聖真、オレにボールを寄こせ、寄こせって思う

【鹿島】「パスさえくれば、ブス!っとね」。土居聖真、最後のひと刺しまであと一歩
原田大輔
2017年03月31日


「オレにボールを寄こせ、寄こせって思う」


FWでのプレーやタイトル獲得など、経験値を挙げた昨季を経て、土居は「心技体すべてにおいて、確実にレベルが上がっている」と確かな自信を口にする。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

 今でも記憶を辿るたびに、思わず頬が緩んでしまう。

 あれは、チャンピオンシップの決勝第1戦の試合後だったから、2016年11月29日のことだ。ミックスゾーンに現われた土居聖真は、筆者を見つけるやいなや、こう言って歩み寄ってきた。

「AAAが足りないかも~。もっと、たくさん曲を聞けば、もっと活躍できるかも」

 第2戦があるとはいえ、0-1で浦和に敗れた試合直後のことである。いつもの土居ならば、敗戦後はうつむきがちに頭を下げ、反省の弁ばかりを口にするだけに、緊迫した面持ちで待ち構えていたこちらのほうが拍子抜けしてしまった。

『AAA』は土居が好きなアーティストだが、その曲を聴き、さらにエネルギーをもらいたいと話す。「まだ試合は半分が終わっただけだから」と言わんばかりの表情からは、決勝第2戦への自信を感じるとともに、精神的に逞しくなったなと、妙に頷いてしまった。

 かつてはミックスゾーンで話し込めば、「相手を威圧するくらいの気持ちで戦っています」「巧い選手ではなく怖い選手になりたい」と、気持ちの部分を訴えることの多かった彼だが、今やメンタル面について口にすることはほとんどなくなった。

「以前は試合でミスが続いたら、もうパスを受けたくないと思ってしまうような時もありましたけど、今はたとえミスをしたとしても、オレにボールを寄こせ、寄こせって思う。結局、サッカーってミスが起きるスポーツですからね」

 その後の鹿島の躍進は、今さら説明する必要はないだろう。そして土居に感じた頼もしさは、J1王者として迎える今シーズンも変わらない。

 3-2で浦和に勝利したゼロックススーパーカップの試合後には「試合に勝利することが、このチームの絶対条件」と話し、1-0で勝利を掴んだJ1第3節の横浜戦後は「まずは失点しないことが大事。そのうえで先制点が重要だと思った」と語るなど、自信があるからこそ、自分についてではなく、チームを意識したコメントが増えている。

 そうしたなか、昨季は2トップとサイドハーフを兼務していた土居は、今季は左のサイドハーフを主戦場に奮闘を続けている。


聖真について記すサッカーダイジェストの原田氏である。
聖真の精神面での成長が伝わってくる。
昨季のCS、CWCを経て選手は大きく成長した。
その中でも聖真は特に変わったのではなかろうか。
単なるAAAファンではない。
強引なプレイも厭わず、ゴールに結びつけるのだ。
前節・清水戦では、縦に突っかけ得点に繋げた。
左ハーフでの存在感が強まっておる。
聖真の活躍で勝利を掴み取りたい。
楽しみである。

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