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最終節は上位の激突、勝敗にこだわったタフなゲーム展開が期待できそうだ

「焦点となるのはやはりグループ1位争いだ」と記すJリーグ公式の斉藤氏によるプレビューである。
お互いにGS突破を決めており、鹿島とすれば引き分け以上で首位通過する。
相手はグループDの2位であり、これは未だ定まっておらぬ。
ただ、現時点では首位がFマリノスであり、この札幌戦に敗れ2位通過すると当たる可能性が高い。
先日のリーグ戦での戦いでは、鹿島が大量得点で買ったが、どちらに転んでもおかしくない強さを持っておった。
それを考慮すれば、この札幌戦はトーナメントを勝ち上がる上で負けることは避けねばならぬ状況と思われる。
また、土曜日には中二日の過密日程でアウェイの鳥栖戦が控える。
リーグ戦にて上位を走る鳥栖との戦いに向けて消耗は避けたいところ。
日程的な事も考えることとなろう。
相馬監督はどのようなメンバーで、そしてどのようなゲームプランを組むのであろうか。
マネージメントも含めて注目の一戦である。

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最終節は上位の激突。札幌は勝利のみを目指す

JリーグYBCルヴァンカップグループステージもいよいよ最終節。札幌ドームでは勝点10でAグループの2位につける札幌が、勝点11で首位・鹿島と対戦する。両チームともにグループ2位以内を確定させており、プレーオフステージ進出は決まっているが、やはり1位での突破を果たしたいところだろう。

札幌は前節、ホームで鳥栖と対戦して2-1で勝利。前半に小柏 剛が倒されて得たPKをドウグラス オリヴェイラが一度は相手GKに防がれながらも、こぼれ球を冷静に蹴り込んで先制。後半には今季加入の青木 亮太がカットインからの強烈なシュートを叩き込んで追加点をゲット。終了間際に1点を奪われたものの、しっかりと勝ってグループステージ突破を決めている。

直近の公式戦は16日の明治安田J1第14節・川崎F戦だ。最終的には0-2で敗れてしまったものの、パスワークが売りの川崎Fが札幌のプレッシングを避けるべく、立ち上がりはシンプルにロングボールを蹴っていたことを踏まえると、試合全体の主導権を握っていたと言っていいのかもしれない。順位こそ13位だが、首位相手に互角に渡り合ったことは今後に良い影響を与えそうである。

一方、5月の北海道に乗り込む鹿島は前節、ホームで福岡と対戦して1-1のドロー。24分に先制点を与えてしまったものの、そこから気落ちすることなく、すぐに攻撃的な姿勢を取り戻し、白崎 凌兵がゴールを奪って前半のうちに同点に追いつく。後半も一進一退の攻防が続き、グループステージ突破に向けて精力的に攻め込んでくる福岡に押し込まれる時間帯もあったが、チーム一丸となった守備で冷静にはね返し、そのままタイムアップ。ホームでの引き分けという結果だったが、グループステージ突破をしっかりと果たしてみせた。

鹿島の直近試合は15日のJ1第14節・横浜FM戦。ホームで戦ったこの試合でも前半中頃に先制点を奪われたが、土居 聖真が決めて前半のうちに同点にすると、後半開始直後から怒とうのゴールラッシュ。土居の2得点と荒木 遼太郎の得点で10分の間に3点を奪って試合を決めてしまった。そのあとも上田 綺世が決め、最終的には5-3で勝利してリーグ戦4連勝を達成している。

さて、そんな両チームの激突だが、焦点となるのはやはりグループ1位争いだ。どちらも1位で勝ち抜きたいはずである。現時点では鹿島が勝点で1つ上回っているため、2位の札幌が首位になるには勝利が必要。鹿島は引き分けでも1位通過となる。

勝利が必要なホームチームが積極的に仕掛けていくだろう。直近の公式戦から札幌が中2日、鹿島が中3日というタイトなスケジュールだが、より勝敗にこだわったタフなゲーム展開が期待できそうだ。試合は19時にキックオフされる。

[ 文:斉藤 宏則 ]

アトレチコ・ミネイロのブエノ、クラブにて構想外

アトレチコ・ミネイロへレンタル中のブエノについて伝えるブラジルメディア・MERCADO DO FUTEBOLである。
今年になりベンチ外が続き、構想外となっておるとのこと。
前監督であるホルヘ・サンパオリのたっての希望にて獲得されたが、サンパオリ監督が仏・オリンピック・マルセイユの指揮官に就任し、アレクシ・スティバウ監督へのバトンタッチされた影響もあったように思う。
こうなってはレンタルバックは既定路線となろう。
そこから更に別のクラブへのレンタル、または完全移籍が模索されるのか、鹿島にてCBのポジション争いに加わるのかに注目が集まる。
ザーゴ前監督からは構想外ではあったが、現在の相馬監督の判断は異なる可能性もある。
大岩監督はレギュラーに据えておった経緯があり、ブラジル人監督と日本人監督の好みの違いはあろう。
とはいえ、ブエノは外国人であり、既に6人在籍しておる外国人7人目の助っ人としてと5人の枠を争うこととなる。
クラブの判断、監督の判断、ブエノ自身の判断によりどのような結論に帰着させるのか気になるところ。
続報を待ちたい。

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鹿島、ブエノが今夏復帰濃厚に!監督交代後もブラジル1部で構想外

文: Shota, 2021.05.17. 11:53 am

 明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズは、ブラジル人DFブエノが今年7月の移籍ウィンドウで復帰することが濃厚となっているようだ。16日、ブラジルメディア『MERCADO DO FUTEBOL』が報じている。

 ブエノは昨夏に鹿島アントラーズからカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のアトレチコ・ミネイロへ1年レンタルにより加入。しかし、2020シーズンはリーグ戦9試合の出場にとどまると、今年に入ってコパ・リベルタドーレスのグループステージやカンピオナート・ミネイロの試合で一度もピッチに立っていない。

 ブエノの取引では、アトレチコ・ミネイロがレンタル料として鹿島アントラーズに150万レアル(約2900万円)を支払っているほか、650万レアル(約1億2600万円)の買い取りオプションが付帯されている。

 アトレチコ・ミネイロは元アルゼンチン代表指揮官のホルヘ・サンパオリと今年2月下旬に契約解除。現在はアレクシ・スティバウ氏がチームを率いているが、ブエノが同氏の構想から外れている模様。クラブ首脳陣もすでにブエノの買い取りオプションを行使しない方針を固めているようだ。

 なお、鹿島アントラーズはカルロス・ザーゴから相馬直樹への監督交代以降、公式戦7試合連続無敗と復調の気配を見せており、15日に行われたJ1リーグ第14節・横浜F・マリノス戦では5-3と撃ち合いを制している。

名良橋晃氏、舩橋佑には期待しかしていない

ルヴァン杯グループステージ最終節に向けて若手選手をピックアップするTHE WORLDの名良橋晃氏である。
その一人に舩橋佑が挙げられておる。
名良橋は舩橋を「キックの精度が高く、攻撃面で良さをみせています」と評する。
攻撃的ボランチとして鹿島の将来を担ってくれよう。
ルーキーとしてディエゴ・ピトゥカとプレー出来ることは大きい。
多くのものを吸収し、大きく成長していくのだ。
楽しみな逸材である。

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[名良橋晃]ルヴァン杯で光り輝く 原石8名を紹介します!

2021年05月16日(日) 17時30分配信

田中隼人(柏)に気負いなし 平岡大陽(湘南)は自信を得たか

 みなさん、ルヴァン杯はご覧になっていますか? 私はJ SPORTSで放送中の「foot!」でユース年代の番組に出演させてもらっていることもあり、高校生年代を追いかけています。ルヴァン杯では多くの若手にチャンスが与えられ、随所に活躍がみられました。

 若い選手はピッチのなかでいろいろなことを感じながらプレイしています。できたこと、できなかったことを模索しながら、葛藤しながら必死に戦っています。そんな彼らはキラキラしていて、なんだかみているとこちらまで前向きになれます。

 ルヴァン杯ではサポーターのみなさんでさえ名前を知らないそんな“原石”たちがプレイしています。ぜひ、そうした選手たちがどんなプレイをするのか注目してみてください。きっと、刺激を得られると思います。すでにグループステージ大詰めを迎えていますが、私には気になった選手がたくさんいます。今回は2種登録の選手と高卒ルーキーに絞って8名を紹介したいと思います。

 田中隼人(17歳/柏)はグループステージ第3節湘南戦にフル出場し、その後の2試合にも先発しています。最終ラインの真ん中でプレイする選手ですが、気負うことなく安定感あるパフォーマンスをみせています。同ポジションで柏から世界に羽ばたいた中山雄太を彷彿とさせ、足元の技術力が高くてしっかりとボールをさばけるし、高さもあります。

 同じCBでは工藤孝太(17歳/浦和)もいいですね。今シーズンから浦和を指揮するリカルド・ロドリゲス監督が進める「後ろから組み立てる」というスタイルにピタリとはまる選手で、グループステージ第3節横浜FC戦にフル出場し、臆することなくプレイして勝利に貢献しています。この一戦にリカルド・ロドリゲス監督は工藤孝太&岩波拓也というCBで臨みました。青森山田高校出身の藤原優大(18歳)と槙野智章というコンビで戦った試合もあります。「若手+経験者」の組み合わせで育てていこうという監督の狙いを感じます。藤原優大、鈴木彩艶、福島竜弥など浦和には良い若手が多いですが、彼らはすでに名前を知られた選手たちなので、ここでは工藤孝太を推したいと思います。

 福井太智(16歳/鳥栖)は左利きで技術力が高く、ボランチ、インサイドハーフなど中盤の複数のポジションでプレイできます。とにかくセンスがあって、いろいろできる起用な選手であるとともに、しっかりと戦えます。この福井太智だけでなく、今シーズンにトップ昇格した相良竜之介、兒玉澪王斗など鳥栖には将来が楽しみな選手が多いです。

 履正社高校出身の平岡大陽(湘南/18歳)はグループステージ第2節浦和戦に起用されると、ルヴァン杯で出場を続けて第5節横浜FC戦で初得点を記録しました。[3-1-4-2]の中盤右サイドでプレイし、攻守にアグレッシブでボールを奪えるし、しっかりと走れる選手です。ゴールを決めたことが自信となり、これからどんどん台頭してくるのではないかと感じています。
期待しかない舩橋佑(鹿島) エレガントな櫻井辰徳(神戸)

期待しかない舩橋佑(鹿島) エレガントな櫻井辰徳(神戸)

 GK佐々木雅士(19歳/柏)はチーム内にキム・スンギュという強烈な競争相手がいますが、数年後にはレギュラーポジションを獲得しているのではないでしょうか。それだけの実力を待つGKです。同じ柏のアカデミー出身で、いまはポルティモネンセでプレイする中村航輔をみて育った選手で、アンダー世代代表の常連です。 守備範囲が広く、両足の精度が高い佐々木雅士はグループステージ第2節浦和戦から第5節浦和戦までの4試合でゴールマウスを守りました。まだリーグ戦での出場はありませんが、チャンスは必ずきます。キム・スンギュに追いつけ、追い越せでスケールの大きなGKになってほしいです。

 舩橋佑(18歳/鹿島)はすでにプレイオフステージ進出を決めた鹿島のなかで、ルヴァン杯に出場するとともにリーグ戦でもプレイしています。キックの精度が高く、攻撃面で良さをみせています。トップ昇格1年目であり、昨シーズンまでアカデミーで小笠原満男(テクニカルアドバイザー)さんから厳しい指導を受けていました。将来は満男さんのように、鹿島を背負って立つ選手になるかもしれません。舩橋佑には期待しかしていないです。

 櫻井辰徳(18歳/神戸)はグループステージ第1節大分戦から第5節FC東京戦まで先発を続けています。ボランチでプレイするエレガントな選手で、正確なボールさばきで攻撃を組み立てることができます。チームには山口蛍、セルジ・サンペールという際立った能力を持つボランチがいて、両名の牙城を崩すのは大変です。

 ただ、間違いなく器用な選手です。あとは守備でハードワークをこなし、山口蛍のような前への推進力、前線への飛び出しを身につけてより相手に怖さを与える選手になってほしいです。2年後、3年後にはチームの中心になっているかもしれません。それだけのポテンシャルを持っている選手です。 最後に紹介するのは、樺山諒乃介(18歳/横浜FM)です。キレ味鋭いドリブルが魅力で、高卒ルーキーながらJリーグ第1節川崎戦に先発し、個性を発揮してチャンスを作り出した場面がありました。横浜FMの前線は選手層が厚く、リーグ戦ではあまりプレイできていませんが、ルヴァン杯ではグループステージ第5節まで全試合に出場しています。そして、第4節仙台戦では初ゴールも記録しています。

 樺山諒乃介はうまいだけではなく、強さもあります。加えて両足を使えるため、他選手にない独特のリズムがあります。自分で積極的にフィニッシュする強いメンタルがあるし、シュートもうまい。ポテンシャル十分な選手という印象です。今シーズン、興国高校からは樺山諒乃介も含めて5名がJリーグ入りしています。こうした若手が切磋琢磨することで、日本のサッカー界がどんどん盛り上がるのだと思います。

 今回は8名を紹介しましたが、まだまだ気になる若い選手が大勢います。とくにルヴァン杯では未来に光り輝く原石たちが数多くプレイしています。5月19日にグループステージ第6節が行われ、6月にはプレイオフステージが開催されます。コロナ禍で制限がありますが、まだ知らない選手に絞って観戦するのもいいのではないでしょうか。

構成/飯塚 健司

仏・ニーム二部降格

二部降格が決まったフランスのニームである。
植田直通はどうなるのであろう。
レンタル元のセルクルブリュージュに戻るのであろうか、それとも仏一部にてやれることを証明したことで新たなるオファーを得られるのであろうか。
植田直通の去就に注目である。

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植田直通の所属するニーム、最終節を前に2部降格が決定。昨季は打ち切りに救われるも…

サッカーダイジェストWeb編集部
2021年05月17日


2017-18シーズン以来4年ぶりの降格


今冬に新加入した植田。(C)Getty Images

 現地時間5月16日に開催されたリーグ・アン第37節で、日本代表DF植田直通の所属する19位のニームは、ホームで4位のリヨンに2-5で敗戦。他会場の結果により、1試合を残して2部降格が決定した。

 昨シーズンは下位に沈みながら、新型コロナウイルスによりシーズン打ち切りに救われ、辛くも残留を果たしたニーム。心機一転、今シーズンはフランス人指揮官ジェローム・アルピノンを新たに招聘したが、低迷から抜け出せず。

 迎えた今節、残留を争っていた日本代表GK川島永嗣の所属する16位のストラスブール、17位のロリアン、18位のナントがいずれも勝利を収めたことで、自動降格となる19位以下が確定した。2部での戦いを強いられるのは、2017-18シーズン以来、4年ぶりとなる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

鹿島産FW選手の流儀

鹿島アントラーズのFW論について記すFOOTBALL TRIBEの佐伯氏である。
「鹿島のFWには攻守に渡って運動量を要求される」端的に評す。
そして、プレーのルーティンを分析してくれておる。
これはわかりやすい。
このタスクを高いレベルで習得した選手だけが鹿島にてレギュラーポジションを掴むということが伝わってくる。
そうしたFW陣は日本代表にも招集されることとなる。
得点感覚だけでなく、チームへの貢献の高さが評価されておるということであろう。
また歴代FWを評し、現在のエヴェラウドと上田綺世についても言及されておる。
今は負傷などで実現しておらぬが、またこの二人が2TOPを組む日も近かろう。
強力且つ献身的プレーでチームに勝利をもたらせてくれるはず。
楽しみである。

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柳沢敦、大迫勇也、鈴木優磨「鹿島産FW選手の流儀」とは?

コラム文: 新垣博之


大迫勇也、鈴木優磨、柳沢敦 写真提供:Gettyimages

J1リーグ8回、天皇杯5回、Jリーグカップ6回、AFCチャンピオンズリーグ1回の主要タイトル20冠を獲得してきた常勝・鹿島アントラーズが完全復調の気配だ。

昨年に続く2年連続の開幕からの成績不振が続いた4月14日、アントニオ・カルロス・ザーゴ前監督を解任し、クラブOBの相馬直樹コーチが昇格。元日本代表の左SBにしてクラブの“レジェンド”である相馬新監督の下、J1リーグは5試合で4勝1分無敗。YBCルヴァンカップも1勝2分無敗。流れは完全に変わった。

鹿島はJリーグ創設元年の第1ステージ(サントリーシリーズ)で優勝以来、強豪の地位を確立し続けてきた。接戦を勝利で締め括る勝負強さを指して「鹿島る」という造語が生まれるほどだ。


ジーコ 写真提供:Gettyimages

常勝・鹿島を支える2トップ

鹿島の黄金期はJリーグ創設から世界的名手のジーコやジョルジーニョ、レオナルドが在籍した1998年頃まで、トニーニョ・セレーゾ監督の就任初年度で3冠を達成した2000年~2002年頃、オズワルド・オリベイラ監督就任からリーグ3連覇を含む5年連続主要タイトルを獲得した2007~2011年頃(2012年にもJリーグヤマザキナビスコ制覇で6年連続タイトル獲得)、7年ぶりのJ1制覇を達成した2016年~初のアジア制覇となった2018年頃までの4回ほどに分かれている。創設29年目のJリーグに置いて、すでに黄金期を4度迎えているのだから「1人勝ち状態」である。

もちろん、世代交代を必要とする主力の入れ替えの時期にタイトルから遠ざかる時期はあったものの、無冠期間は2003年から2006年までの4年間が最長だ。その期間は日本人選手が初めて欧州各国リーグへ移籍する流れが出来始めた頃で、鹿島の場合もその影響が強かったと考えられる。

全てを勝ち取って来た鹿島だが、実は鹿島に在籍した選手で得点王を獲得したのは、2008年に21得点を挙げたマルキーニョスただ1人である。

そのマルキーニョスが歴代フォワード(FW)陣の中でも最も守備に運動量を割いたハードワーカーだった事が象徴しているように、鹿島のFWには攻守に渡って運動量を要求される。その負担が個人としての得点量産にはあまり繋がらず、得点王どころか1シーズンで15得点を越える選手も少ない傾向にあるのだろう。実際、鹿島でのマルキーニョスは得点王を獲得したシーズン以外は15得点以下に終わっている。

鹿島の日本人FWは日本代表の主力に抜擢されるケースが多い。しかし、J1で2桁ゴールを記録した回数は、柳沢敦(現鹿島ユース監督)が2回(後に京都サンガ時代に1回)、大迫勇也(現ブレーメン・ドイツ)も1回である。2002年の日韓W杯の開幕戦でベルギー相手に貴重なゴールを決めた鈴木隆行氏にいたっては、キャリアを通してJ1通算17得点のみに終わっている。


柳沢敦 写真提供: Gettyimages

日本人に大きな影響を与えたマジーニョ&マルキーニョス

鹿島は伝統的に2トップを採用し「外国人+日本人」の構成をしてきた。日本人の選手を育成しながらチームの強化を図る策は、サッカー発展途上国であった日本にとっては理想的な強化策だ。

「アルシンド&黒崎久志(長谷川祥之)」「マジーニョ&柳沢」「柳沢&鈴木」「マルキーニョス&興梠慎三(田代有三)」「金崎夢生(現・名古屋グランパス)&土居聖真」は、クラブの歴史に残る2トップだ。

特に後続の選手にまで影響を与えた印象の強いFWとしては、マジーニョ(1995~2000年に在籍)とマルキーニョス(2007~2010年に在籍)の両ブラジル人が挙げられる。特にJリーグの多くのクラブに在籍し、鹿島が来日7年目で5チーム目だったマルキーニョスの影響は、共にプレーした当時の若手であった興梠や田代、大迫にまで強烈な影響を与えている。

また、鹿島だけに限らず日本人のFW選手に「誰をFWとして参考にしていますか?」との問いで最も名前が上がる柳沢は、「マジーニョから受けた影響が強い」と語る。地味ながらもFWがチーム全体を助けるキープ力や攻撃の起点となる動き出しの数々は、マジーニョから伝統的に伝わる「鹿島産FWの流儀」になっている。

マジーニョ退団後は柳沢と鈴木による日本代表2トップが誕生し、マルキーニョスの退団前後にも興梠や田代、大迫という3人の代表FWを続けて輩出している事も、このブラジル人FW2人の影響力の大きさを感じさせる。また、金崎も欧州移籍を経験した「海外組」であったため、彼の存在も若手には大きな影響力があっただろう。

そうは言っても、2トップが2人とも生粋のFWだった時代とは異なり、以前とは運用形態には時代によって変化はある。セレーゾ体制第2政権となった2013年頃からは、主力を張るMF土居が2トップの1角に入っている。スポーツ専門チャンネルだけでなく、NHKでの中継でも土居は1.5列目に表記されて紹介されている。本人はちょっと嬉しいのではないか?


土居 聖真 & 金崎夢生 写真提供:Gettyimages

鹿島産FW動き出しの優先順位

そんな鹿島のFWの動き出しには特徴がある。特徴があるというより優先順位があって、相手や試合展開を見ながら的確に動き出しを行っている。以下にそれを優先順位で整理したい。

【鹿島産FWの動き出しのルーティーン】
クサビとなる縦パスを受ける。
中盤に引いてシンプルにボールを捌く。
サイドに開いて起点となる。
サイドに開いたポジションから裏のスペースへ抜ける


カウンターや速攻時には相手DFライン裏へ抜ける事を優先するが、基本的にはまずは①最前線でパスを受ける事を模索し、クサビとなる縦パスを足下で受けてワンツーの的や自ら攻撃の起点になろうとする。そこでパスを受けられなかった場合、次は、②中盤へ降りてワンタッチやツータッチでシンプルにボールを捌く。

それでもボールを受けられなかった場合は、③サイドへ開いて足下へ受け、味方が攻めあがるタメを作るため、あるいはサイド攻撃で数的優位を作る仕掛けに関与する。

そこでも受けれなかった場合は、④サイドに開いたポジションから相手DF裏へのスペースへ走り込む。すでに自分がいったん中盤へ引いてからサイドに開く動きをしているため、相手DFライン裏にはたいていスペースが拡がっているからだ。そのためスペースを自ら作る予備動作は必要がない効率の良さが際立っている。と言うよりも、通常の動きが全てスペースを作るための予備動作となるよう、その動き出しの順番や組み合わせに一切の無駄がない抜け目のない動き方が備わっているのだ。

ちなみに④の動きをしてもボールが来なかった場合は、オフサイドラインに入ってしまうのだが、オンサイドに戻った場合に次は、①のクサビのパスを受ける動きに戻りやすくなる。

以上の①~④を順番に繰り返し、④が終わると①に戻る。


大迫勇也(現ヴェルダー・ブレーメン) 写真提供:Gettyimages



また、鹿島はチームとしてカウンター攻撃を必殺の武器として常備しているため、FWには水準以上のスピードは必要不可欠だ。2011年に大型補強で注目を集めたブラジル人FWカルロンを始めとした典型的なポストプレイヤーはフィットできないのは歴史が証明しており、田代や長谷川のようなストロングヘッダーでもスピードは兼備している。

「FWも11人の1人」としての守備参加はもちろん、組織的な攻撃の一部として機能性を求められるのはサッカーという競技が進めば進むほどに、その度合いは増している。全員守備が当たり前の現代サッカーだが、鹿島はFWも組織的な守備戦術に組み込んだ日本では最初のチームだろう。鹿島の戦術は先進性があるようには見えないが、FWの守備タスクに関しては時代を先取りしていたように見える。

鹿島産FWは動き出しに鋭さがあり、相手との駆け引きに優れている。自らの得点はそれほどでもない。でも代表クラスのFWは輩出していて、何よりチームは歴代で考えると他クラブに比類なき強さを見せている。鹿島産FWは「得点」を奪う事よりも、「勝点」を奪う事に長けている。

2列目の選手が欧州クラブに高く評価される日本では、FW以上に得点力のある彼等を活かすことが求められる。ポストプレーに長けて万能型の大迫はまさに日本代表の軸となる鹿島産FWだ。


鈴木優磨 写真提供:Gettyimages

柳沢敦+鈴木隆行=異端児・鈴木優磨

ところが、近年になって異端児が現れた。今季ベルギーで17得点と量産したFW鈴木優磨(現シント・トロイデン)だ。

鹿島のアカデミー出身で“純鹿島産”なのだが、得点に特化したような生粋のFWであるため鹿島のトップチームでは異端児だった。それゆえにスーパーサブ起用が多かった。しかし、動き出しや身体を張れる部分に着目すると柳沢敦と鈴木隆行が組み合わさったような選手で、それを1人でこなせるFWである。今夏に欧州のトップリーグ移籍が注目されているが、高次元のリーグでどう適応するのか?それとも貫くのか?楽しみだ。

昨季後半戦に巻き返した鹿島は、2トップの存在が頼もしかった。

東京五輪代表の上田綺世は大学経由のアカデミー出身。柳沢のように動き出しが鋭く駆け引きも巧みだが、鈴木優磨のように得点に特化した点取り屋タイプでもある。昨季18ゴールを挙げてJリーグのベストイレブンに選出されたブラジル人FWエヴェラウドはハードワークとサイドMF起用にも応えられる万能型。鈴木優磨や上田よりも、実は彼の方が“純鹿島産FW”に近いのが面白い。

今季は彼等2人が怪我などで揃わないことが多く、開幕からの不振の要因だったのは間違いない。1.5列目で輝く荒木遼太郎、最前線でも引いた位置でも輝く染野唯月は共に19歳。ポジション“土居”の後継者となれそうなだけに、全員が揃った状態でクラブOBの相馬監督がどういった起用法や若手の抜擢を考えているのか楽しみだ。

鹿島アントラーズ  歴代外国人得点ランキング

鹿島アントラーズに所属した助っ人外国人の得点ランキングを集計したフットボールチャンネルである。
そうそうたるメンバーが並ぶ。
トップはマルキーニョス。
三連覇に貢献し、Jリーグ得点王とMVPを受賞した実績がそのまま反映された。
その他の選手を見回してもゴールハンターはタイトルに貢献しておることがわかる。
現在10位のエヴェラウドには、ここから更にゴールを量産して、更なる上位に名を連ねると共にタイトルをもたらせて欲しい。
期待しておる。

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鹿島アントラーズ、最強の助っ人は誰だ!? 歴代外国人得点ランキング6~10位。アレックス・ミネイロは6位。上位うかがうエヴェラウドは何位?

 29年目を迎えたJリーグでは、これまで様々な外国籍選手がプレーしてきた。鹿島アントラーズでも、多くの外国人選手がクラブの歴史に名を残している。今回は、鹿島アントラーズでプレーした外国籍選手の中から、所属時の得点ランキングを紹介する。※成績はJリーグ通算

2021年05月16日(Sun)9時00分配信
シリーズ:Jリーグ歴代外国人得点ランキング
text by 編集部 photo Getty Images



【写真:Getty Images】

 鹿島アントラーズの歴代外国人得点ランキングは、1位から10位まで全てブラジル人となった。

 “神様”ジーコの影響を強く受けるアントラーズは、クラブの歴史を語る上で、やはりブラジル人助っ人の活躍がカギとなっている。そのジーコはJリーグで通算14得点で、トップ10圏外だった。それでも、そのあとに様々なブラジル人選手が続いている。

 現所属のエヴェラウドは、10位にランクイン。今季はまだゴールがないが、さらに順位をあげていきそうだ。2シーズン連続で2ケタゴールを記録したアレックス・ミネイロは、6位に入っている。

10位
エヴェラウド(ブラジル)
生年月日:1991年7月15日
Jリーグ通算成績:41試合/18得点
在籍時期:2020-

9位
フェルナンド(ブラジル)
生年月日:1978年6月18日
Jリーグ通算成績:102試合/19得点
在籍時期:2003-06

8位
ダヴィ(ブラジル)
生年月日:1984年3月10日
Jリーグ通算成績:61試合/20得点
在籍時期:2013-15

7位
カイオ(ブラジル)
生年月日:1994年4月19日
Jリーグ通算成績:78試合/23得点
在籍時期:2014-16

6位
アレックス・ミネイロ(ブラジル)
生年月日:1973年3月15日
Jリーグ通算成績:58試合/25得点
在籍時期:2005-06

【了】

鹿島アントラーズ、最強の助っ人は誰だ!? 歴代外国人得点ランキング1~5位。トップはやはりマルキーニョス。貴公子レオ様は何位?

 29年目を迎えたJリーグでは、これまで様々な外国籍選手がプレーしてきた。鹿島アントラーズでも、多くの外国人選手がクラブの歴史に名を残している。今回は、鹿島アントラーズでプレーした外国籍選手の中から、所属時の得点ランキングを紹介する。※成績はJリーグ通算

2021年05月16日(Sun)8時00分配信
シリーズ:Jリーグ歴代外国人得点ランキング
text by 編集部 photo Getty Images


5位:鹿島から欧州トップへ


【写真:Getty Images】

レオナルド(ブラジル)
生年月日:1969年9月5日
Jリーグ通算成績:49試合/30得点
在籍時期:1994-96

 ジーコが連れてきたタレントの一人。ブラジル代表として2度ワールドカップに出場した世界的な選手がレオナルドだ。

 1995年は特にまばゆい輝きを放ち、28試合で17ゴールを決めた。その翌年もゴールを量産したが、当時の日本の枠にはとどまらず、1996年にパリ・サンジェルマンへの移籍を決断している。

 ハイペースでゴールを挙げたことももちろん衝撃的だったが、プレーの華麗さがそのすごさを引き立てた。1995年の横浜フリューゲルス戦で決めたリフティングからのゴールは、多くの人が一度は見たことがあるであろう伝説のゴールだ。

4位:功労賞を受賞した10番


【写真:Getty Images】

ビスマルク(ブラジル)
生年月日:1969年9月17日
Jリーグ通算成績:137試合/33得点
在籍時期:1997-2001

 レジェンドの一人、ビスマルクは、1997年から鹿島の10番を背負った。

 1993年からヴェルディでプレーしていたビスマルクは、すでに日本で実績のあるブラジル人だった。アントラーズでも期待に応え続け、1年目は11ゴールを記録。その後もプレーメーカーでありながら、コンスタントにゴールを決めた。

 1997年はその活躍により、Jリーグベストイレブンに選出された。現役引退後の2005年にはJリーグ功労賞を受賞している。そのことからも、ビスマルクが日本サッカーに与えた影響の大きさがうかがえる。

3位:人気も実力も兼ね備えた点取り屋


【写真:Getty Images】

アルシンド(ブラジル)
生年月日:1967年10月21日
Jリーグ通算成績:71試合/50得点
在籍時期:1993-94

 レジェンド・ジーコが鹿島アントラーズに連れてきた点取り屋は、わずか2シーズンで50ゴールを挙げた。

 1993年にグレミオからアントラーズに移籍したアルシンドは、1年目に22ゴールを決めると、2年目には28ゴールを記録。特徴的な外見でも注目を集め、テレビCMも大人気だった。

 アルシンドの息子イゴールは、2011年にアントラーズでプロC契約を交わした。親子2代にわたってアントラーズと契約した外国人は彼らが初めてだ。

2位:バイエルンからやってきた元ブラジル代表

マジーニョ(ブラジル)
生年月日:1965年12月26日
Jリーグ通算成績:100試合/52得点
在籍時期:1995-99

 ブラジル代表経験のあるマジーニョは、1995年に加入。鹿島アントラーズの攻撃の柱としてゴールを量産した。

 ドイツの名門バイエルン・ミュンヘンなどでプレーしていたマジーニョは、世界のトップレベルを経験している中でアントラーズにやってきた。すぐにゴールを量産し始めたが、圧巻だったのは1997年だ。リーグ戦31試合に出場して22ゴール。得点ランキングで3位に入った。それだけではなく、リーグカップでは12試合で6得点、天皇杯では5試合で7得点と大暴れしている。

 その後は、出場機会も得点数も減少。1999年で戦力外となると、2000年に川崎フロンターレに加入したが、J1で8試合に出て1ゴールという数字で日本でのキャリアを終えている。

1位:Jリーグ3連覇に貢献


【写真:Getty Images】

マルキーニョス(ブラジル)
生年月日:1976年3月23日
Jリーグ通算成績:119試合/59得点
在籍時期:2007-10

 鹿島アントラーズの歴代外国人得点ランキング首位は、マルキーニョスだ。長く日本で活躍した同選手だが、その中でも2007年から10年にかけて所属したアントラーズでの活躍が特に際立っている。

 2007年に清水エスパルスからやってきたマルキーニョスは、2年目の2008年に21ゴールを挙げて、J1得点王に。JリーグMPVにも選ばれている。マルキーニョスは2007年から3連覇、マルキーニョスは4年連続で2ケタ得点を記録した。

 2011年、マルキーニョスはベガルタ仙台へ移籍。しかし、東日本大震災の影響で4月に退団してブラジルに帰国した。それでも翌年には日本に復帰して2015年までプレーしている。

【了】
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鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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