植田直通インタビュー「フィジカルなら海外の選手にも負ける気はしない」
【鹿島】植田直通インタビュー「フィジカルなら海外の選手にも負ける気はしない」
五十嵐創(週刊サッカーダイジェスト)
2014年07月31日
「俺から対人の強さを取ったらなにも残らない」

9節からスタメン出場を続ける植田。厳しいポジション争いを勝ち抜くためにも「1対1だけは絶対に負けない」と語る。(C) SOCCER DIGEST
――J1の後半戦が始まります。
「個人的に前半戦で結果を残せなかったので、これからが本当の勝負。練習から一生懸命に取り組んでいます」
――植田選手は9節からスタメン出場を続けていますね。
「ただ、レギュラーが保証されているとは思っていません。ポジション争いに打ち勝つためにも、1対1は絶対に負けちゃいけない。俺から対人の強さを取ったらなにも残らない。そこだけは、誰が相手だろうと負けないつもりです」
――ここまでの試合で、その対人の強さはアピールできていますか?
「まだまだです。全体的にレベルアップしないと上には行けない。毎試合、反省点が出てくるので、練習で修正していきたいです」
――チームは現在、リーグ4位です(17節終了時)。
「鹿島は優勝しか似合わないと思っているので、必ず最後は一番上に立つという気持ちで取り組んでいます。それは俺だけじゃなく、みんなが思っていること。残りの試合は全部勝つぐらいの勢いでやっていきます」
――前半戦はゴール数が伸びた一方で失点も多かったですね。
「チームとしてもそうですが、まずは自分が成長しなきゃいけない。声を出すのも大事。チームメイトと話し合って、いろんな選手と連係を合わせてチームに貢献したいです」
――組織的な守備の構築が今の課題だと?
「細かい部分をすり合わせていかないと甘さが出る。コンビを組んでいるCBや、SBとの話し合いは重要です。試合の映像を後で振り返っても、失敗した原因がハッキリしない時があるので、そういう課題を先輩たちに質問して解消しているところです」
「(岩政)大樹さんの特長を吸収できれば、どこにもいないCBになれるはず」

最近は守備面だけでなく、攻撃面での貢献も目立つ植田。前線へのフィードを積極的に狙っているという。(C) SOCCER DIGEST
――試合後に曽ヶ端選手にアドバイスを受けるシーンが目立ちます。
「CBは守備のリーダーとして全員を動かさないといけない。そういう部分で『指示して自分が守りやすいように整えろ』と言われています」
――昨シーズンまで所属した岩政選手(現テロ・サーサナ)もコーチングを非常に重要視していました。彼からもアドバイスを受けたのでは?
「そうですね。去年の終盤は(岩政)大樹さんと紅白戦でCBを組むことが多くなって、そこでかなりアドバイスをもらって勉強になりました。その言葉をノートに書いて自分に叩き込んだ。大樹さんの良い部分を盗めば、自分はもっと成長できるので」
――岩政選手は、どちらかと言うと待つタイプのCB。積極的に潰しに行く植田選手とはタイプが違います。
「だからこそ、大樹さんの特長を吸収できれば、自分はどこにもいないようなCBになれるんじゃないかと思うんです。もちろん、まだまだ足りない部分は多いですけど、試合に出ていろんな経験をして、実戦に慣れることが大事。どんな状況にも対応できる力を身につけたいですね」
――植田選手は、パフォーマンスが良かった試合と悪かった試合、どちらが印象に残るタイプですか?
「別に今まででの試合でパフォーマンスが良いと思ったことはないです」
――反省ばかり?
「失点が多かった試合だけではなく、どんな試合でも絶対に反省点は出てくる。その失敗を次にどう活かすか。失敗を繰り返さないように、日頃の練習に取り組んでいます」
――最近は植田選手の攻撃面での貢献も目立ちます。特にロングボールを逆サイドのサイドハーフに通すなど、前線を狙うボールが増えたかと。
「自分がパスを受けた場所によって変わりますけど、まずは前線を狙っています。前が空いていない時は、近くに預けたりしていますが、監督からもサイドチェンジは入れていけと言われていますし、一発で前線に通れば相手も嫌ですからね」
――組み立てだけでなく、植田選手にはセットプレーでのゴールも期待したいポイントです。
「セットプレーで取れれば試合が楽になるので、もっと練習してキッカーとの息を合わせていきたいですね。鹿島は良いキッカーがいるので、ピンポイントで来る。要求したとおりの場所に来るので、あとは自分が決めるだけ。そのためのマークの外し方を練習しています。試合中に必ず何本かチャンスはあるので、1本は決めるっていう気持ちでやらなきゃいけないと思っています」
「海外の選手は体格が違うと聞くが、そんなことは関係ない」

今年1月のU-22アジア選手権にも出場している植田。五輪出場はもちろん、本大会でもベスト4以上が目標だ。(C) Getty Images
――U−19代表についても聞かせてください。代表で生き残るためにはなにが必要だと考えていますか?
「2016年のリオ五輪は絶対に出なきゃいけない大会。そこに呼ばれるためには、チームで結果を出さなきゃダメだと思っているので、まずは鹿島で優勝に貢献することです」
――ロンドン五輪はベスト4。そこが目標になりますか?
「前回はベスト4だから、俺たちはそれ以上が目標ですが、個人として世界一はずっと目指しているところ。だから、どの国だろうと負ける気はありません」
――ブラジル・ワールドカップは観ていましたか?
「あまり見ていなかったんですが、俺もあの舞台でプレーしてみたいなとは思いました。強い相手とやれるのは幸せなんだろうなって。日本代表は、コートジボワール相手に誰ひとりフィジカルで勝てなかったけど、俺だったらどうなのか。海外の選手は体格が違うとか聞きますが、そんなことは関係ない。俺は負ける気はしない。逆にぶっ飛ばしてやりたい」
――自分よりもフィジカルが強い相手は、まだ現われていない?
「そうですね。まだ倒れたことがないので。ただ、世界は広いですから、まずJリーグのなかで一番になりたい。鹿島にはダヴィとか身体が強い人もいますし、練習でそういう相手とやれるのは成長につながってくると思っています」
――コンタクトプレーで工夫しているところはありますか?
「相手の状態が悪い時に当たったほうが体勢を崩しやすいので、そういう部分は感覚でやっています」
――先ほど、優勝という言葉が出ましたが、これから上位進出を狙ううえで、チームとして伸ばしていきたい部分は?
「ベテラン選手に助けられている部分が大きいので、自分がチームを助けられるような存在になりたいですね」
――言い換えれば、自分がチームの中心になるということ?
「CBというポジション柄、リーダーシップは持ってなきゃいけない。先ほども言いましたが、自分がやりやすいように声を出してどんどんコーチングするなり、もっと自己主張が必要。サッカーに年齢は関係ない。やらなきゃいけないし、そこでやれなきゃ自分も選手として終わってしまう。年齢は関係なく、試合中はなんでも言えるような立場になれればいいなと思っています」

植田の新しい武器となるパティーク11プロ。このニュースパイクで、まずはJで結果を残したい。(C) SOCCER DIGEST
――ニュースパイク【pathiqe 11pro】の印象は?
「今までサッカーをやってきたなかで、初めて自分の足に完璧にフィットしたスパイクです。僕は格闘技をやっていたので人よりも横幅も広いのですが、このスパイクは、僕の足にも本当にフィットする。良い感じに足を包んでくれるので、変に当たる部分がなくてストレスを感じないんです。絶対に欠かせない相棒ですね」
週刊サッカーダイジェスト・五十嵐氏による植田へのインタビューである。
強気なコメントが連なっておる。
このメンタリティは非常に重要と言えよう。
順調に成長し、鹿島の優勝、リオデジャネイロ五輪での躍進を期待したい。
楽しみにしておる。
五十嵐創(週刊サッカーダイジェスト)
2014年07月31日
「俺から対人の強さを取ったらなにも残らない」

9節からスタメン出場を続ける植田。厳しいポジション争いを勝ち抜くためにも「1対1だけは絶対に負けない」と語る。(C) SOCCER DIGEST
――J1の後半戦が始まります。
「個人的に前半戦で結果を残せなかったので、これからが本当の勝負。練習から一生懸命に取り組んでいます」
――植田選手は9節からスタメン出場を続けていますね。
「ただ、レギュラーが保証されているとは思っていません。ポジション争いに打ち勝つためにも、1対1は絶対に負けちゃいけない。俺から対人の強さを取ったらなにも残らない。そこだけは、誰が相手だろうと負けないつもりです」
――ここまでの試合で、その対人の強さはアピールできていますか?
「まだまだです。全体的にレベルアップしないと上には行けない。毎試合、反省点が出てくるので、練習で修正していきたいです」
――チームは現在、リーグ4位です(17節終了時)。
「鹿島は優勝しか似合わないと思っているので、必ず最後は一番上に立つという気持ちで取り組んでいます。それは俺だけじゃなく、みんなが思っていること。残りの試合は全部勝つぐらいの勢いでやっていきます」
――前半戦はゴール数が伸びた一方で失点も多かったですね。
「チームとしてもそうですが、まずは自分が成長しなきゃいけない。声を出すのも大事。チームメイトと話し合って、いろんな選手と連係を合わせてチームに貢献したいです」
――組織的な守備の構築が今の課題だと?
「細かい部分をすり合わせていかないと甘さが出る。コンビを組んでいるCBや、SBとの話し合いは重要です。試合の映像を後で振り返っても、失敗した原因がハッキリしない時があるので、そういう課題を先輩たちに質問して解消しているところです」
「(岩政)大樹さんの特長を吸収できれば、どこにもいないCBになれるはず」

最近は守備面だけでなく、攻撃面での貢献も目立つ植田。前線へのフィードを積極的に狙っているという。(C) SOCCER DIGEST
――試合後に曽ヶ端選手にアドバイスを受けるシーンが目立ちます。
「CBは守備のリーダーとして全員を動かさないといけない。そういう部分で『指示して自分が守りやすいように整えろ』と言われています」
――昨シーズンまで所属した岩政選手(現テロ・サーサナ)もコーチングを非常に重要視していました。彼からもアドバイスを受けたのでは?
「そうですね。去年の終盤は(岩政)大樹さんと紅白戦でCBを組むことが多くなって、そこでかなりアドバイスをもらって勉強になりました。その言葉をノートに書いて自分に叩き込んだ。大樹さんの良い部分を盗めば、自分はもっと成長できるので」
――岩政選手は、どちらかと言うと待つタイプのCB。積極的に潰しに行く植田選手とはタイプが違います。
「だからこそ、大樹さんの特長を吸収できれば、自分はどこにもいないようなCBになれるんじゃないかと思うんです。もちろん、まだまだ足りない部分は多いですけど、試合に出ていろんな経験をして、実戦に慣れることが大事。どんな状況にも対応できる力を身につけたいですね」
――植田選手は、パフォーマンスが良かった試合と悪かった試合、どちらが印象に残るタイプですか?
「別に今まででの試合でパフォーマンスが良いと思ったことはないです」
――反省ばかり?
「失点が多かった試合だけではなく、どんな試合でも絶対に反省点は出てくる。その失敗を次にどう活かすか。失敗を繰り返さないように、日頃の練習に取り組んでいます」
――最近は植田選手の攻撃面での貢献も目立ちます。特にロングボールを逆サイドのサイドハーフに通すなど、前線を狙うボールが増えたかと。
「自分がパスを受けた場所によって変わりますけど、まずは前線を狙っています。前が空いていない時は、近くに預けたりしていますが、監督からもサイドチェンジは入れていけと言われていますし、一発で前線に通れば相手も嫌ですからね」
――組み立てだけでなく、植田選手にはセットプレーでのゴールも期待したいポイントです。
「セットプレーで取れれば試合が楽になるので、もっと練習してキッカーとの息を合わせていきたいですね。鹿島は良いキッカーがいるので、ピンポイントで来る。要求したとおりの場所に来るので、あとは自分が決めるだけ。そのためのマークの外し方を練習しています。試合中に必ず何本かチャンスはあるので、1本は決めるっていう気持ちでやらなきゃいけないと思っています」
「海外の選手は体格が違うと聞くが、そんなことは関係ない」

今年1月のU-22アジア選手権にも出場している植田。五輪出場はもちろん、本大会でもベスト4以上が目標だ。(C) Getty Images
――U−19代表についても聞かせてください。代表で生き残るためにはなにが必要だと考えていますか?
「2016年のリオ五輪は絶対に出なきゃいけない大会。そこに呼ばれるためには、チームで結果を出さなきゃダメだと思っているので、まずは鹿島で優勝に貢献することです」
――ロンドン五輪はベスト4。そこが目標になりますか?
「前回はベスト4だから、俺たちはそれ以上が目標ですが、個人として世界一はずっと目指しているところ。だから、どの国だろうと負ける気はありません」
――ブラジル・ワールドカップは観ていましたか?
「あまり見ていなかったんですが、俺もあの舞台でプレーしてみたいなとは思いました。強い相手とやれるのは幸せなんだろうなって。日本代表は、コートジボワール相手に誰ひとりフィジカルで勝てなかったけど、俺だったらどうなのか。海外の選手は体格が違うとか聞きますが、そんなことは関係ない。俺は負ける気はしない。逆にぶっ飛ばしてやりたい」
――自分よりもフィジカルが強い相手は、まだ現われていない?
「そうですね。まだ倒れたことがないので。ただ、世界は広いですから、まずJリーグのなかで一番になりたい。鹿島にはダヴィとか身体が強い人もいますし、練習でそういう相手とやれるのは成長につながってくると思っています」
――コンタクトプレーで工夫しているところはありますか?
「相手の状態が悪い時に当たったほうが体勢を崩しやすいので、そういう部分は感覚でやっています」
――先ほど、優勝という言葉が出ましたが、これから上位進出を狙ううえで、チームとして伸ばしていきたい部分は?
「ベテラン選手に助けられている部分が大きいので、自分がチームを助けられるような存在になりたいですね」
――言い換えれば、自分がチームの中心になるということ?
「CBというポジション柄、リーダーシップは持ってなきゃいけない。先ほども言いましたが、自分がやりやすいように声を出してどんどんコーチングするなり、もっと自己主張が必要。サッカーに年齢は関係ない。やらなきゃいけないし、そこでやれなきゃ自分も選手として終わってしまう。年齢は関係なく、試合中はなんでも言えるような立場になれればいいなと思っています」

植田の新しい武器となるパティーク11プロ。このニュースパイクで、まずはJで結果を残したい。(C) SOCCER DIGEST
――ニュースパイク【pathiqe 11pro】の印象は?
「今までサッカーをやってきたなかで、初めて自分の足に完璧にフィットしたスパイクです。僕は格闘技をやっていたので人よりも横幅も広いのですが、このスパイクは、僕の足にも本当にフィットする。良い感じに足を包んでくれるので、変に当たる部分がなくてストレスを感じないんです。絶対に欠かせない相棒ですね」
週刊サッカーダイジェスト・五十嵐氏による植田へのインタビューである。
強気なコメントが連なっておる。
このメンタリティは非常に重要と言えよう。
順調に成長し、鹿島の優勝、リオデジャネイロ五輪での躍進を期待したい。
楽しみにしておる。