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荒木遼太郎・松村優太、PSM水戸戦帯同メンバー入り

明日のPSM水戸戦の帯同メンバーに入ったルーキーの荒木遼太郎と松村優太である。
今日までJリーグの新人研修に参加しておったルーキー4人は、当然居残りかと思っておった。
しかしながら、二人に関してザーゴ監督は、「先発で使う可能性もある」と明言したとのこと。
これは面白い。
更にザーゴ監督は、「若くて能力のある選手。出場させない限り成長はない」と二人を評す。
新指揮官は実績の少ない選手の起用にも積極的な様子。
若さにてザーゴ・サッカーの戦術を吸収し、一日でも早くの公式戦出場を目指すのだ。
楽しみな若者である。

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鹿島新人松村&荒木「先発で使う可能性も」監督明言
[2020年1月31日20時23分]


高卒ルーキーの鹿島MF松村(左)とMF荒木

鹿島アントラーズのルーキーMF松村優太(18=静岡学園)と荒木遼太郎(18=東福岡)が、1日のプレシーズンマッチ水戸戦(K’sスタ)のメンバーに入ったことが31日、分かった。2人は同日までJ新人研修のためチームを離れていたが、指揮官は戻ってきた2人の調子次第で「先発で使う可能性もある」と明言した。

期待の新星にいきなりチャンスが巡ってきた。ザーゴ監督は2人のメンバー入りを認めて「若くて能力のある選手。出場させない限り成長はない」と、実戦の中で成長を促す方針を明かした。4季ぶりのルヴァン杯1次リーグ参加も決まっており、負傷中のFW染野(尚志)らを含めた高卒ルーキーの出番は早そうだ。

これまでの練習で、2人は存在感を放ってきた。スピード自慢の松村は、選手権優勝を引っさげて鹿島入り。ビルドアップ練習では、群を抜く快足で異彩を放っていた。荒木は正確なシュートやパスが持ち味で、練習を見ていたチーム関係者が思わず「うまいね」とつぶやくほどだった。

ザーゴ監督は「個人の戦術理解度の仕上がりを確認する」と話しており、28日のACLプレーオフから11人全員を入れ替える可能性もある。ACL敗退の衝撃に負けず、鹿島は着実にチームの構築を進めている。【杉山理紗】

トゥールーズ・昌子源、鹿島でのJ1復帰を探ったが折り合わなかった

昌子源の移籍について報じる時事通信である。
代理人と思われる”関係者”への取材から記事を起こしておる。
既にガンバへの逆オファーについてガンバの強化部長からのコメントで報じられておったが、ガンバに話を持って行く前には鹿島に持ちかけておったことが伝えられる。
しかしながら、「鹿島でのJ1復帰を探ったが、条件面で折り合わなかった」と破談になっておった。
これでは、他に縁のあるガンバに行こうとするもの理解は出来る。
また、神戸も興味を持っており、今冬のJリーグ復帰は規定路線となろう。
昌子にはまだまだ欧州にて活躍して欲しかったので、少々残念である。
また、1億円という移籍金は格安と言わざるを得ない。
それでも、鹿島との条件が合わなかったことや、ガンバが即決しておらぬことには、何かしら理由があろう。
昌子は今年、どのクラブでプレイするのであろうか。
注目である。

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昌子がG大阪移籍へ 1年でJ1復帰―18年W杯日本代表
2020年01月31日20時32分

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会日本代表DFの昌子源(27)が、フランス1部リーグのトゥールーズからJ1のG大阪へ完全移籍することが31日、関係者への取材で分かった。昌子は鹿島でのJ1復帰を探ったが、条件面で折り合わなかったという。他にJ1神戸も獲得に興味を示していたとされる。
 昌子は昨冬に鹿島を離れ、トゥールーズと2022年6月まで契約を締結。昨季はリーグ戦に18試合出場したものの、今季は度重なるけがに苦しみ出場はわずか1試合にとどまっていた。出場機会に加え、フランスよりも優れた医療、リハビリ環境を求めて日本復帰を決断した。G大阪は、トゥールーズへの違約金が必要になる。
 神戸市出身の昌子は、G大阪の下部組織を経て、鳥取・米子北高から11年に鹿島入り。18年W杯では、センターバックで主力として3試合に出場し、日本の16強入りに貢献した。

佐々木翔悟に期待

PSM水戸戦に向けた前日練習を行う佐々木翔悟である。
明日は出場するであろうか。
得意の左足で一発ぶち込んで欲しいところ。
今季は、永戸と杉岡と左SBの大型補強があり、脩斗も復帰しておるためポジション争いは熾烈である。
翔悟はには是非とも躍動して欲しい。
顔面偏差値を大幅に上げる佐々木翔悟の活躍を楽しみにしておる。

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水戸戦前日練習


いばらきサッカーフェスティバル2020 水戸ホーリーホック戦を明日に控え、ミニゲームやクロスからのシュート練習などで最終調整を行いました。

兵役で鹿島を去る韓国人通訳の物語 猛勉強で得た日本語、プロ諦め選んだ通訳での葛藤と奮闘

鹿島を退団するヨンハ通訳について記す報知新聞の岡島記者である。
ヨンハさんの事が深く伝わる素晴らしいコラムである。
兵役のために帰国することとなったが、ヨンハさんが語るように再び鹿島に戻ってきて欲しい。
ありがとうヨンハ。
お元気で。

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兵役で鹿島を去る韓国人通訳の物語 猛勉強で得た日本語、プロ諦め選んだ通訳での葛藤と奮闘
2020年1月31日 17時1分スポーツ報知


兵役のため鹿島を退団したキム・ヨンハ通訳(右)

 鹿島のキム・ヨンハ通訳(27)が、兵役のため3年間の職務を終えて韓国に帰国した。サッカー留学で来日し、猛勉強で手にした日本語。プロの夢を諦められず、1度は断った通訳の仕事。葛藤と奮闘、兵役後のキャリアプラン…。鹿島に尽くした27歳に迫った。

*  *  *

 韓国の高校を卒業後、サッカー留学で山梨学院大に入学した。話を持ちかけられた1週間後にはもう来日していた。サッカーをするためだけに、海を渡った。

 下準備も何もない状態。語学の壁は高かった。それでも「サッカーは人を動かさないと楽しくプレーできない」と厳しい練習との両立で日本語の習得に励んだ。

◆授業、復習、居残り見学

 「朝6時起きで1時間走ってから大学で朝食を食べ、自転車で(日本語の)塾に行って。9時から12時40分までが授業。大学に戻って、練習して、そこから復習の時間。最初の2年間はその繰り返しでした」

 当時のサッカー部は能力別にA~Dまでの4チーム構成。Aチームだったヨンハ通訳は、練習後も帰宅せず、B~Dチームのトレーニングを熱心に見つめた。「みんながどんな日本語で指示を出しているのか。ずっと座って聞いていました」

 ACLの韓国遠征の際、韓国のスタッフから「韓国語のやたら上手な日本人」と勘違いされるという。所作や話し方、物腰の低い態度が日本人に見えるらしい。本当は「日本語のやたら上手な韓国人」なのだが。

◆1試合限定だったはずの通訳

 大学4年時、プロ入りを目指しJクラブの練習に参加していた頃。プロのオファーは届かなかったが、鹿島から通訳で誘われた。来日4年目とは思えない語学力、人間性が評価された。だが断った。プロになることしか考えていなかった。

 鹿島の熱意に負け、1試合限定で通訳を手伝うことになった。そこで出会ったのが、勝利のみが許され、勝つために全てを捧げる鹿島の選手・スタッフだった。心が動いた。「試合前日のミーティングルームで自己紹介をして、みんなの顔、雰囲気を見て、決めました。いろいろな経験ができると思いました。『人』で決めましたね」

◆「僕のせいじゃないかと…」

 24歳の若さで常勝軍団の通訳になった。コーチミーティングや契約更改にも参加する責任ある職業。気苦労も多かった。「けがもあり、(GKクォン)スンテさんがレギュラーを取り返せずに1年が終わってしまった。自分が迷惑をかけているのかなって思いました。能力を発揮できなかったのは僕のせいじゃないかと…」

◆内田「3人の韓国人のために」

 翌18年、クォンスンテは定位置を奪った。チームもACLで優勝。準決勝水原(韓国)戦前の記者会見では、内田篤人が「3人の韓国人のために絶対勝つ」とスンテ、チョンスンヒョンの両選手にヨンハ通訳を加えて誓った。「胸が熱くなりました」と感激した。

 けが人続出で選手が不足し、紅白戦に入ることもあった。小笠原満男からは「スタッフとか関係ない。遠慮するな」、ジーコからは「やられるな。むしろ削れ」と言われた。プロにはなれなかったが、自分の本職だったボランチで小笠原とコンビを組み、自分のパスで西大伍がサイドを駆け上がった。「自分のせいでレベルが落ちてはいけない。必死でしたが本当に楽しかったです」と振り返る笑顔はサッカー少年そのものだ。

◆「できれば鹿島に戻って…」

 兵役はおよそ2年間。その後のキャリアは…。「その時の流れやタイミングはわかりません。でもできれば鹿島に戻って、また何か貢献できればと思っています。やっぱり国内タイトルが取れなかったのが心残りなんです―」

*  *  *

 1月29日。帰国を翌日に控えたヨンハ通訳は、いつも通りグラウンドにいた。ゴールを動かし、球出しを手伝い、汗だくの選手にタオルを渡し、ミニゲームで線審を務めた。

 3年間こなしてきたサポート業を最後までやり遂げたヨンハ通訳と、誰もいないグラウンドで少々立ち話。別れ際に「また会おうぜ」と“軽く”頭を下げて両手で握手を交わすと、予想外のことが起きた。「ゴツンっ」と頭同士がぶつかった。

 ヨンハくん、丁重に頭を下げすぎです。日本人よりも日本人じゃないですか。どうかお元気で。(岡島 智哉)

ザーゴ監督、ボランチ熱血指導

PSM水戸戦に向けた前日練習を取材したニッカンスポーツである。
ボランチの4人に熱血指導したと伝える。
メルボルン戦で垣間見えたザーゴ・サッカーに於いて、ボランチの存在が非常に重要であることは明らかであった。
攻守に頭を使うことが求められる。
ザーゴ監督求める動き・プレイを体得し、チームの骨格となっていくのだ。
ザーゴ・サッカーの完成を楽しみにしておる。

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鹿島ザーゴ監督が要のボランチ熱血指導 3冠へ構築
[2020年1月31日16時40分]


ビルドアップの練習中、身ぶり手ぶりで説明をするザーゴ監督(中央)


ビルドアップの練習中、MF三竿(左)らボランチの選手を集めて指示を出すザーゴ監督(左から2人目)



鹿島アントラーズのザーゴ監督(50)が、ボランチの4選手を集めて熱血指導した。

プレシーズンマッチ水戸ホーリーホック戦(2月1日、K’sスタ)を翌日に控えた31日、鹿嶋市内で練習を行った。監督自身が「最も難しい」と話すビルドアップの練習中、MF三竿、小泉、永木、レオ・シルバのボランチ4選手をピッチ上で集めて、プレッシャー下でのポジショニングについて熱弁。時間は3分ほどと短かったが、チーム戦術の要となるボランチに、決まり事を細かく落とし込んだ。

ビルドアップ練習では、ボランチを経由してワイドに展開する流れを何度も確認した。MF永木は「監督には常日頃から、ボランチの2人がこの戦術における中心になると言われている」。MF小泉は「去年より、ボールを持つことは言われている。そのためにはボランチがどんどん受けて、ゲームを作っていかないといけない。難しいこともあるかもしれないけれど、どんどんトライしていければ」と話した。

28日のACLプレーオフでも、敗れはしたがザーゴ監督が目指すサッカーの形は見えた。永木は準備期間が短かったことをふまえて、「もちろんまだ未完成で、うまくいかないところはたくさんあると思うけど、それは正直しょうがない。試合を重ねたら、お互いのポジショニングの位置取りだったり、オートマチックに動けるようにはなると思うので、試合を重ねていくことが一番」。ザーゴ監督も「足りなかったのは得点だけで、他では相手を圧倒していた。いきなりうまくいくことはないので、少しずつやっていければ」と、目指すサッカーに揺らぎはない。慌てることなく、国内3冠に向けてじっくりとチームを構築していく。

言い訳を振り払って向き合う敗北の理由

ACL敗退を喫した内田篤人を取材したフットボールチャンネルの藤江氏である。
悔しさを伝えてくれる。
「内容は良かった」は鹿島では通用しない。
しかしながら、多くの決定的チャンスを作り出し、枠内にシュートを収めながらもゴールに至らなかった。
これもサッカーと言いたくもなる。
場内も試合後のブーイングが沸き起こらなかったことにも、サポとしては納得出来る。
ただ、選手を湧き立てる言葉が欲しかったのは篤人側の方にあった様子。
「燃え尽き症候群」を払拭させるのだ。
そすて、今年は国内の戦いに集中することとなったが、我らは大きな声援をチームに送る。
お互いに盛り上げて勝利を積み重ねていこうではないか。
重要なシーズンである。

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内田篤人はACL敗退に何を思う。「一発勝負に強かった」鹿島アントラーズが恐れているのは…【この男、Jリーグにあり/前編】
鹿島アントラーズは28日、AFCチャンピオンズリーグ・プレーオフでメルボルン・ビクトリーと対戦した。54分に失点した鹿島は0-1で敗れ、グループステージ出場を逃している。元日に天皇杯決勝を戦ったチームとザーゴ新監督に与えられた準備期間はあまりにも短かった。それでも、戦況をベンチで見守ったDF内田篤人は常勝チームで戦う矜持と、久々に本戦出場を逃した無念さを露わにした。(取材・文:藤江直人)

2020年01月31日(Fri)10時35分配信
text by 藤江直人 photo Getty Images

内田篤人が露わにした喪失感


【写真:Getty Images】

 セピア色になりかけている記憶を必死に検索した。自分が在籍したシーズンで、鹿島アントラーズがAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の本大会に出られなかったことはあったのか。フィールドプレーヤーでは最古参となる31歳、内田篤人が弾き出した答えは残念ながらちょっとだけ違っていた。

「ACLに出ていない年、オレ、知らんもん。一回あるぐらい、かな。ほとんど出ているからね」

 正確には内田が清水東高から加入した2006シーズンと、いま現在も背負う「2番」を元日本代表の名良橋晃から引き継いだ2007シーズンに、アントラーズはACLを戦っていない。いずれも前年のリーグ戦における成績が振るわず、上位に与えられる出場権を手にできなかったからだ。

 一転して2007シーズンからは、前人未踏のリーグ戦3連覇を達成。必然的に内田も2008シーズンから3年連続でアジアの舞台にも立ち、ブンデスリーガでプレーした約7年半の歳月をへて復帰した2018シーズンに、アントラーズは悲願のアジア王者を獲得。昨シーズンもベスト8へ進出した。

 特に直近となる過去2シーズンの残像が、強烈に焼きついているからこそ喪失感も大きい。本大会へストレートインすることができず、プレーオフに回った今シーズン。ホームにメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)を迎えた28日の一発勝負で、アントラーズはまさかの苦杯をなめさせられた。

「いままでもそうしたなかで勝ってきた」

 相手の約3倍となる17本ものシュートを放ち、そのうち13本を枠内に飛ばしながらゴールネットを揺らすことができない。相手ゴールキーパーの美技に防がれるたびにMF土居聖真が、名古屋グランパスから加入したMF和泉竜司が、新外国人のFWエヴェラウドが天を仰いだ。

 54分にはまさかの形から失点を喫した。昨夏まで浦和レッズでプレーしたFWアンドリュー・ナバウトが放ったシュートが、ブロックへ飛び込んだ新加入のDF奈良竜樹の足にヒット。コースを変えた一撃は、守護神クォン・スンテの頭上を越えてゴールに吸い込まれた。

「(次へ向けて)気持ちを切り替える、というものじゃない。そんなに簡単なものじゃないから」

 冷たい雨が間断なく降り続くなかで、失点を挽回できないまま終えた90分間をベンチで見届けた内田が振り返る。ややぶっきらぼうな口調が悔しさと、本大会の舞台に立つことなくACLを制覇する可能性を失った無念さを際立たせる。昨シーズンに小笠原満男から引き継いだキャプテンを、今シーズンからは23歳のMF三竿健斗へ託した内田はさらに言葉を紡いでいる。

「先に点を取りたかったよね。しかも、早いうちに。みなさんも感じたかもしれないけど、試合が始まって15分、20分で、レベル的には負けるような相手ではないと思った。ただ、よく言っていることだけど、チャンスがいっぱいあるのに点が入らない試合は負けちゃう。それでも、そういう試合だった、では片付けられないんだよね。新チームが立ち上げられた直後と言っても、いままでもそうしたなかで勝ってきたわけだからね。特にウチは一発勝負に強い、と言われてきたチームなので」

新指揮官に与えられた時間はわずか12日間

 ヴィッセル神戸の前に一敗地にまみれ、ACLのプレーオフへ回ることが決まった元日の天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝をもって、2017シーズンの途中から指揮を執ってきた大岩剛監督が退任。現役時代は柏レイソルでプレーした経験をもつ、ザーゴ監督にバトンが引き継がれた。

 もっとも、初陣となるACLプレーオフへ向けて、50歳のブラジル人指揮官に与えられた時間は20日間だった。天皇杯決勝から中6日という異例のスケジュールで新体制をスタートさせたが、初日に汗を流したのは昨シーズンのプレー時間が少なかった選手と、新加入選手だけだった。

 天皇杯決勝までフル稼働した主力選手たちと故障がちだった内田には、選手統一契約書に「最低限の期間」として明記されている2週間のオフが与えられた。合流したのは宮崎市内での合宿が大詰めを迎えていた16日。全員がそろってからわずか12日間で、実戦形式の練習をほとんど行っていない状況を踏まえれば、準備期間が十分だったとはさすがに言えない。

 初さい配を振るったザーゴ監督はメルボルン戦へ、6人の新加入選手を先発として送り出した。前出の和泉、奈良、エヴェラウドに、永戸勝也と広瀬陸斗の両サイドバックとMFファン・アラーノ。新戦力のパフォーマンスが決して悪かったわけではない。

 昨年12月7日の明治安田生命J1リーグ最終節をもって、オフに入っていた日本人選手たちは、再三にわたって右サイドからクロスを供給した広瀬を筆頭に新たな可能性を示した。28歳のエヴェラウドは高さと強さを、23歳のアラーノは後方の広瀬らと決して悪くはない連携を見せた。

「一番恐れているのは…」

「勝っていれば評価は全然違っていたと思うけど、自分としては昨シーズンの後半戦よりはよかったと思っている」

 一時は4冠独占の可能性を膨らませながら、勝負どころの秋以降に失速。天皇杯決勝を含めて不甲斐ない戦いを演じ、結局は無冠に終わった昨シーズンの終盤戦よりも可能性を感じさせたと、1996年から強化の最高責任者を務める鈴木満取締役フットボールダイレクターは努めて前を向く。

 ただ、他のJクラブの追随を許さない20個ものタイトルを獲得し、いつしか常勝軍団と呼ばれたアントラーズを縁の下で支えてきた鈴木ダイレクターは、こんな言葉をつけ加えることも忘れなかった。

「やっぱりメンタルもフィジカルも選手間でバラつきがある点が、チーム全体の集中力みたいなところにつながっていかない」

 昨シーズンだけでなく、リーグ戦と天皇杯の二冠を獲得した2016シーズンからアントラーズはフル稼働してきた。2017シーズンは最終節で連覇を逃して精神的なショックを長く引きずり、2018シーズンもFIFAクラブワールドカップを戦った関係で最も遅くオフに入ったチームとなった。

「一番恐れているのが、ずっと主力で出場してきた選手たちの気持ちが燃え尽き症候群というか、なかなか高ぶってこないような状態に少しなってきていること。何年もこういう状況になっていると必ずどこかにしわ寄せがくるし、昨シーズンもけが人が続出した時期があったので」

 チーム全体での始動を遅らせてまでも、主力選手たちにあえて2週間のオフを取らせた理由を、鈴木ダイレクターはこう説明する。半ばぶっつけ本番でもACLプレーオフで勝てれば、と抱いていた淡い期待は脆くも崩れ去ってしまったが、準備期間の短さを問われた内田はおもむろに首を横に振った。

(取材・文:藤江直人)

内田篤人は「準備期間が短かった」とは思わない。言い訳を振り払って向き合う敗北の理由【この男、Jリーグにあり/後編】
鹿島アントラーズは28日、AFCチャンピオンズリーグ・プレーオフでメルボルン・ビクトリーと対戦した。54分に失点した鹿島は0-1で敗れ、グループステージ出場を逃している。前編で鈴木満取締役フットボールダイレクターは「昨季の後半戦よりはよかった」と前を向いたが、DF内田篤人は準備期間の短さを否定した。そして、敗北の理由に向き合い、自身の不甲斐なさを悔いた。(取材・文:藤江直人)

2020年01月31日(Fri)10時36分配信
text by 藤江直人 photo Getty Images

「最後の精度」で片づけてはいけない


【写真:Getty Images】

「準備したから勝てるか、と言われたらわからない。勝負ごとだし、勝てる確率は上がるかもしれないけど。それに、監督が代われば戦術とかも変わるし、使いたいタイプの選手も変わる。それでも、準備期間が短かったとはオレは思わない。キャンプもしているわけだからね。それに主力選手と言っても、シーズンが終わるころにはウチには主力なんていないわけだからね」

 言葉を補足すれば、主力なんていないとは、イコール、所属する全員がアントラーズイズムを体現できる――を意味する。黎明期から受け継がれてきた、言い訳が許されない常勝軍団の掟を誰よりも理解しているからこそ、日本サッカー界でよく言われる、負けたときの理由づけにも難色を示した。

「チャンスはあったよ。それはあるよ。(相手が)オーストラリア(のチーム)だもの。そう思いませんか? そこをやっぱり最後の精度、という言葉で片づけちゃうのかな、と。日本代表でもよく言われるじゃない。最後(のところ)が、とか」

 再び言葉を補足すれば、決してメルボルンへのリスペクトを欠いていたわけではない。たとえ新戦力が数多く起用された状況でも、クラブとして積み重ねてきたものを出せば負ける相手ではなかったと、ピッチの上でその役割を果たせなかった不甲斐なさを含めて内田は伝えたかったのだろう。

「ザックが来たときは…」

「オレは試合に出ていないから、どうこう言うつもりはないけど。でも、自分たちが今後どのようなリアクションを見せていかなければいけないのかを、オレたち出ていない選手がやらなきゃいけない」

 リードを許しながらも、交代枠をひとつ残してアントラーズは敗れている。FW伊藤翔とMF白崎凌兵の他に、攻撃的な選手がリザーブにいなかったという事情もある。それでも、自分や永木亮太、最年長の曽ヶ端準、ベンチに入らなかった遠藤康らが常日頃から背中を、どんな状況でも敗北の二文字を拒絶するアントラーズの伝統を、ザーゴ監督が掲げる戦術に融合させていかなければいけない。

 指揮官が代わったばかりという事情もあり、夏場までは何とかやり繰りしながら、秋以降に勝負をかけられるチームになればと、鈴木ダイレクターも今シーズンに対してはある意味で覚悟を決めている。確かに手探りで戸惑いもあるが、そうした状況に甘えてはいけないと内田は力を込める。

「特に外国人の監督だし、そこは(要求を)守らなきゃというか、思い切りがなくなることが日本人選手にはあると思う。だから(日本代表に)ザックが来たときなんかは、最初はやっぱり、という感じだったから。オレは海外に出ていたから、そこはわかっているけど」

 日本代表の指揮官が岡田武史監督から、イタリア人のアルベルト・ザッケローニ監督に代わった2010年の秋以降もチーム内に戸惑いが生じたと、内田はおもむろに思い出した。海外で外国人監督のもとでプレーしている選手たちのように、新監督の戦術をいち早く理解した上で、失敗を恐れることなく実戦のピッチで体現していく勇気と覚悟がいまこそ必要になってくる。

「ブーイングじゃないというのが悲しい」

 あまりにも短いオフ。監督を含めた首脳陣の刷新。そして、過渡期にあるチームを物語るように12人もの選手が放出され、新たに11人が加わった陣容。昨夏に安部裕葵(FCバルセロナ)ら、3人の主力がヨーロッパへ移籍した状況を含めて、難しい時期にあると察したからか。4冠独占の可能性が早くも潰えたアントラーズに対して、サポーターはブーイングを浴びせなかった。

 批判されるのを覚悟の上で試合後の挨拶へ向かった内田は、降り注いできた拍手と声援に「ブーイングじゃない、というのが悲しいね。あれっ、という感じで」と神妙な表情を浮かべた。

「厳しい目であってほしいというか。いままでもそうやって見られて育ってきたからね。オレもそうだったし、他の選手も。負けて頑張れよと言われるチームじゃなかったよな、というのがちょっとね。それを今日、そういうふうになっちゃったのが本当に申し訳なくて」

 大雨のなかを駆けつけたサポーターへ逆に気を使わせてしまった結果に、内田は心のなかで頭を下げた。ACL本大会出場を逃したことでグループリーグから登場する、来月16日の名古屋グランパスとのYBCルヴァンカップへ。そして、敵地でサンフレッチェ広島と対峙する同23日のリーグ開幕戦へ。クラブとサポーターが一体となって妥協を許すことなく勝利を、そして捲土重来を期す戦いが始まる。

(取材・文:藤江直人)

【了】

メルカリ✕アントラーズ

動画配信サービス・Paraviによる小泉社長と鈴木秀樹マーケティングダイレクターへのインタビューである。
『日経STARTUP X』という番組の性質上、ビジネス的な側面を秀樹さんが良く応えてくれる。
鹿島の経営マインドが良く伝ってくる。
ヘタを打つと即潰れる可能性を秘めているベンチャー的なクラブであることで、他の日本のクラブとは一線を画しておる。
メルカリが親会社になったことで、ベンチャー×ベンチャーとなり鹿嶋周辺にも影響を及ぼすようになっていく。
このクラブが更に新化する姿を観ていきたい。
楽しみである。

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メルカリ✕アントラーズ、小泉氏のゲームプラン
2020.01.24

「スタートアップ」が未来を創る――。話題のスタートアップや、イノベーティブな起業家をいち早く取り上げる「ビジネスにスグ効く」経済トークショー『日経STARTUP X』。PlusParaviでもテキストコンテンツとしてお届けする。

メルカリは2019年、サッカーJ1の鹿島アントラーズの経営権を取得した。サッカークラブの経営権を巡っては、RIZAPグループが2018年4月に湘南ベルマーレ(神奈川県平塚市)の経営権を、サイバーエージェントが同年10月にFC町田ゼルビア(東京都町田市)の経営権をそれぞれ取得。ITや新興企業の経営参画の動きが相次いでいる。メルカリは鹿島を舞台にサッカーだけでなく地域も巻き込んだ壮大な実験に取り組む。小泉文明会長が描く未来を聞く。


瀧口:今日の日経STARTUP Xは特別企画です。今回は茨城県鹿嶋市にあるカシマサッカースタジアムにやってきました。いつもはオフィスからお届けしておりますが、今日は特別にスタジアムからお届けします。

村山:広いところで気持ちがいいですね。

瀧口:しかも大型ビジョンに「日経STARTUP X」のロゴまで付けていただいて。

村山:おそらく日経STARTUP X史上最大のロゴ表示ですよね。

瀧口:ありがとうございます。

瀧口:ではゲストのお二人をご紹介させていただきます。メルカリの会長で鹿島アントラーズFC代表取締役社長でいらっしゃる小泉文明さんです。よろしくお願いします。

小泉:よろしくお願いします。

瀧口:そして元サッカー選手で現在はアントラーズFCマーケティングダイレクターを務めていらっしゃる鈴木秀樹さんです。鈴木さん、よろしくお願いします。

鈴木:よろしくお願いします。

瀧口:今日はあいにくの雨ということで芝生の様子は見られないんですが、レアな様子が見られますね。あれは何をしているところなんでしょうか。

鈴木:今養生中ですね。気温が下がっているので。

瀧口:あのピンクのライトは何でしょうか。

鈴木:あれは太陽光と同じ成分の光を当てて成長を促進させている状況です。

瀧口:こういう所はなかなか見られないですから貴重ですね。

村山:ハイテクな感じがしますね。

瀧口:ではお二人にはこの後たっぷりお話を伺っていきます。よろしくお願いします

瀧口:さて改めてどうぞよろしくお願いします。村山さん、鹿島アントラーズと言えば国内三大タイトルだったりアジアチャンピオンズリーグ合わせて50リーグの中で最多優勝記録を持っている強豪チームですよね。

村山:代表的なチームですよね。

瀧口:そこの経営権をメルカリが昨年夏に取得したということで、これはかなり大きなニュースでしたよね。

村山:有名な者同士が一緒になるということですからそういう意味でもインパクトありましたし、逆にどういう化学反応が起きるのかなってみんなを期待させる組み合わせでもあるんじゃないかと思いますね。

瀧口:そのあたりもお話伺っていきたいと思います。まず小泉さんは昔から鹿島アントラーズというチームに思い入れを持たれていたと伺いましたが、最初の思い出というのは。

小泉:父が鹿嶋市の隣町出身で、子どもの頃からよくこの周辺に遊びに来ていたんですね。ちょうど中学校1年生の時にJリーグができて、初めてこのスタジアムに遊びに来たらすごく熱狂的で。それでファンになったことがきっかけですね。

瀧口:まさか自分がそのチームの経営をすることになるとは。

小泉:そうですね。いまだにそこはちょっと自分でもピンと来ていないというか、まだまだ実感ないですけれども。

瀧口:いつかそういうことができたらいいなという思いが漠然とあったんでしょうか。

小泉:そういうわけではないですけど、テクノロジーが進化していてエンターテイメントがテクノロジーと掛け算して大きな産業になっていくだろう、今後インターネットとの相性も良くなっていくだろうという中でいうと、サッカーをはじめとするスポーツのコンテンツは相性がいいなとは思っていたので、スポンサーシップの関係から今回のM&Aになったというのは、テクノロジーを追ってきた者としてはこうなったというのがある程度見えていた気がします。

瀧口:なるほど。そして鈴木さんですが、鈴木さんはアントラーズの前身だった住友金属工業時代に選手としてチームに入られたと伺っていますが、選手として活躍された後に経営の方に入られたと。

鈴木:そうですね。立ち上げから。

瀧口:ずっと鹿島のチームを支え続けていらっしゃったということですね。

鈴木:はい。年だけは。

瀧口:そんなことないです(笑)。どのようにチームの運営に関わってこられたんでしょうか。

鈴木:私自身はずっと事業畑ですから、チケットの販売からスポンサーなど、主に収入のところをずっとやってきています。

瀧口:そしてそんなお二人が出会われたお話を伺いたいんですけど、メルカリは2017年からアントラーズのスポンサーをされていたということですが、その頃からのお付き合いということでしょうか。

小泉:最初に私が柴崎岳選手と知り合う機会があって、試合見に来てくださいよと言われて来た時に初めてお会いさせていただきました。そこで「今後テクノロジーでフットボールももっと変わらなきゃいけないよね」ということで「何か面白いこと一緒に何かやりませんか?」ということになりました。僕らも会社を作って2、3年目くらいだったので、当時は女性がユーザーとして多かったので、男性ユーザーもしくは40、50代くらいのユーザーをしっかり獲得していきたいなと思っていて、ある意味アントラーズの持っているアセットと相性がいいなと思ったので、そこで一緒になることになりました。

瀧口:鈴木さんは最初に小泉さんに合われた時の印象はどうでしたか?

鈴木:いわゆるネット企業の社長さんって、カリスマ性があったり、強いものがあったりするイメージじゃないですか。それがまったく覆されて。

瀧口:覆されたんですか。

鈴木:人の話をよく聞けるし、ある意味リベラルだし、スポーツだけじゃなくいろいろなものを見ている。その時は割と衝撃的でした。

瀧口:なるほど。同じ目線で話せる相手だなと思われたということでしょうか。

鈴木:そうですね。プロスポーツの周辺環境がだんだん変わってきている中で、いわゆるメーカーがプロスポーツを支えていけるかどうかという疑問を実は僕も持っていて。その時に小泉さんの考え方と、将来はやはりこの業種だよねというところが握れたというところですね。

瀧口:それはこの2017年からスポンサーをされていて、2019年のタイミングに経営権を取得されたというのは、どういう背景があったんですか?

小泉:ずっとスポンサーとして話していく中で、DAZN(ダゾーン)さんが入ってきて、賞金であったりお金の面も変化があって、選手もヨーロッパに移籍があったり、サッカーを取り巻く環境の中でダイナミックな変化があって。今までの親会社であられた日本製鉄さんとの話の中で、私たちのような"toC"のサービスをやっている会社でありテクノロジーを持っている会社がやった方が、アントラーズの企業価値というか、今後発展していく上ではそれがベストだろうということで経営権を交代することになったんですね。

村山:プロ野球のチームを経営しているところはたくさんあるじゃないですか。そういう意味では野球もメルカリのユーザー層を広げていく意味では可能性があったのかなと思うんですが、そこでサッカーにしたのはグローバルで見るとやはりサッカーなのかなということからでしょうか。そこはいかがですか?

小泉:グローバル目線は当然ありましたね。コンテンツとしては若い人達も野球と同じように多くの人が見ているコンテンツだし、今回サイバーエージェントさんも町田ゼルビアを買収したり、かなりネット企業がサッカーに増えてきてはいますので。テクノロジー系にいるとエンターテイメントであるとか、リアルなビジネスがテクノロジーでかなり変わってくるんじゃないかなと。

地域に根ざしているJリーグというのはある意味ローカルなところで、フットボールビジネスではない地域に根差したビジネス、これをテクノロジーで変えていこうというと、サッカーチームが持っている地域との連携というのはむしろ強いんじゃないかなと思います。

瀧口:小泉さんは今までずっとIT企業をやって来られて、スポーツビジネスというのはもちろん初めてだと思うんですけど、入ってみて驚いたことや最初の印象はいかがでしたか?

小泉:そういう意味では2年間スポンサーをやっていたので驚いたことはないんですけど、一方で仕事の進め方がネット企業のようにオンラインで完結するものと、サッカーチームの選手もいて地域経済もあってというところでケアするところが全然違ったり、シーズンも1年を通してPDCAを回していくのと、ネット企業のように1日でPDCA回すみたいなところとはまた違うので。

ただ時間軸みたいなものは違うと思うんですけど、一方でファンやコンシューマーがいて、きちんと楽しんでいただいて、お金を頂戴して、データを持って経営していくという意味でいうとやっていることはそれほど変わらないなと思います。

瀧口:"toC"というところでは。

小泉:アントラーズというといろんなことをやってきていますし、そこはそれほど変わらないんじゃないかなと思います。

瀧口:鈴木さんが今まで作ってきたアントラーズについては、小泉さんはどう思われますか?

小泉:めちゃめちゃベンチャー企業だと思いますね。やはりこの鹿嶋市って6万7、8千人しかいないんですよね。これは4万人入るスタジアムなんですけど、年間46万人とか来るわけです。ある意味J1に入るのも無理だと言われたところをスタジアムを強引に作って、"鹿島の奇跡"と言われているんですけど。何もないところから作ってきたところがあって、ある意味すごくベンチャーマインドがあってチャレンジしているクラブだなと思っています。

瀧口:ちなみにヴィッセル神戸の神戸市は約人口150万人。浦和レッズのさいたま市は約130万人と言う中で6、7万人の中でここまで作ってこられたというのはいろんな工夫があったと思うんですけど、一番鈴木さんが注力されてこられたのはどういう部分ですか?

鈴木:サッカーの場合は半径30kmでマーケットを計算するんです。そうすると鹿島の場合は約80万人弱。地域で言うと千葉県が半分くらい入ってしまう。面積で言うと半分太平洋が入ってしまう。

瀧口:半分太平洋なんですね。

小泉:魚入れると結構いるんですけどね(笑)。

鈴木:さっきの理論で言うと我々はこの180万人弱のマーケットでこの4万人の箱をどう転がしていくかという議論をしなくてはいけない中で、一番多いところで2200万人くらいいるわけです、東京、埼玉のクラブは。そことどう競争していくかというと、やはりマーケット以外からどうお客さんを運んでくるかという作業が必要なので、ですから割と早くから回していかなければできなかったという理由があったんですね。ですからベンチャーみたいだと言われると、そういうことをしてこないと支えてこれなかった背景があります。

瀧口:スタジアムの中にもいろいろな工夫が。温泉があるんですよね。ミスト浴が受けられる施設があって。

鈴木:さっきの理屈で言うと多くのクラブは入場料収入をベースにスポンサーやグッズを売ったりすることで成り立っているんですけど、マーケットが小さい分それだけだと不安なのでスタジアムの経営権を取ってスタジアムでどう収益を上げていくかというところにいちはやく目をつけた。法律が変わってから我々がスタジアムの管理権を取得することに参入して、そうするとフットボールのファンとフットボール以外のファン、その両方で経営を支えていくという4本の足でフットボールと地域に根差したビジネスをやっていきましょうということで進めてきたので、必然的にスタジアムのノンフットボールビジネスと言うんですが、日常的に地域の人たちとビジネスとするというところが生まれてきたんです。

瀧口:なるほど。フットボールビジネスだけですと1位なのか2位なのか3位なのかというだけで賞金が違うと伺いましたが、かなり売上に振り幅が出てしまいますよね。

小泉:賞金や移籍金みたいなフットボールのところは少しボラティリティがあるので、地域のところで足腰を強くしていこうと。なので湯治施設があったりボルダリングがあったりスポーツ施設があったりクリニックがあったり、その周辺になるべくサッカーが無い日も来ていただいて、活動していただくという工夫をしている感じですね。

瀧口:それを初期の頃から考えていたと。

鈴木:と言うよりも、それをやらないと明日にでもつぶれてしまうだろうという危機感ですね。

瀧口:それがベンチャーマインドだと。

小泉:そうですね。

瀧口:共感して意気投合されたのかなという気がしますね。

小泉:工夫をすごくしてきている、知恵を絞ってきているというところがあるので、僕らが新しいチャレンジしようという話を社内でしていても基本的にみんなポジティブなんですよね。一般的にそういう新しいチャレンジをしようとすると、それをやらなくてもどうせ売上は変わらないよっていう感じだと思うんですけど、秀樹さんをはじめアントラーズのメンバーと話すと新しいことに対するストレスがあまりないというか、非常に前向きにやってもらえるんですね。

村山:鈴木さんも面白いこと大好き人間みたいな感じでしょうから、そういう意味では波長も合うんでしょうし、相乗効果でますますチャレンジしていこうという風土になっていくんじゃないでしょうかね。

小泉:そうですね。今社内にSlackを入れて、結構順応早かったですよね。僕Slackは正直大丈夫かなって結構ドキドキしながら導入したんですけど、ものの1、2週間で皆ガンガン使っていて、むしろ便利でメールに戻れないよね、みたいな感じになってきているので。

瀧口:私たちの番組にもSlack入れたいですよね。連絡がメールなので。

鈴木:そういうマインドがある中で製造業の関係会社にいたものですから、意思決定プロセスの段階がすごいわけです。むしろそっちにストレスを感じていた社員が多かったのかなと。情報共有とか意思決定のプロセスの階層が少なくなることに関してみんな飢えていたという感じですよね。

瀧口:「待ってました!」という感じなんでしょうかね。あと小泉さんのツイッターで稟議書をデジタル化したと出ていましたが。

小泉:紙の稟議だとサッカーって遠征多いので、遠征に行っちゃってそこで稟議が止まってしまうと経営面だと1、2日の遅れが非常にロスしてしまうので、いろいろな紙をデジタル化したりしています。なるべく小さいチャレンジができるような、ある意味ネット企業っぽい考え方で運営しているので、徐々にチャレンジの数を増やしていって。ある意味このスタジアムとかファンビジネスの中でもどうしてもやはり既存の仕組みが大事であるんですけど、新しいことしないとファンも飽きちゃうと思うんですよ。新しいことたくさんしていこうというところで大きな変化が見えてくるんじゃないかなと思っています。

鈴木:名刺管理ソフトなんて2年間議論して入れるべきだってみんな言うわけですよ。でも最後計算していくとちょっと高いから駄目だよねって二の足を踏んでいたんですけど、経営統合したら3日後に入ってました。これメルカリじゃ当たり前でしょって。議論の余地なく入るでしょってそんな感じでしたね。

瀧口:メルカリでも社内のカルチャーを作られることに長けていらっしゃるなと。「Go Bold」だったり、性善説に基づいた人事だったり。アントラーズでは今までの伝統を守りながらだと思うんですけど、そういう意味ではどう見ていらっしゃいますか?

小泉:そういう意味では非常にカルチャーも似ていて。伝統を守るというところは当然あるんですけど、ベンチャーマインドのようにチャレンジしてきた歴史があるので、比較的アントラーズとメルカリのカルチャーは似ているなと思っています。なので逆に言うとその中でさらにチャレンジできるその背中をどう押してあげられるかというところだと思っています。答えは社員が持っていると思うので、彼らが表現しやすいような仕組みやシステムを入れていって、今ある制限を取っ払っていきながらもっとベンチャー企業っぽくする感じですね(笑)。

瀧口:そこが最後決定できなくて止まっていたというところもあったということですよね。

鈴木:でも2年間のスポンサー期間、ある意味お見合い期間だと思っているんですが、そこがあったのがすごく大きくて。お互いのカルチャーを理解する時間があったんですね。それがなくてじゃあSlack入れましょう、となったらもう少し拒否反応があったのかなという気もしますね。

瀧口:スタジアムの中もメルペイでキャッシュレス化があったり。実際反応はどう感じていらっしゃいますか?

小泉:徐々にキャッシュレス化も進んできていまして、そうは言ってもキャッシュレス使ったこと無い人もまだまだいらっしゃいますので、メルペイスタッフが設定しますよ、というスペースを設けたらそこが大行列になっていて。設定してあげると便利だねと感じて使ってくれたりしますし。

事実かなり利便性を感じてキャッシュレスの比率もどんどん上がってきていまして、私たちドコモさんもスポンサーなので、メルペイとdポイントはどこでも使えるようになってきて、チケットもQRコードになってきていますし、そういうデータがたまっていって次に来場していただいた時にお得な情報があったり。1回来た人が2回3回来たくなるような仕組みを作っていきたいと思っています。

村山:スタジアムというリアルな場でいろいろな決済など新しいものを試していくのも一つの方向でしょうし、いろいろなシナジーも出てくるでしょうけど、そのあたりは小泉さん、始まったばかりではありますけど、見えてきた手ごたえみたいなものはありますか?

小泉:おそらくこの2月末の新シーズンスタート後にスタジアムに来ていただくと、もっといろいろ変化しているんじゃないかと思いますね。

村山:仕込まれていることがいろいろあるんですね。

小泉:仕込んでます。そこはやはり僕らももっとチャレンジしていくので、たぶん今までのアントラーズファンからするとだいぶ今シーズン以降変わったなと思っていただけるところが多いんじゃないかと思いますね。キャッシュレスだけじゃなくて。

村山:楽しみですね。

(C)Paravi

アントラーズ買収、メルカリが企む未来都市鹿島
2020.01.31

「スタートアップ」が未来を創る――。話題のスタートアップや、イノベーティブな起業家をいち早く取り上げる「ビジネスにスグ効く」経済トークショー『日経STARTUP X』。PlusParaviでもテキストコンテンツとしてお届けする。

今、世界でイノベーションの起点として注目されているのが、都市や地域とテクノロジーとの組み合わせだ。鹿島アントラーズの経営権取得を契機に、メルカリはテクノロジーを駆使して、鹿島と言う地域の抱える課題に取り組む考えだ。新たなイノベーションやビジネスが、カシマサッカースタジアムから生まれようとしている。


瀧口:今回の日経スタートアップXは、前回に引き続き茨城県のカシマサッカースタジアムからお届けします。引き続き村山恵一さん、よろしくお願いします。

村山:よろしくお願いします。

瀧口:そしてゲストのお二人をご紹介させていただきます。メルカリの会長で鹿島アントラーズFC社長でいらっしゃる小泉文明さん、そして鹿島アントラーズFCマーケティングダイレクターの鈴木秀樹さんです。後半もよろしくお願いします。

小泉・鈴木:よろしくお願いします。

瀧口:さて、今回はメルカリがテクノロジーを使い、地域と一体となってどういうことをしていくのか、どう変わっていくのかというところを伺っていきたいと思います。具体的にテクノロジーを使った実証実験というのはこれまでどういったものをされて、今後はどのような計画があるんでしょうか。

小泉:地域の課題は多々あると思っていまして、例えば交通の課題。渋滞もそうですし、将来的には信号をネットワーク化していったりしたいと思っています。もちろん警察や県とも精査が必要ですが。交通の課題についてはアントラーズの試合がある日にかなり渋滞してしまうので、その日をめがけていろいろな実証実験をしたり、ライドシェア(相乗り)みたいなものも当然あると思っています。

それ以外にも地域の課題というのは人口減少もそうですよね。テクノロジーは関係ないですけど、例えば出会いが少ないと言われている中でサッカーの試合をうまく使ったり、地域の課題に対してフットボールチームやテクノロジーがどう応えていくのかというところにビジネスのチャンスがあるんじゃないかと思っています。

瀧口:やはり場所柄遠方から来られる方も多いですよね。そういった特性が他のスタジアムとも違う部分も多いんでしょうか。

鈴木:それは大きく違いますね。約50%くらい首都圏から観戦に来ている方がいるので、それだけ時間とお金がかかっているわけです。勝ち負けもすごく大事ですけど、往復のストレスをどう軽減するか。それ以上にスタジアムの楽しみをどう提供するかということはすごく大事なことかと思います。

瀧口:サッカー好きの友人に聞いたんですけど、東京駅からカシマサッカースタジアムまでバスが出るようになって本当に楽になったと。しかもそのバスはビジネスマンの方も利用できて、サッカーファン以外の方にもすごく役立っているという話を聞きました。

鈴木:今「東京―鹿島間」は鉄道より高速バスが主流になってきて、それが試合日には増便されるんです。去年で言うと最大30本くらい増便しているという感じです。

瀧口:そういった改革の部分にもっとテクノロジーが入ってくるということですよね。

小泉:そうですね。逆にそこで1時間半から2時間くらいバスに乗っているので、Wi-Fiを積んだりスポンサーさんと一緒に何かコンテンツを提供することも可能だと思いますし、地域で言えばバスや自家用車で東京からここまでたくさんの方が来てくださっているので、サッカーの試合の前後にどうやって街に人を流していくか。

街の飲食やコンテンツを楽しんでいただくような情報を僕らがどう提供するのか、せっかく交流人口でたくさんの人が(茨城・)鹿嶋市に来てくださっているので、どうやって地域と触れ合ってお金を落としていただけるか考えて、また来たくなるようなものを作っていきたいと思います。

村山:地域にそれぞれ固有のニーズがあったり課題があったり、それをテクノロジーでどういう風に解決していくのかという切り口からいろんなイノベーションが起こるというのが世界各地で起こっていると思うんですよね。

例えば私が注目しているものに「mercari R4D」という研究開発の組織がありますけど、人工知能やブロックチェーンなどの技術があり、また地域に根差したアントラーズというある意味の「場」も持たれている。この掛け算というのは結構世界の大きいトレンドにもはまっているし、今お話しいただいたようないろいろなシナジーが出そろうことはたくさんあると思うので、いろいろ期待できそうですよね。

小泉:交通課題はAIと相性がいいだろうなと思っています。あとはR4Dの中でもVRやARをやっているメンバーがいるので、視聴体験をどうやってリッチにしていくかという面では、アントラーズやコンテンツの掛け算が非常にいいと思っています。スタジアムの中での視聴もそうですし、来ない人たちが家やパブリックビューイングを通して、どうやってスタジアムに来ているような臨場感を楽しめるのか。そこで楽しんでいただいて次はスタジアムに行ってみようというようなこともあると思うので、テクノロジーが入ることで今までのファンの楽しみ方をアップデートしたり、今までファンじゃなかった人を取り込んだり、そういうことをやっていきたいと思っています。

瀧口:鈴木さんが一番注目していらっしゃるテクノロジーはどの分野ですか?

鈴木:やはり地域課題って医療や健康、教育や環境などたくさんあるわけですよね。我々がプロサッカーを28年前にここでスタートした時に地域の人たちに非日常をどう体験させるかということでスタートしたんですけど、今Jリーグ全体で見ると56のクラブがそれぞれの地域の中で、スポーツを核としてどうやってまちづくりをするかと言うフェーズに入ってきている。

音楽でもスポーツでもエンターテイメントビジネスの顧客への接し方というのは、10年後の顧客をどう見るかということに進化している。我々が地域の皆さんのためにスタジアムで見せられることというのは、10年後の顧客のために今何を始めているかというのを見せられる場所なので、さっき言ったようなテクノロジーのスタートのところをきちんと理解していかなくてはいけない。

新しい技術がいきなり地域に入ってくると拒否反応から始まってしまうので、まずその体験の場になることでスタジアムが大きな役割を果たせるのかなという気がしています。ペイメントもそうですよね。地元の人がものすごい構えてしまうことが、ここで簡単に使えるようになると地域に広がっていく気がします。

瀧口:たしかに鹿島というチームが好きだからやってみようという、楽しいところから入るのはいいですよね。

小泉:スタジアムや地域をPoC(概念実証)の場として大企業が使っていくという中で、新しいスポンサーさんを獲得するとかですね。今NTTドコモさんがスポンサーで、例えば5Gを使ってスタジアムでどういうことができるかということを僕ら提供しているわけなんですけど、そういった形でスタジアムを一緒に運営していく中で何か実証実験が行われていくような場を僕らとしては提供していきたいと思いますし、チームがあると、みんながアントラーズのためならやろうかと、地域の理解やストレスが一気にサッカーチームがあることで下がるので、それを僕らが進めていきたいと思っています。

瀧口:何事も楽しいというところから入る、提供できるのはサッカーチームがあるからということですね。

鈴木:自治体の距離感があると思うので、アントラーズが中に入ることによって自治体の理解度が違う。例えば鹿嶋市と連携協定を結んで将来テクノロジーを使ったまちづくりをどうしましょうかということをスタートしていると、それが近隣に広がっていく。良い事例が見せられるといいなと思いますね。

小泉:スタートアップやテック業界にとってはどの自治体に話していいかわからない、自治体もどの技術を使っていいかわからないというミスマッチが起こるので、そこをアントラーズやメルカリが入ることによってマッチングさせるようなハブになりたいと思っています。それがメルカリで応えられるものもあれば、メルカリで応えられないけどあそこのベンチャーはこの技術があるとわかることもある。そこをつないであげることによって本当にシナジーが生まれやすいプラットフォームを作ってあげられると、まちづくりも一気に進むんじゃないかと思いますね。

瀧口:スタートアップもオンライン上が多かったと思うんですけど、OMO(=Online Merges with Offline)でオンラインとオフラインが混ざりあうというところで言うと、実証実験だったりリアルの場でいかに試していくかということが大事ですよね。そうするとやはりこういう場が欲しいですね。

小泉:この前もecbo cloak(エクボクローク)というスタートアップがスタジアムに入りまして。彼らは手荷物を空いたスペースを使って処理するというサービスなんですが、この前カシマサッカースタジアムでやったらかなりニーズが強くて。スタートアップを僕らもどんどん率先して使っていこうと思うし、そういう成功事例ができるとスタートアップの中でもカシマサッカースタジアムで実験できるらしいよとなっていく。僕らもある意味会社作って6年半のスタートアップであると思うので、次のスタートアップがうまく出るような輪を作っていきたいと思いますね。

瀧口:メルカリが他のスタートアップを引き上げていくようなエコシステムの中心になっていくわけですね。

小泉:それがスタジアムであればスポーツの観戦の仕方、映像であるとかデータであるとかいろいろなスタートアップがあると思うので、僕らとしても地域やチームとどうやって掛け算をさせるのかということで、ビジネスチャンスがあればそこを取り込んでいきたいと思っています。

村山:ここの場所がある種今までにないインキュベーション施設というか、いろいろなテクノロジーを試してみたり、いろんなデータが集められて分析して新しいサービスが試せたりする場になる。ある種スタジアムがリアルな場というのもそうですし、いろいろな面白いことをやりたい人が集まっているわけですし、そういうところに起業家の方もジョインしたり、自治体の人も知恵を出さないといけない時代ですので、ひとつのモデルケースになっている感じですね。東京の渋谷区というのもいいんですけど、こういう地にこういうアプローチの仕方があったのか、というのは結構発見かなと思いますね。

小泉:スマートシティというと福岡などの政令指定都市のサイズでやりがちではあるんですけど、あれは特別だと思うんですね。鹿島地域は今ホームタウンだけで20万人後半くらいですけど、基本的には高齢化も進んでいることを考えると鹿島地域のような20万~30万人くらいを基礎的な人数として、この地域が実証実験としてワークすると日本全国に鹿島モデルを出しやすいんじゃないかと思うんですよね。福岡のモデル見てもちょっとうちでは無理だな、という感じだと思うので。

村山:福岡は少しハードルが高いですよね。

小泉:違う形のスマートシティというか、生活のテクノロジーの実験の場にしていきたいという思いはあります。

村山:結構地に足のついたスマートシティというか、従来のスマートシティのイメージとはちょっと違うイメージでひな形となりうると思いますし、むしろそういう地域の方が日本全体で見ると圧倒的に多いと思うので、これはぜひ形をどんどん具体化してほしいと思いますね。

瀧口:スマートシティというとすごく未来都市的な遠い感じがしますよね。それが鹿島で。

村山:鹿島もある意味未来都市というか、未来感ただよっているわけですけれども(笑)。スタート地点というと福岡などの大都市とは違うアプローチが日本にはより求められているような気がしますから。

瀧口:サイズとして真似しやすいですよね。そして鹿島のチームが今後どう発展していくかというビジョンについてもお伺いしたいんですが、どうでしょうか。世界ではマンチェスター・ユナイテッドFC(イングランド)やレアル・マドリード(スペイン)などのチームがありますけど。

小泉:僕らもアジアでチャンピオンになりまして、「次は世界だ」というところでいうとチームの強化のためにはお金もそうですし、いろいろチャレンジが必要で。チームの強化と事業というこの両輪をうまくどう回せるかというところだと思うんですよね。そもそも稼がないと強化できないので。稼いで強化して成績を上げて、多くの方に来てもらって、スポンサー収入があって事業が太くなってチームに還元していくというこのサイクルをどれだけ回せるかという風に思っております。

私たち今売上高100億円というのを一つの目標にしてますけど、世界を見ると200億、300億というもっと大きなクラブがあるわけで、そこにステップアップしていかなくてはと思いますが。そこにはやはりテック企業らしくテクノロジーをどう使うかで10%、20%の成長をどう持っていくか。ノンフットボールビジネスをやることによって売上を作るか。変な話アントラーズがフリマアプリやってもいいわけじゃないですか。アプリビジネスをやってもいいわけであって。ノンフットボールビジネスもしっかり作っていくことによって、ちゃんと売り上げを作ればチームの強化に還元できると思っていて。そこをどう回せるかですね。

瀧口:例えばマンチェスター・ユナイテッドFCは中国でも1億人以上のファンがいると聞いたことがありますが、そういったアジアでの人気だったり、どの地域を特に強化したいというのはありますか?

鈴木:デジタルビジネスの中では先駆者としてアメリカですよね。スポーツをデジタルでどうマネタイズしていくか。我々は今ニューヨークに拠点を持って4年目になります。スタジアムのWi-Fi化やコンテンツ化を新しい情報を持ってやっているんですけど、ASEANで考えると圧倒的なサッカーの支持層がいるのですごく大事だと思っています。

「toC」の手前に「toB」があるべきだと思っているので去年シンガポールに拠点を持ちました。それは我々のステークホルダーがアジアに出ていく時に、我々が何をお手伝いできるかという窓口業務をきちんとやろうということで。その裏付けとして我々が常にアジアや世界に挑戦するチームでなければならないので、そのためには国内できちんと数十億円得るための成績が必要なんですね。

そこの挑戦権を必ず取って、常にアジアで戦い世界に立ち向かうというスタイルがなければそこを補完できない。チーム力としてはそこを目指す。そこにビジネスがのっかってくるというスタイルをどう作るのか、という気がしていますね。

瀧口:小泉さんは今までメルカリの社長として、プロダクトそのものに関してはいろいろ言われてきたと思うんですけど、オーナーという立場だとやはり監督もいらっしゃるわけで、その辺りはどうでしょう。

小泉:当然監督や強化部がいるので、彼らの意見は常にリスペクトしながらやっています。逆に僕が常に思っているのは強化部や監督がこういう強化をしたいという時に、そこにちゃんとお金が張れる経営にしていかなきゃいけないと思っているんです。僕らとしてはしっかりとお客様を楽しませて、スポンサーにビジネスしていただく。

スポンサーも今までの広告を出すからお金をくださいというモデルではなく、僕らが課題解決のパートナーになってちゃんとソリューションを提供できるパートナーシップ型のセールスに変えていただきながら、もしかしたらモデルも広告料くださいからコンサルティング費をくださいであるとか、違うビジネスモデルを開発していきながら収益を上げていきたいと思っています。これまでのサッカークラブであるようなビジネスモデルじゃないものはこれからできてくると思っていますね。

瀧口:あと「日経STARTUP X」ということでメルカリの話も少し伺いたいんですが、メルカリの会長として対外的な部分に注力されると伺っておりますが、具体的には経団連など、そういうところの活動になってくるんでしょうか。

小泉:なんだかいろいろやってるんですけど、そういう財界活動もあればPRも営業担当もしてますし、メルペイの開拓も実は結構やっていて。いろいろなところで人脈ができたところにメルペイを入れてください、という感じですね。昨日もある大きい小売りの社長さんに提案しに行ったり。そういう形で対外的な方に時間を使わせていただいてます。

この前もメルペイのセールスに行ったら、「小泉さんが来るからアントラーズのスポンサーセールスかと思ってました」って言われて。あ、両方すればよかったな、失敗したなって思ったんですけど(笑)。それくらい二つの名刺を持ってやっていくというのが僕の今の時間の使い方ですね。

瀧口:あとは鹿島アントラーズのオーナーとして見える違う景色が、メルペイやメルカリの事業にいい形で還元されていきそうですね。

小泉:やはりリアルなビジネスの難しさと言う面で非常に勉強になりますね。例えばキャッシュレスについてはスタジアムの運営者とも親しいので、「キャッシュレスこれじゃまずいよね」という面も見えてくるんです。立場が違って見えてくるところもたくさんあるので、それはメルペイチームに指示することも多いですね。立場が変わって見えてくることも非常にいいなと思います。

瀧口:シナジーが生まれているということですね。

村山:やはりメルカリという日本を代表する企業、そしてアントラーズという日本で有名なスポーツチームのコンビネーションじゃないですか。スマートシティの新しいモデルであったり、ビジネスモデルであったり、新しいモデルを見せてもらえるという期待を抱かせるお話をうかがえたと思いますし、その辺りすごく期待していきたいですね。

瀧口:新しいひな形を作っていかれるんじゃないかと。

村山:これだったらうちも真似したいというチームや地域が出てきたり、そういう広がり方があったらいいと思いますし、そういうポテンシャルのある組み合わせだと思いますね。

瀧口:非常に楽しみですね。

(C)Paravi

トゥールーズ・昌子源側からガンバへ打診

報知に続いて昌子源の移籍について報じるニッカンスポーツである。
ガンバの松波強化部長は正式オファーはしてないことを口にしておる。
ただ、昌子側から打診があり、移籍金は1億円とのこと。
日本代表CBを獲るには非常に安価と言わざるを得ない。
また、昌子側も日本への復帰を考慮しており、その先にガンバを選んだことも気にはなる。
こうなると、ガンバ側が決断すれば、即決定となるように感じさせられる。
覚悟を決めねばならぬのであろうか。
次なる報を待ちたい。

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昌子がG大阪と接触 出場機会減り移籍条件を確認
[2020年1月31日10時45分]

ガンバ大阪が日本代表で活躍したフランス1部トゥールーズDF昌子源(27)と接触したことが31日、分かった。

所属先で出場機会が減った昌子側からG大阪へ打診があり、完全移籍する場合の条件(違約金で推定1億円)などを確認したという。

沖縄キャンプ中のG大阪松波正信強化部長(45)はこの日、正式オファーはしていないとし「あくまでうちには現状の選手がおり、もし移籍する場合はどんな条件になるかなどを話した。期限を設けて交渉しているわけでもないので、どうなるかは分からない」と、受け身の立場ながら接触自体は認めた。

今季のJリーグは最初の登録期限が3月まである。昌子はG大阪ジュニアユース出身で、18年W杯ロシア大会でセンターバックとして主力を務めた。

守備に弱点があるG大阪は、主将で日本代表DF三浦が今夏以降に欧州移籍の可能性があるため、補強ポイントとは合致している。

ガンバ、トゥールーズの昌子源にオファー

トゥールーズの昌子源にオファーを出したガンバである。
これは驚きの報。
昌子は負傷もありベンチ外が続いており、Jリーグにて再起を検討しておると報知新聞は伝える。
トゥールーズとしては、負傷を繰り返す選手に対しての満額オファーであれば、首を縦に振るであろう。
あとは当人の考えとなる。
ただ、昌子側からのコメントは出ておらず、ガンバ側がオファーを出したことがリークされたに過ぎぬ。
大騒ぎするような報道とは思えぬ。
続報を待ちたい。

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【G大阪】昌子源を獲得へ…海外挑戦にひと区切りつけJでの再起検討
2020年1月31日 4時0分スポーツ報知


昌子源

 G大阪が日本代表DF昌子源(27)の獲得を目指し、フランス1部トゥールーズに完全移籍での獲得オファーを出したことが30日、分かった。昌子は負傷に苦しんだ約1年の海外挑戦にひと区切りをつけ、Jリーグでの再起の検討。中学時代まで下部組織に在籍したG大阪が、守備の要として獲得を熱望し交渉に入っている。18年ロシアW杯で日本代表の主軸を担ったセンターバックが、5年ぶりのタイトルを目指すG大阪に加わる可能性が高い。

 日本屈指のセンターバックがJリーグ復帰を決断する可能性が高まった。今季フランスで足首や太ももの負傷を繰り返していた昌子は、コンディション面の問題を解決するために日本での再起を検討。獲得オファーを出したG大阪とトゥールーズ間では、完全移籍へ向けた交渉が前向きに進められているという。

 昨冬に鹿島からトゥールーズに完全移籍し、すぐにレギュラーポジションを奪うなど順調なスタートを切った。昨季は半年間でリーグ戦18試合に出場し、19年4月にはフランス代表FWエムバペらを擁する世界的強豪・パリSGとの対戦も経験。「世界最高峰の選手と対戦できる機会は、なかなかない。いろいろなトライができた」と話すなど、ハイレベルな環境でさらなる成長を目指していた。しかし今季は負傷に苦しみ、リーグ戦出場はわずか1試合。昨年9月の出場を最後に、ベンチ外の日々が続いていた。

 一方でG大阪は昨季、残留争いに巻き込まれ、最終的には7位まで浮上したが4年連続の無冠に終わった。48失点は10位。3シーズン目の指揮となる宮本恒靖監督(42)の下、今季はタイトル獲得を至上命題とする中で、リーダーシップと実力を兼ね備えたセンターバックの補強を模索。オファーを出した川崎DF奈良竜樹は鹿島と競合の末に敗れるなど、補強は順調に進まない中で、起死回生の一手として昌子にオファーを出した。すでにチームは沖縄キャンプ等で開幕に向けた準備を進める一方、最大の案件に全力を注いでいる。


G大阪の予想布陣G大阪の予想布陣

 神戸市出身の昌子はかつて、G大阪ジュニアユースに所属していた。同期のFW宇佐美貴史らとともにプレーしたが、中学3年時に退団。米子北高を経て鹿島でプロとしてのスタートを切り、日本代表へ上り詰めた。フランス移籍以降は負傷の影響もあり、昨年6月を最後に日本代表から遠ざかっているが、コンディションさえ戻れば実力に疑いはない。

 昌子は育ててくれた鹿島への恩義を強く感じているが、今回はチーム編成とのタイミングが合わず、具体的な動きに至っていない。東京五輪のオーバーエージ候補にも挙がるなど、DF吉田麻也(サウサンプトン)に次ぐ次世代のDFリーダーとしての資質も兼ね備えた27歳。欧州での苦い経験も糧に“古巣”再建に挑むことになりそうだ。

 ◆昌子 源(しょうじ・げん)1992年12月11日、神戸市生まれ。27歳。フレスカ神戸でサッカーを始め、G大阪ジュニアユースを経て米子北高へ進学。11年に鹿島入り。対人守備、スピード、フィード力を備えたセンターバック。18年ロシアW杯では日本代表の主力として16強進出に貢献。19年1月にフランス1部トゥールーズに移籍。フランス1部19試合0得点、J1通算157試合8得点、国際Aマッチ18試合1得点。180センチ、73キロ。

新生アントラーズ、昨季とは180度転換、ザーゴが考える戦術の片鱗を見た

メルボルン・ビクトリー戦を取材したSportivaの原田氏である。
キャンプから取材を続け、その結果がこの敗退であり、原田氏の筆にも湿りを感じさせる。
しかしながら、ザーゴ新監督の戦術について選手の言葉から引き出しており、今季のサッカーが見え隠れする。
原田氏は「ひと言で言えば、ポゼッションサッカーへの転換である」と端的にザーゴ・サッカーを表現する。
ちょっと見にはリアクションに見えておった昨季までのサッカーとは一線を画すと思われる。
このサッカーを体現して行くには、CBとボランチの役割が重要になっていく。
一昨日の試合では、犬飼と奈良、そして三竿がその重責を担っておった。
控えメンバーに目を向ければ、関川やマチ、小泉や名古がザーゴ・サッカーの担い手として成長していくこととなろう。
今はまだ片鱗のみが見えるだけであるが、数週間後に迫ったルヴァン杯・名古屋戦では、戦術を身に付けたチームが我らの前に現れてこよう。
非常に楽しみである。

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新生アントラーズ、昨季とは180度転換。
ザーゴが考える戦術の片鱗を見た

原田大輔●取材・文 text by Harada Daisukephoto by Getty Images

「4冠」を目指して始動した鹿島アントラーズが、早くもひとつめのタイトルを失うことになった。

 1月28日に行なわれたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のプレーオフで、メルボルン・ビクトリーに0−1で敗れたのである。

 Jリーグ勢がACLのプレーオフに出場するようになってから、初の「プレーオフ敗退」という屈辱。鹿島としては3年連続でACLの本戦に出場していた歴史が途切れる失態となった。


鹿島アントラーズの新指揮官となったザーゴ監督

 試合後、取材陣の前に姿を見せたボランチの三竿健斗はこう切り出した。

「自分自身も不甲斐ない出来だったので、申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、これが今の自分たちの実力。目を背けてはいけない。批判されて当然の内容だったと思うし、今は何を言われても、すべてを受け止め、シーズンの最後にはここから成長した姿を見せてタイトルが獲れるように続けていきたい」

 CBを担った犬飼智也も責任の重さを言及した。

「目指していたタイトルをひとつ失ってしまった。本戦に出場できないというのはあってはならないこと。その責任は強く感じています。ただ、それもこれも自分たちで招いてしまった結果。無冠では終われないチームなので、国内のタイトルにフォーカスしていきたい」

 今シーズンの新戦力として川崎フロンターレから加入し、犬飼とCBでコンビを組んだ奈良竜樹も唇を噛みしめた。

「結果ですべてが評価される試合だったと思うので、後ろが踏ん張りきれなかったことは申し訳ないと思っています。(失点は)不運といえば不運ですけど、自分なりにもっといい対応はできたと思う。反省して次に生かしていきたいと思います」

 エクスキューズは探せば、いくらでもある。

 元日に天皇杯・決勝を戦った鹿島は、極端にオフが短く、選手たちは身体を休める時間がなかった。チームは1月8日から始動したが、昨シーズンを主力として戦った選手たちは個別に休養期間を取っていた関係で、宮崎キャンプには途中からの合流だった。

 加えて、今シーズンからザーゴ新監督が就任し、新たなサッカーに着手している最中である。わずか3週間で戦術を浸透させてチームの形を見出すのは、新指揮官にとっても、選手たちにとっても、難しすぎるミッションだった。

 実際、宮崎キャンプ中に行なわれた練習試合も取材したが、合流して間もなかった主力選手たちは出場せず。ピッチに立ったのは、新加入選手や若手が中心だった。

 その後もプレーオフに向けた調整のため、練習試合はおろか紅白戦も行なえていない。メルボルン・ビクトリー戦では新加入選手6人が出場したが、新旧が融合したメンバーで実戦を戦うのは、いわば”ぶっつけ本番”だった。

 それでも選手たちが、挙げればキリがない不足要素を言い訳にすることはなかった。

 たしかに試合に敗れ、ACLの出場が叶わなかった事実は、すべてのタイトル獲得を目指す鹿島にとっては大きいし、痛い。

 だが、一方でメルボルン・ビクトリー戦は、ザーゴ監督が掲げる新たなるサッカーの片鱗が見えた試合でもあった。システムこそ鹿島伝統の4−4−2ではあるが、試みているサッカーは180度と表現してしまいたくなるほど、昨季までと違いがあった。

 ひと言で言えば、ポゼッションサッカーへの転換である。

 昨季までの鹿島はどこかリアクションサッカーになりがちだったが、メルボルン・ビクトリー戦では終始、試合の主導権を握り、ボールを保持していた。犬飼が言う。

「ボールは7対3の割合くらいで持てていたと思います。そこは去年できていなかった部分。

後半は(相手がリードしたこともあり)、全体的に下がってしまったので、シンプルにSBにパスを出して任せる形が多かった。ですけど、前半は相手が前からハメにこようとしていたなかで、うまく相手をはがせたところはあったと思います。

その時、やり直すのか、もしくは自分たちが縦パスを入れるのか。そこはまだまだ判断していかなければならないと思います」

 奈良も続ける。

「監督からは『ボールを早く動かせ』という指示があるので、CBが長い時間ボールを持たずに、ボールを動かしてテンポを出す。他にもサイドチェンジを入れることも意識していたんですけど、相手が3バックでワイドに人がいたこともあり、なかなか僕らCBから狙うのが難しかった。

 どうしても探り探りの部分もあったので、監督が目指すサッカーをしっかりと理解していきたい。実際にやるのは自分たちなので、ピッチで判断していかなければいけない。個人もそうですけど、グループでも深めていかなければと思います」

 自陣から攻撃を組み立てる際には、ボランチである三竿健斗が最終ラインまで降り、ビルドアップに加わる。それにより犬飼と奈良の両CBが開くことで、右SBに入った新加入の広瀬陸斗と、左SBの永戸勝也が高い位置を取ることができていた。

 わずか3週間ではあるが、短期間の練習と映像を見ながらのイメージの擦り合わせにより、監督が抱くサッカーの哲学を選手たちはピッチで表現しようと努めていた。

 54分に浦和レッズでプレーしていたアンドリュー・ナバウトに強烈なシュートを浴び、1点を追いかける展開になった。そのため攻撃の圧力は増し、徐々にサイド攻撃の回数やゴール前で迎えるチャンスの数も増していった。

 三竿が言う。

「映像を使ったり、組み立ての練習をやってきて、こういうふうに(ボールを)動かしていくというイメージはあったんですけど、大きなピッチで練習をやっていなかったこともあって、前との距離が遠く感じた。

 パスを出せるといえば出せるけど、狙われているし、出したとしても潰されるというのを中にいる時は感じ取れたので、自分が長い距離でもパスを出せなければいけない。そこは映像を見て、修正していくしかないと思っています」

 やってみなければわからないこともある。実戦でしか得られないものもある。

 犬飼や奈良、そして三竿が言うように、公式戦を経験してきたからこそ見えてきた感覚と課題があった。結果的にACLプレーオフ敗退という高い授業料を払うことになったが、鹿島が変わろうとしている姿勢は強く見られた一戦だった。

 ザーゴ監督が掲げる「後ろから攻撃を組み立てていくサッカー」を担っていくのは、両CBとボランチである。三竿が続ける。

「このサッカーはボランチがキーになるので、攻守においては常にバランスを取って、攻撃時はサイドバックが高い位置を取れるようにすることを求められている。ボールを奪うところでもチームを助け、攻撃の起点にもなれるように、パスの精度を上げていきたい」

 サイドからの攻撃とゴール前での精度もまた、練習での積み重ねでしかない。その前提となるベースを作っていくのが、CBとボランチである。後方を担う「3枚のトライアングル」が機能しなければ、サイド攻撃も、ゴール前での迫力も、損なわれることになる。

 犬飼が言った。

「ボランチやSBが勝負できるパスを出すのがCBの役目だと思うので、1本のパスやサイドチェンジもトライしていきたい。チャンスは作れていたので、あとは決め切るところも。こういうサッカーに挑戦していくなかでは、うまくいかなかったり、今日みたいなゲームはあると思う。でも、そこに焦れずに突き詰めていくしかない」

 今、鹿島は生みの苦しみの一歩を経験している。時間がかかるかもしれないし、いくつものハードルとステップが待っていることだろう。

 だが、それを抜けた先に、新たなる鹿島の姿と形が見えてくる。

「ブラック日程」に鹿島散る

鹿島のACL敗退について筆を執った日経新聞の武智編集委員である。
日程についての苦言を呈する。
今回の事件を受け、日程について考慮する必要があると提唱する。
天皇杯決勝を前倒しにするのか、はたまたJリーグの日程辞退を秋春制に移行するのか、いくつかの検討することも費つゆ尾なのではなかろうか。
しかしながら、サッカーというスポーツをお正月に楽しむということは、ろくな番組を作れぬ日本のテレビ局にとっては大きな意味があろう。
観る側の民も楽しみにしておる。
また、シーズン制の以降は、降雪のある日本に於いては難しい問題と言えよう。
ウィンターブレイクやアウェイ連戦で対応という意見もあろうが、そう単純なものではない。
実際にシミュレーションした例では、秋-春と言いつつも、夏-夏制となり、逆に選手への負荷が高くなる日程が出たとも聞いておる。
スタジアムだけでなく練習場や練習メニューなども考慮する必要がある。
そう簡単なものではないのである。
ただ、天皇杯を権威ある大会であることを維持するためにも、またACLにて日本のクラブが躍進するためにも何かしら考える必要があることは、誰の目にも明らかである。
また、武智氏は「鹿島は、国内の戦いに全てのリソースを振り向けることができるようになった」と記す。
「塞翁が馬」の故事を挙げ、悪いことばかりではないと考えるところ。
Jリーグ優勝を第一目標とし、新旧の戦力を融合させて、新監督の戦術を浸透させるのだ。
今季が楽しみである。

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ACLは罰ゲーム? 「ブラック日程」に鹿島散る
編集委員 武智幸徳
2020/1/30 3:00日本経済新聞 電子版

2020年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に日本は横浜M(19年J1王者)、FC東京(同2位)、神戸(19年度天皇杯王者)の3クラブで臨むことが決まった。昨季J1で3位の鹿島は28日のホームのプレーオフで、オーストラリアのメルボルン・ビクトリーに0-1で敗れ、本戦出場の道を断たれた。

JクラブがACLのプレーオフで敗れるのは大会史上初。鹿島のふがいなさを責めることは簡単だが、同情の余地はかなりある。鹿島は19年度の天皇杯決勝を神戸と元日に争ったばかり。天皇杯に勝った神戸はACL本戦にストレートインとなり、初戦はマレーシアのジョホールと2月12日に設定された。この勝ち負けが天と地ほどの差を生むことになったわけである。

■新戦力11人でカバー狙うが…

28日のプレーオフに回ることになった鹿島は天皇杯決勝から1週間後の8日にチームを始動させた。一番遅くまで残業したチームが一番早い出社を命じられたようなもので"ブラック勤務"といわれても仕方ない。そんな就業を強いる日程がブラックというべきか。とにかく、栄えあるACLに参加することが鹿島には、ほとんど罰ゲームと化していた。

そういう状況を見越して、鹿島は今季開幕前に11人もの選手を獲得していた。3年連続でACLを戦った昨季までの主力組は"勤続疲労"のかたまりになっている。彼らがリカバリーする時間を、フレッシュな新戦力を使って何とか稼ぐ算段だったのだろう。

しかし、補強した選手の中には湘南から来た杉岡大暉のように1月は23歳以下のアジア選手権(タイ)で奮闘した者もいる。本来なら即戦力として計算できる杉岡にも休養が必要だったわけで、ザーゴ新監督の下、たった3週間で「勝てるチーム」をつくるのは、いろいろな面でハードルが高すぎたといえる。

鹿島の鈴木満・強化部長はメルボルンに敗れた後、嘆くことしきりだったらしい。

「メンタル的にもフィジカル的にも、選手によって、ばらつきがあるところが、どうしてもチームの集中力みたいなところにつながっていかなかった。燃え尽き症候群じゃないけれど、ずっと主力で出てきた連中は(まだメンタルが)なかなか高揚してこないものだし」

「やっぱりね、どこかでしわ寄せが来る。こう何年も(過密日程にさらされるというのを)やると。どこかで(チーム全体を)休ませないといけないんだよね」

「いろんなことを考えないといけないね。クラブだけじゃなくて、サッカー界全体で。やって、休んで、というちゃんとしたサイクルでやっていくようにしないと、というのはあるよなあ」

いろんなこと、という中には元日の天皇杯決勝の日程を前倒しすることも含まれよう。12月中旬までにすべての日程を終えれば、代表等の日程に関わらない選手はクリスマスから正月にかけて休ませることができる。

■小手先ではない対応が必要に

もっと巨視的に捉えて、Jリーグ全体のシーズンを欧州と同一歩調にするのも手だ。あるいは、アジアサッカー連盟(AFC)も交えて外国人枠の定義を見直し、資金力とやる気のあるクラブには、大量に外国人選手を抱えてターンオーバーを可能にするチームづくりを促すようなことも。いずれにしても、小手先ではない対応が必要な段階にきているのだろう。

ACLの離陸に失敗した鹿島は、国内の戦いに全てのリソースを振り向けることができるようになったともいえる。「塞翁(さいおう)が馬」の故事ではないが、新監督の下でチーム改造に取り組む鹿島としては、じっくり腰を据えて新旧戦力の融合に取り組めると前向きになるしかない。

実際、ACLとJ1の成績には相関関係がある。02年シーズンにチャンピオンズリーグと呼ばれるようになってからACL王座とJ1のリーグタイトルの「ダブル」を達成したクラブはない。ここ10年を振り返っても、J1を制したのはACLに絡まなかった7クラブ(10年名古屋、11年柏、12年広島、14年G大阪、15年広島、16年鹿島、19年横浜M)と圧倒的に多い。残りの3クラブも13年広島、18年川崎は1次リーグ、17年川崎はベスト8で敗退したことで、振り向けるエネルギーを残していた。

要するに、J1のクラブには「ダブル」という二兎(にと)を追う力はないのだろう。その殻を今季、横浜Mや神戸、FC東京が、それぞれどんな戦略を用いて砕いていくかは注目に値する。

今季のACLは中国・武漢を震源とする新型肺炎が及ぼす影響も心配される。

F組のFC東京は上海申花、G組の神戸は広州恒大、H組の横浜Mは上海上港と同じ組に入った。28日に上海で行われた上海上港とブリーラム(タイ)のプレーオフは新型肺炎の影響で無観客試合となったが、2月11日から始まる本戦の先行きは不透明だ。

日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「次のラウンド(本戦)になれば、中国から試合の場所を移すことも考えられる。ワールドカップ(W杯)の2次予選も3月から再開になる。最も大事なのは人々の健康と安全。それを最優先で考えていきたい」と話す。

武漢は15年の東アジアE-1選手権の開催地。ハリルホジッチ監督(当時)に率いられたチームとともに筆者も訪れたことがある。一刻も早い収束を祈りたいと思う。

鹿島、敗退から一夜明け

敗戦から一夜明けた昨日の練習を取材した各紙である。
和泉は「タイトルを一つ失ったショックはでかい」と正直に口にする。
チームに与えた影響は大きい。
ここはザーゴ監督の立て直しに注目が集まる。
また、新キャプテンの三竿は、「クラブの象徴としてふさわしいプレイや姿勢で、チームメートにいい影響を与えていけたら」と語る。
篤人より受け継いだ主将としてチームを引っ張っていく意気込みが強く伝わってくる。
新主将に期待大である。

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鹿島、ACL敗退から一夜明け「ショックはでかい」
[2020年1月29日19時3分]

鹿島アントラーズはACLプレーオフ敗退から一夜明けて、鹿嶋市内で練習を行った。

前日のメンバーはグラウンドに現れず、室内でリカバリーに務めた。左MFで先発した新加入の和泉は「タイトルを一つ失ったショックはでかい」。前日の試合でコンパクトな陣形を保てなかったことを反省点に挙げ「距離感が遠いと、失った後に切り替えて(奪いに)行けない。全員がサポートし合えるように、距離感を良くしていかないといけない」と課題を口にした。

鹿島・三竿 敗戦から一夜 チームまとめる決意「いい影響与えていけたら」
[ 2020年1月30日 05:30 ]

 6代目主将に就任した鹿島MF三竿は28日のACLプレーオフ(対メルボルンV)の敗戦から一夜明けたこの日、クラブハウス内で体を動かし「クラブの象徴としてふさわしいプレーや姿勢で、チームメートにいい影響を与えていけたら」とチームをまとめる決意を語った。
 前夜の敗戦後は「最後に大きく成長した姿を見せられるように、逃げずにやっていきたい」と雪辱を期した新主将に前任の内田も「まだ若いし、やりたいようにチームを引っ張ってもらえたら。俺たちがサポートする」とバックアップを約束。23歳の若き主将に導かれ、チームは改革の道を行く。

鹿島が失ったACLのタイトル、「決勝戦に負けたのと等しい」

ACLPO・メルボルン・ビクトリー戦を取材したNumberWebの寺野女史である。
新監督を迎え入れ、新たなシーズンに対する準備までが綴られておる。
そして向かえた昨日のPO。
難しい試合となり、結果も悔しいものとなった。
試合内容は良かった、チャンスの十分に作れた。
しかし、勝利には至らなかった。
元日の天皇杯決勝に敗れ、ACLに向けたこの試合で敗退した鹿島について寺野女史は、「“決勝戦”に2連敗している姿は、もう鹿島らしさを求める段階ではないのかもしれない」と記す。
昨季のスローガンである”かわる”で多くのものがかわったように、鹿島らしさにも影響を及ぼしたのであろうか。
ゴール裏も、たかが1失点しただけで落ち込んでいるようにも映る。
それでは、鹿島らしさを後押し出来ぬのではなかろうか。
変わることも必要であるが、勝負強さを取り戻すこともまた重要であるように思う。
今季、日程的には余裕が出来た。
若手を育てることも出来よう。
そこに勝負強さを取り戻す施策を講じたい。
非常に重要な課題である。

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鹿島が失ったACLのタイトル。
「決勝戦に負けたのと等しい」

posted2020/01/29 11:55


こののスタメンで生え抜き選手は土居聖真ただ1人だった。鹿島は変わっていく、しかし変わってはいけないものもあるはずだ。

text by
寺野典子
Noriko Terano

photograph by
Getty Images


 タイムアップの笛が鳴り、審判がそれを告げる。

 そのとき、カシマスタジアムは静まり帰った。メルボルンビクトリーの選手たちが互いに抱擁し、スタンドからは、10人にも満たないメルボルンのサポーターたちの歌声が響く。

 1月28日、AFCチャンピオンズリーグ2020プレーオフ。一昨年の大会王者である鹿島アントラーズは、0-1で敗れ、本戦に出場することもなく、2020年のタイトルをひとつ落とすことになった。

「タイトルを1個失っているので、決勝戦に負けたのと等しい。今年2回決勝戦に負けているので、もちろんショックは大きい。でも、次に進まなくちゃいけない。この苦しい状況から逃げちゃいけないと思うので、次に向かって、またやるしかないと思います」

 今季から新キャプテンに任命された三竿健斗の言葉が、この1敗の大きさを物語っている。

「リフォームじゃもう無理かな」

 2019年Jリーグ首位を走りながらも終盤に失速し、3位でリーグ戦を終えた鹿島は、天皇杯を残して大岩剛の監督退任を発表。天皇杯決勝戦を前に鈴木満フットボールダイレクターは、新たなチームについて次のように語っている。

「主導権を持ち、主体性を持ったサッカーに変えていきたい。ここ2、3年は受けて相手にポゼッションを渡したなかで、どうするかというサッカーになってしまったので。主導権を持ったサッカーというか、そこが今回のキーワード。

(大岩)剛も、そういう風にしたかったと思うけれど、けが人が多数でたり、選手が入れ替わるなかで、よくはやってくれたと感じている。でも少し方向性というか狙いというか、変化をつける時期だとは感じています。個の能力、個の判断だけじゃなくて、もう少し組織力を高めていくようにしないといけない。選手任せでサッカーをしていても勝てない時代になってきた。アントラーズのベースは残しつつも、ちょっといろんな変化をもたらせていけば」

 そしてこう続ける。

「Jリーグの環境は急速に変わっている。今までこうやってきたから、同じ方法で成功できるとあぐらをかいていればどんどん取り残される時代になってきている。ここ数年、リフォームリフォームでやってきたけれど、もうそれでは、間に合わないところに来ている。なので基礎だけ残して家を建て替えようかなと。そういう編成をしようと思っています。

 変わるというか、やっぱり変えなくちゃいけない部分がある。リフォームじゃもう無理かな。新築しないといけないかな」

合流から10日しか時間がなかった。

 天皇杯で優勝していれば、ACLは2月11日のグループリーグからの参加だった。シーズンは2月8日のゼロックス杯でスタートするため、1月中旬を目途に新監督での始動を予定していた。しかし元旦の天皇杯決勝に敗れた鹿島は、リーグ3位で得たACLプレーオフ出場権で1月28日に初戦を迎えることになった。始動は1月8日に前倒しを余儀なくされた。

 とはいえ、選手たちには最低でも2週間程度のシーズンオフを得る権利があるし、なにより休暇とリフレッシュがなければ、ケガのリスクだけではなく、メンタル面での問題が生じる可能性もはらむ。

 毎年1月下旬にACLのプレーオフが実施されるようになり、しかも4枠のうち2枠がプレーオフに参加(以前は1枠だったが、アジア内での国別ランキングによってストレートイン枠が減った)するようになって以来J上位チームの始動は早まり、シーズンオフが短くなる傾向は続いている。

 2019年も、前年CWCに出場した後にACLプレーオフに参戦した鹿島のシーズンオフは短いものだった。

「シーズン前のキャンプで身体づくりをする時間が限られて、その結果、けが人が増えたとも考えられる」と鈴木は語っていた。

 しかし結果的には2020年シーズンのオフはさらに短くなってしまったため、昨年主力として戦った選手は始動時期をずらし、1月16日にチームへ合流した。つまりACLの準備はわずか10日間しか時間がなかったことになる。

監督は鹿島の理想に一致する人選。

「ボールを握り、ゲームを主導する、主導権を持って戦いたい。ボールのないときはアグレッシブな守備でボールを奪いにいく」

 新監督となったアントニオ・カルロス・ザーゴは、自身の理想のサッカーについてそう語っている。1996年には柏レイソルでのプレー経験を持ち、ASローマ時代にはセリエA優勝経験を持つ元ブラジル代表CB。

 2009年よりブラジルで監督のキャリアをスタートさせ、ローマやシャフタールドネツクでアシスタントコーチを務め、2015年からはブラジル全国選手権セリエBやセリエCのチームで監督を務めてきた。ヨーロッパでの指導経験を持つブラジル人という、鹿島の理想に合致する人選だ。

「理想のチームを作るには準備期間は短いけれど、要求に対する選手たちの意欲がとても素晴らしい。100パーセントではないが、できることはやった。アントラーズにはタイトルが必要だというのはみんながわかっている。プレーオフはタイトルへ向かう道。まずはそこを突破することがもっとも重要だ」

 新体制発表会見でそう語った新監督にACLの前日会見でチームのポイントを聞くと、「ボールを持つことでゲームコントロールすること。ボールを失っても素早くプレスをかけること。ホームというアドバンテージを生かし、主導権を持って戦いたい。できないこともあるかもしれないが、時折はやってきたことが表現できると思う」と話してくれた。

  緊張感なのか性格なのかわからないが、会見で笑顔を見せることはなかった。

メルボルンはシーズンの真っ只中。

 一方対戦相手のメルボルンはシーズン真っ只中。リーグ戦では2連敗しているが、コンディションは上々だ。

「私たちはたくさん試合をしているが、鹿島には時間がなかった。そのアドバンテージを生かしたい」とカルロス・サルバチュア監督は戦前語っていた。

 強風による横殴りの雨が吹き付ける中、試合が始まった。鹿島の先発メンバーには、6人の新加入選手が含まれていた。コンディションを考慮したのかもしれないが、連携面ではやはりそう簡単にうまくいくはずもない。

 それでも前線からのプレス、ボールを保持して高い位置で試合を進めるという狙いはある程度成功し、チャンスも作っていた。

 しかしメルボルンも対応し、普段使っている4バックから鹿島戦のために3バックに変更し、時間帯によっては5人がDFラインに並んで守り鹿島にゴールを許さない。

 そんな前半の展開に「ボールを保持することがゲームの主導権に繋がるのか?」という不安が浮かんだ。

「典型的なサッカーの負け方というか」

 コンディション面でのアドバンテージを持つメルボルンが、実質的にはゲームの主導権を握っているのではないかという危惧だ。前半を無失点で凌ぎ、コンディションの差が出る後半に勝負をかけるプランは現実的だ。

 後半立ち上がりから、メルボルンは積極的に攻めに出る。鹿島が素早い攻守の切り替えでボールを奪おうとしても、ファールをとられてペースを取り戻せない。そして54分、元浦和レッズのアンドリュー・ナバウトのシュートが決まり、メルボルンが先制。その後は鹿島の攻撃時間が続き後半だけで12本ものシュートを放ったが、相手GKの好守もあり、同点に追いつくことはできなかった。

「最後に決め切ることができなかった。足りないのはそこだけだと思う。自分たちで蒔いた種だと思うし、典型的なサッカーの負け方というか。あれだけ、ボールを支配して決定機を作っても、決めなければ何もない。逆に相手は、チャンスでもなんでもないシュートが入っちゃうというのが、サッカーの恐ろしいところだと思います」

 土居聖真はそう試合を振り返った。新顔が並ぶ攻撃陣をポジショニングとパスでまとめた土居だったが、その労力は報われなかった。

内田篤人「失ったものは大きい」

 監督の求めるサッカーを体現できたとポジティブに捉える選手もいたが、三竿は「内容も悪いし、結果も悪い」ときっぱり言った。

「映像を使ったり、組み立ての練習である程度こういうふうに動かすというのはあったけど、大きなピッチでの練習もやっていなくて、今日は前との距離感を遠く感じてしまった」とも振り返っている。メルボルンとの大一番の前には、親善試合をする時間的余裕もなかったのだ。

 土居や三竿、そして犬飼智也は、短い準備期間というハンデを認めようとはしなかった。内田篤人もその1人だ。

「チャンスがいっぱいあって、入らない試合は負けちゃう。今日はそういう試合じゃない? でも、『そういう試合じゃない?』で、片づけられないんだけどね、今日の試合というのは。

 失ったものは大きい。チーム立ち上げの最初の試合という中でも、今までは勝ってきたから。一発勝負は強いっていうチームだったしね。俺は試合に出てないから言えないけど、自分たちがどうリアクションしなくちゃいけないかっていうのは、出ていない俺らがやらなくちゃいけないと思う」

 そしてこう続けた。

「すごい雨にもかかわらず、今日もゴール裏にはいっぱいお客さんが入ってくれて。本当に感謝しているし、同時に申し訳ない。最後スタンドへ挨拶へ行ったとき、ブーイングじゃないというのが悲しかった。鹿島は負けて頑張れよって言われるチームじゃないから、ちょっと悲しかった。でも、そういうふうになっちゃったのが申し訳ない。

 ただ、僕はサポーターの厳しい眼があって成長できたし、選手はそうやって育つから。他のチームから来た選手もいるし、若い選手も見ているからね。厳しい眼であってほしいという気持ちはある」

三竿「ブーイングされて当然の内容だった」

 三竿もいう。

「拍手とか起こってましたけど、逆にその拍手に対して申し訳ないですし、ブーイングをされて当然の内容だったので、そういうふうに気を使わせてしまって、申し訳ないなと思います。

 期待もその拍手には込められていると思うので。その拍手を裏切らないように。みんなでもっと精度を上げて、チームがひとつになって精度を上げていきたい」

終わってみれば勝っている、という美学。

 鹿島の強さの根底には、「リアリスト」という姿がある。勝つためにどうすべきかを逆算し、方法を模索し続ける。試合の流れが悪ければ、ファールでそれを止めることも厭わない。また相手の出方に応じてプランを修正する力も選手たちは備えていた。内容は最悪でもポゼッション率が低くても、被シュート数が多かろうと関係ない。

「終わってみれば勝っている」

 それが美学だと話す選手も少なくなかった。そのふてぶてしさが鹿島アントラーズでもあった。

 しかし、海外へ移籍する選手が増加し、育成の時間が確保できない。補強選手が増えれば、選手任せでは立ち行かない。組織としての戦略、チームモデルが必要だ。そういう意識のもとで、「変わらなければならない」と2020年シーズンは舵を切った。

 そうなれば、チーム作りにも時間が必要だろう。リフォームではなく新築なのであれば、当然のことだ。それをサポーターも理解しているからこその、激励の拍手だったのだろう。スタメンに生え抜きの選手は土居だけだった。チームは確実に変動している。

監督の評価はまだできないが……。

 始動から3週間ほどで、監督の評価はできない。それでも、プレーオフに敗れるという痛手は小さくはない。

「監督が求めるサッカー」より、「勝利」を手繰り寄せるエゴが足りなかったのだろうか?

 勝利に対する気迫がシュートの精度にどう影響するのかはわからない。ただひとつ思うのは、「鹿島らしい」試合ではなかったということだ。

 しかし同時にこうも思う。“決勝戦”に2連敗している姿は、もう鹿島らしさを求める段階ではないのかもしれないということ。

鹿島の栄養はタイトルそのものである。

 2001年のチャンピオンシップ第1戦。ジュビロ磐田に2点リードを許しながら、後半に2点を決めてドローで終えると、第2戦では延長戦の最後に小笠原満男のVゴールで王者になった。

「僕らは華麗なサッカーをしていると言われるけれど、勝つのは鹿島」と磐田の藤田俊哉が悔やんでいた姿は今も忘れられない。

「タイトルがクラブの栄養だ」と鈴木は話していた。その栄養を得るために鹿島は変わろうとしている。その先がどうなるのか。ACLがなくなったことで、チーム作りの時間が生まれたと考えることもできる。

 シュートが決まっていれば、勝てた。確かにそれも事実だ。しかし、負けてしまった。

「不甲斐ない。でもこれが僕たちの実力。目をそらしちゃいけない。逃げずに、できるだけタイトルをとり、最後には大きく成長した姿を示したい。逃げずにやり続けたい」

  三竿の言葉がすべてだろう。

右の広瀬陸斗、左の永戸勝也、新たな〝両翼〞への期待感

鹿島の新サイドバック二人について記すサッカーダイジェストの広島記者である。
試合に敗れ結果こそ出せなかったが、まずまずの評価と綴る。
昨季、とても悩まされた両サイドをこの二人に託すことが出来よう。
新たなる翼で再び飛び上がっていこうではないか。
期待しておる。

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【鹿島】右の広瀬陸斗、左の永戸勝也。新たな〝両翼〞への期待感
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2020年01月29日

左から右へ。局面を一気に変える効果的なサイドチェンジも


ともに結果には満足していない広瀬(左)と永戸(右)だが、随所に持ち味を発揮するなど、好パフォーマンスを見せていたのも事実だ。写真:田中研治

[ACLプレーオフ]鹿島0-1メルボルン・V/1月28日/カシマ

 痛恨の敗戦だった。ACL本戦出場をかけたプレーオフで、鹿島アントラーズはオーストラリアのメルボルン・ヴィクトリーに0-1で敗れた。ACLのプレーオフで日本勢が敗れるのは初。今季初の公式戦で、いきなり躓いてしまった。

 不甲斐ない結果に終わったが、ポジティブな側面がなかったわけではない。両SBで先発フル出場した今季の新戦力、右の広瀬陸斗、左の永戸勝也がまずまずのパフォーマンスを見せたことだ。

 ザーゴ新体制下の鹿島では、ダブルボランチのひとりが4バックの中央、2CBの間に落ちてビルドアップをスタートさせるのが戦術のベースとしてある。CBがワイドに開き、両SBは前に押し出されるような形になる。広瀬も永戸も、サイドで高い位置を取り、パスが入れば果敢に仕掛けて質の高いクロスを供給するなど、攻撃の起点となる場面は多かった。

「ビルドアップの時に高い位置を取って、テンポ良く動かして、相手に隙ができたら中にボールを通して、そこから攻撃につなげていく。相手のプレッシャーも回避できていたところがあったので、前半からやれていたと思う」

 そう振り返る永戸は、少なからず手応えを掴んだに違いない。もっとも、自身の活躍も勝利につながらなかっただけに、「満足はできない。本当に、悔しい結果。次につなげないといけない」と表情を引き締める。

 広瀬も敗戦には納得できていない様子だ。「手応えですか? あんまりないですかね。勝たなければ意味がない」と唇を噛む。永戸と同じようにサイドから好配給を見せていたが、「そこで得点してもらって、目に見える数字を出せればいいけど。自分はそういう結果を求めに来たので。そこはもっと精度を良くしていきたい」と自らを律する。

 ただ、〝らしさ〞を示す場面もあった。前所属の横浜F・マリノスでは、中央に絞って組み立てに参加する〝偽SB〞として経験を積んだが、この試合でもサイドに張るだけでなく、「(同サイドの2列目のファン・)アラーノが開いて、自分がインナーラップしてクロスを上げられた」ワンプレーは、チームの新たな攻撃パターンになるはずだ。

 左の永戸が右の広瀬に正確なロングパスを通すなど、局面を一気に変える効果的なサイドチェンジもあった。新加入ながら小さくない存在感を放っていた〝両翼〞のさらなる活躍に注目だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

報知新聞 メルボルン戦寸評

報知新聞によるメルボルン戦の寸評である。
厳しい採点の中でクォン・スンテに高い評価が与えられた。
「GKクォンスンテ【6・5】飛び出し、パンチ、キャッチ、全てで優れていた。失点シーンは致し方なし」。
高いモチベーションでこの試合に臨んでおったことが強く伝わってくる。
また、広瀬と聖真にも良い評点が与えられておる。
広瀬は、「DF広瀬陸斗【6・0】高精度クロスが数本。多少感じられた遠慮を脱すれば西大伍のようなプレースタイルになれる」と評される。
高精度クロスは、今季の武器になると思われる。
そして、内に絞る動きとテクニックは西大伍の後継者としてもくされる。
今後戦術が浸透し、連携が深まることでこの新参者の力はより発揮されよう。
そして聖真には、「FW土居聖真【6・0】うまくパスを引き出し攻撃を活性化。ビルドアップが整備されそうな今季はゴール前での仕事も求められる」と寸評。
調子の良さが見て取れた。
今季も軸として活躍してくれよう。
また、キム・ヨンハ通訳にも取材を行っておる。
兵役のためこの試合を最後にクラブを去る。
本当にお疲れさま。
そして、試合こそ望んだ結果ではなかったが、新しい戦術や選手の特徴が朧気ながら見えた。
このサッカーで国内の頂点を目指す。
楽しみである。

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【鹿島】採点&寸評 新生アントラーズの片鱗見せるもACL敗退…日程影響し紅白戦できず
2020年1月29日 7時0分スポーツ報知


鹿島の先発布陣

 ◆ACLプレーオフ 鹿島0―1メルボルンV(28日・カシマスタジアム)

 鹿島はメルボルンVに0―1で敗れ、ACL本戦出場を逃した。1月1日まで昨季の日程をこなしていたため、チーム全員で練習ができたのは12日間のみ。監督をはじめスタッフのほとんどが入れ替わる中、紅白戦を一度も行えない“ぶっつけ本番”での試合を余儀なくされた。新戦力6人が先発し、シュート17本を放つなど“新生アントラーズ”の片鱗こそみせたが、1点が遠かった。

 採点と寸評は以下の通り。

ザーゴ監督【6・0】勝たなければ意味がない。しかし監督としての減点要素は見当たらない

GKクォンスンテ【6・5】飛び出し、パンチ、キャッチ、全てで優れていた。失点シーンは致し方なし

DF広瀬陸斗【6・0】高精度クロスが数本。多少感じられた遠慮を脱すれば西大伍のようなプレースタイルになれる

DF奈良竜樹【5・5】ビルドアップはまだまだも守備はまずまず。暴風雨の中での半袖姿でつかみはOK

DF犬飼智也【5・5】ザーゴサッカーの右利き左CBは負担大。畠中や昌子のように左利きと勘違いされるレベルになる必要がある。持ち前の向上心の出番

DF永戸勝也【5・5】オーバーラップの出足が悪く、ここぞで5m後ろにいた。キック精度は前評判通り

MF三竿健斗【5・5】最終ラインに入るビルドアップ、サイドチェンジ多用の新境地はまだまだ改善の余地

MFレオシルバ【5・0】精彩欠く。けがを除き大岩政権では一度もなかった途中交代

MFファンアラーノ【5・5】ブラジル人では希少価値の「守備をするテクニシャン」。でもそれは日本人でもできること。現状“セルジロス”は大きい。本領発揮に期待

MF和泉竜司【5・5】なかなか両立できない「前を向く力」と「正確な止める蹴る」を持ち合わせる。あとは怖い選手になれるかどうか

FW土居聖真【6・0】うまくパスを引き出し攻撃を活性化。ビルドアップが整備されそうな今季はゴール前での仕事も求められる

FWエベラウド【5・0】決定機で仕事出来ず。ポストプレーも不発、成功してもなぜか右への展開ばかり。本領発揮に期待

MF白崎凌兵【5・5】後半27分IN。猛攻の展開で違いを見せたかったが守備が堅く多勢に無勢

FW伊藤翔【―】後半32分IN。出場時間短く採点なし

パク・ソンギュン主審【5・0】おおむね的確だが、とにかくデュエルは大嫌いなご様子。バスケ審判への転向をお勧めする

※キム・ヨンハ通訳【―】兵役のため、この日がラストマッチ。「勝てなくてすみません」との試合後の弁に人間性と鹿島魂がにじみ出る。本当にお疲れさまでした

※平均は5・5~6・0点

サッカーダイジェスト メルボルン戦寸評

サッカーダイジェストの広島記者によるメルボルン戦の寸評である。
敗退に厳しい採点が並ぶ。
特に気になった寸評は広瀬に対するものである。
「22 広瀬陸斗 5.5
素早いポジショニングでビルドアップに広がりをもたらす働きぶり。右サイドから好配給も、勝利には導けずに本人は不満足な様子。」
右SBの救世主としてチームに大きく貢献してくれそうな予感がする。
この試合こそ結果に結び付かなかったが、国内に集中出来る今季は、右サイドを活性化させタイトル観導いてくれるのではなかろうか。
楽しみにしておる。

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【ACL採点&寸評】鹿島0-1メルボルン・V|痛恨のプレーオフ敗退。注目の新助っ人は期待に応えられず…
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2020年01月28日

失点に絡んだ奈良は厳しく採点


【警告】鹿島=エヴェラウド(59分)、L・シルバ(64分) メルボルン・V=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】ローレンス・トーマス(メルボルン・V)


[ACLプレーオフ]鹿島0-1メルボルン・V/1月28日/カシマ

【チーム採点・寸評】
鹿島 5
試合の入りは良かったが、攻撃に手詰まり感もあり、前半は0-0で折り返す。後半には、一瞬の隙を突かれて失点。その後は猛攻を仕掛け、いくつかの決定機を築いたものの、相手の粘り強い守備を崩し切れずに0-1のままタイムアップ。ACL本戦への出場権を逃した。

【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5.5
失意の1失点。ただ、それ以外ではハイボールの処理は安定感があり、接触を恐れないアグレッシブなプレーなどでゴールを守った。

DF
3 奈良竜樹 5
寄せても取り切れなかったり、あっさりと抜かれるシーンも。失点の場面では身体を投げ出したが止められなかった。

14 永戸勝也 5.5
質の高いクロスを供給。持ち味は随所に見せた一方、それを得点に結びつけられず。15分の直接FKはバーの上。

22 広瀬陸斗 5.5
素早いポジショニングでビルドアップに広がりをもたらす働きぶり。右サイドから好配給も、勝利には導けずに本人は不満足な様子。

39 犬飼智也 5.5
激しいチャージでボール奪取を試み、空中戦でもまずまずの強さ。致命的なミスはなかったが、組み立ての部分でもうひと押しが欲しかったか。

MF
4 レオ・シルバ 5.5(77分OUT)
豊富な運動量でピッチを走り回り、球際も激しく戦う。しかし、後半は雑なプレーが散見。途中交代を余儀なくされた。

20 三竿健斗 5.5
深い位置に降りて、後ろから丁寧にボールを動かす。中盤での守備の強度も高かったが、やや判断が遅れることも。

土居は攻撃の中心として奮闘したが…


失点後は厚みのある攻撃を仕掛けたが、ゴールを奪えず。0-1の敗戦でACL本戦に進むことができなかった。写真:田中研治

MF
7 ファン・アラーノ 5
崩しの局面でのダイレクトパスはセンスを感じさせた。もっとも、周囲との連係不足は明らか。守備のタスクはしっかりとこなした。

11 和泉竜司 5.5(72分OUT)
17分、67分に際どい一撃を放つも決め切れず。キレのあるプレーを見せたとはいえ、決定的な仕事はできなかった。

FW
8 土居聖真 5.5
攻撃の中心として奮闘。上手くパスを引き出し、味方も活かす巧みな動き出しはいつもどおりだったが……。終了間際の決定機は相手GKの好守に阻まれた。

9 エヴェラウド 5
31分、63分、74分と決定的なチャンスに恵まれたが、いずれもゴールネットを揺らせず。持ちすぎてチャンスを逸する時も。

途中出場
MF
41 白崎凌兵 5.5(72分IN)
和泉との交代で左MFに入る。要所でプレーに絡み、攻撃に勢いをもたらしたが、求められる仕事は果たせなかった。

FW
15 伊藤 翔 ―(77分IN)
L・シルバとの交代で投入され、トップに入る。すぐに絶好機を迎えるが、合わせられなかった。出場時間が15分未満のため採点なし。

監督
ザーゴ 5.5
ボールを前に運ぶ戦術は落とし込めていたが、敵陣に入ってからの崩しはまだ不十分な印象。なによりも欲しかった結果を得られなかったのは痛恨だった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

ACL敗退コメント・報道

「ワンサイドゲームだった」と指揮官が言い切るように、圧倒的に鹿島が椎野主導権を握り、チャンスも十分に作った。
それを不運な失点で破れてしまうのもサッカーという球技の面白さでもある。
フィニッシュに制度を欠いたのは、準備期間の短さからかそれとも過密日程からか。
いずれにせよ、今季のアジアチャレンジは夢破れた。
非常に無念である。
しかしながら、シーズンはこれから始まる。
国内に集中し、多くのタイトルを手にしたい。
気持ちの切り替えである。

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AFCチャンピオンズリーグ2020 プレーオフ
鹿島アントラーズ:ザーゴ
ワンサイドゲームだった。サッカーをやろうとしているチームと徹底的に守るというチームという試合だった。サッカーは大事なところで決めきることができないとその代償を払うことになる。今回はその通りの結果となってしまった。

Q.理想とするサッカーはできていた?

A.私が就任して、キャンプやここまでの準備期間の中で、選手たちのコンディションが少しでも均等になるように調整してきた。そのなかで、自分の求めることも練習してきた。ただ、2週間でチームを完成させることはできない。私が一番評価していることは、この2週間で求めたことを、選手たちが一生懸命やろうとしてくれたところ。パスワークやサイドチェンジ、アグレッシブさ、縦への意識などを随所にやろうとしていた。ただ、コンディションの部分で、頭と体が一致していないところがあり、なかなかうまくいかないところがあった。それでも、彼らが求められていることをやろうとしていたところは非常に評価している。

Q.ポゼッションができていた中で、得点が奪えなかった原因は?

A.私が目指しているサッカーを選手たちはやろうとしてくれている。ただ、2週間でフィットできるかと言われたら、それは難しい。今日は、たくさんのチャンスを作った。普段の彼らであれば、そのチャンスを外すことはない。2週間という短い準備期間の中では、できたほうではないかと思っている。冷静さや技術的な部分、体力的な部分が戻ってくれば、状況は変わってくる。大事な大会に参加することができず、失望しているが、時間をかけて、確実にチームを作っていきたい。

Q.相手が5バックで守備的に来ることは予想していた?それを崩していくための策は考えていた?

A.相手の試合を見て、監督が代わってなかなか結果を残せておらず、それを挽回してくるという予測はできていた。分析した中で、5バックでやっていた試合はなかったので、驚きはあった。相手が現段階でできることが5バックで、我々のミスを待ち続けていたのではないかと思う。相手は非常にプレッシャーのかけ方がうまかった。前半の途中に、両サイドバックの選手たちにもう少しポジションを下げる指示を出していた。ほかにも相手のウィングを引き寄せて空いたスペースを突くということもやっていた。後半も自分たちのやるべきことをやってチャンスも作ったが、なかなかゴールに結びつかなかった。ハーフタイムに要求したことを選手たちはやろうとしてくれた。そこの部分はよかったと思う。

Q.最終ラインの組み立ては、どのように評価しているか?

A.サッカーで一番難しい部分ビルドアップの部分である。タイミングや意思の疎通ができていないと難しい。それを彼らがやろうとしているところは感じることができた。その気持ちは評価できる部分だと思う。最終ラインはみんなが違うチームでやってきているので、考え方や今までの要求の違いがある。その中でも合わせようとした姿勢は評価している。ただ、自分の求めているものとはまだほど遠いので、これから練習をしていく。ビルドアップの部分は、繰り返し練習をしていかなければいけないところ。プレーオフは負けてしまったが、リーグ戦の開幕まで時間ができたので、その時間を有効に使って、リーグ戦に合わせてやっていきたい。


【三竿 健斗】
自分自身、とても不甲斐ない出来だった。これが今の自分たちの実力。チャンスはあった。しっかりミートさせるところだったり、最後まで見極めて決めきるところだったり、最後の一瞬の集中力が足りなかった。次の戦いに向けて、監督が求めていることをしっかりと理解していくこと、その求められていることを、失敗を恐れずにピッチの上で表現していかなければいけない。

【犬飼 智也】
ボールを支配することはできた。ただ、スイッチを入れるタイミングだったり、勝負のパスを出すというところに関しては、ここからやっていかなければいけない。負けてしまい、喪失感はある。ただ、国内のタイトルを獲りにいくことに頭を切り替えていかないといけない。

【土居 聖真】
典型的なサッカーでの負け方。決め切るところだけだった。ボールを支配していても、一瞬でやられる怖さや集中力を欠いた結果になった。どういう状況でも勝たないといけないし、言い訳できない。悪天候のなかでも多くのサポーターの皆さんが来てくれて、申し訳ない気持ちでいっぱい。

【広瀬 陸斗】
4冠を掲げてきた中でそのうちのひとつを落としてしまった。そのことに対して、とても残念に思う。この試合は、結果が第一の試合だった。試合内容のことを言うよりも、まず勝つことができなかったということに関して、とても残念に思う。

【永戸 勝也】
最後の精度の部分やゴールを決めきるという部分が前半からできていれば、この結果は大きく変わっていたと思う。自分自身、結果につなげることができていない。本当に悔しい結果になってしまった。次につなげていかなければいけない。

【奈良 竜樹】
今日は試合結果ですべてが評価される試合だった。後ろが踏ん張り切れなかったことを本当に申し訳なく思う。この試合に向けてしっかり準備をしてきたが、結果を出すことができなかったことは本当に残念。

AFCチャンピオンズリーグ プレーオフ 
2020年1月28日(火)19:00KO
県立カシマサッカースタジアム

[ ザーゴ監督 ]
ワンサイドゲームだったと思います。1つはサッカーをやろうとしているチーム、それを徹底的に守るチームのゲームだったと思います。数字がすべてを表していると思います。ただ、多くのシュートを打ちながらそれを決めることができませんでした。サッカーは決めるところで決めないと代償を払うことになります。結果に関してはそのようになったのではないかと思います。

--ザーゴ監督が思い描いていたパフォーマンスが出せたのか、それともその姿とはかけ離れていたのでしょうか?原因も含めてコメントをお願いします。
自分自身が就任してまだ15日です。キャンプはある一定の選手だけで始めて、5日後にほかの選手たちが合流しました。まずできるだけコンディションが均等になるように調整してきました。その中で自分が求めるものも練習してきました。ただ、2週間でいきなりチームが完成するのは不可能なことです。別にこれは言い訳ということではなく、逆に皆さんが評価するのであれば厳しいものになると思います。ただ、一番僕が評価していることは、この2週間でやろうとしたことに対して、選手たちが一生懸命取り組んだことです。そこについては非常に手ごたえがあります。パスワーク、サイドチェンジ、アグレッシブさ、縦への意識。随所にやろうとする気持ちは見えました。ただ、コンディションの部分で体と頭が一致しておらず、なかなかうまくいかなかったところがありました。サポーターやクラブ関係者は非常に失望していると思います。ただ、僕は監督としてチームを作らなければならないので、僕としては選手たちがやろうとした姿や考えは、非常に評価できると考えています。

AFCチャンピオンズリーグ プレーオフ 
2020年1月28日(火)19:00KO
県立カシマサッカースタジアム

MF 20
三竿 健斗
Kento MISAO

チームが立ち上がってまだ間もない中でのゲームで、実戦形式もやっていない中での試合だったから、うまくいかないことは分かっていました。その中で監督がやろうとしているサッカーというのを表現して、内容よりも結果という部分でみんなで臨んだゲームでした。

--ザーゴ監督が掲げているサッカーを表現できたポイントは?
まだ終わったばかりで映像を見れていないので、どこで出たかはいまはハッキリ分からないですけど、前線からFWが制限して、全体で前からプレッシングして自分たち主導で奪いにいくという意思の下でやっていたので、それがどれだけ出たかは分からないですけど、そういう意図でやっていました。

--キャプテンとしてどのような気持ちですか。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですし、自分自身もふがいない出来だったので、申し訳ないなというのが一番ですけど、これが僕たちの実力なので目を背けることはしちゃいけないし、批判されて当然だと思う。いまは何を言われても僕はそれをすべて受け止めて、逃げずに、シーズン最後にはここから大きく成長したチームの姿をサポーターの皆さんに示して、少しでも多くのタイトルを獲れるように逃げずにやりたいと思います。

DF 39
犬飼 智也
Tomoya INUKAI

試合自体は悪くなくても今日みたいなゲームがあると思う。点がなかなか入らないときは後ろのリスクマネジメントをして、失点をゼロで抑え続ければ負けることはない。やり続けることだと思います。

--試合後、ザーゴ監督からは?
もう「次、やろう」ということだった。「やろうとしていることはやってくれていた」と言ってくれたし、もちろん今日のゲームに関しては結果がすべてだったので、そこについては残念ですけど、やり続けるしかないと思います。

--手ごたえを得られたところは?
ボールは持てたので、どこで勝負のパスを入れるか、チーム全体でスピードを上げるかはここからかなと思います。ボールを持つだったり、一人ひとりが顔を出すところは去年よりかはできているのかなと思います。

DF 3
奈良 竜樹
Tatsuki NARA

結果ですべてが評価される試合だったと思うし、後ろが踏ん張り切れなかったのは申し訳ないと思います。

--不運な形でボールが転がり、それが入ってしまった。
不運と言えば不運ですけど、もっと自分なりに良い対応ができたと思う。そこは反省として次に生かしたいと思います。

--今季初めての公式戦。動きはどうでしたか?
去年もあまり試合ができていなくて、今年もプレシーズンマッチを1試合やった中で、やっていけば体は良くなっていくという感覚はありますけど、ここに向けてしっかり準備してきたので、ここでしっかり結果を出せなかったことは残念です。ただ、下を向いても何も始まらないので、次にある試合というか獲れるタイトルを目指して、しっかり戦っていきたいと思います。

過密日程に晒された鹿島、日本勢初のPO敗退「言い訳するつもりはない」
20/1/28 23:00


プレーオフ敗退となった鹿島アントラーズ

[1.28 ACLプレーオフ 鹿島0-1メルボルン・V カシマ]

 最後の最後までゴールは遠かった。鹿島アントラーズは28日、一発勝負のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフで豪州代表メルボルン・ビクトリーに0-1で敗戦。4年ぶりに本大会への出場権を逃し、MF土居聖真は「残念だし、悲しい。悪天候の中でファン・サポーターがたくさん応援に来てくれたのに申し訳ない」と声を詰まらせた。

 1月1日に新国立競技場での天皇杯決勝を終え、わずか1か月足らずで迎えた2020シーズンの初戦。ザーゴ監督が新たに就任し、チーム構築を一から進めたい鹿島だが、オフの休養期間もキャンプの準備期間も不十分なまま初陣に臨む形となった。その結果が無得点での敗戦。2年ぶりのアジア制覇という夢は早々に崩れ去った。

 昨季の主力選手がチームに合流したのは約10日前。この日は比較的休養期間のあった新戦力6人をピッチに送り込んだが、ピッチ上では連係不足も目立った。日本勢のACLプレーオフ敗退は史上初の屈辱。Jリーグ代表枠が現行の4つとなった2009年以来、初めて3チームしかACL本大会に派遣できないことが決まったが、その要因の一つに「新国立の元日決勝」があったことは否めない。

 もっとも、試合後の選手たちからスケジュールを怨むような言葉はほとんど聞かれなかった。フル出場した土居が「関係ないと思うし、それは言い訳だと思う」と述べれば、MF三竿健斗も「その中で試合には勝たないといけないし、言い訳するつもりはない」ときっぱり。気持ちは新指揮官の戦術を遂行しようというところに向いている。

 この日の鹿島は昨季に比べて、両サイドバックが高い位置を取って攻守に前傾姿勢を見せる場面が目立った。その結果、前線の選手が近い距離感で連動できるだけでなく、ボールを失った直後に奪い返しに行ける場面も増加。土居も「いい攻撃といい守備、いい切り替え。監督がやろうとしていることは出せた」と振り返る。

 しかし、肝心のフィニッシュが足りなかった。シュート数はFWエヴェラウド、MFレオ・シルバの4本を筆頭にチーム合計17本。攻撃面で最大の敗因を挙げるとすれば「決め切るところだけ」(土居)ということになる。連係不足が向上すれば改善の余地がある部分であるだけに、土居は「自分たちで撒いた種。典型的なサッカーの負け方」と敗責と素直に向き合った。

 三竿も「これが僕たちの実力だということから目を背けちゃいけない。批判されても、何を言われても仕方ない。ここから大きく成長する姿をサポーターの皆さんに見せるために、タイトルを取れるように逃げてはいけない」と強調。不遇な日程に後味の悪さは残るが、新たな道を信じて突き進もうとする鹿島。ショッキングな敗戦を乗り越え、残された国内3大タイトルに全力を注ぐ構えだ。

(取材・文 竹内達也)

複雑だった“気遣い”…内田篤人「厳しい目であってほしい」
20/1/28 23:47


出番のなかった鹿島アントラーズDF内田篤人

[1.28 ACLプレーオフ 鹿島0-1メルボルン・V カシマ]

 ACLプレーオフでのショッキングな敗戦後、鹿島アントラーズのゴール裏サポーターはブーイングと拍手が入り混じったリアクションで選手たちを迎え入れた。日本特有のスケジュールの煽りを受け、シーズンオフ期間は異例の1か月弱。そんな難局の最中で船出を迎えたチームを後押しする気持ちが存分に感じ取れた。

 一方、新体制発表でも強調されていたように「すべての試合における勝利、一つでも多くのタイトルを獲得するという目標は、決して揺らぐことはない」のが鹿島の文化。「今日の試合は内容よりも結果だった」と一様に悔しさを示した選手たちは、そうした“気遣い”に複雑な思いものぞかせつつ、奮起へのモチベーションをたぎらせた。

 フル出場したMF三竿健斗は「拍手に対して申し訳ないし、ブーイングされて当然だと思っていたので。気を遣わせてしまって申し訳ない」と心境を吐露。「期待してくれているというのが拍手に込められていると思うので、期待を裏切らないようにみんなで精度を上げて、チーム一丸となって前に進まないといけない」と力を込めた。

 またベンチで戦況を見守ったDF内田篤人も「ブーイングじゃないのが悲しかった」と述べつつ、「他のチームから来た選手、若い選手も見てるから、厳しい目であってほしいというか。いままでそうやって見られて育ってきたというか、僕もそうだったから」と説明。「負けて『頑張れよ』って言われるチームじゃなかったよな、というのが悲しかった。そういうふうになってしまって申し訳ない」と不甲斐なさも口にした。

(取材・文 竹内達也)

移籍組4選手は即先発も「サポーターの心を掴めなかった」「誰が出ても鹿島は勝たないと」
20/1/29 01:54


DF広瀬陸斗、DF奈良竜樹、MF和泉竜司、DF永戸勝也(写真左から)

[1.28 ACLプレーオフ 鹿島0-1メルボルン・V カシマ]

 負ければアジア制覇という大きな目標が潰えるACLプレーオフ。鹿島アントラーズのザーゴ監督は重要な一戦に向け、新加入の6選手を先発に抜擢した。昨季の主力選手は1月1日まで天皇杯決勝を戦っており、コンディションの差も踏まえた起用。それでも急造チームでゴールを奪うことはできず、本戦出場権を掴むことはできなかった。

 試合後、ザーゴ監督は「2週間でチームが完成するというのは不可能なこと」と指摘。「言い訳ということではなく、皆さんが評価するのであれば厳しい評価になる」と結果に向き合う姿勢を見せつつも、日本特有の過密スケジュールが影響したことを認めた。また、新加入の選手たちも連係不足を言い訳にはせず。それは指揮官がたたえた「選手たちが一生懸命に取り組んでくれた」という言葉どおりの姿勢だった。

 新天地デビュー戦でセンターバックを担ったDF奈良竜樹(←川崎F)は「結果で全て評価される試合だったし、後ろが踏ん張り切れなかったのは申し訳ない。プレシーズンで試合やっていない中、試合ができれば身体がもっと良くなるという思いはあるけど、ここに向けて準備してきたつもりなのでここで結果を出せなかったのは残念」と敗戦と素直に向き合った。

 またDF広瀬陸斗(←横浜FM)も「この試合は絶対に内容より結果が大事。内容どうのこうのより勝てなかったことが非常に残念」と落胆。MFファン・アラーノと絡んだ右サイド攻撃は脅威となったが、全体的な連係不足に「中で静かな部分もあったし、声を出してどうすればいいのかをピッチ外じゃなくてピッチ内で話し合えたら良かった」と改善点を語っていた。

 MF和泉竜司(←名古屋)は「誰が出ても鹿島は勝たないといけないし、そこが悔しい」と最初のチャンスを活かせなかったことを悔やみつつ、サイドハーフとサイドバックが高い位置で連係する攻撃には手応え。「これで一個タイトルを失ったので悔しい思いはあるけど、やっていくしかない」と前を見据える。

 昨季J1リーグのアシスト王に輝いたDF永戸勝也(←仙台)にとってはクロスを上げようにもゴール前に人員が少ない苦しい展開となったが、「中に人数欲しいというのは気持ちとしてあるけど、僕のミスもあった。一人しかいなくても通せれば1点という場面があった」と言い訳にはせず。「自分にベクトルを向けて修正していければ」と意気込んだ。

「下を向いても何も始まらないので、また次に取れるタイトルを目指してしっかり戦っていきたい」(奈良)。「なかなかサポーターの心を掴むことができなかったというのが率直な思い。次にチャンスをもらった時に必ず結果が残せるようにチャンスが来るまでいい準備をしたい」(永戸)。初陣はショックな結果に終わった新加入選手たち。この悔しさは残る国内3大タイトルで晴らすしかない。

(取材・文 竹内達也)

【鹿島】「思った以上に…」見せ場のひとつだったFKで、永戸勝也が痛感したことは?
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2020年01月28日

「前半からやれていたと思う」


相手ゴール前の絶好の位置での直接FK。キッカーの永戸は自慢の左足で狙ったが、ぬかるんだピッチに足をとられて思い通りのボールを蹴れなかった。写真:田中研治

[ACLプレーオフ]鹿島0-1メルボルン・V/1月28日/カシマ

 見せ場のひとつだった。15分、好位置での直接FKのチャンスを得る。

 キッカーは、今季の新加入選手のひとり、永戸勝也。昨季は仙台でリーグトップの10アシストをマークするなど、正確なキックや質の高いセットプレーを武器とするレフティだ。

 しかし、放たれたボールはバーの上に。狙い通りの一発を放てなかった。この日の天候は雨。ぬかるんだピッチが影響して上手く蹴れなかったようだ。

「ちょっと滑るかな、っていうのは予想できていたんですけど、思った以上に芝がずれたので。まだ、このピッチに慣れていないのが出てしまった」

 そう語る永戸だが、試合を通じては、まずまずのパフォーマンスを披露した。「ビルドアップの時に高い位置を取って、テンポ良く動かして、相手に隙ができたら中にボールを通して、そこから攻撃につなげていく。相手のプレッシャーも回避できていたところがあったので、前半からやれていたと思う」と振り返る。

 スタメン定着へのアピールとしては悪くなかった。ただ、試合は0-1の敗戦で、ACL本戦に進むことができず。チームとして結果を出せなかったことに悔しさを滲ませる。

「最後の精度だったり、決め切るところを前半からもうちょっとできていたら、結果は大きく変えられたのかな、という印象です」

 SBとして、組み立ての部分で重要な役割を担うと同時に、フィニッシュにも関与できる実力がある。次こそは、その自慢の左足で決定的な仕事を見せてほしい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

鹿島FW土居聖真が敗退悔いる「言葉がないです」
[2020年1月28日20時59分]


鹿島対メルボルン 後半、ゴール前に出たパスに合わず、天をあおぐ鹿島MF土居(撮影・たえ見朱実)

<ACL:鹿島0-1メルボルンV>◇プレーオフ◇28日◇カシマ

鹿島アントラーズが、シーズン初戦でつまずいた。ACL本大会出場を逃し、4冠のうちの1つへの挑戦権を失った。後半9分、元浦和のMFナバウトのシュートがDFに当たってコースが変わり、不運な形で先制点を許した。これが決勝点となり、日本勢としては初めてのACLプレーオフ敗退が決まった。

▽FW土居聖真「言葉がないです。自分たちでまいた種だと思いますし、決定機を決められなければこういう試合になると思います。残念な結果を届けてしまってすごく残念。監督やチームメイトを信じて切り替えたい」

鹿島ザーゴ新監督、分析外れ「始まったとき驚いた」
[2020年1月28日22時15分]


鹿島対メルボルン ACL敗退となった鹿島のザーゴ監督(撮影・たえ見朱実)


鹿島対メルボルン 後半、ゴール前に出たパスに合わず、天をあおぐ鹿島MF土居(撮影・たえ見朱実)


<ACL:鹿島0-1メルボルンV>◇プレーオフ◇28日◇カシマ

鹿島アントラーズが、シーズン初戦でつまずいた。ACL本大会出場を逃し、4冠のうちの1つへの挑戦権を失った。

   ◇   ◇   ◇

11人もの大型補強で今季初戦に臨んだ鹿島は、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)に0-1で敗れてACL本大会出場を逃した。目標の4冠のうち、1つへの挑戦権を失った。日本勢としては初のACLプレーオフ敗退。衝撃の結果に、イレブンはぼうぜんと立ち尽くした。

最後まで得点を奪うことはできなかった。ザーゴ新監督は「選手は自分が求めるものをやろうとしてくれたが、コンディションの部分で頭と体が一致しなかった」。元日に天皇杯決勝を戦い、始動わずか3週間でシーズン初戦を迎えた選手には、疲労が残っていた。実戦形式の練習に至ってはゼロ。準備期間は明らかに足りなかった。

相手の直近5試合を見て4バックと分析していた相手は、ふたを開けてみれば3バック。ザーゴ監督は「試合が始まったときには驚いた」。ボランチで今季主将に就任したMF三竿を両センターバックの間に下げた変則的なフォーメーションを採用するなど、昨季との違いは見せたが、相手が一枚上だった。「大事な大会に参加できず残念だが、時間をかけて、チームを確実に作っていきたい」と新監督。MF土居は「どういう状況でも勝たなければいけないのがこのクラブ」と悔やんだ。

鹿島MF三竿「僕たちの実力」ACL本戦出場逃す
[2020年1月28日22時59分]


鹿島対メルボルン メルボルンに敗退しがっくり肩を落とす鹿島(撮影・たえ見朱実)

<ACL:鹿島0-1メルボルンV>◇E組プレーオフ◇28日◇カシマ

鹿島アントラーズはシーズン初戦を落とし、ACL本大会出場を逃した。

今季からDF内田篤人(31)に代わりチームキャプテンを務めるMF三竿健斗(23)は「自分自身もすごくふがいないできだったので、申し訳ない気持ちでいっぱい。これが今の僕たちの実力なので、目を背けてはいけない。批判されて当然の内容だと思うので、今は何を言われても全て受け止めて、逃げずに、今季最後まで、ここから大きく成長したチームの姿をサポーターのみなさんに示して、少しでも多くのタイトルを取れるように、逃げずにやりたい」と言葉をつないだ。

4-4-2でスタートしたが、試合の中ではボランチの三竿が両センターバックの間に下がり、両サイドバックが高い位置を取るという、3バックに近い変則的なフォーメーションも採用した。これによって左右のMFが中央付近でプレーでき、FWを含めた前線の4枚に近い距離感での連係が生まれた。攻撃的なボランチであるレオ・シルバと三竿が完全に役割を分担することで、試合展開や相手の戦術に応じて柔軟な対応をすることが可能になる。

三竿は「このサッカーはボランチがキーになる」と自身の役割を心得ている。「攻守において常にバランスを取り、攻めているときはリスクマネジメントをするし、サイドバックが高い位置を取れるように、ボランチは残ることが求められている。その中で自分がやりたいプレー、ボールを奪うところでチームの助けになりたいし、攻撃の起点となるパスの精度などは練習ではできているので、試合で出すだけ」と、特徴を出しながら役割を遂行することを目標に掲げた。

鹿島、プレーオフ敗退 ホームで0-1…日本勢初の屈辱/ACL

プレーオフで敗退し、さえない表情で引き揚げる三竿(手前左)とGK曽ケ端(同右)ら鹿島イレブン

 アジア・チャンピオンズリーグ・プレーオフ(28日、鹿島0-1メルボルン・ビクトリー、カシマ)J1で昨季3位の鹿島はメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)に0-1で敗れ、日本のクラブで初めてプレーオフで敗退した。

 2018年にアジアの頂点に立ったチームが、日本勢が15年から参加するプレーオフで初の敗退。後半9分に相手のミドルシュートがDF奈良に当たりコースが変わり先制を許した。初陣となったザーゴ監督は「2週間でチームを完成させるのは不可能。選手がやろうとしたことは評価できる」。神戸に敗れた元日の天皇杯決勝から27日で始まった新シーズン。チームを軌道に乗せるには短すぎた。


メルボルン・ビクトリーに敗れ、肩を落とす鹿島イレブン=カシマ


後半、厳しいマークにあう鹿島・奈良(左)=カシマ


後半、メルボルン・ビクトリーに先制を許し、ぼうぜんとする鹿島・犬飼(右端)=カシマ


鹿島 ACLプレーオフ敗退…J初の屈辱にザーゴ新監督は過密日程“嘆き節”
[ 2020年1月29日 05:30 ]

ACLプレーオフ 鹿島0―1メルボルンV ( 2020年1月28日 カシマ )


<ACLプレーオフ>メルボルンVに敗れガックリの三竿(左)ら鹿島イレブン(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ


 4冠の夢が早くもついえた。鹿島は後半9分、昨季途中まで浦和でプレーしたFWナバウトのシュートがDF奈良に当たり、そのままゴールに吸い込まれた。JクラブがACLプレーオフに参加するようになって以降、敗退は史上初の屈辱。ザーゴ監督は「2週間でチームをつくり上げるのはとても難しい」と準備期間の短さを嘆いた。
 昨季最終戦は元日の天皇杯決勝。新シーズン初戦のACLはわずか27日後で、過密日程に苦しめられた。疲労を考慮し全選手がそろったのは16日になってからで、この日までに紅白戦は行えなかった。

 新監督を招へいし、ボール保持率を高めて主導権を握る新たなスタイルの構築に着手している過程。新主将に就任したMF三竿は「これが今の自分たちの実力。目を背けてはいけないし、逃げずに最後に大きく成長した姿を見せたい」と雪辱を誓った。決して下を向くことなく、国内タイトルの奪還に力を注いでいく。

【鹿島】日本勢初プレーオフ敗退 体調差明らかFW土居「日程を言い訳にはしたくない」
2020年1月29日 6時0分スポーツ報知


メルボルンVに敗れ、渋い表情で引き揚げる三竿(手前左)とGK曽ケ端(同右)ら鹿島イレブン

◆アジア・チャンピオンズリーグ プレーオフ メルボルンV1―0鹿島(28日・味スタほか)

 鹿島(Jリーグ3位)はメルボルンV(豪州L3位)に0―1で敗れた。日本のクラブがプレーオフで負けるのは初。横浜M、神戸、F東京が参戦する東地区の1次リーグは2月11、12日に初戦を行う。鹿島はルヴァン杯に出場することになった。

 アジア制覇への道が本戦を前に途絶えた。JクラブがACLプレーオフに参加するようになった15年以降で初めての敗退。チャンスを生かせず、後半9分に元浦和のFWナバウトにミドルシュートを決められた。初陣を飾れなかったザーゴ監督(50)は「サッカーは決める時に決めないと代償を払うことになる」と定石を持ち出した。

 昨季は天皇杯決勝(元日)まで勝ち進み、オフは限られた。首脳は「4年もオフが短い状態。燃え尽き症候群が一番怖い」とし、主力には統一契約書に記される、最低限の2週間のオフを与えた。16日に初めて全員がそろい、全体で練習できたのは12日。紅白戦は行えなかった。新監督を迎え、新加入11人が加わり、スタッフも一新。特に準備期間が必要だった。

 オフが取れた新加入6人を中心に先発させたが、戦略を形にするには時間が不十分で、終盤は前線に人数をかけるも役割は指示できなかった。「日程を言い訳にはしたくない」とFW土居ら選手たちは口々に言った。鹿島の敗戦。日程を編み込む日本協会とJリーグが、日本全体の敗戦と受け止めなければならない。(内田 知宏)

鹿島 J初プレーオフ敗退 ザーゴ新体制初陣も…17本シュート空砲

 メルボルン・ビクトリーに敗れ、肩を落とす鹿島イレブン=カシマ

 「ACL・プレーオフ、鹿島0-1メルボルンV」(28日、カシマスタジアム)

 J1昨季3位の鹿島は0-1でメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)に敗れ、日本のクラブで初めてプレーオフで敗退した。同2位のFC東京はDF室屋成(25)、MFアダイウトン(29)がゴールを奪い、退場者を出しながらも2-0でセレス・ネグロス(フィリピン)を下し、本大会出場を決めた。日本から横浜Mと神戸も参戦する東地区の1次リーグは2月11、12日に初戦が行われる。

 屈辱の敗戦だった。ザーゴ新体制で選手の多くが入れ替わった。準備期間の短さ、対戦相手の自力など厳しい条件はあった。それでも負けてはいけない戦いだった。アジア王座奪回の夢はわずか90分で霧散。「決勝戦に負けたようなもの。批判されて当然」。主将MF三竿はうつむいた。

 ゴールが遠い。放った17本のシュートは空砲で、5バックの相手を崩せずに後半9分に被弾。ザーゴ監督は「(自らの要求に)選手は懸命にやろうとしてくれた。そこは手応えを感じている」と前を向くが、Jリーグ勢がプレーオフに初参加した15年以来、初めての敗退。代償は大きい。

 試合後、サポーターからはブーイングはなく、ゲキが飛んだが「負けて頑張れと言われるチームじゃない」とDF内田。悔しさは国内の舞台で晴らすしかない。

ACLプレーオフ 鹿島、本大会逃す ゴール遠く

鹿島-メルボルン・ビクトリー前半、競り合う鹿島・三竿(右)=カシマ

サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は28日、各地で本大会出場を懸けたプレーオフを行い、2年ぶりの優勝を狙った鹿島はカシマスタジアムでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦し、0-1で敗れた。

今季公式戦初戦の鹿島は前半からボールを握って崩しにかかった。31分は広瀬のクロスにエベラウドが頭で合わせ、38分にはレオシルバが右足シュートを放つも得点には至らなかった。後半は9分に自陣スローインからボールを奪われ、そこから失点。その後は攻勢を強めて決定機をつくったが、ゴールは遠かった。FC東京はセレス・ネグロス(フィリピン)に2-0で快勝し、本大会出場を決めた。

敗れた鹿島は2月16日にYBCルヴァン・カップ1次リーグで名古屋と戦うことになった。リーグ開幕戦は同月23日、敵地で広島と対戦する。

■鹿島・ザーゴ監督 失望している

シュートを決めようとした選手は、普段であれば外すはずがなかった。フィットネスが一致していなかった。決める人の冷静さ、技術、体力が一致すれば状況は変わってくる。大事な大会に参加できず失望しているが、時間をかけてチームをつくっていきたい。

▽プレーオフ
メルボルン・ビクトリー(オーストラリア) 1-0 鹿島
0-0
1-0

▽得点者
【メ】ナバウト(後9分)

ACL PO メルボルン・ビクトリー戦



かなり偏ったジャッジに泣かされ、相手GKのビッグセーブに泣いた。

ぶっつけ初戦も底力でACL本戦、過密日程でも最善調整

今季初の公式戦について報じるスポーツニッポンである。
元日の天皇杯決勝から数日後に新チームは始動し、駆け足でキャンプに入り、新助っ人、昨季の主軸、そしてU-23日本代表メンバーが徐々に加わって今季のチームになって行った。
この短期間では出来ることも少なかったであろう。
コンディションを整えるだけで精一杯だったはず。
非常に苦しい戦いである。
また、ザーゴ新監督は、夜の試合に限っては、スタメン組も朝のトレーニングを行うことを明言した。
これが最新スタイル。
選手は戸惑うことなく受け入れ、勝利に向けて準備をせよ。
我らも、後押しすべくスタジアムに駆けつける。
大きな声援で勝利をもたらせたい。
楽しみな今シーズンの開幕である。

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鹿島、ぶっつけ初戦も底力でACL本戦必ず!過密日程でも最善調整
[ 2020年1月28日 05:30 ]


ウオーミングアップする鹿島イレブン(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ


 サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)本大会出場を懸けたプレーオフ2試合が28日、行われる。昨季のJ1で2位のFC東京はセレス・ネグロス(フィリピン)と、同3位の鹿島はメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦する。FC東京はMF東慶悟主将(29)が3年連続公式戦チーム1号へ闘志。過密日程などに苦しんできた鹿島は、王者の底力で“ぶっつけ本番”を突破する構えだ。
 昨季最終戦からわずか27日後の、今季初戦。前日会見に出席したザーゴ監督は「プレーオフを突破することが最大の目標」と何度も繰り返した。

 元日の天皇杯決勝後は、過密日程のジレンマと戦いながらチームづくりを進めてきた。8日の新シーズン始動日は新加入を中心とした一部の選手で始動。11日からは宮崎キャンプが始まったが、天皇杯まで戦い抜いた主力は休養を取り、チーム合流後も選手のフィジカルコンディションを整えることを最優先にメニューが組まれた。

 ここまで紅白戦はほぼできていない状況だが、言い訳はしない。「準備してきたものが全部出せなくても勝たないといけない。今までもそうやって勝ってきた」とDF内田。準備万端とは言い難い。それでも、勝利を積み重ねつくってきた歴史が鹿島にはある。

 直前まで最善の策を施す。「選手が前日からずっと部屋にこもっていることは好ましくない。僕が指導してきたクラブではずっとそうしてきた」とザーゴ監督。昨季まではメンバー外の選手のみで行っていた試合当日の午前練習だが、ナイターの場合にはスタメン組にも軽めのトレーニングを課すことを明言した。すべては勝利のため。鹿島らしさにあふれた新指揮官が初陣に挑む。 

メルボルン・ビクトリー戦前日練習と公式会見

ACL PO・メルボルン・ビクトリー戦に向けた前日練習の様子と公式会見である。
今季初の公式戦に選手らも元気に挑む。
公式会見には犬飼選手会長が出席した。
「準備期間が2週間なのはもちろん短い。まだまだやることがあるかもしれない」と言いながらも、「そうも言ってられない。とにかく明日勝って、そこから上げていければ。(新体制での全体練習の回数は少ないが)球際のところや戦う部分、走るところはやれる。とにかく勝たないといけない」と言う。
新たな選手・新たな戦術・オフ明けといくつも問題を抱えるが、それを乗り越えてこその鹿島である。
ザーゴ新監督は、「タフで難しい試合になる。ボールを持って試合をコントロールしたい」と目指すサッカーにて対応することを口にする。
チーム一丸となって勝利を手にするのだ。
重要な一戦である。

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メルボルン・ビクトリー戦前日トレーニング(公式練習&公式記者会見)
2020.01.27(月)

AFCチャンピオンズリーグ2020 プレーオフ メルボルン・ビクトリー戦を明日に控え、選手たちはクラブハウスで15時30分より公式練習を行いました。冒頭15分のみがメディアに公開されました。メディアに公開された15分では、ランニングやストレッチ、フィジカルトレーニングが行われました。

▼▼動画レポートは、こちらから!▼▼














公式練習後には、カシマスタジアムで公式記者会見が開催され、アントラーズからは、ザーゴ監督と犬飼選手が出席しました。





ザーゴ監督:
「ホームで試合する以上、アドバンテージを活かしながら自分たちのやるべきことをやって、自分たちの求めるサッカーを表現していきたい。ただ、プレーオフを突破をすることが一番大事なので、それをしっかり果たしたい」

▼▼動画レポートは、こちらから!▼▼






犬飼 智也選手:
「必ず勝ってグループステージに進出したい。そして、昨年タイトルを獲れなかった悔しさを晴らしたい。今年最初の試合なので、ホームでしっかり勝って、いいスタートを切りたい」

▼▼動画レポートは、こちらから!▼▼




メルボルン・ビクトリーの出席者は、カルロス ペレス サルバチュア監督とアンドリュー ナバウト選手でした。

カルロス ペレス サルバチュア監督:
「私たちにとって、非常に重要な試合になると同時に、極めて難しいタフな試合になると思う。ただ、このチームで必ずグループステージに進出できると信じているし、突破できるように頑張りたい」

アンドリュー ナバウト選手:
「アントラーズと対戦するということは、我々にとって大きな挑戦であり、同時に大きなチャンスになる。必ず勝ち抜けるように、全員で戦いたい」

会見前にメルボルン・ビクトリーはカシマスタジアムで公式練習を行いました。冒頭15分のみがメディアに公開されました。

内田篤人、明日は結果が一番

ACL POに向けた前日練習を報じるニッカンスポーツである。
篤人がコメントを発する。
「明日は結果が一番大事。ザーゴ監督が来てから準備してきたものを全部出せなくても、勝たないといけない」。
一発勝負のPO、勝つことだけが求められる試合である。
ジーコもチームに合流し、クラブ全体で後押しすることとなる。
一体感で勝利を掴み取るのだ。
今季最初の公式戦、超重要な一戦である。

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鹿島ACL前日練習、内田「明日は結果が一番」
[2020年1月27日18時36分]


ACL前日練習を行ったザーゴ監督(中央)。左はパシェココーチ(撮影・杉山理紗)


ACL前日練習を行ったザーゴ監督(中央)


ザーゴ新監督率いる鹿島は、ACLプレーオフ、メルボルンV戦(28日、カシマ)に向けて27日、鹿嶋市内で前日練習を行った。

負けたらタイトルが一つ消える重要な一戦。始動から3週間と準備期間は短いが、DF内田は「明日は結果が一番大事。ザーゴ監督が来てから準備してきたものを全部出せなくても、勝たないといけない」と強調した。またこの日からテクニカルディレクターのジーコ氏がチームに合流した。

石井監督の”今”

サムットプラーカーン・シティの石井正忠監督を取材したNumberWebの飯尾氏である。
石井さんの”今”と考えが伝わってくる。
そして特筆すべきは、当時、監督が出来る状態ではないとされた16年アウェイのFマリノス戦の件についてのことであろう。
「鹿島の頃、私の気持ちが落ちてしまって1試合、指揮が執れなかったことがあるじゃないですか。あのとき、自分自身が挫けて落ち込んだわけじゃなくて、クラブ自体のことを少し信用できなくなってしまって落ち込んだんですけど、逆に、いくら負けようが、いかに改善して、今何をやらなきゃいけないのか、といった気持ちは他の人よりも強いかもしれない。それは私の強みかもしれないですね」。
クラブに対する不信感が芽生えた瞬間があったことが語られる。
当時の報道では、石井さんの体調的なように報じられておったが、そうではないということをここではっきりさせておきたい。
結果的に後に大岩監督に切り替える伏線であったわけであるが、こうして出来事を後から考慮すると見えることもいくつかあるものである。
そして、石井さんは、鹿島に於ける日本人最高監督であると断言したい。
タイにて成功して欲しい。
心からそう願う。
また、語学に関しては、Google翻訳+ワイヤレスヘッドホンをお互いに一つ耳に着けることで解決出来る。
文明のテクノロジーを駆使して、良い指導・指揮を執って貰おうではないか。
期待しておる。

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タイ1部監督・石井正忠に聞く、前編。
日本人指導者への期待と現地事情。

posted2020/01/27 11:30


タイのサムットプラーカーン・シティで指導する石井正忠監督。日本から飛び出し、新たなミッションに挑んでいる。

text by
飯尾篤史
Atsushi Iio

photograph by
Norio Rokukawa

2015年途中から鹿島アントラーズを率い、翌シーズンにリーグ王者へと導いた石井正忠氏が、2020シーズンからタイ1部リーグのサムットプラーカーン・シティの監督に就任した。タイ代表の西野朗監督を筆頭にアジア各国に日本人指導者が渡る中で、石井監督は何を考え、タイの地で指導しているのか。前編では就任の経緯、現地での期待値、強化に向けての施策を聞いた。

――大宮アルディージャの監督を退任してから約1年休養されて、再び現場復帰に向けて動き出したとき、最初にオファーをくれたのが、このサムットプラーカーン・シティだったそうですね。

「昨年10月ですかね。勤めていたところを辞めて現場に復帰するための準備を始めた頃、オファーをいただいて。海外のクラブからオファーが来るなんて、考えてもいなかったので驚きました。オーナーの話を聞くと、私に興味を持っていると。

 日本人監督というだけではなくて、私個人に興味を持ってくれていると言っていただいた。『契約どうこうではなく、試合を一度見に来ませんか』と招待されたので、10月にタイに行って、試合を見たんです。ホーム最終戦でした」

――どんな印象を受けましたか?

「そのときの順位は6位で、ホーム最終戦のわりに少し覇気がなかったんですよね。なんでなんだろうなと。攻撃面はアグレッシブだけど、守備のところではもう少し組織を作ったほうがいいなとも。どんな選手がいるのかもチェックして、試合後、自分が感じたことをまとめてオーナーに渡して帰国したんです。まだ仕事がありましたから」

年齢的に、最後のチャンスだなと。

――その時点では、契約を決めたわけではなかったんですね。

「そうですね。ただ、実際に現地まで行ってみて、海外のクラブで仕事をするのもありだな、という考えになりました。でも、私ひとりでは決められないですから」

――ご家族のことですね。

「はい。海外からのオファーがあったという話は家族にもしていて、『それはありがたい話だね』と言ってくれたんですけど、実際に私が契約したいという気持ちになって、家内と娘に伝えたら、『まずはJリーグで仕事を探してほしい』と。小学6年生の娘からはLINEで『海外に行きたくない理由』が送られてきました(笑)」

――娘さんにとっては切実な問題ですもんね(笑)。

「それで、いったんお断りすることにして、Jリーグで探していたんですけど、なかなか決まらなかった。一方、サムットプラーカーン・シティも日本人監督と交渉していたみたいですけど決まらなくて、11月の終わり頃かな、もう一度、『まだ決まっていないなら、どうですか?』という連絡を頂いて。私も年齢的に若くはないですから、最後のチャンスだなと。

 家内もその1カ月の間にタイのことをいろいろ調べて理解を深めてくれて、私が単身赴任する形で、『チャレンジしてみたら』と背中を押してくれたんです。それで12月半ばから指揮を執っています」

2017年、鹿島のタイ遠征での縁。

――では、ひとりでバンコクにお住まいなんですね。生活面で苦労はないですか?

「ないですね。近くにショッピングモールがあって買い物もすぐできますし、ここからバンコクまで車で30分くらい。運転手を付けてもらっているので問題ないです。強いて言うなら、言葉の問題。せめて英語くらいは勉強しておけばよかったなと(笑)。今さら言ってもしょうがないですけど、英語とタイ語を少しずつ勉強しながら、選手とコミュニケーションを取っていこうと思っています」

――12月の半ばから指導されていたというのは、始動がずいぶん早いですね。新シーズンの開幕は2月半ばですよね?

「10月いっぱいでシーズンが終わって、11月から12月に掛けてがオフなのかな。それで12月16日からスタートしたんですけど、契約の関係で最初2日間は加藤くん(光男/サムットプラーカーン・シティコーチ)に見てもらって、私は18日にタイに来たんです。それから26日まで指導して、いったん帰国して、1月1日に再びタイに来ました。5日にはU-23日本代表との練習試合が組まれていましたから」

――先ほど、オーナーの方は、石井さん個人に興味を持ってくれていたと。それは、クラブ・ワールドカップで鹿島アントラーズを準優勝に導いた経歴などに興味を持ってくれたのでしょうか?

「それもあると思うんですけど、私が聞いたのは、2017年に鹿島がタイ遠征をして2試合やったとき、ここの練習場を使わせてもらったそうなんです。予定していたグラウンドの状態が悪くて急きょ変更になって、別の場所を使わせてもらったことは覚えているんですけど、それがどこかは覚えてなかった。そうしたら、ここだと。で、オーナーがそのときのことを覚えていてくれて。それ以降、興味があって私の動向を追ってくれていたそうなんです」

「ゆったり」した雰囲気への理解。

――4年前からの縁だったんですね。石井さん自身は、タイのサッカーシーンについて、事前にどなたかに聞かれたんですか?

「加藤くんがタイに長くいるので、彼に聞いたり、(順天堂)大学の先輩で今、(ツエーゲン)金沢の強化アカデミー本部長をされている和田さん(昌裕/チョンブリやヴィッセル神戸などの元監督)が以前、タイで監督をしていたので電話をして。文化が違うから、契約などで面倒なこともあるし、そっちに気持ちを持っていかれてしまうと辛いことになるけど、そういうのを含めて理解したうえで行くんだったら問題ないよ、と話してくれたので、それなら、と」

――今日の練習を見ていても、ちょっとダラダラした感じがありました。

「確かに少し緩いところはありますよね。ゆったりしているというか。ただ、タイは暑いので、そうなるのも仕方がないのかな、ということも理解してきました。一方で、ボールの奪い合いになると、かなりのテンションでやってくれる。それこそケガが心配になるくらい激しいので、むしろ大事なのはスイッチの入れさせ方かなと」

日本人の考え方に好感、との声。

――サムットプラーカーン・シティの選手たちの技術レベルや個人戦術のレベルは、どう感じていますか?

「日本人選手と比べると、やっぱり差はありますね。個人戦術のところも、もっと上げていかないと難しい。時間は掛かると思うんですけどね。開幕戦で昨シーズンの王者であるチェンライ・ユナイテッドと対戦するんですよ。

 相手の監督は滝(雅美)さんで、日本人監督対決として注目されていて。他の開幕戦に先駆けて、我々の試合だけ金曜のナイターなんです。しかも、ホームゲームなので、なんとか結果を出したい。そこまでに、どれだけ持っていけるかだと思っています」



――滝さんはタイでのキャリアも長いですし、昨季のサムットプラーカーン・シティの監督は村山哲也さん(元サンフレッチェ広島強化部スカウトなど)。そして、西野朗さんがタイ代表監督と、日本人指導者への評価や期待が高まっているんでしょうか?

「そう思いますね。私がオファーをいただいたときも、オーナーがそうした話をしていました。日本サッカー界から学びたいというだけでなく、オーナーはビジネスで日本人と仕事をしたことがあるそうで、そのとき、日本人の働き方や考え方に好感を覚えたと。だから、自分のクラブチームも日本人に任せたくて、村山さんや私に声を掛けたんだと思います」

――西野さんと会う機会はあったんですか?

「いえ、まだないですね。加藤くんがお父さん(元日本代表GKの加藤好男さん)の関係でよく知っているそうなので、今度会わせていただこうかなって(笑)」

日本語が書かれたクラブハウス。

――それにしても、こんな郊外にあるのに、施設がしっかりしていて驚きました。このクラブハウスの隣にあるのは宿泊施設ですか?

「そうなんです。最初は私も、ここで暮らそうかと思ったくらいで(笑)。クラブハウスの各扉にも、『マッサージルーム』とか『ロッカールーム』とか、日本語で書かれていて。日本のチームがこの施設で合宿を張れるように、というオーナーの考えだそうです」

――オーナーの方は石井さんにどんなミッションを与えたんですか? タイ王者にしてほしいとか?

「いや、順位をひとつでも上げてほしいと。タイリーグには強いチームが5つある。その5強に食い込んでいきたい、という話をされました。チャンピオンになるとか、ACLに出るといった話は一切なかった。逆に、私のほうから『ぜひチャンピオンを目指しましょう。ACLに出場し、日本のチームと対戦したいです』と話したくらいで」

ペドロ・ジュニオール、小野悠斗を。

――上位を目指すうえで、元FC岐阜の小野悠斗選手、さらにかつて鹿島で一緒に仕事をしたペドロ・ジュニオール選手を獲得しましたね。

「もちろん、彼らの能力がチームにプラスになるのは間違いないです。私の考えていることを伝えやすいし、それをチームメイトにも伝えてくれると思うんです。そういう役割も、彼らには期待しています。とにかく彼らには、このチームを引っ張っていくという気持ちでプレーしてもらいたい。特にペドロは経験豊富ですからね」



――今、日本人、ブラジル人、そしてセルビア人選手がいますが、外国籍選手はもうひとり獲れますよね? ご予定は?

「そこは予算と相談しながらですけど、日本人をもうひとり獲得できればと。ディフェンスの選手を獲れたらいいなと思っているところです」

給食センター職員に応募した理由。

――ところで、大宮アルディージャの監督を退任されてからの1年、鹿嶋市の給食センターで働かれていたそうですね。少し前にクラブ・ワールドカップの舞台に立った指揮官が給食センターで働くというのはピンと来ませんが、どういった経緯で?

「現役を引退してすぐ指導者になったので、これまで家族との時間が取れなかったんです。娘も中学生になったら、自然と離れていくじゃないですか。部活が始まったり、友だちも増えたりするので。その前に一度、家族との時間をゆっくり作りたいな、と思っていて。そんなときに、新聞のチラシで給食センターの職員を募集していたんです。

 土日は休みだし、夏休みもしっかり取れるので、これはいいなと。それに、自分の中で、鹿嶋の子どもたちが運動する場所を作りたいという思いもあって。そういう活動に取り組むにも、長い休みがあったほうがいい。まだ実現してないんですけど、これから先の人生を考える意味でも、休みがしっかりあるのはいいかなと」

――それで応募したわけですね。

「履歴書を出して、面接も受けました」

――職歴の欄には鹿島アントラーズ選手とか、監督とか。

「はい。書きました。驚いていましたね(笑)」

タイ1部監督・石井正忠に聞く、後編。
給食センター勤務と鹿島で得た宝。

posted2020/01/27 11:35


トレーニング中に笑顔を見せる石井正忠監督。鹿島で培ってきた哲学を、タイの地に落とし込もうとしている。

text by
飯尾篤史
Atsushi Iio

photograph by
Norio Rokukawa

2015年途中から鹿島アントラーズを率い、翌シーズンにリーグ王者へと導いた石井正忠氏が、2020シーズンからタイ1部リーグのサムットプラーカーン・シティの監督に就任した。タイ代表の西野朗監督を筆頭にアジア各国に日本人指導者が渡る中で、石井監督は何を考え、タイの地で指導しているのか。後編では鹿嶋市での給食センター勤務に加えて、古巣・鹿島への思いなどを聞いた。

――給食センターというのは土日が休みで、夏休みもあって、娘さんと生活のサイクルが合うから、非常に合理的な選択です。とはいえ、Jクラブの監督経験者が簡単にできる選択ではないと思うんですね。ひと目が気になるというか、プライドが邪魔するというか。

「それはあまり気にしなかったですね。私にとって大事なのは何を優先するかで、家族との時間を取りたかったので。解説の仕事も考えましたが、結局、土日に仕事をすることになる。なので、ちょっと思い切ったことをしてもいいなと思って。何かに挑戦するときって、ドキドキするほうがいいじゃないですか(笑)」

組織論を学ばせてもらいました。

――給食センターでどんな仕事をされていたんですか?

「男性社員のひとりとして採用してもらったので、いろんな仕事をさせてもらいました。それこそ調理もしましたし。カレー用のジャガイモを200キロくらい機械に入れて、それをパートさんのところに持って行ったり。衛生面もすごく勉強になりました。これだけしっかりしていれば異物混入など起こらないなと思うくらい徹底していましたよ。

 それに、指導者としても生かせることがありました。例えば、女性のリーダーの方がいて、その人の振る舞いが本当に勉強になって」

――どんな感じなんですか?

「何でもできるんですよ。すべてのことを自らやって見せることもできるし、小さいグループを作って、それぞれにリーダーを置いて、うまくコントロールしたりだとか。給食センターで組織論を学ばせてもらいました」

――この1年は、指導者としてのご自身と改めて向き合う時間にもなったんじゃないかと思います。

「そうですね。トレーニングメニューを見返して『こういうときに、こういうことをしていたんだな』と振り返ったこともありましたし、月に1回程度、土日に講演やサッカー教室もやっていました。サッカー教室で、参加者がたまたま女の子だけになったことがあって、それも貴重な経験でしたね。子どもたちの指導も大切だなと改めて思ったり。

 カシマスタジアムで試合を見ているときには、もう1度あの場に立ちたいなという気持ちもどんどん湧き上がってきた。11月に行ったヨーロッパでも刺激を受けました」

鹿島、欧州の試合を見て再び意欲が。

――どちらに行かれたんですか。

「ミラノへ行きました。佐倉にACミランのサッカースクールがあって、その経営を任されているのが私の高校の後輩で、『一緒に視察に行きませんか』と誘ってもらって。ミラン対ユーベを見て、チャンピオンズリーグのアタランタ対マンC(マンチェスター・シティ)も見て、冨安(健洋)選手のいるボローニャの練習見学もしました」

――現場に戻るというのは、コーチではなく、やはり監督として?

「監督として、もう1度戻りたいという気持ちでしたね」

――鹿島時代は優勝、大宮時代はJ1昇格というプレッシャーがあって、苦しい時期が続いたと思います。それでもやっぱり監督業に戻りたくなるものなんですね。

「鹿島の試合を見ていても、さらにレベルの高いヨーロッパの試合を見ていても、これをもう1回、自分の仕事としてやりたいと思ったんですよね。今回、まったく知らない国に来て、言葉も分からないけど、そこで自分の考えをうまく伝えられるようになったら、日本に戻ったときに、これまでとは違う指導ができるでしょうし、選手との接し方もワンランク上がるような気がして。指導者としての力がすごく付くんじゃないかと。それで、このチャンスを掴んで頑張ろうという気持ちになりました」

日本で指導していた頃と根本は同じ。

――選手との接し方で言うと、石井さんは鹿島のコーチ時代、選手たちのいい兄貴的な存在で、そのスタンスは監督になっても、そこまで変えなかったと思います。大宮時代や休養した昨年を経て、そのスタンスは、変わってきていますか?

「どうですかね。根本的なところは変わってないと思います。なるべく選手と一緒にチームを作っていく、というところは変わらず。でも、言葉の選び方とか、はっきりと、明確にしたほうがいいのかなとは。タイでは、言葉だけじゃ足りないので、事前に準備をして映像やパワーポイントで見せたり、これまでとは違う手法でやっていかなきゃいけないな、と思っています。

 それに、こうしなきゃいけないというときに、はっきりとタイミング良く言う。今までは経験がなかったから、できなかったですが、前回と違って今回はできるようにしたい。それができなければ、また同じようなことになるんじゃないかな、と思いますね」



――鹿島で解任されたり、大宮でJ1昇格を逃したりしたショックや傷というのを、すぐに乗り越えられるタイプですか。

「まあ、そうですね。それは比較的早いのかな。じゃあ、今、何をしなきゃいけないかというところに自分の気持ちを持っていくようにしているので。あまり引きずらないではいますけどね」

鹿島を嫌いになったわけじゃない。

――個人的に凄いと感じたのが、鹿島の監督を離れられてしばらくして、シーズンチケットで鹿島の試合を見に行かれていたことで。なかなかできることではないなと。

「ああ、はい。でも、監督を解任されただけで、私が鹿島を嫌いになったわけじゃないので。好きなチームのサッカーを見に行くことに問題はないじゃん、っていう感じですよ。逆に言うと、鈍感なんじゃないですか(笑)。プライドもないですし。スタジアムグルメも魅力ですしね(笑)」

――これまでパウロ・アウトゥオリやオズワルド・オリヴェイラ、トニーニョ・セレーゾといった監督のもとでコーチを務め、いろいろ学ばれたと思います。さらに石井さん自身も鹿島、大宮を率いて経験を積まれましたが、改めて今、ご自身の監督としての強みや武器は、なんだと思っていますか?

「どうですかね……鹿島の頃、私の気持ちが落ちてしまって1試合、指揮が執れなかったことがあるじゃないですか。あのとき、自分自身が挫けて落ち込んだわけじゃなくて、クラブ自体のことを少し信用できなくなってしまって落ち込んだんですけど、逆に、いくら負けようが、いかに改善して、今何をやらなきゃいけないのか、といった気持ちは他の人よりも強いかもしれない。それは私の強みかもしれないですね。へこたれそうで、意外と、へこたれない(笑)」

見た目は弱そうだけど、意外と。

――意外と(笑)。

「見た目は弱そうだけど、意外とそうでもない(笑)。意外と頑固なところはあると思うので。それと、私は自分がグイグイ引っ張るというより、先頭に立ってはいるけれど、ちゃんと後ろを見ながら、みんなで頑張ろうよ、というタイプなので、私が去ったあとも、チームに良い雰囲気は残していけるんじゃないかな、とも思います」

――たしかに2016年シーズンも復帰されてから、チャンピオンシップを勝ち抜き、クラブ・ワールドカップで決勝に進み、天皇杯を制しました。優しそうに見えて、なにクソというようなリバウンドメンタリティがあると。

「表面には出さないだけで、感情がないわけではないですから。ちゃんと怒りの感情も持っていますから(笑)」



――そうですよね。現役時代には常勝・鹿島の礎を築かれたおひとりですもんね。そりゃ、ありますよね(笑)。

「あるんですけど、あまり表に出さないので、他の人には分からないでしょうね(笑)」

ACLで日本のチームと対戦できたら。

――では最後に、今シーズンの目標と今後の夢を聞かせてください。

「今季の目標としては、上位3チームの中に確実に入りたいと思っています。まずは1年契約ですけど、このチームを託された以上、このチームを何年か率いて優勝させたいし、ACLに出て日本のチームと対戦できたら嬉しい。それが近い将来の目標ですね」

――ご自身が海外のチームを率いるなんて、数カ月前には夢にも思わなかったでしょうけれど、まるで今年からの単身赴任を予期していたかのように、昨年1年間、娘さんと過ごす時間を増やして、しっかりリフレッシュされた感じになりましたね。

「そうなりましたね。うん。家族との時間を多く作れてよかったです。実は昨年、親父と祖母が亡くなったんですよ。それで喪主を務めたんですが、これが現場にいて、遠いところにでもいたら、務められなかったかもしれない。縁とかタイミングってあるんだな、自分にとって大事な1年だったんだなって。だからこそ、与えてもらったチャンスに感謝して、頑張りたいと思います」

デポルティボ・柴崎岳、降格圏脱出

先発フル出場で勝利に貢献したデポルティボの柴崎岳である。
ハンドでPKを与えるも味方GKのビッグセーブに助けられた。
これでチームは破竹の5連勝を達成し、降格圏を脱した。
新指揮官の手腕もさることながら、柴崎岳を主軸に据えたことも要因の一つであろう。
これからもチームを牽引し活躍していって貰おうではないか。
楽しみにしておる。

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2部最下位からの完全復活!! 柴崎フル出場続くデポルティボ、破竹の5連勝で降格圏脱出
20/1/27 01:50


デポルティボMF柴崎岳

[1.26 スペイン2部第25節 アルバセテ0-1デポルティボ]

 スペインリーグ2部は26日、第25節を各地で行い、MF柴崎岳所属のデポルティボがアルバセテに1-0で勝利した。最下位で迎えた第21節に19戦勝ちなしの危機から脱して以降、破竹の5連勝で降格圏を脱出。フル出場が続く柴崎はハンドでPKを与えたものの、守護神のビッグセーブにも救われ勝利に貢献した。

 前節で今季2アシスト目を記録した柴崎は3試合連続の先発出場。この日のデポルティボは主導権を握られる展開が続いたが、前半35分に試合を動かした。右サイドからのクロスをアルバセテDFジョン・エリスがクリアしようとするも、このボールがFWサビン・メリノに直撃。跳ね返ってふわりと浮き上がったボールがゴールマウスに吸い込まれた。

 後半8分、柴崎のハンドでアルバセテにPKが与えられたが、FWダニ・オヘダのキックはGKダニ・ヒメネスがビッグセーブ。柴崎にとっては窮地を救われる形となった。その後もアルバセテが一方的にボールを握り続け、デポルティボは5バックで守備に追われる展開が続いたが、最後まで集中力を継続。順位の近い相手を完封で退け、前節終了時点の20位から18位以上に浮上することが決まり、ついに降格圏を脱出した。

鹿島、シーズン初戦は何がなんでも勝たなければいけない試合を戦う

「オーストラリアは欧州と同じ秋春制が採用されているため、すでにシーズンも半ば。始動したばかりの鹿島とはまったく違う状態だろう」と記すJリーグ公式の田中滋氏によるプレビューである。
このあたりがアジアを戦う状況と言えよう。
コンディションの違いはいつものことである。
鹿島としては、この難関を勝ち抜いてこそとなる。
今季最初の公式戦、負ければ敗退の一発勝負である。
気持ちを込めて声援を送りたい。
重要な一戦である。

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元日決勝から1カ月弱。新体制・鹿島、勝利必須の初戦
元日の天皇杯決勝に敗れた鹿島は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)本戦への出場権を懸けたプレーオフに回ることになった。1月1日に昨季最後の試合を終えたばかりのチームは、体や頭を休ませる休暇もそこそこに、28日のプレーオフに照準を合わせて再始動しなければならなかった。

ただ、今季よりチームを率いることになったザーゴ新監督は「理想のチームを作るための時間はありません」としながら、10日から宮崎へ移動してキャンプを行い、そこで見せた選手たちの姿勢を高く評価。「練習の中で見せる意欲、伝えたことをできるだけトライして成功させようという意欲は、素晴らしいものがあります」と称えた。監督やコーチングスタッフが刷新され、11人の新戦力が加わったチームは意欲にあふれている。

28日の対戦相手は、バリ・ユナイテッド(インドネシア)を5-0で下して勝ち上がってきたオーストラリアのメルボルンVだ。昨季、本田 圭佑がプレーしたことでも知られる、オーストラリアを代表するチームの1つである。

昨季、パース・グローリー、シドニーFCに次いでリーグ戦で3位となったメルボルンVは、ACL予選2回戦から参戦し、バリ・ユナイテッドを一蹴した。しかし、大幅にメンバーが入れ替わった今季は苦戦続き。リーグ戦の成績は4勝3分8敗の8位(11チーム中)に沈んでいる。メンバーの中には昨夏に浦和から完全移籍したアンドリュー ナバウトがおり、また昨季のACLでは広島と同組でグループステージを戦った。Jリーグをよく知るチームとも言えるだろう。

鹿島は昨季もACLプレーオフがシーズン初戦だった。今回と同じくオーストラリアのニューカッスル・ジェッツと対戦し、最終的には4-1で勝利。ただ、18分に伊藤 翔のゴールで先制したが、その6分後にすぐさま同点弾を返されている。オーストラリアは欧州と同じ秋春制が採用されているため、すでにシーズンも半ば。始動したばかりの鹿島とはまったく違う状態だろう。とはいえ、いまが夏のオーストラリアは20℃を超える気温に恵まれる中、試合当日の県立カシマサッカースタジアムは冷え込むことが予想される。気象面ではホームで戦えるアドバンテージがあるだろう。

23日の新体制発表会見で、ザーゴ監督は次のように意気込みを語っている。

「僕自身はここに来た喜びを味わうより、すぐに仕事をしっかりしたい気持ちでいました。理想の進出の仕方ではないですけど、大事なプレーオフの試合があります。それを突破しなければ1つのタイトルを失います。まず結果を出してグループステージに参加できればと思います」

新たに生まれ変わろうとする鹿島。シーズン初戦は何がなんでも勝たなければいけない試合を戦う。

[ 文:田中 滋 ]

ザーゴ監督改革「毎日メンバーが違う」

鹿島の練習を取材したニッカンスポーツである。
毎日メンバーが代わり緊張感を保っておることが伝わる。
ザーゴ監督は厳しく細かいとこがよく分かる。
この指導により、若い記チームはより底上げがなされよう。
今季が楽しみである。

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ザーゴ新監督が鹿島を改革「毎日メンバーが違う」
[2020年1月26日19時39分]


ランニングするDF犬飼(中央)、DF内田(右)ら鹿島イレブン

ザーゴ新監督(50)を迎えた鹿島アントラーズに、変化が生じている。昨季まではメンバー外のみで行っていた試合当日の午前練習に、ナイターの場合はメンバーも参加する方針であることが26日、分かった。

またアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフのメルボルン・ビクトリー戦(28日、カシマ)を2日後に控えたこの日は、昨季まで試合2日前恒例だった紅白戦を実施しなかった。試合に向けた実戦形式の練習はここまで行っていないといい、試合に向けたアプローチの部分にザーゴイズムが見え始めてきた。

MF土居は「ザーゴ監督は(要求が)細かく、きっちりしている。ピッチ外でもクラブハウスでの生活などに厳しい」と明かした。今季は練習開始1時間前にクラブハウスに集合することが義務づけられており、練習前の過ごし方から指揮官が目を光らせている。

8日の始動から、宮崎キャンプの移動日を除いてここまで休みゼロ(一部選手は16日から合流)。始動からわずか3週間で迎えるシーズン初戦に向けて、急ピッチでチームづくりを進めている。ザーゴ監督は新体制発表会見で「理想のチームを作るための時間はない。オーガナイズは100%ではないかもしれないが、今できることをやる。(プレーオフを)突破すればチーム作りを高める余裕ができるので、そこからは違う取り組み方でやっていきたい」と話していた。現状のチームづくりは暫定ともとれるが、新加入選手も多いチームに、みっちりと決まり事を落とし込んでいるようだ。

26日の練習では選手を2組に分け、交互に攻撃のパターン練習、セットプレーの守備練習を行った。「毎日メンバーが違う」と話している選手もおり、誰が出場するのかは、選手ら自身にも全く読めない状況だ。それでもDF町田は「選手としてはモチベーションが保ちやすく、競争が生まれて良い」と歓迎した。敗れれば「4冠」の夢がついえるシーズン初戦に向けて、鹿島は新たなスタイルで挑もうとしている。

有志がACL PO告知活動

ACL POの告知活動を行ったサポーターである。
明後日の1月28日には今季最初の公式戦が開催される。
しかしながら、この試合には多くの観客は見込めぬ状況である。
平日の19時、雨の予報とあっては、難しくなろう。
そして、負ければ今季のアジアチャレンジがなくなる重要な試合である。
多くの感きゃぅの後押しが必要であろう。
少しでも気持ちを込めて駆けつけて欲しい。
懇願である。

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【鹿島】サポーター有志が“新生鹿島初陣”ACLプレーオフ告知活動 1・28異例の早期開幕
2020年1月26日 18時40分スポーツ報知


ACLプレーオフの告知活動を行った鹿島のサポーター

 鹿島サポーター有志約20人が25日、茨城・鹿嶋市内のショッピングセンターで、ACLプレーオフ・メルボルンV戦(28日・カシマスタジアム)に向けた告知活動を行った。

 今季は東京五輪が開催される影響で、過去に例をみない“早期開幕”のシーズンとなる。J1開幕節(2月21日~)の前にルヴァン杯1次リーグ(2月16日)が組まれる中、勝てば本戦出場が決まる一発勝負のACLプレーオフに出場する鹿島、F東京の2クラブは、異例の早さとなる1月28日の初陣を余儀なくされた。

 今回の告知活動は、そういった背景もあって行われた。参加したサポーターは「今年は開幕が早いこともあり、地域の方々に28日に試合が行われることが十分に周知されていない」と話し、「少しでも多くの皆さんにスタジアムに集まってほしい」と呼びかけた。鹿嶋市や都内、栃木県などから駆けつけたサポーター約20人が500枚の告知チラシを配った。

 「Jリーグ サマリーレポート2018」によると、同年にカシマスタジアムを訪れた鹿島サポーターの35・6%がホームタウン外からの入場者。この数字はJ1クラブで2番目に多かった。そんな特異な観戦者構成もあり、県外からの“参戦”が難しい平日開催のACLでは、多くの集客が見込めない現状がある。

 クラブはメルボルンV戦でホームタウン5市(鹿嶋・潮来・神栖・行方・鉾田市)に在住・在勤・在学中の先着2000人を無料招待する「ホームタウン感謝祭」を行うことを発表しており、参加したサポーターは「チラシを手に『行きます!』と言って下さる方もいらっしゃった。ぜひ多くのホームタウン地域の方々に足を運んでもらいたい」と話した。

 相手のメルボルンVは、昨季までMF本田圭佑が所属したことで知られるオーストラリアの名門クラブ。鹿島がオフ明け初戦となるのに対し、オーストラリアリーグは秋春制のため、メルボルンVはシーズンまっただ中。1月1日の天皇杯決勝で昨季の最終戦を終えたばかりの鹿島はコンディション面が懸念される。

シントトロイデン・鈴木優磨、今季6点目

今季6ゴール目を決めたシントトロイデンの鈴木優磨である。
左サイドに抜け出した相方からのボールをフリーで流し込んだ。
素晴らしい。
優磨にはこの調子でゴールを積み重ね、ステップアップを勝ち取って欲しい。
期待しておる。

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鈴木優磨が今季6ゴール目となる先制弾! ムスクロンを下したSTVVはリーグ2連勝
サッカーダイジェストWeb編集部
2020年01月26日


アルゼンチン出身の20歳FWが3アシスト


今季6ゴール目をマークした鈴木。(C) STVV

 現地時間1月25日、ベルギーリーグ第23節が行なわれ、シント=トロイデン(STVV)は、アウェーでムスクロンと対戦した。

 鈴木優磨が先発したSTVVは、伊藤達哉がベンチスタート、負傷が伝えられたシュミット・ダニエルはベンチ外となった。

 主導権を握っていたのはムスクロンだったが、その雰囲気ががらりと変わったのが27分。FWファクンド・コリーディオがエリア内に持ち込み、ギリギリまでGKとDFを引き付けてパス。これを鈴木が流し込み、STVV先制点を挙げる。 

 その後は、この先制ゴールで動きが良くなったアウェーチームがリズムを掴み、前線からのプレッシングで巧みにボールを奪い、敵の攻撃を抑え込む。

 後半にも試合を支配すると、54分にコリーディオのアシストからジョーダン・ボタカが決めて追加点。80分にもコリーディオのポストプレーから途中出場のサミュエル・アサモアがミドルシュートを決め、突き放した。

 鈴木が84分までプレーしたSTVVは、87分に1点を返されたものの3-1で快勝。インテルからレンタル中の20歳FWコリーディオが、前節の1ゴール・1アシストに続き、3アシストの活躍を見せた。
 
 ミロト・コスティッチ新監督の下で2連勝を飾ったSTVVは次節、アウェーでオーステンデと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

新たな背番号14・永戸勝也が左足を振り抜いたその先に、歓喜の瞬間が待っている

永戸勝也をピックアップするFreaks+である。
今季新加入の永戸は佐倉出身であり、(市原や柏に比べて)鹿島の文化圏である。
鹿島に対してシンパシーを感じて然りである。
そういった心構えの中で臙脂のユニを身に纏うこととなった。
気持ちとしては最高潮であろう。
是非とも来週に迫るPOにて勝利に貢献して貰おうではないか。
永戸の左足に注目である。

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PICK UP PLAYER


 「1年間試合に出続けて、タイトルを獲りたいと強く感じました。オファーをもらったとき、迷うことはなかったです」

 1月8日、チーム始動日。初めての練習を終えた永戸勝也は、クラブハウスで覚悟を語った。「今日ここに来て、身が引き締まる思いになりました。また下の方からやっていかないといけないですね...」。今回が人生初の移籍。表情からは僅かな不安が伺えたものの、未来への期待がそれ以上に溢れ出ていた。ここから新たな挑戦が始まる。

 千葉県佐倉市出身の永戸にとって、アントラーズは子どものころから遠からぬ存在だった。幼少期にはカシマスタジアムで試合を観戦したこともある。「一緒に行ったのは、家族だったか、チームでだったか...。(サポーターは)真っ赤だなぁ、という印象があります」。当時のことは、はっきりと覚えていないようだが、「しっかりサッカーを見始めたのは、2007年頃からだったので『常勝鹿島』のイメージがありますね」と、強いアントラーズを見て育ってきた。移籍を決める際にも「出身が千葉なので」と幼少期の記憶が後押ししたようだ。

 プロに入ってからもアントラーズの印象は変わらない。ただ、対戦相手として戦い、改めて「強いというイメージ」が増したという。「本当に気持ちよさそうにやっているなと...。好き放題やられてしまった印象でした」。だからこそ、このチームで挑戦してみたい、そんな気持ちが強くなった。

 1月23日、新体制発表で永戸は改めて決意を表明した。「ありきたりな言葉にはなりますが、このチームに恥じないプレー、責任感のあるプレーをしないといけないと思います」。アントラーズレッドのユニフォームに袖を通し、改めて責任を感じた。

「僕は決して上手い選手ではありません。まずは泥臭く、身体を張るプレーを基本としています。ただ、昨年のアシストはすべて左足でした。(自分の左足で)チームに貢献したいです」



 1月28日、ACLプレーオフ。出場すれば、永戸は初めてアントラーズ戦士としてカシマスタジアムで戦うことになる。

 十数年前、真っ赤に染まるスタンドで揺れた一人の少年がピッチへと向かう。セットプレーのボールをセットする背番号17、特別な左足から放たれたボールは、美しい軌道を描く。ゴールネットが揺れ、スタンドが沸き立つ。そんな光景が目に浮かんでくる。

「サポーターの皆さんを惹きつける良いチャンスだと思うので、自分の持てる100%のプレーを出したいと思います」

 これまで以上の結果を残し、己の価値を示す。そして、夢であるタイトル獲得へ。全てをかけて戦う準備は整った。新たな背番号14、永戸勝也が左足を振り抜いたその先に、歓喜の瞬間が待っている。

セルジーニョ、別れのコメント

鹿島を去るセルジーニョである。
コメントに理不尽さを感じる心情が反映されておる。
「多くの方々にとって僕の移籍は驚きであったと思いますが、僕自身も同じです」。
セルジーニョ自身はこのような形になることを想定しておらなかったことがよく分かる。
ただ、今のサッカー界はサッカー選手本人の意向だけでどうにかなるものではないこともある。
セルジーニョは、そのような事態となり、このようなこととなった。
何もかも思い通りになるわけではない。
お互いに幸せではないが、それもまた社会の現実なのである。
ここからは別の道を歩むこととなるが、機会があれば鹿島に戻ってきて欲しい。
縁を期待しておる。

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セルジーニョ選手が長春亜泰足球倶楽部に完全移籍
2020.01.25(土)

セルジーニョ選手が中国リーグの長春亜泰足球倶楽部に完全移籍することとなりましたので、お知らせいたします。

■登録名:
セルジーニョ(Serginho)

■本 名:
セルジオ アントニオ ソレール デ オリヴェイラ ジュニオール
Sergio Antonio Soler de Oliveira Junior

■生まれ:
1995年3月15日

■国 籍:
ブラジル

■ポジション:
MF

■サイズ:
180センチ、82キロ

■経 歴:
サントスFC(2014、ブラジル)-ECヴィトーリア(2016、ブラジル)-ECサント・アンドレ(2017、ブラジル)-サントスFC(2017、ブラジル)-アメリカFC(2018、ブラジル)-鹿島アントラーズ(2018.8)

■公式戦成績:
J1リーグ通算 43試合 15得点
リーグカップ通算 6試合 2得点
天皇杯通算 7試合 2得点
AFCチャンピオンズリーグ通算 17試合 11得点
FIFAクラブワールドカップ通算 3試合 1得点

■セルジーニョ選手コメント
「多くの方々にとって僕の移籍は驚きであったと思いますが、僕自身も同じです。鹿島アントラーズでの日々はとても楽しく、多くの夢を実現することができました。日本で経験したことを一生、皆様に感謝していきますし、このチーム、サポーターを心から愛しています。人生にはサイクルがあって、僕自身、人生の新たなサイクルを始めるため、今日でアントラーズとの時間に一区切りをつけることになります。皆様の応援があったからこそ、アントラーズで過ごした日々はとても貴重で、選手としても成熟することができました。このチームへの感謝の気持ち、スタジアム内外での喜び、素晴らしい雰囲気、すべてが恋しく、幸せな時間でした。僕を応援し、チームを信じてくれて、本当にありがとうございました。僕は生涯、心の中に皆様との思い出を持ち続けていきます」


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Hoje encerro mais um ciclo em minha vida, me despeço do Japão, do time que me acolheu, que me fez conquistar inúmeras coisas, que me fez ser extremamente feliz. Saio com o coração repleto de gratidão e com sentimento de dever cumprido de que fiz o possível e o impossível e que deixei dentro de campo sempre o meu melhor. Não posso deixar de agradecer esse time, que se tornou família! Agradeço a todos, literalmente, agradeço a toda a torcida do Kashima Antlers, que me recebeu de braços abertos, que esteve presente sempre, independente de qualquer coisa, independente se ganhávamos ou perdíamos. Minha eterna gratidão por me apoiarem tanto, por torcerem tanto, por serem torcedores fiéis!Agradeço ao @zico que me proporcionou jogar nesse time gigante, ao treinador Go sempre pela confiança, a toda diretoria, toda comissão técnica, todos os roupeiros, cozinheiras, as pessoas que de alguma forma me ajudaram, agradeço também ao Landow nosso interprete dentro de campo e ao Masaya interprete das famílias que durante todo o ano 2019 se prostrou junto a mim e minha esposa grávida a todo momento, fazia muito mais que apenas seu trabalho. Ao jogadores que se tornaram minha família dentro de campo, sem eles nada disso teria acontecido, obrigado pela amizade de todos vocês. Agradeço aos brasileiros e suas famílias, nosso fisioterapeuta @Rodrigosalvitti, os jogadores @Leandrin21, @L_silva85 e #Bueno, se tornaram meus amigos e irmãos, agradeço as pessoas que nos ajudaram fora de campo @tamadaadriana, @heliosadamatsu e suas famílias... Agradeço a todos que tive o prazer de conhecer nesse país maravilhoso e por conta desse time onde realizei muitos sonhos... Enfim, vou me despedindo por aqui... mais uma vez OBRIGADO! Kashima Antlers! ありがとうございます 🇯🇵❤️⚽️

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ファン・アラーノ、学びと栄誉の1年を過ごしたい

Instagramを更新したファン・アラーノである。
鹿島への加入への意気込みを言葉にしておる。
「新たな挑戦に大きな幸せと名誉を感じます」という言葉に、このクラブに捧げる忠誠心と献身が表れておろう。
大いなる活躍をしてくれるはず。
期待しておる。

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鹿島神宮必勝祈願

鹿島神宮にて必勝祈願を行ったチームメンバーとクラブスタッフである。
小泉社長は共に集まったサポーターに向けて「シーズンを通して選手みんながケガなく全力で戦える1年にできればと思っています」と挨拶の言葉を発した。
昨季は本当に怪我に泣かされた。
今季はそのようなことがないように進めたい。
また、来週に迫ったACL POに向けて犬飼選手会長が、「今季の第1戦になる。勝って勢いに乗りたい」と言う。
不安もあるが、期待の高まりを抑えられぬ。
攻撃が機能し、良い結果をもたらせて欲しい。
鹿島の神のご加護で今季はより多くのタイトルを獲ろうではないか。
楽しみにしておる。

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鹿島神宮必勝祈願
2020.01.24(金)

本日、2020年シーズンACL、Jリーグ、ルヴァンカップ、そして天皇杯のタイトル獲得に向けて、毎年恒例の鹿島神宮必勝祈願を行いました。



最後に集結してくださったサポーターの皆さんへ向けて、小泉が挨拶と決意表明をしました。

「必ずや、すべてのタイトルを獲得し、また鹿島神宮で優勝の報告ができるようにしていきます。そして、シーズンを通して選手たちが怪我なく、全力で戦える1年にしたいと思っています」



鹿島が必勝祈願「ケガなく全力で戦える1年に」社長
[2020年1月24日16時50分]


鹿島神宮で必勝祈願を行った鹿島の選手、スタッフ一同(撮影・杉山理紗)


選手らは巨大な絵馬にそれぞれの目標を書き込んだ(撮影・杉山理紗)


鹿島アントラーズは24日、鹿島神宮での必勝祈願を行った。

選手、スタッフ一同で鹿島神宮に参拝し、小泉文明社長(39)、ザーゴ新監督(50)、選手会長のDF犬飼智也(26)が玉串拝礼を行った。

小泉社長は「シーズンを通して選手みんながケガなく全力で戦える1年にできればと思っています」と、集まった約1000人のサポーターに向けてあいさつ。また選手らが目標を書き込んだ巨大な絵馬も公開された。

鹿島、4冠祈願参拝 ACLプレーオフへ犬飼新選手会長「勝って勢いに乗りたい」
[ 2020年1月25日 05:30 ]


鹿島神宮で必勝祈願を行った鹿島のザーゴ監督(前列右から2番目)、小泉社長、選手会長のDF犬飼
Photo By スポニチ


 ザーゴ監督らスタッフ陣と選手、役員一同で鹿島神宮を参拝し、今季の必勝祈願を行った。約1000人のサポーターが見守る中で、ザーゴ監督、小泉社長、選手会長のDF犬飼が玉串礼拝を行い、4冠を祈願した。
 午後からの練習は日が落ちるまで約2時間にわたって行われ、28日のACLプレーオフ、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)戦に向けて調整。新選手会長に就任した犬飼は「今季の第1戦になる。勝って勢いに乗りたい」と力を込めた。

J1鹿島、4冠奪取決意新た 鹿島神宮で必勝祈願

必勝祈願に訪れ、神職から玉串を受け取るJ1鹿島のザーゴ監督(左)=24日午前、鹿嶋市宮中、吉田雅宏撮影

サッカーJ1鹿島は24日、今季の必勝を祈願し、選手やスタッフが鹿嶋市宮中の鹿島神宮を参拝した。駆け付けた約1000人のサポーターと共に、4年ぶりのリーグ王座奪還を含む国内外4冠に向け、決意を新たにした。

クラブを代表し、小泉文明社長とザーゴ監督、選手会長の犬飼智也選手が玉串をささげた。奉納された巨大絵馬に、犬飼選手は「四冠」と、ピッチ内外でチームの中心を担う三竿健斗選手は「日進月歩」とそれぞれ書き、今季の成長と活躍への決意を示した。

小泉社長は集まったサポーターに「今季は4冠が目標。スローガン『みせる』の下、新しいスタイルのサッカーを見せ、そのサッカーを通じて皆さまを魅了します」とあいさつし、無冠に終わった昨季からの巻き返しを誓った。

午後はクラブハウスで練習を行った。犬飼選手は必勝祈願について「やっと始まると改めて思った。身が引き締まる思い」と話した。(藤谷俊介)

「人とのつながり」を大切にする、進化した土居の今季の活躍に期待が懸かる

DAZNのプレシーズンニュースにて対談した土居聖真と永井雄一郎氏である。
聖真は永井の質問に答える。
CBが開いてボランチが落ちるスタイルについて問われ、「あまりなかったですね。新鮮」と発言するのはいかがなものか。
聞く永井が鹿島のことを知らなすぎることも問題であるが、聖真が新鮮と言うことに違和感を感じさせる。
ただ、聖真の言葉を読み取ると、練習指示の細かさややり方について応えておることがわかる。
遅れて合流したばかりであり、ザーゴ監督のやり方が新鮮であったように受け取れる。
また、永井は浦和時代の外国人助っ人の補強のことを語る。
少々器が小さいというか、向上心に欠けるように感じさせる。
それに対して聖真は、「若いときは『共存しようしよう』と思っていた時期もあったのですが、今は頑張って『譲らない、オレのサブだよ』と言う気持ちで臨みたいと思います」という強い気持ちにて挑むことを公言する。
これは頼もしい。
聖真とファン・アラーノのポジション争いはどのようになるのであろうか。
非常に興味深い。
今年の聖真に注目である。

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土居聖真が語るザーゴ監督、鹿島、そして「今年だけは信じようと思った」占い
最終更新 20:38



続々始動を迎えているJ1各クラブ。DAZNではシーズン前の情報をいち早くお届けする『プレシーズンニュース』を配信中だ。「#2020の主役は誰だ」というコンセプトのもと、永井雄一郎氏、播戸竜二氏、加地亮氏のJリーグOBが注目クラブを徹底取材。ここでは、現在配信中の#1より、永井雄一郎氏と鹿島アントラーズ・土居聖真との対談をお届けする。

■ザーゴ監督の新スタイル

 お座敷に座布団というスタイルで始まった対談は一見、「笑点」。「座布団は1枚で」と土居が答える和やかな雰囲気の中、まずは昨季の振り返りから。

永井「昨季終盤は勝てませんでした」

土居「勝ててはいませんでしたが、雰囲気も悪くなかったし、みんな流れを良くしようと努力していました。コミュニケーションも取ろうとしていた。悔しさが残りました。4冠とももう少し頑張ったら、というところまでいったのに、そこを乗り越える力がなかった。そこを変えていかなくてはいけないとい

 鹿島は、今季よりアントニオ・カルロス・ザーゴ監督が就任。かつて柏レイソル、そしてローマでは中田英寿氏とスクデットを獲得した当時のメンバーでもある。そんなザーゴ氏が指導者として持つスタイルとはどんなものなのだろうか?

土居「ブラジル人監督ですが、ヨーロッパ志向の監督というか。ヨーロッパで実際プレーされていましたし。ボールをつないだり攻撃的思考のあるサッカーが好きと言っていましたので」

永井「練習試合を見たんですが、センターバックがちょっと開いて、その間にボランチが落ちてサイドバックが高い位置を取る。ビルドアップの形を見ても、今まで鹿島のサッカーでああいったスタイルはありました?」

土居「あまりなかったですね。新鮮というか。今まで細かく言う監督はいましたが、違った細かさがあるんです。でも、その中でも自然体でいろと。共感できますし、監督を信じてついていくことが新チームとして浸透していく近道だと思います」

永井「前線に二人の新外国籍選手(MFファン・アラーノ、FWエヴェラウド)が入ってきましたね。自分は浦和の時に『トゥットやアドリアーノがいるのに、エメルソン呼んできたの?』ってなりましたから(笑)。ポジションを譲らないよという気持ちですか? 自分の場合は最初から諦めていて、だって(エメルソンは)あんなに完成された選手だったから、どう共存していこうかなという考え方に切り替わっていったんです」

土居「若いときは『共存しようしよう』と思っていた時期もあったのですが、今は頑張って『譲らない、オレのサブだよ』と言う気持ちで臨みたいと思います」



■変態レベルの技術を持っていた先輩

 今年で28歳。プレーヤーとしてまだまだ進化の途中にある土居。理想のサッカー像を問われると、やはり彼らの名前が挙がった。

土居「土居さんそんなことするの? というプレーヤーになりたいなというのはありますね。先輩が野沢拓也さん、小笠原満男さん、本山雅志さん、本当に変態レベルの技術を持っている人たちを見て、一緒にやってきたので。そこしか見てこなかったので」

永井「ミツオもモトもどちらかというと人間的には変わっているほうだけど、土居選手は人間的にはノーマルというか(笑)」

土居「他人にはそんな感じですね。チームメートや身内、家族には結構クセ強いねっていうところを見せつけています」

永井「鹿島でいうレジェンド的な存在に?」

土居「ならなきゃいけないと思っています。急にミツオさんにはなれないと思っていますが」

永井「では、2020年の目標、決意を教えてください」

土居「もっともっと強い鹿島を表現しなくてはいけない、目の前の一試合に勝つ大事さをかみしめながら、戦っていこうと思います」

永井「ミツオたちになれるだけの変人要素は持っているということがわかりましたね」

土居「小出しにしていきます(笑)」

■実は占いで…

 オフトークでも盛り上がった二人。話は飛んでなんと占いに。

土居「今年占いで、『いろんな人に会いなさい』ってあったんです。『人脈を広げる、人との出会いを大切にしなさい』と。占いとか全然信じないタイプなんですけど、珍しく今年は積極的にそうしていこうかなと(笑)」

永井「占いって試合の日とかに最悪だったりすると…」

土居「どうしたらいいってなりますよね(笑)」

永井「結構へこみますよね。ラッキーカラーが黄色だったりすると、赤と黄色の財布を持っていたらぜったい黄色を使うとか。信じないくせに気にしちゃいますよね」

土居「少しでも良くしようという。わかりますわかります」

 最後は占いトークで盛り上がった二人。鹿島10年目となる土居は、キャンプを通じて今季の新加入選手が「昨年に比べてしゃべらない。おとなしい」と心配する。「積極的に声をかけていこうと思います。苦手なんだけど、そういう立場だし」と新たな決意も語った。占いにもあったように、「人とのつながり」を大切にする、進化した土居の今季の活躍に期待が懸かる。

さらばセルジーニョ

セルジーニョとの契約を発表した長春亜泰である。
既に小泉社長より移籍を知らされておったので驚きはない。
これほどの選手を手放すことは痛いと考えがちではあるが、外国人枠、特にACLを考慮すれば、致し方のないところ。
ここは移籍金も得られた鹿島としては良い別れ方であったと思いたい。
また、セルジーニョに関しては、鹿島にACLをもたらせた素晴らしい助っ人として歴史に名を刻んだ。
本当に感謝しかない。
ありがとうセルジーニョ。
活躍の報を待っておる。

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二人の新助っ人

新助っ人のエヴェラウドとファン・アラーノを取材したゲキサカの竹内記者である。
二人の鹿島への気持ちが強く伝わる。
二人とも日本人選手との関係を口にしており、チームとして勝利に導いてくれることがよく分かる。
そしてジーコについて聞かれた二人は、真摯に答える。
エヴェラウドは、「正直、僕の世代ではないが、僕より上の人から彼のことは色々と聞いている。僕より上の世代は彼がアイドルで、どれだけ凄いかは知っている。ブラジルでは誰もが彼を尊敬、尊重しているし、会う機会があれば嬉しく思う。何より素晴らしいのは彼が身近に座っていること。僕らの練習を見て助言をもらい、自分の成長につながれば」と言う。
”成長”という言葉を使うように向上心が見て取れる。
エヴェラウドは日本のサッカーを身に染みつけ、素晴らしいストライカーになってくれよう。
またファン・アラーノは、「ここ数か月の中で鹿島で彼がやっていたプレイを見たら、どれだけ凄いのかわかった。チームにどれだけ貢献していたのかわかった。ブラジルでは監督としても選手としても素晴らしい実績を残したが、ここでどれくらいのものを教えたのかが驚きだった。自分は彼の働きの半分くらい自分ができればいいかな」とジーコの現役時代の映像に目を通したことを明かす。
この鹿島というクラブがどういったものなのかも勉強しておる様子。
素晴らしい。
これは、プレイ以上のものを鹿島もたらせてくれる存在になってくれるやもしれぬ。
レアンドロとセルジーニョがクラブを去ったが、それ以上の助っ人が加入してくれたと感じさせられる。
二人の活躍が楽しみである。

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鉄人セルジが鹿島退団か。期待集まる王国コンビ「ゴールで助ける」「ジーコの半分は…」
20/1/24 07:30


FWエヴェラウドとMFファン・アラーノ(写真左から)

 鹿島アントラーズの小泉文明社長は23日、昨季までの1年半にわたりあらゆる公式戦でフル稼働したMFセルジーニョが「海外クラブ移籍を前提とした交渉を行っている」と明かした。攻撃の大黒柱が抜ければ悪影響は必至。それでもサッカー王国ブラジルからは新たにFWエヴェラウド(28)、MFファン・アラーノ(23)が加わり、穴埋め以上の活躍に期待がかかる。

 セルジーニョは2018年夏、ブラジルのサントスFCから完全移籍で加入。8月20日のACL準々決勝第1戦でさっそく初ゴールを決めると、そこから決勝第1戦まで5試合連続ゴールを記録し、クラブ史上初のアジア制覇に大きく貢献した。また初めて通年を戦った昨季は公式戦55試合中47試合に出場。負傷時を除くとほぼ全試合のピッチに立ち、恐るべき鉄人っぷりを誇った。

 ところが今季は始動日からチームに合流しておらず、新体制のメンバーリストにも名前がない。母国ブラジルの報道によると、中国からのオファーが届いているという情報があり、退団の可能性が高いとみられる。そこで重要性を増すのが新戦力の働きだろう。鹿島はFWレアンドロもFC東京に期限付き移籍しており、ちょうど2人が入れ替わる形となった。

 ストライカーのエヴェラウドはメキシコ・リガMXのケレタロFCから加入。かつてはブラジル・セリエAのフィゲイレンセ、アトレティコ・ゴアイアニエンセで主力を担った経験を持つ。新体制発表会では「特長はパワーと瞬発力と決定力。自分自身はゴールを求められていると考えているのでゴールで助けられれば」と意気込みを述べた。

 またトップ下やサイドハーフでの起用が濃厚なJ・アラーノはインテルナシオナルからの移籍。昨季はセリエBのコリチーバで33試合5得点を記録しており、得点以外にも切れ味の鋭いドリブル突破で存在感を発揮した有望株だ。自身の特長は「機動力」だとし、「その中でラストパスも自分は武器だと思っている」と自信を示した。

 両選手とも新指揮官のザーゴ監督の下、チームに馴染む高い意識を見せているのが印象的だ。「まずは日本人選手とチームメートになれないといけない。唯一難しいのは言語で、それ以外は頑張ればなんとかなる」(エヴェラウド)。「早く日本の生活、環境、練習メニュー、チームメートに慣れることが大事」(J・アラーノ)。23日の記者会見ではそんな意気込みも聞かれた。

 さらに鹿島にはブラジルのレジェンドであるジーコ氏がテクニカル・ディレクターとして在籍しているのも大きい。両選手ともにまだ対面していないというが、次のように尊敬の念を語っていた。

「正直、僕の世代ではないが、僕より上の人から彼のことは色々と聞いている。僕より上の世代は彼がアイドルで、どれだけ凄いかは知っている。ブラジルでは誰もが彼を尊敬、尊重しているし、会う機会があれば嬉しく思う。何より素晴らしいのは彼が身近に座っていること。僕らの練習を見て助言をもらい、自分の成長につながれば」(エヴェラウド)

「ここ数か月の中で鹿島で彼がやっていたプレーを見たら、どれだけ凄いのかわかった。チームにどれだけ貢献していたのかわかった。ブラジルでは監督としても選手としても素晴らしい実績を残したが、ここでどれくらいのものを教えたのかが驚きだった。自分は彼の働きの半分くらい自分ができればいいかな」(J・アラーノ)。

 なおJ・アラーノの言葉には謙遜も交じるが、これはモチベーションの低さではなくジーコ氏への尊敬や彼自身のキャラクターからくるものだろう。意気込みを語る際には「自分のキャリアにとって最大の挑戦。クラブの大きさ、規模を考えたら断る理由はなかった」とクラブへのリスペクトを語った一方、「ピッチ内で貢献できればベストだし、貢献できなければチームメートの手助けになれれば」と謙虚さを示していたためだ。

 そんなブラジル出身の2選手はACLにも高い意欲を見せる。28日には本戦出場をかけた一発勝負のプレーオフを控えるが、「みんなで賢くやらないといけないし、勝つことに専念して全員でやらないといけない」(エヴェラウド)、「非常に楽しみだし、何がなんでも28日の試合を勝ち切りたい。そこで勝てばグループリーグに進めるし、これだけのビッグクラブは(アジアの)頂点に立たないといけない」(J・アラーノ)と必勝を強調。まずは今季最初の開幕戦で彼らの能力の片鱗がみられるはずだ。

(取材・文 竹内達也)

杉岡大暉、本当に来て良かったと思いますし、もっともっと貢献していきたいと思っています

杉岡大暉の鹿島移籍理由を伝えるサカノワの塚越記者である。
「危機感と『鹿島でプレイしたい』という強い思い」というキーワードが浮かび上がる。
成長する環境として鹿島というクラブを選んだ気持ちが正しかったことを後の人々に魅せて貰おうではないか。
杉岡にも”みせる”気持ちを期待したい。
楽しみである。

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日本代表DF杉岡大暉が明かす湘南から鹿島を選んだ理由。浦和など獲得に動いたなか…「本当に来て良かった」
サカノワスタッフ2020年1月24日


鹿島の新加入記者会見に臨んだ(左から)奈良、杉岡、和泉、永戸、広瀬。(C)SAKANOWA

21歳のレフティは「このチームで成長しなければオリンピックでも活躍できないと思い、移籍を決断しました」

 鹿島アントラーズの新体制発表記者会見が1月23日、茨城県鹿嶋市内で行われ、ザーゴ新監督と新加入選手11人が新天地での決意と抱負を語った。

 そのなかで湘南ベルマーレから完全移籍で加入した杉岡大暉は、浦和レッズもオファーを出すなど複数クラブが獲得に動いたなか、最終的に鹿島を選んだ理由について、次のように語った。

「半年後にオリンピックがあり、さらにその先のサッカー人生を考えると、自分自身が一回りも、二回りも成長しなければいけなという危機感を抱いていたのは事実です。そのなかで鹿島からオファーをもらい、僕自身まだまだ成長したいと思いましたし、半年後にオリンピックがあり(そこで出場できなくなるかもしれない)リスクはあったかもしれませんが、それを考えても、このチームに来たかった。それに、このチームで成長しなければオリンピックでも活躍できないと思い、移籍を決断しました」

 そのように危機感と「鹿島でプレーしたい」という強い思いなどから、移籍を決めたと明かした。

 また、これまで湘南から見てきた鹿島と、実際に加わって内側から見た鹿島の第一印象について、次のように語った。

「僕自身、鹿島とは4回対戦していて、2勝2敗でした。

 勝った2試合は、いずれもアディショナルタイムの得点だったので、鹿島に勝つのは本当に難しいことでした。一方、鹿島のホームゲームでは何もできずに負けてしまったという印象が強く残っています。

 勝負強いという印象がとても強くあり、練習をしてみても、厳しいところを求め合っているところ、個人のレベルが高いところ、そういったことを感じ取っています。本当に来て良かったと思いますし、もっともっと貢献していきたいと思っています」

 21歳のレフティは、鹿島のために――という熱い思いを、さっそくふつふつと燃やしていた。

 そして杉岡は、決意を示す。

「伝統のある素晴らしいチームの一員になれたことを嬉しく思います。常にタイトルを獲ってきたイメージがあり、自分もタイトル獲得に貢献したいという思いで来ました」

 すでに日本代表デビューも果たした左のスペシャリストが、さまざまな飢えた気持ちを鹿島のピッチのうえで示し、「タイトル」に結実させる覚悟だ。

◎プロフィール 杉岡大暉/すぎおか・だいき 1998年9月8日生まれ、東京都出身、21歳。182センチ・75キロ。 これまでのキャリアはレジスタFC ― FC東京U-15深川 ― 市立船橋高校 ― 湘南(2017年から) ― 鹿島。 通算成績は、J1リーグ58試合・3得点、J2リーグ37試合・3得点、ルヴァンカップ9試合・1得点、天皇杯2試合・0得点。日本代表3試合・0得点。タイU-23アジア選手権に臨んだU-23日本代表にも選ばれた。

[取材・文:塚越 始]

カイオ、ベンフィカからアル・シャルジャへレンタル

UAEのアル・シャルジャへのレンタルが決定したベンフィカのカイオである。
カイオについては鹿島も調査しておったが、結果的には中東を選ぶこととなった様子。
いずれACLにて対戦することもあろう。
それを楽しみにしておる。

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Sem vingar no Benfica, Caio Lucas volta aos Emirados Árabes
2020/01/23 10:26
Texto por Redação



O brasileiro Caio Lucas, destaque no Mundial de Clubes de 2018 pelo Al Ain, não vingou em Lisboa e está de volta ao futebol árabe. O jogador ficará emprestado pelo Benfica por 18 meses no Al Sharjah, dos Emirados Árabes Unidos.

Caio Lucas fez apenas um gol em 11 jogos pelos Encarnados, não convenceu e agora retorna ao futebol árabe por 1,5 milhões de euros, segundo a imprensa lisboeta, com opção de compra de dez milhões.

鹿島、新体制発表、挑戦者としてのリスタート

鹿島の2020年シーズン新体制発表を報じる各紙である。
監督以下スタッフの大人数入れ替え、新加入選手11人とあり大きく紙面が割かれる。
それぞれの意気込みが強く伝わってくる。
皆がタイトルを口にしており、鹿島が”タイトル”を獲るクラブであるとイメージしておることがわかる。
昨季は無冠に終え非常に悔しい思いをした。
そのエネルギーをこの新しいメンバーと共に今季にぶつけタイトルを得たい。
新しいシーズンの始まりである。

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「責任感ある番号」「成長しないと五輪で…」常勝軍団・鹿島を選んだ5人の“決断”
20/1/23 19:17


DF奈良竜樹、DF杉岡大暉、MF和泉竜司、DF永戸勝也、DF広瀬陸斗(写真左から)

 昨季無冠の鹿島アントラーズは今オフ、J1リーグで実績を残してきた選手を次々と補強し、悲願のタイトル奪還に向けてスタートを切った。新加入選手たちは23日、新体制発表会で深紅のユニフォームをお披露目。記者会見で加入を決断した理由を問われた選手は「伝統」「歴史」「タイトル」「常勝軍団」というクラブを象徴するようなフレーズを次々と口にしていた。

「日本で一番タイトルを取っているクラブに必要とされたのは光栄に思う。そのタイトルをさらに増やしていかないといけない責任感で身が引き締まる」。そう語ったのは一昨季まで2連覇を果たした川崎Fから加入のDF奈良竜樹。昨季は負傷で9試合の出場にとどまったものの、J1通算100試合出場が目前に迫る26歳のセンターバックだ。

「鹿島とは何度か対戦してきて、本当に勝ちに対して執着が強いチームだと感じていた。川崎F時代は対戦成績が良かったけど、鹿島が勝ちに強いこだわりを持っているからこそ、勝った時の達成感や喜びは他のクラブより大きかった」。その印象は加入後も変わらない様子。「練習からタフだし、戦うところが常にベースにある」と手応えを語る。

 奈良は加入初年度ながら秋田豊氏、岩政大樹氏、DF昌子源が背負った伝統の背番号3を任された。「特別な番号であるというのは分かっているし、着けてきた選手も偉大な選手ばかりだと分かっている。責任感ある番号をいただいて嬉しさとプレッシャーもある」。率直な思いを明かした奈良は「素晴らしい選手が作り上げてきた歴史に恥じない選手になりたい」と決意を述べた。

 またU-23日本代表のDF杉岡大暉(←湘南)は五輪を目前にしての移籍となった。厳しいレギュラー争いも予想され、「半年後にオリンピックがあってリスクはある」と現実を見据える。それでも「成長しないとオリンピックで活躍できないと思うので決断した」と思いを明かした。練習では「厳しいところを求め合う」という環境を体感し、成長できる感触があるようだ。

 DF広瀬陸斗はJリーグ王者の横浜FMを離れてやってきた。「伝統ある常勝軍団、鹿島に来ることができて嬉しい」。加入の喜びを語った24歳は「昨年対戦してみて、デュエルのところで激しく来るチームだし、加入して練習する中でも一つ一つのボールへの執着心を強く持っている」と鹿島のイメージを述べた。

 昨季自身キャリアハイの31試合6得点を記録し、名古屋から加入したMF和泉竜司は「全てのタイトルを取るために来ました」と高らかに宣言。「鹿島は内容が良くなくても勝ちを持ってこられる印象。一緒にトレーニングしていても体を張ったり勝負にこだわる部分は名古屋より高い。自分もそれ以上のプレーをしていければ」と意気込みを述べた。

 昨季のJリーグアシスト王のDF永戸勝也(←仙台)も鹿島を選んだ。「昨年は1年でどれだけ成長できるんだろうという思いができた。このチームなら僕が考えられないようなことも起こると思って移籍した」と語る25歳の武器は左足。「10アシストは全部左足で特長があるので、そこでチームに貢献できれば」と活躍を誓った。

「このクラブの伝統に恥じないようタイトルを取ること。そして選手として成長して中心選手になれるよう頑張る」(奈良)。「4つのタイトルを取るために日々集中してやっていきたい」(永戸)。新加入選手と言えども、タイトル奪還のための即戦力。この5人がどれだけレギュラーに定着できるかが、無冠に終わった昨季からの欠かせない積み上げとなる。

(取材・文 竹内達也)

“21世紀元年”4選手が覚悟の新卒鹿島入り「何事も一番に」「足りないものばかり」
20/1/23 20:10


FW染野唯月、MF松村優太、MF荒木遼太郎、GK山田大樹(写真左から)

 21世紀元年世代を代表する4選手がプロ生活のスタート地点に鹿島アントラーズを選んだ。Jリーグ最多20冠を誇る常勝軍団は、レギュラー争いの激しさもリーグ屈指。18歳でシーズンインを迎える4選手はプロの世界の厳しさを自覚しながらも、それぞれの決意を語った。

 鹿島は今季、鹿島ユースのGK山田大樹、東福岡高のMF荒木遼太郎、静岡学園高のMF松村優太、尚志高のFW染野唯月をそれぞれ獲得した。2001年度に生まれた有望株たちは、いずれも年代別代表の経験者。将来は日の丸を背負うことも期待される選手たちだ。

 唯一、育成組織から昇格の山田はU-18日本代表。正守護神として臨むことも期待された昨年のU-17W杯は負傷の影響もあって選外に終わったものの、186cmの長身を活かしたプレーで世代屈指の評価を獲得してきた。自らの武器を「カウンターのキックやスローイングで攻撃の起点になること」と語る。

 また小学生の頃から鹿島のカルチャーと間近に接してきた経験も活きる。「今年はGKが4人いる。その4人の中で誰よりも練習で集中して、何事も一番にならないと鹿島のゴールは守れないと思う。練習の中の一つのプレーを大事にしてやっていくことが試合に出るために必要になる」。力強く語った18歳はACLの話題で、さらなるプライドをのぞかせた。

「鹿島は一昨年チャンピオンになったけど、自分も練習の雰囲気や試合を見ていた。その時の雰囲気はそのときに経験した選手にしか分からない。優勝したメンバーも残っているので、そういった選手たちがACLを戦う上での気持ちを伝えられたらと思う。自分も出場のチャンスを自分で掴んでいかないといけない」。すでに常勝軍団のメンタリティーが息づいている。

 もう一人、育成組織で過ごした経験があるのが中学時代まで鹿島つくばジュニアユースに在籍していた染野。高校最後の全国選手権は腰椎分離症の影響でメンバー入りを辞退し、プロ生活にモチベーションをかけてきた。「自分が目指しているものに向かい、成長の糧になるようにここで頑張っていきたい」。記者会見で意気込みを求められた際には、未来への野望もほのめかした。

 染野不在の高校選手権を沸かせたのは松村だ。圧倒的なスピードを活かし、日本一となった静岡学園高を右サイドで牽引。「練習では足りないものばかりだと感じている。日々吸収して学んで、少しでも早く試合に出場できるよう厳しいポジション争いに貪欲に頑張りたい」。キャンプではプロの厳しさと真っ向から向き合い、「常にタイトルと結果を求められるクラブだと思うので結果で貢献したい」と闘志を燃やす。

 荒木は2002年1月29日生まれのため、現時点で唯一の17歳。それでも今季最初のトレーニングマッチ・テゲバジャーロ宮崎戦で得点を挙げるなど、早々に結果を残している。「何回か練習してきて、プレースピード、闘うところは鹿島アントラーズの凄さだと感じた。闘うところを自分もやっていかないと試合に出られない」。持ち味はキックや戦術眼だが、そうしたベースの部分を鍛えようとしているところも頼もしい。

 近年の鹿島はAFCチャンピオンズリーグやクラブワールドカップに出場を続けたことで、FW鈴木優磨、FW安部裕葵ら高卒加入の選手が次々と海外挑戦を果たした。活躍すれば世界のスカウト網にもかかる可能性もある。今秋に控えるAFC U-19選手権など、世代別代表の活動も予定される中、まずは厳しいレギュラー争いに身を投じて存在感を発揮したいところだ。

(取材・文 竹内達也)

【鹿島|新体制】挑戦者としてのリスタート。「華麗なサッカー」でタイトル奪還を期す
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2020年01月23日

〝見せる〞と〝魅せる〞


今季の新戦力は11人。前列左から松村、染野、和泉、永戸、荒木、広瀬。後列左から奈良、杉岡、エヴェラウド、ザーゴ監督、J・アラーノ、山田。写真:滝川敏之

 1月23日、鹿島アントラーズが新体制発表会を行なった。

 冒頭で小泉文明代表取締役社長は、2020年シーズンのスローガンを発表。恒久的なメインスローガンの『Football Dream』は変わらず、今季のテーマは『みせる』に設定。昨季を経て、形になりつつある様々な変化を〝見せる〞こと、ポジティブなフットボールで〝魅せる〞ことを追求していく。

 今季の目標はもちろん、タイトルの獲得だ。無冠に終わった昨季を踏まえて今季は挑戦者としてリスタートを切ることになるが、伝統の勝ちにこだわる姿勢はブレずに、「国内3大タイトル、さらに二度目のACL制覇を一丸となって目指していく」(小泉社長)。

 続いて、ザーゴ新監督ほか、今季の新戦力11人が登壇。新たにチームを率いることになった指揮官は、「タイトルの数を増やしたい」と意気込みを口にする。そのためには、ポゼッション重視の「良いサッカー、華麗なサッカー」で勝利を掴みにいく所存だ。

 また、注目の新戦力のひとり、川崎フロンターレから獲得したCB奈良竜樹は「このクラブの伝統に恥じないよう、しっかりタイトルを獲ることと、選手として成長して、中心選手になれるように頑張りたい」と言葉に力をこめた。

 28日にはメルボルン・ビクトリーとのACLプレーオフが控える。今季最初の公式戦で確実に勝利を収めて、良いスタートを切りたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

鹿島入りのDF杉岡「成長しないと」移籍理由明かす
[2020年1月23日19時33分]


鹿島の新加入会見に臨んだDF杉岡大暉(左から2人目)。左からDF奈良竜樹、1人おいてMF和泉竜司、DF永戸勝也、DF広瀬陸斗


鹿島のザーゴ新監督(撮影・杉山理紗)


ブラジル人のザーゴ新監督(50)を迎えた鹿島アントラーズの新体制発表会が23日、鹿嶋市近郊で行われ、同氏と新加入選手11人が登壇した。

湘南から移籍したDF杉岡大暉(21)は東京五輪世代だが、「その先のサッカー人生を考えた上で、成長しなければと危機感を感じていたのも事実。半年後に五輪がありリスクもあるかもしれないが、それを考えてもこのチームに来たかった」と移籍の理由を明かした。

チームは昨季に続き全タイトル獲得を目指す。ザーゴ新監督は「ボールを握りながらゲームをコントロールする、自分たちのタイミングで攻撃や守備をする」と主導権を握ったサッカーを約束。また今季始動後チームに合流していないMFセルジーニョは現在、海外移籍へ向けた交渉中であることも明らかになった。

鹿島目標変わらず「4冠」ザーゴ監督キャンプ手応え
[2020年1月23日20時18分]


鹿島のザーゴ新監督(撮影・杉山理紗)


鹿島の新体制発表会見に登壇したザーゴ新監督(後列右から3人目)ら


鹿島の新加入会見に臨んだDF杉岡大暉(左から2人目)。左からDF奈良竜樹、1人おいてMF和泉竜司、DF永戸勝也、DF広瀬陸斗


鹿島アントラーズは23日、鹿嶋市近郊で新体制発表会見を行った。

チームの目標は、19年シーズンと変わらず「4冠」。小泉文明社長(39)は「積極的に主導権を取りに行くスタイルで、全てのタイトルを目指す」と明言した。

ザーゴ新監督(50)は「一番の理想はつなぐサッカー、相手に何もさせず得点をすること。ボールを握りながらゲームをコントロールして、自分たちのタイミングで攻撃や守備をする。ボールを持っていないときはアグレッシブにプレスをかけて、もう1度ボールを握る」と、目指すスタイルについて具体的に言及した。

1日に天皇杯決勝を戦ったチームは、短いオフを挟み、10日から20日まで宮崎でキャンプを行った。28日にはさっそくACLプレーオフで今季初戦を迎える。ここまでの準備期間は短いが、指揮官は「素晴らしいキャンプができた。選手が練習で見せる意欲、伝えたものをトライして成功させようとする意欲はすばらしい」と手応えを口にした。

また「大事なプレーオフを突破しなければ、1つのタイトルを失う。まずはこの試合に全員で集中したい。突破できたらチーム作りを高める余裕ができてくるので、そこからは違う取り組み方でやっていきたい」と、5日後に控えた重要な一戦に照準を定めた。

鹿島DF奈良「偉大な選手ばかり」背番3への思い
[2020年1月23日20時50分]


鹿島の新加入会見に臨んだDF杉岡大暉(左から2人目)。左からDF奈良竜樹、1人おいてMF和泉竜司、DF永戸勝也、DF広瀬陸斗


鹿島の新体制発表会見に登壇したザーゴ新監督(後列右から3人目)ら


鹿島アントラーズは23日、鹿嶋市近郊で新体制発表会見を開催した。川崎フロンターレから移籍したDF奈良竜樹(26)は「背番号3」への思いを述べた。

18年までDF昌子源(現トゥールーズ)が付けていた番号で、過去を振り返れば秋田豊氏、岩政大樹氏といったレジェンドたちが背負ってきた歴史ある番号でもある。

奈良は「鹿島にとって特別な番号なのは分かっているし、今まで付けてきた選手は偉大な選手ばかりだとも分かっている。責任感のある番号を頂いたことにうれしさ、プレッシャーもあるし」と、鹿島の3番の重みを認識。その上で「イメージだけにとらわれすぎないで、自分が目指すべき選手像も同時に作り上げて、新たな背番号3を作っていけたら」と、自分らしく鹿島の歴史に名を刻むことを誓った。

鹿島永戸「泥臭く体を張る」/新加入全選手コメント
[2020年1月24日7時0分]


鹿島の新加入会見に臨んだDF杉岡大暉(左から2人目)。左からDF奈良竜樹、1人おいてMF和泉竜司、DF永戸勝也、DF広瀬陸斗


前列左からMF松村優太、FW染野唯月、MF和泉竜司、DF永戸勝也、MF荒木遼太郎、DF広瀬陸斗、後列左からDF奈良竜樹、DF杉岡大暉、FWエヴェラウド、1人おいてMFファン・アラーノ、GK山田大樹


鹿島アントラーズは23日、鹿嶋市近郊で新体制発表会見を行った。

無冠に終わった昨季からは、大幅に選手が入れ替わった。期限付き移籍を含めて12人の選手がチームを去り、新卒を含めて11人の選手が新たに加わった。

新加入選手のコメントは以下の通り。

・DF奈良竜樹(26=川崎フロンターレ) センターバックとして目の前の相手に仕事をさせないこと、声や姿勢でチームをまとめて引き締めていくことは、責任をもってやりたい。

・DF杉岡大暉(21=湘南ベルマーレ) サイドバックなので攻守にハードワークして、チームに活力を与えたり、なくてはならない存在になれるよう頑張りたい。

・MF和泉竜司(26=名古屋グランパス) チームの勝利のために、攻守においてハードワークすることもそうだし、自分の特徴であるドリブル、シュート、パス、全てを使って得点に多く関わりたい。

・DF広瀬陸斗(23=横浜F・マリノス) 自分には特徴という特徴はないと思っているが、基礎である戦うところをピッチ内で表現したい。

・DF永戸勝也(24=ベガルタ仙台) 決してうまい選手ではないので、泥臭く体を張るところをプレーの基本にしている。去年10アシストをしたのは全部左足。そういうところで勝利に貢献できたら。

・FWエヴェラウド(28=ケレタロ) 特徴はパワーと瞬発力と決定力。ゴールを求められていると思うので、チームをゴールで助けたい。

・MFファン・アラーノ(23=インテルナシオナル) 特徴は機動力で、ラストパスが武器。FWの手助けになるようなパスを出したい。ゴール前に行くのが好きなので、得点でも貢献できれば。

・GK山田大樹(18=鹿島アントラーズユース) 今まではアカデミーという守られた立場でプレーや生活をしてきたけど、これからは1人の社会人として、自覚と責任をもってピッチ内外で過ごしていきたい。特徴はカウンターのキックやスローインで攻撃の起点になること。練習の中で磨きながら、試合で出せるようにしていきたい。

・MF荒木遼太郎(17=東福岡) 鹿島で何回か練習をして、プレースピードや戦う部分で鹿島のすごさを感じた。戦うところをやっていかないと試合に出られないと思う。持ち味はキックを生かしたプレーなので、出していきたい。

・MF松村優太(18=静岡学園) 何回か練習をやってみて、まだまだ自分に足りないところばかりだと感じている。日々吸収して、学んで、少しでも早く試合に出場できるように、貪欲に頑張っていきたい。ストロングポイントであるスピードに乗ったドリブルで、シュートやアシストなど、ゴールに直結するプレーをしていきたい。

・FW染野唯月(18=尚志) FWは層が厚い印象。その中でスタメンを取って試合に出るというのを目指して頑張りながら、今年1年間やっていければ。持ち味であるシュートやパスを見てほしい。

鹿島が新体制発表 ザーゴ新監督「新たな歴史を」

新体制発表記者会見で記念写真に納まるJ1鹿島のザーゴ新監督(後列右から3人目)ら=23日、茨城県神栖市

 J1鹿島は23日、茨城県神栖市で新体制を発表し、ブラジル人のザーゴ新監督は「鹿島の歴史に恥じないように、新たな歴史を刻みたい」と抱負を語った。28日にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場を懸けてメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)とのプレーオフに臨む。

 昨季はJ1の3位など無冠に終わり、川崎からDF奈良や湘南から東京五輪世代のDF杉岡らを補強。杉岡は「攻守にハードワークして活力を与えたい」と意気込んだ。全国高校選手権で静岡学園の優勝に貢献したMF松村らも加わった。

 MFセルジーニョは中国クラブへの移籍が決まる見込みで登録選手から外れた。

鹿島 新加入11選手意気込み 奈良「クラブの中心に」 杉岡「ここで成長する」
[ 2020年1月24日 05:30 ]


新体制会見に出席した(前列右から)広瀬、荒木、永戸、和泉、染野、松村、(後列右から)山田、ファン・アラーノ、ザーゴ監督、エヴェラウド、杉岡、奈良
Photo By スポニチ


 鹿島は23日に鹿嶋市内で今季の新体制発表会を行い、ザーゴ新監督と11人の新加入選手が出席した。
 新加入の11選手がそれぞれ意気込みを示した。川崎Fから加入し、背番号3をつけるDF奈良は「このクラブの中心になっていきたい」と力を込めた。湘南から加入したU―23日本代表DF杉岡は「五輪半年前でリスクがあるかとも思ったが、それでも鹿島に行きたかった。ここのチームで成長しないと五輪もない」と半年後の東京五輪代表入りを見据え、成長を期した。

鹿島・ザーゴ新監督 ポゼッションサッカーでタイトル奪回目指す「歴史に名を残したい」
[ 2020年1月24日 05:30 ]


新体制発表会に臨んだザーゴ監督(中央)
Photo By スポニチ


 鹿島は23日に鹿嶋市内で今季の新体制発表会を行い、ザーゴ新監督と11人の新加入選手が出席した。現役時代に柏でプレーした経験のある指揮官は「理想のサッカーはシンプル。ボールを握りながらゲームコントロールし、自分たちのタイミングで攻撃、守備をしたい」とポゼッションサッカーを落とし込んでいく考えを示した。
 国内では3季連続で無冠に終わり、タイトルの奪取は命題となる。かつてトニーニョ・セレーゾ氏、オズワルド・オリヴェイラ氏らクラブが招へいしたブラジル人監督は、手腕を発揮し多くのタイトルをもたらした。その魂を継ぐザーゴ監督は「鹿島の歴代ブラジル人に負けないように、僕も歴史に名を残したい」と力を込めた。

 28日にはACL本戦出場を懸けメルボルンV(オーストラリア)と対戦する。相手はシーズン中でコンディション面では不利となるが「鹿島はアジアでNo・1に近いクラブ。そのクラブがACLに出られないということがあってはならない」と力強く話した。

【鹿島】ザーゴ新監督「勝ちきる」 スローガンは「Football Dreamみせる」
2020年1月23日 20時2分スポーツ報知


新体制発表会見に臨むザーゴ新監督(2列目中央)と11人の新加入選手

 鹿島は23日、茨城・鹿嶋市内のホテルで新体制発表会見を開き、今季から指揮を執るザーゴ監督(50)と新加入のDF奈良竜樹(26)ら11選手が出席した。チームスローガンは「Football Dreamみせる」に決まった。ザーゴ監督は「勝ち切る」サッカーを目指し、多くのタイトル獲得に貢献することを目標に掲げた。同監督の会見要旨は以下の通り。

 ―鹿島の監督になっての感想を。

 一生懸命やっている中で評価されて、うれしい。それを結果に結び付けなきゃいけない。鹿島は歴史があって、ブラジル人であれば、日本のクラブで知っているクラブと言われたら迷わずアントラーズと答える。世界に知れわたっているクラブの歴史に恥ないように、そして新たな歴史を作っていきたい。良いサッカー、華麗なサッカーをしたい。

 ―目標を。

 (初戦のACLプレーオフ、メルボルンV戦=28日まで)理想の日数ではないが、試合がある。まずは結果を出して、本戦へと行くこと。フロントを含め融合するように意見交換して、周りにも慣れてもらって、自分の仕事を発揮したい。素晴らしいキャンプができた。チームの形が徐々にできた。僕にとっての誇りは、選手がキャンプで意欲的に取り組んでくれたこと。この意欲のまま取り組んだらもっと素晴らしいチームになる。

 ―初戦のACLプレーオフは間近に迫っている。

 理想のチームを作るための時間はない。そこで助かっているのは選手の意欲で、伝えたものをできるだけトライして成功させようとする意欲が素晴らしい。初戦までにチームとしてのオーガナイズは100%にはできないが、今できることを精いっぱいやり遂げて、全員でタイトルを取りたい。アントラーズは常にタイトル取らなきゃいけないことは理解している。初戦を勝つことはタイトルではなく、グループリーグに入ると言われるかもしれないが、その先にタイトルがある。成し遂げたいし、突破が決まれば、チーム作りを固める余裕が出てくる。そこからはまた違う取り組み、形でやっていきたいと選手に話している。

 ―理想とするサッカーを。

 まず理想は、ファンであればつなぐサッカーで、相手に何もさせずに得点を重ねていく。シンプルであるけど、、それを難しくしてしまう人がいる。私はシンプルかつ効率を求めていく。ボール握りながらゲームコントロールをする。主導権を握って自分たちのタイミングで攻撃する。ボールを持っていないときはアグレッシブに守備をして、プレッシャーをかけて、もう一度自分たちのボールにする。

 ―ジーコからの言葉。

 特別に彼からの言葉はないけど、彼は生き字引であり、成功者である。現役時代もそうだし、監督としても。彼はアントラーズを知り尽くしている。話ができればなと思っています。彼が教えてくれることは多々ある。チーム作りはそう簡単ではない。ご存じの通り、クラブ内は変更が色々あったので、自分ひとりで成功することはできないと話した。大変な部分はあるだろうけど、全員で微調整しながら、成功に導けるようにしていけたらなと思う。年末にはタイトルかかった多くの試合があると思うので、最近取れていない結果を出すことができれば。全員で手にできればなと思っています。

 ―柏に所属していた時と比べて、Jリーグの印象の違いがあるか。

 僕がプレーした時代とは、Jリーグ発足から間もない時期だった。選手の質も全然違う。当時は海外でプレーする選手も少ない、あるいはいなかった。今は国境の壁がなくなって評価され、選手としての打診が海外からくる。当時とはまったく違う時代。サッカーも違う。

 鹿島の話をもらった時には、日本人、日本の文化、国民性に共感を持っていて、僕に似ているところがあった。いつか日本へと思っていたから、即決した。他のリーグに比べて、そん色あるかっていったら、そうは考えていない。スピーディーで魅力あるサッカーがここにはある。見るのも楽しいJリーグになっているのではないかと思う。アントラーズは歴代ブラジル人が多かった。彼らは歴史を残した。僕も彼らに負けないように、歴史を刻んでいきたいと思う。

 ―ACLへの意気込みを。

 まず1月28日を勝ち抜かなければいけない。それを突破していないので、発言することは難しい。相手がメルボルン。相手は4か月、5か月活動している。フィジカル要素では相手が上回っている状態だ。身長差がある。我々としては技術能力が、非常に高い。選手たちが意欲的にやっているプラスがある。簡単に戦える試合ではないと思う。何が何でも突破しないといけない。突破できれば、そこから余裕をもって準備ができると思う。鹿島は当然アジアでNo.1に近い、トップ5のクラブではないかと思っている。そのクラブがACLに出ないことはありえない。第一目標をクリアして、ステップバイステップでやっていければなと思います

J1鹿島が新体制発表 ザーゴ新監督「新たな歴史刻みたい」

 新体制発表を行うJ1鹿島のザーゴ新監督(後列右から3人目)と新加入選手ら

 サッカーのJ1鹿島は23日、神栖市内のホテルで新体制発表会見を行った。

 J1湘南から加入したU-23代表DF杉岡大輝(21)は東京五輪イヤーの移籍について「半年後に五輪、その先のサッカー人生を考えた上で、自分自身、一回り二回り成長しないといけないと思っていた。五輪に向けてリスクはあるかもしれないが、それでもここで成長したいと思って決めた」と覚悟を示した。

 今季からザーゴ新監督(50)が指揮を執る。現役時代は中田英寿氏と共にローマでプレーし、柏にも在籍経験がある。指揮官は「鹿島では歴代のブラジル人監督が結果を残した。新たな歴史を刻みたい」と所信表明。28日のACL・プレーオフでのメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)戦に向け「まずはそこを全力で突破したい」と語った。

鹿島、全冠制覇を 新体制発表
杉岡や奈良、7人完全移籍


新体制発表を行ったJ1鹿島の小泉文明社長(中央)とザーゴ新監督、新加入の選手たち=神栖市大野原、吉田雅宏撮影

J1鹿島の新体制が23日、神栖市内のホテルで発表された。4年ぶりのリーグ制覇を含む国内3冠と、2年ぶりのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇を目標に掲げる。

ザーゴ新監督を含めて10人のスタッフが入れ替わり、11人の新加入選手を迎えた。登録選手は昨季始動時より1人多い33人で編成する。

移籍加入はJ1湘南からDF杉岡大暉(21)、J1川崎からDF奈良竜樹(26)、J1仙台からDF永戸勝也(25)ら7人をいずれも完全移籍で獲得。新人は4人で、静岡学園高のMF松村優太(18)、ユースから唯一昇格したGK山田大樹(18)らがプロの舞台に飛び込む。

セルジーニョについて、小泉社長は「海外クラブへの移籍を前提とした交渉を行っている」と説明した。

チームは8日に始動。昨季出場機会の多かった選手が宮崎キャンプ中の16日から合流するなど、異例のスタートとなっている。24日は鹿嶋市内で必勝祈願を行い、28日にはACLプレーオフのメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)戦が控える。 (藤谷俊介)

Football Dream-みせる-

2020シーズンのスローガンが発表された。
「Football Dream-みせる-」。
なかなか心強いスローガンとなっておる。
昨季”かわった”チームがより”みせて”くれることとなろう。
楽しみである。

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2020シーズンスローガン
2020.01.23(木)

2020年シーズンのクラブスローガンが決まりましたのでお知らせいたします。



2020年は「Football Dream-みせる-」というスローガンのもと、ピッチ上では積極的に主導権を取りにいくスタイルで全てのタイトルを目指し、ビジネスにおいては新たな価値を創造することに挑戦する。恒久的なメインスローガンを胸に、昨季を経て形になりつつある様々な変化をサポーターに「見せる」ことや、ポジティブなフットボールで「魅せる」ことがテーマとなる。「すべては勝利のために」という揺るぎないミッションを体現すべく、新たな鹿島アントラーズをみせる。

セルジーニョ、海外移籍へ交渉

海外移籍に向けた交渉を行うセルジーニョである。
昨年より海外からの興味がたびたび報じられており、一部では中国二部への移籍が確定したかのような報道もあった。
しかしながら、公式発表はなく、更にセルジーニョ自身も来日しておらぬということで、モヤモヤした状態が続いておる。
ここで小泉社長自身の口からはっきり公言されたということで、移籍すること自体は決定と捉えて良かろう。
また、一部で噂になったように契約切れでのフリー移籍ではなさそうである。
逆に言えば、移籍金の交渉がまとまらぬ為にこういった状況が続いておるように思う。
一括払いを渋っておる、値下げ交渉が行われておるような交代ではなかろうか。
鹿島としては、ハードな交渉を行い、より良い条件を引き出すことが求められる。
いずれにせよ、セルジーニョが鹿島に残る可能性は限りなく低い。
高い移籍金を残して旅立って貰おうではないか。
公式発表を待つ。

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鹿島に大きな痛手か…セルジーニョ海外移籍へ交渉
[2020年1月23日16時20分]

鹿島アントラーズのMFセルジーニョ(24)が、海外移籍に向けた交渉を行っていることが23日、分かった。この日、鹿嶋市近郊で行われた新体制会見で明らかになった。

セルジーニョは19年シーズンのチーム内得点王。しかし、会見で発表された今季の登録選手、移籍選手のいずれにも、セルジーニョの名前はなかった。小泉文明社長(39)は会見で「セルジーニョ選手ですが、海外クラブへの移籍を前提とした交渉を行っております。正式決定前なので、決まり次第みなさまにお伝えします」と明かした。

仙台・赤﨑秀平、攻撃を活性化させる期待の新エース候補

練習にて主軸に据えられる仙台の赤﨑秀平である。
いよいよポジションを得て活躍する予感がさせられる。
鋭い動き出しにてゴールを量産するのだ。
対戦が楽しみである。

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【仙台】新戦力FW赤崎、チームの攻撃を活性化させる期待の新エース候補
2020年1月23日 9時27分スポーツ報知


シュート練習をするFW赤崎(カメラ・小林泰斗)

 J1ベガルタ仙台は22日の沖縄キャンプ10日目、午前に午後の2部練習を行い、両方ともにボールを使った実戦的な練習を中心に合計3時間練習した。今季新加入のFW赤崎秀平(28)は新天地での得点量産へ、日々仲間たちとの連携を深めながら充実のキャンプを送る。4―5―1のワントップでプレーしたこの日の実戦練習でも味方とのワンツーでDFを突破し、豪快にゴールを決めるなど、前線で存在感を発揮中だ。

 鋭い動きだしでスペースを生み、味方との素早いパス交換で相手を崩し、正確なシュートでネットを捉える。仙台の新エースストライカー候補として期待がかかるFW赤崎は「今年はいいメンバーがそろっている。そういうタイミングを逃しちゃ行けない」。新たな仲間たちとともに飛躍の一年を目指している。

 仙台は昨季、FW長沢駿(31)の7得点がチーム最多で、2桁得点を決める選手はいなかった。赤崎は昨季、川崎から期限付き移籍していた名古屋でリーグ戦21試合出場5得点。「形がないのが特徴。色んな形を持っていると思います」。様々な形からシュートを決め、ゴールへの嗅覚を見せる赤崎にクラブもチームの攻撃を活性化させる大きな期待をかけている。1本1本へのシュートを大事にし、「外れた理由も決まった理由も説明できるシュートを(年間)90本打ちたい」とこだわりを口にする。

 中盤から正確なパスを前線に供給するMF松下佳貴(25)との連携にも注目だ。キャンプの練習で赤崎と同じ組でプレーする機会も多い松下は、「秀平君は、動きがいいですし、ボールを受けるのもうまくて、裏へ抜け出せる。パスの出しての役割は重要。よく同じチームで練習する。連携が深まれば、両方が大きく活躍できるようになる」と期待する。

 チームは24日にJ2長崎、28日にJ2水戸と練習試合を予定。赤崎は「みんなが特徴を出し合えば、迫力のある攻撃ができている。これからの試合でそういうシーンを増やしていきたい」と気合い。ハードな練習で深めた連携と絆を武器にゴールへ迫る。(小林 泰斗)

☆赤崎秀平(あかさき・しゅうへい)1991年9月1日、鹿児島出身。28歳。

パルティーダ鹿児島で小中時代をプレー。佐賀東高、筑波大を経て14年からJ1鹿島でプロのキャリアをスタートさせた(13年は特別指定選手)。17年途中にG大阪に期限付き移籍。18年に川崎へ完全移籍し、19年は名古屋へ期限付き移籍でプレーした。174センチ70キロ。利き足は右。J1通算98試合出場20得点。

マチ・綺世・杉岡、チーム合流

チームに合流したU-23日本代表の三人である。
これにて去就がはっきりしておらぬセルジーニョ以外のメンバーが勢揃いした。
今季の陣容はこれで決まりであろう。
町田浩樹は、「DFラインの統率を意識してやりたい」とCBの主軸を担う意気込みを口にする。
統率力にて存在感を示すのだ。
チョン・スンヒョンの抜けた穴はマチが埋める。
また、新加入の杉岡大暉は、「五輪だけじゃなく、その先を考えても鹿島に入ることで成長できると思った。常にタイトル争いをしているチームで、タイトル獲得に貢献したかった」と鹿島移籍の心情を語る。
鹿島が成長出来るクラブとして多くの若手選手に浸透しておることがよく分かる。
大いに成長して貰い、日本を代表する左SBになって行って貰おうではないか。
期待しておる。

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U23町田 鹿島に合流!本職CBで勝負「五輪までにチームで成長しないと」
[ 2020年1月23日 05:30 ]

 鹿島はU―23アジア選手権に出場していたDF町田ら3選手が合流した。
 町田は2試合に出場したものの日本は1次リーグ未勝利で敗退。「五輪まで時間がない。しっかりとチームで成長しないと」と個のレベルアップを誓った。本職はセンターバック(CB)だが、昨季はサイドバック(SB)としても出場し、プレーの幅を広げた。クラブはSBを本職とする選手を多く獲得したためCBとしての出場が増えそうで「DFラインの統率を意識してやりたい」と成長への青写真を描いた。

J1鹿島 町田、上田、杉岡が合流 五輪へ成長誓う

ランニングをする杉岡(左)と町田=クラブハウスグラウンド

J1鹿島は22日、クラブハウスで2部練習を行い、今月のU-23(23歳以下)アジア選手権を戦った町田、上田、新加入の杉岡の3選手がチームに合流した。

町田、杉岡は午前は別メニューで調整し、午後は全体練習に参加した。上田はグラウンドには出なかった。

1次リーグ1分け2敗で敗退したアジア選手権について、2試合に先発出場した町田は「自分たちの力が足りなかった。引いた相手に対して、効率的に得点を奪えなかったのが敗因」とし、「この経験を無駄にしたら意味がない。五輪まで時間がない中でどれだけ成長できるか。(鹿島での定位置争いで)勝ち残っていかないと五輪という舞台はないので、激しい競争の中でアピールしたい」と気持ちを新たにした。

J1湘南から移籍加入した杉岡は、カタール戦で主将マークを巻いて出場するなどチームの中心を担った。大会について杉岡は「結果が全て。崩しのクオリティーがかなり低かったので、個人としてもチームとしても形を見つけないといけない」と振り返った。東京五輪まで約半年となった中での移籍については「五輪だけじゃなく、その先を考えても鹿島に入ることで成長できると思った。常にタイトル争いをしているチームで、タイトル獲得に貢献したかった」と語った。 (藤谷俊介)

ジネイ、ブラジルのクラブに入団

Água Santaにてプレイすることとなったジネイである。
4年ぶりにブラジルのクラブに入団する運びとなった。
ゲオ術的なポストプレイと決定力でチームに貢献せよ。
活躍の報を待っておる。

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Ex-Vitória, Dinei retorna ao futebol brasileiro após 4 anos no Japão
22 de janeiro de 2020 Fellipe Costa Destaques, EC Vitória, Esporte Clube Vitória, Futebol Baiano, Futebol do Nordeste, Notícias 0



Após quatro anos atuando no futebol japonês, somando passagens por quatro clubes, o centroavante Dinei acertou o seu retorno ao futebol brasileiro nesta terça-feira. O jogador de 36 anos, com passagens marcantes pelo Esporte Clube Vitória, foi anunciado como novo reforço do Água Santa, que disputa a Série A do Campeonato Paulista. No Grupo A ao lado de Oeste, Ponte Preta, Santos, a equipe paulista estreia no Estadual nesta quarta-feira, às 21h30, contra o São Paulo, no Morumbi. Em sua conta no Instagram, Dinei comemorou mais um desafio na carreira.

“Bora pra mais um desafio na minha carreira. Agradecer ao Água Santa Água Santa pela oportunidade de está retornando ao Brasil, depois de 4 anos no Japão. Que Deus nos abençoe nessa temporada. Em busca dos nossos objetivos. Vamos Netuno”, escreveu.

Natural de São Domingos, Telmário de Araújo Sacramento, de 36 anos, acumula passagens por Atlético-PR, Ferroviária, Noroeste, Americana, Palmeiras e Vitória. Fora do país, atuou no futebol espanhol, por Celta de Vigo e Tenerife. No Japão, vestiu as camisas de clubes como Kashima Antlers, Shonan Bellmare, Ventforet Kofu e Matsumoto Yamaga. A primeira passagem pelo Vitória foi em 2008, marcando 8 gols em 14 jogos. Retornou em 2012 e ficou três temporadas no clube, conquistando o título baiano de 2013. Na segunda passagem, foram 117 partidas e 40 gols. No total, foram 131 jogos e 48 gols pelo Leão. Um dos seus jogos marcantes no Leão foi pela final do Campeonato Baiano de 2013, na goleada por 7 a 3 sobre o Bahia na Arena Fonte Nova. Dinei marcou quatro gols.

山本脩斗、この1週間がとても重要になる

キャンプから鹿嶋に戻りクラブハウスグラウンドにて練習を再開したチームである。
ACL POまで1週間を切り、相手もメルボルンに決まった。
今季の公式戦第1戦として非常に強敵が相手となる。
山本脩斗は、「何としても勝たないと。そういった意味ではこの1週間がとても重要になる」と意気込みを口にする。
ホームの地の利こそあるが、初戦ということもあり難しい試合となろう。
来週の火曜日には歓喜の声を上げたい。
重要な一戦である。

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鹿島・山本、ACLプレーオフへ強い意気込み「この1週間がとても重要」
[ 2020年1月22日 05:30 ]

 20日に宮崎キャンプを打ち上げた鹿島は21日、一部選手が鹿嶋市内のクラブハウスでトレーニングを行った。
 チームは元日に天皇杯決勝を戦ったこともあり、主力は始動を遅らせるなどコンディション回復を優先させてきた。ザーゴ新監督(50)のもとで戦術練習を開始したのはここ1週間。今月28日のACLプレーオフ(対メルボルン・ビクトリー)まで時間は少ないが、指揮官は「プレーオフで敗退したら今季のタイトルを早くも一つ失うことになってしまう」と選手に語り、難しい状況を一丸となって乗り越えることを求めた。DF山本は「(プレーオフは)何としても勝たないと。そういった意味ではこの1週間がとても重要になる」と力を込めた。

ベンフィカのカイオ、UAEのシャールジャへ

UAEのシャールジャに移籍するベンフィカのカイオである。
アル・ナスル、アル・ワフダからのオファーを断り、18ヶ月間のレンタルとのこと。
レンタル料は150万ユーロ。
多くの報が飛び交うが、カイオの去就は中東で決まりと考えて良かろう。
活躍を楽しみにしておる。

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Caio Lucas fez escala de seis meses na Luz e deverá regressar aos Emirados
Por ZAP -21 Janeiro, 2020
(dr) SL Benfica




Após pouco mais de meia época no Benfica, Caio Lucas deverá agora ser emprestado ao Al-Sharjah, dos Emirados Árabes Unidos. A cedência do brasileiro vai render 1,5 milhões de euros ao Benfica.

Caio Lucas chegou ao Benfica em julho do ano passado, mas a sua estadia na Luz não foi longa. Sem espaço no plantel de Bruno Lage, o brasileiro vai regressar aos Emirados Árabes Unidos, de onde as ‘águias’ o foram buscar.

O extremo deverá ser emprestado ao Al-Sharjah, segundo classificado do campeonato dos Emirados Árabes Unidos. Segundo o jornal O JOGO, o empréstimo de 18 meses deverá resultar num encaixe de 1,5 milhões de euros para os cofres benfiquistas.

Caio Lucas fez apenas um golo em 11 partidas (318 minutos) pelo Benfica esta temporada, não cumprindo com as expectativas que lhe eram atribuídas. Os ‘encarnados’ pagaram pouco mais de 4 milhões de euros por 75% do passe do jogador, contratado ao Al Ain. Na época anterior, o jogador canarinho fez 17 golos em 37 encontros.

O jornal desportivo indica ainda que Caio terá rejeitado o Al-Nassr de Rui Vitória e o Al-Wahda, depois nas negociações terem falhado.

Depois do seu primeiro ano na Europa se ter revelado uma desilusão, Caio Lucas prepara-se para regressar a um campeonato que conhece bem e onde passou três temporadas ao serviço do Al-Ain. Depois da formação no São Paulo e no América-SP, o jogador esteve no Chiba Kokusai e no Kashima Antlers, do Japão.

“半端ない”ストライカー・染野唯月が下した決断

染野唯月について記すサッカーキング編集部である。
負傷により全国高校サッカー選手権大会を欠場し、高校最後に話題を提供すること無く終えた。
しかしながら、才能は十分、プロでの活躍に期待が懸かる。
頼れるストライカーとして鹿島にて活躍するのだ。
期待しておる。

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“半端ない”ストライカー・染野唯月が下した決断…将来・仲間のため「自分で決めた」メンバー外

尚志の2年生エースとして披露した大活躍から約1年、染野唯月は選手権のピッチに立つことができなかった [写真]=Getty Images

サッカーキング編集部

 第98回全国高校サッカー選手権は、全47試合の総入場者が33万6999人で最多記録を更新。大盛況の中で大会を終えた。これは予想を上回る数字と言って良いだろう。ともにU-17ワールドカップで活躍したFW西川潤(桐光学園 → セレッソ大阪)とFW若月大和(桐生一 → 湘南ベルマーレ ※海外移籍交渉中)が県予選で敗退。加えて、12月11日には、県予選を突破したFW染野唯月(尚志 → 鹿島アントラーズ)の全国大会欠場が発表されていたからだ。

 染野は昨年度の選手権得点王(他2人)。3回戦の前橋育英戦、準々決勝の帝京長岡戦で2試合連続決勝ゴールを記録し、優勝校・青森山田との準決勝ではいずれもハイレベルな3ゴールでハットトリックを達成した。試合はPK戦で敗れたものの、染野は青森山田の選手以上にサッカーファンの心を掴んだ。同じく高校サッカー選手権で衝撃的な活躍をした日本代表FW大迫勇也(ブレーメン)と比較され、 “大迫2世”、また彼の代名詞である“半端ない”は染野を表現する言葉にもなった。

全治3カ月のケガで選手権欠場を決断


選手権で名を馳せた染野はその後も大活躍を見せていたが…… [写真]=Getty Images

 2019年はプレミアリーグEAST開幕戦で柏レイソルU-18相手にハットトリック。抜群の得点力に加え、“ヘリコプターヘッド”や右足FK、そしてパスセンスも備えた染野は日本高校選抜やU-18日本代表に選出され、国際大会で世界と対峙している。また、尚志ではインターハイ予選決勝で延長V弾を決め、夏明けのプレミアリーグEASTでゴールを連発。選手権予選決勝でも、バルセロナ五輪予選日本代表の仲村浩二監督を「アイツしかできないゴールだなと思います」と唸らせる左足ループ弾でチームを全国へ導いている。
 だが、この選手権予選決勝の翌日に腰椎分離症が判明。完治まで3か月というケガで染野は選手権欠場を決断する。痛みを抱えながらも選手権予選決勝ではそれを感じさせないようなプレーを披露。報道の通り「最低でも4週間の絶対安静」の期間は選手権にも及んだが、本人が希望すれば出場することもできたかもしれない。

 また、コーチ陣やチームメートは出場しなくても、登録メンバー30名に入ることを期待。だが、本人が将来のため、また自分が登録されるよりも3年生が1人登録されることを希望して「(メンバーから外れることを)自分の中で決めました」と発表した。

チームメートたちのため、鹿島で飛躍を



 染野不在でも全国制覇を目指した尚志は、全国大会初戦で徳島市立に0-0からのPK戦の末に敗退。染野は4強入りしたインターハイでもケガで出場時間が限定されていたため、エースとしての十分な活躍や、チームが目標としてきた「全国制覇」に貢献できないまま高校生活を終えることになった。自身不在の選手権は鹿島でチームメートとなるMF松村優太(静岡学園 → 鹿島)がヒーローに。欠場する決断をした染野は、尚志のチームメートたちのためにもプロの世界で飛躍する意気込みだ。

「大事なところで点を決めてチームを勝たせるFWになりたいですし、メンタルの部分であったり、色々な部分で一流になれたらいい」。鹿島の「日々の練習でも『自分たちは優勝を狙う』という環境の中に置かれている」という環境の中で進化し、チームを勝たせるFWとして日本代表、そして世界へ。1年目からタイトル獲得を誓った染野が、目標の大迫を超えるような“半端ない”ストライカーとなる。


奈良竜樹、僕は勝利への思いが強い選手

奈良竜樹を取材したサッカーマガジン編集部である。
新加入の意気込みを伝えておる。
背番号3が与えられたことからも、クラブの期待感の高さがよく分かる。
その期待に応え、チームに勝利をもたらすCBとして活躍して貰おうではないか。
楽しみにしておる。

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【鹿島】新天地でタイトルを求める奈良「僕は勝利への思いが強い選手」
2020-01-20
サッカーマガジン編集部


1月20日まで宮崎県総合運動公園陸上競技場で行なわれた鹿島の宮崎キャンプ。川崎フロンターレから加入したDF奈良竜樹ら選手たちは、10日間にわたりザーゴ監督の練習メニューをこなし、覇権奪還に向け鹿嶋へ戻った。


上写真=鹿島のトレーニングウェアに身を包み、汗を流す奈良(写真◎サッカーマガジン)

「チームを勝利に導くことを考えながら」

 川崎Fから加入したDF奈良竜樹が、鹿島の宮崎キャンプで存在感を放った。1月18日に行なわれたテゲバジャーロ宮崎とのトレーニングマッチでは、関川郁万とセンターバックのコンビを組み、体を張った守備で勝利に貢献。その後のトレーニングにおいても先頭を走るなど、新天地での定位置獲得へ意欲を示した。

「新しいチームに適応しようという意欲が僕にはある。川崎とはまた違ったサッカーというか、同じではないけれど、そこは自分の新しいチャレンジとして吸収していこうと。そういう気持ちでやっています。センターバックなので、しっかりディフェンスラインをまとめるところ。声だったり、姿勢だったり、立ち振る舞いもそうだし、そういうところで自覚を持ってやらなければいけない年齢だし、(キャリアにおいても)そういう時期だと思うので、自分のことだけじゃなくて、チームをどう勝利に導けるかを考えながらやっていきたい」

 鹿島で背負う番号は「3」。秋田豊や岩政大樹、昌子源(トゥールーズ=フランス)ら、日本を代表する偉大なセンターバックが付けてきた背番号だ。今年9月で27歳となる奈良も、その背番号を与えられた意味を理解している。

「偉大な選手が築き上げてきたものをしっかり受け継ぎながら、自分が目指すものをぶらさずに、しっかりやっていきたい。まずはやっぱり、僕も勝ちたい。僕は勝利への思いが強い選手なので、それを第一に考えながら、プラス自分自身も成長していきたいなと思います」

 今季から深紅のユニフォームをまとうファイターが、覇権奪還を目指す鹿島のレギュラーセンターバックに名乗りを上げる。

宮崎キャンプ中の奈良(写真◎サッカーマガジン)





新たな指揮官を迎えた“新生”鹿島は、覇権奪還に向けて着々と準備を進めている

宮崎キャンプを打ち上げた鹿島を取材したサッカーマガジン編集部である。
ザーゴ監督手応えが伝わってくる。
また、ザーゴ監督は育成年代についても手を下すこととなっておる。
今回の監督交代は、単なるトップチームの人事だけでなく、クラブとしての大きな方針であることがよく分かる。
今季のタイトル奪還だけでなく、未来も託すこととなる。
今後が非常に楽しみである。

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【鹿島】11日間の宮崎キャンプ終了。ザーゴ監督「良い収穫があった」
2020-01-20
サッカーマガジン編集部


宮崎県総合運動公園陸上競技場でキャンプを行なった鹿島。最終日の1月20日は午前におよそ2時間のトレーニングを実施した。選手はボール回しやミニゲームなどメニューをこなし、練習を終えて鹿嶋へと戻った。

上写真=トレーニングを見つめるザーゴ監督(写真◎サッカーマガジン)※撮影は1月19日

28日のACLPOは「一つのミスも許されない」

 1月10日から始まった宮崎キャンプ(初日は移動のみ)は最終日を迎えた。初日から参加していた選手もいれば、途中から合流した選手も数多くいる。1月1日に昨季の最終戦(天皇杯決勝)を戦い、およそ4週間後の1月28日は、新シーズン最初の公式戦が待ち受ける異例のスケジュール。しかも、その試合に敗れれば、早くも一つのタイトルを失う。いわば重要な一戦だ。

「一番理想的なのは、1月28日の試合に、少しでも(チームが)でき上がった状態に持って行くこと。このACL(AFCチャンピオンズリーグ)の試合は一つのミスも許されない」

 ACL本戦出場を懸けたプレーオフ(対戦相手未定)について、そう語るのは今季から指揮を執るザーゴ監督だ。キャンプ最終日に報道陣の取材に応じ、チームの現状とACLプレーオフに向けた考えを明かした。

「キャンプの初期は15人前後しか(選手が)おらず、ましてや選手のポジションが重なってしまうところもあり、チームコンセプトをやろうとしても、なかなか浸透させるのは難しいところがあります。まず、選手のコンディションを戻さなければいけない。その作業から始まりました。全員ができるだけ同じフィジカルコンディションにしなければいけないので、それは早急にやらなければいけないこと。それと並行して、今後はさらにみんながそろうので(※AFC・U-23選手権に出場したFW上田綺世、DF町田浩樹、杉岡大暉は宮崎キャンプには参加していない)、コンディションの差はあるだろうけれど、チームとしてのコンセプトを少しずつやっていければと思っています。それから選手たちの状態を見極めて、28日(ACLプレーオフ)は戦わなければいけない。能力があっても、(コンディションが悪く)走れない選手は出場させられませんので」

 ただ、宮崎キャンプで多くの手応えを得たことも事実だ。指揮官は、初めて率いる『日本のチーム』としての鹿島の素晴らしさを、次のように言葉にする。

「たった1週間ほどしか(キャンプ期間が)なくても、練習試合(18日のテゲバジャーロ宮崎戦)で選手が見せたものには、日本人の“すごさ”が出ていたのではないかと思っています。戦術練習をそんなにやっていない中で、私が口頭だったり、映像を使ったりして要求したものを、表現しようとしました。その姿勢、あるいは場面によっては表現できたことは、非常に良い収穫となりました」

 中でも、テゲバジャーロ宮崎戦ではルーキーのMF荒木遼太郎と、ユース所属のMF柳町魁耀がゴールを決めた。若い世代の選手が「活躍できるのは非常に良いこと」と頬を緩めつつ、『育成』についても言及した。

「このクラブの伝統として、選手を育てる歴史がある。私も若手を起用すること、育てることに関して、クラブと考えが合致しています。クラブといろいろな話をする中で、できればユース所属の選手を週に数回、トップチームの練習に参加させたいと伝えました。もちろん、いろいろな問題はあるのでしょうが、それに支障がない程度で、ユース所属の選手も育てていきたい。そうした考えを持って取り組むことについても(クラブと意見が)合致しているので、うまく下部組織(アカデミー)とトップチームが融合できれば良いです」

 ザーゴ監督はトップチームのみならず、アカデミーの選手育成も念頭に置く。クラブの将来を見据えた考えを持っていること明白だ。監督としてのキャリアをブラジルから日本へと移した覚悟と責任は、次の言葉にも表れているだろう。

「今回、アントラーズは多くの選手が代わっただけでなく、指導スタッフも総入れ替えしました。そこには『新しいものを作り出す』という意味が込められています。それを全員でやっていければと思っています」

 新たな指揮官を迎えた“新生”鹿島は、覇権奪還に向けて着々と準備を進めている。

宮崎キャンプ最終日のトレーニングの様子(写真◎サッカーマガジン)





ジーコTD、(ザーゴ監督は)鹿島が欲するものをすべて持っている

ザーゴ監督を選んだジーコTDの言葉である。
何故ザーゴ監督だったか、ザーゴ監督とジーコTDの仕事の棲み分けなどが明確に語られる。
非常にわかりやすい。
お互いにリスペクトし合い”仕事”をして行くであろうことが強く伝わってくる。
これは良いマリアージュだったのではなかろうか。
今季が楽しみである。

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ジーコは新監督ザーゴに期待。
「鹿島が欲するものをすべて持っている」

リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 鹿島アントラーズの新監督としてザーゴに白羽の矢を立てたのは、テクニカルディレクターのジーコだ。そのジーコ自身の口から、そのいきさつを説明してもらった。

「ザーゴにチームを任そうと思った理由は明確だ。彼はアントラーズに欲しいものすべてを持っていたからだ。パワー、ポテンシャル、勝利、誠実さ、レベルの高いテクニックと戦術――。彼のメンタリティーは鹿島が常に目指してきたサッカーと一致する。いつでもゴールを目指し、恐れを抱かず、勇敢で、積極的なサッカー。そしてなにより、いつどんな時も勝利しか目にないことだ。それがザーゴを選んだ一番の理由だ。

 この仕事をするうえで、私は常にできるだけ多くの情報に接するように心がけている。トップリーグだけでなく、3部や2部の試合、ユースの大会など、可能な限りすべての試合を観るし、できるだけ多くの選手や監督と知り合いたいと思う。そんななかで、私の注意を引いたのが昨年のサンパウロ選手権でのブラガンチーノのプレーだった。それはこれまでのサッカーとはかなり違うものだった。

 私はしばらくこの新しいチームを追い続けることにし、そこにとても興味深いザーゴという監督と、そのテクニカルスタッフを見出した。彼らは非常に準備のできたプロだった。

 ザーゴがピッチに描き出すサッカーは非常に興味深いもので、なにより我々鹿島のサッカーと、そして我々が目指しているサッカーと、非常に似通っていた。ザーゴのチームはとてもオフェンシブで、それこそ私が鹿島にもたらしたいと思っているものだった。


現役時代はブラジル代表、セリエAローマなどで活躍した鹿島のザーゴ新監督photo by Getty Images

 ザーゴのチームを見ていると、チームプレーの巧みさを感じる。相手にプレッシャーをかけてマークしながらも、負けるのを恐れることなく攻め続ける。目的はただひとつ。ゴールすること、勝利することだ。もしそれがうまくいかず、負けてしまっても、精神的ダメージは負わない。

 常に積極的に攻め、多くのゴールを決めて勝利を目指すのが鹿島のフィロソフィーだ。そして、ザーゴはそうしたサッカーを指導するのが巧みだった。

 そこで私はザーゴの人となりを知るために、彼の友人や知人とも話をした。その結果、ザーゴはテクニカル面でも、人間としても、鹿島にふさわしい監督であるという答えにたどり着いた。私はすぐにザーゴを招聘すべきだと鹿島の幹部に告げた。

 もちろん、ザーゴがブラガンチーノでいい結果を出していたのは、選手たちのおかげも大いにあるだろう。しかし、鹿島にもレベルが高く、チームとしてプレーできる、勝利のメンタリティーを持った選手は大勢いる。

 鹿島で私ができることはすべてした。ザーゴは皆が思っている以上の結果を、ここ鹿島で出してくれると私は信じている。また彼の強みは、すでに日本のサッカーを、日本人のメンタリティーを知っていることだ。この点は非常に重要だと思う。私はただやみくもにブラジル人監督を連れてきているわけではない。すべての面において彼が最適であると感じたからだ。

 また、彼が偉大な監督ミルチェア・ルチェスク(ルーマニア代表、インテル、ガラタサライ、トルコ代表などの監督を歴任)から教えを受けたことは、あまり知られていないだろう。シャフタール・ドネツクでは、アシスタントコーチとして、ルチェスクのサッカーを間近に学んでいる。今の日本で、これほどのクオリティを持った監督を探すのは難しいだろう。プロとしてブラジル、ヨーロッパでプレーし、キャプテンを務め、多くのタイトルを勝ち取り、ブラジル代表で10年間プレーした。指導者としては小さなチームから大きなチームまで率いた経験を持ち、おまけにJリーグ(柏レイソル)でプレーしていたし、まだ50歳と若い。

 ザーゴは数人のスタッフを連れてくる予定だ。そこにはおそらくフィジカルトレーナーとパフォーマンス・アナリストが含まれるだろう。鹿島もそのことを了承した。そのほかの優秀なスタッフは鹿島にそろっているし、私は情報を集めたり、仕事をやりやすいような環境を作ることで、ザーゴやそのスタッフを助けていきたいと思う。

 鹿島の選手、ひとりひとりのスタイルや個性をザーゴに伝えるのも私の仕事だ。そうすれば彼はすぐに、自分がどんなチームを手にしているのか、わかるだろう。新シーズンから鹿島に加入する選手については、私も学んでいかなければならないが、とにかく私とザーゴのふたりは、誰よりも選手を知っている存在でなければならないのだ。

 私はザーゴに特別な忠告などはしないつもりだ。彼のようなプロは、私に言われずとも何をすべきかがわかっているはずだ。ただひとつだけ彼に言ったのは、日本のサッカーのすべてのカテゴリーの試合や練習を、時間を作って可能な限り見てほしい、ということだ。そして日本のチームや選手について、とにかくよく知ってもらいたい。こうした情報は彼を大いに助けるはずだ。

 ザーゴと前のチームとの契約問題に関しては皆が心配しているが、彼が1日も早く鹿島に来ることを待ちわびている。選手、スタッフ、チーム幹部を紹介し、できるだけ早く、彼が鹿島を我が家のように感じられるようにしたい。監督は落ち着いた環境にあってこそ、力を発揮できるものだ。彼がアントラーズというチームを知るために、私はできるだけのことをするつもりだ」

1月25日の練習は非公開

1月25日の練習を非公開とした鹿島である。
ACL POに向けての対応と考えられる。
また、これまでの監督たちは試合日の二日前を非公開としてきたが、ザーゴ監督は異なる様子。
このあたりもずいぶんと違いが見えてくる。
ザーゴ監督初の公式戦、どのような非公開練習を行い備えるのでであろうか。
興味津々である。

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練習スケジュール(1/25)変更のお知らせ
2020.01.20(月)

1/25(土)の練習スケジュールが変更になりましたので、お知らせいたします。

10時30分からの練習となっておりましたが、非公開練習に変更となりました。

皆様のご理解のほど、何とぞよろしくお願いいたします。

ザーゴは最高の監督になるためにずっと準備してきた男

ザーゴ監督について記すSportivaのRicardo Setyon氏である。
ザーゴ監督の特徴として、「ホットで性格的に強く、エモーショナルで激しく、エネルギッシュ、そしてなによりも挑戦的で危険を恐れない」と評す。
これは期待に胸が躍る。
そして、監督としてのスタート時に「ブラジルの新世代の監督の中ではトップクラスという評をメディアやチーム幹部から受けた」とのこと。
指導者として非常に高い評価を得てキャリアをスターとしたことが分かる。
「ザーゴは最高の監督になるためにずっと準備してきた男」とRicardo Setyon氏は言う。
そして、「UEFAのプロ監督としてのライセンスを3種類持っている数少ないブラジル人」であることも非常に大きい。
これほどの指導者を迎え入れることが出来たのもジーコの存在があってこそ。
ジーコに導かれし”絶対的存在”が鹿島にタイトルをもたらせてくれよう。
本当に楽しみである。

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鹿島の新監督は中田英寿の元同僚。
今までのブラジル人とはひと味違う

リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 鹿島アントラーズを新シーズンから率いることになったアントニオ・カルロス・ザーゴは、経験豊かな監督だ。

 ちなみに、ブラジル人にとって彼は「アントニオ・カルロス」だが、そのほかの国、イタリア、スペイン、トルコ、そして日本では「ザーゴ」として知られているようなので、この記事でも彼をザーゴと呼ぼう。

 鹿島はブラジルで最も愛されている日本のチームであり、これまでも多くのブラジル人監督がチームを率いてきた。エドゥ・コインブラ(ジーコの兄)、ジョアン・カルロス・コスタ、ゼ・マリオ、ジーコ、トニーニョ・セレーゾ、パウロ・アウトゥオリ、オズワルド・オリヴェイラ、ジョルジーニョ。

 しかし鹿島の新監督は、彼らとは明らかに一線を画している。共通点はブラジル人であること、そして攻撃的なサッカーが好きなこと。それだけだ。


鹿島アントラーズのザーゴ新監督(写真はバルメイラス監督時代)photo by Getty Images

 これまでの鹿島の監督たちは、一様に冷静沈着で、落ち着いた人物であった。しかしザーゴは違う。ホットで性格的に強く、エモーショナルで激しく、エネルギッシュ、そしてなによりも挑戦的で危険を恐れない。

 私はザーゴのことを、プロ選手としてのキャリアをスタートしたサンパウロ時代から知っている。ここで彼はリベルタドーレス杯をはじめ多くの重要なタイトルを勝ち取った。1991年からはブラジル代表にも選ばれ、その後ヨーロッパのチームに呼ばれたが、プレーしたのはスペインリーグでも弱小のアルバセテ。彼は満足ができず、ブラジルに戻って名門パルメイラスに入った。ここでのザーゴはスター選手であり、チームのキャプテンも任された。

 その後、日本の柏レイソルに移籍、チームの守備の要となった。レイソル時代にも私は何度か彼と話をした。「レイソルには満足している」と言いながらも、彼はずっとヨーロッパのビッグチームを見つめていた。結局は24試合出場しただけで、またブラジルの名門コリンチャンスに移籍した。

 やがて、真面目でハードでパワフルなザーゴのサッカーは、ついに彼をヨーロッパに導いた。イタリアのビッグチーム、フランチェスコ・トッティのローマに移籍したのだ。守備に問題を持っていたローマは、それを解決するためにザーゴを獲得。ザーゴは当時のローマにとって最適な選手だった。ロマニスタは、彼のハードで激しく、敵のアッタカ―に対して無慈悲なプレーを愛した。そして2000-2001シーズンには夢に見たリーグ優勝を果たす。

 ザーゴとともに勝利の美酒を飲んだチームには、トッティのほかにもカフー、ヴィンチェンツォ・モンテッラ、アウダイール、ワルテル・サムエル、マルコ・デルヴェッキオ、そして中田英寿がいた。率いるのはファビオ・カペッロ。多くの者は、ザーゴが暴力的な選手だったと言うが、それは彼の元監督の言葉を聞けば勘違いであることがわかる。カペッロは彼についてこう言っている。

「ザーゴはサッカーというものをよく知っている。チャンピオンになりたいチームには必要不可欠な選手だ。彼にとってサッカーはゲームではなく、人生そのものだ。だからパスのひとつひとつが彼にとっては生死に関わる問題なのだ。ザーゴのプレーを見ているうちに、私はとても貴重な選手を持っていることを理解した。私は彼を深く信頼していた」

 この年、ローマはイタリアスーパーカップも勝ちとり、ザーゴはチームの中心選手だったが、それでもローマには残らなかった。トルコのベシクタシュからのオファーが、断れないほどの高額だったのだ。トルコでも彼は多くのタイトルを勝ち取った。

 彼は現役時代から、「引退したら監督になりたい」とずっと言い続けていた。そしてベシクタシュを辞めたころから、その夢に近づいていった。

 ブラジルに戻り、サントスやジュヴェントゥージで3シーズン、プレーした後、2007年に引退。その1年半後には地元のサン・カエタノの監督になっていた。このチームでは何のタイトルも勝ち取れなかったが、それでもブラジルの新世代の監督の中ではトップクラスという評をメディアやチーム幹部から受けた。

 ピッチでのザーゴは、決して疲れることなく、他のブラジル人のように笑顔を見せず、冗談も飛ばさず、多くの者はとっつきにくい印象を受ける。

 しかし、一度でも彼と言葉をかわせば、彼が勉強家で控えめであることがわかる。ザーゴはサッカーのあらゆることに精通していて、その視点はとても先進的だ。5つの国でプレーし、そのすべてでタイトルを勝ち取った経験は伊達ではない。だからこそジーコも彼を選んだのだろう。

 鹿島のサポーターにぜひ知っておいてもらいたいのは、ザーゴは最高の監督になるためにずっと準備してきた男だということだ。彼はサッカーを本当によく研究し、学んでいる

 彼はまた、UEFAのプロ監督としてのライセンスを3種類持っている数少ないブラジル人でもあり、コーチとしてヨーロッパのチームに所属した経験を持つ。古巣のローマのアシスタントコーチ、ウクライナのシャフタール・ドネツクのアシスタントコーチを務め、シャフタールではチャンピオンズリーグにも出場している。ヨーロッパからブラジルに戻ると、名門インテルナシオナルの監督を務め、また、ジュヴェントゥージとフォルタレーザではチームを3部から2部に引き上げた。ちなみにブラジルではこういう”下克上”は非常に難しい。こうしてザーゴは注目の若手監督となった。

 鹿島と契約を結ぶ直前まで、レッドブル・ブラガンチーノの監督を務めていた。彼はそこで多くの勝利もたらし、チームの記録を塗り替えた。ブラジル全国選手権2部リーグでは、第6節に首位に躍り出ると、そのまま下に落ちることなく31週トップを走り続け、そのまま2位のチームを7ポイント離して優勝。1部リーグ昇格を決めた。

 また、サンパウロ州選手権では準々決勝まで勝ち進み、他の4チームとともに大会の最多ゴールをあげた。4チームとはサンパウロ、パルメイラス、サントス、コリンチャンスといった押しも押されもせぬ名門である。大会のあと、ザーゴは最優秀監督に選ばれた。

 レッドブルは金をかけていい選手を集め、トップリーグに臨むつもりだった。チーム幹部もサポーターも希望に満ちていた。しかし、ここで思いもかけないニュースが舞い込んだ。ザーゴが次のシーズン、ブラガンチーノを率いないというのだ。新シーズンの彼の行き先は鹿島。この移籍は物議を醸した。自らトップリーグに導いたチームをどうして捨てることができるのか、レッドブルとの契約も尊重すべきだ……などの意見が噴出した。

 一方で、ザーゴの鹿島行きを評価する者もいた。アジアで最強のチームへの移籍は、ザーゴのキャリアにとってアップグレードにほかならない、と。

 そして、ザーゴを鹿島の監督に選んだのは、ほかでもないジーコだった。
プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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