鹿島と横浜はJリーグにあっては、欧州的というか、今日的なサッカーに属する

三ツ沢の“サイド”に咲いた華。今季の横浜FMを生で見るべき理由
March 07, 2017 23:53

 三ツ沢はアクセスも悪い上に老朽化している。内部施設も貧しい。J1の試合を行う場としていかがなものかと一言いいたくなるが、そうした不満はひとたび試合が始まると、沈静化に向かった。

 プレイを近くで見られる上に、視角も上々。ピッチとスタンドの距離が短い専用スタジアムというわけで、眺望は上々。見かけは立派だが、眺望は最悪と言いたくなる横浜国際・日産スタジアムとは、真逆のような関係にある。

 その三ツ沢で土曜日に行われたJリーグ、横浜Fマリノス対コンサドーレ札幌戦。横浜が3-0で勝利した試合だが、そのサッカーと三ツ沢とはとても良好な関係にあった。横浜国際で観戦するより、よりよいモノに見えたと思う。華やいで見えたと言ってもいい。

 スタンドの目と鼻の先にあるタッチライン際で構える両ウイング(左・斎藤学と右・マルティノス)が存在し、かつ活躍するシーンが目立ったからだ。

 左の斎藤は、中村俊輔退団後のチームにあってはエース格だ。背番号も元エースをイメージさせる10番(ウイングには似つかわしい番号とは思えないが)だ。その選手がスタンドの目の前でプレイすれば、観戦にはお得な感じがついて回る。

 だが、この日、それ以上に観衆が目を凝らしたのは、右のマルティノスだろう。昨年加入したキュラソー島出身で元オランダU-17の経歴を持つ左利きのドリブラー。またぎフェイントをはじめとするボール操作術と、相手ディフェンダーに突っかかっていく様は訴求力の高い、この試合の見せ場のひとつになっていた。

 この両翼が高い位置で張るサッカー。欧州では普通に見かけるが、日本で遭遇する機会は少ない。そもそも4-3-3という布陣を採用するチームが少ない。欧州における使用率は、4-2-3-1と双璧だと言うのに、だ。この日の札幌がそうであったように、欧州では1割程度にしか過ぎない5バックで後ろを固める守備的サッカーが、幅を利かすJリーグにあって、そのサッカーはひときわ新鮮な存在に見える。

 だが、マルティノスは、後半の半ばでピッチを退いた。代わって投入されたのは前田直輝。同じくドリブルが切れる若手ウインガーだ。ベンチは、彼を試したかったこともあるが、マルティノスを含む3人が出場していた外国人選手のうちの誰かを、ベンチに下げたかった意図も推測できた。

 横浜には、外国人選手が4人(マルティノス、バブンスキー、デゲネク、ウーゴ・オリベイラ)いる。いずれもJリーグの外国人の中ではハイレベルに位置する。だが、同時にプレイできるのは3人まで。4人いる外国人を1シーズン通していかに上手く使い回すか。横浜ベンチに課せられた今季の宿命だ。

 モンバエルツ監督は、それまでベンチを温めていたウーゴ・オリベイラを後半25分、2人目の交代選手として投入。するとこのポルトガル人のストライカーは、その3分後には、サイドからの折り返しを、ゴール前で奇麗に合わせ存在を誇示した。試合はベンチの思惑通りに進んだ。

 外国人選手の話を続ければ、左足のアウトフロントで鮮やかな先制点をマークしたMFバブンスキーにも目が行く。なにより、軽やかなボール操作がいい。ふと、かつて在籍したビスコンティを彷彿とさせる、横浜らしい選手に見える。

 もう1人であるデゲネクは豪州代表の長身CB。まだ22歳だが、守りは堅そう。危なっかしさを感じないタイプだ。

 クーマン、ミカエル・ラウドルップ、ロマーリオ、ストイチコフのスーパースター4人を、外国人枠3人の時代に使い回したクライフ時代後期のバルセロナを想起する。この時は、3人の中で次第に出場機会が少なくなっていったラウドルップが退団。レアル・マドリーへ移籍するというちょっとした事件に発展したが、横浜の場合はどうなのか。

 思わずバルサを想起したのは、はやり、それだけ華を感じたからだ。三ツ沢という舞台にこちらが多少、煽られた面もあるだろうが、また見たいチームになったことは確かだ。

 昨季まで、横浜で華と言えば中村俊だった。そうした意味での主役がチームを去ったのに、サッカーそのものの華は増した。個人が咲かせる花と、チーム全体が咲かせる花と、どちらが美しく見えるかと言えば、僕の尺度では後者だ。サッカーそのものの美しさは、個人のそれを凌駕する。

 Jリーグで、サイド攻撃にこだわるサッカーと言えば、監督が「理想はバルサ」と言い切る鹿島が代表的な存在だ。個人的には、バルサと言うよりアトレティコ。華より厳しさの方が前面に出るサッカーに見えるが、いずれにせよ、鹿島と横浜はJリーグにあっては、欧州的というか、今日的なサッカーに属する。日本サッカー発展のためには、こうしたチームが好成績を収める必要がある。

 鹿島と横浜。両者の直接対決は来る10日。今度の金曜日に行われるこの一戦は面白そう。必見に値すると僕は思う。


Fマリノスについて書きながらも、鹿島について記す杉山茂樹氏である。
鹿島のサッカーを「バルサと言うよりアトレティコ」と評す。
バルセロナは単に石井監督が理想とするとコメントしただけで、今の鹿島がしているサッカーではない。
これは、オリヴェイラ監督が就任当時、理想は「トータル・フットボール」と話していたことと同義であろう。
監督ならば誰しも理想に描くサッカーが頭にある。
それを自分のチームが実践できるか、させるかは別の話である。
実践の現場におる者は、ロマンを追及することは出来ず、リアルに生きることとなるのである。
また、杉山氏が「アトレティコ」と言い続けるのは、システムの4-4-2へのこだわり以外の何物でも無い。
ここで、鹿島に当てはめられても困るところ。
それはそれとして、「欧州的というか、今日的なサッカーに属する」と評されるのは、なんともこそばゆい感じがする。
鹿島の伝統を引き継ぎ、鹿島らしいサッカーをし続けている今のチームを、欧州的・今日的というのは、どこか違うようで、しかしながら、現代のサッカーをしているということも事実であり、不思議な気分である。
そして、この週末、杉山氏が絶賛するFマリノスとの対戦が組まれておる。
今季のJリーグを占う上で非常に重要な対戦と言えよう。
杉山氏が「必見」と称するゲーム、気持ちを高めてスタジアムに向かいたい。
楽しみである。

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No title

おはようございます。
杉山氏の言うとおり、やはり陸上競技場でFootballは観たくないですね。
旧国立競技場には思い入れと思い出がありますけどね。
いずれにしても10日の横浜戦は鹿島の圧勝を期待しています。

杉山さんはデゲネクを自分でオーストラリア国籍と言ってるにも関わらず、アジア枠だということに気づいていないのでしょうか…

試合見てるんでしょうかね
普通に4人ピッチに立ってる時もありましたが

モダンフットボールはいつも鹿島から

ディアス、ビスコンティ 良かったですね。

今年は各チームの監督が充実している様に思います。その中で石井鹿島で勝つ っとなって欲しい。
どうでもいい話ですが、目標は欧州南米の真似ごとではない日本のサッカーの構築。
他人任せの欧州育ちを寄せ集めるばかりではなく、欧州南米の戦術エッセンスを加えつつ戦うJリーグ成りを基本とした各クラブ監督が作り上げる日本のサッカー(代表≒鹿島でもいいですが。。。)が本筋なんじゃないでしょうか。

No title

本ブログで見ました

おそらく,原理主義さんがここで載せた跡で,上記で書かれていた
デゲネク アジア枠 ウーゴ 無条件 マルティノス 無条件 バブンスキー 無条件
のところ誰かにつっこまれたのでしょう.
以下のところがすっぽり本文から消えていました. この人あてにならない

__________________________________________________
だが、マルティノスは、後半の半ばでピッチを退いた。代わって投入されたのは前田直輝。同じくドリブルが切れる若手ウインガーだ。ベンチは、彼を試したかったこともあるが、マルティノスを含む3人が出場していた外国人選手のうちの誰かを、ベンチに下げたかった意図も推測できた。

 横浜には、外国人選手が4人(マルティノス、バブンスキー、デゲネク、ウーゴ・オリベイラ)いる。いずれもJリーグの外国人の中ではハイレベルに位置する。だが、同時にプレイできるのは3人まで。4人いる外国人を1シーズン通していかに上手く使い回すか。横浜ベンチに課せられた今季の宿命だ。
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