FC東京戦コメント・報道
2016明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第15節

鹿島アントラーズ:石井 正忠
今日はこのスタジアムに3万7000人ほどのサッカーファンの皆さんが集まってくださって、それに加えてカシマでもパブリックビューイングをやっていたので、多くのアントラーズファン・サポーターが観てくれていた中、とにかく良い試合をして終わろうと話していた。それがうまくいかなかった。相手の攻守に渡ってのアグレッシブさがあった。自分たちがやろうとしている前からのプレス、敵陣でテンポ良くボールを動かす形のところで、相手のほうが上回っていた。それでこのような結果になってしまった。
Q. 攻守ともにチームとしてやりたい形が見えにくかったと思うが、原因は?
A. この中断期間、タイ遠征から帰ってきて1週間の練習をした中で、練習を見ている限りでは攻守の形ができていたのだが、今日は本当に相手のプレッシャーの速さや選手間の近さがあって、自分たちの判断が遅くなったり、ボールを奪われたりというところで球際でもボールがほとんど相手に転がった。それでうまくいかなかったと思う。守備面でも、前からボールを奪う形を作ろうとしていたが、そこを剥がされた時に対応が遅れた時には、引いて下がってセットをして守備をしなければいけなかったが、慌ててしまっていた。前半は対応に追われてしまった。全体として、行くべきところとやめるべきところの判断がうまくいかなかった。ハーフタイムでその話をしてある程度は整理できたと思うが、試合開始からしっかりと続けていかなければいけない。
Q.残り2試合、チャンピオンシップを見据えた試合になると思うが、今日の結果から立て直す部分は?
A.ケガ人が多かったが、今週の練習から戻ってきた。フルメンバーで戦える状況になってきた。どの選手を起用するか、新たなポジション争いが出てくると思うので、チーム全体としていい方向にもっていきたいと思う。自分たちからボールを奪いに行く形はやってきた。その精度を高めるということ、そして敵陣でコンビネーションで崩すこともやってきたので、その部分を高めていきたいと思う。

【伊東 幸敏】
試合の入り方から良くなかった。最初から相手に主導権を握られてしまった。良い守備ができれば良い攻撃につなげられたと思うけど、それをできなかった。ボールを取った後も雑になってしまって忙しい試合になった。どこかで(流れを)変えないといけない。チーム全員でしっかりと話し合って考えていきたい。
【曽ケ端 準】
前線から相手がプレスを掛けてきていた。その中でなかなか前へと行けなかった。チームとして、どうにか勝利に持っていけるようにしなければならない。内容が難しいものでも勝たないといけない。
【鈴木 優磨】
今日のように途中から試合に出て、チームを勝たせることができる選手にならないといけない。そうすれば自分の存在価値を上げられるし、上のステージへ行ける。そこが自分の課題だと思う。
【永木 亮太】
相手のやりたいようにやられてしまった。ハイプレスへの対応が後手後手になった。特に前半は相手にやりたいサッカーをやられてしまった。石井さんも言っていたけど、自分たちが今日のFC東京のようなサッカーをしなければいけなかった。相手にリズムを作られてしまった。
【土居 聖真】
(先制点の場面では)自分でもファウルだと思って止まってしまった。前半戦の柏戦でも似た形があった。責任を感じている。点を取れなかったことにも責任を感じる。自分のせいで負けたと思っている。
【山本 脩斗】
前半に比べれば、後半は形が出来ていたが、追加点を許し厳しい戦いになってしまった。練習でやっていたことが出来なかった。守備がはまってなかった。後手後手になり、相手のやりたいようにやられてしまった。得点は当てるだけだったが、負けた試合なのでうれしくない。
【昌子 源】
最低な試合だった。それぞれが局面で負け、ひどかった。ケガで休み、チームに迷惑をかけたので、救いたかった。チームとしてのまとまりがなかったと思う。ケガ明けで感覚的には違う部分もあったが、そこは理解した上での出場。鳥取の地震で知人関係は大丈夫だが、3,000人くらい避難していると聞いた。自分が試合出場したり、日本代表に入ったことで、自分が米子の高校を卒業したと知った方もいる。その方たちのためにも、良い結果を届けたかった。
J1 2nd 第15節 FC東京戦

本日行われたJ1 2nd 第15節 FC東京戦は1-2で負けを喫しました。
2ndステージ 第15節
2016年10月22日(土)14:00KO 味スタ
[ 石井 正忠監督 ]
今日は、このスタジアムに37,000人ほどのサッカーファンの皆さんが集まってくださって、それに加えてカシマスタジアムでもパブリックビューイングをやっていたので、多くのアントラーズファンの方が見ていた中、とにかく良い試合をして終わろうと話したんですけど、それがうまくいかなかった。それは、FC東京さんの攻守にわたってのアグレッシブさが非常にあったということ。自分たちがやろうとしている前からプレスに行く形だったり、攻撃面で言えば相手陣内でテンポよくボールを動かす形というのが、FC東京さんの方が上回っていたので、そういう結果になってしまいました。
--攻撃でも守備でも連動性を欠き、チームとしてどうやりたいのか見えない90分だったと思いますが、その原因は?
この中断期間、タイ遠征から帰ってきて練習した中で、練習を見る限りでは非常に良い形が攻守にわたってできていたんですけど、違う相手になるとプレッシャーの掛かり方が違ってきた部分がありました。今日は本当にFC東京さんのプレッシャーの速さだったり、間合いの近さだったり、あとは自分たちでも判断が遅くなってボールを奪われてしまったり、球際のところも自分たちに転がるところがほとんどFC東京さんに転がってしまいました。そういうところもあって、全体がうまくいかなかったんじゃないかと思います。
守備のところでも前からボールを奪いに行く形を作ろうとはしていまして、そこを剥がされたとき、対応が遅れたときにはしっかり引いてセットした形で守備しなければいけなかったと思うんですけど、そこも今日は慌てて行ってしまった。とにかく、前半は対応に追われてしまった。全体で行くべきところとやめるところの判断が、前半はうまくいかなかったんじゃないかと思っています。後半は、ハーフタイムでそういう話をして、ある程度整理した形ができたと思うんですけど、それを頭から90分間続けていかないといけないと思います。
--残り2試合、明治安田チャンピオンシップを見据えてということになると思います。残り2試合に向けてどのような形でつなげていきますか?
ケガ人の多くが今週の練習から戻ってきて、フルメンバーで戦える状況になってきたので、どういう選手を起用するかとか、新たなポジション争いが出てくるので、そこをチーム全体で良い方向に持っていけたらと思います。ずっと自分たちからボールを奪いに行く形というのをやってきたので、そこの部分の精度を高めるということと、あとはいろんな組み合わせによっていろんなコンビネーションから相手陣内を崩す形を継続してきたので、そこをどんどんチャンピオンシップに向けて高めていきたいと思います。
2ndステージ 第15節
2016年10月22日(土)14:00KO 味スタ
[ 鈴木 優磨 ]
スタメンでないことは試合前日に言われました。こういう時にこそ試合に出て、結果を残さなければいけないんだけど、反映できずに残念です。ニアですらしてファーで合わせたところは決めたかった。そこを決め切るかどうかで変わってくる。自分は今調子がいいと思う。出れば結果を出せると思っている。今日みたいにスタメンを外された時に結果を残せれば1つ上のステージに行けると思う。相手のセンターバックは、日本代表の森重(真人)選手と丸山(祐市)選手だったけれど、やれなくはなかった。ただ、石井さん(石井 正忠監督)も言っていたけれど、相手に自分たちのやりたいサッカーをやられてしまった。タイ(遠征)から戻ってきてすごく良い雰囲気だったので、中断期間をプラスに考えられていた。思った以上にショックはでかいです。
相手のお株を奪う戦いで圧倒。FC東京、見事な勝利
試合開始からホームのFC東京が攻勢に出る。
4分、右サイドを攻め上がった橋本 拳人が左足でシュート。これはクロスバーを越えたが、このプレーの直前に見られた攻撃陣のコンビネーションプレーがその後も流麗に継続された。
FC東京のダブルボランチを形成した梶山 陽平と田邉 草民はボールキープとパス出しにたけたタイプ。2列目に入る東 慶悟、河野 広貴、中島 翔哉の3人も個人技の高さが光る選手たちだ。ここに最前線の前田 遼一のポストプレーが加わった攻撃は、中盤から前のフィールドで鹿島守備陣を翻弄し、面白いようにボールを回してはゴールに迫っていった。
7分には東のスルーパスに抜け出した河野がシュートを放つも、鹿島のGK曽ヶ端 準のセーブに遭う。しかし14分、森重 真人のディフェンスから中島がボールを受けると、前線のスペースに走る河野にスルーパス。今度は左足アウトサイドのシュートで冷静にゴールへ流し込み、FC東京が先制を果たした。
その後も右サイドからの仕掛けを軸に、鹿島を押し込んでいくFC東京。「鹿島のボールホルダーを自由にさせれば、そこから良いパスが出てくる。ファーストDFが厳しく相手に寄せて、後ろを押し上げてコンパクトに戦いたい」と篠田 善之監督は戦前に語っていたが、まさにその言葉通りのプレーをイレブンは展開。受けに回ると守備面で弱点を持つ梶山と田邉の両ボランチも、常に前向きの守備ができたことで、ボール奪取からスムーズに攻撃に転じることができていた。
37分には先制点を挙げた河野が負傷交代するアクシデントに見舞われたが、前半は完全にFC東京が主導権を握った展開に。鹿島の良さがほとんど見られない45分間だった。
後半は鹿島も盛り返し、お互い攻守両面での応酬が続いたが、84分、FKからゴール前での混戦を経て最後は前田が右足を振り抜き、FC東京が2点目を挙げた。
鹿島もアディショナルタイムに、後半の頭から出場していた鈴木 優磨の右からのクロスをファーサイドで山本 脩斗が頭で合わせ1点を返したが、時すでに遅し。2-1、FC東京が2008年以来、リーグ戦で鹿島に勝利した。
試合後、鹿島の石井 正忠監督は「自分たちがやろうとしている攻守にわたってアグレッシブなサッカーを、今日はFC東京さんに上回られてしまった」と語った。攻守の切り替えの早さは鹿島が武器にする要素だが、この日のFC東京は特に前半の出来が示した通り、相手のお株を奪う戦いで圧倒した。
「こういう戦いを、これからも最低限していきたい。今日は素直にうれしい。鹿島のようなチームになりたいし、これからも背中を追い掛けたい。石井監督には本当にお世話になった。僕自身もまた石井監督の背中を追い掛けたい」
最後まで殊勝に語ったFC東京の篠田監督。1998年に福岡でともにプレーした先輩相手に挙げた勝利は、その完璧なパフォーマンスも含めて格別の味だったに違いない。
[ 文:西川 結城 ]
FC東京が鹿島に約8年ぶり勝利! MF河野&FW前田のゴールで振り切る
16/10/22 19:57
[10.22 J1第1ステージ第15節 FC東京2-1鹿島 味スタ]
FC東京がホームで鹿島アントラーズを2-1で下し、リーグ戦2連勝を飾った。FC東京は鹿島に対して2008年のJ1第30節(3-2)以来、リーグ戦14試合ぶりの勝利。敗れた鹿島はリーグ戦2連敗となった。
第2ステージにおいて勝ち点20で並ぶ11位FC東京と9位鹿島。先に主導権を握ったのはホームのFC東京だった。前半7分にMF河野広貴がPA内で迎えた決定機はGK曽ヶ端準のファインセーブに阻まれるが、同32分に先制に成功。敵陣でのボール奪取からMF中島翔哉がスルーパスを出し、PA内に抜け出した河野がGK曽ヶ端のタイミングを外す左足のシュートでネットを揺らした。
その後も河野はキレのある動きで鹿島ゴールを脅かしていたが、前半37分に負傷交代。6試合ぶりの出場となるMF水沼宏太が代わってピッチに入った。
FC東京は1点リードで前半を折り返すと、後半7分にMF東慶悟からパスを受けた水沼がPA内中央から左足でシュート。突き放す絶好のチャンスだったが、枠をとらえ切れなかった。
その後も優勢に試合を進めたFC東京。後半39分にはPA左角付近のFKからキッカーの水沼が低く速いボールを蹴り込むと、混戦から最後はFW前田遼一が右足で押し込み、2点差とした。
ペースをつかめない鹿島も後半アディショナルタイム1分にようやく反撃。MF鈴木優磨がPA内右から送ったクロスにファーのDF山本脩斗が頭で合わせる。ワンバウンドしたシュートはGK秋元陽太に弾かれたが、その前にゴールラインを割っていたと判定され、1点を返した。しかし、追いつくには時間が足りず、FC東京が2-1で逃げ切った。
【J1採点&寸評】FC東京×鹿島|8年ぶりに鹿島を撃破!殊勲は決勝点の元日本代表FWだ
馬場康平
2016年10月22日
FC東京――キレキレだった河野が、37分にまさかの負傷交代。

【警告】FC東京=梶山(65分)、 鹿島=曽ヶ端(19分)、ファン・ソッコ(49分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】前田遼一(FC東京)
[J1第2ステージ15節]FC東京2-1鹿島/10月22日/味スタ
【チーム採点・寸評】
FC東京 6.5
開始から優勢に試合を進め、前半は鹿島を圧倒。14分に先制し、84分には追加点を挙げた。中断期間中のハードなトレーニングが奏功し、試合終了まで走りきった。
【FC東京|採点・寸評】
GK
47 秋元陽太 6
最後尾で落ち着いた対応を見せた。失点の場面も反応はしていたが、ラインを割る前に掻き出すことができなかった。
DF
37 橋本拳人 6.5
本職の中盤ではなく、右SBで存在感を示した。守備ではマッチアップしたファブリシオを完封。積極的な攻撃参加も目立った。
3 森重真人 6
安定感抜群のプレーで最終ラインを引き締めた。サイドの裏へと抜け出てくる選手のカバーも冷静に対応した。
5 丸山祐市 6
森重とのチェレンジ&カバーで隙を与えず。ハードなマークだけでなく、ビルドアップでもチームに貢献した。
6 室屋 成 6
中島の後方をしっかりと埋め、豊富な運動量で攻撃にも絡んだ。左SBでも右と遜色なくプレーできるのは強み。
MF
10 梶山陽平 6.5
ボールを引き出し、チームのリズムを作った。中島、東、河野ら2列目の選手がゴール前で仕事ができるようになったのは彼のおかげ。
27 田邉草民 6
独特のリズムのドリブルが、攻撃のアクセントとなっていた。課題の守備でも泥くさく身体を張り、チームに貢献した。
17 河野広貴 6.5(37分OUT)
キレキレの動きで、試合序盤のマン・オブ・ザ・マッチ。得意のドリブルでスタジアムを沸かせたが、37分にまさかの負傷交代。
38 東 慶悟 6.5
トップ下に入り、水を得た魚のようなプレー。2列目からの飛び出しや、ミスの少ないプレーでチームの勝利に貢献した。
39 中島翔哉 6.5(90+3分OUT)
先制点をアシストしただけでなく、この日もチーム最多3本のシュートを放った。ゴールを渇望する姿勢は貴重な武器。
FC東京――決勝点の前田をMOMに選出。
FW
20 前田遼一 7
最前線で運動量豊富に走り回り、チームのために身体を張り続けた。自身リーグ通算152点目は貴重な決勝弾となった。
交代出場
MF
48 水沼宏太 6(37分IN)
急遽、途中出場となったが、冷静にプレー。チームを鼓舞し続けただけでなく、前田の決勝弾を演出した。
FW
16 ネーサン・バーンズ -(90+1分IN)
あまりにも出場時間が短く、ボールに触る機会も皆無。練習ではキレのある動きを見せているだけに次節以降に期待か。
監督
篠田善之 6.5
やはり練習量は裏切らない。鹿島相手に走り負けず、就任から一貫してハードなトレーニングを続けてきた成果が表われ始めた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
鹿島――不安定だった守備陣。特に右SBは…。
【チーム採点・寸評】
鹿島 5
8年間無敗の相手にまさかの敗戦。主導権を奪われた前半は、したたかな鹿島らしさを全く見せることができなかった。一矢報いたものの、お得意様相手に勝点3を献上してしまった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ヶ端準 5.5
1失点でなんとか耐えていたが、終盤にセットプレーから失点。キックや、ビルドアップでの細かいミスが目立った。
DF
21 伊東幸敏 5
マッチアップした中島に自由を与え、何度も突破を許す。1対1の守備は改善すべき優先事項。
14 ファン・ソッコ 5.5
ハードなマークを見せたが、出足が遅くファウルを与えすぎた。結果的に攻撃の起点を作られ、押し込まれる展開に。
3 昌子 源 5.5
広範囲をカバーする一方で、ラインが崩れる時間帯も。背後のスペースを突かれ、先制点を献上した。
16 山本脩斗 6
左サイドでコンビを組んだファブリシオが大ブレーキで火の車に。徐々に盛り返し、意地の1点を奪う。
MF
10 柴崎岳 5.5
多くの時間を守備に追われ、試合から消える時間も長かった。久しぶりの本職でのプレーも存在感は希薄だった。
6 永木亮太 5.5
キャプテンマークを巻いたが、空回りする時間が続いた。プレスをかわされ、中盤に広大なスペースを空けてしまうことも。
25 遠藤 康 5(HT OUT)
負傷明けで本領発揮とならず。お得意様相手に決定機をつくることができなかった。前半で無念の途中交代。
11 ファブリシオ 5(63分OUT)
試合開始からボールロストも多く、完全にブレーキ。マッチアップした橋本の良さが目立つ展開となった。
鹿島――攻撃陣が振るわず。交代選手も機能しなかった。
FW
8 土居聖真 5(81分OUT)
背後への飛び出しもボールが回らず、生きない展開に。得意の1.5列目で存在感を発揮できなかった。
33 金崎夢生 5.5
孤軍奮闘するも、完全に前線で孤立。東京の厳しいマークにあい、得点に絡むことはできなかった。
交代出場
MF
34 鈴木優磨 6(HT IN)
途中出場で入ると、サイドで起点を作った。鈴木脩の得点をアシストするなど、存在感は放った。
MF
13 中村充孝 5(63分IN)
ボールを足元に収める時間よりも守備で走り回る展開が多く、試合の中にうまく入ることができなかった。
FW
40 小笠原満男 ―(81分IN)
この日の鹿島に必要だったのは戦況を見極められるベテランだったかもしれない。出場時間が短く、反撃の時間は多く残されていなかった。
監督
石井正忠 5.5
前線からのプレスがはまらず、完全に後手を踏む結果に。後半は修正したものの、追加点を先に奪われて万事休すとなった。
取材・文:馬場康平(フリーライター)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
鹿島昌子「心配」高校時代過ごした鳥取へ白星ならず
[2016年10月22日19時55分]

東京に敗れ肩を落とし引き揚げる鹿島イレブン(撮影・小沢裕)
<明治安田生命J1:東京2-1鹿島>◇第2ステージ第15節◇22日◇味スタ
鹿島の日本代表DF昌子源(23)が、震度6弱の地震に襲われた鳥取を思いやった。
神戸市出身だが、鳥取県は米子北高時代に3年間、過ごした場所。「お世話になった方々は大丈夫だそうです。プロになった後、自分が米子北にいたことを知って応援してくれる方もいる。約3000人の方が避難されていると聞いたので心配です。(試合を)見ているか分かりませんが、結果だけでも残したかった」と敗戦を悔やんだ。
鹿島のセンターバックではリオデジャネイロ五輪代表の植田直通(21)の出身地、熊本県が4月に大地震に襲われたばかり。昌子は「この前は植田の故郷が地震に遭った。自分は鳥取に家族がいるわけではないけど、お世話になった。だから今日は負けたくなかった」と神妙に話していた。
鹿島連敗も年間3位ほぼ確定 昌子「最低の出来」
[2016年10月23日7時54分 紙面から]
<明治安田生命J1:東京2-1鹿島>◇第2ステージ第15節◇22日◇味スタ
鹿島が第2S2度目の連敗を喫した。
日本代表DF昌子らが長期離脱から復帰したものの、08年から13戦負けなしだった東京に8年ぶり敗戦。DF山本が一矢報いるのが精いっぱいだった。引き分け以上で年間勝ち点3位を確定させることができたが、同4位大宮と勝ち点6差で残り2節。得失点差は16上回っており、事実上の3位にはなったが、チャンピオンシップへ不安を残した。腰痛から約1カ月ぶりに強行出場した昌子は「最低の出来。思ったより足が出ず50センチ、1メートルが遠いと思ったし、指示の声の質も上げていかないと」と来月を見据えた。
鹿島、不安残す黒星…昌子「それぞれの局面で負けてた」
明治安田J1第2ステージ第15節(22日、FC東京2-1鹿島、味スタ)第1ステージ覇者の鹿島はチャンピオンシップに向け、不安を残す内容だった。昌子や遠藤がけがから復帰したが、持ち味だったはずの球際で押され、リーグ戦ではFC東京に2008年以来となる黒星を喫した。昌子は「最低やった。それぞれの局面で負けていた」と顔をしかめた。
中断期間を利用してタイで合宿し、選手たちは最近の練習で復調を感じていたという。永木は「手応えがあっただけに残念」とショックの色を浮かべ、石井監督は「チャンピオンシップに向けて(精度を)高めていきたい」と必死に気持ちを切り替えた。
鹿島“お得意さま”に14戦ぶり黒星「FC東京が上回っていた」
明治安田生命J1第2S第15節 鹿島1―2FC東京 (10月22日 味スタ)

<FC東京・鹿島>1点差に迫るも14戦ぶりにFC東京に屈した鹿島
Photo By スポニチ
鹿島はリーグ戦では08年10月26日以来、負けていなかった“お得意さま”に、14戦ぶりの黒星を喫した。DF昌子とMF遠藤がケガから復帰したが、持ち味だったはずの球際で押され、1―2の敗戦。
来季のACL出場はほぼ手中に収めているものの、第1ステージを制し進出が決まっているチャンピオンシップに不安を残す結果となった。石井監督は「前からのプレス、テンポ良いパス回しでFC東京さんが上回っていた」と振り返った。
[ 2016年10月23日 05:30 ]
【鹿島】FW土居「自分のせい」敗戦の責任負う
2016年10月22日18時54分 スポーツ報知
◆明治安田生命Jリーグ J1第2ステージ第15節 F東京2―1鹿島(22日・味の素スタジアム)
鹿島のFW土居聖真が「自分のせい」と敗戦の責任を負った。アウェーのF東京戦で1―2で敗戦。序盤の流れを決める失点に関わった。前半14分、中盤でボールを受けてから突破を試みた際、相手に倒された。主審によっては笛を吹いてもおかしくないプレーだったが、榎本主審はノーファウルの判定。土居本人も含めて味方の足が止まった瞬間に縦パスを通され、F東京のMF河野にネットを揺らされた。
第1Sでも同じようなシーンがあった。4月24日、第1S柏戦(カシマ)でペナルティーエリア内で倒されたが、ノーファウルの判定。次プレーへの切り替えが遅れ、カウンター攻撃から失点していた。「柏戦と同じことをやってしまった。すごく責任を感じている」。判定の是非を口にするよりもボールを奪われたこと、切り替えが遅かったことの過ちへ目を向けた土居。「同じミスをしないように」と戒めた。
鹿島2連敗 鹿島 1-2 F東京

FC東京-鹿島 試合に敗れ肩を落とす鹿島・小笠原(40)、柴崎(10)ら=味の素スタジアム、菊地克仁撮影FC東京-鹿島 試合に敗れ肩を落とす鹿島・小笠原(40)、柴崎(10)ら=味の素スタジアム、菊地克仁撮影
明治安田J1第2ステージ第15節の鹿島は22日、東京都調布市の味の素スタジアムでFC東京に1-2で敗れ、2連敗。通算成績は6勝2分け7敗、勝ち点20で10位に後退した。年間順位は3位以下が確定した。
鹿島は前半14分に先制を許し守勢に立たされると、後半39分には追加点を奪われ、攻守に精彩を欠いた。得点は試合終了間際に山本のヘディングシュートで1点を返すにとどまり、反撃が遅かった。
次節は29日、カシマスタジアムで川崎と対戦する。
「自分のせいで負けた」と言う聖真である。
誰でも真後ろから当てられて倒れればホイッスルは吹かれると思うもの。
このジャッジがこの試合の明暗を分けたと言っても過言ではなかろう。
とはいえ、攻撃の精度を欠いたこともまた事実。
いくつかのチャンスでシュートに持ち込めなかったところが問題と言えよう。
改善し、攻撃力を増してこれから先に繋げたい。

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鹿島アントラーズ:石井 正忠
今日はこのスタジアムに3万7000人ほどのサッカーファンの皆さんが集まってくださって、それに加えてカシマでもパブリックビューイングをやっていたので、多くのアントラーズファン・サポーターが観てくれていた中、とにかく良い試合をして終わろうと話していた。それがうまくいかなかった。相手の攻守に渡ってのアグレッシブさがあった。自分たちがやろうとしている前からのプレス、敵陣でテンポ良くボールを動かす形のところで、相手のほうが上回っていた。それでこのような結果になってしまった。
Q. 攻守ともにチームとしてやりたい形が見えにくかったと思うが、原因は?
A. この中断期間、タイ遠征から帰ってきて1週間の練習をした中で、練習を見ている限りでは攻守の形ができていたのだが、今日は本当に相手のプレッシャーの速さや選手間の近さがあって、自分たちの判断が遅くなったり、ボールを奪われたりというところで球際でもボールがほとんど相手に転がった。それでうまくいかなかったと思う。守備面でも、前からボールを奪う形を作ろうとしていたが、そこを剥がされた時に対応が遅れた時には、引いて下がってセットをして守備をしなければいけなかったが、慌ててしまっていた。前半は対応に追われてしまった。全体として、行くべきところとやめるべきところの判断がうまくいかなかった。ハーフタイムでその話をしてある程度は整理できたと思うが、試合開始からしっかりと続けていかなければいけない。
Q.残り2試合、チャンピオンシップを見据えた試合になると思うが、今日の結果から立て直す部分は?
A.ケガ人が多かったが、今週の練習から戻ってきた。フルメンバーで戦える状況になってきた。どの選手を起用するか、新たなポジション争いが出てくると思うので、チーム全体としていい方向にもっていきたいと思う。自分たちからボールを奪いに行く形はやってきた。その精度を高めるということ、そして敵陣でコンビネーションで崩すこともやってきたので、その部分を高めていきたいと思う。

【伊東 幸敏】
試合の入り方から良くなかった。最初から相手に主導権を握られてしまった。良い守備ができれば良い攻撃につなげられたと思うけど、それをできなかった。ボールを取った後も雑になってしまって忙しい試合になった。どこかで(流れを)変えないといけない。チーム全員でしっかりと話し合って考えていきたい。
【曽ケ端 準】
前線から相手がプレスを掛けてきていた。その中でなかなか前へと行けなかった。チームとして、どうにか勝利に持っていけるようにしなければならない。内容が難しいものでも勝たないといけない。
【鈴木 優磨】
今日のように途中から試合に出て、チームを勝たせることができる選手にならないといけない。そうすれば自分の存在価値を上げられるし、上のステージへ行ける。そこが自分の課題だと思う。
【永木 亮太】
相手のやりたいようにやられてしまった。ハイプレスへの対応が後手後手になった。特に前半は相手にやりたいサッカーをやられてしまった。石井さんも言っていたけど、自分たちが今日のFC東京のようなサッカーをしなければいけなかった。相手にリズムを作られてしまった。
【土居 聖真】
(先制点の場面では)自分でもファウルだと思って止まってしまった。前半戦の柏戦でも似た形があった。責任を感じている。点を取れなかったことにも責任を感じる。自分のせいで負けたと思っている。
【山本 脩斗】
前半に比べれば、後半は形が出来ていたが、追加点を許し厳しい戦いになってしまった。練習でやっていたことが出来なかった。守備がはまってなかった。後手後手になり、相手のやりたいようにやられてしまった。得点は当てるだけだったが、負けた試合なのでうれしくない。
【昌子 源】
最低な試合だった。それぞれが局面で負け、ひどかった。ケガで休み、チームに迷惑をかけたので、救いたかった。チームとしてのまとまりがなかったと思う。ケガ明けで感覚的には違う部分もあったが、そこは理解した上での出場。鳥取の地震で知人関係は大丈夫だが、3,000人くらい避難していると聞いた。自分が試合出場したり、日本代表に入ったことで、自分が米子の高校を卒業したと知った方もいる。その方たちのためにも、良い結果を届けたかった。
J1 2nd 第15節 FC東京戦

本日行われたJ1 2nd 第15節 FC東京戦は1-2で負けを喫しました。
2ndステージ 第15節
2016年10月22日(土)14:00KO 味スタ
[ 石井 正忠監督 ]
今日は、このスタジアムに37,000人ほどのサッカーファンの皆さんが集まってくださって、それに加えてカシマスタジアムでもパブリックビューイングをやっていたので、多くのアントラーズファンの方が見ていた中、とにかく良い試合をして終わろうと話したんですけど、それがうまくいかなかった。それは、FC東京さんの攻守にわたってのアグレッシブさが非常にあったということ。自分たちがやろうとしている前からプレスに行く形だったり、攻撃面で言えば相手陣内でテンポよくボールを動かす形というのが、FC東京さんの方が上回っていたので、そういう結果になってしまいました。
--攻撃でも守備でも連動性を欠き、チームとしてどうやりたいのか見えない90分だったと思いますが、その原因は?
この中断期間、タイ遠征から帰ってきて練習した中で、練習を見る限りでは非常に良い形が攻守にわたってできていたんですけど、違う相手になるとプレッシャーの掛かり方が違ってきた部分がありました。今日は本当にFC東京さんのプレッシャーの速さだったり、間合いの近さだったり、あとは自分たちでも判断が遅くなってボールを奪われてしまったり、球際のところも自分たちに転がるところがほとんどFC東京さんに転がってしまいました。そういうところもあって、全体がうまくいかなかったんじゃないかと思います。
守備のところでも前からボールを奪いに行く形を作ろうとはしていまして、そこを剥がされたとき、対応が遅れたときにはしっかり引いてセットした形で守備しなければいけなかったと思うんですけど、そこも今日は慌てて行ってしまった。とにかく、前半は対応に追われてしまった。全体で行くべきところとやめるところの判断が、前半はうまくいかなかったんじゃないかと思っています。後半は、ハーフタイムでそういう話をして、ある程度整理した形ができたと思うんですけど、それを頭から90分間続けていかないといけないと思います。
--残り2試合、明治安田チャンピオンシップを見据えてということになると思います。残り2試合に向けてどのような形でつなげていきますか?
ケガ人の多くが今週の練習から戻ってきて、フルメンバーで戦える状況になってきたので、どういう選手を起用するかとか、新たなポジション争いが出てくるので、そこをチーム全体で良い方向に持っていけたらと思います。ずっと自分たちからボールを奪いに行く形というのをやってきたので、そこの部分の精度を高めるということと、あとはいろんな組み合わせによっていろんなコンビネーションから相手陣内を崩す形を継続してきたので、そこをどんどんチャンピオンシップに向けて高めていきたいと思います。
2ndステージ 第15節
2016年10月22日(土)14:00KO 味スタ
[ 鈴木 優磨 ]
スタメンでないことは試合前日に言われました。こういう時にこそ試合に出て、結果を残さなければいけないんだけど、反映できずに残念です。ニアですらしてファーで合わせたところは決めたかった。そこを決め切るかどうかで変わってくる。自分は今調子がいいと思う。出れば結果を出せると思っている。今日みたいにスタメンを外された時に結果を残せれば1つ上のステージに行けると思う。相手のセンターバックは、日本代表の森重(真人)選手と丸山(祐市)選手だったけれど、やれなくはなかった。ただ、石井さん(石井 正忠監督)も言っていたけれど、相手に自分たちのやりたいサッカーをやられてしまった。タイ(遠征)から戻ってきてすごく良い雰囲気だったので、中断期間をプラスに考えられていた。思った以上にショックはでかいです。
相手のお株を奪う戦いで圧倒。FC東京、見事な勝利
試合開始からホームのFC東京が攻勢に出る。
4分、右サイドを攻め上がった橋本 拳人が左足でシュート。これはクロスバーを越えたが、このプレーの直前に見られた攻撃陣のコンビネーションプレーがその後も流麗に継続された。
FC東京のダブルボランチを形成した梶山 陽平と田邉 草民はボールキープとパス出しにたけたタイプ。2列目に入る東 慶悟、河野 広貴、中島 翔哉の3人も個人技の高さが光る選手たちだ。ここに最前線の前田 遼一のポストプレーが加わった攻撃は、中盤から前のフィールドで鹿島守備陣を翻弄し、面白いようにボールを回してはゴールに迫っていった。
7分には東のスルーパスに抜け出した河野がシュートを放つも、鹿島のGK曽ヶ端 準のセーブに遭う。しかし14分、森重 真人のディフェンスから中島がボールを受けると、前線のスペースに走る河野にスルーパス。今度は左足アウトサイドのシュートで冷静にゴールへ流し込み、FC東京が先制を果たした。
その後も右サイドからの仕掛けを軸に、鹿島を押し込んでいくFC東京。「鹿島のボールホルダーを自由にさせれば、そこから良いパスが出てくる。ファーストDFが厳しく相手に寄せて、後ろを押し上げてコンパクトに戦いたい」と篠田 善之監督は戦前に語っていたが、まさにその言葉通りのプレーをイレブンは展開。受けに回ると守備面で弱点を持つ梶山と田邉の両ボランチも、常に前向きの守備ができたことで、ボール奪取からスムーズに攻撃に転じることができていた。
37分には先制点を挙げた河野が負傷交代するアクシデントに見舞われたが、前半は完全にFC東京が主導権を握った展開に。鹿島の良さがほとんど見られない45分間だった。
後半は鹿島も盛り返し、お互い攻守両面での応酬が続いたが、84分、FKからゴール前での混戦を経て最後は前田が右足を振り抜き、FC東京が2点目を挙げた。
鹿島もアディショナルタイムに、後半の頭から出場していた鈴木 優磨の右からのクロスをファーサイドで山本 脩斗が頭で合わせ1点を返したが、時すでに遅し。2-1、FC東京が2008年以来、リーグ戦で鹿島に勝利した。
試合後、鹿島の石井 正忠監督は「自分たちがやろうとしている攻守にわたってアグレッシブなサッカーを、今日はFC東京さんに上回られてしまった」と語った。攻守の切り替えの早さは鹿島が武器にする要素だが、この日のFC東京は特に前半の出来が示した通り、相手のお株を奪う戦いで圧倒した。
「こういう戦いを、これからも最低限していきたい。今日は素直にうれしい。鹿島のようなチームになりたいし、これからも背中を追い掛けたい。石井監督には本当にお世話になった。僕自身もまた石井監督の背中を追い掛けたい」
最後まで殊勝に語ったFC東京の篠田監督。1998年に福岡でともにプレーした先輩相手に挙げた勝利は、その完璧なパフォーマンスも含めて格別の味だったに違いない。
[ 文:西川 結城 ]
FC東京が鹿島に約8年ぶり勝利! MF河野&FW前田のゴールで振り切る
16/10/22 19:57
[10.22 J1第1ステージ第15節 FC東京2-1鹿島 味スタ]
FC東京がホームで鹿島アントラーズを2-1で下し、リーグ戦2連勝を飾った。FC東京は鹿島に対して2008年のJ1第30節(3-2)以来、リーグ戦14試合ぶりの勝利。敗れた鹿島はリーグ戦2連敗となった。
第2ステージにおいて勝ち点20で並ぶ11位FC東京と9位鹿島。先に主導権を握ったのはホームのFC東京だった。前半7分にMF河野広貴がPA内で迎えた決定機はGK曽ヶ端準のファインセーブに阻まれるが、同32分に先制に成功。敵陣でのボール奪取からMF中島翔哉がスルーパスを出し、PA内に抜け出した河野がGK曽ヶ端のタイミングを外す左足のシュートでネットを揺らした。
その後も河野はキレのある動きで鹿島ゴールを脅かしていたが、前半37分に負傷交代。6試合ぶりの出場となるMF水沼宏太が代わってピッチに入った。
FC東京は1点リードで前半を折り返すと、後半7分にMF東慶悟からパスを受けた水沼がPA内中央から左足でシュート。突き放す絶好のチャンスだったが、枠をとらえ切れなかった。
その後も優勢に試合を進めたFC東京。後半39分にはPA左角付近のFKからキッカーの水沼が低く速いボールを蹴り込むと、混戦から最後はFW前田遼一が右足で押し込み、2点差とした。
ペースをつかめない鹿島も後半アディショナルタイム1分にようやく反撃。MF鈴木優磨がPA内右から送ったクロスにファーのDF山本脩斗が頭で合わせる。ワンバウンドしたシュートはGK秋元陽太に弾かれたが、その前にゴールラインを割っていたと判定され、1点を返した。しかし、追いつくには時間が足りず、FC東京が2-1で逃げ切った。
【J1採点&寸評】FC東京×鹿島|8年ぶりに鹿島を撃破!殊勲は決勝点の元日本代表FWだ
馬場康平
2016年10月22日
FC東京――キレキレだった河野が、37分にまさかの負傷交代。

【警告】FC東京=梶山(65分)、 鹿島=曽ヶ端(19分)、ファン・ソッコ(49分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】前田遼一(FC東京)
[J1第2ステージ15節]FC東京2-1鹿島/10月22日/味スタ
【チーム採点・寸評】
FC東京 6.5
開始から優勢に試合を進め、前半は鹿島を圧倒。14分に先制し、84分には追加点を挙げた。中断期間中のハードなトレーニングが奏功し、試合終了まで走りきった。
【FC東京|採点・寸評】
GK
47 秋元陽太 6
最後尾で落ち着いた対応を見せた。失点の場面も反応はしていたが、ラインを割る前に掻き出すことができなかった。
DF
37 橋本拳人 6.5
本職の中盤ではなく、右SBで存在感を示した。守備ではマッチアップしたファブリシオを完封。積極的な攻撃参加も目立った。
3 森重真人 6
安定感抜群のプレーで最終ラインを引き締めた。サイドの裏へと抜け出てくる選手のカバーも冷静に対応した。
5 丸山祐市 6
森重とのチェレンジ&カバーで隙を与えず。ハードなマークだけでなく、ビルドアップでもチームに貢献した。
6 室屋 成 6
中島の後方をしっかりと埋め、豊富な運動量で攻撃にも絡んだ。左SBでも右と遜色なくプレーできるのは強み。
MF
10 梶山陽平 6.5
ボールを引き出し、チームのリズムを作った。中島、東、河野ら2列目の選手がゴール前で仕事ができるようになったのは彼のおかげ。
27 田邉草民 6
独特のリズムのドリブルが、攻撃のアクセントとなっていた。課題の守備でも泥くさく身体を張り、チームに貢献した。
17 河野広貴 6.5(37分OUT)
キレキレの動きで、試合序盤のマン・オブ・ザ・マッチ。得意のドリブルでスタジアムを沸かせたが、37分にまさかの負傷交代。
38 東 慶悟 6.5
トップ下に入り、水を得た魚のようなプレー。2列目からの飛び出しや、ミスの少ないプレーでチームの勝利に貢献した。
39 中島翔哉 6.5(90+3分OUT)
先制点をアシストしただけでなく、この日もチーム最多3本のシュートを放った。ゴールを渇望する姿勢は貴重な武器。
FC東京――決勝点の前田をMOMに選出。
FW
20 前田遼一 7
最前線で運動量豊富に走り回り、チームのために身体を張り続けた。自身リーグ通算152点目は貴重な決勝弾となった。
交代出場
MF
48 水沼宏太 6(37分IN)
急遽、途中出場となったが、冷静にプレー。チームを鼓舞し続けただけでなく、前田の決勝弾を演出した。
FW
16 ネーサン・バーンズ -(90+1分IN)
あまりにも出場時間が短く、ボールに触る機会も皆無。練習ではキレのある動きを見せているだけに次節以降に期待か。
監督
篠田善之 6.5
やはり練習量は裏切らない。鹿島相手に走り負けず、就任から一貫してハードなトレーニングを続けてきた成果が表われ始めた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
鹿島――不安定だった守備陣。特に右SBは…。
【チーム採点・寸評】
鹿島 5
8年間無敗の相手にまさかの敗戦。主導権を奪われた前半は、したたかな鹿島らしさを全く見せることができなかった。一矢報いたものの、お得意様相手に勝点3を献上してしまった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ヶ端準 5.5
1失点でなんとか耐えていたが、終盤にセットプレーから失点。キックや、ビルドアップでの細かいミスが目立った。
DF
21 伊東幸敏 5
マッチアップした中島に自由を与え、何度も突破を許す。1対1の守備は改善すべき優先事項。
14 ファン・ソッコ 5.5
ハードなマークを見せたが、出足が遅くファウルを与えすぎた。結果的に攻撃の起点を作られ、押し込まれる展開に。
3 昌子 源 5.5
広範囲をカバーする一方で、ラインが崩れる時間帯も。背後のスペースを突かれ、先制点を献上した。
16 山本脩斗 6
左サイドでコンビを組んだファブリシオが大ブレーキで火の車に。徐々に盛り返し、意地の1点を奪う。
MF
10 柴崎岳 5.5
多くの時間を守備に追われ、試合から消える時間も長かった。久しぶりの本職でのプレーも存在感は希薄だった。
6 永木亮太 5.5
キャプテンマークを巻いたが、空回りする時間が続いた。プレスをかわされ、中盤に広大なスペースを空けてしまうことも。
25 遠藤 康 5(HT OUT)
負傷明けで本領発揮とならず。お得意様相手に決定機をつくることができなかった。前半で無念の途中交代。
11 ファブリシオ 5(63分OUT)
試合開始からボールロストも多く、完全にブレーキ。マッチアップした橋本の良さが目立つ展開となった。
鹿島――攻撃陣が振るわず。交代選手も機能しなかった。
FW
8 土居聖真 5(81分OUT)
背後への飛び出しもボールが回らず、生きない展開に。得意の1.5列目で存在感を発揮できなかった。
33 金崎夢生 5.5
孤軍奮闘するも、完全に前線で孤立。東京の厳しいマークにあい、得点に絡むことはできなかった。
交代出場
MF
34 鈴木優磨 6(HT IN)
途中出場で入ると、サイドで起点を作った。鈴木脩の得点をアシストするなど、存在感は放った。
MF
13 中村充孝 5(63分IN)
ボールを足元に収める時間よりも守備で走り回る展開が多く、試合の中にうまく入ることができなかった。
FW
40 小笠原満男 ―(81分IN)
この日の鹿島に必要だったのは戦況を見極められるベテランだったかもしれない。出場時間が短く、反撃の時間は多く残されていなかった。
監督
石井正忠 5.5
前線からのプレスがはまらず、完全に後手を踏む結果に。後半は修正したものの、追加点を先に奪われて万事休すとなった。
取材・文:馬場康平(フリーライター)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
鹿島昌子「心配」高校時代過ごした鳥取へ白星ならず
[2016年10月22日19時55分]

東京に敗れ肩を落とし引き揚げる鹿島イレブン(撮影・小沢裕)
<明治安田生命J1:東京2-1鹿島>◇第2ステージ第15節◇22日◇味スタ
鹿島の日本代表DF昌子源(23)が、震度6弱の地震に襲われた鳥取を思いやった。
神戸市出身だが、鳥取県は米子北高時代に3年間、過ごした場所。「お世話になった方々は大丈夫だそうです。プロになった後、自分が米子北にいたことを知って応援してくれる方もいる。約3000人の方が避難されていると聞いたので心配です。(試合を)見ているか分かりませんが、結果だけでも残したかった」と敗戦を悔やんだ。
鹿島のセンターバックではリオデジャネイロ五輪代表の植田直通(21)の出身地、熊本県が4月に大地震に襲われたばかり。昌子は「この前は植田の故郷が地震に遭った。自分は鳥取に家族がいるわけではないけど、お世話になった。だから今日は負けたくなかった」と神妙に話していた。
鹿島連敗も年間3位ほぼ確定 昌子「最低の出来」
[2016年10月23日7時54分 紙面から]
<明治安田生命J1:東京2-1鹿島>◇第2ステージ第15節◇22日◇味スタ
鹿島が第2S2度目の連敗を喫した。
日本代表DF昌子らが長期離脱から復帰したものの、08年から13戦負けなしだった東京に8年ぶり敗戦。DF山本が一矢報いるのが精いっぱいだった。引き分け以上で年間勝ち点3位を確定させることができたが、同4位大宮と勝ち点6差で残り2節。得失点差は16上回っており、事実上の3位にはなったが、チャンピオンシップへ不安を残した。腰痛から約1カ月ぶりに強行出場した昌子は「最低の出来。思ったより足が出ず50センチ、1メートルが遠いと思ったし、指示の声の質も上げていかないと」と来月を見据えた。
鹿島、不安残す黒星…昌子「それぞれの局面で負けてた」
明治安田J1第2ステージ第15節(22日、FC東京2-1鹿島、味スタ)第1ステージ覇者の鹿島はチャンピオンシップに向け、不安を残す内容だった。昌子や遠藤がけがから復帰したが、持ち味だったはずの球際で押され、リーグ戦ではFC東京に2008年以来となる黒星を喫した。昌子は「最低やった。それぞれの局面で負けていた」と顔をしかめた。
中断期間を利用してタイで合宿し、選手たちは最近の練習で復調を感じていたという。永木は「手応えがあっただけに残念」とショックの色を浮かべ、石井監督は「チャンピオンシップに向けて(精度を)高めていきたい」と必死に気持ちを切り替えた。
鹿島“お得意さま”に14戦ぶり黒星「FC東京が上回っていた」
明治安田生命J1第2S第15節 鹿島1―2FC東京 (10月22日 味スタ)

<FC東京・鹿島>1点差に迫るも14戦ぶりにFC東京に屈した鹿島
Photo By スポニチ
鹿島はリーグ戦では08年10月26日以来、負けていなかった“お得意さま”に、14戦ぶりの黒星を喫した。DF昌子とMF遠藤がケガから復帰したが、持ち味だったはずの球際で押され、1―2の敗戦。
来季のACL出場はほぼ手中に収めているものの、第1ステージを制し進出が決まっているチャンピオンシップに不安を残す結果となった。石井監督は「前からのプレス、テンポ良いパス回しでFC東京さんが上回っていた」と振り返った。
[ 2016年10月23日 05:30 ]
【鹿島】FW土居「自分のせい」敗戦の責任負う
2016年10月22日18時54分 スポーツ報知
◆明治安田生命Jリーグ J1第2ステージ第15節 F東京2―1鹿島(22日・味の素スタジアム)
鹿島のFW土居聖真が「自分のせい」と敗戦の責任を負った。アウェーのF東京戦で1―2で敗戦。序盤の流れを決める失点に関わった。前半14分、中盤でボールを受けてから突破を試みた際、相手に倒された。主審によっては笛を吹いてもおかしくないプレーだったが、榎本主審はノーファウルの判定。土居本人も含めて味方の足が止まった瞬間に縦パスを通され、F東京のMF河野にネットを揺らされた。
第1Sでも同じようなシーンがあった。4月24日、第1S柏戦(カシマ)でペナルティーエリア内で倒されたが、ノーファウルの判定。次プレーへの切り替えが遅れ、カウンター攻撃から失点していた。「柏戦と同じことをやってしまった。すごく責任を感じている」。判定の是非を口にするよりもボールを奪われたこと、切り替えが遅かったことの過ちへ目を向けた土居。「同じミスをしないように」と戒めた。
鹿島2連敗 鹿島 1-2 F東京

FC東京-鹿島 試合に敗れ肩を落とす鹿島・小笠原(40)、柴崎(10)ら=味の素スタジアム、菊地克仁撮影FC東京-鹿島 試合に敗れ肩を落とす鹿島・小笠原(40)、柴崎(10)ら=味の素スタジアム、菊地克仁撮影
明治安田J1第2ステージ第15節の鹿島は22日、東京都調布市の味の素スタジアムでFC東京に1-2で敗れ、2連敗。通算成績は6勝2分け7敗、勝ち点20で10位に後退した。年間順位は3位以下が確定した。
鹿島は前半14分に先制を許し守勢に立たされると、後半39分には追加点を奪われ、攻守に精彩を欠いた。得点は試合終了間際に山本のヘディングシュートで1点を返すにとどまり、反撃が遅かった。
次節は29日、カシマスタジアムで川崎と対戦する。
「自分のせいで負けた」と言う聖真である。
誰でも真後ろから当てられて倒れればホイッスルは吹かれると思うもの。
このジャッジがこの試合の明暗を分けたと言っても過言ではなかろう。
とはいえ、攻撃の精度を欠いたこともまた事実。
いくつかのチャンスでシュートに持ち込めなかったところが問題と言えよう。
改善し、攻撃力を増してこれから先に繋げたい。

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No title
ユキの評価は厳しい。
中島が絶好調でキレすぎでしょう。いつぞやの斎藤学みたい。
主審はいまいち判定基準がわからない。
後ろから足を刈り取ってもファウルをとらず、肩を入れて競るとファウルになる。
他審判員の試合を見て勉強しなおしてほしい。
中島が絶好調でキレすぎでしょう。いつぞやの斎藤学みたい。
主審はいまいち判定基準がわからない。
後ろから足を刈り取ってもファウルをとらず、肩を入れて競るとファウルになる。
他審判員の試合を見て勉強しなおしてほしい。
No title
本人も自覚しているので個人を責めはしませんが…
個人的にはやっぱりセルフジャッジで硬直して失点というのはチームとしてまずいと思います。
そういうのに動じないチームであって欲しいし、あまりにもひ弱に映ります。
これは別に日本に限らず、残念ながら今は審判・ジャッジが選手のプレーに付いていけていない。
もはや限界が来ているのです。
(世界最高峰CLの決勝でオフサイドが流されたりしている現状がある訳です)
ゴールに関することはテクノロジーや審判増で何とかなりそうですけど、インプレーは当分変わらない。
であるなら、やはりそれに簡単に振り回されないようにしないと。
ジャッジについて語るなとはもちろん言いませんが、そこにだけフォーカスしても仕方ない。
そう簡単に倒れないフィジカルなり体幹・ボディバランスつけて、この選手が倒れるならファールだくらいになって欲しい。
それが出来るレベルの選手たちが鹿島には揃っているはずです。
もっともっと闘う、闘えるチームになって欲しい。
信じてます。
個人的にはやっぱりセルフジャッジで硬直して失点というのはチームとしてまずいと思います。
そういうのに動じないチームであって欲しいし、あまりにもひ弱に映ります。
これは別に日本に限らず、残念ながら今は審判・ジャッジが選手のプレーに付いていけていない。
もはや限界が来ているのです。
(世界最高峰CLの決勝でオフサイドが流されたりしている現状がある訳です)
ゴールに関することはテクノロジーや審判増で何とかなりそうですけど、インプレーは当分変わらない。
であるなら、やはりそれに簡単に振り回されないようにしないと。
ジャッジについて語るなとはもちろん言いませんが、そこにだけフォーカスしても仕方ない。
そう簡単に倒れないフィジカルなり体幹・ボディバランスつけて、この選手が倒れるならファールだくらいになって欲しい。
それが出来るレベルの選手たちが鹿島には揃っているはずです。
もっともっと闘う、闘えるチームになって欲しい。
信じてます。
主審は当然ながら一人。誤審はあって当然。問題は判定に一貫性が無いこと。例えば2失点目に繋がったファール。あれをとるなら1失点目のF東京のプレーはイエロー級。だから客離れが進む。
最近、審判が主役になる試合をかなりの確率で見る気がするのですが、昨日は特にひどかった気がします。
流す審判・取る審判など色んな審判がいるのはかまわないですが、一貫性がないのは言語道断。鹿島を勝たせない何かが働いていたのか、技術不足なのかわかりませんが...。
それと見る場所、説明力が悪い(だからくだらないスローインの手違いも犯す)。西村主審を見習ってほしいと思います(彼も誤審はあるけど、見る場所がよく、しっかり選手とコミュニケーションは取ってると思います)。
こういう試合は敵味方関係なく見ていてつまらなくなります。これでは純粋にサッカーを見るライト層は増えないと思います。
試合については、ファブリシオ選手の出来の悪さが全体のバランスを崩してしまっていたのかな、と個人的に思いました。もうちょっと彼が守備をしてくれれば違った展開になったのではないでしょうか。
流す審判・取る審判など色んな審判がいるのはかまわないですが、一貫性がないのは言語道断。鹿島を勝たせない何かが働いていたのか、技術不足なのかわかりませんが...。
それと見る場所、説明力が悪い(だからくだらないスローインの手違いも犯す)。西村主審を見習ってほしいと思います(彼も誤審はあるけど、見る場所がよく、しっかり選手とコミュニケーションは取ってると思います)。
こういう試合は敵味方関係なく見ていてつまらなくなります。これでは純粋にサッカーを見るライト層は増えないと思います。
試合については、ファブリシオ選手の出来の悪さが全体のバランスを崩してしまっていたのかな、と個人的に思いました。もうちょっと彼が守備をしてくれれば違った展開になったのではないでしょうか。