柳沢敦、勝利の伝道者
柳沢が全力宣言!ジーコ魂で鹿島の2冠狙う…天皇杯準決勝
控え組で前日練習する柳沢。準備に怠りはない(撮影・北野浩之)
29日の天皇杯準決勝でJ王者・鹿島は川崎と対戦。移籍問題で揺れるFW柳沢敦(30)は28日、最後までチームのために戦うことを宣言。途中出場が濃厚だが、2戦連続決勝ゴールの好調さで決勝に導く。
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川崎戦に向けた最終調整。セットプレー練習で控え組を意味する黄色いビブスを着た柳沢がレギュラー組のゴールを脅かす。鹿島でも数少なくなった“ジーコ魂”の継承者は、自分に課された役割をゆっくりとした口調で話した。
「まずは自分が一生懸命やること。先発に復帰したい気持ちもあるけれど、チームのために何ができるかということを忘れちゃいけない。ジーコの教え? ここで育ってきたし、体に染み付いていることだから」
96年、誘われていたJ13クラブの中から鹿島を選んだのはジーコ氏(現フェネルバチェ監督)の存在があったから。入団後は総監督、アドバイザーとして教えを受け、エースとしてチームの黄金時代を支えた。
主将を務めた今季は左足甲骨折などの影響もあってリーグ戦先発は12試合(出場は19試合)。それでもMF小笠原が「柳さんは出番が少なくなっているけど、一生懸命やっている。あの姿を見てみんな感じているものはあると思う」と話すように、師の教えを守り、全力で練習に取り組んできた。そんな柳沢の姿勢も、大逆転優勝を呼び込む一因だった。
出場機会を求めて移籍を視野に入れている柳沢には、来季J1に昇格する京都と東京Vからオファーが届いているが、「天皇杯後に答えを出したい」。胸中は揺れている。だが2戦連続決勝ゴールという結果が示すように、試合ではそれを感じさせない。与えられる時間は少なくても、柳沢はジーコ魂を体現し続ける。
(千葉友寛)
鹿島・柳沢、天皇杯で実力証明する…29日天皇杯準決勝
鹿島のFW柳沢が天皇杯制覇で鹿島イヤーを印象づける。リーグを制しながら「まぐれとかいう人がいる。そうは思われたくないし、証明したい」。27日は準決勝川崎戦(29日)に向け、非公開練習で調整。その後、母校・富山一の練習試合を観戦した。2試合連続得点中の絶好調男は、移籍志願を封印し天皇杯優勝に全力を注ぐ。
(2007年12月28日06時02分 スポーツ報知)
報知は木曜の取材で記事を起こしたため非公開練習となっておる。
それに比べサンスポは最新の金曜に取材しセットプレイ練習の勇姿を紹介しているのは好感が持てる。
柳沢が鹿島を選んだエピソードと逆転優勝を絡めた内容も素晴らしい。
この記事を読むと柳沢主将が”ファミリー”である我等と共にあり続けてくれるのではないかと期待してしまう。
ジーコ魂を継承し伝える役目はまだ全うしきれていないと言えよう。
勝利の伝道師としての役目を。