大岩監督、いろんな監督を見て、そう思いますね

【鹿島】大岩監督が語る就任からの激動の2週間。初陣で気を配ったのは「姿勢や視線、佇まい」
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2017年06月23日


「先頭に立って戦うという覚悟のほうが強かった」


『サッカーダイジェスト』のインタビューに応じる大岩監督。写真:田中研治

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16敗退となった鹿島は、石井正忠監督の解任を決断。後任として、コーチだった大岩剛に白羽の矢が立った。新たにこのクラブを率いることになった指揮官は、選手の能力を最大限に引き出すことをなによりも重視する。

『サッカーダイジェスト』7月13日号(6月22日発売)で独占インタビューに応じてくれた大岩新監督が、就任から2週間の激動ぶりと自らのサッカー哲学について語っている。


――◆――◆――

――監督就任から2週間ほど経ちましたが、落ち着かれましたか?

「まったく落ち着いていないですね。 次の試合に集中して、その準備で頭がいっぱいです」

――監督就任の打診を受けた時の率直な感想は?

「まずは驚きましたね。ACLの広州恒大戦(5月30日)の翌日の午前中に、スタッフ全員が呼ばれたんです。去年、石井さん(正忠/前監督)が体調不良の時、1試合だけ代理で指揮を執りましたが、このタイミングで、コーチである僕が監督に昇格するケースも、想定はしていました。大前提としてその心構えはありましたし、今季のチームはホームでなかなか勝てず、ACL敗退の責任も感じていた。だから、驚きはありつつも、打診された時は、自分がチームの先頭に立って戦うという覚悟のほうが強かったですね」

――監督就任から4日後には、リーグの広島戦が控えていました。

「一番大事なのは、グラウンドに立って戦う選手たちのメンタルです。 試合の日程は決まっていて、それは変えられない。彼らをいかに試合に集中させるかがなによりも重要で、だからこそ、自分が選手の前に立った時の姿勢だったり、視線だったり、佇まいには気を配りましたね」

――佇まい、ですか?

「大袈裟かもしれませんが、急に監督になった自分がオドオドしていたら、選手に悪い影響を及ぼしかねません。ミーティングひとつとっても、選手はいろんなことを感じ取ります。 自分のコメントやスピーチも細かい部分にまでこだわりました」

――“初陣”まで時間は限られていましたが、100パーセントの準備はできましたか?

「いや、100パーセントとは言い切れませんね。僕には経験がないし、自信を持って試合に臨めたわけではありません。ただ、これまでの6年半のコーチ時代を通じて、選手たちをずっと見てきた自負はある。個々のプレーの特徴や性格などは十二分に知っているつもりだし、それは今季の新加入選手にも同じことが言える。その強みを生かして、広島戦に誰を起 用すべきかという部分は、迷わずできたと思っています」

――試合は3-1で勝利しました。

「過去の対戦データの蓄積がありますし、広島を相手に何をすべきかを再確認して、あとはアグレッシブに戦うことだけを考えました。シーズン途中の監督交代で、選手たちにも 少なからず動揺があったはず。それだけに、月並みですけど、自信を持って戦ってほしかった。そのためのアプローチはしましたね」

――新体制での船出となるゲームだけに、なによりも勝利が求められていたと思います。相応な重圧を感じていたのでは?

「プレッシャーや不安はたしかに感じていましたが、それを悟られないようにというか、表には出さないように意識していました。僕が自信満々でいられれば良かったのかもしれませんが、それよりも、繰り返しになりますが、選手たちが自信を持ってプレーするほうが何倍も大切。逆に、3点を奪った前半の戦いぶりから、僕のほうが勇気づけられたぐらいですからね(笑)」

「監督として痛感しているのは伝えることの難しさ」


15節の札幌戦ではホーム初陣を勝利で飾った。新体制発足後、2連勝としている。写真:徳原隆元

――コーチと監督では、選手との距離感が変わってくると思います。その難しさをどう感じていますか?

「どうですかね。今のところは、そこまで難しく考えてはいません。ただ、時間が経つにつれて、自然と距離感が遠くなるかもしれませんね。 やはり、監督は決断する立場ですから。コーチ時代には、思うように試合に絡めない選手から相談を受けたりもしましたが、監督となった自分と距離を置く選手が出てくるかもしれない。ただ、柳沢(敦)コーチもいれば、羽田(憲司)コーチもいる。悩みを聞いてくれるスタッフはいますし、僕は僕で、これまで通りにコミュニケーションを取っていくつもりです。気になることがあれば、『どうだ?』って声をかけるし、伝えたいことがあれば、すぐに直接本人に言うようにしますよ」

――立場は変わってもスタンスは変えずに、プレーヤーズファーストで チーム作りを進めていく。

「すべてにおいて、“選手ありき”だと僕は考えているので。それぞれ個性があって、いろんな考え方がある。それらを尊重したうえで、ひとつの道を作り、そこから外れないようにする。規律というか、コンセプトをしっかりと示して、チームを導いていきたいですね」

――それが監督としての理想像?

「それはまだ分からないです(笑)。 偉そうに言っていますが、学ぶべきことはまだまだあるし、選手たちから教えてもらうこともたくさんある。日々勉強ですよ」

――鹿島でのコーチ時代は、オズワルド・オリヴェイラ、ジョルジーニョ、トニーニョ・セレーゾ、石井正忠という4人の監督の下で経験を積んできましたが、彼らからどのようなことを吸収しましたか?

「それぞれにスタイルがあるので、一概に“これ”とは言えないですね。オズワルドとセレーゾには、選手時代も指導を受けていますが、その意味では、選手と指導者、両方の視点で勉強になったと思います。自分が 監督になって初めて、あの時はこういう意図があったんだなとか、いろんなことを思い出します。とりわけ、 選手時代には想像もつかなかったのが、伝えることの難しさです。それは今、痛感していますね。名古屋でプレーしていた時の監督は(アーセン・)ヴェンゲルでしたが、彼は的確かつシンプルに、短く、分かりやすく、伝えるべきことを伝えてくれていました」

――情報があればあるほど、すべてを伝えたくなる?

「最初は、いろんなことが整理されていないから、伝えようとしているだけで、でも実際には伝わっていない。ただ、それは経験を積めばきっと、研ぎ澄まされていくはず。いろんな監督を見て、そう思いますね」

――それにしても、豪華な引き出しをお持ちですよね。

「でも、上手く使いこなせなければ、 宝の持ち腐れですよね(笑)。とにかく貴重な財産です」

■プロフィール
大岩 剛(おおいわ・ごう)/1972年生まれ、静岡県出身。現役時代は名古屋、磐田、鹿島で活躍。J1通算386試合・10得点、日本代表通算3試合・0得点。2010年の引退後は指導者の道に進み、翌年から鹿島のコーチとして経験を積む。今年5月31日、石井前監督の解任を受けて、監督に昇格。初陣となった14節・広島戦は3-1で勝利。試合後の会見では、安堵の表情を見せつつ、「90分は長かった」とコメント。

取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)


大岩監督にインタビューを行ったしたサッカーダイジェストの広島記者である。
監督就任から広島戦までを語る。
また、サッカーダイジェスト誌では、大岩監督の戦術論や選手起用についての言及もある。
ヤスの真ん中起用なども構想にある様子。
是非とも書店にて購入して全てを読んで欲しい。

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