強い鹿島を取り戻していくのは、ここからである

【鹿島】大岩新体制で初陣勝利! 監督交代からの4日間で常勝軍団に生まれた変化とは?
原田大輔
2017年06月07日


石井監督の解任翌日には選手たちで決起集会を行なう。


監督交代後初の試合となった広島戦は3-1で勝利。ここから巻き返せるか。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 場を和ませるかのように、大岩剛“新監督”は、広島に3−1で勝利したJ1・14節の試合後、「今日4枚目のポロシャツです」と言って、取り囲んだ記者たちを笑わせた。

 5月31日にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で敗退した鹿島は、翌日、石井正忠監督の解任を発表した。急きょ、大岩コーチが監督に昇格する形でチームを率いることになったが、広島戦まで準備期間はわずか4日しかなかった。

 自らも現役時代はCBとしてクラブの歴史を築き、引退後もコーチとしてタイトル獲得に貢献してきたが、常勝軍団を率いる指揮官としての第一歩は、かなりの重圧があったのだろう。試合中は強い陽射しに照らされたことに加え、大声で叫んだこともあり、「終了間際はちょっとクラクラして思わず、しゃがんでしまった」と笑ったが、初陣を勝利できたことに「ホッとしているというのと、90分が長かったなというのが正直な感想です」と語ったのは、紛れもない本音であろう。

 この一戦に懸ける思いが強かったのは、新監督だけではない。キャプテンマークを巻いてピッチに立った昌子源が、その思いを吐露した。

「剛さんには、コーチと選手という立場では自分が一番お世話になっている。そこで胸を張る必要はないけど、僕が一番お世話になったからこそ、今日は勝ちたかった。この1勝で恩返しできたとは思わないけど、これからも連勝していくことで返していきたい」

 石井前監督の解任が発表された翌6月1日には選手だけで集まり、食事をしながら決起集会を行なったという。左SBとして広島戦でも攻守に貢献した山本脩斗が明かす。

「食事の時はみんな楽しく過ごしましたけど、最後に選手会長のゲン(昌子)が締めてくれて、みんなでしっかりやっていこうという気持ちを改めて確認したというか。

 剛さんが監督になってから今日の試合まで練習期間は短かったですけど、この一戦のために意識してやれましたね。試合前にも、(小笠原)満男さんも含めて、選手がやらなければということは話していた。個人、個人、思うところはあったと思うし、ピッチの中でやってやろう、行動で示そうという気持ちの部分を出せたと思います」

 大岩監督から「ボランチとディフェンスラインの間でボールを受ける能力は日本を代表するものがあると思う」と期待され、FWで起用された土居聖真も思いを背負って戦っていた。

「勝つためにやるのは大前提で、そのなかで今日もし攻撃が上手くいかなかったら俺のせいだと思っていたし、上手くいけば自分の仕事ができている証拠だという意識で臨んだ。それは今日に限った話ではないけど、試合に出る機会が多くなればなるほど、その責任は大きくなると、改めて感じている。言葉で言うのは簡単ですけど、プレーで示していけるように、勝ち続けられるように、剛さんとともに歩んでいければと思います」

「剛さんのためにとか、石井さんへの恩返しという気持ちをプレーで表わせたのは良かった」


14節の広島戦から指揮を執る大岩監督。選手たちからの信頼も厚い。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 土居は、中村充孝が決めた14分の先制点をアシストしたように、何度も中央でボールを受けて前を向くと、自ら仕掛けつつ周囲を活かして攻撃を彩った。

 大岩監督が要求した「シンプルにボールを動かすこと」を中盤で体現し、積極的な守備でレアンドロが決めた3点目のきっかけを作った永木亮太も改めて決意を語った。

「それぞれ思うところがたくさんあったなかでの試合だった。具体的に選手同士で話し合ったというよりは、一人ひとりがうちに秘めているものを今日の試合では感じられた。

 石井さんが解任になりましたけど、自分たちの責任が一番大きいと思っていましたし、ここで新しく剛さんの体制になって、自分たちが責任を持ってやっていく気持ちが強かった。ここからまた、強いアントラーズになっていけるようにやっていくしかないと思っています」

 ACL敗退を受け、クラブが下した監督交代という決断に、選手個々がそれぞれ考え、向き合ったなかで、広島戦を迎えていた。新指揮官の初陣を勝利で飾った広島戦を終えて、鹿島の何が変わったかと言えば、やはり意識なのであろう。キャプテンマークを巻いて戦い貫いた昌子のコメントを引用したい。

「この試合が大事だって口で言うのは簡単やし、それをピッチで現わそうというのは、チーム全員が思っていた。正直、4日間で剛さんがやりたかったことができていたかと言ったら、変えるだけの期間がなかったと思う。そのなかでも、剛さんのためにとか、石井さんへの恩返しという気持ちをプレーで表わせたのは良かったと思います。

 変わったのはそういうところかなと。きっと選手それぞれの気持ちがあると思うんですよ。内に秘めている人がいたり、口に出す人がいたり、口では言わないけど態度で表わす人がいたり、ちょっとでもチームにとってプラスに働くように、それぞれがそれぞれの立場で、という思いはあったんじゃないかなと思います」

 前半から積極性を示して3点を奪ったのは、その思いが結果につながった証拠だろう。ただ、勝利したとはいえ、後半は相手に巻き返されて1失点を喫したように、課題もあれば、改善していなかなければならない部分もある。

 最後は、やはり選手たちだけで行なった決起集会でも締めたというように、昌子の言葉で終えよう。

「これから少しずつ“大岩色”が出てくると思います」

 チームが変わっていくのは、強い鹿島を取り戻していくのは、ここからである。

取材・文:原田大輔(SCエディトリアル)


石井監督解任から大岩新監督の初采配までの選手らの動きを取材したSCエディトリアルの原田氏である。
決起集会を行い、選手ら自らが気持ちを整理していった様が伝えられる。
まずは、選手が落ち着き勝利を目指していった。
ここから先は大岩新監督が”色”を大きく染みこませて、勝ちきるチームに仕上げていくのだ。
手腕を期待しておる。

にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村


鹿島アントラーズ ブログランキングへ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク