも打ち勝っていかなきゃいけないので。セカンドステージは僕たちの強さが試されるというか、鹿島の真価が問われるんじゃないかなと感じます」
過去に3度築かれた黄金時代を振り返れば、「10」番はアントラーズの象徴かつ心臓を、「3」番は最終ラインで城壁を担ってきた。今シーズンのファーストステージを振り返れば、柴崎と昌子は同じ役割を果たしている。
ならば、ゴールやアシストで得点に絡んできた「8」番の継承者はどう感じているのか。自己最多となる2014シーズンの8ゴールを大きく上回ることで、1992年生まれのプラチナ世代の一人として、土居は伝統のバトンをしっかりと受け取る青写真を描いている。
「ゴールは取れるだけ取りたいし、それが自分のためにもなりますし、チームのためにもなる。ファーストステージ以上に抜け目なく、貪欲にゴールやアシストを狙っていきたい」
アントラーズにとって、タイトルにカウントされないステージ優勝は通過点でしかない。セカンドステージも制し、チャンピオンシップで年間王者を勝ち取るために。得点センスと泥臭ささをあわせもつ異能のストライカー・土居は、ガンバ大阪をホームに迎える2日の開幕戦へ静かに闘志をたかぶらせている。
(取材・文:藤江直人)
【了】

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鹿島について綴るフットボールチャンネルの藤江氏である。
背番号の系譜から聖真について伝えておる。
背番号8として勝利に繋がるゴールを積み重ねる聖真は、定位置を取っては奪われの道のりを歩んでおる。
決して順風満帆ではない。
しかしながら、今シーズンの1stステージ制覇の原動力となり実績を重ねた今、背番号に相応しいレギュラーとなったのではなかろうか。
今週末から始まる2ndシーズン、聖真のゴールで幕開けたいところ。
活躍を楽しみにしておる。

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鹿島アントラーズがファーストステージの頂点に立った。前人未到の3連覇を達成した2009シーズンからリーグタイトルと無縁だったが、伝統と歴史が凝縮された背番号とともに次世代の主軸を託された1992年生まれのプラチナ世代が躍動。入団6年目のMF柴崎岳、DF昌子源、そして稀有な得点感覚を武器とするFW土居聖真はセカンドステージとの完全制覇、そして年間王者獲得を目指して突っ走る。(取材・文:藤江直人)
2016年06月29日(Wed)11時31分配信
text by 藤江直人 photo Shinya Tanaka, Getty Images<
背番号に“ストーリー”を持たせている鹿島

鹿島アントラーズの背番号8を継承した土居聖真【写真:田中伸弥】
背番号に“ストーリー”をもたせ、常勝軍団の歴史と伝統を引き継がせている点で、鹿島アントラーズはすべてのJクラブのなかで稀有な存在として位置づけられる。
たとえば、空き番となって7年目を迎えている「2」番。ジョルジーニョから名良橋晃、2010年7月にシャルケへ移籍した内田篤人をへて、現在は右サイドバックの歴史を紡ぐ後継者を待っている。
アントラーズの礎を作った神様ジーコの象徴だった「10」番は、固定背番号制が導入された1997年以降はビスマルク、本山雅志(現ギラヴァンツ北九州)、そして今シーズンから背負う柴崎岳の3人だけにしか託されていない。
川崎フロンターレとのデッドヒートを制し、3連覇を達成した2009シーズン以来、実に7年ぶりにリーグタイトルに絡んだ今シーズンのファーストステージ。フィールドプレーヤーではただ一人、全17試合に先発フル出場した柴崎は、アントラーズの中盤で圧倒的な存在を示し続けた。
そして、柴崎が鳴り物入りで青森山田高校から加入した2011シーズンは、世代交代を推し進めていくうえで欠かせない存在となるプラチナ世代の仲間たちも、アントラーズのユニフォームに袖を通している。
米子北高校から加入した昌子源は昨シーズンから「3」番を託され、秋田豊から岩政大樹へと連なるディフェンスリーダーの系譜に名前を刻んだ。
そしてもう一人、アントラーズユースから昇格した土居聖真はマジーニョやイタリアへ渡る前の小笠原満男、野沢拓也(現ベガルタ仙台)が背負った「8」番を、勝てば無条件でファーストステージ制覇が決まる6月25日のアビスパ福岡戦で光り輝かせた。
稀有な得点感覚が発動した追加点のシーン
172cm、63kgとやや華奢なボディに搭載された土居の稀有な得点感覚が発動されたのは、1点のリードで迎えた前半37分だった。
自陣でこぼれ球を拾った柴崎が仕掛けたカウンター。左サイドに開いたFW金崎夢生から再び柴崎へわたったボールは、ペナルティーエリアの左側、ゴールラインぎりぎりから中央へ折り返される。
ニアサイドへ飛び込み、ダイビングヘッドを狙ったのは土居。ボールは枠をとらえることなく無人の右サイドへ流れたたが、ここで流れを途切れさせないのがアントラーズの真骨頂だ。
ボールをキープするMF遠藤康の前方のスペースへ、金崎がすかさずスライドしてくる。縦パスを受けた直後に素早く反転して、MFダニルソンのマークを巧みに外す。
ゴールへ迫ってくる金崎を止めようと、DF中村北斗が慌てて間合いを詰めていく。それまで中村がいたニアサイドに生じたスペースを、土居は見逃さなかった。
「ムウ君(金崎)がいい形で抜け出して、自分も一度中へ入る振りをしてから相手のマークを外した。そこをよく見ていてくれていたので」
DFキム・ヒョヌンの背後を突いて一度気配を消し、すぐに弧を描くような動きをしながらキムの前方へ姿を現す。死角を突かれ続けたキムはまったく反応できない。
ほぼノーマークの状態から、金崎がマイナスの角度へ折り返したパスに土居が右足を合わせる。ゴール左隅へボールが吸い込まれていった瞬間に、事実上、勝負は決した。
逆転勝ちで初めて首位に立った前節のヴィッセル神戸戦。土居は前半アディショナルタイムに貴重な同点ゴールを決め、チームの士気を一気に盛り上げている。このときもドリブルでペナルティーエリア付近へ迫り、金崎とのワンツーからゴール前に抜け出していた。
「ムウ君と2人だけ崩せる形がここ数試合、続いている。攻撃パターンのひとつになってきているので、これをセカンドステージでもっと、もっとよくしていければと思います」
最後の4試合で4ゴールを量産。通算でも6ゴールと、トップの金崎の8ゴールに続く結果を残した土居だったが、決して順風満帆なシーズンを送ってきたわけではなかった。
心身の状態が上向かなかったシーズン序盤
ガンバ大阪との開幕戦はベンチ外、サガン鳥栖との第2節はリザーブのままで、ともに1-0のスコアで連勝スタートを飾ったチームに絡めなかった。
FC東京との第3節からは3試合連続で途中出場。サンフレッチェ広島戦、湘南ベルマーレ戦で連続ゴールをマークし、上昇気流に転じるかと思われたが、第10節のアルビレックス新潟戦から4試合連続でベンチスタートに甘んじている。
心身の状態がなかなか上向かなった理由を、誰よりも土居自身が理解していた。
「昨年けがをしてようやく治ったと思ったら、キャンプでまた違うところを痛めてしまった。サッカーができないところでストレスを感じていましたし、開幕戦もメンバーに入れなかったように、コンディションも完全ではないところから始まっていたので」
背番号を「28」から「8」へと変えた昨シーズン。トップ下を主戦場として描かれてきた順風満帆な軌跡が急停止を強いられたのは、10月3日のヴィッセル戦だった。
GK徳重健太と交錯した際に左足を踏まれ、後半開始早々に負傷交代を強いられた土居は、試合後の精密検査で左足第2中足骨の骨折を言い渡される。
全治は約3ヶ月。セカンドステージの残り4試合を棒に振った土居は、アントラーズが3シーズンぶりとなるタイトルを手にしたナビスコカップ決勝の舞台にも立てなかった。
好事魔多し、とばかりにアクシデントの連鎖に襲われる。左足の骨折が完治した矢先の2月の宮崎キャンプで、今度は右ひざのじん帯を痛めて再び戦列を離れてしまう。
ニューイヤーカップを含めて、5試合が組まれていたプレシーズンマッチをすべて欠場。ベガルタ仙台とのファーストステージ第3節で161日ぶりに復帰を果たしたものの、ゴールに絡む仕事を演じられないまま、チームも0-1で敗れてしまった。
イメージとほど遠いプレー。思うように動かない体。何よりもチームに貢献できない。リズムがかみ合わず、歯がゆさだけを募らせた日々が後にプラスになったと土居は振り返る。
「それでも、サッカーがやりたいと強く思えたところがよかったのかなと。けがが治ってもなかなかコンディションを上がらなかったし、思い通りのプレーができていないときは悔しかった。自分自身にいら立ちも感じましたけど、そういったときもふてくされるのではなくて、純粋にサッカーへぶつけられた。
けがをしたのは、自分自身の問題だったので。けがで長期間離脱するのは自分のサッカー人生で初めてだったので、それがすごくいい経験になったというか。けがをするのはいいことではないですけど、僕にとっては自分を変えるできごとだった。いまとなってはそう思えます」
絶大な存在感を持つ“元8番”の主将

かつて鹿島で背番号8を背負った小笠原満男【写真:Getty Images】
ホームに湘南ベルマーレを迎えた、5月18日のナビスコカップのグループリーグ第5節。土居のゴールで勝ち越したアントラーズは終了間際に喫した連続ゴールで敗れ、決勝トーナメント進出を断たれた。
連覇がかかったタイトルのひとつを獲得する可能性が、シーズンの序盤で消滅した。嫌なムードを引きずったまま、中2日で迎えた名古屋グランパスとのファーストステージ第13節を直前に控えたミーティング。キャプテンの小笠原が低く、重い声をロッカールームに響かせた。
「俺たちは勝つためにここにきた」
果たして、試合は2度もビハインドを背負う逆境をはね返したアントラーズが3-2で勝利。勢いと自信を取り戻したチームは残り4試合もすべてものにして、逆転で頂点に立った。
「全体としては決していい試合ではなかったと思いますけど、そのなかで気を緩めたらこういう試合になるよというのを、気づかされた試合だったのかなと」
グランパス戦をターニングポイントとしてあげた土居は、同時に2001シーズンから5年半にわたって「8」番を背負ったレジェンド、小笠原の存在感の大きさを感じずにはいられなかったという。
「危ない時間帯や気持ちを込めなきゃいけない時間帯で必ず声がけをしてくれますし、随所で流れを変えるプレーもしてくれる。言葉で表すのはなかなか難しいですけど、(小笠原)満男さんのプレーを見ながら『こういうときにはこうしなきゃいけない』と僕らも日々学んでいます。徐々にですけど、みんなが満男さんやソガさん(GK曽ヶ端準)についていけているから、勝てる鹿島になってきているのかなと」
グランパス戦こそ途中出場だった土居だが、8日後のヴァンフォーレ甲府戦からはスタメンに定着する。アントラーズ伝統の「4-4-2」を踏襲する石井正忠監督のもと、ツートップを組んできた金崎と常に危機感を共有してきたという。
「1点だけでなく、2点、3点と取らないと勝てないと、ムウ君とは毎試合のように言い合ってきた。そういう姿勢が、後ろの選手たちを助ける意味でもチームとして戦うところにつながってくるし、相手に隙を見せないという勝利への執着心にもつながってくる。それが最後の6連勝につながったのかなと思います」
言葉通りにヴァンフォーレ戦以降の4試合でアントラーズがあげた10ゴールのうち、金崎と土居のコンビで6ゴールをあげている。
無意識のうちに染みついた伝統

今シーズンから鹿島で10番をつける柴崎岳。まぎれもなく鹿島の心臓となっている【写真:田中伸弥】
昨シーズンの開幕直前にポルティモネンセ(ポルトガル)から期限付き移籍で加入し、今シーズンからは完全移籍で再加入した金崎は「ジーコスピリットなんて知らない」と公言してはばからない。
山形市で生まれ育った土居も然り。現役復帰を果たしたジーコがJリーグ第1号のハットトリックを達成した1993年5月16日の5日後に、ようやく1歳になった。
ただ、現時点におけるジーコスピリットの伝承者、小笠原の頼れる背中を介して感じるものはある。ジーコスピリットをたどっていけば、土居が口にした「勝利への執着心」に行き着くからだ。
ゴールに絡むだけではない。労を厭わない前線からの執拗な守備。味方のためにスペースを作るなどといった自己犠牲の姿勢。勝利をつかむために、ピッチのうえで土居が無意識のうちに実践しているプレーこそがアントラーズの伝統。だからこそ、常勝の歴史が紡がれていく。
「自分が出た試合では、何かしら結果を出さなきゃいけないと思っていました。スタメンで出ることが少なかったので、貢献できたかどうかはわからないけど、そうなる試合がファーストステージの終盤にかけて多くなったというか。けがで迷惑をかけた分、みんなに恩返しできたのかなというのはあるので。個人としては、けがをした分はチャラになったかなという感じですかね。
ファーストステージのチャンピオンになったことで、セカンドステージでは他のチームが『打倒・鹿島』でくると思うし、だからこそファーストステージ以上に厳しい戦いになる。もうワンランク上に行くためには、そういうところにも打ち勝っていかなきゃいけないので。セカンドステージは僕たちの強さが試されるというか、鹿島の真価が問われるんじゃないかなと感じます」
過去に3度築かれた黄金時代を振り返れば、「10」番はアントラーズの象徴かつ心臓を、「3」番は最終ラインで城壁を担ってきた。今シーズンのファーストステージを振り返れば、柴崎と昌子は同じ役割を果たしている。
ならば、ゴールやアシストで得点に絡んできた「8」番の継承者はどう感じているのか。自己最多となる2014シーズンの8ゴールを大きく上回ることで、1992年生まれのプラチナ世代の一人として、土居は伝統のバトンをしっかりと受け取る青写真を描いている。
「ゴールは取れるだけ取りたいし、それが自分のためにもなりますし、チームのためにもなる。ファーストステージ以上に抜け目なく、貪欲にゴールやアシストを狙っていきたい」
アントラーズにとって、タイトルにカウントされないステージ優勝は通過点でしかない。セカンドステージも制し、チャンピオンシップで年間王者を勝ち取るために。得点センスと泥臭ささをあわせもつ異能のストライカー・土居は、ガンバ大阪をホームに迎える2日の開幕戦へ静かに闘志をたかぶらせている。
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常勝・鹿島、復権への第一歩 『1stステージ鹿島アントラーズ優勝記念号』発売
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『サッカー専門新聞エル・ゴラッソ総集編 2016 J1ファーストステージ鹿島アントラーズ優勝記念号』を7月1日(金)に全国書店、Amazon.co.jpで発売します。
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7月1日(金)発売
定価:556円+税
[THE PICTURES]歓喜のJ1・1st最終節・福岡戦。そして功労者との別れ
[THE VOICE]小笠原満男「タイトルを獲った者にしか分からない喜びがある」
[THE STORY]怒涛の6連勝――。エル・ゴラッソ紙面で振り返る1stステージ制覇の軌跡
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(BLOGOLA編集部)

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サッカー専門新聞エル・ゴラッソ総集編 2016 J1ファーストステージ鹿島アントラーズ優勝記念号を編集・発売するエルゴラッソである。
これは必買である。
鹿島の1stステージの歴史が綴られる。
一試合ごとに思い起こすのも良いもの。
楽しみである。

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鹿島、強固な守備陣と崩れぬ土台
【英国人の視点】鹿島を優勝に導いたもの。強固な守備陣と崩れぬ土台
J1ファーストステージで見事優勝を果たした鹿島アントラーズ。ライバルが調子を落とすなかでも失速することなく順調に勝ち点を積み重ねた。その要因はどこにあるのか。(取材・文:ショーン・キャロル)
2016年06月29日(Wed)8時00分配信
text by ショーン・キャロル photo Shinya Tanaka , Getty Images
失速したライバルを尻目に、堅守を誇った守備陣

最終的に首位に躍り出てタイトルを手にしたのは鹿島アントラーズ【写真:田中伸弥】
第3節以来J1首位の座を巡って争い続けてきたのは、川崎フロンターレと浦和レッズの2チームだった。ファーストステージ残り2節となったところで川崎がアビスパ福岡に対して集中力を切らしてしまうまでその状況は変わらなかったが、最終的に首位に躍り出てタイトルを手にしたのは鹿島アントラーズだ。
川崎が九州でつまずいたこと、レッズが5月半ばから6月半ばにかけて5試合白星無しという絶不調に陥ったことが両者の自滅を招いたとしても、それが石井正忠監督のチームの戦いぶりの価値を下げることはない。
土曜日の最終節では、前節川崎が引き分けることしかできなかったアビスパを何の問題もなく撃破。6連勝でステージを終え、今年のチャンピオンシップ出場枠の1つ目を占めることが確定した。
この6連勝も含めて9試合無敗。その間アントラーズはわずか5失点しか奪われていない。ファーストステージの17試合で9度のクリーンシートを記録しており、失点わずか10というのはリーグ最少の数字だった。
その堅守の基礎となっているのが、守備ラインの顔ぶれが安定していることだ。GKを含めた最終ラインの曽ヶ端準、西大伍、昌子源、植田直通、山本脩斗の5人は、出場できる試合では必ず先発に名を連ねてきた。
レギュラー陣が負傷や出場停止で欠場する試合のみ他の選手が穴を埋めたが、それもサイドバックとして4試合出場の伊東幸敏、CBとして3試合出場のブエノの2人だけだった。
鹿島が力を継続できる理由とは何か?
2-0の勝利を収めた土曜日のアビスパ戦もそういう試合の1つだったが、昌子の代役を務めたブラジル人CBからは十分な集中力と自信が感じられた。アントラーズがやや落ち着かない様子だった試合序盤には危険なボールをうまくカバーしていたし、フィジカルの強い同胞ウェリントンを終始抑え続けていた。
「ナーバスになっていたわけではないですが、相手が最初から攻めてくること、単に引いて待ち構えるだけでなく前からプレスをかけていく必要もあることは分かっていました」と山本は試合後に語った。
「実際にその通りになり、スタートは少し難しい試合になりましたが、徐々に試合の流れをコントロールできるようになってきました。先制してからは完全に自分たちのペースでやれたと思います」
その山本が27分に先制ヘッドを決めたことでホームチームは落ち着いてプレーできるようになり、アビスパの勢いを削ぐことができた。鹿島の変わらない力については、柴崎岳も次のように考えを述べた。
「試合の中には、うまくいく時間帯もあればいかない時間帯もあります。そういう難しい時間帯にこそ、僕らには立ち戻るべきスタイルがあって、何をするべきなのか全員が理解しています。その事実に全員が気付いているからこそ、こういう結果を続けてくることができたんだと思います」
「特に、失点がすごく少ないという部分があります。チーム全体として、一緒に守るという意識が強まっています。良い守備を出発点とすれば良い攻撃を組み立てられることは間違いないと思います。今はそういう面がうまくやれていますが、今後はさらに正確性を高めていきたいですね。セカンドステージに入っても今の連勝を続けていける力はあると思います」
ジョン・テリーのような植田。基礎が崩れない強固な土台

特に今季の植田直通のオールラウンドな働きぶりは印象的【写真:Getty Images】
チームをさらに向上させる道の1つは、DF陣がもっとゴールを奪えるようにすることだ。アビスパ戦で山本が決めた先制点は、5月のアルビレックス新潟戦で西が決めた決勝点に続いて、守備陣が記録した今季ようやく2点目の得点だった。昌子と植田の対人の強さを考えれば、攻撃時のセットプレーでももっと貢献度を高められて然るべきだろう。
だが、彼らが狙っていないという意味ではないし、特に今季の植田のオールラウンドな働きぶりは印象的だ。ボールを持った時の落ち着きぶりをさらに増している様子で、アビスパ戦では全盛期のジョン・テリーを髣髴とさせるような姿も見せていた。
自陣内でボールを奪い取ったあと、ボールを持ったまま守備陣から攻め上がり、サイドへと展開してそのまま相手ペナルティーエリア内へと飛び込んでいくプレーだ。最後はエリア内でラストパスに惜しくも合わせきれなかったが、決まっていれば素晴らしいゴールになっていた場面だった。
ファーストステージを制したアントラーズの容赦の無い戦いぶりについて尋ねられると、植田は次のように答えた。「僕らは本当にタイトル獲得に集中しています。ここ最近は全く負けていないですし、チーム内にはどの試合も絶対に勝てるという強い感覚が普段以上にありました」
「失点も減らしていくことができましたし、前線の選手たちもその点ですごく助けてくれました。単に守備陣だけの力ではなく、本当にチームが一丸となって戦っているからこそだと思います」
シーズン後半戦には、そういう面をさらに強く見せる必要が出てくるだろう。手倉森監督率いるU-23代表の一員としてリオに乗り込む植田が数試合を欠場する見通しだからだ。彼の不在が痛いことは間違いないが、アントラーズCB陣の層の厚さはブエノが示した通り。さらにもう1人、負傷の影響や昌子と植田の好調により今季まだ出場機会のないファン・ソッコも良い選手だ。
これまでのところ、アントラーズにとっては守備をベースとしたチーム作りがうまく機能している。シーズンが進んで行く中で、その基礎が崩れてしまうことは考えにくい。
(取材・文:ショーン・キャロル)
【了】

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鹿島のステージ制覇についてフットボールチャンネルに寄稿するショーン・キャロル氏である。
英国人ならではの視点がある。
やはり、安定した高井をするチームには守備の整備と固定されたメンバーが必要と言えよう。
キャロル氏が、「守備をベースとしたチーム作りがうまく機能している」と言うように今の鹿島は非常に安定した強さを誇る。
2ndステージにて植田が五輪でチームを離れようとも、問題は少なかろう。
彼の見立て通り、安定した戦いを続け、リーグタイトルを目指したい。
楽しみである。

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J1ファーストステージで見事優勝を果たした鹿島アントラーズ。ライバルが調子を落とすなかでも失速することなく順調に勝ち点を積み重ねた。その要因はどこにあるのか。(取材・文:ショーン・キャロル)
2016年06月29日(Wed)8時00分配信
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失速したライバルを尻目に、堅守を誇った守備陣

最終的に首位に躍り出てタイトルを手にしたのは鹿島アントラーズ【写真:田中伸弥】
第3節以来J1首位の座を巡って争い続けてきたのは、川崎フロンターレと浦和レッズの2チームだった。ファーストステージ残り2節となったところで川崎がアビスパ福岡に対して集中力を切らしてしまうまでその状況は変わらなかったが、最終的に首位に躍り出てタイトルを手にしたのは鹿島アントラーズだ。
川崎が九州でつまずいたこと、レッズが5月半ばから6月半ばにかけて5試合白星無しという絶不調に陥ったことが両者の自滅を招いたとしても、それが石井正忠監督のチームの戦いぶりの価値を下げることはない。
土曜日の最終節では、前節川崎が引き分けることしかできなかったアビスパを何の問題もなく撃破。6連勝でステージを終え、今年のチャンピオンシップ出場枠の1つ目を占めることが確定した。
この6連勝も含めて9試合無敗。その間アントラーズはわずか5失点しか奪われていない。ファーストステージの17試合で9度のクリーンシートを記録しており、失点わずか10というのはリーグ最少の数字だった。
その堅守の基礎となっているのが、守備ラインの顔ぶれが安定していることだ。GKを含めた最終ラインの曽ヶ端準、西大伍、昌子源、植田直通、山本脩斗の5人は、出場できる試合では必ず先発に名を連ねてきた。
レギュラー陣が負傷や出場停止で欠場する試合のみ他の選手が穴を埋めたが、それもサイドバックとして4試合出場の伊東幸敏、CBとして3試合出場のブエノの2人だけだった。
鹿島が力を継続できる理由とは何か?
2-0の勝利を収めた土曜日のアビスパ戦もそういう試合の1つだったが、昌子の代役を務めたブラジル人CBからは十分な集中力と自信が感じられた。アントラーズがやや落ち着かない様子だった試合序盤には危険なボールをうまくカバーしていたし、フィジカルの強い同胞ウェリントンを終始抑え続けていた。
「ナーバスになっていたわけではないですが、相手が最初から攻めてくること、単に引いて待ち構えるだけでなく前からプレスをかけていく必要もあることは分かっていました」と山本は試合後に語った。
「実際にその通りになり、スタートは少し難しい試合になりましたが、徐々に試合の流れをコントロールできるようになってきました。先制してからは完全に自分たちのペースでやれたと思います」
その山本が27分に先制ヘッドを決めたことでホームチームは落ち着いてプレーできるようになり、アビスパの勢いを削ぐことができた。鹿島の変わらない力については、柴崎岳も次のように考えを述べた。
「試合の中には、うまくいく時間帯もあればいかない時間帯もあります。そういう難しい時間帯にこそ、僕らには立ち戻るべきスタイルがあって、何をするべきなのか全員が理解しています。その事実に全員が気付いているからこそ、こういう結果を続けてくることができたんだと思います」
「特に、失点がすごく少ないという部分があります。チーム全体として、一緒に守るという意識が強まっています。良い守備を出発点とすれば良い攻撃を組み立てられることは間違いないと思います。今はそういう面がうまくやれていますが、今後はさらに正確性を高めていきたいですね。セカンドステージに入っても今の連勝を続けていける力はあると思います」
ジョン・テリーのような植田。基礎が崩れない強固な土台

特に今季の植田直通のオールラウンドな働きぶりは印象的【写真:Getty Images】
チームをさらに向上させる道の1つは、DF陣がもっとゴールを奪えるようにすることだ。アビスパ戦で山本が決めた先制点は、5月のアルビレックス新潟戦で西が決めた決勝点に続いて、守備陣が記録した今季ようやく2点目の得点だった。昌子と植田の対人の強さを考えれば、攻撃時のセットプレーでももっと貢献度を高められて然るべきだろう。
だが、彼らが狙っていないという意味ではないし、特に今季の植田のオールラウンドな働きぶりは印象的だ。ボールを持った時の落ち着きぶりをさらに増している様子で、アビスパ戦では全盛期のジョン・テリーを髣髴とさせるような姿も見せていた。
自陣内でボールを奪い取ったあと、ボールを持ったまま守備陣から攻め上がり、サイドへと展開してそのまま相手ペナルティーエリア内へと飛び込んでいくプレーだ。最後はエリア内でラストパスに惜しくも合わせきれなかったが、決まっていれば素晴らしいゴールになっていた場面だった。
ファーストステージを制したアントラーズの容赦の無い戦いぶりについて尋ねられると、植田は次のように答えた。「僕らは本当にタイトル獲得に集中しています。ここ最近は全く負けていないですし、チーム内にはどの試合も絶対に勝てるという強い感覚が普段以上にありました」
「失点も減らしていくことができましたし、前線の選手たちもその点ですごく助けてくれました。単に守備陣だけの力ではなく、本当にチームが一丸となって戦っているからこそだと思います」
シーズン後半戦には、そういう面をさらに強く見せる必要が出てくるだろう。手倉森監督率いるU-23代表の一員としてリオに乗り込む植田が数試合を欠場する見通しだからだ。彼の不在が痛いことは間違いないが、アントラーズCB陣の層の厚さはブエノが示した通り。さらにもう1人、負傷の影響や昌子と植田の好調により今季まだ出場機会のないファン・ソッコも良い選手だ。
これまでのところ、アントラーズにとっては守備をベースとしたチーム作りがうまく機能している。シーズンが進んで行く中で、その基礎が崩れてしまうことは考えにくい。
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鹿島のステージ制覇についてフットボールチャンネルに寄稿するショーン・キャロル氏である。
英国人ならではの視点がある。
やはり、安定した高井をするチームには守備の整備と固定されたメンバーが必要と言えよう。
キャロル氏が、「守備をベースとしたチーム作りがうまく機能している」と言うように今の鹿島は非常に安定した強さを誇る。
2ndステージにて植田が五輪でチームを離れようとも、問題は少なかろう。
彼の見立て通り、安定した戦いを続け、リーグタイトルを目指したい。
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植田が南アフリカ戦でどんなパフォーマンスを見せられるか、その点がリオ五輪を戦う上でひとつの指標となりそうだ
【リオ五輪代表】「相手になにもやらせないのが仕事」。植田が語る国内最終戦への覚悟
本田健介(サッカーダイジェスト)
2016年06月29日
「U-23がどこまで成長したかを見せなければいけない」

南アフリカ戦の前日練習でも力強いプレーを見せた植田。本番でのパフォーマンスにも注目だ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
今日、29日にリオ五輪前の国内最後の強化試合・南アフリカ戦を迎えるにあたって、守備の要・植田直通はこう決意表明した。
「相手がパワープレーで来てくれるなら僕自身ありがたいですし、自分の強さはそこで活きると思います。その部分では負けたくないので、しっかりと結果を出したいです」
最終予選から約5か月、手倉森ジャパンのCBを巡る環境は大きく変わった。本来であれば、植田、岩波拓也、奈良竜樹と実力伯仲の3人が揃い、盤石の態勢を整えていたが、奈良が5月にリーグ戦で左脛骨を骨折し、五輪出場を断念。岩波は5月のトゥーロン国際大会で左膝を痛め、懸命に戦線復帰を目指している。
CBにはオーバーエイジとして塩谷司が内定しているが、今回の南アフリカ戦には参加せず。だからこそ、植田にかかる責任は重い。
しかし本人からは力強い言葉が返ってくる。
「オーバーエイジの3人は決まっていますけど今回は来ていないですし、そういう意味でU-23でやれるのは最後。今までテグ(手倉森)さんの下でやってきたサッカーを僕たちが出さなければいけない。明日はU-23がどこまで成長したかを見せなければいけない。これから期待を持って見てもらうためにも、しっかり良い結果を出したいです」
無骨ながら漲る闘志を前面に押し出して戦う男は、リオ五輪まで一気に突っ走る覚悟だ。その姿からは相棒が誰でも、最終ラインの並びがどうなろうとも、俺が全部止めてやるという強い覚悟が溢れているように感じられた。
「オリンピックになれば、すごく有名な選手が来るかもしれないですし、大きな選手もいるかもしれない。ただ、そういった選手になにもやらせないのが僕の仕事です。明日はそういう相手とやれることがすごく楽しみなので、本当にいい準備をしたいです」
植田が南アフリカ戦でどんなパフォーマンスを見せられるか、その点がリオ五輪を戦う上でひとつの指標となりそうだ。
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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U-23日本代表の植田について記すサッカーダイジェストの本田氏である。
南アフリカ戦に向けて意気込みを語っておる。
激闘のU-23アジア選手権優勝から半年が経ち、更に成長した姿を国民に見せるのだ。
五輪に向けた大切な試合にてチームを牽引せよ。
植田の躍動が楽しみである。

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本田健介(サッカーダイジェスト)
2016年06月29日
「U-23がどこまで成長したかを見せなければいけない」

南アフリカ戦の前日練習でも力強いプレーを見せた植田。本番でのパフォーマンスにも注目だ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
今日、29日にリオ五輪前の国内最後の強化試合・南アフリカ戦を迎えるにあたって、守備の要・植田直通はこう決意表明した。
「相手がパワープレーで来てくれるなら僕自身ありがたいですし、自分の強さはそこで活きると思います。その部分では負けたくないので、しっかりと結果を出したいです」
最終予選から約5か月、手倉森ジャパンのCBを巡る環境は大きく変わった。本来であれば、植田、岩波拓也、奈良竜樹と実力伯仲の3人が揃い、盤石の態勢を整えていたが、奈良が5月にリーグ戦で左脛骨を骨折し、五輪出場を断念。岩波は5月のトゥーロン国際大会で左膝を痛め、懸命に戦線復帰を目指している。
CBにはオーバーエイジとして塩谷司が内定しているが、今回の南アフリカ戦には参加せず。だからこそ、植田にかかる責任は重い。
しかし本人からは力強い言葉が返ってくる。
「オーバーエイジの3人は決まっていますけど今回は来ていないですし、そういう意味でU-23でやれるのは最後。今までテグ(手倉森)さんの下でやってきたサッカーを僕たちが出さなければいけない。明日はU-23がどこまで成長したかを見せなければいけない。これから期待を持って見てもらうためにも、しっかり良い結果を出したいです」
無骨ながら漲る闘志を前面に押し出して戦う男は、リオ五輪まで一気に突っ走る覚悟だ。その姿からは相棒が誰でも、最終ラインの並びがどうなろうとも、俺が全部止めてやるという強い覚悟が溢れているように感じられた。
「オリンピックになれば、すごく有名な選手が来るかもしれないですし、大きな選手もいるかもしれない。ただ、そういった選手になにもやらせないのが僕の仕事です。明日はそういう相手とやれることがすごく楽しみなので、本当にいい準備をしたいです」
植田が南アフリカ戦でどんなパフォーマンスを見せられるか、その点がリオ五輪を戦う上でひとつの指標となりそうだ。
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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U-23日本代表の植田について記すサッカーダイジェストの本田氏である。
南アフリカ戦に向けて意気込みを語っておる。
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五輪に向けた大切な試合にてチームを牽引せよ。
植田の躍動が楽しみである。

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鳥栖・青木、ポジションにこだわりはない
鳥栖 鹿島から移籍、MF青木が初合流「喜びを感じてる」

鳥栖の練習に合流したMF青木
Photo By スポニチ
鳥栖は鹿島から完全移籍で加入したMF青木剛(33)がチームに初合流した。
「新しいチャレンジに喜びを感じているし、ありがたいこと。ここからハードワークしていきたい」。ミニゲームではCBに入り、DF陣と積極的に話す場面も見られた。「ポジションにこだわりはない。与えられたところで良いパフォーマンスをしたい。チームに早くなじんで、適応できるようにコミュニケーションを積極的にとっていきたい」と意気込んだ。
[ 2016年6月29日 05:30 ]

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チームに合流した鳥栖の青木である。
「新しいチャレンジに喜びを感じているし、ありがたいこと。ここからハードワークしていきたい」と語る。
初めての鹿島以外でのクラブにて、新鮮に感じると共に、高いモチベーションで挑んでおることが伝わってくる。
ミニゲームではCBに入ったとのこと。
DFラインを統率し、鳥栖の守備の要となるのだ。
対戦が楽しみである。

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鳥栖の練習に合流したMF青木
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鳥栖は鹿島から完全移籍で加入したMF青木剛(33)がチームに初合流した。
「新しいチャレンジに喜びを感じているし、ありがたいこと。ここからハードワークしていきたい」。ミニゲームではCBに入り、DF陣と積極的に話す場面も見られた。「ポジションにこだわりはない。与えられたところで良いパフォーマンスをしたい。チームに早くなじんで、適応できるようにコミュニケーションを積極的にとっていきたい」と意気込んだ。
[ 2016年6月29日 05:30 ]

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チームに合流した鳥栖の青木である。
「新しいチャレンジに喜びを感じているし、ありがたいこと。ここからハードワークしていきたい」と語る。
初めての鹿島以外でのクラブにて、新鮮に感じると共に、高いモチベーションで挑んでおることが伝わってくる。
ミニゲームではCBに入ったとのこと。
DFラインを統率し、鳥栖の守備の要となるのだ。
対戦が楽しみである。

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柴崎が鹿島の神髄に触れ、またひとつ階段を上ろうとしている
「汚れ役」が様になってきた柴崎岳が、またひとつ階段を上ろうとしている
内田知宏
2016年06月28日
セカンドボールへの反応が速くなり、予測・準備をし、ボールホルダーへの寄せも半歩踏み込んだものに。

第1ステージは全17試合にフル出場。ゲームメイクやフィニッシュワークで魅せつつ、今季は守備でうならせる場面も増えた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
第1ステージのホーム開幕、鳥栖戦後のことだった。鹿島の開幕2連勝を見届けた内田篤人(シャルケ)が顔を合わせるや、こう切り出した。
「やっぱり(小笠原)満男さんだよね、汚れ役をやっているのは。今は若い選手が“おいしい”ところを持っていっているけど、チームは満男さんで持っている。ただ、若い選手が汚れ役を覚えることができれば、このチームはきっともっと強くなる」
内田が指す「汚れ役」とは、守備で言えば、球際で負けないことや、ピンチを未然に防ぐポジションにいることであり、攻撃では、ここにいてくれたら出し手が楽になるだろうな、という場所に顔を出すことだそうだ。
リーグ3連覇(2007~09年)を果たした時には、小笠原のほか、本山雅志(現・北九州)や内田自身も含め、多くの選手が、汚れ役にも、ヒーローにもなることができた。
内田は、前人未到の3連覇を含め、鹿島がこれまで多くのタイトルを獲得してきた理由に、「汚れ役」の存在を挙げている。「そういう選手がチームに3~4人いれば、そりゃあ負けない」とも言う。
今季の鹿島で、見た目には小さな、しかしチームにとっては大きな変化を遂げようとする選手がいる。柴崎岳だ。
昨年の秋以降、日本代表から遠ざかっていることもあり、停滞しているイメージがあるかもしれない。実際、シーズン前のキャンプ直後、急性虫垂炎にかかり、出遅れた。序盤はコンディション面に不安を残していた。試合ごとの好不調の波も大きかったように映った。
ただ、調子を取り戻した5月以降は、チームへの貢献度が高まった。長い距離を走ってゴール前に顔を出す持ち味のプレーも増した。
それ以上に目についたのが、守備である。セカンドボールへの反応が速くなった。明らかに予測・準備をしているのが分かる。ボールホルダーへの寄せも、1歩とまではいかないものの、半歩踏み込んだものになった。
これまでは攻撃の組み立てや、ラストパスのアイデア、その精度で存在感を発揮してきた選手だったが、今季は守備でうならせる場面が増えている。
能力の高さから「天才」と表現されることも多いが、鹿島での日々を見ていると、地道な努力家にほかならない。「課題を課していないと満たされない」という言葉通り、プロ入り後は、身体の増強、ゴールに絡むこと、判断スピードの向上など、優先順位をつけ、一つひとつ改善していくのが柴崎のスタイルだ。実際にそうやって階段を上ってきた。
今回、「汚れ役」という課題の順番が回ってきたのだろうか。第1ステージ優勝を決めた福岡戦後、柴崎に問うた。質問に「うん、うん」とうなずいた後、いたずらっぽく笑いながら「それ、適当に書いておいていいから。あとは任せるよ」とテレビの生出演へと向かっていった。
「サポーターが喜んでくれることが嬉しかった。ただ、選手はまだ先がある。(第1、第2ステージ優勝という)完全制覇は、僕たちにしかない権利。そこを目指して、第2ステージはゼロからスタートするつもりで臨みたい。チームとしても、個人としても、もっと質を高めて」
「サッカーで勝つ方法を知りたかったから」と鹿島に加入してから6年目。柴崎が鹿島の神髄に触れ、またひとつ階段を上ろうとしている。
取材・文:内田知宏

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サッカーダイジェストへ寄稿した報知新聞の内田記者である。
岳について記しておる。
5月以降、グングンパフォーマンスを上げチームの勝利に貢献しておることは周知の事実。
それ以上に、チームの「汚れ役」を買って出られるようになったことが綴られる。
チーム内での存在感が増しておる。
内田記者はよく観ておる。
そして、岳自信が「それ、適当に書いておいていいから。あとは任せるよ」と言っており、内田記者への信頼を感じさせられる。
攻撃の中心だけでなく、守備でうならせる岳の躍動で2ndステージも制覇しようではないか。
楽しみである。

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内田知宏
2016年06月28日
セカンドボールへの反応が速くなり、予測・準備をし、ボールホルダーへの寄せも半歩踏み込んだものに。

第1ステージは全17試合にフル出場。ゲームメイクやフィニッシュワークで魅せつつ、今季は守備でうならせる場面も増えた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
第1ステージのホーム開幕、鳥栖戦後のことだった。鹿島の開幕2連勝を見届けた内田篤人(シャルケ)が顔を合わせるや、こう切り出した。
「やっぱり(小笠原)満男さんだよね、汚れ役をやっているのは。今は若い選手が“おいしい”ところを持っていっているけど、チームは満男さんで持っている。ただ、若い選手が汚れ役を覚えることができれば、このチームはきっともっと強くなる」
内田が指す「汚れ役」とは、守備で言えば、球際で負けないことや、ピンチを未然に防ぐポジションにいることであり、攻撃では、ここにいてくれたら出し手が楽になるだろうな、という場所に顔を出すことだそうだ。
リーグ3連覇(2007~09年)を果たした時には、小笠原のほか、本山雅志(現・北九州)や内田自身も含め、多くの選手が、汚れ役にも、ヒーローにもなることができた。
内田は、前人未到の3連覇を含め、鹿島がこれまで多くのタイトルを獲得してきた理由に、「汚れ役」の存在を挙げている。「そういう選手がチームに3~4人いれば、そりゃあ負けない」とも言う。
今季の鹿島で、見た目には小さな、しかしチームにとっては大きな変化を遂げようとする選手がいる。柴崎岳だ。
昨年の秋以降、日本代表から遠ざかっていることもあり、停滞しているイメージがあるかもしれない。実際、シーズン前のキャンプ直後、急性虫垂炎にかかり、出遅れた。序盤はコンディション面に不安を残していた。試合ごとの好不調の波も大きかったように映った。
ただ、調子を取り戻した5月以降は、チームへの貢献度が高まった。長い距離を走ってゴール前に顔を出す持ち味のプレーも増した。
それ以上に目についたのが、守備である。セカンドボールへの反応が速くなった。明らかに予測・準備をしているのが分かる。ボールホルダーへの寄せも、1歩とまではいかないものの、半歩踏み込んだものになった。
これまでは攻撃の組み立てや、ラストパスのアイデア、その精度で存在感を発揮してきた選手だったが、今季は守備でうならせる場面が増えている。
能力の高さから「天才」と表現されることも多いが、鹿島での日々を見ていると、地道な努力家にほかならない。「課題を課していないと満たされない」という言葉通り、プロ入り後は、身体の増強、ゴールに絡むこと、判断スピードの向上など、優先順位をつけ、一つひとつ改善していくのが柴崎のスタイルだ。実際にそうやって階段を上ってきた。
今回、「汚れ役」という課題の順番が回ってきたのだろうか。第1ステージ優勝を決めた福岡戦後、柴崎に問うた。質問に「うん、うん」とうなずいた後、いたずらっぽく笑いながら「それ、適当に書いておいていいから。あとは任せるよ」とテレビの生出演へと向かっていった。
「サポーターが喜んでくれることが嬉しかった。ただ、選手はまだ先がある。(第1、第2ステージ優勝という)完全制覇は、僕たちにしかない権利。そこを目指して、第2ステージはゼロからスタートするつもりで臨みたい。チームとしても、個人としても、もっと質を高めて」
「サッカーで勝つ方法を知りたかったから」と鹿島に加入してから6年目。柴崎が鹿島の神髄に触れ、またひとつ階段を上ろうとしている。
取材・文:内田知宏

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サッカーダイジェストへ寄稿した報知新聞の内田記者である。
岳について記しておる。
5月以降、グングンパフォーマンスを上げチームの勝利に貢献しておることは周知の事実。
それ以上に、チームの「汚れ役」を買って出られるようになったことが綴られる。
チーム内での存在感が増しておる。
内田記者はよく観ておる。
そして、岳自信が「それ、適当に書いておいていいから。あとは任せるよ」と言っており、内田記者への信頼を感じさせられる。
攻撃の中心だけでなく、守備でうならせる岳の躍動で2ndステージも制覇しようではないか。
楽しみである。

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カイオ、いつかこの中のだれかが僕の仲間になることを期待しています
「いつか僕の仲間に」 鹿島MFカイオが鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”
16/6/28 17:00

鹿島アントラーズのMFカイオが6月某日、茨城県の強豪・鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”した。放課後のグラウンド。基礎練習を終えた鹿島高サッカー部の選手たちの前に突如、カイオが姿を見せると、高校生たちは一様に驚きを隠せず、戸惑いながら拍手で地元のプロプレイヤーを迎えた。
「いい練習をしましょう」というカイオの挨拶で練習はスタート。爆発的なスピードを生み出すナイキのフットボールスパイク『マーキュリアル スーパーフライ V』を履いたカイオが高校生と一緒に行ったのはスピードに特化したトレーニングだった。
1つ目のメニューはクイックネスと加速力を鍛えるもの。オフェンスの選手とパサーがゴールと平行に立ち、その間にディフェンスの選手が入ると、オフェンスの選手は限られた空間でフェイントをかけるなどしてマークを外し、パスを受けてシュートに持ち込んだ。
カイオのフェイントの速さには、味方であるはずのパサーも騙され、パスを出せない場面もあったほど。カイオは「僕は攻撃の選手なので、できるだけDFの足元を見るようにしている。どこかで相手の重心が片足に乗るタイミングがあるので、常にそのタイミングを探している」と具体的なアドバイスを送り、ディフェンス側の選手に対しても「僕はあまり守備は好きではないけど、スピードには自信がある。だから、相手が動き出したり、仕掛けるのを待って、自分が追いかけるようにしている。ステップを踏みながら、相手のタイミングを待っている」と、守備の対応についてレクチャーした。
2つ目のメニューでは、スプリント力とトップスピードにおけるプレーの正確性が求められた。ゴールから50mほど離れた両サイドにオフェンスの選手が立ち、ボールを持った選手がトップスピードでドリブルを仕掛け、もう一人がラストパスからシュートを打つというもの。ディフェンスの選手はオフェンスの選手より一歩下がった位置からスタートし、追いつけなくてもパスコースに回り込むなどして阻止を狙った。
スピードの差が顕著に表れるメニューだったため、カイオに追いつけない選手ばかりだったが、その中でもカイオのプレーをマネしようとするなど工夫しながら練習をこなしていた。これにはカイオも「サッカーにはずる賢さも必要だし、相手との駆け引きを制した者が試合も制していく。マネをするという意識は大事」と感心し、プレー中の意識や精神面についても“金言”を授けた。
「いくらスピードで相手の前に出ることができたとしても、最後のラストパスやセンタリングを丁寧にやらないと、チームの勝利に結びつけることはできない。それを意識してもらえれば、必ずチームが勝つ確率は高まると思う。落ち着いてプレーすることも大事で、僕は周りの声が聞こえないぐらいの状況に自分の精神状態を持っていくことを心がけている」
その後は3チームに分かれてハーフコートでミニゲームを行い、選手からの質問も受けたカイオ。「どんなキーパーが嫌いですか?」という質問には鹿島のチームメイトであるGK曽ヶ端準の名を挙げ、「曽ヶ端選手は点が取りにくいキーパーです」と答えた一方、「ただ、キーパーや相手の選手を苦手と思えば、それが自分のマイナスの要素になる。あくまで自分の強みを考えてプレーしてほしい」とエールを送っていた。
最後には全員で集合写真も撮影。「ここにいる一人ひとりがプロを目指していると思うので、日々の努力や、楽しくサッカーをやることを忘れずに取り組んでいってほしい。あと、忘れてはいけないのは勉強。サッカーだけに集中しすぎて、勉強が疎かになってはいけないので、そこも力を入れてやってください」と、文武両道の大切さを説き、「いつかこの中のだれかが僕の仲間になることを期待しています」と白い歯をこぼした。
(取材・文 清水祐一)
プロとの違いを痛感…鹿島MFカイオとマッチアップした鹿島高DF中澤「全然無駄がない」
16/6/28 17:10

抜群のスピードを武器に相手陣内を切り裂く鹿島アントラーズのMFカイオ(22)が6月某日、茨城県の強豪・鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”した。スピードに特化したトレーニングでプロとしての違いを示すカイオに高校生は羨望の眼差しを送り、同時に刺激も受けていた。
「スピードと体の強さ」が持ち味と語り、トレーニング中も積極的にカイオとマッチアップしていたDF中澤幸也は「一つひとつのプレーに全然無駄がなくて、一瞬のスピードが全然違いました。僕たちとプレーしていても余裕を感じさせたし、次のプレーも考えている感じがしました」とプロとの差を痛感。それでも「とにかく集中して、つま先立ちでカイオ選手をしっかり見て、ちょっと間合いを取って対応しました」とプロ相手に臆せず挑んだ。
カイオが鹿島に入団した1年目からファンだというFW植田航平は「一瞬のスピードの大切さや、トップスピードでのプレーの精度の低さを痛感しました。カイオ選手は一瞬のスピードだったり、長い距離のスピードだったりが全然違って、ついていけませんでした」とトレーニングを振り返り、「新人戦ではメンバーに入れたが、関東大会の予選からは入れていない。悔しい部分が大きいので、選手権予選までには最低でもベンチに入って、チームのために貢献したいです」と力強く語った。
2人はナイキの新作スパイク『マーキュリアル スーパーフライ V』を履いてプレー。中澤は「すごく足にまとわりつくというか、フィット感があって、ボールも蹴りやすかったです。走りやすいし、スパイクの中でまったく足もズレない。横移動などでも動きやすかった」と語り、植田は「軽く当てるだけで勢いのあるボールを蹴ることができました。それにはビックリしました」と驚いたようだった。
(取材・文 清水祐一)
新たな“スピード”を得た鹿島MFカイオ、プロを目指す高校生に伝えたいこと
16/6/28 17:20

抜群のスピードを武器に相手陣内を切り裂く鹿島アントラーズのMFカイオ(22)が6月某日、茨城県の強豪・鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”した。スピードに特化したトレーニングでプロとしての違いを示すカイオに高校生は羨望の眼差しを送り、同時に刺激も受けていた。
サンパウロの下部組織出身で、2011年に来日したカイオは千葉国際高で3年間プレー。14年に鹿島に入団すると、第3節の鳥栖戦に途中出場し、Jリーグデビューを果たした。ルーキーイヤーでリーグ戦30試合出場8得点を記録し、Jリーグベストヤングプレイヤー賞にも輝いた。昨季も32試合出場10得点と、鹿島の中心選手として活躍し続けるカイオ。高校生と一緒にトレーニングに励むその姿から、サッカーに対する考え方、メンタルも垣間見えた。
――最後は3チームに分かれてのミニゲームもありましたが、高校生と一緒にトレーニングをしてみて、いかがでしたか?
「非常に楽しかったです。一瞬、自分の高校時代がフラッシュバックしました。スピードタイプの選手だったり、パワータイプの選手だったり、能力の高い選手もいました。ただ、ミニゲームでは僕が入ったチームより、他のチームの方が強かったね(笑)。自分の高校時代より、今の高校生のほうがレベルは向上しているように思いました」
――高校生のときに100mを11秒で走っていたカイオ選手はスピードに自信を持っていると思いますが、日々のトレーニングで意識していることはありますか?
「特別にやっていることはありません。監督の要求に応えているだけです。僕は練習を本気でやっているので、そういった部分で練習の成果が自然に出ているのかなと思います。だから、自分で意識してやっているということは特にありません」
――トレーニング後のアドバイスで、『マネをすることが大事』とおっしゃっていました。
「プロサッカー選手となると、相手のいろいろな部分を見ないといけません。攻撃の部分だったり、守備の部分だったり、ドリブルだったり、フェイントだったり、シュートの打ち方だったり、いろいろありますが、僕は攻撃的な選手なので、攻撃の部分に重点を置いて見ています。だけど、マネをしたとしても、全部を使うわけではありません。引き出しを多く持っておけば、いろいろな状況に対応することができますし、瞬時の閃きで出るプレーもあります。例えば、ネイマール選手のプレーを映像で見ていたら、ピッチ上のDFの位置や相手との間合いによって、『この前、見た映像と同じ状況だ』と瞬間的に判断して、同じようなプレーが出ることもあります」
――『サッカー選手はみんな頭がいい』ともおっしゃっていました。具体的にどういうことでしょうか?
「今、プロでやっている選手は全員、頭がいいと僕は思っています。プロになるまでより、プロで居続けること、トップで居続けることのほうが難しいと思っています。頭を使っていろいろな方法で生き抜いていくことが重要です。プロというのは、高校時代より競争が何倍も激しくなります。そこでどうやって生き抜くのか。その中で生き抜いていける選手は頭がいい選手だと思います」
――高校生もスタメンの座をかけて競争しています。彼らが頭のいい選手になるためにはどうすればいいでしょうか?
「僕が高校からアントラーズに入ったとき、レベルの差は歴然でした。そこで『無理だ』という気持ちになってしまえば、何も手にすることはできなかったと思います。『ここで努力をしなければならない』と思えたからこそ、やっと今、レギュラーでプレーすることができるようになりましたし、チームの勝利に貢献するようなプレーができるようになったと思っています。
日々の練習は嘘をつかないので、そういう努力を怠ってはいけません。日々、隣にいる人との競争で、隣の人の努力を上回らないといけません。それができてこそ、11人の先発メンバーに入ることもできます。だけど、11人だけが頑張ればいいというわけではありません。ベンチメンバーになったり、ベンチから外れたりしたときに、日々の練習をダラダラとこなすだけになっていたら、仮に試合で使われる機会が訪れたとしても、本来のパフォーマンスは発揮できないと思います。そうなれば信頼を失い、試合で使われない状況が続くでしょう。
要はベンチ外、ベンチメンバーになったときこそ、『チャンスをもらった』と思えるかどうかです。そういうときは自分を強化するチャンスであり、『もう試合に出れない』という気持ちでやっていたら、自分が自分自身に一番嘘をついていることになります。11人の枠に入ろうとする強い意志と気持ちを持ち、努力を続けることが重要だと思います。自分自身に正直に本気で取り組めば、必ずその努力の成果が表れると信じて取り組んでほしいですね」
――カイオ選手がトップで居続けること、生き抜くための“相棒”となるマーキュリアルの新作『スーパーフライ V』を履いた印象はいかがですか?
「本当にカラフルで、カラーリング、デザインも気に入っています。履いてみると、フィット感があって、他のスパイクよりもしっかりとしたグリップ感があります。スピードもさらに出せそうな雰囲気がありますね」
――フィット感はサッカー選手にとってどれくらい重要ですか?
「フィット感はプレーに大きく影響してきます。(スパイクが)大きかったり、小さかったりすると走るのも難しくなります。普段の靴ではちょっと大きめのサイズを履いたりすることもあるかもしれませんが、スパイクや運動靴はフィット感が重要です。走るだけでなく、ポールタッチの感覚も変わってくるので非常に大事だと思っています」
――スパイクに求めるものや、こだわりはありますか?
「正直、僕はスパイクにこだわりはないですね(笑)。ナイキのスパイクはいつも素晴らしいので、毎回、感激しています。このスパイクは、履くより飾ったほうがいいのではないかと思うぐらい、本当に素晴らしい性能を持っています。だけど、いくらスパイクが良いものでも、選手自身が走る、努力する、諦めないという部分を常に持っておかないといけません。それをしっかり持った上で、スパイクに対してもプライドを持ってプレーすることが大事だと思います」
――新しい『マーキュリアル スーパーフライ V』とともに、残りのシーズンをどう過ごしたいですか?
「当然ながら、得点、勝利につなげないといけません。新しいパートナーを手にして、ゴールを量産できるようになればいいなと思います。数多くのゴールを決めてサポーターを喜ばせることができれば、僕もうれしいです。その先にあるタイトルを一つでも多く手にできればと思っています」
――最後にプロを目指す高校生にメッセージをお願いします。
「日々の練習を怠ってはいけないと伝えたいですね。高校生のときは、シュート練習でキーパーやゴールがない状況で練習することもあると思います。いろいろな練習を先生が考えてやっていると思うので、一つひとつの練習で手を抜かずに、自分で自分をごまかさないということを心がけてほしいです。もちろん、毎日の継続が難しいことは僕も分かっています。ただ、それを1日でも長く持続できれば、必ず自分の身になり、パフォーマンスにもつながり、プロの道へとつながっていきます。日々の練習を怠ってはいけないということは彼らには分かってほしいですね」
(取材・文 清水祐一)

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鹿島高校の練習にサプライズ参加したカイオである。
驚きを隠せない高校生であったが、戸惑いながらも快く迎えたとのこと。
様々な練習をこなし、交流を図った様子。
最後には全員で集合写真も撮影も行っておる。
「ここにいる一人ひとりがプロを目指していると思うので、日々の努力や、楽しくサッカーをやることを忘れずに取り組んでいってほしい。あと、忘れてはいけないのは勉強。サッカーだけに集中しすぎて、勉強が疎かになってはいけないので、そこも力を入れてやってください」と金言を伝えた。
良い経験となったことであろう。
この高校生の中からプロとなる選手が現れるやもしれぬ。
また、そうでなかったとしても、この経験、言葉は必ずや役に立つ。
それから、このような行動をしているカイオがUAEにて他クラブとサインをしておるはずがない。
鹿島の勝利のために、日本サッカーのために躍動してくれるであろう。
楽しみにしておる。

チンチロリン
16/6/28 17:00

鹿島アントラーズのMFカイオが6月某日、茨城県の強豪・鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”した。放課後のグラウンド。基礎練習を終えた鹿島高サッカー部の選手たちの前に突如、カイオが姿を見せると、高校生たちは一様に驚きを隠せず、戸惑いながら拍手で地元のプロプレイヤーを迎えた。
「いい練習をしましょう」というカイオの挨拶で練習はスタート。爆発的なスピードを生み出すナイキのフットボールスパイク『マーキュリアル スーパーフライ V』を履いたカイオが高校生と一緒に行ったのはスピードに特化したトレーニングだった。
1つ目のメニューはクイックネスと加速力を鍛えるもの。オフェンスの選手とパサーがゴールと平行に立ち、その間にディフェンスの選手が入ると、オフェンスの選手は限られた空間でフェイントをかけるなどしてマークを外し、パスを受けてシュートに持ち込んだ。
カイオのフェイントの速さには、味方であるはずのパサーも騙され、パスを出せない場面もあったほど。カイオは「僕は攻撃の選手なので、できるだけDFの足元を見るようにしている。どこかで相手の重心が片足に乗るタイミングがあるので、常にそのタイミングを探している」と具体的なアドバイスを送り、ディフェンス側の選手に対しても「僕はあまり守備は好きではないけど、スピードには自信がある。だから、相手が動き出したり、仕掛けるのを待って、自分が追いかけるようにしている。ステップを踏みながら、相手のタイミングを待っている」と、守備の対応についてレクチャーした。
2つ目のメニューでは、スプリント力とトップスピードにおけるプレーの正確性が求められた。ゴールから50mほど離れた両サイドにオフェンスの選手が立ち、ボールを持った選手がトップスピードでドリブルを仕掛け、もう一人がラストパスからシュートを打つというもの。ディフェンスの選手はオフェンスの選手より一歩下がった位置からスタートし、追いつけなくてもパスコースに回り込むなどして阻止を狙った。
スピードの差が顕著に表れるメニューだったため、カイオに追いつけない選手ばかりだったが、その中でもカイオのプレーをマネしようとするなど工夫しながら練習をこなしていた。これにはカイオも「サッカーにはずる賢さも必要だし、相手との駆け引きを制した者が試合も制していく。マネをするという意識は大事」と感心し、プレー中の意識や精神面についても“金言”を授けた。
「いくらスピードで相手の前に出ることができたとしても、最後のラストパスやセンタリングを丁寧にやらないと、チームの勝利に結びつけることはできない。それを意識してもらえれば、必ずチームが勝つ確率は高まると思う。落ち着いてプレーすることも大事で、僕は周りの声が聞こえないぐらいの状況に自分の精神状態を持っていくことを心がけている」
その後は3チームに分かれてハーフコートでミニゲームを行い、選手からの質問も受けたカイオ。「どんなキーパーが嫌いですか?」という質問には鹿島のチームメイトであるGK曽ヶ端準の名を挙げ、「曽ヶ端選手は点が取りにくいキーパーです」と答えた一方、「ただ、キーパーや相手の選手を苦手と思えば、それが自分のマイナスの要素になる。あくまで自分の強みを考えてプレーしてほしい」とエールを送っていた。
最後には全員で集合写真も撮影。「ここにいる一人ひとりがプロを目指していると思うので、日々の努力や、楽しくサッカーをやることを忘れずに取り組んでいってほしい。あと、忘れてはいけないのは勉強。サッカーだけに集中しすぎて、勉強が疎かになってはいけないので、そこも力を入れてやってください」と、文武両道の大切さを説き、「いつかこの中のだれかが僕の仲間になることを期待しています」と白い歯をこぼした。
(取材・文 清水祐一)
プロとの違いを痛感…鹿島MFカイオとマッチアップした鹿島高DF中澤「全然無駄がない」
16/6/28 17:10

抜群のスピードを武器に相手陣内を切り裂く鹿島アントラーズのMFカイオ(22)が6月某日、茨城県の強豪・鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”した。スピードに特化したトレーニングでプロとしての違いを示すカイオに高校生は羨望の眼差しを送り、同時に刺激も受けていた。
「スピードと体の強さ」が持ち味と語り、トレーニング中も積極的にカイオとマッチアップしていたDF中澤幸也は「一つひとつのプレーに全然無駄がなくて、一瞬のスピードが全然違いました。僕たちとプレーしていても余裕を感じさせたし、次のプレーも考えている感じがしました」とプロとの差を痛感。それでも「とにかく集中して、つま先立ちでカイオ選手をしっかり見て、ちょっと間合いを取って対応しました」とプロ相手に臆せず挑んだ。
カイオが鹿島に入団した1年目からファンだというFW植田航平は「一瞬のスピードの大切さや、トップスピードでのプレーの精度の低さを痛感しました。カイオ選手は一瞬のスピードだったり、長い距離のスピードだったりが全然違って、ついていけませんでした」とトレーニングを振り返り、「新人戦ではメンバーに入れたが、関東大会の予選からは入れていない。悔しい部分が大きいので、選手権予選までには最低でもベンチに入って、チームのために貢献したいです」と力強く語った。
2人はナイキの新作スパイク『マーキュリアル スーパーフライ V』を履いてプレー。中澤は「すごく足にまとわりつくというか、フィット感があって、ボールも蹴りやすかったです。走りやすいし、スパイクの中でまったく足もズレない。横移動などでも動きやすかった」と語り、植田は「軽く当てるだけで勢いのあるボールを蹴ることができました。それにはビックリしました」と驚いたようだった。
(取材・文 清水祐一)
新たな“スピード”を得た鹿島MFカイオ、プロを目指す高校生に伝えたいこと
16/6/28 17:20

抜群のスピードを武器に相手陣内を切り裂く鹿島アントラーズのMFカイオ(22)が6月某日、茨城県の強豪・鹿島高のトレーニングに“サプライズ参戦”した。スピードに特化したトレーニングでプロとしての違いを示すカイオに高校生は羨望の眼差しを送り、同時に刺激も受けていた。
サンパウロの下部組織出身で、2011年に来日したカイオは千葉国際高で3年間プレー。14年に鹿島に入団すると、第3節の鳥栖戦に途中出場し、Jリーグデビューを果たした。ルーキーイヤーでリーグ戦30試合出場8得点を記録し、Jリーグベストヤングプレイヤー賞にも輝いた。昨季も32試合出場10得点と、鹿島の中心選手として活躍し続けるカイオ。高校生と一緒にトレーニングに励むその姿から、サッカーに対する考え方、メンタルも垣間見えた。
――最後は3チームに分かれてのミニゲームもありましたが、高校生と一緒にトレーニングをしてみて、いかがでしたか?
「非常に楽しかったです。一瞬、自分の高校時代がフラッシュバックしました。スピードタイプの選手だったり、パワータイプの選手だったり、能力の高い選手もいました。ただ、ミニゲームでは僕が入ったチームより、他のチームの方が強かったね(笑)。自分の高校時代より、今の高校生のほうがレベルは向上しているように思いました」
――高校生のときに100mを11秒で走っていたカイオ選手はスピードに自信を持っていると思いますが、日々のトレーニングで意識していることはありますか?
「特別にやっていることはありません。監督の要求に応えているだけです。僕は練習を本気でやっているので、そういった部分で練習の成果が自然に出ているのかなと思います。だから、自分で意識してやっているということは特にありません」
――トレーニング後のアドバイスで、『マネをすることが大事』とおっしゃっていました。
「プロサッカー選手となると、相手のいろいろな部分を見ないといけません。攻撃の部分だったり、守備の部分だったり、ドリブルだったり、フェイントだったり、シュートの打ち方だったり、いろいろありますが、僕は攻撃的な選手なので、攻撃の部分に重点を置いて見ています。だけど、マネをしたとしても、全部を使うわけではありません。引き出しを多く持っておけば、いろいろな状況に対応することができますし、瞬時の閃きで出るプレーもあります。例えば、ネイマール選手のプレーを映像で見ていたら、ピッチ上のDFの位置や相手との間合いによって、『この前、見た映像と同じ状況だ』と瞬間的に判断して、同じようなプレーが出ることもあります」
――『サッカー選手はみんな頭がいい』ともおっしゃっていました。具体的にどういうことでしょうか?
「今、プロでやっている選手は全員、頭がいいと僕は思っています。プロになるまでより、プロで居続けること、トップで居続けることのほうが難しいと思っています。頭を使っていろいろな方法で生き抜いていくことが重要です。プロというのは、高校時代より競争が何倍も激しくなります。そこでどうやって生き抜くのか。その中で生き抜いていける選手は頭がいい選手だと思います」
――高校生もスタメンの座をかけて競争しています。彼らが頭のいい選手になるためにはどうすればいいでしょうか?
「僕が高校からアントラーズに入ったとき、レベルの差は歴然でした。そこで『無理だ』という気持ちになってしまえば、何も手にすることはできなかったと思います。『ここで努力をしなければならない』と思えたからこそ、やっと今、レギュラーでプレーすることができるようになりましたし、チームの勝利に貢献するようなプレーができるようになったと思っています。
日々の練習は嘘をつかないので、そういう努力を怠ってはいけません。日々、隣にいる人との競争で、隣の人の努力を上回らないといけません。それができてこそ、11人の先発メンバーに入ることもできます。だけど、11人だけが頑張ればいいというわけではありません。ベンチメンバーになったり、ベンチから外れたりしたときに、日々の練習をダラダラとこなすだけになっていたら、仮に試合で使われる機会が訪れたとしても、本来のパフォーマンスは発揮できないと思います。そうなれば信頼を失い、試合で使われない状況が続くでしょう。
要はベンチ外、ベンチメンバーになったときこそ、『チャンスをもらった』と思えるかどうかです。そういうときは自分を強化するチャンスであり、『もう試合に出れない』という気持ちでやっていたら、自分が自分自身に一番嘘をついていることになります。11人の枠に入ろうとする強い意志と気持ちを持ち、努力を続けることが重要だと思います。自分自身に正直に本気で取り組めば、必ずその努力の成果が表れると信じて取り組んでほしいですね」
――カイオ選手がトップで居続けること、生き抜くための“相棒”となるマーキュリアルの新作『スーパーフライ V』を履いた印象はいかがですか?
「本当にカラフルで、カラーリング、デザインも気に入っています。履いてみると、フィット感があって、他のスパイクよりもしっかりとしたグリップ感があります。スピードもさらに出せそうな雰囲気がありますね」
――フィット感はサッカー選手にとってどれくらい重要ですか?
「フィット感はプレーに大きく影響してきます。(スパイクが)大きかったり、小さかったりすると走るのも難しくなります。普段の靴ではちょっと大きめのサイズを履いたりすることもあるかもしれませんが、スパイクや運動靴はフィット感が重要です。走るだけでなく、ポールタッチの感覚も変わってくるので非常に大事だと思っています」
――スパイクに求めるものや、こだわりはありますか?
「正直、僕はスパイクにこだわりはないですね(笑)。ナイキのスパイクはいつも素晴らしいので、毎回、感激しています。このスパイクは、履くより飾ったほうがいいのではないかと思うぐらい、本当に素晴らしい性能を持っています。だけど、いくらスパイクが良いものでも、選手自身が走る、努力する、諦めないという部分を常に持っておかないといけません。それをしっかり持った上で、スパイクに対してもプライドを持ってプレーすることが大事だと思います」
――新しい『マーキュリアル スーパーフライ V』とともに、残りのシーズンをどう過ごしたいですか?
「当然ながら、得点、勝利につなげないといけません。新しいパートナーを手にして、ゴールを量産できるようになればいいなと思います。数多くのゴールを決めてサポーターを喜ばせることができれば、僕もうれしいです。その先にあるタイトルを一つでも多く手にできればと思っています」
――最後にプロを目指す高校生にメッセージをお願いします。
「日々の練習を怠ってはいけないと伝えたいですね。高校生のときは、シュート練習でキーパーやゴールがない状況で練習することもあると思います。いろいろな練習を先生が考えてやっていると思うので、一つひとつの練習で手を抜かずに、自分で自分をごまかさないということを心がけてほしいです。もちろん、毎日の継続が難しいことは僕も分かっています。ただ、それを1日でも長く持続できれば、必ず自分の身になり、パフォーマンスにもつながり、プロの道へとつながっていきます。日々の練習を怠ってはいけないということは彼らには分かってほしいですね」
(取材・文 清水祐一)

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鹿島高校の練習にサプライズ参加したカイオである。
驚きを隠せない高校生であったが、戸惑いながらも快く迎えたとのこと。
様々な練習をこなし、交流を図った様子。
最後には全員で集合写真も撮影も行っておる。
「ここにいる一人ひとりがプロを目指していると思うので、日々の努力や、楽しくサッカーをやることを忘れずに取り組んでいってほしい。あと、忘れてはいけないのは勉強。サッカーだけに集中しすぎて、勉強が疎かになってはいけないので、そこも力を入れてやってください」と金言を伝えた。
良い経験となったことであろう。
この高校生の中からプロとなる選手が現れるやもしれぬ。
また、そうでなかったとしても、この経験、言葉は必ずや役に立つ。
それから、このような行動をしているカイオがUAEにて他クラブとサインをしておるはずがない。
鹿島の勝利のために、日本サッカーのために躍動してくれるであろう。
楽しみにしておる。

チンチロリン
中田浩二CRO、夢は宣言するようにしています
恥ずかしいけれども、夢は宣言する 元サッカー日本代表選手・中田浩二氏インタビュー

日本代表としてワールドカップに二度出場し、フランス(オリンピック・マルセイユ)とスイス(FCバーゼル)への海外移籍も経験という輝かしい経歴を持つ中田浩二氏(以下、中田氏)。2015年からは、鹿島アントラーズのC.R.O(クラブ・リレーションズ・オフィサー)として、スポンサーやサポーター、自治体とクラブをつなぎ、ビジネス面からクラブを支える立場となりました。
現場志向だった中田氏が、選手を支える立場になり何を思うのか、選手時代から変わらず大切にしていること、今後の目標を聞きました。
裏方の大変さに気づき、選手時代を反省
―選手を支える立場に変わって思うことはありますか。
現役時代を振り返って、「申し訳ないことをしたな」と後悔していることがあります。それはイベントのときです。選手って、イベント時はその場にほんの数十分前に来て説明を聞くだけなんです。私は現場に来たとき、感覚で「これはもっとこうしてほしい」なんて注文をつけていました。
でも運営側は、数か月前から多くのことを調整し、段取りを組み、タイムスケジュールを確認してきたはず。来てすぐの選手が一部だけを見て注文をつけるのは、相手にとても失礼だったと反省しています。当時の私はバックオフィスや裏方の大変さに気づいていなかったんです。
―それは裏方に立って初めて見えてくる視点ですね。そもそもセカンドキャリアとして、クラブの運営に携わる仕事を選ばれた理由は?
もともとは現場志向だったので、いずれ指導者の道を歩みたいと考えていました。でも海外から帰ってきたら、「お前は経営の方をやったらいいんじゃないか」というお話をクラブ役員からいただくようになりそれから試合を支えてくれている人たちに目が向くようになりました。
また、監督を目指す人が多すぎるかな、という思いもありました。僕より年上の名波さん(名波浩氏 ジュビロ磐田の監督)やオグさん(小倉隆史氏 名古屋グランパスのゼネラルマネージャー兼監督)が今やっと監督になり始めたところ。僕たちの世代が監督になれるのは、相当先になるかもしれないですし。
日本サッカー界の経営やフロントに現場を知っている人間がいれば、より選手目線のクラブ経営、Jリーグ運営ができるのではないかと思い、事業に比重を置いて挑戦することを決意しました。

トルシエ、ジーコがやっていたことを、今深掘りする
―サッカー選手から、経営に携わる側となり苦労していることは?
中田氏:今までサッカーしかしてきていないので、パソコン操作などのビジネススキルの習得はハードルが高いですね(笑)。ワードやエクセル、パワーポイントなどを、今必死に覚えています。
またJリーグと立命館大学がコラボして人材を育成する「JHC教育・研修コース」にも通い、コミュニケーションやリーダーシップ、財務会計などJリーグ経営に必要とされることも学びました。
その中で、最初の授業はロジカルシンキング。これには戸惑いました。スポーツ選手は瞬時の判断は得意です。しかし、論理的に考えて組み立てることには慣れていない…。ロジックツリーを作り上げる課題を前に、なんだか変なところにきたなって(笑)。それでも、講義を受け課題を出していく中で、ゴールから逆算し、順序立ててしっかり考えられるようになってきたという実感はあります。これによって物事の見方が変わってきましたね。
リーダーシップの課題では、トルシエやジーコのことを思い出しました。「そういえば、トルシエやジーコもこういうふうにやっていたな」と。体で分かっていたことをちゃんと言葉で説明を受けたことで、彼らの行動や言葉の背景にあったものも見えてきて、深堀りできたように思います。
会社に入ってからしっかり勉強すれば、アスリートもちゃんと論理的に考えられるようになると思うんです。
―現在の鹿島アントラーズで、経営に向いていると思う選手はいますか?
柴崎岳なんかは向いていると思います。彼のように頭で考えてプレーしている選手、物事を俯瞰して見るタイプの選手は、ほかの人に説明することができるので、経営に向いていると思います。だから小笠原満男なんかもできると思いますね、少し口下手ですが(笑)。意外と経営に向いている人は多いと思います。

現場に遠慮しすぎてはいいものができない
―フロントに立って見えてきたことはありますか?
プロにならなくちゃいけないのは、経営者だと感じています。もちろん、今でもやるべきことはやっています。でも、売り上げとか入場者数とかについては、「去年がこうだったから、今年はこれくらいでいいか」と、何となく限界を決めちゃっている部分があるのかなと。そこは熱くなって、上を目指してもいいんじゃないかと思います。
選手には「優勝してくれ」って求めているわけですから。フロントももっと熱くなって、各部署で考えたものを共有し、議論していけば、いいものが出てくるはずです。
選手が夢をもって輝けるように、プレイヤーファーストで経営できるかもしれない。Jリーグ全体が興行目的だけでなくて、選手のためを考え、お膳立てしていくことで、より選手を輝かせることができるのではと考えています。
―C.R.Oとして大切にしていることは?
C.R.Oとはクラブとステークホルダーとの連携をつかさどる役職。チーム、スポンサー企業、メディアなど、ステークホルダーは多岐にわたります。つまり、さまざまな立場の人と良い関係を築くために、柔軟性を大切にしています。
選手として積み上げたものが通用しないことが多い中で、それでも自分でやっていかなければいけません。だからと言って、すべて受け身でいると自分がここにいる意味がなくなってしまう。その辺をうまく折り合いをつけ、聞く耳をもって学びながらも、自分が自分であるためのバランスも大切にしています。
また、いろいろなことを想定して、いつもなぜ、なぜ、なぜと考えるようにしています。説明しなければいけないときや、バランスをとらないといけないときのための準備としてです。組織で仕事をする以上、求められる能力ですね。
―選手経験者がフロントにいることは、どういった点で価値があると感じていますか?
実はフロントの人は、選手との関わり方が分からないことが多いんです。例えばイベント企画時に、プレーに専念すべき選手に、「どこまでお願いしていいのだろうか」と気が引けるんですね。でも元選手の僕はどこでラインを引くべきか判断できますし、選手らにも言いやすい。それは価値だと感じています。
去年からフロントと選手の間でより深く連携できるようになってきました。これまでは選手に「やってください」と上から下ろしていただけのものが、選手の意見を取り入れて一緒に作っていけるようになりました。裏方にも相手を知る努力が必要だと感じています。

対話にはもっと踏み込む勇気が必要
―バックオフィスの業務は評価されにくい側面があるのですが、監督やチームメイトにどのようにアピールされていたのか教えてください。
単純なことですが、ポジティブにやればポジティブに伝わると思っているんです。特に海外では、監督もチームメイトもお互いの考えていることなんて分かりません。当時は言葉の壁もあって、初めはほとんどコミュニケーションをとっていませんでした。でもそれじゃダメだと考え、オフのときを見計らってコミュニケーションをとるようにしました。
オフのときって人間性が見えてくるんです。だから、オフのときにコミュニケーションをとっていくと、オンのときも仲良くなる。そして、欲しいタイミングでパスが回ってくるようになる。上司でも同僚でも、コミュニケーションをとって相手のことが分かれば、お互いの捉え方が変わってくるように思います。
僕も若いときは、いろいろと思うところがありました。でも大先輩の秋田さん(秋田豊氏、現サッカー解説者)とかに言われると、「はい」って言うしかなかった。でもあるとき言い返してみたら、意外にも、向こうも聞く耳持っていたんですよ(笑)。
だからほんとにコミュニケーションは大事。やっぱり踏み込まないと、いい仕事ってできないんじゃないかな。
―今後どのようなチャレンジしていこうとお考えですか。
Jリーグのチェアマンを目指しています。今は周りの人たちにいろいろ手伝ってもらっている段階ですが、欠けてる部分を基礎から積みあげて、将来的には経営者になりたい。選手たちがよりスキルアップできるような環境を作るにはどうしたらよいか、チームの人気度をあげるにはどうしたらよいかなどは、経営の立場でないとできないことですよね。
僕はJリーグのチェアマンになって、Jリーグを変えたいです。目標を口に出すのって、すごく恥ずかしいし勇気も必要です。でも言わないとかなわない、目標のための目標で終わってしまう。だから僕は、恥ずかしいけれども、夢は宣言するようにしています。
―ありがとうございました!

編集後記
「パワポを覚えている」「資料を一人で作れるようにならないと」と生々しい苦労話と共に、スケールの大きな夢を語る中田氏。
「本気で変えたいんだったら、そこに立たないとだめだ」とJリーグのチェアマンという目標を語る姿には、選手や監督という表舞台ではなく、裏方として日本のサッカー界全体に影響を与えていくという強い意志が感じられました。
※肩書きは2016年5月時点のものです

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somu-lier(ソムリエ)誌のインタビューに応じた中田浩二CROである。
現役を引退し、経営方面へ進むCROの今の心境が伝わってくる。
そして「Jリーグのチェアマンになって、Jリーグを変えたいです」と言い切る。
是非とも成し遂げて欲しい。
現在のJリーグには問題が多すぎる。
それを改善するには、選手経験と実績ががあり、世界を知る中田浩二の他にありないと感じる。
鹿島にて、経営のなんたるかを知り、経営者としての実績と経験を積み上げて、更に上に登るのだ。
中田浩二の経営者としての手腕に期待しておる。

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日本代表としてワールドカップに二度出場し、フランス(オリンピック・マルセイユ)とスイス(FCバーゼル)への海外移籍も経験という輝かしい経歴を持つ中田浩二氏(以下、中田氏)。2015年からは、鹿島アントラーズのC.R.O(クラブ・リレーションズ・オフィサー)として、スポンサーやサポーター、自治体とクラブをつなぎ、ビジネス面からクラブを支える立場となりました。
現場志向だった中田氏が、選手を支える立場になり何を思うのか、選手時代から変わらず大切にしていること、今後の目標を聞きました。
裏方の大変さに気づき、選手時代を反省
―選手を支える立場に変わって思うことはありますか。
現役時代を振り返って、「申し訳ないことをしたな」と後悔していることがあります。それはイベントのときです。選手って、イベント時はその場にほんの数十分前に来て説明を聞くだけなんです。私は現場に来たとき、感覚で「これはもっとこうしてほしい」なんて注文をつけていました。
でも運営側は、数か月前から多くのことを調整し、段取りを組み、タイムスケジュールを確認してきたはず。来てすぐの選手が一部だけを見て注文をつけるのは、相手にとても失礼だったと反省しています。当時の私はバックオフィスや裏方の大変さに気づいていなかったんです。
―それは裏方に立って初めて見えてくる視点ですね。そもそもセカンドキャリアとして、クラブの運営に携わる仕事を選ばれた理由は?
もともとは現場志向だったので、いずれ指導者の道を歩みたいと考えていました。でも海外から帰ってきたら、「お前は経営の方をやったらいいんじゃないか」というお話をクラブ役員からいただくようになりそれから試合を支えてくれている人たちに目が向くようになりました。
また、監督を目指す人が多すぎるかな、という思いもありました。僕より年上の名波さん(名波浩氏 ジュビロ磐田の監督)やオグさん(小倉隆史氏 名古屋グランパスのゼネラルマネージャー兼監督)が今やっと監督になり始めたところ。僕たちの世代が監督になれるのは、相当先になるかもしれないですし。
日本サッカー界の経営やフロントに現場を知っている人間がいれば、より選手目線のクラブ経営、Jリーグ運営ができるのではないかと思い、事業に比重を置いて挑戦することを決意しました。

トルシエ、ジーコがやっていたことを、今深掘りする
―サッカー選手から、経営に携わる側となり苦労していることは?
中田氏:今までサッカーしかしてきていないので、パソコン操作などのビジネススキルの習得はハードルが高いですね(笑)。ワードやエクセル、パワーポイントなどを、今必死に覚えています。
またJリーグと立命館大学がコラボして人材を育成する「JHC教育・研修コース」にも通い、コミュニケーションやリーダーシップ、財務会計などJリーグ経営に必要とされることも学びました。
その中で、最初の授業はロジカルシンキング。これには戸惑いました。スポーツ選手は瞬時の判断は得意です。しかし、論理的に考えて組み立てることには慣れていない…。ロジックツリーを作り上げる課題を前に、なんだか変なところにきたなって(笑)。それでも、講義を受け課題を出していく中で、ゴールから逆算し、順序立ててしっかり考えられるようになってきたという実感はあります。これによって物事の見方が変わってきましたね。
リーダーシップの課題では、トルシエやジーコのことを思い出しました。「そういえば、トルシエやジーコもこういうふうにやっていたな」と。体で分かっていたことをちゃんと言葉で説明を受けたことで、彼らの行動や言葉の背景にあったものも見えてきて、深堀りできたように思います。
会社に入ってからしっかり勉強すれば、アスリートもちゃんと論理的に考えられるようになると思うんです。
―現在の鹿島アントラーズで、経営に向いていると思う選手はいますか?
柴崎岳なんかは向いていると思います。彼のように頭で考えてプレーしている選手、物事を俯瞰して見るタイプの選手は、ほかの人に説明することができるので、経営に向いていると思います。だから小笠原満男なんかもできると思いますね、少し口下手ですが(笑)。意外と経営に向いている人は多いと思います。

現場に遠慮しすぎてはいいものができない
―フロントに立って見えてきたことはありますか?
プロにならなくちゃいけないのは、経営者だと感じています。もちろん、今でもやるべきことはやっています。でも、売り上げとか入場者数とかについては、「去年がこうだったから、今年はこれくらいでいいか」と、何となく限界を決めちゃっている部分があるのかなと。そこは熱くなって、上を目指してもいいんじゃないかと思います。
選手には「優勝してくれ」って求めているわけですから。フロントももっと熱くなって、各部署で考えたものを共有し、議論していけば、いいものが出てくるはずです。
選手が夢をもって輝けるように、プレイヤーファーストで経営できるかもしれない。Jリーグ全体が興行目的だけでなくて、選手のためを考え、お膳立てしていくことで、より選手を輝かせることができるのではと考えています。
―C.R.Oとして大切にしていることは?
C.R.Oとはクラブとステークホルダーとの連携をつかさどる役職。チーム、スポンサー企業、メディアなど、ステークホルダーは多岐にわたります。つまり、さまざまな立場の人と良い関係を築くために、柔軟性を大切にしています。
選手として積み上げたものが通用しないことが多い中で、それでも自分でやっていかなければいけません。だからと言って、すべて受け身でいると自分がここにいる意味がなくなってしまう。その辺をうまく折り合いをつけ、聞く耳をもって学びながらも、自分が自分であるためのバランスも大切にしています。
また、いろいろなことを想定して、いつもなぜ、なぜ、なぜと考えるようにしています。説明しなければいけないときや、バランスをとらないといけないときのための準備としてです。組織で仕事をする以上、求められる能力ですね。
―選手経験者がフロントにいることは、どういった点で価値があると感じていますか?
実はフロントの人は、選手との関わり方が分からないことが多いんです。例えばイベント企画時に、プレーに専念すべき選手に、「どこまでお願いしていいのだろうか」と気が引けるんですね。でも元選手の僕はどこでラインを引くべきか判断できますし、選手らにも言いやすい。それは価値だと感じています。
去年からフロントと選手の間でより深く連携できるようになってきました。これまでは選手に「やってください」と上から下ろしていただけのものが、選手の意見を取り入れて一緒に作っていけるようになりました。裏方にも相手を知る努力が必要だと感じています。

対話にはもっと踏み込む勇気が必要
―バックオフィスの業務は評価されにくい側面があるのですが、監督やチームメイトにどのようにアピールされていたのか教えてください。
単純なことですが、ポジティブにやればポジティブに伝わると思っているんです。特に海外では、監督もチームメイトもお互いの考えていることなんて分かりません。当時は言葉の壁もあって、初めはほとんどコミュニケーションをとっていませんでした。でもそれじゃダメだと考え、オフのときを見計らってコミュニケーションをとるようにしました。
オフのときって人間性が見えてくるんです。だから、オフのときにコミュニケーションをとっていくと、オンのときも仲良くなる。そして、欲しいタイミングでパスが回ってくるようになる。上司でも同僚でも、コミュニケーションをとって相手のことが分かれば、お互いの捉え方が変わってくるように思います。
僕も若いときは、いろいろと思うところがありました。でも大先輩の秋田さん(秋田豊氏、現サッカー解説者)とかに言われると、「はい」って言うしかなかった。でもあるとき言い返してみたら、意外にも、向こうも聞く耳持っていたんですよ(笑)。
だからほんとにコミュニケーションは大事。やっぱり踏み込まないと、いい仕事ってできないんじゃないかな。
―今後どのようなチャレンジしていこうとお考えですか。
Jリーグのチェアマンを目指しています。今は周りの人たちにいろいろ手伝ってもらっている段階ですが、欠けてる部分を基礎から積みあげて、将来的には経営者になりたい。選手たちがよりスキルアップできるような環境を作るにはどうしたらよいか、チームの人気度をあげるにはどうしたらよいかなどは、経営の立場でないとできないことですよね。
僕はJリーグのチェアマンになって、Jリーグを変えたいです。目標を口に出すのって、すごく恥ずかしいし勇気も必要です。でも言わないとかなわない、目標のための目標で終わってしまう。だから僕は、恥ずかしいけれども、夢は宣言するようにしています。
―ありがとうございました!

編集後記
「パワポを覚えている」「資料を一人で作れるようにならないと」と生々しい苦労話と共に、スケールの大きな夢を語る中田氏。
「本気で変えたいんだったら、そこに立たないとだめだ」とJリーグのチェアマンという目標を語る姿には、選手や監督という表舞台ではなく、裏方として日本のサッカー界全体に影響を与えていくという強い意志が感じられました。
※肩書きは2016年5月時点のものです

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somu-lier(ソムリエ)誌のインタビューに応じた中田浩二CROである。
現役を引退し、経営方面へ進むCROの今の心境が伝わってくる。
そして「Jリーグのチェアマンになって、Jリーグを変えたいです」と言い切る。
是非とも成し遂げて欲しい。
現在のJリーグには問題が多すぎる。
それを改善するには、選手経験と実績ががあり、世界を知る中田浩二の他にありないと感じる。
鹿島にて、経営のなんたるかを知り、経営者としての実績と経験を積み上げて、更に上に登るのだ。
中田浩二の経営者としての手腕に期待しておる。

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優磨、山口 素弘氏が推奨 今、注目すべきヤングプレーヤー10選選出
山口 素弘氏が推奨 今、注目すべきヤングプレーヤー10選:後編【特別企画】
元日本代表の山口 素弘氏が、若手選手を紹介する特別企画の後編。リオ五輪に出場するU-23日本代表のメンバー発表を7月1日に控え、23歳以下の選手たちのパフォーマンスに関心が集まるなか、7月2日に開幕する明治安田生命J1リーグ 2ndステージで注目したい選手をピックアップしてもらった。
鈴木 優磨(鹿島)は本当に久しぶりに見るFWらしいFWだ。プレーは粗削りだけと気持ちは強いし、なにより面構えがいい。昨年J-22選抜の臨時コーチを務めたときにはじめて彼のプレーを見たけど、とにかく驚かされたのがゴールへの執念。ここまで分かりやすく点を取りたいという気持ちを前面に押し出す選手も珍しい。一方で鹿島ではサイドで使われる機会もあり、そういう意味では器用さもあるのかもしれない。ただ粗削りなところは失ってほしくない。オフ・ザ・ボールの動きの質を高められれば、岡崎 慎司のような選手になれる可能性もある。鹿島の前線はやや人材が不足しているので出場機会も多く得られるだろうし、成長できる環境にもあると思う。世界と戦うにはこういったタイプが必要だと手倉森 誠監督が考えれば、オリンピックのメンバーに抜擢される可能性もあるかもしれない。

鹿島のステージ優勝に貢献した鈴木。久しぶりに現れたFWらしいFWだ
富樫 敬真(横浜FM)もシンデレラボーイになれる可能性を秘めている。決してうまい選手ではないけれど、アグレッシブなスタイルは魅力だし、身体の強さは大きな武器だ。チームでもU-23代表でも結果を出しているだけに、十分に五輪メンバーに加わる資格を有していると思う。優磨と同様に、オフ・ザ・ボールの動きや相手の最終ラインとの駆け引きを身に付ければ、さらに怖い選手になれるはず。マリノスには良い出し手がいるわけだから、そういった部分は常日頃から学べるはず。チームではまだまだレギュラーの座を確保しているとはいえず、ぜひともポジション争いに打ち勝って、存在をアピールしてもらいたい。
亀川 諒史(福岡)の魅力は、縦への推進力。力強くアップダウンできるし、果敢に仕掛ける積極性も備える。中途半端にならず、最後までやりきるところも彼の良さだ。もちろん両足で蹴れるから、左右両サイドで使える。監督としては非常に使い勝手の良い選手だと思う。守備時のポジショニングはもう少し改善できるかもしれないけど、そこは試合を重ねながら身に付けられるところだろう。この世代の中では間違いなく、屈指のサイドバックだと思う。
福岡にはもう一人、魅力的なタレントが存在する。今季トップ昇格した17歳の冨安 健洋だ。185センチとサイズがあり、高さに加えてパワーも備えたダイナミックなプレーヤーだ。CBとボランチに対応し、背が高い割には足元もしっかりしている。U-19代表にも選出されており、主にボランチとしてプレーしている。ナビスコカップでは出番を得たけど、リーグデビューはまだ果たせていない。福岡のチーム事情もあり、井原 正巳監督もなかなか起用に踏み切れないかもしれないけど、個人的には使ってみても面白いと思う。ポテンシャルは非常に高く、将来的に福岡の主軸となれる存在なのは間違いない。冨安だけでなく、鹿島の町田 浩樹や浦和ユースの橋岡 大樹など、この世代には良いCBがひしめいている。日本には優れたCBが少ないといわれているけど、将来を考えれば彼らの存在は頼もしい限りだ。
最後に触れたいのは奈良 竜樹(川崎F)だ。彼は札幌から昨季、FC東京に移籍したけど、出番を得られずに今季川崎Fに移籍。そこで開幕からレギュラーの座を掴んで、川崎Fの躍進に貢献していた。そういう意味では苦労人だし、強い反骨心を備えている選手だと思う。私が横浜FCの監督を務めていたとき、当時札幌にいた奈良と対戦した経験があるが、1対1の対応がしっかりして、強さもあり、若いのにリーダーシップも備えた良い選手だと感じていた。ポカが少ない安定感も彼の優れた能力だろう。ビルドアップが課題と感じていたけど、川崎Fでレギュラーを取ったのだから、そこはだいぶ改善されたはず。試合に出るなかで成長を感じていただけに、今回、大怪我を負ってしまったことは、本当に残念だ。目指していたリオ五輪の出場は叶わなくなったが、とにかく前を向いて頑張ってほしいし、1日も早い回復を願うばかりだ。
前編はこちら
■プロフィール■
山口 素弘(やまぐち・もとひろ)/1969年1月29日生まれ、群馬県出身。現役時代は横浜F、名古屋、新潟、横浜FCに在籍し、戦術眼に長けたクレバーなボランチで日本代表としても活躍。フランスW杯アジア最終予選の韓国戦で決めたループシュートは今も語り草となっている。2007年に現役引退し、2012年から3シーズン横浜FCの監督を務めた。2015年に日本サッカー協会技術委員に就任し、Jリーグ・アンダー22選抜のコーチに登録。現在はサッカー解説者として活躍する。

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今、注目すべきヤングプレーヤー10選を選出する元日本代表の山口素弘である。
その中に優磨が選ばれておる。
「久しぶりに見るFWらしいFW」と評する。
昨年、J-22選抜の臨時コーチをした際に優磨を間近で指導したとのこと。
「ここまで分かりやすく点を取りたいという気持ちを前面に押し出す選手も珍しい」と言う。
実際にJ-22に於いても得点を記録し、鹿島でも劇的ゴールを数多く決めておる。
これは優磨の持つゴールへの執念の賜と言って良かろう。
柳沢コーチの指導によりオフ・ザ・ボールの動きの質を高め、更に怖いFWとなっていくのだ。
成長が楽しみである。

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元日本代表の山口 素弘氏が、若手選手を紹介する特別企画の後編。リオ五輪に出場するU-23日本代表のメンバー発表を7月1日に控え、23歳以下の選手たちのパフォーマンスに関心が集まるなか、7月2日に開幕する明治安田生命J1リーグ 2ndステージで注目したい選手をピックアップしてもらった。
鈴木 優磨(鹿島)は本当に久しぶりに見るFWらしいFWだ。プレーは粗削りだけと気持ちは強いし、なにより面構えがいい。昨年J-22選抜の臨時コーチを務めたときにはじめて彼のプレーを見たけど、とにかく驚かされたのがゴールへの執念。ここまで分かりやすく点を取りたいという気持ちを前面に押し出す選手も珍しい。一方で鹿島ではサイドで使われる機会もあり、そういう意味では器用さもあるのかもしれない。ただ粗削りなところは失ってほしくない。オフ・ザ・ボールの動きの質を高められれば、岡崎 慎司のような選手になれる可能性もある。鹿島の前線はやや人材が不足しているので出場機会も多く得られるだろうし、成長できる環境にもあると思う。世界と戦うにはこういったタイプが必要だと手倉森 誠監督が考えれば、オリンピックのメンバーに抜擢される可能性もあるかもしれない。

鹿島のステージ優勝に貢献した鈴木。久しぶりに現れたFWらしいFWだ
富樫 敬真(横浜FM)もシンデレラボーイになれる可能性を秘めている。決してうまい選手ではないけれど、アグレッシブなスタイルは魅力だし、身体の強さは大きな武器だ。チームでもU-23代表でも結果を出しているだけに、十分に五輪メンバーに加わる資格を有していると思う。優磨と同様に、オフ・ザ・ボールの動きや相手の最終ラインとの駆け引きを身に付ければ、さらに怖い選手になれるはず。マリノスには良い出し手がいるわけだから、そういった部分は常日頃から学べるはず。チームではまだまだレギュラーの座を確保しているとはいえず、ぜひともポジション争いに打ち勝って、存在をアピールしてもらいたい。
亀川 諒史(福岡)の魅力は、縦への推進力。力強くアップダウンできるし、果敢に仕掛ける積極性も備える。中途半端にならず、最後までやりきるところも彼の良さだ。もちろん両足で蹴れるから、左右両サイドで使える。監督としては非常に使い勝手の良い選手だと思う。守備時のポジショニングはもう少し改善できるかもしれないけど、そこは試合を重ねながら身に付けられるところだろう。この世代の中では間違いなく、屈指のサイドバックだと思う。
福岡にはもう一人、魅力的なタレントが存在する。今季トップ昇格した17歳の冨安 健洋だ。185センチとサイズがあり、高さに加えてパワーも備えたダイナミックなプレーヤーだ。CBとボランチに対応し、背が高い割には足元もしっかりしている。U-19代表にも選出されており、主にボランチとしてプレーしている。ナビスコカップでは出番を得たけど、リーグデビューはまだ果たせていない。福岡のチーム事情もあり、井原 正巳監督もなかなか起用に踏み切れないかもしれないけど、個人的には使ってみても面白いと思う。ポテンシャルは非常に高く、将来的に福岡の主軸となれる存在なのは間違いない。冨安だけでなく、鹿島の町田 浩樹や浦和ユースの橋岡 大樹など、この世代には良いCBがひしめいている。日本には優れたCBが少ないといわれているけど、将来を考えれば彼らの存在は頼もしい限りだ。
最後に触れたいのは奈良 竜樹(川崎F)だ。彼は札幌から昨季、FC東京に移籍したけど、出番を得られずに今季川崎Fに移籍。そこで開幕からレギュラーの座を掴んで、川崎Fの躍進に貢献していた。そういう意味では苦労人だし、強い反骨心を備えている選手だと思う。私が横浜FCの監督を務めていたとき、当時札幌にいた奈良と対戦した経験があるが、1対1の対応がしっかりして、強さもあり、若いのにリーダーシップも備えた良い選手だと感じていた。ポカが少ない安定感も彼の優れた能力だろう。ビルドアップが課題と感じていたけど、川崎Fでレギュラーを取ったのだから、そこはだいぶ改善されたはず。試合に出るなかで成長を感じていただけに、今回、大怪我を負ってしまったことは、本当に残念だ。目指していたリオ五輪の出場は叶わなくなったが、とにかく前を向いて頑張ってほしいし、1日も早い回復を願うばかりだ。
前編はこちら
■プロフィール■
山口 素弘(やまぐち・もとひろ)/1969年1月29日生まれ、群馬県出身。現役時代は横浜F、名古屋、新潟、横浜FCに在籍し、戦術眼に長けたクレバーなボランチで日本代表としても活躍。フランスW杯アジア最終予選の韓国戦で決めたループシュートは今も語り草となっている。2007年に現役引退し、2012年から3シーズン横浜FCの監督を務めた。2015年に日本サッカー協会技術委員に就任し、Jリーグ・アンダー22選抜のコーチに登録。現在はサッカー解説者として活躍する。

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今、注目すべきヤングプレーヤー10選を選出する元日本代表の山口素弘である。
その中に優磨が選ばれておる。
「久しぶりに見るFWらしいFW」と評する。
昨年、J-22選抜の臨時コーチをした際に優磨を間近で指導したとのこと。
「ここまで分かりやすく点を取りたいという気持ちを前面に押し出す選手も珍しい」と言う。
実際にJ-22に於いても得点を記録し、鹿島でも劇的ゴールを数多く決めておる。
これは優磨の持つゴールへの執念の賜と言って良かろう。
柳沢コーチの指導によりオフ・ザ・ボールの動きの質を高め、更に怖いFWとなっていくのだ。
成長が楽しみである。

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主将・小笠原満男が積み上げた土台と、土居聖真が担う未来
鹿島が示した勝者のメンタリティ。主将・小笠原満男が積み上げた土台と、土居聖真が担う未来
鹿島アントラーズは、25日に行われたアビスパ福岡との試合に勝利し、1stステージ優勝を決めた。これまで数々のタイトルを獲得したきたキャプテンの小笠原満男は、この優勝に満足することなく、さらなる勝利を求めている。また、土居聖真はクラブの伝統を受け継ぐ存在となりそうだ。
(取材・文:今関飛駒)
2016年06月28日(Tue)7時22分配信
text by 今関飛駒 photo 田中伸弥 , Getty Images
主将・小笠原、1stステージ優勝も満足せず

1stステージ優勝を遂げた鹿島アントラーズ【写真:田中伸弥】
「まだ1stステージを獲っただけなので、本当の意味でのタイトルとは言えないと思いますし、2ndステージも獲ってその先も勝っていくことが本当のタイトルだと思っているので、これに満足することなく勝ち進んでいけるように頑張りたい」
鹿島アントラーズのキャプテン、小笠原満男はアビスパ福岡を下して1stステージ優勝を決めた試合の後、淡々と語った。
相手の福岡は最下位でありながら前節に川崎フロンターレとドローを演じて首位から引きずり降ろしている。序盤の鹿島はミスが目立ち福岡にペースを握られるが、セットプレーから先制点を奪うと、その後は落ち着いた試合展開で相手の反撃を許さなかった。
しかし、Jリーグの“常勝軍団”と呼ばれる彼らも、最後にリーグを制覇したのは2009年。その間にも去年のナビスコカップをはじめいくかのカップタイトルを掲げてきたが、彼らが本当に望むリーグタイトルは7年間も遠ざかっている。
「1stステージ優勝はJリーグ優勝とは思ってないので、年間で勝つことが本当の意味でのタイトルだと思います。すぐ1週間後には試合があるので、Jリーグタイトルという実感はないです」
クラブに数々の功績をもたらした主将は、1stステージ優勝に浮かれることなく、その眼差しは次のタイトルへと向けられていた。
小笠原は、取材を通して何度も「勝ちたい」という言葉を口にしていた。このチームで誰よりも多くの勝利を経験してきたが、この飽くなき勝利への探求心が満たされることはない。
鹿島は常に“勝利”という結果を逆算したサッカーを見せる。それこそがこのチームの真髄でもあるのだ。この試合の小笠原も決して派手なプレーではなかったが、常に周りの選手に声をかけてゲームをコントロールしていた。
内田、古巣の優勝に…「“らしいな”と」

キャプテンの小笠原満男は1stステージ優勝にも満足はしていない【写真:Getty Images】
セットプレーから先制点を決めた山本脩斗は、「行けるという感覚はあった。ヘディングは得意としている」と自信を覗かせていた。
福岡戦は『勝てば優勝』というある種の決勝戦ともいえる試合だった。昨年のナビスコカップ優勝で移籍後初めてのタイトルを獲得した左サイドバックは、試合前の雰囲気について教えてくれた。
「練習からそんな気負いとかもなく、普段通り、いつも通りの感じで練習もしてました。1stステージを勝つことでチャンピオンシップの権利を得られますけど、2ndステージもまだまだありますし、あくまでも通過点としかみんな思っていなかったので、普段通り練習して臨みました」
ただ、試合前日の練習には1つだけいつもと異なることがあった。クラブOBである内田篤人(シャルケ)と大迫勇也(ケルン)が参加していたのである。
その内田は、「鹿島は優勝して当然というか勝たなきゃいけないクラブ。僕自身もそう思ってますし、今は(鹿島の)選手じゃないですけど、いちファンとして。勝てない試合をYahooで見ると『何してんだ』っていう気持ちになりますけど、こうやって最後に1stステージで優勝すると、“らしいな”と思います」と古巣の勝利を祝福した。
小笠原は、「昨日の練習でもそうだけど、大迫と内田がチームの中に入ってくれて『こうやって勝つんだぞ』っていうプレーをしてくれたので、そういう伝統っていうのは大事にしていかきゃいけない」と話していた。
クラブに脈々と流れる“勝者のメンタリティ”は確かに受け継がれていたのである。
鹿島の未来を担う土居聖真

ユース出身の土居聖真はクラブの未来を担う存在に【写真:田中伸弥】
植田直通、杉本太郎、鈴木優磨ら若手選手の台頭著しい鹿島において、ユース出身の土居聖真はクラブの未来を担うひとりである。
「隙はなかった思いますし、自分たちがミスしなければやられないっていうのはあった」
1stステージ優勝という結果を振り返り、土居はそう語った。福岡戦でもダメ押しとなる2点目を決め、勝利を手繰り寄せている。
そんな土居は、小笠原について「見習うべき選手。いろんなところを盗んでいきたい」と述べていた。しかし、彼も24歳。“若手”という枠からチームの中核を担う存在となっていかなければならない。
「満男さんには満男さんにしかできないことがありますし、僕らが全部真似をしろと言われてできることではないので、僕らは僕らなりの繋ぎ方をしていきたい」
偉大な先輩を称えつつ、土居は伝統のバトンを繋いでいこうという強い意志を持っていたように感じた。
福岡戦は、クラブに15年半在籍した青木剛のラストゲームでもあった。中田浩二、本山雅志らに続いてまたひとりクラブを支えた選手が去っていくことに、小笠原は「オレにのしかかってくるものは多くなる」と話していた。
しかし、先人が積み上げてきた土台は、確かに若手に受け継がれている。1stステージ優勝という結果は彼らにとって通過点に過ぎない。
それでも、今季鹿島が“本当のタイトル”を掲げることができたのならば、その先には栄華を極める時代が再びやってくるのかもしれない。
(取材・文:今関飛駒)
【了】

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1stステージ制覇について取材したフットボールチャンネルの今関氏である。
「1stステージ優勝はJリーグ優勝とは思ってないので、年間で勝つことが本当の意味でのタイトルだと思います。すぐ1週間後には試合があるので、Jリーグタイトルという実感はないです」という満男のコメントは、そろそろ手垢がついたように感じる。
ステージ優勝という、周囲やメディアがもてはやす称号ではあるが、鹿島としてはタイトルという認識はない。
確かにステージが終了し、トップで終えたことは喜ばしく、素直に祝福した。
しかしながら、すぐに気持ちを切り替え、2ndステージに挑まねばならぬ。
また、今関氏は鹿島の未来を担うひとりとして土居聖真の名を挙げる。
聖真は、「隙はなかった思いますし、自分たちがミスしなければやられないっていうのはあった」と福岡戦を振り返っておる。
自信の表れを強く感じる。
大きく成長したものである。
今関氏は「彼も24歳。“若手”という枠からチームの中核を担う存在となっていかなければならない」と記す。
その片鱗が、聖真の言葉に見えておろう。
ベテランも若手も噛み合った鹿島に隙はない。
気持ちを高めて2ndステージに挑みたい。
期待しておる。

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鹿島アントラーズは、25日に行われたアビスパ福岡との試合に勝利し、1stステージ優勝を決めた。これまで数々のタイトルを獲得したきたキャプテンの小笠原満男は、この優勝に満足することなく、さらなる勝利を求めている。また、土居聖真はクラブの伝統を受け継ぐ存在となりそうだ。
(取材・文:今関飛駒)
2016年06月28日(Tue)7時22分配信
text by 今関飛駒 photo 田中伸弥 , Getty Images
主将・小笠原、1stステージ優勝も満足せず

1stステージ優勝を遂げた鹿島アントラーズ【写真:田中伸弥】
「まだ1stステージを獲っただけなので、本当の意味でのタイトルとは言えないと思いますし、2ndステージも獲ってその先も勝っていくことが本当のタイトルだと思っているので、これに満足することなく勝ち進んでいけるように頑張りたい」
鹿島アントラーズのキャプテン、小笠原満男はアビスパ福岡を下して1stステージ優勝を決めた試合の後、淡々と語った。
相手の福岡は最下位でありながら前節に川崎フロンターレとドローを演じて首位から引きずり降ろしている。序盤の鹿島はミスが目立ち福岡にペースを握られるが、セットプレーから先制点を奪うと、その後は落ち着いた試合展開で相手の反撃を許さなかった。
しかし、Jリーグの“常勝軍団”と呼ばれる彼らも、最後にリーグを制覇したのは2009年。その間にも去年のナビスコカップをはじめいくかのカップタイトルを掲げてきたが、彼らが本当に望むリーグタイトルは7年間も遠ざかっている。
「1stステージ優勝はJリーグ優勝とは思ってないので、年間で勝つことが本当の意味でのタイトルだと思います。すぐ1週間後には試合があるので、Jリーグタイトルという実感はないです」
クラブに数々の功績をもたらした主将は、1stステージ優勝に浮かれることなく、その眼差しは次のタイトルへと向けられていた。
小笠原は、取材を通して何度も「勝ちたい」という言葉を口にしていた。このチームで誰よりも多くの勝利を経験してきたが、この飽くなき勝利への探求心が満たされることはない。
鹿島は常に“勝利”という結果を逆算したサッカーを見せる。それこそがこのチームの真髄でもあるのだ。この試合の小笠原も決して派手なプレーではなかったが、常に周りの選手に声をかけてゲームをコントロールしていた。
内田、古巣の優勝に…「“らしいな”と」

キャプテンの小笠原満男は1stステージ優勝にも満足はしていない【写真:Getty Images】
セットプレーから先制点を決めた山本脩斗は、「行けるという感覚はあった。ヘディングは得意としている」と自信を覗かせていた。
福岡戦は『勝てば優勝』というある種の決勝戦ともいえる試合だった。昨年のナビスコカップ優勝で移籍後初めてのタイトルを獲得した左サイドバックは、試合前の雰囲気について教えてくれた。
「練習からそんな気負いとかもなく、普段通り、いつも通りの感じで練習もしてました。1stステージを勝つことでチャンピオンシップの権利を得られますけど、2ndステージもまだまだありますし、あくまでも通過点としかみんな思っていなかったので、普段通り練習して臨みました」
ただ、試合前日の練習には1つだけいつもと異なることがあった。クラブOBである内田篤人(シャルケ)と大迫勇也(ケルン)が参加していたのである。
その内田は、「鹿島は優勝して当然というか勝たなきゃいけないクラブ。僕自身もそう思ってますし、今は(鹿島の)選手じゃないですけど、いちファンとして。勝てない試合をYahooで見ると『何してんだ』っていう気持ちになりますけど、こうやって最後に1stステージで優勝すると、“らしいな”と思います」と古巣の勝利を祝福した。
小笠原は、「昨日の練習でもそうだけど、大迫と内田がチームの中に入ってくれて『こうやって勝つんだぞ』っていうプレーをしてくれたので、そういう伝統っていうのは大事にしていかきゃいけない」と話していた。
クラブに脈々と流れる“勝者のメンタリティ”は確かに受け継がれていたのである。
鹿島の未来を担う土居聖真

ユース出身の土居聖真はクラブの未来を担う存在に【写真:田中伸弥】
植田直通、杉本太郎、鈴木優磨ら若手選手の台頭著しい鹿島において、ユース出身の土居聖真はクラブの未来を担うひとりである。
「隙はなかった思いますし、自分たちがミスしなければやられないっていうのはあった」
1stステージ優勝という結果を振り返り、土居はそう語った。福岡戦でもダメ押しとなる2点目を決め、勝利を手繰り寄せている。
そんな土居は、小笠原について「見習うべき選手。いろんなところを盗んでいきたい」と述べていた。しかし、彼も24歳。“若手”という枠からチームの中核を担う存在となっていかなければならない。
「満男さんには満男さんにしかできないことがありますし、僕らが全部真似をしろと言われてできることではないので、僕らは僕らなりの繋ぎ方をしていきたい」
偉大な先輩を称えつつ、土居は伝統のバトンを繋いでいこうという強い意志を持っていたように感じた。
福岡戦は、クラブに15年半在籍した青木剛のラストゲームでもあった。中田浩二、本山雅志らに続いてまたひとりクラブを支えた選手が去っていくことに、小笠原は「オレにのしかかってくるものは多くなる」と話していた。
しかし、先人が積み上げてきた土台は、確かに若手に受け継がれている。1stステージ優勝という結果は彼らにとって通過点に過ぎない。
それでも、今季鹿島が“本当のタイトル”を掲げることができたのならば、その先には栄華を極める時代が再びやってくるのかもしれない。
(取材・文:今関飛駒)
【了】

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1stステージ制覇について取材したフットボールチャンネルの今関氏である。
「1stステージ優勝はJリーグ優勝とは思ってないので、年間で勝つことが本当の意味でのタイトルだと思います。すぐ1週間後には試合があるので、Jリーグタイトルという実感はないです」という満男のコメントは、そろそろ手垢がついたように感じる。
ステージ優勝という、周囲やメディアがもてはやす称号ではあるが、鹿島としてはタイトルという認識はない。
確かにステージが終了し、トップで終えたことは喜ばしく、素直に祝福した。
しかしながら、すぐに気持ちを切り替え、2ndステージに挑まねばならぬ。
また、今関氏は鹿島の未来を担うひとりとして土居聖真の名を挙げる。
聖真は、「隙はなかった思いますし、自分たちがミスしなければやられないっていうのはあった」と福岡戦を振り返っておる。
自信の表れを強く感じる。
大きく成長したものである。
今関氏は「彼も24歳。“若手”という枠からチームの中核を担う存在となっていかなければならない」と記す。
その片鱗が、聖真の言葉に見えておろう。
ベテランも若手も噛み合った鹿島に隙はない。
気持ちを高めて2ndステージに挑みたい。
期待しておる。

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夢生&聖真+岳、魅惑のトライアングル
金崎&土居+柴崎の「トライアングル」の輝きが照らす“ステージ連覇”
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月28日
14節・甲府戦を境に、状況は変わり始める。

土居(左)と金崎(右)の2トップに、ボランチの柴崎(中)を加えた「トライアングル」が熟成されていけば、攻撃力はより高まるはずだ。写真:徳原隆元

終盤は6連勝と圧巻の強さを見せるなか、金崎と土居の2トップが固定された最後の4試合はチームとして計10得点。なかでも、4ゴールを決めた土居の活躍ぶりは際立っていた。
勝てばステージ優勝が決まる福岡戦、勝負を決定づけるチーム2点目を挙げた土居聖真が、自身のゴールを振り返る。
「一回、中に入るフリをして、相手を外した。それをよく見てくれていた」
土居の動きを“よく見ていた”のは、アシストした金崎夢生だ。ダニルソンとの1対1を制し、ニアサイドに侵入した金崎が、ゴール前でマークを外した土居に丁寧なパス。これを土居がダイレクトで合わせてネットを揺らしてみせた。
2トップで先発したふたりの絶妙なコンビネーション。土居が続ける。
「ふたりだけで崩せるっていうのは、ここ何試合、続いているので。攻撃パターンのひとつとしてできてきている。セカンドステージでももっと良くしていきたい」
2-1で逆転勝利した前節・神戸戦でも、金崎と土居の連係でゴールが生まれている。ペナルティアーク付近、土居→金崎→土居のワンツーで神戸守備陣を切り崩すと、最後は土居が右足で流し込んだ。
ふたりが今季初めて“共鳴”したのは、7節・湘南戦。3-0で完勝したゲームで、金崎の先制点を土居が、土居のダメ押し点を金崎が、それぞれアシストしている。
その後、金崎の出場停止や、土居が先発落ちする時期もあり、「金崎&土居」は十分に機能しなかったが、14節・甲府戦を境に状況は変わり始める。金崎との2トップで久々にスタートからピッチに立った土居が2ゴールを挙げると、金崎も1ゴールを記録。互いのアシストはなかったものの、ともに結果を出したふたりのコンビに石井正忠監督も手応えを得たに違いない。
事実、この甲府戦から最終節の福岡戦まで、4試合連続で鹿島の2トップは金崎と土居がスタメンで出場。そこで彼らは計6ゴールを記録(金崎が2点、土居が4点)する過程で、「ふたりだけで崩せる」(土居)という関係性が構築されていった。
さらに、転機となった甲府戦で、土居の先制点をアシストしただけでなく、金崎のお膳立てから8試合ぶりの得点を決めたのが、柴崎だ。第1ステージの17試合すべてにフル出場を果たした背番号10は、続く浦和戦でも金崎のゴールをアシスト。連係を深める2トップに呼応するように、ここにきて前線と絡むシーンが増えてきている印象だ。
トライアングルの軸となるのは、不動のエース・金崎。

決定的な仕事をこなすだけでなく、ポスト役としても奮闘する金崎は精力的なハイプレスも披露するなど、攻守両面で頼りになる存在だ。写真:徳原隆元
とりわけ、金崎とは良好な関係が築けているようで、金崎の総ゴール数(8得点)の約3分の1は、柴崎のアシストから生まれている。
金崎&土居、そして柴崎――固定化されつつある2トップと、非凡な攻撃センスを備えるボランチが形成するトライアングルが、今季の鹿島を支える最重要パーツとなり得る。
第2ステージに向けてまず必要なのは、3ゴールが生まれている「金崎→土居」に比べ、わずか1ゴールしかない「土居→金崎」のラインの強化。鍵を握るのは、土居の“アシスト力”だ。
柴崎の得点力アップも期待したい。ボランチである以上、相手ゴール前でのプレーはそれほど多くないが、柴崎が高い位置でプレーしている時ほど(それだけ人数を割いているからでもあるが)、チームの攻撃には厚みがもたらされ、アプローチも多彩になっているだけに、攻撃に出ていく時間帯を増やしたい。
「柴崎→土居」のラインも改善の余地があるが、このトライアングルの軸となるのは、金崎だ。チームトップの8得点に加え、土居や柴崎のゴールも演出。フィニッシャーにもチャンスメーカーにもなれる不動のエースの幅広い働きぶりが、チームの命運を大きく左右すると言っても過言ではない。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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鹿島の攻撃に関して考察するサッカーダイジェストの広島氏である。
夢生と聖真の2TOPにボランチの岳を加えたトライアングルと称する。
夢生と聖真の連携は素晴らしく、福岡戦でも夢生の突破から聖真が流し込んでゴールが産まれておる。
この際、夢生を信じて、ゴール前からパスコースを作る動きを見せた聖真の判断が素晴らしい。
二人のコンビネーションで2ndステージも多くの得点を決めてくれるであろう。
また、夢生のゴールのほぼ3分の1は岳のアシストによるもの。
このラインも鹿島の生命線と言えよう。
岳の運動量と戦術眼が、鹿島を勝利に導いておる。
フィニッシャーとしての夢生の力も大きい。
この三人が奏でる攻撃のハーモニーは美しい。
攻撃力でJリーグを席巻していこうではないか。
期待しておる。

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広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月28日
14節・甲府戦を境に、状況は変わり始める。

土居(左)と金崎(右)の2トップに、ボランチの柴崎(中)を加えた「トライアングル」が熟成されていけば、攻撃力はより高まるはずだ。写真:徳原隆元

終盤は6連勝と圧巻の強さを見せるなか、金崎と土居の2トップが固定された最後の4試合はチームとして計10得点。なかでも、4ゴールを決めた土居の活躍ぶりは際立っていた。
勝てばステージ優勝が決まる福岡戦、勝負を決定づけるチーム2点目を挙げた土居聖真が、自身のゴールを振り返る。
「一回、中に入るフリをして、相手を外した。それをよく見てくれていた」
土居の動きを“よく見ていた”のは、アシストした金崎夢生だ。ダニルソンとの1対1を制し、ニアサイドに侵入した金崎が、ゴール前でマークを外した土居に丁寧なパス。これを土居がダイレクトで合わせてネットを揺らしてみせた。
2トップで先発したふたりの絶妙なコンビネーション。土居が続ける。
「ふたりだけで崩せるっていうのは、ここ何試合、続いているので。攻撃パターンのひとつとしてできてきている。セカンドステージでももっと良くしていきたい」
2-1で逆転勝利した前節・神戸戦でも、金崎と土居の連係でゴールが生まれている。ペナルティアーク付近、土居→金崎→土居のワンツーで神戸守備陣を切り崩すと、最後は土居が右足で流し込んだ。
ふたりが今季初めて“共鳴”したのは、7節・湘南戦。3-0で完勝したゲームで、金崎の先制点を土居が、土居のダメ押し点を金崎が、それぞれアシストしている。
その後、金崎の出場停止や、土居が先発落ちする時期もあり、「金崎&土居」は十分に機能しなかったが、14節・甲府戦を境に状況は変わり始める。金崎との2トップで久々にスタートからピッチに立った土居が2ゴールを挙げると、金崎も1ゴールを記録。互いのアシストはなかったものの、ともに結果を出したふたりのコンビに石井正忠監督も手応えを得たに違いない。
事実、この甲府戦から最終節の福岡戦まで、4試合連続で鹿島の2トップは金崎と土居がスタメンで出場。そこで彼らは計6ゴールを記録(金崎が2点、土居が4点)する過程で、「ふたりだけで崩せる」(土居)という関係性が構築されていった。
さらに、転機となった甲府戦で、土居の先制点をアシストしただけでなく、金崎のお膳立てから8試合ぶりの得点を決めたのが、柴崎だ。第1ステージの17試合すべてにフル出場を果たした背番号10は、続く浦和戦でも金崎のゴールをアシスト。連係を深める2トップに呼応するように、ここにきて前線と絡むシーンが増えてきている印象だ。
トライアングルの軸となるのは、不動のエース・金崎。

決定的な仕事をこなすだけでなく、ポスト役としても奮闘する金崎は精力的なハイプレスも披露するなど、攻守両面で頼りになる存在だ。写真:徳原隆元
とりわけ、金崎とは良好な関係が築けているようで、金崎の総ゴール数(8得点)の約3分の1は、柴崎のアシストから生まれている。
金崎&土居、そして柴崎――固定化されつつある2トップと、非凡な攻撃センスを備えるボランチが形成するトライアングルが、今季の鹿島を支える最重要パーツとなり得る。
第2ステージに向けてまず必要なのは、3ゴールが生まれている「金崎→土居」に比べ、わずか1ゴールしかない「土居→金崎」のラインの強化。鍵を握るのは、土居の“アシスト力”だ。
柴崎の得点力アップも期待したい。ボランチである以上、相手ゴール前でのプレーはそれほど多くないが、柴崎が高い位置でプレーしている時ほど(それだけ人数を割いているからでもあるが)、チームの攻撃には厚みがもたらされ、アプローチも多彩になっているだけに、攻撃に出ていく時間帯を増やしたい。
「柴崎→土居」のラインも改善の余地があるが、このトライアングルの軸となるのは、金崎だ。チームトップの8得点に加え、土居や柴崎のゴールも演出。フィニッシャーにもチャンスメーカーにもなれる不動のエースの幅広い働きぶりが、チームの命運を大きく左右すると言っても過言ではない。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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鹿島の攻撃に関して考察するサッカーダイジェストの広島氏である。
夢生と聖真の2TOPにボランチの岳を加えたトライアングルと称する。
夢生と聖真の連携は素晴らしく、福岡戦でも夢生の突破から聖真が流し込んでゴールが産まれておる。
この際、夢生を信じて、ゴール前からパスコースを作る動きを見せた聖真の判断が素晴らしい。
二人のコンビネーションで2ndステージも多くの得点を決めてくれるであろう。
また、夢生のゴールのほぼ3分の1は岳のアシストによるもの。
このラインも鹿島の生命線と言えよう。
岳の運動量と戦術眼が、鹿島を勝利に導いておる。
フィニッシャーとしての夢生の力も大きい。
この三人が奏でる攻撃のハーモニーは美しい。
攻撃力でJリーグを席巻していこうではないか。
期待しておる。

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鹿島、チームの総合力の高さが際立つ
総合力の高さ際立つ鹿島

スコアポイント率ランキング(第1S終了)
J1第1ステージは鹿島が優勝した。ゴールとアシストの合計から算出した「スコアポイント(SP)率ランク」でも、2位に金崎、5位に土居、6位にカイオと鹿島のFW3人が10傑入り。他のチームはFW1人のランクインにとどまった。鹿島はMF柴崎も今季リーグトップタイの6アシストをマークするなどで21位。チームの総合力の高さが際立った。
SP率ランク首位は広島FWウタカ。移籍1年目で得点ランク1位の13得点、4アシストを記録した。ステージ終盤に調子を上げてきたMF柴崎(13位)とともにチームをけん引。MF青山ら故障者続出の中、昨季王者はステージ4位に踏みとどまった。
【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)

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Jリーグのデータを分析する日刊スポーツの石川氏である。
1stステージのスコアポイント率のランキングから鹿島の強さを評価しておる。
ベスト10に夢生、聖真、カイオの三人が並ぶ鹿島は一人しか入らぬ他のクラブに比べて総合力が高いとの分析である。
ボランチの岳も21位に付けておる。
チーム全体のバランスが良く、多彩な攻撃を行う鹿島はどこからでもゴールを狙える。
2ndステージに入りマークは厳しくなるであろう。
とはいえ、攻撃の要が1人の選手に集中しておらぬ鹿島の勢いを止めるのは難しいのではなかろうか。
好調を維持し、年間チャンピオンを目指す。
楽しみである。

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スコアポイント率ランキング(第1S終了)
J1第1ステージは鹿島が優勝した。ゴールとアシストの合計から算出した「スコアポイント(SP)率ランク」でも、2位に金崎、5位に土居、6位にカイオと鹿島のFW3人が10傑入り。他のチームはFW1人のランクインにとどまった。鹿島はMF柴崎も今季リーグトップタイの6アシストをマークするなどで21位。チームの総合力の高さが際立った。
SP率ランク首位は広島FWウタカ。移籍1年目で得点ランク1位の13得点、4アシストを記録した。ステージ終盤に調子を上げてきたMF柴崎(13位)とともにチームをけん引。MF青山ら故障者続出の中、昨季王者はステージ4位に踏みとどまった。
【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)

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Jリーグのデータを分析する日刊スポーツの石川氏である。
1stステージのスコアポイント率のランキングから鹿島の強さを評価しておる。
ベスト10に夢生、聖真、カイオの三人が並ぶ鹿島は一人しか入らぬ他のクラブに比べて総合力が高いとの分析である。
ボランチの岳も21位に付けておる。
チーム全体のバランスが良く、多彩な攻撃を行う鹿島はどこからでもゴールを狙える。
2ndステージに入りマークは厳しくなるであろう。
とはいえ、攻撃の要が1人の選手に集中しておらぬ鹿島の勢いを止めるのは難しいのではなかろうか。
好調を維持し、年間チャンピオンを目指す。
楽しみである。

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植田、僕自身すごく楽しみ
国内ラストマッチは‟仮想ナイジェリア”…U-23代表DF植田「五輪につながる試合をしたい」
16/6/28 01:48

鹿島アントラーズの第1ステージ優勝に大きく貢献した。しかし、それももう過去のことだ。DF植田直通の視線は前だけを見据えている。
トゥーロン国際大会期間中にチームを離れた以外はJ1での試合に全試合フル出場を果たし、第1ステージ優勝を決めた第17節福岡戦でも鉄壁の守備を披露して完封勝利へと導いた。しかし、「第1ステージを取ったからといって満足はしていない」と満足感はなく、「すぐに第2ステージも始まるので、第1ステージで出た課題をしっかりと直していきたい」とさらなる成長を遂げようとしている。
だが、まずは「今は代表に集中して、U-23南アフリカ代表戦に向けて良い準備をしたい」と目の前にあるU-23日本代表の活動だけに集中する。
五輪本大会の初戦では同じくアフリカ勢のナイジェリアと対戦するため、U-23南アフリカは「五輪に向けての良いシチュエーションになる相手」。「自分たちにどういうことができるか、相手がどういうことをやってくるのかを確かめる良い機会なので、僕自身すごく楽しみ。結果を出し、五輪につなげられるような試合をしたい」と自身の力、そしてチームの力を示そうと燃えている。
(取材・文 折戸岳彦)

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植田について記すゲキサカの折戸氏である。
鹿島でのステージ制覇を既に過去のものとし、前だけを見据えていると伝える。
「すぐに第2ステージも始まるので、第1ステージで出た課題をしっかりと直していきたい」と向上心溢れるコメントを引き出しておる。
しかしながら、その前にU-23日本代表の南アフリカ戦である。
「自分たちにどういうことができるか、相手がどういうことをやってくるのかを確かめる良い機会なので、僕自身すごく楽しみ。結果を出し、五輪につなげられるような試合をしたい」と、アフリカ勢との対戦を非常に楽しみにしておる様子が伝わる。
植田の身体能力がどこまで通用するかのテストにもなろう。
植田の躍動にて南アフリカの攻撃を封じ込めるのだ。
期待しておる。

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16/6/28 01:48

鹿島アントラーズの第1ステージ優勝に大きく貢献した。しかし、それももう過去のことだ。DF植田直通の視線は前だけを見据えている。
トゥーロン国際大会期間中にチームを離れた以外はJ1での試合に全試合フル出場を果たし、第1ステージ優勝を決めた第17節福岡戦でも鉄壁の守備を披露して完封勝利へと導いた。しかし、「第1ステージを取ったからといって満足はしていない」と満足感はなく、「すぐに第2ステージも始まるので、第1ステージで出た課題をしっかりと直していきたい」とさらなる成長を遂げようとしている。
だが、まずは「今は代表に集中して、U-23南アフリカ代表戦に向けて良い準備をしたい」と目の前にあるU-23日本代表の活動だけに集中する。
五輪本大会の初戦では同じくアフリカ勢のナイジェリアと対戦するため、U-23南アフリカは「五輪に向けての良いシチュエーションになる相手」。「自分たちにどういうことができるか、相手がどういうことをやってくるのかを確かめる良い機会なので、僕自身すごく楽しみ。結果を出し、五輪につなげられるような試合をしたい」と自身の力、そしてチームの力を示そうと燃えている。
(取材・文 折戸岳彦)

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植田について記すゲキサカの折戸氏である。
鹿島でのステージ制覇を既に過去のものとし、前だけを見据えていると伝える。
「すぐに第2ステージも始まるので、第1ステージで出た課題をしっかりと直していきたい」と向上心溢れるコメントを引き出しておる。
しかしながら、その前にU-23日本代表の南アフリカ戦である。
「自分たちにどういうことができるか、相手がどういうことをやってくるのかを確かめる良い機会なので、僕自身すごく楽しみ。結果を出し、五輪につなげられるような試合をしたい」と、アフリカ勢との対戦を非常に楽しみにしておる様子が伝わる。
植田の身体能力がどこまで通用するかのテストにもなろう。
植田の躍動にて南アフリカの攻撃を封じ込めるのだ。
期待しておる。

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中田浩二、一日不法投棄撲滅隊長
茨城)中田浩二さんが一日不法投棄撲滅隊長
2016年6月27日03時00分

不法投棄防止を呼びかけ、啓発グッズを渡す中田浩二さん(右)=県立カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズFCの中田浩二・元サッカー日本代表が県の一日不法投棄撲滅隊長になり、第1ステージ優勝を決めた25日の試合前、県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市)で、来場者らに産業廃棄物の不法投棄の防止を呼びかけた。
県内への産廃の不法投棄は全国最悪で、鹿行地区でも多い。東京五輪などの大規模プロジェクトにより、廃棄物の大量発生が見込まれることから、県の撲滅運動に協力した。
田村照悟・知事公室長が「不法投棄のない、きれいな茨城にしたい。協力してください」と、一日隊長を委嘱。中田さんは「(不法投棄で)全国ワースト1は残念。県民やサポーターのみなさんに、防止を呼びかけたい」と話し、来場者にPRしていた。

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一日不法投棄撲滅隊長を担った中田浩二である。
福岡戦の開催されたカシマスタジアムにて産業廃棄物の不法投棄の防止を呼びかけたとのこと。
茨城県は不法投棄のワースト1、この不幸な状況を払拭すべく、依頼された模様。
モラルを改善し、不法投棄をなくしていこうではないか。
お願いしたい。

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2016年6月27日03時00分

不法投棄防止を呼びかけ、啓発グッズを渡す中田浩二さん(右)=県立カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズFCの中田浩二・元サッカー日本代表が県の一日不法投棄撲滅隊長になり、第1ステージ優勝を決めた25日の試合前、県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市)で、来場者らに産業廃棄物の不法投棄の防止を呼びかけた。
県内への産廃の不法投棄は全国最悪で、鹿行地区でも多い。東京五輪などの大規模プロジェクトにより、廃棄物の大量発生が見込まれることから、県の撲滅運動に協力した。
田村照悟・知事公室長が「不法投棄のない、きれいな茨城にしたい。協力してください」と、一日隊長を委嘱。中田さんは「(不法投棄で)全国ワースト1は残念。県民やサポーターのみなさんに、防止を呼びかけたい」と話し、来場者にPRしていた。

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一日不法投棄撲滅隊長を担った中田浩二である。
福岡戦の開催されたカシマスタジアムにて産業廃棄物の不法投棄の防止を呼びかけたとのこと。
茨城県は不法投棄のワースト1、この不幸な状況を払拭すべく、依頼された模様。
モラルを改善し、不法投棄をなくしていこうではないか。
お願いしたい。

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小笠原が心底喜びを爆発させるのは、チャンピオンシップ制覇の瞬間だ
優勝にも厳しい表情。小笠原満男に見る常勝アントラーズのDNA
2016.06.27
小室 功●文 text by Komuro Isao photo by Yohei Osada/AFLO SPORT
これを”伝統の強み”と言わずして何と言おうか。
J1リーグファーストステージの優勝トロフィーを掲げたのは、勝利への飽くなきスピリットを持つ鹿島アントラーズだった。
一時は自力優勝の道が閉ざされていたものの、そんな逆境に浮き足立つことなく、全17試合を終えた段階でてっぺんに立つ。その一念だけで、しぶとく戦い続けて栄冠を手にした。

ファーストステージの優勝を飾った鹿島アントラーズ
前節で首位に立った鹿島。勝てば優勝という最終節の相手は、最下位のアビスパ福岡だった。立ち上がりこそリズムをつかみ損ねたが、前半27分の右CKのチャンスから均衡を破ると、37分にも追加点を奪って2-0で勝利した。
その中心的な役割を果たしたのは、紛れもなく小笠原満男だ。J1通算480試合出場を数える重鎮は、日頃からこう繰り返し語ってきた。
「チームはいいときばかりじゃない。流れがよくないときにどうしたらいいか、どうやったら勝てるか、そればかりを考えている」
現在37歳。年齢によるフィジカル面の衰えを指摘する声は少なくない。ベンチスタートや途中で退く試合も増えた。だが、戦う姿勢に何ら変化はない。球際で見せる、その形相たるや”闘将”と呼ばれるにふさわしい。
「若い頃に持っていたものがなくなっているのは確かだけど(苦笑)、歳をとるのは別に悪いことばかりじゃない。今まで見えなかったものが見えてくるからね」
かつて、鹿島に在籍していた”御大”ジーコがそうであったように、ジョルジーニョがそうであったように、本田泰人や秋田豊ら歴代の精神的支柱を担ってきた選手、中軸を務めてきた選手たちがそうであったように、鹿島に息づく”勝者のメンタリティー”を受け継ぐ小笠原は、結果を出すことで自身の存在価値を高めてきた。
そんな小笠原に対して、石井監督は賛辞を惜しまず、全幅の信頼を寄せる。
「多くのことを言わなくても、チームに必要なプレーをしてくれる。大事な試合になればなるほど(小笠原の存在は)欠かせない」
今年はクラブ創立25周年。このような節目のシーズンに大きな実りを得て、俄然意気が上がる。
とはいえ、ステージ優勝は単なる通過点に過ぎない。試合終了後、石井監督やチームメイト、スタッフ、そしてファンやサポーターと喜びを分かち合った小笠原は、スタジアムをあとにする頃には、すっかり先を見据えていた。
「もっと点が取れるチャンスがあったのに取れなかった。失点してもおかしくない場面も何度かあった。勝ったからよかったじゃなく、内容に目を向けないと。チームとしてまだまだ改善するべきところがある」と、厳しい表情を崩すことなく、チームの課題を口にした。
思えばファーストステージ第15節、浦和レッズとの“大一番”でもそうだった。当時2試合未消化だった暫定3位の浦和は、優勝を争う当面の相手。その難敵に敵地で2-0と快勝しながら、小笠原はニコリともしなかった。
「もっといい試合をしないと」
そう言い残して、足早にミックスゾーンから立ち去った。
「今日、勝っただけで満足していたらいけない。何も成し遂げていないのに、いつまでも喜んでいられない」――そんな内なる声が聞こえてくるようだった。夢半ば、充実感や達成感のかけらもなった。
7月2日から早くもセカンドステージが始まる。小笠原が心底喜びを爆発させるのは、チャンピオンシップ制覇の瞬間だ。その貪欲さこそが、鹿島の真髄であり、大黒柱たる小笠原の矜持に他ならない。

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鹿島のステージ優勝について綴るSportivaの小室氏である
ここ数年の天皇杯・ナビスコ杯の制覇に加え、このステージ制覇にて、「常勝軍団の”完全復権”を強く印象づけた」と語る。
この中心的な役割は小笠原満男と言い切る。
誰の目にも明らかであるが、改めて文章に起こされると、実感が深まる。
そして、「かつて、鹿島に在籍していた”御大”ジーコがそうであったように、ジョルジーニョがそうであったように、本田泰人や秋田豊ら歴代の精神的支柱を担ってきた選手、中軸を務めてきた選手たちがそうであったように、鹿島に息づく”勝者のメンタリティー”を受け継ぐ小笠原は、結果を出すことで自身の存在価値を高めてきた」とクラブのレジェンドと比べられておる。
だからこそ、ステージ制覇で喜んでおる場合ではないと改めて思う。
一時の歓喜の時間は終わった。
2ndステージの制覇、CSの優勝に向けて、邁進しようではないか。
満男と共に勝利を積み重ねる。
楽しみである。

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2016.06.27
小室 功●文 text by Komuro Isao photo by Yohei Osada/AFLO SPORT
これを”伝統の強み”と言わずして何と言おうか。
J1リーグファーストステージの優勝トロフィーを掲げたのは、勝利への飽くなきスピリットを持つ鹿島アントラーズだった。
一時は自力優勝の道が閉ざされていたものの、そんな逆境に浮き足立つことなく、全17試合を終えた段階でてっぺんに立つ。その一念だけで、しぶとく戦い続けて栄冠を手にした。

ファーストステージの優勝を飾った鹿島アントラーズ
前節で首位に立った鹿島。勝てば優勝という最終節の相手は、最下位のアビスパ福岡だった。立ち上がりこそリズムをつかみ損ねたが、前半27分の右CKのチャンスから均衡を破ると、37分にも追加点を奪って2-0で勝利した。
その中心的な役割を果たしたのは、紛れもなく小笠原満男だ。J1通算480試合出場を数える重鎮は、日頃からこう繰り返し語ってきた。
「チームはいいときばかりじゃない。流れがよくないときにどうしたらいいか、どうやったら勝てるか、そればかりを考えている」
現在37歳。年齢によるフィジカル面の衰えを指摘する声は少なくない。ベンチスタートや途中で退く試合も増えた。だが、戦う姿勢に何ら変化はない。球際で見せる、その形相たるや”闘将”と呼ばれるにふさわしい。
「若い頃に持っていたものがなくなっているのは確かだけど(苦笑)、歳をとるのは別に悪いことばかりじゃない。今まで見えなかったものが見えてくるからね」
かつて、鹿島に在籍していた”御大”ジーコがそうであったように、ジョルジーニョがそうであったように、本田泰人や秋田豊ら歴代の精神的支柱を担ってきた選手、中軸を務めてきた選手たちがそうであったように、鹿島に息づく”勝者のメンタリティー”を受け継ぐ小笠原は、結果を出すことで自身の存在価値を高めてきた。
そんな小笠原に対して、石井監督は賛辞を惜しまず、全幅の信頼を寄せる。
「多くのことを言わなくても、チームに必要なプレーをしてくれる。大事な試合になればなるほど(小笠原の存在は)欠かせない」
今年はクラブ創立25周年。このような節目のシーズンに大きな実りを得て、俄然意気が上がる。
とはいえ、ステージ優勝は単なる通過点に過ぎない。試合終了後、石井監督やチームメイト、スタッフ、そしてファンやサポーターと喜びを分かち合った小笠原は、スタジアムをあとにする頃には、すっかり先を見据えていた。
「もっと点が取れるチャンスがあったのに取れなかった。失点してもおかしくない場面も何度かあった。勝ったからよかったじゃなく、内容に目を向けないと。チームとしてまだまだ改善するべきところがある」と、厳しい表情を崩すことなく、チームの課題を口にした。
思えばファーストステージ第15節、浦和レッズとの“大一番”でもそうだった。当時2試合未消化だった暫定3位の浦和は、優勝を争う当面の相手。その難敵に敵地で2-0と快勝しながら、小笠原はニコリともしなかった。
「もっといい試合をしないと」
そう言い残して、足早にミックスゾーンから立ち去った。
「今日、勝っただけで満足していたらいけない。何も成し遂げていないのに、いつまでも喜んでいられない」――そんな内なる声が聞こえてくるようだった。夢半ば、充実感や達成感のかけらもなった。
7月2日から早くもセカンドステージが始まる。小笠原が心底喜びを爆発させるのは、チャンピオンシップ制覇の瞬間だ。その貪欲さこそが、鹿島の真髄であり、大黒柱たる小笠原の矜持に他ならない。

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鹿島のステージ優勝について綴るSportivaの小室氏である
ここ数年の天皇杯・ナビスコ杯の制覇に加え、このステージ制覇にて、「常勝軍団の”完全復権”を強く印象づけた」と語る。
この中心的な役割は小笠原満男と言い切る。
誰の目にも明らかであるが、改めて文章に起こされると、実感が深まる。
そして、「かつて、鹿島に在籍していた”御大”ジーコがそうであったように、ジョルジーニョがそうであったように、本田泰人や秋田豊ら歴代の精神的支柱を担ってきた選手、中軸を務めてきた選手たちがそうであったように、鹿島に息づく”勝者のメンタリティー”を受け継ぐ小笠原は、結果を出すことで自身の存在価値を高めてきた」とクラブのレジェンドと比べられておる。
だからこそ、ステージ制覇で喜んでおる場合ではないと改めて思う。
一時の歓喜の時間は終わった。
2ndステージの制覇、CSの優勝に向けて、邁進しようではないか。
満男と共に勝利を積み重ねる。
楽しみである。

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レオナルド、鹿島のステージ制覇を祝福
レオ様は今でもJリーグに熱視線!? 試合終了から8分後に鹿島の優勝を祝福
2016年06月27日(月) 19時29分配信
「2ndステージも頑張ってください」
かつてはACミラン、パリ・サンジェルマンといったクラブで活躍し、引退後はミランやインテルの監督を務めた“貴公子”レナオルドが古巣である鹿島アントラーズの1stステージ優勝を祝福した。
レオナルドは1994年、ジーコからの誘いを受け、現役のセレソンながら開幕直後のJリーグを戦う鹿島に加入。日本では3年間プレイして、49試合で30得点を記録した。また、退団後もクラブと良好な関係が続いており、昨年も来日してカシマサッカースタジアムで鹿島が柏レイソルを3-2で下した一戦を観戦している。
そのクラブレジェンドは25日、鹿島がアビスパ福岡相手に勝利を収めて1stステージ優勝を決めると、試合終了から約8分後に自身のTwitterで「おめでとうございます」と祝福の投稿。また、鹿島アントラーズ宛てにも、「皆さんおめでとう。2ndステージも頑張ってください」とメッセージを贈った。
1997年以来となる1stステージ制覇を果たした鹿島だが、来週には早くも2ndステージが始まる。その2ndステージ初戦は、1stステージ開幕戦と同じくガンバ大阪と対戦。世界的なスーパースターであり、アントラーズファミリーでもあるレオナルドからの祝福を受け、鹿島は2ndステージも優勝を狙う。

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レオナルドの祝福について伝えるtheWORLD誌である。
1stステージ制覇直後にTwitterにて「おめでとうございます」とつぶやいたとのこと。
これは嬉しい。
このブラジルのレジェンドとは深い縁にてつながっておる。
レオナルドに更に喜んでもらうため、2ndステージに挑む。
必ずや制覇し、CSも勝利するのだ。
期待しておる。

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2016年06月27日(月) 19時29分配信
「2ndステージも頑張ってください」
かつてはACミラン、パリ・サンジェルマンといったクラブで活躍し、引退後はミランやインテルの監督を務めた“貴公子”レナオルドが古巣である鹿島アントラーズの1stステージ優勝を祝福した。
レオナルドは1994年、ジーコからの誘いを受け、現役のセレソンながら開幕直後のJリーグを戦う鹿島に加入。日本では3年間プレイして、49試合で30得点を記録した。また、退団後もクラブと良好な関係が続いており、昨年も来日してカシマサッカースタジアムで鹿島が柏レイソルを3-2で下した一戦を観戦している。
そのクラブレジェンドは25日、鹿島がアビスパ福岡相手に勝利を収めて1stステージ優勝を決めると、試合終了から約8分後に自身のTwitterで「おめでとうございます」と祝福の投稿。また、鹿島アントラーズ宛てにも、「皆さんおめでとう。2ndステージも頑張ってください」とメッセージを贈った。
1997年以来となる1stステージ制覇を果たした鹿島だが、来週には早くも2ndステージが始まる。その2ndステージ初戦は、1stステージ開幕戦と同じくガンバ大阪と対戦。世界的なスーパースターであり、アントラーズファミリーでもあるレオナルドからの祝福を受け、鹿島は2ndステージも優勝を狙う。

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レオナルドの祝福について伝えるtheWORLD誌である。
1stステージ制覇直後にTwitterにて「おめでとうございます」とつぶやいたとのこと。
これは嬉しい。
このブラジルのレジェンドとは深い縁にてつながっておる。
レオナルドに更に喜んでもらうため、2ndステージに挑む。
必ずや制覇し、CSも勝利するのだ。
期待しておる。

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貪欲な姿勢で走り続ける植田直通
次は五輪だ! 貪欲な姿勢で走り続ける植田直通。「しっかりと自分をアピールしたい」
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月27日
ステージ制覇から一夜明け、代表合宿に合流。

手倉森ジャパンでも最終ラインの軸として奮闘する植田。まずは最終メンバー入りを懸けて、29日の南アフリカ戦に挑む。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

小笠原に促されて、ステージ優勝のトロフィーを高々と掲げる。喜びを噛み締めつつ、「次は年間チャンピオン」と頭を切り替える。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
どこまでも貪欲な男だ。
勝てばステージ制覇が決まる福岡戦は、2-0の完封勝利。「無失点で勝てたのはすごく嬉しかった」と喜ぶ。全17試合を終えて、失点10はリーグ最少の数字。“堅守”が今回の優勝を支えていたのは間違いないが、植田直通は納得していない。
「(失点が)ふた桁になってしまって、そこは改善しなければいけない。セカンドでは、もっと減らしていきたい」
今季は開幕からCBのレギュラーに定着。U-23代表のトゥーロン国際大会への参戦で欠場した2試合(13節・名古屋戦、14節・甲府戦)を除いた15試合でフルタイム出場し、鉄壁のディフェンスラインを築いた。
優勝セレモニーでは、小笠原満男から手渡されたトロフィーを掲げた。
「『熊本の方たちがたくさん見てくれているから、お前が掲げろ』と言われていて。そこは満男さんに感謝しています」
悲願のリーグタイトル奪還に向け、まずはチャンピオンシップの出場権を手中に収めた。「またああやって(トロフィーを)掲げたい」と喜びを噛み締める一方、「すぐセカンドが始まる。また次もチャンピオンになれるよう、良い準備をしたい」と頭を切り替える。
目指すのはあくまでも年間優勝。ただその前にビッグイベントが控えている。リオデジャネイロ五輪だ。
手倉森ジャパンでは、DF陣に怪我人が続出。3つあるオーバーエイジ枠のうち、ふたつが最終ラインに使われているが、植田は不動のCBとして指揮官からも厚い信頼を寄せられ、目標とするメダル獲得には絶対に欠かせないキーパーソンでもある。
もっとも、植田本人は自らが置かれている立場に甘んずることなく、まずは18人の最終メンバー入りに向け、気持ちを引き締める。
「今日、優勝しましたけど、明日から代表活動がある。オリンピックの選考もラストなので、しっかりと自分をアピールして、メンバーに入れるようにしたい」
福岡戦の翌日には、U-23代表の松本合宿に合流。現在は29日の南アフリカとのテストマッチに向け、トレーニングに励んでいる。
クラブと代表でハードなスケジュールが続くが、植田は高いモチベーションを保ち続けたまま、次の勝利を求めて走り続ける。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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植田について記す、サッカーダイジェストの広島氏である。
「どこまでも貪欲な男だ」と評す。
こう読んでみて、向上心の固まりと感じさせられる。
タイトルを獲るために鹿島にてレギュラー争いをし、年代別代表にて勝利を目指す。
何事にも手を抜かず、本気で向かっておる。
素材だけなら天下一品と目された原石が磨き上げられ、輝きを見せ始めておる。
どこまで登っていくのであろうか。
まずは、1stステージを制覇した。
次は五輪にて世界と対戦となる。
海外の攻撃陣をどこまで押さえ込むのであろうか。
そしてリーグタイトルとなる。
年末には、シャーレを挙げる植田を拝みたい。
楽しみにしておる。

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広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月27日
ステージ制覇から一夜明け、代表合宿に合流。

手倉森ジャパンでも最終ラインの軸として奮闘する植田。まずは最終メンバー入りを懸けて、29日の南アフリカ戦に挑む。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

小笠原に促されて、ステージ優勝のトロフィーを高々と掲げる。喜びを噛み締めつつ、「次は年間チャンピオン」と頭を切り替える。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
どこまでも貪欲な男だ。
勝てばステージ制覇が決まる福岡戦は、2-0の完封勝利。「無失点で勝てたのはすごく嬉しかった」と喜ぶ。全17試合を終えて、失点10はリーグ最少の数字。“堅守”が今回の優勝を支えていたのは間違いないが、植田直通は納得していない。
「(失点が)ふた桁になってしまって、そこは改善しなければいけない。セカンドでは、もっと減らしていきたい」
今季は開幕からCBのレギュラーに定着。U-23代表のトゥーロン国際大会への参戦で欠場した2試合(13節・名古屋戦、14節・甲府戦)を除いた15試合でフルタイム出場し、鉄壁のディフェンスラインを築いた。
優勝セレモニーでは、小笠原満男から手渡されたトロフィーを掲げた。
「『熊本の方たちがたくさん見てくれているから、お前が掲げろ』と言われていて。そこは満男さんに感謝しています」
悲願のリーグタイトル奪還に向け、まずはチャンピオンシップの出場権を手中に収めた。「またああやって(トロフィーを)掲げたい」と喜びを噛み締める一方、「すぐセカンドが始まる。また次もチャンピオンになれるよう、良い準備をしたい」と頭を切り替える。
目指すのはあくまでも年間優勝。ただその前にビッグイベントが控えている。リオデジャネイロ五輪だ。
手倉森ジャパンでは、DF陣に怪我人が続出。3つあるオーバーエイジ枠のうち、ふたつが最終ラインに使われているが、植田は不動のCBとして指揮官からも厚い信頼を寄せられ、目標とするメダル獲得には絶対に欠かせないキーパーソンでもある。
もっとも、植田本人は自らが置かれている立場に甘んずることなく、まずは18人の最終メンバー入りに向け、気持ちを引き締める。
「今日、優勝しましたけど、明日から代表活動がある。オリンピックの選考もラストなので、しっかりと自分をアピールして、メンバーに入れるようにしたい」
福岡戦の翌日には、U-23代表の松本合宿に合流。現在は29日の南アフリカとのテストマッチに向け、トレーニングに励んでいる。
クラブと代表でハードなスケジュールが続くが、植田は高いモチベーションを保ち続けたまま、次の勝利を求めて走り続ける。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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植田について記す、サッカーダイジェストの広島氏である。
「どこまでも貪欲な男だ」と評す。
こう読んでみて、向上心の固まりと感じさせられる。
タイトルを獲るために鹿島にてレギュラー争いをし、年代別代表にて勝利を目指す。
何事にも手を抜かず、本気で向かっておる。
素材だけなら天下一品と目された原石が磨き上げられ、輝きを見せ始めておる。
どこまで登っていくのであろうか。
まずは、1stステージを制覇した。
次は五輪にて世界と対戦となる。
海外の攻撃陣をどこまで押さえ込むのであろうか。
そしてリーグタイトルとなる。
年末には、シャーレを挙げる植田を拝みたい。
楽しみにしておる。

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上昇気流を第2ステージも続けられるかどうかが大いに気になる
17試合通算失点10という強固な守備が勝利の原動力。鹿島ステージ制覇の要因を探る
Text by 元川 悦子

6月25日の2016年J1第1ステージ最終節で、首位・鹿島アントラーズがホームでアビスパ福岡を2-0で下し、順当にステージ制覇を成し遂げた。試合後、石井正忠監督はスタッフと抱き合って歓喜の様子を見せたが、小笠原満男を筆頭に選手たちは淡々とした様子。「年間制覇してこそ、真のタイトル獲得と言える」という厳しい雰囲気がチーム全体に漂っていて、さすがは常勝軍団という立ち振る舞いだった。
開幕からトップを走り続けてきた川崎フロンターレを18日の前節・ヴィッセル神戸戦に勝利した段階で逆転し、今季前半戦の頂点に立った鹿島だが、その原動力となったのは、やはり17試合通算10失点という手堅い守備だろう。最終節・福岡戦も最終ラインのリーダー・昌子源が出場停止で、ブエノと植田直通のセンターバックコンビでのぞんだが、彼らとボランチの小笠原、柴崎岳らを軸に相手の攻撃の軸であるウェリントンを完全に封じ込み、仕事らしい仕事をさせなかった。
そんな安定感を維持できたのも、植田の成長が大きい。1月のAFC・U-23選手権(カタール)でアジア王者の座をつかんで以降、彼のパフォーマンスは自信に満ち溢れていた。昌子も以前「あいつは自分のヘディングがメチャ強いって分かってる分、以前だったら競り合いに負けたらそれを引きずっていた。でも今はいちいちクヨクヨせず、『1回負けてもまた次』って気持ちを切り替えてる。サッカーはすぐ次のボールが来るし、そこでいちいち『ああ~』って思ってたら、自分のプレーの質を下げることになる。そこが一番変わったところかな」と植田の変貌ぶりをこう評したが、その後も成長スピードを早めていった。常勝軍団がタイトルを手にする時には秋田豊(現解説者)、岩政大樹(現岡山)といった守備の大黒柱がいた。植田が先輩たちと同じ存在感を第2ステージも示せれば、鹿島の完全制覇も夢ではないだろう。
総得点の方は29と、川崎の33、サンフレッチェ広島の32より少ない数字だったが、尻上がりに得点が増えていく印象が強まった。そのけん引役はもちろん金崎夢生。1月にいったん退団し、当時のレンタル元だったポルトガル2部のポルティモネンセに復帰。欧州移籍を目指したが、それが実現せず、鹿島に完全移籍することになった。本人は「鹿島の優勝のために全力を尽くす」と話していたが、その言葉通り、ゴールヘの貪欲さを前面に押し出し、J1得点ランキング4位タイの8点を挙げた。彼の能力を考えれば、この数字はまだまだ物足りないが、第2ステージはよりフィニッシュの精度を高めて、年間20点には引き上げてほしいものだ。
金崎のアグレッシブさに触発されたのか、土居聖真、カイオ、鈴木優磨といった若手アタッカーもゴール数を伸ばしていった。特に土居は昨年秋に負った左第2中足骨骨折から復帰したものの、シーズン序盤は本調子ではなかった。イージーな決定機をミスするなど、どこか試合勘が不足している印象が否めなかった。しかし第1ステージ終盤は5月29日のヴァンフォーレ甲府戦の2ゴールを皮切りに、神戸戦、福岡戦とプレッシャーのかかるラスト2連戦で連発。ここ一番の勝負強さを前面に押し出した。宇佐美貴史(G大阪→アウグスブルク)、武藤嘉紀(マインツ)らと同じ92年生まれの逸材がここへきて才能を開花させつつあるのは、鹿島にとっても、日本サッカー界にとっても朗報だ。このまま一気にブレイクしてもらいたい。
福岡戦に先発した杉本太郎、途中出場した永木亮太など、使える選手の幅が広がってきたのも第1ステージに前進した点だろう。杉本は2013年U-17日本代表の頃からエースとして名を馳せていたが、2014年の鹿島入り後は思うように出場機会をつかめずに苦しんだ。が、今季に入ってからは着実に存在感を増し、アタッカー競争に堂々と参戦するようになった。永木にしても湘南ベルマーレから移籍後、まだだだ出場機会が少ないものの、小笠原のバックアップ役としていい味を出している。
このようなメンバーをうまく使いまわしている石井監督の采配力や選手を見極める力の高さも特筆すべき点。昨年7月に就任した時にはトップチームを率いた経験がないことを不安視されていたが、昨年のJリーグヤマザキナビスコカップ、そして今回のステージ制覇でそんな懸念をわずか1年足らずで払拭してしまった。こういった頭脳派監督が出てきたことも常勝軍団の今後にとって大きい。
今季J1に関してはあらゆる面がいい方向に回り、頂点に立った鹿島。その上昇気流を第2ステージも続けられるかどうかが大いに気になる。

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鹿島のステージ優勝について記す元川女史である。
守備面の向上、特に植田の成長について言及しておる。
源のコメントにより、メンタル面、気持ちの切り替えができるようになったところが大きかったことがわかる。
元川女史は、秋田や岩政に比肩する存在感を発揮し出せば、完全制覇も夢ではないと書く。
まさにそうであろう。
源と植田のコンビはJリーグ屈指である。
高さ、強さ、速さを併せ持つCBコンビはそうはおらぬ。
また、攻撃陣に目を向ければ、夢生が牽引しておると記す。
そして、夢生のアグレッシブさに触発されたのか、聖真、カイオ、優磨がゴールを伸ばしたと言う。
特に聖真については、92年生まれのプラチナ世代として一気にブレイクして欲しいとのこと。
攻守が絡み合い、石井監督の采配も冴える。
頭脳は監督と褒め称えておる。
1stステージは、あらゆる面がいい方向に回り、頂点に立った。
このまま突き進みたい。
上昇気流に乗った勢いで完全制覇を目指そうではないか。
期待しておる。

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Text by 元川 悦子

6月25日の2016年J1第1ステージ最終節で、首位・鹿島アントラーズがホームでアビスパ福岡を2-0で下し、順当にステージ制覇を成し遂げた。試合後、石井正忠監督はスタッフと抱き合って歓喜の様子を見せたが、小笠原満男を筆頭に選手たちは淡々とした様子。「年間制覇してこそ、真のタイトル獲得と言える」という厳しい雰囲気がチーム全体に漂っていて、さすがは常勝軍団という立ち振る舞いだった。
開幕からトップを走り続けてきた川崎フロンターレを18日の前節・ヴィッセル神戸戦に勝利した段階で逆転し、今季前半戦の頂点に立った鹿島だが、その原動力となったのは、やはり17試合通算10失点という手堅い守備だろう。最終節・福岡戦も最終ラインのリーダー・昌子源が出場停止で、ブエノと植田直通のセンターバックコンビでのぞんだが、彼らとボランチの小笠原、柴崎岳らを軸に相手の攻撃の軸であるウェリントンを完全に封じ込み、仕事らしい仕事をさせなかった。
そんな安定感を維持できたのも、植田の成長が大きい。1月のAFC・U-23選手権(カタール)でアジア王者の座をつかんで以降、彼のパフォーマンスは自信に満ち溢れていた。昌子も以前「あいつは自分のヘディングがメチャ強いって分かってる分、以前だったら競り合いに負けたらそれを引きずっていた。でも今はいちいちクヨクヨせず、『1回負けてもまた次』って気持ちを切り替えてる。サッカーはすぐ次のボールが来るし、そこでいちいち『ああ~』って思ってたら、自分のプレーの質を下げることになる。そこが一番変わったところかな」と植田の変貌ぶりをこう評したが、その後も成長スピードを早めていった。常勝軍団がタイトルを手にする時には秋田豊(現解説者)、岩政大樹(現岡山)といった守備の大黒柱がいた。植田が先輩たちと同じ存在感を第2ステージも示せれば、鹿島の完全制覇も夢ではないだろう。
総得点の方は29と、川崎の33、サンフレッチェ広島の32より少ない数字だったが、尻上がりに得点が増えていく印象が強まった。そのけん引役はもちろん金崎夢生。1月にいったん退団し、当時のレンタル元だったポルトガル2部のポルティモネンセに復帰。欧州移籍を目指したが、それが実現せず、鹿島に完全移籍することになった。本人は「鹿島の優勝のために全力を尽くす」と話していたが、その言葉通り、ゴールヘの貪欲さを前面に押し出し、J1得点ランキング4位タイの8点を挙げた。彼の能力を考えれば、この数字はまだまだ物足りないが、第2ステージはよりフィニッシュの精度を高めて、年間20点には引き上げてほしいものだ。
金崎のアグレッシブさに触発されたのか、土居聖真、カイオ、鈴木優磨といった若手アタッカーもゴール数を伸ばしていった。特に土居は昨年秋に負った左第2中足骨骨折から復帰したものの、シーズン序盤は本調子ではなかった。イージーな決定機をミスするなど、どこか試合勘が不足している印象が否めなかった。しかし第1ステージ終盤は5月29日のヴァンフォーレ甲府戦の2ゴールを皮切りに、神戸戦、福岡戦とプレッシャーのかかるラスト2連戦で連発。ここ一番の勝負強さを前面に押し出した。宇佐美貴史(G大阪→アウグスブルク)、武藤嘉紀(マインツ)らと同じ92年生まれの逸材がここへきて才能を開花させつつあるのは、鹿島にとっても、日本サッカー界にとっても朗報だ。このまま一気にブレイクしてもらいたい。
福岡戦に先発した杉本太郎、途中出場した永木亮太など、使える選手の幅が広がってきたのも第1ステージに前進した点だろう。杉本は2013年U-17日本代表の頃からエースとして名を馳せていたが、2014年の鹿島入り後は思うように出場機会をつかめずに苦しんだ。が、今季に入ってからは着実に存在感を増し、アタッカー競争に堂々と参戦するようになった。永木にしても湘南ベルマーレから移籍後、まだだだ出場機会が少ないものの、小笠原のバックアップ役としていい味を出している。
このようなメンバーをうまく使いまわしている石井監督の采配力や選手を見極める力の高さも特筆すべき点。昨年7月に就任した時にはトップチームを率いた経験がないことを不安視されていたが、昨年のJリーグヤマザキナビスコカップ、そして今回のステージ制覇でそんな懸念をわずか1年足らずで払拭してしまった。こういった頭脳派監督が出てきたことも常勝軍団の今後にとって大きい。
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鹿島のステージ優勝について記す元川女史である。
守備面の向上、特に植田の成長について言及しておる。
源のコメントにより、メンタル面、気持ちの切り替えができるようになったところが大きかったことがわかる。
元川女史は、秋田や岩政に比肩する存在感を発揮し出せば、完全制覇も夢ではないと書く。
まさにそうであろう。
源と植田のコンビはJリーグ屈指である。
高さ、強さ、速さを併せ持つCBコンビはそうはおらぬ。
また、攻撃陣に目を向ければ、夢生が牽引しておると記す。
そして、夢生のアグレッシブさに触発されたのか、聖真、カイオ、優磨がゴールを伸ばしたと言う。
特に聖真については、92年生まれのプラチナ世代として一気にブレイクして欲しいとのこと。
攻守が絡み合い、石井監督の采配も冴える。
頭脳は監督と褒め称えておる。
1stステージは、あらゆる面がいい方向に回り、頂点に立った。
このまま突き進みたい。
上昇気流に乗った勢いで完全制覇を目指そうではないか。
期待しておる。

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夢生、切り替えるのが大変ですけど頑張る
天真爛漫な金崎夢生。口では「分からない」と言いながらも、ジーコスピリットを体現
田中 滋
2016年06月27日
第2ステージに向けて「切り替えるのが大変ですけど頑張る」。

ステージ制覇が懸かる福岡戦、37分には力強い突破から土居のゴールをアシスト。果敢な仕掛けを90分続け、鹿島の攻撃を牽引した。写真:徳原隆元
ステージ優勝がかかった福岡戦の前日練習には、鹿島のOBである内田篤人と大迫勇也が参加した。
練習の最後には、チーム全員が加わるミニゲームが行なわれ、ふたりも大いにハッスル。リハビリ中の内田がルーズボールにヘディングで競り合い、何度も何度もタックルを試みれば、大迫もカイオに細かく鋭いステップでボールにプレッシャーをかけていく。
古巣で行なう久々のゲーム形式の練習に、内田と大迫も思わず熱を帯びる。その様子にチーム全体が触発されて、「今までのなかで一番激しいレクリエーションゲームなんじゃないか」(石井正忠監督)というくらいの盛り上がりを見せた。
しかし、彼ら以上に大はしゃぎしながらプレーしていた選手がひとり。大迫のプレスを「ケルン! ケルン! ケルンのプレス!」とはやし立て、チャンスが来ると「来た! 来た!」と口に出し、ゴールを決めると「ウェ~イ!」と誰よりも大喜びする。
天真爛漫な金崎夢生の姿からは、優勝争いのプレッシャーなど皆無だった。
実際、福岡戦でのパフォーマンスはいつもの金崎だった。37分には名古屋でともに優勝を経験したダニルソンを出し抜いて、右サイドの深い位置からペナルティエリアに侵入。DFから離れる動きでマークを外した土居聖真へマイナスのパスを通し、チーム2点目のゴールをアシストした。
相手の粘りもあり、突破の成功率こそそこまで高くなかったが、ボールを持てば前を向いて果敢に仕掛ける姿勢を90分続けた金崎は、試合を通して鹿島の攻撃を牽引した。
普段の言動だけに目を向ければ、最も鹿島らしくない選手かもしれない。しかし、実際は正反対だ。“弟分”の鈴木優磨は、鹿島の哲学についても「分かっていると思う」とうなずく。
「あの人は、いつも『俺はジーコスピリットは分からない』と言っている。それは正直な気持ちだと思うんですよ。でも、分かっていると思う。口では言わないけれど、しっかりやることはやっている。
そういう部分を分かっていない人は、ただふざけているだけに思うかもしれないですけど、チームのみんな分かっているんですよ。やっているところはやっている。だから人望も厚い」
代表期間中のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)でチームが不甲斐ない試合を演じると、本気で怒りを露わにした。内容が伴わない試合があると、「どこがよくなかった?」と必ず出場したチームメイトに逆質問してきた。それもすべてはタイトルに懸ける思いが強いから。鈴木は、そうした金崎の姿から去年と違うものを感じ取っていた。
「口ではそんなに言っていない。でも、去年1年間一緒にやりましたけど、優勝したいという気持ちは、今年の方が強いのが一緒にいて伝わってくる」
そして手に入れた第1ステージ優勝。金崎は、成果を手にできたことを喜びながら、すぐに始まる第2ステージに向けて「切り替えるのが大変ですけど頑張る」と話した。どんなパフォーマンスを見せるか今から楽しみだ。
取材・文:田中 滋(フリーライター)

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夢生についての記事をサッカーダイジェストに寄稿する田中滋氏である。
「天真爛漫な金崎夢生の姿からは、優勝争いのプレッシャーなど皆無だった」と述べる。
大迫のことを「ケルン」と呼ぶのは、夢生ならではのもの。
天真爛漫とは良い表現と言えよう。
その夢生について、仲の良い弟分である優磨からコメントを引き出しておる。
ジーコスピリッツについても、口頭とは別に頭の中では分かっていると述べる。
また、夢生がいかに優勝したいかについて、強く感じておる様子。
夢生の気持ちを現実にするためにも、優勝しよう。
2ndステージも制覇し、リーグタイトルを獲得するのだ。
強い気持ちである。

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田中 滋
2016年06月27日
第2ステージに向けて「切り替えるのが大変ですけど頑張る」。

ステージ制覇が懸かる福岡戦、37分には力強い突破から土居のゴールをアシスト。果敢な仕掛けを90分続け、鹿島の攻撃を牽引した。写真:徳原隆元
ステージ優勝がかかった福岡戦の前日練習には、鹿島のOBである内田篤人と大迫勇也が参加した。
練習の最後には、チーム全員が加わるミニゲームが行なわれ、ふたりも大いにハッスル。リハビリ中の内田がルーズボールにヘディングで競り合い、何度も何度もタックルを試みれば、大迫もカイオに細かく鋭いステップでボールにプレッシャーをかけていく。
古巣で行なう久々のゲーム形式の練習に、内田と大迫も思わず熱を帯びる。その様子にチーム全体が触発されて、「今までのなかで一番激しいレクリエーションゲームなんじゃないか」(石井正忠監督)というくらいの盛り上がりを見せた。
しかし、彼ら以上に大はしゃぎしながらプレーしていた選手がひとり。大迫のプレスを「ケルン! ケルン! ケルンのプレス!」とはやし立て、チャンスが来ると「来た! 来た!」と口に出し、ゴールを決めると「ウェ~イ!」と誰よりも大喜びする。
天真爛漫な金崎夢生の姿からは、優勝争いのプレッシャーなど皆無だった。
実際、福岡戦でのパフォーマンスはいつもの金崎だった。37分には名古屋でともに優勝を経験したダニルソンを出し抜いて、右サイドの深い位置からペナルティエリアに侵入。DFから離れる動きでマークを外した土居聖真へマイナスのパスを通し、チーム2点目のゴールをアシストした。
相手の粘りもあり、突破の成功率こそそこまで高くなかったが、ボールを持てば前を向いて果敢に仕掛ける姿勢を90分続けた金崎は、試合を通して鹿島の攻撃を牽引した。
普段の言動だけに目を向ければ、最も鹿島らしくない選手かもしれない。しかし、実際は正反対だ。“弟分”の鈴木優磨は、鹿島の哲学についても「分かっていると思う」とうなずく。
「あの人は、いつも『俺はジーコスピリットは分からない』と言っている。それは正直な気持ちだと思うんですよ。でも、分かっていると思う。口では言わないけれど、しっかりやることはやっている。
そういう部分を分かっていない人は、ただふざけているだけに思うかもしれないですけど、チームのみんな分かっているんですよ。やっているところはやっている。だから人望も厚い」
代表期間中のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)でチームが不甲斐ない試合を演じると、本気で怒りを露わにした。内容が伴わない試合があると、「どこがよくなかった?」と必ず出場したチームメイトに逆質問してきた。それもすべてはタイトルに懸ける思いが強いから。鈴木は、そうした金崎の姿から去年と違うものを感じ取っていた。
「口ではそんなに言っていない。でも、去年1年間一緒にやりましたけど、優勝したいという気持ちは、今年の方が強いのが一緒にいて伝わってくる」
そして手に入れた第1ステージ優勝。金崎は、成果を手にできたことを喜びながら、すぐに始まる第2ステージに向けて「切り替えるのが大変ですけど頑張る」と話した。どんなパフォーマンスを見せるか今から楽しみだ。
取材・文:田中 滋(フリーライター)

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夢生についての記事をサッカーダイジェストに寄稿する田中滋氏である。
「天真爛漫な金崎夢生の姿からは、優勝争いのプレッシャーなど皆無だった」と述べる。
大迫のことを「ケルン」と呼ぶのは、夢生ならではのもの。
天真爛漫とは良い表現と言えよう。
その夢生について、仲の良い弟分である優磨からコメントを引き出しておる。
ジーコスピリッツについても、口頭とは別に頭の中では分かっていると述べる。
また、夢生がいかに優勝したいかについて、強く感じておる様子。
夢生の気持ちを現実にするためにも、優勝しよう。
2ndステージも制覇し、リーグタイトルを獲得するのだ。
強い気持ちである。

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強化部長の柔らかな笑顔も3連覇の頃みたいだ
常勝鹿島を取り戻した強化部長の喝。
1stステージ優勝で感じた懐かしさ。
posted2016/06/27 11:45

27分、柴崎岳が蹴ったCKに山本脩斗がヘディングで合わせ、先制点を決めた。練習の成果が出たセットプレーだった。
text by
松本宣昭
Yoshiaki Matsumoto
PROFILE
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
歓喜の瞬間から遡ること、約2カ月半前のお話。4月4日、鹿島アントラーズのクラブハウスで、たまたま鈴木満・常務取締役強化部長とすれ違った。アウェーでの川崎フロンターレ戦から2日後のことだったから、こう声をかけた。
一昨日、惜しかったですね。
スコアは1ー1のドローだったものの、内容面では川崎を圧倒し、決定機の数でも上回った。だから、きっと手応えを得ているはず。ポジティブな言葉が聞けるはず、と思っていた。ところが、鈴木強化部長の口調は厳しかった。
「全然ダメだね。本当に強いチーム、優勝できるチームっていうのは、一昨日のような展開になっても、セットプレーで点を取る。逆に内容が悪いときにも、セットプレーの1点で勝ちきれる。今年はセットプレーで点が取れていないから。まだまだ、だよ」
「常勝軍団・鹿島」らしくなかったシーズン中盤。
確かに、その後のファーストステージ中盤の戦いぶりは、「常勝軍団・鹿島」に似つかわしくなかった。4月10日の第6節で昨季王者サンフレッチェ広島を4-1で圧倒したかと思えば、4月24日の第8節柏レイソル戦では、主審の判定に抗議している間にカウンターを浴びて失点。“幼い”試合運びによる自滅で、早くも今季2敗目(●0-2)を喫した。
さらに、前回王者として臨んだナビスコカップ(現ルヴァンカップ)では、1勝しか挙げることができなかった。5月25日の第6節ジュビロ磐田戦で引き分け、グループステージ敗退が決定。大宮アルディージャとの最終節は、クラブ史上初めてナビスコ杯で“消化試合”を戦う屈辱を味わった。
ナビスコ杯敗退決定後、初めての全体ミーティングで、鈴木強化部長のカミナリが落ちた。
「タイトルに対する自覚がなさすぎる。もっと一人ひとりが、サポーターの思いやチームへの責任を感じて戦わないとダメだ!」
この“喝”が選手たちの心に響いたかどうかは、精神論の部分だから、我々メディアにはわからない。ただ結果として、リーグ戦では5月14日の第12節横浜F・マリノス戦から5連勝を記録。特に5月29日の第14節ヴァンフォーレ甲府戦以降は3試合でわずか1ゴールしか許さず、第16節終了時点でついにトップの座に立った。
勝てば優勝のアビスパ戦、“嫌な予感”も。
最終節、勝てばステージ優勝決定。しかも相手は、最下位アビスパ福岡。優勝に向けて鹿島が優位なのは間違いない。だからこそ、プレッシャーのかかる中で確実に勝ち切ることができるのか、鹿島が本当に「優勝できるチーム」なのか、真の力が問われる試合になった。
案の定、序盤の鹿島の動きは硬かった。前線から積極的にプレッシャーをかけてくる福岡に主導権を握られると、開始6分に左サイドを金森健志に破られ、ウェリントンにシュートを許す。8分にもCKから古部健太に際どいヘディングシュートを放たれた。
明らかな福岡ペース。前節、川崎も福岡の先制攻撃に2失点を喫し、引き分けには持ち込んだものの、勝ち点3を取り逃している。少なからず、カシマスタジアムには“嫌な予感”が漂った。ところが、先制点を奪ったのは鹿島だった。そして、試合を動かしたのは、やはり「セットプレー」だった。
今季序盤の鹿島にはなかった武器。
27分、柴崎岳が蹴ったCKを、ファーサイドに走り込んだ山本脩斗が頭で叩き込んだ。
「今週はかなりセットプレーの練習を積んできたので、その成果が出て良かった。CKの時、福岡はゾーンで守るので、それを想定しながら練習していた」(山本)
このゴールには伏線があった。山本は17分にもCKで惜しい場面をつくっている。このときはニアに走り込み、ヘディングはヒットしなかったもののフリーになっていた。山本は、2つのCKでの修正について、こう語っている。
「CKをゾーンで守る福岡を攻略するポイントは、ニアだと思っていました。いかにニアのストーン(フリーマンとしてクロスを跳ね返す選手。この試合ではウェリントン)を越えるボールを蹴って、そこに合わせられるか。1本目は僕がストーンの前に走り込みましたけど、2本目はブエノに『ニアに行ってくれ』と伝えて。僕はファーに、(植田)直通の後ろに遅れて入りました」
試合の流れを掴めないときのために、また、流れを掴んでもなかなかゴールをこじ開けられないときのために、綿密にセットプレーの準備をし、試合の中で的確にそれを修正していく。今季序盤の鹿島にはなかった武器で、先制点をもぎ取った。
3連覇の頃を思い出す、懐かしい景色。
こうなれば、勝ち方を知り尽くす彼らの得意な展開である。その後はピッチを幅広く使って福岡の守備ブロックを横に広げ、相手サイドバックとセンターバックの間に次々と選手が走り込んでいく。37分には金崎夢生の折り返しを土居聖真が押し込んで2-0。後半は高い守備意識を保ったまま冷静にボールを保持し続け、試合を終わらせた。
「ここ数試合もそうだし、今日も良い内容じゃなかった。でも、鹿島というチームはそういう中でも、みんなでピッチの中で話をして、勝機を見出して、勝つための術を持っている。でも、理想を言えばもっと内容を良くして、セカンドステージも、チャンピオンシップも勝ち続けたい。まだファーストステージを獲っただけで、本当の意味でのタイトルとは言えないし、Jリーグで優勝したときの喜びというのは、こんなもんじゃないから」
これは試合後に小笠原満男が語った言葉である。流れが悪くても勝利に結びつけるゲーム運び、それを3万人を超えるサポーターが後押しするスタジアムの雰囲気、トロフィーを掲げた直後なのに先を見据える選手たちの言葉。どれもこれも、'07~'09年のリーグ3連覇の頃の鹿島の景色に似ていて、とても懐かしかった。
取材対応も終わり、スタジアムの駐車場へと向かう鈴木強化部長に声をかけた。
今日の試合展開と雰囲気、なんか懐かしくなかったですか?
「うん。懐かしかったね。中学生、高校生みたいだったチームが、ようやく勝ち方を覚えてきて、大学生ぐらいにはなったかな。これから先、もっと強くなるよ」
2カ月半前と違って、強化部長の柔らかな笑顔も3連覇の頃みたいだ。

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鈴木満常務強化部長のコメントを取ったNumberWebの松本氏である。
4月4日、川崎との首位攻防戦をドローに終えた直後には、「全然ダメだね。本当に強いチーム、優勝できるチームっていうのは、一昨日のような展開になっても、セットプレーで点を取る。逆に内容が悪いときにも、セットプレーの1点で勝ちきれる。今年はセットプレーで点が取れていないから。まだまだ、だよ」と厳しい言葉を放ったとのこと。
「惜しい」で喜んでいては、勝者に離れぬ。
勝ちきること、結果を残してこそと言いたげである。
そのまだまだだったチームは二ヶ月半後には、強さを纏った。
プレッシャーからか堅い守りを崩せずにおったが、セットプレイより先制点を奪い、追加点を決めて、ステージ制覇を成し遂げた。
試合後の満男のコメントより筆者は三連覇時の鹿島の空気を感じ取ったとのこと。
この感覚を鈴木満常務強化部長に投げたところ、「うん。懐かしかったね。中学生、高校生みたいだったチームが、ようやく勝ち方を覚えてきて、大学生ぐらいにはなったかな。これから先、もっと強くなるよ」との返答をもらっておる。
鹿島がより鹿島らしくなっていく。
頼もしい鹿島を更に応援していきたい。
楽しみである。

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1stステージ優勝で感じた懐かしさ。
posted2016/06/27 11:45

27分、柴崎岳が蹴ったCKに山本脩斗がヘディングで合わせ、先制点を決めた。練習の成果が出たセットプレーだった。
text by
松本宣昭
Yoshiaki Matsumoto
PROFILE
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歓喜の瞬間から遡ること、約2カ月半前のお話。4月4日、鹿島アントラーズのクラブハウスで、たまたま鈴木満・常務取締役強化部長とすれ違った。アウェーでの川崎フロンターレ戦から2日後のことだったから、こう声をかけた。
一昨日、惜しかったですね。
スコアは1ー1のドローだったものの、内容面では川崎を圧倒し、決定機の数でも上回った。だから、きっと手応えを得ているはず。ポジティブな言葉が聞けるはず、と思っていた。ところが、鈴木強化部長の口調は厳しかった。
「全然ダメだね。本当に強いチーム、優勝できるチームっていうのは、一昨日のような展開になっても、セットプレーで点を取る。逆に内容が悪いときにも、セットプレーの1点で勝ちきれる。今年はセットプレーで点が取れていないから。まだまだ、だよ」
「常勝軍団・鹿島」らしくなかったシーズン中盤。
確かに、その後のファーストステージ中盤の戦いぶりは、「常勝軍団・鹿島」に似つかわしくなかった。4月10日の第6節で昨季王者サンフレッチェ広島を4-1で圧倒したかと思えば、4月24日の第8節柏レイソル戦では、主審の判定に抗議している間にカウンターを浴びて失点。“幼い”試合運びによる自滅で、早くも今季2敗目(●0-2)を喫した。
さらに、前回王者として臨んだナビスコカップ(現ルヴァンカップ)では、1勝しか挙げることができなかった。5月25日の第6節ジュビロ磐田戦で引き分け、グループステージ敗退が決定。大宮アルディージャとの最終節は、クラブ史上初めてナビスコ杯で“消化試合”を戦う屈辱を味わった。
ナビスコ杯敗退決定後、初めての全体ミーティングで、鈴木強化部長のカミナリが落ちた。
「タイトルに対する自覚がなさすぎる。もっと一人ひとりが、サポーターの思いやチームへの責任を感じて戦わないとダメだ!」
この“喝”が選手たちの心に響いたかどうかは、精神論の部分だから、我々メディアにはわからない。ただ結果として、リーグ戦では5月14日の第12節横浜F・マリノス戦から5連勝を記録。特に5月29日の第14節ヴァンフォーレ甲府戦以降は3試合でわずか1ゴールしか許さず、第16節終了時点でついにトップの座に立った。
勝てば優勝のアビスパ戦、“嫌な予感”も。
最終節、勝てばステージ優勝決定。しかも相手は、最下位アビスパ福岡。優勝に向けて鹿島が優位なのは間違いない。だからこそ、プレッシャーのかかる中で確実に勝ち切ることができるのか、鹿島が本当に「優勝できるチーム」なのか、真の力が問われる試合になった。
案の定、序盤の鹿島の動きは硬かった。前線から積極的にプレッシャーをかけてくる福岡に主導権を握られると、開始6分に左サイドを金森健志に破られ、ウェリントンにシュートを許す。8分にもCKから古部健太に際どいヘディングシュートを放たれた。
明らかな福岡ペース。前節、川崎も福岡の先制攻撃に2失点を喫し、引き分けには持ち込んだものの、勝ち点3を取り逃している。少なからず、カシマスタジアムには“嫌な予感”が漂った。ところが、先制点を奪ったのは鹿島だった。そして、試合を動かしたのは、やはり「セットプレー」だった。
今季序盤の鹿島にはなかった武器。
27分、柴崎岳が蹴ったCKを、ファーサイドに走り込んだ山本脩斗が頭で叩き込んだ。
「今週はかなりセットプレーの練習を積んできたので、その成果が出て良かった。CKの時、福岡はゾーンで守るので、それを想定しながら練習していた」(山本)
このゴールには伏線があった。山本は17分にもCKで惜しい場面をつくっている。このときはニアに走り込み、ヘディングはヒットしなかったもののフリーになっていた。山本は、2つのCKでの修正について、こう語っている。
「CKをゾーンで守る福岡を攻略するポイントは、ニアだと思っていました。いかにニアのストーン(フリーマンとしてクロスを跳ね返す選手。この試合ではウェリントン)を越えるボールを蹴って、そこに合わせられるか。1本目は僕がストーンの前に走り込みましたけど、2本目はブエノに『ニアに行ってくれ』と伝えて。僕はファーに、(植田)直通の後ろに遅れて入りました」
試合の流れを掴めないときのために、また、流れを掴んでもなかなかゴールをこじ開けられないときのために、綿密にセットプレーの準備をし、試合の中で的確にそれを修正していく。今季序盤の鹿島にはなかった武器で、先制点をもぎ取った。
3連覇の頃を思い出す、懐かしい景色。
こうなれば、勝ち方を知り尽くす彼らの得意な展開である。その後はピッチを幅広く使って福岡の守備ブロックを横に広げ、相手サイドバックとセンターバックの間に次々と選手が走り込んでいく。37分には金崎夢生の折り返しを土居聖真が押し込んで2-0。後半は高い守備意識を保ったまま冷静にボールを保持し続け、試合を終わらせた。
「ここ数試合もそうだし、今日も良い内容じゃなかった。でも、鹿島というチームはそういう中でも、みんなでピッチの中で話をして、勝機を見出して、勝つための術を持っている。でも、理想を言えばもっと内容を良くして、セカンドステージも、チャンピオンシップも勝ち続けたい。まだファーストステージを獲っただけで、本当の意味でのタイトルとは言えないし、Jリーグで優勝したときの喜びというのは、こんなもんじゃないから」
これは試合後に小笠原満男が語った言葉である。流れが悪くても勝利に結びつけるゲーム運び、それを3万人を超えるサポーターが後押しするスタジアムの雰囲気、トロフィーを掲げた直後なのに先を見据える選手たちの言葉。どれもこれも、'07~'09年のリーグ3連覇の頃の鹿島の景色に似ていて、とても懐かしかった。
取材対応も終わり、スタジアムの駐車場へと向かう鈴木強化部長に声をかけた。
今日の試合展開と雰囲気、なんか懐かしくなかったですか?
「うん。懐かしかったね。中学生、高校生みたいだったチームが、ようやく勝ち方を覚えてきて、大学生ぐらいにはなったかな。これから先、もっと強くなるよ」
2カ月半前と違って、強化部長の柔らかな笑顔も3連覇の頃みたいだ。

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鈴木満常務強化部長のコメントを取ったNumberWebの松本氏である。
4月4日、川崎との首位攻防戦をドローに終えた直後には、「全然ダメだね。本当に強いチーム、優勝できるチームっていうのは、一昨日のような展開になっても、セットプレーで点を取る。逆に内容が悪いときにも、セットプレーの1点で勝ちきれる。今年はセットプレーで点が取れていないから。まだまだ、だよ」と厳しい言葉を放ったとのこと。
「惜しい」で喜んでいては、勝者に離れぬ。
勝ちきること、結果を残してこそと言いたげである。
そのまだまだだったチームは二ヶ月半後には、強さを纏った。
プレッシャーからか堅い守りを崩せずにおったが、セットプレイより先制点を奪い、追加点を決めて、ステージ制覇を成し遂げた。
試合後の満男のコメントより筆者は三連覇時の鹿島の空気を感じ取ったとのこと。
この感覚を鈴木満常務強化部長に投げたところ、「うん。懐かしかったね。中学生、高校生みたいだったチームが、ようやく勝ち方を覚えてきて、大学生ぐらいにはなったかな。これから先、もっと強くなるよ」との返答をもらっておる。
鹿島がより鹿島らしくなっていく。
頼もしい鹿島を更に応援していきたい。
楽しみである。

チンチロリン
ステージ優勝を決めた鹿島に見た“勝つすべ”
ステージ優勝を決めた鹿島に見た“勝つすべ”[COLUMN]
2016.06.27

|試合前に強化部長から小笠原にかけられた言葉
試合終了の笛が鳴ると、3万人を越えた観客がドッと歓声を挙げる。ただ、ピッチにいる選手たちは淡々としていた。ガッツポーズするわけでもなければ、喜びを爆発させるわけでもない。互いに握手して歩く姿は、安堵感とでも表現すればいいだろうか。
鹿島アントラーズが、6月25日に行われたJ1リーグ1stステージ第17節で、アビスパ福岡に2−0で勝利し、ステージ優勝を決めた。Jリーグ最多タイトル数を誇る常勝軍団である。まだ志半ば、1stステージに優勝しただけとはいえ、Jリーグにいつもの風景が戻ってきたように感じられた。
勝てば1stステージ優勝が決まる福岡戦、ウォーミングアップを終えた鹿島の選手たちがロッカールームへと引き上げていくと、一人で歩く小笠原満男のもとに、近寄っていく影があった。強化部長の鈴木満だった。
「こういう何かが懸かった試合では、若い選手たちはプレッシャーを感じるかもしれない。(警告などの)カードをもらうかもしれない。だから、お前がなんとかしてくれ。頼んだぞ!」
短い会話だったが、二人にはそれだけで十分だった。チームの歴史を見守ってきた強化部長から、鹿島の黄金期を知り、幾多のタイトルを獲得してきたキャプテンへのメッセージ——鈴木はそれだけを伝えると、小笠原の肩をポンポンと二度、叩いた。
試合立ち上がりは、やはり鹿島は苦しんだ。FWウェリントンを中心に、果敢に攻め込んでくる福岡のアグレッシブさが上回っていた。
「相手は失うものはないし、ガンガン来るのは分かっていた。だから、こっちも相手の裏を狙って、前からプレスを掛けていこうと、試合前からみんなで話していたんですけど、難しかったですね」
そう話したのは、殊勲の先制点を挙げた山本脩斗のコメントだ。
「苦しかったですね。(前節の)神戸戦も試合の入り方が悪くて、今日こそはって思って入りましたけど、やっぱり堅かった。自分自身もいつもだったら、こうできるのに、ああできるのにというプレーができず、チームとしても簡単なミスが多かった」
そう話したのは、試合を決定付ける2点目を挙げた土居聖真の弁だった。
鹿島はなかなか思うように攻撃の形を作れない。ボールを奪って攻撃に転じようとしても、らしくないパスミスやズレにより、自らチャンスをふいにしていた。そうしたチームの精神状態であり、雰囲気を感じ取っていたのが、やはり小笠原だった。彼は何度も両手を広げて下向きに動かすと「落ち着け」とチームに発信した。タイミングよく駆け上がれずにいる選手がいれば、ボールを持ちながら手を動かし、「上がってこい」と、指示を送り続けた。

|山本脩斗の先制点には伏線があった
そんなキャプテンのメッセージを感じ取ったのか、チームにスイッチが入ったのは、16分だった。右サイドにいた小笠原から逆サイドの山本へと大きくサイドチェンジが通る。揺さぶったことにより、DFが手薄と判断した山本は、クロスを挙げるのではなく、自らドリブルで切れ込み、相手を抜くとシュートを放ったのだ。
「それまで守備でもミスが多く、どこかで流れを変えなければと思っていた。だから、思い切って切り込みました。あの流れでCKを獲得して、一度、ニアでタイミングよく合わせられていたので、それがきっかけとなって今日はうまくいけるかなって思いました」
伏線になっていた。自らのシュートで得たCKから、ニアで合わせてヘディングシュートを打っていた。それが26分の先制シーンにつながっていたのだ。山本が回想する。
「相手はゾーンで守ってくるから、ニアのストーンのところには誰かが入っているけど、その分、他が空いているとは感じていた。だから、得点シーンの場面ではブエノにニアへと入るように言ったんです。そこで自分がタイミングよく飛び込めば、いけると思った」
まさにその考えが奏功した。ブエノをおとりにした山本は、ペナルティーエリアのライン付近から柴崎岳のクロスに合わせて飛び込むと、叩き付けるように得意のヘディングシュートを決めた。それは黄金期を彷彿させるかのような得点だった。流れが悪くとも、うまくいかなくともセットプレーから得点を決めて勝つ。まさに鹿島らしいゴールだった。
「脩斗くんのゴールで、勢いに乗ることができた」と話すのは2点目を決めた土居だ。
次は今シーズン何度も見られた、ショートカウンターからだった。37分、ダニルソンと杉本太郎が接触してボールがこぼれると、素早く柴崎岳が拾って前に仕掛け、左サイドに開く金崎夢生にパスを通す。金崎の折り返しは逆サイドへと流れたが、遠藤康が攻撃をやり直すと、今度は右サイドに顔を出した金崎が、ドリブルで仕掛けてマークを引きつけた。そしてラストパスを送ると、これを土居が右足で流し込み2点目を奪った。
「夢生くんがいいパスをくれたので決めるだけでした。自分もここ最近はゴールやアシストという結果を出したかったし、結果的に自分のゴールが1stステージ優勝につながったことはよかった」
2点のリードを奪ってもなお鹿島は攻めた。前半終了間際も後半も、3点目を奪いにいった。それは、この試合を機にサガン鳥栖へと移籍する青木剛であり、契約終了となるジネイをピッチに立たせたいという思いもあったが、それ以上にサッカーにおいて2−0というスコアが怖いことを知っていたからだ。結果的に2−0で試合を終えたが、相手の息の根を止めようと、ゴールに迫る鹿島はしたたかで、かつサッカーを知っていた。

|選手たちが語る決意。早くも視線は次の試合
ステージ優勝した鹿島ではあるが、シーズンを考えれば、まだ1stステージを終えただけであり、チャンピオンシップへの出場権を獲得しただけに過ぎない。
「この勝利に浮かれて次の試合に負けたと言われたくない。次の試合にも勝って、さすが1stステージの覇者だなって言われたい。今日は喜びを噛みしめて明日からは次の試合に向けてサッカーに打ち込みたい」と話した土居は、口を真一文字に結ぶとミックスゾーンを後にした。
山本も同様だった。ステージ優勝に浮かれることなく、DFらしい課題を口にした。
「得点した後にどうしても引いて相手の攻撃を受けてしまうところがある。そこで敢えて引かずに、前から行くことで、相手に危険な場面を作らせないことにもなるし、追加点を奪うことにも繋がる。もっと質の高い守備をしていきたい」
前半、小笠原はウェリントンと言い合いになり、試合が中断したときも、するするとその輪から抜け出すと、植田直通に指示を送っていた。まるで一人だけ異次元にいるかのように、常に冷静だった。その小笠原は語った。
「ここ何試合かは、(内容的に)よくない試合が続いているし、失点してもおかしくない場面もあった。今日の試合も、勢いを持って入りたかったですけど、そうじゃないときでもこのチームは勝つ術を持っているのが強み」
ただし、と、続けた
「前(に強かったとき)はこんなもんじゃなかった。みんな、もっと勝つために何をするべきか、どうするべきかを分かっていた」
ステージ優勝では、もっとも大切な「勝つ」というクラブの哲学を取り戻すことができた。だからこそ、である。
「この先も勝っていくためには、内容ももっとよくしていなかなければならない。勝ってよしとするのではなく、これからは内容も突き詰めていきたい。この先、負けていけば、今日の勝利も、何の意味もなくなっていく。タイトルを取ったものにしか、分からない喜びというか、味っていうんですかね。アントラーズというチームはタイトルを取って、勝つことで強くなってきたチーム。その意味では昨年ナビスコカップで優勝できたことも大きいですけど、本当のJリーグのタイトルはこんなもんじゃない。満足してはダメ」
もはやこれ以上の言葉は必要ないだろう。そこに鹿島の強さはある。
文:原田大輔
写真:佐野美樹

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鹿島のステージ制覇について綴るSOCCER PUSH UP!の原田氏である。
試合開始直前の満男と鈴木満常務強化部長の会話が今の鹿島を物語っておる。
プレッシャーの懸かる試合を満男の経験で落ち着かせ、勝利を引き寄せた。
これが鹿島の伝統であろう。
強かった鹿島を知る者が、若き選手に実戦にて伝えていく。
今回のステージ制覇で、選手は経験を積んだ。
また一つ強い鹿島への道を進んだと言えよう。
念願の年間チャンピオンに向けて大きくのしかかるプレッシャーも撥ね除けてくれよう。
リーグタイトル奪取を期待しておる。

チンチロリン
2016.06.27

|試合前に強化部長から小笠原にかけられた言葉
試合終了の笛が鳴ると、3万人を越えた観客がドッと歓声を挙げる。ただ、ピッチにいる選手たちは淡々としていた。ガッツポーズするわけでもなければ、喜びを爆発させるわけでもない。互いに握手して歩く姿は、安堵感とでも表現すればいいだろうか。
鹿島アントラーズが、6月25日に行われたJ1リーグ1stステージ第17節で、アビスパ福岡に2−0で勝利し、ステージ優勝を決めた。Jリーグ最多タイトル数を誇る常勝軍団である。まだ志半ば、1stステージに優勝しただけとはいえ、Jリーグにいつもの風景が戻ってきたように感じられた。
勝てば1stステージ優勝が決まる福岡戦、ウォーミングアップを終えた鹿島の選手たちがロッカールームへと引き上げていくと、一人で歩く小笠原満男のもとに、近寄っていく影があった。強化部長の鈴木満だった。
「こういう何かが懸かった試合では、若い選手たちはプレッシャーを感じるかもしれない。(警告などの)カードをもらうかもしれない。だから、お前がなんとかしてくれ。頼んだぞ!」
短い会話だったが、二人にはそれだけで十分だった。チームの歴史を見守ってきた強化部長から、鹿島の黄金期を知り、幾多のタイトルを獲得してきたキャプテンへのメッセージ——鈴木はそれだけを伝えると、小笠原の肩をポンポンと二度、叩いた。
試合立ち上がりは、やはり鹿島は苦しんだ。FWウェリントンを中心に、果敢に攻め込んでくる福岡のアグレッシブさが上回っていた。
「相手は失うものはないし、ガンガン来るのは分かっていた。だから、こっちも相手の裏を狙って、前からプレスを掛けていこうと、試合前からみんなで話していたんですけど、難しかったですね」
そう話したのは、殊勲の先制点を挙げた山本脩斗のコメントだ。
「苦しかったですね。(前節の)神戸戦も試合の入り方が悪くて、今日こそはって思って入りましたけど、やっぱり堅かった。自分自身もいつもだったら、こうできるのに、ああできるのにというプレーができず、チームとしても簡単なミスが多かった」
そう話したのは、試合を決定付ける2点目を挙げた土居聖真の弁だった。
鹿島はなかなか思うように攻撃の形を作れない。ボールを奪って攻撃に転じようとしても、らしくないパスミスやズレにより、自らチャンスをふいにしていた。そうしたチームの精神状態であり、雰囲気を感じ取っていたのが、やはり小笠原だった。彼は何度も両手を広げて下向きに動かすと「落ち着け」とチームに発信した。タイミングよく駆け上がれずにいる選手がいれば、ボールを持ちながら手を動かし、「上がってこい」と、指示を送り続けた。

|山本脩斗の先制点には伏線があった
そんなキャプテンのメッセージを感じ取ったのか、チームにスイッチが入ったのは、16分だった。右サイドにいた小笠原から逆サイドの山本へと大きくサイドチェンジが通る。揺さぶったことにより、DFが手薄と判断した山本は、クロスを挙げるのではなく、自らドリブルで切れ込み、相手を抜くとシュートを放ったのだ。
「それまで守備でもミスが多く、どこかで流れを変えなければと思っていた。だから、思い切って切り込みました。あの流れでCKを獲得して、一度、ニアでタイミングよく合わせられていたので、それがきっかけとなって今日はうまくいけるかなって思いました」
伏線になっていた。自らのシュートで得たCKから、ニアで合わせてヘディングシュートを打っていた。それが26分の先制シーンにつながっていたのだ。山本が回想する。
「相手はゾーンで守ってくるから、ニアのストーンのところには誰かが入っているけど、その分、他が空いているとは感じていた。だから、得点シーンの場面ではブエノにニアへと入るように言ったんです。そこで自分がタイミングよく飛び込めば、いけると思った」
まさにその考えが奏功した。ブエノをおとりにした山本は、ペナルティーエリアのライン付近から柴崎岳のクロスに合わせて飛び込むと、叩き付けるように得意のヘディングシュートを決めた。それは黄金期を彷彿させるかのような得点だった。流れが悪くとも、うまくいかなくともセットプレーから得点を決めて勝つ。まさに鹿島らしいゴールだった。
「脩斗くんのゴールで、勢いに乗ることができた」と話すのは2点目を決めた土居だ。
次は今シーズン何度も見られた、ショートカウンターからだった。37分、ダニルソンと杉本太郎が接触してボールがこぼれると、素早く柴崎岳が拾って前に仕掛け、左サイドに開く金崎夢生にパスを通す。金崎の折り返しは逆サイドへと流れたが、遠藤康が攻撃をやり直すと、今度は右サイドに顔を出した金崎が、ドリブルで仕掛けてマークを引きつけた。そしてラストパスを送ると、これを土居が右足で流し込み2点目を奪った。
「夢生くんがいいパスをくれたので決めるだけでした。自分もここ最近はゴールやアシストという結果を出したかったし、結果的に自分のゴールが1stステージ優勝につながったことはよかった」
2点のリードを奪ってもなお鹿島は攻めた。前半終了間際も後半も、3点目を奪いにいった。それは、この試合を機にサガン鳥栖へと移籍する青木剛であり、契約終了となるジネイをピッチに立たせたいという思いもあったが、それ以上にサッカーにおいて2−0というスコアが怖いことを知っていたからだ。結果的に2−0で試合を終えたが、相手の息の根を止めようと、ゴールに迫る鹿島はしたたかで、かつサッカーを知っていた。

|選手たちが語る決意。早くも視線は次の試合
ステージ優勝した鹿島ではあるが、シーズンを考えれば、まだ1stステージを終えただけであり、チャンピオンシップへの出場権を獲得しただけに過ぎない。
「この勝利に浮かれて次の試合に負けたと言われたくない。次の試合にも勝って、さすが1stステージの覇者だなって言われたい。今日は喜びを噛みしめて明日からは次の試合に向けてサッカーに打ち込みたい」と話した土居は、口を真一文字に結ぶとミックスゾーンを後にした。
山本も同様だった。ステージ優勝に浮かれることなく、DFらしい課題を口にした。
「得点した後にどうしても引いて相手の攻撃を受けてしまうところがある。そこで敢えて引かずに、前から行くことで、相手に危険な場面を作らせないことにもなるし、追加点を奪うことにも繋がる。もっと質の高い守備をしていきたい」
前半、小笠原はウェリントンと言い合いになり、試合が中断したときも、するするとその輪から抜け出すと、植田直通に指示を送っていた。まるで一人だけ異次元にいるかのように、常に冷静だった。その小笠原は語った。
「ここ何試合かは、(内容的に)よくない試合が続いているし、失点してもおかしくない場面もあった。今日の試合も、勢いを持って入りたかったですけど、そうじゃないときでもこのチームは勝つ術を持っているのが強み」
ただし、と、続けた
「前(に強かったとき)はこんなもんじゃなかった。みんな、もっと勝つために何をするべきか、どうするべきかを分かっていた」
ステージ優勝では、もっとも大切な「勝つ」というクラブの哲学を取り戻すことができた。だからこそ、である。
「この先も勝っていくためには、内容ももっとよくしていなかなければならない。勝ってよしとするのではなく、これからは内容も突き詰めていきたい。この先、負けていけば、今日の勝利も、何の意味もなくなっていく。タイトルを取ったものにしか、分からない喜びというか、味っていうんですかね。アントラーズというチームはタイトルを取って、勝つことで強くなってきたチーム。その意味では昨年ナビスコカップで優勝できたことも大きいですけど、本当のJリーグのタイトルはこんなもんじゃない。満足してはダメ」
もはやこれ以上の言葉は必要ないだろう。そこに鹿島の強さはある。
文:原田大輔
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鹿島のステージ制覇について綴るSOCCER PUSH UP!の原田氏である。
試合開始直前の満男と鈴木満常務強化部長の会話が今の鹿島を物語っておる。
プレッシャーの懸かる試合を満男の経験で落ち着かせ、勝利を引き寄せた。
これが鹿島の伝統であろう。
強かった鹿島を知る者が、若き選手に実戦にて伝えていく。
今回のステージ制覇で、選手は経験を積んだ。
また一つ強い鹿島への道を進んだと言えよう。
念願の年間チャンピオンに向けて大きくのしかかるプレッシャーも撥ね除けてくれよう。
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武者震いする自分自身に新鮮な思いを抱きながら、青木は27日に慣れ親しんだ鹿嶋の地に別れを告げ、新天地へ向かう
鹿島一筋15年半…元同僚内田篤人を「泣きそうに」させるほど慕われた青木剛の人柄とは

15年半を過ごした鹿島を退団し、鳥栖へ移籍する青木剛 [写真]=Getty Images
藤江直人
スポーツ報道を主戦場とするノンフィクションライター。
最終節にまでもつれ込んだ川崎フロンターレとのデッドヒートを制し、明治安田生命J1リーグ・ファーストステージの優勝決定から一夜明けて、鹿島アントラーズDF青木剛は慌ただしい一日を送っていた。
勝てば川崎の結果に関係なく、11月に行われる明治安田生命Jリーグチャンピオンシップへの出場権を得られるアビスパ福岡戦を2日後に控えた23日。鹿島の公式サイトで青木のサガン鳥栖への完全移籍が発表された。
「ファーストステージが最終局面を迎える大事な時期ですが、自分の気持ちをしっかりと伝えたかったので、このタイミングでの発表とさせていただきました」
鹿島一筋でプレーすること15年半。GK曽ヶ端準、キャプテンのMF小笠原満男に続く古参選手となった青木は、公式サイト上でつづったサポーターへの熱い思いをこんな言葉で締めくくっている。
「僕は鹿島アントラーズに関わるすべての方々への感謝の気持ちでいっぱいです。残り一試合、アントラーズの一員としての責務を全うしたいと思います」
福岡戦ではディフェンスリーダーの昌子源が累積警告で出場停止となる。3試合ぶりにベンチ入りすることが確実視されていたからこそ、入念に調整を重ねながら万全の心技体を作り上げたかった。
愛してやまない鹿島の一員として迎える最後の一戦。人事を尽くしたいからこそ、新天地・鳥栖への引っ越しを控えながら、準備は手つかずの状態となっていた。
優勝の余韻がまだ残る福岡戦後の取材エリア。最後に姿を現した青木が苦笑しながら残した言葉からも、チームメイトの誰からも慕われた、その誠実な人柄が伝わってくる。
「荷物は全くまとまっていません。最後までアントラーズの一員として、全力でやろうと思っていたので。これから荷造りをしないと」
今季リーグ戦では6試合でベンチに入りながら出場機会はゼロ。優勝争いを演じるチームに絡めない日々が続いていた中で、先週になって鳥栖から完全移籍でのオファーが届いた。
「鹿島の一員として現役生活を全うしたい」
「一人のサッカープレーヤーとして、必要とされる場所でプレーすることで、もっともっと成長していきたい」
相反する思いが脳裏でぶつかり合い、葛藤が生まれた中で、青木は新鮮な驚きを覚えていた。
「今回の移籍について考えている時は、濃密な時間だったというか。悩むというよりも考えに考え抜いて、その考えている時間が自分の中で本当に濃くて、いろいろなことに気づかされました」
時間の経過ともに、後者が占める割合が大きくなっていく。自分の中で結論を出した直後、鹿島への深い愛を注ぎながら、出場機会を求めて京都サンガF.C.、そしてベガルタ仙台へ移籍し、現役引退後の2015シーズンからコーチとして鹿島へ復帰した柳沢敦氏へ決意を告げた。
「ヤナギさん(柳沢)も経験していることなので、すごくいい話をいただきました。今回の話を決めてからはヤナギさん以外にもいろいろな人へ伝えましたけど、誰からも反対されませんでした。みんなが『やるべきだ』と。今シーズンはJ1で出場機会がなくて、自分の状態に対してすごく悩んでいたんですけど、周りの人がそう言ってくれたことで、自分でも『まだ老け込む年でもない』と思えるようになった。ようやく状態が上向いてきたので、タイミング的にはすごくいい移籍だと感じています」
迎えた福岡戦。2点をリードしたまま突入した後半アディショナルタイムで、青木と同様にファーストステージ限りで退団するFWジネイがMF遠藤康に代わって投入される。
交代のカードはまだ一枚残されている。チームカラーのディープレッドに染まったゴール裏スタンドを発信源として、カシマサッカースタジアムに「ア・オ・キ!」の名前が響き渡るようになった。
ゴール裏のエリアでウォーミングアップを繰り返しながら、青木は熱いものが込みあげてくるのを必死に抑えていた。直後に石井正忠監督から声がかかった。
「サポーターの方々から、あそこまで名前をコールしてもらえるとは思わなかった。すごくうれしかったし、胸が熱くなりましたけど、ピッチに立った時には2-0のまま試合を終わらせる気持ちのほうが強かった。残り何分かは分かりませんでしたけど、絶対に失点はしないと言い聞かせてピッチに入りました」
時計の針は94分に差しかかろうとしていた。福岡が直接FKのチャンスを獲得した直後、DFブエノに代わって背番号5がピッチに入る。青木の名前を連呼していたコールは、万雷の拍手へと変わった。

ブエノ(右)に代わってピッチに立った青木剛(左) [写真]=Getty Images
そしてFWウェリントンの強烈なキックがバーの上を超え、曽ヶ端がゴールキックの体勢に入った刹那だった。それぞれがポジションに戻る中で、小笠原がすれ違いざまに青木の手を握り締めた。その思いをキャプテンはこう口にする。
「俺たちがもっといい試合をしていれば、アイツももっと長く出られただろう、もっと一緒にプレーできただろうと思って。チームの状態がもっと良ければ、早目に青木を使う試合もあっただろうけど、そういう状況でもアイツは一生懸命やっていた。若い選手たちも、もちろん自分もそうだけど、アイツのそういう姿を見習わなきゃいけない。アントラーズを象徴する選手だし、本当に尊敬できる選手であり、尊敬できる人間なので。そういう選手がいなくなった後こそ、アイツが見せてきたものをみんなで引き継いでいかなきゃいけない」
果たして、曽ヶ端がゴールキックを蹴った直後に試合終了を、そしてファーストステージ優勝を告げるホイッスルが聖地の夜空に鳴り響いた。青木がボールに触れた回数はゼロ。時間にして1分にも満たなかったが、センターバックを組んだ植田直通は万感の思いに胸を震わせていた。
「ウチが勝っている状況なら青木さんも必ず出てくると思っていましたし、最後は青木さんと一緒にセンターバックを組みたいという思いがあった。今まで本当にお世話になった方なので、すごく寂しい気持ちはありますけど、これからは自分が鹿島のセンターバックとしてやっていかなければいけない。青木さんは普段の生活からプロ意識が高かったし、そういうところを僕は見習っていた。プレーの面では、キックの質という部分で青木さんを超えようと必死に練習してきた。青木さんから吸収したものを、これからも出していきたい」
開幕からレギュラーの座を不動のものとし、U-23日本代表に招集されて、トゥーロン国際大会に出場した関係で欠場した2試合を除いて先発フル出場した植田は、リーグ最少の10失点という数字にも満足していなかった。
「失点が2けたにいってしまったので、そこは改善しなければいけない。セカンドステージでは、もっと減らしていかないと」
それは去りゆく青木へ送る、常勝軍団の最終ラインを背負っていく植田の決意表明でもあった。そしてもう一人、スタンドから青木へ熱い視線を送る男がいた。
青木の「背番号5」が施された鹿島のユニフォームを身にまとい、青木本人からサインを試合後にしたためてもらったDF内田篤人(シャルケ)が無邪気な笑顔を浮かべる。
「青木さんの最後ですから当然(ユニフォームを)用意するし、着るでしょう。最初はショップで買おうと思ったんですけど、もう売り切れていて。ちょっと昔のユニフォームをショップの人に手配してもらいました」
清水東高校から鹿島に加入した2006シーズン。クラブハウスでロッカーが隣同士となった青木からは、サイドバックとセンターバックでポジションも隣同士になる間柄だったこともあって、数多くのことを学んだという。
インターネットを通じて青木の出場機会がゼロだったことを知っていた内田は、古巣のトレーニングに参加しながら素朴な疑問を青木に投げかけている。
「監督とは話をしているんですか?」
返ってきた言葉に、改めて青木への尊敬の念を深めたとまた笑う。
「青木さんは『自分の力が足りないからであり、自分で乗り越えるだけだ』と言うんですね。やっぱり青木さんらしいなと思いました。多くを言う人でも怒ったりする人でもないですけど、常に自分に厳しくやっている。ああいう人と一緒にチームでプレーできたことを、すごく誇りに思います」
福岡戦を翌日に控えた練習に、内田はFW大迫勇也(ケルン)とともに参加した。小笠原は「鹿島の伝統を伝えてくれた」と喜んだが、勇気とエールをもらったのは内田のほうだった。
2人一組で行われた練習前のウォーミングアップ。たまたま青木と組んだ内田は、「今日が最後の練習っすね」と話しかけたという。
「青木さんが『そうだね』と言った瞬間から、俺、下を向いたままになっちゃって……。すごく寂しくなって、危うく泣きそうになった。俺もシャルケで7年目で、その前に鹿島に4年半いますけど、それを加えても青木さんの在籍年数にまだ足りない。それほどメディアで取り上げられる選手ではないし、プレーも相手を潰したり、ロングキックを蹴るという感じでしたけど、ああいう人が鹿島を支えていた。ボランチを含めていろいろなポジションができるし、タイトルを取るためには欠かせない人。試合の最後、サポーターの方々はよくぞ青木さんの名前をコールしてくれたと思います」
試合後の優勝セレモニー。ジネイに続いて優勝トロフィーを夜空に掲げる役割を託された青木は、ゴール裏のスタンドへ駆け上がり、拡声器を通じて思いの丈をサポーターに訴えている。

優勝セレモニー後、サポーターにメッセージを送った青木 [写真]=Getty Images
「みんなが喜ぶ姿を見たくて、ここまで走ってきた。アントラーズと出会えて本当に良かった。本当に僕は幸せ者です」
涙をこらえながら叫ぶ後姿を、小笠原が感無量の表情を浮かべながら見つめていた。最後にチームメイトの手で3度、胴上げで宙を舞い、再びサポーターからの「ア・オ・キ!」コールを浴びながらロッカールームへ姿を消した。そして取材エリアに姿を現した時には、晴れやかで精かんな表情を浮かべていた。

チームメイトに胴上げされた青木 [写真]=Getty Images
「鹿島でサッカーをやってきた中で、目標は優勝することで、じゃあ目的は何なのかと考えた時に、僕の場合は見てくれている人に喜んでもらうこと、感動してもらうこと、元気になってもらうことでした。ファンやサポーターの方が喜んでくれる姿は、試合が終わった時に本当によく見える。今日もそういう姿を見ることができて、自分としてはすごく喜びを感じました。これからもまずサッカー選手として向上心をもって成長していきたいですし、人間としての幅も広げていきたい。あとはここで得た経験というものを本当にこれからも生かして、鹿島に所属していたことに恥じない取り組みをしていきたい。昔の自分だったらかなり不安になっていたと思うんですけど、今は新しい自分に出会えるチャンスがすごく楽しみというか。早く馴染めるように、積極的に話をしてきたい」
今週末には早くも明治安田生命J1リーグ・セカンドステージが開幕する。そして7月30日の第6節では鳥栖がホームで鹿島を迎え撃つカードが組まれている。
「鹿島は本当に強いチームだと思いますし、紅白戦だけでなく日々の練習でもそういう点はすごく感じている。しっかりと準備して戦いたいですね」
敵として初めて臨む古巣戦へ――。武者震いする自分自身に新鮮な思いを抱きながら、青木は27日に慣れ親しんだ鹿嶋の地に別れを告げ、新天地へ向かう。
文=藤江直人

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青木について綴るサッカーキングの藤江氏である。
様々なエピソードが語られる。
特に柳沢コーチへ伝えたエピソードが印象に残る。
経験豊富な人材が集まる鹿島ならではと言えよう。
「まだ老け込む年ではない」、まさにその通りである。
鳥栖で輝くのだ。
これからも応援しておる。

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15年半を過ごした鹿島を退団し、鳥栖へ移籍する青木剛 [写真]=Getty Images
藤江直人
スポーツ報道を主戦場とするノンフィクションライター。
最終節にまでもつれ込んだ川崎フロンターレとのデッドヒートを制し、明治安田生命J1リーグ・ファーストステージの優勝決定から一夜明けて、鹿島アントラーズDF青木剛は慌ただしい一日を送っていた。
勝てば川崎の結果に関係なく、11月に行われる明治安田生命Jリーグチャンピオンシップへの出場権を得られるアビスパ福岡戦を2日後に控えた23日。鹿島の公式サイトで青木のサガン鳥栖への完全移籍が発表された。
「ファーストステージが最終局面を迎える大事な時期ですが、自分の気持ちをしっかりと伝えたかったので、このタイミングでの発表とさせていただきました」
鹿島一筋でプレーすること15年半。GK曽ヶ端準、キャプテンのMF小笠原満男に続く古参選手となった青木は、公式サイト上でつづったサポーターへの熱い思いをこんな言葉で締めくくっている。
「僕は鹿島アントラーズに関わるすべての方々への感謝の気持ちでいっぱいです。残り一試合、アントラーズの一員としての責務を全うしたいと思います」
福岡戦ではディフェンスリーダーの昌子源が累積警告で出場停止となる。3試合ぶりにベンチ入りすることが確実視されていたからこそ、入念に調整を重ねながら万全の心技体を作り上げたかった。
愛してやまない鹿島の一員として迎える最後の一戦。人事を尽くしたいからこそ、新天地・鳥栖への引っ越しを控えながら、準備は手つかずの状態となっていた。
優勝の余韻がまだ残る福岡戦後の取材エリア。最後に姿を現した青木が苦笑しながら残した言葉からも、チームメイトの誰からも慕われた、その誠実な人柄が伝わってくる。
「荷物は全くまとまっていません。最後までアントラーズの一員として、全力でやろうと思っていたので。これから荷造りをしないと」
今季リーグ戦では6試合でベンチに入りながら出場機会はゼロ。優勝争いを演じるチームに絡めない日々が続いていた中で、先週になって鳥栖から完全移籍でのオファーが届いた。
「鹿島の一員として現役生活を全うしたい」
「一人のサッカープレーヤーとして、必要とされる場所でプレーすることで、もっともっと成長していきたい」
相反する思いが脳裏でぶつかり合い、葛藤が生まれた中で、青木は新鮮な驚きを覚えていた。
「今回の移籍について考えている時は、濃密な時間だったというか。悩むというよりも考えに考え抜いて、その考えている時間が自分の中で本当に濃くて、いろいろなことに気づかされました」
時間の経過ともに、後者が占める割合が大きくなっていく。自分の中で結論を出した直後、鹿島への深い愛を注ぎながら、出場機会を求めて京都サンガF.C.、そしてベガルタ仙台へ移籍し、現役引退後の2015シーズンからコーチとして鹿島へ復帰した柳沢敦氏へ決意を告げた。
「ヤナギさん(柳沢)も経験していることなので、すごくいい話をいただきました。今回の話を決めてからはヤナギさん以外にもいろいろな人へ伝えましたけど、誰からも反対されませんでした。みんなが『やるべきだ』と。今シーズンはJ1で出場機会がなくて、自分の状態に対してすごく悩んでいたんですけど、周りの人がそう言ってくれたことで、自分でも『まだ老け込む年でもない』と思えるようになった。ようやく状態が上向いてきたので、タイミング的にはすごくいい移籍だと感じています」
迎えた福岡戦。2点をリードしたまま突入した後半アディショナルタイムで、青木と同様にファーストステージ限りで退団するFWジネイがMF遠藤康に代わって投入される。
交代のカードはまだ一枚残されている。チームカラーのディープレッドに染まったゴール裏スタンドを発信源として、カシマサッカースタジアムに「ア・オ・キ!」の名前が響き渡るようになった。
ゴール裏のエリアでウォーミングアップを繰り返しながら、青木は熱いものが込みあげてくるのを必死に抑えていた。直後に石井正忠監督から声がかかった。
「サポーターの方々から、あそこまで名前をコールしてもらえるとは思わなかった。すごくうれしかったし、胸が熱くなりましたけど、ピッチに立った時には2-0のまま試合を終わらせる気持ちのほうが強かった。残り何分かは分かりませんでしたけど、絶対に失点はしないと言い聞かせてピッチに入りました」
時計の針は94分に差しかかろうとしていた。福岡が直接FKのチャンスを獲得した直後、DFブエノに代わって背番号5がピッチに入る。青木の名前を連呼していたコールは、万雷の拍手へと変わった。

ブエノ(右)に代わってピッチに立った青木剛(左) [写真]=Getty Images
そしてFWウェリントンの強烈なキックがバーの上を超え、曽ヶ端がゴールキックの体勢に入った刹那だった。それぞれがポジションに戻る中で、小笠原がすれ違いざまに青木の手を握り締めた。その思いをキャプテンはこう口にする。
「俺たちがもっといい試合をしていれば、アイツももっと長く出られただろう、もっと一緒にプレーできただろうと思って。チームの状態がもっと良ければ、早目に青木を使う試合もあっただろうけど、そういう状況でもアイツは一生懸命やっていた。若い選手たちも、もちろん自分もそうだけど、アイツのそういう姿を見習わなきゃいけない。アントラーズを象徴する選手だし、本当に尊敬できる選手であり、尊敬できる人間なので。そういう選手がいなくなった後こそ、アイツが見せてきたものをみんなで引き継いでいかなきゃいけない」
果たして、曽ヶ端がゴールキックを蹴った直後に試合終了を、そしてファーストステージ優勝を告げるホイッスルが聖地の夜空に鳴り響いた。青木がボールに触れた回数はゼロ。時間にして1分にも満たなかったが、センターバックを組んだ植田直通は万感の思いに胸を震わせていた。
「ウチが勝っている状況なら青木さんも必ず出てくると思っていましたし、最後は青木さんと一緒にセンターバックを組みたいという思いがあった。今まで本当にお世話になった方なので、すごく寂しい気持ちはありますけど、これからは自分が鹿島のセンターバックとしてやっていかなければいけない。青木さんは普段の生活からプロ意識が高かったし、そういうところを僕は見習っていた。プレーの面では、キックの質という部分で青木さんを超えようと必死に練習してきた。青木さんから吸収したものを、これからも出していきたい」
開幕からレギュラーの座を不動のものとし、U-23日本代表に招集されて、トゥーロン国際大会に出場した関係で欠場した2試合を除いて先発フル出場した植田は、リーグ最少の10失点という数字にも満足していなかった。
「失点が2けたにいってしまったので、そこは改善しなければいけない。セカンドステージでは、もっと減らしていかないと」
それは去りゆく青木へ送る、常勝軍団の最終ラインを背負っていく植田の決意表明でもあった。そしてもう一人、スタンドから青木へ熱い視線を送る男がいた。
青木の「背番号5」が施された鹿島のユニフォームを身にまとい、青木本人からサインを試合後にしたためてもらったDF内田篤人(シャルケ)が無邪気な笑顔を浮かべる。
「青木さんの最後ですから当然(ユニフォームを)用意するし、着るでしょう。最初はショップで買おうと思ったんですけど、もう売り切れていて。ちょっと昔のユニフォームをショップの人に手配してもらいました」
清水東高校から鹿島に加入した2006シーズン。クラブハウスでロッカーが隣同士となった青木からは、サイドバックとセンターバックでポジションも隣同士になる間柄だったこともあって、数多くのことを学んだという。
インターネットを通じて青木の出場機会がゼロだったことを知っていた内田は、古巣のトレーニングに参加しながら素朴な疑問を青木に投げかけている。
「監督とは話をしているんですか?」
返ってきた言葉に、改めて青木への尊敬の念を深めたとまた笑う。
「青木さんは『自分の力が足りないからであり、自分で乗り越えるだけだ』と言うんですね。やっぱり青木さんらしいなと思いました。多くを言う人でも怒ったりする人でもないですけど、常に自分に厳しくやっている。ああいう人と一緒にチームでプレーできたことを、すごく誇りに思います」
福岡戦を翌日に控えた練習に、内田はFW大迫勇也(ケルン)とともに参加した。小笠原は「鹿島の伝統を伝えてくれた」と喜んだが、勇気とエールをもらったのは内田のほうだった。
2人一組で行われた練習前のウォーミングアップ。たまたま青木と組んだ内田は、「今日が最後の練習っすね」と話しかけたという。
「青木さんが『そうだね』と言った瞬間から、俺、下を向いたままになっちゃって……。すごく寂しくなって、危うく泣きそうになった。俺もシャルケで7年目で、その前に鹿島に4年半いますけど、それを加えても青木さんの在籍年数にまだ足りない。それほどメディアで取り上げられる選手ではないし、プレーも相手を潰したり、ロングキックを蹴るという感じでしたけど、ああいう人が鹿島を支えていた。ボランチを含めていろいろなポジションができるし、タイトルを取るためには欠かせない人。試合の最後、サポーターの方々はよくぞ青木さんの名前をコールしてくれたと思います」
試合後の優勝セレモニー。ジネイに続いて優勝トロフィーを夜空に掲げる役割を託された青木は、ゴール裏のスタンドへ駆け上がり、拡声器を通じて思いの丈をサポーターに訴えている。

優勝セレモニー後、サポーターにメッセージを送った青木 [写真]=Getty Images
「みんなが喜ぶ姿を見たくて、ここまで走ってきた。アントラーズと出会えて本当に良かった。本当に僕は幸せ者です」
涙をこらえながら叫ぶ後姿を、小笠原が感無量の表情を浮かべながら見つめていた。最後にチームメイトの手で3度、胴上げで宙を舞い、再びサポーターからの「ア・オ・キ!」コールを浴びながらロッカールームへ姿を消した。そして取材エリアに姿を現した時には、晴れやかで精かんな表情を浮かべていた。

チームメイトに胴上げされた青木 [写真]=Getty Images
「鹿島でサッカーをやってきた中で、目標は優勝することで、じゃあ目的は何なのかと考えた時に、僕の場合は見てくれている人に喜んでもらうこと、感動してもらうこと、元気になってもらうことでした。ファンやサポーターの方が喜んでくれる姿は、試合が終わった時に本当によく見える。今日もそういう姿を見ることができて、自分としてはすごく喜びを感じました。これからもまずサッカー選手として向上心をもって成長していきたいですし、人間としての幅も広げていきたい。あとはここで得た経験というものを本当にこれからも生かして、鹿島に所属していたことに恥じない取り組みをしていきたい。昔の自分だったらかなり不安になっていたと思うんですけど、今は新しい自分に出会えるチャンスがすごく楽しみというか。早く馴染めるように、積極的に話をしてきたい」
今週末には早くも明治安田生命J1リーグ・セカンドステージが開幕する。そして7月30日の第6節では鳥栖がホームで鹿島を迎え撃つカードが組まれている。
「鹿島は本当に強いチームだと思いますし、紅白戦だけでなく日々の練習でもそういう点はすごく感じている。しっかりと準備して戦いたいですね」
敵として初めて臨む古巣戦へ――。武者震いする自分自身に新鮮な思いを抱きながら、青木は27日に慣れ親しんだ鹿嶋の地に別れを告げ、新天地へ向かう。
文=藤江直人

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青木について綴るサッカーキングの藤江氏である。
様々なエピソードが語られる。
特に柳沢コーチへ伝えたエピソードが印象に残る。
経験豊富な人材が集まる鹿島ならではと言えよう。
「まだ老け込む年ではない」、まさにその通りである。
鳥栖で輝くのだ。
これからも応援しておる。

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送別会を兼ねた祝勝会も気持ちを切り替え
鹿島植田U23合流 前夜青木送別会で「応援してる」
[2016年6月27日7時24分 紙面から]

鹿島の第1S優勝から一夜明け、U-23代表合宿でサイン攻めにあうDF植田
U-23(23歳以下)日本代表の長野・松本合宿が26日、同市内で始まった。前日25日にJ1第1ステージ(S)を制覇した鹿島のDF植田直通(21)とGK櫛引政敏(23)が合流。前期優勝を区切りにリオデジャネイロ五輪へ気持ちを切り替え、7月1日に発表される本大会メンバー18人に選ばれることを目指す。
3000メートル級の山脈に囲まれたピッチに、拍手の音が響き渡った。U-23日本代表の松本合宿初日。練習前の円陣で手倉森監督から「第1S優勝おめでとう」とたたえられ、2位川崎FのMF大島や3位浦和のMF遠藤からも祝福された。植田は神妙に受け止めつつ「まだ第1なんでチャンピオンとは思ってないし、満足できない。目標は年間優勝」。同時に「代表ではリオ五輪に向けて最も大事な選考がある」と切り替えた。
前夜は前期優勝のセレモニー、取材対応などを終えた深夜0時ごろから「青木を送る会」に参加した。祝勝会を兼ねた、鳥栖へ移籍するDFの送別会。鹿島に入団した時の不動のレギュラーで「ずっと自分の壁だった人」というセンターバックの先輩だった。「深い話をさせていただき『五輪、応援してるから』と言ってもらいました」と激励された。
鹿島は2連休だが、代表組は無休。それでも律義な男は、会を途中で抜けはしなかった。笑顔で「何時までいたかは言えませんが、寝はしました」と仮眠した後、朝6時に起床。茨城・鹿嶋市内の寮から車で東京駅へ向かい、長野まで新幹線、松本まで特急で移動。昼に宿舎へ入り、夕方から回復メニューをこなした。
代表の青い練習着に袖を通すと、南アフリカ戦への闘争心が高まってきた。五輪出場国で、1次リーグ初戦で当たるナイジェリアと同じアフリカ勢との予行演習に「似ていると思うので大事にしたい」。手倉森監督の信頼が厚く本大会メンバー入りは“鉄板”と目されているが「サッカーに絶対はない。気を抜くことは許されないし、ベストを尽くすのが自分」と言った。
U-23代表の国内最終戦は完売間近で、地上波で全国生中継もされる。地震、豪雨に襲われた故郷熊本も思い「たくさんの方が見てくれると思う。みんなが笑顔になれるよう、戦っている姿を見せたい」。第1S制覇に貢献した対人の強さを見せつける。【木下淳】
鹿島 第1S優勝から一夜明け…祝勝会も視線はもう年間Vへ
鹿島は第1ステージ優勝から一夜明けた26日はオフだったが、前夜は福岡戦後に鳥栖へ移籍する元日本代表DF青木らの送別会を兼ねた祝勝会が行われた。
ただ、7月2日に第2ステージが開幕することもありDF植田が「第1ステージなのでまだチャンピオンじゃない。年間王者を目指して第2ステージに向けてやっていきたい」と決意を新たにしたように、選手は既に気持ちを切り替えていた。
[ 2016年6月27日 05:30 ]

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青木とジネイの送別会を兼ねた祝勝会を開いたメンバーである。
ステージ制覇を達成し、CS出場権を得た。
とはいえ、より有利な条件で戦うために年間1位を狙う必要がある。
そしてCSで勝たなければリーグタイトルにはならぬ。
気持ちを切り替え、2ndステージを引き締めて戦おうではないか。
優勝する。
戦いは始まっておる。

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[2016年6月27日7時24分 紙面から]

鹿島の第1S優勝から一夜明け、U-23代表合宿でサイン攻めにあうDF植田
U-23(23歳以下)日本代表の長野・松本合宿が26日、同市内で始まった。前日25日にJ1第1ステージ(S)を制覇した鹿島のDF植田直通(21)とGK櫛引政敏(23)が合流。前期優勝を区切りにリオデジャネイロ五輪へ気持ちを切り替え、7月1日に発表される本大会メンバー18人に選ばれることを目指す。
3000メートル級の山脈に囲まれたピッチに、拍手の音が響き渡った。U-23日本代表の松本合宿初日。練習前の円陣で手倉森監督から「第1S優勝おめでとう」とたたえられ、2位川崎FのMF大島や3位浦和のMF遠藤からも祝福された。植田は神妙に受け止めつつ「まだ第1なんでチャンピオンとは思ってないし、満足できない。目標は年間優勝」。同時に「代表ではリオ五輪に向けて最も大事な選考がある」と切り替えた。
前夜は前期優勝のセレモニー、取材対応などを終えた深夜0時ごろから「青木を送る会」に参加した。祝勝会を兼ねた、鳥栖へ移籍するDFの送別会。鹿島に入団した時の不動のレギュラーで「ずっと自分の壁だった人」というセンターバックの先輩だった。「深い話をさせていただき『五輪、応援してるから』と言ってもらいました」と激励された。
鹿島は2連休だが、代表組は無休。それでも律義な男は、会を途中で抜けはしなかった。笑顔で「何時までいたかは言えませんが、寝はしました」と仮眠した後、朝6時に起床。茨城・鹿嶋市内の寮から車で東京駅へ向かい、長野まで新幹線、松本まで特急で移動。昼に宿舎へ入り、夕方から回復メニューをこなした。
代表の青い練習着に袖を通すと、南アフリカ戦への闘争心が高まってきた。五輪出場国で、1次リーグ初戦で当たるナイジェリアと同じアフリカ勢との予行演習に「似ていると思うので大事にしたい」。手倉森監督の信頼が厚く本大会メンバー入りは“鉄板”と目されているが「サッカーに絶対はない。気を抜くことは許されないし、ベストを尽くすのが自分」と言った。
U-23代表の国内最終戦は完売間近で、地上波で全国生中継もされる。地震、豪雨に襲われた故郷熊本も思い「たくさんの方が見てくれると思う。みんなが笑顔になれるよう、戦っている姿を見せたい」。第1S制覇に貢献した対人の強さを見せつける。【木下淳】
鹿島 第1S優勝から一夜明け…祝勝会も視線はもう年間Vへ
鹿島は第1ステージ優勝から一夜明けた26日はオフだったが、前夜は福岡戦後に鳥栖へ移籍する元日本代表DF青木らの送別会を兼ねた祝勝会が行われた。
ただ、7月2日に第2ステージが開幕することもありDF植田が「第1ステージなのでまだチャンピオンじゃない。年間王者を目指して第2ステージに向けてやっていきたい」と決意を新たにしたように、選手は既に気持ちを切り替えていた。
[ 2016年6月27日 05:30 ]

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青木とジネイの送別会を兼ねた祝勝会を開いたメンバーである。
ステージ制覇を達成し、CS出場権を得た。
とはいえ、より有利な条件で戦うために年間1位を狙う必要がある。
そしてCSで勝たなければリーグタイトルにはならぬ。
気持ちを切り替え、2ndステージを引き締めて戦おうではないか。
優勝する。
戦いは始まっておる。

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植田・櫛引、U-23日本代表合流
鹿島植田&櫛引がU23代表合流、手倉森監督V祝福
[2016年6月26日21時27分]

鹿島の第1S優勝から一夜明け、U-23代表合宿でサイン攻めにあうDF植田(撮影・木下淳)
U-23(23歳以下)日本代表の長野・松本合宿が26日、同市内でスタートした。前日25日にJ1第1ステージを制した鹿島のDF植田直通(21)とGK櫛引政敏(23)が合流。夕方から回復メニューに取り組み、詰めかけたファンのサイン攻めに快く応じた。
練習前の円陣では手倉森誠監督(48)から「第1ステージ優勝おめでとう」と祝福され、チームメートから拍手された。しかし、前期優勝を決めた福岡戦(2-0)にフル出場し、完封で貢献した植田に浮かれた様子は一切なく「まだ第1ステージなので、チャンピオンだと思っていない。満足もしていない。年間優勝を目指して第2ステージを迎える」。続けて「代表は代表でリオ五輪が近い。18人のメンバー入りをかけた最も大事な選考。アピールしたい」と29日のU-23南アフリカ戦(松本)を見据えた。
福岡戦でベンチ入りし、歓喜の瞬間をピッチレベルで味わった櫛引も「鹿島と代表は違う。今日からの活動では日本のために戦いたい」と意識を切り替えた。
U-23練習前に鹿島勢の優勝を祝福 植田「年間王者を目指す」

調整する植田(中央)ら日本イレブン=長野県松本市
リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23(23歳以下)日本代表は26日、長野県松本市に集合し、五輪前の国内最終戦となるU-23南アフリカ代表との国際親善試合(29日・長野県松本平広域公園総合球技場)に向け、合宿を開始した。
練習開始前の円陣で、J1第1ステージを制した鹿島勢が拍手で祝福された。中心として活躍したDF植田の表情からは自信がうかがえ「優勝といってもまだ第1ステージだけ。このぐらいじゃ満足できないし、年間王者を目指して頭を切り替えている」という語り口も堂々としていた。
第1ステージは出場機会がなかったGK櫛引は「ここは鹿島とは別のチーム。代表のときは代表のことだけ。五輪に向けてやっていきたい」と話した。

練習、ランニングする植田直通(中央)=長野県内(撮影・森田達也)
U-23、鹿島のJ1第1S制覇祝福も植田「満足できない」

U-23日本代表の植田直通
サッカー・U-23日本代表強化合宿(26日、長野・松本市内)練習開始前の円陣では、J1第1ステージ優勝を果たした鹿島のDF植田とGK櫛引が拍手で祝福された。今季17試合で失点わずか10とリーグ最強の守備陣を形成した植田は「第1ステージでは満足できない」ときっぱり。五輪本大会のメンバー入りが確実視されているが、「サッカーに絶対はない。気を抜くことは許されない」と南アフリカ戦へ全力を尽くすことを約束した。

練習、ランニングの植田直通(右から二人目)=長野県内(撮影・森田達也)
植田 仮想ナイジェリア戦!内容も結果も出す「サッカーに絶対ない」
U―23日本代表強化合宿

ランニングをする植田
Photo By スポニチ
DF植田はナイジェリアを想定して臨む。南アフリカはリオ五輪初戦の相手と同じアフリカの国。「まだどんなチームかは分からないけど、似ているところもあると思う。しっかり内容も結果も伴った試合をしたい」と、意気込んだ。
本大会メンバー入りは確実視されている不動のセンターバックだが、「サッカーに絶対はない。気を抜くことは許されない」と、油断も隙も見せずピッチに立つ。
[ 2016年6月27日 06:55 ]
DF植田、リオ・モードへ切り替え
2016年6月26日

調整する日本イレブン
リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23代表が26日、国際親善試合・U-23南アフリカ代表(29日・松本)に向けて、松本市内での合宿をスタート。DF植田直通(鹿島)は“リオ・モード”へと気持ちを切り替えた。
所属の鹿島は、前日にJ1の第1ステージ優勝を決めたばかり。練習前には代表のチームメートからも祝福されたが、「こっちはこっちで最後の選考になる。(五輪メンバーに)選ばれるようにアピールしたい」。
また、南ア戦は故郷の熊本でも地上波で放送されるだけに「見てくれる人が笑顔になるよう、戦っている姿を見せたい」と話した。

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U-23日本代表に合流した植田と櫛引である。
代表のチームメイトから鹿島の1stステージ優勝を祝福されたとのこと。
「優勝といってもまだ第1ステージだけ。このぐらいじゃ満足できないし、年間王者を目指して頭を切り替えている」と気を引き締めておる。
また、櫛引は「鹿島と代表は違う。今日からの活動では日本のために戦いたい」と言う。
日の丸を背負い、国民の希望を一手に引き受けるのだ。
活躍を楽しみにしておる。

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[2016年6月26日21時27分]

鹿島の第1S優勝から一夜明け、U-23代表合宿でサイン攻めにあうDF植田(撮影・木下淳)
U-23(23歳以下)日本代表の長野・松本合宿が26日、同市内でスタートした。前日25日にJ1第1ステージを制した鹿島のDF植田直通(21)とGK櫛引政敏(23)が合流。夕方から回復メニューに取り組み、詰めかけたファンのサイン攻めに快く応じた。
練習前の円陣では手倉森誠監督(48)から「第1ステージ優勝おめでとう」と祝福され、チームメートから拍手された。しかし、前期優勝を決めた福岡戦(2-0)にフル出場し、完封で貢献した植田に浮かれた様子は一切なく「まだ第1ステージなので、チャンピオンだと思っていない。満足もしていない。年間優勝を目指して第2ステージを迎える」。続けて「代表は代表でリオ五輪が近い。18人のメンバー入りをかけた最も大事な選考。アピールしたい」と29日のU-23南アフリカ戦(松本)を見据えた。
福岡戦でベンチ入りし、歓喜の瞬間をピッチレベルで味わった櫛引も「鹿島と代表は違う。今日からの活動では日本のために戦いたい」と意識を切り替えた。
U-23練習前に鹿島勢の優勝を祝福 植田「年間王者を目指す」

調整する植田(中央)ら日本イレブン=長野県松本市
リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23(23歳以下)日本代表は26日、長野県松本市に集合し、五輪前の国内最終戦となるU-23南アフリカ代表との国際親善試合(29日・長野県松本平広域公園総合球技場)に向け、合宿を開始した。
練習開始前の円陣で、J1第1ステージを制した鹿島勢が拍手で祝福された。中心として活躍したDF植田の表情からは自信がうかがえ「優勝といってもまだ第1ステージだけ。このぐらいじゃ満足できないし、年間王者を目指して頭を切り替えている」という語り口も堂々としていた。
第1ステージは出場機会がなかったGK櫛引は「ここは鹿島とは別のチーム。代表のときは代表のことだけ。五輪に向けてやっていきたい」と話した。

練習、ランニングする植田直通(中央)=長野県内(撮影・森田達也)
U-23、鹿島のJ1第1S制覇祝福も植田「満足できない」

U-23日本代表の植田直通
サッカー・U-23日本代表強化合宿(26日、長野・松本市内)練習開始前の円陣では、J1第1ステージ優勝を果たした鹿島のDF植田とGK櫛引が拍手で祝福された。今季17試合で失点わずか10とリーグ最強の守備陣を形成した植田は「第1ステージでは満足できない」ときっぱり。五輪本大会のメンバー入りが確実視されているが、「サッカーに絶対はない。気を抜くことは許されない」と南アフリカ戦へ全力を尽くすことを約束した。

練習、ランニングの植田直通(右から二人目)=長野県内(撮影・森田達也)
植田 仮想ナイジェリア戦!内容も結果も出す「サッカーに絶対ない」
U―23日本代表強化合宿

ランニングをする植田
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DF植田はナイジェリアを想定して臨む。南アフリカはリオ五輪初戦の相手と同じアフリカの国。「まだどんなチームかは分からないけど、似ているところもあると思う。しっかり内容も結果も伴った試合をしたい」と、意気込んだ。
本大会メンバー入りは確実視されている不動のセンターバックだが、「サッカーに絶対はない。気を抜くことは許されない」と、油断も隙も見せずピッチに立つ。
[ 2016年6月27日 06:55 ]
DF植田、リオ・モードへ切り替え
2016年6月26日

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リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU-23代表が26日、国際親善試合・U-23南アフリカ代表(29日・松本)に向けて、松本市内での合宿をスタート。DF植田直通(鹿島)は“リオ・モード”へと気持ちを切り替えた。
所属の鹿島は、前日にJ1の第1ステージ優勝を決めたばかり。練習前には代表のチームメートからも祝福されたが、「こっちはこっちで最後の選考になる。(五輪メンバーに)選ばれるようにアピールしたい」。
また、南ア戦は故郷の熊本でも地上波で放送されるだけに「見てくれる人が笑顔になるよう、戦っている姿を見せたい」と話した。

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U-23日本代表に合流した植田と櫛引である。
代表のチームメイトから鹿島の1stステージ優勝を祝福されたとのこと。
「優勝といってもまだ第1ステージだけ。このぐらいじゃ満足できないし、年間王者を目指して頭を切り替えている」と気を引き締めておる。
また、櫛引は「鹿島と代表は違う。今日からの活動では日本のために戦いたい」と言う。
日の丸を背負い、国民の希望を一手に引き受けるのだ。
活躍を楽しみにしておる。

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試行錯誤を重ねながらも伝統を紡ぎ、打ち上げられた常勝軍団復活への狼煙の真価が問われる
鹿島が取り戻した伝統の“小競り合い”と“口論”…一触即発の空気で常勝軍団復活へ

2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージを制した鹿島アントラーズ [写真]=Getty Images
藤江直人
スポーツ報道を主戦場とするノンフィクションライター。
派手なガッツポーズもなければ、勝ちどきの雄叫びも響いてこない。チームカラーのディープレッドに染まったスタンドが狂喜乱舞しているのとは対照的に、ピッチの上にいた鹿島アントラーズの11人は淡々とした反応で試合終了を告げるホイッスルを聞いた。
最下位のアビスパ福岡に勝てば、2位川崎フロンターレの勝敗に関係なく優勝が決まる明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ最終節。場内に正式なアディショナルタイムが表示されないまま、時計の針が94分を20秒ほど回った直後に決着の時が訪れた。
笑顔こそ浮かべているが、歓喜の輪ができるわけではない。キャプテンのMF小笠原満男は福岡戦を最後に退団するDF青木剛とFWジネイの下へ真っ先に歩み寄り、肩を抱き寄せながら労をねぎらった。
前半に奪った2点のリードを、9度目となる零封劇で危なげなく守り切った。前節にヴィッセル神戸から逆転勝利を奪い、初めて立った首位の座を盤石の試合運びで譲らなかった90分間を、MF柴崎岳は冷静かつ独特の口調で表現した。
「ひと区切りとなるファーストステージで優勝できてとりあえず喜んではいますけど、そこまで大はしゃぎしているわけでもない。僕たちにはまだ先があるので」
ステージウィナーは獲得タイトルにはカウントされない。だからこそ、鹿島にとっては通過点となる。それでも前人未到の3連覇を達成した2009シーズン以来、7年ぶりにリーグ戦で「優勝」に絡んだ軌跡がもたらす価値は大きい。
強化部長を務めて21年目を迎えた鈴木満常務取締役が、感慨深げな表情を浮かべる。
「この先の伸び率というか、成長の度合いというものが違ってくる。これから強くなると思う」
神様ジーコが現役復帰を果たした25年前に前身の住友金属蹴球団の監督として日本リーグ2部を戦っていた鈴木氏が描いた青写真のとおり、鹿島は他のJクラブと一線を画すチーム作りで常勝軍団を築いた。
システムはジーコの母国ブラジルが伝統とする「4-4-2」を踏襲。苦境や不振に陥った時に必ず立ち戻れる場所を作った上で、高卒を中心とする新人の有望株を獲得し、チームの主軸がピークに達する3年間と重複させながら哲学を継承させてきた。
例えばジュビロ磐田との死闘となったチャンピオンシップを制し、第1期黄金時代を迎えた1998シーズン。鹿島には小笠原、今もゴールマウスを守るGK曽ヶ端準、現在はギラヴァンツ北九州でプレーするMF本山雅志、2年前に引退したDF中田浩二の「黄金世代」が加入している。
当時の鹿島の中盤には司令塔にビスマルク、ボランチには激しい対人守備を武器としていた本田泰人が君臨していた。後に両者のストロングポイントを引き継ぐ小笠原は、プロの世界へ足を踏み入れた直後の心境をこう振り返ったことがある。
「自分が若い頃も上の人に支えられながらタイトルを取って成長できた部分がある。タイトルを取らなければ見えてこないものがあるし、タイトルを一つ取れば『またああいう経験をしたい』という気持ちも芽生えてくる。その積み重ねでチームは強くなっていく」
決意どおりに21歳にして中心選手となった小笠原は、2000シーズンに史上初の国内三冠制覇、2001シーズンにはJ1連覇の原動力となると、2007シーズンに幕を開けた3連覇でも鹿島をけん引する。
第30節からの5連勝で川崎を逆転するなど、くしくも今シーズンと同じ軌跡を描いた2009シーズンの時点で「黄金世代」は30歳。かねてから「同じチームで勝てるのは3年間が限度」を持論とする鈴木強化部長の青写真では、次の世代へバトンが託されていく過渡期となるはずだった。
しかし、日本サッカー界に訪れた新たな潮流がプランを狂わせる。清水東高校から加入して5年目のDF内田篤人が、2010年7月にブンデスリーガのシャルケへ移籍。日本代表でも活躍していたリーダー候補を快く送り出した時の本音を、鈴木強化部長は苦笑しながら振り返ったことがある。
「一時は中田や柳沢(敦)、小笠原も鹿島を離れて海外へ移籍したように、10年のスパンどころか、幹となる選手が3年ないし4年しか在籍しないことを前提に、チームを作らなければいけなくなった。サッカー人生は一度限りだし、海外移籍に対してダメと言うつもりはないけど、内田や大迫(勇也)が今もプレーしていればもっと強い鹿島になっていますよ」
3連覇を達成した遺産で2010シーズンの天皇杯を制し、2011シーズンからはナビスコカップを連覇した一方で、チームは伸びしろを完全に失っていった。年間を通じて最も安定した力を発揮するチームが頂点に立てるリーグ戦で、優勝争いに絡めなくなった事実が、鹿島の総合力が低下していることを如実に物語っていた。
危機感を抱いた鈴木強化部長は三冠を獲得した当時の指揮官で、厳しい指導で若手を育成できるトニーニョ・セレーゾ監督を2013シーズンから再招へいする。同時にフロントが主導する形で、半ば強引に世代交代を推し進めた。
例えば昌子源がディフェンスリーダーを拝命したのは、米子北高校から加入して4年目の2014シーズン。前年オフに当時31歳だった元日本代表DF岩政大樹(現ファジアーノ岡山)との契約更新をあえて見送り、3年間でJ1出場が13試合にとどまっていた昌子へ大役を継がせた。
本来ならば、世代交代とは若手が実力で勝ち取るもの。フロント主導という異例の形に鹿島が置かれた苦境を悟った岩政は、昌子に熱いエールを託して去っていった。
「お前の潜在能力は高い。必ず鹿島を背負うセンターバックになれる」
トニーニョ・セレーゾ前監督の下で昌子のほか、FW土居聖真、DF植田直通もチャンスを獲得。MF遠藤康は初の2けたゴールを達成し、ジョルジーニョ元監督時代から主軸を担った柴崎は日本代表に招集されるなど、必要不可欠な存在となった。
個々が鍛えられた一方で、紅白戦などで真剣勝負が高じて小競り合いに発展することも日常茶飯事だった鹿島伝統の「激しさ」が失われていく。理由は日々の練習にあった。不慮のケガを恐れていたのか。トニーニョ・セレーゾ前監督は紅白戦などでスライディングタックルを厳禁とした。
しかし、育てることと勝つことの両立を求められるのが鹿島の掟。無冠のままで迎えたトニーニョ・セレーゾ体制の3シーズン目。ファーストステージで8位に甘んじ、セカンドステージでも出遅れた第3節終了後にクラブは決断を下す。ここでトニーニョ・セレーゾ監督を解任し、コーチから石井正忠監督を昇格させたのだ。
石井監督はまず練習におけるスライディングタックルを解禁する。Jリーグが産声を上げた1993シーズンに中盤でプレーし、鈴木強化部長とともにジーコの薫陶を強く受けた指揮官にその理由を聞くと、こんな言葉が返ってきたことがある。
「サッカーの試合で普通に起こるプレーなので、それをちゃんと練習からやっていこうということ。選手たちには、最初のミーティングで『戦う姿勢を見せてほしい』と言いました」
1998シーズンこそ福岡でプレーし、その年限りで引退した石井氏は、翌年からユースのコーチ、トップチームのフィジカルコーチやコーチとして鹿島に携わってきた。トップチームの監督経験はなかったが、創成期から紡がれてきた鹿島の伝統を再び具現化させる上で切り札的な存在だったのは間違いない。
就任からまもなく1年。たとえレクリエーション的なミニゲームでも負けることを拒絶する“勝者のメンタリティー”が、若いチームを蘇らせた。
今年4月の練習中のこと。おとなしいイメージの強い土居が、練習中に選手会長のDF西大伍と怒鳴り合いを演じている。柴崎や昌子と同じ1992年生まれで、ユースから昇格して6年目を迎えた土居は、鹿島の地でプレーしていたジーコのスピリットを直接知らない。それでも小笠原の頼れる背中に触発されながら、鹿島というチームだけに受け継がれるモノが存在していることは理解できた。
「鹿島らしさと言われてもメンバーが違うので。僕らは僕らのサッカーしかできないし、その意味では新しい僕たちらしさというものを、ちょっとは示せたファーストステージだったのかなとは思います。新しい僕たちらしさですか? 今はちょっと分かりません。今シーズンが終わって、初めてそれを言葉にできるのかなと思います。(小笠原)満男さんにしかできないことがあるし、僕らがマネしろと言われてもできないこともある。僕たちなりの(バトンの)受け取り方をしなければいけないと思っているので」
前節の神戸戦では西とFW金崎夢生が激しく口論した。チーム内に漂う、いい意味で妥協を許さない一発触発の雰囲気。守備を巡って何度も火花を散らした、第1次黄金時代のビスマルクとDF秋田豊をダブらせながら、鈴木強化部長は目を細める。
「神戸戦も含めて内容が良くなかったし、自分たちのリズムでできていないのにそれでも勝ち切れる点で、ちょっとは成長したかなと。今日の試合を見ていても分かるとおり、まだまだ小笠原のチームだけど、(若手や中堅が)ピッチに立ってリーグ戦で優勝できたという経験を積めたことは大きい。それだけ力になるということです」
2009シーズンのリーグ優勝を知っているのは、小笠原、曽ヶ端、青木、遠藤の4人だけとなった。もっとも2008シーズンからキャプテンを務めてきた37歳の小笠原は、受け継がれてきたバトンを完全に託すまでには至っていないと力を込める。
「悪い流れの時にコントロールするのが自分の役割。いい流れの時にはどのチームも勝てる。悪い時に『お手上げです』とズルズルいくのではなく、ちょっとやり方を変えてみるなど、どうしなきゃいけないのかをもっと覚える必要がある。一生懸命やるだけでは勝てない。勝ち方というものを覚えた時にこのチームは本当に強くなるし、さらにタイトルを積み重ねていけるチームになる」
だからこそ、ステージ優勝を経験したことで加速される要素もある。古巣の明るい未来を笑顔で確信したのは、青木のユニフォームを着込み、スタンドでステージ優勝を見届けた内田だ。
「結果が出ることですごく成長するというか、もっと強くなる。だから、勝てないチームはいつも2位になるし、一度でもそこを突き破れば優勝できるチームになる。結果が先に出ることが大事なんです」
息つく間もなく7月2日からはセカンドステージが始まる。ホームにガンバ大阪を迎える開幕戦を皮切りに、鹿島が両ステージの完全優勝、そして明治安田生命Jリーグチャンピオンシップで年間王者に挑んでいく過程で、試行錯誤を重ねながらも伝統を紡ぎ、打ち上げられた常勝軍団復活への狼煙の真価が問われる。
文=藤江直人

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鹿島アントラーズ ブログランキングへ
鹿島について記すサッカーキングの藤江氏である。
様々なエピソードを盛り込んでおる。
福岡戦後の満男の行動、岳のコメント、鈴木満常務強化部長の見解、満男ら98年入団組を中心とした黄金期、そして世代交代。
勝者のメンタリティは確実に受け継がれておる。
ただ、岩政退団については異論がある。
当時の報道を顧みるに、岩政本人の新しいチャレンジへの意向が強く、岩政の意思にて退団を決断したとある。
本人も「残りのサッカー人生で個人の幅をさらにひろげたいという思いと、新しい時代へ進もうとするチームでの自分の最後の仕事として、鹿島アントラーズを去ることを決断しました」とコメントしておる。
決してクラブの意向にて「契約更新をあえて見送った」訳ではない。
このあたりは鹿島のクラブとしての方向性を知っておれば、このような文章にはならぬと思われる。
ただ、この年の岩政はレギュラーから外され、CBの世代交代は進められておったこともまた事実である。
しかしながら、源に無理矢理ポジションを与えておったわけではなく、山村への移行がなされておった。
結果的には次年度に源がポジションを得たが、キャンプ時は山村中心に進められており、源は左SBにチャレンジしておった。
この年末に「大役を継がせ」ようとした意図があったわけではない。
鹿島の歴史に触れるのであれば、正確に伝えて欲しいところ。
お願いしたい。

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2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージを制した鹿島アントラーズ [写真]=Getty Images
藤江直人
スポーツ報道を主戦場とするノンフィクションライター。
派手なガッツポーズもなければ、勝ちどきの雄叫びも響いてこない。チームカラーのディープレッドに染まったスタンドが狂喜乱舞しているのとは対照的に、ピッチの上にいた鹿島アントラーズの11人は淡々とした反応で試合終了を告げるホイッスルを聞いた。
最下位のアビスパ福岡に勝てば、2位川崎フロンターレの勝敗に関係なく優勝が決まる明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ最終節。場内に正式なアディショナルタイムが表示されないまま、時計の針が94分を20秒ほど回った直後に決着の時が訪れた。
笑顔こそ浮かべているが、歓喜の輪ができるわけではない。キャプテンのMF小笠原満男は福岡戦を最後に退団するDF青木剛とFWジネイの下へ真っ先に歩み寄り、肩を抱き寄せながら労をねぎらった。
前半に奪った2点のリードを、9度目となる零封劇で危なげなく守り切った。前節にヴィッセル神戸から逆転勝利を奪い、初めて立った首位の座を盤石の試合運びで譲らなかった90分間を、MF柴崎岳は冷静かつ独特の口調で表現した。
「ひと区切りとなるファーストステージで優勝できてとりあえず喜んではいますけど、そこまで大はしゃぎしているわけでもない。僕たちにはまだ先があるので」
ステージウィナーは獲得タイトルにはカウントされない。だからこそ、鹿島にとっては通過点となる。それでも前人未到の3連覇を達成した2009シーズン以来、7年ぶりにリーグ戦で「優勝」に絡んだ軌跡がもたらす価値は大きい。
強化部長を務めて21年目を迎えた鈴木満常務取締役が、感慨深げな表情を浮かべる。
「この先の伸び率というか、成長の度合いというものが違ってくる。これから強くなると思う」
神様ジーコが現役復帰を果たした25年前に前身の住友金属蹴球団の監督として日本リーグ2部を戦っていた鈴木氏が描いた青写真のとおり、鹿島は他のJクラブと一線を画すチーム作りで常勝軍団を築いた。
システムはジーコの母国ブラジルが伝統とする「4-4-2」を踏襲。苦境や不振に陥った時に必ず立ち戻れる場所を作った上で、高卒を中心とする新人の有望株を獲得し、チームの主軸がピークに達する3年間と重複させながら哲学を継承させてきた。
例えばジュビロ磐田との死闘となったチャンピオンシップを制し、第1期黄金時代を迎えた1998シーズン。鹿島には小笠原、今もゴールマウスを守るGK曽ヶ端準、現在はギラヴァンツ北九州でプレーするMF本山雅志、2年前に引退したDF中田浩二の「黄金世代」が加入している。
当時の鹿島の中盤には司令塔にビスマルク、ボランチには激しい対人守備を武器としていた本田泰人が君臨していた。後に両者のストロングポイントを引き継ぐ小笠原は、プロの世界へ足を踏み入れた直後の心境をこう振り返ったことがある。
「自分が若い頃も上の人に支えられながらタイトルを取って成長できた部分がある。タイトルを取らなければ見えてこないものがあるし、タイトルを一つ取れば『またああいう経験をしたい』という気持ちも芽生えてくる。その積み重ねでチームは強くなっていく」
決意どおりに21歳にして中心選手となった小笠原は、2000シーズンに史上初の国内三冠制覇、2001シーズンにはJ1連覇の原動力となると、2007シーズンに幕を開けた3連覇でも鹿島をけん引する。
第30節からの5連勝で川崎を逆転するなど、くしくも今シーズンと同じ軌跡を描いた2009シーズンの時点で「黄金世代」は30歳。かねてから「同じチームで勝てるのは3年間が限度」を持論とする鈴木強化部長の青写真では、次の世代へバトンが託されていく過渡期となるはずだった。
しかし、日本サッカー界に訪れた新たな潮流がプランを狂わせる。清水東高校から加入して5年目のDF内田篤人が、2010年7月にブンデスリーガのシャルケへ移籍。日本代表でも活躍していたリーダー候補を快く送り出した時の本音を、鈴木強化部長は苦笑しながら振り返ったことがある。
「一時は中田や柳沢(敦)、小笠原も鹿島を離れて海外へ移籍したように、10年のスパンどころか、幹となる選手が3年ないし4年しか在籍しないことを前提に、チームを作らなければいけなくなった。サッカー人生は一度限りだし、海外移籍に対してダメと言うつもりはないけど、内田や大迫(勇也)が今もプレーしていればもっと強い鹿島になっていますよ」
3連覇を達成した遺産で2010シーズンの天皇杯を制し、2011シーズンからはナビスコカップを連覇した一方で、チームは伸びしろを完全に失っていった。年間を通じて最も安定した力を発揮するチームが頂点に立てるリーグ戦で、優勝争いに絡めなくなった事実が、鹿島の総合力が低下していることを如実に物語っていた。
危機感を抱いた鈴木強化部長は三冠を獲得した当時の指揮官で、厳しい指導で若手を育成できるトニーニョ・セレーゾ監督を2013シーズンから再招へいする。同時にフロントが主導する形で、半ば強引に世代交代を推し進めた。
例えば昌子源がディフェンスリーダーを拝命したのは、米子北高校から加入して4年目の2014シーズン。前年オフに当時31歳だった元日本代表DF岩政大樹(現ファジアーノ岡山)との契約更新をあえて見送り、3年間でJ1出場が13試合にとどまっていた昌子へ大役を継がせた。
本来ならば、世代交代とは若手が実力で勝ち取るもの。フロント主導という異例の形に鹿島が置かれた苦境を悟った岩政は、昌子に熱いエールを託して去っていった。
「お前の潜在能力は高い。必ず鹿島を背負うセンターバックになれる」
トニーニョ・セレーゾ前監督の下で昌子のほか、FW土居聖真、DF植田直通もチャンスを獲得。MF遠藤康は初の2けたゴールを達成し、ジョルジーニョ元監督時代から主軸を担った柴崎は日本代表に招集されるなど、必要不可欠な存在となった。
個々が鍛えられた一方で、紅白戦などで真剣勝負が高じて小競り合いに発展することも日常茶飯事だった鹿島伝統の「激しさ」が失われていく。理由は日々の練習にあった。不慮のケガを恐れていたのか。トニーニョ・セレーゾ前監督は紅白戦などでスライディングタックルを厳禁とした。
しかし、育てることと勝つことの両立を求められるのが鹿島の掟。無冠のままで迎えたトニーニョ・セレーゾ体制の3シーズン目。ファーストステージで8位に甘んじ、セカンドステージでも出遅れた第3節終了後にクラブは決断を下す。ここでトニーニョ・セレーゾ監督を解任し、コーチから石井正忠監督を昇格させたのだ。
石井監督はまず練習におけるスライディングタックルを解禁する。Jリーグが産声を上げた1993シーズンに中盤でプレーし、鈴木強化部長とともにジーコの薫陶を強く受けた指揮官にその理由を聞くと、こんな言葉が返ってきたことがある。
「サッカーの試合で普通に起こるプレーなので、それをちゃんと練習からやっていこうということ。選手たちには、最初のミーティングで『戦う姿勢を見せてほしい』と言いました」
1998シーズンこそ福岡でプレーし、その年限りで引退した石井氏は、翌年からユースのコーチ、トップチームのフィジカルコーチやコーチとして鹿島に携わってきた。トップチームの監督経験はなかったが、創成期から紡がれてきた鹿島の伝統を再び具現化させる上で切り札的な存在だったのは間違いない。
就任からまもなく1年。たとえレクリエーション的なミニゲームでも負けることを拒絶する“勝者のメンタリティー”が、若いチームを蘇らせた。
今年4月の練習中のこと。おとなしいイメージの強い土居が、練習中に選手会長のDF西大伍と怒鳴り合いを演じている。柴崎や昌子と同じ1992年生まれで、ユースから昇格して6年目を迎えた土居は、鹿島の地でプレーしていたジーコのスピリットを直接知らない。それでも小笠原の頼れる背中に触発されながら、鹿島というチームだけに受け継がれるモノが存在していることは理解できた。
「鹿島らしさと言われてもメンバーが違うので。僕らは僕らのサッカーしかできないし、その意味では新しい僕たちらしさというものを、ちょっとは示せたファーストステージだったのかなとは思います。新しい僕たちらしさですか? 今はちょっと分かりません。今シーズンが終わって、初めてそれを言葉にできるのかなと思います。(小笠原)満男さんにしかできないことがあるし、僕らがマネしろと言われてもできないこともある。僕たちなりの(バトンの)受け取り方をしなければいけないと思っているので」
前節の神戸戦では西とFW金崎夢生が激しく口論した。チーム内に漂う、いい意味で妥協を許さない一発触発の雰囲気。守備を巡って何度も火花を散らした、第1次黄金時代のビスマルクとDF秋田豊をダブらせながら、鈴木強化部長は目を細める。
「神戸戦も含めて内容が良くなかったし、自分たちのリズムでできていないのにそれでも勝ち切れる点で、ちょっとは成長したかなと。今日の試合を見ていても分かるとおり、まだまだ小笠原のチームだけど、(若手や中堅が)ピッチに立ってリーグ戦で優勝できたという経験を積めたことは大きい。それだけ力になるということです」
2009シーズンのリーグ優勝を知っているのは、小笠原、曽ヶ端、青木、遠藤の4人だけとなった。もっとも2008シーズンからキャプテンを務めてきた37歳の小笠原は、受け継がれてきたバトンを完全に託すまでには至っていないと力を込める。
「悪い流れの時にコントロールするのが自分の役割。いい流れの時にはどのチームも勝てる。悪い時に『お手上げです』とズルズルいくのではなく、ちょっとやり方を変えてみるなど、どうしなきゃいけないのかをもっと覚える必要がある。一生懸命やるだけでは勝てない。勝ち方というものを覚えた時にこのチームは本当に強くなるし、さらにタイトルを積み重ねていけるチームになる」
だからこそ、ステージ優勝を経験したことで加速される要素もある。古巣の明るい未来を笑顔で確信したのは、青木のユニフォームを着込み、スタンドでステージ優勝を見届けた内田だ。
「結果が出ることですごく成長するというか、もっと強くなる。だから、勝てないチームはいつも2位になるし、一度でもそこを突き破れば優勝できるチームになる。結果が先に出ることが大事なんです」
息つく間もなく7月2日からはセカンドステージが始まる。ホームにガンバ大阪を迎える開幕戦を皮切りに、鹿島が両ステージの完全優勝、そして明治安田生命Jリーグチャンピオンシップで年間王者に挑んでいく過程で、試行錯誤を重ねながらも伝統を紡ぎ、打ち上げられた常勝軍団復活への狼煙の真価が問われる。
文=藤江直人

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鹿島について記すサッカーキングの藤江氏である。
様々なエピソードを盛り込んでおる。
福岡戦後の満男の行動、岳のコメント、鈴木満常務強化部長の見解、満男ら98年入団組を中心とした黄金期、そして世代交代。
勝者のメンタリティは確実に受け継がれておる。
ただ、岩政退団については異論がある。
当時の報道を顧みるに、岩政本人の新しいチャレンジへの意向が強く、岩政の意思にて退団を決断したとある。
本人も「残りのサッカー人生で個人の幅をさらにひろげたいという思いと、新しい時代へ進もうとするチームでの自分の最後の仕事として、鹿島アントラーズを去ることを決断しました」とコメントしておる。
決してクラブの意向にて「契約更新をあえて見送った」訳ではない。
このあたりは鹿島のクラブとしての方向性を知っておれば、このような文章にはならぬと思われる。
ただ、この年の岩政はレギュラーから外され、CBの世代交代は進められておったこともまた事実である。
しかしながら、源に無理矢理ポジションを与えておったわけではなく、山村への移行がなされておった。
結果的には次年度に源がポジションを得たが、キャンプ時は山村中心に進められており、源は左SBにチャレンジしておった。
この年末に「大役を継がせ」ようとした意図があったわけではない。
鹿島の歴史に触れるのであれば、正確に伝えて欲しいところ。
お願いしたい。

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最後まで青木は、青木のままだった
“鹿島の象徴”と評される青木剛という男。内田篤人も「一緒のチームでやれて嬉しかった」
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
スタンドからは「青木コール」――背番号5に声がかかった。

鹿島でのラストゲームで、ステージ制覇に貢献。プレータイムは限られたものだったが、「失点してはいけない、勝って終わるんだ」という想いでピッチに立ち、有終の美を飾った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
“最後の舞台”はロスタイムに訪れた。
90+4分、ブエノとの交代でピッチに入ると、スタジアムは大きな拍手に包まれる。
鹿島ひと筋16年目となるシーズンの第1ステージ最終節。6月25日の福岡戦は、青木剛にとって、愛すべきクラブでのラストゲームとなった。
福岡戦の2日前、クラブの公式HPが、青木の鳥栖への完全移籍を伝える。
「ファーストステージが最終局面を迎える大事な時期ですが、自分の気持ちをしっかりと伝えたかったので、このタイミングでの発表とさせていただきました」
今季は出場機会になかなか恵まれなかった青木のもとに、鳥栖からオファーが届く。選択肢はふたつあった。ひとつは、鹿島でサッカー人生を全うすること。もうひとつは、新天地で自分の力を試してみたいという想いだった。
簡単には結論を出せなかったが、最終的には新たなチャレンジを選んだ。自分の考えを親しい人間に伝えると、ポジティブな反応が返ってきたという。
「反対をした人が、ひとりもいなかった。『やるべきだ』って」
ピッチに立てないもどかしさに不安を覚えた。だが、周りの評価は“まだまだできる”というものだった。青木自身、フットボーラーとしての生きがいを取り戻したかったから、オファーを受けることにした。
そうして迎えた福岡戦だった。3試合ぶりのベンチ入り。チームは前半に2点のリードを奪う。後半も2-0のままゲームは進むなか、交代のカードが一枚、二枚と切られる。
時計の針はすでに90分を回っている。スタンドからは「青木コール」――背番号5に声がかかった。
「ああやってサポーターの方から、あそこまでコールしてもらえるとは思わなかったので、すごく嬉しかった」
鹿島の一員としての最後の試合。あとどれだけ時間が残されているか分からなかったが、「勝っている状態で、失点してはいけない、勝って終わるんだ、と。そういう気持ちで」ピッチに足を踏み入れた。
そして、ほどなくしてタイムアップ。青木のもとに最初に歩み寄ったのは、小笠原満男だった。
「もっとあいつとプレーしたかった」(小笠原)。

青木(5番)とともに鹿島の黄金期を築いた小笠原(40番)は、去りゆく戦友を「アントラーズを象徴する選手」と称える。写真:徳原隆元
2-0で勝利したとはいえ、小笠原は試合内容に満足していなかった。「もっと良い試合をしていれば……」。そんな想いが胸にこみ上げてきた。
「長く(試合に)出してあげたかった。もっとあいつとプレーしたかった。長いこと、あいつとはやってきたので。本当に尊敬できる人間であり、選手。あいつが見せてきたものを、みんなで引き継いでいかなければいけない」
先述したとおり、青木は今季、鹿島で難しい状況に置かれていた。それでも、決して投げやりになるようなことはなかった。常に高いモチベーションで練習に励んでいた。
「みんな、そういう姿を見ている。自分もそうだけど、若い選手たちは見習わなければいけない。本当に、アントラーズを象徴する選手だと思う」(小笠原)
小笠原に同調するように、青木のことを「鹿島を支えていたと思うし、謙虚で素晴らしい人」と称えるのは、元チームメイトの内田篤人だ。
古巣の大一番に駆けつけた内田はこの日、背番号5のユニホームを身にまとっていた。
「そりゃ、着るでしょ。青木さんの最後なんだから。ショップで買おうとしたけど、売り切れでなくて、ショップの方から昔のユニホームをいただきました」
福岡戦の前日練習には飛び入り参加して、最初のふたり組でのアップは青木と組んだ。今季はほとんど試合に絡めていない青木の身を案じて、「監督と話をするんですか」と投げかけてみた。
「そうしたら、『いや、自分に力が足りないのは分かっているから、自分が乗り越えるだけだ』って。青木さんらしいな、と。ああいう人と一緒のチームでやれて、すごく嬉しく思った」
内田が明かしたエピソードからも、青木が真摯にサッカーに取り組んできたことが分かる。そんな青木自身、自らは鹿島になにを残してきたと考えているのか。このクラブになにを伝えようとしてここまでやってきたのか。

青木の「背番号5」のユニホームを身にまとい、試合を観戦した内田。スタンドからの「青木コール」には、「よく言ってくれた!」とコメント。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
新天地での挑戦は「不安」でもあり「楽しみ」でもある。

鹿島を応援してくれる人たちの笑顔を思い描いてプレーし続けた青木。ファン、サポーターの声援は「しっかりと僕の心に響いていました」。写真:徳原隆元

15年以上、鹿島ひと筋でプレーした青木は、多くの人から愛される存在だった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
「サッカーをやっているなかで、目標は優勝することで、目的はなんなのかと考えた時に、やっぱり、見てくれている人に喜んでもらうことだったり、感動してもらうことだったり、元気になってもらったりとか。残せたかどうかは分からないですけど、自分自身はそういう気持ちでサッカーをここまでやってきました」
鹿島というクラブが「本当に大好き」で、自分が愛すべきクラブを熱心に応援してくれる人々の笑顔を想像し、ここまで戦ってきた。例えば、試合に勝った時、ピッチにいても「ファンやサポーターの方が喜んでくれている姿は、試合が終わった時は本当に目に入る」という。鹿島の選手として喜びを感じる瞬間だ。
サポーターへのメッセージを問われると、次のように語った。
「本当に感謝していますというのを一番に伝えたい。ファン、サポーターの方たちの声援は、しっかりと僕の心に響いていました」
新天地での挑戦に向けては、「正直、不安もある」。もっとも、自分が成長していくためには、これからの経験は必要なものだと考えている。だから、「楽しみでもある」。
引っ越しの準備には、まったく手をつけていない。
「大事な時期でしたし、最後までアントラーズの一員としてやろうと思っていたので。これから荷造りします」
報道陣から「長い間、お世話になりました」と礼を言われると、「こちらこそ、お世話になりました」と律儀に頭を下げる。
最後まで青木は、青木のままだった。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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青木について筆を走らせるサッカーダイジェストの広島氏である。
昨日の福岡戦は青木にとって鹿島でのラストマッチとなった。
サポーターは大きく青木コールをし、青木を送り出す部隊が整った。
短い時間ではあったが、青木がピッチに立ち、勝利の時間を向かえることが出来たことは幸せである。
ステージ制覇を青木と共に向かえることが出来た。
これからは別の道を歩む。
しかしながら、青木が鹿島に多くのタイトルもたらせたことは変わらぬ。
ずっとずっと忘れぬ。
素晴らしい時間をありがとう。
これからも応援しておる。

チンチロリン
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
スタンドからは「青木コール」――背番号5に声がかかった。

鹿島でのラストゲームで、ステージ制覇に貢献。プレータイムは限られたものだったが、「失点してはいけない、勝って終わるんだ」という想いでピッチに立ち、有終の美を飾った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
“最後の舞台”はロスタイムに訪れた。
90+4分、ブエノとの交代でピッチに入ると、スタジアムは大きな拍手に包まれる。
鹿島ひと筋16年目となるシーズンの第1ステージ最終節。6月25日の福岡戦は、青木剛にとって、愛すべきクラブでのラストゲームとなった。
福岡戦の2日前、クラブの公式HPが、青木の鳥栖への完全移籍を伝える。
「ファーストステージが最終局面を迎える大事な時期ですが、自分の気持ちをしっかりと伝えたかったので、このタイミングでの発表とさせていただきました」
今季は出場機会になかなか恵まれなかった青木のもとに、鳥栖からオファーが届く。選択肢はふたつあった。ひとつは、鹿島でサッカー人生を全うすること。もうひとつは、新天地で自分の力を試してみたいという想いだった。
簡単には結論を出せなかったが、最終的には新たなチャレンジを選んだ。自分の考えを親しい人間に伝えると、ポジティブな反応が返ってきたという。
「反対をした人が、ひとりもいなかった。『やるべきだ』って」
ピッチに立てないもどかしさに不安を覚えた。だが、周りの評価は“まだまだできる”というものだった。青木自身、フットボーラーとしての生きがいを取り戻したかったから、オファーを受けることにした。
そうして迎えた福岡戦だった。3試合ぶりのベンチ入り。チームは前半に2点のリードを奪う。後半も2-0のままゲームは進むなか、交代のカードが一枚、二枚と切られる。
時計の針はすでに90分を回っている。スタンドからは「青木コール」――背番号5に声がかかった。
「ああやってサポーターの方から、あそこまでコールしてもらえるとは思わなかったので、すごく嬉しかった」
鹿島の一員としての最後の試合。あとどれだけ時間が残されているか分からなかったが、「勝っている状態で、失点してはいけない、勝って終わるんだ、と。そういう気持ちで」ピッチに足を踏み入れた。
そして、ほどなくしてタイムアップ。青木のもとに最初に歩み寄ったのは、小笠原満男だった。
「もっとあいつとプレーしたかった」(小笠原)。

青木(5番)とともに鹿島の黄金期を築いた小笠原(40番)は、去りゆく戦友を「アントラーズを象徴する選手」と称える。写真:徳原隆元
2-0で勝利したとはいえ、小笠原は試合内容に満足していなかった。「もっと良い試合をしていれば……」。そんな想いが胸にこみ上げてきた。
「長く(試合に)出してあげたかった。もっとあいつとプレーしたかった。長いこと、あいつとはやってきたので。本当に尊敬できる人間であり、選手。あいつが見せてきたものを、みんなで引き継いでいかなければいけない」
先述したとおり、青木は今季、鹿島で難しい状況に置かれていた。それでも、決して投げやりになるようなことはなかった。常に高いモチベーションで練習に励んでいた。
「みんな、そういう姿を見ている。自分もそうだけど、若い選手たちは見習わなければいけない。本当に、アントラーズを象徴する選手だと思う」(小笠原)
小笠原に同調するように、青木のことを「鹿島を支えていたと思うし、謙虚で素晴らしい人」と称えるのは、元チームメイトの内田篤人だ。
古巣の大一番に駆けつけた内田はこの日、背番号5のユニホームを身にまとっていた。
「そりゃ、着るでしょ。青木さんの最後なんだから。ショップで買おうとしたけど、売り切れでなくて、ショップの方から昔のユニホームをいただきました」
福岡戦の前日練習には飛び入り参加して、最初のふたり組でのアップは青木と組んだ。今季はほとんど試合に絡めていない青木の身を案じて、「監督と話をするんですか」と投げかけてみた。
「そうしたら、『いや、自分に力が足りないのは分かっているから、自分が乗り越えるだけだ』って。青木さんらしいな、と。ああいう人と一緒のチームでやれて、すごく嬉しく思った」
内田が明かしたエピソードからも、青木が真摯にサッカーに取り組んできたことが分かる。そんな青木自身、自らは鹿島になにを残してきたと考えているのか。このクラブになにを伝えようとしてここまでやってきたのか。

青木の「背番号5」のユニホームを身にまとい、試合を観戦した内田。スタンドからの「青木コール」には、「よく言ってくれた!」とコメント。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
新天地での挑戦は「不安」でもあり「楽しみ」でもある。

鹿島を応援してくれる人たちの笑顔を思い描いてプレーし続けた青木。ファン、サポーターの声援は「しっかりと僕の心に響いていました」。写真:徳原隆元

15年以上、鹿島ひと筋でプレーした青木は、多くの人から愛される存在だった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
「サッカーをやっているなかで、目標は優勝することで、目的はなんなのかと考えた時に、やっぱり、見てくれている人に喜んでもらうことだったり、感動してもらうことだったり、元気になってもらったりとか。残せたかどうかは分からないですけど、自分自身はそういう気持ちでサッカーをここまでやってきました」
鹿島というクラブが「本当に大好き」で、自分が愛すべきクラブを熱心に応援してくれる人々の笑顔を想像し、ここまで戦ってきた。例えば、試合に勝った時、ピッチにいても「ファンやサポーターの方が喜んでくれている姿は、試合が終わった時は本当に目に入る」という。鹿島の選手として喜びを感じる瞬間だ。
サポーターへのメッセージを問われると、次のように語った。
「本当に感謝していますというのを一番に伝えたい。ファン、サポーターの方たちの声援は、しっかりと僕の心に響いていました」
新天地での挑戦に向けては、「正直、不安もある」。もっとも、自分が成長していくためには、これからの経験は必要なものだと考えている。だから、「楽しみでもある」。
引っ越しの準備には、まったく手をつけていない。
「大事な時期でしたし、最後までアントラーズの一員としてやろうと思っていたので。これから荷造りします」
報道陣から「長い間、お世話になりました」と礼を言われると、「こちらこそ、お世話になりました」と律儀に頭を下げる。
最後まで青木は、青木のままだった。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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青木について筆を走らせるサッカーダイジェストの広島氏である。
昨日の福岡戦は青木にとって鹿島でのラストマッチとなった。
サポーターは大きく青木コールをし、青木を送り出す部隊が整った。
短い時間ではあったが、青木がピッチに立ち、勝利の時間を向かえることが出来たことは幸せである。
ステージ制覇を青木と共に向かえることが出来た。
これからは別の道を歩む。
しかしながら、青木が鹿島に多くのタイトルもたらせたことは変わらぬ。
ずっとずっと忘れぬ。
素晴らしい時間をありがとう。
これからも応援しておる。

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ヤス、次もそういう展開にならないように気を付けたい
年間王者を意識する遠藤は紙一重の結果を反省「あそこで先にやられていたら…」
サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月26日
「立ち上がりに先にやられていたら、どうなっていたか分からなかった」

年間チャンピオンに向けて解消すべき課題を口にした遠藤。次節は難敵のG大阪との対戦で第2ステージが幕を開ける。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1・第1ステージ最終節]鹿島 2-0 福岡 6月25日/カシマ
今季10年目を迎えた遠藤康は、主力として初めて経験するリーグタイトルをこれまで戦ってきた仲間とともに勝ち取れたことをまずは素直に喜んだ。
「ステージ優勝とはいえ、一応タイトルなので獲れたのは嬉しいですし、今日は青木さんとジネイさんが(鹿島での)最後の試合だったので、ふたりのためにも頑張ろうとみんなも考えていたと思う」
しかし、シーズンはまだ道半ば。真の目標とする年間王者に向けて課題も口にした。
「立ち上がりにウチがやられそうな場面もあった。そこで先にやれていたらどうなっていたか分からなかった。良い時間帯で(山本)脩斗君や(土居)聖真が点を取ってくれたおかげで、やりやすくなった」
前節の神戸戦も序盤からリズムを掴めず、先制点を奪われてしまう展開だっただけに、2-0の勝利を得たものの“盤石の勝利”という感覚ではない。「どうなっていたか分からなかった」の言葉にはむしろ、“紙一重の結果”という意識が強く感じられる。
「気負いすぎもあったかもしれないけど、ここ最近は立ち上がりが良くない。今回も良くなかった。次もそういう展開にならないように気を付けたい」
第2ステージは早くも次週の7月2日に開幕。ホームに迎える相手は難敵のG大阪だ。宇佐美貴史が移籍によって離脱するとはいえ、序盤から隙を見せてはまずい相手には違いない。
「第2ステージも第1ステージ以上の結果を残せれば、文句なしの優勝ができると思うし、僕たちの目標も年間王者にある」と力強く語った遠藤。次なる戦いへ向けて、気持ちはすでに切り替わっている。

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ヤスのコメントを伝えるサッカーダイジェストである。
結果は良いものであったが、一つ間違えば最悪のシナリオもあった。
試合開始直後は、チーム全体が固く、攻撃の形を作れずにおった。
この時間帯に決められておれば、異なる結果となったであろう。
ここしばらくの試合の悪しき傾向である。
2ndステージでは、この部分を改善し、より多くの勝ち点を積み上げようではないか。
期待しておる。

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サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月26日
「立ち上がりに先にやられていたら、どうなっていたか分からなかった」

年間チャンピオンに向けて解消すべき課題を口にした遠藤。次節は難敵のG大阪との対戦で第2ステージが幕を開ける。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1・第1ステージ最終節]鹿島 2-0 福岡 6月25日/カシマ
今季10年目を迎えた遠藤康は、主力として初めて経験するリーグタイトルをこれまで戦ってきた仲間とともに勝ち取れたことをまずは素直に喜んだ。
「ステージ優勝とはいえ、一応タイトルなので獲れたのは嬉しいですし、今日は青木さんとジネイさんが(鹿島での)最後の試合だったので、ふたりのためにも頑張ろうとみんなも考えていたと思う」
しかし、シーズンはまだ道半ば。真の目標とする年間王者に向けて課題も口にした。
「立ち上がりにウチがやられそうな場面もあった。そこで先にやれていたらどうなっていたか分からなかった。良い時間帯で(山本)脩斗君や(土居)聖真が点を取ってくれたおかげで、やりやすくなった」
前節の神戸戦も序盤からリズムを掴めず、先制点を奪われてしまう展開だっただけに、2-0の勝利を得たものの“盤石の勝利”という感覚ではない。「どうなっていたか分からなかった」の言葉にはむしろ、“紙一重の結果”という意識が強く感じられる。
「気負いすぎもあったかもしれないけど、ここ最近は立ち上がりが良くない。今回も良くなかった。次もそういう展開にならないように気を付けたい」
第2ステージは早くも次週の7月2日に開幕。ホームに迎える相手は難敵のG大阪だ。宇佐美貴史が移籍によって離脱するとはいえ、序盤から隙を見せてはまずい相手には違いない。
「第2ステージも第1ステージ以上の結果を残せれば、文句なしの優勝ができると思うし、僕たちの目標も年間王者にある」と力強く語った遠藤。次なる戦いへ向けて、気持ちはすでに切り替わっている。

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ヤスのコメントを伝えるサッカーダイジェストである。
結果は良いものであったが、一つ間違えば最悪のシナリオもあった。
試合開始直後は、チーム全体が固く、攻撃の形を作れずにおった。
この時間帯に決められておれば、異なる結果となったであろう。
ここしばらくの試合の悪しき傾向である。
2ndステージでは、この部分を改善し、より多くの勝ち点を積み上げようではないか。
期待しておる。

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植田、戦う姿勢を見せて、笑顔を取り戻したり、期待を持ってもらえればと思います
鹿島DF植田手記 故郷・熊本への思い「笑顔取り戻してもらえれば」
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>前半、鹿島・山本のゴールで笑顔を見せる植田
Photo By スポニチ
勝てば優勝するという試合に出場できて光栄ですし、チャンピオンになれて凄くうれしかったです。今季は開幕前から「全試合無失点でいこう」とDFラインで話し合ってきました。試合の流れが悪くても、DF4枚でどうにかしてやる。0で抑えてやると。人間として成長するためにプレー以外の面も変えました。人見知りで人と話すことが苦手でしたけど、いろいろな人と話すということを実践しています。メディアの方とか凄い嫌いでしたけど、話すようにもなりました。
4月14日には地元の熊本で地震がありました。今でも思い出したくない記憶ではありますけど…。(16日の)湘南戦の朝から、テレビのニュースで熊本のことしか映っていなくて、家族、友達に連絡をして、凄い状況になっていると聞きました。僕が行って何かできることはないかと考え試合後、すぐに航空券を手配しました。翌日、練習に行くと(小笠原)満男さんが「熊本のためなら何でもするから言ってくれ」と、言ってくれました。僕は「きょう行ってきます」と言ったら「俺らも行く」と言ってくれました。
その日の夜に6人で福岡に入ってレンタカーを3台借りて救援物資を買って積み込みました。そして、熊本に入って避難所を回りました。だけど、つらい思いをしている方から、逆に僕たちが元気をもらいました。「サッカー頑張ってね」とか、「鹿島の試合を見てるから」と言われて。
5月5日に鹿嶋市内で募金活動もしました。鹿嶋にいる熊本県民のグループがあって、やろうと決めました。急だったんですけど、たくさんの人が来てくれました。満男さんには何も言ってなかったんですが、どこから聞いたのか、来てくれて。途中から一緒に活動してもらったので、本当に感謝しています。
今月に入って熊本では豪雨被害がありました。地震の後に雨も続いて…。どれだけ熊本を苦しめるんだろうと思います。僕にできることはサッカー。戦う姿勢を見せて、笑顔を取り戻したり、期待を持ってもらえればと思います。

<鹿島・福岡>植田を応援するサポーター
Photo By スポニチ

<鹿島・福岡>トロフィー掲げる植田(中央)ら鹿島イレブン
Photo By スポニチ
[ 2016年6月26日 12:30 ]

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自らのことに口を開く植田である。
守備の仕方、プレイの方向性について。また、地元熊本について語る。
様々なことが植田に重なっておる。
若き植田が整理し、サッカーに集中して勝利を掴み続ければ、大きな収穫と言えよう、
これを糧に成長するのだ。
期待しておる。

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明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>前半、鹿島・山本のゴールで笑顔を見せる植田
Photo By スポニチ
勝てば優勝するという試合に出場できて光栄ですし、チャンピオンになれて凄くうれしかったです。今季は開幕前から「全試合無失点でいこう」とDFラインで話し合ってきました。試合の流れが悪くても、DF4枚でどうにかしてやる。0で抑えてやると。人間として成長するためにプレー以外の面も変えました。人見知りで人と話すことが苦手でしたけど、いろいろな人と話すということを実践しています。メディアの方とか凄い嫌いでしたけど、話すようにもなりました。
4月14日には地元の熊本で地震がありました。今でも思い出したくない記憶ではありますけど…。(16日の)湘南戦の朝から、テレビのニュースで熊本のことしか映っていなくて、家族、友達に連絡をして、凄い状況になっていると聞きました。僕が行って何かできることはないかと考え試合後、すぐに航空券を手配しました。翌日、練習に行くと(小笠原)満男さんが「熊本のためなら何でもするから言ってくれ」と、言ってくれました。僕は「きょう行ってきます」と言ったら「俺らも行く」と言ってくれました。
その日の夜に6人で福岡に入ってレンタカーを3台借りて救援物資を買って積み込みました。そして、熊本に入って避難所を回りました。だけど、つらい思いをしている方から、逆に僕たちが元気をもらいました。「サッカー頑張ってね」とか、「鹿島の試合を見てるから」と言われて。
5月5日に鹿嶋市内で募金活動もしました。鹿嶋にいる熊本県民のグループがあって、やろうと決めました。急だったんですけど、たくさんの人が来てくれました。満男さんには何も言ってなかったんですが、どこから聞いたのか、来てくれて。途中から一緒に活動してもらったので、本当に感謝しています。
今月に入って熊本では豪雨被害がありました。地震の後に雨も続いて…。どれだけ熊本を苦しめるんだろうと思います。僕にできることはサッカー。戦う姿勢を見せて、笑顔を取り戻したり、期待を持ってもらえればと思います。

<鹿島・福岡>植田を応援するサポーター
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<鹿島・福岡>トロフィー掲げる植田(中央)ら鹿島イレブン
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[ 2016年6月26日 12:30 ]

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自らのことに口を開く植田である。
守備の仕方、プレイの方向性について。また、地元熊本について語る。
様々なことが植田に重なっておる。
若き植田が整理し、サッカーに集中して勝利を掴み続ければ、大きな収穫と言えよう、
これを糧に成長するのだ。
期待しておる。

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中田浩二CRO、強かった時に近づいてきたと思う
OB中田浩二氏が語る鹿島の進化 “なあなあ”卒業、戦う集団に
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

サポーターとともに優勝を喜ぶ植田(左から2人目)ら鹿島イレブン
<鹿島・福岡>サポーターとともに優勝を喜ぶ植田(左から2人目)ら鹿島イレブン
Photo By スポニチ
――昨季途中で石井監督が就任。トニーニョ・セレーゾ前監督時代のブロックを敷く守備から、前戦からボールを追い込む守備に進歩した。
中田氏 石井監督になって、全員がハードワークするようになった。DFだけではなく、(金崎)夢生が前から守備をするし。みんなサボらずにやっている。そして、(センターバックの昌子)源と植田。GKの曽ケ端の3人が安定している。
――中田氏と同期入団のMF小笠原主将も中盤で目を光らせる。
中田氏 満男(小笠原)の存在は目立たないけど、危険なところをつぶしている。本当にうまくはまっている。
――小笠原とはチームの進化についてどんな話を?
中田氏 (小笠原が)チームが良くなっている、というのは言っている。今までは若手が好き勝手にやっていたが、(西)大伍とか(遠藤)ヤスがチームメートに厳しいことを言ったり。戦う集団になったと思う。今までは満男1人がピッチで“ああだ、こうだ”言っていたのが、夢生もチームメートに要求するし。なあなあだった集団が、勝つためにやるべきことを考える集団に変わった。
――その姿は中田氏がピッチ上で見ていた常勝軍団とダブりつつある。 中田氏 鹿島が強かった時って、秋田(豊)さんだったり本田(泰人)さんが厳しい要求をチームメートにしていた。その強かった時に近づいてきたと思う。批判じゃなくて、勝つためにどうするかという声が出てきた。
――第1ステージ優勝はあくまでも通過点。国内主要タイトル獲得こそが常勝軍団の完全復活と言える。
中田氏 クラブとしてもそういう意識。第1ステージを獲って、何かが変わるわけじゃないし、何かを成し遂げたわけじゃない。年間チャンピオンを狙ってやっていくと思う。
[ 2016年6月26日 10:35 ]

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「なあなあだった集団が、勝つためにやるべきことを考える集団に変わった」と評する中田浩二CROである。
チームを間近で観ておる中田が言うのであれば、そうなのであろう。
考えることを選手自らが行うチームは強い。
鹿島は強い集団と成った。
そして、更に強くなるであろう。
楽しみである。

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明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

サポーターとともに優勝を喜ぶ植田(左から2人目)ら鹿島イレブン
<鹿島・福岡>サポーターとともに優勝を喜ぶ植田(左から2人目)ら鹿島イレブン
Photo By スポニチ
――昨季途中で石井監督が就任。トニーニョ・セレーゾ前監督時代のブロックを敷く守備から、前戦からボールを追い込む守備に進歩した。
中田氏 石井監督になって、全員がハードワークするようになった。DFだけではなく、(金崎)夢生が前から守備をするし。みんなサボらずにやっている。そして、(センターバックの昌子)源と植田。GKの曽ケ端の3人が安定している。
――中田氏と同期入団のMF小笠原主将も中盤で目を光らせる。
中田氏 満男(小笠原)の存在は目立たないけど、危険なところをつぶしている。本当にうまくはまっている。
――小笠原とはチームの進化についてどんな話を?
中田氏 (小笠原が)チームが良くなっている、というのは言っている。今までは若手が好き勝手にやっていたが、(西)大伍とか(遠藤)ヤスがチームメートに厳しいことを言ったり。戦う集団になったと思う。今までは満男1人がピッチで“ああだ、こうだ”言っていたのが、夢生もチームメートに要求するし。なあなあだった集団が、勝つためにやるべきことを考える集団に変わった。
――その姿は中田氏がピッチ上で見ていた常勝軍団とダブりつつある。 中田氏 鹿島が強かった時って、秋田(豊)さんだったり本田(泰人)さんが厳しい要求をチームメートにしていた。その強かった時に近づいてきたと思う。批判じゃなくて、勝つためにどうするかという声が出てきた。
――第1ステージ優勝はあくまでも通過点。国内主要タイトル獲得こそが常勝軍団の完全復活と言える。
中田氏 クラブとしてもそういう意識。第1ステージを獲って、何かが変わるわけじゃないし、何かを成し遂げたわけじゃない。年間チャンピオンを狙ってやっていくと思う。
[ 2016年6月26日 10:35 ]

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「なあなあだった集団が、勝つためにやるべきことを考える集団に変わった」と評する中田浩二CROである。
チームを間近で観ておる中田が言うのであれば、そうなのであろう。
考えることを選手自らが行うチームは強い。
鹿島は強い集団と成った。
そして、更に強くなるであろう。
楽しみである。

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シャルケ・篤人、他力じゃなく自分の力で勝ち切って終わるのが鹿島らしいかな
内田篤人が古巣・鹿島の第1ステージ制覇を祝福。「優勝って文字が出てくると『らしいな』って思う」
橋本啓(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
「他力じゃなく自分の力で勝ち切って終わるのが鹿島らしい」

第1ステージ優勝が懸かった福岡との大一番には、内田(中央)や大迫(右)、中田浩二氏らOB陣の姿が見られた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第1ステージ17節]鹿島×福岡 6月26日/県立カシマサッカースタジアム
鹿島の第1ステージ優勝が懸かった大一番には、OBの内田篤人(シャルケ)も駆けつけた。
右膝の怪我から復活を期す内田は現在、古巣の鹿島でリハビリをかねた練習に参加中。同じくOBの大迫勇也(ケルン)とともに試合を見守り、かつて自らも苦楽を味わったスタジアムで歓喜の瞬間を見届けた。
2点のリードを手堅く守っての勝利に、内田は「勝つところがやっぱりいいんじゃないですか。他力じゃなく自分の力で勝ち切って終わるのが鹿島らしいかな。ちょっと前半ミスが多かったけどね」とコメント。
福岡のウェリントンへの対応にも触れ「勝てない部分もあったけど、周りがうまくサポートしながら対応していたなという印象です。とにかく僕のなかでは、勝てばよしです」と、大一番で結果を掴んだ部分を評価した。
直近では、2015年にナビスコカップを制しているが、リーグ戦でのタイトルは09年以来7年ぶり。第1ステージ終盤で見事に巻き返し、“常勝軍団”らしく最後にタイトルを勝ち取ったチームには、愛情たっぷりの祝福メッセージも送った。
「鹿島は優勝して当然と言うか、勝たなきゃいけないクラブだと一ファンとしては思っている。勝てないのを見ると『なにしてんだ』っていう気持ちにもなりますけど、ニュースで優勝って文字が出てくると『らしい』なって思いますね」
一方で、怪我の状況についても言及し、今後の展望もこう明かしている。
「だいぶ(状態は)上がってきているので、もう少し練習を積み重ねて不安とかがなくなってくればいけるかなという気がしますけどね。シーズンの頭からいけるかは微妙なところ。1年半休んでいたわけで、1、2か月の練習でポンってやるとまた違った感じもあるので。もちろん、ちゃんとできそうであれば合宿から参加します」
本格復帰までもう少々時間はかかりそうだが、着実に前進し続けているのは確かなようだ。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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シャルケの篤人からコメントを引き出したサッカーダイジェストの橋本氏である。
福岡戦を観戦し、鹿島の鹿島たるやを述べた。
鹿島らしくステージ制覇を成し遂げた。
篤人は鹿島というチームをよく知る。
「らしい」という言葉に表れておる。
篤人に鹿島らしさをより伝えるため、年間一位、CS制覇を成し遂げたい。
また、自らの状態について口を開いておる。
即復帰というほどではないが、回復は進んでおる様子。
篤人の復活を祈っておる。

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橋本啓(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
「他力じゃなく自分の力で勝ち切って終わるのが鹿島らしい」

第1ステージ優勝が懸かった福岡との大一番には、内田(中央)や大迫(右)、中田浩二氏らOB陣の姿が見られた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第1ステージ17節]鹿島×福岡 6月26日/県立カシマサッカースタジアム
鹿島の第1ステージ優勝が懸かった大一番には、OBの内田篤人(シャルケ)も駆けつけた。
右膝の怪我から復活を期す内田は現在、古巣の鹿島でリハビリをかねた練習に参加中。同じくOBの大迫勇也(ケルン)とともに試合を見守り、かつて自らも苦楽を味わったスタジアムで歓喜の瞬間を見届けた。
2点のリードを手堅く守っての勝利に、内田は「勝つところがやっぱりいいんじゃないですか。他力じゃなく自分の力で勝ち切って終わるのが鹿島らしいかな。ちょっと前半ミスが多かったけどね」とコメント。
福岡のウェリントンへの対応にも触れ「勝てない部分もあったけど、周りがうまくサポートしながら対応していたなという印象です。とにかく僕のなかでは、勝てばよしです」と、大一番で結果を掴んだ部分を評価した。
直近では、2015年にナビスコカップを制しているが、リーグ戦でのタイトルは09年以来7年ぶり。第1ステージ終盤で見事に巻き返し、“常勝軍団”らしく最後にタイトルを勝ち取ったチームには、愛情たっぷりの祝福メッセージも送った。
「鹿島は優勝して当然と言うか、勝たなきゃいけないクラブだと一ファンとしては思っている。勝てないのを見ると『なにしてんだ』っていう気持ちにもなりますけど、ニュースで優勝って文字が出てくると『らしい』なって思いますね」
一方で、怪我の状況についても言及し、今後の展望もこう明かしている。
「だいぶ(状態は)上がってきているので、もう少し練習を積み重ねて不安とかがなくなってくればいけるかなという気がしますけどね。シーズンの頭からいけるかは微妙なところ。1年半休んでいたわけで、1、2か月の練習でポンってやるとまた違った感じもあるので。もちろん、ちゃんとできそうであれば合宿から参加します」
本格復帰までもう少々時間はかかりそうだが、着実に前進し続けているのは確かなようだ。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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シャルケの篤人からコメントを引き出したサッカーダイジェストの橋本氏である。
福岡戦を観戦し、鹿島の鹿島たるやを述べた。
鹿島らしくステージ制覇を成し遂げた。
篤人は鹿島というチームをよく知る。
「らしい」という言葉に表れておる。
篤人に鹿島らしさをより伝えるため、年間一位、CS制覇を成し遂げたい。
また、自らの状態について口を開いておる。
即復帰というほどではないが、回復は進んでおる様子。
篤人の復活を祈っておる。

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説得力のある小笠原満男の言葉
説得力のある小笠原満男の言葉。「本当の意味でのタイトル、喜びを味わえるように」
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
「この先、負けていけば、この優勝はなんの意味も持たなくなる」。

ステージ制覇を決めたことは「嬉しく思う」が、“本当のタイトル”ではないだけに満足はしていない。視線はすでに、次なる戦いに向けられている。写真:徳原隆元
J1のリーグタイトル奪還を最大のミッションとする今季、まずは第1ステージを制した。それはそれで喜ばしいことと受け止めてはいるが、まだなにも勝ち得ていないことを十分に理解している。
「多くのサポーターの方に来ていただいたなかで、優勝を決められて嬉しく思いますけど、まだファーストステージを獲っただけ。本当の意味でのタイトルとは言えない。この先も勝っていくことが、本当のタイトルにつながっていく。満足することなく、これからも勝ち続けていけるように頑張りたい」
ステージ制覇はひとつの成果ではある。しかし、“本当のタイトル”ではないと言う。それだけに、喜びも半分といったところか。「この先、負けていけば、この優勝はなんの意味も持たなくなる」と、小笠原満男は早くも危機感を口にする。
鹿島で幾多もの栄冠を手にしてきた。タイトルの重みを、最上の喜びを、誰よりも知っている。だからこそ、その言葉には説得力がある。
「本当のJリーグの優勝のタイトルは、こんなもんじゃない。ここで満足しちゃダメ。本当の意味でのタイトル、喜びを味わえるように」
視線はすでにこれから先の戦いに向けられている。「一週間後、すぐ試合がある。そこに向かっていきたい」と、立ち止まるつもりはない。それは、チームの戦いぶりには到底、満足できるレベルにないからでもある。
川崎とのデッドヒートを繰り広げるなか、相手のことは気にしていなかった。それよりも「自分たちがどれだけ勝てたか。どういう試合ができていたのか」に集中した。
最後は6連勝を飾り、最終節を前に川崎を抜いて首位に立って、そのままフィニッシュ。貫禄の勝負強さを見せつけたが、もしかしたら不安のほうが大きかったのかもしれない。
「ここ最近、90分間を通じて、良い試合をできているかと言ったら、そうじゃない。年間で勝っていくには、もっと内容を良くしていかないと、この先、勝っていけないと思う」
序盤はなかなかリズムが掴めなかった今節の福岡戦だけでなく、前半にリードを許した前節の神戸戦、さらにその前の浦和戦も「前半は押し込まれる展開」(石井正忠監督)と、試合に入り方に難を残しているのは、ひとつの課題である。
小笠原自身、「良くない時間帯が続いているし、失点してもおかしくないシーンもある」と認めている。
チームとして修正しなければいけない点は少なくない。もっとも、内容に課題を抱えているからこそ、見えてくる強さもあるようだ。
その“術”の中心にいるのが、絶対的な精神的支柱の小笠原だ。

福岡戦では攻守にフル回転の働きで勝利に貢献。局面をガラリと変える正確なサイドチェンジや、狙いを定めた中盤でのボール奪取はまさに職人芸だった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
理想を言えば、「最初から最後まで、自分たちの狙いとしたサッカーができるように」ということになる。しかし、サッカーは相手のあるスポーツであり、そういつも自分たちの思いどおりに行くわけではない。
「今日の試合も、勢いを持って入りたかった」
実際はそうはいかなかったが、自分たちのリズムでなくても、簡単には崩されない「“術”を持っているのがこのチームの良さ」だからだ。
「上手くいかないなりにも、みんなでピッチの中で話をして、勝機を見出して、また自分たちのペースにできるっていうのは、このチームの強さだと思う」
その“術”の中心にいるのが、小笠原だ。福岡戦では、開始早々、自分たちのパスミスから危ない場面を招いた。5分を過ぎたあたりだろうか、腕章を巻く背番号40は、「落ち着け!」と言わんばかりに両手を上下させて、チーム全体に声をかけていた。
「立ち上がりに上手くいかなくても、ズルズルいくんじゃなくて、やり方を変えてみたりとか、そういう時にどうしなければいけないかを、このチームはもっと覚える必要がある。それができるようになれば、もっとタイトルを積み重ねられると思う」
今さら記すまでもないが、小笠原は鹿島の絶対的な精神的支柱である。「チームをコントロールするのが自分の役割」と言う男は、責任感や自覚をさらに強くしている。
2年前には中田浩二が引退した。今季は本山雅志が北九州に移籍。そして、今回の福岡戦を最後に、鹿島ひと筋16年目の青木剛が鳥栖に新天地を求める。
同世代の仲間が次々とチームを離れていくなか、「俺に圧し掛かってくるものは多くなりますけど」と、気持ちをさらに引き締めているのは間違いない。
福岡との第1ステージ最終節はホームで迎えた。ステージ制覇を見届けようと、3万人以上が足を運んだカシマスタジアムのピッチの上で、小笠原はこんなことを考えていた。
「3万人も入ってくれて、いいもんだなと思いました。だけど、満員になった時はもっと迫力があるし、それは選手の力にもなって、見に来てくれた人たちが、『また見たい』と思ってもらえるような、すごく良い雰囲気にもなる」
すぐ始まる第2ステージに向け、その先のチャンピオンシップ、そして7年ぶりの年間チャンピオンを見据えて、小笠原は誓う。
「僕らはそういう(満員の)応援をしてもらえるに値するチームになっていかなければいけない。そのためには、もっと勝ち続けて、満員のカシマスタジアムで、また勝利を届けられたらと思います」
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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小笠原満男について記すサッカーダイジェストの広島氏である。
満男を「鹿島の絶対的な精神的支柱である」と伝える。
精神的支柱以上の存在であることは、観る者には分かっておる。
ゲームをコントロールし、流れを把握しリズムを変える。
満男がいるからこその試合がいくつもあった。
この福岡戦も試合の入り方は良くなかった。
しかしながら、終えてみれば鹿島の勝利である。
このような試合が出来ることも満男がいてこそ。
それもこれも伝承していく鹿島の伝統であろう。
満男と共に勝利を積み重ねる。
楽しみである。

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広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
「この先、負けていけば、この優勝はなんの意味も持たなくなる」。

ステージ制覇を決めたことは「嬉しく思う」が、“本当のタイトル”ではないだけに満足はしていない。視線はすでに、次なる戦いに向けられている。写真:徳原隆元
J1のリーグタイトル奪還を最大のミッションとする今季、まずは第1ステージを制した。それはそれで喜ばしいことと受け止めてはいるが、まだなにも勝ち得ていないことを十分に理解している。
「多くのサポーターの方に来ていただいたなかで、優勝を決められて嬉しく思いますけど、まだファーストステージを獲っただけ。本当の意味でのタイトルとは言えない。この先も勝っていくことが、本当のタイトルにつながっていく。満足することなく、これからも勝ち続けていけるように頑張りたい」
ステージ制覇はひとつの成果ではある。しかし、“本当のタイトル”ではないと言う。それだけに、喜びも半分といったところか。「この先、負けていけば、この優勝はなんの意味も持たなくなる」と、小笠原満男は早くも危機感を口にする。
鹿島で幾多もの栄冠を手にしてきた。タイトルの重みを、最上の喜びを、誰よりも知っている。だからこそ、その言葉には説得力がある。
「本当のJリーグの優勝のタイトルは、こんなもんじゃない。ここで満足しちゃダメ。本当の意味でのタイトル、喜びを味わえるように」
視線はすでにこれから先の戦いに向けられている。「一週間後、すぐ試合がある。そこに向かっていきたい」と、立ち止まるつもりはない。それは、チームの戦いぶりには到底、満足できるレベルにないからでもある。
川崎とのデッドヒートを繰り広げるなか、相手のことは気にしていなかった。それよりも「自分たちがどれだけ勝てたか。どういう試合ができていたのか」に集中した。
最後は6連勝を飾り、最終節を前に川崎を抜いて首位に立って、そのままフィニッシュ。貫禄の勝負強さを見せつけたが、もしかしたら不安のほうが大きかったのかもしれない。
「ここ最近、90分間を通じて、良い試合をできているかと言ったら、そうじゃない。年間で勝っていくには、もっと内容を良くしていかないと、この先、勝っていけないと思う」
序盤はなかなかリズムが掴めなかった今節の福岡戦だけでなく、前半にリードを許した前節の神戸戦、さらにその前の浦和戦も「前半は押し込まれる展開」(石井正忠監督)と、試合に入り方に難を残しているのは、ひとつの課題である。
小笠原自身、「良くない時間帯が続いているし、失点してもおかしくないシーンもある」と認めている。
チームとして修正しなければいけない点は少なくない。もっとも、内容に課題を抱えているからこそ、見えてくる強さもあるようだ。
その“術”の中心にいるのが、絶対的な精神的支柱の小笠原だ。

福岡戦では攻守にフル回転の働きで勝利に貢献。局面をガラリと変える正確なサイドチェンジや、狙いを定めた中盤でのボール奪取はまさに職人芸だった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
理想を言えば、「最初から最後まで、自分たちの狙いとしたサッカーができるように」ということになる。しかし、サッカーは相手のあるスポーツであり、そういつも自分たちの思いどおりに行くわけではない。
「今日の試合も、勢いを持って入りたかった」
実際はそうはいかなかったが、自分たちのリズムでなくても、簡単には崩されない「“術”を持っているのがこのチームの良さ」だからだ。
「上手くいかないなりにも、みんなでピッチの中で話をして、勝機を見出して、また自分たちのペースにできるっていうのは、このチームの強さだと思う」
その“術”の中心にいるのが、小笠原だ。福岡戦では、開始早々、自分たちのパスミスから危ない場面を招いた。5分を過ぎたあたりだろうか、腕章を巻く背番号40は、「落ち着け!」と言わんばかりに両手を上下させて、チーム全体に声をかけていた。
「立ち上がりに上手くいかなくても、ズルズルいくんじゃなくて、やり方を変えてみたりとか、そういう時にどうしなければいけないかを、このチームはもっと覚える必要がある。それができるようになれば、もっとタイトルを積み重ねられると思う」
今さら記すまでもないが、小笠原は鹿島の絶対的な精神的支柱である。「チームをコントロールするのが自分の役割」と言う男は、責任感や自覚をさらに強くしている。
2年前には中田浩二が引退した。今季は本山雅志が北九州に移籍。そして、今回の福岡戦を最後に、鹿島ひと筋16年目の青木剛が鳥栖に新天地を求める。
同世代の仲間が次々とチームを離れていくなか、「俺に圧し掛かってくるものは多くなりますけど」と、気持ちをさらに引き締めているのは間違いない。
福岡との第1ステージ最終節はホームで迎えた。ステージ制覇を見届けようと、3万人以上が足を運んだカシマスタジアムのピッチの上で、小笠原はこんなことを考えていた。
「3万人も入ってくれて、いいもんだなと思いました。だけど、満員になった時はもっと迫力があるし、それは選手の力にもなって、見に来てくれた人たちが、『また見たい』と思ってもらえるような、すごく良い雰囲気にもなる」
すぐ始まる第2ステージに向け、その先のチャンピオンシップ、そして7年ぶりの年間チャンピオンを見据えて、小笠原は誓う。
「僕らはそういう(満員の)応援をしてもらえるに値するチームになっていかなければいけない。そのためには、もっと勝ち続けて、満員のカシマスタジアムで、また勝利を届けられたらと思います」
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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小笠原満男について記すサッカーダイジェストの広島氏である。
満男を「鹿島の絶対的な精神的支柱である」と伝える。
精神的支柱以上の存在であることは、観る者には分かっておる。
ゲームをコントロールし、流れを把握しリズムを変える。
満男がいるからこその試合がいくつもあった。
この福岡戦も試合の入り方は良くなかった。
しかしながら、終えてみれば鹿島の勝利である。
このような試合が出来ることも満男がいてこそ。
それもこれも伝承していく鹿島の伝統であろう。
満男と共に勝利を積み重ねる。
楽しみである。

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岳、このチームには立ち返れる場所がある
「ライバルが躓いてくれた幸運もあったけれど」――背番号10・柴崎岳は第1ステージ制覇の要因をどう捉えているのか?
橋本啓(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
「良い守備から攻撃につなげられているのは間違いない」

第1ステージの全試合でフル出場した柴崎(10番)。福岡戦では、CKから先制点をアシストするなど、随所に効果的なプレーを見せた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第1ステージ17節]鹿島2-0福岡 6月26日/県立カシマサッカースタジアム
第1ステージ制覇が懸かった大一番で、柴崎岳は期待どおりに仕事を果たした。
27分、CKのキッカーとして右サイドから正確なボールを供給すると、エリア内に飛び込んだ山本脩斗の頭にピタリと合わせ先制点を演出。序盤にやや押されていたチームを勢いづけた意味でも、エースが果たした仕事には十分な価値があった。
中盤の底での振る舞い方も実に効果的で、ボランチコンビを組んだ小笠原満男とうまく補完関係を築きつつ、時に前線へ攻め上がりアクセントを加味。味方への的確なサポートで攻撃のリズムを生む役割も忠実にこなした。
試合後「勝利に貢献できて良かった」と安堵した柴崎は、一方で、直近6試合を6連勝で駆け抜け、第1ステージ制覇へ漕ぎ着けた要因についても言及。背番号10を纏うエースMFは、こう捉えているようだ。
「上手くいったり、いかなかったりする時があるなかで、このチームには立ち返れる場所がある。やるべきことは皆が分かっていますし、そこがこういう結果を生んだんじゃないかなと。
もちろん、(優勝を争っていた)ライバルのチームが思うように結果を残せなかった部分で幸運もありましたけど、そんななかでも僕らは勝ち続けられたのが大きい」
確固たる自信を掴みつつある一方、柴崎は今後へ気を引き締めることも忘れない。
「とりあえず、これでひと区切りつけて、またゼロからという想いで次の戦いが始まる。このアドバンテージを考えずに、第2ステージも優勝に向かって頑張っていきたい。失点も少ないですし、チーム全体の守備意識が高まっている。良い守備から攻撃につなげられているのは間違いないので、よりその質を高くして第2ステージを戦えたらと思います」
完全優勝に向かって臨む第2ステージは、難敵のG大阪戦(7月2日/カシマ)で幕を開ける。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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岳について筆を走らせるサッカーダイジェストの橋本氏である。
福岡戦でのプレイ、1stステージを振り返ってを伝えておる。
岳は、鹿島というクラブがどういうものか染みついておることがよくわかる。
岳と共にリーグタイトルを得ようではないか。
期待しておる。

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橋本啓(サッカーダイジェスト)
2016年06月26日
「良い守備から攻撃につなげられているのは間違いない」

第1ステージの全試合でフル出場した柴崎(10番)。福岡戦では、CKから先制点をアシストするなど、随所に効果的なプレーを見せた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第1ステージ17節]鹿島2-0福岡 6月26日/県立カシマサッカースタジアム
第1ステージ制覇が懸かった大一番で、柴崎岳は期待どおりに仕事を果たした。
27分、CKのキッカーとして右サイドから正確なボールを供給すると、エリア内に飛び込んだ山本脩斗の頭にピタリと合わせ先制点を演出。序盤にやや押されていたチームを勢いづけた意味でも、エースが果たした仕事には十分な価値があった。
中盤の底での振る舞い方も実に効果的で、ボランチコンビを組んだ小笠原満男とうまく補完関係を築きつつ、時に前線へ攻め上がりアクセントを加味。味方への的確なサポートで攻撃のリズムを生む役割も忠実にこなした。
試合後「勝利に貢献できて良かった」と安堵した柴崎は、一方で、直近6試合を6連勝で駆け抜け、第1ステージ制覇へ漕ぎ着けた要因についても言及。背番号10を纏うエースMFは、こう捉えているようだ。
「上手くいったり、いかなかったりする時があるなかで、このチームには立ち返れる場所がある。やるべきことは皆が分かっていますし、そこがこういう結果を生んだんじゃないかなと。
もちろん、(優勝を争っていた)ライバルのチームが思うように結果を残せなかった部分で幸運もありましたけど、そんななかでも僕らは勝ち続けられたのが大きい」
確固たる自信を掴みつつある一方、柴崎は今後へ気を引き締めることも忘れない。
「とりあえず、これでひと区切りつけて、またゼロからという想いで次の戦いが始まる。このアドバンテージを考えずに、第2ステージも優勝に向かって頑張っていきたい。失点も少ないですし、チーム全体の守備意識が高まっている。良い守備から攻撃につなげられているのは間違いないので、よりその質を高くして第2ステージを戦えたらと思います」
完全優勝に向かって臨む第2ステージは、難敵のG大阪戦(7月2日/カシマ)で幕を開ける。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

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岳について筆を走らせるサッカーダイジェストの橋本氏である。
福岡戦でのプレイ、1stステージを振り返ってを伝えておる。
岳は、鹿島というクラブがどういうものか染みついておることがよくわかる。
岳と共にリーグタイトルを得ようではないか。
期待しておる。

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石井監督、昨年の広島さんが積み重ねた勝点74を上回りたい
【鹿島】石井監督が完全優勝へ意欲十分!「第1Sの3分け2敗を勝ちにつなげる」
サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月26日
「昨年の広島さんが積み重ねた勝点74を上回りたい」

鹿島をステージ制覇に導いた石井監督。就任以降、ナビスコカップに続き2つ目のタイトル獲得となった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1・第1ステージ最終節] 鹿島 2-0 福岡 6月25日/カシマ
事実上の「完全優勝宣言」と言っていいだろう。
第1ステージ優勝を決めた試合後の監督会見。鹿島の石井監督は、第2ステージへの意気込みを問われ、こう答えた。
「まず第1ステージで優勝できてチャンピオンシップに出る権利を取れたが、まだシーズンは終わっていない。第2ステージは、第1ステージ以上の得点を取りたいし、失点も減らしたい。勝点も昨年広島さんが積み重ねた74点を上回りたい」
第1ステージ優勝は通過点。昨年年間1位の座を獲得した広島を上回る勝点を目指すと語った指揮官の視線の先には、当然第2ステージ制覇、チャンピオンシップ制覇がある。
「第1ステージでは3分け2敗しているが、そこも勝ちにつなげたいと思っている。第2ステージは、第1ステージよりもさらにいい成績を残せるように戦っていきたい」
ステージ優勝を果たしたとはいえ、2位の川崎とはいまだ勝点1差。年間トップの座を得るには、まだまだ安泰ではない。
それでも、指揮官は福岡戦の37分に生まれた2点目のゴールに、チームとして積み重ねてきたものの確かさを感じ取っている。いったんは相手に渡ったボールを素早く敵陣ゴール前で奪い返して金崎→土居とつないでゴールを奪ったシーンだ。
「本当はもっと前からプレッシャーを掛けて相手を圧倒したかったが、これまで積み重ねてきた攻守の切り替えの部分がゲームに出て、得点につながったのは選手たちの意識が高いから」
昨年、監督就任初年度でリーグカップのタイトルを手にして、2年目の今季早くもステージ制覇を成し遂げた。飛ぶ鳥落とす勢いの今なら、完全優勝さえも十分に射程圏内だと思わせる。

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「完全優勝さえも十分に射程圏内だと思わせる」と記すサッカーダイジェストである。
石井監督は1stステージの優勝を喜びながらも、2ndステージに思いを移す。
更なる好成績にて、2ndステージの制覇、年間1位を目指す。
頼もしい指揮官である。

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サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月26日
「昨年の広島さんが積み重ねた勝点74を上回りたい」

鹿島をステージ制覇に導いた石井監督。就任以降、ナビスコカップに続き2つ目のタイトル獲得となった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1・第1ステージ最終節] 鹿島 2-0 福岡 6月25日/カシマ
事実上の「完全優勝宣言」と言っていいだろう。
第1ステージ優勝を決めた試合後の監督会見。鹿島の石井監督は、第2ステージへの意気込みを問われ、こう答えた。
「まず第1ステージで優勝できてチャンピオンシップに出る権利を取れたが、まだシーズンは終わっていない。第2ステージは、第1ステージ以上の得点を取りたいし、失点も減らしたい。勝点も昨年広島さんが積み重ねた74点を上回りたい」
第1ステージ優勝は通過点。昨年年間1位の座を獲得した広島を上回る勝点を目指すと語った指揮官の視線の先には、当然第2ステージ制覇、チャンピオンシップ制覇がある。
「第1ステージでは3分け2敗しているが、そこも勝ちにつなげたいと思っている。第2ステージは、第1ステージよりもさらにいい成績を残せるように戦っていきたい」
ステージ優勝を果たしたとはいえ、2位の川崎とはいまだ勝点1差。年間トップの座を得るには、まだまだ安泰ではない。
それでも、指揮官は福岡戦の37分に生まれた2点目のゴールに、チームとして積み重ねてきたものの確かさを感じ取っている。いったんは相手に渡ったボールを素早く敵陣ゴール前で奪い返して金崎→土居とつないでゴールを奪ったシーンだ。
「本当はもっと前からプレッシャーを掛けて相手を圧倒したかったが、これまで積み重ねてきた攻守の切り替えの部分がゲームに出て、得点につながったのは選手たちの意識が高いから」
昨年、監督就任初年度でリーグカップのタイトルを手にして、2年目の今季早くもステージ制覇を成し遂げた。飛ぶ鳥落とす勢いの今なら、完全優勝さえも十分に射程圏内だと思わせる。

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「完全優勝さえも十分に射程圏内だと思わせる」と記すサッカーダイジェストである。
石井監督は1stステージの優勝を喜びながらも、2ndステージに思いを移す。
更なる好成績にて、2ndステージの制覇、年間1位を目指す。
頼もしい指揮官である。

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杉本太郎、チャンピオンシップを取らないと意味がないと思う
優勝したけど…鹿島のMF杉本太郎が抱える"強烈な後悔”
サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月26日
「左足で打ちたかったですね。あれかぁ……」。杉本はため息混じりに、65分のシーンを振り返った。

スタメンに抜擢された杉本は、献身的に守備に貢献したが、攻撃では持ち味を発揮できなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第1ステージ17節]鹿島2-0福岡 6月25日/県立カシマサッカースタジアム
カイオの出場停止を受け、第1ステージ優勝を決める大一番でスタメンのチャンスを掴んだ杉本太郎は、左MFとして77分間プレーした。
「使ってもらった以上は、チームを代表していますし、責任や誇りを感じながらやっていました」との言葉通りに軽いプレーはなく、献身的に動き回ってスペースを埋め、身体を張った。2-0の無失点勝利に、「そこは最低限できたかなと思います」という守備で貢献したのは、動かしがたい事実だろう。
とはいえ、杉本は、手応えよりも、後悔のほうが強いようだ。持ち味である攻撃面で力を発揮できなかったからである。
本人が特に気にしていたのは、65分の決定機のシーンだ。遠藤からのラストパスをエリア内で受けた杉本は、一度切り返し、右足に持ち替えてシュートを打った。しかし、これがDFにブロックされてしまう。
「(あの場面は)左足で打ちたかったですね。あれかぁ……」
ため息混じりにそう振り返った後、「後悔が残る?」との質問に「そうですね」と答えた。
あるいは、あの場面で左足を振り抜いていたら、勝敗の行方を決定付ける3点目が生まれていたかもしれない。そのゴールは、成長途上の20歳の若者が自信を得る絶好の機会になっていたはずだ。それだけに、本人にとっても痛恨のワンプレーだったのだろう。
「チャンピオンシップを取らないと意味がないと思うので、それに向けて頑張ります」
そう気持ちを切り替えてミックスゾーンを去った杉本は、優勝の喜びよりも後悔を抱えていた。そして、その悔しさを晴らすべく、第2ステージでの”リベンジ”を心に誓っているようだった。

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カイオの代役として出場し、勝利に貢献した杉本太郎である。
持ち味を発揮したが、決定機を決めきらなかったことで後悔の念があるとのこと。
65分にPA内でボールを持つと切り返してシュート、しかし相手DFに当たってしまいゴールとはならなかった。
太郎本人は左足で蹴ればと選択の誤りを語る。
しかしながら、積極性は伝わった。
また、チャンスに絡むことこそ重要である。
太郎の更なる成長を楽しみにしておる。

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サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月26日
「左足で打ちたかったですね。あれかぁ……」。杉本はため息混じりに、65分のシーンを振り返った。

スタメンに抜擢された杉本は、献身的に守備に貢献したが、攻撃では持ち味を発揮できなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第1ステージ17節]鹿島2-0福岡 6月25日/県立カシマサッカースタジアム
カイオの出場停止を受け、第1ステージ優勝を決める大一番でスタメンのチャンスを掴んだ杉本太郎は、左MFとして77分間プレーした。
「使ってもらった以上は、チームを代表していますし、責任や誇りを感じながらやっていました」との言葉通りに軽いプレーはなく、献身的に動き回ってスペースを埋め、身体を張った。2-0の無失点勝利に、「そこは最低限できたかなと思います」という守備で貢献したのは、動かしがたい事実だろう。
とはいえ、杉本は、手応えよりも、後悔のほうが強いようだ。持ち味である攻撃面で力を発揮できなかったからである。
本人が特に気にしていたのは、65分の決定機のシーンだ。遠藤からのラストパスをエリア内で受けた杉本は、一度切り返し、右足に持ち替えてシュートを打った。しかし、これがDFにブロックされてしまう。
「(あの場面は)左足で打ちたかったですね。あれかぁ……」
ため息混じりにそう振り返った後、「後悔が残る?」との質問に「そうですね」と答えた。
あるいは、あの場面で左足を振り抜いていたら、勝敗の行方を決定付ける3点目が生まれていたかもしれない。そのゴールは、成長途上の20歳の若者が自信を得る絶好の機会になっていたはずだ。それだけに、本人にとっても痛恨のワンプレーだったのだろう。
「チャンピオンシップを取らないと意味がないと思うので、それに向けて頑張ります」
そう気持ちを切り替えてミックスゾーンを去った杉本は、優勝の喜びよりも後悔を抱えていた。そして、その悔しさを晴らすべく、第2ステージでの”リベンジ”を心に誓っているようだった。

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カイオの代役として出場し、勝利に貢献した杉本太郎である。
持ち味を発揮したが、決定機を決めきらなかったことで後悔の念があるとのこと。
65分にPA内でボールを持つと切り返してシュート、しかし相手DFに当たってしまいゴールとはならなかった。
太郎本人は左足で蹴ればと選択の誤りを語る。
しかしながら、積極性は伝わった。
また、チャンスに絡むことこそ重要である。
太郎の更なる成長を楽しみにしておる。

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ステージ優勝報道
鹿島金崎「すげえうれしい」今季復帰で量産8発
[2016年6月26日8時27分 紙面から]
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。
攻撃陣の優勝の立役者はFW金崎だった。今季8得点。自己最多の9得点に迫る勢いで得点を量産した。試合後は「すげえうれしい」と満面の笑み。短い言葉に喜びが凝縮されていた。
昨季はポルトガル2部ポルティモネンセから期限付き移籍でプレー。欧州の強豪への移籍を願い、1月には所属先に戻った。だが、強化担当責任者の鈴木常務は「夢生の代わりは夢生しかいない」とあきらめなかった。欧州主要リーグの移籍市場が締まる1月末まで待ち、再タッグ。計10クラブ(日本3、中国1、欧州6)が興味を示す中、鈴木常務は2月上旬、2泊5日の弾丸行程で極秘渡欧した。条件では鹿島以上のクラブがありながら、直談判に心を打たれた金崎は「日本なら鹿島しか考えられない」と復帰した。第2ステージも金崎が暴れれば年間優勝はおのずと近づいてくる。
鹿島が第1S制覇、09年3連覇以来J1タイトル
[2016年6月25日20時58分]

鹿島対福岡 前半、ゴールを決め雄たけびを上げる鹿島MF土居(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制し、07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルを勝ち取った。本拠カシマで最下位の福岡と対戦。前半27分にCKからDF山本脩斗(31)が頭で合わせ先制すると、同37分にFW土居聖真(24)のゴールで追加点。福岡に反撃を許さず、07~09年の3連覇以来となるJ1制覇を飾った。
勝ち点1差で追いかけた2位川崎もホームで5位大宮に2-0で勝利したが、悲願の初タイトルには届かなかった。
ジーコが築き上げたJ最多タイトル数/鹿島クラブ史
[2016年6月25日20時59分]
鹿島が97年以来となるJ1第1ステージ優勝を決めた。07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルとなった。
クラブの略歴は以下のとおり。
◆鹿島アントラーズ 47年に大阪で発足した住友金属蹴球同好会が母体。75年に茨城・鹿島町(現鹿嶋市)に移転し、91年に鹿島アントラーズと改称してJリーグの正会員になる。同7月にジーコが加入し、チーム強化が本格化した。00年にはJ初の3冠、07年からはオリベイラ監督が率いて3連覇を達成した。「アントラーズ」は地元の鹿島神宮名物のシカにちなみ、シカの枝角を意味する英語「アントラー」の意。鹿のように広く愛され、そして、戦いの時は、その鋭い枝角で勇猛果敢に立ち向かい勝利を目指す姿勢を表現したもの。ホームスタジアムは県立カシマサッカースタジアム。J1年間優勝はリーグ最多の7回、リーグカップ優勝は最多6回、天皇杯はJリーグ所属のクラブが参加した92年度以降で最多タイの4回。今季はJ最速でホーム通算250勝を達成した。
鹿島が第1S制覇 青木の花道飾る/鹿-福最終節
[2016年6月25日21時17分]

後半、ゴール前に縦パスを送る鹿島MF小笠原(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制覇した。
勝てば優勝が決まる一戦で福岡に2-0で完勝した。
前半27分、MF柴崎岳(24)の右CKをDF山本修斗(31)が頭で合わせ、均衡を破った。さらに同37分。FW金崎夢生(27)が右サイドからドリブルでペナルティーエリア内に進入。パスを受けたFW土居聖真(24)が右足で流し込んで、リードを広げた。
後半も盤石な試合運びだった。冷静にボールを動かし、チャンスをうかがった。後半ロスタイムには鳥栖への移籍が発表されたクラブ一筋16年目のDF青木剛(33)がピッチに立った。その後、試合終了の笛が鳴った。
鹿島山本「いい形で」ジネイ&青木に惜別有終V弾
[2016年6月25日21時18分]

鹿島対福岡 前半、ゴールを決める鹿島DF山本(右から3人目)。右から2人目はFW金崎(撮影・狩俣裕三)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制し、07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルを勝ち取った。前半27分にCKからDF山本脩斗(31)が頭で合わせ先制、同37分にFW土居聖真(24)のゴールで加点し逃げ切った。
先制ゴールを決めた山本は「(CKの柴崎さんが)いいボールをくれたので決めるだけでした。練習からチームでイメージができていた。決まってよかった」と第一声。クラブ一筋16年目のDF青木剛の鳥栖移籍とFWジネイの退団が決まっており「チーム全員で試合前、ジネイと青木さんをいい形で送りだそうと言っていた。いい形で送り出すことがきて良かった」と惜別弾に感無量の様子だった。
鹿島小笠原、一丸V強調「みんなでつかんだ優勝」
[2016年6月25日21時38分]

後半、ゴール前に縦パスを送る鹿島MF小笠原(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制し、07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルを勝ち取った。前半27分、DF山本脩斗(31)が先制ゴールを決めると同37分にFW土居聖真(24)のゴールで加点した。
試合後、MF小笠原満男主将(37)は「すばらしいスタッフ、すばらしい選手、すばらしいサポーター、みんなでつかんだ優勝。本当にきょう多くのサポーターに集まってもらって僕らの力になった。まだまだステージは続くのでこの先も勝っていけるように頑張りたい」と喜んだ。
鹿島の指導者柳沢コーチ、現役時代に続くステージV
[2016年6月26日5時49分]

鹿島対福岡 セレモニーで鹿島MF柴崎(右)らといっしょに記念撮影する柳沢コーチ(後方左から3人目)(撮影・狩俣裕三)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージを制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。3連覇した09年以来7季ぶりとなる年間優勝へ、11月のチャンピオンシップ出場権と賞金5000万円を獲得した。
元日本代表FWの鹿島柳沢敦コーチ(39)も、現役時代に続くステージ優勝を遂げた。引退と同時に就任した昨季は控え組を担当。トップチームの遠征時、地元に残って教えたMF杉本を大一番の先発に成長させた。今季はトップを担当、試合中はスタンドから分析した情報を現場に落とし込む。「コーチ業を勉強させてもらっている段階。もっと個人も全体も見られるようにならないと」と満足しないが、選手への熱い訓示など昨季はなかった姿だ。
鹿島の前回ステージ制覇は01年後期。東京V戦で柳沢が2得点し、優勝が決まった。当時は24歳の柳沢、22歳の小笠原、曽ケ端らが躍動。今季は24歳柴崎、23歳昌子、21歳植田が中心になって優勝したが「比較はできない。歴史は過去の先輩が積み重ねたもの。今の若手が、自分たちで新たな歴史を積み上げていかないと」。コーチとして世代交代に貢献しつつあるが「もっと先を見ている」と目標は年間優勝だ。王者のDNAを引き継ぐ作業は続く。
GK曽ケ端セーブ率リーグ1位/鹿島Vデータ
[2016年6月26日5時49分]

鹿島対福岡 後半、相手FKをキャッチする鹿島GK曽ケ端(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージを制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。3連覇した09年以来7季ぶりとなる年間優勝へ、11月のチャンピオンシップ出場権と賞金5000万円を獲得した。
<鹿島優勝アラカルト>
▼6度目のステージ優勝 鹿島のステージ優勝は01年の第2ステージ以来、通算6度目で磐田の6度と並び最多タイ。J1年間優勝7度、ルヴァン杯(旧ナビスコ杯)優勝6度、天皇杯優勝4度も最多。
▼サイド攻撃機能 クロスからの得点が今季リーグ最多10点。「データスタジアム」の調べで、クロス成功(味方に合った回数)は86本でリーグ1位、成功率26・3%もトップだった(16節時)。昨季のクロスからの得点は34試合で12点だったが、今季はサイド攻撃が威力を発揮した。
▼GKセーブ率1位 ベテランGK曽ケ端の安定感が光った。GKセーブ率はリーグ1位の79%で、チームの10失点もリーグ最少。無失点試合9度は、昨季第1ステージを無敗で制した浦和の6度を上回った。
常勝軍団鹿島、黄金期再び 通算18冠目の年間Vへ
[2016年6月26日7時37分 紙面から]

第1ステージを制しトロフィーを掲げる鹿島の石井監督(中央)と歓喜するイレブン
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。勝つためにピッチで“ケンカ”する伝統が復活。3連覇した09年以来7季ぶりとなる年間優勝へ、11月のチャンピオンシップ出場権と賞金5000万円を獲得した。
強い。鹿島が、本調子ではなくても勝ち切った。本拠カシマでの「優勝」は07年のリーグ優勝以来。今季最多の3万1636人が詰めかけた聖地が、8年半ぶりに歓喜の舞台となり、優勝Tシャツを着た選手がビクトリーロードを歩いた。
勝てば優勝の中、前半27分に先制した。右CK。MF柴崎が柔らかく浮かせるとDF山本が飛び込んだ。手前のDF植田が相手と競り合った背後でフリーになり、教科書のように頭でたたきつけた。ワンバウンドして力強くゴールに突き刺さる。軽々先手を取った。
10分後に追加点だ。FW金崎が右サイドをドリブルで破り、DFとGKを引きつけてパス。FW土居が難なく合わせた。J1最少の17試合10失点を誇る守備陣に2点もあれば盤石。ホームで過去7勝1分けだった最下位の福岡を一蹴した。
6度目のステージ優勝は最多タイ。年間、ナビスコ杯、天皇杯の全タイトルで国内1位になった。記録にふさわしい黄金期の姿が戻りつつある。14年に中田が引退、15年に本山が移籍。黄金世代が去り、他人任せだった姿勢が変わった。選手会長のDF西は4月の練習中に土居と怒鳴り合い、6月の神戸戦では金崎と口論した。「今までは嫌な気持ちにならないよう、みんな控えていた。でも変えないと」。チームに波及し、福岡戦2日前には20歳杉本と今季加入の28歳永木が声を荒らげた。強化担当21年目の鈴木常務は「かつての秋田とビスマルクのようだ」。試合を無視してでも問題解決した姿が重なった。
ナビスコ杯の2連覇が消滅した5月には、昨夏のセレーゾ監督解任以来となる決起集会を開いた。金崎が提案。本人は当日に予定が入って参加できないオチがついたが、中堅がお膳立てし、最後は小笠原が「ズルズルいっていいのか!」と締めた。第15節で天敵浦和から6年半ぶりに勝利。物足りなかった自覚を原動力に、6連勝で優勝した。
計18冠目の年間優勝を「義務」と位置付けるクラブにとって、前期Vは通過点だ。柴崎は「完全優勝できる権利は鹿島にしかないので第2Sも取る」。今季は創設25周年。まずチャンピオンシップ切符を得たが、黄金時代の再来に向けた序章でしかない。【木下淳】
◆鹿島アントラーズ 1947年(昭22)に大阪で発足した住友金属蹴球同好会が母体で、75年に茨城県鹿島町(現鹿嶋市)に移転した。91年に鹿島アントラーズと改称してJリーグの正会員になる。同年7月にジーコ入団。「アントラーズ」の名称は地元の鹿島神宮名物のシカにちなみ、枝角を意味する英語「アントラー」が由来。14年3月のJ1仙台戦で史上最速のリーグ戦400勝を達成。所在地は茨城県鹿嶋市粟生東山2887。井畑滋社長。
<記録的優勝アラカルト>
▼6度目のステージ優勝 鹿島のステージ優勝は01年の第2ステージ以来、通算6度目で磐田の6度と並び最多タイ。J1年間優勝7度、ナビスコ杯優勝6度、天皇杯優勝4度も最多。
▼サイド攻撃機能 クロスからの得点が今季リーグ最多10点。「データスタジアム」の調べで、クロス成功(味方に合った回数)は86本でリーグ1位、成功率26・3%もトップだった(16節時)。昨季のクロスからの得点は34試合で12点だったが、今季はサイド攻撃が威力を発揮した。
▼GKセーブ率1位 ベテランGK曽ケ端の安定感が光った。GKセーブ率はリーグ1位の79%で、チームの10失点もリーグ最少だった。無失点試合9度は、昨季第1ステージを無敗で制した浦和の6度を上回った。
熊本出身の鹿島植田「DFとしてうれしい」完封V
[2016年6月26日7時38分 紙面から]

トロフィーを掲げる植田(中央)(撮影・狩俣裕三)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。
DF植田は笑顔で優勝カップを掲げた。常勝軍団の頼もしい21歳のDFリーダーは「最終節を無失点で優勝できたのは、DFとしてうれしい」と充実感を漂わせた。今季はわずか失点10だったが「第2ステージはもっと失点を減らしていかないといけない」。早くも次の戦いを見据えていた。
熊本地震で被害のあった宇土市出身。4月中旬、1泊2日の強行軍で故郷に向かい、母校大津高に隣接する大津中などを回った。中学、高校時代に、よく試合をした益城町のグラウンドには何千人が避難していた。疲れながら、物資を探して必死の形相になる人間をテレビ以外で初めて見た。
宇土市では涙目の市長に会い、泣いた。鹿嶋市内で募金活動をした時は、石井監督と小笠原主将が手伝いに来てくれた。鹿島で、U-23日本代表で「自分にはプレーで見せることしかできない」。故郷を思う男は頼もしかった。
鹿島一筋16年青木「出会えて幸せ」第2Sから鳥栖
[2016年6月26日7時38分 紙面から]

チームメートから胴上げされる青木(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
第1ステージ優勝を置きみやげに、また功労者がチームを去る。鹿島の元日本代表DF青木剛(33)が福岡戦を最後に鳥栖へ完全移籍。16年目、クラブ現役3位の通算376試合に出場した守備職人が後半ロスタイムから出場し、日刊スポーツに惜別メッセージを寄せた。
<惜別メッセージ>
ベンチで「青木」コールを聞いた時、グッとくるものがありました。出た時は勝って終わらせることだけ考えていたけど、ピッチに石井監督と握手してから入った時に「これで最後か」と。最後、サポーター席に招いてもらい「アントラーズと出会えて幸せでした」と感謝しました。本当にありがとうございます。鹿島と皆さんが大好きでした。
正式オファーをいただいたのは先週。鹿島でサッカー人生を全うしたい。新天地で自分の力を試したい。2つの思いで葛藤しましたが、選手として幅を広げ、人としても成長するために新たな挑戦を選びました。
01年に入団してから10度のタイトル(リーグ4度、ナビスコ杯4度、天皇杯2度)に恵まれました。すべてに全力だったので最高の試合は挙げられませんが、2年前(14年4月19日)の神戸戦では、自分がハンドでPKを与えて退場した後に逆転負けしました。サッカーを続けてもいいのか、練習場に行く資格があるのか、本気でやめた方がいいんじゃないか。悩み、苦しみました。でも、ファンが応援してくれて心に響いたことは今でも忘れません。
初めての移籍ですが、相談した人は誰1人、反対しませんでした。老け込むには、まだ早いと。気付けば年上は(小笠原)満男さんと曽ケ端さんだけ。岩政さんが移籍し、中田さんが引退し、自分も移籍となりますが、今は新たな経験をしたい意欲の方が強いです。
月曜日に出発します。優勝まで鹿島の一員と思っていたので、まだ荷造りはしていません。新しい人と出会えば新しい自分とも出会える。成長してカシマに帰って来ます。(鹿島DF)
◆青木剛(あおき・たけし)1982年(昭57)9月28日、群馬県高崎市生まれ。前橋育英高から01年に鹿島入り。Jリーグ16クラブが争奪戦を繰り広げた。高卒1年目の3月17日東京V戦でデビュー。01年ワールドユース(現U-20W杯)にも出場。04年アテネ五輪予選で主将を務めたが、本大会は落選。J1通算375試合8得点。日本代表は国際Aマッチ2試合無得点。家族は夫人と3男。183センチ、75キロ。血液型O。
鹿島石井監督がNO1指揮官に 最高勝率7割4分超
[2016年6月26日7時38分 紙面から]
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。
鹿島の石井正忠監督(49)が、昨季のナビスコ杯に続く2つ目のタイトルを手にした。逃げも隠れもしない、前日練習で示唆した先発11人で福岡戦に臨むと、終盤には今夏で退団するFWジネイ、DF青木を送り出した。3万超の観衆が最高潮に達した中、優勝の笛が鳴ると、両腕を小さく上げてガッツポーズ。「何年もリーグ戦のタイトルを取れていなかった。ステージ優勝でも、優勝です」。そう言うとサプライズのウオーターシャワーを浴びた。
就任から11カ月。常勝軍団の歴代最高勝率監督になった。前任トニーニョ・セレーゾ監督の電撃解任を受けて昨年7月に急きょコーチから昇格したが、今節まで23勝3分け5敗の勝率7割4分2厘。ジーコ総監督の7割2分7厘を抜き第1S制覇に箔(はく)を付けた。リーグ全体でも黄金期の磐田の鈴木政一、バウミール両監督に次ぐ3位。鹿島にも復活の期待が漂う。
2年目の今季はキャンプから改革した。ただ走るだけの「素走り」を廃止し、全メニューにボールを絡めた。筋肉の機能性を高める「ファンクショナルトレーニング」も導入。筒型器具バイパー(6~10キロ)を用いて鍛えるもので、序盤は慣れない箇所への刺激で負傷者も出たが、実際のサッカーに則した動作をするため。ステージ6連勝締めが効果を裏付ける。大学時代に運動生理学を専攻し、鹿島で10季、フィジカルコーチを務めた経験でチーム力の底上げに取り組んだ。
現役時代の93年浦和戦で決勝弾を決め、鹿島をJ元年の第1S初代王者に導いた。23年後に指導者としても戴冠。「監督が誰であれ、選手が素晴らしかったので。それに尽きる。サポーターの皆さんと一緒に勝ち取ることができました」。穏やかな口調で優勝の喜びを分かち合った。【木下淳】
◆石井正忠(いしい・まさただ)1967年(昭42)2月1日、千葉県市原市生まれ。現役時代はDF、MF。市原緑高、順大、NTT関東をへて92年に鹿島の前身、住友金属入り。97年までプレーした。98年に福岡移籍も左膝前十字靱帯(じんたい)断裂、引退。J通算95試合3得点。99年に鹿島ユースのコーチ、02年にトップチームのフィジカルコーチ、12年にコーチとなった。家族は夫人と1女。179センチ。血液型B。
鹿島・土居のゴールで突き放す「しっかり見てくれた」
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鹿島は1-0の前半37分、土居のゴールで突き放した。右から切れ込んだ金崎のパスを難なく押し込み「しっかり(自分を)見てくれた」と感謝した。
昨年10月の左足骨折から復活し、今季途中から先発に定着して6得点をマーク。「試合に出られないかもしれない、優勝できないかもしれないという緊張感の中でサッカーをしてきた。いい経験になった」とうなずいた。
鹿島V要因は昌子と植田の成長、守備の安定が一番大きい
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鹿島優勝の要因はセンターバック2人、DF昌子とDF植田の成長だ。
とくに植田は起用し続けられてよくなった。経験だね。シーズン前はゴールに近いところで相手に前を向かせ、失点するシーンが目についたけどそれも改善した。リーグ最少の10失点が証明しているように、守備の安定が一番大きい。
昨季、セレーゾ監督が退任し、石井監督が就任した。それから勝ち出したイメージだ。ちょっと聞いた話だが、前監督のときは毎週木曜日に行う紅白戦をスライディング禁止、ノーファウルでやっていたらしい。これは考えられない。紅白戦は若手にとってアピールの場だし、控え組がガツガツいかないとチーム力が上がらない。それが鹿島の伝統だし、自分のときもそうだった。石井監督になって紅白戦を元に戻したんだ。
鹿島の伝統を受け継いでいるから、強いのだろう。MF小笠原らベテランと若手が融合して、チーム力が上がった。この優勝は、若手選手にはいい経験になったはずだ。(サンケイスポーツ専属評論家)
鹿島・鈴木常務、再建策語る「若い選手を育てて勝つチームづくり」
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鉄壁守備でV!! 首位の鹿島が、U-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)らの活躍で最下位の福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39としてステージ優勝を決めた。
鹿島が第1ステージを制し、盟主復権を高らかに宣言した。
「中長期計画で、若い選手を育てて勝つチームづくりをしてきた」
強化責任者の鈴木満常務がチーム再建策を語った。2012年にリーグ11位と低迷したチームは、FW土居や日本代表DF昌子、U-23代表DF植田らを主軸に据え、中期的な視野で経験値を植えつけてきた。
MF柴崎とFW金崎の日本代表コンビの存在も大きい。昨オフ、欧州移籍を模索していた柴崎の慰留に成功。ポルトガル2部・ポルティモネンセから2月に復帰した金崎は15試合に出場し8得点。柴崎とともに攻撃陣を引っ張った。
37歳の元日本代表MF小笠原も含め、ピッチ上でお互いに不満をぶつけ合い、戦術に還元できる成熟した関係が選手内で構築された。バランスのとれたチーム編成が復活の鍵となった。
【歓喜の鹿島】
キャプテン小笠原「第2ステージも取る」
キャプテンとしてチームを引っ張ったMF小笠原
「まだ第1ステージを取っただけ。年間で勝たないと本当の意味でのチャンピオンではない。第2ステージも取る」
CKで先制点をお膳立てしたMF柴崎岳
「勝利に結果で貢献できてよかった。失点も少ないし、チームの守備意識が高まっている」
クラブ一筋16年目。鹿島を離れ鳥栖に移籍する元日本代表MF青木剛
「サポーターの喜ぶ姿を見たくてここまで走ってきた。鹿島に出会えてよかった。僕は幸せものです」
前半27分にCKから先制ヘッドを決めたDF山本
「相手はゾーンで守っていたので、タイミングよく飛びこめばニアで合わせられると思っていた」
前半37分にFW金崎のアシストからチーム2点目を決めたFW土居
「今シーズンはけがで出遅れてチームに迷惑をかけたが、ステージ優勝でチャラにできたと思う」
鹿島・石井監督
「チームの結束力、総合力の結果だと思っている。昨年よりも全体のレベルが確実に上がっている。第2ステージでは、さらにいい成績を残したい」
【植田の母・俊子さん手記】
直通は地震に涙流し…仲間と駆けつけてくれた

5月のチャリティーマッチの前に募金活動した植田(左奥、中央は手倉森監督)。被災した故郷・熊本を常に思いやった
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鹿島のU-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)ら守備陣が福岡を完封。チームはリーグ最少失点(10点)の堅守で、見事に第1ステージを制した。守備の要として、7季ぶり優勝のチームを支えた植田の母・俊子さん(52)もスタンドで観戦。サンケイスポーツに喜びを語った。
鹿島という素晴らしいチームで、その一員としての優勝。直通、本当におめでとう。サポーターの皆さんに応援してもらう息子の姿をスタンドで見ることができ、私も幸せです。
まっすぐに素直に生きてほしい。植田家の人間は筋を通す人間でないといけないという思いで、主人(太実男=たみお=さん)が“直通”と名づけました。名前どおりに成長してくれたと思います。
出生時も3400グラムと大きく、小学校のときは同級生の中でいつも一番高い身長でした。幼い頃の夢は「恐竜の骨を掘る人になりたい」。3つ上の姉と4つ下の妹がいるせいか、おとなしくて人見知り。優しい性格の子でした。
小学生の頃、私の誕生日に肩たたき券をくれたり、中学1年で父方のおじいちゃんが亡くなったときは、悲しんでいるおばあちゃんに「僕が守ってあげる」と声をかけ、一緒に寝てあげたことも。熊本地震では試合後に涙を流して故郷を心配してくれ、小笠原(満男)さんらと支援に駆けつけてくれました。熊本のために動いてくれた鹿島の皆さんの活躍に、みんな勇気づけられました。
昨年のナビスコ杯は優勝しても、本人は試合に出られず悔しい思いをしていたと聞きました。何も声をかけられませんでしたが、本人が努力したのでしょう。今回、悔しさを乗り越えて直通の表情は晴れ晴れとしていました。リオデジャネイロ五輪も頑張ってください。
植田 直通(うえだ・なおみち)
1994(平成6)年10月24日生まれ、21歳。熊本・宇土市出身。小3でサッカーを始める。大津高から2013年に鹿島入団。14年3月1日の甲府戦でJ1初出場、昨年4月16日の柏戦で同初得点。11年U-17W杯では過去最高に並ぶ8強入り。昨年1月のアジア杯で日本代表に初選出も不出場。今年1月、U-23日本代表としてリオ五輪アジア最終予選優勝に貢献。J1今季15試合0得点、同通算47試合1得点。1メートル86、77キロ。
熊本魂で植田が守った!鹿島、盟主復活7年ぶりJ1タイトル

植田がステージ優勝のトロフィーを掲げ、喜ぶ鹿島イレブン。目指すは年間王者のタイトルだ (撮影・中井誠)
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、カシマスタジアムほか)鉄壁守備でV!! 首位の鹿島が、U-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)らの活躍で最下位の福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39としてステージ優勝を決めた。2001年第2ステージ以来6度目のステージ制覇で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップの出場権を最初に獲得した。初のステージ優勝の可能性があった川崎は大宮を2-0で下したが、勝ち点38で及ばず2位に終わった。第2ステージは7月2日に始まる。

鉄壁の守備陣の一翼を担った植田。熊本地震の地元を励ます奮闘ぶりだった (撮影・蔵賢斗)
粋な計らいだった。主将MF小笠原から優勝トロフィーを渡されたDF植田が、高々と夜空に掲げた。
「(小笠原)満男さんに『熊本の方々もたくさん見ている。お前が掲げろ』と言われた。感謝です」
普段は寡黙な男が感無量の表情で話した。思いよ、届けとばかり…。
勝てば100%ステージ優勝が決まる一戦。前半27分に先制すると、同37分に追加点。真っ赤に染まった場内のボルテージは一気に上昇した。守っては日本代表DF昌子を出場停止で欠く中で、植田らが福岡の攻撃を体ではじき返し、破竹の6連勝で締めた。
心優しき武闘派だ。植田は小学2年からテコンドーを習い、中学時に全国大会にも出場。熊本地震の復興支援試合となったガーナ戦(5月11日)では相手との接触で9針を縫う裂傷を負ったが、「慣れているから」と応急処置を施してプレーを続けた。ゲームも大好きで「龍が如く」がお気に入り。抜群の集中力で最新作「極」もたった3日間で攻略した。
熊本・宇土市出身。故郷は震災で市役所が半壊するなど大きな被害が出た。4月17日には鹿島での練習後に東日本大震災の被災地、岩手出身のMF小笠原らと肉などの食料品やトイレットペーパーを買い込み被災地に入った。実家は倒壊を免れたものの食器は割れ、家具は破損。変わり果てた故郷に衝撃を受けたが、こみ上げるものを抑え「何も言わずにほかの避難所へと向かいました」(母・俊子さん)。

優勝を決め喜ぶ鹿島・植田=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)
昌子との鉄壁コンビはリーグ屈指の守備力を誇る。今季17試合で失点はわずか10。1試合平均0・59失点はリーグ最少だ。このペースを維持すれば、2008年に大分が打ち立てた34試合24失点のリーグ記録更新も可能になる。
「第2ステージは全勝する」と植田。ステージ制覇はタイトルではない-が鹿島の誇り。復活した盟主が目指すのは、年間Vだけだ。 (一色伸裕)
Jリーグの村井満チェアマン
「鹿島は世代交代をしながら、勝負強さを若手が受け継いでいる。リーグ最少失点のDF植田はあの若さで堂々たる戦いぶり。危なげなかった」

優勝を決め、カップを掲げる鹿島・石井監督(中央)ら=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

優勝を決め喜び合う鹿島イレブン=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

後半、チーム3点目を決める鹿島・ジネイ(左) =カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

後半、ゴールを決め喜ぶ鹿島・ジネイ=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

優勝を決め、サポーターに挨拶する鹿島・石井監督=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

優勝を決めた鹿島・石井監督=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

優勝を決め、スタッフらとタッチする鹿島・石井監督(右)=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

優勝を決め喜ぶ鹿島・植田=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

優勝を決め喜ぶ鹿島・植田=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

前半、先制ゴールを決め金崎(33)らと喜ぶ鹿島・山本=カシマ

退団が決まっている鹿島・青木。最後はチームメイトに胴上げされた=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

前半、指示を出す鹿島・石井正忠監督=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)
鹿島アントラーズ
1947年に住友金属工業蹴球同好会として創部。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアム(4万728人収容)。元ブラジル代表の名選手ジーコを招いて強化を図り、Jリーグ創設に参加した。J1で7度、ナビスコ杯で6度の優勝はともに最多。天皇杯もプロ化後、最多の4度優勝。アントラーは英語で「シカの枝角」の意。石井正忠監督。井畑滋代表取締役社長。
今季のJ1方式
見どころを増やし、消化試合を少なくするために昨季に続いて2ステージ制を採用。第2ステージは7月2日から11月3日まで行われる。年間王者はチャンピオンシップ(CS)で決定する。CSは昨季同様に年間勝ち点の上位3チームと各ステージ優勝チームが出場。重複した場合の繰り上げ出場はない。トーナメントで争い、年間勝ち点1位は必ず決勝にシードされる。今季はステージ優勝チームよりも年間勝ち点上位チームが優遇される方式に変更された。
鹿島OB海外組の内田&大迫 青木のユニで観戦 V見届ける
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>青木のユニホームを掲げて試合を観戦する内田(左)と大迫
Photo By スポニチ
鹿島OBの内田(シャルケ)、大迫(ケルン)が優勝の瞬間を見届けた。ともに、この試合を最後に移籍する青木のユニホームを着てスタンドから観戦。
右膝手術からの復帰を目指しリハビリ中の内田は「セットプレーで得点するのが鹿島らしい。結果が出たことでチームはもっと強くなると思う」と語った。一方、大迫は「鹿島が優勝してうれしい。青木さんにサインもらいました」と笑顔だった。

<鹿島・福岡>青木(手前)からユニホームにサインをもらう大迫(左)と内田(同2人目)
Photo By スポニチ
[ 2016年6月26日 05:30 ]
DF山本 勝利呼ぶ千金先制弾!「チームが落ち着いた」
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>前半27分、ゴールを決め喜ぶ山本(左)と金崎(同2人目)
Photo By スポニチ
CKから先制点を挙げた鹿島のDF山本は「貴重な1点目を取れて、チームが落ち着いた。それが勝利につながった。90分間を通してチーム全体で前戦からプレスをかけ続けられた」と充実の汗を拭った。
09年に3連覇した時から、メンバーは大きく入れ替わった。追加点を挙げた24歳の土居は「あの時の鹿島らしさとは違う、また新しい僕ららしさを示せたファーストステージなのかなと思う」と笑顔を浮かべた。
[ 2016年6月26日 05:30 ]
DF植田 体張って完封貢献!主将・小笠原が粋なアシスト
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>トロフィー掲げる植田(中央)ら鹿島イレブン
Photo By スポニチ
鹿島のDF植田が体を張った守備で完封勝利に貢献した。
試合後は主将のMF小笠原から手渡されたトロフィーをチームの代表として掲げた。「優勝が決まったときから“熊本の人が見ているからお前が掲げろ”と言われていました」と明かした。昨季のナビスコ杯決勝はベンチ外。自身にとっては初タイトルだが、「次は年間チャンピオン目指して頑張っていきたい」と、前だけを向いていた。

<鹿島・福岡>前半、ボールを競り合う植田(左)
Photo By スポニチ
[ 2016年6月26日 05:30 ]
鹿島 J最多タイ6度目ステージV!守備力で勝ち取った
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>トロフィー掲げる石井監督(手前)
Photo By スポニチ
リーグ屈指の守備力で混戦を制した。首位の鹿島は前半27分にDF山本脩斗(31)が先制点を決めると、同37分にはMF土居聖真(24)が2点目を決めて逃げ切り。福岡を2―0で下して12勝3分け2敗で勝ち点39とし、優勝を決めた。総失点10はリーグ最少失点。石井正忠監督(49)は史上2人目の選手、監督としてのステージ優勝を飾った。チームは09年に年間王者に輝いて以来、リーグタイトルから遠ざかっていたが、終盤の破竹の6連勝で7年ぶりのタイトルを手にした。
ホイッスルの瞬間、今季初めて3万人を超えた観衆は総立ちとなり、ベンチでは石井監督がスタッフと抱き合った。史上2人目の選手、監督としてのステージ優勝。選手時代の93年7月7日には、浦和戦で決勝ゴールを決めてJリーグ元年に第1ステージ制覇に導いた。そして、この日はポロシャツ姿での歓喜。「僕は(自身の快挙に)そんなに価値がないと思っている。クラブに対して少しの貢献にはなったが、そこは意識せずに、とにかく勝ち点3を取ることしか考えていなかった」と、謙虚に振り返った。
09年に年間優勝してからチームは6年間リーグタイトルから遠ざかった。12年には11位と低迷。クラブは世代交代を図るべく、トニーニョ・セレーゾ氏ら若手の育成に定評のある監督を招へいした。13、14年は優勝を目指しながらも、育成期間に充てた。そこで、頭角を現したのがこの日、得点を奪った土居。方向性は間違っていなかった。
昨季途中に就任した石井監督は、守備を再構築した。相手チームの分析ではセンターバックの利き足やクセまで細かな部分も選手に覚えさせた。FWがパスコースを限定させて高い位置でボールを奪い取り、攻撃に素早く転じるスタイルを徹底した。今季は17試合でわずか10失点。J1が18クラブとなった05年以降では3連覇を達成した09年以来、チーム最少タイ記録でステージ優勝を果たした。
チームを立て直したのは主将の小笠原だった。連覇を狙ったナビスコ杯では5月18日の湘南戦に敗れ、1次リーグ敗退が決定。同21日の名古屋戦を前にした円陣では「それぞれエゴを捨てて、この試合に懸けよう」と静かに呼び掛けた。「自分の言葉ではなく若い頃からずっとかけられている言葉」という。頭の中に浮かんだのは若い時の自分。チーム事情で交代を命じられた時には握手せず引き揚げたこともあった。だが、先輩に諭され気付いた。優先されるのは勝利。それが常勝軍団に脈々と受け継がれる“鹿島イズム”だ。名古屋戦の逆転勝ちを境にチームは負け知らず。終盤の破竹の6連勝で首位を走る川崎Fをかわし、ついに頂点に立った。
終盤にはこの試合限りでの退団が決定しているDF青木とFWジネイが途中出場。全員が思い描いたシナリオ通り、最良の形で栄冠に輝いた。

第1ステージ優勝を決め、喜ぶ鹿島イレブン
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<鹿島・福岡>優勝を決め笑顔を見せる(左から)土居、柴崎、金崎
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[ 2016年6月26日 05:30 ]
鹿島 昨オフの編成のテーマ、金崎&柴崎の流出防ぎ栄冠
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>写真に納まる(左から)土居、柴崎、金崎
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今季に向けた昨オフの編成のテーマは「金崎と柴崎を残すこと」だった。
鈴木強化部長によれば、昨季ポルトガル2部ポルティモネンセから期限付き移籍で獲得した金崎は海外志向が強かった。鹿島への完全移籍に向けて交渉したが、欧州の強豪への移籍を願う本人を説得できず今年1月に所属先に戻った。それでも諦めず移籍市場が閉まる1月末まで待ち、再アタック。2月中旬にポルトガルに渡り直接交渉。最後は横浜などとの争いを制し、再契約へとこぎ着けた。
一方、柴崎も海外移籍の道を探っていたが、正式なオファーは届かず、1月半ばに残留を決断したという。鈴木強化部長が「チームのベースになる試合」と評した昨季のナビスコ杯決勝の中心メンバー2人がそろって今季を迎えた。
金崎は期待通りにチーム最多の8得点をマーク。流出を防いだことが、6度目のステージ優勝につながった。
[ 2016年6月26日 05:30 ]
【鹿島】金崎で復活「常勝」軍団が第1S優勝!7年ぶりリーグタイトル
2016年6月26日6時0分 スポーツ報知

第1ステージ優勝トロフィーを掲げる植田(中央)を中心に喜ぶ鹿島イレブン

前半27分、先制ゴールを決めた鹿島・山本(左)は、雄叫びを上げた
◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡(25日・カシマスタジアム)
鹿島が福岡を2―0で下し、第1ステージ(S)優勝を決めた。前半27分にDF山本脩斗(31)、同37分にFW土居聖真(24)が得点すると、U―23代表DF植田直通(21)を中心とした手堅い守備で完封した。リーグタイトルは1シーズン制で3連覇を達成した2009年以来。賞金5000万円を獲得し、年間優勝を争うチャンピオンシップ(CS)出場権を手にした。勝ち点差1で追っていた2位・川崎は大宮を2―0で破ったが、初タイトルには届かず。第2Sは7月2日に開幕する。
強い鹿島が帰ってきた。3連覇した09年以来のリーグタイトル獲得で、優勝は23回目。打ち上げられた花火の下で、選手から水を浴びせられた石井正忠監督(49)は「選手が素晴らしい。それに尽きると思います」と笑みを浮かべた。前半27分にCKからDF山本が頭で押し込むと、同37分にはFW金崎のクロスをFW土居が右足で詰めて加点。危なげない試合運びで第1Sの頂点に立った。
12年にジョルジーニョ監督が就任すると、世代交代に舵(かじ)を切った。30代半ばに差し掛かるMF小笠原らの黄金世代(79年生まれ)から、プラチナ世代(92年生まれ)と言われるMF柴崎、土居、DF昌子らをチームの中心に据える試み。多くのクラブが世代交代に苦しんだが、鹿島も例外ではなかった。
12年は初めてJ2降格を意識した戦いを余儀なくされ、クラブワーストの11位に沈んだ。その後も勝負どころを落としてV逸の連続。小笠原主将の目には「自分が若い時は一流のブラジル人が競争相手で、チャンスをモノにしなかったら新しい助っ人を獲得して終わり。(今の若い選手には)ポジションが用意されている。必死さ、がむしゃらさが足りない」と映った。
選手同士の口論が毎週のように起こっていた練習場は静かになった。「チームに改善点を感じても、言わないでいることが雰囲気を乱さないためにいいことだと感じている選手もいた」(DF西)。J最多の17タイトル獲得を支えた「伝統」が失われつつある中、西とともに雰囲気を変えたのは、15年に加入したFW金崎だった。
自己主張の強いストライカーは、途中交代させられた試合後にトニーニョ・セレーゾ監督(当時)の部屋に約2時間こもり、自分の意見をぶつけた。セレーゾ監督は「もう代えたくない」と懲りた。日本代表に名を連ねながらも、必死になる金崎の姿を見て、周りも変わった。「言いたいことは言う。求めるところは求める。それがプロ。強いチーム」と西。練習では、その西と土居がケンカ腰で意見をぶつけ合った。首位に立った18日の神戸戦では、金崎と西、金崎と昌子が顔を真っ赤にさせて意見を言い合った。王者に返り咲く下地がよみがえった。
MFカイオ、DF昌子と主力2人を欠く中、代役のMF杉本、DFブエノが仕事を果たした。今月限りで退団が決まっているDF青木とFWジネイもピッチに立ち、優勝で送り出すことができた。「目標はここじゃない。第2Sも取って、その先も勝てるように」と小笠原。トンネルを抜けた鹿島が、年間王者へと突き進む。(内田 知宏)
◆鹿島アントラーズ 1947年、住友金属工業蹴球同好会として創部。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアム(収容4万830人)。元ブラジル代表のジーコ氏を招いて強化を図り、93年のJリーグ創設から参加した。J1優勝7回、ナビスコ杯優勝6回、天皇杯優勝4回はいずれも最多。アントラーは英語で「鹿の枝角」。チームカラーはディープレッド。
【鹿島】植田、完封でV「最高です」鳥栖のオファー断り残留…定位置つかんだ
2016年6月26日6時0分 スポーツ報知

優勝トロフィーを掲げる植田(中央)を中心に喜ぶ鹿島イレブン
◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡(25日・カシマスタジアム)
最初に優勝トロフィーを掲げたのはDF植田だった。主将のMF小笠原から「熊本の人もたくさん見ているだろうから、お前が掲げろ」と指名を受け中央に立つと、飛び上がるようにして夜空に向けた。「最終節を無失点で優勝できた。DFとしてうれしい。今、最高です」。今季9度目の完封。17試合終了時点で失点10はリーグ最少で、クラブ史上最小タイ。DF昌子とのコンビは屈指だった。
今季開幕前、鳥栖から獲得オファーを受けた。昨季はセンターバックの主力として期待を受けながら、リーグ戦出場は前年の20試合を大きく下回る12試合。1対1の場面では強さを発揮したものの、課題の連係やポジショニングで失点に絡むことが多かった。今年はリオ五輪が控え、さらに出場機会が減れば代表入りも難しくなる。焦りを感じていた。
しばらく悩んだが、原点に立ち返ることで結論が出た。「自分は鹿島でプレーするために鹿島に入った。だから鹿島で勝負しないといけない」。物心ついた時から、父・太実男さん(53)に「何事においても負けは許さない」と教わった。ご飯の量、食べるスピードでも常に「1番」を目指してきた。家訓を思い出し、腹をくくった。課題だった指示の声、カバーリングは飛躍的に向上した。
4月14日、地元・熊本が大震災に見舞われた時も同じだった。直後の湘南戦(同16日・BMWス)の試合後、テレビインタビューで故郷を案じて号泣した。ドラえもんの映画ではよく泣くが、ピッチで泣いたのはプロに入ってから初めて。「熊本の方々がたくさん応援してくださっている。トロフィーを掲げるところを見せられて良かった」
13年に鹿島入りしてから、リーグ戦でのタイトルは初めてだ。次はメンバー入りが確実なリオ五輪に視線を向ける。「もちろん金メダルを目指す」と話す守備職人が、手倉森ジャパンの最終ラインでも主役を張る。(内田 知宏)
◆植田 直通(うえだ・なおみち)1994年10月24日、熊本・宇土市生まれ。21歳。子供の頃からテコンドーに励み、大会で優勝するほどの腕前を持つ。サッカーは小学3年で始め、熊本・大津高では1年夏からレギュラー。各年代別代表に選出され13年に鹿島入り。15年アジア杯では日本代表にも招集された。J1通算47試合1得点。186センチ、80キロ。家族は両親と姉、妹。
J1鹿島、6度目ステージV
2016年6月25日

J1第1ステージ優勝を決め、喜ぶ鹿島イレブン=25日夜、カシマスタジアム
明治安田J1第1ステージ最終節(25日・カシマスタジアムほか=9試合)首位の鹿島が最下位の福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39としてステージ優勝を決めた。2001年第2ステージ以来6度目のステージ制覇で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップの出場権を最初に獲得した。
初のステージ優勝の可能性があった川崎は大宮を2-0で下したが、勝ち点38で及ばず2位。3位浦和は神戸に3-1で勝ち、同33とした。広島は甲府に快勝し4位。FC東京は横浜M、磐田は仙台、新潟は鳥栖をそれぞれ下し、G大阪-名古屋、柏-湘南は引き分けた。
第2ステージは7月2日始まる。
鹿島V 7年前から先発で残るのは2人
2016年6月25日

ファーストステージを制覇し、笑顔で喜ぶ鹿島イレブン=茨城県立カシマサッカースタジアム
J1鹿島が25日、福岡に2-0で勝利し、リーグ3連覇を達成した09年以来7年ぶりとなるリーグ戦のタイトルとなる、第1ステージ優勝を果たした。首位に立ったのは最終節直前の第16節終了後。6連勝で川崎を逆転する鮮やかな逆転優勝だった。J屈指の「常勝クラブ」である鹿島は、09年のチームからどう変貌したのか、チームの顔ぶれを中心にまとめた。
09年の優勝を決めたのは12月5日、アウェーの浦和戦。スタメンは次のような顔ぶれだった。
▽GK 曽ヶ端準、▽DF 内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹、▽MF 小笠原満男、中田浩二、野沢拓也、本山雅志、▽FW 興梠慎三、マルキーニョス、▽監督 オリベイラ
この日の福岡戦の先発は以下の通り。
▽GK 曽ヶ端準、▽DF 西大伍、植田直通、ブエノ、山本脩斗、▽MF 柴崎岳、小笠原満男、遠藤康、杉本太郎、▽FW 土居聖真、金崎夢生、▽石井正忠
なお、DF昌子源とMFカイオが累積警告で出場停止となっており、ブエノと杉本が入っていた。
09年最終節に先発した11人のうち現在も鹿島に所属しているのは曽ヶ端と小笠原だけ。リーグ優勝7回の“常勝・鹿島”を肌で知る選手は本当に少なくなった。その中で、DFラインでは植田と昌子がセンターバックの軸に定着。ボランチでは柴崎がクラブの中心に育ち、前線ではシュートセンスのある土居、ハードワークができる金崎が存在感を示している。
場内インタビューで小笠原は「まだシーズンは続くので、僕らの目標はここではないですし、セカンド(第2)ステージもとって、この先も勝ちにいけるように頑張ります」とあらためて、気を引き締め直していた。
鹿島J1第1ステージV 09年以来
2016年6月25日

第1ステージ優勝を決め青木(5)とタッチする鹿島・小笠原=カシマ
「J1、鹿島2-0福岡」(25日、カシマスタジアム)
首位の鹿島は最下位の福岡を下し、第1ステージ優勝を決めた。J1では1ステージ制の07年から09年まで3連覇しているため、リーグ戦のタイトルは7年ぶり。2ステージ制でのステージ優勝は01年第2ステージ以来となる。前節で首位を陥落した2位・川崎は、最終節は勝利したものの逆転優勝はかなわなかった。
鹿島が勝ち点36、川崎が35で迎えた最終節で、先に試合が動いたのは川崎-大宮だった。前半22分、川崎MF中村がボールを奪ってからパスを出し、これを受けたMF大塚翔平が右足で今季初ゴールとなる得点を決めた。また、後半11分には2試合ぶりの出場となったMF中村憲剛が右サイドからドリブルで持ち込み、左足でシュートを突き刺した。

引き分けでは優勝を逃してしまう可能性があった鹿島は、前半27分に柴崎のCKからDF山本脩斗がヘディングを決めて先制に成功した。さらに、同37分にはMF遠藤からFW金崎と右サイドでつないで、ゴール付近まで切れ込み福岡の選手をひき付けると中央のFW土居聖真へパス。これを冷静に決めて2点差をつけた。
累積警告により、DF昌子、MFカイオが出場停止だったが、守備ではDFブエノが植田とのコンビで冷静に守り切った。後半ロスタイムには、この試合限りで鳥栖へ移籍するDF青木剛、契約満了で退団するFWジネイを交代で送り込み、万感の思いを選手とサポーターが共有した。

主将のMF小笠原満男は「素晴らしいスタッフと素晴らしい選手たちと、素晴らしいサポーターとみんなでつかみとった優勝なので、本当にうれしく思います」としみじみと語った。DFラインの要に成長した植田は「最終節、無失点で優勝できたのがDFとしてうれしい。本当、今、最高です」と笑顔を見せた。
鹿島のステージ優勝は6回目(93年第1、97年第1、98年第2、00年第2、01年第2)。今回のステージ優勝で、11月開幕の年間優勝を決めるチャンピオンシップの出場権を得た。
内田&大迫海外組OBも会場で祝福!
2016年6月26日

第1ステージを制し、サポーターに手を振る鹿島イレブン
「J1、鹿島2-0福岡」(25日、カシマサッカースタジアム)
首位の鹿島が最下位福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39として第1ステージ優勝を果たした。ステージ優勝は01年第2ステージ以来6度目で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップ出場権を獲得した。
鹿島OBの内田(シャルケ)と大迫(ケルン)が古巣の優勝を見届けた。内田は「勝ち切るところが鹿島らしい」。鳥栖へ移籍する青木のユニホームを着て観戦し、「ロッカーでも1年目から隣だった」と振り返った。25日の練習でも青木とボールを蹴り合い「最後だと思うと、寂しくて泣きそうになった」と静かに話した。
鹿島V!6連勝締めCS出場権獲得
2016年6月26日

第1ステージを制覇しトロフィーを掲げ喜ぶ植田(中央)ら鹿島イレブン(撮影・西岡正)
「J1、鹿島2-0福岡」(25日、カシマサッカースタジアム)
首位の鹿島が最下位福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39として第1ステージ優勝を果たした。ステージ優勝は01年第2ステージ以来6度目で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップ出場権を獲得した。初のステージ優勝の可能性があった川崎は大宮に快勝したが、勝ち点38で及ばず2位。第2ステージは7月2日に始まる。
今季最多3万1636人で深紅に染まったスタンドが揺れた。通算17冠を誇る鹿島が常勝復活の足掛かりとする通算6度目のステージ優勝を決めた。
勝てば優勝の一戦。昌子とカイオの主軸2人を出場停止で欠いた影響などみじんも感じさせない。前半27分に山本の今季初ゴールで先制すると、同37分には土居の2戦連発で試合を決定付けた。
トロフィーを最初に高々と掲げたのはDF植田直通だった。「熊本の方がたくさん見ているから」と主将の小笠原に勧められた。故郷熊本の震災に心を痛める21歳は「応援してくれた方々に優勝を届けられてホッとしている」と胸をなで下ろした。
今季9度目の完封だった。父・太実男さんからは「植田家に生まれたからには何でも負けるな」と言い聞かされて育った。この日も自身と同じ身長186センチながら、体重は12キロ重いウェリントンと激しい空中戦を演じて無失点勝利に貢献。10失点はリーグ最少だが、それでも「2桁は多い」と満足はない。
功労者の花道も飾った。鳥栖へ完全移籍する青木の最後の試合。植田にとって“壁”となっていた存在だったが「最後にセンターバックを組めていい思い出になった。今までお世話になったので寂しい思いはある」とかみしめるように話した。
リーグ戦では01年第2ステージ以来の栄冠だが、まだ何も成し遂げたわけではない。小笠原が「本当のタイトルじゃない」と話すように、09年以来となるリーグ制覇への通過点にしか過ぎない。
「言い合い」で成長、発奮した鹿島 誤算から立ち直りV
勝見壮史
2016年6月26日00時48分
(25日、鹿島2―0福岡)
「順調に右肩上がりとはいかなかった」。鹿島の鈴木強化部長にとっては、誤算から始まったシーズンだった。
昨年はナビスコ杯で優勝し、Jリーグは第2ステージで2位。オフには欧州クラブへの移籍が念頭にあったFW金崎、MF柴崎をチームに残すことに成功。今年は優勝を狙っていた。
しかし序盤でつまずいた。第3節で仙台に0―1で敗れた。ナビスコ杯は開幕から2連敗した。
チームが持ち直すきっかけは、おとなしかった選手たちの怒鳴り合うような「言い合い」だった。
6月18日の神戸戦の前半。「もっと強くパスを出せ」という金崎に、「欲しいなら、ちゃんとキープしろ」とDF西が怒鳴り返した。0―1から2点を奪って勝ち、首位に立った。
西が言った。「みんな、思っていることを言わないことがチームのためになると考えていたんだと思う。でも、言わなければ、自分も損をすると気付いた」
土居は練習で周囲から「もっと厳しく相手にぶつかれ、簡単にボールを失うな」と厳しく注文を付けられた。「結果で見せるしかない」と発奮し、4月10日の広島戦の初ゴールを皮切りに、チーム2位の6得点をあげた。そしてFWのレギュラーの座を奪い取った。
鈴木強化部長はいう。「要求できるようになったのは、去年勝って自信がついてきたからだろう。言う側の姿勢も問われるから、互いに成長していける」
2007~09年にJリーグを3連覇した黄金期には、怒鳴り合って要求しあう選手たちは、日常の練習から珍しくなかった。
一皮むけた選手たちは、新たな黄金時代を築くのだろうか。(勝見壮史)
堅守速攻、自信深めた 鹿島2009年以来のタイトル
勝見壮史
2016年6月26日00時18分

前半、ゴールを決め喜ぶ鹿島・土居=杉本康弘撮影
(25日、鹿島2―0福岡)
鹿島の持ち味が存分に出たゴールだった。2点目が勝利を決定付けた。
自陣で、こぼれた球をMF柴崎が拾い、一気に敵陣へ突き進んだ。いったん左からの攻撃は失敗したが、すぐ右から攻め直し、金崎がゴール前へ低いクロス。最後はFW土居がけり込んだ。
攻守の速い切り替え。昨年7月に就任した石井監督が、選手たちに求めてきたことだ。「日々の練習から積み重ねた意識の高さが、この試合でも出た」
先行してからの戦い方は落ち着いていた。危ない場面では、割り切って球を遠くへ蹴り出した。攻めるときには、少ない手数で敵陣へ運んだ。DF西は「誰が出ても、何がやりたいか分かっていた」。出場停止で欠場した守備の要のDF昌子に代わって出た今季加入のブエノは、持ち前の1対1の強さを発揮し、相手のドリブルをことごとく止めた。
ログイン前の続き終盤には第1ステージ限りで退団するFWジネイ、鳥栖へ移籍が決まった鹿島一筋16年目のDF青木を出場させた。無失点は、9試合目。余裕すら感じさせる逃げ切りだった。
リーグ戦でのタイトルは2009年の年間王者以来。石井監督は「これまで、タイトルに絡んだことがない選手にとっては、ステージ優勝でも価値がある。これからこのチームは、いい方向に向かう」。
選手たちは間違いなく自信を深めた。(勝見壮史)
◇
○石井監督(鹿) 「就任2年目で成果を残せたのは、選手が日々の練習を積み重ねてくれているから。選手が素晴らしい。それに尽きる」
○小笠原(鹿) 37歳の主将。「素晴らしいスタッフ、選手、サポーターでつかみ取った優勝。シーズンは続く。僕らの目標はここじゃない」
○山本(鹿) 前半27分に右CKから頭で先取点。「(退団する)ジネイと青木さんをいい形で送り出せてよかった」
○植田(鹿) 無失点は今季9試合目。「最終節で無失点で優勝を決められたのは、DFとしてうれしい」
○柴崎(鹿) 「幸運にも上位で勝ち続けるチームがなかった。一時は厳しい状況だったけど、僕らは勝ち続けたことで、優勝という結果を得られた」
第1ステージ 鹿島V、CS出場権獲得

第1ステージを制し喜ぶ鹿島の石井正忠監督(手前中央)と選手たち=カシマスタジアム、菊地克仁撮影
サッカーの明治安田J1第1ステージ最終節は25日、鹿嶋市神向寺のカシマスタジアムなどで9試合があり、鹿島は福岡を2-0で下し、第1ステージ優勝を決めた。鹿島のステージ優勝は2001年の第2ステージ以来6度目。11月から開催するチャンピオンシップの出場権を獲得した。今季の通算成績は12勝3分け2敗、勝ち点39。
今季の鹿島は開幕2連勝で好スタートを切り、その後も上位を維持した。第12節の横浜F・マリノス戦から攻守がかみ合いだし、破竹の5連勝で最終節を前に首位に立った。
鹿島は前半27分、柴崎の右CKを山本が頭で合わせて先制。同37分には金崎からのパスを土居が冷静に流し込み、追加点を決めた。後半も危なげなく6連勝で締めくくった。
Jリーグの2ステージ制は昨年11年ぶりに復活。後半の第2ステージは中断期間を設けず、7月2日に開幕する。鹿島はカシマスタジアムでガンバ大阪(キックオフ午後6時半)と対戦する。
年間王者を決めるチャンピオンシップは各ステージ覇者と年間勝ち点3位までの最大5チームが参加して行われる。 (藤崎徹)
■鹿嶋市民の誇り 錦織孝一鹿嶋市長
誠におめでとうございます。監督、コーチ、選手、スタッフ、そして関係企業や地域の方々、多くのサポーターの皆さまが一体となって勝ち取った優勝であり、鹿嶋市民の誇りであります。市民を代表して、心からお祝い申し上げます。
年間チャンピオン、天皇杯のシーズン2冠を達成し、最多獲得タイトル数の記録を伸ばして、常勝アントラーズの復活を成し遂げていただきたい。私も市民とともに精いっぱい応援してまいります。さらなる活躍を期待しております。
■年間優勝を願う 橋本昌知事
第1ステージ優勝おめでとうございます。鹿島アントラーズの選手、関係者、そしてサポーターの皆さんに心からお祝い申し上げます。チームが一丸となって優勝を成し遂げられましたことは、皆さんの努力のたまものであり、県民にとっても大きな喜びであります。この勢いで、第2ステージもさらに活躍され、年間優勝されますことを願っております。
常勝軍団復活へ…鹿島MF小笠原、第1S制覇も「満足することはない」
16/6/26 06:45

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
第1ステージを制覇した。しかし、鹿島アントラーズのキャプテンマークを託される小笠原満男は喜びを表しつつも、「これに満足することはない」と表情を引き締めた。
勝てば自力での優勝が決まる福岡戦。小笠原は勝利への、そしてタイトルへの執念をプレーで示し続ける。自陣深くまで進入しようとしてくる相手に素早く寄せてはボールを奪い取り、幾度となく危機の芽を摘み取る。球際の勝負に挑み続けて最終ライン前の防波堤となるだけではなく、素早い攻守の切り替えから前線へとパスを供給してリズムをもたらした。
チームは前半27分にDF山本脩斗の得点で先制すると、同37分にはFW土居聖真が加点してリードを広げる。後半は追加点こそ生まれなかったものの、粘り強い対応で福岡の反撃を許さずに2-0の完封勝利で第1ステージ制覇を果たした。
「多くのサポーターの方に来て頂きましたし、その中で優勝を決められてうれしく思う」と3万1636人の観客が詰め掛けた前で優勝を決めたことに充実感を滲ませながらも、「ただ、まだ第1ステージを取っただけ」と通過点であることを強調した。
「まだシーズンは続くし、僕らの目標はここではない。年間で勝つことが本当の意味でのタイトルだと思うので、これに満足することなく、これからも勝ち続けられるように頑張りたい」
1週間後には第2ステージがスタートすることもあり、「もっと内容を良くできるように、勝ち続けられるように、そういうメンタルで次の試合に向かっていきたい」と気持ちを切り替え、“目標”に向かって突き進むことを誓った。
(取材・文 折戸岳彦)
第1S制覇の鹿島MF柴崎「勝ち続ければこういうこともある」
16/6/26 07:00

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
最終節直前に首位に立ち、怒涛の6連勝でフィニッシュ。第1ステージを制した鹿島アントラーズのMF柴崎岳は、その要因を「結果論になりますが」と前置きしつつも「僕らが勝ち続けたという部分が一番大きい」と語った。
序盤こそ福岡にゴールを脅かされる場面を作られた鹿島だったが、徐々に主導権を握ると前半17分、「ポイントに蹴って中の選手に合わせてもらう」と柴崎が蹴り出したCKをDF山本脩斗がヘディングで叩き込んで先制に成功。さらに同27分にはFW土居聖真の得点でリードを広げると、そのまま逃げ切って2-0の完封勝利を収めた。
第11節終了時点では首位・浦和と勝ち点4差の3位だったものの、第12節から連勝街道を突き進むと、前節には首位に立っていた川崎Fが引き分けたこともあり首位に浮上。勝てば自力での優勝が決まる最終節でもきっちりと勝利を収め、6連勝を飾ってステージ優勝を決めた。
「上位のチームが取りこぼしたという僕らにとっては幸運だった部分もある」と語った柴崎だが、「結果論になりますが、僕らが勝ち続けたという部分が一番大きい。一時はちょっと厳しい状況でしたが、勝ち続けることでこういうこともあり得るんだなと思う」と6連勝したことが結果的に優勝へとつながったと話した。
第1ステージを制した。しかし、ここで歩みを止めるわけではない。「まだ先があります。第2ステージでもっと質を高くすることができれば、続いている連勝も伸ばしていけると思うので、一試合一試合先を見ずにやっていきたい」と第2ステージに向けて意気込みを示した。
(取材・文 折戸岳彦)
“悔しさも苛立ちもあった”鹿島FW土居「少しは恩返しできた」
16/6/26 07:15

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
負傷の影響もあって今季のスタートは出遅れた。しかし、第1ステージ優勝を決める大事な試合で、鹿島アントラーズFW土居聖真は貴重な追加点を奪取して自らの存在価値を改めて証明した。
前半17分にDF山本脩斗の得点で先制した鹿島に、追加点が生まれたのは同27分だった。MF遠藤康のパスを右サイドで受けたFW金崎夢生が鮮やかな突破で中央に切れ込む。「夢生くんが本当に良い形で抜け出した。僕も一回中に入る振りをして相手を外したので、そこを見ていてくれた」。中央でフリーとなった土居は、金崎のラストパスを冷静に流し込んでチームに2点目をもたらした。
「僕だけのゴールじゃない。チームメイト、サポーター、スタッフ皆で分かち合うことが大事だと思うので、たくさんの人たちと一緒に喜びを分かち合えて良かった」
今シーズンは「ケガからのスタートだった」。キャンプ中の負傷の影響もあって開幕2試合は出場機会を得られず、「コンディションも完璧じゃないところから始まったので、スタメンで出ることは少なかった。思い通りのプレーができないときには悔しさも苛立ちもあった」と振り返ったように、初先発は第6節広島戦、第10節から第13節まではベンチスタートとなった。
しかし、先発復帰した第14節甲府戦で2得点を挙げると、その後も先発の座を守り続けて第16節神戸戦で1得点、そして優勝を決めた福岡戦でも1得点を記録。終盤の6連勝に大きく貢献した。「自分が出た試合は何かしら結果を出さないといけないと思っている。第1ステージ終盤にそういう結果を残せたので、ケガで迷惑を掛けた分、少しは恩返しできたかな」と白い歯を見せた。
(取材・文 折戸岳彦)
キャプテンが見せた心遣い…トロフィーを高々と掲げた鹿島DF植田「本当に感謝」
16/6/26 07:30

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
第1ステージを制した鹿島アントラーズ。優勝トロフィーは村井満チェアマンからMF小笠原満男へと渡される。すると、小笠原はそのトロフィーをDF植田直通へと手渡し、21歳の若武者がトロフィーを高々と掲げて喜びを爆発させた。優勝トロフィーは通常、キャプテンが掲げるはずだが、そこには小笠原の心遣いがあったようだ。
熊本県宇土市出身の植田は、被災した地元への思いを胸にプレーを続けている――。熊本地震から間もない4月17日の練習後には、有志のチームメイトと熊本へ飛び、被災地の支援活動を行った。そこで「僕が元気を与えないといけない立場なのに、皆が僕を心配してくれたし、『サッカー頑張って』とたくさんの声を掛けてもらえた」と逆に激励を受けることも多かった。だからこそ、「僕にはサッカーしかない。戦う姿勢を見せたい」とプレーで元気を届けようとしている。
当然、福岡戦でも戦う姿勢を示した。DF昌子源が出場停止のため、植田はDFブエノとコンビを組んでこの一戦を迎える。すると、粘り強い対応を見せて危険人物となるFWウェリントンから自由を奪い、打点の高いヘディングで福岡の攻撃を力強くはね返し続けた。植田を軸とするリーグ最少失点の守備陣は攻略されることはなく、2-0の完封勝利で第1ステージ優勝を決めた。
セレモニーでは植田がトロフィーを高々と掲げる。本来ならば小笠原が掲げるはずだが、「優勝が決まったときから『熊本の方たちがたくさん見てくれているから、お前が掲げろ』と満男さんに言われました。本当に感謝しています」とキャプテンの心遣いがあったことを明かした。
「僕の家族、友人、知り合い、熊本のたくさんの方が応援して下さっています。応援して下さっている方たちに優勝を届けられたのは良かった」と笑顔を見せると、「あの一瞬のために頑張ってきたというのもあるので、またトロフィーを掲げたい」とタイトル獲得への意欲を燃やした。
(取材・文 折戸岳彦)
“大好き”な鹿島でのラストマッチ…鳥栖移籍のMF青木「胸が熱くなった」
16/6/26 07:45

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
鹿島アントラーズ一筋で16シーズン目を迎えていた。しかし、福岡戦の2日前、MF青木剛のサガン鳥栖への完全移籍が発表された。鹿島でのラストマッチとなった福岡戦。ベンチで戦況を見つめていた青木がピッチに送り出されたのは、後半アディショナルタイムだった。
勝利すれば自力での第1ステージ制覇が決まるチームは、2-0とリードを奪っていた。背番号5がピッチに立つ前には、サポーターから大きな“青木コール”が巻き起こる。「あそこまでのコールをしてもらえるとは思わなかったので、すごくうれしかったし、胸が熱くなった。本当にアントラーズの一員としてピッチに立つ最後だと思ったけど、失点をしてはいけない。勝って終わるんだという気持ちで入った」と大歓声に結果で応えようとしていた。
そして、2-0のまま試合終了のホイッスルが吹かれる。鹿島の勝利、第1ステージ優勝が決まった瞬間だった。「ファン・サポーターの方が本当に喜んでくれている姿が試合が終わったときに目に入った。その姿を見るのは自分としても、すごく喜びを感じた」。しかし同時に青木にとって、鹿島でのラストマッチが終わりを迎えた瞬間でもあったが、「それは試合前から意識していたので。でも、本当に最後にピッチに立てたので、それがすごくありがたかったです」とピッチに立つ機会を与えてくれた指揮官への感謝を示した。
16シーズン在籍した鹿島は「大好きなチーム」だ。今後はそのチームが手強い対戦相手として待ち構えることになる。「アントラーズは本当に強いチーム。練習や紅白戦でもその強さを感じています。アントラーズと対戦する機会があれば、しっかり準備して戦いたい」と力強く語った。
(取材・文 折戸岳彦)
内田、古巣の第1S制覇に「自力で勝つのが“らしい”」
16/6/26 08:00

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
鹿島アントラーズでリハビリに取り組むシャルケDF内田篤人は、スタジアムで古巣の第1ステージ優勝を見届けた。
勝利すれば自力での第1ステージ優勝が決まる鹿島は、きっちりと福岡から2-0の完封勝利を収めた。内田は「鹿島は優勝して当然というか、勝たないといけないクラブ。他力ではなく、自力で勝つのが鹿島らしい」と勝負強さを発揮したチームを称賛。
この試合はかつてともにプレーしたMF青木剛の鹿島でのラストマッチということもあり、内田は「ショップで買おうと思っていたら売り切れていたので、無理を言って昔のユニフォームをもらいました」と青木のユニフォームを持参。青木がピッチに入る前に巻き起こった“青木コール”には「サポーターはよく言ってくれたと思いました」と白い歯を見せた。
前日には練習に参加し、「アップの二人組を青木さんとやらせたもらった」ようだ。「最近試合に絡んでいなかったので、『監督と話するんですか?』と聞いたら、『自分の力が足りないと分かっているから、自分で乗り越えるだけだよ』って。常に自分に厳しい青木さんらしいなと感じたし、ああいう人と一緒のチームでやれてうれしかった」と先輩への感謝を示している。
自身は昨年3月31日のウズベキスタン戦を最後に実戦から遠ざかっているが、古巣の第1ステージ優勝に刺激を受けたようで、「僕も早くグラウンドでやらないと」と早期復帰に向けてリハビリに励む。
(取材・文 折戸岳彦)

チンチロリン

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ステージ優勝に多くの紙面が割かれる各紙である。
篤人と大迫の観戦、石井監督の勝率、柳沢コーチの仕事ぶり、育てて勝つチーム作り、トロフィーを上げた植田、植田を育てた母、夢生のパーソナリティ、言い合いなど数々のエピソードが並ぶ。
勝つべくして勝ちステージ制覇を成し遂げた。
だがしかし、CS出場権を得ただけとも考えられる。
勝利への飽くなき欲望をぶつけていこうではないか。
また、サンスポではジネイがゴールを決めたこととなっておる。
やはり、オフサイドの誤審を報じなければ気が済まなかったということであろう。
最後の最後で誤審がありステージ優勝に水が差された。
非常に残念である。

チンチロリン
[2016年6月26日8時27分 紙面から]
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。
攻撃陣の優勝の立役者はFW金崎だった。今季8得点。自己最多の9得点に迫る勢いで得点を量産した。試合後は「すげえうれしい」と満面の笑み。短い言葉に喜びが凝縮されていた。
昨季はポルトガル2部ポルティモネンセから期限付き移籍でプレー。欧州の強豪への移籍を願い、1月には所属先に戻った。だが、強化担当責任者の鈴木常務は「夢生の代わりは夢生しかいない」とあきらめなかった。欧州主要リーグの移籍市場が締まる1月末まで待ち、再タッグ。計10クラブ(日本3、中国1、欧州6)が興味を示す中、鈴木常務は2月上旬、2泊5日の弾丸行程で極秘渡欧した。条件では鹿島以上のクラブがありながら、直談判に心を打たれた金崎は「日本なら鹿島しか考えられない」と復帰した。第2ステージも金崎が暴れれば年間優勝はおのずと近づいてくる。
鹿島が第1S制覇、09年3連覇以来J1タイトル
[2016年6月25日20時58分]

鹿島対福岡 前半、ゴールを決め雄たけびを上げる鹿島MF土居(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制し、07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルを勝ち取った。本拠カシマで最下位の福岡と対戦。前半27分にCKからDF山本脩斗(31)が頭で合わせ先制すると、同37分にFW土居聖真(24)のゴールで追加点。福岡に反撃を許さず、07~09年の3連覇以来となるJ1制覇を飾った。
勝ち点1差で追いかけた2位川崎もホームで5位大宮に2-0で勝利したが、悲願の初タイトルには届かなかった。
ジーコが築き上げたJ最多タイトル数/鹿島クラブ史
[2016年6月25日20時59分]
鹿島が97年以来となるJ1第1ステージ優勝を決めた。07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルとなった。
クラブの略歴は以下のとおり。
◆鹿島アントラーズ 47年に大阪で発足した住友金属蹴球同好会が母体。75年に茨城・鹿島町(現鹿嶋市)に移転し、91年に鹿島アントラーズと改称してJリーグの正会員になる。同7月にジーコが加入し、チーム強化が本格化した。00年にはJ初の3冠、07年からはオリベイラ監督が率いて3連覇を達成した。「アントラーズ」は地元の鹿島神宮名物のシカにちなみ、シカの枝角を意味する英語「アントラー」の意。鹿のように広く愛され、そして、戦いの時は、その鋭い枝角で勇猛果敢に立ち向かい勝利を目指す姿勢を表現したもの。ホームスタジアムは県立カシマサッカースタジアム。J1年間優勝はリーグ最多の7回、リーグカップ優勝は最多6回、天皇杯はJリーグ所属のクラブが参加した92年度以降で最多タイの4回。今季はJ最速でホーム通算250勝を達成した。
鹿島が第1S制覇 青木の花道飾る/鹿-福最終節
[2016年6月25日21時17分]

後半、ゴール前に縦パスを送る鹿島MF小笠原(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制覇した。
勝てば優勝が決まる一戦で福岡に2-0で完勝した。
前半27分、MF柴崎岳(24)の右CKをDF山本修斗(31)が頭で合わせ、均衡を破った。さらに同37分。FW金崎夢生(27)が右サイドからドリブルでペナルティーエリア内に進入。パスを受けたFW土居聖真(24)が右足で流し込んで、リードを広げた。
後半も盤石な試合運びだった。冷静にボールを動かし、チャンスをうかがった。後半ロスタイムには鳥栖への移籍が発表されたクラブ一筋16年目のDF青木剛(33)がピッチに立った。その後、試合終了の笛が鳴った。
鹿島山本「いい形で」ジネイ&青木に惜別有終V弾
[2016年6月25日21時18分]

鹿島対福岡 前半、ゴールを決める鹿島DF山本(右から3人目)。右から2人目はFW金崎(撮影・狩俣裕三)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制し、07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルを勝ち取った。前半27分にCKからDF山本脩斗(31)が頭で合わせ先制、同37分にFW土居聖真(24)のゴールで加点し逃げ切った。
先制ゴールを決めた山本は「(CKの柴崎さんが)いいボールをくれたので決めるだけでした。練習からチームでイメージができていた。決まってよかった」と第一声。クラブ一筋16年目のDF青木剛の鳥栖移籍とFWジネイの退団が決まっており「チーム全員で試合前、ジネイと青木さんをいい形で送りだそうと言っていた。いい形で送り出すことがきて良かった」と惜別弾に感無量の様子だった。
鹿島小笠原、一丸V強調「みんなでつかんだ優勝」
[2016年6月25日21時38分]

後半、ゴール前に縦パスを送る鹿島MF小笠原(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が第1ステージを制し、07~09年の3連覇以来となるJ1タイトルを勝ち取った。前半27分、DF山本脩斗(31)が先制ゴールを決めると同37分にFW土居聖真(24)のゴールで加点した。
試合後、MF小笠原満男主将(37)は「すばらしいスタッフ、すばらしい選手、すばらしいサポーター、みんなでつかんだ優勝。本当にきょう多くのサポーターに集まってもらって僕らの力になった。まだまだステージは続くのでこの先も勝っていけるように頑張りたい」と喜んだ。
鹿島の指導者柳沢コーチ、現役時代に続くステージV
[2016年6月26日5時49分]

鹿島対福岡 セレモニーで鹿島MF柴崎(右)らといっしょに記念撮影する柳沢コーチ(後方左から3人目)(撮影・狩俣裕三)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージを制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。3連覇した09年以来7季ぶりとなる年間優勝へ、11月のチャンピオンシップ出場権と賞金5000万円を獲得した。
元日本代表FWの鹿島柳沢敦コーチ(39)も、現役時代に続くステージ優勝を遂げた。引退と同時に就任した昨季は控え組を担当。トップチームの遠征時、地元に残って教えたMF杉本を大一番の先発に成長させた。今季はトップを担当、試合中はスタンドから分析した情報を現場に落とし込む。「コーチ業を勉強させてもらっている段階。もっと個人も全体も見られるようにならないと」と満足しないが、選手への熱い訓示など昨季はなかった姿だ。
鹿島の前回ステージ制覇は01年後期。東京V戦で柳沢が2得点し、優勝が決まった。当時は24歳の柳沢、22歳の小笠原、曽ケ端らが躍動。今季は24歳柴崎、23歳昌子、21歳植田が中心になって優勝したが「比較はできない。歴史は過去の先輩が積み重ねたもの。今の若手が、自分たちで新たな歴史を積み上げていかないと」。コーチとして世代交代に貢献しつつあるが「もっと先を見ている」と目標は年間優勝だ。王者のDNAを引き継ぐ作業は続く。
GK曽ケ端セーブ率リーグ1位/鹿島Vデータ
[2016年6月26日5時49分]

鹿島対福岡 後半、相手FKをキャッチする鹿島GK曽ケ端(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージを制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。3連覇した09年以来7季ぶりとなる年間優勝へ、11月のチャンピオンシップ出場権と賞金5000万円を獲得した。
<鹿島優勝アラカルト>
▼6度目のステージ優勝 鹿島のステージ優勝は01年の第2ステージ以来、通算6度目で磐田の6度と並び最多タイ。J1年間優勝7度、ルヴァン杯(旧ナビスコ杯)優勝6度、天皇杯優勝4度も最多。
▼サイド攻撃機能 クロスからの得点が今季リーグ最多10点。「データスタジアム」の調べで、クロス成功(味方に合った回数)は86本でリーグ1位、成功率26・3%もトップだった(16節時)。昨季のクロスからの得点は34試合で12点だったが、今季はサイド攻撃が威力を発揮した。
▼GKセーブ率1位 ベテランGK曽ケ端の安定感が光った。GKセーブ率はリーグ1位の79%で、チームの10失点もリーグ最少。無失点試合9度は、昨季第1ステージを無敗で制した浦和の6度を上回った。
常勝軍団鹿島、黄金期再び 通算18冠目の年間Vへ
[2016年6月26日7時37分 紙面から]

第1ステージを制しトロフィーを掲げる鹿島の石井監督(中央)と歓喜するイレブン
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。勝つためにピッチで“ケンカ”する伝統が復活。3連覇した09年以来7季ぶりとなる年間優勝へ、11月のチャンピオンシップ出場権と賞金5000万円を獲得した。
強い。鹿島が、本調子ではなくても勝ち切った。本拠カシマでの「優勝」は07年のリーグ優勝以来。今季最多の3万1636人が詰めかけた聖地が、8年半ぶりに歓喜の舞台となり、優勝Tシャツを着た選手がビクトリーロードを歩いた。
勝てば優勝の中、前半27分に先制した。右CK。MF柴崎が柔らかく浮かせるとDF山本が飛び込んだ。手前のDF植田が相手と競り合った背後でフリーになり、教科書のように頭でたたきつけた。ワンバウンドして力強くゴールに突き刺さる。軽々先手を取った。
10分後に追加点だ。FW金崎が右サイドをドリブルで破り、DFとGKを引きつけてパス。FW土居が難なく合わせた。J1最少の17試合10失点を誇る守備陣に2点もあれば盤石。ホームで過去7勝1分けだった最下位の福岡を一蹴した。
6度目のステージ優勝は最多タイ。年間、ナビスコ杯、天皇杯の全タイトルで国内1位になった。記録にふさわしい黄金期の姿が戻りつつある。14年に中田が引退、15年に本山が移籍。黄金世代が去り、他人任せだった姿勢が変わった。選手会長のDF西は4月の練習中に土居と怒鳴り合い、6月の神戸戦では金崎と口論した。「今までは嫌な気持ちにならないよう、みんな控えていた。でも変えないと」。チームに波及し、福岡戦2日前には20歳杉本と今季加入の28歳永木が声を荒らげた。強化担当21年目の鈴木常務は「かつての秋田とビスマルクのようだ」。試合を無視してでも問題解決した姿が重なった。
ナビスコ杯の2連覇が消滅した5月には、昨夏のセレーゾ監督解任以来となる決起集会を開いた。金崎が提案。本人は当日に予定が入って参加できないオチがついたが、中堅がお膳立てし、最後は小笠原が「ズルズルいっていいのか!」と締めた。第15節で天敵浦和から6年半ぶりに勝利。物足りなかった自覚を原動力に、6連勝で優勝した。
計18冠目の年間優勝を「義務」と位置付けるクラブにとって、前期Vは通過点だ。柴崎は「完全優勝できる権利は鹿島にしかないので第2Sも取る」。今季は創設25周年。まずチャンピオンシップ切符を得たが、黄金時代の再来に向けた序章でしかない。【木下淳】
◆鹿島アントラーズ 1947年(昭22)に大阪で発足した住友金属蹴球同好会が母体で、75年に茨城県鹿島町(現鹿嶋市)に移転した。91年に鹿島アントラーズと改称してJリーグの正会員になる。同年7月にジーコ入団。「アントラーズ」の名称は地元の鹿島神宮名物のシカにちなみ、枝角を意味する英語「アントラー」が由来。14年3月のJ1仙台戦で史上最速のリーグ戦400勝を達成。所在地は茨城県鹿嶋市粟生東山2887。井畑滋社長。
<記録的優勝アラカルト>
▼6度目のステージ優勝 鹿島のステージ優勝は01年の第2ステージ以来、通算6度目で磐田の6度と並び最多タイ。J1年間優勝7度、ナビスコ杯優勝6度、天皇杯優勝4度も最多。
▼サイド攻撃機能 クロスからの得点が今季リーグ最多10点。「データスタジアム」の調べで、クロス成功(味方に合った回数)は86本でリーグ1位、成功率26・3%もトップだった(16節時)。昨季のクロスからの得点は34試合で12点だったが、今季はサイド攻撃が威力を発揮した。
▼GKセーブ率1位 ベテランGK曽ケ端の安定感が光った。GKセーブ率はリーグ1位の79%で、チームの10失点もリーグ最少だった。無失点試合9度は、昨季第1ステージを無敗で制した浦和の6度を上回った。
熊本出身の鹿島植田「DFとしてうれしい」完封V
[2016年6月26日7時38分 紙面から]

トロフィーを掲げる植田(中央)(撮影・狩俣裕三)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。
DF植田は笑顔で優勝カップを掲げた。常勝軍団の頼もしい21歳のDFリーダーは「最終節を無失点で優勝できたのは、DFとしてうれしい」と充実感を漂わせた。今季はわずか失点10だったが「第2ステージはもっと失点を減らしていかないといけない」。早くも次の戦いを見据えていた。
熊本地震で被害のあった宇土市出身。4月中旬、1泊2日の強行軍で故郷に向かい、母校大津高に隣接する大津中などを回った。中学、高校時代に、よく試合をした益城町のグラウンドには何千人が避難していた。疲れながら、物資を探して必死の形相になる人間をテレビ以外で初めて見た。
宇土市では涙目の市長に会い、泣いた。鹿嶋市内で募金活動をした時は、石井監督と小笠原主将が手伝いに来てくれた。鹿島で、U-23日本代表で「自分にはプレーで見せることしかできない」。故郷を思う男は頼もしかった。
鹿島一筋16年青木「出会えて幸せ」第2Sから鳥栖
[2016年6月26日7時38分 紙面から]

チームメートから胴上げされる青木(撮影・下田雄一)
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
第1ステージ優勝を置きみやげに、また功労者がチームを去る。鹿島の元日本代表DF青木剛(33)が福岡戦を最後に鳥栖へ完全移籍。16年目、クラブ現役3位の通算376試合に出場した守備職人が後半ロスタイムから出場し、日刊スポーツに惜別メッセージを寄せた。
<惜別メッセージ>
ベンチで「青木」コールを聞いた時、グッとくるものがありました。出た時は勝って終わらせることだけ考えていたけど、ピッチに石井監督と握手してから入った時に「これで最後か」と。最後、サポーター席に招いてもらい「アントラーズと出会えて幸せでした」と感謝しました。本当にありがとうございます。鹿島と皆さんが大好きでした。
正式オファーをいただいたのは先週。鹿島でサッカー人生を全うしたい。新天地で自分の力を試したい。2つの思いで葛藤しましたが、選手として幅を広げ、人としても成長するために新たな挑戦を選びました。
01年に入団してから10度のタイトル(リーグ4度、ナビスコ杯4度、天皇杯2度)に恵まれました。すべてに全力だったので最高の試合は挙げられませんが、2年前(14年4月19日)の神戸戦では、自分がハンドでPKを与えて退場した後に逆転負けしました。サッカーを続けてもいいのか、練習場に行く資格があるのか、本気でやめた方がいいんじゃないか。悩み、苦しみました。でも、ファンが応援してくれて心に響いたことは今でも忘れません。
初めての移籍ですが、相談した人は誰1人、反対しませんでした。老け込むには、まだ早いと。気付けば年上は(小笠原)満男さんと曽ケ端さんだけ。岩政さんが移籍し、中田さんが引退し、自分も移籍となりますが、今は新たな経験をしたい意欲の方が強いです。
月曜日に出発します。優勝まで鹿島の一員と思っていたので、まだ荷造りはしていません。新しい人と出会えば新しい自分とも出会える。成長してカシマに帰って来ます。(鹿島DF)
◆青木剛(あおき・たけし)1982年(昭57)9月28日、群馬県高崎市生まれ。前橋育英高から01年に鹿島入り。Jリーグ16クラブが争奪戦を繰り広げた。高卒1年目の3月17日東京V戦でデビュー。01年ワールドユース(現U-20W杯)にも出場。04年アテネ五輪予選で主将を務めたが、本大会は落選。J1通算375試合8得点。日本代表は国際Aマッチ2試合無得点。家族は夫人と3男。183センチ、75キロ。血液型O。
鹿島石井監督がNO1指揮官に 最高勝率7割4分超
[2016年6月26日7時38分 紙面から]
<明治安田生命J1:鹿島2-0福岡>◇第1ステージ最終節◇25日◇カシマ
鹿島が6連勝締めで第1ステージ(S)を制した。2位川崎Fと勝ち点1差で迎えたホームでの最終節。前半27分にDF山本脩斗(31)が先制するなど最下位福岡を2-0で下し、01年後期以来6度目のステージ優勝を遂げた。
鹿島の石井正忠監督(49)が、昨季のナビスコ杯に続く2つ目のタイトルを手にした。逃げも隠れもしない、前日練習で示唆した先発11人で福岡戦に臨むと、終盤には今夏で退団するFWジネイ、DF青木を送り出した。3万超の観衆が最高潮に達した中、優勝の笛が鳴ると、両腕を小さく上げてガッツポーズ。「何年もリーグ戦のタイトルを取れていなかった。ステージ優勝でも、優勝です」。そう言うとサプライズのウオーターシャワーを浴びた。
就任から11カ月。常勝軍団の歴代最高勝率監督になった。前任トニーニョ・セレーゾ監督の電撃解任を受けて昨年7月に急きょコーチから昇格したが、今節まで23勝3分け5敗の勝率7割4分2厘。ジーコ総監督の7割2分7厘を抜き第1S制覇に箔(はく)を付けた。リーグ全体でも黄金期の磐田の鈴木政一、バウミール両監督に次ぐ3位。鹿島にも復活の期待が漂う。
2年目の今季はキャンプから改革した。ただ走るだけの「素走り」を廃止し、全メニューにボールを絡めた。筋肉の機能性を高める「ファンクショナルトレーニング」も導入。筒型器具バイパー(6~10キロ)を用いて鍛えるもので、序盤は慣れない箇所への刺激で負傷者も出たが、実際のサッカーに則した動作をするため。ステージ6連勝締めが効果を裏付ける。大学時代に運動生理学を専攻し、鹿島で10季、フィジカルコーチを務めた経験でチーム力の底上げに取り組んだ。
現役時代の93年浦和戦で決勝弾を決め、鹿島をJ元年の第1S初代王者に導いた。23年後に指導者としても戴冠。「監督が誰であれ、選手が素晴らしかったので。それに尽きる。サポーターの皆さんと一緒に勝ち取ることができました」。穏やかな口調で優勝の喜びを分かち合った。【木下淳】
◆石井正忠(いしい・まさただ)1967年(昭42)2月1日、千葉県市原市生まれ。現役時代はDF、MF。市原緑高、順大、NTT関東をへて92年に鹿島の前身、住友金属入り。97年までプレーした。98年に福岡移籍も左膝前十字靱帯(じんたい)断裂、引退。J通算95試合3得点。99年に鹿島ユースのコーチ、02年にトップチームのフィジカルコーチ、12年にコーチとなった。家族は夫人と1女。179センチ。血液型B。
鹿島・土居のゴールで突き放す「しっかり見てくれた」
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鹿島は1-0の前半37分、土居のゴールで突き放した。右から切れ込んだ金崎のパスを難なく押し込み「しっかり(自分を)見てくれた」と感謝した。
昨年10月の左足骨折から復活し、今季途中から先発に定着して6得点をマーク。「試合に出られないかもしれない、優勝できないかもしれないという緊張感の中でサッカーをしてきた。いい経験になった」とうなずいた。
鹿島V要因は昌子と植田の成長、守備の安定が一番大きい
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鹿島優勝の要因はセンターバック2人、DF昌子とDF植田の成長だ。
とくに植田は起用し続けられてよくなった。経験だね。シーズン前はゴールに近いところで相手に前を向かせ、失点するシーンが目についたけどそれも改善した。リーグ最少の10失点が証明しているように、守備の安定が一番大きい。
昨季、セレーゾ監督が退任し、石井監督が就任した。それから勝ち出したイメージだ。ちょっと聞いた話だが、前監督のときは毎週木曜日に行う紅白戦をスライディング禁止、ノーファウルでやっていたらしい。これは考えられない。紅白戦は若手にとってアピールの場だし、控え組がガツガツいかないとチーム力が上がらない。それが鹿島の伝統だし、自分のときもそうだった。石井監督になって紅白戦を元に戻したんだ。
鹿島の伝統を受け継いでいるから、強いのだろう。MF小笠原らベテランと若手が融合して、チーム力が上がった。この優勝は、若手選手にはいい経験になったはずだ。(サンケイスポーツ専属評論家)
鹿島・鈴木常務、再建策語る「若い選手を育てて勝つチームづくり」
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鉄壁守備でV!! 首位の鹿島が、U-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)らの活躍で最下位の福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39としてステージ優勝を決めた。
鹿島が第1ステージを制し、盟主復権を高らかに宣言した。
「中長期計画で、若い選手を育てて勝つチームづくりをしてきた」
強化責任者の鈴木満常務がチーム再建策を語った。2012年にリーグ11位と低迷したチームは、FW土居や日本代表DF昌子、U-23代表DF植田らを主軸に据え、中期的な視野で経験値を植えつけてきた。
MF柴崎とFW金崎の日本代表コンビの存在も大きい。昨オフ、欧州移籍を模索していた柴崎の慰留に成功。ポルトガル2部・ポルティモネンセから2月に復帰した金崎は15試合に出場し8得点。柴崎とともに攻撃陣を引っ張った。
37歳の元日本代表MF小笠原も含め、ピッチ上でお互いに不満をぶつけ合い、戦術に還元できる成熟した関係が選手内で構築された。バランスのとれたチーム編成が復活の鍵となった。
【歓喜の鹿島】
キャプテン小笠原「第2ステージも取る」
キャプテンとしてチームを引っ張ったMF小笠原
「まだ第1ステージを取っただけ。年間で勝たないと本当の意味でのチャンピオンではない。第2ステージも取る」
CKで先制点をお膳立てしたMF柴崎岳
「勝利に結果で貢献できてよかった。失点も少ないし、チームの守備意識が高まっている」
クラブ一筋16年目。鹿島を離れ鳥栖に移籍する元日本代表MF青木剛
「サポーターの喜ぶ姿を見たくてここまで走ってきた。鹿島に出会えてよかった。僕は幸せものです」
前半27分にCKから先制ヘッドを決めたDF山本
「相手はゾーンで守っていたので、タイミングよく飛びこめばニアで合わせられると思っていた」
前半37分にFW金崎のアシストからチーム2点目を決めたFW土居
「今シーズンはけがで出遅れてチームに迷惑をかけたが、ステージ優勝でチャラにできたと思う」
鹿島・石井監督
「チームの結束力、総合力の結果だと思っている。昨年よりも全体のレベルが確実に上がっている。第2ステージでは、さらにいい成績を残したい」
【植田の母・俊子さん手記】
直通は地震に涙流し…仲間と駆けつけてくれた

5月のチャリティーマッチの前に募金活動した植田(左奥、中央は手倉森監督)。被災した故郷・熊本を常に思いやった
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、鹿島2-0福岡、カシマ)鹿島のU-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)ら守備陣が福岡を完封。チームはリーグ最少失点(10点)の堅守で、見事に第1ステージを制した。守備の要として、7季ぶり優勝のチームを支えた植田の母・俊子さん(52)もスタンドで観戦。サンケイスポーツに喜びを語った。
鹿島という素晴らしいチームで、その一員としての優勝。直通、本当におめでとう。サポーターの皆さんに応援してもらう息子の姿をスタンドで見ることができ、私も幸せです。
まっすぐに素直に生きてほしい。植田家の人間は筋を通す人間でないといけないという思いで、主人(太実男=たみお=さん)が“直通”と名づけました。名前どおりに成長してくれたと思います。
出生時も3400グラムと大きく、小学校のときは同級生の中でいつも一番高い身長でした。幼い頃の夢は「恐竜の骨を掘る人になりたい」。3つ上の姉と4つ下の妹がいるせいか、おとなしくて人見知り。優しい性格の子でした。
小学生の頃、私の誕生日に肩たたき券をくれたり、中学1年で父方のおじいちゃんが亡くなったときは、悲しんでいるおばあちゃんに「僕が守ってあげる」と声をかけ、一緒に寝てあげたことも。熊本地震では試合後に涙を流して故郷を心配してくれ、小笠原(満男)さんらと支援に駆けつけてくれました。熊本のために動いてくれた鹿島の皆さんの活躍に、みんな勇気づけられました。
昨年のナビスコ杯は優勝しても、本人は試合に出られず悔しい思いをしていたと聞きました。何も声をかけられませんでしたが、本人が努力したのでしょう。今回、悔しさを乗り越えて直通の表情は晴れ晴れとしていました。リオデジャネイロ五輪も頑張ってください。
植田 直通(うえだ・なおみち)
1994(平成6)年10月24日生まれ、21歳。熊本・宇土市出身。小3でサッカーを始める。大津高から2013年に鹿島入団。14年3月1日の甲府戦でJ1初出場、昨年4月16日の柏戦で同初得点。11年U-17W杯では過去最高に並ぶ8強入り。昨年1月のアジア杯で日本代表に初選出も不出場。今年1月、U-23日本代表としてリオ五輪アジア最終予選優勝に貢献。J1今季15試合0得点、同通算47試合1得点。1メートル86、77キロ。
熊本魂で植田が守った!鹿島、盟主復活7年ぶりJ1タイトル

植田がステージ優勝のトロフィーを掲げ、喜ぶ鹿島イレブン。目指すは年間王者のタイトルだ (撮影・中井誠)
明治安田J1第1ステージ最終節(25日、カシマスタジアムほか)鉄壁守備でV!! 首位の鹿島が、U-23(23歳以下)日本代表DF植田直通(21)らの活躍で最下位の福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39としてステージ優勝を決めた。2001年第2ステージ以来6度目のステージ制覇で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップの出場権を最初に獲得した。初のステージ優勝の可能性があった川崎は大宮を2-0で下したが、勝ち点38で及ばず2位に終わった。第2ステージは7月2日に始まる。

鉄壁の守備陣の一翼を担った植田。熊本地震の地元を励ます奮闘ぶりだった (撮影・蔵賢斗)
粋な計らいだった。主将MF小笠原から優勝トロフィーを渡されたDF植田が、高々と夜空に掲げた。
「(小笠原)満男さんに『熊本の方々もたくさん見ている。お前が掲げろ』と言われた。感謝です」
普段は寡黙な男が感無量の表情で話した。思いよ、届けとばかり…。
勝てば100%ステージ優勝が決まる一戦。前半27分に先制すると、同37分に追加点。真っ赤に染まった場内のボルテージは一気に上昇した。守っては日本代表DF昌子を出場停止で欠く中で、植田らが福岡の攻撃を体ではじき返し、破竹の6連勝で締めた。
心優しき武闘派だ。植田は小学2年からテコンドーを習い、中学時に全国大会にも出場。熊本地震の復興支援試合となったガーナ戦(5月11日)では相手との接触で9針を縫う裂傷を負ったが、「慣れているから」と応急処置を施してプレーを続けた。ゲームも大好きで「龍が如く」がお気に入り。抜群の集中力で最新作「極」もたった3日間で攻略した。
熊本・宇土市出身。故郷は震災で市役所が半壊するなど大きな被害が出た。4月17日には鹿島での練習後に東日本大震災の被災地、岩手出身のMF小笠原らと肉などの食料品やトイレットペーパーを買い込み被災地に入った。実家は倒壊を免れたものの食器は割れ、家具は破損。変わり果てた故郷に衝撃を受けたが、こみ上げるものを抑え「何も言わずにほかの避難所へと向かいました」(母・俊子さん)。

優勝を決め喜ぶ鹿島・植田=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)
昌子との鉄壁コンビはリーグ屈指の守備力を誇る。今季17試合で失点はわずか10。1試合平均0・59失点はリーグ最少だ。このペースを維持すれば、2008年に大分が打ち立てた34試合24失点のリーグ記録更新も可能になる。
「第2ステージは全勝する」と植田。ステージ制覇はタイトルではない-が鹿島の誇り。復活した盟主が目指すのは、年間Vだけだ。 (一色伸裕)
Jリーグの村井満チェアマン
「鹿島は世代交代をしながら、勝負強さを若手が受け継いでいる。リーグ最少失点のDF植田はあの若さで堂々たる戦いぶり。危なげなかった」

優勝を決め、カップを掲げる鹿島・石井監督(中央)ら=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

優勝を決め喜び合う鹿島イレブン=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

後半、チーム3点目を決める鹿島・ジネイ(左) =カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

後半、ゴールを決め喜ぶ鹿島・ジネイ=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

優勝を決め、サポーターに挨拶する鹿島・石井監督=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

優勝を決めた鹿島・石井監督=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

優勝を決め、スタッフらとタッチする鹿島・石井監督(右)=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)

優勝を決め喜ぶ鹿島・植田=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

優勝を決め喜ぶ鹿島・植田=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

前半、先制ゴールを決め金崎(33)らと喜ぶ鹿島・山本=カシマ

退団が決まっている鹿島・青木。最後はチームメイトに胴上げされた=カシマサッカースタジアム(撮影・蔵賢斗)

前半、指示を出す鹿島・石井正忠監督=カシマサッカースタジアム(撮影・中井誠)
鹿島アントラーズ
1947年に住友金属工業蹴球同好会として創部。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアム(4万728人収容)。元ブラジル代表の名選手ジーコを招いて強化を図り、Jリーグ創設に参加した。J1で7度、ナビスコ杯で6度の優勝はともに最多。天皇杯もプロ化後、最多の4度優勝。アントラーは英語で「シカの枝角」の意。石井正忠監督。井畑滋代表取締役社長。
今季のJ1方式
見どころを増やし、消化試合を少なくするために昨季に続いて2ステージ制を採用。第2ステージは7月2日から11月3日まで行われる。年間王者はチャンピオンシップ(CS)で決定する。CSは昨季同様に年間勝ち点の上位3チームと各ステージ優勝チームが出場。重複した場合の繰り上げ出場はない。トーナメントで争い、年間勝ち点1位は必ず決勝にシードされる。今季はステージ優勝チームよりも年間勝ち点上位チームが優遇される方式に変更された。
鹿島OB海外組の内田&大迫 青木のユニで観戦 V見届ける
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>青木のユニホームを掲げて試合を観戦する内田(左)と大迫
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鹿島OBの内田(シャルケ)、大迫(ケルン)が優勝の瞬間を見届けた。ともに、この試合を最後に移籍する青木のユニホームを着てスタンドから観戦。
右膝手術からの復帰を目指しリハビリ中の内田は「セットプレーで得点するのが鹿島らしい。結果が出たことでチームはもっと強くなると思う」と語った。一方、大迫は「鹿島が優勝してうれしい。青木さんにサインもらいました」と笑顔だった。

<鹿島・福岡>青木(手前)からユニホームにサインをもらう大迫(左)と内田(同2人目)
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[ 2016年6月26日 05:30 ]
DF山本 勝利呼ぶ千金先制弾!「チームが落ち着いた」
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>前半27分、ゴールを決め喜ぶ山本(左)と金崎(同2人目)
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CKから先制点を挙げた鹿島のDF山本は「貴重な1点目を取れて、チームが落ち着いた。それが勝利につながった。90分間を通してチーム全体で前戦からプレスをかけ続けられた」と充実の汗を拭った。
09年に3連覇した時から、メンバーは大きく入れ替わった。追加点を挙げた24歳の土居は「あの時の鹿島らしさとは違う、また新しい僕ららしさを示せたファーストステージなのかなと思う」と笑顔を浮かべた。
[ 2016年6月26日 05:30 ]
DF植田 体張って完封貢献!主将・小笠原が粋なアシスト
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>トロフィー掲げる植田(中央)ら鹿島イレブン
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鹿島のDF植田が体を張った守備で完封勝利に貢献した。
試合後は主将のMF小笠原から手渡されたトロフィーをチームの代表として掲げた。「優勝が決まったときから“熊本の人が見ているからお前が掲げろ”と言われていました」と明かした。昨季のナビスコ杯決勝はベンチ外。自身にとっては初タイトルだが、「次は年間チャンピオン目指して頑張っていきたい」と、前だけを向いていた。

<鹿島・福岡>前半、ボールを競り合う植田(左)
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[ 2016年6月26日 05:30 ]
鹿島 J最多タイ6度目ステージV!守備力で勝ち取った
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>トロフィー掲げる石井監督(手前)
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リーグ屈指の守備力で混戦を制した。首位の鹿島は前半27分にDF山本脩斗(31)が先制点を決めると、同37分にはMF土居聖真(24)が2点目を決めて逃げ切り。福岡を2―0で下して12勝3分け2敗で勝ち点39とし、優勝を決めた。総失点10はリーグ最少失点。石井正忠監督(49)は史上2人目の選手、監督としてのステージ優勝を飾った。チームは09年に年間王者に輝いて以来、リーグタイトルから遠ざかっていたが、終盤の破竹の6連勝で7年ぶりのタイトルを手にした。
ホイッスルの瞬間、今季初めて3万人を超えた観衆は総立ちとなり、ベンチでは石井監督がスタッフと抱き合った。史上2人目の選手、監督としてのステージ優勝。選手時代の93年7月7日には、浦和戦で決勝ゴールを決めてJリーグ元年に第1ステージ制覇に導いた。そして、この日はポロシャツ姿での歓喜。「僕は(自身の快挙に)そんなに価値がないと思っている。クラブに対して少しの貢献にはなったが、そこは意識せずに、とにかく勝ち点3を取ることしか考えていなかった」と、謙虚に振り返った。
09年に年間優勝してからチームは6年間リーグタイトルから遠ざかった。12年には11位と低迷。クラブは世代交代を図るべく、トニーニョ・セレーゾ氏ら若手の育成に定評のある監督を招へいした。13、14年は優勝を目指しながらも、育成期間に充てた。そこで、頭角を現したのがこの日、得点を奪った土居。方向性は間違っていなかった。
昨季途中に就任した石井監督は、守備を再構築した。相手チームの分析ではセンターバックの利き足やクセまで細かな部分も選手に覚えさせた。FWがパスコースを限定させて高い位置でボールを奪い取り、攻撃に素早く転じるスタイルを徹底した。今季は17試合でわずか10失点。J1が18クラブとなった05年以降では3連覇を達成した09年以来、チーム最少タイ記録でステージ優勝を果たした。
チームを立て直したのは主将の小笠原だった。連覇を狙ったナビスコ杯では5月18日の湘南戦に敗れ、1次リーグ敗退が決定。同21日の名古屋戦を前にした円陣では「それぞれエゴを捨てて、この試合に懸けよう」と静かに呼び掛けた。「自分の言葉ではなく若い頃からずっとかけられている言葉」という。頭の中に浮かんだのは若い時の自分。チーム事情で交代を命じられた時には握手せず引き揚げたこともあった。だが、先輩に諭され気付いた。優先されるのは勝利。それが常勝軍団に脈々と受け継がれる“鹿島イズム”だ。名古屋戦の逆転勝ちを境にチームは負け知らず。終盤の破竹の6連勝で首位を走る川崎Fをかわし、ついに頂点に立った。
終盤にはこの試合限りでの退団が決定しているDF青木とFWジネイが途中出場。全員が思い描いたシナリオ通り、最良の形で栄冠に輝いた。

第1ステージ優勝を決め、喜ぶ鹿島イレブン
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<鹿島・福岡>優勝を決め笑顔を見せる(左から)土居、柴崎、金崎
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[ 2016年6月26日 05:30 ]
鹿島 昨オフの編成のテーマ、金崎&柴崎の流出防ぎ栄冠
明治安田生命J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡 (6月25日 鹿島)

<鹿島・福岡>写真に納まる(左から)土居、柴崎、金崎
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今季に向けた昨オフの編成のテーマは「金崎と柴崎を残すこと」だった。
鈴木強化部長によれば、昨季ポルトガル2部ポルティモネンセから期限付き移籍で獲得した金崎は海外志向が強かった。鹿島への完全移籍に向けて交渉したが、欧州の強豪への移籍を願う本人を説得できず今年1月に所属先に戻った。それでも諦めず移籍市場が閉まる1月末まで待ち、再アタック。2月中旬にポルトガルに渡り直接交渉。最後は横浜などとの争いを制し、再契約へとこぎ着けた。
一方、柴崎も海外移籍の道を探っていたが、正式なオファーは届かず、1月半ばに残留を決断したという。鈴木強化部長が「チームのベースになる試合」と評した昨季のナビスコ杯決勝の中心メンバー2人がそろって今季を迎えた。
金崎は期待通りにチーム最多の8得点をマーク。流出を防いだことが、6度目のステージ優勝につながった。
[ 2016年6月26日 05:30 ]
【鹿島】金崎で復活「常勝」軍団が第1S優勝!7年ぶりリーグタイトル
2016年6月26日6時0分 スポーツ報知

第1ステージ優勝トロフィーを掲げる植田(中央)を中心に喜ぶ鹿島イレブン

前半27分、先制ゴールを決めた鹿島・山本(左)は、雄叫びを上げた
◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡(25日・カシマスタジアム)
鹿島が福岡を2―0で下し、第1ステージ(S)優勝を決めた。前半27分にDF山本脩斗(31)、同37分にFW土居聖真(24)が得点すると、U―23代表DF植田直通(21)を中心とした手堅い守備で完封した。リーグタイトルは1シーズン制で3連覇を達成した2009年以来。賞金5000万円を獲得し、年間優勝を争うチャンピオンシップ(CS)出場権を手にした。勝ち点差1で追っていた2位・川崎は大宮を2―0で破ったが、初タイトルには届かず。第2Sは7月2日に開幕する。
強い鹿島が帰ってきた。3連覇した09年以来のリーグタイトル獲得で、優勝は23回目。打ち上げられた花火の下で、選手から水を浴びせられた石井正忠監督(49)は「選手が素晴らしい。それに尽きると思います」と笑みを浮かべた。前半27分にCKからDF山本が頭で押し込むと、同37分にはFW金崎のクロスをFW土居が右足で詰めて加点。危なげない試合運びで第1Sの頂点に立った。
12年にジョルジーニョ監督が就任すると、世代交代に舵(かじ)を切った。30代半ばに差し掛かるMF小笠原らの黄金世代(79年生まれ)から、プラチナ世代(92年生まれ)と言われるMF柴崎、土居、DF昌子らをチームの中心に据える試み。多くのクラブが世代交代に苦しんだが、鹿島も例外ではなかった。
12年は初めてJ2降格を意識した戦いを余儀なくされ、クラブワーストの11位に沈んだ。その後も勝負どころを落としてV逸の連続。小笠原主将の目には「自分が若い時は一流のブラジル人が競争相手で、チャンスをモノにしなかったら新しい助っ人を獲得して終わり。(今の若い選手には)ポジションが用意されている。必死さ、がむしゃらさが足りない」と映った。
選手同士の口論が毎週のように起こっていた練習場は静かになった。「チームに改善点を感じても、言わないでいることが雰囲気を乱さないためにいいことだと感じている選手もいた」(DF西)。J最多の17タイトル獲得を支えた「伝統」が失われつつある中、西とともに雰囲気を変えたのは、15年に加入したFW金崎だった。
自己主張の強いストライカーは、途中交代させられた試合後にトニーニョ・セレーゾ監督(当時)の部屋に約2時間こもり、自分の意見をぶつけた。セレーゾ監督は「もう代えたくない」と懲りた。日本代表に名を連ねながらも、必死になる金崎の姿を見て、周りも変わった。「言いたいことは言う。求めるところは求める。それがプロ。強いチーム」と西。練習では、その西と土居がケンカ腰で意見をぶつけ合った。首位に立った18日の神戸戦では、金崎と西、金崎と昌子が顔を真っ赤にさせて意見を言い合った。王者に返り咲く下地がよみがえった。
MFカイオ、DF昌子と主力2人を欠く中、代役のMF杉本、DFブエノが仕事を果たした。今月限りで退団が決まっているDF青木とFWジネイもピッチに立ち、優勝で送り出すことができた。「目標はここじゃない。第2Sも取って、その先も勝てるように」と小笠原。トンネルを抜けた鹿島が、年間王者へと突き進む。(内田 知宏)
◆鹿島アントラーズ 1947年、住友金属工業蹴球同好会として創部。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアム(収容4万830人)。元ブラジル代表のジーコ氏を招いて強化を図り、93年のJリーグ創設から参加した。J1優勝7回、ナビスコ杯優勝6回、天皇杯優勝4回はいずれも最多。アントラーは英語で「鹿の枝角」。チームカラーはディープレッド。
【鹿島】植田、完封でV「最高です」鳥栖のオファー断り残留…定位置つかんだ
2016年6月26日6時0分 スポーツ報知

優勝トロフィーを掲げる植田(中央)を中心に喜ぶ鹿島イレブン
◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ最終節 鹿島2―0福岡(25日・カシマスタジアム)
最初に優勝トロフィーを掲げたのはDF植田だった。主将のMF小笠原から「熊本の人もたくさん見ているだろうから、お前が掲げろ」と指名を受け中央に立つと、飛び上がるようにして夜空に向けた。「最終節を無失点で優勝できた。DFとしてうれしい。今、最高です」。今季9度目の完封。17試合終了時点で失点10はリーグ最少で、クラブ史上最小タイ。DF昌子とのコンビは屈指だった。
今季開幕前、鳥栖から獲得オファーを受けた。昨季はセンターバックの主力として期待を受けながら、リーグ戦出場は前年の20試合を大きく下回る12試合。1対1の場面では強さを発揮したものの、課題の連係やポジショニングで失点に絡むことが多かった。今年はリオ五輪が控え、さらに出場機会が減れば代表入りも難しくなる。焦りを感じていた。
しばらく悩んだが、原点に立ち返ることで結論が出た。「自分は鹿島でプレーするために鹿島に入った。だから鹿島で勝負しないといけない」。物心ついた時から、父・太実男さん(53)に「何事においても負けは許さない」と教わった。ご飯の量、食べるスピードでも常に「1番」を目指してきた。家訓を思い出し、腹をくくった。課題だった指示の声、カバーリングは飛躍的に向上した。
4月14日、地元・熊本が大震災に見舞われた時も同じだった。直後の湘南戦(同16日・BMWス)の試合後、テレビインタビューで故郷を案じて号泣した。ドラえもんの映画ではよく泣くが、ピッチで泣いたのはプロに入ってから初めて。「熊本の方々がたくさん応援してくださっている。トロフィーを掲げるところを見せられて良かった」
13年に鹿島入りしてから、リーグ戦でのタイトルは初めてだ。次はメンバー入りが確実なリオ五輪に視線を向ける。「もちろん金メダルを目指す」と話す守備職人が、手倉森ジャパンの最終ラインでも主役を張る。(内田 知宏)
◆植田 直通(うえだ・なおみち)1994年10月24日、熊本・宇土市生まれ。21歳。子供の頃からテコンドーに励み、大会で優勝するほどの腕前を持つ。サッカーは小学3年で始め、熊本・大津高では1年夏からレギュラー。各年代別代表に選出され13年に鹿島入り。15年アジア杯では日本代表にも招集された。J1通算47試合1得点。186センチ、80キロ。家族は両親と姉、妹。
J1鹿島、6度目ステージV
2016年6月25日

J1第1ステージ優勝を決め、喜ぶ鹿島イレブン=25日夜、カシマスタジアム
明治安田J1第1ステージ最終節(25日・カシマスタジアムほか=9試合)首位の鹿島が最下位の福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39としてステージ優勝を決めた。2001年第2ステージ以来6度目のステージ制覇で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップの出場権を最初に獲得した。
初のステージ優勝の可能性があった川崎は大宮を2-0で下したが、勝ち点38で及ばず2位。3位浦和は神戸に3-1で勝ち、同33とした。広島は甲府に快勝し4位。FC東京は横浜M、磐田は仙台、新潟は鳥栖をそれぞれ下し、G大阪-名古屋、柏-湘南は引き分けた。
第2ステージは7月2日始まる。
鹿島V 7年前から先発で残るのは2人
2016年6月25日

ファーストステージを制覇し、笑顔で喜ぶ鹿島イレブン=茨城県立カシマサッカースタジアム
J1鹿島が25日、福岡に2-0で勝利し、リーグ3連覇を達成した09年以来7年ぶりとなるリーグ戦のタイトルとなる、第1ステージ優勝を果たした。首位に立ったのは最終節直前の第16節終了後。6連勝で川崎を逆転する鮮やかな逆転優勝だった。J屈指の「常勝クラブ」である鹿島は、09年のチームからどう変貌したのか、チームの顔ぶれを中心にまとめた。
09年の優勝を決めたのは12月5日、アウェーの浦和戦。スタメンは次のような顔ぶれだった。
▽GK 曽ヶ端準、▽DF 内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹、▽MF 小笠原満男、中田浩二、野沢拓也、本山雅志、▽FW 興梠慎三、マルキーニョス、▽監督 オリベイラ
この日の福岡戦の先発は以下の通り。
▽GK 曽ヶ端準、▽DF 西大伍、植田直通、ブエノ、山本脩斗、▽MF 柴崎岳、小笠原満男、遠藤康、杉本太郎、▽FW 土居聖真、金崎夢生、▽石井正忠
なお、DF昌子源とMFカイオが累積警告で出場停止となっており、ブエノと杉本が入っていた。
09年最終節に先発した11人のうち現在も鹿島に所属しているのは曽ヶ端と小笠原だけ。リーグ優勝7回の“常勝・鹿島”を肌で知る選手は本当に少なくなった。その中で、DFラインでは植田と昌子がセンターバックの軸に定着。ボランチでは柴崎がクラブの中心に育ち、前線ではシュートセンスのある土居、ハードワークができる金崎が存在感を示している。
場内インタビューで小笠原は「まだシーズンは続くので、僕らの目標はここではないですし、セカンド(第2)ステージもとって、この先も勝ちにいけるように頑張ります」とあらためて、気を引き締め直していた。
鹿島J1第1ステージV 09年以来
2016年6月25日

第1ステージ優勝を決め青木(5)とタッチする鹿島・小笠原=カシマ
「J1、鹿島2-0福岡」(25日、カシマスタジアム)
首位の鹿島は最下位の福岡を下し、第1ステージ優勝を決めた。J1では1ステージ制の07年から09年まで3連覇しているため、リーグ戦のタイトルは7年ぶり。2ステージ制でのステージ優勝は01年第2ステージ以来となる。前節で首位を陥落した2位・川崎は、最終節は勝利したものの逆転優勝はかなわなかった。
鹿島が勝ち点36、川崎が35で迎えた最終節で、先に試合が動いたのは川崎-大宮だった。前半22分、川崎MF中村がボールを奪ってからパスを出し、これを受けたMF大塚翔平が右足で今季初ゴールとなる得点を決めた。また、後半11分には2試合ぶりの出場となったMF中村憲剛が右サイドからドリブルで持ち込み、左足でシュートを突き刺した。

引き分けでは優勝を逃してしまう可能性があった鹿島は、前半27分に柴崎のCKからDF山本脩斗がヘディングを決めて先制に成功した。さらに、同37分にはMF遠藤からFW金崎と右サイドでつないで、ゴール付近まで切れ込み福岡の選手をひき付けると中央のFW土居聖真へパス。これを冷静に決めて2点差をつけた。
累積警告により、DF昌子、MFカイオが出場停止だったが、守備ではDFブエノが植田とのコンビで冷静に守り切った。後半ロスタイムには、この試合限りで鳥栖へ移籍するDF青木剛、契約満了で退団するFWジネイを交代で送り込み、万感の思いを選手とサポーターが共有した。

主将のMF小笠原満男は「素晴らしいスタッフと素晴らしい選手たちと、素晴らしいサポーターとみんなでつかみとった優勝なので、本当にうれしく思います」としみじみと語った。DFラインの要に成長した植田は「最終節、無失点で優勝できたのがDFとしてうれしい。本当、今、最高です」と笑顔を見せた。
鹿島のステージ優勝は6回目(93年第1、97年第1、98年第2、00年第2、01年第2)。今回のステージ優勝で、11月開幕の年間優勝を決めるチャンピオンシップの出場権を得た。
内田&大迫海外組OBも会場で祝福!
2016年6月26日

第1ステージを制し、サポーターに手を振る鹿島イレブン
「J1、鹿島2-0福岡」(25日、カシマサッカースタジアム)
首位の鹿島が最下位福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39として第1ステージ優勝を果たした。ステージ優勝は01年第2ステージ以来6度目で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップ出場権を獲得した。
鹿島OBの内田(シャルケ)と大迫(ケルン)が古巣の優勝を見届けた。内田は「勝ち切るところが鹿島らしい」。鳥栖へ移籍する青木のユニホームを着て観戦し、「ロッカーでも1年目から隣だった」と振り返った。25日の練習でも青木とボールを蹴り合い「最後だと思うと、寂しくて泣きそうになった」と静かに話した。
鹿島V!6連勝締めCS出場権獲得
2016年6月26日

第1ステージを制覇しトロフィーを掲げ喜ぶ植田(中央)ら鹿島イレブン(撮影・西岡正)
「J1、鹿島2-0福岡」(25日、カシマサッカースタジアム)
首位の鹿島が最下位福岡を2-0で下し、6連勝で勝ち点39として第1ステージ優勝を果たした。ステージ優勝は01年第2ステージ以来6度目で、最大5チームで年間優勝を争うチャンピオンシップ出場権を獲得した。初のステージ優勝の可能性があった川崎は大宮に快勝したが、勝ち点38で及ばず2位。第2ステージは7月2日に始まる。
今季最多3万1636人で深紅に染まったスタンドが揺れた。通算17冠を誇る鹿島が常勝復活の足掛かりとする通算6度目のステージ優勝を決めた。
勝てば優勝の一戦。昌子とカイオの主軸2人を出場停止で欠いた影響などみじんも感じさせない。前半27分に山本の今季初ゴールで先制すると、同37分には土居の2戦連発で試合を決定付けた。
トロフィーを最初に高々と掲げたのはDF植田直通だった。「熊本の方がたくさん見ているから」と主将の小笠原に勧められた。故郷熊本の震災に心を痛める21歳は「応援してくれた方々に優勝を届けられてホッとしている」と胸をなで下ろした。
今季9度目の完封だった。父・太実男さんからは「植田家に生まれたからには何でも負けるな」と言い聞かされて育った。この日も自身と同じ身長186センチながら、体重は12キロ重いウェリントンと激しい空中戦を演じて無失点勝利に貢献。10失点はリーグ最少だが、それでも「2桁は多い」と満足はない。
功労者の花道も飾った。鳥栖へ完全移籍する青木の最後の試合。植田にとって“壁”となっていた存在だったが「最後にセンターバックを組めていい思い出になった。今までお世話になったので寂しい思いはある」とかみしめるように話した。
リーグ戦では01年第2ステージ以来の栄冠だが、まだ何も成し遂げたわけではない。小笠原が「本当のタイトルじゃない」と話すように、09年以来となるリーグ制覇への通過点にしか過ぎない。
「言い合い」で成長、発奮した鹿島 誤算から立ち直りV
勝見壮史
2016年6月26日00時48分
(25日、鹿島2―0福岡)
「順調に右肩上がりとはいかなかった」。鹿島の鈴木強化部長にとっては、誤算から始まったシーズンだった。
昨年はナビスコ杯で優勝し、Jリーグは第2ステージで2位。オフには欧州クラブへの移籍が念頭にあったFW金崎、MF柴崎をチームに残すことに成功。今年は優勝を狙っていた。
しかし序盤でつまずいた。第3節で仙台に0―1で敗れた。ナビスコ杯は開幕から2連敗した。
チームが持ち直すきっかけは、おとなしかった選手たちの怒鳴り合うような「言い合い」だった。
6月18日の神戸戦の前半。「もっと強くパスを出せ」という金崎に、「欲しいなら、ちゃんとキープしろ」とDF西が怒鳴り返した。0―1から2点を奪って勝ち、首位に立った。
西が言った。「みんな、思っていることを言わないことがチームのためになると考えていたんだと思う。でも、言わなければ、自分も損をすると気付いた」
土居は練習で周囲から「もっと厳しく相手にぶつかれ、簡単にボールを失うな」と厳しく注文を付けられた。「結果で見せるしかない」と発奮し、4月10日の広島戦の初ゴールを皮切りに、チーム2位の6得点をあげた。そしてFWのレギュラーの座を奪い取った。
鈴木強化部長はいう。「要求できるようになったのは、去年勝って自信がついてきたからだろう。言う側の姿勢も問われるから、互いに成長していける」
2007~09年にJリーグを3連覇した黄金期には、怒鳴り合って要求しあう選手たちは、日常の練習から珍しくなかった。
一皮むけた選手たちは、新たな黄金時代を築くのだろうか。(勝見壮史)
堅守速攻、自信深めた 鹿島2009年以来のタイトル
勝見壮史
2016年6月26日00時18分

前半、ゴールを決め喜ぶ鹿島・土居=杉本康弘撮影
(25日、鹿島2―0福岡)
鹿島の持ち味が存分に出たゴールだった。2点目が勝利を決定付けた。
自陣で、こぼれた球をMF柴崎が拾い、一気に敵陣へ突き進んだ。いったん左からの攻撃は失敗したが、すぐ右から攻め直し、金崎がゴール前へ低いクロス。最後はFW土居がけり込んだ。
攻守の速い切り替え。昨年7月に就任した石井監督が、選手たちに求めてきたことだ。「日々の練習から積み重ねた意識の高さが、この試合でも出た」
先行してからの戦い方は落ち着いていた。危ない場面では、割り切って球を遠くへ蹴り出した。攻めるときには、少ない手数で敵陣へ運んだ。DF西は「誰が出ても、何がやりたいか分かっていた」。出場停止で欠場した守備の要のDF昌子に代わって出た今季加入のブエノは、持ち前の1対1の強さを発揮し、相手のドリブルをことごとく止めた。
ログイン前の続き終盤には第1ステージ限りで退団するFWジネイ、鳥栖へ移籍が決まった鹿島一筋16年目のDF青木を出場させた。無失点は、9試合目。余裕すら感じさせる逃げ切りだった。
リーグ戦でのタイトルは2009年の年間王者以来。石井監督は「これまで、タイトルに絡んだことがない選手にとっては、ステージ優勝でも価値がある。これからこのチームは、いい方向に向かう」。
選手たちは間違いなく自信を深めた。(勝見壮史)
◇
○石井監督(鹿) 「就任2年目で成果を残せたのは、選手が日々の練習を積み重ねてくれているから。選手が素晴らしい。それに尽きる」
○小笠原(鹿) 37歳の主将。「素晴らしいスタッフ、選手、サポーターでつかみ取った優勝。シーズンは続く。僕らの目標はここじゃない」
○山本(鹿) 前半27分に右CKから頭で先取点。「(退団する)ジネイと青木さんをいい形で送り出せてよかった」
○植田(鹿) 無失点は今季9試合目。「最終節で無失点で優勝を決められたのは、DFとしてうれしい」
○柴崎(鹿) 「幸運にも上位で勝ち続けるチームがなかった。一時は厳しい状況だったけど、僕らは勝ち続けたことで、優勝という結果を得られた」
第1ステージ 鹿島V、CS出場権獲得

第1ステージを制し喜ぶ鹿島の石井正忠監督(手前中央)と選手たち=カシマスタジアム、菊地克仁撮影
サッカーの明治安田J1第1ステージ最終節は25日、鹿嶋市神向寺のカシマスタジアムなどで9試合があり、鹿島は福岡を2-0で下し、第1ステージ優勝を決めた。鹿島のステージ優勝は2001年の第2ステージ以来6度目。11月から開催するチャンピオンシップの出場権を獲得した。今季の通算成績は12勝3分け2敗、勝ち点39。
今季の鹿島は開幕2連勝で好スタートを切り、その後も上位を維持した。第12節の横浜F・マリノス戦から攻守がかみ合いだし、破竹の5連勝で最終節を前に首位に立った。
鹿島は前半27分、柴崎の右CKを山本が頭で合わせて先制。同37分には金崎からのパスを土居が冷静に流し込み、追加点を決めた。後半も危なげなく6連勝で締めくくった。
Jリーグの2ステージ制は昨年11年ぶりに復活。後半の第2ステージは中断期間を設けず、7月2日に開幕する。鹿島はカシマスタジアムでガンバ大阪(キックオフ午後6時半)と対戦する。
年間王者を決めるチャンピオンシップは各ステージ覇者と年間勝ち点3位までの最大5チームが参加して行われる。 (藤崎徹)
■鹿嶋市民の誇り 錦織孝一鹿嶋市長
誠におめでとうございます。監督、コーチ、選手、スタッフ、そして関係企業や地域の方々、多くのサポーターの皆さまが一体となって勝ち取った優勝であり、鹿嶋市民の誇りであります。市民を代表して、心からお祝い申し上げます。
年間チャンピオン、天皇杯のシーズン2冠を達成し、最多獲得タイトル数の記録を伸ばして、常勝アントラーズの復活を成し遂げていただきたい。私も市民とともに精いっぱい応援してまいります。さらなる活躍を期待しております。
■年間優勝を願う 橋本昌知事
第1ステージ優勝おめでとうございます。鹿島アントラーズの選手、関係者、そしてサポーターの皆さんに心からお祝い申し上げます。チームが一丸となって優勝を成し遂げられましたことは、皆さんの努力のたまものであり、県民にとっても大きな喜びであります。この勢いで、第2ステージもさらに活躍され、年間優勝されますことを願っております。
常勝軍団復活へ…鹿島MF小笠原、第1S制覇も「満足することはない」
16/6/26 06:45

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
第1ステージを制覇した。しかし、鹿島アントラーズのキャプテンマークを託される小笠原満男は喜びを表しつつも、「これに満足することはない」と表情を引き締めた。
勝てば自力での優勝が決まる福岡戦。小笠原は勝利への、そしてタイトルへの執念をプレーで示し続ける。自陣深くまで進入しようとしてくる相手に素早く寄せてはボールを奪い取り、幾度となく危機の芽を摘み取る。球際の勝負に挑み続けて最終ライン前の防波堤となるだけではなく、素早い攻守の切り替えから前線へとパスを供給してリズムをもたらした。
チームは前半27分にDF山本脩斗の得点で先制すると、同37分にはFW土居聖真が加点してリードを広げる。後半は追加点こそ生まれなかったものの、粘り強い対応で福岡の反撃を許さずに2-0の完封勝利で第1ステージ制覇を果たした。
「多くのサポーターの方に来て頂きましたし、その中で優勝を決められてうれしく思う」と3万1636人の観客が詰め掛けた前で優勝を決めたことに充実感を滲ませながらも、「ただ、まだ第1ステージを取っただけ」と通過点であることを強調した。
「まだシーズンは続くし、僕らの目標はここではない。年間で勝つことが本当の意味でのタイトルだと思うので、これに満足することなく、これからも勝ち続けられるように頑張りたい」
1週間後には第2ステージがスタートすることもあり、「もっと内容を良くできるように、勝ち続けられるように、そういうメンタルで次の試合に向かっていきたい」と気持ちを切り替え、“目標”に向かって突き進むことを誓った。
(取材・文 折戸岳彦)
第1S制覇の鹿島MF柴崎「勝ち続ければこういうこともある」
16/6/26 07:00

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
最終節直前に首位に立ち、怒涛の6連勝でフィニッシュ。第1ステージを制した鹿島アントラーズのMF柴崎岳は、その要因を「結果論になりますが」と前置きしつつも「僕らが勝ち続けたという部分が一番大きい」と語った。
序盤こそ福岡にゴールを脅かされる場面を作られた鹿島だったが、徐々に主導権を握ると前半17分、「ポイントに蹴って中の選手に合わせてもらう」と柴崎が蹴り出したCKをDF山本脩斗がヘディングで叩き込んで先制に成功。さらに同27分にはFW土居聖真の得点でリードを広げると、そのまま逃げ切って2-0の完封勝利を収めた。
第11節終了時点では首位・浦和と勝ち点4差の3位だったものの、第12節から連勝街道を突き進むと、前節には首位に立っていた川崎Fが引き分けたこともあり首位に浮上。勝てば自力での優勝が決まる最終節でもきっちりと勝利を収め、6連勝を飾ってステージ優勝を決めた。
「上位のチームが取りこぼしたという僕らにとっては幸運だった部分もある」と語った柴崎だが、「結果論になりますが、僕らが勝ち続けたという部分が一番大きい。一時はちょっと厳しい状況でしたが、勝ち続けることでこういうこともあり得るんだなと思う」と6連勝したことが結果的に優勝へとつながったと話した。
第1ステージを制した。しかし、ここで歩みを止めるわけではない。「まだ先があります。第2ステージでもっと質を高くすることができれば、続いている連勝も伸ばしていけると思うので、一試合一試合先を見ずにやっていきたい」と第2ステージに向けて意気込みを示した。
(取材・文 折戸岳彦)
“悔しさも苛立ちもあった”鹿島FW土居「少しは恩返しできた」
16/6/26 07:15

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
負傷の影響もあって今季のスタートは出遅れた。しかし、第1ステージ優勝を決める大事な試合で、鹿島アントラーズFW土居聖真は貴重な追加点を奪取して自らの存在価値を改めて証明した。
前半17分にDF山本脩斗の得点で先制した鹿島に、追加点が生まれたのは同27分だった。MF遠藤康のパスを右サイドで受けたFW金崎夢生が鮮やかな突破で中央に切れ込む。「夢生くんが本当に良い形で抜け出した。僕も一回中に入る振りをして相手を外したので、そこを見ていてくれた」。中央でフリーとなった土居は、金崎のラストパスを冷静に流し込んでチームに2点目をもたらした。
「僕だけのゴールじゃない。チームメイト、サポーター、スタッフ皆で分かち合うことが大事だと思うので、たくさんの人たちと一緒に喜びを分かち合えて良かった」
今シーズンは「ケガからのスタートだった」。キャンプ中の負傷の影響もあって開幕2試合は出場機会を得られず、「コンディションも完璧じゃないところから始まったので、スタメンで出ることは少なかった。思い通りのプレーができないときには悔しさも苛立ちもあった」と振り返ったように、初先発は第6節広島戦、第10節から第13節まではベンチスタートとなった。
しかし、先発復帰した第14節甲府戦で2得点を挙げると、その後も先発の座を守り続けて第16節神戸戦で1得点、そして優勝を決めた福岡戦でも1得点を記録。終盤の6連勝に大きく貢献した。「自分が出た試合は何かしら結果を出さないといけないと思っている。第1ステージ終盤にそういう結果を残せたので、ケガで迷惑を掛けた分、少しは恩返しできたかな」と白い歯を見せた。
(取材・文 折戸岳彦)
キャプテンが見せた心遣い…トロフィーを高々と掲げた鹿島DF植田「本当に感謝」
16/6/26 07:30

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
第1ステージを制した鹿島アントラーズ。優勝トロフィーは村井満チェアマンからMF小笠原満男へと渡される。すると、小笠原はそのトロフィーをDF植田直通へと手渡し、21歳の若武者がトロフィーを高々と掲げて喜びを爆発させた。優勝トロフィーは通常、キャプテンが掲げるはずだが、そこには小笠原の心遣いがあったようだ。
熊本県宇土市出身の植田は、被災した地元への思いを胸にプレーを続けている――。熊本地震から間もない4月17日の練習後には、有志のチームメイトと熊本へ飛び、被災地の支援活動を行った。そこで「僕が元気を与えないといけない立場なのに、皆が僕を心配してくれたし、『サッカー頑張って』とたくさんの声を掛けてもらえた」と逆に激励を受けることも多かった。だからこそ、「僕にはサッカーしかない。戦う姿勢を見せたい」とプレーで元気を届けようとしている。
当然、福岡戦でも戦う姿勢を示した。DF昌子源が出場停止のため、植田はDFブエノとコンビを組んでこの一戦を迎える。すると、粘り強い対応を見せて危険人物となるFWウェリントンから自由を奪い、打点の高いヘディングで福岡の攻撃を力強くはね返し続けた。植田を軸とするリーグ最少失点の守備陣は攻略されることはなく、2-0の完封勝利で第1ステージ優勝を決めた。
セレモニーでは植田がトロフィーを高々と掲げる。本来ならば小笠原が掲げるはずだが、「優勝が決まったときから『熊本の方たちがたくさん見てくれているから、お前が掲げろ』と満男さんに言われました。本当に感謝しています」とキャプテンの心遣いがあったことを明かした。
「僕の家族、友人、知り合い、熊本のたくさんの方が応援して下さっています。応援して下さっている方たちに優勝を届けられたのは良かった」と笑顔を見せると、「あの一瞬のために頑張ってきたというのもあるので、またトロフィーを掲げたい」とタイトル獲得への意欲を燃やした。
(取材・文 折戸岳彦)
“大好き”な鹿島でのラストマッチ…鳥栖移籍のMF青木「胸が熱くなった」
16/6/26 07:45

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
鹿島アントラーズ一筋で16シーズン目を迎えていた。しかし、福岡戦の2日前、MF青木剛のサガン鳥栖への完全移籍が発表された。鹿島でのラストマッチとなった福岡戦。ベンチで戦況を見つめていた青木がピッチに送り出されたのは、後半アディショナルタイムだった。
勝利すれば自力での第1ステージ制覇が決まるチームは、2-0とリードを奪っていた。背番号5がピッチに立つ前には、サポーターから大きな“青木コール”が巻き起こる。「あそこまでのコールをしてもらえるとは思わなかったので、すごくうれしかったし、胸が熱くなった。本当にアントラーズの一員としてピッチに立つ最後だと思ったけど、失点をしてはいけない。勝って終わるんだという気持ちで入った」と大歓声に結果で応えようとしていた。
そして、2-0のまま試合終了のホイッスルが吹かれる。鹿島の勝利、第1ステージ優勝が決まった瞬間だった。「ファン・サポーターの方が本当に喜んでくれている姿が試合が終わったときに目に入った。その姿を見るのは自分としても、すごく喜びを感じた」。しかし同時に青木にとって、鹿島でのラストマッチが終わりを迎えた瞬間でもあったが、「それは試合前から意識していたので。でも、本当に最後にピッチに立てたので、それがすごくありがたかったです」とピッチに立つ機会を与えてくれた指揮官への感謝を示した。
16シーズン在籍した鹿島は「大好きなチーム」だ。今後はそのチームが手強い対戦相手として待ち構えることになる。「アントラーズは本当に強いチーム。練習や紅白戦でもその強さを感じています。アントラーズと対戦する機会があれば、しっかり準備して戦いたい」と力強く語った。
(取材・文 折戸岳彦)
内田、古巣の第1S制覇に「自力で勝つのが“らしい”」
16/6/26 08:00

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
鹿島アントラーズでリハビリに取り組むシャルケDF内田篤人は、スタジアムで古巣の第1ステージ優勝を見届けた。
勝利すれば自力での第1ステージ優勝が決まる鹿島は、きっちりと福岡から2-0の完封勝利を収めた。内田は「鹿島は優勝して当然というか、勝たないといけないクラブ。他力ではなく、自力で勝つのが鹿島らしい」と勝負強さを発揮したチームを称賛。
この試合はかつてともにプレーしたMF青木剛の鹿島でのラストマッチということもあり、内田は「ショップで買おうと思っていたら売り切れていたので、無理を言って昔のユニフォームをもらいました」と青木のユニフォームを持参。青木がピッチに入る前に巻き起こった“青木コール”には「サポーターはよく言ってくれたと思いました」と白い歯を見せた。
前日には練習に参加し、「アップの二人組を青木さんとやらせたもらった」ようだ。「最近試合に絡んでいなかったので、『監督と話するんですか?』と聞いたら、『自分の力が足りないと分かっているから、自分で乗り越えるだけだよ』って。常に自分に厳しい青木さんらしいなと感じたし、ああいう人と一緒のチームでやれてうれしかった」と先輩への感謝を示している。
自身は昨年3月31日のウズベキスタン戦を最後に実戦から遠ざかっているが、古巣の第1ステージ優勝に刺激を受けたようで、「僕も早くグラウンドでやらないと」と早期復帰に向けてリハビリに励む。
(取材・文 折戸岳彦)

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ステージ優勝に多くの紙面が割かれる各紙である。
篤人と大迫の観戦、石井監督の勝率、柳沢コーチの仕事ぶり、育てて勝つチーム作り、トロフィーを上げた植田、植田を育てた母、夢生のパーソナリティ、言い合いなど数々のエピソードが並ぶ。
勝つべくして勝ちステージ制覇を成し遂げた。
だがしかし、CS出場権を得ただけとも考えられる。
勝利への飽くなき欲望をぶつけていこうではないか。
また、サンスポではジネイがゴールを決めたこととなっておる。
やはり、オフサイドの誤審を報じなければ気が済まなかったということであろう。
最後の最後で誤審がありステージ優勝に水が差された。
非常に残念である。

チンチロリン
サッカーダイジェスト 福岡戦寸評
【J1採点&寸評】鹿島 2-0 福岡|“ツボ”を得たプレーで勝利に導いた鹿島の背番号40がMOM。2トップも質の高いプレーを披露。
サッカーダイジェスト編集部
2016年06月25日
鹿島――貴重な先制点を挙げた山本、スムーズに組み立てた柴崎も「6.5」。

【警告】鹿島=西(36分) 福岡=ダニルソン(37分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】小笠原満男(鹿島)

立ち上がりにやや押された鹿島だが、27分に柴崎のCKを山本(16番)が頭で合わせて先制点を奪った。写真:徳原隆元
【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
相変わらず試合の入り方は不安定だったが、15分過ぎから持ち直し、セットプレーから山本のゴールで先制すると、土居が続き、前半だけで2点のリードを奪う。後半はゴールこそなかったが、ゲームを完璧にコントロールし、盤石の強さでステージ制覇を成し遂げた。
福岡 5.5
意図する形で相手ゴールへ迫る場面もあったが、最終局面での精度不足に泣いた。第2ステージに向け、容易く隙を突かれた守備面も改善が不可欠だろう。
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ケ端準 6
ハイボールやクロスを危なげなく処理。後半途中のダニルソンの強烈FKも難なくキャッチ。終始安定したセービングで完封勝利に貢献した。
DF
22 西 大伍 6
流れを切るイージーなミスもあったが、鋭い読みで福岡の組み立てを寸断し、前線を走らせるパスも供給。遠藤との連係も問題なし。
23 植田直通 6
ウェリントンとのエアバトルではやや苦戦。ただ、地上戦では球際で粘り強く、相手を自由にさせず、ハードな守備でクリーンシートを達成した。
17 ブエノ 6(90+4分OUT)
昌子の出場停止を受け、CBで先発。ビルドアップでは課題を残す内容も、身体を張ったスライディングなど1対1での強さを存分に披露した。
16 山本脩斗 6.5
序盤から攻撃の比重が高く、柴崎のCKからヘッドで貴重な先制点を叩き込む。本職の守備でも隙がなく、攻守両面で頼りになる存在だった。
MF
10 柴崎 岳 6.5
高精度のCKから山本の先制点をアシスト。3列目から一気に攻め上がるタイミングは抜群で、的確なサポートでボールの流れもスムーズに。永木投入後は左MFでプレー。
40 小笠原満男 7 MAN OF THE NATCH
常に周囲に指示を出し、チームを鼓舞。優れた危機察知能力で相手からボールを奪い取り、局面を変える正確なサイドチェンジも。大一番で“ツボ”を心得たパフォーマンスで勝利を手繰り寄せ、攻撃でも守備でも存在感を発揮した。
25 遠藤 康 6(90+1分OUT)
嫌な流れのなか、相手のファウルを誘い、FKを獲得してチームを落ち着かせるなど、頭脳的なプレーが光る。スペースへの正確な縦パスで攻撃を加速させた。
32 杉本太郎 5.5(77分OUT)
5試合ぶりのスタメン出場も、ゲームの流れに上手く乗れず、前半はほぼ見せ場はなし。後半はプレーに絡む場面は増えたが、65分に訪れた決定的なチャンスは決め切れなかった。
FW
8 土居聖真 6.5
4試合連続で2トップのコンビを組む金崎のアシストから、追加点をゲット。精力的な前からの守備でも高い貢献度を示した。
33 金崎夢生 6.5
ダニルソンをかわして土居のチーム2点目をお膳立て。SBからの縦パスを引き出す鋭い動き出しは見事だった。
交代出場
MF
6 永木亮太 -(77分IN)
ボランチで途中出場。パスのコントロールが定まらないシーンもあったが、タイトなディフェンスで中盤の守備力をキープした。
FW
9 ジネイ -(90+1分IN)
小笠原からのロングパスをヘッドで合わせネットを揺らしたが、これは惜しくもオフサイドの判定。青木とともに、この試合を最後に、鹿島を去ることに。
DF
5 青木 剛 -(90+4分IN)
試合終了間際にピッチに登場。プレータイムはほんの数秒だったが、3万人を超す大観衆のなか、大きな拍手とともに鹿島でのラストマッチを飾った。
監督
石井正忠 6.5
昌子、カイオを欠くなかでも、盤石の采配で勝利へと導く。最後は今夏でクラブを去るジネイと青木を途中出場させ、最高の形で第1ステージを制した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
闘した福岡だが、攻撃面で分の悪さを露呈。

37分に土居(8番)の2試合連続ゴールでリードを広げた鹿島。第1ステージ制覇へ大きく前進した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
【福岡|採点・寸評】
GK
23 イ・ボムヨン 5.5
2失点とも自責点はない。枠内へのシュートには比較的に落ち着いて対応していたが、時折足もとのボールへの対処に不安があったのが気になった。
DF
19 堤 俊輔 6
中央で金崎、土居を監視しつつ、サイドのスペースもカバー。試合巧者だった鹿島に隙を突かれる形で2失点したが、プレー自体にさほど問題はなかった。
20 キム・ヒョヌン 5.5
金崎の鋭い動き出しに苦戦。ボールを持ち上がりすぎて危うくピンチを招きかけるなど、ややプレーの安定感を欠いた。
22 中村北斗 5.5
前半に比べ、後半は攻め上がるシーンは増加。ただ、どれも相手にダメージを与えるほどではなく、迫力に欠けた印象は否めない。
29 古部健太 5.5
立ち上がりにCKからヘディングシュートを放ち相手をヒヤリとさせるも、次第に存在感は薄れた。後半はほぼ守備に専念。
MF
6 ダニルソン 5
中盤から積極的にミドルシュートを狙うなど、攻撃面ではまずまず存在感を放った一方、緩慢な守備を露呈。2失点目の場面でも、金崎の突破を止められなかった。
15 末吉隼也 5.5(67分 OUT)
正確なキックでアクセントを加えられず、後半に途中交代。プレースキックから決定的なシーンも演出できなかった。
10 城後 寿 6
献身的なプレーでチームを下支え。後半途中からは中盤センターにポジションをシフトし、泥臭くボールを追った。
7 金森健志 5(67分 OUT)
2得点した川崎戦の再現に期待が膨らんだが、大半は守備に負われた印象。右サイドを突破し、ウェリントンのシュートにつなげた序盤のプレーが唯一の見せ場だった。
FW
27 邦本宜裕 5.5(77分 OUT)
中盤やサイドのスペースでボールを受け突破を目論むが、マッチアップした西や植田のマークに苦戦。危険な匂いは漂わせたが、持ち前の打開力ある突破は十分に発揮し切れなかった。
17 ウェリントン 5.5
前線に止まらず、中盤まで下がってボールを収めるもチャンスに直結する場面が少なかった。苛立ちを隠せず杉本にひじ打ちを見舞い審判から注意を受けるシーンも。
交代出場
FW
14 平井将生 5(67分 IN)
前線で必死にボールを呼び込むも、チャンスに絡むシーンはほぼなかった。不完全燃焼に終わった印象は拭えない。
FW
11 坂田大輔 5.5(67分 IN)
サイドを抉りクロスを上げる場面は限られ、大半は守備に追われる。奮闘していただけにその姿勢が報われなかったのは残念だった。
MF
13 為田大貴 ―(77分 IN)
後半終盤、ゴール前で豪快に左足を振り抜いたが、ボールは枠外に。インパクトを放てぬまま終了を迎えた。
監督
井原正巳 5.5
2失点後も勝負を諦めない姿勢は、交代策からも伝わった。決して悪い内容ではなかっただけに、第2ステージでその采配への真価が問われる。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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サッカーダイジェストの広島氏による福岡戦の寸評である。
快勝に総じて高い評価になっておる。
その中で特別な評価を与えられたのが小笠原満男である。
最高評点とMOMに選出されておる。
政野その通り。
闘志溢れるプレイ、そして気迫でボールを奪い取る様、まさにこのゲームの主役であった。
満男が中心となったこのチームがステージ制覇を成し遂げたことは必然である。
2ndステージに向け、そしてリーグ優勝に向けて、満男の躍動が軸となろう。
頼りにしておる。

チンチロリン
サッカーダイジェスト編集部
2016年06月25日
鹿島――貴重な先制点を挙げた山本、スムーズに組み立てた柴崎も「6.5」。

【警告】鹿島=西(36分) 福岡=ダニルソン(37分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】小笠原満男(鹿島)

立ち上がりにやや押された鹿島だが、27分に柴崎のCKを山本(16番)が頭で合わせて先制点を奪った。写真:徳原隆元
【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
相変わらず試合の入り方は不安定だったが、15分過ぎから持ち直し、セットプレーから山本のゴールで先制すると、土居が続き、前半だけで2点のリードを奪う。後半はゴールこそなかったが、ゲームを完璧にコントロールし、盤石の強さでステージ制覇を成し遂げた。
福岡 5.5
意図する形で相手ゴールへ迫る場面もあったが、最終局面での精度不足に泣いた。第2ステージに向け、容易く隙を突かれた守備面も改善が不可欠だろう。
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ケ端準 6
ハイボールやクロスを危なげなく処理。後半途中のダニルソンの強烈FKも難なくキャッチ。終始安定したセービングで完封勝利に貢献した。
DF
22 西 大伍 6
流れを切るイージーなミスもあったが、鋭い読みで福岡の組み立てを寸断し、前線を走らせるパスも供給。遠藤との連係も問題なし。
23 植田直通 6
ウェリントンとのエアバトルではやや苦戦。ただ、地上戦では球際で粘り強く、相手を自由にさせず、ハードな守備でクリーンシートを達成した。
17 ブエノ 6(90+4分OUT)
昌子の出場停止を受け、CBで先発。ビルドアップでは課題を残す内容も、身体を張ったスライディングなど1対1での強さを存分に披露した。
16 山本脩斗 6.5
序盤から攻撃の比重が高く、柴崎のCKからヘッドで貴重な先制点を叩き込む。本職の守備でも隙がなく、攻守両面で頼りになる存在だった。
MF
10 柴崎 岳 6.5
高精度のCKから山本の先制点をアシスト。3列目から一気に攻め上がるタイミングは抜群で、的確なサポートでボールの流れもスムーズに。永木投入後は左MFでプレー。
40 小笠原満男 7 MAN OF THE NATCH
常に周囲に指示を出し、チームを鼓舞。優れた危機察知能力で相手からボールを奪い取り、局面を変える正確なサイドチェンジも。大一番で“ツボ”を心得たパフォーマンスで勝利を手繰り寄せ、攻撃でも守備でも存在感を発揮した。
25 遠藤 康 6(90+1分OUT)
嫌な流れのなか、相手のファウルを誘い、FKを獲得してチームを落ち着かせるなど、頭脳的なプレーが光る。スペースへの正確な縦パスで攻撃を加速させた。
32 杉本太郎 5.5(77分OUT)
5試合ぶりのスタメン出場も、ゲームの流れに上手く乗れず、前半はほぼ見せ場はなし。後半はプレーに絡む場面は増えたが、65分に訪れた決定的なチャンスは決め切れなかった。
FW
8 土居聖真 6.5
4試合連続で2トップのコンビを組む金崎のアシストから、追加点をゲット。精力的な前からの守備でも高い貢献度を示した。
33 金崎夢生 6.5
ダニルソンをかわして土居のチーム2点目をお膳立て。SBからの縦パスを引き出す鋭い動き出しは見事だった。
交代出場
MF
6 永木亮太 -(77分IN)
ボランチで途中出場。パスのコントロールが定まらないシーンもあったが、タイトなディフェンスで中盤の守備力をキープした。
FW
9 ジネイ -(90+1分IN)
小笠原からのロングパスをヘッドで合わせネットを揺らしたが、これは惜しくもオフサイドの判定。青木とともに、この試合を最後に、鹿島を去ることに。
DF
5 青木 剛 -(90+4分IN)
試合終了間際にピッチに登場。プレータイムはほんの数秒だったが、3万人を超す大観衆のなか、大きな拍手とともに鹿島でのラストマッチを飾った。
監督
石井正忠 6.5
昌子、カイオを欠くなかでも、盤石の采配で勝利へと導く。最後は今夏でクラブを去るジネイと青木を途中出場させ、最高の形で第1ステージを制した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
闘した福岡だが、攻撃面で分の悪さを露呈。

37分に土居(8番)の2試合連続ゴールでリードを広げた鹿島。第1ステージ制覇へ大きく前進した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
【福岡|採点・寸評】
GK
23 イ・ボムヨン 5.5
2失点とも自責点はない。枠内へのシュートには比較的に落ち着いて対応していたが、時折足もとのボールへの対処に不安があったのが気になった。
DF
19 堤 俊輔 6
中央で金崎、土居を監視しつつ、サイドのスペースもカバー。試合巧者だった鹿島に隙を突かれる形で2失点したが、プレー自体にさほど問題はなかった。
20 キム・ヒョヌン 5.5
金崎の鋭い動き出しに苦戦。ボールを持ち上がりすぎて危うくピンチを招きかけるなど、ややプレーの安定感を欠いた。
22 中村北斗 5.5
前半に比べ、後半は攻め上がるシーンは増加。ただ、どれも相手にダメージを与えるほどではなく、迫力に欠けた印象は否めない。
29 古部健太 5.5
立ち上がりにCKからヘディングシュートを放ち相手をヒヤリとさせるも、次第に存在感は薄れた。後半はほぼ守備に専念。
MF
6 ダニルソン 5
中盤から積極的にミドルシュートを狙うなど、攻撃面ではまずまず存在感を放った一方、緩慢な守備を露呈。2失点目の場面でも、金崎の突破を止められなかった。
15 末吉隼也 5.5(67分 OUT)
正確なキックでアクセントを加えられず、後半に途中交代。プレースキックから決定的なシーンも演出できなかった。
10 城後 寿 6
献身的なプレーでチームを下支え。後半途中からは中盤センターにポジションをシフトし、泥臭くボールを追った。
7 金森健志 5(67分 OUT)
2得点した川崎戦の再現に期待が膨らんだが、大半は守備に負われた印象。右サイドを突破し、ウェリントンのシュートにつなげた序盤のプレーが唯一の見せ場だった。
FW
27 邦本宜裕 5.5(77分 OUT)
中盤やサイドのスペースでボールを受け突破を目論むが、マッチアップした西や植田のマークに苦戦。危険な匂いは漂わせたが、持ち前の打開力ある突破は十分に発揮し切れなかった。
17 ウェリントン 5.5
前線に止まらず、中盤まで下がってボールを収めるもチャンスに直結する場面が少なかった。苛立ちを隠せず杉本にひじ打ちを見舞い審判から注意を受けるシーンも。
交代出場
FW
14 平井将生 5(67分 IN)
前線で必死にボールを呼び込むも、チャンスに絡むシーンはほぼなかった。不完全燃焼に終わった印象は拭えない。
FW
11 坂田大輔 5.5(67分 IN)
サイドを抉りクロスを上げる場面は限られ、大半は守備に追われる。奮闘していただけにその姿勢が報われなかったのは残念だった。
MF
13 為田大貴 ―(77分 IN)
後半終盤、ゴール前で豪快に左足を振り抜いたが、ボールは枠外に。インパクトを放てぬまま終了を迎えた。
監督
井原正巳 5.5
2失点後も勝負を諦めない姿勢は、交代策からも伝わった。決して悪い内容ではなかっただけに、第2ステージでその采配への真価が問われる。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

チンチロリン

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サッカーダイジェストの広島氏による福岡戦の寸評である。
快勝に総じて高い評価になっておる。
その中で特別な評価を与えられたのが小笠原満男である。
最高評点とMOMに選出されておる。
政野その通り。
闘志溢れるプレイ、そして気迫でボールを奪い取る様、まさにこのゲームの主役であった。
満男が中心となったこのチームがステージ制覇を成し遂げたことは必然である。
2ndステージに向け、そしてリーグ優勝に向けて、満男の躍動が軸となろう。
頼りにしておる。

チンチロリン
1stステージ優勝コメント
2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第17節


鹿島アントラーズ:石井 正忠
先ずは3万1,000人を超えるお客さまが来てくださったことに感謝したい。TVの前で応援してくださった皆さまもいらっしゃると思うが、カシマスタジアムで選手たちを後押ししてくださった皆さまに感謝したい。(試合に関しては)相手のロングボールへの対応はできたが、攻撃面ではボールをうまく運べなかった。ただ2点リードしたことで、この試合を最後にチームを去るジネイと青木をピッチへ送り出すことができたのは選手たちの頑張りがあったから。今日は選手たちの頑張りで勝った試合だった。
Q. 選手としても監督としても1stステージ優勝という結果を得たが?
A. 僕自身としてはそんなに価値を感じない。とにかく勝ち点3を取って、ステージ優勝することだけを考えていた。その部分では少しでもクラブに貢献できたかと思う。
Q. 1stステージのMVPを選ぶとしたら?
A. それぞれの試合で様々な選手が活躍してくれた。誰がどうということではなく、チームの結束力の成果だと思う。
Q. 土居選手のゴールは攻守の切り替えが早かったが、これが狙いか?
A. はっきりと覚えていないが、練習の積み重ねが出た。もっともっと前からのプレッシャーをかけてやっていきたい。
Q. 2ndステージに向けて。
A. 1stステージ優勝をしてチャンピオンシップに出る権利を得たが、シーズンが終わったわけではない。2ndステージはもっとゴールを決めて、失点も減らしたい。勝ち点でも年間で昨シーズンの広島(74)を超えたい。(1stステージの)3分2敗を勝利に変えていき、1stステージを超える結果を出したい。


【曽ケ端 準】
試合の最初は、全体的に動きが硬かった。しかし、練習してきたセットプレーの形から点を取ることができて、そこからは、追加点もしっかり取れて、落ち着いて試合を運ぶことができた。プレッシャーがかかるゲームを経験することは、選手にとって大きなこと。その試合をものにできたことは、チームの成長につながる。
【西 大伍】
優勝がかかった試合となると、いつも通り行かないなと思った。もう少し押し込んでプレーしたかった。そのなかでもっと徹底してやれたら良かった。優勝がかかった試合ということで、たくさんのサポーターの方が来てくれた。これからも来てもらえるような試合ができたかというと、まだまだ。もっと高めて見に来てもらえるようにしていきたい。
【植田 直通】
タイトルを獲ればみんなの意識も変わる。もうすでに次のタイトルがほしいという欲が出ている。次は年間チャンピオンを獲りたい。優勝を目指してやっていきたいと思う。友達、家族、たくさんの人が応援してくれていた。その期待に応えられてうれしい。
【ブエノ】
立ち上がりは緊張もあったが、試合が流れるにつれ、自分らしいプレーができるようになった。DFライン全員が、お互いに声をかけ続けることができていた。ナオやサイドバック、ボランチにも声をかけられた。DFはお互いにコミュニケーションをとらないといけないという点ではよくできたと思う。
【山本 脩斗】
みんなでやってきたことを、しっかり結果につなげることができた。チャンピオンシップの権利を得たことは素直にうれしい。すぐに2ndステージがあるので、切り替えていい状態で次の試合に臨みたい。先制点が大事になると思っていたので、そのゴールを決めることができて、すごくうれしい。
【柴崎 岳】
立ち上がりは良くなかったが、前半のうちに2点を取れたことがすべて。そこまで危ない試合でもなかった。優勝がかかった試合で、このように勝利という結果を残せて良かった。優勝はしたが、そこまで喜んでいるわけではない。いまチャンピオンシップに出場できるのは今のところ僕たちだけ。アントラーズの1年だったといえるようにしたい。
【小笠原 満男】
勝てば優勝という試合になり、本当にたくさんのサポーターがスタジアムに来てくれた。そういうなかで優勝することができ、うれしく思う。ただ、まだ1stステージを獲っただけ。本当の意味でのタイトルとはいえないかもしれない。90分通していい試合ができているわけではない。これに満足することなく、もっと内容をよくして、これからも勝ち続けていけるように頑張りたい。
【遠藤 康】
優勝はうれしい。試合の入りはよくなかったけど、それほど心配はしていなかった。失点してもおかしくない場面もあったけど、そこから盛り返して、しっかり点を取ることができる強さが出てきた。満男さん、ソガさんといった、経験のある選手が、周りに声をかけてくれていることが大きい。まだ、半分が終わったところ。2ndは1st以上の結果を残したい。
【杉本 太郎】
ジネイ、青木さんが最後という気持ちと、たくさんの方が観に来てくれて1stステージ優勝がかかった試合で、勝利で終えようという気持ちで戦っていた。2人への送り出そうという思いを強く出せたのではないかと思う。いい形で終われてよかった。
【土居 聖真】
勝つことが大事だった。内容はどうあれ、勝てて良かった。いいプレッシャーや緊張感のなかで、ここ数試合をやっていた。すごく楽しかった。こういう雰囲気はなかなか味わえない。この経験がサッカー人生のなかで、いい経験ができたと思う。(得点シーンは)一回なかに入ろうとしたけど、後ろでシュートを打つことができた。夢生君がよく見てくれていた。
【金崎 夢生】
優勝できて最高にうれしい。(土居選手のゴールは)いいボールを出すことができた。またすぐに2ndステージが始まるので、今日は一日みんなで喜びを分かちあって、明日からまた切り替えて頑張ります。
【永木 亮太】
中心として試合に出ていたわけではないので、うれしさ半分、悔しさが交差している。優勝できるチームにきて、まず1stステージのタイトルを獲ることができたので、やっぱり喜びは大きい。この半年間で自分自身も成長することができた。タイトルがかかった素晴らしい雰囲気を経験することもでき、この経験を2ndステージにつなげていきたいと思う。
【ジネイ】
今日がアントラーズのユニフォームを着ての最後の試合になった。とても残念な気持ちだが、優勝で1stステージを終えることができたことは、とても誇りに思う。これでチームを離れるが、2ndステージ、チャンピオンシップでの躍進を心から願っている。小笠原選手から「もう一度このトロフィーを掲げる」と言われ、本当にうれしく思った。支えてくれたチームの皆さんには、感謝の気持ちしかない。
【青木 剛】
サポーターの皆さんから、あれほど大きなコールをしてもらえるとは思っていなかったので、すごく熱くなるものがあった。アントラーズでの最後の試合という気持ちでピッチに立ったが、まずはチームの優勝という気持ちだった。チームメートが激しく戦っている姿勢を見て、感じるものがあった。これまでもずっと、サポーターの皆さんの声が僕の心に届いていたということを伝えたい。ありがとうございました。
J1 1st 第17節 福岡戦

本日行われたJ1 1st 第17節 アビスパ福岡戦は2-0で勝利しました。この結果、1stステージ優勝!
1stステージ 第17節
2016年6月25日(土)19:04KO カシマ
[ 石井 正忠監督 ]
まずは31,000人近くの方に、今日、スタジアムに来ていただきました。テレビの前で声援を送ってくださった方もたくさんいると思いますが、まずはこの会場に来て選手を後押ししてくれたサポーターの皆さんに感謝を述べたいと思います。
試合の展開ですけども、まずは相手の強みである前線へのロングボールの対応は前半からできていたというのと、攻撃部分で言うと少し落ち着いて相手陣でボールを運べなかった。その部分は反省した部分でした。2点リードした中で、最後は、今回青木(剛)選手とジネイ選手がチームを離れることになりましたが、その2人を入れることができたのは、本当に選手の頑張りがあったからだと思います。そういう理想的な形ができて、本当に選手たちの頑張りに感謝したいと思います。素晴らしい試合だったと思います。
--選手としても監督としてもステージ優勝となりました。
それについて僕はそんなに価値はないかなと思っています。クラブに対して少しの貢献にはなったと思いますが、そんなに意識せず、まずは勝点3を取ってステージ優勝することだけしか考えていませんでした。自分自身のことは全く考えていませんでした。
--1stステージで活躍した選手をあえて1人挙げるなら?
それぞれの節でいろんな選手が活躍してくれているんですけども、誰か1人ということではなく、チームの結束力、チームの総合力だと思っています。
--2点目は監督にとって理想的なゴールだと思いますが?
僕も今、はっきりとは覚えてないんですけど、今までやってきた積み重ねが試合に出るというのは、選手が常に意識しているからだと思いますし、本当はもっともっと前からプレッシャーを掛けて、もっと相手を圧倒するような戦いをしたかったです。今日はできなかったですけど、そうやって攻守の切り替えの部分がゲームに出て、それが得点につながったというのは、日々の選手の意識の高さだと思います。
--2ndステージへの意気込みをお願いします。
1stステージを優勝して、チャンピオンシップに出場する権利を得ることができましたけど、まだシーズンは終わっていません。2ndステージに向けてはこれ以上の得点、失点もさらに減らしていきたいですし、(年間)勝点も昨季、サンフレッチェ広島さんが積み重ねた74点を上回りたいと思います。1stステージは3引き分けと2敗していますが、それを勝ちにつなげたいと思っています。1stステージよりもさらにいい成績を残したいと思います。
--昨季のJリーグヤマザキナビスコカップの優勝をベースにしてと仰っていましたが、明治安田J1 1st第8節の柏戦でつまずいた後、最後に6連勝しました。チーム力が上がっている実感はありますか?
それはあると思います。昨年よりもさらにチーム力はアップしてると思いますし、多くの試合に出ている選手だけでなく、全体のレベルも確実に上がっていると思います。なので、それを今後も続けていきたいと思います。
1stステージ 第17節
2016年6月25日(土)19:04KO カシマ
[ 山本 脩斗 ]
優勝したことでチャンピオンシップの権利を得ることができた。それはすごく大きいことだと思います。でも、2ndステージがすぐに始まるので、またしっかり準備して、今の状態をキープして、もっと良くできるところもあるので、それはチーム全体で良くしていきたいと思います。
--シーズンの半分を1位で折り返せた自分たちの強みは?
守備の部分で、チーム全体で良い意識でできていますし、前からのプレスも90分通して質の高いものができていると思う。(失点)ゼロで抑えることで前も点を取ってくれますし、チームにいい流れができていると思うので、また2ndステージの頭からしっかりいきたいと思います。
[ 土居 聖真 ]
--ナイスゴールでしたが?
(金崎)夢生くんが良いパスをくれたんで、決めるだけでした。
--終盤戦、ほとんどの試合でアシストか得点に「土居 聖真」という名前が並びましたが?
自分もそれを望んでいたし、それが結果的にこういう1stステージ優勝につながってくれたことは良かったのかな、と思います。
--達成感や、何かを獲得した手応えのような気持ちはある?
いや、意外とないです。まだ次も来るということで、気を抜いていられないし、浮かれていたから次負けた、ということも言われたくないし、次も勝って1stステージ覇者だな、と言われたいので。今日は喜びをかみしめて、明日からはまた切り替えてサッカーに打ち込めたらいいかな、と思います。
ホームで歓喜に沸いた鹿島。視線はさらなる高みへ
真っ赤に染まった「カシマスタジアム」の大声援を背にして戦うはずだった鹿島のイレブンは、その出はなをくじかれる。コイントスで福岡が陣地を入れ替えることを選択。前半を、ホームゴール裏に向かって攻めることになる。
少しでも相手のペースを乱すことに成功した福岡は、前節の川崎F戦に続いて試合にうまく入る。金森 健志、邦本 宜裕が右サイドから再三クロスを上げることに成功し、累積警告による出場停止で守備の要である昌子 源を欠く鹿島ディフェンスラインにプレッシャーを掛けていった。
相手のペースで始まった試合に対し、ペースを握り返そうとする鹿島は、キャプテンの小笠原 満男が盛んに「落ち着け」とジェスチャーを繰り返す。スローインなどでゆっくり時間を使い、少しでも長くマイボールの時間を増やすことで、相手の流れをこちらに向けようとした。
15分あたりから鹿島が少しずつボール支配率を高めていくが、福岡の守備もコンパクトな陣形を保つ。中央へクサビのパスを入れるのは難しく、ボールの展開もサイドに追いやられてしまうことが多かった。このままだと状況を変えるのは難しいかと思われたが、27分、セットプレーから突破口を開く。柴崎 岳の右CKに山本 脩斗が飛び込み、福岡のゴールをこじ開けた。
さらに37分にもゴール。左サイドから仕掛けた素早い攻撃が一度は失敗したものの、逆サイドに流れたこぼれ球を拾って再び攻撃を仕掛け、深い位置までえぐった金崎 夢生の折り返しを土居 聖真が流し込み、リードを2点に広げることに成功した。福岡の井原 正巳監督が「いい入り方をしたので2点目がやはりもったいなかった」と悔しげに振り返る、福岡にとっては痛恨の失点となった。
しかし後半に向けて、「まずは1点返そう」と井原監督が送り出した福岡は諦めない。67分、平井 将生、坂田 大輔の2人を一気に投入し、「前に人数を増やしてなんとかゴール前まで」(井原監督)と再び攻勢を掛けていく。これにバランスを崩された鹿島はミスが増え、思うように敵陣まで押し込むことができない。
それでも、今季最多となる31,636人の観衆の後押しを受けた鹿島の守備は崩れない。福岡が古部 健太のクロスや、為田 大貴の左足シュートで得点を狙うも、ゴールを割ることができなかった。
後半アディショナルタイムに入ると、2つの交代枠を残していた石井 正忠監督は、この試合限りで鹿島を離れることが発表されていたジネイと青木 剛を相次いでピッチに送り込む。試合前から、チーム全体で「2人をいい形で送り出そう」と一致団結。2点のリードを保ち、最後は理想的な形で試合終了のホイッスルを迎えることに成功した。
鹿島は終盤に6連勝を飾り、1997年以来となる1stステージ制覇を果たし、明治安田チャンピオンシップへの出場権を獲得した。内容的には相手を押し込む時間が少なく、狙いとは違う展開になってしまったが、それでも勝ち切るところに成長の跡が見られる。
ただし、選手や監督は喜びながらも、すでに2ndステージに目線を向けていた。石井監督は「1stステージよりもさらにいい成績を残したいと思います」と来週から始まる次のステージに向けて意気込んでいた。
[ 文:田中 滋 ]
【鹿島 vs 福岡】 優勝へ向けて貴重な先制点!
2016年6月25日(土)

この試合勝利すれば文句なしで優勝の鹿島は27分、CKから山本脩斗がヘッドで決めて優勝へ向けて貴重な先制点をあげる。
【鹿島 vs 福岡】 土居聖真が加点!
2016年6月25日(土)

先制した鹿島は37分、土居聖真の2試合連続ゴールでリードを2点に広げる。
【鹿島 vs 福岡】 村井満チェアマンと小笠原満男のツーショット
2016年6月25日(土)

岡を2-0で下して、明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島が優勝!
村井満チェアマンから小笠原満男が優勝トロフィを受け取る。
【鹿島 vs 福岡】 青木が優勝トロフィを掲げる!
2016年6月25日(土)

この試合を最後にチームを離れる青木剛が1stステージ優勝トロフィを掲げる。
【鹿島 vs 福岡】 鹿島が1stステージを制する!
2016年6月25日(土)

福岡を2-0で下して、明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島が優勝!
優勝トロフィを掲げて、喜びを爆発させる選手たち。
【鹿島 vs 福岡】 石井監督が優勝トロフィを掲げる!
2016年6月25日(土)

福岡を2-0で下して、明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島が優勝!
選手とスタッフが喜びを爆発させる!
【鹿島 vs 福岡】 優勝に貢献したカイオ
2016年6月25日(土)

この試合では出場はなかったものの、攻撃のジョーカーとして1stステージ優勝に貢献したカイオ。
【鹿島 vs 福岡】 優勝に貢献した土居、柴崎、金崎
2016年6月25日(土)

優勝に貢献した、(左から)土居聖真、柴崎岳、金崎夢生。
【鹿島 vs 福岡】 手荒すぎる?祝福!
2016年6月25日(土)

チームメイトから手荒すぎる?祝福を受けるキャプテンの小笠原満男。
【鹿島 vs 福岡】 ジネイ!今までありがとう
2016年6月25日(土)

この試合を最後にチームを離れるジネイがチームメイトに胴上げされる。
【鹿島 vs 福岡】 鹿島一筋15年半の青木を胴上げ!
2016年6月25日(土)

鳥栖への移籍が決まり、この試合を最後にチームを離れる青木剛。
鹿島一筋15年半在籍し、チームの歴史を知るベテランを胴上げする鹿島の選手たち。
【鹿島 vs 福岡】 1stステージ獲ったどー!
2016年6月25日(土)

サポーターと優勝の喜びを分かち合う鹿島の選手とスタッフ。
【鹿島 vs 福岡】 チームを支え続けた鹿島サポーター!
2016年6月25日(土)

1stステージ優勝を信じて、最後まで声援を送りチームを支えた鹿島サポーター。
鹿島アントラーズ、優勝おめでとう!
2016年6月25日(土)

明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島アントラーズが優勝を飾りました。
おめでとうございます!
鹿島が第1S制覇!! 山本&土居弾で6連勝フィニッシュ
16/6/25 20:57

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
J1は25日、第1ステージ第17節を開催し、県立カシマサッカースタジアムでは勝利すれば自力で第1ステージ優勝が決まる首位の鹿島アントラーズとアビスパ福岡が対戦。前半に2点のリードを奪った鹿島が、そのまま逃げ切って2-0の完封勝利を収めて第1ステージ制覇を果たした。
5連勝中の鹿島は第16節神戸戦(○2-1)から出場停止のDF昌子源とFWカイオに代わり、MF杉本太郎とDFブエノを先発起用。一方の福岡は第16節川崎F戦(△2-2)から同じく出場停止のDF亀川諒史に代わり、DF古部健太がスターティングメンバーに名を連ねた。
序盤にシュートチャンスを作り出したのはアウェーの福岡だった。しかし、前半6分に右サイドを突破したMF金森健志のクロスからFWウェリントンが狙ったボレーシュートは枠を捉え切れず、同9分にはMF末吉隼也の蹴り出したCKをDF古部健太がヘディングで合わせるもボールはゴール左に外れた。
徐々に鹿島が主導権を握り始めると、前半16分には左サイドから切れ込んだDF山本脩斗がゴールを脅かしたものの、好反応を見せたGKイ・ボムヨンにストップされてしまう。さらに同20分にはMF遠藤康のスルーパスから抜け出したFW土居聖真が右足シュートで狙うが、またもやイ・ボムヨンに阻まれてネットを揺らすには至らない。
しかし前半27分、攻勢を強める鹿島が先制点を奪取する。MF柴崎岳が蹴り出したCKを山本が豪快なヘディングシュートで叩き込み、スコアを1-0とした。さらに同37分には右サイドを突破して中央に切れ込んだFW金崎夢生のラストパスを土居が冷静に蹴り込み、リードを2点差に広げた。
2-0と鹿島がリードしたまま後半を迎えると、ともに相手の粘り強い守備に遭ってなかなかシュートまで持ち込めない時間帯が続く。福岡は後半20分にMFダニルソンが直接FKを狙ったがGK曽ヶ端準の守備範囲に飛び、同21分には鹿島が好機を迎えるが、遠藤のパスをPA内で受けたMF杉本太郎のシュートはDFにブロックされてしまった。
2点のビハインドを背負う福岡は後半22分にFW坂田大輔とFW平井将生を同時投入して状況を打開しようと試みる。さらに同32分には最後のカードとなるMF為田大貴をピッチへと送り込む。一方の鹿島は後半アディショナルタイムに今月末で契約満了となるFWジネイ、鳥栖への完全移籍が発表されたDF青木剛を投入。最後まで福岡に得点を許さなかった鹿島が2-0で勝利して第1ステージ優勝を決めた。
(取材・文 折戸岳彦)
鹿島が1stステージ制覇…福岡に完勝、川崎との争い制して7年ぶりのリーグタイトル獲得

先制ゴールを挙げた鹿島の山本脩斗 [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ最終節が25日に行われ、鹿島アントラーズとアビスパ福岡が対戦した。
前節、川崎フロンターレが痛恨のドローに終わったことで首位に立った鹿島。勝てば文句無しでステージ優勝が決まる最終戦では、川崎に土をつけたアビスパ福岡をホームに迎える。DF昌子源とMFカイオが出場停止のため、DFブエノとMF杉本太郎が先発起用されたほか、MF柴崎岳、FW金崎夢生らがスタメンに名を連ねた。一方、2戦連続で首位チームとの対戦となる福岡は、川崎戦で2ゴールを挙げたFW金森健志やFWウェリントンが起用された。
最初にチャンスを作ったのは福岡。5分、右サイドを抜け出した金森が右足でクロスを上げると、ファーサイドでフリーとなっていたウェリントンが左足でボレー。しかしこのシュートは大きく枠の上に外れてしまった。
鹿島のファーストシュートは16分。左サイド高い位置でボールを受けた山本脩斗がドリブルでエリア内に侵入し、右足でグラウンダーのシュートを放ったが、GKの好セーブに阻まれた。さらに20分、遠藤康のスルーパスでエリア内右に抜け出した土居聖真が右足で狙ったが、ここもGKに弾かれてゴール左に逸れた。
試合が動いたのは27分。右CKを獲得した鹿島は柴崎がゴール前にクロスを供給。走り込んだ山本がヘディングシュートをゴール左に叩き込んだ。先制した鹿島は37分、エリア内右でパスを受けた金崎がうまく反転してDFを振り切り、マイナス方向に折り返す。これを土居が右足ダイレクトでゴール左に流し込み、リードが2点に広がった。
福岡は45分、右サイドからのFKにエリア内のウェリントンが頭で合わせたが、シュートはわずかに枠の左へ外れてしまった。このまま2-0で前半を折り返す。
2点を追いかける福岡は65分、エリア手前中央やや距離のある位置で得たFKをダニルソンが左足で直接狙う。しかし強烈なシュートはGKの正面に飛んでしまった。
なんとか1点を返したい福岡は77分に邦本宜裕を下げて為田大貴を投入。一方、逃げ切りを図る鹿島は杉本に代えて永木亮太をピッチへ送り出す。
鹿島は87分、高い位置でボールを奪うと左サイドの柴崎がアーリークロスを供給。ゴール前に走り込んだ金崎がフリーで合わせたが、ヘディングシュートは枠を捉えることができなかった。
追加点のチャンスを逃した鹿島だったが、福岡に決定機を作らせることなく時計の針を進めると、後半アディショナルタイムには、退団が決まっているジネイと青木剛を投入。試合はこのまま2-0でタイムアップを迎えた。この結果、最終節を白星で飾った鹿島が川崎との争いを制してファーストステージ制覇。鹿島にとっては2009年以来7年ぶりのリーグタイトル獲得となった。
セカンドステージは7月2日に開幕し、鹿島はガンバ大阪と、福岡は浦和レッズとそれぞれホームで対戦する。
【スコア】
鹿島アントラーズ 2-0 アビスパ福岡
【得点者】
1-0 27分 山本脩斗(鹿島)
2-0 37分 土居聖真(鹿島)
「本当に嬉しい」…1stステージ優勝を喜ぶ鹿島MF小笠原「この先も勝てるように」
2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ最終節が25日に行われ、アビスパ福岡を2-0で下した鹿島アントラーズがステージ優勝を果たした。
勝てば優勝が決まる状況で福岡をホームに迎えた鹿島は、27分にCKから山本脩斗がヘディングシュートを叩き込んで先制に成功。さらに37分には金崎夢生のラストパスを土居聖真が流し込んで追加点を奪うと、このまま2-0で逃げ切った。
フル出場で勝利に貢献したキャプテンの小笠原満男は試合後、「サポーターと勝ち獲った優勝なので、本当に嬉しいです」と笑顔を浮かべた。
そして、「まだシーズンは続くので、僕らの目標はここではないですし、セカンドステージも獲って、その先も勝てるように、この先も後押しをお願いしたいです。ありがとうございました」とセカンドステージ、年間優勝に向けてファンにさらなるサポートを求めている。
勝てば優勝のホームゲーム、前半で2点をリード。

山本が先制点を奪い、土居(写真)が追加点。鹿島が2点を先行した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
鹿島が第1ステージ制覇!主力ふたりを欠きながらも福岡に2-0完勝
サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月25日
前半に2ゴールを奪い、そのまま2-0で福岡を撃破。

柴崎のCKに合わせた山本(16番)がヘッドで27分に先制。さらに、その10分後、土居(8番)が追加点を見舞った。写真:徳原隆元
[J1第1ステージ17節]鹿島2-0福岡 6月25日/県立カシマサッカースタジアム
J1第1ステージ17節の鹿島対福岡が6月25日、県立カシマサッカースタジアムで行なわれ、2-0で鹿島が勝利した。
勝てば無条件で第1ステージ優勝が決まる鹿島は、出場停止のDF昌子、MFカイオの代役にDFブエノ、MF杉本を起用。システムは普段通りの4-4-2で挑んだ。
主力ふたりを欠いた鹿島はやや動きが固く、立ち上がりにフリーで福岡のウェリントンに決定的なボレーを放たれてしまう。
しかし15分、サイドチェンジを受けた左SBの山本がドリブルでエリア内に持ち込み、きわどいシュートを放つ。さらに、19分には遠藤のスルーパスで最終ラインの裏に抜け出した土居がエリア内でシュートを狙った。
時間の経過とともにリズムを掴んだ鹿島は、その後も遠藤が相手守備陣のギャップでボールを受けて起点になり、主に右サイドから攻撃を仕掛けた。
そして迎えた27分。この日4本目のCKで柴崎が正確なクロスを上げると、山本がヘッドで合わせてネットを揺らした。
さら37分、ダニルソンをドリブルでかわした金崎のラストパスを土居が沈めて2点目。前半で2点をリードし、完全に試合の主導権を握った。
後半は守備のバランスを保ちながら時計の針を進め、2-0のまま75分が経過。やや中盤にスペースが空いてきた77分に活動量のあるMF永木を入れ、再び守備を引き締めた。
終盤には、遠藤に代えてジネイを投入。さらに、ブエノに代えて、鳥栖への完全移籍を発表した青木をピッチに送り込む。交代の札を切って時間を消化し、そのまま2-0で終了の笛を聞いた。
鹿島が磐石の試合運びで勝点3を獲得。勝点を39に伸ばして首位をキープし、常勝軍団の復活を印象付ける、第1ステージ制覇を成し遂げた。
鹿島がJ1ファーストステージを制覇! ”常勝軍団”復活へ、7年ぶりのリーグタイトルを獲得

山本、土居の2発で福岡に快勝収める
首位でJ1ファーストステージ最終節を迎えた鹿島アントラーズは、ホームで最下位のアビスパ福岡と対戦し、日本代表FW金崎夢生、MF柴崎岳のアシストもあって2-0と勝利。2位川崎フロンターレとの優勝争いを勝ち点1差で制し、2009年に前人未踏の3連覇を達成して以来となるリーグタイトルを獲得した。
勝てば文句なしで優勝の鹿島は、日本代表DF昌子源、攻撃のアクセントとして不可欠な存在となったブラジル人MFカイオを出場停止で欠く陣容。序盤に福岡のFWウェリントン、U-23日本代表候補MF金森健志、18歳のMF邦本宜裕らを中心とした積極的な攻めに受けに回る展開となった。
しかし前半16分にDF山本脩斗がカットインから際どいシュートを放てば、4分後には後方から手数をかけずにFW土居聖真がフィニッシュへ持ち込むなど、徐々にペースを握り始める。
そして同27分、待望の瞬間がやってくる。柴崎が右CKでキッカーを務めると、正確なキックでゴール前にクロスを送る。するとフリーとなった山本がヘディングで合わせて、鹿島にとって大きな先制点を奪った。
そして10分後には右サイドの最終ライン裏を抜けたFW金崎がゴール前へ冷静にラストパスを送ると、マークを外した土居が落ち着いてゴール左へと蹴り込み、2-0とリードを広げた。
日本代表としても活躍するふたりのお膳立てからの2点。最高の展開で前半を折り返した鹿島は、後半に入ると余裕を持った試合運びで時計の針を進め、歓喜の瞬間を迎えた。
年間優勝7度を誇る名門復活へ
鹿島は今季、開幕戦でガンバ大阪をアウェーで1-0と下して以降、安定した戦いぶりを見せた。第8節の柏レイソル戦で敗戦を喫して以降は7勝2分と勝負強さを発揮。特に天王山と目された第15節浦和レッズ戦を2-0で制するなど、リーグ戦6連勝でフィニッシュ。石井正忠監督の下で、“これぞアントラーズ”という戦いぶりを見せつけた。
年間優勝7度を誇り、2007年からはリーグ戦3連覇を果たしたJ屈指の名門だが、近年はリーグタイトルから遠ざかっていた。しかし久々のファーストステージ優勝を手にして、11月下旬から開催されるチャンピオンシップ出場権を獲得。MF小笠原満男やGK曽ヶ端準らベテランに柴崎、金崎、土居ら新世代の選手たちが躍動するだけに、セカンドステージでも常勝軍団の進撃は続きそうだ。
【了】
日時
ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
鹿島で通算25度目の戴冠劇となった小笠原 次世代に受け継がれる“常勝軍団”のDNA

福岡を2-0で破り、2009年以来のリーグタイトルを獲得
常勝軍団のDNAが受け継がれた瞬間だった。鹿島アントラーズはJ1ファーストステージ第17節アビスパ福岡戦を2-0で勝利し、7年ぶりとなるリーグ戦でのタイトル獲得を成し遂げた。ステージ制覇なども含めれば、鹿島で通算25度目となる戴冠劇となった主将の元日本代表MF小笠原満男は、「素晴らしいスタッフと選手、サポーターとつかみ取った優勝です」とクラブの結束力が生み出した優勝だと話した。
試合序盤、福岡の果敢な姿勢に受けに回った鹿島だが、前半27分にMF柴崎岳が右CKでキッカーを務めると、正確なキックでゴール前にクロスを送る。するとフリーとなったDF山本脩斗がヘディングで合わせて、鹿島にとって大きな先制点を奪った。
10分後には右サイドの最終ライン裏へ抜けた日本代表FW金崎夢生がゴール前へ冷静にラストパスを送ると、マークを外したMF土居聖真が落ち着いてゴール左へと蹴り込み、2-0とリードを広げた。後半は着実に時計の針を進める“これぞアントラーズ”という試合運びを見せて、見事にファーストステージ制覇を成し遂げた。
「素晴らしいスタッフと選手、サポーターとつかみ取った優勝だと思います。これだけ多くの方に集まってくれて僕らの力になりました」
ステージ制覇も含めれば驚異の“25冠”
試合後のインタビューでキャプテンの小笠原は開口一番、この日カシマスタジアムに駆けつけた3万1636人のファンに感謝の念を伝えた。6度のJリーグ年間王者、5度のナビスコカップ(今季決勝トーナメントからルヴァンカップに改称)制覇、天皇杯優勝も計3回を数える“三冠コレクター”の小笠原だが、ステージ優勝は01年以来、自身にとって4回目の制覇となった。
さらに富士ゼロックススーパー杯やスルガ銀行チャンピオンシップなども含めれば、小笠原の鹿島でのタイトル獲得数はこれがじつに25回目を数えるなど、小笠原は“常勝軍団”鹿島の中核として長年プレーし続けた。今年の4月で37歳を迎えたが、勝利への意欲は衰えるどころか増す一方だ。
「まだシーズンは続きますし、セカンドステージを獲るようにプレーしますので、これからの試合もこのような雰囲気で試合をできるように頑張りたいと思います」
インタビュー後にはチームメートから水を浴びせられたが、日本代表DF昌子源らも絶大な信頼を寄せるなど、その存在感はいまだ圧倒的だ。
「本田(泰人)さん、秋田(豊)さん、柳沢(敦)さんにかけてもらった言葉があるので、自分は真似しているだけです」
小笠原は試合後のテレビインタビューで偉大なレジェンドの名前を出して謙遜したが、その“鹿島スピリット”は柴崎や金崎、そしてU-23日本代表DF植田直通ら新世代に引き継がれたことは確か。常勝軍団が取り戻した勝負強さを胸に、2009年以来となる年間王者へ、歩み続けるはずだ。
【了】
日時
ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

チンチロリン

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「もうすでに次のタイトルがほしいという欲が出ている」という植田の言葉に集約されておる。
余韻に浸るのはこのオフ二日間まで。
すぐに2ndステージが始まる。
1stステージ以上の勝ち点を積み上げ、CSに臨もうではないか。
頼もしい選手たち、そして名将と共に更なるタイトルを狙う。
楽しみである。

チンチロリン


鹿島アントラーズ:石井 正忠
先ずは3万1,000人を超えるお客さまが来てくださったことに感謝したい。TVの前で応援してくださった皆さまもいらっしゃると思うが、カシマスタジアムで選手たちを後押ししてくださった皆さまに感謝したい。(試合に関しては)相手のロングボールへの対応はできたが、攻撃面ではボールをうまく運べなかった。ただ2点リードしたことで、この試合を最後にチームを去るジネイと青木をピッチへ送り出すことができたのは選手たちの頑張りがあったから。今日は選手たちの頑張りで勝った試合だった。
Q. 選手としても監督としても1stステージ優勝という結果を得たが?
A. 僕自身としてはそんなに価値を感じない。とにかく勝ち点3を取って、ステージ優勝することだけを考えていた。その部分では少しでもクラブに貢献できたかと思う。
Q. 1stステージのMVPを選ぶとしたら?
A. それぞれの試合で様々な選手が活躍してくれた。誰がどうということではなく、チームの結束力の成果だと思う。
Q. 土居選手のゴールは攻守の切り替えが早かったが、これが狙いか?
A. はっきりと覚えていないが、練習の積み重ねが出た。もっともっと前からのプレッシャーをかけてやっていきたい。
Q. 2ndステージに向けて。
A. 1stステージ優勝をしてチャンピオンシップに出る権利を得たが、シーズンが終わったわけではない。2ndステージはもっとゴールを決めて、失点も減らしたい。勝ち点でも年間で昨シーズンの広島(74)を超えたい。(1stステージの)3分2敗を勝利に変えていき、1stステージを超える結果を出したい。


【曽ケ端 準】
試合の最初は、全体的に動きが硬かった。しかし、練習してきたセットプレーの形から点を取ることができて、そこからは、追加点もしっかり取れて、落ち着いて試合を運ぶことができた。プレッシャーがかかるゲームを経験することは、選手にとって大きなこと。その試合をものにできたことは、チームの成長につながる。
【西 大伍】
優勝がかかった試合となると、いつも通り行かないなと思った。もう少し押し込んでプレーしたかった。そのなかでもっと徹底してやれたら良かった。優勝がかかった試合ということで、たくさんのサポーターの方が来てくれた。これからも来てもらえるような試合ができたかというと、まだまだ。もっと高めて見に来てもらえるようにしていきたい。
【植田 直通】
タイトルを獲ればみんなの意識も変わる。もうすでに次のタイトルがほしいという欲が出ている。次は年間チャンピオンを獲りたい。優勝を目指してやっていきたいと思う。友達、家族、たくさんの人が応援してくれていた。その期待に応えられてうれしい。
【ブエノ】
立ち上がりは緊張もあったが、試合が流れるにつれ、自分らしいプレーができるようになった。DFライン全員が、お互いに声をかけ続けることができていた。ナオやサイドバック、ボランチにも声をかけられた。DFはお互いにコミュニケーションをとらないといけないという点ではよくできたと思う。
【山本 脩斗】
みんなでやってきたことを、しっかり結果につなげることができた。チャンピオンシップの権利を得たことは素直にうれしい。すぐに2ndステージがあるので、切り替えていい状態で次の試合に臨みたい。先制点が大事になると思っていたので、そのゴールを決めることができて、すごくうれしい。
【柴崎 岳】
立ち上がりは良くなかったが、前半のうちに2点を取れたことがすべて。そこまで危ない試合でもなかった。優勝がかかった試合で、このように勝利という結果を残せて良かった。優勝はしたが、そこまで喜んでいるわけではない。いまチャンピオンシップに出場できるのは今のところ僕たちだけ。アントラーズの1年だったといえるようにしたい。
【小笠原 満男】
勝てば優勝という試合になり、本当にたくさんのサポーターがスタジアムに来てくれた。そういうなかで優勝することができ、うれしく思う。ただ、まだ1stステージを獲っただけ。本当の意味でのタイトルとはいえないかもしれない。90分通していい試合ができているわけではない。これに満足することなく、もっと内容をよくして、これからも勝ち続けていけるように頑張りたい。
【遠藤 康】
優勝はうれしい。試合の入りはよくなかったけど、それほど心配はしていなかった。失点してもおかしくない場面もあったけど、そこから盛り返して、しっかり点を取ることができる強さが出てきた。満男さん、ソガさんといった、経験のある選手が、周りに声をかけてくれていることが大きい。まだ、半分が終わったところ。2ndは1st以上の結果を残したい。
【杉本 太郎】
ジネイ、青木さんが最後という気持ちと、たくさんの方が観に来てくれて1stステージ優勝がかかった試合で、勝利で終えようという気持ちで戦っていた。2人への送り出そうという思いを強く出せたのではないかと思う。いい形で終われてよかった。
【土居 聖真】
勝つことが大事だった。内容はどうあれ、勝てて良かった。いいプレッシャーや緊張感のなかで、ここ数試合をやっていた。すごく楽しかった。こういう雰囲気はなかなか味わえない。この経験がサッカー人生のなかで、いい経験ができたと思う。(得点シーンは)一回なかに入ろうとしたけど、後ろでシュートを打つことができた。夢生君がよく見てくれていた。
【金崎 夢生】
優勝できて最高にうれしい。(土居選手のゴールは)いいボールを出すことができた。またすぐに2ndステージが始まるので、今日は一日みんなで喜びを分かちあって、明日からまた切り替えて頑張ります。
【永木 亮太】
中心として試合に出ていたわけではないので、うれしさ半分、悔しさが交差している。優勝できるチームにきて、まず1stステージのタイトルを獲ることができたので、やっぱり喜びは大きい。この半年間で自分自身も成長することができた。タイトルがかかった素晴らしい雰囲気を経験することもでき、この経験を2ndステージにつなげていきたいと思う。
【ジネイ】
今日がアントラーズのユニフォームを着ての最後の試合になった。とても残念な気持ちだが、優勝で1stステージを終えることができたことは、とても誇りに思う。これでチームを離れるが、2ndステージ、チャンピオンシップでの躍進を心から願っている。小笠原選手から「もう一度このトロフィーを掲げる」と言われ、本当にうれしく思った。支えてくれたチームの皆さんには、感謝の気持ちしかない。
【青木 剛】
サポーターの皆さんから、あれほど大きなコールをしてもらえるとは思っていなかったので、すごく熱くなるものがあった。アントラーズでの最後の試合という気持ちでピッチに立ったが、まずはチームの優勝という気持ちだった。チームメートが激しく戦っている姿勢を見て、感じるものがあった。これまでもずっと、サポーターの皆さんの声が僕の心に届いていたということを伝えたい。ありがとうございました。
J1 1st 第17節 福岡戦

本日行われたJ1 1st 第17節 アビスパ福岡戦は2-0で勝利しました。この結果、1stステージ優勝!
1stステージ 第17節
2016年6月25日(土)19:04KO カシマ
[ 石井 正忠監督 ]
まずは31,000人近くの方に、今日、スタジアムに来ていただきました。テレビの前で声援を送ってくださった方もたくさんいると思いますが、まずはこの会場に来て選手を後押ししてくれたサポーターの皆さんに感謝を述べたいと思います。
試合の展開ですけども、まずは相手の強みである前線へのロングボールの対応は前半からできていたというのと、攻撃部分で言うと少し落ち着いて相手陣でボールを運べなかった。その部分は反省した部分でした。2点リードした中で、最後は、今回青木(剛)選手とジネイ選手がチームを離れることになりましたが、その2人を入れることができたのは、本当に選手の頑張りがあったからだと思います。そういう理想的な形ができて、本当に選手たちの頑張りに感謝したいと思います。素晴らしい試合だったと思います。
--選手としても監督としてもステージ優勝となりました。
それについて僕はそんなに価値はないかなと思っています。クラブに対して少しの貢献にはなったと思いますが、そんなに意識せず、まずは勝点3を取ってステージ優勝することだけしか考えていませんでした。自分自身のことは全く考えていませんでした。
--1stステージで活躍した選手をあえて1人挙げるなら?
それぞれの節でいろんな選手が活躍してくれているんですけども、誰か1人ということではなく、チームの結束力、チームの総合力だと思っています。
--2点目は監督にとって理想的なゴールだと思いますが?
僕も今、はっきりとは覚えてないんですけど、今までやってきた積み重ねが試合に出るというのは、選手が常に意識しているからだと思いますし、本当はもっともっと前からプレッシャーを掛けて、もっと相手を圧倒するような戦いをしたかったです。今日はできなかったですけど、そうやって攻守の切り替えの部分がゲームに出て、それが得点につながったというのは、日々の選手の意識の高さだと思います。
--2ndステージへの意気込みをお願いします。
1stステージを優勝して、チャンピオンシップに出場する権利を得ることができましたけど、まだシーズンは終わっていません。2ndステージに向けてはこれ以上の得点、失点もさらに減らしていきたいですし、(年間)勝点も昨季、サンフレッチェ広島さんが積み重ねた74点を上回りたいと思います。1stステージは3引き分けと2敗していますが、それを勝ちにつなげたいと思っています。1stステージよりもさらにいい成績を残したいと思います。
--昨季のJリーグヤマザキナビスコカップの優勝をベースにしてと仰っていましたが、明治安田J1 1st第8節の柏戦でつまずいた後、最後に6連勝しました。チーム力が上がっている実感はありますか?
それはあると思います。昨年よりもさらにチーム力はアップしてると思いますし、多くの試合に出ている選手だけでなく、全体のレベルも確実に上がっていると思います。なので、それを今後も続けていきたいと思います。
1stステージ 第17節
2016年6月25日(土)19:04KO カシマ
[ 山本 脩斗 ]
優勝したことでチャンピオンシップの権利を得ることができた。それはすごく大きいことだと思います。でも、2ndステージがすぐに始まるので、またしっかり準備して、今の状態をキープして、もっと良くできるところもあるので、それはチーム全体で良くしていきたいと思います。
--シーズンの半分を1位で折り返せた自分たちの強みは?
守備の部分で、チーム全体で良い意識でできていますし、前からのプレスも90分通して質の高いものができていると思う。(失点)ゼロで抑えることで前も点を取ってくれますし、チームにいい流れができていると思うので、また2ndステージの頭からしっかりいきたいと思います。
[ 土居 聖真 ]
--ナイスゴールでしたが?
(金崎)夢生くんが良いパスをくれたんで、決めるだけでした。
--終盤戦、ほとんどの試合でアシストか得点に「土居 聖真」という名前が並びましたが?
自分もそれを望んでいたし、それが結果的にこういう1stステージ優勝につながってくれたことは良かったのかな、と思います。
--達成感や、何かを獲得した手応えのような気持ちはある?
いや、意外とないです。まだ次も来るということで、気を抜いていられないし、浮かれていたから次負けた、ということも言われたくないし、次も勝って1stステージ覇者だな、と言われたいので。今日は喜びをかみしめて、明日からはまた切り替えてサッカーに打ち込めたらいいかな、と思います。
ホームで歓喜に沸いた鹿島。視線はさらなる高みへ
真っ赤に染まった「カシマスタジアム」の大声援を背にして戦うはずだった鹿島のイレブンは、その出はなをくじかれる。コイントスで福岡が陣地を入れ替えることを選択。前半を、ホームゴール裏に向かって攻めることになる。
少しでも相手のペースを乱すことに成功した福岡は、前節の川崎F戦に続いて試合にうまく入る。金森 健志、邦本 宜裕が右サイドから再三クロスを上げることに成功し、累積警告による出場停止で守備の要である昌子 源を欠く鹿島ディフェンスラインにプレッシャーを掛けていった。
相手のペースで始まった試合に対し、ペースを握り返そうとする鹿島は、キャプテンの小笠原 満男が盛んに「落ち着け」とジェスチャーを繰り返す。スローインなどでゆっくり時間を使い、少しでも長くマイボールの時間を増やすことで、相手の流れをこちらに向けようとした。
15分あたりから鹿島が少しずつボール支配率を高めていくが、福岡の守備もコンパクトな陣形を保つ。中央へクサビのパスを入れるのは難しく、ボールの展開もサイドに追いやられてしまうことが多かった。このままだと状況を変えるのは難しいかと思われたが、27分、セットプレーから突破口を開く。柴崎 岳の右CKに山本 脩斗が飛び込み、福岡のゴールをこじ開けた。
さらに37分にもゴール。左サイドから仕掛けた素早い攻撃が一度は失敗したものの、逆サイドに流れたこぼれ球を拾って再び攻撃を仕掛け、深い位置までえぐった金崎 夢生の折り返しを土居 聖真が流し込み、リードを2点に広げることに成功した。福岡の井原 正巳監督が「いい入り方をしたので2点目がやはりもったいなかった」と悔しげに振り返る、福岡にとっては痛恨の失点となった。
しかし後半に向けて、「まずは1点返そう」と井原監督が送り出した福岡は諦めない。67分、平井 将生、坂田 大輔の2人を一気に投入し、「前に人数を増やしてなんとかゴール前まで」(井原監督)と再び攻勢を掛けていく。これにバランスを崩された鹿島はミスが増え、思うように敵陣まで押し込むことができない。
それでも、今季最多となる31,636人の観衆の後押しを受けた鹿島の守備は崩れない。福岡が古部 健太のクロスや、為田 大貴の左足シュートで得点を狙うも、ゴールを割ることができなかった。
後半アディショナルタイムに入ると、2つの交代枠を残していた石井 正忠監督は、この試合限りで鹿島を離れることが発表されていたジネイと青木 剛を相次いでピッチに送り込む。試合前から、チーム全体で「2人をいい形で送り出そう」と一致団結。2点のリードを保ち、最後は理想的な形で試合終了のホイッスルを迎えることに成功した。
鹿島は終盤に6連勝を飾り、1997年以来となる1stステージ制覇を果たし、明治安田チャンピオンシップへの出場権を獲得した。内容的には相手を押し込む時間が少なく、狙いとは違う展開になってしまったが、それでも勝ち切るところに成長の跡が見られる。
ただし、選手や監督は喜びながらも、すでに2ndステージに目線を向けていた。石井監督は「1stステージよりもさらにいい成績を残したいと思います」と来週から始まる次のステージに向けて意気込んでいた。
[ 文:田中 滋 ]
【鹿島 vs 福岡】 優勝へ向けて貴重な先制点!
2016年6月25日(土)

この試合勝利すれば文句なしで優勝の鹿島は27分、CKから山本脩斗がヘッドで決めて優勝へ向けて貴重な先制点をあげる。
【鹿島 vs 福岡】 土居聖真が加点!
2016年6月25日(土)

先制した鹿島は37分、土居聖真の2試合連続ゴールでリードを2点に広げる。
【鹿島 vs 福岡】 村井満チェアマンと小笠原満男のツーショット
2016年6月25日(土)

岡を2-0で下して、明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島が優勝!
村井満チェアマンから小笠原満男が優勝トロフィを受け取る。
【鹿島 vs 福岡】 青木が優勝トロフィを掲げる!
2016年6月25日(土)

この試合を最後にチームを離れる青木剛が1stステージ優勝トロフィを掲げる。
【鹿島 vs 福岡】 鹿島が1stステージを制する!
2016年6月25日(土)

福岡を2-0で下して、明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島が優勝!
優勝トロフィを掲げて、喜びを爆発させる選手たち。
【鹿島 vs 福岡】 石井監督が優勝トロフィを掲げる!
2016年6月25日(土)

福岡を2-0で下して、明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島が優勝!
選手とスタッフが喜びを爆発させる!
【鹿島 vs 福岡】 優勝に貢献したカイオ
2016年6月25日(土)

この試合では出場はなかったものの、攻撃のジョーカーとして1stステージ優勝に貢献したカイオ。
【鹿島 vs 福岡】 優勝に貢献した土居、柴崎、金崎
2016年6月25日(土)

優勝に貢献した、(左から)土居聖真、柴崎岳、金崎夢生。
【鹿島 vs 福岡】 手荒すぎる?祝福!
2016年6月25日(土)

チームメイトから手荒すぎる?祝福を受けるキャプテンの小笠原満男。
【鹿島 vs 福岡】 ジネイ!今までありがとう
2016年6月25日(土)

この試合を最後にチームを離れるジネイがチームメイトに胴上げされる。
【鹿島 vs 福岡】 鹿島一筋15年半の青木を胴上げ!
2016年6月25日(土)

鳥栖への移籍が決まり、この試合を最後にチームを離れる青木剛。
鹿島一筋15年半在籍し、チームの歴史を知るベテランを胴上げする鹿島の選手たち。
【鹿島 vs 福岡】 1stステージ獲ったどー!
2016年6月25日(土)

サポーターと優勝の喜びを分かち合う鹿島の選手とスタッフ。
【鹿島 vs 福岡】 チームを支え続けた鹿島サポーター!
2016年6月25日(土)

1stステージ優勝を信じて、最後まで声援を送りチームを支えた鹿島サポーター。
鹿島アントラーズ、優勝おめでとう!
2016年6月25日(土)

明治安田生命J1リーグ1stステージは鹿島アントラーズが優勝を飾りました。
おめでとうございます!
鹿島が第1S制覇!! 山本&土居弾で6連勝フィニッシュ
16/6/25 20:57

[6.25 J1第1ステージ第17節 鹿島 2-0 福岡 カシマ]
J1は25日、第1ステージ第17節を開催し、県立カシマサッカースタジアムでは勝利すれば自力で第1ステージ優勝が決まる首位の鹿島アントラーズとアビスパ福岡が対戦。前半に2点のリードを奪った鹿島が、そのまま逃げ切って2-0の完封勝利を収めて第1ステージ制覇を果たした。
5連勝中の鹿島は第16節神戸戦(○2-1)から出場停止のDF昌子源とFWカイオに代わり、MF杉本太郎とDFブエノを先発起用。一方の福岡は第16節川崎F戦(△2-2)から同じく出場停止のDF亀川諒史に代わり、DF古部健太がスターティングメンバーに名を連ねた。
序盤にシュートチャンスを作り出したのはアウェーの福岡だった。しかし、前半6分に右サイドを突破したMF金森健志のクロスからFWウェリントンが狙ったボレーシュートは枠を捉え切れず、同9分にはMF末吉隼也の蹴り出したCKをDF古部健太がヘディングで合わせるもボールはゴール左に外れた。
徐々に鹿島が主導権を握り始めると、前半16分には左サイドから切れ込んだDF山本脩斗がゴールを脅かしたものの、好反応を見せたGKイ・ボムヨンにストップされてしまう。さらに同20分にはMF遠藤康のスルーパスから抜け出したFW土居聖真が右足シュートで狙うが、またもやイ・ボムヨンに阻まれてネットを揺らすには至らない。
しかし前半27分、攻勢を強める鹿島が先制点を奪取する。MF柴崎岳が蹴り出したCKを山本が豪快なヘディングシュートで叩き込み、スコアを1-0とした。さらに同37分には右サイドを突破して中央に切れ込んだFW金崎夢生のラストパスを土居が冷静に蹴り込み、リードを2点差に広げた。
2-0と鹿島がリードしたまま後半を迎えると、ともに相手の粘り強い守備に遭ってなかなかシュートまで持ち込めない時間帯が続く。福岡は後半20分にMFダニルソンが直接FKを狙ったがGK曽ヶ端準の守備範囲に飛び、同21分には鹿島が好機を迎えるが、遠藤のパスをPA内で受けたMF杉本太郎のシュートはDFにブロックされてしまった。
2点のビハインドを背負う福岡は後半22分にFW坂田大輔とFW平井将生を同時投入して状況を打開しようと試みる。さらに同32分には最後のカードとなるMF為田大貴をピッチへと送り込む。一方の鹿島は後半アディショナルタイムに今月末で契約満了となるFWジネイ、鳥栖への完全移籍が発表されたDF青木剛を投入。最後まで福岡に得点を許さなかった鹿島が2-0で勝利して第1ステージ優勝を決めた。
(取材・文 折戸岳彦)
鹿島が1stステージ制覇…福岡に完勝、川崎との争い制して7年ぶりのリーグタイトル獲得

先制ゴールを挙げた鹿島の山本脩斗 [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ最終節が25日に行われ、鹿島アントラーズとアビスパ福岡が対戦した。
前節、川崎フロンターレが痛恨のドローに終わったことで首位に立った鹿島。勝てば文句無しでステージ優勝が決まる最終戦では、川崎に土をつけたアビスパ福岡をホームに迎える。DF昌子源とMFカイオが出場停止のため、DFブエノとMF杉本太郎が先発起用されたほか、MF柴崎岳、FW金崎夢生らがスタメンに名を連ねた。一方、2戦連続で首位チームとの対戦となる福岡は、川崎戦で2ゴールを挙げたFW金森健志やFWウェリントンが起用された。
最初にチャンスを作ったのは福岡。5分、右サイドを抜け出した金森が右足でクロスを上げると、ファーサイドでフリーとなっていたウェリントンが左足でボレー。しかしこのシュートは大きく枠の上に外れてしまった。
鹿島のファーストシュートは16分。左サイド高い位置でボールを受けた山本脩斗がドリブルでエリア内に侵入し、右足でグラウンダーのシュートを放ったが、GKの好セーブに阻まれた。さらに20分、遠藤康のスルーパスでエリア内右に抜け出した土居聖真が右足で狙ったが、ここもGKに弾かれてゴール左に逸れた。
試合が動いたのは27分。右CKを獲得した鹿島は柴崎がゴール前にクロスを供給。走り込んだ山本がヘディングシュートをゴール左に叩き込んだ。先制した鹿島は37分、エリア内右でパスを受けた金崎がうまく反転してDFを振り切り、マイナス方向に折り返す。これを土居が右足ダイレクトでゴール左に流し込み、リードが2点に広がった。
福岡は45分、右サイドからのFKにエリア内のウェリントンが頭で合わせたが、シュートはわずかに枠の左へ外れてしまった。このまま2-0で前半を折り返す。
2点を追いかける福岡は65分、エリア手前中央やや距離のある位置で得たFKをダニルソンが左足で直接狙う。しかし強烈なシュートはGKの正面に飛んでしまった。
なんとか1点を返したい福岡は77分に邦本宜裕を下げて為田大貴を投入。一方、逃げ切りを図る鹿島は杉本に代えて永木亮太をピッチへ送り出す。
鹿島は87分、高い位置でボールを奪うと左サイドの柴崎がアーリークロスを供給。ゴール前に走り込んだ金崎がフリーで合わせたが、ヘディングシュートは枠を捉えることができなかった。
追加点のチャンスを逃した鹿島だったが、福岡に決定機を作らせることなく時計の針を進めると、後半アディショナルタイムには、退団が決まっているジネイと青木剛を投入。試合はこのまま2-0でタイムアップを迎えた。この結果、最終節を白星で飾った鹿島が川崎との争いを制してファーストステージ制覇。鹿島にとっては2009年以来7年ぶりのリーグタイトル獲得となった。
セカンドステージは7月2日に開幕し、鹿島はガンバ大阪と、福岡は浦和レッズとそれぞれホームで対戦する。
【スコア】
鹿島アントラーズ 2-0 アビスパ福岡
【得点者】
1-0 27分 山本脩斗(鹿島)
2-0 37分 土居聖真(鹿島)
「本当に嬉しい」…1stステージ優勝を喜ぶ鹿島MF小笠原「この先も勝てるように」
2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ最終節が25日に行われ、アビスパ福岡を2-0で下した鹿島アントラーズがステージ優勝を果たした。
勝てば優勝が決まる状況で福岡をホームに迎えた鹿島は、27分にCKから山本脩斗がヘディングシュートを叩き込んで先制に成功。さらに37分には金崎夢生のラストパスを土居聖真が流し込んで追加点を奪うと、このまま2-0で逃げ切った。
フル出場で勝利に貢献したキャプテンの小笠原満男は試合後、「サポーターと勝ち獲った優勝なので、本当に嬉しいです」と笑顔を浮かべた。
そして、「まだシーズンは続くので、僕らの目標はここではないですし、セカンドステージも獲って、その先も勝てるように、この先も後押しをお願いしたいです。ありがとうございました」とセカンドステージ、年間優勝に向けてファンにさらなるサポートを求めている。
勝てば優勝のホームゲーム、前半で2点をリード。

山本が先制点を奪い、土居(写真)が追加点。鹿島が2点を先行した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)
鹿島が第1ステージ制覇!主力ふたりを欠きながらも福岡に2-0完勝
サッカーダイジェストWeb編集部
2016年06月25日
前半に2ゴールを奪い、そのまま2-0で福岡を撃破。

柴崎のCKに合わせた山本(16番)がヘッドで27分に先制。さらに、その10分後、土居(8番)が追加点を見舞った。写真:徳原隆元
[J1第1ステージ17節]鹿島2-0福岡 6月25日/県立カシマサッカースタジアム
J1第1ステージ17節の鹿島対福岡が6月25日、県立カシマサッカースタジアムで行なわれ、2-0で鹿島が勝利した。
勝てば無条件で第1ステージ優勝が決まる鹿島は、出場停止のDF昌子、MFカイオの代役にDFブエノ、MF杉本を起用。システムは普段通りの4-4-2で挑んだ。
主力ふたりを欠いた鹿島はやや動きが固く、立ち上がりにフリーで福岡のウェリントンに決定的なボレーを放たれてしまう。
しかし15分、サイドチェンジを受けた左SBの山本がドリブルでエリア内に持ち込み、きわどいシュートを放つ。さらに、19分には遠藤のスルーパスで最終ラインの裏に抜け出した土居がエリア内でシュートを狙った。
時間の経過とともにリズムを掴んだ鹿島は、その後も遠藤が相手守備陣のギャップでボールを受けて起点になり、主に右サイドから攻撃を仕掛けた。
そして迎えた27分。この日4本目のCKで柴崎が正確なクロスを上げると、山本がヘッドで合わせてネットを揺らした。
さら37分、ダニルソンをドリブルでかわした金崎のラストパスを土居が沈めて2点目。前半で2点をリードし、完全に試合の主導権を握った。
後半は守備のバランスを保ちながら時計の針を進め、2-0のまま75分が経過。やや中盤にスペースが空いてきた77分に活動量のあるMF永木を入れ、再び守備を引き締めた。
終盤には、遠藤に代えてジネイを投入。さらに、ブエノに代えて、鳥栖への完全移籍を発表した青木をピッチに送り込む。交代の札を切って時間を消化し、そのまま2-0で終了の笛を聞いた。
鹿島が磐石の試合運びで勝点3を獲得。勝点を39に伸ばして首位をキープし、常勝軍団の復活を印象付ける、第1ステージ制覇を成し遂げた。
鹿島がJ1ファーストステージを制覇! ”常勝軍団”復活へ、7年ぶりのリーグタイトルを獲得

山本、土居の2発で福岡に快勝収める
首位でJ1ファーストステージ最終節を迎えた鹿島アントラーズは、ホームで最下位のアビスパ福岡と対戦し、日本代表FW金崎夢生、MF柴崎岳のアシストもあって2-0と勝利。2位川崎フロンターレとの優勝争いを勝ち点1差で制し、2009年に前人未踏の3連覇を達成して以来となるリーグタイトルを獲得した。
勝てば文句なしで優勝の鹿島は、日本代表DF昌子源、攻撃のアクセントとして不可欠な存在となったブラジル人MFカイオを出場停止で欠く陣容。序盤に福岡のFWウェリントン、U-23日本代表候補MF金森健志、18歳のMF邦本宜裕らを中心とした積極的な攻めに受けに回る展開となった。
しかし前半16分にDF山本脩斗がカットインから際どいシュートを放てば、4分後には後方から手数をかけずにFW土居聖真がフィニッシュへ持ち込むなど、徐々にペースを握り始める。
そして同27分、待望の瞬間がやってくる。柴崎が右CKでキッカーを務めると、正確なキックでゴール前にクロスを送る。するとフリーとなった山本がヘディングで合わせて、鹿島にとって大きな先制点を奪った。
そして10分後には右サイドの最終ライン裏を抜けたFW金崎がゴール前へ冷静にラストパスを送ると、マークを外した土居が落ち着いてゴール左へと蹴り込み、2-0とリードを広げた。
日本代表としても活躍するふたりのお膳立てからの2点。最高の展開で前半を折り返した鹿島は、後半に入ると余裕を持った試合運びで時計の針を進め、歓喜の瞬間を迎えた。
年間優勝7度を誇る名門復活へ
鹿島は今季、開幕戦でガンバ大阪をアウェーで1-0と下して以降、安定した戦いぶりを見せた。第8節の柏レイソル戦で敗戦を喫して以降は7勝2分と勝負強さを発揮。特に天王山と目された第15節浦和レッズ戦を2-0で制するなど、リーグ戦6連勝でフィニッシュ。石井正忠監督の下で、“これぞアントラーズ”という戦いぶりを見せつけた。
年間優勝7度を誇り、2007年からはリーグ戦3連覇を果たしたJ屈指の名門だが、近年はリーグタイトルから遠ざかっていた。しかし久々のファーストステージ優勝を手にして、11月下旬から開催されるチャンピオンシップ出場権を獲得。MF小笠原満男やGK曽ヶ端準らベテランに柴崎、金崎、土居ら新世代の選手たちが躍動するだけに、セカンドステージでも常勝軍団の進撃は続きそうだ。
【了】
日時
ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
鹿島で通算25度目の戴冠劇となった小笠原 次世代に受け継がれる“常勝軍団”のDNA

福岡を2-0で破り、2009年以来のリーグタイトルを獲得
常勝軍団のDNAが受け継がれた瞬間だった。鹿島アントラーズはJ1ファーストステージ第17節アビスパ福岡戦を2-0で勝利し、7年ぶりとなるリーグ戦でのタイトル獲得を成し遂げた。ステージ制覇なども含めれば、鹿島で通算25度目となる戴冠劇となった主将の元日本代表MF小笠原満男は、「素晴らしいスタッフと選手、サポーターとつかみ取った優勝です」とクラブの結束力が生み出した優勝だと話した。
試合序盤、福岡の果敢な姿勢に受けに回った鹿島だが、前半27分にMF柴崎岳が右CKでキッカーを務めると、正確なキックでゴール前にクロスを送る。するとフリーとなったDF山本脩斗がヘディングで合わせて、鹿島にとって大きな先制点を奪った。
10分後には右サイドの最終ライン裏へ抜けた日本代表FW金崎夢生がゴール前へ冷静にラストパスを送ると、マークを外したMF土居聖真が落ち着いてゴール左へと蹴り込み、2-0とリードを広げた。後半は着実に時計の針を進める“これぞアントラーズ”という試合運びを見せて、見事にファーストステージ制覇を成し遂げた。
「素晴らしいスタッフと選手、サポーターとつかみ取った優勝だと思います。これだけ多くの方に集まってくれて僕らの力になりました」
ステージ制覇も含めれば驚異の“25冠”
試合後のインタビューでキャプテンの小笠原は開口一番、この日カシマスタジアムに駆けつけた3万1636人のファンに感謝の念を伝えた。6度のJリーグ年間王者、5度のナビスコカップ(今季決勝トーナメントからルヴァンカップに改称)制覇、天皇杯優勝も計3回を数える“三冠コレクター”の小笠原だが、ステージ優勝は01年以来、自身にとって4回目の制覇となった。
さらに富士ゼロックススーパー杯やスルガ銀行チャンピオンシップなども含めれば、小笠原の鹿島でのタイトル獲得数はこれがじつに25回目を数えるなど、小笠原は“常勝軍団”鹿島の中核として長年プレーし続けた。今年の4月で37歳を迎えたが、勝利への意欲は衰えるどころか増す一方だ。
「まだシーズンは続きますし、セカンドステージを獲るようにプレーしますので、これからの試合もこのような雰囲気で試合をできるように頑張りたいと思います」
インタビュー後にはチームメートから水を浴びせられたが、日本代表DF昌子源らも絶大な信頼を寄せるなど、その存在感はいまだ圧倒的だ。
「本田(泰人)さん、秋田(豊)さん、柳沢(敦)さんにかけてもらった言葉があるので、自分は真似しているだけです」
小笠原は試合後のテレビインタビューで偉大なレジェンドの名前を出して謙遜したが、その“鹿島スピリット”は柴崎や金崎、そしてU-23日本代表DF植田直通ら新世代に引き継がれたことは確か。常勝軍団が取り戻した勝負強さを胸に、2009年以来となる年間王者へ、歩み続けるはずだ。
【了】
日時
ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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「もうすでに次のタイトルがほしいという欲が出ている」という植田の言葉に集約されておる。
余韻に浸るのはこのオフ二日間まで。
すぐに2ndステージが始まる。
1stステージ以上の勝ち点を積み上げ、CSに臨もうではないか。
頼もしい選手たち、そして名将と共に更なるタイトルを狙う。
楽しみである。

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小笠原満男、期待に応えられるよう優勝したい
【今節の顔】MF 小笠原満男 優勝へ期待に応えたい
「ファーストもセカンドもプレーオフも全部勝ちたい」。勝利を追求し続ける姿勢は、37歳になっても変わらない。今季もここまで15試合に出場し、要所を抑える守備や、正確なパスで攻守に存在感を見せている。
第1ステージの優勝が懸かる福岡戦を前にした22日、ホームタウンの小学校を訪れた。児童たちとのミニゲームでは「本気でやるから面白いし成長も出来る」と手加減せず、勝負へのこだわりを見せた。児童から励ましを受け、「期待に応えられるよう優勝したい」と約束した。

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今節の顔として報じられる小笠原満男である。
児童との交流が伝えられ、子供にも本気で向かう姿勢が報じられる。
この姿勢でタイトルを積み重ねてきた。
今日の試合でもチームを引っ張り、ステージ制覇を成し遂げてくれよう。
満男と共に勝利を掴む。
楽しみである。

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「ファーストもセカンドもプレーオフも全部勝ちたい」。勝利を追求し続ける姿勢は、37歳になっても変わらない。今季もここまで15試合に出場し、要所を抑える守備や、正確なパスで攻守に存在感を見せている。
第1ステージの優勝が懸かる福岡戦を前にした22日、ホームタウンの小学校を訪れた。児童たちとのミニゲームでは「本気でやるから面白いし成長も出来る」と手加減せず、勝負へのこだわりを見せた。児童から励ましを受け、「期待に応えられるよう優勝したい」と約束した。

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今節の顔として報じられる小笠原満男である。
児童との交流が伝えられ、子供にも本気で向かう姿勢が報じられる。
この姿勢でタイトルを積み重ねてきた。
今日の試合でもチームを引っ張り、ステージ制覇を成し遂げてくれよう。
満男と共に勝利を掴む。
楽しみである。

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勝ってV決める 王手かかれば白星78%
鹿島勝ってV決める 王手かかれば白星78%
[2016年6月25日7時53分 紙面から]

鹿島MF柴崎(右)のボールを強引に奪うFW金崎(中央)。左はシャルケ内田
第1ステージ(S)優勝に王手をかけている鹿島が最終節の今日25日、本拠カシマに福岡を迎え撃つ。2位川崎Fに勝ち点1差をつけており、勝てば無条件で前期優勝が決まる。前日23日に、クラブ一筋16年目のDF青木剛(33)の鳥栖移籍とFWジネイ(32)の退団が決定。大一番でベンチ入り濃厚の功労者2人を優勝で送り出す。
福岡戦を翌日に控えた鹿島イレブンは、いつも通り練習から削り合っていた。全選手にOBのシャルケ内田、ケルン大迫を加えたハーフコートのミニゲーム。けがを恐れず激しく競り合う姿に、石井監督は「今までで最も激しいレクリエーションゲームでした。いい状態」。目を細めた先に青木とジネイの姿があった。
前日23日、2人が第1Sを最後に退団することが発表された。01年に入団した青木は鹿島3番目の古株。J1通算375試合に出場し、リーグ4度、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)4度、天皇杯2度の計10冠に貢献した。今季は、1度もリーグ戦に出場していないが、優勝をかけた大一番で、最後のベンチ入り。「残り1日、鹿島の一員として全うしたい」と話した功労者の花道を優勝で飾るため、チームの結束力は高まっている。
青木からセンターバックの定位置を勝ち取ったU-23日本代表DF植田は「ずっと自分の壁だった人。いつか追い越そうとプレーを見て技術を学んできた。(後を継ぐ)自分たちが新たなタイトルを取っていかないと」。FW土居も「2人のために勝てれば」と優勝を逃せない理由が増えた。
世代交代は進んでも、常勝の歴史は継続する。過去9度の優勝決定試合は7勝1分け1敗。白星率は78%だ。そのうち、今回の福岡と同じ最下位との試合は、93年第1Sの浦和戦、08年の札幌戦とも勝ち点3を取りこぼしておらず、確実に栄冠を手にしてきた。次も勝つ。07年の年間優勝以来となるカシマでの歓喜へ、石井監督は「まだ第1Sですが、優勝の2文字が付く以上は取らないといけない。2人のために…」と涙ぐみながら誓った。【木下淳】
◆第1ステージ優勝の行方 鹿島と川崎Fに絞られた。首位鹿島は福岡に勝てば無条件で優勝。2位川崎Fが逆転するには、大宮戦に勝った上で鹿島が引き分け以下となることが条件。鹿島が負け、川崎Fが引き分けた場合は勝ち点36で並ぶため(1)得失点差(鹿島+17、川崎F+16)(2)総得点(鹿島27、川崎F31)(3)当該チーム直接対決(1-1)(4)反則ポイント(少ない方が上位。鹿島37、川崎F9)(5)抽選、の順で決定。

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優勝決定試合についてデータを持ち出したニッカンである。
「過去9度の優勝決定試合は7勝1分け1敗。白星率は78%」と記す。
非常に高いと報じておるように感じるが、二度も勝利を逃しておることを感じる。
とはいえ、23年間のJリーグの歴史に於いて9回というのは突出しておる。
Jリーグの歴史は鹿島の歴史と言って良かろう。
また今日、歴史に名を刻む。
鹿島を信じておる。

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[2016年6月25日7時53分 紙面から]

鹿島MF柴崎(右)のボールを強引に奪うFW金崎(中央)。左はシャルケ内田
第1ステージ(S)優勝に王手をかけている鹿島が最終節の今日25日、本拠カシマに福岡を迎え撃つ。2位川崎Fに勝ち点1差をつけており、勝てば無条件で前期優勝が決まる。前日23日に、クラブ一筋16年目のDF青木剛(33)の鳥栖移籍とFWジネイ(32)の退団が決定。大一番でベンチ入り濃厚の功労者2人を優勝で送り出す。
福岡戦を翌日に控えた鹿島イレブンは、いつも通り練習から削り合っていた。全選手にOBのシャルケ内田、ケルン大迫を加えたハーフコートのミニゲーム。けがを恐れず激しく競り合う姿に、石井監督は「今までで最も激しいレクリエーションゲームでした。いい状態」。目を細めた先に青木とジネイの姿があった。
前日23日、2人が第1Sを最後に退団することが発表された。01年に入団した青木は鹿島3番目の古株。J1通算375試合に出場し、リーグ4度、ナビスコ杯(現ルヴァン杯)4度、天皇杯2度の計10冠に貢献した。今季は、1度もリーグ戦に出場していないが、優勝をかけた大一番で、最後のベンチ入り。「残り1日、鹿島の一員として全うしたい」と話した功労者の花道を優勝で飾るため、チームの結束力は高まっている。
青木からセンターバックの定位置を勝ち取ったU-23日本代表DF植田は「ずっと自分の壁だった人。いつか追い越そうとプレーを見て技術を学んできた。(後を継ぐ)自分たちが新たなタイトルを取っていかないと」。FW土居も「2人のために勝てれば」と優勝を逃せない理由が増えた。
世代交代は進んでも、常勝の歴史は継続する。過去9度の優勝決定試合は7勝1分け1敗。白星率は78%だ。そのうち、今回の福岡と同じ最下位との試合は、93年第1Sの浦和戦、08年の札幌戦とも勝ち点3を取りこぼしておらず、確実に栄冠を手にしてきた。次も勝つ。07年の年間優勝以来となるカシマでの歓喜へ、石井監督は「まだ第1Sですが、優勝の2文字が付く以上は取らないといけない。2人のために…」と涙ぐみながら誓った。【木下淳】
◆第1ステージ優勝の行方 鹿島と川崎Fに絞られた。首位鹿島は福岡に勝てば無条件で優勝。2位川崎Fが逆転するには、大宮戦に勝った上で鹿島が引き分け以下となることが条件。鹿島が負け、川崎Fが引き分けた場合は勝ち点36で並ぶため(1)得失点差(鹿島+17、川崎F+16)(2)総得点(鹿島27、川崎F31)(3)当該チーム直接対決(1-1)(4)反則ポイント(少ない方が上位。鹿島37、川崎F9)(5)抽選、の順で決定。

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優勝決定試合についてデータを持ち出したニッカンである。
「過去9度の優勝決定試合は7勝1分け1敗。白星率は78%」と記す。
非常に高いと報じておるように感じるが、二度も勝利を逃しておることを感じる。
とはいえ、23年間のJリーグの歴史に於いて9回というのは突出しておる。
Jリーグの歴史は鹿島の歴史と言って良かろう。
また今日、歴史に名を刻む。
鹿島を信じておる。

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ジネイ、平常心で勝利をもたらしたい
鹿島ジネイ、惜別弾狙う「平常心で勝利を」
[2016年6月25日7時53分 紙面から]
第1ステージ(S)優勝に王手をかけている鹿島が最終節の今日25日、本拠カシマに福岡を迎え撃つ。2位川崎Fに勝ち点1差をつけており、勝てば無条件で前期優勝が決まる。前日23日に、FWジネイ(32)の退団が決定。
FWジネイが途中出場で惜別弾を狙う。石井監督から最終戦のベンチ入りを告げられ「勝てば年間王者にも1歩、近づける。心の中に永遠に残るクラブのために、平常心で勝利をもたらしたい」。全治8カ月の右膝負傷を乗り越え、今季初先発で得点も決めた第10節新潟戦が思い出の試合で「力を証明できた」と回想した。新たな所属先は未定。月末に帰国し、国内外問わずオファーを待つ。

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ベンチ入りを告げられたジネイである。
「勝てば年間王者にも1歩、近づける。心の中に永遠に残るクラブのために、平常心で勝利をもたらしたい」と意気込みを語る。
鹿島のラストマッチに平常心で挑プロ意識には頭が下がる。
昨季、チームに加入すると初出場初ゴールを記録し、能力の高さを証明した。
負傷に泣かされ、大きな活躍こそなかったが、鹿島の歴史に名を刻んだこともまた事実である。
ジネイの心の中に永遠に残るように、ジネイの名も鹿島に刻み込まれておる。
ラストマッチでゴールを記録することが叶えば、更に記憶に残るFWとなろう。
ジネイの活躍を楽しみにしてスタジアムに向かう。
期待しておる。

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[2016年6月25日7時53分 紙面から]
第1ステージ(S)優勝に王手をかけている鹿島が最終節の今日25日、本拠カシマに福岡を迎え撃つ。2位川崎Fに勝ち点1差をつけており、勝てば無条件で前期優勝が決まる。前日23日に、FWジネイ(32)の退団が決定。
FWジネイが途中出場で惜別弾を狙う。石井監督から最終戦のベンチ入りを告げられ「勝てば年間王者にも1歩、近づける。心の中に永遠に残るクラブのために、平常心で勝利をもたらしたい」。全治8カ月の右膝負傷を乗り越え、今季初先発で得点も決めた第10節新潟戦が思い出の試合で「力を証明できた」と回想した。新たな所属先は未定。月末に帰国し、国内外問わずオファーを待つ。

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ベンチ入りを告げられたジネイである。
「勝てば年間王者にも1歩、近づける。心の中に永遠に残るクラブのために、平常心で勝利をもたらしたい」と意気込みを語る。
鹿島のラストマッチに平常心で挑プロ意識には頭が下がる。
昨季、チームに加入すると初出場初ゴールを記録し、能力の高さを証明した。
負傷に泣かされ、大きな活躍こそなかったが、鹿島の歴史に名を刻んだこともまた事実である。
ジネイの心の中に永遠に残るように、ジネイの名も鹿島に刻み込まれておる。
ラストマッチでゴールを記録することが叶えば、更に記憶に残るFWとなろう。
ジネイの活躍を楽しみにしてスタジアムに向かう。
期待しておる。

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青木、自分にとって最後のつもりでプレイさせてもらった
鹿島一筋15年半DF青木「成長のため」鳥栖移籍
明治安田生命J1第1S第17節 鹿島―福岡 (6月25日 カシマ)

ファンサービスをする青木
Photo By スポニチ
第1ステージ後に鳥栖に移籍するDF青木にとって鹿島のユニホームを着る最後の試合となる。
オファーに1週間ほど悩んだというが「鹿島でサッカー人生を全うするという思いがあったが、選手、人間として、成長していくために新しい挑戦を決意した」と、明かした。通算375試合に出場してきたが一番印象に残っているのは19日に行われたサテライトリーグの横浜戦。「自分にとって最後のつもりでプレーさせてもらった。思い入れがあった」という。その記憶を福岡戦で上書きする。
[ 2016年6月25日 05:30 ]

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コメントを発した青木である。
かなり悩んだ様子が語られる
鹿島でユニを脱ぐという気持ちもあったようであるが、現役生活をより長く続ける道を、多くの経験を積む決断をした。
人間、死ぬまでが成長である。
青木は更に成長を遂げるであろう。
また、最も印象に残っておる試合は、退場したナビスコ杯決勝でもバースデイゴールで勝利した試合でもなく、先週のサテライトリーグ・Fマリノス戦とのこと。
赤﨑のヘディングをアシストしたこの試合は、サテライトでの今季初勝利であった。
鹿島でのラストマッチになると心に秘めながらプレイしたのであろう。
想いの交錯が感じさせられる。
青木、素晴らしいプレイヤーであった。
これからも応援しておる。

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明治安田生命J1第1S第17節 鹿島―福岡 (6月25日 カシマ)

ファンサービスをする青木
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第1ステージ後に鳥栖に移籍するDF青木にとって鹿島のユニホームを着る最後の試合となる。
オファーに1週間ほど悩んだというが「鹿島でサッカー人生を全うするという思いがあったが、選手、人間として、成長していくために新しい挑戦を決意した」と、明かした。通算375試合に出場してきたが一番印象に残っているのは19日に行われたサテライトリーグの横浜戦。「自分にとって最後のつもりでプレーさせてもらった。思い入れがあった」という。その記憶を福岡戦で上書きする。
[ 2016年6月25日 05:30 ]

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かなり悩んだ様子が語られる
鹿島でユニを脱ぐという気持ちもあったようであるが、現役生活をより長く続ける道を、多くの経験を積む決断をした。
人間、死ぬまでが成長である。
青木は更に成長を遂げるであろう。
また、最も印象に残っておる試合は、退場したナビスコ杯決勝でもバースデイゴールで勝利した試合でもなく、先週のサテライトリーグ・Fマリノス戦とのこと。
赤﨑のヘディングをアシストしたこの試合は、サテライトでの今季初勝利であった。
鹿島でのラストマッチになると心に秘めながらプレイしたのであろう。
想いの交錯が感じさせられる。
青木、素晴らしいプレイヤーであった。
これからも応援しておる。

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