石井監督、タイトルが取れれば選手の自信になる
鹿島石井監督にジーコスピリット「勝負こだわる」
[2015年10月31日7時41分 紙面から]
鹿島の最多6度目か、G大阪の2連覇か。ナビスコ杯決勝が今日31日、史上初の3冠チーム同士の顔合わせで行われる。鹿島の石井正忠監督(48)はチームの伝統を受け継ぎ、日本人監督初のタイトルを目指す。
クラブ初の日本人OB監督である石井監督は、鹿島の初代キャプテンにして、ジーコ・スピリットの正統継承者だ。93年のJリーグ元年は3ボランチの左でトップ下のジーコを支えた。中央の本田泰人、右のサントスと守備を統率。第1ステージ初代王者に輝いた。
以来、選手7年、指導者17年。人生の半分を鹿島にささげてきた。今年7月、トニーニョ・セレーゾ氏の解任を受けて監督に昇格すると「勝負にこだわる集団を復活させたい」と所信表明。遊びですら負けを許さないジーコの姿勢だった。
過去の16冠はすべて外国人指揮官が獲得。日本人監督初のタイトルがかかる。ナビスコ杯は選手、コーチで計4度の優勝を経験。立場と、会場が国立から変わっての公式練習を終えると「徐々に緊張感が高まってきた。楽しみ」と言った。
優勝を争うG大阪の長谷川監督は「1学年上のアイドル。高校時代、わざと外側にドリブルしてからインカーブのクロスを上げて『長谷川健太〜』って物まねしてましたから」。雲の上の存在だったが、引く気はない。00年鹿島以来の3冠を昨季達成した長谷川監督に、名門復権を託された新米監督が挑む。【木下淳】
まじめな鹿島VsボケのG大阪 決勝前日会見で対照的な指揮官

会見に臨む鹿島・石井監督=埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)
ナビスコ杯決勝(埼玉スタジアム)は31日、3年ぶり6度目の優勝を目指す鹿島と、2連覇を狙うG大阪が対戦する。
前日会見で両チームの指揮官は対照的だった。7月に就任した鹿島・石井監督が「歴史ある大会の決勝で、いい試合をお見せしたい」と語るなど、まじめなコメントに終始したのに対し、G大阪・長谷川監督は「大阪にきて3年目。どこでボケようかと思ってしまう自分がいます」。昨年の3冠獲得、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝進出など最近の実績はG大阪が上。結果は果たして…。

会見に臨む鹿島・石井監督=埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)

会見で記念撮影に臨む鹿島・石井監督、柴崎、G大阪・遠藤、長谷川監督(左から)=埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)
(紙面から)
「緊張感増してきた」と石井監督 最多6度目制覇狙う鹿島は表情硬く

会見に臨む鹿島・石井正忠監督=30日、埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)
「最高の舞台で戦えると思うと、少しずつ緊張感が増してきた」。1つ1つ言葉を選びながら話した鹿島の石井監督の顔は、心なしかこわばっていた。同じ話を繰り返す場面もあり、慣れない雰囲気に戸惑いを隠せない様子だった。
硬い表情は選手にも“伝染”していた。和やかなムードがチームを包んでいたのは、練習の最初に行った軽めのボール回しぐらい。約1時間の練習後に「優勝したい思いが強い方が勝つ」と意気込んだ昌子の表情が、緩むことはなかった。
鹿島はナビスコ杯、Jリーグ、天皇杯の国内3大タイトルで最多の「16冠」を誇る。ただ、最後の優勝は2012年のナビスコ杯。近年の世代交代で、タイトルのかかった舞台を経験していない選手が増えている。緊張感が広がるのは、むしろ自然かもしれない。
大一番を勝ち抜く経験こそが最も選手を成長させる。鹿島OBでもある石井監督は自身の経験も踏まえ「タイトルが取れれば選手の自信になる」と語気を強めた。常勝軍団復活へ、戴冠が必要だ。(小川寛太)
真面目な受け答えをする石井監督である。
監督として初タイトルに挑む指揮官は少々緊張気味である。
それは致し方のないところ。
この舞台でふざけるわけには行かぬ。
偉大な監督としての第一歩をここで踏み出す。
優勝を信じておる。
[2015年10月31日7時41分 紙面から]
鹿島の最多6度目か、G大阪の2連覇か。ナビスコ杯決勝が今日31日、史上初の3冠チーム同士の顔合わせで行われる。鹿島の石井正忠監督(48)はチームの伝統を受け継ぎ、日本人監督初のタイトルを目指す。
クラブ初の日本人OB監督である石井監督は、鹿島の初代キャプテンにして、ジーコ・スピリットの正統継承者だ。93年のJリーグ元年は3ボランチの左でトップ下のジーコを支えた。中央の本田泰人、右のサントスと守備を統率。第1ステージ初代王者に輝いた。
以来、選手7年、指導者17年。人生の半分を鹿島にささげてきた。今年7月、トニーニョ・セレーゾ氏の解任を受けて監督に昇格すると「勝負にこだわる集団を復活させたい」と所信表明。遊びですら負けを許さないジーコの姿勢だった。
過去の16冠はすべて外国人指揮官が獲得。日本人監督初のタイトルがかかる。ナビスコ杯は選手、コーチで計4度の優勝を経験。立場と、会場が国立から変わっての公式練習を終えると「徐々に緊張感が高まってきた。楽しみ」と言った。
優勝を争うG大阪の長谷川監督は「1学年上のアイドル。高校時代、わざと外側にドリブルしてからインカーブのクロスを上げて『長谷川健太〜』って物まねしてましたから」。雲の上の存在だったが、引く気はない。00年鹿島以来の3冠を昨季達成した長谷川監督に、名門復権を託された新米監督が挑む。【木下淳】
まじめな鹿島VsボケのG大阪 決勝前日会見で対照的な指揮官

会見に臨む鹿島・石井監督=埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)
ナビスコ杯決勝(埼玉スタジアム)は31日、3年ぶり6度目の優勝を目指す鹿島と、2連覇を狙うG大阪が対戦する。
前日会見で両チームの指揮官は対照的だった。7月に就任した鹿島・石井監督が「歴史ある大会の決勝で、いい試合をお見せしたい」と語るなど、まじめなコメントに終始したのに対し、G大阪・長谷川監督は「大阪にきて3年目。どこでボケようかと思ってしまう自分がいます」。昨年の3冠獲得、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝進出など最近の実績はG大阪が上。結果は果たして…。

会見に臨む鹿島・石井監督=埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)

会見で記念撮影に臨む鹿島・石井監督、柴崎、G大阪・遠藤、長谷川監督(左から)=埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)
(紙面から)
「緊張感増してきた」と石井監督 最多6度目制覇狙う鹿島は表情硬く

会見に臨む鹿島・石井正忠監督=30日、埼玉スタジアム(撮影・山田喜貴)
「最高の舞台で戦えると思うと、少しずつ緊張感が増してきた」。1つ1つ言葉を選びながら話した鹿島の石井監督の顔は、心なしかこわばっていた。同じ話を繰り返す場面もあり、慣れない雰囲気に戸惑いを隠せない様子だった。
硬い表情は選手にも“伝染”していた。和やかなムードがチームを包んでいたのは、練習の最初に行った軽めのボール回しぐらい。約1時間の練習後に「優勝したい思いが強い方が勝つ」と意気込んだ昌子の表情が、緩むことはなかった。
鹿島はナビスコ杯、Jリーグ、天皇杯の国内3大タイトルで最多の「16冠」を誇る。ただ、最後の優勝は2012年のナビスコ杯。近年の世代交代で、タイトルのかかった舞台を経験していない選手が増えている。緊張感が広がるのは、むしろ自然かもしれない。
大一番を勝ち抜く経験こそが最も選手を成長させる。鹿島OBでもある石井監督は自身の経験も踏まえ「タイトルが取れれば選手の自信になる」と語気を強めた。常勝軍団復活へ、戴冠が必要だ。(小川寛太)
真面目な受け答えをする石井監督である。
監督として初タイトルに挑む指揮官は少々緊張気味である。
それは致し方のないところ。
この舞台でふざけるわけには行かぬ。
偉大な監督としての第一歩をここで踏み出す。
優勝を信じておる。