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満男・曽ケ端、紅白戦は控え組

[鹿島]MF小笠原、GK曽ケ端の大記録達成はお預け濃厚も、もう一つの大記録が達成間近


 6日、鹿島は紅白戦を行い、前節の大宮戦にそろって出場しJ通算出場試合数を『499』としたMF小笠原満男とGK曽ケ端準はそろって控え組でプレーした。もし出場となれば500試合出場を達成する記念すべき試合となるが、今週末8日のJ1第6節・C大阪戦での達成はないかもしれない。
 とはいえ、鹿島はもう一つの大記録達成を目前に控えている。現在、ホーム通算得点数は『798』となっており、あと2得点で800得点に達する。今季は複数得点を記録したのが打ち合いとなった第4節の清水戦だけという鹿島だが、再び複数得点を挙げることができればJ最速での記録達成となる。

(鹿島担当 田中滋)


紅白戦にて控え組でプレイした満男と曽ケ端である。
二人ともJ1通算500試合出場へあと一つと迫っており、注目が集まっておる。
しかしながら、今週末のセレッソ戦では、この記録は達成されぬ可能性が高まった。
アジアと並行で開催される過密日程が考慮されたものと感じる。
これもまた鹿島というクラブならではであろう。
また、ホーム通算得点数が798となっておるとのこと。
セレッソ戦にて2点が入れば、800点目のメモリアルゴールとなる。
これもまた注目と言えよう。
ホームにて攻撃力を発揮し勝利を掴み取りたい。
楽しみな一戦である。


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アツ、躍動の予感

午前練習


ミーティング後、紅白戦を行いました。


紅白戦をプレイするアツである。
躍動の様子が伝わってくる。
巧さなら天下一品、身体の強さもある。
独特のリズムで相手をいなし、ゴールに向かう。
いよいよアツが活躍する予感がする。
テクニックで凌駕し、得点を奪え。
期待しておる。

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小笠原満男、うまく書いといて

「お前、ここから逃げるのかよ」“鹿島の鬼”小笠原が若手にかける「励みの言葉」
2017年4月6日16時0分 スポーツ報知


「欽ちゃん走り」のようなポーズでアップを行う鹿島・小笠原

 鹿島MF小笠原満男が次節C大阪戦(4月8日・カシマ)で、J1通算500試合出場を達成する。1998年の同期加入のGK曽ケ端準とともに出場試合数を499とし、J1リーグ史上7人目の快挙達成に王手を掛けている。4月5日で38歳になった小笠原は「数字に興味があるのは記者くらいじゃないの? 興味ないよ」と笑い飛ばし、偉業を前に「カズさん(横浜C)に比べたら、まだまだ子供みたいなもの。どれだけ試合に出たかより、どれだけ勝ったかが大事」とベテランらしく本質を突いてくる。

 出場試合のチーム成績は、262勝89分け148敗で勝率・525。引き分けが日常的にあるサッカーでは驚くべき数字といえる。国内主要3大会で獲得したタイトル数はJリーグ7回、ナビスコ杯5回、天皇杯4回の合計16冠。曽ケ端と並んでJリーガー最多を誇る。それでも「1つタイトルを取ったら、また次も勝ちたくなる。満足することはない」と次の1試合を見つめ「どの大会が重要だとか、どの試合が重要だとか、考えたこともない。目の前の試合に勝つ。それだけ」と姿勢がぶれることはない。今季でプロ入り20年目。その繰り返しが、他の追随を許さない数字につながっているのだろう。

 屈することを許せない性分。試合前に風邪を引いた時は、レモン100個分のビタミンCが含まれる飲料に、わざわざレモン1個を持って来て果汁を搾り、飲み干した。2008年10月に左ひざ十字じん帯断裂で手術を受け、全治6か月と診断された際は「復帰スピードの世界記録に挑戦する」「全治は早めるためにある」と言って、術後148日でピッチに戻った。

 「勝負の鬼」への取材は、とりわけ敗戦後、困難を極める。苦渋に満ちた表情で取材エリアに現れ、何度か会釈をして無言で通り過ぎるのが恒例。鹿島が敗れた試合後、しっかりと口を開いたのは2度しか知らない。2009年6月24日、ACL決勝トーナメント1回戦のFCソウル戦(カシマ)。警告2枚で退場し、チームはPK戦で敗れた。アジア初制覇への道が絶たれ「試合を台無しにして申し訳ない。みんなに謝った」と絞り出した。首から白いタオルをぶら下げ、目は真っ赤に充血していた。

 そして、2016年7月19日のJリーグ・松本戦(松本)。トニーニョ・セレーゾ監督が解任された試合だった。取材エリアではなく、VIP用の出入り口を出てきた小笠原にバッタリ。「(チーム用の)バスどこ?」と聞かれ、まだ運転手がいないと伝えると、厳しい口調で話し始めた。「監督は悪くないよ。やるのは選手だから。鹿島は誰が出ても勝たなきゃいけない。試合に出ている選手に、その自覚と自信がない」と訴え「今の若い子は上から厳しく言われたらシュンとしちゃうから、うまく書いといて」と付け加えた。

 同期のMF本山雅志(北九州)が移籍する前には、オフにもかかわらずクラブハウスに顔を出した。新天地へ向け、自主トレをする本山と一緒に練習するためだった。「もうすぐモト(本山)と一緒にボールを蹴れなくなっちゃうからね。長くサッカーを一緒にしていたいから」。事実上の契約満了でクラブを去る若手選手には「お前、ここから逃げるのかよ」と声を掛ける。「頑張れよ」とは言わない。一見ぶっきらぼうだが、落ち込んでいる若手には「励みの言葉」になると知っているからだ。鹿島のファン感謝イベントの終了後には、地元の東北から出店した店舗の片づけを1時間かけて手伝う姿を見た。

 厳しさと優しさが同居する人柄。DF内田篤人(シャルケ04)ら後輩からは「ああいう男になりたい」という声が絶えない。DF昌子源は「代表やチームで、いろいろなキャプテンと一緒にやってきた。満男さんが『右を向け』と言えば、チームのみんなが右を向く。鹿島どころか、Jリーグのキャプテンみたいに(大きさを)感じる」と明かす。

 「野生児」を自認していたが、35歳を迎えた頃から「必要ない」と言っていたマッサージを受けるようになった。年齢のせいか視力も落ちて、コンタクトレンズに頼るようになった。「ベテランと言われるのは好きじゃない。年でサッカーするわけじゃない」。ここでも負けん気全開。14年ブラジルW杯後に日本代表引退を示唆した内田には「俺もこの年(35歳)だけど、まだ代表を目指しているんだから、お前はそこで待っていろ。何も言わずに待ってればいい。もう一回、一緒のチームでやりたいからさ」と熱いメッセージを送っている。

 小笠原は若手の頃、日本代表・ジーコ監督の部屋を訪ね「試合に出るためにはどうしたらいいか」と聞いた。元ブラジル代表FWからの答えは「試合に出たかったら練習から一番になれ。ダッシュでも何でも一番を目指せ」だった。不惑を前に、ある程度マイペース調整を許されるようになった今でもジーコの教えを守り、体に多少の痛みがあっても「ポジションを奪われたくない」という一心で全体練習に参加し続けている。

 気の遠くなるような努力を重ねて迎える500試合目。小笠原に指摘されるまでもなく、私は「数字に興味を持つ」のが仕事の記者だから、節目の試合で背番号40番を追い掛けるだろう。そして、目に飛び込んでくる姿も想像できる。「記念日」なんてみじんも感じさせない勝負の鬼が、ピッチを走り回っているはずだ。(記者コラム・内田 知宏)


満男について記す報知新聞の内田記者である。
相変わらず切れ味が良い。
多くのエピソードが並び、満男の満男たる所以が強く伝わってきて嬉しい。
そして、「鹿島が敗れた試合後、しっかりと口を開いたのは2度しか知らない」と苦労話も明かしてくれる。
多くの鹿島の記事の裏に、こうした鹿島番の記者の尽力がある。
これからも良い記事を伝えて欲しい。
楽しみにしておる。

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源、“和也”って誰やねん

J1 第6節 鹿島戦|相手チーム情報:思わぬ形での山村和也との再会。対峙するかもしれない昌子は「楽しみ」と話す
2017年4月6日(木)

4月8日(土)2017明治安田生命J1リーグ第6節
鹿島アントラーズ - セレッソ大阪 (15:00KICK OFF/カシマ)
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 開幕戦こそオウンゴールでFC東京の後塵を拝した鹿島アントラーズだが、そこからリーグ戦4連勝と波に乗り、現在は首位・ヴィッセル神戸に勝点12で並ぶ2位。5試合すべてが1点差ゲームでの決着ということでもわかる通り、まだまだ本調子とは言えないが、前節も粘る大宮アルディージャを1-0で下し、勝ち切る勝負強さを見せた。悪いなりに勝ち方を身につけた結果が、勝点に表れていると言えるだろう。

 開幕戦前のFUJI XEROX SUPER CUPから数多くの選手を起用してきたチームの形も、ここに来てだいぶ固まってきた。エースストライカーの金崎夢生が右足首を痛めており欠場が続くものの、代わりにポジションを奪った鈴木優磨がすばらしい働きを見せている。前節はシュート0本に終わり「納得はしてません」と言いながらも土居聖真の決勝点をきっちりアシストし、チームの勝利に貢献した。コンビを組むペドロ ジュニオールも動きにキレを増しており、ドリブルを仕掛けたときの迫力は試合毎に増している。コンビネーションプレーも増えており、試合では2人の活躍に期待がかかる。

 とはいえ、この試合の注目ポイントは山村和也だろう。鹿島ではボランチかセンターバックでプレーしていた山村が、セレッソでトップ下を務めていることも驚きだが、さらにタレント揃いのセレッソ大阪で攻撃の中心になっていることは試合への興味を倍加させる。鈴木優磨からも「ヤマくんが一番の脅威」という声が聞かれた。

 思えば山村のポテンシャルは規格外だった。あの身長の高さから想像ができないほど足下の技術は高く、“鳥かご”といったパスまわしの練習のなかでも足首を柔らかく使ったトリッキーなプレーを見せており、その姿はおよそディフェンシブな選手には似つかわしくなかった。ハイボールの競り合いは強く、足下も柔らかい彼の特長を考えれば、おもしろい起用法だろう。

 対峙するかもしれない昌子源も「対戦は楽しみ」と話す。「日本代表に行ったときもセレッソの選手から『和也がめっちゃ良い』と言われた。初め“和也”って誰やねん、と思った」と笑っていたが、そのプレースタイルを「器用」と形容し警戒心を示した。「なんとなくイメージできるけど楽しみ」と、かつてポジションを争った元チームメイトとの対戦を楽しみにしていた。

 鹿島的には、小笠原満男と曽ヶ端準のJ通算500試合出場がかかった試合となる。2人同時達成となるかはわからないが、記念すべき試合を勝って終わりたい。

文・田中滋


セレッソ大阪公式ファンサイトに寄稿した田中滋氏である。
セレッソの山村に対する源のコメントを伝える。
「日本代表に行ったときもセレッソの選手から『和也がめっちゃ良い』と言われた。初め“和也”って誰やねん、と思った」と山口蛍なのか清武から得た情報を口にする。
山村はセレッソのチームメイトからかなりの評価を得ておる様子。
実際に先日のセレッソvs.Fマリノス戦では、ゴールこそ無かったが、決定機を数多く迎えており、攻撃の核となっておることが分かる。
この山村を源率いる鹿島DF陣がどう封じるかがカギとなろう。
楽しみな一戦である。

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セレッソ・山村、成長した姿を見せたい

C大阪山村「成長した姿見せたい」古巣鹿島戦に闘志
[2017年4月6日17時43分]


練習後に取材対応するC大阪MF山村(撮影・中島万季)

 セレッソ大阪のMF山村和也(27)が6日、古巣鹿島アントラーズ戦(8日、カシマ)に闘志を燃やした。

 この日は約20分間、ミーティングを行い、鹿島の映像を見て、対応を確認。大阪市舞洲練習場で鹿島戦を想定した紅白戦を行った。

 12~15年の4年間鹿島に所属した山村は、15年11月22日以来、503日ぶりにカシマスタジアムでプレーする。「懐かしい。(昨年はJ2で)スタジアムに戻ることを目標にやってきた。成長した姿を見せたい。楽しみです」と話した。FWとしての出場が濃厚で「鹿島は在籍したときと変わらないメンバー4人が後ろ(DF)にいる。うまく対応したい」と意気込んだ。


カシマスタジアムに凱旋するセレッソの山村である。
「懐かしい。(昨年はJ2で)スタジアムに戻ることを目標にやってきた。成長した姿を見せたい。楽しみです」と語る。
どれだけ成長したのか我らも楽しみである。
また、「鹿島は在籍したときと変わらないメンバー4人が後ろ(DF)にいる。うまく対応したい」とも言う。
山村在籍時からのDFラインにてFW・山村を抑えきりたいところ。
山村に見せ場を作らせず、鹿島の勝利を魅せたいところ。
楽しみな対戦である。

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常勝軍団アントラーズにまた一人、楽しみな新星が現れた

鹿島の新星FW安部裕葵。本田圭佑プロデュースチームの出身者が18歳でJデビュー
常勝軍団・鹿島アントラーズに将来楽しみな新星が現れた。1日の大宮アルディージャとのJ1第5節で、クラブ史上で3番目に若い18歳2ヶ月4日で公式戦デビューを果たしたFW安部裕葵。中学時代に日本代表FW本田圭佑の薫陶を受け、広島・瀬戸内高校をへて今シーズンから加入したルーキーは、記録には残らない泥臭い仕事で決勝点の起点となり、憧れ続けてきたプロの世界での第一歩を記した。(取材・文・藤江直人)

2017年04月06日(Thu)12時05分配信
text by 藤江直人 photo Getty Images


ほんのわずかながら、チームの勝利に貢献できた感触


鹿島アントラーズのFW安部裕葵【写真:Getty Images】

 ほんのわずかながら、それでもチームの勝利に貢献する大仕事に関われた感触が右足のつま先に残っている。鹿島アントラーズのルーキー、18歳の安部裕葵がはにかみながら胸を張った。

「ああいう小さなことがゴールにつながるんだと、あらためて実感することができました」

 大宮アルディージャのホーム、NACK5スタジアム大宮に乗り込んだ1日のJ1第5節。両チームともに無得点の状況でピッチに投入され、公式戦デビューを果たしてからわずか5分後の後半34分だった。

 ボールをもったアルディージャのセンターバック、河本裕之がセンターサークル付近にいたMF岩上祐三へ縦パスを入れる。距離は空いていたが、それでも安部は猛然とパスコースに飛び込んでいった。

「それまでは僕たちがずっと引き気味だったので、急に前からガーッとこられたら相手も嫌だろうなと思っていました。タイミングさせ合えば、どこかで奪ってやろうと狙っていたんですけど」

 必死に伸ばされた安部の右足のつま先をかすめ、微妙にコースを変えたボールはMFレオ・シルバの正面へ。すかさずパスを受けたFW鈴木優磨のアシストから、MF土居聖真の値千金の決勝弾が生まれた。

 出番が訪れる予感を抱きながら、ウォーミングアップを続けた。横浜F・マリノスとの第3節に続く2度目のベンチ入りを勝ち取ったが、このときはサイドハーフの控えという位置づけだった。

 翻ってアルディージャ戦は右足首を痛めたFW金崎夢生の欠場に伴い、リザーブメンバーのなかでフォワードは安部しかいない。自らの役割をイメージしていたからこそ、スムーズに試合に入れた。

交代カードの1枚目として投入された高卒ルーキー


鹿島アントラーズの石井正忠監督【写真:Getty Images】

 緊張感漂う状況で、高卒ルーキーを交代カードの1枚目として、しかもFWペドロ・ジュニオールに代えてデビューさせる。アントラーズの石井正忠監督は、流れを変えるジョーカーの仕事を託していた。

「彼は非常に動き出しがいいし、個人で仕掛けられるので、その点を期待して入れました」

 そして、ピッチに足を踏み入れてから1分とたたないうちに、ファーストタッチで指揮官の期待に応えてみせる。左サイドを駆けあがってきたDF山本脩斗が、グラウンダーのパスを送った直後だった。

 ペナルティーエリア内でボールを受ける体勢を取った安部が、二歩、三歩とバックステップを踏む。反転してシュートを打つのではと、マークについた大宮キャプテンのDF菊地光将は思ったはずだ。

 次の瞬間、安部は柔らかいタッチでボールを落とす。あうんの呼吸で走り込んできたのは土居。不意を突かれ、慌ててターンした菊地はバランスを崩して、その場に倒れ込んでしまう。

「自分でシュートを打とうか迷ったんですけど。でもあのプレーは間違っていなかったと思うし、ファーストプレーがああいう形になって、メンタル的に入りやすかった。よし、次だ、となりましたから」

 ダイレクトで右足を合わせた土居の一撃は、GK塩田仁史が何とか伸ばした右足に弾かれる。そして、安部本人をして「次だ」と発奮させたプレーで、決勝点を導く泥臭い仕事をやってのけた。

 土居が決勝点をあげた直後も、4連勝で首位のヴィッセル神戸に勝ち点と得失点差で並び、総得点でわずか1及ばない2位に肉迫しても、右足のつま先でコースを変えたプレーは周囲から何も言われない。

「あれ、よく見ないと、多分わからないんじゃないですか。本当にちょっとしか触っていないので」

 だからこそ、試合後の取材エリアでその点を聞かれた直後には初々しい笑顔を弾けさせた。ただ、肝が座っていることは、発するコメントの内容からもひしひしと伝わってくる。出番を告げられてピッチに入るまで、武者震いの類はいっさい感じなかったという。

「自分、緊張とか全然しないタイプなので。人生で一度もしたことがないですね」

中学時代は本田圭佑プロデュースのチームでプレー

 中学校入学と同時に、東京都清瀬市にあるS.T.FOOTBALL CLUBで心技体を磨いた。日本代表FW本田圭佑(ACミラン)のマネジメント事務所、HONDA ESTILO株式会社が傘下にもつジュニアユースチームの5期生にして、初めて誕生したプロサッカー選手となった。

 中学3年生のときに、本田がS.T.FOOTBALL CLUBの練習を指導しに訪れたことがある。そのときにかけられた「夢をもて」という言葉と、先輩や後輩の関係なしにピッチでは貪欲に戦ってきたという本田の生き様に深く感銘を受けた。

 広島・瀬戸内高校では1年生の冬から頭角を現し、昨夏のインターハイではキャプテンとしてチームをベスト8へとけん引。大会優秀選手にも選出され、アントラーズからオファーを受けた。

「アントラーズさんから声をかけられた時点で、即決です」

 他にどのクラブからオファーが届いたかわからないと屈託なく笑う安部は、かつて本田から伝授された、弱肉強食のプロの世界を生き抜く心得をアントラーズでも貫いてきた。

「毎日が本当に充実しています。飽きない生活というか、一日一日の練習が新鮮で。自分の立場的には目立たないとメンバー入りができないので、毎日がセレクションのような気持ちで練習しています」

 夢の第一歩として、アントラーズでポジションを確立させる目標を立てた。石井監督以下の首脳陣にアピールするためには、ルーキーだからといってピッチのうえで遠慮などしていられない。

「アントラーズでベンチに入って、試合に出たという時点で自信はついています。正直、練習のほうが試合よりも難しいんじゃないかと思っているくらいなので。練習だと(昌子)源君や植田(直通)君を相手にするので、そこでかなりの自信はついているにで」

「お前はここからや。今日で満足するなよ」(昌子源)

 アルディージャ戦をにらんだ紅白戦では、招集されていたハリルジャパンから戻ったばかりの昌子源、植田直通がセンターバックを組むレギュラー組が、一方的に攻め込まれた末に負けている。

 リザーブ組のツートップを務めたのは、アビスパ福岡から加入したリオデジャネイロ五輪代表候補の金森健志と安部。実際にゴールを決められたのはペドロ・ジュニオールと鈴木がツートップを組んだ後半だったが、昌子は前半からの悪い流れがアルディージャを無失点に抑える糧になったと感謝する。

「僕とナオ(植田)がまったく我慢できなかったからね。紅白戦のおかげといったら情けない話やけど、3点くらいぶち込まれたおかげで我慢というか、特にディフェンスラインはすごく集中できたと思う」

 その昌子から、安部はアルディージャ戦後に「お前はここからや。今日で満足するなよ」と檄を飛ばされた。期待が込められているからこそ、やや厳しくなったと昌子は振り返る。

「本人が仕事をできたのか、そうじゃないのかはわからないけど、じゃあ次もベンチ入り、そして先発という保証は、このチームには絶対にないので。そういう慢心のようなものがないように、ひと言だけ言いましたけど。でも、ヒロキ(安部)は上手いよね。人とはちょっと違うドリブルをしてくる感じもあるので」

 印象に残るプレーはしたが、記録に残るそれはピッチに刻んでいない。放ったシュート数はゼロ。潜在能力を高く評価するからこそ、石井監督も手放しで褒めることはなかった。

「僕もそうですけど、彼自身も納得いくプレーはできなかったんじゃないかと思っています。ただ、能力は高いので、今日をきっかけにチームの力になっていってくれれば」

クラブ史上3番目の若さでJデビュー


安部が2トップを組んだ鹿島アントラーズのFW鈴木優麿【写真:Getty Images】

 そして、ほかならぬ安部自身が満足していなかった。18歳2ヶ月4日でのJ1デビューは、アントラーズの歴史ではMF野沢拓也(現ベガルタ仙台)の17歳7ヶ月29日、DF内田篤人(現シャルケ)の17歳11ヶ月6日に次いで若いが、ただ単にスタートラインに立っただけだと表情を引き締める。

「試合後はいろいろな先輩方やスタッフにナイスプレーではなく、『とりあえずデビューはおめでとう』という声をかけられました。もうちょっとやれることはあったと思いますけど、これがいまの実力だし、僕自身もこれからだと思っているので、練習からどんどん頑張っていきたい。

 やっぱりフィジカル的にも練習と試合は全然違いましたし、こういう環境に慣れることも大事だと思うので。今日はいい経験で終わってしまったんですけど、常に得点に絡めるような、前を向いてボールをもっただけで相手ディフェンスが嫌がるような選手になっていきたい」

 ピッチに入ると、ツートップを組む鈴木が笑顔で出迎えてくれた。キックオフから攻撃だけでなく守備でも走り回り、疲労困憊だった3年目の20歳は、安部にこんなミッションを託している。

「オレは中央に残っているから、角(コーナーフラッグ)へどんどん走って流れてくれ」

 アルディージャの最終ラインに絶えずプレッシャーをかけて、下げさせることで全体を間延びさせる。元気いっぱいに「わかりました。走ります」と返した安部は、6分間のアディショナルタイムを含めた22分間で2.985キロを走破している。

 90分間に換算すれば12キロを軽く超える運動量に「たくさん走りましたね」と笑った18歳は、こんな言葉をつけ加えることも忘れなかった。

「状況によっては自分が引かなければいけない場面もあったし、そこでセカンドボールを拾えなかったことがあった。あれはナンセンス。そういうことも大事にしていかないと」

 攻撃だけでなく守備でも課題と積極的に向き合い、成長への糧に変えていく。171センチ、65キロのやや小柄な体には無限の可能性が凝縮されている。常勝軍団アントラーズにまた一人、楽しみな新星が現れた。

(取材・文・藤江直人)

【了】


安部裕葵について取材したフットボールチャンネルの藤江氏である。
大宮戦でのプレイ、S.T.FOOTBALL CLUBに所属していたこと、源からの言葉などが伝えられる。
どれもこれも興味深いエピソードと言えよう。
結果だけ見れば、ファーストタッチのアシスト未遂とゴールに繋がるつま先パスカットだけであり、大きな成果だったとは言い難い。
しかしながら、これだけメディアに登場するのは、裕葵が「なにか」を持っている証拠であろう。
この週末からまた過密日程が続く。
裕葵の出場機会も増えてこよう。
大きな結果を出し、更に大きくメディアに登場して欲しい。
期待しておる。

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小笠原満男、数字には興味ない

午前練習


ミーティング後、ミニゲームやシュート練習を行いました。

鹿島・小笠原、38歳誕生日「カズさんに比べたらまだまだ子供」

GK川俣から水をかけられ誕生日を祝福されたMF小笠原(右)とそれを見守るDF町田(左)ら

 鹿島は8日のC大阪戦(ホーム)に向け、約1時間半の練習を行った。5日はMF小笠原の38歳の誕生日。GK川俣からペットボトルで水をかけられるなど手荒い祝福を受けた主将は「カズさんに比べたらまだまだ子供」と50歳で現役を続ける大先輩、元日本代表FW三浦知(横浜FC)に敬意を表した。次節出場すれば史上7人目のJ1通算500試合出場達成となる。 (鹿嶋市)

鹿島・小笠原 38歳誕生日に「カズさんに比べたらまだまだ子供」

鹿島のMF小笠原
Photo By スポニチ


 鹿島のMF小笠原が38歳の誕生日を迎えた。98年4月15日のG大阪戦でJリーグデビューしてから20年目。次節のホーム・C大阪戦に出場すればJ1通算500試合目となる。

 「カズさんに比べたらまだまだ子供。数字には興味ない」とJ2横浜FCのFW三浦の名前を出して心境を語った。練習後には27歳のGK川俣から水を掛けられて祝福される場面もあった。
[ 2017年4月6日 05:30 ]

【鹿島】小笠原、500試合出場より263勝「どれだけ勝ったかにこだわる」
2017年4月6日6時0分 スポーツ報知

 鹿島MF小笠原満男がC大阪戦(8日・カシマ)でJ1通算500試合出場を果たす。38歳の誕生日となった5日、クラブハウスで行われた実戦練習で主力組に入り、同戦先発が有力になった。Jリーグ史上6人しか達成していない偉業だが、「数字には興味がないし、(50歳の)カズさん(三浦知良=横浜C)に比べたらまだまだ子供みたいなもの」と意識はせず、「何試合出たかじゃなくて、どれだけ勝ったか。こだわるのはそれだけ」と勝利に徹したプレーを心がける。

 プロ1年目の98年4月15日、G大阪戦(カシマ)で途中出場し、Jデビュー。20年目を迎える今季は全5試合に出場し、通算499試合となった。出場試合のチーム成績は262勝89分け148敗で勝率・525。他のスポーツと比べて、引き分けが多いサッカーでは高い数字で、国内主要3大会で獲得したタイトルはJリーガー最多タイの16個を数える。時にはブラジル代表クラスがライバルとなる鹿島で、結果で守り抜いてきたポジション。節目の試合でその神髄を見せる。(内田 知宏)


38歳の誕生日を迎えた満男である。
周囲が祝福する中で、50歳のカズを引き合いに出し「まだまだ子供みたいなもの」と言う。
そして、次節には500試合出場が予想されるが、「どれだけ勝ったか。こだわるのはそれだけ」と勝利へのこだわりを口にする。
満男が牽引する鹿島が勝利を積み重ねていくのだ。
いくつになっても躍動し続ける頼れるキャプテンの勇姿が凜々しい。
信頼しておる。

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Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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