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オリヴェイラ監督からのメッセージ

オリヴェイラ監督からのメッセージを伝える鹿島アントラーズ公式Twitterである。
10年余前のあの当時と同様に心が揺り動かされる。
稀代のモチベーターであることを強く思い出した。
Jリーグ史上初の三連覇を成し遂げた監督。
その采配はズバリであった。
その偉人からの言葉に後押しされ、この新型コロナウイルスとの戦いに勝利しようではないか。
Stay Homeである。

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ジーコ、これからも、日本サッカーの伝道師となってくれるはずだ

ジーコを取材したサッカーダイジェストの志水記者である。
およそ8ヶ月前の取材であるが、今読むことに意義があろう。
サッカーダイジェスト誌掲載当時も腑に落ちたが、ジーコの助っ人外国籍船への考え方に共感する。
その他も、ジーコの深い知見には頷かされることばかり。
ジーコに導かれ鹿島は成長し、日本サッカーは発展した。
ありがとう。
深く感謝である。

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【ジーコが語るJリーグ|前編】「日本サッカーは発展する」と予想していた理由
志水麗鑑(サッカーダイジェスト)
2020年04月29日

「どちらかが勝たないといけないルールは、非常に良かった」


インタビューに応えてくれたジーコ。Jリーグ開幕当初について、振り返ってもらった。写真:徳原隆元

 1991年に住友金属(鹿島の全身)に加入したジーコは、日本サッカーの底上げに尽力した世界のスターのひとりだろう。93年のJリーグ開幕当初の活躍ぶりはもちろん、2002~06年には日本代表を指揮し、現在は古巣の鹿島でテクニカルディレクターを務める。

 そんなジーコはJリーグをどう見ているのか。19年9月26日号でインタビューに応えてくれたが、ここでは、本誌で伝えきれなかった話も加え、改めてノーカットバージョンでお届けする(※インタビューは19年9月5日に実施)。

 前編では、リーグ発足当初の過去について語ってもらった。

───◆───◆───

「日本サッカーも発展していくんじゃないかなと、明るい未来を予想していました」

 Jリーグ開幕当初からジーコは、そんな予想を立てていた。根拠としてまず評価していたのは、リーグ戦開幕を翌年に控えたプレ大会として、92年に開催されたリーグカップ。Jリーグ初の公式大会で採用されたルールが「非常に良かった」と振り返る。

「第1回ナビスコカップの予選リーグでは、勝利で勝点4、2得点で勝点1がボーナスで加えられるルールがありました。そうすると、やっぱり得点をしなくてはいけない、したほうが勝点を稼げるという考えが選手にも生まれます。一時期は10チーム中9位にいた僕ら鹿島は、7節で名古屋に7-1で勝って、そこで勝点7を得ていっきに4位まで上がりました。そういう例があると、どのチームも得点を量産すれば上位に絡める意欲になるので、多くのゴールシーンが生まれる。サポーターはそれを観たいわけなので、モチベーションも『また観に行きたい!』、『応援しよう!』という気持ちになって、非常に良いルールだったと思います」

 2得点で勝点1がボーナスで加点されるルールは、以降のリーグとカップ戦では採用されなかったが、Jリーグ開幕当初の制度も評価できるものだったという。

「当時に僕が耳にしたことによると、Jリーグ発足にあたって、Jリーグの関係者やクラブの社長が、アメリカへNBA(アメリカのバスケットボールリーグ)の話を聞きに行ったそうです。そこでは、アメリカでサッカーが普及しなかった原因は引き分けがあるということ、そしてバスケは勝敗がつくようになっていて、必ずどちらかのサポーターが喜んで帰るという状況を知ったようです。そこから学び、Jリーグが発足当初に考えたのは、引き分けをなくすこと。ゴールデンゴールも画期的な制度でしたし、90分、延長戦、PK戦に及んででもどちらかが勝たないといけないルールは、非常に良かったと思います。おかげでファンは熱狂的になり、サッカーに興味を持つようになりました」

 初期のリーグ戦は全試合が完全決着方式。90分で決着がつかなければ、得点したチームを勝者として試合を打ち切るゴールデンゴール方式の延長戦が行なわれ、それでも試合が決まらない場合はPK戦に持ち越される。そして、93~94年は勝利数のみで順位が決まっていた。このルールだけでなく、ジーコは「大々的に宣伝をしていたマーケティング」、レオナルド、リトバルスキー、リネカーら「スーパースターを連れてきた」おかげで、多くの観客を集められたと回顧する。

「鹿島は他クラブにとっても良いお手本になったんじゃないか」


充実の戦力を擁した鹿島は96年にリーグ優勝。クラブにとって初のタイトルだった。(C)SOCCER DIGEST

 もちろん、「有名な外国人選手はメディアの露出という面では非常に重要」と肯定はしつつも、ジーコは「ただ…」と言って、こう続けた。

「僕はJリーグ開幕当初、全クラブの社長さんに『日本人のスーパースターも育成しないといけない』と言いました。そうすると、各クラブも取り組み、ヒデ(中田英寿)から始まり、稲本(潤一)、中村(俊輔)、高原(直泰)などの選手たちが台頭し始めて海外移籍。なおかつ、彼らが海外で活躍できたのは良かったと思います。日本のサッカーファンであるなら、ただ有名な外国人選手を応援するのではなくて、やっぱり自国の選手を応援するべき。「応援したい!」という気持ちにさせないといけなかったので、(先述の選手たちが活躍できて)上手くできたんじゃないかと思います。また、その延長線上として、ワールドカップの出場、今でも継続できている連続出場が成果としてあるのは良いことです」

 目玉助っ人も重要だし、日本人のスターも生まなければならない。そんなバランスを体現したクラブが、鹿島だったとジーコは説く。

「例えば鹿島では、秋田(豊)、相馬(直樹)、名良橋(晃)、本田(泰人)が90年代に台頭し、その次の世代では中田(浩二)、小笠原(満男)、本山(雅志)、曽ケ端(準)、柳沢(敦)などが出てきました。例えば90年代ではレオナルドのようにブラジル代表歴のある選手も加わり、そうして複合的になって強くなり、ピッチのなかで成果を出しました。ブラジルのような勝負に対するこだわりや意識は、鹿島では伝統として浸透して、土台となった。ホームタウンの規模は小さいですが、こんなに強いチームになれたのは、他クラブにとっても良いお手本になったんじゃないかなと。今では昔ほど多くはないですけど、それぞれの世代で日本代表選手も数名送ってきています。そのような面でも、鹿島は日本サッカーの発展に貢献できたと考えています」

 Jリーグは好スタートを切り、鹿島はモデルとなる成長をしてきたと振り返った。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
通訳●高井蘭童(鹿島アントラーズ)

【サッカーダイジェスト 2019年9月26日号から転載。一部、加筆・修正】

【ジーコが語るJリーグ|中編】「正直、歯止めをかけられない」。若手海外移籍への懸念
志水麗鑑(サッカーダイジェスト)
2020年04月30日

「Jリーグの発展が代表にも還元され、日本サッカー全体の評価を高めることはできた」


インタビューに応えてくれたジーコ。現在のJリーグについての評価と、若手の海外移籍に対する懸念を語ってもらった。写真:徳原隆元

 日本サッカーの底上げに尽力したジーコが語るJリーグ。前編ではJリーグ開幕当初にサッカー人気が上がった要因を振り返ってもらった。本インタビューの中編では、Jリーグの成長に対して現在の評価と、発展したことによる懸念を語ってもらった。

※本稿はサッカーダイジェスト本誌19年9月26日号から転載。一部、加筆・修正。インタビューは19年9月5日に実施。

───◆───◆───

 Jリーグの過去から現在までを振り返り、ジーコは「全般的に大きな成長を感じます」と言う。クラブレベルの進化は、数字、結果として表れているからである。

「最初、チーム数は10チームしかありませんでしたが、今は50チーム以上とだいぶ増えて、カテゴリーはJ1、J2、J3まであります。なおかつ、その3部門はダ・ゾーンでも放送されるおかげで、スポンサーの名前もしっかりと露出されていて、スポンサーは投資に見合うものがある状況。いくつかの街を除いて、今ではほとんどの大都市にサッカークラブがある。そうして日本サッカーが発展・普及したのは非常に喜ばしいことです。

 そのなかで、例えばガンバ、浦和、鹿島などは、アジア・チャンピオンズリーグで優勝し、クラブワールドカップにも出場した。他に柏や広島は開催国としての出場だったけれども、クラブワールドカップに出たことは事実。そうして世界大会に出るクラブも出てきたことも、日本サッカーが発展したとして評価していいんじゃないかなと。

 ひいてはJリーグが発展したおかげで、A代表、世代別代表にもJクラブから良い選手を送り出しています。彼らが活躍してワールドカップに出場し、今度は本大会で決勝トーナメントにも出場できるようになった。そうしてJリーグの発展が代表にも還元され、日本サッカー全体の評価を高めることはできたと思います」

若手の海外移籍に関しては「黄色信号を出します」


昨季、FC東京からレアル・マドリーへ移籍し、現在はレンタル先のマジョルカに所属する久保。近年は若手の海外移籍が加速している。(C)Getty Images

 クラブワールドカップで日本勢は、2007年の浦和、08年のG大阪、15年の広島が3位。鹿島に限って言えば、16年にクラブワールドカップで準優勝、18年にはアジア・チャンピオンズリーグで優勝を果たした。ワールドカップで日本代表は、02年、10年、18年大会でベスト16まで勝ち進んだ。アジア、さらに世界の舞台で戦えるようになったのは、選手のレベルが上がったからであって、その選手レベルが上がったのは、「移籍事情を振り返ればよく分かる」とジーコは説明する。

「日本の選手に力があると認知されたのは、ワールドカップの成果も影響していると思います。最近のマーケットの動向を見ればよく分かりますよね。昔は日本人が海外に移籍するのはスポンサーや集客目当てのマーケティング要素が強かったところもありましたが、今では戦力として獲得したい意向が海外クラブにはある。今では、安くて機能性の高い原石という見方で、いろんな国が日本人を欲しがっている状況。しかも、海外移籍した選手たちのなかで、各所属クラブで活躍できる選手が増えたのも喜ばしいことです。
 
 例えばビッグクラブでは、まだ磨かれていないダイヤを早くに獲得する方針を進めている。若い時から有望な選手の能力を見抜いて、そこをちゃんと磨いて、なんらかの形で将来につながればとして、先行投資をしています。日本ではレアル(・マドリー)の久保(建英/現マジョルカ)やバルセロナの安部(裕葵)がターゲットになりましたね」

 昨季、FC東京からレアル・マドリーへ移籍した久保、鹿島からバルセロナへ渡った安部の他には、菅原由勢が名古屋からAZ(オランダ)へ、中村敬斗がG大阪からトゥベンテ(オランダ)へ移籍した。いずれも20歳以下で海外に渡るなど、近年は特に若手の海外移籍が加速している。日本人の力が認められるようになったものの、若手の海外移籍に関しては、ジーコは「黄色信号を出します」と警鐘を鳴らす。

「若い選手は、まだできあがっていない状態。そんな状態で海外に行くと、ただサッカーをするだけではなくて、生活やその国の言語にも慣れないといけない。自国の日本であればサッカーだけに集中できるのに、海外に行けばなかなかそうはいかない。他のことも考えて生活をしないといけない影響で、サッカーの成長ができなくなる危険性もあります。

 スターというのは、クラブで台頭し、活躍をしてできるものなのに、ちゃんとした経験をせず、または結果を残していないまま海外に行って、『もう自分はできる』と過信をしてしまう可能性もある。結局は海外に行ったら、移籍先のトップチームで試合に出るのではなくて、下部チームで試合に出るとなると下のレベルなので、だんだんとモチベーションが分からなくなって、サッカー選手としての成長が停滞してしまうリスクもあります。

 若手の海外移籍は考えただけでもいろんな危険性があって、彼ら若手の成長の停滞で日本サッカーが原石を失ってしまうと、必然的に将来の日本サッカーに影響を及ぼすかもしれない。これは自国のサッカーが停滞してしまう、非常に危険な状況になると考えないといけないことです。

 選手は試合に出てこそ成長するもの。日本サッカーはクラブレベルではだいぶ認知されるようになったので、Jリーグのトップレベルで経験、ひいては実績を積めば、実力のある選手として移籍市場で認めてもらえる。一方で、まだ試合経験を積んでいない若手は、選手の実力を評価されるところまでは辿り着いていないと思います。それなのに、海外移籍をして、行き先で試合に出れなければ、選手も戸惑いを感じる。だから、『移籍したい!』と希望するのは簡単だけれども、タイミングや自分が成長できるところかどうかをしっかりと考えないといけないし、移籍に関わる人々はそこも考慮しないといけない。お金だけを重視したら、日本サッカーが停滞する時期がいずれ出てきてしまうかもしれません」

 若手の海外移籍について改善策を聞いたが、ジーコは「ない」と即答した。

「正直、それに歯止めをかけることはできない。日本でも、ブラジルでもそう。現状では、個人の意向を止めることはできない」

【ジーコが語るJリーグ|後編】「外国人5枠は無意味」。そして、日本人選手への提言は――
志水麗鑑(サッカーダイジェスト)
2020年05月01日

「『助っ人』とは『助ける』『人』。外国人は助ける立場であるべき」


インタビューに応えてくれたジーコ。Jリーグがさらに良くなるために、未来への提言をしてもらった。写真:徳原隆元

 たしかにJリーグ開幕によって「日本サッカーは成長した」とジーコは認めるも、反面、加速する若手の海外移籍について懸念も抱く(前編、中編はこちら)。そこで、本インタビューの後編では、Jリーグが世界に追いつくためにはどうするべきなのか、語ってもらった。

※本稿はサッカーダイジェスト本誌19年9月26日号から転載。一部、加筆・修正。インタビューは19年9月5日に実施。

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 Jリーグが世界に追いつくために――。

 ジーコがその改善案として挙げたのが、外国籍選手枠である。

「5人の外国人枠は無意味だと考えています。外国人はよく日本語風に言われるのは『助っ人』ですよね。『助ける』、『人』と書く。観客が見て、外国人が日本人との実力差を感じないと、その外国人は無意味。外国人は助ける立場であるべきです。

 日本人から『この人すげえな』と尊敬の眼差しで見られ、お手本となる。日本人が吸収しようと真似をする。そんな存在が『助っ人』です。そういう存在であれば、外国人がいるのは正しいと思います。

 ただ、そういう存在でないなら無意味。現在、外国人枠は、ACLでは『3+アジア枠の1』なのにJリーグは5人(試合エントリーは5人。チーム登録は制限なし)です。例えば鹿島では5人の外国人がいますが、ひとりはACLに出場できない。彼は『やっぱり俺は使われないんだ』とモチベーションが低下し、それがチーム内にも波及して悪影響を及ぼすリスクがあります。

 だから、ACLのルール通りに『3+アジア枠1』という外国人枠のルールを取るべきです。もっと言えば、その外国人も高いレベルの選手でないといけない。例えばプレミアリーグでプレーするには、一定以上のA代表出場数を満たしていないと、ビザが発行されませんよね。そのような制限をJリーグも設ければ、レベルアップにつながるかなと。Jリーグ開幕当初、代表レベルの選手を見て日本人が成長したようになるはずです」

「日本の場合は失点したらドダバタして…」


記憶に新しい日本対ベルギー。ロシア・ワールドカップで対戦し、日本は2点のリードを奪っていたが、一気に3失点して敗れた。写真:滝川敏之

 一昨年までは1チームにつき外国籍選手の登録は5人まで、試合へのエントリーは3人とアジア枠のひとりまでだった。その外国籍選手枠は昨季からアジア枠が撤廃され、1チームあたりの登録数は無制限、試合エントリーはJ1で5人までに変更(J2とJ3は4人まで)。ジーコはこのルール変更に異を唱えているのだ。それは、“助っ人”のあるべき姿も含め、「日本人の成長のため」だろう。では、環境を整える以外の視点として、日本人選手自体が変わらなければいけないことを提言してもらった。

「正直、日本人はもう、技術とフィジカルに関しては申し分ない。改善すべきはメンタルです。メンタルトレーニングをしてでも、メンタルタフネスを身に着けないといけない。サッカーにおいて、失点は当たり前。だけど、日本の場合は失点したらドダバタして、2,3分後にまた失点、そしてまた失点と、失点を重ねてしまう。日本代表のワールドカップでも短い時間で失点を重ねたり、鹿島でも失点でメンタルがブレてしまうことをよく見てきました。代表でも鹿島でも、僕はそこを改善できなかったことが非常に心残りです。例えば、海外で言えば、『3-0』はもう終わっている試合。けど、何が起きたのか、日本では1失点すると、先ほども言ったとおりドタバタして逆転される試合をよく見ますよね。そうならないように、『どんな状況でも大丈夫』というような良い意味で開き直りともいえるような、ブレないメンタルタフネスを身に着けないといけない。そこを改善すれば、もっと世界で活躍できるはずです」

 メンタルの鍛え方を聞くと、ジーコは様々な例を出して力説した。

「ひとつは精神科医の採用です。ブラジルでは貧困で不安定な環境で育った人もいるので、精神科医と話して打ち解けて、メンタルを改善するメンタルトレーニングが昔から主流です。アメリカでも取り入れていると聞きます。スポーツの分野でも、代表やクラブで精神科医を取り入れているんです。彼らは、例えば失点した時に屈辱や悲しさを言った感じることを聞いてくれて、それをどう改善するかアドバイスしてくれる。それによって選手は弱い部分を強くすることができる。そのようなアドバイスをできる、例えばスポーツ心理学の先生を、クラブや代表でも取り入れるべきです。

 実はあるモチベーターと出会って僕の人生は急激に変わりました。その人が教えてくれた言葉は『負ける恐れが勝つ意欲を失わせる』。僕はそれをずーっと頭の中に入れて生活しています。負けることを恐れる、あるいは『負けるんじゃないか』と思ってピッチに立つと、『勝とう!』という気持ちにはならないんです。負けない方法、弱気な部分を考えてしまうと、勝つ確率は低くなるんです。

 とある他のモチベーターには、『ライオンとワニは戦ったらどちらが勝つと思いますか?』と質問をされたことがあります。その問題の答えは、『ライオンは陸で勝てる、ワニは水の中なら勝てる』。質問の意図は、『自分の置かれている強い環境なら勝てる』ということでした。そのように、『勝つ』ためにどう戦うかを考えることが大切です」

「努力をしたから運が味方をする。何もしない人に運はついてきません」

 スポーツ心理学の先生の力を借りてでも、“勝つ”マインドになるためのメンタルトレーニングをするべき。ジーコはそう話すが、ただメンタルを改善するだけでなく、もちろん努力も必要だと続ける。

「ブラジルが生んだ伝説的なバスケットボール選手のオスカー・シュミットで、こんなエピソードがあります。彼は実力を評価する意味で『神の手』と呼ばれていました。ですが、とあるインタビューでオスカーは『僕は神の手を持っていない。毎回、練習で1000回スリーポイントシュートを練習しているから、運が味方をするようになるんだ』と答えたんです。つまり、この話から言いたいことは、努力をしたから運が味方をする、ということ。何もしない人に運はついてきません。サッカーでも一緒。相手を研究し、対策を練って、練習をして、そうして初めて結果がついてきます。

 それを個人で努力するのではありません。サッカーは団体スポーツ。『自分が目立とう』、『自分が点を取ろう』、『自分が顔になろう』ということがよく見られますが、団体スポーツでは、勝たなければ個人は台頭していかない。だから、チームのために自分が頑張れば、必然的に自分も目立つようになるということを選手たちは理解しないといけない。特にキャリアの浅い若手にはそれを教え込まなければならないです」

 たしかに、例えばロシア・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦で日本は、2-0でリードしていたものの、69分の失点から一気に逆転されるなど、往々にして“逆転”がよくある。それはジーコの言うとおり、メンタルも影響しているとなると、スポーツ心理学を学ぶべきなのかもしれない。いずれにせよ、ジーコはさらなるJリーグの発展のために、日本人選手へ「メンタルの改善」を提言している。

 Jリーグ開幕当初には選手として、その後は日本代表監督、現在は鹿島のテクニカルディレクターとして、日本サッカーの成長に尽力してくれているジーコ。日本サッカーの功労者は、Jリーグ、ひいては日本サッカーが発展することを願ってアドバイスをしてくれている。これからも、日本サッカーの伝道師となってくれるはずだ。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
通訳●高井蘭童(鹿島アントラーズ)
プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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