鹿島はなぜ監督を変えたのか?

鹿島はなぜ監督を変えたのか?決断の裏には今季特有の事情が…
内田知宏
2017年06月03日


石井監督は人望があり、選手との信頼関係は崩壊していなかった。


解任された石井前監督(左)。右は大岩新監督。(C)SOCCER DIGEST

 鹿島はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)敗退決定から一夜明けた5月31日、石井正忠監督の解任と、大岩剛コーチの新監督就任を発表した。昨季はJリーグ、天皇杯の2冠を獲得し、クラブワールドカップではアジア勢として初の準優勝に導いた石井監督。今季は、リーグ戦暫定7位(1試合未消化)、ACLベスト16という結果でチームを去ることになった。

 同30日のACL・広州恒大戦後、石井監督は「自分から責任を取ることはあるか」という質問に「それはありません」と否定した。一方で「これから(フロントと話し合う)」と明かした。実際にフロントから呼び出されたのは、解任が通告される31日朝だったが、自身の立場に影響することは気づいていたようだ。

 また、選手からも「試合後、石井さんの表情が消えていた。(解任されることは)分かっていたと思う」、「敗退が決まって、クラブが何かしらの決断をしてもおかしくない。だから勝ちたかった」という声が漏れた。選手も同じように監督の危機を感じ取っていた。

 強化責任者を務める鈴木満常務は「(今後)勝つ可能性を高める決断」と説明し、解任の理由として、①戦力を使い切れていない ②指導方針のズレ ③練習内容 の3点を挙げた。同常務が解任を決断する基準は明確で「監督と選手の信頼関係が崩壊している」「サッカーの方向性を見失っている」状況に陥った時であり、数少ない過去の解任劇では実際にそうだった。

 同常務が説明するように、ピッチ上の問題はもちろんあった。2チーム分の戦力を抱えながら、過密日程の中で交代枠を残した采配は疑問が残った。それが怪我人続出を呼んだという分析も分からなくはない。ターンオーバーを諦める時期も早かったように映る。選手の自主性を重んじる指導方針は主力クラスを多く抱えるチームには合わなかった、という見方もできる。

 ただ、石井監督は人望があり、選手との信頼関係は崩壊していなかった。サッカーの方向性も持っていた。今までの基準通りであれば、解任に至らなかっただろうが、決断には今季特有の事情が少なからず絡んでくる。

鈴木常務は「石井とは24年もここで一緒に仕事をしてきた。苦しかった」


昨年に準優勝したクラブワールドカップへの出場が消えたために……。(C)SOCCER DIGEST

 前期の営業収入は、クラブワールドカップ準優勝の賞金獲得などでクラブ史上最高の55億8200万円。企業が前年を下回る予算を組むことはなく、今季はこの収入をベースに予算が組まれている。

 Jリーグからの分配金が増えたことや、Jリーグの優勝賞金が大幅に増額されたこともあり、クラブは2チーム分の戦力を抱え、シーズン前から積極的な投資をしてきた。

 この投資を回収するためには、リーグ優勝はもちろん、クラブワールドカップに出場することが必要になる。ACL敗退で、大きな柱と見込んでいたクラブワールドカップ出場が消えた今、ピッチ内の状況と合わせ、企業として決断した側面がある。

 同常務が「石井とは24年もここで一緒に仕事をしてきた。苦しかった」と話すように、簡単ではなかった。一方、この決断で「チームはもっと強くなる」という自信も持っている。

 これまでシーズン途中で監督を解任した時は、必ず何かしらのタイトルを取ってシーズンを終えている鹿島。残された大会をすべて取るための大きな決断を下した。

取材・文:内田知宏


石井監督解任についてサッカーダイジェストに寄稿した報知新聞の内田記者である。
「今までの基準通りであれば、解任に至らなかっただろう」と記す。
これまでのゼ・マリオ、トニーニョ・セレーゾの前例と今回は一線を画すことを伝えておる。
「投資を回収するために」「企業として決断した側面がある」と今回の解任理由を述べる。
鹿島がビジネスとしてこの決断があったことがわかる。
クラブは、一つ前に進んだと言えよう。
ある意味、ある一面を切り捨てた格好となった。
タイトルではなく、クラブのためには仕方ない部分もある。
非情もまた一つの形である。

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非情は非情ですね。ただ、情に流されて、待っていたらシーズン終わるかもしれない。正しい決断だったと思えるよう今後のアントラーズには頑張ってもらわないと!J1制覇♡ノルマです!

No title

石井さんは鹿島らしさ...にこだわってそれでいてきちんと勝ちを積み重ねていった名監督だと思います。

ただ昨季から今季にかけては本当にオフが少なく、また中心選手が変わり大型補強をしていくなかで、選手の疲労を抜く時間と、チーム作りをする時間がなさすぎた...。これが大誤算だったのかなと思います。

07年から3連覇した時ほど選手の個性も強ければ勝ち進めたのかもしれませんが、そのときと比べればややおとなしいですので、2チーム分の戦力があったとはいえマネジメントは凄く難しかったと思います。

やりたい事は本当に半分もできなかったのではないでしょうか...。
ともあれ本当におつかれさまと言いたいです。

大岩新監督は元岡田代表監督に近いのではないでしょうか...と勝手に推測しています。昨年1試合だけ代行した試合を見た限りですが、強い姿勢と柔軟性を掛け持っていると思いますので、今のチーム事情に必要な選択だったのだと思います。

非情な選択にも見えますが、海外に目を向ければこのぐらいの戦績でも監督交代はよくある話しだと思います。
プロフェッショナルな決断をしたフロントに敬意を表しつつ、石井さんとの別れは本当に悲しいですが、これからも鹿島に声援を送り続けたいと思います。

リベンジ

いずれ どこかの監督になって鹿島キラーの石井イズムをみせて欲しい! ある意味怖い存在を手放した代償は 今後 実感するだろう!
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