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伊藤翔、令和1発目を狙っていこうかな

古巣・清水戦に向けて意気込みを語る伊藤翔である。
前節の古巣・Fマリノス戦では不発に終え敗戦したが、この試合では「切り替えて、令和1発目を狙っていこうかな」と語る。
新時代の幕開けとなる一発を期待したい。
そしてゴールを奪うには、「点を取るためにはもう少し自分たちがボールを持たないといけない」と言う。
ゴールへの道筋は伊藤翔の頭には刻み込まれておる。
ストライカーの得点で勝利へ導いて貰おうではないか。
期待しておる。


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鹿島伊藤翔「ボール持たないと」教訓胸に古巣清水戦
[2019年4月30日19時56分]

鹿島アントラーズFW伊藤翔(30)が、3日の古巣清水戦(カシマ)での「令和初ゴール」を誓った。

4月30日、鹿嶋市内での練習後に、新たな目標を掲げた。平成最後の一戦、同28日の横浜戦(日産ス)は不発で敗戦。「切り替えて、令和1発目を狙っていこうかな」と話した。

清水戦は午後3時キックオフだが、1時間早い同2時開始が2試合あるため、他会場次第という難しい状況。それでも、伊藤には可能性がある。ここまで清水、横浜、鹿島で出場した公式戦での全65得点のうち、最速ゴールは横浜在籍時の18年ルヴァン杯準々決勝第1戦G大阪戦の前半2分!!。他にも同3分、4分、5分、6分、8分、9分と開始10分以内に得点した実績がある。

鹿島に移籍加入した今季は、全7得点のうち6得点を前半のうちに決めている。午後2時からの2試合がスコアレスで折り返せば、伊藤の大逆転!? 令和初ゴールもあり得る。横浜戦を振り返り「点を取るためにはもう少し自分たちがボールを持たないといけない」と敗戦からの教訓を胸に令和初戦へ。常勝軍団のストライカーとなりつつある伊藤が、古巣から「令和初ゴール」を奪えば、歴史に名が残る。【杉山理紗】

鹿島FW伊藤 3日に古巣清水戦、令和“1号ゴール”狙う
[ 2019年5月1日 05:30 ]


古巣・清水戦に向けて調整する伊藤
Photo By スポニチ


 鹿島の令和1戦目は3日のホーム清水戦。FW伊藤は「ほんとはね、平成最後を取りたかったんだけど。切り替えてチームの令和1発目狙っていこうかな」と10~13年まで在籍した古巣からの“1号”を照準に定めた。
 現在公式戦2連敗中で、攻撃は停滞気味。「点を取るためには、もう少し自分たちがボールを持たないといけないし、攻撃の回数を増やさないと」。ピッチ上の方向性を一つにしながら、令和初ゴールへと向かっていく。

「SPIRIT OF ZICO」の段幕

オフ明けの練習を取材したニッカンスポーツの杉山記者である。
クラブハウスの練習場にはサポーターの「SPIRIT OF ZICO」の段幕が掲げられた。
チームは公式戦連敗中であり、ここは立て直して欲しいという強い気持ちが伝えられた。
伊藤翔は、「勝つことを体現するために、わざわざ『SPIRIT OF ZICO』の旗を出してくれた。そういう(勝利への)思いや闘争心は、しっかりと1人1人が心に宿したほうがいい」と語る。
ここはサポーターと選手、首脳陣が一体となって勝利を目指すのだ。
全ては勝利のために。
一丸である。

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平成最後に愛のムチ?鹿島にジーコ・スピリット注入
[2019年4月30日16時30分]


雨の中、スタンドには「SPIRIT OF ZICO」の横断幕が掲げられた(撮影・杉山理紗)

4月30日、鹿島アントラーズの平成最後の練習には「SPIRIT OF ZICO」の横断幕が掲出された。

オフ明けの30日、強い風と雨に見舞われた鹿嶋市内で、チームは5月3日の清水戦(カシマ)に向けて練習を再開。ACL慶南戦、リーグ横浜戦と公式戦連敗中のチームに、サポーターから“愛のムチ”なのか献身、誠実、尊重の3本を柱とする「ジーコ・スピリット」が注入された。試合時はスタジアムに掲げられている横断幕だが、練習場に張り出されるのは珍しい。

当のジーコ・テクニカルディレクターも、キャップをかぶり練習を見守った。ジーコ氏からチーム全体に話などはなかったというが、平成のサッカー史を語る上で欠かせない“神”の存在をより一層意識することとなった。

FW伊藤は「勝つことを体現するために、わざわざ『SPIRIT OF ZICO』の旗を出してくれた。そういう(勝利への)思いや闘争心は、しっかりと1人1人が心に宿したほうがいい」と引き締めた。【杉山理紗】

内田篤人主将、巻き返せるチャンスというのは絶対ある

スパイクを履いてグラウンドに姿を現した内田篤人である。
3月30日のジュビロ戦にて負傷し、一ヶ月間、離脱しておったが、チームに合流の兆し。
これは朗報。
その篤人は公式戦連敗中のチームに対して、「こういう状況を“ぶっ壊す”じゃないけど、変えられる選手が出てきてほしい。うまくいかない時にチームのためにやれるやつっていうのが、どういう状況でも貴重な選手だと思う」と語る。
救世主となる選手が必要との見解であろうか。
また、「一番手っ取り早いのは、先に結果が出ちゃうこと」と言い、勝つことの重要性を説く。
そして、「いいチームになって勝っていくというというよりは、勝ち点3を“ボン”と取って自信付いてチームが波に乗るという方が早い。俺の経験上、そういうチームは強い。崩れたとしても、一回“ボン”って勝てばまた元に戻るんで」と続ける。
勝つことで、チームに自信が付き、良いチームへと熟成されていくこととなろう。
まずは、目先の清水戦にて勝利を掴み取りたい。
篤人も「みんなが思っているほど(状況は)悪くない。ACLだって一回負けただけだし、Jリーグは上とは(勝ち点が)離れたけど、まだ巻き返せるチャンスというのは絶対ある」と、周囲が騒ぐほどの状況ではないと言いきる。
2007年も2008年も2009年も勝てぬ時期はあったが、自分たちを信じた結果が三連覇であった。
それを知る内田主将の言葉通り、勝つことを積み重ねてタイトルを目指そうではないか。
また、写真には篤人の両脇に優磨と脩斗が写る。
負傷者が続々と復帰してくる。
層の厚さが戻り、チームに勢いが出てこよう。
巻き返しに注目である。

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鹿島・内田主将 一カ月ぶりにスパイク履いてグラウンドに
[ 2019年4月30日 15:34 ]


スパイクを履いてジョギングする内田(中央)。左は鈴木、右は山本
Photo By スポニチ


 平成最後の30日、負傷中の鹿島DF内田篤人主将が久しぶりにスパイクを履いてグラウンドに姿を表した。3月30日の磐田戦で古傷の右膝を強打して離脱してからちょうど一カ月。「ジョギングとかはしていたけど、スパイクを履いて出るのは久しぶり」。全て左足だったが、ボールを蹴るシーンもあった。
 チームは現在、公式戦2連敗中。リハビリの間、ベンチの外から見守る主将は「こういう状況を“ぶっ壊す”じゃないけど、変えられる選手が出てきてほしい。うまくいかない時にチームのためにやれるやつっていうのが、どういう状況でも貴重な選手だと思う」と力を込めた。

 また、負の連鎖を断ち切るために「一番手っ取り早いのは、先に結果が出ちゃうこと」とも。「いいチームになって勝っていくというというよりは、勝ち点3を“ボン”と取って自信付いてチームが波に乗るという方が早い。俺の経験上、そういうチームは強い。崩れたとしても、一回“ボン”って勝てばまた元に戻るんで」と白星を強く願った。

 令和の新時代、チームが最初に迎える試合は3日のホーム清水戦。「みんなが思っているほど(状況は)悪くない。ACLだって一回負けただけだし、Jリーグは上とは(勝ち点が)離れたけど、まだ巻き返せるチャンスというのは絶対ある」。新時代の幕開けとともに、自身もチームも復調を目指していく。

レオ・シルバ、ジーコTDと談笑

オフ明けの練習を取材したサッカーダイジェストの広島記者である。
レギュラー組のリカバリートレーニングを終えたレオ・シルバの様子を伝える。
練習後にベンチにてメンバーのトレーニングを眺めジーコTDと談笑したとのこと。
レオ・シルバは「やっぱり、チームメイトの状態を観察するのも、ひとつ大事なことではないかと思って。練習を見るのも好きですしね。ジーコとの会話は、一部はちょっと話せませんが、まあ、雑談です。笑い話も含めて、いろんなことを経験してきた人なので、そのことについてです」と語る。
やはり、サッカー選手にとっても重要なのはコミュニケーションであることがよくわかる。
よく観、よく話し、そして形成していく。
個々の向上心こそがチームを熟成させていくのだ。
そして、レオ・シルバがジーコの薫陶を受け、更に成長していく。
この先が楽しみである。

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【鹿島】オフ明けの練習でひとりピッチに残ったレオ・シルバ。ジーコと何を話していた?
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月30日


「練習を見るのも好きですしね」


主力組が早めに切り上げるなか、L・シルバ(左)はひとりピッチに残り、ジーコ(右)とディスカッションしていた。写真:徳原隆元

 9節のアウェー横浜戦後、オフ明けのトレーニング。横浜戦で先発したフィールドプレーヤーたちは軽めのメニューを消化し、1時間ほどで切り上げていくが、ただひとりベンチに座り、全体練習が終わるまでピッチに残っていた選手がいる。

 レオ・シルバだ。他のチームメイトたちが練習に励む姿を眺めながら、しばらくすると、テクニカルディレクターのジーコと笑顔を交えながらディスカッションしていた。

「やっぱり、チームメイトの状態を観察するのも、ひとつ大事なことではないかと思って。練習を見るのも好きですしね。ジーコとの会話は、一部はちょっと話せませんが、まあ、雑談です。笑い話も含めて、いろんなことを経験してきた人なので、そのことについてです」

 今季はここまでのリーグ戦すべてのゲームにフル出場し、3ゴールを挙げるなど質の高いパフォーマンスを見せている不動のボランチは、ピッチ内外で充実の日々を過ごしながら、次なる戦いに向けて準備を進めている。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

サッカーダイジェスト選出 鹿島アントラーズベストイレブン

鹿島アントラーズのベストイレブンを選出するサッカーダイジェストの小室氏である。
最強との誉れ高い97年(H.9)チームに、00年(H.12)の三冠、07〜09(H.19〜H.21)の三連覇のメンバーが加わる。
この人選は納得と言えよう。
個人的に選ぶメンバーと全く合致する。
実を言えば、2年前までは右SBには名良橋を選んでおったが、復帰した篤人が繰り上げる事とした。
錚々たるメンバーメンバーである。
そしてこのメンバーの素晴らしいところは、助っ人外国人以外は全て生え抜きで固められ、そしてユース出身者も含まれておることである。
これはクラブとして誇れる事と言い切れる。
タイトル数の数もさることながら、育成も成功させておるのは、鹿島アントラーズの素晴らしいところである。
平成という時代が終わりを告げ、令和へと移る。
次なるレジェンドはどのような顔ぶれになるのであろうか。
楽しみにして応援し続けたい。

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番記者が選ぶ、平成の鹿島アントラーズベスト11! “常勝軍団”を象徴する11人はこのメンバーだ!
小室功
2019年04月30日


“ジーコイズム”が血となり、肉となって


記者として鹿島を長年見守ってきた小室氏が選出した鹿島のベストイレブン。数々のタイトル獲得に貢献してきた選手たちが並ぶ。

【ベスト11選出理由】
 常勝を志向してきた鹿島ゆえ、タイトルを獲得したチームにいかに貢献したか、その功績を重視しながらベスト11を導き出した。監督は在任5年で6冠を手にしたオリヴェイラを推す。


【鹿島アントラーズの平成史】
 住友金属工業蹴球団を母体とする鹿島のクラブ創立は平成3年、つまり91年の10月だ。Jリーグ創設時の「オリジナル10」では唯一JSL(日本サッカーリーグ)2部からの参加で、チーム力がもっとも不安視されていた。そんなクラブを牽引したのが世界的なスーパースターのジーコだった。

 徹底的に勝負にこだわり、クラブの結束力を重視するジーコイズムが血となり、肉となり、的確な戦力補強も相まってJリーグ初年度はファーストステージの王者に輝く。96年にJリーグ初優勝を果たすと、18年のACL初制覇まで他の追随を許さない通算20冠を数えてきた。

 これまでに成し遂げてきたのは、いくつもの“史上初”だ。00年に国内3大タイトルを総なめ、07年からはJ1で3連覇の偉業を果たし、16年にはクラブワールドカップで準優勝と、歴史の扉を開いてきた。

 それでも選手を含めた関係者が一向に満足した様子を見せないのが、このクラブの伝統だ。時代の流れとともに監督や選手が入れ替わっても、掲げる目標は「全てのタイトルを獲りにいく」。脈々と受け継がれてきたジーコイズムは、今もしっかりクラブに息づいている。

取材・文●小室 功(オフィスプリマベーラ)

「いやらしい鹿島」を選手は取り戻すことができるか

Fマリノス戦をレビューするNumberWebの佐藤氏である。
カウンター狙いの戦術を採り、先制したまではプラン通りであったが、意識統一の乱れからミスが誘発され同点、DFラインのミスから逆転されて敗戦した。
追加点を狙うべきだったのではと佐藤氏は記すが、何を言っても結果論でしかない。
誰がいないから、誰がどうだからという良いわけなど不要であることは、鹿島の伝統して当たり前のことである。
ただ、守り切るという意識が、後半は2TOPまで下がり気味になってしまったことが影響していたこともある。
とはいえ、三竿のシュートや犬飼のチャンスが入っておれば、またこの記事の内容は異なっておったであろう。
これもまたサッカーなのである。
右往左往する意味はない。
そして、これからの鹿島を楽しみにする。
鹿島らしさを見せるときである。

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「強くていやらしい鹿島」はどこへ。
内田篤人の不在が響く勝負勘の乱調。

posted2019/04/29 16:30


24日ACL慶南戦(0-1)に続き、横浜FM戦でも鹿島らしくない戦いで公式戦連敗。昨年同様に、リーグ戦前半ではまだ波に乗り切れていない。

text by
佐藤俊
Shun Sato

photograph by
Getty Images


 鹿島サポーターからのブーイングが止まらない。

 平成時代最後のリーグ戦、鹿島アントラーズは横浜F・マリノスに2-1の逆転負けを喫して5位から9位に順位を落とし、首位FC東京との勝ち点差を9に広げられた。

 それにしても、スコア以上に内容に大きな差があった。

 シュート数はF・マリノス16本に対して鹿島は5本。鹿島が良かったのは先制点を奪った一瞬だけ。何度かカウンターを仕掛けるも精度を欠き、ゴールを奪えない。F・マリノスの攻撃に対応するのに体力を奪われ、後半はほぼ自陣での試合になった。

 強く、いやらしい鹿島はどこに行ったのか――。

「相手を引きこんで守って、カウンターで点を取るのが今日の狙いでした」

 右サイドバックとして出場し、キャプテンマークを巻いた永木亮太は、そう言った。

 重心を低くした守備ブロックを敷いて自分たちの前に餌をまき、相手を引き込んでボールを奪い、カウンターで仕留める。それはF・マリノスのようなチームと対峙するには理にかなった戦術だった。

安西の先制点、鹿島ペースかと思いきや……。

 実際、前半はこの戦術がうまくハマっていた。

 前半11分にカウンターから安西幸輝がゴールを決め、先制点を奪って優位に展開していたのだ。

 強い鹿島を知る人であれば、これで完全に鹿島ペース、いや鹿島の勝利だとさえったはずだ。1-0になってからの戦い方が鹿島は抜群にうまい。相手の攻めをいなし、時には泥臭く守って勝ち点3を手にする。圧倒的な勝ち方ではないが、そうしてのらりくらり勝っていくところに鹿島の強さがあった。

 ところがF・マリノス戦は、1点リードをしているのに余裕が感じられなかった。1-0からの試合の進め方がチームの中でいまひとつ徹底されていなかったのだ。

キャプテンマークを巻いた永木の見解。

 伊藤翔は「前半はこれでいいと思っていた」と手応えを感じていたという。だが、永木の見方は少し異なっていた。

「早い時間に点が取れたんで、もう少し流動的にボールを動かしながら前でタメを作って攻撃したかったです。前に相手のスペースが空いていたんで、そこに行きたい気持ちは分かるんですけど、攻撃が単調に終ってしまうシーンが多い。それ(前後に行き来する)をやっているとどんどん疲労がたまってきてしまう。もっと落ち着いてボールを回す時間があっても良かったかなと思いました」

 0-0の時点では戦術通りに試合を進められたが、リードしてからもう少しフレキシブルな対応ができれば、サイドハーフの負担が軽減されると永木は見ていたのだ。

 また、1失点目のシーンは意思統一が欠けていた。

 それまでGKは前線を狙って蹴っていたが、この失点の時はGKから犬飼智也にパスが出て、最終ラインからボールをつなごうとした。だが、サイドの安部裕葵に入ったところを3人に囲まれ、苦し紛れに出したパスを喜田拓也に拾われてそのまま失点につながった。

「この時間帯、うしろから回していくというか、ポゼッションするところではなかった。ワン(犬飼)だけじゃなく全員の意思統一が出来ていなかった」

 2点目もラインコントロールの遅れのミスから背後を突かれ、逆転された。2点とも鹿島らしからぬ失い方だったのだ。

内田離脱中は、誰が旗振り役に?

 また、ボールの出し手と受け手のタイミングが合わず伊藤が孤立、全体的にミスも多かった。永木は「基本的な技術が鹿島は高いけど、ちょっとあれっていうシーンがあった。簡単なミスが多いんで余計な体力を使ってしまう。そこは個々が考えてやっていかないといけない」と渋い表情を見せた。

 鹿島の強さは技術の高さもさることながら、ピッチ上で相手の出方や自分たちの状況を判断して戦い方を変えられるところだ。その旗振り役が例えば昨年引退した小笠原満男だったし、今でいえばドイツから戻ってきた内田篤人だ。そうして試合の流れを読める主力選手の声でチームは動きを変えるのだが、今はその内田がケガで離脱中だ。

「鹿島に怖さはなかった」

 ピッチ上でコントロールできる選手が不在の上に、選手交代も後手を踏んだ。

 前半は守備重視でプレスを掛けてカウンターを狙うため、中盤にブラジル人選手ではなく連動して守れる白崎凌兵、安部、土居聖真を置いたのは効果的だった。だが、守備にエネルギーを使っていた白崎と安部は、後半に入るとかなり疲弊していた。安部が交代したのは後半29分、白崎が交代したのは後半37分だった。

 後半、マリノスは点を取るために前掛かりになっていたので、2点目を奪い、試合を決めるためには、もう少し早い時間にレアンドロとセルジーニョを入れる選択肢もあったはずだ。直線的なスピードがある彼らの方がカウンターには適している。少なくとも、同点にされた時点で交代があってもよかった。

 試合後、F・マリノスの三好康児が「終始、鹿島に恐さはなかった。逆転できると自信を持って戦えた」と語ったが、相手にまったく恐怖感を与えられずに負けているのも鹿島らしくないだろう。

 思い返してみると、鹿島は昨年も9節まで3勝4敗2分で波に乗り切れていなかった。前年と同じことを繰り返していることも、どうにもらしくない。

「今はうまくいっていない。これで公式戦2連敗だけど、3連敗は許されない。もう後がないくらいの気持ちで試合に出ている選手はやっていかないといけない」

 永木は厳しい表情でそういった。

“いやらしい鹿島”を取り戻すには?

 試合後、水の入ったペットボトルを数本持ち、ピッチ前に出て戦った選手を待っていたのは曽ヶ端準と遠藤康だった。鹿島の伝統を知るベテランが、そういう姿勢を見せているところに救いがある。

 永木も試合終了間際、レアンドロをついた天野純を押し返すなど仲間思いの熱いところを見せた。その永木を含め、「チームのために」という意識が高い2人を起用するなり、何かしら“変化”を打ち出していくべきだろう。

 攻撃の形が作れない、複数得点を取れない、小さなミスが多い、大事なところで意思統一ができていないなど課題は多い。

 1-0で粘り強く勝ち切るいやらしい鹿島を選手は取り戻すことができるか。

 いつも鹿島は選手の力で立て直してきた。今度も選手の力が問われることになる。

三竿健斗、今日は自分の責任

Fマリノス戦後の三竿健斗を取材したゲキサカの竹内記者である。
「あれくらいできないと上には行けないし、僕が出ている意味はボールを奪うところ、チームを安定させるところ、勝たせるところ。あとはあのシュートを決めるところだけだったので今日は自分の責任」決定機を逸したことに対して自分の責任と語る。
このシュートが決まっておれば、結果は大きく異なっておったであろう。
三竿が試合を決定づけられる選手として成長しておることがよくわかる。
また守備に関して、「前よりも守備の形はうまくなっていると思うので、たとえ負けたとしてもこれから先もやり続けることが大事」と言う。
一方的に攻められ続けたように見えた試合展開であったが、それがプランであったことがわかる。
ミスが重なり良い結果は得られなかったが、このプランを続けることに意味がある。
この守備を継続し、そして三竿が決めることで良い結果を引き寄せていくこととなろう。
次戦が楽しみである。

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先発復帰でさすがの存在感も…鹿島MF三竿「今日は自分の責任」
19/4/29 10:58

[4.28 J1第9節 横浜FM2-1鹿島 日産ス]

 昨季終盤に発症したグロインペイン症候群の影響で出場時間を抑えていた鹿島アントラーズMF三竿健斗が、待望の今季初先発を果たした。持ち味のハードタックルと読みの良いインターセプトはこの日も健在。それでも追加点につながる決定機を逃し、「自分の責任」と敗責を背負った。

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では3試合に先発していたが、J1リーグ戦は試合中盤以降の起用が続いていた三竿。この日は今季8試合目の出場にして、初めてキックオフのホイッスルをピッチ上で迎え、立ち上がりから安定したパフォーマンスを発揮していた。

 ところが1-1で迎えた後半32分、途中出場のFWレアンドロがペナルティエリア右に抜け、マイナス方向への折り返しに反応した三竿だったが、シュートはGK朴一圭がストップ。その5分後に相手の勝ち越しゴールが決まったことで、後悔が募った。

「あれくらいできないと上には行けないし、僕が出ている意味はボールを奪うところ、チームを安定させるところ、勝たせるところ。あとはあのシュートを決めるところだけだったので今日は自分の責任」(三竿)。

 守備では横浜FM対策に取り組んだことで「前よりも守備の形はうまくなっていると思うので、たとえ負けたとしてもこれから先もやり続けることが大事」とポジティブな指摘も。それだけに「完全にあの場面で点を決めていればゲームが終わっていたのでそれは力不足」と最後まで自らに責任を向けた。

(取材・文 竹内達也)

鳥栖・金﨑、僕の性格を見たらだいたい分かるでしょう

湘南戦にて出場機会のなかった鳥栖の金崎夢生である。
チームは0-2と完敗し、ここまで9試合で1勝7敗1分けと最下位に沈む。
何よりもここまで1得点という結果は誰の目にも上手く行っていないととらえられて当然であろう。
そんな状況にあり、金﨑は鳥栖の竹原社長に怒りをぶつけたとのこと。
金﨑自身は、「言っちゃ駄目だって言われている。僕の性格を見たら、だいたい分かるでしょう」と詳細を語らず、真相は闇に包まれる。
とはいえ、結果が出ておらぬ事と無縁であるはずがない。
原川の「同じ絵を描けていない。行き当たりばったり」という言葉に何かが表れておるようにも思う。
いずれにせよ、金﨑がゴールでチームに貢献出来ておらぬ事に何かしら要因があるのであろう。
この騒動はどのようになるのであろうか。
注目しておる。

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J1鳥栖開幕9戦で1得点 夢生ブチ切れ 「砂岩」崩壊危機
2019年04月29日 06時00分 コメントする


試合後のミーティングで感情をあらわにする鳥栖・金崎


試合後のミーティングで感情をあらわにする鳥栖・金崎


鳥栖の今季成績


J1勝敗表(28日現在)


 ◆明治安田生命J1:第9節 鳥栖0-2湘南(28日・駅スタ)

 最下位のサガン鳥栖がもはや恒例になったゴール欠乏症で湘南に0-2で敗れ、4連敗を喫した。開幕9試合を終えて、たったの1得点。2014年の徳島の2得点を下回るJ1史上ワースト記録だ。試合後には出番がなかった金崎夢生(30)が竹原稔社長に怒りをぶつけ、サポーターからは大ブーイング。結束力が持ち味の「砂岩」が空中分解の危機に陥った。

■監督解任は否定 竹原社長

 ついに内部からも怒りが爆発した。8回目の零封を喫した試合後。サポーターから大ブーイングを受けた選手たちがスタンド下に集まると、ベンチ入りしたものの出番がなかった金崎が、竹原社長に食ってかかった。仲間に制されて収まったが、一時騒然となった。

 「言っちゃ駄目だって言われている。僕の性格を見たら、だいたい分かるでしょう」。金崎は詳細を語らず、他のチームメートも口を閉ざした。だが、これだけゴール欠乏症に陥れば、鹿島時代に指揮官と衝突したことのある熱血漢から不満が出ても無理はない。サイドから崩そうとはするがクロスは単調で、ゴール前の攻撃陣もただ待つばかり。唯一に近い前半6分の決定機もクエンカのシュートは相手GKの正面を突いてしまった。

 開幕9試合で1得点はJ1最少。フェルナンドトーレスは「理由は一つだけではない。チームとして攻撃して守れば良くなる」と前を向くが、原川は「同じ絵を描けていない。行き当たりばったり」と深刻な連係不足に危機感を抱いている。

 サポーターからはカレーラス監督の解任を求める罵声も飛び交った。昨年10月にフィッカデンティ監督の後任として残り5試合を無敗で切り抜け、J1残留に貢献した金明輝コーチの再登板を願う声も出た。しかし竹原社長は「解任が解決策になるという確証を得られていない」と当面の解任を否定。次節大分との九州ダービーも現体制で臨む方針だ。

 フェルナンドトーレスは「私はチームを信用しているし、いいグループだと思っている」と前を向いた。小さな砂粒が結束すれば「砂岩」として大きな岩になる-。クラブ名の由来にもなっている根幹の部分が、あらゆる面で問われている。 (末継智章)

 鳥栖・カレーラス監督「試合を進める中で布陣や人の配置を変えるなど、点を取るための努力はしたが、最後の形ができていない。金崎はチームのために気持ちを出したと思う。負けた後に憤りを出すのは普通。彼の場合は強く出た」

■藤田長期離脱か

 鳥栖の竹原社長が、負傷退場した藤田の長期離脱を示唆した。藤田は前半7分に相手選手と接触して左脚を強打。そのままピッチに座り込み、担架で運ばれて小林と交代した。けがの詳細は不明だが、竹原社長は「結構重いかも。発表せざるをえないかも」と説明した。鳥栖が選手の診断結果を発表するのは手術を受けるなど1カ月以上の離脱が多い。今季リーグ戦8試合で先発出場した守備の要を欠くとなると大きな痛手だ。

=2019/04/29付 西日本スポーツ=

裕葵、取られたのは僕なので僕が悪い

1失点目のシーンを分析する伊藤翔と安部裕葵である。
伊藤翔は、「『速いパスが来たらやりまっせ』じゃなく、『先に動いてよ』というのはずっとある。あと裏に抜ける選手が少ない。足元でボールもらいたがる。それだと相手が前向きに守備できるし、力を出しやすい。自分たちがやっていて楽なことじゃなく、相手が嫌なことをやっていかないと厳しい」と最前線に張る立場としての見解を述べる。
雑なボールを出さないところが、この不本意な結果を招いてしまった。
そして、ミスをした側の裕葵は、「受ける気はなくて、裏のスペースを空けようかなと思って降りた。そこでボールが来た。敵が来ているのは分かっていたので、最初はワンタッチで外そうと思ったけど、それは無理かなと思ってキープしたら囲まれた。相手のボランチがプレスに来てたので、じゃあボランチのところは空いてるだろうって感覚ですね」、「みんな攻めていて後ろに人がいなくて、自分がバランスを気にして低い位置で下がってのプレーだった。攻撃のバランスがしっかりしていれば、ワン君(犬飼)がああやって持ってもそれぞれポジションを取っていると思うけど、前がかりにカウンターでエネルギー使って、カウンターは戻るまでちゃんとやらないといけないのに後ろに人がいなかった」、「ワン君は自分の動き出しもあったと思うけど、ボールを失いたくないというか、マイボールの時間を大切にしたいという意味で僕にパスをつけてくれたと思う。僕が信頼されているからこそああいう状況でもパスをくれたので、責任を持って奪われないようにすれば良かった。僕が身振り手振りで合図するのも一つだったと思う」と言う。
細かいコメントである。
そして、「ピンチになればみんなも下がれるけど、ワン君が後ろで孤立した時にアクション起こせるかというと、息が上がった状態でするのはすごく難しい。自分は近いポジションにいたし、ワン君がセーフティーに蹴るのがベストだと思って、蹴るなら後ろのスペース空けないといけないと思って低い位置に降りていった」、「もっと顔を上げられればいいけど、技術がないので。ああいう場面は敵も来ていたし、ボールを見ないとタッチが難しい。前には蹴れない、後ろもいない、最悪当てて出してマイボールのスローインでもいいかなと思って蹴ったら誰もいなかった」と続ける。
何を言っても結果論となる。
そして、このようにちょっとした選手間の意識のズレが結果を大きく左右するところを学んだことであろう。
若き選手が完成に近づいていく様を共に感じられるもまたサポーターの楽しみである。
次戦、このような状況で犬飼は、裕葵は、どのような選択をするのであろうか。
興味深く観ていきたい。
楽しみである。

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鹿島FW安部裕葵、失点招いたパスミスの“真意”「受ける気は無くて…」
19/4/29 10:26

[4.28 J1第9節 横浜FM2-1鹿島 日産ス]

 横浜F・マリノスの同点ゴールは鹿島アントラーズMF安部裕葵のパスミスを起点に生まれた。だが、このシーンについてFW伊藤翔は「もらっても出すところがなくてミスっちゃった感じ。パスコースは周りの人が動いて2個3個作らないといけない」とチームメートの責任を指摘。果たして安部自身の見解は……。

 鹿島は後半24分、自陣右サイドでDF犬飼智也からのパスを受けた安部の横パスがMF喜田拓也にカットされ、カウンターからFW仲川輝人の同点ゴールを献上した。ところが試合後、チームの課題を「立ち位置」と分析していた伊藤は安部の責任を否定。周囲がより的確にサポートすべきだったという旨の見解を語った。

「『速いパスが来たらやりまっせ』じゃなく、『先に動いてよ』というのはずっとある。あと裏に抜ける選手が少ない。足元でボールもらいたがる。それだと相手が前向きに守備できるし、力を出しやすい。自分たちがやっていて楽なことじゃなく、相手が嫌なことをやっていかないと厳しい」(伊藤)。

 この場面について、安部本人にもプレー選択の正否を質問した。するとボールを受ける前の判断から順を追って、具体的で明確な答えが返ってきた。

「受ける気はなくて、裏のスペースを空けようかなと思って降りた。そこでボールが来た。敵が来ているのは分かっていたので、最初はワンタッチで外そうと思ったけど、それは無理かなと思ってキープしたら囲まれた。相手のボランチがプレスに来てたので、じゃあボランチのところは空いてるだろうって感覚ですね」。

 すなわち中盤に引いたのは相手のマークを引き連れ、犬飼のロングボールを引き出しやすくするため。そこで自身の思惑とは異なるパスが来てしまったという形だ。ただ、安部は犬飼のプレー選択にも理解を示した。

「みんな攻めていて後ろに人がいなくて、自分がバランスを気にして低い位置で下がってのプレーだった。攻撃のバランスがしっかりしていれば、ワン君(犬飼)がああやって持ってもそれぞれポジションを取っていると思うけど、前がかりにカウンターでエネルギー使って、カウンターは戻るまでちゃんとやらないといけないのに後ろに人がいなかった」。

「ワン君は自分の動き出しもあったと思うけど、ボールを失いたくないというか、マイボールの時間を大切にしたいという意味で僕にパスをつけてくれたと思う。僕が信頼されているからこそああいう状況でもパスをくれたので、責任を持って奪われないようにすれば良かった。僕が身振り手振りで合図するのも一つだったと思う」。

 自らに解決策を求めた20歳は、「周囲のサポート不足」も言い訳にしない。

「ピンチになればみんなも下がれるけど、ワン君が後ろで孤立した時にアクション起こせるかというと、息が上がった状態でするのはすごく難しい。自分は近いポジションにいたし、ワン君がセーフティーに蹴るのがベストだと思って、蹴るなら後ろのスペース空けないといけないと思って低い位置に降りていった」。

「もっと顔を上げられればいいけど、技術がないので。ああいう場面は敵も来ていたし、ボールを見ないとタッチが難しい。前には蹴れない、後ろもいない、最悪当てて出してマイボールのスローインでもいいかなと思って蹴ったら誰もいなかった」。場面場面を一つ一つ振り返った安部は「取られたのは僕なので、僕が悪い」と責任を背負った。

(取材・文 竹内達也)

永木亮太、1失点目は本当にもったいなかったと思います

取材陣のインタビューに応じた永木亮太である。
「2失点目は自分のラインコントロールが少し遅れてしまったので、完全に俺のせいです。1失点目のところですが、あの時間帯は自分のなかで後ろ(自陣後方)からパスを回していくであったり、ポゼッションをしようというのは(考えに)ありませんでした。(チーム内での)意思統一というのができていなかったので、1失点目は本当にもったいなかったと思います」と失点シーンを振り返る。
逆転弾は永木のダインコントロールミス。
これは本職でないところが裏目に出てしまったと考えて良いのであろうか。
このあたり、ユキの復帰が待たれるところ。
同点弾は、チームの意識統一の問題であった様子。
本当に勿体ない失点であった。
耐えることを想定し、そしてその中で得点を奪うプランは悪くない選択だったように思う。
ただ、ミスが重なれば結果は付いてこない。
それがサッカーという球技である。
この難しさが面白いところでもある。
次戦はプランを遂行し、勝利を掴み取りたい。
信頼しておる。

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[MIXゾーン]鹿島、ミスによる2失点で逆転負け 永木亮太が語った反省点は?
2019年04月28日(日) 23時59分配信

「1失点目は本当にもったいなかった」

明治安田生命J1リーグの第9節が4月28日に行われ、鹿島アントラーズが横浜F・マリノスに1-2で敗れた。

鹿島は前半11分にDF安西幸輝が先制ゴールを挙げ優位に立ったものの、後半24分にDF犬飼智也からのパスを受けたMF安部裕葵が自陣右サイドで相手に囲まれ、苦し紛れの横パスの末にボールロスト。このミスが失点の遠因となった。さらに後半37分には最終ラインの連係ミスから右サイドバックの永木亮太がひとり自陣ペナルティアーク付近に残る形となり、オフサイドをとれず。相手のFWマルコス・ジュニオールに最終ラインの背後を突かれ、逆転ゴールを奪われた。

永木はミックスゾーンで取材陣のインタビューに応じ、失点シーンを振り返っている。

「2失点目は自分のラインコントロールが少し遅れてしまったので、完全に俺のせいです。1失点目のところですが、あの時間帯は自分のなかで後ろ(自陣後方)からパスを回していくであったり、ポゼッションをしようというのは(考えに)ありませんでした。(チーム内での)意思統一というのができていなかったので、1失点目は本当にもったいなかったと思います」

鹿島は1失点目の直前に相手のコーナーキックを凌ぎ、ゴールキックでプレイを再開したものの、自陣後方から丁寧にショートパスを繋ごうという狙いが裏目に。F・マリノス陣営が再三にわたりハイプレスを仕掛けていたことをふまえると、GKや最終ラインからのロングフィードで自陣からボールを遠ざけることを優先したかったところだろう。後半の途中まで堅固な守備を披露していただけに、鹿島にとっては悔やまれるプレイとなった。

報知新聞 Fマリノス戦寸評

報知新聞によるFマリノス戦の寸評である。
逆転負けに厳しい採点が並ぶ。
しかしながら三竿健斗には非常に高い評価、CBコンビと得点者の安西、途中出場のレアンドロには良い評点が付けられた。
三竿には「中盤で孤軍奮闘。右に左に飛び出してくる相手MFに対し右に左に迎え撃つ」とまさにそこに三竿ありというプレイが高く評価された。
この試合の光明と言えよう。
DF陣の三人は、耐える試合展開で見せ場が多かったことも影響されよう。
それを加味しても成長著しい。
レアンドロに関しては、「キレある突破といなしで存在感も得点にはつながらず」と寸評される。
面白い存在として、これから出場機会が増えていきそうである。
また、ジャッジについて細かく寸評されておることが興味深い。
日本のメディアも、こうして進歩していくことがわかった。
岡島記者の“新化”に拍手である。

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【鹿島】採点&寸評 安西弾で先制も守り切り策失敗で痛恨逆転負け…シュートわずか5本
2019年4月29日 7時0分スポーツ報知


鹿島の先発布陣

◆明治安田生命J1リーグ▽第9節 横浜M2―1鹿島(28日・日産スタジアム)

 鹿島は前半11分に日本代表DF安西幸輝の今季2ゴール目で幸先良く先制したが、後半の2失点で無念の逆転負け。大岩剛監督が「守備に意識が向いてしまった」と振り返ったように、先制直後から重心が下がり守備一辺倒の戦いに。シュートはわずか5本に終わり、交代策も機能しなかった。横浜Mのポステコグルー監督が「鹿島が自陣に引いたために前にスペースができ、ボールを保持しながらリスクをかけて攻撃にいくことができた」と振り返ったように、守備を固めて1点を守り抜く戦術は相手の思うツボだった。

 採点と寸評は以下の通り。

大岩剛監督【4・5】守備に手を加えず、相手を自陣に戻す速攻要員の投入もせずのドン引きスタイルが90分継続するはずがない

GK権純泰【5・5】決勝点シーンは見事にタイミングを外され一歩も動けず

DF永木亮太【5・0】2失点目は1人ポツンでオフサイド取れず。スローインにも手を焼く。先発右SB起用は厳しいか

DF犬飼智也【6・0】対人では相手を圧倒し、体の入れ方も著しく上達。最後の決定機は直前でGKに触られヒットできず

DF町田浩樹【6・0】我慢の展開でしっかり我慢。速さ自慢の3トップに的確ポジショニングで対応

DF安西幸輝【6・0】白崎との見事な連携で先制点。労を惜しまずアップダウン繰り返すも報われず

MF三竿健斗【6・5】中盤で孤軍奮闘。右に左に飛び出してくる相手MFに対し右に左に迎え撃つ

MFレオシルバ【5・5】得意の狩りで先制点の起点になるも、シュートチャンスへの起点はこの時のみ

MF安部裕葵【4・5】サポートこそなかったがパスミスで失点関与。交代時は走るべき。チームだけでなくサポーターの士気にも関わる

MF白崎凌兵【5・5】安西弾をアシストも守備タスク多く、守から攻のタイミングで持ち場に不在。足がつり後半37分OUT

FW土居聖真【4・5】前から追わない戦術だからこそ、中盤で守備をするか速攻で威力を発揮するかどちらかをせねば

FW伊藤翔【5・0】古巣戦でシュートゼロ。セルフジャッジでパスコースの1つを自ら消しにいった場面は論外

MFレアンドロ【6・0】後半29分IN。キレある突破といなしで存在感も得点にはつながらず

FWセルジーニョ【―】後半35分IN。出場時間短く採点なし

MF金森健志【―】後半37分IN。出場時間短く採点なし

福島孝一郎主審【6・0】永木ハンドは至近距離かつ手の延長線に体がありノーPKが妥当。仲川PK疑惑も足は触れたが掛かったとは言えず妥当。町田ハンド疑惑はリプレーカメラが追いついておらず判断不可で採点対象外。CK蹴らせず試合終了はAT5分、乱闘中断58秒、笛がAT6分16秒で妥当

※平均は5・5~6・0点

Fマリノス戦コメント・報道

「もったいない試合だった」という声が多く聞こえる。
早い時間に先制したことがかえってこのような結果を呼び込んでしまったように思う。
守備的になり過ぎ、重心が低くなったところで追加点が遠くなってしまった。
ミスから失点し、逆転を許したのはチームの若さだと思う。
これも大きな経験となろう。
大岩監督が「コツコツと改善」と言うように前に進んでいくこととなる。
また、サッカーダイジェストの広島記者による寸評では、三竿に非常に高い評価が与えられておる。
「高い危機察知能力で危ない場面を作らせず。ソリッドなディフェンスで格の違いを見せる」と三竿の素晴らしさが伝わってくる。
そして、町田とシラも良い評価が与えられた。
町田には「相手に簡単に前を向かせない守備で奮闘。クロス対応も盤石。個としての出来は良かった」と寸評し、相手FWを抑え続けたことがわかる。
軸に据えて納得のCBと言えよう。
シラは「独特のリズムで攻撃のアクセントに。正確な縦パスで安西のゴールをお膳立て」と寸評す。
ここ3試合先発に起用され、その実力が発揮されておる。
得点を演出する能力が結果を出した。
素晴らしい。
試合結果はともかくとして、若きチームの息吹を感じさせる。
これからが楽しみである。

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2019明治安田生命J1リーグ 第9節
鹿島アントラーズ:大岩 剛
自分たちのやることは非常に良くできていたが、先制したことによって意識が後ろになってしまった。後半ギアを入れて、もう一つ(ゴールを)とるんだという意識でいたが、前へ出ていく意識がなかなか出なかった。

Q. 守備が良かっただけに、余裕を持ちすぎてしまったのでは?

A. 守備のところで相手にスペースを与えないことを徹底してやったので、選手たちはうまく攻めさせているイメージを持てていたと思う。だが、自分たちが攻撃に移る際の正確性だったり、余裕だったり、スペースを見つける視野だったりが足りなくて、2点目をとることよりも、守備に意識がいってしまったと思う。後半に入ってからは、自分たちがネガティブな形で守備をしようとする場面が目立ったので、その点は修正しなければならない。次の試合にはしっかり活かしていきたい。

Q. パス攻撃に対する守備はよかったが、シンプルな攻撃によってやられてしまった点については?

A.背後へのパスや、そのあとの対応、寄せの距離だったりと、守備の大前提となるところで、自分たちのミスから失点している。次戦はしっかりと分析をして、相手の強みを消したうえで、守備の原則はもう一度落とし込まないといけない。

Q.先制後、自陣から抜け出せない時間帯が続いたが、どのような打開策があったか?

A.自分たちがボールを奪ったときの相手のアンバランスな守備は、しっかり頭に入っていたし、選手にも突くべきところは伝えていた。ただ、これは同点に追いつかれるまでは、どちらかというと出来ていた。失点してからは、少しネガティブな気持ちが入り、雑なプレー、守備の距離が足りなくなることが増えてきた。その分、サイドハーフにかかる負担は大きかったので、推進力や守備から前に出ていくスピードを求めて選手交代をおこなった。

Q. すっきりしない状況が続くが、気持ちを切り替えること以外の対策は?

A.守備の原則の部分、個人の技術は、ACL慶南戦でも何シーンか課題が出た。これからコツコツと改善して、継続することが重要になる。次の試合まで時間がない分、そういうところを徹底しながら、しっかりとコンディションのいい選手を持続させていきたい。



【伊藤 翔】
前半は早い時間帯で1点が入って、ある程度守備も機能していて、相手に何もやらせなかった。後半は徐々に自分たちのプレスが緩くなってきて、相手のやりたいように攻め込まれてしまった試合だった。とてももったいない試合だったと思う。

【犬飼 智也】
いい形で守れていたが、1失点目は自分たちのミスでやられた。2失点目もイージーな形だったので、悔いが残る。前半に関しては、引いた後にサイドハーフがプレスをかけにいけていたが、徐々にそれができなくなってしまった。そこが課題だと思う。

【永木 亮太】
失点するまでは守れていたのでよかったが、少し守備に体力を使いすぎてしまったかなと感じる。特に裕葵やシラのところは、守備の疲労度が高かった。そこで、攻撃にいく時の体力がなかったのかなと思う。もう少し自分たちが、ボールを保持できる時間が欲しかった。

【土居 聖真】
もったいない試合になった。1-1になるまでは我慢してカウンターと、自分たちらしい戦いだったし、相手もやりづらそうだった。追いつかれてからのゲーム運びが下手だった。流れを持っていかれたのは今日の課題。内容がいいときに負けるイメージがある。内容も結果も伴うようにしていかないといけない。

【町田 浩樹】
勝ち切らないといけない試合だったと思う。勝てなかったことが本当に悔しい。(失点の場面は)全員の意思疎通ができていなかったし、その前の段階からFKで流れが切れたときに、全員の集中が切れていた。そこは、チームとして修正していかないといけない。

明治安田生命J1リーグ 第9節
2019年4月28日(日)13:03KO

[ 大岩 剛監督 ]
先制をして、自分たちのやることを非常によくできていたんですけど、先制したことで意識が少し後ろになってしまったのかなと。後半、ギアを入れてもう1つ取るんだという意識でいたんですけど、ピッチの中で前に出ていく意識がなかなか持てなかったのかなと思っています。

--ブロックの守備が強過ぎて、余裕を持ち過ぎたところがあるのではないか?
おっしゃるとおりです。われわれがマリノスさんに対してスペースを与えないことを徹底してやったんですけれども、そこがうまく攻められていても、攻めさせているイメージを選手がうまく持つことができていたと思うんですけれども、奪ったあとの自分たちが攻撃に移る余裕であったり、スペースを見つける視野だったり、そういうものが少し足りなくて、2点目を取ることよりも守備のほうに意識がいってしまったと思っています。

ただ、これは後半になってからネガティブな形で守備をしようとするシーンが何シーンかあったので、これは修正しないといけないですし、失点した後のギアを上げるというところは、失点する前から自分たちがやらないといけないことが多々あったと思いますので、次の試合にはそういうところを生かしていきたいと思います。

--横浜FMのパス攻撃によく対応できていたと思いますが、かえってシンプルな攻撃にやられてしまったと思います。その辺はどう分析なさっていますか?
本当にそうですね。1本の背後へのパスだったり、あとの対応であったり、寄せの距離であったり、守備の大前提の自分たちのミスから失点しているので、しっかりと分析をして、相手の強みを当然消すんですけれども、守備の原則のところはもう1回落とし込まなければならないかと思っています。

明治安田生命J1リーグ 第9節
2019年4月28日(日)13:03KO

FW 15
伊藤 翔
Sho ITO

もったいない試合だったと思います。攻撃にかける時間はほぼなかったですね。でも、前半の早い時間帯で1点入って、前半はある程度守備も機能していて、向こうにも何もやらせずにできたかな。でも、ハーフタイムでサイドハーフの選手がだいぶ疲れていたので、もしかしたら後半にスペースができてくるんじゃないかと思っていた。後半、徐々にこっちのプレスが緩くなって、行かなきゃいけないところで行けなくなって、マリノスがやりたいように攻め込んでいった感じの試合だなと思います。

--相手の攻撃を受けてしまった?
前半の感じでやっていれば、そんなに受けたという感じはなかった。こっちがブロックを敷いて行くところだけを行ければ、そんなに何かが起きる感じでもなかったんですけど、一人ひとりが体力的な問題なのか、頭の中でサボり始めたのか、そこでちょっとずつズレ始めると、ほころびが出始める。

前半の場合は、みんな体力があったので攻撃に出ていけましたけど、後半になると徐々に曇ってきて。同点にされたあとも、もう1点取るためにこっちはパワーをかけないといけないけど、そこまでのパワーも出し切れていないという印象でした。

“毎試合の課題”語った鹿島FW伊藤翔「そこはマリノスのほうがうまかった」
19/4/28 19:11


課題を述べた鹿島FW伊藤翔

[4.28 J1第9節 横浜FM2-1鹿島 日産ス]

 前半11分に先制しながらの逆転負け。鹿島アントラーズFW伊藤翔は昨季まで所属していた横浜F・マリノスとの対戦を「めちゃくちゃもったいない試合だった」と振り返った。エースが指摘するチームの改善点は「立ち位置の問題」だ。

「前半はバッチリだった。『これこれ!』と思っていた」。昨季は相手のユニフォームに身を包んでいた伊藤にとっても、前半の戦いぶりは前向きなものだった。前半11分の得点後は受けに回る場面も続いたが、自陣深くに引いた守備ブロックが崩される気配はなかったからだ。

 だが、果敢にカウンターを試みたサイドハーフの消耗は大きく、後半は次第に出足が鈍くなっていった。「徐々に緩くなって、行かれてはいけないところで緩くなり、向こうが攻め込んできた」(伊藤)。そうなれば相手のペース。意表を突いたカットインとロングフィードで最終ラインを崩されると、逆転の2点を献上した。

「前半の感じでこっちがブロックを引いていれば、向こうも何があるというわけではなかった。体力的な問題なのか、頭的にサボり始めたのかわからないが、ズレ始めればほころびが出始める。同点にされた後もパワーをかけないといけないけど、パワーを出し切れていない形がいくつかあった」。試合後の取材では、敗れた経過を淡々と語った。

 走り負けといってしまえばシンプル。しかし、それだけを敗因にするつもりはない。「毎試合ボールを前に運べていないので『またか』という感じだけど、一人一人の技術なのか、位置取りが悪いのか、ミスの種類はいろいろある。ただ、もっと顔を出さないと前に繋げない」と攻撃面でミスが続く現状の課題を述べる。

 必要以上のスタミナ消耗も元をたどれば、ミスが続くカウンターの応酬で走り回っていたからこそ。またそうしたミスが起きる理由は、パスの出し手と受け手の立ち位置が共有されていないからだ。「鹿島の選手は技術が低いわけじゃないので、立ち位置の問題。それはマリノスのほうがうまかった」。古巣との差に目をそむけるつもりはない。

「あと一本パス通ればというシーンは何回かあったけど、それが通らないから点も入らないし、連勝連勝で行けているわけじゃない。そこは僕としては我慢だし、もう少し受け手が出しやすいところにいればいいのか、出し手が問題なのかというところはある」。より精度の高い攻撃を実現するため、周囲にも理解を求めていく姿勢だ。

(取材・文 竹内達也)

【J1採点&寸評】横浜2-1鹿島|鮮やかな逆転劇に導いたふたりのFWのうち、最高評価は…
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月28日


鹿島――2失点の守備陣で唯一、町田は「6」


【警告】横浜=M・ジュニオール(59分) 鹿島=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】マルコス・ジュニオール(横浜)


[J1第9節]横浜2-1鹿島/4月28日/日産ス

【チーム採点・寸評】
鹿島 5
先にリードを奪う理想的な展開も、後半の2失点で逆転負け。組織的かつ強度の高い守備は悪くなかったが、あまりにもラインが低すぎて、横浜に自由を与えてしまった。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5
後半開始早々のピンチは阻止したが、その後2失点。ニアを抜かれた2失点目は止めたかった。

DF
6 永木亮太 5.5
ボランチではなく右SBで先発。対面の遠藤はケアしたが、攻撃面で迫力を出せなかった。

39 犬飼智也 5
2失点目ではM・ジュニオールを止められず。終了間際のビッグチャンスは決めたかった。

DF
28 町田浩樹 6
相手に簡単に前を向かせない守備で奮闘。クロス対応も盤石。個としての出来は良かった。

22 安西幸輝 5.5
果敢な仕掛けから先制点をゲット。だが1失点目の場面では仲川に対し寄せが甘かったか。

MF
20 三竿健斗 6.5
高い危機察知能力で危ない場面を作らせず。ソリッドなディフェンスで格の違いを見せる。

4 レオ・シルバ 5.5
巧みな身体の使い方で局面の勝負を制す。ただ、セットプレーのボールが今ひとつだった。

鹿島――伊藤は古巣相手に力を出し切れず


果敢な突破から先制点を決めた安西(22番)だったが、本職の守備では失点を招いてしまった。(C)SOCCER DIGEST

MF
10 安部裕葵 5(74分OUT)
自身のパスミスから同点弾を奪われる。ほぼ見せ場を作れないまま無念の途中交代。

41 白崎凌兵 6(82分OUT)
独特のリズムで攻撃のアクセントに。正確な縦パスで安西のゴールをお膳立て。

FW
8 土居聖真 5.5(80分OUT)
気の利いた周囲への配給力。全体的に悪くなかったが“怖さ”を与えるほどではなかった。

15 伊藤 翔 5.5
前半は思うようにパスを受けられず。64分には安西のクロスに飛び込むも合わせられず。

途中出場
MF
11 レアンドロ 5.5(74分IN)
積極的にプレーに絡む姿勢は見せたが、期待された仕事を果たすことはできなかった。

FW
18 セルジーニョ ―(80分IN)
サイドに流れて打開を試みるも、奏功せず。出場時間15分未満のため採点なし。

FW
14 金森健志 ―(82分IN)
ピッチに立ってすぐに失点。厳しい状況で活躍できず。出場時間15分未満のため採点なし。

監督
大岩 剛 5
劣勢の時間帯を打開する手立てを見せることができず。交代策も実らなかった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【鹿島】「一気にバラバラになる可能性も」痛恨の逆転負けに伊藤翔が募らせた危機感
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月29日


鹿島特有の「老獪さ」は失われつつあるのか


先にリードを奪う展開も、後半の2失点で痛恨の逆転負け。劣勢を跳ね返す反発力も見せられなかった。(C)SOCCER DIGEST

[J1第9節]横浜2-1鹿島/4月28日/日産ス

「なんすかね……めちゃくちゃもったいない試合だった」

 痛恨の逆転負けを喫した横浜戦をそう悔やんだ鹿島の伊藤翔は、「1-0、ないしは2-0で楽々終われるゲームだったっていう。そういう手応えはあった」という。前半に安西幸輝のゴールで幸先良くリードを奪ったが、後半に2失点。伊藤は「これで勝てないのは、ちょっときつい」と肩を落とした。

「前半はある程度、守備が機能していて、向こうにも何もやらせずにできた」

 ところが、後半にエラーが生じる。

「徐々にこっちのプレスが緩くなって、行かなければいけないところで行けなくなった。体力的な問題なのか、頭の中でちょっとサボり始めたのか分かりませんが、そこでちょっとずつズレ始めると、綻びは出てくるかなという感じですね」

 さらに伊藤が「後半は、ラインが低すぎたかもしれない」と語れば、CBの町田浩樹も「ずるずると下がってしまった」と同調する。その理由については「スライドが間に合わなかったり、相手も少しバランスを崩して、サイドに人数をかけてきたというのもある。ボールを奪ってからの自分たちの攻撃も、広いところで展開できなかったり。そういういろんなことが重なって下がってしまった」と語る。

 横浜のポゼッションに圧倒された部分はあったかもしれないが、たとえ攻め込まれても、同点とされるまでは「最後の最後、局面で守れていた」(町田)のも事実だ。ともすれば、そうした“ゴール前での強固さ”が、チーム全体でピンチの芽を未然に潰すことへの意識を薄れさせてしまったのかもしれない。

 相手にボールを“持たせている”というケースもあるが、今回の横浜戦に関しては、時間の経過とともに一人ひとりが疲弊し、余裕がなくなり、四苦八苦しているように見えた。押し込まれるなかで個々の守備の強度を前半と同じように保てなくなり、寄せも甘くなり、正常な判断に支障をきたす。横浜はその隙を見逃してはくれなかった。

 劣勢の展開を撥ね返すべく、攻撃を繰り出そうとしても、重心が低いままでは、“腰が重くて”迫力を持って前に出られない。

 1-0で勝ち切る、あるいは効率的なカウンターで勝負を決める2点目を奪う。そうした勝ちパターンがどんな相手にも通じなくなってきた印象だ。鹿島特有の「老獪さ」が失われつつあるのではないか。

 現状を憂う伊藤は危機感を募らせる。

「ここはちょっとね、ターニングポイントじゃないけど、良いほうにも悪いほうにも転ぶ危ない時期かもしれない。今こそチーム一体になって、まとまってやっていかないと、一気にバラバラになる可能性もある」

 もちろん、諦めているわけではない。悲壮感を漂わせながら、次の戦いに目を向ける。

「自分たちで良い方向に持っていかないといけない。それができるのは自分たちだけだから。やるしかない」

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

鹿島が逆転負け「先制して少し意識が後ろに」監督
[2019年4月28日18時8分]


横浜対鹿島 前半、先制ゴールを決める鹿島DF安西(左)(撮影・井上学)


横浜対鹿島 後半、あわや乱闘騒ぎとなる横浜と鹿島の選手たち(撮影・井上学)


<明治安田生命J1:横浜2-1鹿島>◇第9節◇28日◇日産ス

鹿島アントラーズは立ち上がりに先制しながらも、終盤に2点を許して逆転負けを喫した。

前半11分にDF安西がオーバーラップから中に切り込み先制。その後は横浜に攻め込まれる時間帯が続き、鹿島は守備を固めて集中して守ったが、パスミスから同点を許すとロングボールから逆転弾を決められた。

大岩監督は「先制したことで少し意識が後ろになってしまった」と分析。ミスが失点につながったことをふまえて「守備の原則はもう1回落とし込まないといけない」と自分に言い聞かせた。DF犬飼は「引く判断は間違っていなかったけれど、引きすぎると前に出て行く距離も長くなる。引いたときにどこまでラインを下げるか」と課題をあげた。

鹿島 前半リードも後半崩れた…今季初の公式戦連敗
[ 2019年4月29日 05:30 ]

明治安田生命J1第9節 鹿島1―2横浜 ( 2019年4月28日 日産ス )


<横浜・鹿島>サポーターのブーイングを受けながらあいさつする鹿島イレブン(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ


 鹿島は今季初の公式戦連敗を喫した。MF白崎の巧みなスルーパスからDF安西のGK股抜きゴールで1―0で折り返した前半までは良かったが、後半に一変。守備重視となり、速攻で一発を狙いたい前線の選手と守備の選手の間に生まれたギャップを横浜にうまく突かれた。24日のACL慶南戦に続いて完敗。主将マークを巻いたDF永木は「状況を変えるのは勝利しかない」と切り替えを期した。

鹿島、逆転負け 猛攻しのげず

横浜M-鹿島 後半ロスタイム、ボールを奪われる鹿島・三竿(左から2人)=日産スタジアム、菊地克仁撮影

明治安田J1第9節最終日の鹿島は28日、日産スタジアムで横浜Mに1-2で逆転負けした。通算成績は4勝2分け3敗、勝ち点14で順位は9位に落とした。

鹿島は前半11分に敵陣でボールを奪うと、左サイドの白崎がスルーパス。後方から駆け上がった安西が抜けだしてドリブルで切り込み、GKの股を抜くシュートで先制点を挙げた。後半は自陣に押し込まれる展開が続き、24分にパスミスから失点。37分にはロングボールでゴール前への進入を許し、勝ち越し点を決められた。(岡田恭平)

▽日産ス(観衆38,561人)
横浜M 4勝2敗3分け(15) 2-1 鹿島 4勝3敗2分け(14)
0-1
2-0

▽得点経過 M 鹿
前11分
【鹿】 0-1 安西
後24分
【M】 1-1 仲川
後37分
【M】 2-1 マルコ

■鹿島・大岩監督

後半はギアを入れてもう1点取る意識でいたが、ピッチ内の選手は前へ出て行く意識が出なかった。

■鹿島・三竿

守備の時間が長かった。ボールを取った後の判断で、相手を押し込み返すことが必要だった。

■鹿島・犬飼

後半は守備で引き過ぎた分、前に出て行く時の距離が長くなった。圧力をかけきれなかった。

Jリーグ 第9節 横浜Fマリノス戦



安西のゴール。

平成ラストマッチ、伊藤翔のゴールに期待

古巣相手にコメントを発する伊藤翔である。
「古巣相手にゴールして、平成を締めくくれば思い出になる。ネットを揺らしたい」、「両チームでプレーできたことは、1人のサッカー選手として喜びだし、ありがたみを感じる。ただ試合になれば、鹿島の一員として勝ち点3を目指すだけ」と語る。
サンスポの一色記者と報知の岡島記者で若干ニュアンスが異なることが興味深い。
いずれにせよ、戦術をよく知る古巣・Fマリノスに対して伊藤翔は少々アドバンテージを持っておろう。
ゴールへの期待は高まる。
そして、平成という時代を共にJ1にて戦い続けた両クラブの戦い、熱い試合が予想される。
時代の締めくくりを勝利で飾ろうではないか。
楽しみにしてスタジアムに向かう。
快勝を信じておる。

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鹿島・伊藤、古巣相手に平成締め弾だ!28日横浜Mと対戦
 鹿島は27日、チームにとって平成最後の試合となる28日の横浜M戦(日産ス)に向け、27日は約1時間半の練習を実施。両軍は1992(平成4)年のJリーグ発足時に加盟した“オリジナル10”の中でともにJ2降格経験はなく、J1の歴史を紡いできた。FW伊藤は「古巣相手にゴールして、平成を締めくくれば思い出になる。ネットを揺らしたい」と得点を誓った。 (鹿嶋市)

【鹿島】平成ラスト1294戦目は28年連続の横浜M戦!伊藤「鹿島の一員として勝ち点3を」
2019年4月28日 7時5分スポーツ報知


ミニゲームで汗を流す鹿島の(左から)小田、伊藤、レオシルバ

◆明治安田生命J1リーグ▽第9節 横浜M―鹿島(28日・日産スタジアム)

 鹿島は27日、平成5年(1993年)のJ創設からともにJ1の舞台に君臨し続ける横浜Mとの対戦に向け、茨城・鹿嶋市内で調整を行った。J創設時の10クラブ「オリジナル10」のうち、降格経験がないのは両クラブだけ。そんな“伝統の一戦”は、1992年のナビスコ杯(現ルヴァン杯)での初対戦から数えて、28年連続74度目(鹿島の35勝11分け27敗)となる。

 今季横浜Mから鹿島入りしたFW伊藤翔(30)は「両チームでプレーできたことは、1人のサッカー選手として喜びだし、ありがたみを感じる。ただ試合になれば、鹿島の一員として勝ち点3を目指すだけ」と意気込んだ。鹿島がここまで稼いだ主要タイトル獲得数(20)、リーグ戦勝利数(495)、同ゴール数(1542)は全て1位。クラブ数が58に増えるなど飛躍を遂げた日本初のプロサッカーリーグを常に先導してきた鹿島にとって、平成最後の一戦にはもってこいの対戦相手だ。

 「(平成の)30年間に限らず、このクラブが築いてきた歴史という伝統は、令和になっても続けていくべきもの」と大岩剛監督(46)。公式戦通算1293試合を戦ってきた平成最後の一戦で“有終締め”を目指す。(岡島 智哉)

町田・中島、全治6週間

負傷離脱した町田の中島である。
右膝内側側副靱帯損傷と診断され復帰まで6週間とのこと。
これは痛い。
ここは治癒に専念し、復帰時に活躍して貰うことを祈る。
回復を心待ちにしておる。

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中島裕希選手の負傷について
2019.04.27

日頃よりFC町田ゼルビアをご支援いただきまして誠にありがとうございます。

FW中島裕希選手が4月21日の大宮アルディージャ戦で負傷し、右膝内側側副靱帯損傷と診断されましたので、お知らせ致します。

全治は、復帰まで約6週間を要する見込みです。

ファン・サポーターの皆様、早期回復をお祈りください。

○FW中島裕希
▽受傷日
2019年4月21日

▽診断結果
右膝内側側副靱帯損傷

▽全治
復帰まで約6週間を要する見込み

以上

安西幸輝、ヴェルディ同期の畠中との対決に「すごく楽しみです」

Fマリノス戦に向けて意気込みを語る安西幸輝である。
ヴェルディアカデミーの同期であり、共にトップチームに昇格したFマリノスの畠中に対して「初めて試合で対峙する。すごく楽しみです」と語る。
公式戦初対戦となる。
メディアとしては日本代表対決と盛り上げることとなろう。
安西も「自分の方がいいプレイができるように頑張りたい」と好みのコメントを発しておる。
是非ともこの対戦に勝利し、大きく紙面に取り上げて貰おうではないか。
楽しみにしておる。

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【鹿島】日本代表DF安西、横浜M畠中と東京V同期対決「すごく楽しみ」
2019年4月27日 18時28分スポーツ報知


ミニゲームで汗を流す鹿島DF安西幸輝

 鹿島は27日、横浜M戦(28日・日産ス)に向け茨城・鹿嶋市内で最終調整を行った。

 日本代表DF安西幸輝は、同じく日本代表で、東京V下部組織からトップチームに同時昇格した横浜MのDF畠中槙之輔との対戦に「初めて試合で対峙(たいじ)する。すごく楽しみです」と語った。

 3月の国際親善試合(コロンビア戦、ボリビア戦)でともにA代表初招集。“吉報”直後には電話で「一緒にプレーできるのは心強い。お互いに頑張ろうぜ」と誓い合った間柄だ。

 安西は18年に鹿島、畠中も同年途中に横浜Mへ移籍したが、ピッチ上で対戦することはなかった。28日は両者ともに先発が濃厚。「自分の方がいいプレーができるように頑張りたい」と意気込んだ。

鹿島――ACL慶南戦から先発6人を入れ替え

「中盤の両翼は右に安部、左には白崎。前線は伊藤と、1・5列目に土居が入る見込み」と記すサッカーダイジェストのプレビューである。
ミッドウィークのACL・慶南戦からは6人を入れ替えるが、リーグ戦の前節・仙台戦の攻撃陣を継続することとなる。
センターFWの伊藤翔を軸とし、聖真・シラ、裕葵の三人が流動的に動く布陣は観る者を魅了する。
このFマリノス戦でも、素晴らしいハーモニーを奏でてくれよう。
後ろに目を向けると、ボランチは三竿とレオ・シルバのコンビになり、永木が右SBを担う。
現時点ではベストなチョイスではなかろうか。
この布陣にて難敵・Fマリノスを倒そうではないか。
鬼門・日産スタジアムにて勝利を掴み取る。
楽しみな一戦である。

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【J1展望】横浜×鹿島|左足首を痛めた三好の状態は? 敵将は4-3-3の流動性を警戒
サッカーダイジェスト編集部
2019年04月27日


横浜――注目は右サイドの仲川

横浜F・マリノス
今季成績(8節終了時):9位 勝点12 3勝3分2敗 11得点・11失点

【最新チーム事情】
●24日のルヴァンカップ4節・湘南戦は、J1の前節・札幌戦から先発を7人入れ替えて臨み、1-0で勝利。今節は札幌戦の先発が中心のメンバー構成になる見込み。
●その湘南戦で左足首を負傷した三好の状態が気がかり。ただ前日練習はすべてこなしていたため、先発が有力か。

【担当記者の視点】
 前節の札幌戦は敵地で0-3の完敗。脆弱な守備だけでなく、果敢に攻めても“無得点”に終わるなど、攻守両面で良いところなく敗れたゲームだった。

 難敵・鹿島を相手に悪い流れを断ち切ることができるか。鹿島は試合の入り方に課題を抱えるチームだけに、横浜としては序盤から飛ばして相手を押し込み、先制点を奪えれば勝利の確率はグッと高まる。

 期待したいのは右ウイングの仲川。攻撃性能に優れる鹿島の左SB安西が攻め上がった背後を突き、決定的な仕事に絡みたい。

鹿島――ACL慶南戦から先発6人を入れ替え


故障者/横浜=高野、E・ジュニオ 鹿島=伊東、鈴木、山本、内田、ブエノ、佐々木
出場停止/横浜=なし 鹿島=なし


J1リーグ9節
横浜F・マリノス―鹿島アントラーズ
4月28日(日)/13:00/日産スタジアム

鹿島アントラーズ
今季成績(8節終了時):5位 勝点14 4勝2分2敗 11得点・9失点

【最新チーム事情】
●24日のACL4節・慶南戦で、高卒ルーキーの関川が公式戦初出場。
●その慶南戦で、白崎がACL初出場を記録。
●鈴木が26日に、23歳の誕生日を迎えた。
●3月に右ハムストリングを負傷したチョン・スンヒョンが、25日に練習合流。

【担当記者の視点】
 24日のACL4節・慶南戦から中3日で横浜戦に臨む。

 その慶南戦から先発6人を入れ替えることが予想される。最終ラインでは、右SBに永木が起用される見通しで、三竿がボランチとして今季初先発することが濃厚。中盤の両翼は右に安部、左には白崎。前線は伊藤と、1・5列目に土居が入る見込みだ。

 大岩監督は「4-3-3で非常に流動性がある。そこはみんなで注意していこうと共有している」と横浜の機動的なサッカーを警戒した。

三竿と永木が先発へ

リーグ戦初先発が報じられる三竿健斗である。
ここまでACLでは起用されておったが、Jリーグでは途中出場であった。
いよいよ満を持してと言ったところ。
レオ・シルバとのコンビで中盤を制圧してくれよう。
そして、ここまでボランチとして支えてきた永木が右SBに起用される見込み。
これは楽しみ。
篤人が負傷離脱しており、ユキの復帰にもう少しかかる以上、この布陣が現時点でのベストなのではなかろうか。
ここ3年勝利のない日産スタジアムにて歓喜を呼び起こすのだ。
気持ちを盛り上げてスタジアムへ向かう。
勝利を信じておる。

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鹿島、横浜M戦へ最終調整 三竿と永木の先発濃厚
 J1鹿島は27日、28日の横浜M戦(日産)に向けた最終調整を実施。

 約1時間半の練習では、MF三竿健斗(23)が主力組でプレー。今季のリーグ戦で初先発の可能性が出てきた。MF永木亮太(30)も主力組に入り、右サイドバックでの先発が濃厚となっている。

南葛SC・青木剛、カフェでもやろうかと

南葛SCの青木剛を取材したSportsnaviの後藤氏である。
青木のプロ意識、考えが伝わってくる。
素晴らしい選手と言えよう。
この続き、現役へのこだわりの部分はアプリにて読める。
是非ともDLして楽しみたい。

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鹿島で勝者のメンタリティを培った青木剛
社会人リーグに身を置いた理由とは?

後藤勝
2019年4月27日(土) 10:30



熊本で結果を残せず、「引退も考えた」という青木剛。いろんな人との出会いが未来への道へとつながった【撮影:熊谷仁男】

 常勝軍団に15年半在籍。21世紀序盤の鹿島アントラーズを支えた青木剛は、大きな負傷なしに最終ラインと中盤の底を務め上げた稀有(けう)な存在だった。怪我がちだった羽田憲司や金古聖司が本来のポテンシャルを発揮しきれず才能を惜しまれつつキャリアを終えたことを思えば、まさに“やりきった”感がある。それでも鹿島でサッカー人生を終えずに他クラブへの移籍を選択し、ついには東京都社会人リーグ1部を戦場に選んだのはなぜなのか。J1時代の威光も衰えぬ天上人が一般的なプレーヤーの野に降りてきてしまった感のある不思議を、現場にお邪魔してのインタビューで紐解いた。

下仁田ネギと鉄人の肉体


故郷の名産が南葛SC加入のきっかけに?【撮影:熊谷仁男】

――青木さん、丈夫ですよね。ここまでを振り返ると、大きな怪我による長期の離脱がない。

 恵まれていましたね。一番休んだ期間でも1カ月以上休んだことはなかったかと。

――もともと怪我をしにくい体質なんですか?

 昔からというわけではなく、徐々に食事やトレーニングに気を遣うようになり、体調管理を突き詰めてきた結果です。サッカー選手は体が資本ですから、食事、睡眠、そしてトレーニング、この3つのバランスが大事だと思っています。よく、習慣とかルーティンと呼ばれるものがありますよね。それを確立していって、ただしあくまでも人それぞれですから、自分なりに試しながらいいと思ったことは取り入れ、少しずつ自分なりのリズムというかサイクルを決めていったという感じです。

――栄養学の学説や食育の情報もまちまちですよね。普遍的にそれが正しいかどうかは断言できない。

 はい。いろんな考え方があって、まず野菜から食べて次に肉という人もいれば、野菜よりも先にスープを入れた方がいいという人もいます。この場合は胃を温めるというか、ウォーミングアップさせる、そういう狙いです。そのように、本当に人それぞれだな――というのが最終的な結論にはなってしまいますね。たとえ自分が「これにこだわっています」と言っても、「それにはこだわってないけど、特に体調悪くなってないよ」という人はいますし。サッカー選手というと、ストイックに節制して体調を維持するタイプの人を思い浮かべるかもしれませんが、細かいことをまったく気にせずに好きなものを食べて、好きなことをやって、それでいてなんともない、長く現役を続けている、そういう人もいます。どうしても個人差はあるんですけれども、だからこそ自分なりに、自分に一番合ったものを、ということですね。

――どうでしょう、そこまで徹底していると、なかなか衰えを感じないのでは?

 でも正直なところ、30歳を過ぎたくらいから、試合中の例えば後半30分過ぎになった時に、ああもう足がつりそうだなと、そういう20代の時には感じていなかった変化が出てきて、体の使い方とかそういうところで改善の必要を感じていました。31、2歳の頃ですね。そのくらいの時に、さきほどお話したルーティンのところでまた違う取り組みを始めたり。食事の摂り方も、年々変えてきています。炭水化物を摂らない「グルテンフリー」など、諸説あるいろんな考え方を試しているんですけど、でもそうしたこだわりがすべてじゃなくて。たまには好きなものを食べる日があってもいいと思いますし、あとはお酒もたまに入れて、リラックスして気持ちを緩めることも大事なのかなと。人間、張り詰めっぱなしだと、ずっと伸ばしているゴムがパチーンと切れてしまいそうな状態に似たようなものだと思うので。どちらかというと、僕は考え過ぎてしまったり、悲観的になってしまうタイプなんですよ。張り詰める一方だと、どんどんきつくなってしまうので、自分を緩めてあげないと。

――徹底する人もいる?

 本当にこだわっている人は中澤佑二さん(元横浜F・マリノス)もそうですね。うまく食事のバランスをとっている選手もいると思います。自分は今言ったように、少し緩めますけど。

――サガン鳥栖やロアッソ熊本に所属していた時は単身赴任だったと聞いていますが、生活面の変化はありましたか?

 30歳を過ぎて取り組み始めたトレーニングがだんだん自分になじんできて、手ごたえを得られるようになった頃でした。仰るように、九州へは単身で行っていたので、食事の面でかなり気を遣わないといけない状況だったんですけど、本当に周りの方々との出会いに恵まれて、食事の面ではまったく心配しなくていい生活を送りました。鹿島に在籍していた時もかなり人に恵まれていたと思いますけど、九州に行っても勉強になるくらい飲食店の方に助けていただいたり、出会いに恵まれているなと感じます。

――そういえば、見識を買われて食に関する講演をされたそうで。下仁田ネギでしたっけ?

 その話、ご存知なんですか(笑)? 「アスリートの考える食とは」というテーマの講演会に、なぜか僕がサッカーの仕事じゃなくて、そういうお題の催しで呼ばれて。それは昨年、熊本でのことだったんですけど、その冒頭で僕が群馬出身ということで「群馬で有名なものといえば『下仁田ネギ』」と言おうとしたんですけど、ろれつが回らなくて「下ネタネギ」と言ってしまったんですね。すると聴衆のみなさんはどっ、と沸いて「狙って言ったのか。やりよる」「話うまいな」みたいな反応で(笑)。滑舌が悪くて噛んじゃっただけなんだけど、まあつかみはOKということで良かった。怪我の功名ですね。結果オーライで話をうまく始められたので。

――おもしろキャラだと思われてしまった。

 自分としては、あまり喋りは上手ではないと思っているんですけどね。実はこの講演会が後々、南葛SCへの加入につながってくるところもあるんですよ。あとであらためて説明しますけど。

とある人からの突然の電話


来シーズンへの展望がまったくイメージできなくなった時に…【撮影:熊谷仁男】

――では。その前に、ひとつおうかがいしていいですか? 15年半も鹿島ひと筋だったじゃないですか。そのまま鹿島でキャリアを終えようという考えに傾いたことはなかったんですか?

 鹿島にはものすごく長く在籍していたので、もちろん、ひとつの選択肢として鹿島でサッカー人生を全うする考えもありました。でも自分も年齢を重ねてきて、公式戦の出場機会も少なくなってきたなかで、サガン鳥栖さんからオファーをいただいた。その時に鹿島で終えるのか、まだまだサッカーを続けるにあたって、ほかのチームでもう一度挑戦するか、という選択になりました。そこで後者を選んで、もう一回新しいチームで新しいチャレンジをすることが自分にとって成長につながると思い、鳥栖に移籍する決断をしました。

――鳥栖のあとはロアッソ熊本へと移籍しました。熊本との契約はどうなっていたんですか?

 契約期間は残っていました。複数年契約だったのでもう1シーズン契約はあったんですけど、去年1年間シーズンを戦っているなかで自分が次の1年をまったくイメージできるような状態でなくなってしまって、自分のなかでいろいろ考えて、サッカーをやめることも考えましたし、サッカーをしているなかでつながることもあったので。

――鳥栖はJ1、熊本はJ2でしたから、移籍を考えたのは理解しやすい。しかし今回はJ3、JFL、関東リーグ1部、関東リーグ2部と来て、ようやく南葛SCが属する東京都リーグ1部です。

 例えるとJ7ですよね。

――落差が大きい。たしかに、有力なチームが多く競技志向になってくる東京都2部くらいからは、“元J”の選手を見かける機会は増えますが……。

 そうですね。この前対戦したチームにも元Jリーグの選手もいましたし、チームメイトにもJ経験者がいるので、カテゴリーが7部だからといって、それに抵抗を感じているわけではないです。

――ノックアウト方式の関東社会人サッカー大会がボトルネックになって関東リーグ2部に上がれなかった強豪が滞留することもあり、都リーグ1部から関東リーグ1部くらいまでは実力差が少ないと思います。元Jの選手が初めて出た都リーグで苦戦している様子を見たこともありますし。ただ、ほんの少し前まで鹿島でプレーしていて、かつ日本代表にもなった選手がこのカテゴリーにやってくるとなると、やはりインパクトが強い。

 そこが南葛SCへの移籍につながってくるんですけど、実は昨年まで東京ユナイテッドFCにいた岩政大樹さん(元鹿島アントラーズ)から電話がかかってきたんですよ。

――岩政さんから!?

 はい。「来年どうするんだ」と。

(企画構成:株式会社スリーライト)

青木剛(あおき・たけし)


【撮影:熊谷仁男】

1982年9月28日生まれ。群馬県出身。前橋育英高校から2001年に鹿島アントラーズへ加入し、2007年から2009年にかけて、鹿島でJ1リーグ3連覇に貢献。2008年には日本代表に初招集され、国際Aマッチ通算2試合に出場した。鹿島には2016年途中まで在籍し、その後はサガン鳥栖でプレー。2018シーズンから出場機会を求めて、ロアッソ熊本へ完全移籍で加入し、J2リーグでは26試合に出場。通算ではJ1リーグ400試合出場8得点、J2リーグ通算26試合出場0得点を記録。2019シーズンは南葛SCに完全移籍し、プレーを続けている。

青木剛が思い出したサッカーへの情熱
運命の糸に導かれ、東京下町の葛飾へ



南葛SCで新たなスタートを切った青木剛。その表情は希望に満ちあふれていた【撮影:熊谷仁男】

 プロ意識の塊。常に己の肉体を気遣い、コンディションを整え、長期離脱することなく15年半の長きにわたり鹿島アントラーズの勝利に貢献してきた。その真剣かつひたむきな姿勢は日本の“7部”、東京都社会人リーグ1部の南葛SCへとやってきても変わらない。自信を喪失しかけていた昨年末、元チームメイトで1学年上の先輩である岩政大樹(元鹿島アントラーズ)からかかってきた電話が、彼のサッカー人生を再び大きく動かし始める。そして縁あってプレーをすることになったこの葛飾の地で、青木剛はサッカーに対する純粋な情熱を再び思い起こす。彼の求めるものが、このカテゴリー、このクラブには充ちていた。Jから社会人へ、移籍の背景にある謎を探る。

南葛SCとの数奇なめぐり合わせ


南葛SCの練習は夜に行われる。昼間に働いているチームメイトとの会話は青木にとって、とても新鮮なものだという【撮影:熊谷仁男】

――東京ユナイテッドFCは関東1部でJFLを目指すような体制ですから、岩政さんから連絡が来てもおかしくないですね。その時、熊本で競技を続けるか、移籍するかという心境でもなかったんですか?

 そういうことよりもまず、自分の力不足を感じたんです。気持ち的にも肉体的にもかなり落ち込んでしまって、打ちのめされたような感じになってしまって。結果も出ずにJ3に降格してしまい、もちろん責任も感じましたし、力になれないのであれば熊本に残るという選択肢もだんだんなくなってきて、契約していただいていたのですごく申し訳なかったんですけど、そこは自分の気持ちを正直に、熊本に伝えました。

――すると、現役を続行するか否か、という状態だったんですね。

 はい。自分のなかではやめてもおかしくなかったと思っています。そのくらい、やめようかどうしようかと悩んでいる時に、岩政大樹さんから電話が来たんです。それで、「やめてどうするんだ?」と聞かれて「カフェでもやろうかと」みたいな話になって。

――こじゃれたカフェの経営、似合いそうです。

 そうなっていたかもしれないんですが、その時、大樹さんが「社会人チームでやることもひとつの選択肢だぞ」という話もしてくれて。

――そこで社会人が視野に入ってきた。

 大樹さんも東京ユナイテッドFCにかかわっていたので、その辺りの事情はもちろんよく分かっているわけです。何がメリットかというと、もちろん社会人チームなので、サッカーをやらせてもらいながらも働いている選手がほとんど。プロ契約の選手もいますけど、昼間に働いている選手が多い。すると、東京という土地柄もあると思うんですけど、将来の仕事を考えるにあたって、有意義な出会いがあり、人脈ができるぞ、と。社会人チームに属することで、ためになることが多い。

染野唯月くん、プロに行きたい

日本高校選抜の染野唯月くんを取材したゲキサカの吉田記者である。
インタビュー形式で今の気持ちを引き出しておる。
その中でプロ入りを明言した。
その候補の一つに育成年代を過ごした鹿島が含まれておろう。
我らとしては、将来の希望として諸手を挙げて待っておる。
染野唯月くんの決断を待っておる。

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「今回みたいなプレーはできない」。“半端ない”FW染野唯月は欧州でのプレー反省し、再び点を獲り続ける
19/4/27 06:00


日本高校選抜FW染野唯月(尚志高3年)は尚志高で再びゴールを連発する

 第97回全国高校サッカー選手権の優秀選手を中心に構成された日本高校選抜は4月13日から24日まで欧州遠征を行い、第57回デュッセルドルフ国際ユース大会(ドイツ)に出場。6位で大会を終えた。

 全国高校選手権準決勝で青森山田高(青森)から3得点を奪い、大会得点王に輝いたFW染野唯月(尚志高3年)は、日本高校選抜でも前線の軸として期待された。欧州遠征ではNAC(オランダ)との親善試合で3得点を決め、ボルシアMG(ドイツ)とのデュッセルドルフ国際ユース大会開幕戦でもいきなり先制FKを決めて見せたが、その後は前線でボールを収めたり、ミドルシュートにチャレンジするシーンがあった一方で消極的なプレーも多くなってしまうなど得点を奪うことが出来ず、悔しい大会に。気持ちを切り替えて尚志高(福島)でのプレーに臨む染野が高校選抜の活動の感想と、先輩たちから学んだこと、今年の意気込みなどを語った。

以下、染野コメント
―高校選抜の活動を振り返って。
「今大会は、自分の甘さだったりというところが出たかなと思います。プレーの面では身体をぶつけてマイボールにするとか、粘り強く守備をしてちゃんと取りきるところや、一つ一つのプレーに対しての思いというのが自分の中で足りていなくて、それが海外で思うようなプレーをすることができなかったことの要因なのかなって感じています」

―通用しなかった訳ではない。
「自分の思うようなプレーができなくて、前を向けるところをターンしなくて味方に預けたり、消極的なプレーがちょっと多かったので、そういうところは引きずったというか良くなかったと思います」

―高校選抜の先輩たちの姿はどう映った?
「球際とか一つのボールに懸ける思いというのが自分よりも全然上だったんですけれども、自分もそのような熱い思いがあれば。技術云々とかじゃなくて、もっと一緒の気持ちでやれば、自分は(出場時間を増やして)もっと3年生と一緒に同じ熱量でできたのかなと思いますね」

―今年は、同じ学年の選手たちから目標にされる一年。
「自分は注目される立場として今回みたいなプレーはできないですし、その中で点を獲り続けるFWというのを目指していきたいので、内容よりも結果を求めて、内容が悪くてもFWとして1点を決めるというところを今年は大事にしていきながら、その中で守備のところとかを突き詰めていければいいかなと思っています」

―今年1年やその先へ向けた意気込みを。
「プロに行きたいので、まだ1年間猶予があるので、プロに行った時に苦労せず同じ強度でできるように、1年間、フィジカルだったり、強度、スピードというところを合わせていきながらやっていきたいです」

―冬には選手権に再挑戦する。
「力がないという訳ではなく、優勝する力は全然あると思うので、1試合1試合勝ち進んで最終的に全国制覇を目指していければ良いと思っています」

(取材・文 吉田太郎)

注目は伊藤翔

「注目はやはり伊藤 翔だ」と記すJリーグ公式の菊地正典氏によるプレビューである。
昨季までFマリノスに所属した伊藤翔は古巣対戦となる。
お互いに勝手知った相手となろう。
Fマリノスの選手は、「ポストプレイもできて、シュートもバリエーションが多くて、クロスの入り方もうまくて、相手と駆け引きもできる。FWとしてのオールラウンダー」、「何でもできる選手」、「警戒しないといけない選手」と伊藤翔を警戒する。
チームメイトとして頼りにしていた分、敵としては怖い存在と感じておる様子が伝わる。
ここは、それだけ警戒される中でゴールという結果を出して欲しいと願う。
それでこそエースストライカーである。
平成最後の公式戦、伊藤翔のゴールで歓喜に沸きたい。
楽しみな一戦である。

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横浜FMが見せつけたいタイトルへのポテンシャル
見どころを要約すると・・・

・ルヴァンカップでリーグ戦組を複数起用した横浜FM。そこでの勝利の流れを汲みつつ、リーグ戦で再び勢いに乗りたい
・鹿島はACLで敗れ首位陥落。リーグ戦でも波に乗り切れていないだけに、ここで約1カ月ぶりの連勝を遂げたい
・注目は古巣対戦となる伊藤翔。横浜FMにとっては「警戒しないといけない選手」(天野純)でもある

カップ戦を含む3連戦の3試合目。日産スタジアムでは28日に横浜FMvs鹿島が行われる。

横浜FMは24日にJリーグYBCルヴァンカップAグループ第4節・湘南戦を戦い、1-0で勝利した。ルヴァンカップはこれまでリーグ戦から大幅にメンバーを替えて臨んできたが、湘南戦では飯倉 大樹、畠中 槙之輔、天野 純、三好 康児がリーグ前節の札幌戦から継続して先発出場した。天野は試合後、アンジェ ポステコグルー監督から特に説明がなかったとしながら、「札幌戦で良くなかったからルヴァンカップに回された」とうそぶいたが、グループステージ突破のために勝利が必要な状況で結果を求めたと判断するのが妥当だろう。

リーグ戦では明治安田J1第6節で浦和に3-0で快勝してから、前々節・名古屋戦はともに攻撃的なスタイルを出し合った中で1-1の引き分け、札幌戦は立ち上がりの9分で2点を失い、0-3で完敗した。今節の鹿島戦は湘南戦の勝利の流れを汲みつつ、リーグ戦で再び勢いに乗りたい。

湘南戦で左足首を負傷した三好は「明日(試合前日)やってみてからの判断になる」とギリギリまで判断を待つことになりそうだ。また、第5節の鳥栖戦からレギュラーの座を奪ったものの、前々節で右眼窩内側壁骨折を負って前節を欠場した朴 一圭も、全治3週間と診断された2週間後の試合ながら、「監督が決めることだけど、僕自身は出たい」と復帰に意欲を見せている。

鹿島は24日にAFCチャンピオンズリーググループE第4節で韓国の慶南と対戦。浦和ユース所属時代に16歳でトップデビューし、2015年から17年の途中まで福岡でプレーしていた邦本 宜裕にゴールを決められ、0-1で敗戦。勝利していればグループステージ突破が決まっていたが、逆に首位から陥落してしまった。リーグ戦も5位につけてはいるが、ここ5試合で3勝1分1敗。勝利と引き分けまたは敗戦を交互に繰り返しており、約1カ月ぶりに連勝したいはずだ。

注目はやはり伊藤 翔だ。2014年から昨季までの5シーズンを横浜FMでプレーした伊藤は、横浜FMをよく知る立場でもあり、横浜FMによく知られている立場でもある。5年間ともにプレーした喜田 拓也が「ポストプレーもできて、シュートもバリエーションが多くて、クロスの入り方もうまくて、相手と駆け引きもできる。FWとしてのオールラウンダー」と言えば、伊藤と同じ年に横浜FMに加入した天野も「何でもできる選手」と評価する。昨季も横浜FMでプレーしていた選手は伊藤との再会について「楽しみ」と口をそろえるが、「警戒しないといけない選手」(天野)でもある。

伊藤が鹿島に移籍した大きな要因の1つはタイトルを獲るためだった。横浜FM側にとってそれは「悔しいこと」(喜田)だった。もちろん、リーグ戦で14シーズン戴冠から遠ざかっているチームにそのイメージがないのは致し方ない。だが、そのポテンシャルがあることを見せるには、常勝軍団と言われ、毎年優勝争いをしている鹿島は「良い相手」(喜田)でもある。

まだシーズン序盤。この試合で何かが決まるわけではない。しかし互いにとって、“平成最後の明治安田J1”はタイトルを獲得するポテンシャル、気概があることを見せるために重要な試合になりそうだ。

[ 文:菊地 正典 ]

豊川は「日本にない、南米のような1トップ」を指標に掲げ、ベルギーで研鑽の日々を過ごしている

オイペンの豊川雄太を取材したフットボールチャンネルの舩木氏である。
1TOPを担い2シーズン目を終えようとしておる。
日本人FWでこの役目を続ける選手は層多くない。
素晴らしい実績と言えよう。
その豊川は、「ルイス・スアレスの動きは常に分析しています。あとはガブリエル・ジェズスとか。あの2人は常に見ているかな」と語る。
南米仕込みの動きを体得すべく勉強しておることがよくわかる。
小柄でも1TOPとして機能するところを魅せてくれよう。
更なる成長を遂げ、大いなるゴールを決めてくれるはず。
これからの活躍も楽しみにしておる。

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豊川雄太は「日本にない1トップ像」を追求する。目指すはスアレス、ベルギーで得た信頼と自信
多くの日本人選手が活躍するようになったベルギーリーグにおいて、異彩を放っているのが豊川雄太だ。オイペンでは1トップを任され、エースストライカーとして信頼を勝ち取っている。リオデジャネイロ五輪世代が日本代表で輝く今、24歳になった豊川は何を思い欧州での日々を過ごしているのだろうか。(取材・文:舩木渉)

2019年04月26日(Fri)10時20分配信
text by 舩木渉 photo Getty Images


「日本人で海外でずっと1トップをやれている選手はいない」


豊川雄太はオイペンでチームメイトや監督から確固たる信頼を獲得している【写真:Getty Images】

 試合を終えて取材していると、後ろを通りかかる選手やスタッフたちから次々に声をかけられる。しかも内容は日本語で。

「バーカ、バーカ、バーカ、トヨカワサン」

 そう言ってケラケラ笑いながら通り過ぎていく者もいた。突然、「あっちむいてほい!」も始まった。「このゲーム、あいつとよくやっているんですよ。センターバックのジョルダン(・ロティーズ)っていうんですけど」と充実した笑みを浮かべたのは、豊川雄太だ。

 2018年1月からベルギー1部のオイペンに所属する24歳は、クラブ内で絶大な信頼を勝ち取っている。記者会見を終えて取材エリアの先から歩いてきたクロード・マケレレ監督も、健闘をねぎらって豊川の肩をポンポンと叩いた。

 昨年12月26日のベルギー1部レギュラーシーズン第21節、セルクル・ブルージュ対オイペンを現地で取材した。序盤にロングパス1本で抜け出したママドゥ・ファルがゴールを奪い、その1点を守りきったオイペンがアウェイで貴重な勝ち点3を獲得した試合だった。

 今季の豊川は、日本にいた頃からはイメージの異なる選手になっている。起用されているポジションは「1トップ」。4-3-3の頂点、ゴールに最も近い位置でマケレレ監督からの信頼をつかんでいるのだ。

「もっともっと得点を取って信頼を得られるように、来年はより得点という結果にこだわっていきたいなと思っています。いまは日本人で海外でずっと1トップをやれている選手もなかなかいないと思うので。だからすごく楽しいですよ、やりがいがあるし」

 ベルギーリーグは先述したセルクル・ブルージュ戦でウィンターブレイクに入り、1月下旬から再開してレギュラーシーズンの残り9試合を消化。現在は順位ごとに分けられたプレーオフを戦っている。オイペンも来季のヨーロッパリーグ出場権をかけて奮闘している最中だ。

 そんな中で豊川は21節のセルクル・ブルージュ戦までで4得点、その後の9試合のうち7試合に出場して3得点とペースを上げたが、プレーオフでは未だノーゴール。1トップの選手として決して満足と言える結果が出ているわけではない。

<B>勝負強さは健在。監督からの信頼も


豊川雄太(右)とクロード・マケレレ監督(左)の間には確かな信頼関係がある【写真:Getty Images】

 とはいえ重要な場面でゴールを決める勝負強さは今季も健在だった。2月16日に行われたベルギ−1部のレギュラーシーズン第26節のオーステンデ戦、終盤の78分に貴重な同点弾をたたき込み1-1のドローに。オイペンはこの勝ち点1を積み上げたことで最下位転落の可能性が消え、同時に来季の1部残留も確定した。

 昨季のセンセーショナルなハットトリックも記憶に残っているのではないか。レギュラーシーズン最終節で、ベルギー移籍後初ゴールを含む3得点1アシストを記録し、降格の危機に瀕していたオイペンの救世主となった。

 オーステンデ戦もシュート1本で1ゴール。2016/17シーズンからクラブ史上2度目の1部リーグを戦うオイペンは、やはりトップリーグでは毎年残留争いを強いられる立場にある。実際、豊川は現時点で7得点だが、それでも3本のPKを含む8得点を挙げているルイス・ガルシアに次いでチーム2番目の得点源だ。やはり必然的にシュートチャンスが少ない中で結果を出すことが求められてくる。

「シュートを打つことですね。シュートはやっぱり自信があるので、その回数を増やす。3本打ったら1点取れる自信があるので、そうやってシュートを打つまでに持っていく形とかも作っていかないと、1トップじゃ難しい。2列目だとJリーグでやっていたように、大きな選手がいて、こぼれてきたのをパンって打ってみたいなのがありましたけど、それは一番前に僕がいるので、いろいろなことをしていかないといけないと思っているし」

 マケレレ監督も豊川の自信と実力を認めている。オーステンデとの大一番の後、この日本人アタッカーが欠場して敗れた27節のズルテ・ワレヘム戦で、「彼ら(DFシェイク・ケイタと豊川)がいないと別のチームだ。小さなユウタはチームに大きなものをもたらしてくれる。(先発出場した)ダビド・ポレにあったチャンスを彼なら決めていただろう」と影響力の大きさに言及した。

 Jリーグでの豊川は、小柄な体格で跳ぶようにピッチを駆け、俊敏性とテクニックでフィニッシュの手前でチャンスメイクに関わる印象の強いアタッカーだった。どちらかといえば身軽な選手のイメージは、屈強なDFの揃うベルギーでガラリと変わった。

 ボールを失えば猛然とプレスバックして相手選手にプレッシャーをかけて追い回す。味方がボールを持っていれば、相手のセンターバックと常に駆け引きをして抜け出すスペースを探す。以前よりもプレーに力強さや迫力があって、こころなしか存在が大きく見えるのである。

 豊川も1トップでの自らの進化をひしひしと感じているようだった。

「僕は好きですね、あの位置。理想は本当にいいパサーといいクロッサーがいて、クロスの中の駆け引きでチョンと合わせるのがベストですけど、それはなかなか今の状況じゃできていない。その駆け引きとかも、(ボールが)来なくても続けていることが大事だと思いますし、マケレレ監督とかからもアドバイスをもらって楽しくやれています」

豊川はストライカーになった

 オイペンには元ヘントのダニエル・ミリチェビッチや、エスパニョールなどで活躍したルイス・ガルシアといった経験豊富なパサーがいるものの、彼らのような中盤から効果的なパスはあまり出てこず、豊川にとってはもどかしい場面も多くある。

 それでも24歳のサムライはベクトルを自らに向け、「もっと動き出しの工夫が必要なのかもしれないし、動き出しはまだまだ磨けるところがあるし、体の使い方だったりね。いろいろあるので、すごく楽しみです」と、ストライカーとしての動きに磨きをかけていけばいいと考えている。

「いろいろなことをやっていますけど、こっち(海外)の選手は見ても分かる通り強いしゴツいので、どれだけ体をうまく使えるかというのも大事になってきますし、うまく体を預けてターンというか、ボールを流してそのままいくというシーンが今日(21節セルクル・ブルージュ戦)も何回かありました。ロングボールを前の選手がマイボールに出来たらデカいので、やっぱりそういうのは心がけています」

 1トップをやることで、プレーに幅が出てきたのは間違いない。これまでのように自らボールを持った状態からゴールに向かって仕掛けていくことだけでなく、どうやってシュートまで持ち込むか、あるいはいかにしてボールを呼び込むかといった、よりシビアな局面での駆け引きや動きの質をこれまで以上に求めていかなければならない。

 フットボールにおける一般論として1トップには体格に優れた選手が起用されることが多かったが、豊川の場合は慎重171cmと小柄で、常にフィジカル的に不利な状態で相手のセンターバックを上回る必要がある。そのための方策を、手を替え品を替え打ち続けなければゴールには近づくことすらできないのだ。

「やっぱり1トップにならないと身につかないところもあったので、今年1年、そういうところが身について良かったと思います」

 味方のクロスに対してDFと駆け引きして有利なポジションを確保し、ニアサイドに走り込んで相手より先にボールに触る。わざと空中戦で負けておいて、そのこぼれ球にいち早く反応して、そのまま相手をかわす。一度センターバックのマークを引き連れたまま中盤近くまで引いて、味方が最終ラインからのロングパスに飛び出すスペースを作り、再びフィニッシュを狙ってゴール前に走り込む。

「日本にない1トップ像、俺はそこを追求している」


ベルギーでは「中学生時代から一緒だった」という植田直通(右)との直接対決も実現【写真:Getty Images】

 こういった狡猾さや賢さは、オイペンという厳しい環境で1トップを経験しなければ、なかなか身につかなかっただろう。豊川は最近、自らのロールモデルとして「ルイス・スアレスの動きは常に分析しています。あとはガブリエル・ジェズスとか。あの2人は常に見ているかな」と語る。

 2人とも南米を代表するストライカーだ。バルセロナに所属するウルグアイ代表のL・スアレスは身長182cm、マンチェスター・シティでプレーするブラジル代表のG・ジェズスも身長175cmと欧州基準ではそれほどおおがらとは言えず、ともにフィジカルに頼るのではなく、駆け引きや一瞬の動きの鋭さを武器に世界屈指のストライカーとしての評価を確立してきた。

 鹿島アントラーズで出場機会の確保に苦しみ、ファジアーノ岡山へのレンタル移籍も経験した24歳は、ベルギーで急成長を遂げ、欧州主要1部リーグで戦えるだけの力を身につけつつある。かつてリオデジャネイロ五輪代表メンバー入りにあと一歩足りない悔しさも味わった。同世代の活躍を刺激に、豊川は独自の路線で高みを目指す。

「(同じリオデジャネイロ五輪世代の南野)拓実だったり(中島)翔哉だったり、やっぱり日本代表で点取っていますしね。負けないように。でもタイプで言っても違うと思うので、こっちで1トップというのを磨きながら、日本にない1トップ像というか、俺はそこを追求しているから。南米じゃないですけど、スアレスとかジェズスとか、そんなに身長はない。でも、やっぱり1トップを張って、あれだけ点を取っているから、俺はそこを目指していますね。日本にないような、ゴールに向かっていって駆け引きするような。まだまだですけど、俺はそこが理想です。今はそこを目標に持って常にやっています」

 豊川は「日本にない、南米のような1トップ」を指標に掲げ、ベルギーで研鑽の日々を過ごしている。成長速度はこの1年で急激に上がった。プレーオフではなかなか結果がついてこないが、残り5試合で年間二桁得点も非現実的な目標というわけではない。

 一方、南野や中島といった同世代の選手たちが輝きを放つ日本代表では、大迫勇也に続くストライカー不在が大きな課題として叫ばれているところだ。

 森保一監督は6月のコパ・アメリカに向けて「南米からはまだまだ学ぶところがたくさんある」と述べ、「南米では“マリーシア”という言葉があったりしますが、流れを読むという部分、よく日本では“ずる賢さ”と言われますが、いろいろな部分で賢さを発揮するということを選手にも学んでほしい」と強調していた。

 クラブでの結果という意味では少々足りていないかもしれない。だが、苦しい状況でも成長と可能性は示している。南米っぽさを追求する豊川が、本気の南米相手に戦い、そこから“ホンモノ”を学んでさらに飛躍する。そんな未来にも、ほんの少し期待したい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

カシマスタジアム、観客席2万5千人構想

スタジアムの改修について語った庄野社長である。
現在4万人弱の収容人数を2万5千人にし、付加価値の高い高額席を約5000席に増やす構想とのこと。
時期として来年の東京五輪後の5年以内を着手を目指すと言う。
これは、鹿島アントラーズFCの目指す方向性が強く表れて試作と言えよう。
鈴木英樹取締役事業部長が言う「2割のエグゼクティブが全体(収入)の8割を支えるのがプロスポーツのセオリー。顧客満足度が上がり、なおかつ収益も上がるという考え方」が強く反映されておる。
これは、東洋経済の記事にもあった。
この改修が実現した際には、更にスタジアムの雰囲気が良くなるであろう。
観客はチームを鼓舞し、そしてエグゼクティブな人々が余裕を持って楽しめることとなろう。
楽しみである。

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鹿島 本拠地改修プラン 客席減らして収益上げる
[ 2019年4月26日 05:30 ]

 鹿島が本拠カシマスタジアムの改修に向けた議論を進めていることが25日、分かった。庄野社長が「将来構想として社内で議論はしている」と5年以内の着手を目指していることを明かした。
 約4万人の収容人数を2万5000人に減らし、さまざまな付加価値を施した高額席をこれまでの倍以上の約5000席に増加。代わりに高額席以外のチケットを減額するプラン。事業部長の鈴木秀樹取締役は「2割のエグゼクティブが全体(収入)の8割を支えるのがプロスポーツのセオリー。顧客満足度が上がり、なおかつ収益も上がるという考え方」と説明した。

チョン・スンヒョン、全体練習合流

全体練習に合流したチョン・スンヒョンである。
昨日の練習から合流しておったとのこと。
これは朗報。
今日の練習後には「一カ月やっていなかったので、めっちゃきついです」と語る。
負傷者の復帰は追い風となる。
これからの巻き返しが楽しみである。

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鹿島 DF鄭昇炫が全体練習合流「一カ月やっていなかったので…」
[ 2019年4月25日 17:25 ]

 右ハムストリングを損傷していた鹿島の韓国代表DF鄭昇炫(チョンスンヒョン)が、全体合流した。
 ACL1次リーグ慶南(韓国)戦のメンバー外の選手で練習した前日24日から合流。2日目のこの日は、「一カ月やっていなかったので、めっちゃきついです」と苦笑いを浮かべながらも、GK4人を四隅に配置した変則的な7対7のミニゲームなどで精力的に汗を流した。

午後練習


ボール回しの後、ポゼッションゲームを行いました。慶南戦に先発出場したメンバーは、リカバリーを実施しました。

鹿島アントラーズFC、2018年度決算概要

2018年度の収支決算を報告した鹿島アントラーズFCである。
黒字であったことがわかる。
アジア制覇という大きな結果を出し、リーグもカップ戦も上位となった上で、数字も良かったシーズンであった。
やはりクラブの存続には、実直な経営があってこそ。
今季もまた、綺麗な数字を残したい。
クラブに関わる多くの人々に感謝である。

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2018年度 決算概要について
2019年04月25日(木)

株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーの第28期定時株主総会が本日4月25日(木)に開催され、下記決算内容が報告されましたので、お知らせいたします。

2018年度クラブ収支状況
(単位:百万円)
[営業収入]
広告料収入2,156
入場料収入978
Jリーグ配分金810
アカデミー関連収入290
その他3,096
計7,330

[営業費用]
チーム人件費3,157
試合関連経費524
トップチーム運営経費599
アカデミー運営経費169
販売費及び一般管理費2,297
計6,746

[営業利益]584
[営業外収益]4
[営業外費用]1
[経常利益]587
[特別損益]0
[税引前当期純利益]587
[法人税等]161
[当期純利益]426

敗因を挙げるとしたら、セーフティに行き過ぎた

慶南戦をレビューするサッカーダイジェストの広島記者である。
「あまりにもセーフティに行き過ぎた」と評する。
少々重心を低くし過ぎたように見えた。
これはこれでゲームプランとしては悪くなかったはず。
しかしながら、繋ぎのパスでミスが多発すれば、ゲームプランの執行にも支障が来して当然であろう。
リズムを掴めず、選手交代後も個人技に頼らざるを得なかった事も致し方がない。
そして、ミスも出て失点してしまうのもサッカーという球技の難しさである。
とはいえ、何を言っても後出しでしかない。
ここは、結果を受け止めるだけである。
こういうゲームプランで始められたのも前節のアウェイにて勝利しておったからこそ。
そして、慶南との対戦成績はアウェイゴールで上回り有利は崩れておらぬ。
今節ではGS突破こそ決まらなかったが、次節のジョホール戦にて勝利することで引き寄せることが出来る。
2週間後には幾人かの怪我人も復帰しておろう。
次はまた面白いゲームプランにて挑むこととなる。
戦略・戦術も含めて注目したい。
楽しみにしておる。

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【鹿島|戦評】「噛み合わなくても勝つのが鹿島」が完封負け。点と点が線にならず…
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月25日


横パスも乱れてタッチラインを割る始末


勝てばグループステージ突破の可能性もあったホーム慶南戦で、手痛い完封負け。安部や山口、伊藤らを投入した交代策も実らなかった。写真:滝川敏之

[ACL4節]鹿島0-1慶南/4月24日/カシマ

 あまりにもセーフティに行き過ぎた。その結果、前にかける迫力に加え、状況を変えるようなチャレンジのプレーも不足。敗因を挙げるとしたら、そんなところだろうか。

 勝てばグループステージ突破の可能性もあったホームでの慶南戦で、鹿島は0-1の手痛い完封負けを喫した。

 犬飼智也、町田浩樹というレギュラー格のCBふたりを出場停止で欠いていたのは痛かった。4バックの中央には、CBのプレー経験もあるが本職はボランチの三竿健斗と、この試合がプロデビュー戦となる関川郁万がコンビを組んだ。

 不安がないとは言い切れなかったはずだ。ボランチの名古新太郎は「できるだけ自分と(ボランチの永木)亮太君で、真ん中のスペースを空けないように。あとは攻撃している時のリスクマネジメント」を意識してプレーしていたという。

 そのスタンスが悪いとは思わない。重心がやや低くても、失点を与えなければ負けることはない。相手にボールを持たれても、締めるところは締めて、焦れずにゲームを進めながら、ワンチャンスをモノにして勝利を掴む――試合巧者の鹿島らしい勝ちパターンのひとつとも言えるが、しかし“攻撃のスイッチ”をなかなか押せずにいた印象だ。

 個々のイージーなミスも目についた。すぐ近くにいる味方への横パスも乱れてタッチラインを割る始末。思うように意思疎通ができていない。「後ろのつなぎの時点であれだけミスしていると、チャンスを作る以前の問題。今日はちょっとクオリティが足りていなかったのかもしれない」と、伊藤翔は少々、手厳しく試合を振り返る。

 その伊藤はこの日、79分からの途中出場だったが、ベンチに座りながら、チームメイトたちの戦いぶりをこう見ていた。

「もっと間にボールを付けたりとか、でもそこでもらいたがらないというか。受け手は良いところにいるけど、出し手がそこを見られていない。その逆もしかり。ボールを持っている人は“ここに入ってきてほしい”と思っているけど、なかなか入ってきれくれないとか」

 それでも、経験豊富な遠藤康は懸命にスペースを見つけては、そこに顔を出してパスを引き出し、攻撃の突破口を探ろうとしていたように見えたが、全体的に動きが少なく、攻撃が手詰まりになる。伊藤が指摘するように、ミスも重なり、効果的かつスムーズなボールの出し入れが少なく、リズムを生み出せなかった。

サイドアタックを抑えられた際の次善策が見えてこず


少なくない怪我人を抱え、苦しい采配を余儀なくされた大岩監督だが、流れを引き寄せるような策を示せず、チームを勝利に導くことはできなかった。写真:滝川敏之

 1点を先行されて、大岩剛監督は2枚の交代カードで2列目の両サイドを変える。安部裕葵と山口一真を投入すると、たしかに敵陣でのプレータイムは増えた。ただ、それは彼らふたりの個人技によるところが大きく、攻撃は活性化されたとはいえ、連動性のある仕掛けは限られ、相手に脅威を与えるまでには至らなかった。

 サイドを攻略する形はまずまずできているとは思う。だが、それを抑えられた時の次善策がなかなか見えてこない。リスクを背負ってでも、中央からこじ開けていくような強引さもなかった。

 押し込む時間帯は増えても、ゴールの“匂い”が漂ってこない。一人ひとりの奮闘が“点”のままで、“線”としてつながらない。

「噛み合わなくても勝つのが鹿島。最悪、引き分けには持ち込みたかった」と伊藤が悔しがれば、名古も「こういう試合でも鹿島は勝たなければいけない」と唇を噛みしめる。

 だが、結果として0-1の敗戦。ホームゲームでありながら、シュート数で相手の9本に対し、鹿島は7本と下回った。内田篤人、鈴木優磨、山本脩斗、チョン・スンヒョンなど、少なくない怪我人を抱えている苦しい台所事情ではあるが、それでも、この日の鹿島は本来の実力の半分も示すことができていなかった。

 ACLでは今季初の黒星となったが、次のアウェーでのジョホール戦(5/8)を良い状態で迎えるためにも、それまでのリーグ戦2試合(4/28のアウェー横浜戦、5/3のホーム清水戦)で悪い流れを断ち切るようなゲームができるか注目だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

報知新聞 慶南戦寸評

報知新聞による慶南戦の寸評である。
敗戦に手厳しい評点が並ぶ。
その中で三竿健斗には非常に高い評価が与えられた。
「本職外でも堂々。隠しきれぬ「和製ハセベ」感」との寸評で、元日本代表キャプテンに準えられる。
三竿はポリバレントでこのCBというポジションを守った。
後半には昌子源が如き守備も魅せ、観るものの心を奪ったことは見逃せない。
これからもチームの軸として活躍してくれよう。
また、評点こそ高くはないが、白崎の「点が入るなら起点はここだと思ったが後半18分OUT。リーグ戦に向けた交代か」という寸評は興味深い。
白崎は2列目として機能しだしておることが見て取れる。
岡島記者が推測するように、Fマリノス戦ではゴールに絡んでくれるのではなかろうか。
結果こそ望むものではなかったが、今後の鹿島の骨格が見える試合であった。
未来への布石が打たれた試合。
これからが楽しみである。

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【鹿島】採点&寸評 ホームで痛恨黒星2位転落…急造CB奮闘もパスミス連発でFW孤立
2019年4月25日 7時0分スポーツ報知


鹿島の先発布陣

 ◆ACL▽1次リーグ第4節 鹿島0―1慶南(24日・カシマスタジアム)

 鹿島はホームで手痛い黒星を喫した。けが人や出場停止を多く抱える中、高卒1年目のDF関川郁万とMF三竿健斗の急造センターバックコンビが奮闘したが、後半18分にクロスから失点。攻撃面では無駄なパスミスが多くセルジーニョと金森健志の2トップにボールが渡らず、今大会初の無得点に終わった。

 同組では山東(中国)がジョホール(マレーシア)を1―0で下して首位に浮上。鹿島は2位に転落した。

 採点と寸評は以下の通り。

大岩剛監督【5・0】ホームで手痛い勝ち点ゼロ。交代策も機能せず

GK権純泰【5・5】クロスへ飛び出すも触れず失点。弘法ですら筆は誤り、猿だって木から落ちる。心配なし

DF小田逸稀【4・5】決して実力不足ではなく、ミスを引きずり実力を発揮できないことが1番の問題

DF関川郁万【6・0】プロデビュー戦にしてはまずまず。大器の片鱗見せるもまだ片鱗

DF三竿健斗【6・5】本職外でも堂々。隠しきれぬ「和製ハセベ」感

DF安西幸輝【5・5】運動量は変わらずも精度には疲労の色。続く連戦、どこで休ませるか

MF永木亮太【6・0】味方のパスミス回収に追われる。攻撃時の役割求めるのは酷だった

MF名古新太郎【5・0】難しいことを簡単にこなすが、簡単なことを難しくしてしまう

MF遠藤康【4・5】あれだけ守備に追われると…と言いたいが、そこまで守備、守備の展開ではなかった

MF白崎凌兵【5・5】点が入るなら起点はここだと思ったが後半18分OUT。リーグ戦に向けた交代か

FW金森健志【6・0】最高の動き出し時にパスが来ず、スペースを作るおとりの動き時にパスが来てしまう。不憫

FWセルジーニョ【5・0】前を向く場面少なくシュート0本。外しまくりならまだ次戦へ期待持てるが…

MF安部裕葵【5・5】後半18分IN。うまい選手だが、現状怖い選手とは言えない

MF山口一真【5・0】ニアに速く、ファーにフワリ、マイナスへドン、と見せかけてカットイン…求められる変化球

FW伊藤翔【―】後半34分IN。出場時間短く採点なし

アリ・アルカイシ主審【5・0】前半は威厳たっぷりに見えたが、後半に見せかけと判明。安西イエローはファールですらなかった

慶南戦コメント・報道

「失点のシーンは自分たちのジャッジが悪かったと言わざるを得ない」「失点の場面は、人に対する味方同士のジャッジというものがおろそかになってしまった」と分析する指揮官である。
相手を封じ込めることに成功しておっただけにこの失点シーンだけが悔やまれる。
しかしながら、これがサッカーというものである。
人間がプレイする以上、完璧はあり得ない。
また、安西は「シラくんとの関係はすごく良くなっているし、僕とシラくんのところでしっかり崩せるというのは自信になりました」と白崎とのコンビネーションの深まりを口にする。
新たなる左サイドの構築が成されておる。
裕葵がU-20W杯で抜ける時期を考慮するとこれは朗報と言えよう。
そして、サッカーダイジェストの広島記者は「前半は相手にボールを持たれるも、危ない場面はほぼ作らせず。だが後半に一瞬の隙を突かれて失点。最後は押し込む時間が増えたが、最後までゴールが遠かった」と寸評する。
惜敗も総じて悪くなかった評価を与えておる。
攻撃が今一歩であったため、フラストレーションが溜まる試合展開ではあったが、これは鹿島のサッカーだったように思う。
ただ結果だけが望むものではなかった。
幸いなことにGS突破が少々遅くなっただけと前向きにとらえたい。
この試合を糧とした次戦が楽しみである。

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AFCチャンピオンズリーグ2019 グループステージ 第4節
鹿島アントラーズ:大岩 剛
非常に残念なゲームになってしまった。関川や三竿は非常にいいパフォーマンスを見せてくれた。しかし、相手の守備を最後のところで崩すことができなかった。守備でも、攻撃でも、場面場面でもう少し改善が必要だと感じた。次のリーグ戦、ACLのグループステージに向けて、切り替えていきたい。

Q. いつもとは違うディフェンスラインだったが、どのようなところに注意していたか?

A. まさに急造のディフェンスラインだったが、守備というものは最終ラインだけではなく、ボランチ、中盤、フォワードから始まる。前線からしっかり相手のプレーを制限して、特長を抑えながら、全体がしっかりコンパクトに、コレクティブにプレーするように話した。その点は、非常によくやってくれたと思う。しかし、失点のシーンは自分たちのジャッジが悪かったと言わざるを得ない。しっかり改善することが必要。90分を通して、リスクマネジメント、ビルドアップ、組織的に守ること、そういったところはよくできていたと評価している。

Q. ポジティブに評価しているポイントは?

A. この試合に限らず、いろいろな状況のなかで送り出した選手たちが、アグレッシブさだったり、意欲的な部分を見せていることは非常に評価できる。急造であったが、関川にしても三竿にしても、非常に責任感あるプレーを見せてくれた。しかし、攻撃ではなかなか相手のウイークポイントを突くことができなかった。個人的な技術の面であったり、コンビネーションのところは、もう少し整理する必要がある。

Q. 関川選手にどんな言葉をかけて送り出したか?

A. 関川には、個人的にアドバイスをした。彼のポテンシャルを発揮するためには、あまり言いすぎてはいけないと感じて、ポイントだけ伝えた。それをサポートする三竿には、こと細かく伝えた。関川は非常によくできていたが、その後ろに三竿がいて、永木がいて、そういったサポートがあったからこそと評価している。

Q. 失点する直前に相手の選手交代があり、ポジションが入れ替わったが、予想されていたことだったか?

A. 相手の交代でポジションが変わることは分析済みだった。選手たちにも当然伝えていた。失点の場面は、人に対する味方同士のジャッジというものがおろそかになってしまった。もう少し緻密にやるべきだったと思うし、こちらの交代が遅かったと言われれば結果的にはそうなってしまった。そういったところは、しっかり改善したいと思う。



【安西 幸輝】
ボールをもっとスムーズに回していかないと左から攻めていけない。すごくフラストレーションが溜まった。もっと一人一人が激しく戦わないと、ACLは獲れないと思う。

【金森 健志】
チャンスはあったし、そこで決めきる力をもっとつけないといけないなと思う。もっと安定した試合運びができればよかったし、ミスも全体的に多かった。細かいミスで、攻撃にいけなかった部分もたくさんあった。そこはチーム全体の課題だと思うし、ゴールまでの形をもっと増やしていかないといけない。

【白崎 凌兵】
向こうは慌てて前に出てくると思った。それを上手く掻い潜れることができればチャンスになると思った。その中で、自分たちのミスが多すぎたし、なかなかリズムも作れなかった。自分たちの距離感だったり、立ち位置だったりがもっとうまくできたと思う。

【名古 新太郎】
亮太君と健斗、郁万と相手の22番と80番の2人がキーになるので、1試合を通して自由にさせてないようにと話していた。守備のときは真ん中のスペースを空けないこと、攻撃のときはリスクマネジメントを心がけた。相手にボールを持たれる時間が長かったが、もっと自分がボールに絡んでピックアップしていかないといけない。それが今日の反省点。

【関川 郁万】
自分の強みであるヘディングの強さや高さを発揮できなかった。相手も自分より身長が低い選手だっただけに、悔しい。もっと声を出してリーダーシップを発揮することが課題。日々の練習で今日出た課題に取り組んでいきたい。

AFCチャンピオンズリーグ グループステージ MD4
2019年4月24日(水)19:00KO
県立カシマサッカースタジアム

[ 大岩 剛監督 ]
非常に残念なゲームになってしまったんですけど、関川(郁万)であったり、(CBで)代わりに入った三竿(健斗)であったり、非常に良いパフォーマンスをしたと思います。ただ、最後相手の守備を崩せなかった。場面、場面でもう少し改善しないといけないところが、守備に関しても攻撃に関してもあったような気がします。選手にも言いましたし、次のJリーグに向けて、次のACLグループステージに向けてしっかり気持ちを切り替える、というゲームでした。

--いつもとまったく違うディフェンスラインを組ませた。どういうところを注意させたのか?
急造ディフェンスだったんですけど、守備というのは最終ラインだけでなくボランチ、中盤、FWから始まるわけで、前線からのしっかりした制限と相手の特長を抑えながら、全体がしっかりとコンパクトにコレクティブになるという話をしました。非常にそういうところはよくやってくれたというふうに思います。ただ、失点をしてしまったシーンは自分たちのジャッジが悪かったと言わざるを得ない判断だったので、そこは改善しないといけません。90分を通して、リスクマネジメントの面、ビルドアップの面、組織的に守る面、そういうところはよくできていたと評価しています。

AFCチャンピオンズリーグ グループステージ MD4
2019年4月24日(水)19:00KO
県立カシマサッカースタジアム

DF 22
安西 幸輝
Koki ANZAI

--ハーフタイムの修正点は?
シラくん(白崎 凌兵)との関係はすごく良くなっているし、僕とシラくんのところでしっかり崩せるというのは自信になりましたけど、3人目だったりFWとの連係だったりとか、あとはボールの回し方が同サイドで終わってしまってすごくもったいない。そこは修正していきたいと思います。

--後半の入りは悪くなかったと思いますが?
悪くなかったですし、0-0が長い時間続いて、後半最後のほうで仕留めようと思ったんですけど、あれもアウェイと一緒のシーンでクロスを簡単に上げさせちゃいけない。上げさせたのが問題だと思うし、中も(クォン)スンテはノーチャンスだと思った。アウェイでやられて、ホームでもやられたので、二重に悔しいです。

MF 30
名古 新太郎
Shintaro NAGO

(永木)亮太くんを含め、(三竿)健斗や(関川)郁万とも話しましたけど、邦本(宜裕)選手、80番(ジョードン マッチ)の2人がキープレーヤーになるのは分かっていました。そこを自由にさせないというのは1試合通してやっていこうという話をしていました。

--ボールの回し方はミスも多くてうまくいかなかった?
試合を通して相手にボールを持たれる時間もありましたけど、その中でも持たしているという意識では健斗と亮太くんと話していました。もちろん我慢の時間もあるし、それは長いシーズンを通してそういう試合もあるので、それはそのときにしっかり話しながらやっていました。

--0-0でも焦れずにやっていくつもりだった?
それがマイナスなことではないですし、そう捉えたら違うと思うんですけど、全部勝つ試合だし、鹿島はこういう試合でも勝たないといけない。その一員であるということはもっともっとチーム全員が分かっていかないといけないと思います。

DF 33
関川 郁万
Ikuma SEKIGAWA

うまく試合に入れなかった。徐々に慣れていきましたけど、自分の強みであるヘディングの強さと高さで、相手のCBが前に出てきたときにそこをうまく勝てなかったのは課題。戻ってこないことですけど、次に向けて、日々練習する課題が見つかったと思います。

--相手との競り合いでどういうところが足りなかった?
普通に考えて182cmが192cmに勝てるわけないし、そこで先に体を当てるとか、相手の前に入ってヘディングする技術をもっと磨かないといけないと思いました。

--交代でその選手が前線に入ってきたときはどう考えていたか?
とりあえずこの選手はパワープレー要員だと思ったので、はね返せば相手の攻撃はなくなると思ったんですけど、そこはうまくやらせてくれないのがプロサッカーだな、と。普通に高校生だと勝てますし、ただでかいだけじゃなく強いし、そういう部分というのは高校サッカーとレベルが違うと大きく感じました。

“プロ初プレー”で決定的ミスも…立て直した鹿島18歳DF関川「課題も収穫」
19/4/25 00:59


プロデビューを果たした鹿島DF関川郁万

[4.24 ACLグループE 鹿島0-1慶南 カシマ]

 流通経済大柏高から加入した鹿島アントラーズDF関川郁万は24日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグ第4節で先発し、プロデビューを果たした。ファーストプレーでは思わぬミスを犯したが、悪いリズムはそこでストップ。試合には敗れたものの「課題も収穫に変えられる」と前を向いた。

 ここまでセンターバックコンビを担ってきたDF犬飼智也、DF町田浩樹は今節でそろって出場停止。控えにあたるDFチョン・スンヒョン、DFブエノの外国籍選手も負傷離脱中のため、ここまでリーグ戦すら出場のなかった18歳に出番が回ってきた。

 ホームの観客に囲まれたカシマスタジアムでプレーするのは、2月上旬に行われたプレシーズンマッチの水戸戦以来2度目。「Jリーグの舞台は経験していないが、ACLは特別。雰囲気が違うし、レフェリーも違う。独特の雰囲気がある」。そんな思いを抱きつつ、本拠地のピッチに立った。

 ところが前半3分、ファーストプレーで出鼻をくじかれた。相手のロングボールをトラップで収めたものの、FWネゲバのプレッシングを受けてボールロスト。そこから一気に引き離され、最後はなんとかカバーリングに入りはしたが、あわや失点という大ピンチに。「うまく試合に入れなかった」という反省点を今後に残した。

 もっともその一方で「そのあとは引きずらないで、変なプレーはしなかった」と改善に至ったのもたしかだった。「自分自身に言い聞かせた」と切り替えを意識しただけでなく、コンビを組んだDF三竿健斗やボランチMF永木亮太からの「最初だからはっきりプレーしよう」というアドバイスも生かしたようだ。

 試合は0-1で敗戦。そこで関川が語ったのは「収穫」だ。「声を出すことが必要という課題も収穫だし、高さと強さの課題も収穫。課題が全部自分のためになる」。何かを乗り越えるには、立ちはだかる壁の正体を知るのが第一歩。「Jデビューがいつになるか分からないが、いつでも出られるように常に毎日準備していきたい」と新たなハードルを意識しながら、これからの日常を過ごしていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

【ACL採点&寸評】鹿島0-1慶南|守護神が致命的なミス。攻撃陣もまるで振るわず…
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月24日


鹿島――雑なプレー散見の小田は厳しく採点


【警告】鹿島=安西(52分) 慶南=ジョードン・マッチ(25分)、コ・ギュンミン(42分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】邦本宜裕(慶南)


[ACL4節]鹿島0-1慶南/4月24日/カシマ

【チーム採点・寸評】
鹿島 5
前半は相手にボールを持たれるも、危ない場面はほぼ作らせず。だが後半に一瞬の隙を突かれて失点。最後は押し込む時間が増えたが、最後までゴールが遠かった。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5
クロス対応を誤り、この日唯一のゴールを許してしまう。名手らしからぬワンプレーだった。

DF
22 安西幸輝 6
ここぞという時を見逃さずにオーバーラップ。カットインからも効果的な仕掛けを披露。

23 小田逸稀 5
流れを切るような雑なプレーが散見。アグレッシブに振る舞うも、結果がついてこなかった。

DF
33 関川郁万 5.5
プロデビュー戦。序盤にピンチを招くミスも、先の展開を読んだ早めの動き出しは良かった。

20 三竿健斗 5.5
本職ではないCBでも質の高いパフォーマンスを見せた。それだけに1失点が悔やまれる。

MF
6 永木亮太 6
素早く攻守を切り替え、味方の失策も即座にフォロー。攻撃面のサポートも気が利いていた。

30 名古新太郎 6(79分OUT)
テンポの良い捌きでリズムを作る。積極的にミドルを狙ったが、ネットを揺らせなかった。

鹿島――途中出場の3人も結果を出せず


攻守にフル稼働した永木は際どいミドルシュートも放ったが、決められなかった。写真:滝川敏之

MF
25 遠藤 康 5.5(72分OUT)
的確な位置取りでパスを引き出す。前半終了間際の決定機はせめて枠に飛ばしたかった。

41 白崎凌兵 5.5(63分OUT)
敵陣のバイタルエリア付近ではアイデア溢れるプレーも、プレー関与の回数が少なかった。

FW
18 セルジーニョ 5
最前線で思うようにボールを収められず。シュートに持ち込むような場面も限られていた。

14 金森健志 5.5
右サイドから精力的な崩しを見せる。しかし、相手に脅威を与えるまでには至らなかった。

途中出場
FW
10 安部裕葵 5.5(63分IN)
中盤の左右両サイドでプレー。自慢のテクニックとキープで敵を引き付けたが……。

FW
19 山口一真 5.5(72分IN)
2列目左サイドに入る。縦への推進力あるプレーで活性化も、フィニッシュの精度に難。

FW
15 伊藤 翔 ―(79分IN)
期待された仕事はゴール。だが応えられなかった。出場時間が15分未満のため採点なし。

監督
大岩 剛 5.5
失点後、3枚の交代カードを使って攻撃陣をテコ入れも、敵の堅守を崩し切る策はなかった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【鹿島】期待のルーキー関川郁万は待望のプロデビュー戦でいかなる働きぶりを見せたか?
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月24日


足りなかった「相手に怖さを与えるプレー」


球際の勝負でも簡単には負けず、強気な縦パスにもチャレンジ。関川本人は満足していないが、ポテンシャルを垣間見せるプレーはいくつかあった。写真:滝川敏之

[ACL4節]鹿島0-1慶南/4月24日/カシマ

 注目の高卒ルーキー、関川郁万がACL4節の慶南戦で待望のプロデビューを飾った。

「Jリーグの舞台はまだ経験していないですけど、ACLは特別というか、レフェリーの笛も違うし、独特な雰囲気がありました」

 試合は残念ながら0-1で敗戦。失点に直接関わったわけではなかったが、CBとして小さくない責任を感じていた。

 ゲーム序盤には自らのミスで危ない場面を招いたこともあり、「自分の中では、うまく試合に入れなかった」と振り返る。それでも「徐々に慣れていった」と言うとおり、素早い出足でピンチを未然に潰すシーンもあり、そのポテンシャルを垣間見せたのも事実だった。

 もっとも、関川本人は「自分の強み、ヘディングの高さと強さは、相手のCBが前に出てきた時、もっと発揮しなければいけなかった。そこで上手く勝てなかった」と悔しさを滲ませる。

「もっと声を出して、リーダーシップを発揮していれば。次に向けて、日々練習する課題が見つかった」

 自慢のエアバトルで迫力を出し切れなかったことに加え、「運び出した時に、相手に怖さを与えるプレー」が足りなかったと反省する。攻撃面については「CBなので、そこまで考える必要はないとは思いますけど」としつつも、「でも、今はCBが攻撃のリズムを作る時代でもある」と考えている以上、手を抜くつもりはない。

 ほろ苦いデビュー戦となったが、今後ステップアップしていくための材料が見つかったゲームでもあったはずだ。こうした一つひとつの積み重ねで、さらに逞しくなる姿を期待したい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【ACL】鹿島、日韓対決に敗れ初黒星~悔しさ募らせる金森「負けたことが情けない」
2019-04-24
サッカーマガジン編集部


 前節までグループステージ3試合を終えて2勝1分け。この試合に勝てば、他会場の結果次第でノックアウトステージ進出が決まる鹿島だったが、ホームで慶南を相手に苦戦を強いられる。前半をシュート3本に抑え込まれると、後半も多くのチャンスを作り出せず。63分に慶南のMF邦本宜裕にゴールを決められると、その後もゴールネットを揺らすことができずタイムアップ。0-1で完封負けを喫した。


上写真=金森は鹿島の最前線でフル出場するも、不発に終わった(写真◎J.LEAGUE)

■2019年4月24日 AFCチャンピオンズリーグ第4節
鹿島 0-1 慶南(韓国)
得点者:(慶)邦本宜裕

「球際の部分でも、全員でもっと激しくいかないと」

 試合後、報道陣の前に現れた鹿島の選手たちの表情は晴れない。前節、後半アディショナルタイムに2点を奪い、アウェーで劇的な逆転勝利を収めたものの、この日はホームで攻撃が振るわず、後半に失点して敗れた。

「絶対に勝たなければいけない試合だった。負けたことが情けない」

 そう、悔しさをにじませたのは、2トップの一角でフル出場した金森健志だ。ACLで2試合連続ゴールの期待もかかったが、この日はシュート1本に終わった。

「(相手DFは)前に出る守備は強かったけれど、後ろ(のスペース)は空いていたので、そこをもっと突いていければよかったかなと思います」と自身の出来を反省し、チームとしての課題にも言及する。

「もっと後ろからビルドアップしたり、安定した試合運びができればよかったかなと。全体的にミスも多かったし、一つひとつの細かいパスミスで攻撃につながらない場面もたくさんあった。そこはチーム全体の課題だと思います。ゴール前まで行かないと点は決められないので、ゴール前までの形をもっと増やしていかなければいけない。球際の部分でも、全員でもっと激しくいかないと勝てない」

 チームは初黒星を喫し、勝ち点も「7」で足踏み。慶南にその差を「2」に縮められ、他会場の結果次第で首位から陥落する可能性もある。今節でグループステージ勝ち抜けを決めるどころか、敗戦により混戦状態を招いてしまった。

「次二つ、もう勝つしかない。リーグなので切り替えて、(次戦に向けて)頑張っていきたい」

 アジア連覇への第一関門突破に向け、金森は5月8日のジョホール・ダルル・タクジム戦での必勝を誓う。

取材◎小林康幸

18歳鹿島関川プロデビュー 怒り糧にケンカ道貫く
[2019年4月24日22時25分]


鹿島対慶南 後半、慶南DFイ・グァンソン(右)と競り合う鹿島DF関川(撮影・横山健太)


鹿島対慶南 慶南に敗れ肩を落とすDF関川(撮影・横山健太)


<ACL:鹿島0-1慶南>◇1次リーグE組◇24日◇カシマ

流通経大柏で2年連続高校選手権準優勝の大型ルーキー、鹿島アントラーズDF関川郁万(いくま=18)がプロデビューした。

センターバック2人の出場停止で回ってきたチャンスで、スタメンに抜てきされた。1点に泣き勝利はお預けとなったが、秋田、岩政ら鹿島センターバックの系譜を継ぐ新星がプロとしてのスタートを切った。悔しいデビュー戦となった。ボランチが本職のMF三竿とセンターバックのコンビを組んだが、クロスからの1点で破れた。士気高く臨んだ一戦だったが、プロの厳しさを突きつけられる結果となった。

高卒ルーキーのセンターバックながら、ここまで公式戦12試合中6試合にベンチ入り。はたから見れば充実したプロ生活のスタートに見えたが、関川の思いは全く違った。「90分アップして、また終わって、というのを何回も繰り返して、悔しかったしいら立ったし、自分にムカついた」。ベンチに入るだけでは到底満足できなかった。

だから、練習した。全体トレーニング終了後もグラウンドに居残り、ハイボールをヘディングで処理する練習を繰り返した。自他ともに認める武器はヘディング。持ち味に磨きをかけることで、着実に力を付けてきた。

プロ入り後、体重は3キロほど増えた。本人は「太った」と笑うが、流通経大柏の本田監督からは「デカくなって締まったなあ」と言われたという。高校時代、サッカーは「ボールを使ったケンカだ」と教わった。その言葉を胸に球際の激しい韓国勢相手にも引けをとらず、90分間戦い抜いた。鹿島の未来を担う男の物語は、幕を開けたばかりだ。【杉山理紗】

関川、デビューも鹿島ホーム黒星「課題分かった」/ACL

前半、相手と競り合う関川(左から2人目)。プロデビュー戦は黒星となった (撮影・蔵賢斗)

 アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグE組(24日、カシマスタジアムほか)2連覇を狙うE組の鹿島はホームで慶南(韓国)に0-1で敗れ、G組の浦和はアウェーで全北(韓国)に1-2で競り負けた。鹿島は後半に均衡を破られ、今大会初黒星で勝ち点7のまま。2点を先行された浦和はFW興梠慎三(32)のゴールで追い上げたが、及ばずに勝ち点は4。第5戦は5月7、8日に行われる。

 千葉・流通経大柏高卒の鹿島ルーキーDF関川にとって、ほろ苦いデビュー戦となった。犬飼、町田の両センターバックが出場停止で代役を担ったが、前半3分に判断の遅れからピンチを招き、「うまく試合に入れなかった」と反省した。後半18分に失点してプロ初の公式戦を勝利で飾れず。それでも「声を出すなど、課題が分かったのは収穫」と前向きに話した。


前半、競り合う鹿島・関川(中央)=カシマスタジアム(撮影・蔵賢斗)


前半、ヘディングで競り合う鹿島・関川(左)=カシマ


前半、競り合う鹿島・安西(左)=カシマスタジアム(撮影・蔵賢斗)


前半、競り合う鹿島・三竿(右)=カシマスタジアム(撮影・蔵賢斗)


前半、攻め込む鹿島・金森=カシマ


試合に敗れがっくり肩を落とす鹿島・安西=カシマスタジアム(撮影・蔵賢斗)


試合後、整列に来ない慶南イレブンに怒りをあらわにする鹿島・安西(右)=カシマスタジアム(撮影・蔵賢斗)


試合に敗れがっくり肩を落とす鹿島イレブン=カシマスタジアム(撮影・蔵賢斗)


鹿島 初黒星、DF出場停止響く 三竿「戦術以前の問題」
[ 2019年4月25日 05:30 ]

ACL1次リーグ・E組 鹿島0―1慶南 ( 2019年4月24日 カシマ )


<鹿島・慶南>肩を落としてあいさつへ向かう鹿島・関川(右から2人目)らイレブン(撮影・大塚 徹)
Photo By スポニチ


 鹿島は苦しい台所事情が影響した。本職ではないセンターバックで先発したMF三竿は「戦術とかそれ以前の問題。自分たちのミス」と首を横に振った。
 CBのDF犬飼、町田がそろって出場停止で、三竿とこの日がプロデビューのDF関川がコンビを組んだ。若手主体で臨んだ総力戦だったが、警戒していたクロスからゴールを割られ、ホームで今大会初黒星を喫した。

【鹿島】安西「もっと激しくいかないとアジアは取れない」ホームで手痛い黒星
2019年4月24日 22時25分スポーツ報知


安西幸輝

◆ACL▽1次リーグ第4節 鹿島0―1慶南(24日・カシマスタジアム)

 鹿島はホームで手痛い黒星を喫した。けが人や出場停止を多く抱える中、高卒1年目のDF関川郁万とMF三竿健斗の急造センターバックコンビが奮闘したが、後半18分にクロスから失点。攻撃面では不用意なボールロストが目立ち、セルジーニョと金森健志の2トップが孤立。今大会初の無得点に終わった。

 大岩剛監督(46)は「個人的な技術だったり、連携だったりをもっと整理しないといけない」と振り返り、日本代表DF安西幸輝は「もっと1人ひとりが激しくいかないとアジアは取れない」とうなだれた。

【鹿島】ホームで敗れ2位転落…ACL1次リーグ突破は持ち越し
2019年4月25日 6時0分スポーツ報知


後半、相手のチャージを受け倒される鹿島・関川(手前)

◆アジア・チャンピオンズリーグ ▽1次リーグ第4節・E組 鹿島0―1慶南(24日・カシマスタジアム)

 連覇を狙うE組の鹿島(Jリーグ3位)は、ホームで慶南(韓国リーグ2位)に0―1で敗れた。1月の全国高校選手権準優勝の流通経大柏高から加入したDF関川郁万(18)が初先発したが、2位に転落し1次リーグ突破は持ち越し。

 ホームで手痛い黒星を喫した。高卒1年目のDF関川とMF三竿の急造センターバックコンビが奮闘したが、後半18分に失点。攻撃面ではボールロストが目立ち、無得点に終わった。大岩剛監督(46)は「個人的な技術だったり、連係だったりを整理しないと」と振り返り、日本代表DF安西は「もっと一人ひとりが激しくいかないとアジアは取れない」とうなだれた。

鹿島の伝統紡ぐルーキーDF ほろ苦いデビュー
2019.4.24 23:32ス


鹿島-慶南 後半、倒される鹿島・関川(手前)=カシマ

 ほろ苦いデビュー戦になった。鹿島の高卒ルーキー・関川は後半18分、慶南のクロスに対応できなかった。遠いサイドでフリーだった元浦和の邦本にゴールに押し込まれた。「鹿島は勝って当たり前のチームだから」。プロの第一歩を踏んだ喜びより悔しさが勝った。

 鹿島にとって苦しい台所事情だった。20日のJ1仙台戦から先発を6人入れ替え。犬飼と町田が出場停止で、駒不足のセンターバックをMFが本職の三竿と務めた。

 「独特の雰囲気で最初は試合に入れていなかった」。前半3分、自軍ゴール前でボールを奪われピンチを招いたが、徐々に冷静さを取り戻すとフィジカルの強さを生かし、ピンチの芽をつんだ。前半24分のCKではうまくマークを外し、武器である高さを生かし得点も積極的に狙った。

 「もっと周りに声を出していかないといけない。課題がみつかったのが今日の収穫」と関川。流通経大柏を2年連続で全国高校サッカー選手権決勝に導いた逸材は鹿島の伝統であるセンターバックの系譜に自らの名を刻んでいく。(五十嵐一)

ACL GS 慶南戦



関川ほろ苦デビュー。ほ

中盤に注目

白崎について「ACLでの実戦経験を積ませていく」と記すサッカーダイジェストのプレビューである。
先日の仙台戦では攻撃面では面白いアイデアを見せ、また守備でも良く戻って貢献した。
この白崎を更にフィットさせるべく連戦させる様子。
層の薄さが懸念された2列目に明るい材料と言えよう。
また、攻撃に特徴を持つボランチの名古とのコンビネーションは注目である。
そして、山口一真を途中出場させる可能性も示唆しておる。
左サイドからのクロスとカットインからのシュートで慶南を攻略したい。
楽しみな一戦である。

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【ACL展望】鹿島×慶南|CBふたりが出場停止… スタメンに注目の高卒ルーキーを抜擢か
サッカーダイジェストWeb編集部
2019年04月24日


犬飼と町田のふたりが出場停止。チョン・スンヒョンも負傷で別メニュー


故障者/鹿島=伊東、鈴木、山本、チョン・スンヒョン、内田、ブエノ
出場停止/鹿島=犬飼、町田


ACLグループリーグ4節
鹿島アントラーズ - 慶南FC
4月24日(水)/19:00/県立カシマサッカースタジアム

鹿島アントラーズ
今季成績(J1):5位 勝点14 4勝2分2敗 11得点・9失点

【最新チーム事情】
●犬飼と町田が累積警告で出場停止。
●練習では三竿と関川がセンターバックに入る。
●ボランチは名古と永木のコンビになりそう。

【担当記者の視点】
 鹿島は24日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第4戦で、慶南(韓国)とホームで対戦する。鹿島が勝ち、もう1試合のジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)と山東魯能(中国)の一戦で、山東魯能が勝つか引き分け以上の結果に終われば、鹿島の決勝トーナメント進出が決定する。

 前日会見に登壇した三竿健斗は「勝つことの大きさを感じている。前節アウェーではギリギリで最後に勝ったが、その勝利を無駄にしないためにもしっかりと勝ちたい」と必勝を誓った。

 注目は最終ライン。犬飼智也と町田浩樹の両センターバックの出場停止に加え、チョン・スンヒョンも負傷で別メニューが続いており、人材難に陥っている。この厳しい台所事情の中で代役を務めることになりそうなのが、ボランチが本職の三竿と流経大柏高卒のルーキー関川郁万だ。

 大岩剛監督は前日会見で「(三竿がどこのポジションでプレーするか)まだ分からないが、どこで出場しようとも全幅の信頼をおいて送り出す」と三竿を評価するも、センターバックについての言及は避けた。しかし、22日の練習など三竿と関川のコンビを試してきており、2人が最終ラインに入る可能性は濃厚だ。

 プロデビュー戦の関川と、東京V時代にセンターバック経験を持つが本職ではない三竿。ともに経験の浅さが危惧されるが、関川は「(三竿)健斗くんが声をかけてやってくれるのでやりやすい」と互いに積極的にコミュニケーションをとり、連係面の不安改善に努めている。

 また中盤に目を向けると、名古新太郎と永木亮太がボランチに入り、両翼に遠藤康と白崎凌兵が起用される見通し。20日の仙台戦で移籍後のJ1リーグ戦デビューを果たした白崎。この試合でフル出場したが、ACLでの実戦経験を積ませていくという観点などからも慶南戦での先発も濃厚。後半に入って走力が落ちたところで、山口一真や安西幸輝が投入される流れになりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

関川郁万、やっときたなという感じ

関川郁万の先発起用がニュースになっておる。
出場停止や負傷が重なり出番が回ってきた形であるが、プロデビューがACLになるとは関川は持っておる選手と言えよう。
その関川自身は「やっときたなという感じ。空回りしないように、いつも通りにやりたい」、「いつも通りやるだけ。自分の武器(空中戦の強さ)を発揮できればと思う」と語る。
気持ちの強さが伝わってきて気持ちが良い。
また、関川のACLデビューは18歳7か月11日となり、大迫を抜いてクラブ最年少記録とのこと。
この記録を完封勝利で飾って欲しい。
期待しておる。

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鹿島・ルーキー関川、スタメン濃厚!24日に慶南戦/ACL
 鹿島は、24日の慶南(韓国)戦に向けて23日、非公開で調整。DF犬飼、DF町田の両センターバックが出場停止となり、代わりにMF三竿と千葉・流通経大柏高卒のルーキーDF関川の先発が濃厚となった。出場すればプロデビュー戦となる関川は「いつも通りやるだけ。自分の武器(空中戦の強さ)を発揮できればと思う」と話した。  (鹿嶋市)

クラブ史上初 鹿島 関川 24日慶南戦で初陣濃厚
[ 2019年4月24日 05:30 ]

 鹿島は24日、ACL1次リーグ第4節で慶南(韓国)と対戦する。勝てば他会場の結果次第で1次リーグ突破が決まる重要な一戦で、高卒ルーキーのDF関川郁万(18)がプロ初出場することが濃厚となった。
 「やっと来たなという感じ」。センターバック(CB)は犬飼、町田がそろって出場停止で、ブエノはACL登録外。唯一の本職CBの関川は先発でMF三竿とコンビを組むとみられる。クロスやロングボールを多用する相手に、持ち味のヘディングは強力な対抗手段。「はね返したい。俺の武器が発揮されると思う」。高卒ルーキーがACLでプロデビューを飾るのはクラブ史上初。鹿島の壁として敵前に立ちはだかる。

 《FW邦本が鍵 浦和ユース出身》慶南の金鍾夫(キムジョンブ)監督は「ここまで良い準備ができた。試合に全てを懸けて臨みたい」と勝利を期した。9日のホームゲームは2点を先行しながらも逆転負け。その2得点に絡んだ浦和ユース出身のFW邦本について、指揮官は「彼はチームにおいて重要な役割を果たしている」と期待した。

【鹿島】関川郁万、大迫抜きACLクラブ史上最年少先発へ「やっと来た」“CB1人”危機救う
2019年4月24日 6時5分スポーツ報知


談笑するDF関川郁万(左)とDF安西幸輝

◆アジア・チャンピオンズリーグ2019 1次リーグ第4節E組 鹿島―慶南(24日・カシマスタジアム)

 アジア連覇を目指す鹿島は23日、慶南戦に向けて茨城・鹿嶋市内で最終調整を行った。慶南に勝利し、同日開催のジョホール(マレーシア)―山東(中国)でジョホールが引き分け以下に終わった場合、1次リーグの突破が決定する。大岩剛監督(46)は「自信を持って選手たちを送り出したい」と意気込んだ。

 DF犬飼智也、DF町田浩樹の出場停止やけが人の続出により、出場可能な本職のセンターバックが流通経大柏高から加入のDF関川郁万の1人だけという非常事態。それでも関川は「やっときたなという感じ。空回りしないように、いつも通りにやりたい」と闘志を燃やした。関川がスタメンに名を連ねれば、2009年のFW大迫勇也(18歳10か月0日)を抜き、ACLにおけるクラブ史上最年少・18歳7か月11日での先発出場となる。

 関川とコンビを組む“相方”にはボランチが本職のMF三竿健斗の起用が濃厚。DF安西幸輝やMF永木亮太は、20日の仙台戦からの連続先発出場が見込まれる。

大岩監督、自信をもって選手たちを送り出していきたい

ACL 慶南戦に向けた前日練習、そして公式会見の様子である。
練習は和やかな雰囲気が伝わってくる。
特別緊張感はない。
そして指揮官は、「自信をもって選手たちを送り出していきたい」と言い切る。
選手は入れ替わるが、信頼を感じさせる。
大きく躍動するはず。
GS突破に向けた重要な一戦。
選手も指揮官も平常心で挑んでくれよう。
楽しみである。

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慶南戦前日トレーニング(公式練習&公式記者会見)
2019年04月23日(火)

AFCチャンピオンズリーグ2019 グループステージ第4節 慶南FC戦を明日に控え、選手たちはクラブハウスで10時より公式練習を行いました。冒頭15分のみがメディアに公開され、その公開された15分では、ウォーミングアップやパス回しが行われました。





午後には、カシマスタジアムで公式記者会見が開催され、アントラーズからは、大岩監督と三竿選手が出席しました。





大岩 剛監督:
「チームとしての伝統は、守備も攻撃も全員でやる。誰かが出場停止になったり、怪我をしたりしたときに、代わりに入った選手がいいプレーをするのはもちろん、ほかの選手もそれを補うような一体となったプレーをするというコンセプトでやっている。自信をもって選手たちを送り出していきたい」



三竿 健斗選手:
「相手が立ち上がりから来るのは想定できる。なので、出た選手が、局面局面で勝つことがいい攻撃につながり、最終的に得点につながると思う」

慶南FCの出席者はキム・ジョンブ監督とキャプテンのペ・ギジョン選手でした。

キム・ジョンブ監督:
「前回の試合はお互いがいいパフォーマンスを見せたと思う。ここまで、いいチームができてきたので強い気持ちをもって試合に臨みたい」

ペ・ギジョン選手:
「前回のホームでは負けてしまった。明日の試合は、我々にとって非常に重要な試合なので、ぜひとも勝ちたい」

会見後に慶南FCは、カシマスタジアムで公式練習を行いました。冒頭15分のみがメディアに公開されました。

スンテは今日もアントラーズファミリーの想いを背負い、ゴールマウスを守る

クォン・スンテをピックアップするFreaks+である。
「いまやチームリーダーの一人として絶大な信頼を得ている」と記す。
入団3年目となり、存在感は更に増す。
不動の守護神とはこういうことであることがよくわかる。
スンテに四度目のアジア制覇をして貰おうではないか。
ファミリーとして共に戦う。
信頼しておる。

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PICK UP PLAYER


「ACLでは、Jリーグとは絶対的に違う大会であるということを認識しなければいけません。環境や対戦相手、主審の笛も違いますから、それを認識して戦っていかないと」

 アントラーズ不動の守護神、クォン スンテはこれまで歴代最多となる3度のACL制覇を成し遂げた。その道程がどれほど険しいものか、そして、その先に待ち受ける歓喜がいかに素晴らしいものか。誰よりも理解している。

「自分は助っ人としてチームの勝利に貢献するために来ていますし、タイトルを獲るためにプレーしています」

 異国の地で、己の身体たった一つ、運命を左右するゴールを守るプレッシャーは計り知れない。責任感と孤独で押し潰さそうになりながらも、淡々と準備を整え、試合で最高のパフォーマンスを発揮してきた。そして、自らのプレーのみならず、仲間にも多大な影響を与えてきた。

「チームが若くなって、若い選手たちがいいパフォーマンスが出せるように、ベテランとして練習や私生活の中から声をかけてサポートしていきたい」

 来日3年目、いまやチームリーダーの一人として絶大な信頼を得ている。ピッチ内では燃え滾る情熱で厳しくチームメイトを鼓舞し、ピッチを離れれば温和で優しく、周囲への気遣いを決して忘れない。その人柄は、関わるすべての人から愛されている。



 「アントラーズファミリーという言葉が大好きなんです。日本のクラブを代表して、何としてもタイトルを獲りたいです」

 穏やかな笑顔で語るスンテは、心からアントラーズを愛しているようだった。敗北を喫した試合後は、必ずと言っていいほど真っ先にサポーターへ謝罪の弁を述べている。愛するクラブで、必ずや再びあの栄光を味わう。その覚悟と決意が、常日頃から溢れ出ている。

 ACLグループステージ第4節、慶南FC戦。勝てばグループステージ突破が決定する大一番だ。再びあの栄光を掴み取るため。スンテは今日もアントラーズファミリーの想いを背負い、ゴールマウスを守る。

本田拓也を涙ながらに引き留めた監督と運命の分かれ道

山形の本田拓也を取材したぐるなびの森氏である。
本田拓也のここまでの道程が伝わってくる。
特に鹿島から清水に戻る際のトニーニョ・セレーゾ監督のエピソードには感動させられる。
やはり、鹿島の指揮官を任される人物は人間性が素晴らしい。
また、本田拓也はまだまだ現役である。
山形をJ1昇格に導くため尽力していくのだ。
活躍の報を待っておる。

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あのとき僕は移籍を我慢すべきだった……本田拓也を涙ながらに引き留めた監督と運命の分かれ道
有名サッカー関係者にさまざまなエピソードを伺うこのインタビューシリーズ。今回はモンテディオ山形の本田拓也さんにお話を伺いました。清水エスパルスでの活躍、北京五輪代表、さらにザッケローニ監督のもと日本代表でもプレーするなど、さまざまな経験を経たいま、サッカー人生を振り返りながら貴重なエピソードをお話していただきました。 (山形市のグルメランチ
2019-04-23
あのとき僕は移籍を我慢すべきだった……本田拓也を涙ながらに引き留めた監督と運命の分かれ道



北京オリンピックでは本田圭佑、香川真司、長友佑都らのチームメイト
アルベルト・ザッケローニ監督からは日本代表にも選ばれた
2011年カタールのアジアカップでは優勝メンバーとなり
本田拓也の前途は洋々と見えた

ところがアジアカップから戻ると本田はピッチから遠ざかる
善意の行動が本田の順調な歩みを遮ることになった
ピッチに戻る日はなかなかやってこず、
その後は日本代表のユニフォームを着ることはなかった

その後もいろいろな苦労を重ねながら
本田の現役生活は続いている
今年は5年ぶりに体調もよくなったそうだ
今回の話はきっと本田の第一章ということになるはずだ

近くにいて凄さがわかる、伊東テルさんのプレー

2011年のアジアカップ、懐かしいですね。暑かったなぁ。結構厳しい試合やったけど、優勝できてよかったですね。僕はグループリーグ第3戦のサウジアラビア戦で先発の出番が来て。5点も入ったの、あれも不思議でしたけどね。サウジアラビア強かったのに。

アルベルト・ザッケローニ監督からの信頼を勝ち取るとか、そういう余裕はなくて、もうその時々で必死でしたよ。日本代表って2008年北京オリンピック以来でしたから国際試合も久しぶりでしたし。ましてそのアジアの頂点を決める大会でしたからね。

だから監督の信頼がどうのこうのというよりも、とにかく勝たなければと必死で。準決勝の韓国戦は途中出場したのですが、深くチャージにいってファールを取られて、そこから失点もしたし。自分の気持ちとプレーがまだ一致してなかったと思います。今考えると若かったかなって。

それからの8年、いろいろありましたね。そのなかで一番大変だったのは……やっぱりその2011年に鹿島に移籍した時の軟骨の手術ですね。あれは1番しんどかった。

僕は、あそこまではうまく行ってたと思うんですよ。アジアカップでは苦しいこともあったし、出た試合もあまり感触は良くなかったんですけどいろんな経験はできたと思いました。日本代表には入りたてぐらいだったけど、自分ではこれからもっといいプレーができると思ってたんです。

2008年、法政大学を卒業して清水に入ったときって、人にチャレンジには行けてたんです。ところがチャレンジに行かないときのポジショニングがすごく悪かった。それで、開幕から半年ぐらいは試合に出てたんですけどオリンピックが終わってチームに戻ってきたら出られなくなって。

そのときにポジショニングとか、チャレンジに行くタイミングとか、行かないときの自分の後ろへのパスコースの消し方とか、そういう部分の課題を田坂さん(田坂和昭コーチ)に指摘されたんです。僕がチャレンジに行くタイミングが早すぎて、自分の後ろにスペースができて、そこにパスが入っちゃったりしてたんです。

そういうポジショニングはテル(伊東輝悦)さんがすごくうまかったですね。田坂さんに教えてもらいながら、テルさんはあまり話すタイプじゃないから近くでプレーを見て学んでました。近くにいると、これがまた凄いんですよね。タイミングとか、相手に寄っていきながらでも後ろのコースを消したりしてるんで、後ろの選手はすごく守りやすかったと思います。

僕はもし、テルさんと一緒にプレーしてなかったら、チャレンジしに行ったっきりの選手で、今はもうプレーできてないと思います。そういう経験が自分のプラスになって、結局オリンピックの1年後の2009年の夏ぐらいからまた試合に出られるようになったんですよ。テルさんと一緒にダブルボランチを組ませてもらって。

実は出られなくなった2008年の終わりごろって、出場できないのなら移籍しようかと考えたりしたんです。その時ケンさん(長谷川健太監督)に「残って踏ん張れ」と言われもしましたんで、ちょうど1年がんばってみたのがよかったですね。そこは運命の分かれ道だったと思います。

移籍を伝えたとき、セレーゾ監督は涙ぐんで引き留めた

それでアジアカップ後に鹿島に移籍するんですけど、その年は東日本大震災があったんです。開幕戦はベンチだったのですが、オズワルド・オリヴェイラ監督から「2節目は古巣の清水だけど行けるか?」と聞かれて、「はい、大丈夫です」って。出るはずだったんですけど、清水に行く途中で地震がありました。

土曜日の試合のために金曜日に東京駅に向かってたんです。バスに乗って千葉県の習志野ぐらいまで行ったときにすごい揺れて、そこから大渋滞になって。鹿島に帰ったんですけど、寮を出たのが14時ぐらいだったんですけど、帰ってきたら夜の2時でした。

帰ったら家の中がぐちゃぐちゃでした。運良くうちの地域は水が出たので何日かは過ごせたんですが、物資とかがなくて。すぐチームが活動停止ということになったので、東京から静岡までは一般道を走って太田宏介の家に泊めてもらってました。

それで清水にあるトレーニングセンターのJ-STEPで体を動かしてたんです。そうしたら3月29日に「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン!」が大阪であるということで呼ばれて行ったんですよ。

その練習のときですね。接触プレーだったと思うんですけど、右足首を痛めてしまって。だから僕はチャリティマッチではベンチにいて試合に出てないんですよ。

やったときからすごく痛かったんですけど、4月にはJリーグが再開するということで鹿島に戻って庇いながらトレーニングしてました。でも、なかなかよくならない。トレーニングをやったりやらなかったりだったと思います。ちょっとよくなって練習して、やっぱり痛くて、毎日練習できるか、できないか、という感じでした。よくなって、またダメだ、という繰り返しです。

それで8月ぐらいですか検査をしたんですよ。そうしたら軟骨が剥がれかけているということで、手術をして足首の前のほうの軟骨にドリルで穴を空けて、再生を促すということになったんです。

そこから1年ぐらいプレーできなかったですね。当初の予定だと、夏に手術をして翌年のキャンプぐらいからプレーできるということだったんです。でも次の年になってもなかなか痛くて。ちょっと練習しては止めて、という繰り返しでした。6月ぐらいですかね、よくなり始めたのは。

ケガをする前のサッカー人生は結構いい時期だったし、鹿島に行って活躍して代表にも定着して、という夢を描いていたのでショックが大きく……ショックというか「自分は何をやってるんだろう」という気持ちになりましたね。他の選手はみんな活躍してるのに。

辛い時期はいろんな人に助けてもらいました。あのときは(中田)浩二くんとかとよく話をしたりして。浩二くんもケガをしてたし、あのときは田代有三もケガをしてたんで、3人でリハビリしてましたね。2人とも僕より年上なんで兄貴分みたいな感じで面倒みてもらってました。

他の鹿島のメンバーも気遣ってくれて、仲良かった遠藤康や西大伍たちとよくリフレッシュがてら釣りに行ったりしてました。鹿島のそういうファミリーっぽいところが助けてくれたと思います。

食事は、家の近くに定食屋さんがあって、もう火事でなくなっちゃったらしいんですけど、そこでよくお世話になってたんです。だから本当にカシマとかチームも地域もいいところでした。

それからその時のトレーナーの安藤貴之さん、今はJFAアカデミー福島のフィジオセラピストとして御殿場にいる方ですね、その人と二人三脚で、病院に行ったり、横浜に靴のインソールを作りに行ったりしてました。

みんなといるときは明るくできてたんですけどね。家に帰ったら1人なんで、落ち込んだりもしました。前向きになれたのは、サッカーしかなかったからです。早く復帰するにはどうしたらいいかなと考えたり、他の部位を鍛えたりとかしてました。

大きなケガをしたときは、やっぱり1人じゃ無理ですね。1人じゃなかったからピッチに戻れたと思うし。鹿島以外だったら、もう終わってたかもしれないですね。サッカー選手で、しかもプロで、こうやって1年半プレーできなかったのかまたピッチに戻るだというのはスゴイと思うんです。

ケガが治って自分のコンデションも上がってきたところで鹿島の3年目に入りました。そこでもやっぱり試合に出たり出なかったり、出ても途中からとかでしたね。自分が納得いくプレーをしても監督のファーストチョイスにはならなかったんですよ。それで、どうしようかなって移籍したんです。我慢できなかったですね。今思えば我慢したほうがよかったと思います。

トニーニョ・セレーゾ監督にはよく面倒見てもらってたんですよ。僕が移籍するとなったときにセレーゾはちょっと涙ぐんで止めてくれましたね。「お前のポジションを確保しているわけではないし、掴み取らなければいけないけれども、俺は本当に残ってほしいから考え直してくれ」と。……若かったです、俺が。



自分を必要としてくれる山形への移籍

そのとき、いくつかのクラブに声をかけてもらったんですが、やっぱり自分が大学から最初に入ったクラブということでお世話になった清水に戻りました。大学のとき一番最初に声をかけてくれてたから、義理みたいなものを感じてたんです。

2015年にはキャプテンを任されたんですけれども、それも苦しかったですね……。その年は小さなケガもあってコンディションがなかなか上がらなくて……結果的にはJ2に落としたことになりますからね。

その年までは、妻と一緒にご飯を食べに行ってたんです。そうしたら知らない人が急に近づいてきて「今日のつまんない試合ありがとうね」と言ってきたことがありました。あのときの成績だったら言われても仕方がないと思います。でも、あのときはプライベートの空間だったんで……。

それで妻が「もう外にはご飯食べに行きたくないね」と言って、外食を控えるようにしてました。妻には申し訳ないと思いましたね。グラウンドで言われるぶんには問題がないんですけれども。本当に妻に悪いことをしたと思いました。

2016年、清水がJ1に復帰して、2017年はどうするか考えたときに、清水に残るという選択肢もありました。でも清水では戦力として考えてないと言われて。そんなとき1番最初に山形が声をかけてくれて、自分を必要としてくれたというのが大きかったですね。それが移籍した理由です。

これまでいろいろ辛いことありましたけど、逆にいい思いは……いろんな人と知り合えたことですね。それが1番よかったかな。この仕事をしなかったら、周りのすごい人たちと出会いでもなかっただろうし。

プロ生活12年で監督は日本代表まで含めると10人経験できたと思います。いろんな指導を受けたことも自分の財産になってますね。まだ将来のことを決めてないですけど、もし僕が監督になったとしたら、これまでの監督のいいところを全部見習って、いい指導者になれればいいと思います。

山形は大変なこともいろいろありますが、でも環境もどんどんよくなってますから。J1に上がることがチームとしての目標だし、自分ももう一回J1でプレーしたいというのもあります。個人的な目標としては今年1年ケガなく乗り切りたいなと。今年は久しぶりに体の調子がいいんです。5年ぶりぐらいですかね。自分でも期待しています。

2日間のオフがあるとき泊まりで食べに行くことも

山形はみんな牛肉がおいしいと言うんですよ。でも僕は海産物が好きなので、海産物のおいしい店を紹介しておきます。

まず酒田市にある「寿し割烹 こい勢」というお寿司屋さんです。山形市から1時間半から2時間かけて行くところで、僕は2日間のオフがあるとき泊まりで食べに行ってます。夜食べて泊まって、次の日は市場にでまた海鮮料理を食べて、というコースですね。

それから山形市では「そば処 庄司屋」ですね。ここにはいくらがたっぷり乗った蕎麦があるんですよ。シンプルな感じだけど、蕎麦そのものがおいしいのもあって、ものすごくうまいんです。大好物です。ここは「そば処庄司屋 御殿堰七日町店」といってもう1店舗あります。試合に来たら、ぜひどうぞ。

今はもう妻と一緒に外食に行ってます。山形ではお蕎麦屋さんにいても誰にも話しかけられないですね。それって、もしかしたら誰も僕のことをわからないからかもしれないです。だから頑張って山形をもう1回J1に昇格させて、お蕎麦屋さんでサインを求められるようにならなきゃいけないと思ってます。


寿し割烹 こい勢
〒998-0032 山形県酒田市相生町1-3-25
7,000円(平均)4,000円(ランチ平均)
0234-24-1741
地図や店舗情報を見る

そば処 庄司屋
〒990-0038 山形県山形市幸町14-28
1,000円(平均)900円(ランチ平均)
023-622-1380
地図や店舗情報を見る

そば処庄司屋 御殿堰七日町店
〒990-0042 山形県山形市七日町2-7-6
1,500円(平均)1,000円(ランチ平均)
023-673-9639
地図や店舗情報を見る

本田拓也 プロフィール



法政大学を卒業後、2008年、清水エスパルスへ入団。同年、北京五輪に出場。2011年に鹿島へ移籍、同年のアジア杯に日本代表として出場した。2014年に清水へ復帰、2017年からはモンテディオ山形でプレーしている。
1985年生まれ、神奈川県出身

取材・文:森雅史(もり・まさふみ)



佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。

ユキ、早く試合に出たくてウズウズしている

ユキを取材したニッカンスポーツの杉山記者である。
22日の練習ではフルメニューをこなし、実戦復帰間近を感じさせる。
ユキは、「今やっている練習メニューでは問題なくやれている。スタッフと相談になるが、個人としては早く(ゲームに)入れて欲しい」と語り、問題はないことを口にする。
これは待望の右SBが帰ってくる。
ユキ自身は、「早く試合に出たくてウズウズしている」と心の叫びを語っておる。
このGWの試合には起用されるのではなかろうか。
楽しみである。

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けが人続出の鹿島に朗報、DF伊東が復帰へ秒読み
[2019年4月23日6時40分]


鹿島DF伊東幸敏

けが人続出の鹿島アントラーズに、右サイドバックのDF伊東幸敏(25)が帰ってくる。

昨年8月に右膝前十字靱帯(じんたい)を損傷し、今季始動後は屋外での別メニュー調整が続いていたが、今月から部分合流していた。22日の練習では全メニューをこなし、ファンにも元気な姿を見せた。

まだゲーム形式の練習には参加していないものの「今やっている練習メニューでは問題なくやれている。スタッフと相談になるが、個人としては早く(ゲームに)入れて欲しい」と話しており、復帰もそう遠くはなさそうだ。

DF内田、山本らサイドバックにけが人の多い現状をもどかしく見ているといい「早く試合に出たくてウズウズしている」と伊東。貴重な本職右サイドバックに、復帰の足音が聞こえてきた。【杉山理紗】

鹿島が抱える大きな不安、CBに緊急事態

「大岩監督がどういった選手を起用するのかも注目だ」と記すJリーグ公式の田中滋氏によるプレビューである。
犬飼と町田の両CBが共に出場停止であり、チョン・スンヒョンは負傷離脱中、ブエノも負傷な上に登録外と、本職CBは関川郁万のみとなる。
そうなると、関川の相棒が誰なのかが注目となるが、ここはアウェイでの慶南戦でも犬飼が退場になった後にCBを務めた三竿が担うことはほぼ確実であろう。
三竿のコーチングにて実績のない関川の能力を存分に引き出して欲しいところ。
また、右SB、ボランチの組み合わせなど、起用法に注目が集まる。
リーグ戦とは異なる選手が起用されることとなろう。
どのような布陣にて戦うのであろうか。
GS突破のかかる重要な一戦、スタジアムにて堪能したい。
楽しみである。

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首位・鹿島が抱える大きな不安。CBに緊急事態
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)はグループステージ第4節を迎える。ここまで2勝1分の勝点7でグループEの首位を走る鹿島は、前節に引き続き韓国の慶南との対戦となる。今回はホーム・県立カシマサッカースタジアムで迎え撃つ。

アウェイでの対戦では、強い風雨の中という厳しい環境もあり苦戦を強いられた。前半は風下に立たされたこともあり、我慢しながら後半の巻き返しを狙っていたが、ハーフタイムを挟んですぐ風向きが変わり、後半も風下に立たされてしまう。勢いに乗った相手のカウンターから先制点を許すと、CKからも失点し、2点のビハインドに立たされた。75分に相手のオウンゴールで1点を返したものの、犬飼 智也がこの日2枚目の警告を受けて退場。万事休すかと思われたが、ここからアジアチャンピオンの意地を見せる。アディショナルタイムに金森 健志が同点弾をねじ込むと、さらにセルジーニョも右足で鋭いシュートを叩き込み、土壇場で逆転に成功。敵地で勝点3をもぎ取った。

あれから2週間が経過し、両者が再び対戦する。その間、慶南はKリーグ1で2引き分け。リーグ前節は水原三星と打ち合いを演じ、鹿島戦では失点を喫した後半アディショナルタイムに同点に追いつく粘りを見せた。

攻撃の中心が邦本 宜裕なのは間違いない。水原三星戦でもPKによる得点とCKからのアシストで2点に絡む活躍を見せた。その左足は前回も鹿島を悩ませており、大岩 剛監督は試合後、「今日も慶南の中心選手として、われわれにとって試合を非常に難しくしてくれた選手です。次に向けてしっかり対策を練りたいと思います」とコメントしていた。彼を封じることが勝利に近づくカギだろう。

鹿島としては万全の態勢で臨みたいところだが、大きな不安を抱えながらの試合となる。このところ最終ラインの中で不動になりつつある2人のCB、犬飼と町田 浩樹がそろって出場停止。前節で退場処分を受けた犬飼だけでなく、町田も累積警告で試合に出ることができない。チョン スンヒョンは韓国代表で負ったケガのリハビリ中で試合には間に合わないだろう。ほかにもブラジル国籍のブエノがいるが、ACLは登録外であり、彼もまた先日の練習で鎖骨骨折というアクシデントに見舞われてしまった。本職のCBは高卒ルーキーの関川 郁万のみという状況だ。ACLでのプロデビューもありそうだ。

慶南はアーリークロスをゴール前に蹴り込んでくる攻めを特徴としており、ゴール前を守るCBは速いクロスへの確実な対応が求められる。国内リーグ戦でも早めのクロスからゴールを重ねており、パスで崩すよりも勢いを持って飛び込んでくる傾向が強い。大岩監督がどういった選手を起用するのかも注目だ。

勝点7の鹿島が勝利し、もう1つの山東魯能対ジョホールの試合で山東魯能が引き分け以上となると、鹿島の2位以上が確定し、ノックアウトステージ進出が決定する。もし2試合を消化試合とすることができれば、過密日程を戦う上でも有利だ。ホームということもあるが、勝点3を手にすべき試合である。

[ 文:田中 滋 ]

八木直生氏、2016年からニューバランス社に

ニューバランス社の取り組みについて取材した金明昱氏である。
足に障害のある人にもサッカーに取り組んで貰うべく片足のシューズを作る。
素晴らしい
また、そのニューバランス社に八木直生氏が入社しておった。
片腕にてGKを務めてみ、「今日、実際に片腕でキーパーをやらしてもらったのですが、すごく難しいなと感じました。ただ、プレーしづらいなかでも、色々な考え方があることも分かりました。練習次第でセービングもできるし、しっかりとキャッチもできる。それにフィールドの選手も実際にプレーを見て、すごくうまい。動きも綺麗で洗練されていて、動作に対してすごく磨きがかかっているなと思いました。健常者と障がい者の方がこうして同じサッカーをする姿にすごく感動してしまって……。途中で涙腺が緩んでしまいました。今日は本当にいい経験をさせてもらい、自分の中でもまた一つ幅が広がりました」と語る。
選手としては志半ばで引退することとなったが、その経験を活かしておることもまた素晴らしい。
ニューバランス社及び八木の更なる発展を祈っておる。

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NBが画期的な「片方だけのシューズ」制作 片足に障がいでも「両足買うのが当たり前」という盲点
金明昱 | スポーツライター
4/22(月) 7:00



アンプティサッカー選手の片足のサイズを測るニューバランスの社員(筆者撮影)

 浦和レッズFW杉本健勇の名前を冠した12歳以下の少年サッカー大会「第2回杉本健勇カップ」(主催:健勇会)が4月4日、大阪・泉佐野南部公園グラウンドで開催された。

 昨年の第1回大会では、杉本健勇も駆けつけ、サッカー少年たちと親睦を深めたのだが、第2回大会の今年は少し違う光景が目の前に広がっていた。

 8人制の21チーム参加の地方の小さな大会に、足に障がいがあるサッカー選手たち――「アンプティサッカー」をする選手たちが集まったのだ。

 メンバーはアンプティサッカーチーム「関西セッチエストレーラス」の面々。

 そこにはアンプティサッカー日本代表で高校1年の近藤碧くんもいた。そのチームと同大会に参加した少年チームの監督やコーチ、ジュニア選手たちも実際に両手に杖を持ちながら試合を体験した。

 そればかりではない。この大会のためにわざわざ、東京本社からシューズメーカーのニューバランス(NB)の社員も駆けつけていた。理由は「選手がベストパフォーマンスを発揮できるようにサポートしたい」。

 そこに関わった人たちは、それぞれ熱い想いを抱えていた。

「片足だけのシューズは買えない」

 同大会主催のメンバーで、杉本健勇も通った少年サッカークラブ「FCルイラモスヴェジット」監督の金尚益氏から、あるアンプティサッカーチームに一本の電話が入った。

「子どもたちの前でアンプティサッカーを見せてほしいという依頼をいただいたんです。いや、本当に金さんは気持ちの熱い方ですよ」

 そう語るのはアンプティサッカーチーム「関西セッチエストレーラス」の代表代理で、トレーナー・理学療法士の田中孝弥さん。アンプティサッカーの日本代表トレーナーのチーフとして、昨年のW杯にも帯同した人物だ。

 田中さんが「杉本健勇カップ」に招待されたきっかけについて教えてくれた。

「うちのチームにいる(近藤)碧だけじゃなく、そのほかの選手がどれほどすごいのかを見たい、という話をいただきました。子どもたちに希望を与えるいい機会になるからと」

 さらにもう一つ、金氏はある提案を田中氏に伝えていた。

「片足のスパイクシューズを現地で提供したい」――。

 田中氏がその経緯についても教えてくれた。

「会場でスパイクシューズの片足だけのサイズを測って、それを提供してもらえるという話をいただいたんです。アンプティの選手たちは、普段からスパイクを買うときは、両足を一緒に買わないといけないんです。それを片足だけで買えるようにしていただけるという話でした。自分たちがこんなに甘えていいものなのかと思う部分もありましたが、ハンディがあっても同じサッカーをしている人間として見てくれる。その気持ちがすごく嬉しかったです」

 そのために、金氏が同大会に来てもらえるように声をかけたのは、有名シューズメーカーの「ニューバランス」だった。

 金氏が熱く語りはじめる。

「片足だけを買えないのは正直、納得がいかなかったんです。それで、シューズ作りに100年以上の歴史を持つニューバランスの社員に会いに行き、『あなたたちがすべきことがここにある』と伝えたのです」

「シューズを必要とするすべての人に満足を」

 ニューバランスジャパンの高田理功氏は、「シューズを必要とする、すべての人に満足して頂けるシューズブランドでありたい」という強い信念を持ち、地方の小さな少年サッカー大会に東京から3人で自社のサッカーシューズを持ち込み、会場を訪れていた。

「これはたぶん日本どころか、世界初の試みだと思うんです」。そう語る高田氏。金氏との話をきっかけに様々なことを考え、心を動かされた。

「お店にサッカーシューズを買いに行くと、両足での購入が当たり前の環境です。シューズとは両足だけなのか。それは違います。片足だけであってもすべての選手はひとりの人間であり、シューズを必要とするすべての人に満足して頂ける対応をしなければならないと思いました」

 高田氏はすぐに動いた。

「グラウンドで選手1人1人の片足のサイズを測らせてもらい、ジャストフィットのシューズでプレーして頂こうと思いました」

 持ち込まれたシューズがピッチの脇にずらりと並んだ。そこに置かれた椅子に座り、アンプティサッカーの選手たちは丁寧に足のサイズを測ってもらっていた。

 また、選手の足の計測だけでなく、「アンプティサッカーの方に喜んで頂けるのであれば」(高田氏)と、片足専用シューズボックスも今大会限定ではあるが、用意されていた。

「胸を張れる取り組みとして」

 選手の足の大きさを測定し、シューズ選びのアドバイスを送っていた同社の下田和希氏もこんな感想を抱いていた。

「正直、僕もサッカー自体はそこまで詳しくないのですが、アンプティサッカーという競技のことはもちろん初めて知りました。私のイメージでは、片足だけだとかなり負担がかかっているんじゃないのかなと思っていました。初めて選手と接することで、実際にどういう履きこなしをしているのか、足の形も含め、僕自身も興味のあるところでした。僕なら片足だけでシューズ販売ができるメーカーというのは、とても理解があると思いますし、今回は自分たちとしては胸を張れる取り組みなのかなと感じています」

 もう一つ驚いたのが、元鹿島アントラーズGKの八木直生氏がニューバランス社員として現場に来ていたことだった。

 聞けば2013年に現役を退き、鹿島の育成組織でコーチを務めたあと、16年から同社社員として働いているという。

 今回は社員としての仕事のほか、実際にアンプティサッカーの試合にも出場した。左腕をユニフォームの中に入れ、右手だけでゴールマウスを守った。

「今日、実際に片腕でキーパーをやらしてもらったのですが、すごく難しいなと感じました。ただ、プレーしづらいなかでも、色々な考え方があることも分かりました。練習次第でセービングもできるし、しっかりとキャッチもできる。それにフィールドの選手も実際にプレーを見て、すごくうまい。動きも綺麗で洗練されていて、動作に対してすごく磨きがかかっているなと思いました。健常者と障がい者の方がこうして同じサッカーをする姿にすごく感動してしまって……。途中で涙腺が緩んでしまいました。今日は本当にいい経験をさせてもらい、自分の中でもまた一つ幅が広がりました」

 元Jリーガーも意外な場所で、新たな経験をさせてもらったことに感謝していた。

 ちなみに、アンプティサッカーの選手たちの片足を測定して新たに制作されたニューバランスのサッカースパイクは、大会運営の主催者側が購入し、寄贈されることになっている。


東京から大阪まで駆けつけ、片足の選手たちの足のサイズを測り、片足だけのシューズを作ることを決めたニューバランスの社員たち。左から八木直生氏(元鹿島アントラーズGK)、下田和希氏、高田理功氏(筆者撮影)

盲点だった“片足”だけの購入

 筆者も取材を進めるうちに、ハッと気づかされることが多かった。

 靴は両足を購入するのが当然で、そこに片足の不自由な障がい者のことを想像できる人はどれくらいいるだろうか。

 片足の靴を必要としている人は、日本にも数多くいるだろうが、片足だけを販売しているシューズメーカーは皆無だ。

 つまり、片足の靴だけが必要な人にとって、両足を購入するということは必要のない商品に対し、余分にお金を払っていることになる。

 まさに盲点。

 こうした話を聞いて初めて気づかされるところ、健常者と障がい者の間にはまだ小さな壁があるのかもしれない。

 今回はアンプティサッカーをする選手たちに、ニューバランスの熱意で片足だけのサッカーシューズを作ることになり、大会主催者がそれを購入して提供する形となった。

 だが、こうした片足しか使えないサッカー選手たちだけでなく、日本には片足の靴だけを必要とする人たちが、自分たちの周囲にも存在することは容易に想像できるだろう。

 今回は小さな一歩かもしれない。だが、こうしたニューバランスのような活動は、足に障がいがある人たちへの精神的面や金銭面への配慮、さらには社会的な課題解決につながっていくに違いない。

金明昱
スポーツライター
1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

mwkim0727

関川郁万、1発やってやりたい

関川郁万を取材したニッカンスポーツの杉山記者である。
ACL・慶南戦にて先発起用が予想され、プロデビューについて口を開く。
「いつもと変わらない日常を過ごしています。いつもと変わらない練習をして、いつもと変わらない時間に起きて。そんなに気は使っていないです」と緊張感などはなく平常心を強調する。
なかなかの強心臓と言えよう。
また、「このチャンスを手にすれば『俺のサッカー人生はこの試合から変わった』と言える。そういう試合にしたい」と運命が如く巡ってきたチャンスを活かす気満々である。
この試合を試金石とするのだ。
そして、「自分が決めて1-0で勝てばそんなうれしいゲームはない。1発やってやりたい」と言い切る。
セットプレイにも自信を持っておることが伝わる。
関川郁万のデビューに居合わせるべくスタジアムに向かう。
活躍を楽しみにしておる。

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鹿島関川プロ初出場へ「自分が決める、1発やる」
[2019年4月22日17時13分]


センターバックコンビを組むことが濃厚なDF関川郁万(左)とMF三竿健斗(撮影・杉山理紗)


守備練習に入るDF関川郁万(左から2人目)


鹿島アントラーズのルーキーDF関川郁万(いくま、18)が、24日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)慶南戦(カシマ)でプロ初出場することが22日、濃厚となった。

DF犬飼、DF町田のセンターバックコンビがそろって出場停止。DFチョン・スンヒョンもケガから復帰できておらず、DFブエノはACL登録メンバー外で“関川しかいない”状況だ。22日の練習は攻守に分かれて行い、守備練習では関川とMF三竿がセンターバックのコンビを組んで、クロスの処理などに時間を割いた。

流通経大柏では高校サッカー選手権決勝という大舞台も経験しており、今のところ全く緊張していないという関川。大型新人らしく? 「いつもと変わらない日常を過ごしています。いつもと変わらない練習をして、いつもと変わらない時間に起きて。そんなに気は使っていないです」と、リラックスした様子で話した。

センターバック2人の出場停止で出番が回ってきたが「このチャンスを手にすれば『俺のサッカー人生はこの試合から変わった』と言える。そういう試合にしたい」と意気込む。得点にも意欲を示し、「自分が決めて1-0で勝てばそんなうれしいゲームはない。1発やってやりたい」。瞳の奥をギラリと光らせた。【杉山理紗】

ブエノ、復帰まで10週間

手術を受けたブエノである。
復帰まで10週間とのこと。
この離脱は痛い。
しかしながら、スポーツ選手に怪我はつきもの。
この期間を耐え、完全なる状態にて復帰してきて欲しい。
辛抱強く待っておる。

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ブエノ選手の手術について
2019年04月22日(月)

4月19日(金)の練習中に負傷したブエノ選手について、4月21日(日)に東京都内の病院においてチームドクターの執刀による手術を受けましたのでお知らせいたします。

■受傷名:
左鎖骨骨折

■術式:
観血的整復固定術

■治療期間:
約10週間

■負傷状況:
4月19日(金)の練習中にて負傷

ヘタフェ・柴崎岳、4ヶ月ぶり先発出場

セビージャ戦に先発出場したヘタフェの柴崎岳である。
4ヶ月ぶりの出場であったが、トップ下のポジションで輝き勝利に貢献した。
得点に絡み才能を発揮したことは朗報であろう。
チームはこの直接対決を制し、CL出場圏内に浮上した。
素晴らしい。
クラブを欧州の舞台に導けるであろうか。
楽しみである。

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2019年初出場の柴崎岳、CL圏争う“大一番”で2ゴール起点に!! ヘタフェが強敵セビージャとのVAR乱戦制す
19/4/21 22:58


味方のゴールを祝福するヘタフェMF柴崎岳(左から2番目)

[4.21 リーガ・エスパニョーラ第33節 ヘタフェ3-0セビージャ]

 リーガ・エスパニョーラは21日、第33節を各地で行い、MF柴崎岳所属のヘタフェがセビージャを3-0で破った。2度のPK獲得につながるビデオ判定にも助けられ、初の欧州CL出場に向けて大きく前進。4か月ぶりの出場を果たした柴崎はトップ下の位置で2ゴールの起点となり、大一番での白星に大きく貢献した。

 来季のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)出場圏内を狙う5位ヘタフェは今節、勝ち点1差に迫る4位セビージャとの大一番。前節で中盤に退場者が出たこともあり、今季3試合の出場にとどまっていた柴崎は最後に先発した昨年12月15日の第16節ソシエダ戦(○1-0)以来、4か月ぶりとなる出番を得た。

 試合は思わぬ形で動いた。ヘタフェは前半33分、MFマウロ・アランバリの右CKがゴール前を襲うと、DFレアンドロ・カブレラがヘッド。このボールがセビージャFWフランコ・バスケスの手に当たったとして、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の助言でPK判定。同35分、キッカーのFWハイメ・マタが落ち着いて決めた。

 さらに前半アディショナルタイム1分、今度は右サイドからのFKを柴崎が蹴り込み、DFブルーノ・ゴンサレスが頭で合わせると、これがDFセルヒオ・エスクデロの手に直撃。またもVARの助言でPKが与えられた。S・エスクデロは2度目の警告で退場。同5分、FWホルヘ・モリーナがキックを沈め、数的優位のヘタフェが2点リードを得た。

 ヘタフェは後半8分、柴崎が右サイドでスルーパスを送り、J・マタがそのままゴールライン際まで突破。相手GKを誘い出して折り返すと、ディフェンスと交錯したJ・モリーナが力技で押し込み、リードを3点に広げた。2点目と3点目の起点になった柴崎は後半16分、MFフランシスコ・ポルティージョとの交代でピッチを退いた。

 ヘタフェは後半26分、五分五分のボールに飛び込んだDFジェネがMFヘスス・ナバスに足裏を見せるファウルを犯して警告。ところがここでこの試合3度目のVAR介入が行われ、主審はレッドカードに判定を変更した。これで10人対10人。しかし、その後も落ち着きを見せたヘタフェは3-0のまま試合を締め、4位に浮上した。

“走れるファンタジスタ”、最長走行距離

サッカーダイジェストWebに記事を寄稿した産経新聞の一色記者である。
仙台戦後の白崎凌兵を取材する。
白崎はこの試合、走行距離12.165㎞を記録し、両チーム最長を走った。
素晴らしい。
一色記者は“走れるファンタジスタ”と称する。
興味深い肩書きと言えよう。
白崎というピースを得て、チームは更に“新化”する。
楽しみである。

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鹿島の“走れるファンタジスタ”が新天地デビュー! 両チーム最長の走行距離で随所に輝き!!
一色伸裕
2019年04月21日


「良さは半分も出せなかった」と不満げに語ったが…


鹿島で初のリーグ戦出場を果たした白崎。鹿島に新たな攻撃のピースが生まれた。写真:滝川敏之

[J1リーグ8節]鹿島1-0仙台/4月20日/カシマ

 待ちに待った新天地でのデビュー戦。今季加入したMF白崎凌兵が、カシマスタジアムの舞台にようやく立った。

 「久しぶりの出場だったので、めちゃくちゃ緊張した」

 深紅のユニホームを着ての初のリーグ戦。先発でのデビュー戦を勝利で飾り、白崎は安堵の表情を浮かべると開口一番、本音を口にした。

 タイトルを求めてこのオフ、清水から加入。チームにいないパサータイプのゲームメーカーとして期待が集まったが、1月の宮崎合宿を終えた直後に左足かかとを負傷。開幕を待たずして戦線を離れてしまった。

 待望の初出場は、1得点を挙げた清水時代の最終節・長崎戦(12月1日)以来、4か月19日ぶりのリーグ戦。中盤の左サイドで出場すると、序盤は硬さが見られたが徐々に存在感を示し始めた。


 19日の練習後、大岩監督は土居、安部、白崎を呼び、「状況を見てうまく連動しろ」と3人に指示。その言葉どおり、白崎は左から右へ、右から左へと、安部らと連動して流動的にポジションを移し、攻撃を活性化した。

 白崎は自身のパフォーマンスに言及し「良さは半分も出せなかった」と不満げに語ったが、真骨頂は随所に発揮された。持ち前のパスセンスに加え、労を惜しまない献身的な走りは、鹿島強化部も高く評価するところで、この試合もピッチを激しく上下動し続けた。

 総走行距離12・165㌔は、両チーム最長の数字。ポジション、出場時間によって差は出るが、12㌔台はただ一人。34分にはセンターサークル付近でボールを持つと、前方の土居とのパス交換から前線に抜け出し、安部の好機を演出。機動力の高さを示した。本人は「60分あたりで足がつっていた」と苦笑い。それでも“走れるファンタジスタ”の片鱗は見せた。

 サイドの連動性もまずまず。安西は状況に応じて前方の安部、白崎が入れ替わったが「(白崎とは連係で)少し苦戦すると思っていたが、思っていた以上にうまく崩せた。イメージが共有できたので、次はもっと良くなっていく」と白崎との連係に手応え。守備でも波長が合い、相手に決定機を許さなかった。

 己への不満を口にする中にも「今後につながるいい場面もあった。イメージを共有して、その回数を増やせる自信にはなった」と振り返った白崎。新しいピースが一つ加わり、大岩監督は「シラ(白崎)はパスの選択肢も抱負で、ポジション争いを活発化してくれる」とようやくピッチに立った“新戦力”がもたらす影響を歓迎した。

取材・文●一色伸裕(産経新聞社)

報知新聞 仙台戦寸評

報知新聞による仙台戦の寸評である。
相変わらず岡島記者のペンが走る。
三竿への「相手にとって大魔神佐々木ばりの絶望感か」は野球のオールドファンが歓喜するコメントと言えよう。
そして今村主審については、「【5・0】やたら厳しい空中戦のファール基準。ヘディングにトラウマあり?安部の被ファールは少なくとも一度はイエロー対象」と低評価である。
裕葵への再三のファールにカード無しはレフェリングとして疑問であった。
最後のタックルは悪質であり一発レッドが妥当であったように思う。
そして、こうして公の場にて文字になることが重要である。
報知新聞に感謝である。

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【鹿島】採点&寸評 犬飼豪快ヘッドで5位浮上 アシストの永木、鉄壁守護神らも高評価
2019年4月21日 6時0分スポーツ報知


鹿島の先発布陣

◆明治安田生命J1リーグ第8節 鹿島1―0仙台(20日・カシマ)

 鹿島が虎の子の1点を守り切り、5位に浮上した。0―0の後半21分、MF永木亮太のCKをDF犬飼智也が豪快に頭で合わせて先制。昨夏から居残りCK練習を続ける2人のコンビネーションで決勝点を挙げた。立ち上がりから一進一退の攻防が続いたが、要所を締めてセットプレーの一発で今季2度目の無失点勝利。大岩剛監督(46)は「無失点は評価できる」とうなずいた。

 採点と寸評の以下の通り。

大岩剛監督【6・5】犬飼と町田のコメントを聞く限り、その思いと期待はしっかり伝わっていたようです

GK権純泰【6・5】守護神帰還。前半16分の決定機阻止でチーム救う

DF小田逸稀【5・5】ミス後のリカバーは速かったが、ミスの数が多かった。後半18分OUT

DF犬飼智也【7・0】決勝点&無失点。文句なしのMOM

DF町田浩樹【6・0】F東京の永井&Dオリベイラと同タイプの2トップに仕事させず屈辱3失点の反省生かす

DF安西幸輝【6・0】5バックのため切り込むスペースはなかったが、その分組み立てで貢献

MF永木亮太【6・5】試合前日恒例・犬飼との居残りCKトレの形そのままのアシスト。「尻ポン」で相手吹っ飛ばす場面も

MFレオシルバ【6・0】味方に気配りしたポジショニングから相手に容赦なき突撃。4戦連発の決定機は弾道4で枠外へ

MF安部裕葵【6・0】ペナ内では精彩欠くも、ペナ外ではキレと躍動感

MF白崎凌兵【6・0】周囲との連携はまだまだ。それでもあれだけの選択肢を持てるのはさすが

FW土居聖真【5・5】「間で受ける天才」であることは間違いないが、受けた後のパスにはズレ。後半38分OUT

FW伊藤翔【6・0】土居とも白崎とも安部ともレオとも合う、というより合わせられる。決定機での仕事は次回

MF三竿健斗【6・5】後半18分IN。途中出場では昨季から181分間無失点。相手にとって大魔神佐々木ばりの絶望感か

FWセルジーニョ【―】後半38分IN。出場時間短く採点なし。ACL慶南戦、頼みます

FW金森健志【―】後半44分IN。出場時間短く採点なし。ACL慶南戦、頼みます

今村義朗主審【5・0】やたら厳しい空中戦のファール基準。ヘディングにトラウマあり?安部の被ファールは少なくとも一度はイエロー対象

※平均点は5・5~6・0。MOMはマン・オブ・ザ・マッチ

サッカーダイジェスト 仙台戦寸評

サッカーダイジェストによる仙台戦の寸評である。
完封勝利に良い評価が並ぶ。
最高評点は犬飼と永木に与えられた。
ゴールとアシストした二人は良い働きであったと言えよう。
またレオ・シルバに対する「永木とのバランスを図りながら、攻守で中盤の要に。シュートミスもあったが、好パスも出した」という寸評が示すように、伊藤翔への長く強いパスは観るものを感嘆させた。
好調を維持しておる。
聴取の軸はこのボランチであることは明らか。
また、ここにはのらぬプレイとしてゴール裏のボールパーソンを挙げたい。
試合終了間際に仙台GKへボールを渡す際にゆっくり時間をかけ、金森同様の試合を締める役割を果たした。
最初はすぐに渡さぬようにし、次は届かぬ距離に投げ、三度目は手渡しと注目のプレイであった。
勝利に貢献したと言えよう。
面白いプレイはスタジアム全体にある。
これからも足繁くスタジアムに通いたい。
楽しみである。

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【J1採点&寸評】鹿島1-0仙台|MOMは「ウノゼロ」を完遂させた攻守の立役者。仙台は前半の攻勢を活かせず
サッカーダイジェストWeb編集部
2019年04月21日


鹿島――狙っていた形での先制点。セットプレーを活かす


【警告】鹿島=なし 仙台=吉尾(36分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】犬飼智也(鹿島)


[J1リーグ8節]鹿島1-0仙台/4月20日/カシマ

【チーム採点・寸評】
鹿島 6
前半のスロースタートぶりは相変わらずも、攻勢を耐えて後半に先制。守っては湘南戦(3月9日)以来の無失点。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 6
序盤にクロスボールへの目測を誤る場面もあったが、以後は安定。16分には松下の決定機を右手一本で死守。

DF
23 小田逸稀 5.5(63分OUT)
対人の強さ出したが、攻守でポジショニングが曖昧。攻撃ではクロス精度、アイデアを欠き、後半途中交代。

39 犬飼智也 6.5
66分の左CK。狙っていた形からヘディング弾で決勝弾をたたき込む。3トップの動きにもしっかりと対応した。


攻守に奮闘を見せた犬飼をマン・オブ・ザ・マッチに選出。写真:滝川敏之

28 町田浩樹 6
前半はピンチもあったが、犬飼と連係し守備を統率。前節破綻した最終ラインに落ち着きを取り戻した。

22 安西幸輝 6
11分、左クロスで決定機を演出。堅固な守備に苦戦しながらも、中央からの連係で崩しを図るなど、工夫はみせた。

MF
6 永木亮太 6.5
球際で強さ発揮し、相手の速攻への対応も◎。攻撃でもピンポイントCKで先制点アシスト。

4 レオ・シルバ 6
永木とのバランスを図りながら、攻守で中盤の要に。シュートミスもあったが、好パスも出した。

鹿島――前線はやや低調な出来に


安部は多彩なドリブルで相手を翻弄。だが、終盤に負傷退場しただけに状態が案じられる。写真:滝川敏之

MF
10 安部裕葵 6(89分OUT)
34分の好機は枠を捉えられず。キレ味は戻りつつあるが、実力を考えればまだまだ。相手のマークも厳しく、終盤に負傷交代。

41 白崎凌兵 6
序盤はちぐはぐで控えめな動きが目立ったが、時間の経過とともに地に足をつけてプレー。安部の決定機を演出。

FW
8 土居聖真 5.5(83分OUT)
ボール呼び込む姿勢が見られたが、下がり過ぎる傾向が多い。ゴールに近い位置で恐さを発揮したい。パスミスも散見。

15 伊藤 翔 5.5
62分、白崎の左クロスを受けたが、肩に当ててしまい数少ない見せ場でゴールを逸した。

交代出場
MF
20 三竿健斗 6(63分IN)
本調子ではないものの、途中出場ながらも無難にプレー。厚い守備を打開する縦パスあれば◎。

FW
18 セルジーニョ -(83分IN)
出場時間が15分未満のため採点なし。

FW
14 金森健志 -(89分IN)
出場時間が15分未満のため採点なし。

監督
大岩 剛 6
低迷する仙台相手に攻撃では決め手を欠いた。内容に物足りなさはあるが、無失点勝利で勝点3は及第点。

仙台戦報道

犬飼一色の各紙である。
決勝ヘッドと完封はこの新たなるDFリーダーの誕生を見せてくれた。
その中で報知の岡島記者は試合後に犬飼を取材し、その印象を記す。
「犬飼の声はガラガラだった」「ここまでに声を枯らす犬飼は初めて見た」とのこと。
試合後に声をからすと言えば、昨季まで鹿島にて守備をまとめておった昌子源を思い出すとのこと。
その昌子の統率力に対して「犬飼も、ついにその域に片足を踏み入れた」と岡島記者は感じ取る。
素晴らしい。
また、FC東京戦後に大岩監督が「『擁護するつもりはない』と突き放した後に、続けた。『昌子も植田も通った道。逃げたくなる状況かもしれないが、(現実に)立ち向かって力に変えろ』」とゲキを飛ばしたことが伝えられる。
こうした指導によって犬飼は成長しておる。
鹿島のCBは“勝たせる”CBである。
これからも更に活躍してくれよう。
楽しみである。

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鹿島犬飼V弾競り勝つ、仙台無得点負け/鹿-仙8節
[2019年4月20日17時22分]


鹿島対仙台 後半、ヘディングシュートを決めて喜ぶ鹿島DF犬飼(撮影・山崎安昭)


鹿島対仙台 後半、鹿島大岩監督(右)は先制点を決めた鹿島DF犬飼とタッチをかわす(撮影・山崎安昭)


鹿島犬飼ACLのミス取り返す決勝弾「悔しい思い」
[2019年4月20日20時10分]


鹿島対仙台 後半21分、セットプレーからゴールを決める鹿島DF犬飼智也(右から4人目)(撮影・たえ見朱実)


鹿島対仙台 後半21分、鹿島DF犬飼(右端)にゴールを決められがっくりする仙台GKダニエル等守備陣(撮影・たえ見朱実)


後半、先制ゴールを決め喜ぶ鹿島・犬飼(共同)


<明治安田生命J1:鹿島1-0仙台>◇第8節◇20日◇カシマ

鹿島アントラーズはDF犬飼智也のヘディング弾で競り勝った。

MF永木の左CKをファーサイドで合わせた。「いつも亮太君(永木)と練習しているので、やっと取れたな、という感じ」。今季12試合目にして初めて、CKを直接合わせたゴールが生まれた。

190センチのDF町田ら、長身選手がそろいセットプレーは大きな得点源だが、今季ここまで生かしきれずにいた。選手もそれを理解しており「セットプレーからの得点」とよく口にしていた。課題を克服しての勝利に、DF安西は「セットプレーから得点が生まれたのはすごく大きなこと」と強調した。

殊勲の犬飼は9日のACL慶南戦で退場しており、24日の試合に出られない。直近のリーグ戦では守備陣が崩壊して3失点したこともあり、「悔しい思いをしたのでやってやろうと思った」と燃えていた。ミスを取り返すACL含む公式戦7試合ぶりの完封勝利で、常勝軍団のバトンを次につないだ。【杉山理紗】

鹿島・犬飼、Vヘッド&完封!前節ミスから大敗…汚名返上

後半、先制ゴールを決め駆けだす鹿島・犬飼=カシマ

 明治安田J1第8節最終日(20日、鹿島1-0仙台、カシマ)鹿島・DF犬飼が汚名返上を果たした。0-0の後半21分、MF永木の左CKに高い打点のヘディング弾を右隅に突き刺した。センターバックとしてこの1点を守り、3月9日の湘南戦以来の完封。前節のFC東京戦では自身のミスをきっかけに1-3と大敗。「悔しかった。(得点は)狙っていた形だけど、無失点に抑えて勝てたことがうれしい」と笑みを浮かべた。

鹿島 犬飼ヘッド弾&完封 自身出場停止も24日ACLに弾み
[ 2019年4月21日 05:30 ]

明治安田生命J1第8節 鹿島1―0仙台 ( 2019年4月20日 カシマ )


<鹿島・仙台>勝利しイレブンと喜ぶ鹿島・犬飼=中央(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ


 鹿島のDF犬飼が攻守で主役になった。普段から自主練習を行うMF永木からのCKを、打点の高いヘッドで合わせて今季初得点。守備では気迫あふれるパスカットやタックルで公式戦7試合ぶりの完封に導いた。
 前節のFC東京戦は強力2トップにセンターバック2人が個の力で負け、完敗。「あれをミスでそのまま終わるのか、力に変えるのか。今日がその第一歩だった」。センターバックが得点を奪い、1―0で守り切る試合は“ザ・鹿島”。自身と町田は出場停止だが、勝てば1次リーグ突破の可能性がある24日のACL慶南(韓国)戦につながるいい流れをもたらした。

【鹿島】白崎が上々の鹿島デビュー クラブは司令塔として期待、指揮官も「彼の力は必要」
2019年4月20日 22時50分スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ▽第8節 鹿島1―0仙台(20日・カシマスタジアム)

 鹿島はDF犬飼智也のゴールで仙台を1―0で下し、5位に浮上した。ボールを握りながらも決定機を生かせない展開が続いたが、後半21分にMF永木亮太のCKを犬飼が頭で沈めて決勝点を挙げた。

 今季清水から加入し、左MFで移籍後初出場となった白崎凌兵が存在感を見せた。正確なボールタッチと豊富な選択肢で攻撃を活性化。シュートは0本に終わったが、他のサイドMFにはない持ち味を発揮し、上々の鹿島デビュー戦となった。「自分の良さは半分も出せなかった。もっとやれる感覚はあった」と自己採点は厳しかったが、「このクラブのメンバーの頼もしさを感じた。次につながるシーンはあった」と表情は緩やかだった。

 開幕前の負傷で出遅れたが、クラブは2016年まで在籍した日本代表MF柴崎岳(ヘタフェ)以来となる司令塔タイプのMFとして大きな期待を寄せている。「(負傷で出遅れて)彼も思うところがあったと思う。そういったもどかしさをプレーで出し切ってほしい」とピッチに送り出した大岩剛監督(46)は「本人も自信を持ち、チームメートからの信頼も今後さらに得ていくと思います。彼の力は当然(チームに)必要」と語った。

【鹿島】4階記者席まで届く怒鳴り声…決勝弾&完封・犬飼のガラガラ声の背景を「読み解く」
2019年4月21日 7時5分スポーツ報知


先制ゴールを決め笑顔でピッチを駆ける鹿島DF犬飼智也(右、左はDF町田浩樹)

◆明治安田生命J1リーグ第8節 鹿島1―0仙台(20日・カシマ)

 鹿島はDF犬飼智也(25)がCKを頭でねじ込み決勝点で仙台を1―0で下した。フランスに移籍した日本代表DF昌子源(26)に代わる鹿島の若きDFリーダーの成長を、岡島智哉記者が「読み解く」。

*  *  *

 試合直後のヒーローインタビュー。「ありがとうございます!」の第一声から、聞き取りづらかった。犬飼の声はガラガラだった。「ゴールよりも完封がうれしい」という締めの言葉も、やはりかすれていた。ここまでに声を枯らす犬飼は初めて見た。

 昌子を思い出した。声でチームを鼓舞し、試合後は毎度ガラガラ声。不思議と、勝った試合の後ほど枯れていたように思う。ロシアW杯直後、鹿島が昌子の移籍を容認しなかった1番の理由は、「あの統率力の代わりは見つけられない」(クラブ幹部)からだった。加入2年目ながらセンターバック(CB)最年長の犬飼も、ついにその域に片足を踏み入れた。

 1―3で敗れた前節のF東京戦は「CBで負けた試合」だった。犬飼はクリアミスで3失点目に絡んだ以上に、声で状況を変えられなかったことを悔いていた。3失点に関与した相方・東京五輪世代DF町田を修正できず、焦りで攻撃的になるMF陣をただただ見送り、空いたスペースを突かれた。昌子の後釜としては物足りなさすぎる惨敗だった。

 CB出身で、コーチ・監督として昌子と昨夏ベルギー移籍のDF植田直通を育て上げた大岩剛監督(46)は「擁護するつもりはない」と突き放した後に、続けた。「昌子も植田も通った道。逃げたくなる状況かもしれないが、(現実に)立ち向かって力に変えろ」。指揮官のゲキに、見事に応えて見せた。

 会場に集まった1万6844人の歓声を突き抜け、犬飼の怒鳴り声が4階の記者席まで届いた場面が3度あった。紛れもなく「CBで勝った試合」。それでも犬飼は喉あめを差し出したくなるほどのかすれ声で「継続していかないと意味がない」と言い切った。屈辱、無力感、批判を力に変え、犬飼は声を張り上げて鹿島伝統のCB像を体現していく。(鹿島担当・岡島 智哉)

鹿島・犬飼 「得点より、完封の方がうれしい」
毎日新聞2019年4月20日 20時31分(最終更新 4月20日 20時31分)

 ○鹿島1―0仙台●(20日・カシマサッカースタジアム)

 ヒーローインタビューで、鹿島・犬飼の声はかれていた。「得点より、完封の方がうれしい」。センターバック冥利に尽きる1勝だった。

 前節、FC東京のFWに力負けして屈辱の3失点を喫した。犬飼は「感じるものがあった」。前半にピンチもあったがGKの好守でしのぐと声を張り上げ、闘志をむき出しにして苦しい試合を耐える。そして値千金の一発は後半21分。CKで相手ゾーンディフェンスの弱点を狙い、後方から入り込む打点の高いヘディングで虎の子の1点をたたき込んだ。

 清水から昨季加入した25歳は日本代表DFの昌子、植田が抜けた最終ラインを担う。鹿島のセンターバックは秋田、中田浩ら歴代日本代表を輩出してきた「名門」だ。その重圧と戦いながら成長していくのは宿命でもある。

 5試合ぶりの無失点と、チームとして守備は安定しているとは言い難い。だが、連敗して崩れることはなかった。「今後が大事。今日がその第一歩」と犬飼。センターバックは、荒波にもまれて強くなる。【大島祥平】

鹿島、仙台を撃破 J1

鹿島-仙台 後半21分、先制ゴールを決め、両手を広げ声援に応える鹿島・犬飼=カシマスタジアム、鹿嶋栄寿撮影

明治安田J1第8節最終日の鹿島は20日、県立カシマサッカースタジアムで仙台に1-0で勝利を収めた。通算成績は4勝2分け2敗、勝ち点14で5位に浮上した。

優位に試合を進めながら前半無得点だった鹿島は後半21分、永木の左CKから犬飼がヘディングシュートを決めて先制。守備陣は第3節湘南戦以来の無失点を貫いた。

次戦は24日、同スタジアムで行われるアジアチャンピオンズ・リーグ(ACL)1次リーグ第4戦で、慶南(韓国)とぶつかる。(岡田恭平)

仙台戦コメント

「もっともっと攻守において質を上げていけると感じたゲームだった」と手応えを口にする指揮官である。
2列目三人が流動的に動き、相手の守備陣を崩した形になった。
これは想定したものだったのであろう。
聖真・裕葵・白崎に加え最前線の伊藤翔が絡む攻撃は魅惑であった。
今後、更に連携が進めば、素晴らしいハーモニーを奏でるであろう。
また負傷交代した裕葵は「苦しくて苦しくて……」と言いながらも無事を強調する。
これはホッとした。
次戦は問題なくプレイ出来よう。
そして初出場を果たした白崎は、「良さは半分も出せなかったのが正直なところ。もっとやれるという感覚がある」と語る。
この試合のパフォーマンスはまずまずであった。
ジャンピングボレーパスや右サイドでフィジカルを活かして飛び出しキープし裕葵に渡したところなど良いシーンをいくつも演出した。
これから、更に良くなるとすれば大いなる戦力と言えよう。
これからが楽しみである。

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2019明治安田生命J1リーグ 第8節


鹿島アントラーズ:大岩 剛
前節から今節に向けて、非常にいい準備ができたなかでのゲームだった。特に中盤の選手にはいろいろな要望を出したが、前向きにやってくれたことがゲームに出ていた。1-0というスコアだったが、もっともっと攻守において質を上げていけると感じたゲームだった。すぐにACLの試合があるので、しっかり切り替えて臨みたい。

Q. 中盤の選手に要望したことで、具体的にピッチで表現できたことは?

A. ボールを受ける位置、前とのかかわり、攻守の切り替えといったところが非常によくできていた。ただ、得点チャンスを何回か作ったなかで、しっかり決め切ること、ゲームをコントロールすることが必要。自分たちのレベルを上げるためには、もっと質を上げていく必要がある。

Q. 無失点で抑えた守備陣の評価は?

A. クリーンシートで終えたことは非常に評価できる。本人たちも、非常に充実した90分だったと思う。しかし、これは最終ラインだけのことではない。全体がしっかり連動していたからの結果であり、そういうところが評価できるところだと思う。

Q. 白崎選手が移籍後初出場となったが、今後期待するところは?

A. ポテンシャルは非常に高いものを持っていた。しかし、ケガがあって本人ももどかしい時間を過ごしていた。今日の試合を見れば、当然、本人も自信を持っただろうし、今後はチームメートからの信頼も得ていくと思う。チーム力をレベルアップさせていくためには、当然、彼の力が必要。ポジション争いがあるなかで、質の高いチームができていくと思う。引き続き高いパフォーマンスを求めていきたい。



【犬飼 智也】
前節悔しい思いをしたので、やってやろうと思っていた。本当に(失点が)ゼロで終わることができたのはよかった。これからも(失点を)ゼロで終わる試合を増やしていきたい。ゴールを決めることができたのも嬉しいが、何よりも(失点を)ゼロで終われたことがよかった。

【安西 幸輝】
1-0になった瞬間から守備に切り替えて、非常いい勝ち方ができたと思う。(白崎選手との連係面で)少し苦戦すると思っていたが、思っていた以上にうまく崩すことができて、お互いの意図やイメージが共有できたので、次はもっと良くなっていくと思う。湘南戦しか無失点試合がなく、前日にDFの4人で『無失点で抑えよう』と話していたので、それが達成できてよかった。

【小田 逸稀】
前節より長い時間試合に出ることができたので、良かったと思う。今日の試合は、試合慣れのところで、疲れもあり、そこからプレーの質がだんだん下がってきた。試合に慣れていけば、疲れることもなくなってくる。どんどんいろんな経験をしていけば、最後まで行けると思う。

【町田 浩樹】
今シーズン完封した試合が湘南戦しかなかったので、完封できた部分は素直に嬉しい。みんなで常に声を掛け合ってやっていたし、みんな集中してできていた。今日の一試合にとどまらず、これからも続けていかなければいけない。

【白崎 凌兵】
久しぶりの出場だったので、めちゃくちゃ緊張した。自分の良さは半分も出せなかった。周りに助けられたし、チームメイトの頼もしさを感じた。同期の犬飼が決めて勝ててよかった。今後につながるシーンもあったので、イメージを共有して、もっと回数を増やしていきたい。

【伊藤 翔】
ここ数試合、亮太もいいボールを蹴っていたので、なんとか中の選手が決めようと話していた。チームの地力を感じる試合だった。もう1点取れればもう少し楽になったが、0−0で終わりがちな試合のなか、セットプレーで取って勝ててよかった。優勝を目指すなら、どの試合も勝ち点3の価値は高い。

明治安田生命J1リーグ 第8節
2019年4月20日(土)15:03KO
県立カシマサッカースタジアム

[ 大岩 剛監督 ]
前節から今節に向けての準備が非常によくできたゲームだったのではないかと思います。特に中盤の選手にはいろんな要望を出したんですけど、それを前向きにやってくれたことがゲームに出て、1-0でしたけども、もっともっと自分たちが攻守において質を上げていくというゲームになりました。次のACLがありますので、しっかりと切り替えて次に向かいたいと思います。

--中盤の選手への要望というところで、ピッチの上でうまく表現できたというのはどういうところでしょうか?
ボールを受ける位置であったり、前への関わりであったり、そういうところは非常によくできていた。攻守の切り替えも非常に速くできていました。ただ、前半からチャンスを作った中で、それを決め切るところやゲームをコントロールするところの質を、自分たちのレベルを上げるためにもっともっと上げていくところです。

明治安田生命J1リーグ 第8節
2019年4月20日(土)15:03KO
県立カシマサッカースタジアム

DF 39
犬飼 智也
Tomoya INUKAI

ずっと(永木)亮太くんと練習してきたので、こういう試合で点を取れて良かったです。自分たちの責任で前節はやられてしまった。今日はゼロで終われた。チームの力になれたかなと思います。得点より完封のほうがうれしいです。ゼロで終われる試合をもっと増やしたいと思います。みんなでやっていくだけなので勝っていきたいです。

--セットプレーでDFが決めることについては?
それは意識してますし、もっと取りたいと思っています。自分たちが取って、自分たちが守れるCBになりたいなと思います。

--自信につながる?
そうですね。継続しないと意味がないのでここからまたやっていきたいと思います。

MF 41
白崎 凌兵
Ryohei SHIRASAKI

合わなくてもいいからどんどん合わせていこうという話を周りの選手、(土居)聖真くんとか安西(幸輝)としていましたし、そういった中で何回か良いシーンができて、その回数を増やしていける自信になった試合ではあるかなと思います。今日の試合の自分のパフォーマンスは到底満足できるものではないですけど、次につながるシーンというのは何回か出たんじゃないかと思います。

20歳安部裕葵が負傷交代も…鹿島、DF犬飼ヘッド弾で仙台下して5位浮上
19/4/20 16:56


負傷交代した鹿島MF安部裕葵

「苦しくて苦しくて…」鹿島MF安部、局部踏まれて途中交代
19/4/20 18:36


途中交代となった鹿島MF安部裕葵

[4.20 J1第8節 鹿島1-0仙台 カシマ]

 試合終了間際の負傷交代にスタジアムは騒然。だが、取材エリアに現れた鹿島アントラーズMF安部裕葵の表情は普段以上に明るかった。

 今季初のフル出場が近づいた後半41分、安部は味方とのパスワークでエリア内に侵入したが、インターセプトを試みた仙台MF梁勇基との接触で負傷。そのままピッチに倒れ込んだ形となり、同44分、担架に運ばれてピッチを後にした。

 鹿島サポーターが陣取るゴール裏の目前だったこともあり、場内は一時ブーイングの嵐。これからリーグ戦とAFCチャンピオンズリーグとの連戦がスタートする上、U-20日本代表の安部は5月下旬にU-20ワールドカップも控えており、ここで離脱となれば大きな痛手となる。

 しかし、安部は無事だった。実は接触の場面で踏まれていたのは局部。「苦しくて苦しくて……」と当時の痛みを冗談交じりに振り返ったが、歩く姿にも問題はなく、今後のプレーに影響することはなさそうだ。

 この日は他の場面でも相手の厳しいマークに苦しんだが、「僕は昔から削られるキャラなので」と意に介さず。後半途中に受けた危険なファウルについても「避けていなかったら足ごと持って行かれていたけど、力の逃がし方も大事」と余裕を見せた。

 もっとも、前半35分には決定的なボレーシュートを外すなど、今季に入ってノーゴールが続いている。「あれは決まりました。すみません。バウンドを合わせるために滑った(スライディングした)けど練習不足です」。矢印を自らに向け、次のチャンスに照準を合わせる。

(取材・文 竹内達也)

これが“鹿島の伝統”…決勝ヘッドの犬飼「自分たちで取って、自分たちで守れるCBに」
19/4/20 19:15


決勝ゴールを決めた鹿島DF犬飼智也

[4.20 J1第8節 鹿島1-0仙台 カシマ]

 鹿島アントラーズDF犬飼智也は後半21分、セットプレーからのヘディングシュートで今季初ゴールを叩き込んだ。「自分たちで取って、自分たちで守れるセンターバックになりたい」。そんな鹿島の伝統を体現した25歳の決勝ゴールで、アジア王者が5位浮上を果たした。

 移籍1年目の昨季は22試合1得点。唯一のゴールは昨年8月24日、J1第24節磐田戦で記録していた。しかし、これは「大伍さんのゴール」と犬飼。左からのコーナーキックをニアサイドでDF西大伍(現神戸)がフリックし、犬飼は最後に胸の辺りで触っただけというものだったからだ。

 今季は開幕節から8試合連続フルタイム出場中。この日はそんな背番号39にビッグチャンスが立て続けに訪れた。まずは後半8分、MF永木亮太の右コーナーキックにニアで反応したが、フリーでのヘッドは枠外。「(ゴールの場面より)あっちのほうが決められたと思う」と振り返るほどの絶好機だった。

 だが、その後悔を晴らすチャンスはやってきた。後半21分、今度は左からのコーナーキックにファーへ飛び込むと、清水ユースの先輩である仙台MF石原崇兆の上から強烈ヘディングシュート。これがネットを揺らし、自身のJ1通算2得点目が入った。試合はそのまま動かずタイムアップ。犬飼のゴールが今季4勝目を導く決勝点となった。

 試合後、殊勲者となったセンターバックは大勢の報道陣に囲まれたが、喜びは控えめだった。強調していたのは「ゼロで終われたことが良かった」という言葉。前節のFC東京戦では前半30分までに3失点の完敗を喫し、「いつもよりリスクマネジメントを意識していた」という中での一戦だったためだ。

 また、ゴールについても「本当はもっと取りたい」と本音を吐露。「鹿島のセンターバックはみんな日本代表だったし、鹿島のセンターバックが日本のセンターバック。自分もそうなりたいし、鹿島のセンターバックはそう見られるので」。鹿島の伝統を継ぐ者として、今季1つ目の得点にも、今季2試合目の完封試合にも、満足するにはまだ早い。

(取材・文 竹内達也)

鹿島MF白崎が移籍後初出場「頼もしさをすごく感じた」
19/4/20 20:48


鹿島アントラーズMF白崎凌兵

[4.20 J1第8節 鹿島1-0仙台 カシマ]

 清水から今季加入した鹿島アントラーズMF白崎凌兵が待望の移籍後初出場を果たした。「良さは半分も出せなかったのが正直なところ。もっとやれるという感覚がある」。満足のいくパフォーマンスはできなかったというが、今後に期待を持てる一戦となったようだ。

「久しぶりだったのでめちゃくちゃ緊張しました」。J1リーグ戦での出場機会は清水時代の昨季最終節以来、約4か月半ぶり。キャンプ中の負傷で出遅れたことで、鹿島加入後はなかなか出番を得られていなかった。

 しかし、アウェー連戦だったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグ第3節の慶南FC戦、J1第7節FC東京戦で続けてベンチ入り。出場機会はなかったものの戦力としてチームに加わり続けると、仙台戦ではついに初出場初先発のチャンスを与えられた。

 持ち場は清水時代にも担っていた左サイドハーフ。鹿島に入ってからのトレーニングではボランチを任されることが多く、紅白戦で「監督に『行けるか?』と言われた」という程度の練度ではあったが、持ち前の推進力とコンビネーションプレーで攻撃にアクセントを加えた。

「今日の出来は酷かったけど、チームメートに助けられて、このクラブのメンバーの頼もしさをすごく感じた。みんな久しぶりの公式戦ということで、ボールを集めてくれた選手もいたように感じたし、(清水で)同期の犬飼(DF犬飼智也)のゴールで勝てて、周りに助けられた試合だった」。

 白崎は試合後、自身のパフォーマンスに及第点を与えず。だが、その一方で手応えものぞかせた。「周囲とのコンビネーションは試合で合わせて行こうと話していたし、何回かいいシーンはあった。それを増やせていける自信にはなった」。ようやく1試合。この経験を未来へのマイルストーンとする構えだ。

(取材・文 竹内達也)

鹿島が今季2度目の「ウノゼロ」勝利で5位浮上! 仙台は今季6敗目で降格圏を脱出できず
サッカーダイジェストWeb編集部
2019年04月20日



CKから犬飼が打点の高いジャンプヘッドで決める。

値千金の決勝弾を放った犬飼(39番)。鹿島が勝点を14に伸ばした。写真:滝川敏之

ブエノ、鎖骨骨折にて手術へ

鎖骨骨折にて手術を行うブエノである。
これは痛い。
DFラインでは篤人、スンヒョン、ユキ、脩斗が負傷離脱しており、そこにブエノが加わる。
これだけ負傷離脱者が嵩むとやりくりにも支障が来すところ。
この先どのように起用して行くのであろうか。
注目である。

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鹿島最終ラインにまた負傷者…DFブエノが鎖骨骨折、21日手術へ
[ 2019年4月20日 20:45 ]

 鹿島のセンターバック、DFブエノ(23)が鎖骨を骨折していることが分かった。19日に負傷したもので、21日に手術を受けるという。
 チームは24日に、勝てば他カードの結果次第で1次リーグ突破が決まる慶南戦(韓国)がホームで控える。元々ブエノはACL登録外だが、この試合では犬飼、町田が出場停止。スンヒョンも負傷しており、センターバックは高卒ルーキーの関川のみという状況だ。

 鹿島の最終ラインは他に、サイドバックの内田、伊東、山本が負傷離脱している。

Jリーグ 第8節 ベガルタ仙台戦



裕葵の怪我が心配。

安倍裕葵がU-20W杯で狙うもの

U-20日本代表候補合宿に参加した安部裕葵を取材したNumberWebの佐藤氏である。
裕葵の気持ちを伝える。
特に「自分も世界を目指している。この時代はそこを目指すのが当たり前といってもいいぐらいです。日本の先輩が築き上げてくれた環境なので、それぞれが目指すべきだと思うし、自分自身ががんばることで鹿島アントラーズというチームの名前を広めることも可能だと思っています」というコメントは裕葵の今の素直な気持ちを表しておろう。
来月に迫ったU-20W杯にて結果を残せば、今夏の渡欧もあり得る。
もう20年前の満男の時代とは異なることがよくわかる。
そして、その前に今は鹿島の一員として勝利に貢献してくれよう。
U-22日本代表の10番の前に鹿島の10番である。
攻撃の担い手として躍動するのだ。
楽しみにしておる。

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安倍裕葵がU-20W杯で狙うもの。
欧州移籍と「満男さんの代」越え。

posted2019/04/20 08:00


今季から鹿島で10番を背負うなど、経験を積んでいる安部裕葵。U-20代表では中心選手として活躍が期待される。

text by
佐藤俊
Shun Sato

photograph by
Naoki Morita/AFLO SPORT


 ポーランドで5月から開催されるU-20W杯に向け、国内合宿が終わった。

 久保建英をはじめ、数人がチーム事情で参加ができないメンバーもいたため、いわゆる選考合宿にあたる。最終日には全日本大学選抜との練習試合が行われた。

 その試合で良さを見せていたのが鹿島アントラーズの安部裕葵だ。今回集まった選手の中では、所属クラブでレギュラーとしてプレーしている数少ない選手である。

 合宿初日となった14日に安部はFC東京戦に出場しており、翌15日はクールダウンが中心でセットプレーの確認のみ。最終日の練習試合も45分のみの出場に終わった。だが、Jリーグで試合に出ているためか他の選手よりもコンディションが良く、PKでゴールを決めるなど存在感を示した。

 攻撃面での連係が噛み合わず改善までに少し時間が必要には見えたが、安部自身はそれほど不安を感じていないと言う。

「今回初めて会う選手もいるけど、ほとんどが何度もやっているし、どういう特徴の選手なのか分かっているんで、僕の中でプレーの迷いはないです。攻撃の面で僕のアイデアをもっと共有できればいいかなと思いますけど感覚的なものですし、しゃべるだけで解決することもあるので大丈夫です」

 五輪を除く世代別代表では、チーム作りにそれほど潤沢な時間を使えるわけではない。それでもなんとかチームらしくなっていくのは、選手が同世代であり、それ以前からお互いを知っているからである。そして本格的に攻守の連係が密になってチームの完成度が高まるのは、大会に入り試合を重ねてからだ。安部もそれを理解しているので、今から不安がっても仕方ないという思いがあるのだろう。

キャプテンマークを巻いた安部。

 安部はこの日、10番を背負いキャプテンマークを巻いてプレーした。ただ、必要以上に重荷には感じてはいないようだ。

「キャプテンとしては、チームがうまくいかないサイクルに入った時に声を出して、いい流れになるようにやるのが役割だと思うんですけど、みんな精神的にしっかりしているので僕が面倒を見ることはないし、逆に僕が面倒を見てもらうこともある。頼もしい後輩がいるんで、やりやすいです」

 そう言って、どっしりとした落ち着きと余裕のある笑みを見せた。

久保建英の招集は不透明。

 気になるのはメンバー選考だ。

 今回、この世代のエースと目される久保は合宿に参加できなかった。本大会でも、久保が参戦できるかどうかはまだ分からない。この世代の大会は選手が望んだところで、クラブ事情などによって参戦できないこともしばしばある。

 そういう事情を安部も理解している。

「久保くんはうまいですし、プライベートでも一緒にトレーニングしている。そういう選手と一緒にプレーできるのは楽しみですけど、どんな選手が来ても僕がやることは変わらないです」

各国のスカウトが集まるU-20W杯。

 全日本大学選抜との練習試合では、生き残りを賭けた選手がギラギラしたものを見せていた。野心を持つ選手にとって、U-20W杯は重要な大会になる。前回大会で活躍した堂安律がオランダ移籍を実現させたように、若手の「国際見本市」でもある。もちろん安部も、その意識は強い。

「自分も世界を目指している。この時代はそこを目指すのが当たり前といってもいいぐらいです。日本の先輩が築き上げてくれた環境なので、それぞれが目指すべきだと思うし、自分自身ががんばることで鹿島アントラーズというチームの名前を広めることも可能だと思っています」

 さらに今大会は欧州・ポーランドでの開催だ。各国クラブのスカウトが集まることが予想され、活躍すれば海外移籍への道が一気に開ける。

「周囲の選手はモチベーションが上がるかもしれないですけど、僕は変わらない」と安部は話すが、世界を目指している以上、チャンスをモノにしようと静かに気持ちを高ぶらせているに違いない。それはプロサッカー選手であれば当然の欲求だ。

「(U-20W杯は)世界中のいろんな人が注目していますし、若い選手だけでそういう大会を行えるということは楽しみですし、これから未来につながることでもあります。日本代表の若い選手が世界に向けてどういったアピールをするのか、どのくらい力を発揮できるのか、これからの日本サッカー界にとって重要な大会になると思います」

大舞台を前に「普段どおり」。

 その重要な大会で安部は何を見せてくれるのだろうか。

「Jリーグと変わらないです。準備することも試合でやることも一緒ですし、日々の積み重ねだと思っているので、大会でも普段どおりの力が発揮できればいいかなと思います。いろんな面で鹿島というチームで経験させてもらっているんで、その経験値が僕の武器だと思っています。それを代表に還元したいですね」

 チーム内の誰もがその実力を認めてリスペクトすることで、絶対的な存在感を持つ選手が現れることがある。今のU-20日本代表では、久保と、鹿島のレギュラーとしてクラブW杯やACLなどの経験を持つ安部がそれにあたる。実際、チームメイトが安部に一目置いているのは、全日本大学選抜での試合からも見て取れた。

 その安部がどうチームをまとめ、引っ張り、結果を出していくのか。

 ――このU-20W杯の最高位は?

「準優勝ですよね。満男さんたちの代ですよね」

 安部はふっと笑みを浮かべて、そう言った。

 20年前、黄金世代が準優勝した時に生まれ、小笠原満男の薫陶を受けた鹿島の次代のエースが新たな歴史を作る戦いに挑む。偶然とは思えない不思議な縁が、何かを起こす期待をより膨らませてくれる。

鹿島――白崎は「あとはやるだけ」と意気込み

「白崎の先発が濃厚。前線の伊藤の後方で、安部、土居とともに攻撃を形成する見込み」と記すサッカーダイジェストのプレビューである。
トップ下での起用と予想するが、サイド起用の可能性もあるとのこと。
新戦力の起用には心が熱くなる。
負傷にてここまで出番がなかったが、白崎にとっては“開幕戦”と言って良かろう。
ここからチームも巻き返しを図る。
「鋭いラストパス、(的確な)シュートの選択、視野の広さが良さ」を発揮し、勝利に貢献して貰おうではないか。
期待しておる。

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【J1展望】鹿島×仙台|悪い流れを断ち切るため、ともに“アノ選手”を起用か
サッカーダイジェスト編集部
2019年04月19日


鹿島――白崎は「あとはやるだけ」と意気込み


故障者/鹿島=伊東、中村、鈴木、山本、チョン・スンヒョン、内田、ブエノ 仙台=兵藤
出場停止/鹿島=なし 仙台=なし


J1リーグ8節
鹿島アントラーズ―ベガルタ仙台
4月20日(土)/15:00/県立カシマサッカースタジアム

鹿島アントラーズ
今季成績(7節終了時):6位 勝点11 3勝2分2敗 10得点・9失点

【最新チーム事情】
●前節のFC東京戦で曽ケ端、小田が今季の公式戦でともに初先発を記録。
●そのFC東京戦でL・シルバがリーグ戦3試合連続得点。
●16日に三竿が23歳、17日に名古が23歳、18日に平戸が22歳の誕生日を迎えた。

【担当記者の視点】
 前節・FC東京戦で1-3の黒星を喫したチームは、テコ入れを図るために“新戦力”を起用する方針だ。

 開幕時から左足かかとを痛め、長期にわたって離脱していた、今季清水から加入の白崎の先発が濃厚。前線の伊藤の後方で、安部、土居とともに攻撃を形成する見込みだ。

「鋭いラストパス、(的確な)シュートの選択、視野の広さが良さ」と大岩監督が評価するように、パサーで典型的な“司令塔”タイプ。伊藤に近い位置でのプレーが予想されるが、サイド起用の可能性も。白崎は「長かった。やるべきことは練習してきたし、あとはやるだけ」と意気込んだ。

仙台――ついに椎橋が今季初出場へ

ベガルタ仙台
今季成績(7節終了時):17位 勝点4 1勝1分5敗 6得点・11失点

【最新チーム事情】
●左ハムストリングスの肉離れの影響で離脱していた椎橋が全体練習に合流。
●兵藤が右足の違和感で今週の練習を回避しており、今節の出場は厳しい。
●その兵藤の代役は梁、もしくは松下の見込み。

【担当記者の視点】
 公式戦連勝で迎えた前節の大分戦だったが、ミスからの失点もあり、0-2で敗戦。自動降格圏の17位に沈み、依然として苦境が続いている。

 そんななか、左ハムストリングスの肉離れで離脱していた椎橋が先週から全体練習に合流。今節の鹿島戦で今季初出場すると見られる。攻守の要として大きな期待をされていた椎橋の復帰は、チームにとってポジティブなニュースだ。

 ただ、ここまで全試合にスタメン出場していた兵藤が右足の違和感で今週の練習を回避。欠場が濃厚で、代役は梁か松下になりそうだ。中盤の組み合わせはこれまでと異なる顔ぶれになるが、どんな連係を見せてくれるか注目したい。

伊藤翔、必ず決めるという型を作りたいですね

伊藤翔について記すNumberWebの池田氏である。
勉強熱心な様子が伝わってくる。
相手を研究し、海外のストライカーを参考にする。
さすがのセンターFWである。
これから数多くの、そして幾種類ものゴールを決めてくれよう。
楽しみである。

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鹿島・伊藤翔が欠かさぬ予習と反復。
「カバーニ先生」に学び、実践する。

posted2019/04/19 17:00


「和製アンリ」と呼ばれた伊藤翔は今、カバーニに学んでストライカーとして完全開花の時を迎えている。

text by
池田博一
Hirokazu Ikeda

photograph by
J.LEAGUE


 一度だけでなく、二度やればより頭に残る。

 予習の大切さは、学生時代によく聞かされてきたことだろう。これを実践するかしないかで、記憶の定着度が大きく変わってくる。

 今季、鹿島アントラーズに加入して公式戦9試合7ゴール。結果を残す伊藤翔は、常に試合へ向けた予習を欠かさない。

「試合前になるとチームのミーティングでスカウティングビデオを見るのですが、いつも『次はこうなるんでしょ? 知ってる、知ってる』って見ています(笑)。予習って大事なんですよね。

 学校の勉強でもそうだったんですが、塾で最初に授業を受けて、また学校で同じことをやる。2回やったら覚えられるし、頭に入ってくるし、思い出せるんです。反復は大事。回数をこなせば誰でもできるようになる。ただ、それをみんながやらないだけなんです」

対戦相手の試合は90分欠かさず見る。

 いつも次に対戦する相手の直近の試合は、90分を欠かさず見ているという。

「ダイジェストではわからないヒントがたくさんある」

 相手のフォーメーションからディフェンスの枚数、DFの特徴を掴む。一度目に、まず自分の目で90分を見て、頭に入れて考える。二度目は、チームのミーティングで再確認することで、対戦相手のイメージが頭に刷り込まれていく。

 相手の特徴と自分のできることを照らし合わせて、どんなプレーがゴールにつながっていくのかを想像していく。ゴールから逆算して、考えを膨らませ、脳内に定着した相手チームの記憶を整理しながら、試合に臨んでいるのだ。

中京大中京での“3タッチ”練習。

 サッカーを始めてから、すべてのポジションをこなしてきた。FW一本になったのは、中学3年夏からのことだった。

「彼はFWの方が合っている」

 中京大中京高の道家歩監督が伊藤の練習する姿を見て、所属していたクラブチームの監督に、そう進言したことがきっかけとなった。

 その後、同高校へ練習参加をすることになり、ポジションに特化した練習を経験することで、「ここに入れば間違いなく個として成長できる」と確信。卒業後の進路に対して、迷うことなく中京大中京高への進学を決意した。この時期が伊藤自身、「技術的に一番伸びた」と自負する。

「当時、2タッチでやるサッカーが流行っていたんですが、うちの高校では3タッチでした。それをとにかく反復練習したことが、僕にとってはすごく良かった。まずは、ボールを体の正面でしっかり止める。次に、ボールを押し出してパスを出す。最初にボールを止めたとき、どっちにもいける状況を作っておけば相手も対応が難しくなる。プレーの幅が広がりましたね」

アンリ、ベルカンプのDVDを見て。

 試合になれば、とにかく縦への突破を求められた。最初はなかなかうまく抜くことができなかったが、縦への行き方やターンの仕方などを教わり、とにかく反復練習を繰り返した。すると、試合で抜けるようになった。

「プロとして長く経験した今でも、反復練習はめちゃくちゃ重要だと思っています。サッカーは原理原則があって、プレーにもいいプレーの型、悪いプレーの型があることを、高校時代に知りました。その型を作るために反復練習がある。シュートに関しては特にそう。何本蹴ったかというのが大事。もちろん、ただ蹴るだけでは意味がなくて、どこに当てるのか、どういうボールの回転なのか、そこは考えてやらないといけない」

 そんな反復練習を繰り返した時期に手本としたのが、ティエリ・アンリとデニス・ベルカンプだった。

「アーセナルが強かった時代はアンリ、ベルカンプのDVDをめちゃくちゃ見ていました。ブラジルのロナウドが大好きだったので見てはいましたけど、もちろんあのプレーは真似できないし、とにかくうますぎて参考にならない(笑)。あと動き方で言えば、(フィリッポ・)インザーギもよく見ていましたね」

自分がどう動くかを実践する。

 自分の目で見て盗む。その意識は今も強く伊藤のなかにある。何度もトップレベルの選手のプレーを見て、イメージを定着させる。それを次の日の練習で試してみる。その繰り返しだ。

「そういえば、こういうときにこう動いていたけど、ディフェンスはどう動くのかを練習で確認してみたり。それに合わせて、自分はどう動くことができるのかを実践していく。その意味で練習は必要なことだし、“サッカー楽しいな”って思う時間ですね」

 よく見るタイプの選手はストライカー。ルート・ファンニステルローイや今はクリスティアーノ・ロナウド、そしてエディンソン・カバーニを参考にしているという。

「C・ロナウドは、以前のアタッカーだったときよりも、今の方がよく見ます。自分がそのポジションで、世界の選手たちがどういう動きをしているのか、どう点を取っているのかは気になりますね」

カバーニ先生の形を取り入れて。

 最近、見て学んだプレーを練習で試しているのが、カバーニの得意とするパターンだ。

 ペナルティーエリア手前の中央でボールを持った選手から浮き球のラストパスを受け、最後に頭で叩き込んだシーンだった。

「これは自分でもできるなと思ったシーンでした。中盤の選手が浮き球でパスを出そうとしたとき、その落下地点をどこにするかという話で、カバーニは一回うしろに下がるフリをして、自らヘディングをするスペースを作ってから、ディフェンスの前に入ってボールを受けていた。

 相手の前とうしろの2つのスペースがあるなかで、前を選択したんです。2つスペースがあることを把握することが必要だし、そのどちらのスペースを使うのかを考えなさいと。そう“カバーニ先生”がプレーで言っていました(笑)」

理想形はこぼれ球を詰めたゴール。

 得点の理想形は「こぼれ球を詰めたゴール」。相手を抜いたり、空中戦で競り勝ったり、特別な能力がなくても、サボらず詰めることに集中し続ければ、必ずいつか点を取れる。

 一方、高度な技術を駆使しての得点力も持ち合わせる。第2節・川崎フロンターレ戦では、うしろから来たロングボールをピタッと止めてゴールへ流し込み、第4節・コンサドーレ札幌戦では、一対一でGKの動きをよく見てループシュートを決めた。

 伊藤自身、今後はどんなストライカーを目指すのか。

「ひとつ、この形でボールを持ったら必ず決めるという型を作りたいですね」

 試合に向けた予習と練習での反復。理想の選手像を目指して、今日もそれを欠かさない。
プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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