二十歳を迎えた鹿島育ち・平戸大貴が競争の中で得た課題と収穫
【町田 vs 徳島】 ウォーミングアップコラム:二十歳を迎えた鹿島育ち・平戸大貴が競争の中で得た課題と収穫
2017年4月21日(金)

FC町田ゼルビアは第7節・アビスパ福岡戦(1-0)、第8節・横浜FC戦(1-0)と2連勝中。続出していた負傷者が次々に復帰し、増田繁人と吉田眞紀人も3月末に途中加入している。先発11名はもちろん、リザーブの7枠を巡る争いも一挙に激化した。
平戸太貴(写真)はそんなバトルの渦中にいる。彼は鹿島アントラーズから期限付き移籍で加わり、18日に二十歳の誕生日を迎えたばかりの若手MFだ。今季は8試合のうち6試合でベンチ入りし、開幕・千葉戦、第7節・福岡戦は途中出場を果たしている。ただし活躍、貢献というほどのプレーは見せられていない。
彼は競争に向けた覚悟をこう述べる。「短い時間でも結果を出さないといけないし、そこで結果を出さないと使ってもらえない。いかにしっかり準備をして、チャンスをもらったときに結果を出せるかを考えている」
出番を増やすために必要な部分についてはこう説明する。「まだ攻撃も守備も強さが足りない。特にボールを奪い切る部分、フィジカルコンタクトや、セカンドボールを拾うことなど、守備面で成長できれば、出場するチャンスも増えてくると思う」
ただ技術面は既にチームメイトから一目置かれている。吉濱遼平や吉田眞紀人とともに、平戸が攻撃のクオリティを町田にもたらす存在であることは間違いない。年齢的にも伸び盛りの彼は、チームの中でも間違いなく楽しみな存在だ。
町田の“個”は鹿島に比べれば落ちるのかもしれないが、平戸は先輩たちからしっかり“盗む”材料を見つけている。「ヤザさん(谷澤達也)で言ったら身体の使い方だったり、(重松)健太郎くんで行ったら前に入っていく動きだったり……。攻撃も守備も全部できるようになりたいので、みんなのいいところは全部盗んでいきたい」
4月1日の第6節・FC岐阜戦で、彼はリザーブから外れた。その直後に平戸は相馬直樹監督から声をかけられて、対話する時間を持ったという。彼は「自分の足りない部分や『3ヶ月やってきてどう思っているのか?』みたいなことについて話をした。自分は守備的な部分、強さが課題だと思っていて、相馬さんも同じことを思っていて、そういう部分を言われた。(監督から)言われたことと自分の感じていることが、マッチしていた」と振り返る。
出場のチャンスを求めてJ1王者からJ2クラブに籍を移した彼にとって、なかなか出場機会を得られないことは不本意だろう。しかし平戸は「こっちに来て自分の足りない部分が『これだ』と明確になった」と移籍の“収穫”も口にする。
だからこそ大塚慶輔フィジカルコーチのメニューや、ジムでのトレーニングなどで、彼は鍛錬を積んでいる。まだ彼が町田に加わって3ヶ月程度だが、「フィジカルコンタクトで少しずつ負けなくなっている。走るスピードでもチューブでトレーニングしたりして、前に出ていく力も少しずつ付いてきている」という身体的な成長があった。
ここ数ヶ月に限れば、平戸はユースの同期に後れを取っている。彼はこう口にする。「垣田(裕暉)は金沢で試合に出ているし、マチ(町田浩樹)も(鹿島で)ベンチに入ったり、(U-19)代表に行って活躍したりしている。自分の中で少なからず焦りはあるし、負けたくない気持ちはすごく大きい。でもしっかり自分の現状、課題を突き詰めて、しっかり一つずつクリアしていけば、自ずと成長していける。そこも越えていけると思っている。今のこの毎日を大切にして、少しずつ積み重ねていきたい」
平戸と話をして感心したのが、しっかりと姿勢を正し、相手の目を見て会話をする態度。鹿島アントラーズのアカデミーで、ジュニア時代からそういう振る舞いもしっかり教えられてきたのだという。課題を受け止め、後ろ向きにならずに取り組んでいく発想も含めて平戸から“鹿島育ち”の強みを感じた。彼ならばこの苦しい時間も糧にして、しっかり成長を遂げられるだろう。
文:大島和人(町田担当)
明治安田生命J2リーグ 第9節
4月22日(土)15:00KO 町田
FC町田ゼルビア vs 徳島ヴォルティス
町田の平戸について記すJ’sGOALの大島氏である。
ベンチ枠を争うひとりと紹介する。
平戸自身は「まだ攻撃も守備も強さが足りない。特にボールを奪い切る部分、フィジカルコンタクトや、セカンドボールを拾うことなど、守備面で成長できれば、出場するチャンスも増えてくると思う」と語る。
平戸の課題は「守備的な部分、強さ」、それは平戸本人も相馬監督も認識しておる。
そこを克服し、ポジションを得るのだ。
また、大島氏は平戸のしっかりと姿勢を正し、相手の目を見て会話をする態度を感心する。
鹿島ユースの熊谷監督がきちんと教育した賜物と言えよう。
鹿島育ちは世界に通用する。
平戸大貴、楽しみな逸材である。

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2017年4月21日(金)

FC町田ゼルビアは第7節・アビスパ福岡戦(1-0)、第8節・横浜FC戦(1-0)と2連勝中。続出していた負傷者が次々に復帰し、増田繁人と吉田眞紀人も3月末に途中加入している。先発11名はもちろん、リザーブの7枠を巡る争いも一挙に激化した。
平戸太貴(写真)はそんなバトルの渦中にいる。彼は鹿島アントラーズから期限付き移籍で加わり、18日に二十歳の誕生日を迎えたばかりの若手MFだ。今季は8試合のうち6試合でベンチ入りし、開幕・千葉戦、第7節・福岡戦は途中出場を果たしている。ただし活躍、貢献というほどのプレーは見せられていない。
彼は競争に向けた覚悟をこう述べる。「短い時間でも結果を出さないといけないし、そこで結果を出さないと使ってもらえない。いかにしっかり準備をして、チャンスをもらったときに結果を出せるかを考えている」
出番を増やすために必要な部分についてはこう説明する。「まだ攻撃も守備も強さが足りない。特にボールを奪い切る部分、フィジカルコンタクトや、セカンドボールを拾うことなど、守備面で成長できれば、出場するチャンスも増えてくると思う」
ただ技術面は既にチームメイトから一目置かれている。吉濱遼平や吉田眞紀人とともに、平戸が攻撃のクオリティを町田にもたらす存在であることは間違いない。年齢的にも伸び盛りの彼は、チームの中でも間違いなく楽しみな存在だ。
町田の“個”は鹿島に比べれば落ちるのかもしれないが、平戸は先輩たちからしっかり“盗む”材料を見つけている。「ヤザさん(谷澤達也)で言ったら身体の使い方だったり、(重松)健太郎くんで行ったら前に入っていく動きだったり……。攻撃も守備も全部できるようになりたいので、みんなのいいところは全部盗んでいきたい」
4月1日の第6節・FC岐阜戦で、彼はリザーブから外れた。その直後に平戸は相馬直樹監督から声をかけられて、対話する時間を持ったという。彼は「自分の足りない部分や『3ヶ月やってきてどう思っているのか?』みたいなことについて話をした。自分は守備的な部分、強さが課題だと思っていて、相馬さんも同じことを思っていて、そういう部分を言われた。(監督から)言われたことと自分の感じていることが、マッチしていた」と振り返る。
出場のチャンスを求めてJ1王者からJ2クラブに籍を移した彼にとって、なかなか出場機会を得られないことは不本意だろう。しかし平戸は「こっちに来て自分の足りない部分が『これだ』と明確になった」と移籍の“収穫”も口にする。
だからこそ大塚慶輔フィジカルコーチのメニューや、ジムでのトレーニングなどで、彼は鍛錬を積んでいる。まだ彼が町田に加わって3ヶ月程度だが、「フィジカルコンタクトで少しずつ負けなくなっている。走るスピードでもチューブでトレーニングしたりして、前に出ていく力も少しずつ付いてきている」という身体的な成長があった。
ここ数ヶ月に限れば、平戸はユースの同期に後れを取っている。彼はこう口にする。「垣田(裕暉)は金沢で試合に出ているし、マチ(町田浩樹)も(鹿島で)ベンチに入ったり、(U-19)代表に行って活躍したりしている。自分の中で少なからず焦りはあるし、負けたくない気持ちはすごく大きい。でもしっかり自分の現状、課題を突き詰めて、しっかり一つずつクリアしていけば、自ずと成長していける。そこも越えていけると思っている。今のこの毎日を大切にして、少しずつ積み重ねていきたい」
平戸と話をして感心したのが、しっかりと姿勢を正し、相手の目を見て会話をする態度。鹿島アントラーズのアカデミーで、ジュニア時代からそういう振る舞いもしっかり教えられてきたのだという。課題を受け止め、後ろ向きにならずに取り組んでいく発想も含めて平戸から“鹿島育ち”の強みを感じた。彼ならばこの苦しい時間も糧にして、しっかり成長を遂げられるだろう。
文:大島和人(町田担当)
明治安田生命J2リーグ 第9節
4月22日(土)15:00KO 町田
FC町田ゼルビア vs 徳島ヴォルティス
町田の平戸について記すJ’sGOALの大島氏である。
ベンチ枠を争うひとりと紹介する。
平戸自身は「まだ攻撃も守備も強さが足りない。特にボールを奪い切る部分、フィジカルコンタクトや、セカンドボールを拾うことなど、守備面で成長できれば、出場するチャンスも増えてくると思う」と語る。
平戸の課題は「守備的な部分、強さ」、それは平戸本人も相馬監督も認識しておる。
そこを克服し、ポジションを得るのだ。
また、大島氏は平戸のしっかりと姿勢を正し、相手の目を見て会話をする態度を感心する。
鹿島ユースの熊谷監督がきちんと教育した賜物と言えよう。
鹿島育ちは世界に通用する。
平戸大貴、楽しみな逸材である。

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