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小泉文明が語る、鹿島の未来

小泉社長を取材したSports naviの寄稿した原田大輔氏である。
「創意工夫し、チャレンジしてきたから今があります。アントラーズの原点は、そうしたチャレンジングスピリットにあります。そこは経営権が変わったとしても、変わらずに持ち続けていきたいアイデンティティーであり、フィロソフィーです」という言葉を引き出し、鹿島アントラーズFCがどのようなクラブであるかを理解した経営者であることが伝わってくる。
そしてチームが勝てぬ事に対して短期的な事はせぬ姿勢も感じられる。
このクラブを鹿行地域に根付いた"強い"企業に育て上げてくれるであろう。
将来が楽しみである。

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これからもアントラーズファミリーとともに
小泉文明が語る、鹿島の未来【未来へのキセキ-EPISODE 30】


原田大輔2021年10月30日(土) 07:00


今年10月1日、鹿島アントラーズの小泉文明代表取締役社長は、クラブ創設50年となる2041年を見据えた「VISON KA41」をアップデートする会見に臨んだ【(C)KASHIMA ANTLERS】

 株式会社メルカリが鹿島アントラーズの株式61.6%を取得し、経営に参画することになったのは2019年7月末だった。あれから約2年、鹿島アントラーズの小泉文明代表取締役社長に、コロナ禍におけるクラブの取り組みや次々と打ち出している施策について話を聞いた。また、今年10月1日に行われた「VISION KA41」のアップデートにて発表された新スタジアム構想についても触れた。そこにはアントラーズがホームタウン、ファン・サポーターとともに歩んでいきたいという決意があった。

地域のハブとして存在感を示していく

――アントラーズの代表取締役社長に就任してから約2年が経ちました。振り返ると、ここまではどのような日々でしたか?


 この2年のうち約1年半がコロナ禍でしたので、想定していたことと想定していなかったことの両面がありました。ただ、総じて言えば、クラブの経営に参画してからの2年間で、できたことは多かったと思っています。


 クラブ経営をしていく上で、フットボールで勝利することと、それを支えていくためにビジネスを強化していくことの両輪があると考えています。フットボールについては、まだ結果を出せていないので、ファン・サポーターの皆さまには申し訳ない思いでいます。一方、ビジネス面ではコロナ禍でチケットやグッズのセールスが厳しい状況にありながらも、ギフティングやクラウドファンディングといったデジタル施策をいくつか実施するなど、実現できた部分も多分にありました。


 また、クラブ内に目を向けると、この2年でみんながアウトプットするスピードとクオリティーが上がってきているように感じています。そのため、コロナ禍が落ち着いた後には、明るい未来があることを確信してもいます。


――社長に就任してから多くの期間がコロナ禍だったというお話がありました。この期間もアントラーズはさまざまな施策でクラブとファン・サポーターをつないできました。


 そこにあったのは、人々がフットボールから離れてしまうのではないかという危機感でした。アントラーズは2011年に起きた東日本大震災の影響で、しばらくスタジアムが使用できなくなる経験をしました。そこから、もとの観客動員数を取り戻すまでには4〜5年の月日がかかりました。それと同様、コロナ禍が終息した後も、何もしなければ観客数が戻るまでには4〜5年かかるのではないかと推測しますし、今回の方が期間も長く深刻です。そうした危機意識もあり、インターネットサービスを駆使すれば、コロナ禍においてもいろいろなことをファン・サポーターに届けられるのではないかということで、さまざまな施策に取り組んできました。新しいものを生み続け、届け続けていく。その根底には、皆さんの生活の中からフットボールをなくしたくないという思いがありました。


――その中で特に印象に残っている施策はありますか?


 今まさに実施している、アカデミー専用フィールドの建設費を募っている「ふるさと納税型クラウドファンディング」がひとつです。昨年もクラウドファンディングを実施しましたが、前回はクラブを助けてくださいというニュアンスに近いものがありました。どちらかと言えば、守りのクラウドファンディングとでも表現すればいいでしょうか。


 でも、今年のクラウドファンディングは、レジェンドである3人(柳沢敦、小笠原満男、中田浩二)が主体となり、どちらかと言うと、クラブにとっては攻めのクラウドファンディングになっています。クラブとしてもアカデミー専用フィールドを建設するという目標に、ファン・サポーターの方々を巻き込んでいく。今回は、僕らのやりたいことに共感してもらう形ですので、コロナ禍1年目のクラウドファンディングよりも進化していると感じています。そうしたチャレンジする姿勢は今までも大事にしてきましたし、これからも大事にしていきたいと考えています。


――アントラーズの取り組みを見ていると、地域や環境しかり、欠点や弱点すら強みに変える発想が常にあるように映ります。


 そこはアントラーズがここまで築いてきた歴史があると感じています。もともと、この鹿行地域(アントラーズのホームタウンである鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市の5市は、旧鹿嶋郡の「鹿」と旧行方郡の「行」から「鹿行:ろっこう」と呼ばれている)は人口が少なく、その土地にクラブをつくろうとしたときから、(鈴木)満さん(フットボールダイレクター)、(鈴木)秀樹さん(マーケティングダイレクター)を中心に創意工夫し、チャレンジしてきたから今があります。アントラーズの原点は、そうしたチャレンジングスピリットにあります。そこは経営権が変わったとしても、変わらずに持ち続けていきたいアイデンティティーであり、フィロソフィーです。


 確かに鹿行地域の人口は少ないですが、その分、土地や場所はある。大都市のクラブが街づくりに入っていくのは難しいかもしれませんが、一方の私たちは人口が少ないからこそ行政との関わりも強く、街づくりにも参加しやすいという強みがあります。パートナー企業であるキラメックス株式会社を鹿嶋市と結びつけ、同社が運営する小中高生向けの実践的プログラミング教室を実現したことも、行政との距離感が近いからこそできたことのひとつです。すなわち、ハブとしての存在感を示していくことが、アントラーズが地域に求められていること。その根底には、行政やパートナー企業とも連携しチャレンジし合っていく関係性があると思っています。

みんなでつくっていく新スタジアムにしたい

――10年前、クラブが創設20周年を迎えたときに「VISION KA41」なる未来のビジョンが発表されました。これは「創設50周年となる2041年をどういった姿で迎えるべきか」ということについて提示している経営ビジョンだとお聞きしています。メルカリが経営に参画する際に、「VISION KA41」が定義されていたことについてはどう評価されていますか?


 率直に素晴らしいなと思いました。非上場企業が自分たちのビジョンを定義していくこと自体が珍しいことなので。実際、クラブとして経営の柱や軸があったことで、私たちもすんなりとクラブ経営に入っていくことができました。共感できる部分も多く、私自身も株式譲渡のタイミングでブレることがありませんでした。この指針をバージョンアップさせていけば良かったからです。仮に「VISION KA41」がなく、新たにつくりましょうということになっていれば、継続性のようなものは失われてしまっていたかもしれません。そうなれば、おそらくファン・サポーターのフラストレーションや違和感につながっていたようにも思います。しかし、「VISON KA41」が定義されていたことで連続性や継続性を維持しつつ、それぞれのテーマにテクノロジーを加えるなど、私たちなりの強みを掛け算し、バリューアップさせてきたのがこの2年間だと実感しています。


――クラブ創設30周年を迎えた今年10月1日、その「VISION KA41」をアップデートする会見を行いました。


 アップデートした背景としては、発表当初から10年という時間が経ち、環境が大きく変わったということがあります。それに対してクラブが取り組んでいく姿勢を外部にも今一度、示したいという思いがありました。「VISION KA41」には「Football」「Community」「Brand」「Stadium」「Dream」という5つの柱がありますが、「Community」にしても10年前は鹿行地域が中心でしたが、今ではオンラインやソーシャルメディアが普及し、地域のコミュニティーを、インターネットを通じて全国にどうつなげていくかの二重構造化しています。クラブ経営においては利害関係者も多いので、これからクラブがどう進んでいこうとしているかを明確に提示することで、周りの人たちにも一緒にやっていきましょうという思いを伝えられたらという考えもあります。


――今、挙げていただいた5つの柱について、アップデートした方向性について教えてください。


 まず、「Football」については、世界のフットボールは日々進化しています。僕らもそこに取り残されていくわけにはいきません。常にリーグで勝ち、アジアで勝つ続けるために、ポイントになってくるのがアカデミーだと考えています。ユースをはじめとするアンダーカテゴリーを充実させていくことで、次から次へとクラブの中心となる選手を輩出できる環境を整えていく。そのためにはフットボールにも一貫性がなければいけません。育成組織からアントラーズのフィロソフィーを学んだ選手たちがトップで活躍できるように、「アントラーズDNA」をつくり、OBを活用して下から上へとつなげていく仕組みを強化していきます。それが今年のクラウドファンディングでのアカデミー専用フィールドの新設にもつながっています。


「Community」においては、地域とパートナーシップを結んでいる企業の技術をつなげ、地域の課題解決など、連携を強化していければと考えています。ここは「Brand」も共通するところです。「Stadium」については、試合開催日だけでなく365日、スタジアムを活用してもらえる環境を整えていくことは重点施策として今後も取り組んでいきます。そして「Dream」。ここは普遍で、フットボールを通じて、皆さんにより多くの夢を届けていきたいと思っています。


――会見でも話題になったのが『THE DREAM BOX構想』。新スタジアム建設の話題でした。


 ここは順番を正しく説明したいのですが、まずは現在使用しているカシマサッカースタジアムの老朽化が進んでいるという現状があります。塩害に加え、東日本大震災の影響を受けており、安全性という観点でリスクが高い状態にあります。それに伴うメンテナンス費もかさむため、安全性を維持していくためにも、新スタジアムを建設したいという考えがあります。


 スタジアム建設においては、多くのクラブが、ある程度、構想が固まった段階で発表する傾向にありますが、僕らは今回、本当にまっさらというか、何も決まっていない状態で発表しました。そこには、この議論に皆さんを巻き込んでいきたいという思いがあります。クラブや行政が主導ではなく、ファン・サポーターも含めたさまざまな人たちでつくるスタジアムにしていきたい。スタジアムを新たに建設すれば30〜40年は使用していく可能性がありますよね。そうしたとき、30〜40年後のこの地域の未来のことまでをみんなで考え、議論し、スタジアムを含めて考えていく流れをつくりたい。僕らもサッカースタジアムだけをつくりたいというのではなく、スタジアムを中心にいろいろな機能、施設を追加して、スタジアム周辺を豊かにしていくような街づくりをしていきたいと思っています。そうした議論を皆さんとしていくためにも、何も決まっていないこのタイミングで発表したという意図があります。

強化とビジネスはクラブ経営の両輪


クラブ創設50周年となる2041年に向けて、小泉文明代表取締役社長は勝つことを追求していきたいと語る。鹿島アントラーズのすべては常にフットボールのためにある【(C)J.LEAGUE】

――話は少し逸れますが、小泉さん自身はかつてアントラーズのサポーターだったと聞いています。サポーターから、クラブパートナー、そして経営者と立場が変わっていくことで、チームの勝ち負けに対する感情にも変化はあるのでしょうか?


 そこはずっと変わっていないかもしれません。チームが勝てば心の底からうれしいですし、チームが負ければ心の底から悔しい。そこはずっと変わっていないですね。サポーターだったころは、ゴール裏でみんなと一緒になって跳ねていたこともありました。カシマサッカースタジアムには子どもの頃から通っていたので、ファン歴もめちゃくちゃ長いんです。その後、パートナー企業になり、経営者として中に入ることになりましたが、喜怒哀楽という感情については、サポーターだった当時と何も変わっていないと感じています。


 違うとすれば、今は自分からチームのためにアクションを起こせるようになりました。責任のある立場として、試合に負けたときには冷静になりつつ、何が足りなかったのかを考えます。強化部に対してもリスペクトしつつ、責任を取らなければならない立場として言いたいことは言わせてもらうというか、言う必要があることは言うようにしています。


――この2年間でうれしかったこと、悔しかったことはありますか?


 この2年に限定すると、悔しかった思い出しかないですね。2019年の天皇杯決勝で負けたこと……今なら(小笠原)満男さんが負けた試合のことしか思い出せないと言っていた意味が分かるような気がします。あのとき、自分やクラブとしてもっとできることはなかったのか。そう考えることの方が多いですね。


――アントラーズの選手たちが語る思いと同じですね。それで言うと、アントラーズは2016年を最後に国内タイトルから遠ざかっています。タイトル奪還への思いを聞かせてください。


 アントラーズはタイトルを獲ることで存在意義を示してきました。それだけに、やはりチームを強く、そして進化させていきたいと思っています。昨今、日本人選手が海外へ移籍する流れに拍車がかかっていて、近年はアントラーズの選手も多くが海外に移籍しました。そのため、チームとしては過渡期を迎えていると感じています。タイトルを経験していない若い選手が多いので、ひとつタイトルを獲ることで選手たちの自信もついてきますし、新しい時代が開けるとも思っています。30年の歴史を振り返ってみると、タイトルを獲れなかった時期もあったように、大小ある波を繰り返しながら、再びタイトルを獲ることで次の時代を切り開いてきました。またアントラーズの時代を築けるように、まずはひとつ、タイトルを獲ることができればと思っています。


――最後に「VISION KA41」が定める2041年、どのようなアントラーズの姿を想像しますか?


 フットボールにおいては、国内のみならずアジアでタイトルを獲り続けることを維持していきたいですね。何十年経っても、鹿島アントラーズは勝つことが大事であり、そこがブレることはありません。また、皆さんのライフスタイルの中にどれだけアントラーズが入り込めているか。スタジアムを中心に、施設を充実させていくことも含め、ホームタウンとは継続的に、かつアジアも含めて新たな事業を展開していきたいと考えています。


 冒頭でも、ビジネスと強化は両輪とお話したように、チームを強化していくには、どうしても資金が必要になります。チームを強化していくために、ビジネスで収益を上げ、それをチームに還元していく。また、チームが結果を残せば、ビジネスも回っていきます。ビジネスはフットボールに投資するためにあります。すべてはアントラーズの勝利のためにある。すべてはこのフィロソフィーにつながっています。

小泉文明(こいずみ・ふみあき)

株式会社鹿島アントラーズFC代表取締役社長。1980年9月26日生まれ。山梨県出身。株式会社ミクシィを経て、2013年に入社した株式会社メルカリでは、17年4月から取締役社長兼COOに就任。19年7月に株式会社メルカリが株式会社鹿島アントラーズの経営権を取得してからは取締役社長を務める。さまざまなテクノロジーを導入してクラブを革新している。

原田大輔

1977年、東京都生まれ。『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めた後、2008年に独立。編集プロダクション「SCエディトリアル」を立ち上げ、書籍・雑誌の編集・執筆を行っている。ぴあ刊行の『FOOTBALL PEOPLE』シリーズやTAC出版刊行の『ワールドカップ観戦ガイド完全版』などを監修。Jリーグの取材も精力的に行っており、各クラブのオフィシャルメディアをはじめ、さまざまな媒体に記事を寄稿している。

ジーコTD、まいた種を育てなくてはいけない

ジーコTDについて伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
育成年代の重要性について語っておる。
クラブの神髄を叩き込まれた選手はそのクラブの宝となる。
アカデミーから有力な選手を輩出していくことが、今後の大きな目標となる。
その為のクラウドファウンディング。
大成功させ、クラブの将来を託したい。
重要である。

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ジーコTDが知る、ブラジルで花開いたサイクル構築とは。「まいた種を育てなくてはいけない。そのために必要なこと」

鹿島アントラーズ2021年10月30日

ジーコTDが考える育成年代の重要性とは何かー。
鹿島アントラーズではアカデミー専用グラウンドを建設するためのふるさと納税型クラウドファンディングを10月31日まで実施しており、クラブの礎を築いたジーコTDはアカデミーの重要性を強調する。
アカデミー年代において必要なこと、そして、ブラジルで成功を収めるクラブの取り組みについて、ジーコTDが語る。

――ジーコTDはアカデミーの重要性について、どう考えていますか?

 僕自身、フラメンゴというブラジルのクラブの育成組織で育ちました。クラブとして常に若手の育成に力を入れていて、リオデジャネイロ州のなかでもいろいろな街で選考会を実施していました。非常に人気のあるクラブなので、2000人から3000人の参加者がいて、そこから選抜して選手たちの能力や成長度などを見極めながら育成を進めてきました。たとえばフラメンゴは、1981年に日本で行われた第二回トヨタカップで世界一に輝きましたが、当時のメンバーは僕も含めて12、13名が育成組織育ちの選手でした。これは代表的な成功例として挙げられるのではないかと思います。フラメンゴでは育成に力を入れることで、トップチームに選手を輩出し、育った選手をヨーロッパや他国のクラブに売却することで、クラブとして収入を得てきました。僕自身、下部組織の重要性を肌で感じながら生きてきた一人でもあるんです。

 2012年にフラメンゴで新しい会長選挙がありました。その際に新しい会長候補の方から「ぜひ私のことをサポートしてほしい」と依頼を受けました。僕自身はその条件として、建設途中だったトップと育成組織のトレーニングセンターをしっかりと完成させることを挙げました。その方は見事に新会長に選出され、私との約束どおり、立派な施設を作り上げてくれました。それまではアカデミーの選手たちの着替える場所もなく、プレハブで着替えたりという状況だったのですが、今では立派な施設ができてすばらしい環境が整いました。アカデミーの環境改善をベースに、トップチームの強化、そして移籍による収入の確保というサイクルを作り出しました。ルーカス・パケタ(現リヨン)、ヴィニシウス・ジュニオール(現レアル・マドリード)、ヘイニエル(現ドルトムント)といった世界で活躍する選手が輩出され、プロチームやアカデミーにとって、いかにインフラや環境整備が重要なのかが証明されたわけです。彼らの移籍金収入だけで、フラメンゴは約20億円近くの収入を得ました。僕はアントラーズでもこのようなサイクル構築に取り組むべきだと考えています。今、一番必要なことです。

――今回のクラウドファンディングを実施するにあたり、ジーコTDも携わったブラジルでの実績を参考にしたと聞きました。

 フラメンゴの施設を作るときにもキャンペーンを実施しました。支援してくれたサポーターには、フラメンゴカラーのミサンガのようなブレスレットを返礼としたり、一定額を超えれば寄付した方の名前をネームプレートに掲載したり。それに加えて選手の移籍金の一部を建設費に充てたり、スポンサーが加わったりしたことで進めていきましたね。サポーターを始めとした多くの方々が協力してくれたことですばらしい環境が整い、選手育成やその後のクラブの成長につながっていったのです。


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――アカデミーからトップチームの主力を多数輩出するために、育成年代で大切になることは何でしょうか?

 ある一定の年齢からは、クラブの歴史をしっかりと伝えていかなくてはいけないと思っています。これまでの歩みを知ることで、少しずつ人間的に成熟してくるにつれてクラブに対する愛着や責任が高まり、「プロになるには何をしなくてはいけないのか」を自然と考えるようになっていくのではないかと思います。また、アントラーズにはもともと育成組織から昇格して、トップで活躍して優勝したメンバーもいるので、その事例を若い選手たちにしっかりと説明して映像として見せること。そのようなアプローチが、クラブに対する愛着とプロ意識の向上に繋がっていくでしょう。今でいえば柳沢ユース監督や小笠原TDをはじめ、OB選手がアカデミーを支えています。身近にお手本がいれば、なおさらその形を目指せるようになりますよね。

――ジーコTDもアカデミーから輩出された選手でした。

 僕自身もいろいろなオファーがあったなか、自分が子どものときから応援し、アカデミーで指導を受けたフラメンゴでプレーをしたいという思いを持って選択しました。育成組織で出会った仲間には、フルミネンセやバスコ・ダ・ガマなど、他チームを応援している者もいました。ただ、今ではすっかりフラメンゴサポーターになっています。やはり大事なのは、小さいときからそのクラブに対する愛着を持たせること。それが実現できれば、トップに昇格したときに、ただ単純にサッカー選手としてピッチに立つのではなく、愛情や誇りを胸にプレーするようになります。それはアントラーズでも同じこと。そういったプラスアルファの要素が、試合中のいざというときに発揮されるものなのです。

――それでは最後にジーコTDからアントラーズサポーターへメッセージをお願いします。

 僕はこのプロジェクトに心から賛同するし、どんな形であろうと手助けしたいと思っています。アントラーズを作り上げるにあたり、いろいろな人とともにこの鹿嶋の地に種をまきました。約30年後の今、それらの種がさまざまな実となって今のアントラーズが構成されているわけです。育成組織も同じように、まいた種を育てなくてはいけません。そのためには、水や肥料を与えなくてはいけません。それが施設やグラウンド、指導者になります。その意味で、今回のプロジェクトは非常に重要な取り組みです。ぜひサポーターの皆さんには、「未来のアントラーズを育てる」という取り組みに賛同してもらいたいと思います。アントラーズ はこれまでも、クラブとサポーターが一体となったときにものすごいエネルギーが生まれ、数々のタイトルを手にしてきました。今回もこれまで同様、将来的にはすばらしい結果につながっていくと信じています。アントラーズを愛する方や好きでファンでいる方も含めて、このプロジェクトにぜひ参加してもらい、将来「自分もアントラーズの力になった」という達成感と責任感をともに感じてもらえればと思っています。

――今回のクラウドファンディングの返礼として、年末にスペシャルマッチが予定されています。

 先日も無観客試合が開催されたとき、相手監督が「お客さんがいなかったことが影響したかもしれない」と話していました。それぐらいアントラーズサポーターは大切で、力強さという勇気を与えてくれる存在です。一日でも早く世の中の状況が収束して、多くのサポーターの皆さんと、またカシマスタジアムでお会いできるのを楽しみにしています。僕はサポーターの皆さんが恋しく思うし、クラブも同じ気持ちです。年末に行われるスペシャルマッチが、そのときになるでしょう。ぜひそのときを楽しみにしています!

12/26(日)にスペシャルマッチ開催!ふるさと納税型クラウドファンディング開催中!


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内容:アカデミー vs OBスペシャルマッチ観戦(3万円〜5万円コース)
詳細:アントラーズの伝統をつくりあげてきたOBたちが、将来、アントラーズの選手としてプレーすることを夢みるアカデミーの選手たちと対戦
※チケットの一般販売や動画配信の予定はありません。寄附者限定で観戦できるスペシャルマッチとなります。

開催日:2021年12月26日(日)予定

13:00〜13:30 U13アカデミートレセンvsOB
13:40〜14:10 U14アカデミートレセンvsOB
14:20〜14:50 U15アカデミートレセンvsOB
15:00〜15:30 U16 ユースvsOB
15:40〜16:10 U17 ユースvsOB

出場予定現役選手:遠藤康、土居聖真、町田浩樹、上田綺世、沖悠哉、染野唯月、山田大樹、舩橋佑
出場予定OB:本田泰人、長谷川祥之、秋田豊、名良橋晃、増田忠俊、阿部敏之、熊谷浩二、鈴木隆行、本山雅志、新井場徹、深井正樹、野沢拓也、青木剛、船山祐二、内田篤人、川俣慎一郎、城祐万、市川友也、中村幸聖、根本裕一、鈴木修人、笠井健太、佐藤昭大、當間建文、柳沢敦、小笠原満男、曽ケ端準、中田浩二ほか

三竿健斗、逆境を乗り越えるため、もがき、戦い続ける

三竿健斗について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
サポーターからの手紙のエピソードを伝える。
これより輪にサポの入る間が出来た。
これも"尊重"の一つであろう。
こうして鹿島アントラーズを体現し、キャプテンとしてチームを牽引する。
そしてこの逆境を乗り越える"力"を与えていくのだ。
頼れる主将・三竿健斗、信頼しておる。

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三竿健斗 SQUAD NUMBERS〜20〜「逆境を乗り越えるため、もがき、戦い続ける」【未来へのキセキ-EPISODE 29】

鹿島アントラーズ2021年10月29日

これまで数多くのレジェンドがアントラーズ伝統の背番号を背負ってきた。
積み重ねた歴史が生み出した、背番号に込められた重みと思い。
そして、継承するアイデンティティ。
そこには背番号を背負ったものたちの物語が存在する。
創設30周年を迎えた2021シーズン、クラブがリーグ戦毎ホームゲームで特別上映している背番号にまつわるストーリー。
それぞれが紡いできた物語を胸に、今を戦う現役選手が背負う思いとは。
今回は背番号20 キャプテン三竿健斗の覚悟を、ここに紐解く。

 きっかけとなったのは、1通の手紙だった。

「ファン・サポーターの方々から、よく手紙をいただくんです。そのすべてを読み進めるなか……」

 三竿健斗が目にしたのは、“12番目の選手”から届いた思いあるメッセージだった。

『新型コロナウイルス感染症の影響で声を出しての応援ができず、チームもなかなか勝てずにもどかしいです』
『どうにかして選手と一緒に戦いたいのですが、円陣のときに1人分、空けてもらえませんか?』

 そして、今年4月17日の明治安田生命J1第10節徳島戦のキックオフ直前のこと。アウェーのピッチ上に集まった11人の選手たちは円陣の輪を組む際、あえて1人分ほどの空間を作った。そのスペースから一直線上の場所に、アントラーズサポーターが陣取る応援席がある。

『一緒に戦おう』

 それは、手紙を受け取った三竿が示した、サポーターへの意思表示でもあった。

「ファン・サポーターの皆さんも含めてのアントラーズファミリーなので、チームメートにも『こういう手紙をもらったんだけれど、やらない?』という感じで声をかけました。この先も、ファミリーが一体となって戦っていければと思っています」

 こうして、アントラーズ創設30周年の節目の年に、また新たな伝統が生まれた。一人のサポーターと、一人のキャプテンによる手紙を通じた対話が、チームとファン・サポーターの一体感を生み出し、この日、アントラーズは相馬直樹監督体制の初陣を勝利で飾った。


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 「献身・誠実・尊重」。それらのジーコスピリットを人一倍に体現する姿こそ、その左腕にキャプテンマークが巻かれるゆえんだろう。ファン・サポーターにも真摯に向き合う姿勢、身を粉にしてチームのために戦う献身ぶり、小笠原満男や内田篤人らアントラーズの先人への敬意。三竿健斗というフットボーラーには、その魂が宿っている。

「二人(小笠原と内田)に共通しているのは、一番大事なのはプレーで示すということ。いくら言葉で伝えても、影響力がなければ意味がない。プレーで誰よりも戦って、ボロボロになってもやり続けるからこそ、みんなが同じ方向を向くようになるのだと思います」

 2016年にアントラーズに加入してから背負い続ける「20」の番号も、偉大な先輩たちから受け継いだものだ。鈴木満フットボールダイレクターは「内田篤人は2番の前に、柴崎岳は10番の前に、それぞれがつけた背番号です。彼らのように活躍してほしい。そんな思いを持って20番を託しました」と、思いを胸に東京Vから迎え入れた。


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 そんな男に、アントラーズの今が託されている。しかし、三竿自身のサッカー人生を苦悩の連続と捉えている。

「悔しい気持ちの方が多い。加入1年目にチームは2つのタイトルを獲ったけれど、自分は思うように貢献できなかった。2017年には試合に出られるようになったけれど、首位で走り続けながら最終節で追い抜かれてしまった。あのときは心に穴が空いたというか……。そのときの悔しい気持ちもあって、(翌シーズンの)ACL(AFCチャンピオンズリーグ)は優勝できたけれど、Jリーグ、天皇杯、ルヴァンカップのタイトルは逃している。2019シーズンは天皇杯の決勝で負けてしまった。昨年は優勝争いもできていない。だから、僕のなかではACLのタイトルしか“獲った”と言えず、毎年、悔しい気持ちしか味わっていないんです」

 タイトル獲得を義務付けられたアントラーズの選手だからこその苦悩とも言えるのかもしれない。これまでに国内最多の主要20冠を手中に収めてきたタイトルホルダーだ。2位や準優勝では事足りず、チームとして、一人の選手として、頂点に立つことへのこだわりがある。

「“最強”と呼ばれるチームになりたい。毎年、最低でも一つはトロフィーを掲げて、サポーターのみなさんをバックに写真を撮りたい。そんな思いが強くあります。それが当たり前になっていけば、多くの人がタイトル獲得のためにやるべきことを実感してくるはずです。相手がカシマスタジアムに来たら、“本来のプレーができない”、“今日は嫌だな”、“キツイ試合になるな”、と思わせられるように。それぐらい、強いチームになりたい」

 クラブにこれまで積み重ねてきたような勝利への方程式があるわけではない。優勝への道標が明確化されているわけでもない。誰しもが勝つために日々、切磋琢磨することで、道を切り拓いてきた。もがきながら、苦しみながら、愚直なまでに、ただひたすら戦い続けることだけが、頂点に立つ唯一の方法となる。

「このクラブで、そして僕の年齢で、この役割や経験はやりたくてもできないこと。誰もしていない貴重なことだと思うので、必死にもがいて、明るい光が差すまでやるしかない」

 過去を振り返れば、逆境を乗り越えようとするエネルギーこそ、アントラーズの原動力だった。1996年のリーグ初制覇も、2000年の国内3冠も、2007年からのリーグ3連覇も、それまでに蓄積された悔しさを力に変えて、勝ち獲ってきた。今を戦う三竿もまた、その思いは一緒だ。

「悔しさから学ぶものだったり、反骨心だったりは生まれてきます。そういう気持ちを味わったからこそ、他の選手よりもタイトルを獲りたいと本気で思える」

 ジーコから始まり、本田泰人、小笠原、内田らが担ってきたその重責ははかり知れない。そんな歴代のキャプテンがつないできたバトン。今年25歳となる背番号20は、未来を切り拓くために、ピッチの上で最後まで戦い続ける。チームを引っ張るリーダーシップと責任、そして勝利への執念を胸の内に秘めながら。

小笠原満男、危機感を胸に、未来へ向けて今と向き合う

小笠原満男TAについて伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
引退して3年、今現在の考え方が強く伝わってくる。
満男の経験に多くの知見が加わっておる。
そして小笠原満男が、指導者としてか、責任者としてか、強い"目"を持ったように感じさせられる。
いずれこのクラブを背負って立つ人材であることは確かである。
未来が楽しみになってきた。

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小笠原満男 アントラーズOBの今「アントラーズがさらに強くなるために。危機感を胸に、未来へ向けて今と向き合う」【未来へのキセキ-EPISODE 28】

鹿島アントラーズ2021年10月28日

 現役時代とは違った形で、多くの時間をフットボールに費やしている。

「朝から晩まで、1日7時間サッカーした日もある。現役のときよりプレーしているかもしれない(笑)。膝は治ってコンディションもバッチリ。一緒にプレーして魅せることが大事かなと思って日々を過ごしています」

 アントラーズの主力となる選手を輩出するために、育成年代と向き合いながら全力を捧げる日々だ。

 2018年12月27日、現役生活を終える決断をした。引退会見では、「アントラーズがさらに強くなるために」という言葉を残し、その後のセカンドキャリアスタートまで少し時間があいた。その経緯について小笠原はこう振り返る。

「現役時代は1年間、イタリアのメッシーナに行きましたが、自分は良くも悪くもアントラーズしか知らなかった。そのなかでいろいろなチームのやり方や考え方を知ることで、自分のなかで幅を広げたいという思いがありました。引退してからはまず、J1からJ3、そしてアマチュアから街クラブまで、たくさんのチームを見させてもらいました。いろいろな人に話を聞いて学びたいという一心でした」

 北は北海道から南は宮崎まで。自ら足を運んでさまざまなクラブを見て回った。これまで選手の立場で見ていたものが、一歩引くといろいろな発見があった。

「これまでは〝いい選手いるかな?〟という視点で見てきたものが、指導者の方がどう声かけをしているのか、試合に向けてどういう準備をしているのか、スタッフが選手に水を渡すタイミング、戦術の落とし込み方など、見える角度が変わってすごくおもしろかった。みんな勝つための工夫をしていて、いろいろな考え方があることを知ることができたし、どういう思いでやっているのか、たくさんの人と話すことでいろいろなヒントが見えてきた。そういうなかで、だんだん自分の望む方向や気持ちが固まっていきました」

 2019年3月8日、鹿島アントラーズアカデミー・アドバイザーに就任し、スクールからユースまで育成部門の全カテゴリーに対し、これまでのプロ経験を生かして実技や指導等のサポートを行う役割となった。

 まずはアカデミーを知ることから始まった。一番忙しい日は、5時半にユースの朝練習、午前中にユースの通常練習をして、昼にスタッフゲーム、午後にジュニアユースの練習、夕方からはスクールに行き、目まぐるしく終わる日も多々あった。

「練習を見ていても、〝こいつはおもしろくなりそうだな〟と目につく選手がいるんです。体が成長する時期ということもあって、1カ月見なかった子が、次に見るとスピードがついていたり、力強くなっていたり。技術的にもできないことができるようになったりと、成長速度がものすごく速い。それは見ていてとにかく楽しいし、そういう子を実際にトップに上げて活躍する姿を想像したらワクワクするんですよ」

 日々、向き合う子どもたちとの接し方は、今も試行錯誤するところだ。

「子どもを持つ親はみんなそうだと思いますが、常に何が正解かを探りながらです。子どもによって対応を変えなければいけないこともある。そこはやりながらですが、その答えが見つからないからこそ、育成は難しいなと思います。そこに関しては、自分も子どもを育てていますが、すでに育成で多くの指導をしてきた監督コーチがいるので、そこは勉強しながらです」


©KASHIMA ANTLERS

 2020年からはテクニカル・アドバイザーとして、ユースを中心に育成年代の指導を続ける。合間を見て他の育成カテゴリーの練習に顔を出し、土日はユースの試合に帯同。その他にもユースのミーティングに参加しながら、週に一度、アカデミーのマネジメントスタッフに加え、トップチームの強化担当とスカウト、そしてアカデミーを担う監督コーチによる、テクニカルミーティングに参加する。最近ではピッチ外での仕事も増えた。その一つが映像編集だ。

「練習中にその場で声をかけるのが一番だけれど、ミーティングなどでも映像を使って伝えるようにしています。起きていることを目で見て確認して、また練習に向かう。それが一番分かりやすいですから」

 練習映像のみならず、アントラーズのトップチームの試合映像やヨーロッパのトッププレーヤーの映像も参考にする。一貫性のある指導体制実現に向けて、アントラーズのフットボールを言語化するとともに、映像を用いて2020年に作成された「アカデミーDNA」でも、その腕は生かされた。過去のアントラーズOBのプレー映像を集めたものは、「さすがの映像選定」と長年在籍するスタッフが舌を巻いたほどだ。

 また現代サッカーのトレンドを見るべく、さまざまな試合に目を通すようになった。ヨーロッパの最先端を見ながら、アカデミーの各年代の試合映像、さらにはユースが対戦する相手の試合を見ることも欠かさない。2019年にはジュニアユースのブラジル遠征に帯同し、現地のトップレベルを体感。さらにフラメンゴ、サンパウロ、フルミネンセ、パルメイラスなどの施設を見て回った。世界のクラブはどうなっているのか。自ら見て感じて、本や記事を読んでは考えを巡らせる。

「現役時代は試合や記事などはまったく見なかったけれど、最近は高校サッカーから海外のサッカーまで、いろいろと見るようになりました。世界のトレンド、流れを知るためにいろいろ見ていますよ。チャンピオンズリーグも見ているし、プレミアリーグ、スペインリーグ、フランスリーグも見る。ユースもジュニアユースもジュニア、それこそ幼稚園生の試合を見ることもあります。今、俺が一番サッカーを見て、一番サッカーしているんじゃないかと言えるくらい(笑)。ここまでいろんなカテゴリーでサッカーをして、いろんなカテゴリーのサッカーを見ている人はいないと思う。いろんなことが勉強になるし、気づきにもなる。どれを見てもやっぱりおもしろいんです」


©KASHIMA ANTLERS

 アカデミーを知り、ユースはじめ指導の日々を積み重ねて3年が経とうとしている。今、見えてきたことがある。

「今の選手と話していてもそうですが、間違いなく目はヨーロッパに向いています。スクールを回っても、子どもたちに“好きな選手は?”と聞けば、悲しいけどアントラーズの選手ばかりではない。移籍が多くなった今の時代に、今後どう勝ち続けていくのか。その今のサイクルについていくために、自分の立場でやれることは次々とトップに主力となる選手を送り込む準備をすること。これが何より大事だと思っています。トップの選手が移籍で抜けても“すでに次がいますよ”という状況を作りたい。そうなっていかないといけない」

 世界の潮流を見ているからこそ、描く理想も具体的だ。

「もっと言えば16歳、17歳でプロデビューするような選手が出てこないといけない。高校3年で卒業してプロになれるかどうか、ではないんです。世界を見れば、ドルトムントでムココ、レイナ、ベリンガムが、バイエルンでムシアラが17歳で試合に出て、チームの主力になっている。今年になって、史上初17歳でフランス代表デビューしたカマヴィンガがレアル・マドリードに18歳で移籍。最近だとバルセロナのガビが17歳でスペイン代表デビュー。それをスタンダードにしていかないといけない」

 17タイトル。現役時代、日本でもっともタイトルを獲得した選手だ。1998年にアントラーズに加入すると、年代別代表から日本代表にも選ばれ、W杯は2度経験。〝うまい選手〟ではなく、〝勝てる選手〟を体現してきた。立場は変われど、アントラーズの勝利のためにという目指すところは変わらない。

「もっといろんな発想を持たないといけないし、いろんなものを見る必要がある。これまでタイトルを獲ってきたことで満足していたら、置いていかれるだけ。どのチームもいろんな工夫をしているから、あっという間に抜かれてしまう。3連覇とか、3冠とか、終わったことはどうでもいい。これからどう勝っていくのか。そのために何が必要なのか。それが大事だと思います」

 目指すところの本質は、現役時代と変わらない。〝ダメならポジションを奪われる〟という危機感から、〝このままでは普通のチームになってしまう〟という危機感へ。このままではいけない。もっともっとやるべきことがある。

 小笠原が見据える未来への軌跡は、危機感に満ちあふれている。すべてはアントラーズの未来の勝利のために、今を積み重ねている。

小笠原満男TAも出場!12/26(日)にスペシャルマッチ開催!ふるさと納税型クラウドファンディング開催中!


©KASHIMA ANTLERS

内容:アカデミー vs OBスペシャルマッチ観戦(3万円〜5万円コース)
詳細:アントラーズの伝統をつくりあげてきたOBたちが、将来、アントラーズの選手としてプレーすることを夢みるアカデミーの選手たちと対戦
※チケットの一般販売や動画配信の予定はありません。寄附者限定で観戦できるスペシャルマッチとなります。

開催日:2021年12月26日(日)予定

13:00〜13:30 U13アカデミートレセンvsOB
13:40〜14:10 U14アカデミートレセンvsOB
14:20〜14:50 U15アカデミートレセンvsOB
15:00〜15:30 U16 ユースvsOB
15:40〜16:10 U17 ユースvsOB

出場予定現役選手:遠藤康、土居聖真、町田浩樹、上田綺世、沖悠哉、染野唯月、山田大樹、舩橋佑
出場予定OB:本田泰人、秋田豊、名良橋晃、本山雅志、新井場徹、野沢拓也、青木剛、内田篤人、柳沢敦、小笠原満男、曽ケ端準、中田浩二ほか
※出場予定OBは随時発表予定

サッカークラブを超えた存在へ!鹿島アントラーズの挑戦

鹿島アントラーズFCについて特集するテレ東・FOOT×BRAINである。
これは必見と言えよう。
ただテレビ東京ということで、関東圏のファンのみと捉えられがちである。
FOOT×BRAINは1週遅れの日曜深夜にBSテレ東にて再放送される。
まだ公表されておらぬが、11/7の深夜にBS契約者であれば視聴出来るはず。
チームこそ不調ではあるが、クラブとしてどういった取り組みをし、どのように進んでいくことを考えておることが語られるはず。
「サッカークラブを超えた存在」とはどのような事であろうか。
必見である。

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「テレビ東京 FOOT×BRAIN」鹿島アントラーズ

2021.10.27(水)



「テレビ東京 FOOT×BRAIN」にて、鹿島アントラーズの特集が放送されます。番組には小泉社長と中田C.R.Oが出演します。

【番組名】
FOOT×BRAIN

【放送局】
テレビ東京

【内容】
サッカークラブを超えた存在へ!鹿島アントラーズの挑戦

【放送スケジュール】
10月30日(土)24:20~
※放送日時、内容等は変更される場合がございます。

鹿島の選手が今季の3敗から何を感じ、日々の練習でどんな意識をするのか、それが強い鹿島への道につながっている

天皇杯準々決勝・川崎フロンターレ戦を振り返る日刊スポーツの岩田記者である。
「パスのスピードと質、トラップの質、目と頭の速さ(判断)、攻守の切りかえ、球際の強さで差が広がっているように感じる。鹿島の強みであるはずの「我慢」「したたかさ」が消えつつあるのも気がかり」と感想を述べる。
川崎のクオリティに関しては、敢えて言うまでも無い。
鹿島がチームとして向かうところそこに設定すれば良かろう。
それが「強い鹿島への道」と言える。
そして「我慢」と「したたかさ」については、負けてしまってはそう見えてしまうことも致し方がない。
とはいえ、これは2019年度天皇杯決勝の時点で同様に見えておったことも事実であり、ここ数年の課題とも考えられる。
単にこうした注目度の高い試合にて大敗した後はこのように感じるもの。
古くは2003年のナビスコ杯決勝もそうであった。
こうした経験は初というわけでは無い。
更に、クラブがサポーターなどにどう改善するかを公表する必要はなかろう。
単に監督のすげ替えであったり、組織の再編成といった、わかりやすく誰でも出来、一時的な効果しか無いようなことはしないように思う。
ここはクラブこそが、「我慢」と「したたかさ」を見せるところ。
辞めること辞めさせることだけが責任の取り方ではない。
我らもそれを踏まえて、「我慢」と「したたかさ」を見せるところである。

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鹿島、したたかさ消え過去最長5年連続無冠 川崎Fに3度目の正直ならず

[2021年10月28日4時45分]


川崎F対鹿島 試合後、目頭に手をやる鹿島町田(撮影・江口和貴)


川崎F対鹿島 川崎Fに敗れ、試合後、厳しい表情を見せる鹿島の選手たち(撮影・江口和貴)


<天皇杯:川崎F3-1鹿島>◇準々決勝◇27日◇等々力

鹿島アントラーズは天皇杯でも川崎フロンターレに屈した。今季のリーグ戦は、後半アディショナルタイムに失点し2戦とも惜敗だった。特に9月22日のホームでの川崎F戦は、ここ数年で最も、王者を土俵際に追い込んだけに、一発勝負の天皇杯での再戦はまさに、注目の一戦だった。鹿島は立ち上がりから、9月の戦いの再現をイメージし、プレスをかけようとした。だが相手の「止める・蹴る」の技術、速いパスワークと、各選手が複数のパスコースに顔を出すポジショニングで、プレスは無力化された。

左サイドバックのDF安西幸輝は「家長選手とマルシーニョ選手が、あまり守備をせずに、僕らサイドバックを上がらせないようにするという感覚になっていた。なかなかプレスがかからず、前半はほぼ守備の時間帯だった。脇坂選手、家長選手、山根選手の三角形で飛び込めなかった。行けるところも行けなかった。嫌な位置を取ってきたなと前半は感じました」。

タイトルを取っていたころの鹿島は、我慢の時間帯で耐え忍ぶことができていたが、前半32分にセットプレーから失点。後半も早い時間に2失点した。MF荒木遼太郎を投入し、反撃に出たが時はすでに遅かった。

これで、鹿島は16年度の天皇杯を最後に、5年間、国内タイトルから遠ざかることになった。J発足後では最長の国内無冠。16年度の天皇杯は川崎Fを決勝で破ってのタイトルだった。川崎Fは鹿島に決勝で敗れてから「練習からの1歩の球際が勝負を分ける」「うまいだけでは勝てない」と日々の練習から意識が高まった。技術向上に加え、強さが兼ね備わり、5年連続のタイトルへ近づいている。

今回の対戦を見る限り、パスのスピードと質、トラップの質、目と頭の速さ(判断)、攻守の切りかえ、球際の強さで差が広がっているように感じる。鹿島の強みであるはずの「我慢」「したたかさ」が消えつつあるのも気がかりだ。荒木は、川崎Fとの差を「自分が入って起点をつくることはやっていたが、川崎さんの対応が早くて、早めにつぶされて。どんな相手にも変化できて強いチームだと思いました」と話した。鹿島の選手が今季の3敗から何を感じ、日々の練習でどんな意識をするのか。それが強い鹿島への道につながっている。【岩田千代巳】

鈴木秀樹MDが語る、創設当時から続く鹿島の経営スタイル

鈴木秀樹マーケティングダイレクターを取材しSports naviに寄稿した磯田智見氏である。
メルカリへの親会社変更、「ノンフットボールビジネス」の進化、そしてビジョンと、サッカー部分だけを観ていると見えて来ない"ビジネス"的な側面が伝わってきて嬉しい。
彼が鹿島を支える両輪の一つであることが心強い。
"ベンチャー"マインドにてフットワーク軽くクラブ=企業を更に強くしていって貰おうではないか。
頼もしい存在である。

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鈴木秀樹MDが語る、創設当時から続く
鹿島の経営スタイル【未来へのキセキ-EPISODE 27】


磯田智見 2021年10月27日(水) 07:00


鈴木秀樹MDは、病院、スポーツジム、ミュージアムなどの設置をはじめ、試合開催日以外でも常時カシマスタジアムを活用するノンフットボールビジネスを展開してきたと語る【(C)KASHIMA ANTLERS】

 鹿島アントラーズ30年の歴史について、「よくここまで持ったな。これが率直な感想です」と笑う鈴木秀樹マーケティングダイレクター(MD)。長年にわたり、クラブの経営面や事業面の指揮を担ってきた男に、ホームタウンやパートナーとの関係性、さらにはアントラーズの未来の姿について話を聞いた。

譲渡前に議論した「変えること」と「変えないこと」
――アントラーズの30年の歩みにおいて、経営的な立場で大きなトピックと言えば、2019年に株式61.6%を譲渡し、株式会社メルカリが親会社になったことが挙げられます。


 譲渡を発表する2年ほど前からメルカリとコミュニケーションを取る機会を設け、最終決定を下すタイミングでは先方と非常に深い話を交わして譲渡に至りました。この譲渡において大事なことは、「経営危機に陥ったから譲渡したわけではない」というところです。アントラーズにとっては、クラブとしてさらに成長するための決断でした。


 当時のことを今振り返ると、「変えること」と「変えないこと」を譲渡前にきちんと議論し、方向性を明確にできていたことは大きなポイントだったように思います。フットボールクラブに限った話ではありませんが、企業や組織の中で経営権が変わると、新たなスタートがスムーズに進まないケースがよく見受けられます。それに対し、社長の小泉(文明)と私の間では、事前にクラブの未来像について繰り返し会話を行ってきました。「フットボールを守るために何をすべきか?」。アントラーズが従来から重んじてきたこの考え方や取り組みを、より進化させ、より加速させていくことがこの譲渡の最大のテーマでした。


 ですから、アントラーズが掲げてきたフットボールへの姿勢や思想をしっかりと守りながらも、よりクラブとして発展していくために必要なこと、例えば事業スキームの変化や判断スピードのアップなどは、積極的に組織の中に取り入れていきました。


――未来に向けた議論の中では、アントラーズの伝統や歴史を継承していくために11年に発表した「VISION KA41」の存在も大きかったのではないでしょうか?


 まさにその通りです。世の中の経済状況が刻一刻と変化していく中、当時からアントラーズを取り巻く環境も安泰な状態が続いていくわけではないだろうと想像していました。将来、経営権がどのように移ろうが、誰が経営者を務めようが、アントラーズが目指すべき姿や進むべき方向性を明確に言語化しておこうと策定したのが、「VISION KA41」の始まりでした。


「VISION KA41」では、「Football」「Community」「Brand」「Stadium」「Dream」という5つのキーワードについて定義しました。「Dream」はアントラーズにとって恒久的なスローガンとなりますが、チームの強化、地域との関わり、選手の育成、スタジアムの活用などに関しては、この10年間でベースを形成することができたのではないかと感じています。今後はそれぞれをブラッシュアップすることにより、さらに良い方向へと進めていけるかどうかがポイントになってきます。だからこそ、創設30周年を迎えた今年10月1日に、「VISION KA41」のアップデートを発表したのです。


――特に、スタジアムを活用しながら病院、スポーツジム、ミュージアム、芝生(スポーツターフ)などの事業を展開するノンフットボールビジネスは着実に進化を遂げています。


 ノンフットボールビジネスを掲げた時点で、「なぜやるのか?」という問いを数多く投げ掛けられました。しかし、当時から我々の中には明確な答えがあり、それは「フットボールを支えるため」でした。特に、この鹿行地域(アントラーズのホームタウンである鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市の5市は、旧鹿嶋郡の「鹿」と旧行方郡の「行」から「鹿行:ろっこう」と呼ばれている)でフットボールクラブを運営していく際の経営的なハンデは、過去も現在も未来も変わらないものだと捉えています。


 そう考えた時に、フットボールクラブを支える入場料収入、スポンサー収入、グッズ収入という3本の収益の柱を、我々の場合は4本、5本と増やしていかなければならない。その4本目として、06年に茨城県からカシマサッカースタジアムの指定管理権を取得したタイミングで、ノンフットボールビジネスをスタートさせたのです。地域を語る上で、ホームタウンの約27万人、マーケット(スタジアムまでの移動時間100分以内の商圏)の約78万人のすべての人々が、アントラーズファン、またはフットボールファンということはあり得ません。だからこそ我々は、ノンフットボールビジネスを通じてアントラーズのファン、そしてファン以外の方々とのタッチポイントを増やしていくことを目指しました。

経営方針が間違いではなかったと証明される時


2016年のクラブW杯決勝では、レアル・マドリーと熱戦を演じた。41年に向けて、鈴木MDは「世界を舞台に戦うチーム」を目指す【写真:ロイター/アフロ】

――小泉社長が「VISION KA41」のアップデートを発表した10月1日の会見では、新スタジアム構想が大きな注目を浴びました。


 まだ何も決まっていないのが現状です。これから議論を進め、さまざまなことを決定していく段階にあります。1993年に完成したカシマサッカースタジアムは、02年の日韓ワールドカップ開催を前に改修し、スタンドを大幅に増築しました。建設からは約30年が経過し、塩害による腐食など老朽化も進み、現在は莫大な修繕費がかかっています。どれほどかと言うと、新たなスタジアムが一つ作れてしまうくらいの費用。今後もそれを捻出し続けるというのは、決してポジティブなお金の使い方とは言えないでしょう。より効率的なお金の使い方を実現させ、スタジアムに足を運んでくれる観客の安全と安心の確保を目指し、県や市とも調整を行いながら新スタジアム構想を進めていこうという状態です。


 もっとも、我々は新しいスタジアムを作りたいのではなく、新しい町づくりを進める中で、スタジアムはどうあるべきかという議論を重ねていきたいと考えています。20年後、30年後の鹿行地域はどのようになっているかと想像することが大事であり、新たな町づくりのデザイン、新たなスタジアムのあり方をたくさんの方々と議論しながら、その方向性を決めていきたいと思っています。ちょうど今は、議論を交わすためのプラットフォームの仕組みを考えている最中なのですが、町づくりもスタジアムづくりも、その過程をきっかけに未来を見つめることへつなげていけるかどうかが大事なところ。その中心にアントラーズがいられることに大きな幸せを感じていますし、近未来を予測しながら実証実験を繰り返して、新しい町とスタジアムに必要なものを探っていくことが、我々の当面の課題だと捉えています。


――企業との関わりという点では、18年にこれまでの「スポンサー」から「パートナー」へとネーミングを変更しました。


 従来、クラブとパートナーは、スタジアムのピッチ上に看板を掲出しつつ、試合の勝敗を共有し合うような関係でした。でもこれからは、その関わり方が大きく変わってくるでしょう。ネーミングを変更した通り、パートナーとしてより幅広い協業が求められるようになりますし、大きなポイントは協業の成果をいかにアウトプットしていけるかという点。フットボールにおけるチームの戦術や選手に求められる資質のトレンドが変わるように、スポーツの支援の仕方も世の中の潮流に合わせて変化していきます。今や上場企業において、SDGs(持続可能な開発目標)を取り扱った文脈は欠かせず、企業価値に直結するものと言っても過言ではありません。


 企業サイドとしては、ブランド価値向上のためにスタジアム内に看板を出すというスタンスから、アントラーズを通じ、「自分たちが社会の一員としてどのような役割を果たしているか」という情報を世の中に発信していくことを重視するようになっています。事業の取り組みや社会貢献実績など、発信する内容はいろいろな形がありますし、企業にとってもアントラーズにとっても、一緒に取り組んだ成果を幅広くアウトプットしていくことが、とても重要になってくるでしょう。


――パートナーとの関係性の構築や発展において、特に重視しているのはどのような点になりますか?


 我々としては、パートナーとの協業によって、企業課題や地域課題をいかに解決していくかという部分がポイントになります。その協業を進めていく上で何よりも重要なのが、お互いのスキルやノウハウを適切に掛け合わせていくこと。つまり、“掛け算”ができるかどうかという点なのです。もっとも掛け算の場合、「1×1」は「1」という答えが導き出されます。協業に取り組む際、アントラーズもパートナーもそれぞれが常日頃から成長を目指していなければ掛け算によるステップアップは望めず、「1×1」では一歩も前進することができません。今の力が「1」であるならば、常にそれを「1.5」や「2」に伸ばす努力を続け、それが奏功した時にお互いの掛け算は大きなインパクトを発揮します。だから、アントラーズもパートナーも「足す」ではなく「掛ける」を意識し、お互いの成長を掛け合わせられるような努力が必要になってくると考えています。


――アントラーズの経営面において、将来的に伝承していくべき考え方やスタンスについてはどのように考えていますか?


 アントラーズは、創業当時からベンチャーマインドを持って歩んできたような気がします。より現実的に表現するならば、“危機感からくるベンチャーマインド”。これがアントラーズのスタイルなのではないかと思います。だから、安定を求めるようなところがあってはいけないと思いますし、涼しい顔をしながらも、水の中では激しく手足をばたつかせてもがいているのがアントラーズの姿なのでしょう。少なくとも、私はそうやって30年間を泳ぎ切ってきました(笑)。年々、新しいスタッフが加入していますが、そのようなマインドは在籍年数にかかわらず、クラブ全体で共有し合えていると思っています。


――「VISION KA41」が示すように、アントラーズではクラブ創設50周年となる2041年を一つの節目として位置づけています。今から20年後の41年をアントラーズはどのような姿で迎えるのでしょう?


 アントラーズはさまざまなことに取り組みますが、その根底には「フットボールをいかに大事に育てていくか?」という考えがあり、これを実現のためにすべてのスタッフが一生懸命、業務に取り組んでいます。その成果の一つとして、41年には世界の舞台に立っていたいなと思いますね。


 もちろん簡単なことではないと思いますが、自力で国際大会への出場権を勝ち取り、そこで粉々に打ち砕かれても何度も、何度も挑んでいく。世界で戦うというのはその繰り返しでしょう。良いことばかりではなく、挫折をたくさん味わいながら、いつしか世界で戦うチームとして定着していく。これもフットボールが持つ醍醐味であり、夢ですよね。そしてそれが実現できた時こそ、アントラーズが長年にわたり取り組んできたことや、我々が「VISION KA41」で掲げた“未来に向けた経営方針”が間違いではなかったと証明される瞬間なのだと思います。

鈴木秀樹(すずき・ひでき)

鹿島アントラーズマーケティングダイレクター。1960年生まれ、青森県八戸市出身。81年、鹿島の前身である住友金属工業(現・新日鐵住金)に入社。当時、日本サッカーリーグ(JSL)2部の同社サッカー部に加入。引退後は競技運営に携わるようになり、Jリーグ加盟後はフットボール事業業務に従事する。主要ポスト歴任し、10年に同クラブ取締役に就任。経営や事業を統括しながらクラブを支える。

天皇杯敗退コメント

「勝つということを強調して準備してきた部分がある。多少、その部分が、足を前に出せないような状況にしてしまったかもしれません」。
この言葉に集約される指揮官のコメントである。
プランが読まれ、実行出来ずに不発に終えた。
サッカー監督の読み合いというものは難しく奥が深いと感じさせられる。
大きな差を感じたのは観ていた我らも含めて改めての感情である。
その差を埋めるべく選手の成長を指導していって貰いたい。
また唯一の得点機を演出した安西幸輝は、悔しさを露わにする。
この感情を成長に繋げていくのだ。
そしてゴールを決めた荒木は、「残りのリーグ戦では、ACL出場圏内に入ることができるよう、全力でプレーしていきたい」と今季の残りの目標を口にする。
まだ勝利に向かうモチベーションは残る。
全勝すれば道が開ける。
心を折らさず、一つ一つ勝利し、シーズンを終えたい。
期待しておる。

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天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 準々決勝

鹿島アントラーズ:相馬 直樹
たくさんのファン・サポーターの皆さんがわれわれに期待して集まってくださった。ただ、勝利を掴むことができず、悔しい思いをさせてしまった。本当に申し訳なく思っている。
天皇杯は、われわれに残された最後のタイトルだった。今シーズン、2敗している川崎F相手に、勝利できるよう準備してきたが、良い結果とはならなかった。

本来であれば、自分たちがスタートから勢いを持ってプレーしていかなければいけなかった試合。リードを奪われてからギアを上げるという形となってしまった。

最後まであきらめることなく、戦ってくれた選手たちには感謝したい。ただ、このような大事な試合で結果を出すことができなかった。私の力不足だと感じている。

残る試合は、リーグ戦の5試合。しっかり戦っていきたい。

Q.どのようなゲームプランを持って試合に入った?

A.直近のFC東京戦のようにチーム全体の重心を前にしていきたかったが、うまく試合に入ることができなかった。守備の部分でも、思った以上にブロックが下がってしまった。川崎Fの攻撃を我慢して守り切ることができれば良かったが、我慢できず失点してしまった。立ち上がりは、自分たちから主体的にボールを運ぶシーンが少なかった。それによって相手に主導権を握られてしまった。

Q.重心が後ろに重くなってしまった要因は?

A.選手たちにはボールを奪ってから前にはやくボールを運ぶという部分を意識してもらった。しかし、ボールを受ける準備が遅かった。

Q.川崎Fとの差は?

A.パスの精度だったり、戦術の浸透度だったりと色々なものが高いレベルにあった。川崎Fの攻撃を我慢して守り切りたかったが、それができなかった。



【安西 幸輝】
選手、スタッフ含め、この大会に懸ける思いは非常に強かった。ただ、勝利することができず、非常に悔しい結果となった。立ち上がりの15分で川崎Fに対してプレッシャーをかけていきたかったが、圧力をかけることができず、逆に打開されてしまった。そこが勝てなかった要因だと感じている。

【荒木 遼太郎】
天皇杯がタイトルをとることができる最後のチャンスという中で、勝つことができず、非常に悔しい。いつも僕たちを応援してくださるファン・サポーターの皆さんに対して、本当に申し訳なく思っている。残りのリーグ戦では、ACL出場圏内に入ることができるよう、全力でプレーしていきたい。

天皇杯 準々決勝
2021年10月27日(水)18:03KO
等々力陸上競技場


[ 相馬 直樹監督 ]
まずはたくさん鹿嶋からわれわれのサポートに来ていただき、われわれに期待して集まってくださった皆さんに感謝したいと思います。残念ながら、勝利をつかむことができませんでした。ガッカリ、そして悔しい思いさせてしまうことになりました。申し訳なく思っています。われわれにとって天皇杯は今年最後のタイトルでした。

今日、川崎さんに今年2つ負けていることも含めて、「勝つ、勝ち返す」そういう思いで準備してきましたが、そういう形になりませんでした。勝つということを少し強調して準備してきた部分がありましたので、その部分が(選手に)少し足を前に出さないような、出せないような状況にしてしまったのかもしれません。リードされてからお尻に火がついて、という状況だった。スタートから本来であれば、われわれが仕返しに行くゲームになります。それこそわれわれがビハインドを負った状態、そういう心持ちで、スタートしなければいけなかったと思うのですが、そういったことができませんでした。

結果的に川崎さんにそういったところをしっかりと突かれて、押し込まれて、失点をしてしまった。後半もう一度、という中でしたが、早い時間にもう1点取られたところで少し意識が落ちた部分があったのかなと思っています。最後まであきらめずに戦ってくれた選手たちには感謝したいと思っています。ただ、結果として、こういう結果になってしまったこと。そして、今日のような大事なゲームで前に出せなかったこと。本当に僕の力不足を感じています。今年は残る試合はリーグ戦5つになりましたけども、そこに向けてきちんと目の前の試合と向き合い、戦っていけるようにしたいと思います。

--ゲームプランはどういうもので、どこがうまくいかなかったと考えていますか?
もう少し、直近のFC東京さんとのゲームじゃないですけど、前に重心を置いてスタートしたかった。ただ、まずうまく入れなかった部分がありますし、守備の部分でも思った以上にブロックが下がってしまった。そういった中で奪い返され、自陣から出られない時間が少し長くなってしまった。そこから我慢し切れればと思っていたんですけれども、リスタートから先に点を取られる形になってしまいました。

最初にも話したとおり、われわれが立ち上がりに前に出なければいけないところから、勝ちへの意識を、このゲームが大事だという意識を持ってもらう中で、少しボールを受けるであるとか、自分たちが主体的にボールを運んでいくという部分は、前半、特に立ち上がりは少なかった。

天皇杯 準々決勝
2021年10月27日(水)18:03KO
等々力陸上競技場


安西 幸輝 - Koki ANZAI
DF 2
安西 幸輝
Koki ANZAI

--率直ないまの心境は?
この大会に思いというのは、アントラーズの選手、スタッフも含め、かなり思い入れがある。このタイトルを絶対に取りたいという試合だったんですけど、非常に残念な結果になってしまいました。

--前から行くプランがうまくいかなかった要因は?
等々力のピッチもいいですし、ボールが走る中、前半立ち上がりの15分という時間帯に相手に圧を掛けられなかった。そこが要因なのかと思いますし、家長(昭博)さんとマルシーニョ選手があまり守備をせずに、僕らSBを上がらせないという感覚に僕は前半なっていた。本当に完敗かなと思います。

--立ち上がり、本来だったらプレスに行きたかった?
15分でしっかり圧を掛けて、鹿島のプレッシャーというのをかけたかったんですけど、相手も打開する力はありますし、しっかり打開された結果かなと思います。

--この夏に戻ってきて、タイトルに懸ける思いが強くなっているという話があった。今季は無冠が決まってしまったが?
やっぱり鹿島は大好きだし、ポルトガルから帰ってきて、(内田)篤人くんの背番号ももらって、どうにかして練習からチームを勝たせたいと毎日思っている。本当に悔しいです。

鹿島相馬監督「我慢する時間が必要だったが我慢しきれず」一問一答

[2021年10月27日21時14分]


川崎F対鹿島 試合後、目頭に手をやる鹿島町田(撮影・江口和貴)


川崎F対鹿島 川崎Fに敗れ、試合後、厳しい表情を見せる鹿島の選手たち(撮影・江口和貴)


<天皇杯:川崎F3-1鹿島>◇準々決勝◇27日◇等々力

鹿島アントラーズは川崎フロンターレに完敗し、今季の無冠が決定した。

クラブ創設30周年の節目の年で「3冠」を掲げて臨んだシーズン。最後のタイトルの天皇杯に向け選手、スタッフが強い思いを持って臨んだが、立ち上がりから川崎Fのパスワークに圧力をかけられず、後ろ向きになったところを、質の高い攻撃で仕留められた。今季、リーグ戦で2敗をしている相手に、リベンジできず、Jリーグ発足後、鹿島としては最長となる5年連続で国内タイトルを逃すことになった。相馬直樹監督(50)の一問一答は以下の通り。

-総括

相馬監督 まずは、たくさん鹿島から我々のサポートに来ていただいた。本当に集まってくださった皆さんに感謝したいと思います。残念ながら、勝利をつかむことは出来ませんでした。がっかりさせて、悔しい思いをすることになってしまいました。申し訳なく思っています。我々にとって、天皇杯は今年で最後のタイトルだったので、今日も、今年は川崎さんに2つ負けていることも含めて、勝つと準備してきましたが、そういった形になりませんでした。勝つということを強調して準備してきた部分がある。多少、その部分が、足を前に出せないような状況にしてしまったかもしれません。リードされてから、おしりに火が付いてという状況になった形だったと思います。本来であれば、スタートから、我々が仕返しにいくゲームになりますので、それこそ、我々がビハインドを背負った心持ちでスタートしなくてはいけなかったが、そうできなかった。結果的に、川崎さんにそういったところを突かれて押し込まれて失点して。後半、もう1度という中だったが、早い時間に取られたところで少し、士気が落ちてしまった部分があったのかなあと。最後まであきらめずに闘ってくれた選手には感謝したい。結果として、今年無冠になってしまったこと。大事なゲームで前に出せなかった僕の力不足を感じている。残りリーグ戦5試合になりましたが、そこに向けて、きちんと目の前のものに向き合って戦っていけるようにしたいと思います。

-ゲームプランでどこがうまくいかなかったか

相馬監督 我々がもう少し、直近のFC東京さんとのゲームではないが、前に重心を置いてスタートしたかった。ただ、少し、まずうまくそこが入れなかった部分がありますし。守備の部分でも思った以上にブロックが下がってしまった。そういった中で、奪い返され、自陣から出られない時間が少し長くなってしまった。我慢しきれればと思っていたが、リスタートから先に点を取られた。我々が立ち上がり、前に出ないといけないところ。ただ、勝ちへの意識を、大事なゲームという意識を持ってもらう中で、正直、ボールを受ける、自分たちが主体的にボールを運んでいく、そういった部分がちょっと、前半、特に立ち上がりは少なかった。それで相手に主導権を渡したと思っています。

-重くなった要因は

相馬監督 1つにはボールを奪ってから、速く前にポジションを取って速くボールを前に運ぶことを意識してもらっていたが、なかなか、ボールを受ける準備が非常に遅かった。その中でボールを結局下げる、下げて実際は自分たちが間延びした状況で蹴るという選択になり、そこを回収されて攻められ、守備の時間が続く形になってしまった。

-現在王者との力の差をどこに感じたか

相馬監督 いろんな面で。パスの精度もそうですし、もちろん、鬼木監督がつくっているサッカー、浸透度も含めていろんな意味で高いものがあった。そういったものをひとつ。押し込まれて我慢する時間が必要だったが我慢しきれず。そういう形にならないようにしたいという我々のゲームプランだが、その形に持っていかれてしまった。大事なゲームでそういうゲームにもってこれるのも、今、トップを走るチームなのかなと思います。

鹿島 今季の国内タイトル獲得ならず 川崎Fに完敗 相馬監督「僕の力不足」

[ 2021年10月27日 20:42 ]

天皇杯 準々決勝 鹿島1─3川崎F ( 2021年10月27日 等々力 )


<天皇杯準々決勝 川崎F・鹿島>ガックリの鹿島イレブン(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ


 鹿島のタイトル獲得の夢は散った。
 アウェーで川崎Fに1―3で完敗。前半32分にセットプレーから先制を許すと、後半立ち上がりに2失点を喫した。試合終了間際に途中出場のMF荒木遼太郎(19)が、頭で1点を返すのがやっと。相馬直樹監督(50)は「きょうのような大事なゲームで、(重心を)前に出せなかったのは僕の力不足」と悔やんだ。

 今季リーグ戦は2戦2敗。ともに試合終了間際に決勝点を許した相手だけに、雪辱を誓うも力負けだった。これで今季の国内タイトル獲得の可能性が消滅。クラブ創設30周年に掲げた目標はついえたが、指揮官は「残りリーグ戦は5つ。そこに向けて目の前の試合に向き合って戦っていけるようにしたい」と、必死に前を向いた。

天皇杯 準々決勝 川崎フロンターレ戦



こういう試合こそ現地で感情を共にする意味がある。

相馬監督、熱しすぎず、冷静さを持って、でもやっぱり熱く

天皇杯準々決勝・川崎フロンターレ戦に向けた前日会見をオンラインにて行った相馬監督である。
「勝ちに向けていい準備ができています。もう選手たちも分かっているでしょうが、一つになって戦えるように、そして結果をもぎ取れるように、実際に明日、ぶつかるだけです」という言葉に良い準備とチーム状況、手応えを掴んでおる事が伝わる。
そして、「スタートから最後の笛が鳴るまで集中を切らさないこと。そして、心の中にある“勝ちたい”という炎を絶やさないように、しっかりと全員が手を取り合って戦うことが大事になる」とメンタルを充実させられたことも実感しておる様子。
この心の炎をぶつけきり勝利を掴み取るのだ。
また、「選手だけでなく、スタッフも一丸となって勝ちをもぎ取る。そして、我々がタイトルに近づけるようにしたいと思います」とクラブ全体での強い後押しがあることもわかる。
今季残った一つのタイトルに向けて、一丸で勝つ。
重要な一戦である。

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【鹿島】天皇杯ベスト4を懸けた、今季3度目の川崎F戦。相馬直樹監督「いい準備ができています」

2021-10-26
サッカーマガジン編集部


10月26日、鹿島アントラーズの相馬直樹監督が練習後のオンライン取材に応じた。チームは23日に行なわれたJ1リーグ第33節でFC東京に競り勝ち、およそ1カ月ぶりの白星を手に入れた。次は27日に等々力陸上競技場で川崎フロンターレとの天皇杯準々決勝を戦う。


上写真=オンライン取材に応じた鹿島アントラーズの相馬直樹監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)

「選手だけでなく、スタッフも一丸となって勝ちをもぎ取る」
 川崎Fとの今季3度目の対戦は、天皇杯ベスト4入りを懸けた決戦となる。「勝ちに向けていい準備ができています。もう選手たちも分かっているでしょうが、一つになって戦えるように、そして結果をもぎ取れるように、実際に明日、ぶつかるだけです」と、相馬直樹監督は言葉に力を込める。

 今季、川崎Fとはすでにリーグ戦で2度戦い、どちらも接戦を演じながら終盤の失点に泣いて敗れた。「当然、簡単なゲームには絶対にならない」と指揮官は表情を引き締め、「スタートから最後の笛が鳴るまで集中を切らさないこと。そして、心の中にある“勝ちたい”という炎を絶やさないように、しっかりと全員が手を取り合って戦うことが大事になる」と、“3度目の正直”で勝利をつかみ取るためにチームの闘志に火をつける。

「選手だけでなく、スタッフも一丸となって勝ちをもぎ取る。そして、我々がタイトルに近づけるようにしたいと思います」

 勝利への情熱と冷静さを持ちながら、10月27日、リベンジに燃える深紅の戦士たちが等々力陸上競技場に乗り込む。


10月26日、鹿島アントラーズのトレーニングを行なう相馬直樹監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)

相馬アントラーズの覚悟。「熱しすぎず、冷静に。でもやっぱり熱く」の貫徹で川崎撃破を期す【天皇杯】

広島由寛(サッカーダイジェストWEB)
2021年10月26日

「一番は本当に気持ちの部分」


天皇杯の準々決勝で川崎と対戦する鹿島。難しい相手だが、相馬監督は「なんとか乗り越えられるように」と必勝を誓う。(C)KASHIMA ANTLERS

 鹿島アントラーズは10月27日、天皇杯・準々決勝で川崎フロンターレと対戦。今季のリーグ戦では目下7連勝中で首位を快走する難敵を相手に、勝利を掴むことができるか。

 鹿島は川崎に対し、18年シーズンの10月の対戦から勝てていない。10戦して4分6敗。今季のリーグ戦に限れば、2戦2敗。いずれも1-2の黒星を喫している。

 相性の悪さに加え、天皇杯の4強進出をかけた27日のゲームは、川崎の本拠地・等々力陸上競技場で行なわれる。“川崎有利”と見られても仕方がない部分はある。

 厳しい戦いが予想されるなかで、鹿島が重視すべきポイントは何か。決戦を翌日に控えた26日、オンライン取材に応じた相馬直樹監督は「どのゲームでも同じですけど」としたうえで、次のように語ってくれた。

「やはり気持ちの部分が一番大事。ただ熱くなればいいというものではなく、冷静さも必要だと思います。そういった部分を含めて、良い状態で臨めるようにしたい」

 川崎は間違いなく手強い相手だが、だからこそ「(自分たちが)チームとしてまとまりやすい」側面はある。それはポジティブな要素だ。

「もちろん、簡単にはやらせてくれる相手ではないのは重々承知しています。そこをなんとか乗り越えられるように」
 そして指揮官はもう一度、繰り返す。

「一番は本当に気持ちの部分。熱しすぎず、冷静さを持って。でもやっぱり熱く。難しいですけど。それを90分、もしかしたら120分になるかもしれませんけど、貫き通せるか。そういうことかなと思います」

 クラブ創設30周年の今季、国内屈指の“20冠”の記録を更新させたい。そのためには、まずは目の前の川崎を打ち破らなければならない。残されたタイトルは天皇杯のみ。相馬アントラーズの意地の見せどころだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

鹿島、自分たちの哲学を手放さなかった理由とは

鹿島アントラーズFCについてSports naviへ寄稿した寺野典子女史である。
「鹿島アントラーズはなぜ強いのか?
 改めてそれについて考えたとき、たどり着いた答えは、「人を想う力」だった」
ここに鹿島アントラーズFCを取材した彼女の気持ちが集約しておる。
"人"を大切にしてきたからこそ様々な結果が付いてきたのだ。
それを我らも理解したい。
"縁"を大事にし、共に歩んでいくのだ。
そして、その寺野女史入魂の書、『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』は11月5日発売とのこと。
必読である。

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©KASHIMA ANTLERS

『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』「自分たちの哲学を手放さなかった理由とは」【未来へのキセキ-EPISODE 26】

鹿島アントラーズ2021年10月26日

11月5日(金)、集英社より『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』が発売される。長年、Jリーグを取材してきた寺野典子氏が選手、スタッフ、OB、サッカー関係者などを3年近くインタビューし、"鹿島らしさ"とは何かを改めて問いかける1冊となる。本に込めた思いを、著者の寺野氏が寄稿する。

「現状を変えられるのは僕ら選手」「サポーターの想いを体現できるのも僕ら選手」

 2-1で勝利した10月23日、明治安田J1第33節・FC東京戦で決勝ゴールを決めた上田綺世の言葉は、選手が背負うものの重さを表していた。「自分は多くの人たちの代表としてピッチに立っている」という覚悟が伝わってくる。
 飲水タイムには控えメンバーがピッチに立つ選手たちを労い、鼓舞する。ときにはアドバイスも送る。ベンチ前にできる大きな塊は、それぞれの立場で勝利のために尽力する選手たちの想いがみなぎっていた。

 1993年サントリーシリーズで優勝して以降、主要タイトル20冠を手にしてきた鹿島アントラーズの歩みは、「強豪」という名にふさわしい。その理由を語るときに欠かせないのが、「献身」「誠実」「尊重」と表される「スピリット・オブ・ジーコ」である。これはジーコという存在をクラブの哲学として言語化し、可視化したものだ。

 1994年にジーコが大切にしている価値観やモットーを3つの言葉で表明した「スピリット・オブ・ジーコ」は、人間の生き方としても重要な姿勢になりうる。シンプルな言葉だからこそ、広くて深い解釈ができて、あらゆる行動の指針になる力を秘めている。
 だからこそ、30年間形骸化することなく、鹿島アントラーズにかかわる人々の心の拠り所となり、生き続けているのだろう。その結果がタイトルの数につながっていると強く思う。

 鹿島アントラーズはなぜ強いのか?

 改めてそれについて考えたとき、たどり着いた答えは、「人を想う力」だった。
 「町に娯楽を」という地域課題解決の一縷として、鹿島アントラーズが誕生したときから、クラブが背負ってきたものは大きい。当時日本では類を見なかった屋根付きサッカー専用スタジアムを作り、立派なクラブハウスも整えた。それは地元の人々からの期待の表れでもあった。
 ジーコは「町の人たちをクラブに取り込めたことが大きかった。支えてくれる人が数多く存在したことが重要だった」と30年前を振り返っている。だから彼は熱心にファンサービスに取り組み、チームメイトにもその意味を説いた。
 最大のファンサービスは勝利であることは言うまでもない。

 小さな町のクラブを存続させるうえで、「強さ」は欠かせないブランド力となり、「カシマ」といえば「カシマアントラーズ」と言われるほど町の知名度を上げた。それは、クラブを愛してくれる熱量に選手が、チームが答えて続けてきたからだろう。


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 拙著『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』は、鹿島の30年間をOBや現役選手、クラブ関係者などの言葉とともに綴った一冊だ。
 その取材のなかで、何度となく耳にしたのが、「すべては勝利のために」という言葉だった。フットボールグループのスタッフだけではない。総務や人事、財務のアドミングループやマーケティンググループの人間が「すべては勝利のために」と繰り返す。日常のなかで自然発生的に生まれた意識が、スローガンとして染みついたのだろう。

 ジーコがいれば、「スピリット・オブ・ジーコ」があれば、鹿島アントラーズができるわけではない。小笠原満男がいたからタイトルが獲れたわけでもない。勝利のために日々120%の力を発揮しようとしてきた数多くのアントラーズファミリーがいてこそ、鹿島アントラーズは鹿島アントラーズになったのだ。もちろんファン・サポーターの存在も大きい。彼らにもアントラーズの血が流れているからだ。

 30年という年月はどのようなものなのか。

 20代だった人は50代となり、なかには孫を抱く機会を手にしている人がいてもおかしくはない。親、子ども、孫の三世代でサッカー観戦を楽しんでいるかもしれない。もちろん四世代で楽しんでいる人もいるだろう。
 鹿島アントラーズというクラブも、同じように30年という時間を生きてきた。それは成功の連続だったわけでもない。彼らが自分たちの哲学を手放さなかったのは、悔しい想いを重ねてきたからだ。喜びと悔しさの両方を味わい尽くしているからこそ、拠り所としての哲学が必要だったに違いない。

 時代の変化は社会を変え、人生においてもさまざまな影響をおよぼすが、クラブにとっても同様だろう。
 クラブ間の競争が激化し、選手の移籍も活発になる。時間をかけてクラブの文化を熟成させ、繋いでいくというこれまでの方法論では通用しなくなるかもしれない。鹿島アントラーズといえば、ブレない姿勢を貫く硬さを想像する人も多いだろうが、彼らは意外と器用だ。変化を恐れない一面を併せ持つ。
それは多くのスタートアップ企業を経営してきた小泉文明社長が、「アントラーズの空気はベンチャー企業と同じ」と語っていることからも理解できる。

 2019年にザーゴ監督を招聘したものの1年余りで監督が代った。もちろん、想定外の事態だったかもしれない。けれど、前監督のもとで若い選手が経験を積めたことも事実だ。新陳代謝が進むチームのなかで、アントラーズの下部組織出身の上田が語る言葉に、クラブのフィロソフィーが詰まっていることに頼もしさを感じる。

 『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』は、鹿島アントラーズの歴史の途中経過をまとめたにすぎない。それでも未来へ進むための後押しとなれば幸いだ。

11/5(金)発売!『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』

書誌情報
『頂はいつも遠くに 鹿島アントラーズの30年』 
寺野典子著
2021年11月5日(金)発売 
定価:1,870円(10 %税込)
四六判・ソフトカバー 384ページ 
ISBN 978-4-08-781690-7


©KASHIMA ANTLERS

【著者略歴】
寺野典子(てらの のりこ)
1965年兵庫県生まれ。80年代後半、音楽雑誌から編集ライターの仕事をスタート。カルチャー雑誌やタウン誌、女性誌などで芸能やファッション、スポーツなど幅広い分野で活躍。1992年Jリーグ発足時から、鹿島アントラーズをはじめ、Jクラブや日本代表を取材。1998年のワールドカップフランス大会以降、6大会連続で日本代表を取材。精力的に各媒体で記事を発信し、サッカー関連書籍の編集や構成を行っている。著書に『ジュビロ磐田 未完成』『楽しむことは楽じゃない』(河出書房新社)『15歳の選択 ---僕らはこうしてJリーガーになった』(河出文庫)。共著に『12歳の約束 そして世界の頂点へ』(小学館)など。2009 年の鹿島アントラーズのリーグ3 連覇時には、オズワルド・オリベイラ監督の自伝も構成。また2018年にはweb スポルティーバ(集英社)で「遺伝子 〜鹿島アントラーズ 絶対勝利の哲学〜」を連載。

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町田浩樹、悔しさをぶつけたい

天皇杯準々決勝・川崎戦に向けてオンライン取材に応じた町田浩樹である。
「相性の悪さというのはあるかもしれないけれど、そのぶん、どのチームよりも川崎に対しては勝てていない悔しさをみんなが強く持っている。そういった反骨心だったり、悔しさを第一にぶつけられればと思います」という言葉に思いの丈が伝わる。
悔しさと無念がずっと纏わり付いておる。
それを払拭させる試合と我らも信じる。
また対戦時の記憶として、「リーグ戦(の対戦)では、自分たちが意図してボールを奪うことだったり、(陣形を)コンパクトにして守備をすることだったりができている時間帯もあれば、バラバラに(プレスに)行ってしまってはがされて、うまくボールを取れない場面もありました。全員が意思統一して、まとまって戦うことができれば、一発勝負なので何があるか分からない。そのなかで、勝ちを手繰り寄せてこられると思っています」と改めて意思統一の重要性を説く。
チームの一体感で勝利を目指す。
そして、「今年は(クラブ創設)30周年で、タイトルを獲ることを掲げてシーズンをスタートさせたので、なんとしてもタイトルを獲らなければならない。獲れるチャンスは、もう天皇杯しか残っていないので、全員がタイトルを獲ることに向けて、必死になって試合に入れればと思います」とタイトルに賭ける気持ちを口にする。
必勝である。

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【鹿島】川崎Fを破って天皇杯ベスト4入りへ。町田浩樹「どのチームよりも勝てていない悔しさを強く持っている」

2021-10-25
サッカーマガジン編集部


10月25日、鹿島アントラーズの町田浩樹が練習後のオンライン取材に応じた。チームは23日に行なわれたJ1リーグ第33節でFC東京に競
り勝ち、およそ1カ月ぶりの白星を手に入れた。次は27日に等々力陸上競技場で川崎フロンターレとの天皇杯準々決勝を戦う。



上写真=鹿島アントラーズのトレーニングを行なう町田浩樹(写真◎KASHIMA ANTLERS)

「一発勝負なので、何があるか分からない」

 10月23日のJ1リーグ第33節FC東京戦では、アウェーの地で勝ち点3を挙げた。9月26日の第30節C大阪戦以来となる勝利を手にし、次は川崎Fとの天皇杯準々決勝に臨む。鹿島にとって川崎Fは、2018年9月のルヴァンカップでの対戦以来、3年以上も勝てていない天敵だ。

「相性の悪さというのはあるかもしれないけれど、そのぶん、どのチームよりも川崎に対しては勝てていない悔しさをみんなが強く持っている。そういった反骨心だったり、悔しさを第一にぶつけられればと思います」

 そのように話すのはセンターバックの町田浩樹。特に今シーズンのリーグ戦の対戦では、接戦を演じながらも終盤の失点に泣く試合が2度続き、アウェーでもホームでも悔しい敗戦を喫した。

「リーグ戦(の対戦)では、自分たちが意図してボールを奪うことだったり、(陣形を)コンパクトにして守備をすることだったりができている時間帯もあれば、バラバラに(プレスに)行ってしまってはがされて、うまくボールを取れない場面もありました。全員が意思統一して、まとまって戦うことができれば、一発勝負なので何があるか分からない。そのなかで、勝ちを手繰り寄せてこられると思っています」

 これまでに味わった悔しさを晴らすためにも、そしてクラブ創設30周年に花を添えるタイトル獲得へと近づくためにも、27日の川崎F戦は是が非でも勝ちたい一戦となる。

「今年は(クラブ創設)30周年で、タイトルを獲ることを掲げてシーズンをスタートさせたので、なんとしてもタイトルを獲らなければならない。獲れるチャンスは、もう天皇杯しか残っていないので、全員がタイトルを獲ることに向けて、必死になって試合に入れればと思います」

 町田をはじめとする深紅の戦士たちが、等々力陸上競技場のピッチの上で燃えたぎる闘志をぶつける。


10月25日、オンライン取材に応じる鹿島アントラーズの町田浩樹(写真◎KASHIMA ANTLERS)


相性の悪さも発奮材料に。鹿島CB町田浩樹は川崎相手に「反骨心、悔しさをぶつける」


サッカーダイジェストWeb編集部
2021年10月26日


「まとまって戦えれば勝ちを手繰り寄せられる」


タイトル奪取に意欲を燃やすCB町田。川崎戦では相手の強力な攻撃陣を抑え込むだけでなく、得点源としても期待がかかる。(C)KASHIMA ANTLERS

 残されたタイトルは天皇杯のみ。鹿島アントラーズは10月27日、敵地で川崎フロンターレとの準々決勝に挑む。

 決戦を2日後に控えた25日、CB町田浩樹がオンライン取材に応じ、意気込みを語った。

「今年、シーズンが始まる前に、(クラブ創設)30周年でタイトルを獲るということを掲げてシーズンがスタートしたので。なんとしてもタイトルを獲らなければいけないし、獲れるチャンスがあるのは天皇杯しかないので。全員がタイトルを獲ることに向けて、必死になって試合に入れればと思います」

 川崎には18年シーズンの10月の対戦から勝てていない。町田は「相性の悪さはあるかもしれない」と感じているが、一方ではそれが発奮材料になるとも思っている。

「どこのチームよりも、川崎に対して勝てていない悔しさを、たぶんみんな強く持っているはず。反骨心だったり、悔しさをぶつけられれば」

 今季のリーグ戦ではすでに二度対戦し、いずれも1-2で敗れている。

「意図してボールを奪うとか、コンパクトな守備ができている時間帯があれば、バラバラに行ってボールが取れずに剥がされる場面もあった。良いところも悪いところも両方あったので、全員が意志統一して、まとまって戦うことができれば、勝ちを手繰り寄せられると思う」

 リーグでは得点ランキング2位の17得点をマークするFWレアンドロ・ダミアンを筆頭に、川崎の攻撃陣には強力な選手がずらりと揃う。CBとしていかに対抗するか。

「ダミアン選手とは何回も対戦していますし、初めての選手ではないので。自分が起点を作らせないとか、あとは、自分ひとりで守るのではなくて、全体でコンパクトにした守備ができれば」

 自陣のゴールに鍵をかけ、セットプレーでは190センチのサイズを活かし得点を狙う。攻守両面でチームを勝利に導くような活躍を期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

鹿島町田浩樹「川崎に勝ててない悔しさどこのチームより強い」リベンジ誓う

[2021年10月25日19時29分]

鹿島アントラーズDF町田浩樹(24)が27日の天皇杯準々決勝・川崎フロンターレ戦に向け、リベンジの思いを口にした。

クラブ30周年の記念年で、残されたタイトルの可能性は天皇杯のみ。リーグ戦では15年8月の勝利を最後に勝てていない相手で、今季も2戦とも最後に勝ち越しを許している。町田は「川崎に対して勝ててない悔しさはどこのチームより強い。反骨心、悔しさを第一ににぶつけられれば」と必勝を掲げた。

鹿島DF町田 川崎Fに「反骨心、悔しさをぶつけたい」 27日天皇杯準々決勝

[ 2021年10月26日 05:30 ]


鹿島DF町田
Photo By スポニチ


 鹿島のDF町田が“三度目の正直”を誓った。27日に天皇杯準々決勝で川崎Fと対戦する。今季リーグ戦は2連敗中。2試合とも1―1で迎えた後半49分に決勝点を許すなど苦汁を味わった。
 クラブ創設30周年の今季、タイトル獲得は至上命令でもあるだけに「タイトルを獲れるチャンスは天皇杯しか残されていない。川崎Fに対する反骨心、悔しさをぶつけたい」と、雪辱に燃えた。

鹿島アントラーズFC、協業が生み出す価値と切り拓く未来

アントラーズを支えるパートナー企業について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
「アントラーズは長期にわたり、そのスポンサーシップのあり方として、クラブとスポンサーの「協業」を重視している」と記す。
これはサッカークラブとしては異例と言えよう。
そうした"仲間"と共に前に進む。
そして、こうした協業により世界屈指のクラブとなっていく。
これが鹿島アントラーズFCのビジョンである。

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パートナーとともに歩んできたこれまで、そして今後の軌跡「協業が生み出す価値と切り拓く未来」【未来へのキセキ-EPISODE 25】

鹿島アントラーズ2021年10月25日

 たとえば、混み合う飲食ブースや売店でわざわざ財布から現金を出さずにスマホ決済で”ピッ”と商品を購入できたり、公共施設にもかかわらず女性用トイレが斬新なデザインで衛生かつ機能的だったりする。昨今、一般の商業施設などでは当たり前のことかもしれないが、スポーツイベントが行われるスタジアムや競技場ではそうではないのが実情だ。鹿島アントラーズの本拠地となるカシマサッカースタジアムでは、すでにそれらが実現されている。

 カシマスタジアムでの最新技術導入の立役者は、アントラーズを支えるパートナー企業たちだ。キャッシュレス決済はNTTドコモやメルカリ、、おしゃれで機能的な女性用トイレはLIXILによるもの。豊かな観戦環境が提供されるメリットは、スタジアムを訪れるファン・サポーターだけでなく、それらパートナー企業にとっての価値提供も目指している。キャッシュレス決済導入によるスマートスタジアム化を推進するNTTドコモと、ファミリー層や女性層の来場者に対してブランドエンゲージメント向上を図るLIXILの期待も込められている。

 この他にも、イエローハットによるホームゲームで選手が3ゴールすると表彰する「イエローハット ハットトリック賞」や理想科学工業による特別色で印刷した「オリジナル手ぬぐい」の来場者プレゼント、サントリーによる試合日のプロモーションイベントとして「プレモルセミナー」開催や、昭和産業によるSDGs(持続可能な開発目標)という社会的課題に対して環境に配慮されたバイオマスごみ袋の実証実験など、パートナー企業とアントラーズの施策は多岐にわたる。いずれも双方にとっての利益を生むものだ。


©KASHIMA ANTLERS

 これまでスポーツ業界において、企業による従来のスポンサーシップは、いわゆる「露出主体型」がメインだったと言える。スポーツクラブはスポンサー企業に対し、コーポレートロゴの「露出」を価値として提供してきた。だが、アントラーズは長期にわたり、そのスポンサーシップのあり方として、クラブとスポンサーの「協業」を重視している。

 そのようなクラブの思いは2020年に明確化された。「協業型」スポンサーシップをさらに推進させる意図もあり、アントラーズでは「スポンサー」という言い方を改め、「パートナー」に統一。クラブとして提供できる価値は単なる「広告露出」だけではない。「パートナーシップ」を結ぶ企業と目的を共有し、あらゆる企業課題の解決に対してともに取り組むことなど、その確固たる意思を示した形だ。マーケティングダイレクター(MD)の鈴木秀樹は言う。

「我々としては単純に今まで通りではなく、考え方を変えて企業の課題解決のお手伝いができればというメッセージを込めて、〝スポンサー〟から〝パートナー〟へとネーミングを変えました。これからはパートナーと協業していくことが求められています。それも言葉だけではなく、結果としてのアウトプットが必要。一緒に何をもたらしたのか。お金なのか事業なのか、それとも社会貢献なのか。いろいろな形はあるけれど、一緒にやったことが対外的に表れるようアウトプットすることがすごく大事になる。今まで単純にセールスをやっていたスタッフは、相当に頭を使わなくてはいけない時代になりました」


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 地域の企業に向けた取り組みとしても新たに会員制の組織「ビジネスクラブ」を立ち上げ、2021年10月時点で43社が集った。加盟企業からの年会費の一部を理念協賛金として、クラブが実施する地域貢献活動へ充て、その対価としてPR支援やカシマスタジアムにおける観戦と応援のための特典を提供している。また、加盟企業同士の交流を通じたビジネス機会も創出。アントラーズが加盟企業によって地域と「共存共栄」し、ともに盛り上げていく狙いがある。

 アントラーズの資産と権益を最大活用し、ともに課題解決を目指して成長する「オフィシャルパートナー」、目的に応じてアントラーズの資産と権益を活かしてクラブを支える「ビジネスパートナー」、成長を掲げながらともに地域を盛り上げていく「ビジネスクラブ」、商品・サービスの提供によってクラブを支援する「サプライヤー」、相互発展に向けた学術提携を行う「アカデミックアライアンス」。これら5つのカテゴリーから成る「パートナー」は、2021年10月時点で「122」を数えた。


2021年10月21日、株式会社カネカとクラブオフィシャルパートナー契約締結を発表した記者会見での様子 ©KASHIMA ANTLERS

 そのなかでも、アントラーズの最上位パートナーが「オフィシャルパートナー」だ。継続20年を超える企業数は、15社中9社と半数を超える。パートナー企業との長期にわたる関係性によって成り立っていることもクラブの特長の一つであり、それらの企業が30年の歴史をともに歩んできたことは、大きな財産であるとも言える。ただ、それに甘んじるつもりはない。時代の変化とともに、これまでと同じでは通用しない。それに見合ったアップデートを見据えている。

「選手のトレンドと同じように、スポーツを支援する世の中のトレンドも変わってきています。むしろ上場企業では、SDGsなどの文脈は外せなくなっていて、企業価値に直結してきているわけです。社会の一員として、どのような役割を果たしているか。それをアントラーズとともに世の中へ伝えていくことが求められています。昔は一つのセールスシートで10社営業できました。それがそれぞれのパートナーに対して、それぞれに合った形へカスタマイズしていかないといけない時代になってきている。クラブとしてそういった能力を求められているし、それに沿った人材育成も進めていかないといけません」(鈴木秀樹MD)

 30年前、人口約4万5000人だった茨城県鹿島郡鹿島町に誕生したアントラーズは、「99.9999%不可能」といわれたJリーグ加盟を果たし、現在では国内最多のタイトル数を誇るクラブとなった。その奇跡を支えたパートナー企業とともに、アントラーズは新たな未来に向けた軌跡をたどっていく。「Football Dream」の理念のもと、アントラーズに関わるすべての人が笑顔であふれることを目指して。

さまざまな思惑とプライドがぶつかり合う、日本屈指の好一番の予感が漂っている

「試合内容としては鹿島が勝ってもおかしくないもの」と記すJリーグ公式の田中直希氏によるプレビューである。
今季二つの対戦では、結果的に敗れたが、田中氏が言うように内容で優っておった。
それを結果に結びつけられなかったことが、今のチームの実力と諦めるのは簡単である。
勝つためにどのように戦うのかを突き詰め、そして今回こそ結果に繋げようではないか。
最高の試合で勝ち上がる。
重要な一戦である。

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戦績では川崎Fが優位。熱戦必至のゲームやいかに

今季三度目の対戦となる川崎Fvs鹿島が、天皇杯準々決勝で実現した。2試合とも川崎Fが2-1で勝利しており、どちらも決勝点が後半アディショナルタイムで生まれている。鹿島としては、そのリベンジを果たしたいところだろう。それに、試合内容としては鹿島が勝ってもおかしくないもので、川崎Fが勝負強さを見せたゲームだった。これも鹿島のプライドに触れるはず。リーグ戦では優勝の可能性をなくしている鹿島だが、今年はクラブ創立30周年なだけに、天皇杯のタイトルは何がなんでも欲しいところだ。川崎Fを乗り越えることに総力をつぎ込む。

対して川崎Fは、明治安田J1第33節・清水戦の勝利によって次節にもリーグ優勝が決まるというタイミング。どうしてもリーグ優勝に目がいってしまいそうだが、鬼木 達監督はこの試合にしっかりと照準を合わせる。清水戦から中2日で、相手は中3日と日程面では不利だが、この連戦を一くくりに考えていると表明して鹿島撃破を狙う。

鬼木監督が就任した2017シーズン以降、川崎Fは鹿島に対してリーグ戦で負けなし。JリーグYBCルヴァンカップを含めると、9勝5分1敗と大きく勝ち越している。指揮官が古巣の鹿島に対して今回も高いモチベーションで臨むのは間違いない。鹿島との天皇杯といえば、風間 八宏前監督体制時の2017年元日に1-2で敗れた苦い記憶もあるが、清水戦で試運転した大島 僚太も戦線に復帰しており、メンバーはそろった。タイトルを逃したルヴァンカップ、AFCチャンピオンズリーグの反省を踏まえて、この一発勝負で鹿島を倒しにかかる。特に守備陣が充実の一途をたどっており、負傷がちだった各選手のコンディションも上がってきた。彼らが、どれだけ鹿島戦に集中して準備できるかもカギを握りそうだ。

鹿島はJ1第33節でFC東京と対戦し、2-1と勝利を収めた。中心選手であるディエゴ ピトゥカが中盤を支配し、前線では上田 綺世がリーグ戦3試合連続のゴールを決めている。選手たちの状態は良さそうで、サイドでは安西 幸輝が推進力を見せており、前回対戦同様に川崎Fを苦しめるはずだ。何より、師弟関係にある鬼木監督との対峙を迎える相馬 直樹監督としては、後輩に対してもう負けられない思いは強いだろう。

相馬監督はFC東京戦後、「今後につなげられるゲームになったと思う。次の天皇杯に向けて、良い準備をしたい」と述べた。この川崎F戦に自信を持って臨むことは明白だ。

このところ、川崎Fの軍門に下っている鹿島が立場を覆せるか。2冠達成に向けてラストスパートをかけている川崎Fが、リーグ戦7連勝の勢いを借りて鹿島を再び下せるか。舞台は等々力陸上競技場。寒さも増した中で迎える水曜のナイトゲームにはなるが、白熱必至だ。さまざまな思惑とプライドがぶつかり合う、日本屈指の好一番の予感が漂っている。

[ 文:田中 直希 ]

三竿健斗、全体練習に参加

10月25日の練習風景をTweetする茨城新聞運動グループ公式アカウントである。
メンバーはリカバリートレーニングを行ったことを伝え、そして何より三竿健斗が全体練習に参加しておったことを伝える。
これは朗報。
先日のFC東京戦ではハーフタイムに負傷交代しており状況が不安視されておった。
特に問題は無かったようす。
明後日の天皇杯準々決勝・川崎フロンターレ戦には無事出場してこよう。
強いキャプテンシーでチームに勝利をもたらすのだ。
楽しみにしておる。

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▽J1鹿島アントラーズ(25日・クラブハウス)

熱い試合

先日のFC東京ー鹿島戦を観戦したサッカー批評の後藤氏である。
優勝も降格もない対戦カードについて、「熱さからはまったく無縁の試合だった」、「鹿島には失礼かもしれないが、“消化試合”とも言える試合だった」と記す。
取材側がこのような姿勢にて観ておる試合が熱くメディアに登場することはない。
これが日本のサッカー・メディアの惨状なのである。
非常に悲しい。
このような者が伝えておっては、サッカーの魅力は半分も読者には伝わらぬ。
この後藤氏は、綺世のゴールの経緯を記し、綺世の成長を示すが、であれば、前半のファン・アラーノのトリッキーな剥がしからのカウンターも例に出し、鹿島の意図をきちんと伝えるべきである。
この試合の魅力を伝えられぬ"サッカージャーナリスト"には残念な気持ちにさせられた。
我らだけでなく、チームにとってもクラブにとっても熱く重要な試合である。

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【日本サッカーの未来を拓く鍵】ゴールシーンに凝縮された上田綺世の成長の軌跡【鹿島アントラーズvsFC東京から見えたもの】

後藤健生/Takeo GOTO


FC東京戦で成長の跡を見せた上田 撮影:原悦生(SONY α9Ⅱ使用)

 今、日本代表を取り巻く環境は芳しいものではない。だが、代表チームとは突然急成長するものではなく、サッカーのある日々が底上げを果たしていくものだ。サッカージャーナリスト・後藤健生は、10月23日のJ1第33節、FC東京と鹿島アントラーズの対戦から未来を拓く鍵を見出した。

■残留争いは熾烈だが…

 いよいよ終盤戦を迎えたJ1リーグ。10月23日(土曜日)の第33節では湘南ベルマーレ対横浜FC、徳島ヴォルティス対大分トリニータといった残留争いの“直接対決”が組まれていた。

 これ以上熱い戦いはない。

 1部リーグで戦えるのか、2部に降格するのか……。それによって、クラブ経営的にも大きな差が生じるし、選手や監督のキャリアとして大きな違いがある。ある意味で、優勝争いよりもさらに重要な試合なのだ。“直接対決”が熱くなるのは当然のことだ。

 さて、そんな中で、僕が観戦に行った味の素スタジアムでのFC東京対鹿島アントラーズの試合は、そんな熱さからはまったく無縁の試合だった。

■決して熱量が高くない試合の中で

 鹿島は前節終了時点で勝点53の6位。FC東京の方は同46の9位という位置にいた。

 6位の鹿島は数字上はACL出場権の3位の可能性を残しているが、ヴィッセル神戸、名古屋グランパス、浦和レッズもしっかりと勝点を積み上げているので、3位に入ることはかなり難しい状況だ。一方、9位のFC東京は3位を狙うことさえ不可能な位置にいる。

 そして、両チームとも降格の心配もない。

 つまり、優勝の希望はおろか、降格の恐れもない位置のチーム同士の試合。こう言っては(とくに、3位の可能性を残している鹿島には)失礼かもしれないが、“消化試合”とも言える試合だった。

 試合は、実際、それほど白熱しなかった。しかも、その割に両チームの選手が倒れてゲームが中断する場面も多く、(これまた失礼ながら)あまり盛り上がったようには思えなかった。もちろん、両チームのサポーターは、とくにホームのFC東京が1点を追って猛攻を仕掛けた試合の終盤などは楽しめたことだろうが……。

 これは見る側の問題でもある。まったく同じ内容の試合だったとしても、そこに「優勝」とか「残留」が懸かっている試合と、そうではない“消化試合”とでは、ついつい生ぬるい試合のように見えてしまうのだ。

■意図あるパスと上田の成長の跡を示すゴール

 そんな中で、印象に残ったのは65分の鹿島の2点目。上田綺世のゴールだった。

 自陣深くでボールを拾った鹿島は、右サイドのファン・アラーノがハーフライン手前の上田にパスを送る。上田はそのボールをワンタッチで後方のレオ・シルバに落とすと、そのままスルスルとゴール前に上がっていく。レオ・シルバはボールを右タッチライン沿いを上がったファン・アラーノに送り、ボールはさらに右サイドのスペースに飛び出してきた土居聖真に渡る。そして、土居がゴール前まで上がってきた上田にクロスを送と、上田がシュート。そのシュートはDFに当たったが、跳ね返ってきたボールをうまくコントロールした上田が相手DFのタイミングをずらせて落ち着いてシュートを決めた。

 きちんと意図のあるパスが何本もつながり、そしてゴール前では上田が落ち着きを見せた素晴らしいゴールだった。

 ゴール自体も見事だったが、うれしかったのは、ここに上田綺世というFWの成長の軌跡を見て取ることができたことだった。

【日本サッカーの未来を拓く鍵】「動きすぎない」「タイミング」上田綺世が醸し出していた「怖さ」の源泉【鹿島アントラーズvsFC東京から見えたもの】

後藤健生/Takeo GOTO


FC東京戦での上田は確かに怖さを醸し出していた 撮影:原悦生(SONY α9Ⅱ使用)

 今、日本代表を取り巻く環境は芳しいものではない。だが、代表チームとは突然急成長するものではなく、サッカーのある日々が底上げを果たしていくものだ。サッカージャーナリスト・後藤健生は、10月23日のJ1第33節、FC東京と鹿島アントラーズの対戦から未来を拓く鍵を見出した。

■CF最大の怖さとは

 上田綺世は、昨シーズンの終盤戦に何本か素晴らしいゴールを決めていた。最も印象的だったのは、日産スタジアムでの横浜F・マリノス戦で後方からのパスを空中でコントロールして、その落ち際を叩いたボレーシュートだった。

 それで、僕は延期された東京オリンピックも開かれる2021年には上田が“大化け”するのではないかと期待していたのである。

 だが、時折素晴らしいシュートも決めてはいたものの、上田が急成長したという印象はなかったし、オリンピックで開幕前に故障したこともあって、上田はオリンピックでも影の存在となってしまった。

 しかし、第33節のFC東京戦での上田は、得点シーン以外でもCFとして一皮むけたプレーをしていた。

 たとえば、動き過ぎないこと。

 つまり、ゴールを決めることを主任務とするCFとして、我慢して相手ゴールに近い位置で動かないことを覚えたように見えたのだ。

 現代サッカーにおいてFWというのは、ただ攻撃さえできればいいという存在ではなくなった。前線からプレスをかけて相手のパスコースを限定するなど、守備の仕事もしっかりとこなさなければならない。

 それはそうなのだが、彼らにとっての最大の任務は「点を取ること」である。シュートのうまいFWにゴール前に張っていられるのは、相手チームにとって怖いことだ。

 ところが、真面目な日本のFWの多くは、守備をするために、あるいは数多くボールに触るために、ついつい中盤まで下りてきてしまうのだ。

 もちろん、そういう運動量のあるCFや、前線で守備に体を張るCFもいていい。だが、相手守備陣にとってやはり一番怖いのはゴール前で常に得点を狙っているCFだろう。

■存在感を放った2つのプレー

 FC東京戦の上田は、けっして無意味に中盤に下がってしまうことがなかった。ボールが来なくても、あるいは相手にスペースを消されていても、我慢して絶えずゴールを狙える位置に立ち続けていた。

 その分、シャドーストライカーとして起用された土居がスペースを見つけては走り込んでパスを引き出す役割を追った。不動の上田と周辺を動き回る土居のコンビネーションも良かった。

 公式記録によれば、この日の鹿島はシュートを13本放っている。そして、CFの上田のシュートは4本(前半2本、後半2本)だった。CFが最多のシュート数を記録するのは当然と言えば当然なのだが、上田が絶えずシュートを狙い続けた結果の数字だった(見逃してはいけないのは、4本のシュートすべてが得点の可能性のある有効なシュートだったことだ)。

 前線に張った上田は、シュートをする以外にもターゲットとなってポストプレーをすることでもチームに大きく貢献していた。

 前半の18分には上田はゴール前左サイドで短いが鋭い動きで相手ペナルティエリア内に走り込んで、ディエゴ・ピトゥカからのパスを引き出し、これを中央に折り返したプレーがあった(土居が正面からシュートしたが、FC東京のGKの児玉剛がよく防いだ)。

 また、23分には今度は右サイドの深い位置で常本佳吾の縦パスを受けて、ここでポイントを作って上がってきた常本に戻し、常本がクロスを入れた場面もあった。

 上田の2つのプレーは、動き出しのタイミングを図って相手のマークをうまくはずしたプレーだった。

 ちなみに、前半の2本のシュート(12分、37分)も同様にゴール前でうまいタイミングで抜け出してパスをもらって、ワンタッチで引っ掛けたシュートだった。後半に入っても55分に同じように瞬間的な抜け出しでフリーになって、ファン・アラーノのパスを引き出してシュートを撃っている(前半の2本はGKの児玉剛に防がれ、55分のシュートはわずかに枠をとらえられなかった)。

■2つの「良さ」が重なって生まれた得点

 そこで、65分の得点シーンをもう一度振り返ってみよう。

 まず、上田が自陣でファン・アラーノからのパスを受けて、ワンタッチでシンプルにレオ・シルバに戻したのは、前半から見せていたポストプレーとまったく同じだった(ただし、そのポイントが相手陣内だった)。

 そして、その後も足を止めずに前線まで走るのだが、特筆すべきはゴール前に入っていくタイミングの取り方のうまさだった。一気に全速力で、戻る相手のDFと並走して走るのではなく、右サイドでパスが回っているのをよく見ながらタイミングを調整し、相手のDFより一歩遅れて相手との距離を保ちながらゴール前まで進出したことによって、右の土居からのクロスを受けた瞬間にすぐにシュートを撃てるだけのスペースが生まれていた。

 前半から何度かシュート場面やポストプレーを行った場面を見ても分かるように、上田は絶妙のタイミングで動き出すことによって相手DFのマークをはがすことに成功していたのだ。

 つまり、65分の得点はこの日の上田綺世の良さ、つまりワンタッチでのシンプルなポストプレーと、ゴール前に入り込むタイミングの良さで相手のマークをはずすプレーが2つ重なって生まれたゴールだったのだ。もちろん、最後のフィニッシュの場面でのシュートの上手さと落ち着きも重要だ。

■【動画】オフ・ザ・ボールの動きに注目! 上田綺世の成長を示すFC東京戦のゴール


アントラーズを心から愛する背番号7、ファン アラーノはこの大一番で真価を発揮してくれるはずだ

ファン・アラーノをピックアップするFreaks+である。
ファン・アラーノがサッカー選手としてどのように成長してきたかが伝わってくる。
こうした背景が、真面目ながら突拍子もないプレーを魅せる面白いフットボーラー誕生の秘密なのであろう。
テクニカルで負けず嫌い、それが鹿島でのプレーによく表れておる。
ファン・アラーノの躍動を楽しみにスタジアムに向かう。
活躍が楽しみである。

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PICK UP PLAYER



 ファン アラーノのキャリアは、実にブラジル人らしいエピソードから始まる。

「初めて両親からもらったプレゼントがボールだった。父と母が、僕をフットボールの道へと自然と導いてくれた」

 小さいころから活発で、丸みを帯びたものがあれば何でも蹴り飛ばして遊んでいたという。「ほぼフットボールしかしなかった」という毎日を送るなか、5歳のころに近所の友人に誘われる形でテハソというフットサルチームに参加した。

「そのころから本格的にフットボールの練習に取り組むようになった。ただ、幼少期の僕は、練習中もストリートで友達とボールを蹴るときも、心の中にあったのは『楽しい』という気持ちだけ。もちろん、プロになった今も楽しいけれど、当日はとにかく楽しくて夢中になった」



 フットサルは12歳まで続け、12歳から13歳にかけての約半年間は、日本でいう地元の少年団に所属しながら、次のステップとなるチームのテストを受けた。そして、合格したのがトリエステのセレクションだった。受験者250名のうち、加入を許されたのはわずか2名のみ。狭き門を実力で潜り抜けた。

 トリエステへの加入で彼の生活は一変した。朝5時半に起きて、6時のバスに乗り、8時ごろに練習場に到着するという毎日だ。そして、練習後は再びバスに乗り、15時ごろに帰宅。夕方から学校へ行って授業を受けたため、寝る時間も日常的に遅くなった。当時を振り返り、アラーノはこう語る。

「朝、目覚めたときに『今日の練習は休もうかな..』と思うことは何度もあった。でも、そのたびに自問自答して、最終的には『自分が好きで始めたことなのだから、常に全力でやり続けよう』という気持ちが勝った」



 トリエステの一員として研鑽を積むこと約2年。パラナ州選手権の試合直後に、見知らぬ男が歩み寄ってきた。ブラジルのビッグクラブの一つ、SCインテルナシオナルのスカウトだった。

「人生は偶然がつきものというか、本当に面白いことが起こる。当初、そのスカウトは、別の若手選手をチェックするために試合会場に来ていたみたい。だけど、その試合での僕のプレーを見て気に入ってくれて、SCインテルナシオナルのアカデミーのセレクションを受けてみないかと声をかけてくれた」

 セレクションの結果は見事合格。実家から通える距離にトレーニング場がなかったため、一人暮らしの必要があったが、人生初の一人暮らしの不安よりも、「世界的に有名なビッグクラブに足を踏み入れられる興奮。そして、『プロになる』という自分の夢に向かって、真剣に取り組むことのできる環境を手に入れられた喜び。『夢に通じる道が開かれた』という気持ち」の方が大きかった。迷うことはなくアカデミーへの加入を決めた。



 そこからアラーノは、U-15、U-17、U-20と昇格し、着実に「夢に通じる道」を駆け上がった。U-20在籍時の2017年には、ついに念願のトップチームデビューも果たす。

 ただ、幼い頃からの夢を叶えても、満足することはなかった。トレーニングに真面目に取り組み、徹底した自己管理を続けた。

「非常に高い技術や特別な才能を持っていながら、他の要素でつまづき、プロになれなかった選手を何人も見てきた。約束事や規律を守れない。集中力に欠けている。目的が曖昧になっている。彼らを反面教師に、自分の長所を取り入れながら、より細かな戦術を極めていく。たとえプロになっても、自分の基本的な考え方は同じで、だからこそ常に上の目標に向かって全力で取り組むことができたのだと思う」



 2019年には出場機会を求め、コリチーバへの期限付き移籍を決めた。コリチーバでは、プロ選手になって以来、初めて主力として1シーズンを戦い抜く。この活躍が評価され、アントラーズへの移籍も実現した。

「目標へ辿り着くまでの過程で、いかに努力してきたかという部分が大事だと思う。自分自身がやるべきことコツコツと続けていれば、突然ビッグチャンスが訪れたときにも、しっかりと自分の実力や才能を発揮することができる」

 自らのやるべきことを着実にこなしてきた自負がある。だから、人生の分岐点となるような大舞台では、必ず結果を残してこれた。それはきっとこれからも変わらないだろう。



「アントラーズは本当にすばらしいクラブだと日々実感している。チームメートやスタッフはもちろん、各セクションで働いている人々も、とてもすてきな人間性を持っている。それを感じるたびに『できるだけ、アントラーズにいたい』という気持ちになる。そのためにも、僕自身はさらなる努力が必要だし、しっかりと結果を残すことが求められる。特に今シーズンはクラブ創設30周年という節目の年。アントラーズの一員として誇りを持ち、日々の練習に誠心誠意取り組みながら、クラブに必ずタイトルをもたらしたい」

 アントラーズを心から愛する背番号7。ファン アラーノはこの大一番で真価を発揮してくれるはずだ。

鹿島アントラーズFC、最新鋭のクラブカラー

アントラーズならではのDX事業について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
「鹿ライブ」でのギフティング(投げ銭)によるマネタイズ化、「Readyfor」でのふるさと納税型クラウドファンディングなど、他のJクラブとは一戦を苦しておることがわかる。
社内も最新鋭化されており、決済その他のスピード化が進んでおるとのこと。
そしてその最新鋭化は周囲のホームタウンへも還元されておる。
メルカリとともに鹿島アントラーズFCは先端を進み、そしてそれが地域活性化に繋がる。
素晴らしい循環である。

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©KASHIMA ANTLERS

アントラーズならではのDX事業とは。「新たなマネタイズ施策導入から見えたクラブカラー」【未来へのキセキ-EPISODE 24】

鹿島アントラーズ2021年10月24日

 フットボール観戦を家でしかできない。2020年に新型コロナウイルス感染症が世界中で拡大し、鹿島アントラーズは、これまで想像したことのない現実に直面した。それでも何か方法はないかと模索し、歩みを止めなかった。

 挑戦を続けることで突き進んできたクラブの歴史は、コロナ禍でも何ら変わりなかった。たどり着いたのが、「鹿ライブ」でのギフティング(投げ銭)によるマネタイズ化だった。

 2020年5月16日、ファン・サポーターと現役選手、OBが一緒に過去のアーカイブ試合映像観戦するオンラインライブイベントを「鹿ライブ」と題して開催。過去の試合配信・放送に合わせて、チームOBたちが試合を見ながらWebアプリ上で当時の思いを語り、ギフティングを通じてクラブ活動の支援を募った。

 これまでなかったデジタルの取り組みで、事業における選択肢を増やすことにつなげた。新型コロナウイルス感染症拡大により、計画していたことがすべてストップ。IT部分しか進められない状況となり、もとの計画を前倒しした背景もあった。

 2021年4月にはアントラーズ公式アプリがリリースされ、通知機能を用いたこまめな情報発信を実現。公式アプリ限定配信のインタビュー動画や、ファンクラブ会員は会報誌「FREAKS」の電子書籍が閲覧できる機能も有する。「鹿ライブ」は現在も継続的に実施し、さらに日本初のクラウドファンディングサービス「Readyfor」でのふるさと納税型クラウドファンディングなど、新たなマネタイズ施策も導入。アントラーズは“今”を駆け抜けている。


©KASHIMA ANTLERS

 このような最先端技術を導入した利便性の向上や新たな価値の創出は、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」と呼ばれる。アントラーズではメルカリが運営権を取得した2019年からその動きが加速し、前出のような顧客体験に加えて、社内においてもデジタル技術による業務改善が推し進められている。社員同士のコミュニケーションや情報共有を円滑にするためのビジネスチャットツールや、会計システムリプレイス・電子帳票保存法対応やクラウドサイン(電子署名サービス)の導入がその実例となる。

 「これめちゃくちゃ楽だね!」。クラブスタッフが驚嘆の声を上げた。
 クラブで最初にデジタルで凛義を提出したのが、60代のスタッフだった。「その一言が大きかった」と、社内ツールのデジタル化を担当した経営戦略チームの金子有輔は振り返る。

「これまでのコミュニケーションをアナログからデジタルに移行することを目指すなか、〝まだ紙でやっているの?〟という感覚を上の世代から感じてもらったことで、周りへの伝わり方が変わったように思います。アントラーズのスタッフみんなの新しいツールに対する吸収力が半端なく速かった。もともとあったスタッフ間の信頼ある人間関係のなかで、突然ツールが入っても違和感はなく、特にチャット文化やワークフローシステム導入は半年かかると思っていたものが、1、2カ月で全体に浸透しました。そこは大きな驚きでした」

 そのなかで、アントラーズはDXを活用させた施策をクラブ内にとどめず、パートナー企業やホームタウンにも波及させた。茨城県つくば市に本社を構えるオフィシャルパートナーの関彰商事とタッグを組み、2020年から県内の企業や自治体に向けた共同事業を開始。それまで進めてきたクラブのDXノウハウと、関彰商事の豊富な商材と手厚いサポート体制を駆使して、それらの組織を支援する試みだ。

「パートナー企業や自治体の方々から、DXを活用したアントラーズの変革に関する問い合わせや講義の依頼が多くありました。人がいない、どこから手を付けていいのかわからない、お金がかかるのが不安など、みんな同じ悩みを抱えていることがわかり、手助けできたらいいな、という思いからこの事業が始まりました」(金子)


2020年8月に関彰商事と共同開催したAntlers Business Forumで鹿島アントラーズの業務DX化事例紹介を行う金子有輔氏 ©KASHIMA ANTLERS

 事業の最大の売りとなるのは、「実行力のあるDX」。アントラーズが培ったノウハウやIT導入支援力をベースに、請け負った事業者のDXを着実に実行することを目標にする。全社視点による最適なDX化、組織や業務に合わせた支援、最適な投資の実現の観点から、それぞれのクライアントの経営・事業課題を解決している。

 単なるシステム導入を目的とするのではない。「都内などの都市部ではある程度IT化が進み、DXの土壌があるが、地方はまだその前の段階だったり、ITを導入したけれど活用するまでには至っていないことが多かった」(金子)という実情を踏まえ、業務の効率化と生産性の向上を念頭に置いたDX支援を行っている。

 実績として、ホームタウンの鹿嶋市役所でDXに関する各種相談や電子決裁システムの現状分析、改善提案のコンサルティングを行ったり、不動産会社、イベント企画運営会社の社内IT化支援(コミュニケーションツールの導入や、会計システムリプレイス支援等)などのコンサルティングを務めるようになった。

 クライアントへの綿密なヒアリングから始まり、それぞれの課題を把握して解決に向けたDX方針を策定、そして業務設計やシステム導入などからDX化に向けた具体的な施策を実行し、それらの運用の定着化も支援してDX効果の最大化を図る。これらのステップを踏み、ホームタウンを中心とする県域でのDX化を促している。

「クラブの収益増というよりは、地域の企業の業績が上がったり、行政として今後の人口増加につなげてアントラーズを応援する人を増やすことを重視しています。それが結果的に回り回って、クラブのメリットにつながる。地域が盛り上がってこそ、クラブも大きくなっていく。アントラーズらしい取り組みで、しっかりコンサルティングを提供していきたいと思っています」(金子)

 また、今年5月には小泉文明社長の父親の出身地でもあるホームタウン行方市、そして株式会社メルカリとともに「行方市の地方創生事業に関する包括連携協定」を締結した。鹿嶋市とはすでに昨年2月に同協定を結んでおり、地域の課題解決や発展を目的としたさまざまな施策に着手し、DX技術の活用によって創出される成果が期待されている。

 アントラーズが産声を上げてから30年、科学や技術の発展に加え、最近では新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、人々の生活様式は急激な変化を見せている。移り変わる時代のなかで、クラブが中心となり、この先の未来もファン・サポーター、そして地域をリードしていく存在となる。フットボールを通じた新たな価値を創出するために、これからもアントラーズは挑戦の歩みを続ける。


行方市との包括連携協定における会見時の小泉文明社長と鈴木周也行方市市長 ©KASHIMA ANTLERS

希望をつなぐ背番号8の黒子の働きとは?

FC東京戦を取材したフットボールチャンネルの元川女史である。
土居聖真にスポットを当てる。
元川女史は"黒子"と評しておるが、結果的に前半の二つのチャンスを決めなかったことが影の存在にさせてしまったとも言い換えられる。
本来ならば主役を演じられる才能の持ち主であることは疑いの余地はない。
逸したシーンもあの位置にきちんといること自体が重要なのである。
今後も多くのチャンスに絡むアタッカーとしてチームに貢献してくれよう。
聖真と共に勝利を。
ワクワクさせる選手である。

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鹿島アントラーズは「キレイなサッカーをしてもしょうがない」。希望をつなぐ背番号8の黒子の働きとは?【コラム】

2021年10月24日(Sun)9時40分配信

text by 元川悦子 photo Getty Images

明治安田生命J1リーグ第33節、FC東京対鹿島アントラーズが23日に行われ、1-2で鹿島が勝利した。鹿島にとってAFCチャンピオンズリーグへの道が開かれる3位以内への道のりは厳しいが、希望をつなぐ勝利となった。鹿島の前線で身体を張る土居聖真は、黒子の働きでチームに貢献している。(取材・文:元川悦子)

「勝てない鹿島はいらない」


【写真:Getty Images】

 常勝軍団・鹿島アントラーズにとって2021年はクラブ創設30周年という記念すべきシーズン。今季開幕前は「タイトル獲得」を大目標に掲げていた。

 しかしながら、物事はシナリオ通りには進まなかった。開幕から足踏み状態を強いられ、4月にザーゴ前監督解任という一大事が起きる。後を継いだレジェンド・相馬直樹監督が素早く立て直したかと思われたが、川崎フロンターレに引き離され、早々とJ1優勝の目がなくなった。

 YBCルヴァンカップも準々決勝で名古屋グランパスに破れ、残っているのは天皇杯だけ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内のJ1・3位以内も厳しくなりつつあり、クラブ全体が焦燥感を募らせている。

 こうした苦境にサポーターも苛立ちを隠せず、苦杯を喫した10月2日の前節・横浜FC戦後には「勝てない鹿島はいらない」という横断幕も掲示された。相馬監督らは厳しい現実をひしひしと受け止め、23日のFC東京戦まで3週間がかりで入念な準備を進めてきた。

「何が何でも勝つっていうことをやろう」と指揮官は選手を鼓舞し、この重要な一戦に挑んできた。

 FC東京も今季無冠が決まったとはいえ、長友佑都を筆頭に能力の高い選手が揃う集団。相馬監督は相手の出方を見つつ、シンプルに長いボールを多用する作戦を採った。前半18分には相手が攻め込んだ隙を逃さず、素早い逆襲に打って出る。ディエゴ・ピトゥカが持ち込んで上田綺世につなげ、ラストパスがゴール前の土居聖真へ。背番号8の左足シュートはGK児玉剛に阻まれたものの、効果的なシーンだった。

してやったりの先制ゴール

 土居は37分にも決定機に絡む。ファン・アラーノが出したパスに反応した上田綺世がシュートを放った瞬間、鋭い飛び出しを見せ、ゴール前に詰めていたのだ。が、ここでも中村拓海に寄せられ、コントロールしきれなかった。鹿島生え抜きの29歳のアタッカーは悔しさを募らせたことだろう。

 こうしたトライが前半アディショナルタイムの先制点につながる。右サイドの遠目の位置からディエゴ・ピトゥカが蹴ったFKにヘッドで合わせたのはアルトゥール・カイキ。「この2週間トレーニングで繰り返しやってきた形」とブラジル人FWはしてやったりのゴールで鹿島に1点をもたらしたのだ。

 こうなるとFC東京もギアを上げないわけにはいかなくなる。中村と長友の両サイドバックは仕掛ける回数が増え、アダイウトンが前線に出ていくシーンも目立ち始める。そんな相手にダメ押しの一発をお見舞いしたのが上田綺世だった。

 後半20分。相手からボールを奪い、ファン・アラーノ、上田、レオ・シルバとパスがつながる。右サイドを上がったファン・アラーノが再びパスを受け、前方に抜け出した土居に展開。背番号8は巧みなドリブルでジョアン・オマリの寄せをブロックしながらマイナスのクロスを入れた。ここに走り込んだのが背番号18。上田の右足シュートは青木拓矢にブロックされたものの、すぐさま左足を一閃。ゴールに流し込んだ。

 今季13点目を奪ったエースFWは嬉しそうに、次のようにコメントした。

チャンスを生む黒子の働きをしていたのは…

「僕はちょっと遅れてたんですけど、ファーにカイキが入ってくれたので、マイナスが空いた。右足で一発で決められれば一番よかったけど、いいところにこぼれたんで決めきれました」

 この後、FC東京の渡邊凌磨に1点を返され、2-1にはなったものの、上田の一撃が決め手となり、鹿島は2試合ぶりに勝利。ACL圏内に何とか希望をつなぐことができた。

 この一戦で特筆すべきなのは、決勝ゴールをアシストした土居の黒子の働きだろう。前半から彼と上田は繰り返し得点機を演出していたが、2人がいい距離感で前線をかき回したからこそ、FC東京守備陣に綻びが生まれたと言っていい。

「横浜FC戦からの準備期間に特に何かを詰めたということはないですけど、お互いの特徴を理解しているからこそ、息の合った部分を出せた。僕が推進力を持って背後に出るところを聖真君が生かしてくれた。前半、聖真君が外したシーンも、僕が縦に行くことを分かっていた。そういう動きをうまく利用してくれたと思います」と上田も背番号8との関係性に手ごたえをつかんでいる様子だ。

 今季の土居はリーグ全33試合出場のGK沖悠哉に次ぐJ1・31試合出場。ゴールは5点と上田や荒木遼太郎よりは少ないものの、神出鬼没な動きで敵を大いにかく乱している。この日も一瞬の飛び出しでゴール前に侵入するプレーで複数のチャンスを作っていた。

「聖真のいいプレスから決定的なスルーパスも出せた」とカイキも話していたが、彼自身の献身性とハードワークも今のチームには不可欠な要素に違いない。

 加えて言うと、彼はアカデミー出身で、生え抜きの年長者。小笠原満男、内田篤人といったレジェンドたちとともに戦い、強い時代を経験した数少ない存在だけに「常勝軍団の伝統を守らなければいけない」という意識は誰よりも強いはずだ。

「キレイなサッカーをしていてもしょうがない」

 2020年8月の内田の引退試合の際にも「篤人さんも先輩たちの背中を見て育って、それを表現して鹿島に還元してくれていたと思いますし、本当に僕もずっと身近で肌で感じて、行動や言動、すごく心に響く言葉をたくさん見たり聞いたりしてきました。鹿島の先輩たちの姿というのは受け継がれていると思います」としみじみと語っていた。

 偉大なレジェンドからクラブの未来を託された人間が前節・横浜FC戦後に掲示されたサポーターの横断幕を間に当たりにしたら、危機感を覚えないわけがない。

「それが素直なサポーターの感情。変えられるのは僕ら選手。まずは自分たちが勝たないといけない。どんなにキレイなサッカーをしていてもしょうがない」。上田は全員の思いを代弁していたが、土居はそれをピッチで体現しようとゴールに突き進んでいた。

 飽くなき闘争心と勝利への渇望がFC東京撃破という形で結実したのは朗報だ。が、彼らには重要な戦いが残されている。27日には今季唯一、残されたタイトル・天皇杯のかかった川崎戦が控えているし、J1の3位以内を巡るリーグ終盤5戦もある。24日に第33節が行われる3位・ヴィッセル神戸、5位・名古屋グランパスに比べると鹿島の置かれた状況は厳しいが、かすかな可能性を信じて勝ち星を積み重ねていくしかない。

 昨季も最終節でセレッソ大阪に勝てず、ACL出場を逃している。その苦い経験を年長者の土居は忘れてはいないはず。だからこそ、前線のリーダーとして若手や外国籍選手たちをけん引しなければならない。

 背番号8の本当の戦いはここからだ。

(取材・文:元川悦子)

サッカーダイジェスト FC東京戦寸評

サッカーダイジェストの後藤氏によるFC東京戦の寸評である。
快勝に全員に良い評価が与えられた。
納得と言えよう。
前半は戦術的にロングボール多用にて凌ぎきり、先制した後半のチャンス数はピカイチであった。
MOMはカイキ。
これも納得である。
取った時間帯もゴール以外の献身性も良かった。
本領発揮である。
そして相馬監督への寸評、「長いボールを蹴って競り合いの展開に持ち込み、あるいは自陣で相手攻撃陣を食い止めつつ試合を進め、不利な状態を作らなかった。セットプレーで先制し、カウンターで加点。攻撃陣の組み換えも含め、勝つためのすべを徹底して結果を手に入れた」がこの試合の意図と結果を物語っておる。
FC東京の長谷川健太監督のやりたいことを完全に見切り対応しきった。
采配の勝利と言い切れる。
追加点が取れなかったことは残念であったが、そこは指揮官にはどうにもならぬところ。
この勢いを天皇杯に繋げたい。
相馬監督とタイトルを。
重要である。

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【J1採点&寸評】FC東京1-2鹿島|MOMは先制点を挙げたA・カイキ。一矢報いた渡邊凌は及第点の評価

後藤勝
2021年10月23日

鹿島――D・ピトゥカはチームの心臓という印象


【警告】FC東京=児玉(90分)、J・オマリ(90+2分) 鹿島=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】アルトゥール・カイキ(鹿島)


[J1第33節]FC東京1-2鹿島/10月23日/味の素スタジアム

【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
アダイウトンら個の力を活かしたFC東京の攻撃は、強調したグループの守備で防ぎ、丁寧に試合を進めてチャンスを待った。ACL出場権を得られる3位以内を目指すには負けられない一戦を、最後はエースの一撃でモノにした。

【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 6
9分にイージーミスでピンチを招きかけたが、直後の青木のシュートは阻止。盛んに最終ラインの背後を衝いてくる永井や髙萩にも動じなかった。1失点はやむなし。

DF
32 常本佳吾 6
大外を走るアダイウトンには無理に1対1で勝とうとせず冷静に対応。並走で動きを制限するなどして、刈り取りはCB陣に任せ、終始落ち着いた守備が出来ていた。攻撃参加時のクロスも悪くない。

DF
33 関川郁万 6
永井、アダイウトンといった高速FW陣には落ち着いて対応。ただ失点の場面ではCB陣のうち1枚は永井とコースを見るのではなく、アダイウトンか渡邊凌のシュートを妨ぎたかった。

DF
28 町田浩樹 6
関川をフォローしながらラインをコントロール。フィードを送りゲームを下支えする役割を果たした。失点場面は町田からの声掛けで周囲を動かしたかったところ。

DF
2 安西幸輝 6
攻撃面ではインパクトを残せなかったものの、最終ラインの一員として勝利に貢献。中村拓など相手の右サイドを掴まえられればさらに良かった。

MF
20 三竿健斗 6.5(HT OUT)
落ち着いた読みでインターセプトするなど悪い出来ではなかったが、前半45分間のみの出場で交代。アクシデントによるものか。

MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 6.5
FKで先制点をアシスト。2列目からドリブルで持ち上がり攻撃を牽引し、守備でも良いプレッシャーを見せてチームの心臓という印象を強くした。実に頼もしい。

鹿島――豪快なシュートをネットに突き刺した上田


リードを守り切り、敵地でFC東京を2-1で下した鹿島。27日の天皇杯準々決勝の川崎戦に向け、弾みがつく勝利を手にした。(C)SOCCER DIGEST

MF
7 ファン・アラーノ 6.5(83分OUT)
先制点を決めたA・カイキとは流れの中でもパスがつながり、攻撃ユニット全体で点を獲りに行こうとする意思がうかがえた。

MAN OF THE MATCH
MF
17 アルトゥール・カイキ 6.5(76分OUT)
先制ゴールを決めたほか、57分のカウンターではJ・アラーノに決定的なパスを送った。「2週間の取り組みが実った」と語る試合後会見での嬉しそうな表情が手応えを物語っていた。

FW
8 土居聖真 6.5(76分OUT)
18分と37分にあった前半2度のシュートチャンスを決められなかったが、2点目のアシストで面目躍如。J・オマリをしっかりと抑えて的確なクロスを送った。ゴールへの執念がなした場面だった。

FW
18 上田綺世 6.5
20分のシュートはジャストミートせず、55分のシュートは右サイドネット。しかし65分、1度は撃ち損じながらもストライカーらしい豪快なシュートをネットに突き刺した。サポーターの不満も承知して現状を変えようとする意欲の表われか。


途中出場
MF
4 レオ・シルバ 6(HT IN)
ズバッと要所を衝くパスや強烈なミドルシュートはさすが。交代直後から積極的な雰囲気を作った。中盤から前にブラジル籍選手が多いなかで連係も良かった。

MF
13 荒木遼太郎 ―(76分IN)
80分、83分と二度あったチャンスのうち、どちらかを決めておきたかったが、悪くない出来。自分たちがボールを持ち相手陣内に食い込むための尖兵の役目を果たし、結果として攻め込まれる時間を減らした。キープ力が冴えていた。

MF
11 和泉竜司 ―(76分IN)
80分のカウンターの場面ではドリブルでチャンスを作り、ラストパスを荒木に供給。アシストがついていたかもしれない場面だった。

FW
19 染野唯月 ―(83分IN)
J・アラーノとの交代で出場。終盤、相手が攻勢に出るなかで自分たちの矢印を前に向ける役割だが、もう少し自身でボールに絡みたかった。

監督
相馬直樹 6.5
長いボールを蹴って競り合いの展開に持ち込み、あるいは自陣で相手攻撃陣を食い止めつつ試合を進め、不利な状態を作らなかった。セットプレーで先制し、カウンターで加点。攻撃陣の組み換えも含め、勝つためのすべを徹底して結果を手に入れた。 

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●後藤 勝(フリーライター)

FC東京戦コメント

「お互いに勝利を意識し、ゴール、相手の背後を積極的に狙うようなスピーディーな展開、球際の激しいゲームとなった。その中で、いい状態でボールを奪ったチームが攻撃の形を作っていくことができるという流れだった」と試合を振り返る指揮官である。
前半のロングボール多用は相手に合わせる意味もあってのプランだったように思う。
その時間帯にセットプレーから先制点を得たのは大きな結果を引き寄せたと言えよう。
逆に、カウンター狙い一辺倒のFC東京に対して繋ぐサッカーでミスが起これば、相手のプランに陥るところであった。
戦術的勝負に勝った試合とも言い換えられる。
それは「われわれにとってはどうしても勝利が必要なゲーム」という言葉に表れる。
キレイに勝とう、良いサッカーをすることを一旦は排除して、勝つための最善手を打ったことが伝わる。
そして先制ゴールを奪ったアルトゥール・カイキは、「今後も継続してやっていくことが大事だと思う」と勝利について語る。
ブレず続ける。
これが肝要なところ。
そして追加点の上田綺世は、「次の試合、次のシーズンにつながる試合にしようとチームで団結できた。より上の順位を目指して頑張りたい」という強い気持ちを言葉にしておる。
相馬監督の勝利への打ち筋を体現し、結果を残した。
シーズンも残りわずか、結束して勝利を積み重ねる。
チームを信頼しておる。

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2021明治安田生命J1リーグ 第33節

鹿島アントラーズ:相馬 直樹
たくさんのファン・サポーターの皆さんが味の素スタジアムまで駆けつけてくださった。前節は情けないゲームで悔しい思いをさせてしまった。それでも、われわれを信じて今日もともに戦ってくださったことに感謝したい。皆さんのエネルギーが今日の勝利につながったと思う。

お互いに勝利を意識し、ゴール、相手の背後を積極的に狙うようなスピーディーな展開、球際の激しいゲームとなった。その中で、いい状態でボールを奪ったチームが攻撃の形を作っていくことができるという流れだった。

風があった中で、いやなところにボールを送られる場面もあったが、逆に風に乗せて素早く攻め込むこともできた。前半のいい時間に得点を取ることができた。セットプレーだったが、われわれにとって非常に良い時間帯でのゴールだった。後半は、守りに行くのではなく、もう一度ゴールを取りにいった。攻め込まれる時間帯もあったが、守り抜いてカウンターからいい形で追加点を奪うことができた。

選手たちが「勝ちたい」という気持ちを表現してくれたし、チームが一つになっていたと感じる。今後につながるゲームとなった。次は天皇杯がある。そこに向けて再びいい準備をしていきたい。

Q.前半はロングボールが多かった。狙い通りの形だった?

A.FC東京が前線からボールを奪いに来ることは予想ができていた。前線から圧力がかかっていたので、後方でパスをつなぐというよりも、自分たちが前でボールを収めてゲームを作っていきたいという思いがあった。




【アルトゥール カイキ】
(ゴールの場面は)ピトゥカから良いボールがきた。そのボールに対して、うまくニアサイドへ入り込むことができたことが先制点につながったと思う。3週間の準備期間で積み重ねてきたことが良い結果へとつながった。チームにとって非常に大きな勝利となった。今後も勝利を継続していくことが大事になる。

【上田 綺世】
ゴールの場面は、1発で決めきることができれば良かったが、また自分の前にボールがこぼれてきたので、あとは決めるだけだった。カウンターからの攻撃では、前への推進力を持ってみんながプレーできていた。

明治安田生命J1リーグ 第33節
2021年10月23日(土)14:03KO
味の素スタジアム


[ 相馬 直樹監督 ]

まず、たくさんのサポーターの皆さんに駆けつけていただきました。前節、横浜FCさんとのゲームでは皆さんに悔しい思いをさせてしまった。われわれとしては少し情けない試合をしてしまいました。われわれを信じて一緒に戦ってくれたことに感謝したいと思います。そのエネルギーがわれわれの今日の勝利につながったんじゃないかと思います。

お互いに勝ちというものを意識した、ゴール、背後というところを狙うような、縦のスピーディーな展開、そして球際の激しいゲームになったと思います。その中で良い状態でボールを拾ったほうが前向きの攻撃の形を作れる。そういった流れだったかなと思っています。風が非常に強く、前半はわれわれが風上、後半は風下という形で、前半は背後に落とされるイヤなボールもありました。ただ、われわれが風に乗って素早く攻め込むこともできました。前半の良い時間帯で点が取れたこと。勇気をもらえるゴールだったと思います。時間帯を含めてすごく良かったと思います。

後半、それによって守りに入るのではなく、もう一度取りにいく。東京さんのパワー、追いつく、ひっくり返すというエネルギーが非常に高かったんですが、それを少し乗り越えられたときにわれわれのカウンター、良い形で追加点を奪うことができました。1つ追いつかれずに終われれば良かったし、3点目を取れるチャンスがあったので、そういうところで取れれば「またもう1つ」というところはありました。ただ、本当に選手たちが勝ちたいという気持ちを表現してくれたと思いますし、選手一人ひとりがチームの手をつないで1つになった、そういうゲームだったと思います。準備の中でもそういった部分を感じ取れたので、それをしっかり表現できて、しっかり勝ちにつなげられた。本当に今後につなげられるゲームになったかなと思います。次は天皇杯になりますが、そこに向けて良い準備を進めていきたいなというふうに思います。

--前半、鹿島にしては珍しくロングボールの連発だったと思います。試合の狙いから言って、当然の流れだったとお考えでしょうか?
FC東京さんが前からボールを奪いにくることは、ここ最近の戦い方からある程度想像できていたことだった、というのが1つあります。もう1つは、もう一度自分たちの重心を前におきたいと考えたときに、ボールが後ろにあるよりも、前に運べるような展開を作りたかった。その中で圧力が掛かっているぶん、間でつなぐ、しっかりと下でつないでいくことよりも、目的としては前にポイントを作りたい。そういった中で戦うという部分を意識したときに、どこかでつなぐという展開の中で、それで相手を上回り切れればいいですけど、キレイにというか、かっこよくなど、どうしてもそっちが優先してしまう。今日は、われわれにとってはどうしても勝利が必要なゲーム。そういう中で、立ち上がりはああいう形で前に重心を持っていった形になるかと思います。

明治安田生命J1リーグ 第33節
2021年10月23日(土)14:03KO
味の素スタジアム


アルトゥール カイキ - ARTHUR CAIKE
MF 17
アルトゥール カイキ
ARTHUR CAIKE

--ゴールについて振り返ってください。
この2週間、トレーニングする期間があった中で、繰り返しやってきたものが形に表れたと思います。ゴールに向かうインスイングのボールを(ファン)アラーノ選手と(ディエゴ)ピトゥカ選手が練習してきた中で、ピトゥカ選手から良いボールが上がってきた。自分もタイミングよく入り込むことができたと思うので、ゴールにつながったんじゃないかと思います。

--ファン アラーノ選手とポジションを入れ替えながらFC東京のサイドをよく抑えていた。そのあたりも練習で取り組んでいたのでしょうか?
ディフェンスに入る前のプレーで、逆サイドまで展開して自分が関わる形は試合の中で起こり得る。それは僕だけじゃなくほかの選手も、何をやらないといけないかをみんな理解している。例えば、土居(聖真)選手は中でプレーしていたんですけど、サイドに流れる機会があれば、自分たちは暗黙の了解でポジションを入れ替えるということをやっていた。そういう意味では、チーム一丸となってトレーニングしたことが形となって表れたと思います。

--この勝利はどんな意味がありますか?
この2週間、トレーニングを積む期間があって、良い形で結果につながりましたし、この試合もほかの試合同様に、積み重ねていく試合の1つだと思います。チームとして上位3位以内に入るという目標を掲げている中で、大きな1勝だと思います。今後もこれを継続していくことが大事だと思いますし、ピッチ内で助け合って形にしていく作業を継続していくことが大事だと思います。

上田 綺世 - Ayase UEDA
FW 18
上田 綺世
Ayase UEDA

--得点の場面を振り返ってください。
カウンターでみんな力強く前に出ることができていました。僕はちょっと遅れていたんですけど、(アルトゥール)カイキがファーに入ってくれたので、マイナスが空きました。一発で決められれば良かったんですけど、そのあとも良いところにこぼれてきて決めることができました。

--3戦連続ゴールについて。
あんまり意識していなかったです。

--土居 聖真選手とこの準備期間で話し合ったことは?
それは特になくて、お互いの特徴を理解しているからこそ、息が合った部分もあったと思います。僕が推進力を持って、サイドに出るというところを聖真くんは逆に生かしてくれたというか、前半の聖真くんが外してしまったシーンもそうだし、多分僕が縦に行くことを分かって入ってくれていると思う。それをうまく利用してくれたんじゃないかと思います。

--横浜FC戦で負けたあとに思ったことや考えたことはありますか?
僕らもプロなので、選手でありながらクラブとサポーター、という関係が大事なのは分かっている。クラブもサポーターも、うまくいかない、うまくいってない状況の中で、僕らはプレーヤーとしてそれを変えることができるけど、この現状を変えられるより近い人間が選手だとしたら、多分一番遠いのはサポーターであって、一番そこがストレスもかかるし、もどかしいと思うんですよね。そうするとやっぱり、何か僕らにそれを示さないといけないというか、そういったアクションがあったんだなと僕は思うし、良くない行為もあっただろうとは思いますけど、それも含めて鹿島アントラーズになるので。暴動とか、そういうのは良くないと思いますけど、あれが素直なサポーターの姿というか、意識、いまの感情だと思う。それを変えられるのも体現できるのも僕らなので、サポーターとクラブどうこうというよりも、まず選手が試合に勝たないといけない。どんなにキレイなサッカーをしてもしょうがないので、今日は相馬(直樹)監督からもあったように、「『何がなんでも勝とう』ということをやろう」と、この準備期間でやってきました。

そこで打たない、冷静な判断…鹿島FW上田綺世「自分の中で一呼吸おいた」


3試合連続ゴールを奪った鹿島アントラーズFW上田綺世

[10.23 J1リーグ第33節 FC東京 1-2 鹿島 味スタ]

 打つ。そう思われたが、鹿島アントラーズFW上田綺世はワンテンポおいた。そして、左足から放ったシュートで自身3試合連続ゴールとなる決勝点を記録した。

 前半アディショナルタイムにMFアルトゥール・カイキの得点で先制した鹿島。後半20分にカウンターから追加点を奪取する。FC東京攻撃を寸断し、MFレオ・シルバが自陣からロングボールを供給。右サイドで受けたMFファン・アラーノが前方に送ると、MF土居聖真が走り込み、折り返しに反応したのが上田だった。

 右足で放ったシュートは「ミスキックになった」とMF青木拓矢にブロックされてしまうが、こぼれ球を自ら拾う。ここからの判断が秀逸だった。シュートを狙おうとするが、左足を振り切らずに一呼吸。ここでワンテンポおいたことで、対峙したDF森重真人とGK児玉剛のタイミングをずらす。次の瞬間、左足を振り抜いて豪快にネットに突き刺した。

「自分の中で一呼吸おいて、しっかり枠を捉えて、シュートを打とうという意識だった。ワンテンポ遅らせて、落ち着いてシュートを打てたので決められたと思う」

 3試合連続ゴールで、チームを2-1の勝利へと導いた。「シーズンを通して僕らの理想的なシーズンにはできなかった」と話しつつ、「次の試合、次のシーズンにつながる試合にしようとチームで団結できた。より上の順位を目指して頑張りたい」と逆転でのACL出場権獲得を目指して残り6試合に臨む。

(取材・文 折戸岳彦)

値千金の先制ヘッド!! 勢いもたらした鹿島MFカイキ「大きな勝利になったと思う」


鹿島アントラーズMFアルトゥール・カイキ

[10.23 J1リーグ第33節 FC東京 1-2 鹿島 味スタ]

 貴重な先制点となった。ネットを揺らしたのは鹿島アントラーズMFアルトゥール・カイキだった。

 0-0のまま進んだ前半アディショナルタイム。右サイドでFKの好機を得ると、MFディエゴ・ピトゥカから正確なボールがゴール前に届けられる。「ゴールに向かうようなインスイングのボールを(ファン・)アラーノ選手やピトゥカ選手と練習している中で、今回はピトゥカ選手から良いボールが上がってきた」。

 ニアサイドで誰よりも早く落下点に入ったカイキは、打点の高いヘディングで叩き込んで先制点を記録。「タイミングよく入り込めた」と白い歯を見せた。

 後半20分にFW上田綺世の追加点で突き放したチームは、FC東京の反撃を1点に抑えて2-1の勝利。ACL出場権争いに生き残るために貴重な勝ち点3を獲得した。

「チームとして3位以内に入る目標を掲げている中で、一つの大きな勝利になったと思う」と振り返りつつも、「今後も継続してやっていくことが大事だと思う」と次戦以降に視線を移した。

(取材・文 折戸岳彦)

【鹿島】上田綺世「変えられるのは選手だけ」の強い思いで決勝点。「どんなにきれいなサッカーをしてもしょうがない」

2021-10-23
サッカーマガジン編集部


鹿島アントラーズが意地と覚悟の勝ち点3だ。10月23日の明治安田生命J1リーグ第33節FC東京戦では、不格好であろうとなんだろうと、勝利に執着してゴールへと迫った。多くのチャンスの中心であり続けた上田綺世が追加点。3戦連発のこの一撃が決勝ゴールになった。


上写真=決勝ゴールを冷静にたたき込んだ上田綺世がファン・アラーノと笑顔。エースの面目躍如だ(写真◎J.LEAGUE)

■2021年10月23日 明治安田生命J1リーグ第33節(@味スタ/観衆11,172人)
FC東京 1-2 鹿島
得点者:(F)渡邊凌磨
    (鹿)アルトゥール・カイキ、上田綺世

「一発で決められれば良かったんですけど」

 勝たなければならない試合だった。

 10月2日の横浜FC戦で敗れ、一部ファン・サポーターがくすぶる不満を表面化させ、目標である3位争いで足踏み。だから、3週間後の再開マッチとなったこのFC東京戦では、勝つことに執着した。相馬直樹監督は「今日はどうしても勝利が必要なゲーム」と力を込めて語った。そのために自陣からでも早く前にボールを送り届けることを優先した。「もう一度、自分たちの重心を前に置きたいと考えたときに、ボールが後ろにあるよりも、前に運べるような展開を作りたかった」からだ。

 その受け手が、上田綺世なのだった。

「どんなにきれいなサッカーをしてもしょうがないので、今日は相馬(直樹)監督からもあったように、なにがなんでも勝とうと、この準備期間でやってきました」

 味方が顔を上げるたびに上田や土居聖真が前線で動き出してボールを引き出す、という繰り返し。18分にはペナルティーエリアの中で左に流れてディエゴ・ピトゥカからの縦パスを引き出して中央へ送り、土居の絶好機を導いた。37分にはペナルティーエリア内の右でファン・アラーノからのパスを受けてシュート、逆サイドに流れたところを土居が突っ込んで触ったが左に切れていった。55分にも再び狭いスペースでファン・アラーノのパスを受けて狙うがわずか右へ。ラフなキックが続く大味な攻撃の中でも、ビッグチャンスを作り続けた。

 前半のアディショナルタイムにセットプレーからアルトゥール・カイキがヘッドで決めて先制。追加点がほしかった。65分にそれを上田が実現する。

 右サイドで相手の連係ミスからボールを奪い、レオ・シルバが素早く右前へ。ファン・アラーノがさらに縦にボールを走らせると、受けた土居はマイナスへ。そこに上田がいた。右足のワンタッチフィニッシュはDFにブロックされるが、はね返ったボールが左足の前にこぼれた。キックフェイントを一つ挟む余裕を見せながら、左足できっちりと蹴り込んだ。この10分後に1点を返されたから、これが決勝ゴールになった。

「カウンターでみんな力強く前に出ることができていました。僕はちょっと遅れていたんですけど、(アルトゥール)カイキがファーに入ってくれたので、マイナスが空きました。一発で決められれば良かったんですけど、そのあとも良いところにこぼれてきて決めることができました」

 フィニッシュの瞬間にほんの一拍置いたことで、DFの重心を先に動かした。とても落ち着いて相手の動きを見極めていた。

 3戦連発は「意識していなかった」と平常心だが、「(現状を)変えられるのは選手だけ」の覚悟が左足の力強いフィニッシュに込められていた。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


【写真】上田綺世はロングパスの受け手になるのと同時に、前線のプレスのスイッチ役にも。守備でも激しく迫った(写真◎J.LEAGUE)

鹿島上田綺世3戦連続弾「自分の意識の転換が大事」直近8戦7発の量産態勢

[2021年10月23日20時49分]


東京対鹿島 後半19分、ゴールを決める鹿島上田(撮影・たえ見朱実)


東京対鹿島 後半、ゴールを決めて笑顔を見せる鹿島上田(左から3人目)(撮影・たえ見朱実)


<明治安田生命J1:東京1-2鹿島>◇第33節◇23日◇味スタ

鹿島アントラーズがFW上田綺世(23)のプロ初の3戦連続ゴールなどで東京を下し、来季ACL出場圏の3位以内へ望みをつなげた。

日本代表の森保一監督(53)が視察する中、上田は後半20分に左足でネットを揺らし自己シーズン記録も13得点に更新。初の3戦連発には「あまり意識していなかった」と苦笑しながらも、直近で8戦7発の量産。「安定した出場時間と毎試合の課題克服、自分の意識の転換が大事なのかな」と話した。

2日の前節は最下位の横浜FCに敗れ、サポーターの怒りが爆発。上田は「暴動は良くない」としながらも「僕らは選手として現状を変えられるが、一番遠いのはサポーター。今の感情だと思う」と理解を示した。「相馬監督からもあったように準備期間に何が何でも勝つことをやろう、とやってきた」と続けた。

27日の天皇杯・川崎フロンターレ戦へ「この先の鹿島につながるタイトルを絶対にもぎ取りたい」と誓った。

鹿島・上田が自身初の3戦連発 ACL圏内の3位へ望みをつなぐ

[ 2021年10月23日 16:30 ]

明治安田生命J1リーグ 第33節 FC東京1―2鹿島 ( 2021年10月23日 味スタ )


<FC東京・鹿島>後半、ゴールを決めた鹿島・上田は喜ぶ(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ


 鹿島がアウェーでFC東京を2―1で下し、ACL圏内の3位へ望みをつないだ。
 1点リードで迎えた後半20分に東京五輪代表FW上田綺世(23)が、左足で自身初の3戦連発となる追加点。W杯アジア最終予選で苦境に立つ日本代表の森保一監督(53)が視察した一戦で、直近8戦7発と好調ぶりをアピールした。上田は「自分のクラブでの活躍なくして代表はない。まずはチームの状況を第一に考え、チームのために尽くせれば」と意気込んだ。

鹿島・上田綺世 3戦連発!11月W杯最終予選へ“大迫代役”猛アピール

[ 2021年10月24日 05:30 ]

明治安田生命J1第33節 鹿島2―1FC東京 ( 2021年10月23日 味スタ )


<FC東京・鹿島>後半20分、ゴールを決めて喜ぶ鹿島・上田(中央)、土居ら(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ


 明治安田生命J1リーグは23日、各地で5試合が行われ、鹿島はアウェーでFC東京を2―1で下しACL出場圏内となる3位浮上へ望みをつないだ。1点リードの後半20分に東京五輪代表FW上田綺世(あやせ、23)が自身初の3戦連発で追加点。視察した日本代表の森保一監督(53)の前で、来月のW杯アジア最終予選メンバー入りにアピールした。湘南は山口智監督(43)就任後6試合目で初勝利を挙げ、16位に浮上した。
 その瞬間、森保監督の視線をくぎ付けにした。1点リードで迎えた後半20分。エリア中央で待ち受けた鹿島のFW上田が、FW土居のマイナスパスを右足で合わせる。一度は相手MF青木にはじかれたが、こぼれ球を冷静に左足で突き刺した。

 「自分の中で一呼吸置いて、しっかり枠を捉えて打とうという意識だった。ワンテンポ遅らせて、落ち着いて打てたので決められたと思う」。そう振り返る追加点は自身プロ入り初の3戦連発。日の丸を引き寄せる“御前弾”となった。

 日本代表は来月にW杯アジア最終予選2戦(11日ベトナム戦、16日オマーン戦)を控えるが、エースFWの大迫勇也(31=神戸)は負傷の影響で参加は不透明となっている。今季リーグ4位の13得点で、直近8戦7発と驚異的なペースで得点を挙げてきた上田が“代役”として招集される期待も高まる。

 上田自身は「自分のクラブでの活躍なくして代表はない。まずはチームの状況を第一に考えて、チームのために尽くせれば」と自然体を強調した。27日にはタイトルがかかる天皇杯準々決勝の川崎F戦と、重要な一戦も控えている。目の前の試合に集中した先に、代表切符はあるはずだ。

鹿島の上田、さすがの嗅覚 ACLに望み―Jリーグ

 ゴールへの嗅覚が光った。鹿島の上田は後半20分、右からの折り返しを受ける。右足シュートは一度は防がれたが、こぼれ球を拾って左足で蹴り込んだ。自身初の3戦連発。「落ち着いて打てた」と納得の表情だ。
 1点をリードし、中盤での攻防が続く中で効果的な追加点。自らカウンターの起点となり、最後も決めるあたりは、いかにもストライカーらしい。度重なる負傷もあり、今季先発は15試合と少ない中で13得点。着実にゴールを重ねている。
 来季のACL出場権獲得に向け、望みをつなぐ白星に貢献。「理想的なシーズンにはできなかったが、残り試合で団結したい。自分の活躍を意識してチームのために尽くす」。東京五輪を経験し、その先にあるA代表定着を目指す23歳。さらなる奮起を誓った。

クラブ創設の原点は「町おこし」

ホームタウン・フレンドリータウンについて伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
Jリーグの理念の一つである地域密着を体現出来ておるクラブが鹿島アントラーズFCと言い切って良かろう。
ただ、この記事にあるようにカシマスタジアム増築時に東京の国立競技場にてホームゲームを開催したこと、そしてその時期に三冠を達成したこともあって東京のサポーターも増えた。
先日のJリーグ規約見直し報道時のようなことがある度に"移転"の噂を流す輩が出てくるのもそうした人々の考えが出ているのであろう。
しかしながら、この記事にあるように小泉社長を筆頭にクラブとして、このホームタウン・フレンドリータウンへ根付いて発展していくことを考えておる。
この地域を発展させていくフラッグシップとして鹿島アントラーズFCが存在していくのだ。
"未来へのキセキ"である。

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©KASHIMA ANTLERS

クラブ創設の原点は「町おこし」。「99.9999%、不可能」の前にあったストーリーとは。アントラーズと地域の関係。【未来へのキセキ-EPISODE 23】

鹿島アントラーズ2021年10月23日

 試合開催日、カシマサッカースタジアムのコンコースでは、お祭りのような光景が恒例となっている。

 焼きハマグリの販売、ピーマン丸焼き、お米の炊き出し、産地直送野菜の無料配布、かつてはマグロの解体ショーを実施したこともあった。スタジアム内の飲食売店とは別に、試合ごとで特別なイベントが開催されている。

 そのイベントを主体となって開催するのは、アントラーズのホームタウン・フレンドリータウン各自治体だ。新型コロナウイルス感染症拡大により、現在はイベントが自粛されているが、年に一度、ホームゲーム当日に各市町村の「ホームタウンデイズ」「フレンドリータウンデイズ」と題して、来場したサポーターに喜んでもらうためのイベントが設けられてきた。

 PRイベントや特産品の販売など、さまざまなイベントを実施したり、当該する自治体の在住・在勤・在学者へ無料招待や、観戦チケットを優待価格で販売したりする。どの〝市町村の日〟も、ホームゲームのキックオフを前にカシマサッカースタジアムの賑わいを与える。


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 これだけ各自治体と連携して〝お祭り〟を創出できるのも、アントラーズならでは。その理由は、これまでのクラブ創設の成り立ちに由来する。

 「町おこし」。アントラーズ誕生の歴史を振り返ると、プロサッカークラブを設けることによって、「この町を変えよう」という原点があった。行政とともにタッグを組んで、地域のシンボルを作る。そして、地域とともに歩み、成長していく。そうした互いの「win-win」の関係を目指して生まれたのがアントラーズだった。

 「99.9999%、不可能」。当時、プロリーグ検討委員会委員長として参入クラブを選定していた川淵三郎の言葉だ。アントラーズが生まれた経緯として、象徴的に使われる表現でもある。「0.0001%の可能性がある」。そう捉えた多くのアントラーズ関係者は、夢と情熱を抱き、実現の条件として提示された屋根付きのサッカー専用スタジアム建設を官民一体となって実現した。そうして生まれたのがカシマサッカースタジアムだった。

 実は、そんなエピソードの前段にも、ストーリーがあった。

 アントラーズのホームタウンは、鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市の鹿行5市からなる。この地域は、もともと昔ながらの農村や漁村が混在する地域だった。しかし1960年代、国による重化学工業化政策に乗っかり、茨城県主導で開発コンビナート「鹿島臨海工業地帯」が開発された。町に多くの雇用が生まれ発展が進んだかに思えた。しかし、人の住環境としては、娯楽がない潤いに欠ける街、当時の鹿島町(現・鹿嶋市)に転勤となれば家族に反対されるようなイメージに悩まされることになった。

 そんななか、1993年に日本初のプロサッカーリーグとなる、Jリーグ誕生が決まった。そこで鹿島町を中心にクラブを作り、地域とともに発展していこうというムーブメントが生まれた。「クラブと町が一体となって取り組んでいく」。こうしてアントラーズは生まれた。そもそもが地域の活性化を目指して創設されたクラブだったのだ。


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 地域とともにある、地域の象徴となるべき存在を目指してー。クラブ創設後、ホームタウンが原点と再認識する出来事があった。それは、避けられない状況でもあった。苦い記憶としてクラブの歴史として残っていることがある。

 2001年、アントラーズがホームにしていたカシマサッカースタジアムは、2002年W杯の開催会場決定にともない、2万人収容から4万人収容へ増改築されることに。その工事期間中も、トップチームの公式戦は開催される。ホームとして使用した代替会場は国立競技場だった。1999年から2001年は仕方なくホームゲームを国立競技場とカシマサッカースタジアムを併用した。東京・国立競技場での試合のたびに、鹿嶋から移動してホームゲームとして試合を開催した。ホームタウンを担当する地域連携チームマネージャーの吉田誠一は言う。

「2002年、増改築中に国立競技場で開催した経緯がクラブとしてありました。一時的な措置であり、仕方ない状況ではありましたが、ホームタウンを離れた。それによってその後に戻ったとき、明らかに観客動員が減少しました。そのときのアントラーズ離れは、しばらく数年にわたって影響しました。そこからです。クラブとしても、いかにファン・サポーターを呼び戻すか。その苦い思いや経験が、当時を経験したクラブ幹部の頭には常にあります」

 そこからクラブとして大きな見直しを図った。ホームタウン5市からなる「ホームタウン協議会」の発足、選手自ら出向いて子どもたちとふれあう小学校訪問のスタートなど、〝アントラーズが日常にあること〟を目指して、改めて地域への活動に重点を置いた。

「ホームタウンや地域との共存がなければ、クラブは存続できない。Jリーグ創設当時からクラブ経営をしている方はわかっていることだと思います。それは今や常識ともいえることです。アントラーズにおいてももちろん、クラブの歴史を踏まえれば、ホームタウンの重要性をメインと考える証左になっていると言えるのではないかと思います」


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 これまでJリーグは、ホームタウン外でのマーケティング活動において制限を設けてきた。Jリーグがスタートしておよそ30年を経た今、その緩和に向けた議論が進んでいる。アントラーズはどう向き合い、具体的に何を取り組んでいくのか。

「さまざまな社会情勢もあり、今はどのクラブも収入増や経営基盤の強化のため、日々試行錯誤しています。アントラーズとしては、100億円クラブを目指しているなか、それを実現するためにはどう事業規模を広げていくのか。そのためには、マーケットを拡大していかないと立ち行かないという考えがあります。それは、ホームタウンをないがしろにするわけではありません。これまで同様に地域とともにホームタウンを盛り上げながら、収益外だったアウェイゲーム開催日をいかに収益へとつなげていくのか。これまでになかった、新たな飛躍のきっかけにチャレンジすることに取り組んでいます」

 ホームタウンの基盤は前提としながらも、これまでになかった土壌を広げていきたい。よりクラブの幅を大きくすることによって、これまで同様に勝ち続けていくために。

 具体的には、アウェイ試合の際にホームタウン外でアウェイの試合時にパブリックビューイングの実施を検討している。クラブとして、ホームゲーム以外でもアウェイで稼ぐシステムを作り、パートナーのメリットにもつながるような形を考え続ける日々だ。

 小泉文明社長は未来のクラブと地域との関係について表明している。

「これからもホームタウンとともに歩んでいきます。その前提をもとに話をすると、時代の変化とともに30年前と変わってきた部分があるのも事実です。ベースは変えることなく、時代に即したアップデートをしていく。それによって、アントラーズのみならず、日本サッカー界全体がこれまで以上に盛り上がる形を作っていけるのではないかと考えています」

 この地域に根を張って、より幹を太くしていく。そこは変えない。理念は変えないが、実情に合わせたルールの緩和によって、より大きく太い地域との関係を築いていくつもりだ。今のホームタウンを見つめる吉田は、未来へのイメージをこう描いている。

「〝町おこし〟という言葉ひとつを捉えると、経済活性化の印象を持たれてしまうかもしれません。しかし、そこは本質ではありません。町の景色を変える、人々の生活を変える、日常に潤いをもたらす。そのために作られたのが、アントラーズです。人の心を豊かにするために、いかにクラブが地域の象徴としてあり続けられるか、それによって地域が潤っていくのか。そこが重要ではないかと考えています」

 時代の流れが速まり、変化が求められる時代になった。そのなかでも、これまで培った不変とすべきものの見極めをしながら、アントラーズは突き進んでいくつもりだ。時代に合わせた変化をしながら、原点は変わらずに。

Jリーグ 第33節 FC東京戦



常本の爆守備を堪能。

茨城新聞、FC東京戦先発予想

FC東京戦の先発予想を報じる茨城新聞である。
前節からの変更は右SBが常本、左MFがカイキとなっておる。
ここに来てカイキの信頼がアップした模様。
身体の強さと力強いシュートは攻撃にて大きく影響を及ぼす。
関川からのロングフィードを収め攻撃の起点になってくれるのではなかろうか。
助っ人の本領発揮を期待したい。
楽しみである。

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J1鹿島、勝利で勢いを 23日FC東京戦 荒木の得点に期待

金古聖司氏に、戦力外通告は“終わり”じゃなかった

金古聖司氏にインタビューを敢行した粟村千愛女史である。
金古が本庄第一高校サッカー部の監督であったことは既報であったが、本業はサッカー選手のエージェントであり、選手のサポートをもしておったとは新たなる報せであった。
その金古聖司が鹿島アントラーズ退団後にどのような選手生活を送り、そしてどのような考えを持つのかが強く伝わってくる。
サッカー選手としての寿命は短い、その後のキャリアこそがその選手の人生と言えよう。
その一つの答えが金古の考えにあると思う。
この考えに賛同する。
これからの活躍を応援しておる。

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戦力外通告は“終わり”じゃなかった。自らが道となり、プロ選手のその後をサポートする



1999年、鹿島アントラーズへ入団するも、怪我に悩まされ、2008年に戦力外通告を受けた。その後自らプレーの場を求め、シンガポール、インドネシア、タイ、ミャンマーと東南アジアのリーグでプレー。2015年に現役引退。引退後は本庄第一高校サッカー部の監督を務め、現在はサッカー選手のエージェント業を本業に、ユーフォリア社にも所属し選手たちをサポートする。中心にあるのは、サッカー界への恩返しという思いだ。金古氏はキャリアをどう考え、この先に何を描くのか。

金古 聖司 氏
株式会社アストニック 選手サポート、株式会社ユーフォリア セールス

1980年生まれ、福岡県出身。元U-21サッカー日本代表。東福岡高校で全国高校サッカー選手権大会、インターハイ、高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会を制し、高校3冠を達成。卒業後は鹿島アントラーズに加入。2005年にヴィッセル神戸に移籍すると、アビスパ福岡、名古屋グランパスでプレー。2009年からは、シンガポール、インドネシア、タイ、ミャンマーと海外で活躍。2016年から本庄第一高校の事務職員・サッカー部監督として活動。その後、サッカー選手のエージェント事業を行う株式会社アストニックで選手サポートを担う。並行して株式会社ユーフォリアではONE TAP SPORTSのセールスに従事する。

「納得してやめる」理由を探すため海外へ。戦力外通告から7年間プロとしてプレーを継続

海外への挑戦を決めた背景には、どんな思いがありましたか。


金古聖司氏

2009年に鹿島から戦力外通告を受けて、サッカーをやめようか悩んでいました。そんなとき家の周りをランニングしていたら、偶然出会ったおばさんに「サッカー選手になれたらいいね」と声を掛けられたんです。鹿島はサッカーの街なんですけど、私がサッカー選手だと知らない人だったんですね。それを聞いて、地元の鹿島でも自分は認知されてないのか、とすごく悔しくなったんです。

加えて、私の様子を見ている妻が「やめる理由をちゃんと見つけた方がいい」と言ってくれたこと。「日本では怪我が多くてプレーできるチームが見つからないけど、世界中探したらあるかもしれない。それでもチームが見つからなかったら納得してやめられるんじゃない」と。それで海外に挑戦することを決めました。

当初、代理人を通じて韓国のあるチームの練習に参加しようと思ったのですが、後にチームメイトになる日本人選手から「シンガポールのディフェンスがうまくいっていないから明日来れる?」と連絡が来て。その日のうちにチケットを予約して、次の日飛び立ちました。「外国なのに明日!?」と思いましたが、案外海外ってこんなに簡単に行けるんだと思いましたね。

日本とは違った環境の中で、すぐにチームにはなじめましたか?
シンガポールでの1年目は一番きつかったです。言葉がわかりませんし、これまでやっていたサッカーの「当たり前」が通用しない。例えばディフェンスだったら、1人がアプローチに行ったらカバーに行くべきなのに、そのカバーがない。「なんでできないんだ」とメンバーに対しいつも怒っていました。摩擦も起きましたね。


シンガポールプレミアリーグのタンピネス・ローバースFCへ移籍後の2011年と2013年のリーグ優勝に貢献。写真左は当時ともにプレーしていた山下訓広選手(写真:金古氏提供)

でも、チームのみんなと一緒に地元の店にご飯を食べに行ったり、英会話の教室に通って言葉を覚えたりして、少しずつ交流が深まっていきサッカーで「当たり前」だと思っていたことを伝えていきました。それに私は外国人枠として迎えられているので、シンガポールの選手と同じではダメだという部分もありました。試合では結果を出す、練習にもちゃんと向き合う、そういうところはすごく気をつけていました。私が入った年、リーグ4位だったチームは2位に。移籍して3年目で優勝しました。

環境が変わっても、そこに順応する。どんな場所でも自分の価値を見出し発揮するということは、サッカーを通じて学んだことですね。

引退を決めたタイミングは。
海外に行くと決めた時、もう一つ決めたことがあるんです。それは、ヨーロッパにチャレンジすることでした。それを果たすために、シンガポールで1シーズン目が終わるタイミングで、ドイツの3部のチームの練習に参加したんです。2週間ほど練習して、監督からは契約したいと言ってもらえました。条件が折り合わず契約には至りませんでしたが、ドイツでもある程度自分のプレーが通用するんだとわかったので、自分の中でヨーロッパへのチャレンジは一つ区切りがつきましたね。

その後、シンガポールのチームのオーナーの厚意でチームに戻ることができ、プレーした後、インドネシア、タイ、ミャンマーと東南アジア各地でプレー。最後のミャンマーのチームでは、ほとんど負けがない状態でぶっちぎりで優勝しました。でも、最終的にはクビを切られてしまって。その後マレーシアで挑戦しましたが、練習中に若手選手と走っていて体力差も感じ始めていましたし、私の両膝はボロボロでした。ここまでやったからいいかな、と納得できたんです。怪我が多かったという悔しさはありましたが、ここまでよくやった。35歳、ようやく自分を褒めることができました。

人間「金古聖司」として何ができるかを考えさせられた海外でのプレー経験と帰国後の指導経験

その後、本庄第一高校で監督に就任されました。引退後のことは、いつから考え始めましたか?


金古聖司氏

実は早い段階から考えていました。具体的には、海外に行った頃からですね。日本でプレーしていた頃は、起業家や経営者などさまざまな人に会う機会はあるのですが、サッカー以外に何かしようとは思っていませんでした。当時はそんなことを考えるなら練習しろという雰囲気でしたし、自分も怪我が多かったこともあり、ケアの時間を重視していました。

でもシンガポールでは、500人規模の日本人向けサッカースクールを運営していたり、5カ国語を話せる選手がいたり、駐在で来ている人やシンガポールで起業された人を見て、もっと日本にいた時に視野を広げておけばよかったと思いました。

日本にいた時は、飛行機や新幹線のチケットを自分で買ったこともなかったし、ホテルもとってもらっていました。チームに守られていたんですよね。でも、海外に行ったら自分のことは全部自分でやらなければならない。生活含めて自分をマネジメントしていく必要があるんです。英語を話さないと生活できなかったので勉強もしました。海外に行って成長したと思いますし、世の中を知って自立したと感じますね。その環境で、サッカー以外のことも自然と考えるようになりました。

海外に行って、「選手」ではなく一人の人間として接してもらえたことも大きかったです。シンガポールやタイには家族と一緒に行っていたので、子どもは現地の学校に通っていましたし、コミュニティの中で暮らしていました。家族をサポートしてくれる地元の人たちに感謝し、自然とこの国の人たちのために何かしたいなと思うようになったんです。

ある国では、国の経済援助によって「日本人に道路を作ってもらった」と自分にも好意的に接してくれました。日本の先輩たちが頑張ってくれたから今この道があるんだと感じられました。自分も海外にいる日本人の一人として、後進の道になれるように、自分にできることをしようと考え行動するようになりました。


金古氏が2015年から1年間プレーしていたヤンゴン・ユナイテッドFC時代、ミャンマーの養育施設の子どもたちをスタジアムに招待(写真:金古氏提供)

例えばミャンマーにいた時は、試合のチケット代は自分が持ち、施設の外に出る機会の少ない養育施設の子どもたちをホームでのほとんどの試合に招待したことがありました。子どもたちが見に来てくれた試合では、1回も負けませんでしたし、子どもたちの笑顔を見て逆に励まされました。ほかには、ミャンマーでは質の良いスポーツ用品が売っていませんでした。サッカー選手が良いスパイクを買えない状態だと知って、自分でスポーツショップを経営しようと考えたこともありました。ちょうどチームとの契約が終わってしまい実現には至りませんでしたが、販売ルートやテナントまで見つけていたんです。「何か自分にできることはないだろうか」と探していましたね。

日本に帰国後の仕事について、めどは何かつけていたのでしょうか。
スポーツにつながることで、東南アジアとも関わりが持てる仕事ができるといいなと漠然と思っていたぐらいです。ノープランです。帰国後すぐ、高校時代の恩師に引退の報告をしに行ったところ、「高校サッカー部の監督をやってみないか」と誘いを受けました。


現役生活を終え、埼玉県の本庄第一高校にいち事務職員として入職しサッカー部監督を務めた(写真:金古氏提供)

指導者の道はまったく考えていなかったのですが、サッカーや監督へお世話になった恩返しがしたいという気持ちがあって、引き受けることにしました。この選択で、人生が変わりました。

とはいえ、選手としての経験はあるものの指導の経験はありませんから、練習メニューを組み立てるのも初めて。着任して練習を始め私が指示を出した時、ひとりの選手が「聞こえねえよ」ってボソッと言ったのが聞こえたんです。そこで火がつきました。見てろよと思ったんです。

自分が選手たちを見ているように、選手たちも自分を見ています。指導歴があるわけでもない監督に何ができるのか? どれくらい本気なのか? と。自分が選手の立場だったら練習の時だけ現れる新米監督があれこれ指示しても、絶対に言うことを聞かないと思ったので、プロコーチとしてではなく、事務職員として学校に勤務させてもらうことにしました。それなら毎日普段から選手と顔を合わせ理解を深められますから。

指導者として、最初は未熟でした。東南アジアに行った時と同じで、「なんでできないんだ」とすぐ思ってしまって。でも1年くらい経った時、もう一度高校時代の恩師に会いに行ったことが転機になりました。恩師から「選手をその気にするのが良い監督だ」と言われたんです。普段のトレーニングの中でどれだけ自分を見つめ直してうまくなれるか。どうやって一人ひとりに火をつけてあげられるか。それを考えるのが指導者だと分かりました。トレーニングの組み立ても学び続け、そこから少しずつ指導が変わっていきましたね。

監督から、現役サッカー選手のエージェントに転身されました。ユーフォリアでONE TAP SPORTSの営業という副業(複業)もされています。キャリアチェンジのきっかけは?
監督として多くを学ばせてもらった5年でしたが、指導者としての限界を感じました。この学校で自分がこれ以上手掛けても、これ以上上にはあげられないなという力不足の感覚があったんです。ここでひと区切りをつけ、サッカー選手をサポートする側に回りたいと思いました。

現在の会社の代表からエージェント立ち上げの話をいただき、一緒に仕事をさせていただくことになりました。その頃、ユーフォリア社の代表とも知り合い、ビジョンに共感してお手伝いさせていただくことになったんです。自分自身、高校時代は怪我をしても痛いと言えない状況があったり、プロになっても痛み止めを飲んでプレーしていたり。高校サッカー部を指導をしている時にも、高校生の怪我には課題感を持っていました。そんな状態をなくすことができればいいなと思いましたし、怪我で苦しんだ自分だからこそ、できることがあるんじゃないかと。

コンディションやトレーニング管理に活用するONE TAP SPORTSのサービスを見て、食事など日常生活から突き詰められれば、もっとできることがあったのかもしれない、と思うようになりました。怪我をする、しないも才能や運のうちではあると思う一方、もっと突き詰めてコンディショニングできたかもしれない、という後悔があるんです。でもだからこそ、これからの選手たちに伝えていけるんじゃないかと思っています。

指導者からエージェント、スポーツテックの営業と業種は違いますが、サッカーへの恩返しをしたいという思いが中心にあることは変わりません。これまでやってきたことは全部つながっていて。海外での経験があったからこそ、今エージェント業務で選手の次の活躍の場として海外への移籍先開拓ができていますし、指導者としての経験がユーフォリアの営業にも生きている。何事も受け止め順応し、自分に出せる価値を見出していく。そうすることで、次につながると感じています。

「戦力外」は終わりじゃない。納得し、次のステージに向かえる仕組みをつくりたい

最後に、今後の展望を教えてください。



実は今の活動は、この先に描いている大きな夢のためにあるんです。

その夢とは、戦力外通告を受けた選手たちが練習できる環境を作ること。自分のように、まだやれると思っていても、怪我やさまざまな理由からプレーできるチームがなくなってしまう選手に、もう一度プレーできる場所を作りたいと思っています。

今、プロサッカー選手だけでも1年間に百数十人の選手が戦力外通告を受けています。トライアウトの機会はあるのですが、見つけてもらえる選手はほんのひと握り。故障を抱える選手は最初からほとんど見てもらえません。

でも、私が日本で戦力外通告を受けた後の7年間を東南アジアでプレーできたように、世界中探せばプレーできる場所はまだまだある。日本より良い条件でプレーできる国だってあるんです。それを知ってほしいし、選手たちが再チャレンジできる可能性を広げたい。チャレンジしたうえで、納得できる「続け方」「やめ方」をしてもらいたいなと思うのです。

また、せっかくプロになっても、まだ体力も可能性もある若いうちに1年で戦力外になってしまうこともある世界。それほどリスクが高いとサッカー選手を目指す人が減り、若い選手が育ちにくくなってしまいます。ヨーロッパには16、17歳でトップチームで活躍する選手もいるので、そこに世界との差を感じますね。

海外では、戦力外を受けたら年俸の半分ほどが支給される失業手当があったり、その後も練習を続けられる場所があったりする国もあります。日本にも、そういった仕組みや場所を整えていきたいと思っています。今は場所を探しているところで、賛同してくれる人を増やしながら、できることから始めていきたいですね。

エージェントの仕事も、ONE TAP SPORTSの営業の仕事も、選手や指導者の経験があるからこそ、ここにたどり着いている。戦力外通告を受けても終わりじゃない。サッカーを続けるにしても、やめるにしても、一人でも多くの選手が納得してその次の道に進めるようにサポートしていきたいです。

取材・文/粟村千愛(ドットライフ)   撮影/小野瀬健二

相馬監督、しっかりとゲームに入り先に点を取ること

FC東京戦に向けた前日会見をオンラインにて行った相馬監督である。
前節の敗戦を反省し、糧としたことが語られた。
そしてFC東京については、「FC東京はルヴァンカップを落としてしまいましたが、前へのエネルギーが非常に強くなっている。それだけでなく、速い攻撃もストロングポイント」、「その良さを出させないようにできるかが、すごく大事になる」とチームの特色と対応について言う。
長い中断期間もあり、対策は十分に練られておろう。
勝利を掴み取り、歓喜に沸きたい。
楽しみな一戦である。

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【鹿島】アウェーの地でFC東京撃破へ。相馬直樹監督「しっかりとゲームに入り、先に点を取ること」

2021-10-22
サッカーマガジン編集部


10月22日、鹿島アントラーズの相馬直樹監督が練習後のオンライン取材に応じた。チームは2日に行なわれた第31節で横浜FCに敗れ、ホームで勝ち点を奪うことはできなかった。それから3週間後となる23日、アウェー・味の素スタジアムでの第33節FC東京戦を戦う。


上写真=オンライン取材に応じた鹿島アントラーズの相馬直樹監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)

「FC東京は前へのエネルギーが非常に強くなっている」

 鹿島は10月2日の第31節横浜FC戦に敗れてから、3週間にわたり公式戦から遠ざかった。ファン・サポーターに勝利を届けられない日々が続く中、23日に敵地・味の素スタジアムで迎える次節のFC東京戦は何としても勝利をつかみ取りたい一戦となる。

 横浜FC戦から3週間がたち、「横浜FC戦ではしっかりと戦えなかったところもあった」と相馬直樹監督は反省点を挙げる。それだけに、公式戦のなかった期間のトレーニングでは「いろいろな戦い方であるとか、やり方のところで確認した部分は当然ありますが、それ以上にチームが一つになって戦うというところをしっかりと選手たちに持ってもらえるように」と強調した。

 結果だけを見れば、対戦相手となるFC東京もいま一つ波に乗れていない状況だ。リーグ戦ではここ3試合で勝利がなく、直近のルヴァンカップ準決勝第2戦では名古屋に競り勝ったものの、2戦合計スコアで及ばず敗退となった。それでも、相馬監督は「FC東京はルヴァンカップを落としてしまいましたが、前へのエネルギーが非常に強くなっている。それだけでなく、速い攻撃もストロングポイント」と警戒する。そのため、「その良さを出させないようにできるかが、すごく大事になる」と試合のポイントを語った。

「このFC東京戦では、まずはしっかりと戦うこと。我々は3週間、FC東京は2週間と、お互いにゲーム間隔が空いた中で、しっかりと立ち上がりからゲームに入ること、それプラス、先に点を取ること、あるいは先に取らせないこと。それが、中断後の再開のゲームで大事になると思っています」

 AFCチャンピオンズリーグ出場権争いと天皇杯が待ち受けるシーズン終盤戦に向けて弾みをつけるためにも、相馬監督率いる鹿島はアウェーの地で勝ち点3を持ち帰りたい。


10月22日、鹿島アントラーズのトレーニングを行なう相馬直樹監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)

中田浩二CRO、経営者を目指して、挑戦の積み重ねが可能性を広げていく

中田浩二CROについて伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
経営者を目指し、日々奮闘しておる2ndキャリアがよくわかる。
現役時代からそのような視点を持っており、若くしてゲームキャプテンを担っておった。
だからこそトップフォトに欧州移籍以前の背番号5が使用されておる。
広い視野と深い思慮で社長へ、そしてチェアマンになっていくのだ。
期待しておる。

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中田浩二 アントラーズOBの今「経営者を目指して、挑戦の積み重ねが可能性を広げていく」【未来へのキセキ-EPISODE 22】

鹿島アントラーズ2021年10月22日

 始業時刻は9時。中田浩二の一日は、鹿島アントラーズクラブハウスに出社することから始まる。引退後の2015年からアントラーズのC.R.O(クラブ・リレーションズ・オフィサー)に就任。フロントスタッフとして、クラブとパートナー、サポーター、行政機関などのステークホルダーをつなぎ、ビジネス面でクラブを支える役割だ。

 一日のスケジュールは目まぐるしい。社内でのミーティング、来社があれば打ち合わせ、もちろん自ら会社訪問することもある。セールスグループという法人事業をメインとする部署に所属し、メインパートナーであるLIXIL、NIKEなどを担当。2020年にクラブが設立したパートナー企業の団体で、ともに地域を盛り上げていく「ビジネスクラブ」の地元企業へ訪問をすることもある。今シーズンで、現役引退から7年目を迎えた。

「現役を引退して、自分が知らない世界に飛び込んでいきました。大変ですが、すごく楽しいし充実しています。セカンドキャリアとして、選手から監督やコーチになることが多いですが、個人的にはそれだけだとどうしても日本サッカー界は良くなっていかないと感じたんです。逆にプロサッカー選手経験者が、経営やマーケティングの分野にも入っていかないといけないと思っていたし、自分自身、そうなろうと思って飛び込んでいった経緯もあります。今はその道を選んで良かったなと思っています」

 この7年の間にはフロント業務だけでなく、自身の考えや知見を広げるために筑波大学大学院に進学してインプットする時間も作った。とはいえ、仕事と学業の両立は簡単ではなかった。

「とにかく移動が多く、車の総走行距離の数字がどんどん増えていきました(笑)。通常の業務に加えての通学はハードでしたね。大学での専攻は、社会工学。社会現象を多様な視点から分析して課題解決する学問です。アントラーズに置き換えて問題は何かと考えたときに、渋滞について頭に浮かびました。ファン・サポーターが東京からも含めて多くの方が2時間から3時間かけてスタジアムに来場してくれています。試合後は渋滞で鹿嶋を抜けるのに1時間かかることもある。それをどう解決していくのか。そこを学ぶにも知らないことが多すぎました」

 ファン・サポーターのために何ができるか。知らないことに素直に向き合った。ひと回り下の年齢の学生たちとともに、学び考える日々を過ごした。

「大人になるとどうしても落としどころを考えてしまいがちですが、若い子は発想が自由で柔軟でした。ときに無理なこともありますが、年代の違うみんなと接することで、こういうこともできるんじゃないかと刺激をもらいました。知識や情報だけでなく、そういった学びもありました」


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 中田C.R.Oの仕事は、クラブの営業活動に止まらない。ホームゲームに向けた選手へのインタビューに始まり、オフィシャルサイトでは当日の見どころも発信。さらには地元のコミュニティ放送局、エフエムかしまで毎週金曜日放送のクラブオフィシャルラジオ番組「アントラーズラウンジ」にもレギュラー出演して、選手視点での情報を伝えている。クラブオフィシャルの仕事以外にも、DAZN「やべっちスタジアム」への出演や日本代表戦はじめ他クラブの試合中継にも、現地スタジアムからの解説やピッチリポートもつとめる多忙ぶりだ。

「解説をすることで、違うチームがどんな状況なのかを見ることも勉強だと思っています。そこでの言葉の使い方や表現方法も大事ですよね。その際に経営目線での話もできるようになってくると、また違ってくると思うので意識していきたいところです。考えながらもいろいろなことに挑戦することで、自分の可能性を広げながら取り組んでいければいいなと思っています」

 帝京高校卒業後、1998年に鹿島アントラーズへ加入し、11の国内タイトル獲得に貢献した。2005年にはマルセイユ(フランス)へ移籍し、その後のバーゼル(スイス)でもタイトル獲得を経験。さらに日本代表として2002年と2006年の2度のW杯出場するなど、現役時代は大きな実績を残した。ボランチ、センターバック、サイドバックとさまざまなポジションをこなし、引退後もさまざまな仕事によって自身の視野を広げる日々を過ごしている。

「現役時代は特別に特徴がある選手ではありませんでした。そこは失敗を繰り返しながら、いかに周りを活かすか、自分の強みをどう活かすかを考えてやっていました。その意味ではサッカーと今やっているビジネスには通じる部分もあるなと思います。まだまだできないことの方が多いですが、まずはチャレンジすること。いろいろなチャレンジをすることで成長しているかはわかりませんが、充実しているなという実感があります。うまくいかないこともありますが、そのときになぜそうなったのか、またどう振る舞うべきだったのかを考えることはおもしろいです。それがないと成長できないですから」

 将来への展望は、現役引退当時と変わらずピッチ内とはまた違ったところに向いている。

「今の目標は、経営者を目指したいと思っています。プレイヤーズファーストという選手の視点がありますが、それだけだと、どうしてもクラブ経営は成り立たない。逆にマーケティングの視点だけで稼いでいこうとしても選手ファーストでできない。そこでうまくバランスを取るためには、両方の知識がないといけません。そういう立場になりたいなと。それができるようになると、アントラーズはもちろん日本サッカーが進化する可能性があるのではないかと思っています。もっともっと盛り上げていかないといけないですからね」

 アントラーズのみならず、日本サッカーの未来への軌跡を築き上げるために。「知識はすごく増えてきた。これからはそこをいかに活かしていけるかを考えています」。現役時代とは違った武器を蓄えながら、未来への挑戦は続いていく。

中田浩二C.R.Oも出場!12/26(日)にスペシャルマッチ開催!ふるさと納税型クラウドファンディング開催中!


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内容:アカデミー vs OBスペシャルマッチ観戦(3万円〜5万円コース)
詳細:アントラーズの伝統をつくりあげてきたOBたちが、将来、アントラーズの選手としてプレーすることを夢みるアカデミーの選手たちと対戦
※チケットの一般販売や動画配信の予定はありません。寄附者限定で観戦できるスペシャルマッチとなります。

開催日:2021年12月26日(日)予定

13:00〜13:30 U13アカデミートレセンvsOB
13:40〜14:10 U14アカデミートレセンvsOB
14:20〜14:50 U15アカデミートレセンvsOB
15:00〜15:30 U16 ユースvsOB
15:40〜16:10 U17 ユースvsOB

出場予定現役選手:遠藤康、土居聖真、町田浩樹、上田綺世、沖悠哉、染野唯月、山田大樹、舩橋佑
出場予定OB:本田泰人、秋田豊、名良橋晃、本山雅志、新井場徹、野沢拓也、青木剛、内田篤人、柳沢敦、小笠原満男、曽ケ端準、中田浩二ほか
※出場予定OBは随時発表予定

安西幸輝は縦横無尽にピッチを駆け巡り、愛するアントラーズに勝利をもたらす

安西幸輝をピックアップするFreaks+である。
ポルトガルでの経験と成長が伝えられる。
ポルトガル仕込みの守備で魅せ、自慢の攻撃力で勝利に導くのだ。
楽しみなSBである。

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 2018年にアントラーズへ加入した安西幸輝は飛躍的なスピードで成長を遂げ、日本代表に選ばれるSBにまで成長を遂げた。そして2019年7月、ポルトガルに渡り、彼の地で2シーズンプレーしたのち、今年7月にアントラーズへ復帰を果たした。

 ポルトガルでの1年目はそれはもう驚きの連続だったという。生活様式の変化だけでなく、日本と全く異なるフットボールスタイルに衝撃を受け、適応するのに苦労した。

「競技すら違うのではないかと感じるほど。Jリーグをサッカーとするならば、ポルトガルはラグビーといえるくらい違う印象を受けた。個に目を向ければ、とんでもなくスピードのある選手がいたり、めちゃくちゃ身体が強い選手がいたり。だから、戦術でどうにかするというよりは、個のスキルで打開するというのが主流だった」



 ポルトガルリーグはビッグクラブへのステップアップを狙い、上昇志向の強い選手が揃う。Jリーグとは全く評価基準が異なり、チーム戦術よりも1対1の局面で勝利する力が求められた。安西は「肌感覚としては5秒に1回ファウルが起きるくらいのイメージ」と笑いながら話すが、当たりの激しさをみれば、あながち冗談ではないように思える。

「ポルトガルのチームは『4-3-3』のシステムが主流で、サイドには1対1に強い選手を置き、ドリブルで相手を剥がしてクロスを入れるという攻撃が主だった。それだけに、SBは攻撃だけでなく、1対1の守備が求められた。日本では誰かがカバーしてくれたり、チームでブロックを作ることも多いけれど、ポルトガルにはそうした概念がなかったように思える。マッチアップする自分が責任を持って、相手を止めなければいけない。改めて、守備の重要性を実感することになった。それこそ、ずっとマンツーマンで守ってる感覚だったから」

 ポルトガルへ渡る前は、積極果敢な攻撃参加でリスクを恐れぬプレーを得意とした。しかし、ポルティモネンセSCで監督から要求されたのは、1対1の守備力。安西は「なかなか攻撃で特長を発揮することができず、自分自身が成長できているのか、疑問に思うこともあった」と、当時抱えていたもどかしさを振り返る。



 そんな葛藤のなかにいた安西だが、ポルトガルでの2年目のシーズンで守備の重要性を再認識させられる出来事があった。

「マッチアップした当時18歳のSBに、自分ではあまり言いたくないが、それはもう、散々やられた。そのとき、こういう選手がどんどんステップアップしていくんだろうな、って衝撃を受けた。同時に、相手を止められなかったことで、自分としては、また守備の大切さ、重要さを痛感させられた。世界から見れば、26歳という年齢は決して若くはないし、それを感じられただけでも、自分にとっては意味があったのかなと。彼を追い越すことはできないけれど、自分のなかで世界の基準を知ることができた試合という意味でも、強く印象に残っている」

 自分がもう一段上のレベルに到達するには、攻撃だけでなく、守備も磨かなくてはいけない。トレーニングや試合を通して、意識的に課題の改善に取り組み、少しずつ手応えを掴んでいった。

「守備における1対1の対応や、試合を落ち着かせるプレーができるようになった。今は自信を持っている部分」



 そして、ポルトガルでの2年間の修行を経て、今年7月にアントラーズへ復帰した。「相馬監督は守備を大事にしていると感じるので、戦術をしっかりと理解して、守備でも貢献したい」と、守備面での成長をみせたいと安西は語る。

 また、本来のプレースタイルである積極果敢な攻撃参加も解禁だ。これまで抑えられていた分、攻撃へのモチベーションも高い。

「以前、アントラーズでプレーしていたときも、ドリブルは好きだったし、自分の特長だと思う。仕掛けるプレーについては、たとえボールを取られてもいいというくらいの思いで仕掛ける。突っ込まなければわからないというか、何も起こらない。相手にとって何が怖いかって考えたとき、ガンガン来られることだと思う。だから、積極的に仕掛けて、相手が嫌がるプレーをしたい」



 本来の武器である攻撃力に、ポルトガルで学んだ守備力が加わった。攻守両面での貢献が求められる「アントラーズのSB」として、もう力に不足はない。

「きっと、アントラーズのファン・サポーターの方々のなかには、『2年前にチームに残ってくれていれば』と思っていた人もいれば、気持ちよく送り出してくれた人もいると思う。ただ、僕がここからアントラーズのために返せることはたくさんあると思うので、それを返していきたい」

 背番号2の継承者、安西幸輝は縦横無尽にピッチを駆け巡り、愛するアントラーズに勝利をもたらす。

荒木遼太郎、結果を残したい

FC東京戦に向けてオンライン取材に応じた荒木遼太郎である。
アウェイ・味の素スタジアムについて、「いい思い出があるスタジアム。アシストもしているスタジアムで何かひとつ結果を残したい」と語る。
昨季は逆転勝利に多大に貢献したことを記憶しておる。
同様に結果を出して欲しい。
また二桁ゴール直前でにマークが厳しくなっており、「その中でも相手をかいくぐって次のプレーを選択したり、相手が嫌がることをし続けないと今後、上にも登っていけない」と言う。
サッカーという球技を深く知り、更に飛躍するのだ。
期待しておる。

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【鹿島】3週間ぶりの公式戦で勝ち点3獲得へ。荒木遼太郎「また一つ、結果を残したい」

2021-10-21
サッカーマガジン編集部


10月21日、鹿島アントラーズの荒木遼太郎が練習後のオンライン取材に応じた。チームは2日に行なわれた第31節で横浜FCに敗れ、ホームで勝ち点を奪うことはできなかった。それから3週間後となる23日、アウェー・味の素スタジアムでの第33節FC東京戦を戦う。


上写真=鹿島アントラーズのトレーニングを行なう荒木遼太郎(写真◎KASHIMA ANTLERS)

J1初先発の地、味の素スタジアム。「いい思い出のあるスタジアム」

 鹿島は3週間にわたり、公式戦から遠ざかった。10月2日の第31節横浜FC戦で敗北を喫し、ファン・サポーターに勝利を届けられない日々が続いている。だからこそ、次節のFC東京戦は是が非でも勝ち点3を獲得し、歓喜をもたらしたい一戦となる。

 次節の勝利に向け、荒木遼太郎は「FC東京は攻撃力がすごいチームなので、守備でやられないための対策をやってきました」と準備を進めている。「やっぱり、まずは守備から入って、相手の隙を見ながら攻撃していきたい」と、およそ1カ月ぶりの勝ち点3獲得を目指す。

 舞台となる味の素スタジアムは、ルーキーイヤーの昨シーズンにリーグ初先発出場した場所でもある。「味スタで初めてスタメン出場(リーグ戦)して、自分としてはいい思い出のあるスタジアム。そこでアシストもしているので、(次節も)そのスタジアムでまた一つ、結果を残したいなっていう気持ちでいます」と、ゴールやアシストという結果も求めていく。

 シーズン終盤戦で勝利を重ねていくための、仕切り直しの一戦。「どの試合でも点を決めることを目標にしています。アウェーの地でも得点を決められるように頑張りたい」と意気込む背番号13が、鹿島を勝利に導く。


10月21日、オンライン取材に応じる鹿島アントラーズの荒木遼太郎(写真◎KASHIMA ANTLERS)

鹿島MF荒木遼太郎が94年城彰二以来の10代シーズン2ケタ得点へ意欲

[2021年10月21日18時45分]


2ケタ得点に王手をかける鹿島MF荒木はトレーニングに励む

鹿島アントラーズのMF荒木遼太郎(19)が21日、23日のFC東京戦を前にオンライン取材に応じ、10代シーズン2ケタ得点への意欲をみせた。02年1月生まれで、東福岡高を卒業しプロ2年目の今季が19歳のシーズンで既に9得点を挙げている。19歳シーズンでの2ケタ得点となれば、94年の城彰二以来(33試合12得点)となる。

城氏は荒木が物心つく前の06年に引退。リアルタイムでプレーを見たことはないが「記録や経歴を見る限り、本当に素晴らしい日本を代表する選手だったと思います」と敬意を表する。荒木は今季、開幕から3試合連続ゴールを決め、城氏以来の10代での開幕3戦連発を達成したが、城氏の持つ開幕4戦連発には届かなかった。

「開幕連続ゴールはできなかったけど、今回も並んで追い越すチャンスもある。ゴールを決めて、まずは並ぶことからですが、そこからやりたいなと思います」と27年ぶりの記録達成へ意欲を見せた。

昨年の敵地での東京戦でプロ初先発し、アシストを記録している。「自分としてはいい思い出があるスタジアム」とし「そのスタジアムにまた行って、何か1つ結果を残したい気持ちでいます」と話した。

鹿島・荒木が27年ぶりの記録を狙う 10代でのシーズン2桁得点へあと1点「結果を残したい」

[ 2021年10月21日 13:53 ]


機敏な動きでパス回しを行う鹿島・荒木遼太郎
Photo By スポニチ


 J1鹿島の高卒2年目MF荒木遼太郎(19)が、思い入れの地で27年ぶりの記録を狙う。チームは21日、次節23日のアウェーFC東京戦に向けて鹿嶋市内で練習。決戦の地・味スタは昨季1年目でプロ初先発で勝利を飾った場所でもあり「いい思い出があるスタジアム。アシストもしているスタジアムで何かひとつ結果を残したい」と意気込んだ。
 プロ2年目の今季は現在30試合に出場し、9得点をマーク。94年の城彰二以来、10代でのシーズン2桁得点にあと1点と迫りながら、足踏みが続いている。得点を重ねるごとに相手のマークも厳しくなっているが「その中でも相手をかいくぐって次のプレーを選択したり、相手が嫌がることをし続けないと今後、上にも登っていけない」と、大きな壁を越える。

 代表の中断期間を挟み、約3週間ぶりの試合となる。中断期間は自宅で韓国ドラマ「イカゲーム」を視聴するなど、十分なリフレッシュを図ってきたという。今季は開幕から3戦連発を記録するも、城彰二以来となる10代での開幕4戦連発にあと1点届かなかった。「今回は並んで追い越すチャンスがあるので、ゴールを決めて城さんの記録にまず並べるように」と、残り6試合で偉大な先輩超えを見据えた。

クラブとファン・サポーターを結ぶ、新たな形“note”

アントラーズ公式noteについて伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
多くのSNSにて発信する鹿島アントラーズFCであるが、noteの位置づけについてよくわかる。
ここからクラブの意図を読み取り、そして支えていきたい。
鹿島アントラーズFCの行動力に感謝である。

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クラブとファン・サポーターを結ぶ、新たな形“note”「すべてのアントラーズファミリーに感謝を込めて」【未来へのキセキ-EPISODE 21】

鹿島アントラーズ2021年10月21日

「すべてのアントラーズファミリーに感謝を込めて」

 2021年2月1日に運用が開始されたアントラーズ公式noteの初投稿記事に、そんな一文が記されている。それまでFacebook、Twitter、Instagram、YouTube、TikTok、stand.fmといったあらゆるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を駆使してチームの“今”を発信してきたが、クラブ創設30周年の年に新たなプラットフォームの運用を開始した。

 アントラーズ公式noteでの発信内容は、他のSNS媒体と比べるとやや趣旨が異なる。フットボールクラブとして注目の的になりがちなピッチ上の事象よりも、冒頭の一文とともに、パートナー企業や地域などとの連携によるさまざまな施策の発信を目的とされている。

「ファン・サポーター、地域、企業、多くの方々に支えられ、鹿島アントラーズは30年目のシーズンを迎えることができました。今年は30周年記念事業を通じて、皆様とクラブ創設当初から掲げる『Football Dream』を紡ぎ続けるとともに、新たに開設する公式noteでは、クラブによるこれまで、これからの様々な取り組み、想い、エピソードなどを発信していきたいと思います。

 そのなかで、中心となるトピックが、日々私たちクラブを支えてくださるパートナーの皆さまとの取り組みです。協力して進めるプロジェクト、一つひとつにパートナーの想いが込められ、その実現の裏側には様々な仕掛けや挑戦があります。公式noteを通じ、今までお伝えしきれていないパートナーとの取り組みを、より多くの方々へ届けていきます。」(アントラーズ公式noteより一部引用)

 ただ、noteでの発信という新たな試みには課題もつきまとった。フロントスタッフの多くは、いわゆる記者やライターといった文章を書く職業を経験しているわけでもなく、少なからずライティング業務に対する抵抗感が生じてしまう。そのため、更新頻度も月一回程度と頻度が少なく、効果的な配信ができていない状況が続いた。運用についてテコ入れの必要が求められるなか、公式noteの活用を重要視したのが、自身もメッセージの発信にSNSを活用している小泉文明社長だった。

「TwitterやInstagramなども利用しているけれど、写真がメインであったり、文字数が限られていたりと、発信内容が限られる。それらのSNSで伝えられないフロントスタッフの思いやクラブの裏側を発信するためにも、noteは役に立つのではないだろうか」

 そのような思い、そして公式noteの運用を改めて社内で見直し、新たな形での更新が始まった。


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 9月からは週に1回のペースで記事をアップ。テーマは、社内各チームのスタッフがそれぞれ発信したいアイデアを持ち寄り、広報PRチームでスケジュールを組みながら更新している。

 たとえば、ホームタウンやフレンドリータウンと対面する地域連携チームが、選手考案の給食メニュー「アントラーズ給食」が実現した内幕を明かしたり、普段から選手と接する広報担当者が、アカデミーとクラブOBが今年12月26日に行うクラウドファンディングスペシャルマッチについて土居聖真の思いを取材して綴ったりしている。

 そのなかで目を引くのが、「アカデミークラウドファンディングが3億円を募る理由」と題され、クラブマスコットのしかおが空き地にいる写真を用いた記事。


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「そもそも3億円もかかるのか、ということを私も思っていたので……(笑)」

 記事を書いた広報PRチームの加藤花菜さんは、笑いながら執筆理由を明かす。10月31日まで実施中のアカデミー専用グラウンドを新設するためのクラウドファンディングプロジェクト「#アントラーズの未来をみんなで」に際した内容の記事だが、グラウンド工費などを詳しく把握していなかった加藤さんは文中でも「“……3億円? グラウンドを建てるのに、そんなにかかるの?”」と記し、目標額の3億円という費用の内訳などを社内ヒアリングし、工程や計画内容とともに発信した。

 グラウンド建設予定地の作業状況の写真や完成予想図を交え、一般のファン・サポーターも詳しくなかったであろう、かつスタッフ自身の“知りたかったこと”を記事にした。すると、アントラーズのファン・サポーターからの反響もあり、社内のスタッフ間でも共有されてアカデミー専用グラウンド新設に向けた共通理解も促された。

「私は文章を書くことが苦手ですけれど、そういう人も含めていろいろなスタッフが発信していくことが大事だと思っています。結構がっしり書いている人もいれば、ちょっとゆるく書いている人もいる。その差も許容して“アントラーズのなかの人”が発信することを大切にするメディアにしようという思いで進めています」

 10月20日には新たな記事が投稿された。タイトルは「コロナ禍で行方不明!?しかおはいま。」だ。


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 新型コロナウイルス感染症拡大により、Jリーグは感染症対応ガイドラインを定めた。それにより、すっかりファン・サポーターの前に姿を見せられなくなってしまったマスコットキャラクターのしかおの近況について、「もっとも行動をともにしている」と自負する地域連携チームのスタッフが伝えている。

「これからはゆるいネタの記事も出していきたいと思っています。たとえば、アントラーズスタッフのおすすめスタグル紹介とか、小泉社長がもつ煮を食べ比べる企画とか(笑)。そういった企画記事も発信していきたいです」(加藤さん)

 ここまでアントラーズが歩んできた30年間で、クラブとファン・サポーターを結ぶメディアの形は多種多様に変化を遂げた。そして、公式noteという新たな媒体を通して、また新たに情報の授受が行われている。クラブを支える人々の思いは言葉となり、そのバトンを未来のアントラーズへとつないでいく。一つひとつの記事に、感謝を込めながら。

鹿島アントラーズ公式noteは下記関連リンクから!

鹿島アントラーズ公式note

鹿島アントラーズFC、株式会社カネカとオフィシャルパートナー契約締結

株式会社カネカとのオフィシャルパートナー契約の締結を公式発表した鹿島アントラーズFCである。
これは大きな報。
先日のTwitterでの告知はこの件であったか。
環境に配慮したJリーグクラブとして日本サッカー界で一歩先に出た。
全くもって素晴らしい。
これからも先陣を切る最高のクラブでありたい。
信頼しておる。

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株式会社カネカとのオフィシャルパートナー契約締結のお知らせ

2021.10.21(木)

株式会社カネカ(代表取締役社長:田中 稔)(以下カネカ)とクラブオフィシャルパートナー契約を締結しましたので、お知らせいたします。10月23日(土)の2021明治安田生命J1リーグ 第33節 FC東京戦より、カネカのロゴをユニフォームパンツ左前裾に掲出いたします。

今後は、「カネカ×鹿島アントラーズで創るサステナブルな社会の実現」を共に目指すビジョンとして掲げ、環境・健康・地域共生の観点からさまざまな取り組みを進めていきます。

11月7日(日)に行われる2021明治安田生命J1リーグ 第35節 浦和レッズ戦からは、県立カシマサッカースタジアムの飲食売店にて環境に配慮されたカネカ生分解性ポリマーGreen Planet(※)製のカトラリー(ストロー、スプーン)を採用いたします。また、オフィシャルショップクラブハウス店およびスタジアム店でグッズ購入時にお渡ししている手提げ袋を、Green Planet製に入れ替えていく予定です。本製品をスタジアムの全ての飲食売店とクラブオフィシャルショップで採用することはJリーグクラブで初めてとなります。

さらに、来シーズンよりホームゲーム開催時やごみゼロの日(5月30日)、世界海洋デー(6月8日)に合わせ、海洋プラスチックごみの削減に向けてアントラーズのファン、サポーターやステークホルダーが参加する海洋清掃活動を鹿島灘近郊で継続的に実施。還元型コエンザイムQ10などのサプリメント製品や各種乳製品を活用した取り組みや暮らしを豊かにする太陽電池、住宅関連事業などカネカの持つ多様なソリューションも活用していき、サステナブルな社会の実現に向けた活動を推進していきます。

※【Green Planetとは】
カネカが開発した100%植物由来の生分解性ポリマーです。幅広い環境下で優れた生分解性を有し、海洋汚染低減に貢献します。自然界に存在する多くの微生物により生分解され、最終的には二酸化炭素と水になります。土中だけでなく、これまで難しかった海水中での生分解を実現しています。買い物袋、カトラリーなどの用途で採用が進んでいます。

https://www.kaneka.co.jp/solutions/phbh/

ともにリーグ戦が3週間ぶりとなるFC東京と鹿島が、味の素スタジアムで激突する

「リーグ戦での連敗を阻止するために勝点3をつかみ、天皇杯にはずみをつけたい」と記すJリーグ公式の須賀大輔氏によるプレビューである。
前節、(当時)最下位だった横浜FCに敗れ失意の鹿島であったが、中断期間3週間を経て、勝利へのモチベーションは非常に高いはず。
連敗は許されず、そして何よりも今季唯一残ったタイトルである天皇杯準々決勝戦に向けて勢いを付ける必要がある。
対FC東京に関しては、2019年の第7節に敗れて以来無配を継続中であり、相性が良い相手と言って良かろう。
この敗れた試合も、ACLの過密日程にてターンオーバーを布いておったことと当時FC東京に在籍しておった久保くんのクオリティにやられてしまった結果と思い出す。
犬飼が全体練習に加わったことで、怪我人はブエノと山田だけとなる。
エヴェラウドこそ出場停止で欠くが、ほぼフルメンバー、そして日程的にも良い状況で挑むことが出来よう。
素晴らしい試合内容にて勝利を掴み取りたい。
楽しみな一戦である。

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ルヴァンでの激闘を糧に。FC東京が鹿島への逆襲を狙う

ともにリーグ戦が3週間ぶりとなるFC東京と鹿島が、味の素スタジアムで激突する。

FC東京は2週間前に激闘を演じた。代表ウィークの期間に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準決勝で名古屋と対戦。アウェイで行われた第1戦を1-3で落としていたFC東京は、ホームでの第2戦でキックオフと同時にゴールへ襲いかかった。その勢いは堅守が代名詞の名古屋すら呑み込み、前半のうちに先制。後半早々に2点目を奪い、逆転での決勝進出の条件を整えた。しかし、ラスト10分で失点。トータルスコアで破れ、大会連覇の夢もついえた。

ただ、ゲーム内容を見れば今季のベストに近い戦いを披露。選手たちは一様に手ごたえをつかんでいた。トップ下でタクトを振るい、2点目を決めた髙萩 洋次郎は「こういう戦いを残りのリーグ戦でも続けないといけない」とコメント。さらに、ケガ人続出の左SBで高いパフォーマンスを発揮した渡邊 凌磨は、「今日のハードワークを基準にすれば、負ける相手はそんなにないと思う。いつもこのくらいのメンタリティーでやれればおのずと順位は上がっていくと思うし、これをベースにFC東京のサッカーを作り上げていきたい」と話した。

今季の無冠が決定し、リーグ戦で目標としているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得も厳しい中で残り6試合を戦うFC東京からすれば、モチベーションを維持しづらい状況にあることは間違いない。ただ、それが勝たなくていい理由にはならない。

鹿島との前回対戦は0-3の完敗。チーム状況がどん底の時期であり、5連敗目を喫したゲームとして苦い記憶が残っている。そこからチームは立て直し、当時と比べれば戦い方も整備され、蘇った姿を見せている。鹿島を叩き返すことが今節最大のモチベーションである。古巣戦となるはずだったレアンドロは出場停止で、相変わらず最終ラインにはケガ人が多い。それでもチームのまとまりを維持し、ホームで勝利を届けたい。

対する鹿島は、ACL出場権争いの正念場に立たされている。3位の神戸とは勝点7差。もう1試合も落とせない状況である。その意味では、2週間前の前節・横浜FC戦を落としたことが痛かった。J2降格圏に沈む相手に前半で2点を先行されると、後半開始早々に1点を返すが、最後まで追いつくことができず、ホームで失態を演じてしまった。

そこからの立ち直りと修正が問われる鹿島だが、先週は公式戦がなかったため、準備期間はたっぷりあった。この試合を終えれば、週中に天皇杯準々決勝・川崎F戦が控えている。メンバーの選考に難しさはあるが、今節で勝ってその大一番を向かえるに越したことはない。リーグ戦での連敗を阻止するために勝点3をつかみ、天皇杯にはずみをつけたい。

[ 文:須賀 大輔 ]

犬飼智也、全体練習フル復帰

10月21日の練習風景をTweetする茨城新聞運動グループ公式アカウントである。
ブエノは練習グラウンドに出るようになっており回復の兆しが見える。
山田はGK練習に一部復帰、そして犬飼がフルメニューをこなした事が伝えられる。
これは朗報。
明後日のFC東京戦にて起用されるのであろうか。
少なくとも天皇杯準々決勝・川崎フロンターレ戦には間に合うであろう。
犬飼とともに勝利を掴む。
頼れるCBである。

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▽J1鹿島アントラーズ(21日・クラブハウス)

鹿島アントラーズユース・下田栄祐くん、U-17日本代表候補選出

U-17日本代表候補に選出された鹿島アントラーズユースの下田栄祐くんである。
これが素晴らしい。
強いインテンシティでポジションを掴むのだ。
未来を託す逸材、楽しみである。

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U-17日本代表候補トレーニングキャンプ(10.24~28@J-GREEN堺)メンバー

2021年10月20日


スタッフ
監督:森山 佳郎 モリヤマ ヨシロウ(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
コーチ:星原 隆昭 ホシハラ タカアキ(日本サッカー協会JFAコーチ)
ロールモデルコーチ:中村 憲剛 ナカムラ ケンゴ(日本サッカー協会ロールモデルコーチ)
GKコーチ:高橋 範夫 タカハシ ノリオ(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
フィジカルコーチ:小粥 智浩 オガイ トモヒロ(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)

選手
GK
若林 学歩 ワカバヤシ マナフ(狭山ヶ丘高)
松原 快晟 マツバラ カイセイ(カマタマーレ讃岐U-18)
海本 慶太朗 カイモト ケイタロウ(大宮アルディージャU18)

DF
杉田 隼 スギタ ハヤト(横浜FCユース)
滝口 晴斗 タキグチ ハルト(サンフレッチェ広島ユース)
小川 遼也 オガワ リョウヤ(カターレ富山U-18)
西野 奨太 ニシノ ショウタ(北海道コンサドーレ札幌U-18)
池谷 銀姿郎 イケガヤ ギンジロウ(横浜FCユース)
高井 幸大 タカイ コウタ(川崎フロンターレU-18)
矢口 駿太郎 ヤグチ シュンタロウ(ジェフユナイテッド千葉U-18)
松長根 悠仁 マツナガネ ユウト(川崎フロンターレU-18)
石川 晴大 イシカワ セイタ(清水エスパルスユース)

MF
西谷 亮 ニシタニ リョウ(東京ヴェルディユース)
齋藤 来飛 サイトウ ライト(ジェフユナイテッド千葉U-18)
久永 瑠音 ヒサナガ ルオン(JFAアカデミー福島U18)
伊藤 大和 イトウ ヤマト(京都サンガF.C.U-18)
坂井 駿也 サカイ シュンヤ(サガン鳥栖U-18)
下田 栄祐 シモダ ヨシヒロ(鹿島アントラーズユース)
大関 友翔 オオゼキ ユウト(川崎フロンターレU-18)

FW
真鍋 隼虎 マナベ ハヤト(名古屋グランパスU-18)
根本 鼓太郎 ネモト コタロウ(東京ヴェルディユース)
南野 遥海 ミナミノ ハルミ(ガンバ大阪ユース)
内野 航太郎 ウチノ コウタロウ(横浜F・マリノスユース)
内藤 大和 ナイトウ ヤマト(ヴァンフォーレ甲府U-18)
冨永 虹七 トミナガ ニイナ(ヴィッセル神戸U-18)
安藤 阿雄依 アンドウ アオイ(清水エスパルスユース)

※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
※全チームスタッフ、選手は集合時にPCR検査を実施します。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一般の方におかれましてはトレーニングの見学は一切できません。
※選手やスタッフによるサイン、握手、写真撮影、プレゼント受け渡し等の対応も自粛させていただきます。
皆さまのご理解とご協力を、よろしくお願いいたします。

土居聖真 SQUAD NUMBERS〜8〜「人と人とをつなぐサッカーが好き」

土居聖真について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
聖真のサッカー観が強くわかる。
個だけがサッカーではない、チームで勝利を掴み取るのだ。
この考えには強く賛同する。
そしてそれを体現し続ける聖真のプレーも感動を呼ぶ。
ともすれば"利他的"とも受け取れる。
それが個性なのだと理解するからこそ、応援しがいのある選手と言えよう。
このプレースタイルにてチームを牽引し、勝利に道微意いていくのだ。
楽しみにしておる。

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土居聖真 SQUAD NUMBERS〜8〜「人と人とをつなぐサッカーが好き」【未来へのキセキ-EPISODE 20】

鹿島アントラーズ2021年10月20日

「SQUAD NUMBERS〜背番号の記憶」
これまで数多くのレジェンドがアントラーズ伝統の背番号を背負ってきた。
積み重ねた歴史が生み出した、背番号に込められた重みと思い。
そして、継承するアイデンティティ。
そこには背番号を背負ったものたちの物語が存在する。
創設30周年を迎えた2021シーズン、クラブがリーグ戦毎ホームゲームで特別上映している背番号にまつわるストーリー。
それぞれが紡いできた物語を胸に、今を戦う現役選手が背負う思いとは。
今回は背番号8 土居聖真の覚悟を、ここに紐解く。


 アントラーズのクラブハウスの壁面には、土居聖真の姿が大きく描かれている。クラブオフィシャルパートナーであるナイキ社の広告でもあるが、その巨大なビジュアルからも、この男が今のアントラーズの象徴であることを示している。

「パートナーさんがあっての、僕たちですから」

 他にも、上田綺世とともに常陽銀行のイメージキャラクターを務めたり、5月15日の2021明治安田生命J1リーグ第14節横浜FM戦では「イエローハットハットトリック賞」を受賞して、文字通り“イエローハット”を被った姿を披露したりもした。また、遠藤康、荒木遼太郎とともにホームタウン向けの“アントラーズ給食”も考案。クラブと、パートナーやホームタウンとの架け橋にもなっている。

 その姿勢はピッチにおいても具現化されている。「人と人とをつなぐサッカーが好き」。言葉だけでなくピッチでの姿勢によって、チームの潤滑油の役目も果たしてきた。

「秀でた個が目立つのも、もちろんサッカーだとは思うんです。だけど、みんなでいいディフェンスをして、いいボールのつなぎをゴール前までして、最後に誰かが決める。そこで決めたFWの選手も、うしろのいいつなぎや、いい守備があったから“もう決めるだけだったよ”というサッカーが僕は好きなんです。みんなで取ったゴールがあればあるほど、チームの自信が深まり、結束も深まっていくんじゃないかと思うから」

 チームメートが得点すればすぐさま笑顔で駆け寄り、まるで自分がゴールを決めたかのように大はしゃぎする。組織を重んじるフィロソフィーが、土居聖真というサッカー選手を形づくっている。

「サッカーって本当に1人ではできないので、チームで助け合って、誰かのミスが多かったらそこをサポートしてあげるとか、1人任せにしないというのも選手の能力の一つだと、僕は思っています。アントラーズでもそれができつつあったし、実際にできている試合も多々ありました。そういうサッカーが僕は好きなんです」


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 ただ、理想とは程遠い現実と向かい合わなければいけない日々もある。ザーゴ前監督退任時には「監督の力になれなかったことに強く責任を感じています」と、人一倍に悔しさを募らせた。うまくいかないときほど思考を巡らせ、静かに、落ち着いて、感覚を研ぎ澄ませながら、自身の経験則をたどる。

「たとえば2016年にJリーグで優勝したときは、相手に8割ボールを持たれていても、カウンターからゴールを決めて勝利をもぎ取ることができました。チーム全体が、勝つことを意識してプレーしていたし、試合中も常に勝つ方法を探していた。一つひとつのプレーが、一瞬一瞬が勝つためにあった。強いアントラーズを取り戻していくには、どれだけの選手たちがそれを感じることができるか」

 苦しいときでも光を見いだせることこそ、伝統の息づくアントラーズの強みでもあるだろう。チームの先頭に立ってそれを求めていく土居の存在が、アントラーズがアントラーズたる由縁を示しているとも言えるはずだ。

 プロ入りしてから11年、もっとさかのぼると小学校卒業後に故郷の山形県を離れてから17年の間、鹿島アントラーズで戦い続けてきた。今年で29歳になり、今ではチーム6番目の年長者。「年月が過ぎれば後輩だった自分が先輩になっていくし、自分の後輩だって誰かの先輩になっていく。これはもう自然の流れですからね」とリーダーの自覚も芽生えてきた。

「(小笠原)満男さんが引退したとき、(内田)篤人さんは“自分は満男さんにはなれない”と言っていました。だから、僕も“自分らしいリーダー像をつくる”ということだと思っています。誰かの代わりを誰かがそのまま同じようにはできません。篤人さんの言葉をかみしめて、僕は僕らしく、もちろんピッチ上でもそうですが、ピッチ外でも自分らしくやれればと思っています」

 鹿嶋の街で大人へと成長しても、いつまでも少年のような屈託のない気持ちでサッカーに向き合っている。「生え抜きのテクニシャンであるゲームメーカーが付ける番号です。これまでの系譜を継承してほしい」という鈴木満フットボールダイレクターの思いとともに受け継いだ背番号8。過去に小笠原満男、野沢拓也が背負ってきた伝統を継承すべく、常に勝利への期待感を胸に抱いて、ゴールへと真っ直ぐに走り続ける。

「フットボールは一人でやるものではない。ピッチに立つ11人、試合メンバーの18人、さらにはチームに所属する全員で勝利を目指していくものです」

 すべては勝利のために、すべては仲間と喜び合うために。いつの時代も、そしてこの先の未来も、背番号8を背負いし者がアントラーズの象徴であり続ける。

「試合の状況や流れに応じたプレーを選択できることも僕が知るアントラーズです。それをピッチ上で表現できれば、チームメートの信頼につながることは優勝したときに強く感じました。これからも頼りにされる存在であり続けたいし、あとはやっぱり結果です。内容よりも結果を出さないといけない。今は特にそう思います」

 チームスピリットの体現者として、これからもチームを牽引し続けていく。

Jリーグ、理念に一切の変更はない

ホームタウン活動区域外のマーケティング活動についてメディアに方向性を説明したJリーグの出井宏明本部長である。
このところ話題となり、ホームタウンの拡大か?移転か?などと憶測が飛び交っておった周囲の意見を一蹴した格好である。
端的に言えば、ホームタウン外での"マーケティング"が拡大されるだけである。
クラブ経営には大きな出来事となろうが、サポーターにはあまり影響はない。
気にせず、"鹿島アントラーズ"を応援し続ければ良い。
これまでも、この先も"鹿島"は"鹿島"である。

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Jリーグがメディア向けに説明「理念に一切の変更はない」ホームタウン制どこが変わる?


パートナー・放映事業本部の出井宏明本部長が今後の方針を説明した

 Jリーグは19日、臨時のメディアブリーフィングをオンラインで行い、ホームタウン活動区域外のマーケティング活動について今後の方向性を説明した。

 今月17日、一部報道機関から「事実上のホームタウン制度撤廃」が伝えられたのをきっかけに明るみになったこの議論。対してJリーグ側は同日、村井満チェアマンの言葉で否定の声明を発表し、「ホームタウン制度について撤廃・変更の事実は一切なく、今後、Jクラブの営業、プロモーション、イベント等のマーケティング活動における活動エリアに関する考え方の方向性について議論しているものです」と伝えていた。

 この日のメディアブリーフィングでは、声明にあった「活動エリアに関する考え方の方向性」が共有された。ブリーフィングにはJリーグの木村正明専務理事と、パートナー・放映事業本部の出井宏明本部長が出席。冒頭で木村専務理事が「Jリーグの理念を具現化している規約、思想、活動方針に一切の変更はない」という姿勢を強調した。

「われわれのスタンスとして、Jリーグは豊かなスポーツ文化の振興と、国民の心身の健康への寄与という理念に持っていて、それを具現化したもので規約、定款、百年構想がある。『あなたの町にも、Jリーグはある。』とあるとおり、地域密着を標榜して活動してきた。私がクラブにいた時も地域の理解を得ることを一丁目一番地に置いてきたし、入会時にはホームタウンを規定し、対象の自治体の全ての首長、県協会の全面的な支援を取り付けることを謳っている。ホームスタジアムでホームゲームの8割以上を開催することを定めている。この辺りは変わることはない前提なので議論になってはいない。これらの理念を具現化している規約、活動方針に一切の変更はない」(木村専務理事)。

 すなわち、Jリーグ規約第24条に定められている「Jクラブはホームタウンにおいて、地域社会と一体となったクラブ作り(社会貢献活動を含む)を行い、サッカーをはじめとするスポーツの普及および振興に努めなければならない」というホームタウン規定にも変更はなし。そうした方向性は全クラブにも伝えられており、代表者が集まる実行委員会などでも合意済みだという。

 ではその一方、今回の議論によって何が変わるのか。方針変更の根本にはJリーグがこれまで築いてきた「紳士協定」があるようだ。

 出井本部長は「もともとJリーグの規約規定の中で、ホームタウンを超えた他のエリアでのマーケティング活動を規制するルールがあるものではない。どちらかといえば歴史の中でお互い考えながらやってきたいわゆる紳士協定というか暗黙のルールがあり、時代に合わせて棚卸しをしようというところ」と今回の方針転向の位置付けを説明。その上で、Jリーグ黎明期からの環境変化と、今後の方針について示した。

【これまでの周辺環境の変化】
▽人の流動化
・都市部中心に多く見受けられる、現居住都道府県と出生地が異なる方の存在
・現居住都道府県以外の居住経験がある人が半数近くいる
・地方から都市部への人の移動、地方における人口減少の加速
・都市部から地方へ、という地方創生観点での要望
▽クラブのファンベースの多様化
・ホームタウン所在都道府県以外に居住するファンの存在
(JリーグIDによるデータでは少ないクラブで30%、多いクラブで75%)
・大都市圏居住者を中心に多様なファン構成
▽クラブスポンサーのナショナル化
・J1クラブの多くはメインスポンサーがナショナルクライアント
▽マーケティングのデジタル化の加速
・SNS等でコンテンツを消費するファン・サポーターの増加
・ウェブ、SNS、ECなど「場所」に縛られないデジタルマーケティングの加速
▽海外クラブを含むさまざまな運営法人による日本国内でのスクール事業実施
・ヨーロッパ、南米の名門クラブが日本国内で小学生向けのスクール事業を展開中

 こうした環境変化を受けて、Jリーグではこれまでもたびたび事業方針の見直しを実施。東京都の新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、港区を「特区」に指定し、マーケティング活動の自由化を推進するなど、すでに行われている施策もある。

 さらにJリーグは今回、今後の事業活動・マーケティング活動の方向性を整理。それが次の4点で示された。

【今後の事業活動・マーケティング活動の思想】
▽価値提供先視点での活動
・地域による線引きというわれわれの事情ではなく、顧客視点で不要な選択の制限を与えることを避ける。
▽環境変化に合わせたチャレンジ推進、クラブ及びリーグ全体の事業機会の拡大
・成長を目指すクラブにとっての事業選択肢を広げる。
▽地域内での活動を軸にしつつ、地域に閉じない活動を含めた地域貢献を視野に入れる
・クラブの力によって多様化するホームタウン課題の解決に寄与し、地域と共に自ら成長を目指すクラブの成長機会を支援する。
▽共創&競争(適切な競争による事業成長)
・提供価値の磨き込みを推進する。

 またホームタウン以外の地域での事業活動・マーケティング活動の考え方をまとめ、次の3点をガイドラインとして運用していく方針だ。

【ホームタウンでの事業活動の考え方】
①クラブはホームタウンにおいて、地域社会と一体となったクラブ作り(社会貢献活動を含む)を行い、サッカーをはじめとするスポーツの普及および振興に努め、これに必要な事業活動を行う。
②その上で、ホームタウン以外での事業活動(協賛営業・商品化事業・プロモーション、各種イベント、サッカークリニックの実施など)に関して、実施を希望するクラブの実施地域は制限されない。
③実施の検討に当たっては「共創&競争(クラブ双方/リーグ全体の成長)」「サービス提供先視点での活動(顧客=企業/自治体/消費者)」の思想を踏まえた戦略設計を意識し、適宜、クラブ間で必要なコミュニケーションを行う。

 その中では考慮事項として「イベント・アクティベーション告知および実際のさいの当該ホームタウンクラブのホームゲーム集客」「当該ホームタウンクラブと活動先自治体との関係性」「サッカークリニック展開の際の商圏規模、地域協会など関係するステークホルダー」に配慮することが求められている。

 これらの議論について、木村専務理事は「理念に変更がないというベースで始まった議論だが、ホームタウンの議論はこれまでもずっとしてきているので、クラブのニーズに沿ってリーグが変えられることはこれまで解決しており、残っているものがそれほどなかった。大きく変わったことはあまりない」と説明。コロナ禍の経営打撃についても「起死回生の一手になるとか、大きなポイントになる感覚は持ち得ていない」と述べ、あくまでも長期的視点での方針変更だという位置付けを強調した。

 その一方、Jリーグ側にとってはホームタウンに関する方針がファン・サポーターの大きな関心事であることが伝わる機会になったようだ。出井本部長は「ファン・サポーターはじめ様々な人から地域密着は大事だよねというお声が多くあった。あらためて地域と共にあるJリーグに価値を感じている、大事にしているというのを感じている。あらためてそこの思想の原点は大事にしながら、どう時代を合わせてやっていくかが大事だなと感じた」と振り返った。

 なお、一部報道にあったクラブ名のネーミングライツ制導入については「特段何かが決まっているわけでもなく、何も変わっていない」(木村専務理事)という。

(取材・文 竹内達也)

Jリーグホームタウンの規制緩和に合意「原則的な理念に変更なし」強調も

[2021年10月19日20時6分]

Jリーグは19日、来季からホームタウン規定を一部緩和することでクラブ側と合意したと発表した。ホームタウン外でのサッカークリニックやイベントの開催、ショップなどの事業展開などが可能になる。地域密着というホームタウンの原則は堅持し、ホームゲームは従来の規約通り、8割以上を本拠地で開催する。多様化する時代の変化に合わせ、各クラブの活動やアイデアが地域外でも発揮されることになりそうだ。

    ◇    ◇    ◇

ホームタウンの規制緩和は「人の流動化」「クラブのファンベースの多様化」「マーケティングのデジタル化の加速」など、時代の変化を背景に、今年4月から本格的な議論が進んできた。来季からは地域密着の理念はそのままに、各クラブがホームタウン以外での事業活動が可能になる。

実際、現居住地域と出生地が違う人が増え、鹿島など、ホームタウン以外に住むサポーターが多いクラブもある。JリーグのID登録データベースでは「ホームタウン所在都道府県以外に住むファンの数は約30%~75%」とのデータもある。これまでは、東京で広島のサポーターが集うパブリックビューイングは「ホームタウン外のイベント」になるため暗黙の了解で行われてこなかったが、今回の緩和で実現可能となる。

そのほか、サッカークリニックの実施、協賛営業、商品化事業など、実施を希望するクラブの地域の制限はなくなる。東京・銀座に各都道府県がアンテナショップを展開しているように、クラブのショップを展開することもできる。

出井宏明パートナー・放映事業本部本部長は「バルセロナが日本国内でクリニックをやっている。クリニックに関しては、需要があってビジネスとして成立するのであれば展開は可能という考え方になる」と説明。各クラブの事業の選択肢を広げることで、クラブとリーグ全体の事業機会の拡大につなげる意図があり、適正な競争による事業成長にも期待を寄せている。

Jリーグが何度も強調したのは、地域密着というホームタウンの原則的な理念は変えないことだ。木村正明専務理事は「ホームスタジアムでホームゲームの8割以上を開催することも規約で定めている。我々の理念で変わることがない前提で、そこは議論にはなっていない。これらの理念を具現化している規約、活動方針に一切の変更はございません」と話した。【岩田千代巳】

Jリーグ ホームタウン制度改革を検討、商機拡大&ネーミングライツ導入ヒアリング開始

[ 2021年10月20日 05:30 ]

 Jリーグは19日、ホームタウンに関する説明会をオンラインで開催し、木村正明専務理事は「時代の変化と共に必要なものは変えていこう」と、ホームタウン制度の改革を進めていることを明らかにした。
 既に規定の一部を緩和することでクラブ側と合意。サッカースクールについては、外国のクラブが国内各地で展開している現状や、独占禁止法抵触を指摘する声があることから、ホームタウン外でも活動ができる。マーケティング活動については、グッズ販売やイベント開催がホームタウン外でも可能になる。地元以外での商機を広げる狙いだ。さらにクラブ名のネーミングライツの導入についても、クラブからヒアリングしていることを認めた。

 地域に根差して活動する原則は維持し、ホームスタジアムでホーム戦8割を開催するなどの規定は変わらない。木村専務理事は「理念を具現する規約や思想に一切変更はない」と話した。Jリーグ開幕から来年で30年、IT関係企業などが経営に加わり、クラブ経営に対する考え方が大きく変化している。コロナ禍でクラブの収入も激減しており、収入確保のために大胆な改革に着手することになる。

内田篤人コーチ、U-23アジアカップ予選帯同

U-22日本代表ガ挑むU-23アジアカップ予選に帯同する内田篤人ロールモデルコーチである。
この大会には「ロールモデル」が取れ、"コーチ"として参加するとのこと。
そしてチームを指揮する富樫監督が、「今回私が監督をやらせてもらうにあたって、ぜひ内田コーチも呼んでほしいと言わせてもらった」と明かし、コーチとしての内田氏には、「非常に細かいところまで気配りができる。彼が持っている経験はアジアの戦いに向けて、気の緩みのないチームが作れる点で大きな役割を担ってくれる」と請うてこの立場になった事、指導者としての才能を強く語る。
内田篤人氏は素晴らしい2ndキャリアを歩んでおる。
いずれ、代表チームを率いる立場となろう。
どのようなチームを作るのか、その片鱗をこの大会で垣間見られたら嬉しい。
将来の内田監督誕生が楽しみである。

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「ぜひ内田コーチも呼んでほしい」U-22冨樫監督が直訴!指導者としての内田篤人に期待するのは…

サッカーダイジェストWeb編集部
2021年10月19日


「非常に細かいところまで気配りができる」


U-22冨樫監督も内田コーチの指導を絶賛した。写真:徳原隆元

 内田篤人ロールモデルコーチに大きな期待が集まっている。

 日本サッカー協会は10月19日、U-23アジアカップ予選に臨むU-22日本代表の23選手を発表。スタッフには内田コーチの名前も入った。同代表はJヴィレッジで10月26日にカンボジアと、28日に香港と対戦。本大会は来年の6月にウズベキスタンでの開催が予定されている。

 近年のコロナ禍で今年5月から6月にかけて予定されていたU-20ワールドカップ・インドネシア大会が中止になるなど、育成年代には国際舞台での真剣勝負を経験する場が失われていた。

 オンライン上で行なわれたメンバー発表会見でU-22日本代表の冨樫剛一監督は、「日の丸をつけてピッチに立った時にたくさんのものを感じられると思う。国内では感じられない距離感や間合いは実際に対戦相手として海外のチームとやらないとわからない部分もある」と話し、「カンボジア、香港も少し見ましたが、何人かは本当に危険な選手もいる。ピッチに立って実感しないとわからないこともある。国際試合の難しさを経験してほしい」と選手たちにエールを送った。

 同時に監督就任に際して要望も出していたという。

「今回私が監督をやらせてもらうにあたって、ぜひ内田コーチも呼んでほしいと言わせてもらった」と明かし、コーチとしての内田氏には、「非常に細かいところまで気配りができる。彼が持っている経験はアジアの戦いに向けて、気の緩みのないチームが作れる点で大きな役割を担ってくれる」と期待を寄せた。

 選手としては数々の大舞台を経験してきた内田氏。指導者として初めて臨む国際舞台では、どんな影響を与えられるか。若い選手たちの活躍とともに、“内田篤人コーチ”にも注目が集まりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

監督の系譜に見える強い鹿島を作る方法論

鹿島アントラーズの監督選考についてSports naviへ寄稿したSPOAL初代編集長の二宮寿朗である。
非常に興味深い。
少々持ち上げすぎのようにも思えるが、大きなハズレがなかったことがここまでの成功に繋がっておることは確か。
そして一時的感情でコロコロと監督を替えてこなかったこともまた成功の秘訣であったように思う。
無冠だった程度で替えていくようなことも、これまでも無かったし、この先も無かろう。
鹿島のサッカーが実現出来る指導者に監督を任せ続けていくのだ。
それが"伝統"である。

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監督の系譜に見える強い鹿島を作る方法論
【未来へのキセキ-EPISODE 19】


二宮寿朗 2021年10月19日(火) 07:00

すり合わせることで生まれるファミリー意識


鹿島の強化部はオズワルド・オリヴェイラ監督にも任せっきりにすることなく、時にはアイデアを提案することで前人未踏の3連覇を達成した【(c)J.LEAGUE】

 伝統は一つの流れを意味する「統」を次世代に「伝える」ことで成立する。


 つまり行き当たりばったりではそうならない。目先のことだけで動いてしまえば受け継がれない。信念と覚悟なくして伝統というものは生まれない。


 チーム強化において重要な柱の一つが監督選考である。鹿島アントラーズは徹底してここにこだわってきた。


 ジーコイズムを継承するために初代の宮本征勝監督以降は一貫してブラジル人監督を招へいし、近年は石井正忠、大岩剛のように彼らのもとで学んできた日本人コーチが昇格するようになった。現在の相馬直樹監督もザーゴ監督の契約解除を受けてコーチから昇格した形だが、日本人指揮官の場合はクラブOBから選ばれるのが基本だ。


 ブラジル人監督についてはジーコや鹿島のブラジル人OBから情報を集めて、サッカー観のみならず性格までリサーチする。日本になじめるか、アントラーズのスタイルを尊重できるかなども基準となる。のちにリーグ3連覇を果たしたオズワルド・オリヴェイラ監督を招く際も、OBであるジョルジーニョから「アントラーズに合う」という一言を得たことが決め手になったと聞く。


 ブラジル人監督を招へいした場合、ヘッドコーチ格には日本人を置くことを決まりとした。チーム強化のトップに立つ鈴木満フットボールダイレクター(FD)がそこを曲げることは一切なかった。10年以上前、鈴木FDがこう明かしてくれたことがある。


「ブラジル人監督の中には、コーチをセットにして連れてきたがる人がいる。もちろんある程度は認めるが、補佐役のポジションには日本人のコーチが絶対に必要。一つは日本人指導者を育てたいから。もう一つはコミュニケーションの問題。例えば選手同士が話をしているだけで、外国人監督というのは彼らが自分の悪口を言っているんじゃないかと疑心暗鬼になるもの。日本人コーチが補佐役で入ることによって監督の言葉をフォローしたり、逆に選手からの要望を監督に伝えたりすることもできる」


 任せっきり、預けっきりにはしない。


 アントラーズの方針を理解してもらい、相互の信頼関係を生み出していく。だからこそジーコが大事にする「ファミリー意識」が強くなる。


 鈴木FDはブラジル人監督が就任すると、決まってこう告げるそうだ。


「僕はあなたがここで成功するために一生懸命サポートする。日本人の社会性や国民性、そしてJリーグのやり方は自分に知識があるので、あなたが成功するためにアドバイスさせていただく。足を引っ張るようなことは決してしない」


 日々のトレーニングは強化部(現プロチーム)の誰かが必ず見るようにする。定期的に監督とミーティングをする。ブラジル人監督であろうが、日本人監督であろうがここは変わらない。試合前のミーティングにも顔を出す。見る、知る、聞く、話す。ここをおろそかにはしない。


 しかしながらサポートといっても監督の要望をすべて聞き入れるという意味ではない。逆にこちらからの要望を飲んでもらうこともある。オリヴェイラ監督時代にはレギュラーを固定する傾向が強くなったため、指揮官とのミーティングでローテーションを提案している。強化部を信頼しているからこそ、オリヴェイラ監督も応じたわけだ。


 要は、すり合わせ。


 ここを丁寧にやることによって進むべき方向を見失わないで済む。フロントと監督のすり合わせとかみ合わせが、「強いアントラーズ」を作ってきたことは間違いない。


紅白戦であるプレーを解禁した真意に強さはある


ブラジル人監督のもとで学んだ日本人コーチたちが哲学を踏襲してチームを率いる。16年にJ1で優勝した石井正忠監督もその一人【(c)J.LEAGUE】

 伝統は、いつしか立ち返る場所ともなる。それがあるのとないのでは大きく異なってくる。タイトルを積み上げてきた歴史もある。


 2015年7月にトニーニョ・セレーゾ監督の契約解除を受けてコーチから昇格した石井監督は鹿島らしさを取り戻すべく紅白戦のスライディングを解禁したことがあった。


 その意味についてこう語ってくれたことがある。


「実際に試合中に起こるシチュエーションなので、それを自然に出そうよ、と。鹿島は元々、紅白戦が一番エキサイトするので、その雰囲気に戻したいというのは強くありました。


 また、戦術練習の際、中でプレーしている選手に対して外で見ている選手もドンドン声を掛けていく。やらなきゃいけないことが分かっているから、声が出せるんです。遠慮なく、気兼ねなくっていうのが鹿島らしい雰囲気なんじゃないですかね」


 クラブOBの石井は02年からフィジカルコーチ、総合コーチを務め、セレーゾ、オリヴェイラ、ジョルジーニョ各監督のやり方を間近で見てきている。それゆえに試すべき方法論も見つかりやすい。監督歴のなかった石井ではあるものの、15年にルヴァンカップを制して翌年にはリーグ優勝を果たし、FIFAクラブワールドカップでは日本勢で初めて決勝に進出した。石井からバトンを受けてコーチから昇格した大岩監督も18年にAFCチャンピオンズリーグを制している。


 監督に“外れ”がないことがチーム強化を成功させ、これだけのタイトル数を積み上げるまでになった。


 これからも優秀なブラジル人監督をリサーチしつつ、クラブOBの日本人指導者を育てていく方向性に変わりはない。土台はすでに出来上がっているのだから、あとはタイミングを見ながら循環させていくだけである。


 鹿島ユースを柳沢敦監督が率い、曽ケ端準がトップチームのGKアシスタントコーチを務め、小笠原満男はアカデミーのテクニカルアドバイザーとして活躍している。クラブで実績を残した選手たちが指導者としてセカンドキャリアを歩んでいる。


 鈴木FDは18年7月にジーコを再びテクニカルディレクターに招へいした。


「(ジーコイズムが)崩れているわけではない。表現するなら何となくガシッとしていなくて、タガが緩んでいる感じ。伝統を継承していくことを考えれば、今こそ呼ぶタイミングだと思った」


 フンドシを締め直す意味も含めて多忙なジーコを説得して、要職に復帰してもらったのだ。「献身・尊重・誠実」=「ESPIRITO(ポルトガル語で精神)」のジーコイズムとクラブの伝統を揺るぎないものにするために。


 将来の鹿島アントラーズを見据えて今を見て、今を動く。


 監督選考にしてもそれは同じ。


 “外れ”なきは偶然に非ず。


 信念と覚悟、すり合わせとかみ合わせ、調査と育成。監督を“当たり”にする必然が、アントラーズの強みである。


二宮寿朗
1972年、愛媛県生まれ。日本大学卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社し、格闘技 、ラグビー、ボクシング、サッカーなどを担当。退社後、文藝春秋「Number」の編集者を経て独立。 様々な現場取材で培った観察眼と対象に迫る確かな筆致には定評がある。著書に「 松田直樹を忘れない」(三栄書房)、「中村俊輔 サッカー覚書」(文藝春秋、共著)「 鉄人の思考法〜1980年生まれ、戦い続けるアスリート」(集英社)など。課金制スポーツサイト「SPOAL(スポール)」初代編集長。

10.21 COMING SOON

10月21日(木)に何かを発表する鹿島アントラーズFCである。
このTweetが示すものは何なのであろうか。
胸のときめきが止まらぬ。
素晴らしい出来事が起こる予感はする。
あと二日、心して待ちたい。

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アントラーズがアントラーズであるために

アカデミーDNAについて伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
鹿島アントラーズFCの育成についての方針が強く伝わってくる。
アカデミー出身者には、「忍耐・謙虚・感謝」を軸とした、"鹿島"の神髄を強く染み渡らせ、クラブを強くする軸を担って貰うこととなるのだ。
未来を託し、より鹿島が鹿島であることを願う。
重要である。

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©KASHIMA ANTLERS

アントラーズがアントラーズであるために。これまでを定義し、これからの指針とした「アカデミーDNA」とは。【未来へのキセキ-EPISODE 18】

鹿島アントラーズ2021年10月18日

 アントラーズがアントラーズであるために。
 鹿島アントラーズは昨年、後世に継承していくクラブのベースを整理するとともに、今一度これまで築き上げられたものを整理した。それが「アカデミーDNA」だ。

 2020年1月。アカデミーのマネジメントスタッフに加え、トップチームの強化担当とスカウト、そしてアカデミーを担う小笠原満男テクニカルアドバイザー(TA)、黒崎久志テクニカルコーチ(現山東泰山トップチームヘッドコーチ)、里内猛ヘッドオブコーチング、柳沢敦ユース監督(現在不定期参加)などで構成されるメンバーによって、テクニカルミーティングが新設された。週に一度、アントラーズとはどんなフットボールを表現してきたのか、そして今後に向けて何を変化、進化させ、何を継続することを目指していくのか、良い選手の積極的な飛び級の実践や各チームの課題共有、一貫性のある指導体制実現に向けて、アントラーズのフットボールを言語化するとともに、映像を用いて議論を重ねた。

 アカデミーでは、スクールからユースまで、どのスタッフも土日は試合、平日は日々の練習がある。朝から晩まで選手指導に始まり、子どもたちの状況把握から保護者とのやりとり、イベントがあれば運営指導とともにレポート作成、中長期的にどう進めていくかの検討や大会運営など、日々クラブの未来のために尽力している。ジーコTD(テクニカルディレクター)もアカデミーの存在について、その重要性を語っている。

「やはりアカデミー出身選手がトップで出場して活躍し、クラブに結果をもたらすということは非常に重要なことです。アントラーズは日本代表にもっとも選手を送り込んだクラブでもあり、その歴史を閉ざしてはいけません。その意味でアカデミーは責任ある存在なんです。アカデミーに携わるスタッフは、本気で真剣に携わる人々で構成されなくてはいけません。その情熱が直接的に子どもたちに伝わり、クラブの将来を担うベースを築くための活動になります。アカデミーの活動は、そう簡単なものではありません」

 そんなアカデミーコーチの活動指針として活用できることを目指し、クラブ創設30周年を迎えようとするタイミングでアカデミーDNAの作成が始まった。アントラーズを体現するようなプレー。クラブを象徴する試合。言語化の最適な表現。イメージしやすいプレー映像。その実現までに、テクニカルミーティングでの議論は20回を超えた。


©KASHIMA ANTLERS

 ジーコTDがクラブに植え付けた「ジーコスピリット」をはじめとする、チーム、スタッフ、選手、アカデミーのあり方、鈴木満FD(フットボールダイレクター)の長年にわたるチーム編成における留意点、椎本邦一チーフスカウトのスカウト時に選手へ求める資質、里内猛ヘッドオブコーチング(当時)のチームスタッフにおける考え、小笠原TAをはじめアントラーズOB選手による在籍時の戦い方や各ポジションごとのプレー映像などについてをまとめた。

 映像は小笠原TAが中心となって、柳沢ユース監督、中田浩二C.R.O、根本裕一など元選手たちがまとめた。パソコンを使いこなし、映像ソフトで過去のアントラーズを表現する象徴的なプレー映像を編集。実際にピッチでクラブの象徴として体現してきた男が映像を選び、どう見せるかをテクニカルミーティングで提案する。それを見ながら議論を重ね、修正に修正を重ねて完成させた。クラブ創設時から携わるアカデミーチーム・マネージャーの高島雄大は、その姿に賛辞の言葉を並べる。

「小笠原TAたちが編集した映像は、“ここ”というポイントをつかんだものでした。ミーティングでなんとなく『あのときのあのシーンがあったよね?』というものも、うまく探して映像にまとめてくれました。ピッチ上で感じていたことをいかに資料として落とし込むか。その目的に沿った、さすがの集約と選定でした」


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 DNAとは「遺伝子」と解釈される言葉であり、生命体を形成する上で欠かすことのできないものとして表現される。アントラーズでもそのユニフォームをまとう選手の基礎として、アカデミーDNAの具現化は未来に向けて欠かすことのできない作業だった。

 一例を紹介する。まず初めに挙げたのが行動規範。その土台は、ジーコスピリットと呼ばれる「献身・誠実・尊重」の3つの言葉だ。「忍耐・謙虚・感謝」とも言い換えられるそれらの言葉は、アントラーズファミリーに結束力、一体感、そして勝利への執着心を植えつける上での指標ともなっている。常に献身的な姿勢を持ち、人や仕事に対して嘘なく、尊重の念をもって接することが、アントラーズの選手たち、そしてクラブスタッフの掟でもある。

 アカデミー出身の現役選手たちも、プレーの礎となる精神面の重要性を説く。

「アカデミーのときから、“どんなときも90分間、勝利のために犠牲心を持って戦え”ということをずっと口酸っぱく言われてきました」(土居聖真)

「嘘をつかず、真っすぐに生きること。何事にも誠実さを持って取り組むこと。プロになるために、いろいろなことを犠牲にしてサッカーに費やすこと。そうした人間性を教わりました」(町田浩樹)

「どの年代においても、アカデミーの監督やコーチが求めていたのは精神力の強さや人間性の部分でした。振り返れば、サッカーのこと以上に、人間性の部分を教わってきたように思います。日常生活もそうですが、ピッチ内外での挨拶や礼儀、感謝……それを鍛えられたというのではなく、自然と身につけていったことで、サッカーも比例してうまくなっていったように思います」(沖悠哉)

 土居聖真、町田浩樹、沖悠哉の証言からも、クラブ全体にジーコスピリットが浸透していることが分かる。

 その上で、フットボールの本質と勝利を追求するピッチ上でも、選手たちに求められていることがある。アントラーズでは“練習こそが勝負の場所”という考えのもと、「トレーニングでの必要な心構え」が表現されている。

 試合に出るための競争と勝つための結束。
 選手個人の自己主張とチームのための自己犠牲。

 一見、矛盾しているようにも思える2つの逆説的な要素。そのバランスが絶妙に調和し、トレーニング中から独特の“空気感”を生み出すことにつながる。これこそが、数々のタイトルを獲得してきたアントラーズが大切にしてきた伝統でもある。


©KASHIMA ANTLERS

「自分も今では選手の前で話すことが多くなりました。“プロはこういうものだよ”、“W杯はこういうものだよ”、“そのためにはこういうプレーが必要だよ”ということを日々伝えています」(小笠原満男TA)

「自分たちの経験を伝えらえることは、クラブとして武器の一つだと思います。押しつけるわけではなく、“もっとこうした方がいいのではないか”、“こういうことがあったからこうした方が良い”とか、選手が興味を持つような話ができれば、選手たち自身にとってもすごく刺激になるのではと思います」(柳沢敦ユース監督)

 現在、後進の指導にあたる小笠原TAや柳沢ユース監督らは、言葉で教え、ピッチ上の現象に気を配り、自らの経験を伝えている。それは、多くのトップチームOBが顔をそろえる、アントラーズアカデミーの強みでもある。

 ジーコTDがクラブの発展に全身全霊をかけたことから始まり、脈々と受け継がれてきたアントラーズのDNA。勝ち続けるクラブであるために、それは深紅のユニフォームをまといし者の血となり、骨となり、肉となり、未来のアントラーズを支えていくことにつながる。

 アントラーズDNAによって、今後に向けたこれまでが整理された。その共有をもとに、また新たなDNAを受け継ぐ伝道師たちが育まれていく。

12/26(日)にスペシャルマッチ開催!ふるさと納税型クラウドファンディング開催中!


©KASHIMA ANTLERS

内容:アカデミー vs OBスペシャルマッチ観戦(3万円〜5万円コース)
詳細:アントラーズの伝統をつくりあげてきたOBたちが、将来、アントラーズの選手としてプレーすることを夢みるアカデミーの選手たちと対戦
※チケットの一般販売や動画配信の予定はありません。寄附者限定で観戦できるスペシャルマッチとなります。

開催日:2021年12月26日(日)予定

13:00〜13:30 U13アカデミートレセンvsOB
13:40〜14:10 U14アカデミートレセンvsOB
14:20〜14:50 U15アカデミートレセンvsOB
15:00〜15:30 U16 ユースvsOB
15:40〜16:10 U17 ユースvsOB

出場予定現役選手:土居聖真、町田浩樹、上田綺世、沖悠哉、染野唯月、山田大樹、舩橋佑
出場予定OB:本田泰人、名良橋晃、本山雅志、野沢拓也、青木剛、新井場徹、内田篤人、曽ケ端準、柳沢敦、小笠原満男、中田浩二ほか
※出場予定OBは随時発表予定

柳沢敦ユース監督、未来を託す

柳沢敦ユース監督について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
ユースを指導する心構えが強く伝わってくる。
向上心の塊を若い世代に伝授せよ。
未来を託すに十分な人材である。

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柳沢敦 アントラーズOBの今「考えさせることで導く、未来を築くための挑戦」【未来へのキセキ-EPISODE 17】

鹿島アントラーズ2021年10月17日

 今年からアントラーズユースで監督をつとめる柳沢敦は、アントラーズの未来と向き合っている。

「だいたい15時半から16時スタートの練習が多いですね。新型コロナウイルス感染症拡大から、これまでクラブハウスに集まっていたアカデミースタッフも分散勤務になりました。今はユースのスタッフは主にアカデミーハウスで業務をしています」

 アカデミーハウスとは、主にアントラーズユースの選手たちが寝食をともにする寮施設のこと。今年からアカデミーが目標に掲げる“アントラーズの主力を育てる”というテーマのもと、日々未来のクラブを背負う選手育成に向けて子どもたちと向き合う日々だ。

「基本的には11時にスタッフミーティングをして、その日のトレーニングの流れについて話しています。あとはチーム状況や個々のケガの具合。練習で意識しているのは『流れ』ですね。練習が始まってから終わるまでの流れをしっかり決めること。なるべく間を空けず、練習を止めない。無駄な時間を省いて構築していくようにしています」

 これまで鹿島アントラーズでタイトルを獲ってきた多くの選手たちは、“日常の練習”がその要因の一つにあると語る。まずは目の前の一日一日に対してどれだけフットボールに時間を費やせるか。日々の練習に対してどのように取り組むかを大切にし、それはユースでも同様に継承されている。

「アップでも基本練習でも、とにかくどんな練習に対しても100%でやることを求めています。質については、常に集中したトレーニングができる状態でやらないといけないというのは口酸っぱく言います。たとえばミスはミスでも一生懸命やっているミスと、集中していないときのミスでは全然違うものです。そういったところは厳しく見るように意識しています」

 もう一つ、意識しているのは“選手に考えさせる”ということだ。

「トレーニングのなかで何を求めているのか。選手たちが練習の狙いや意図について考えながらやるような指導を心がけています。うまく引き出せるときと引き出せないときがありますが、やはりポゼッションの練習をしていても、攻撃するための方法があるかないか、その意図を持っているかいないかで、ただボールをつなぐだけの練習になってしまう。そうなると自分たちが求めているサッカーとは違ってきてしまいます。そこはうまく伝えながらですね」


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 アントラーズユースでは、現役時代にトップで活躍した小笠原満男テクニカルアドバイザー、當間建文コーチに加え、岡本秀雄コーチ、市川友也GKコーチ、またフィジカルコーチとして伊藤亮輔、トレーナーの稲葉篤が柳沢監督を支えている。

「中盤には満男がいて、DFラインは當間。さらに市川GKコーチ、伊藤フィジカルコーチもいる。岡本コーチはアマチュアからプロも経験していて、相当な努力をしてきた人なので、まさに高校生に響く経験があって話を聞いてもらうには適任です。いろいろな経験があるコーチたちがバランスよく配置されていると思うので、ある意味でそれぞれに任せられる。自分一人でというよりはみんなで分担しながらやっています」

 ユーススタッフ一丸となって、チームの結果と選手たちの成長を目指して取り組む日々だ。

「プロの若い選手たちも一気に成長することがありますが、やはり普段の姿勢と一つの経験がきっかけになると感じます。試合に出ること、試合でいいプレーをすることが、グッと成長するために必要なことです。一つの試合でグッと伸びて練習から変わってくる選手もいますし、今の1年生なんかもなかなかAチームに絡めない状況が多かったけれど、ここにきてグッと伸びてくる選手も出てきました。そういった選手たちが試合にからんでくれば、チーム内の競争力がもっと高まっておもしろくなっていくのかなと思います」

 とはいえ柳沢にとって、監督という立場は今回が初めてのこと。1997年にアントラーズへ高卒で加入するとJリーグ新人王に。Jリーグベストイレブンにも3度選ばれた。2014年に現役引退すると、翌2015年からアントラーズのトップチームコーチに就任。2019年からはユースコーチとなり、今年からユース監督に就任したばかり。支えるスタッフとともに、これまでの経験も踏まえて考えを巡らせ試行錯誤する日々だ。

「とにかく監督は初めてやらせてもらうことなので、すべてがわからないことだらけからスタートしました。半年が経ちましたけど、いろんな人に助けてもらいながら、ユースの活動の流れをつかみながら、やっと形として作ることができてきました。やっていくなかでの難しさも感じつつ、ただ選手がうまくなっていく、成長していく喜びも感じながらできています。あとは勝つことと育てることのバランスの難しさ。両方が大事だと思いますが、そこがすごく難しいなと思いますね」

 育成において勝つことと育成の両立は、アカデミー年代でよく議論されるテーマでもある。

「先日、トップチームのコーチである奥野さんと話していて、言い方は悪いけれど、どんな形でも勝つのはすごいことだよねとなりました。そして、勝つことが何より一番選手の成長につながると思うんです。試合に出て成功体験を繰り返す。ただ、勝つための手法や過程が育てるところにつながっていくと思うので、そのバランスが指導者として大事になるのではないかと思います」

 初めてのことではありながら、現役時代にはアントラーズのキャプテンを任され、さらには日本代表ではW杯に2度出場し、イタリア・セリエAでのプレーも経験。そして、クラブでは11個のタイトルを獲得した。肌感覚として、チームを勝たせる選手の基準を持ち合わせている。

 “アントラーズの主力を育てる”。

 選手たちに押し付けるわけではなく、あくまで自主性を重んじる。柳沢なりのチームづくりは形作られ始めている。未来への戦いは、まだスタートしたばかりだ。


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ふるさと納税型クラウドファンディング開催中!御礼(リターン)として12/26(日)にスペシャルマッチ開催!


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内容:アカデミー vs OBスペシャルマッチ観戦(3万円〜5万円コース)
詳細:アントラーズの伝統をつくりあげてきたOBたちが、将来、アントラーズの選手としてプレーすることを夢みるアカデミーの選手たちと対戦
※チケットの一般販売や動画配信の予定はありません。寄附者限定で観戦できるスペシャルマッチとなります。

開催日:2021年12月26日(日)予定

13:00〜13:30 U13アカデミートレセンvsOB
13:40〜14:10 U14アカデミートレセンvsOB
14:20〜14:50 U15アカデミートレセンvsOB
15:00〜15:30 U16 ユースvsOB
15:40〜16:10 U17 ユースvsOB

出場予定現役選手:土居聖真、町田浩樹、上田綺世、沖悠哉、染野唯月、山田大樹、舩橋佑
出場予定OB:本田泰人、名良橋晃、本山雅志、野沢拓也、青木剛、新井場徹、内田篤人、曽ケ端準、柳沢敦、小笠原満男、中田浩二ほか
※出場予定OBは随時発表予定

ジーコTDが語る、選手育成におけるインフラの重要性

ジーコTDの育成への思いを伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
フラメンゴでの成功体験を鹿島アントラーズFCへ。
その試みを実を結ばせるために、クラブは人材をアカデミーに投入しておる。
小笠原満男TAもその一人であり、「ジュニアユースとジュニアは決まった練習場所がない状況です。ユースに限って言えば、クラブハウス内の天然芝のピッチを使っているけど、芝生の養生期間で使用できない時期があります。アカデミーで年中思いどおりに使えるようなグラウンドが1つでもあれば、とても大きいことです」と語る。
今回のクラウドファウンディングにて更に施設を充実させ、未来への投資を実現させようではないか。
重要である。

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ジーコTDが語る、選手育成におけるインフラの重要性。「フラメンゴがそれを証明している」【未来へのキセキ-EPISODE 16】


鹿島アントラーズ2021年10月16日

 選手育成にとって、何が重要かーー。

 そんな問いに、ジーコテクニカルディレクター(TD)は9年前の話を始めた。

「2012年にフラメンゴの新しい会長を決める選挙戦があって、のちにその新会長となる人物のグループにサポートをお願いされました。そこで僕は条件として、当時はまだ作りかけだったトップチームとアカデミーのトレーニングセンターをしっかり完成させてほしいと要望したんです」

 フラメンゴの象徴的存在ともいえるジーコTDの支持を受けた人物はクラブの会長に当選し、約束どおりその要望を実現させた。すると、施設整備の効果は瞬く間に成果として表れた。

「それまではアカデミーの選手たちの着替える場所もなかったのですが、立派な施設ができて、今では素晴らしい環境が整いました。そこからルーカス・パケタ(現リヨン)、ヴィニシウス・ジュニオール(現レアル・マドリード)、ヘイニエル(現ドルトムント)といった選手も輩出されました。つまり、いかにプロチームやアカデミーのインフラとか環境をよくすることが重要なのかが証明されたわけです」

 鹿島アントラーズにとっても、ジーコTDが説く成功体験は、すでに実証済みの事実となる。顕著なのが、2011年4月に完成した「つくばアカデミーセンター」の実績だ。オープン以来、わずか10年間で6人のJリーガーを輩出し、そのうち町田浩樹、染野唯月、舩橋佑は現在トップチームに在籍。また、ジュニアユースやジュニアのチームも全国大会での優勝を勝ち取るまでになった。

 茨城県つくば市内の2万平方メートルの土地に建てられた「つくばアカデミーセンター」には、人工芝のサッカーグラウンド1面とフットサルコート3面があり、シャワールームが完備されたクラブハウスも併設されている。つくばエクスプレス線の「みどりの駅」から徒歩5分、車では常磐自動車道「矢田部IC」から5分ほどの立地に構えており、県内だけでなく都心からのアクセスも良好。茨城県南地域におけるアントラーズの拠点として、ジュニアユース、ジュニア、スクールが展開されている。


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 さらに、アントラーズの本家である鹿嶋市にも新たな施設ができた。2019年8月にユース所属選手の寮となる「アカデミーハウス」が完成。玄関上の屋根に「Football Dream」の文字があしらわれた建物の内部は豪華絢爛な作りで、メインエントランスを入れば獲得してきた数々のトロフィーが展示され、壁面にはジーコTDをはじめとする歴代名選手のシルエットが描かれている。寮生やスタッフが団らんできるラウンジや、3つの浴槽が設置された大浴場をはじめ、トレーニングルーム、食堂、会議室もあり、サッカーに集中するためのあらゆる機能が備わった施設となっている。


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 それでもなお、未来へ向けた施策は続く。アントラーズは鹿嶋市内に人工芝のアカデミー専用グラウンド建設に着工。今年12月完成予定で、建設費支援のため10月末日まで目標額3億円のふるさと納税型クラウドファンディングも実施している背景には、前述の「つくばアカデミーセンター」とは異なる「鹿島」が抱える課題があり、小笠原満男テクニカルアドバイザーは次のように言及する。

「ジュニアユースとジュニアは決まった練習場所がない状況です。ユースに限って言えば、クラブハウス内の天然芝のピッチを使っているけど、芝生の養生期間で使用できない時期があります。アカデミーで年中思いどおりに使えるようなグラウンドが1つでもあれば、とても大きいことです」

 アカデミーの選手たちにとって満足のいく環境を提供するため、新たな人工芝のグラウンド設立を目指し、アントラーズファミリーの力を結集させようとしている。

未来を作るために必要なこと

 これまでクラブ一丸となって計20の主要タイトルを獲得してきた。これからも勝ち続けていくために、育成の充実が欠かすことはできない。ジーコTDは、こう提言する。

「30年前にアントラーズが設立されたとき、僕はこのサッカー不毛地帯にまず設備の部分で種をまきました。それが約30年かかって、やっといろんな実をならすようになっています。アカデミーも同じように、種をまいて育てなくてはいけません。そのためには水や肥料を与えることが必要で、それが施設やグラウンドというものになるでしょう。各国のクラブの歴史を見ても、いかにアカデミーから育った選手が重要なのかは実証されています。その選手たちを育成し、またアントラーズが勝利を積み重ねていくために、アカデミーは非常に重要な位置づけなのです」

 創設30周年を迎えたアントラーズは今、この先の30年に向けた新たな種をまこうとしている。先人が耕してきたこの土地に、さらなる豊穣のときを迎えるために。

ふるさと納税型クラウドファンディング開催中!御礼(リターン)として12/26(日)にスペシャルマッチ開催!


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内容:アカデミー vs OBスペシャルマッチ観戦(3万円〜5万円コース)
詳細:アントラーズの伝統をつくりあげてきたOBたちが、将来、アントラーズの選手としてプレーすることを夢みるアカデミーの選手たちと対戦
※チケットの一般販売や動画配信の予定はありません。寄附者限定で観戦できるスペシャルマッチとなります。

開催日:2021年12月26日(日)予定

13:00〜13:30 U13アカデミートレセンvsOB
13:40〜14:10 U14アカデミートレセンvsOB
14:20〜14:50 U15アカデミートレセンvsOB
15:00〜15:30 U16 ユースvsOB
15:40〜16:10 U17 ユースvsOB

出場予定現役選手:土居聖真、町田浩樹、上田綺世、沖悠哉、染野唯月、山田大樹、舩橋佑
出場予定OB:本田泰人、名良橋晃、本山雅志、野沢拓也、青木剛、新井場徹、内田篤人、曽ケ端準、柳沢敦、小笠原満男、中田浩二ほか
※出場予定OBは随時発表予定

サッカークラブ以上の存在を目指して、鹿島アントラーズFCの地域貢献

鹿島アントラーズFCの地域貢献について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
プログラミング教育と英語教育についてここに記す。
このように、地域に対して貢献していくことでクラブという存在がより強固になっていく。
この戦略には諸手を挙げて賛同出来る。
素晴らしい。
これを皮切りに更に深く貢献していくこととなろう。
ホームタウン・フレンドリータウンあってこその鹿島アントラーズFCである。
"ともに"そして"しんか"である。

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サッカークラブ以上の存在を目指して。プログラミング教育や英語教育での地域貢献【未来へのキセキ-EPISODE 15】

鹿島アントラーズ2021年10月15日

 ある授業中の一幕、机に向かう小学生が手にしているのはタブレット端末とキーボードだ。その画面には「Minecraft(マインクラフト)」という、子どもたちに人気のものづくりゲームが映し出されている。もちろん、単にゲームで遊んでいるわけではない。これはアントラーズのホームタウンである鹿嶋市で進められるプログラミング教育の一環だ。

 マインクラフトの仮想空間のなかでは、基本的なコマンド入力やキーボード操作によって自由自在に環境を創造することができる。たとえば、好きな色のブロックを積んだり、水をためたり、動物を呼び出したり。児童たちは担当教員やオンライン上で参加する講師の助言を得ながら、ゲーム感覚でそれらの操作を学んでいく。この授業は2020年10月に取り入れられ、翌年2月には成果発表会も行なわれた。

 プログラミング教育は2020年度から小学校の必修科目となった。だが、教科書やノート、筆記用具を用いて教員の話や黒板の内容を記しながら学んでいくような従来の授業形態とは一線を画すため、そのノウハウや専門性を持たない教育現場では実践に向けて多くの課題も抱えている。鹿嶋市も例外ではなかったが、アントラーズの存在が状況を変えた。

 アントラーズは2020年2月に鹿嶋市、メルカリとの3者で「地方創生事業に関する包括連携協定」を締結していたことで、クラブがハブとなって地域社会と企業をつなぐための枠組みを整えた。そこでパートナー企業のユナイテッド株式会社の連結子会社であるキラメックス株式会社と鹿嶋市を結び付け、同社が運営する小中高校生向け実践的プログラミングサービス「TechAcademyジュニア」を用いたプログラミング教育の導入を実現させた。

「すべての児童生徒に対して質の高い教育を実現することができるものと確信しており、プログラミング教育の円滑な実施と次世代の人材育成に貢献していければと思います」と、鹿嶋市の錦織孝一市長もその取り組みの成果に大きな期待を寄せている。これからもますますの進化と発展を遂げるであろうIT社会に向けた人材育成の分野において、アントラーズがその一翼を担う形となった。


2020年10月、鹿嶋市内の小学校計5校で始まった、人気のものづくりゲーム「マインクラフト」を使ったプログラミングの授業の様子 ©KASHIMA ANTLERS

 教育におけるアントラーズの参画は、これだけにとどまらない。2021年5月には鹿嶋市と共同で英語学習のTPR教材を制作した。TPRとは「Total Physical Response」(全身反応教授法)の略称で、身体を動かしながら内容を理解し習得していく指導法のこと。アントラーズと鹿嶋市によって制作されたTPR教材には全選手が出演し、英語の発声とともにさまざまな動作を行なう約170種類の動画が披露され、同市内の全小学校の授業で活用されている。

 たとえば、永木亮太は「close my hands」と発声して自身の手を握り締め、常本佳吾は「pinch my cheeks」と言って頬をつねってみせる。選手だけでなく、ジーコTDや中田浩二C.R.O、マスコットキャラクターのしかおとしかこが登場する動画もあり、クラブ総出でホームタウンの英語学習に力を貸している。このような自治体とプロスポーツクラブによる共同でのTPR教材制作は、全国で初めての試みだ。選手が登場するTPR教材を使った授業は、5月より鹿嶋市内の小学1・2年を中心に全12校で実施されている。

「今後もアントラーズとの連携協力体制を築き、鹿嶋市にしかできない教育活動の展開をしていければと考えています」と話したのは、鹿嶋市の川村等教育長。これからもプロスポーツクラブのホームタウンとしての強みを生かした教育施策を打ち出す姿勢を示した。

 スペインのFCバルセロナには「サッカークラブ以上の存在」という有名なスローガンがある。アントラーズでも、ピッチでのサッカー競技面だけでなく、ホームタウンの教育にも尽力することで、まさにその言葉を具現化することを目指している。

「アントラーズは今後、教育という視点においても鹿嶋市のまちづくりに関わり、地域の発展に貢献していきたいと思っています」(小泉文明社長)

 クラブ創設から30年の月日が流れ、鹿嶋市を中心とするホームタウンとの関係性はより強固なものとなっている。これからもアントラーズはその地で戦う意義をかみ締めながら、教育という分野においてもより良い未来を創造するための種を一つずつまいていくつもりだ。


2021年5月より、鹿嶋市内の小学1・2年を対象に全12校で実施された英語学習のTPR教材の様子 ©KASHIMA ANTLERS

チームが輝くためにドリブルを使う、松村は誰にも生み出せない“色”を表現しようとしている

松村優太について記すNumberWebの安藤氏である。
松村を「チーム戦術に大きな影響力を持つ稀有なドリブラー」と評す。
そして松村が、ぶつかった壁を自らの考え方で乗り越えたことを高く評価しておる。
インタビューなどを観ても松村優太は非常に知的な選手と言うことが伝わってくる。
自身を見つめ直し、自分の武器と課題をよく整理しておる。
更に伸びること間違いなし。
近い将来、キャプテンマークを巻く選手となって行くであろう。
楽しみである。

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《パリ五輪世代》MF松村優太(鹿島)が1年目にぶつかった「ドリブラーの宿命」 “静学10番の先輩”旗手怜央との共通点とは?

安藤隆人
Takahito Ando

 10月下旬に開幕するAFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選に向けて、直前合宿に臨んでいたU-22日本代表のMF松村優太(鹿島アントラーズ)は、9日のU-20全日本大学選抜との練習試合後の会見で、こう口にした。

「僕にしかできないという自負はある」

 松村は静岡学園高校時代から「ドリブラー」としてその名を馳せてきた。

 彼のドリブルは、フェイントを駆使して軽やかに相手をかわす曲芸のようなスタイルではなく、シンプルに相手の守備網を破壊していく猪突猛進タイプ。対峙する相手の重心、呼吸、配置、そして空いたスペース、味方の立ち位置まで把握をした上で、ゴールや目的地まで最短ルートで運んでいく。ボールタッチにおいても、アウトサイドで持ち出すのか、インフロントで相手から隠すのか、局面に合わせて素早く最良の選択を探すのだ。

 目の前の相手をかわすことに美学を見出しがちになるそれとは大きく一線を画し、チーム戦術に大きな影響力を持つ稀有なドリブラーでもある。

「ドリブルしている中で相手の出方を見て判断できるように、しっかりとボールと自分のタッチの相関関係を意識してやっている。1人目をかわして、2人目で(ボールを)奪われてしまったら意味がないと思っているので、相手が何人いても抜いていけるようなドリブルを心がけています」

 その才能は多くのJクラブの注目の的になった。松村の獲得に注力した鹿島の椎本邦一スカウト統括部長は「まず、あのようなタイプが(現在の)鹿島にいない。ドリブルであれだけ仕掛けられるのは今どき珍しいと思った」と評価していた。

ドリブラーの宿命にぶつかった1年目

 だが、そんな松村もプロ1年目は「ドリブラーの宿命」というべき壁にぶち当たった。

 組織の中でいつあのドリブルを出すのか。チームとしての有効な武器にできるのか。ドリブラーにとって永遠のテーマだと言っていい。

 球離れを早くし、テンポよく相手陣内まで攻め込むサッカーが主流となっている中で、ドリブラーは“オールドスタイル”と捉えられがちになる。特に松村のように中・長距離のドリブルを得意とする選手にとっては、より生きづらい潮流になっているのが現実だ。多くのドリブラーがこの壁の前に自分の長所を見失い、その能力を生かしきれないまま淘汰されていく姿をこれまで何度も見てきた。“強烈な個”は、時として邪魔者になる。

 恐れず言えば、1年目の松村は「空回り」も多かった。自分を出そうとするあまり、周りとのタイミングが合わない。逆に周りに合わせようとしてしまい、絶好のパスがきてもドリブルがワンテンポ遅れ、たちまち劣勢に追い込まれる。ワンタッチプレーが得意な同期・荒木遼太郎がすぐに順応していく姿を尻目に、松村の出場機会は限られていた。リーグ戦13試合に出場したことはルーキーとしては評価すべき数字でもあるが、スタメン出場の機会はなく、全て途中出場だった。

 しかし、松村はその壁を前にしても自らを見つめ直す情報収集能力とそれを処理する力を備えていた。単に懐疑的になるのではなく、どうすれば自分のドリブルがチームの歯車となれるかを考え続けたのだ。

 それは最近のプレーにも現れる。

 たとえば、松村はボールの動きに合わせて、身体の向きを頻繁に変えるようになった。相手の背後でボールを受ける意識を強めたことで、ドリブルを仕掛ける前にすでに1人かわしている状態を作る。つまりボールをもらう前から“1対1のドリブル”を仕掛けているのだ。足元でボールを受けることよりも、より優位なポジションに立つことを優先したことで、味方がパスを出しやすい状況を生み、よりゴールに近い位置での仕掛けを狙える機会が劇的に増えた。

 その証拠に2年目になる今季は、出場時間を延ばしている。リーグ戦でのスタメン出場は6試合。プロ初ゴールを含む2ゴールをマークし、鹿島の武器の1つとして機能するようになった。

「鹿島で武器になっているという認識を持てているので、あとはそれをどうパズルのように組み合わせていけるかという部分になってきます。1年半プレーしてきた中で、お互い(特徴は)分かってきているので、(ドリブルを)チームの中で出せているという手応えはあります」

 この考え方を耳にして、ある選手のプレーが浮かんだ。松村と同じ静岡学園の出身で、先輩にもあたる旗手怜央(川崎フロンターレ)だ。彼もまた松村と同じように高校時代は「10番」を背負い、「ドリブラー」として名を馳せていた選手だった。

 松村とはタイプが異なり、馬力に溢れ、一瞬のキレによって力強く前に運んでいく推進力が魅力でフィニッシュの能力にも優れていた。強烈なミドルシュートを豪快に叩き込むシーンは多く見てきた。

 だが、順天堂大を経て川崎に進むと、旗手も「どこで発揮すべきか」の壁にぶち当たった。特に川崎では同期に三笘薫という強烈なドリブラーがいたことで、次第にプレースタイルの変化が求められた。

 しかし、フィジカルと球際の強さ、スプリント力を買われてサイドバックにコンバートされたとき、その自らの能力が“重要なピース”になると気づいたことが彼の成長を後押しする。東京五輪に選出されるほどにサイドバックとして適応したことで、逆に本職である前線のポジションもこなせる「ポリバレントな選手」という評価を得た。

 2人に共通するのは、サイドバックだろうが、サイドハーフだろうが、ウイングだろうが、ともにどのポジションでもチームの規律を守りながら、貢献度の高いドリブルを繰り出せるところ。戦術に対する柔軟な思考が高いということだ。これは短期間で、限られたメンバー編成で戦う代表チームにとっては非常に大きいピースとなる。

 松村は2001年4月13日生まれの20歳。パリ五輪世代だ。

 東京五輪代表に戦術の引き出しを増やした旗手がいたように、パリ五輪代表の中でも松村の成長は大きなカギを握っていると言っていい。それは松村自身も理解している。

「素早いパス回し、テンポのいいパス回しが代表では求められますし、共通認識としてやっている中ですが、本当に最後の局面の部分だったりでは、1つ自分が剥がすことで相手も後手に回りますし、ずっと目の前でつないでいるだけじゃ相手にとって脅威ではない。パスを100本繋いで1点が入るわけではありませんので、最後の最後でゴールに直結する場面で自分の力を発揮できればいいなと思っています」

 今年、ターゲットの1つにしていたU-20W杯が新型コロナウイルス感染症拡大の影響でアジア予選と共に中止となった。それだけに、松村にとって初めてのアジアでの公式戦となるAFC U23アジアカップウズベキスタン2022予選へ、鼻息は荒い。

 自分の力を見せつけるためにドリブルするのではなく、チームが輝くためにドリブルを使う。松村は誰にも生み出せない“色”を表現しようとしている。

セレッソ・小池裕太、全治2ヶ月

左膝半月板損傷にて手術を行ったセレッソの小池裕太である。
全治は2ヶ月とのこと。
セレッソは監督が替わり、ここから起用が増えようというところでこれは痛い。
とはいえ、ここは気持ちを切り替え治癒に努めていってもらいたい。
来季の対戦を楽しみにしておる。

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小池 裕太選手の負傷について

DF小池 裕太選手が10月3日(日)の明治安田生命J1リーグ第31節 大分トリニータ戦で負傷し、10月8日(金)に手術を行いましたので、以下の通り診断結果をお知らせいたします。

■傷病名:左膝半月板損傷
■全 治:2ヶ月

鈴木満FDが語る、鹿島が30年で築いた財産と未来への自負

鈴木満FDにインタビューを敢行したSports naviの原田氏である。
鹿島アントラーズFCの方向性が強く語られる。
ここ数年の英国からも読み取れておるが、「たとえ他チームの主力であったとしても、戦力として必要と考えれば補強していく考え方」は実践されておる。
これはこの先も続いていくこととなろう。
また、「チーム編成には縦軸と横軸があり、縦軸としては資金力も影響してきますが、いかに戦力を集められるか。一方で横軸としては、その選手たちをいかにマネジメントして力を発揮させるかということが重要になります。今までのJリーグはその縦軸と横軸にそれほど大きな差がなく、横軸を伸ばしていくことで、タイトルを獲ることができていました。だからこそ、選手のマネジメントに力を注いできた。しかし、近年は縦軸も変動しつつあり、クラブとしてもう一度、しっかりと縦と横の両軸を整理して、伸ばしていく必要があると考えています」という言葉から、これまでは良い監督・スタッフで勝利を積み重ねられたが、これからは選手の質も重要視していくことが読み取れる。
アカデミーの充実が成立するまでは、大型補強も辞さぬと受け取って良いようにも思う。
そして記事の大半を占めるアカデミーへの投資は、未来に向けたもの。
鹿島アントラーズFCというクラブの方針が色濃く伝わる。
この考えに同意し、後押ししていきたい。
未来を我が手に。
素晴らしい考え方である。

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鈴木満FDが語る、鹿島が30年で築いた財産
と未来への自負【未来へのキセキ-EPISODE 14】

原田大輔 2021年10月14日(木) 07:00



鹿島アントラーズの鈴木満FD(右)はこの30年で、選手の編成、マネジメント、監督のサポートと数多くの引き出しがあると自負する【(C)KASHIMA ANTLERS】

 Jリーグ史上最多となる20冠を獲得してきた鹿島アントラーズが、歴史を刻んできた30年間を鈴木満は見届けてきた。チームの強化を担うフットボールダイレクター(FD)として、その軌跡はどのような歩みだったのか。そして、次の10年、20年……鹿島が未来に向けて描いている方針について聞いた。

主力を担える選手の獲得と育成

――アントラーズはこれまで20個のタイトルを獲得してきましたが、16年のリーグ優勝を最後に国内タイトルからは遠ざかっています。その現状をどのように捉えていますか?


 2007年から09年までリーグ3連覇した後、16年にもリーグ優勝することができましたが、ここ数年は、若い選手がヨーロッパに移籍する流れに拍車がかかっています。それにより選手を育て主力として活躍が期待できるようになっても、すぐにヨーロッパに引き抜かれてしまう状況を抑えきれなくなりました。その穴を埋める補強(獲得)がなかなか難しく、そこがうまくできなかったことが、ここ数年、タイトルから遠ざかっている要因につながっていると考えています。


――各クラブにも言える大きなうねりですが、アントラーズとしても計算していた以上に、若手選手の海外移籍が加速している傾向にあるということでしょうか?


 スピードが速いというよりも、そういう時代になってきているのだと思います。柴崎岳、昌子源と、小笠原満男や中田浩二たちの次代を担う優秀な選手たちが少しずつ集まってきたなかで、16年にリーグ優勝でき、『さあ、ここからだ』となった状況で、主力選手たちが次から次に抜けてしまいました。ただ、この流れはもはや止められないと考えています。


――そうした状況を踏まえ、チーム強化・編成という視点においても、考え方を変えざるを得なかったところもあるのではないでしょうか?


 これまでは高卒や大卒、アカデミー出身者など、いわゆる生え抜きと言われる選手たちを、3年くらい時間をかけて鍛え、その後の主力を担ってもらうというサイクルを考えてきました。でも今は、選手を育てても海外移籍してしまう流れは止められないだけに、どうしても移籍(獲得)に頼らざるを得ないところが増えてきました。日本人選手はもちろん、外国籍の選手も含め、移籍により主力を担える選手をそろえることで対応していかなければいけなくなった。そのため体制も含めて今後はさらに、選手のスカウティングを強化し、他チームや外国籍選手の獲得に向けた調査を、より強化していく必要があると考えています。


 これまではどうしても自分たちで育てた選手を主力に据えていくという考え方でしたが、これからは、たとえ他チームの主力であったとしても、戦力として必要と考えれば補強していく考え方にシフトしていかなければいけない。安西幸輝は、今季途中からチームに復帰してくれましたが、彼のように若い年齢で獲得して鍛えても、2〜3年で海外移籍してしまうケースもありますから。これまでは適正戦力を意識してチーム編成を行ってきましたが、世の中の流れも鑑みて、多少、選手をだぶつかせるというか、移籍する可能性を考慮していく必要があるでしょう。


――選手のスカウティングを強化していこうとしている一方で、アカデミーの拡充に力を注いでいます。


 基本的には自前で選手を育てていく方針に変わりはありません。アカデミーから多くの選手が育てば、クラブの財政面としても助かります。また、選手供給の安定化においても、アカデミーからトップに昇格する選手が出てくることは理想的です。アカデミーから一定して、選手が育つ環境を築くことができれば、今より高いレベルをベースにすることができるようになる。安定性、継続性という意味でも、選手育成はクラブとして最も力を入れなければならない部分。そのため、アカデミーの強化という視点だけでなく、アカデミーを含めた一貫体制に力を注いでいくと表現した方がいいと思っています。


――最も力を注いでいきたいと考えているアカデミーの位置付けにも、この30年で変化はあるのでしょうか?


 正直、10年くらい前まではアカデミーとプロを一貫した体制でやっていこうという考えではありませんでした。鹿嶋という土地は、どうしてもアクセスや環境面で、他と見劣りする部分がありましたからね。そこから10年前に『VISION KA41』を発表したときには、50年後である2041年にアカデミー出身者がレギュラーとして5人くらい出場しているチームを目指そうということでやってきました。


 その目標に向けて、アカデミーとトップの一貫体制を築き、ソフトとしてはアントラーズ技術委員会を設置して、アカデミーにおいてもテクニカルスタッフやコーチを見るスタッフなど、人材を増やしてきました。ハードとしてはアカデミーハウス(ユース寮)を作り、今またアカデミー専用のグラウンドを建設するためのふるさと納税型のクラウドファンディングを実施しています。


 10年前から30周年を迎えた今年、その目標を『トップに昇格する選手を輩出する』のではなく、『トップで主力になれる選手を輩出する』ということでアップデートしました。そのために、アカデミーのテクニカルアドバイザーに小笠原、ユースの監督に柳沢敦と、プロとして成功した経験のある人材をアカデミーに加え、体制を整えています。30周年を期に、アカデミー自体の目標設定をレベルアップさせ、さらに強化していく。先ほど、移籍により主力を担える選手を補強していくという話をしましたが、優先順位としてはアカデミーの重要性が一番、上にあります。

復活への引き出しは最も多い


アカデミーとトップの一貫性を築くために尽力しているのがOBたち。小笠原満男(写真)や柳沢敦といった存在こそが、他にはない鹿島の30年の厚み【(C)KASHIMA ANTLERS】

――意地の悪い質問をしますが、海外移籍の流れが加速している今、手塩にかけて選手を育てても、数年でヨーロッパのクラブに移籍してしまう可能性もあります。


 そこはアカデミーの選手であろうとも、高卒の選手であろうとも変わらないと思っています。ですから、その流れを上回るくらい次から次へと選手が出てくるような組織にならなければいけない。ブラジルのクラブを見れば、次から次に選手を引き抜かれようとも、次から次に選手が輩出されていますよね。アントラーズもそうしたクラブになっていかなければと。ジーコの存在もあり、ブラジルの各クラブとは関係を築いてきました。コロナ禍もあり、近年は実施できていませんが、アカデミーではブラジル遠征を行い、選手だけでなく、スタッフもノウハウを学んでいます。その施策はこれからも続けていきたいと考えています。


――小笠原さん、柳沢さんを筆頭に、クラブ・リレーションズ・オフィサーを務める中田浩二さんと、さまざまな部分でOBが活躍していることも、この30年でアントラーズが築いてきた強みに思います。


 クラブにはフィロソフィーというものがなければいけないですし、チームとしても一貫性や安定したチーム作りをしていくためには、ベースが必要になります。そのためには、経験者である彼らの存在は不可欠。アントラーズは、この30年間で20個のタイトルを獲得してきましたが、リーグ戦における平均順位を算出すると「3.64位」なんです。その数字を見ると、この30年間で作り上げてきたもの、築き上げてきた成果を感じることができます。近年は、川崎フロンターレのように飛び抜けた力をつけたクラブや、ヴィッセル神戸のように財政力を生かしてチーム作りを進めているクラブも出てきました。サッカーを取り巻く環境は日々変化しているので、アントラーズとしてもフィロソフィーを大切にしつつ、サッカーの部分もアップデートしていかなければいけない時代に入ってきたという思いもあります。今までベースとして築いてきた部分をどう変化させていくか。そこをしっかりと見極めて、次の10年、次の20年とつなげていく時期に、今はあると感じています。


――アントラーズがタイトルを奪還するために必要なものとは?


 チーム編成には縦軸と横軸があり、縦軸としては資金力も影響してきますが、いかに戦力を集められるか。一方で横軸としては、その選手たちをいかにマネジメントして力を発揮させるかということが重要になります。今までのJリーグはその縦軸と横軸にそれほど大きな差がなく、横軸を伸ばしていくことで、タイトルを獲ることができていました。だからこそ、選手のマネジメントに力を注いできた。しかし、近年は縦軸も変動しつつあり、クラブとしてもう一度、しっかりと縦と横の両軸を整理して、伸ばしていく必要があると考えています。


 また、アントラーズというクラブは強くなければ生き残っていけない。その思いは、30年前から今も変わることのない普遍の考えです。アントラーズが常にリーディングクラブとしてあり続けるためには、チームが強いということが絶対条件。10年後、20年後、アントラーズが強豪として居続けるためにも、ここが意地の見せどころだと思っています。


――次の10年も、強いアントラーズを見せてくれることを期待していいですか?


 今はタイトルを獲れず、苦しんでいる部分はありますが、再び上昇できると思っています。この30年、何度も、何度も苦しい状況を繰り返しながらも、アントラーズは復活してきました。苦しい時期を経験するたびに、這い上がり再び黄金期を築いてきた。間違いなくこの30年間で、その引き出しが一番多いという自負もあります。アントラーズは常に安定して上位にいる。そして、チャンスがあれば、常にタイトルを獲れるようなチームであり、位置にいなければいけないとも思っています。そのためにはまず一つ。一つタイトルを獲ることで、また違った景色が見てくるということは、何よりも、この30年の歴史が証明しています。

鈴木満(すずき・みつる)

鹿島アントラーズフットボールダイレクター。1957年5月30日生まれ。宮城県出身。鹿島アントラーズの前身である住友金属工業サッカー部でプレーし、91年に引退した後は、コーチや監督を歴任。96年に強化責任者に就任すると、2000年、01年のJリーグ連覇、07年からの3連覇など、数々のタイトル獲得に尽力してきた。現在もフットボールダイレクターとしてチームの編成や強化を担っている。

原田大輔
1977年、東京都生まれ。『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めた後、2008年に独立。編集プロダクション「SCエディトリアル」を立ち上げ、書籍・雑誌の編集・執筆を行っている。ぴあ刊行の『FOOTBALL PEOPLE』シリーズやTAC出版刊行の『ワールドカップ観戦ガイド完全版』などを監修。Jリーグの取材も精力的に行っており、各クラブのオフィシャルメディアをはじめ、さまざまな媒体に記事を寄稿している。

U-22日本代表候補・松村優太、圧倒的なスピードで違いを生み出す

U-22日本代表候補のTM風景を伝えるゲキサカの吉田記者である。
松村優太は"速さ" を強くアピールした模様。
この武器を更に磨き、そして戦術眼を養って偉大なるフットボーラーとして成長していくのだ。
鹿島のスピードスターが世代別代表にて輝くことを楽しみにしておる。

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U-22日本代表候補が練習試合で5-0快勝(28枚)

 AFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022予選(10月、Jヴィレッジ)を控えるU-22日本代表候補が6日、横浜F・マリノスと練習試合(45分×3本)を行い、5-0で快勝した。


圧倒的なスピードで違いを生み出すMF松村優太(鹿島)


縦への仕掛けからシュートを打ち込んだ

安西幸輝、SQUAD NUMBERS〜2〜「他の人には譲りたくない。背負うことが僕の覚悟の表れ」

安西幸輝について伝えるクラブ発信・Sports naviの記事である。
ポルトガルサッカーについて、鈴木満FDからの誘いなどが綴られる。
良い経験をし、それを活かすべく素晴らしい決断をした。
鹿島に勝利をもたらし、アジアの舞台へ引き上げるのだ。
その先には代表復帰やW杯があるはず。
安西幸輝の躍動を楽しみにしておる。

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安西幸輝 SQUAD NUMBERS〜2〜「他の人には譲りたくない。背負うことが僕の覚悟の表れ」【未来へのキセキ-EPISODE 13】

鹿島アントラーズ2021年10月13日

「SQUAD NUMBERS〜背番号の記憶」
これまで数多くのレジェンドがアントラーズ伝統の背番号を背負ってきた。
積み重ねた歴史が生み出した、背番号に込められた重みと思い。
そして、継承するアイデンティティ。
そこには背番号を背負ったものたちの物語が存在する。
創設30周年を迎えた2021シーズン、クラブがリーグ戦毎ホームゲームで特別上映している背番号にまつわるストーリー。
それぞれが紡いできた物語を胸に、今を戦う現役選手が背負う思いとは。
今回は背番号2 安西幸輝の覚悟を、ここに紐解く。


 ユーラシア大陸の西端の国で見た光景。それは、極東の島国で育った自身のサッカー概念を覆すものだった。

「それはもう、競技すら違うのではないかと感じるくらい。肌感覚としては5秒に1回、ファウルが起きるくらいのイメージです。それくらい当たりが激しかった。Jリーグをサッカーとするならば、ポルトガルはラグビーといえるくらい違う印象を受けました」

 目の前で繰り広げられる肉弾戦。ルイス・フィーゴやクリスティアーノ・ロナウドといった数々の名ウインガーの名手を輩出した地で安西幸輝に待ち受けていたのは、想像をはるかに超える厳しい環境だった。

「サイドバックは攻撃ではなく、1対1の守備が求められます。マッチアップする自分が責任を持って相手を止めなければならない。一度、自分の思うようにプレーしてみようと、積極的に攻撃参加したら、次の試合では先発から外されたことがありました。いくら自分の特長を出せたとしても、監督の求めているタスクを実行できなければ、試合に出られないということを知りました」

 渡欧する前は“攻撃は最大の防御なり”と言わんばかりに、サイドライン際を何度も縦へと攻め上がる姿が真骨頂だった。しかし、それだけではダメだった。「ポルトガルに行って武器をつくったかと聞かれると、ちょっと難しい。けど、守備の部分は成長しているかなと思います」。そう振り返るほど、守備の意識と技術が植えつけられる環境だった。

 欧州で2年間にわたり戦い続け、2020-21シーズンが終わると日本から連絡が入った。「戻ってこないか」。言葉の主は、鹿島アントラーズの鈴木満フットボールダイレクター(FD)だった。

「正直な自分の思いとしては、まだ海外でやりたいという気持ちもありましたが、その考えをストレートに満さん(鈴木FD)に伝えたところ、“返事はギリギリまで待つから、ゆっくり考えてくれ”と言ってくれました。その言葉が自分にとって大きかったんです」

 今や海外でプレーする選手が主軸になっている日本代表への復帰を見据えながら、自身がポルトガルで置かれていた状況を見つめ直し、問いかけた。

「自分がどこでプレーすれば、W杯に出場できるのか。やはり海外でプレーしていたほうが日本代表に選ばれやすいのではないか。海外で出場機会を得られず、日本に戻る選手もいるけれど、僕の場合はずっと試合に出られていたから、そうした状況で日本に帰る選択をしていいのか」

 安西曰く、「自分のこれまでの人生においてダントツ、一番悩んだと言えるくらい、本当に悩みました」。それと同時に沸々と湧き上がる感情を見過ごさずにはいられなかった。

「アントラーズでタイトルを獲りたい。今度は自分が経験してきたことをチームに還元していきたい」

 こうしてアントラーズ復帰を決断。そのとき、クラブにまつわるもう一つのストーリーが交わった。それは、ジョルジーニョ、名良橋晃、内田篤人と紡いできたアントラーズ伝統の背番号の歴史だ。


©KASHIMA ANTLERS

 復帰を決断したタイミングで、一本の電話があった。「2番をつけろ」。内田からだった。“後継者”指名に「(アントラーズの2番は)まだまだ遠い存在です」と謙遜したが、前任者も譲らない。

『自分は全力を出し切れないなかで、背番号2をつけて引退してしまった。だから、お前が背負って、その続きを見られることを楽しみにしている。自分の次の背番号2がどう活躍するか、楽しみだ』

 電話を切った後に届いたメッセージ。安西は心を揺さぶられ、覚悟を決めた。

「やっぱり、篤人くんの次の背番号2を、僕は他の人には譲りたくない。その“2”という数字を背負うことは僕の覚悟の表れでもあるので、それを見てほしい」

 クラブ創設30年目に、その小さくも偉大なナンバーを背負う。慣れ親しんだピッチに戻ってきた安西は再びディープレッドのユニフォームを身にまとい、かつてのようにカシマスタジアムの芝生の上を駆け抜けている。

「ここまでの30年間、このアントラーズのユニフォームにいろいろな選手が袖を通してきて、今は僕らが着させてもらっている。それは、すごく光栄なことです。この節目の年にタイトルを取らないといけないし、まだあきらめてもいない。アントラーズのタイトル獲得に貢献したい」

 受け継がれたもの、責任の重さははかり知れない。だからこそ、ポルトガルで研鑽の日々を過ごした挑戦者に未来は託された。W杯の舞台に立ち、そしてアントラーズに数々のタイトルをもたらした先人たちが紡ぐ物語の続きを、安西は追いかける。栄光のクライマックスへと向かって、その誇りを胸に秘めながら。

シントトロイデン・鈴木優磨、昨冬にオファーがあった

昨冬での移籍情報が伝えられるシントトロイデンの鈴木優磨である。
ベルギー国内、アンデルレヒトとクラブ・ブルージュからのオファーがあった模様。
しかしながら、優磨側がこれを拒否し、夏のステップアップを望んだとのこと。
これは致し方がない。
クラブとしても、夏に優磨の価値が上がることを期待しておったことも記されておる。
結果的に移籍が成立せず、クラブにも優磨にとって不満足な夏となった。
今冬には良いオファーが来るのであろうか。
鈴木優磨の去就に注目である。

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ベルギー国内で人気株の鈴木優磨、1月に強豪2クラブからオファーがあった…


シントトロイデンFW鈴木優磨

 シントトロイデンのFW鈴木優磨は昨シーズン中にも移籍の可能性があったようだ。ベルギー『sportmagazine』が報じた。

 昨季17得点を記録し、今夏のステップアップを目指すことを公言していた鈴木。フランスやドイツ、イタリアやスペイン、スコットランド、さらにベルギー国内の強豪クラブからの興味が伝えられるも、結局移籍に至らず残留が決まっていた。

 一方で、1月にすでに移籍の可能性があったという。興味を示していたのはベルギーのトップクラブであるアンデルレヒトとクラブ・ブルージュ。アンデルレヒトのピーター・フェルベークTD(テクニカル・ディレクター)は強くてボールスキルの高いストライカーに魅了されていたが、「ユウマはすべてをブロックした。クラブは、彼がトップリーグへの移籍を希望していると聞いた」と話し、獲得を諦めたことを認めている。

 また、クラブ・ブルージュも鈴木と会話を交わしていたが、当時の鈴木は国外のクラブに引き抜かれることを想定しており、誘いには応じなかったようだ。

 最終的に残留が決まった鈴木。シントトロイデンとしてはコロナ禍が終われば、ストライカーの価値が上昇することを知っており、今夏ゴールゲッターを確保できたことに満足しているようだ。

日テレ後藤晴菜アナ、これからは鹿島を応援

三竿の婚約者である日本テレビ後藤晴菜アナウンサーについて報じる日刊スポーツである。
出会いは、「共通の知人に紹介してもらいまして」とのこと。
まあ、勘ぐる必要はないが合コンであろう。
このような職種の人々は出会いが少ない。
こうした伝手は重要と思われる。
この出会いから愛を育んだ二人が幸せを掴んでいくのも必然。
楽しい家庭を作って貰おうではないか。
内助の功である。

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日テレ後藤晴菜アナ「これからは鹿島を応援」三竿と結婚を生放送で語る

[2021年10月13日8時49分 ]


日本テレビ後藤晴菜アナウンサー(15年9月撮影)

日本テレビ後藤晴菜アナウンサー(31)と鹿島アントラーズの三竿健斗(25)が結婚することが12日、分かった。婚約が決まり、今後、婚姻届を提出する。

後藤アナは、14年から今年9月末まで7年半にわたって同局系スポーツ番組「Going!Sports&News」に出演。スポーツの知見を広めてきた。同局を通じて「どんな時も温かく優しく寄り添ってくれる彼と人生の大きな節目を迎えられることを心からうれしく思っています」とコメント。12日に同局系「情報ライブ ミヤネ屋」に生出演し、「共通の知人に紹介してもらいまして」などと赤裸々に語った。自身は愛知県出身だが「これからは鹿島アントラーズを応援していきたいなと思います」。三竿は、「いつも前向きで明るく、ありのままでいられる彼女とならいろいろなことが起こる人生を共に楽しみ、困難も乗り越えられると決心しました」と同局を通じてコメントしている。
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鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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