清水・誓志、若いチームに“鹿島基準”を植え付けられるか
【清水 vs 浦和】 ウォーミングアップコラム:経験豊富な新戦力・増田誓志。若いチームに“鹿島基準”を植え付けられるか
2017年8月26日(土)

前回のホームゲームでは柏に今季最多失点(1-4)で敗れ、前節は鹿島に何もできないまま0-2で完敗した清水。ショックの大きい負け方で2連敗しているため、さすがにムードは良くないが、選手もスタッフもとくに下を向いているわけではない。
失点の原因や、戦い方がはまらなかった原因は分析できており、「やるべきことは明確になっている」と小林伸二監督も前を向いている。ムダに自信をなくすことなく、精神的にも切り替えた状態で、今節の浦和戦に臨むことができるだろう。
ただ、ここでまたイヤな負け方をして今季初の3連敗を喫してしまうと、さすがに危機感は強くなる。相変わらず故障者の多い清水にとっては、今季の正念場と言える一戦になるはずだ。
そんな中、増田誓志(写真)と清水航平という2人の新戦力が加わったのは大きなプラス要素だ。とくに18歳から鹿島で8年間プレーしていた増田は、若いチームに“勝ち方”を伝えるという面で期待されている。小林監督も「全体をコントロールできる資質があるので、プレーだけでなくその面でも期待したい」と語る。
前節で古巣相手に加入後初先発した増田自身も、清水の試合を観て感じた印象として「みんな攻撃が好きなので、守備で我慢することが得意じゃないのかなと。攻撃から守備の切り替えが単純に遅いと感じますし、攻撃が好きな選手の特徴ですけど、攻撃して終わりということが少し多いかなと思います」と語っている。
攻撃から守備への切り換えの速さという面は、昨年小林監督が就任してから大きなテーマになっている要素で、以前よりかなり改善されてきたことは間違いない。だが、鹿島基準の増田から見ると、まだまだ足りないということなのだろう。そこを全体に浸透させるだけでも、清水はかなりバージョンアップできるはずだ。
鹿島基準という意味では、戦う姿勢という面も同様だ。「(鹿島では)技術どうこう以前に、戦えるかどうかというところを練習から叩き込まれました。対人とか紅白戦も緩くないので、ケガもありますし、ケンカもありますけど、練習からそういう厳しさを持っていると、逆に試合のほうが緩いと感じられました」(増田)。これも清水がチームとして力を入れている部分だが、まだまだ基準が甘いと増田は感じているようだ。
もちろん、増田1人の力でチームを変えることはできない。他の選手たちが彼の言葉を真摯に受け止め、まだ足りないということを自覚しながら、日頃の練習から習慣づけていかなければならない。それには時間もある程度かかるだろう。
ただ、試合中のピッチ上で周囲の選手たちに声をかけ、意識づけを与え続けるだけで、チームはある程度変わるはずだ。90分の中でもメンタル的な浮き沈みがまだ大きい清水にとっては、リーグ3連覇(2007~09年)を経験している増田のゲームコントロールは大きなプラス要素になるはずだ。
浦和は現在7位まで順位を落としているが、得点力はリーグNo.1。まずは守備から入って失点をしないことが重要な戦いになるし、そこは清水の選手たちも自覚している。
増田が今節も先発するかどうかはわからないが、守備への切り換えの速さや、球際、ルーズボールなどでの戦う姿勢が重要になることは間違いない。清水がその“基準”をいつも以上に高くできるかどうかが、勝敗の行方にも大きく関わってくるはずだ。
文:前島芳雄(清水担当)
明治安田生命J1リーグ 第24節
8月27日(日)18:00KO アイスタ
清水エスパルス vs 浦和レッズ
清水の誓志をピックアップするJ’sGOALの前島氏である。
「若いチームに“勝ち方”を伝えるという面で期待されている」と記す。
J2落ちを経験するなど勝ち癖から遠ざかっておる清水に、鹿島の精神を取り入れることを期待しておる模様。
とはいえ、「増田1人の力でチームを変えることはできない」と前島氏も語る。
鹿島から出ていった選手が苦労するのはその部分であろう。
鹿島基準は、外では異なる。
それを変えるには独りでは力が及ばぬところも大きい。
もどかしい気持ちのうちに時が経つものである。
誓志は、鹿島だけでなく韓国、中東と海外経験もあり影響力も大きかろう。
清水を大きく改革する力となることが出来るであろうか。
この浦和戦がその試金石となって欲しいと願う。
暖かく見守っておる。

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前回のホームゲームでは柏に今季最多失点(1-4)で敗れ、前節は鹿島に何もできないまま0-2で完敗した清水。ショックの大きい負け方で2連敗しているため、さすがにムードは良くないが、選手もスタッフもとくに下を向いているわけではない。
失点の原因や、戦い方がはまらなかった原因は分析できており、「やるべきことは明確になっている」と小林伸二監督も前を向いている。ムダに自信をなくすことなく、精神的にも切り替えた状態で、今節の浦和戦に臨むことができるだろう。
ただ、ここでまたイヤな負け方をして今季初の3連敗を喫してしまうと、さすがに危機感は強くなる。相変わらず故障者の多い清水にとっては、今季の正念場と言える一戦になるはずだ。
そんな中、増田誓志(写真)と清水航平という2人の新戦力が加わったのは大きなプラス要素だ。とくに18歳から鹿島で8年間プレーしていた増田は、若いチームに“勝ち方”を伝えるという面で期待されている。小林監督も「全体をコントロールできる資質があるので、プレーだけでなくその面でも期待したい」と語る。
前節で古巣相手に加入後初先発した増田自身も、清水の試合を観て感じた印象として「みんな攻撃が好きなので、守備で我慢することが得意じゃないのかなと。攻撃から守備の切り替えが単純に遅いと感じますし、攻撃が好きな選手の特徴ですけど、攻撃して終わりということが少し多いかなと思います」と語っている。
攻撃から守備への切り換えの速さという面は、昨年小林監督が就任してから大きなテーマになっている要素で、以前よりかなり改善されてきたことは間違いない。だが、鹿島基準の増田から見ると、まだまだ足りないということなのだろう。そこを全体に浸透させるだけでも、清水はかなりバージョンアップできるはずだ。
鹿島基準という意味では、戦う姿勢という面も同様だ。「(鹿島では)技術どうこう以前に、戦えるかどうかというところを練習から叩き込まれました。対人とか紅白戦も緩くないので、ケガもありますし、ケンカもありますけど、練習からそういう厳しさを持っていると、逆に試合のほうが緩いと感じられました」(増田)。これも清水がチームとして力を入れている部分だが、まだまだ基準が甘いと増田は感じているようだ。
もちろん、増田1人の力でチームを変えることはできない。他の選手たちが彼の言葉を真摯に受け止め、まだ足りないということを自覚しながら、日頃の練習から習慣づけていかなければならない。それには時間もある程度かかるだろう。
ただ、試合中のピッチ上で周囲の選手たちに声をかけ、意識づけを与え続けるだけで、チームはある程度変わるはずだ。90分の中でもメンタル的な浮き沈みがまだ大きい清水にとっては、リーグ3連覇(2007~09年)を経験している増田のゲームコントロールは大きなプラス要素になるはずだ。
浦和は現在7位まで順位を落としているが、得点力はリーグNo.1。まずは守備から入って失点をしないことが重要な戦いになるし、そこは清水の選手たちも自覚している。
増田が今節も先発するかどうかはわからないが、守備への切り換えの速さや、球際、ルーズボールなどでの戦う姿勢が重要になることは間違いない。清水がその“基準”をいつも以上に高くできるかどうかが、勝敗の行方にも大きく関わってくるはずだ。
文:前島芳雄(清水担当)
明治安田生命J1リーグ 第24節
8月27日(日)18:00KO アイスタ
清水エスパルス vs 浦和レッズ
清水の誓志をピックアップするJ’sGOALの前島氏である。
「若いチームに“勝ち方”を伝えるという面で期待されている」と記す。
J2落ちを経験するなど勝ち癖から遠ざかっておる清水に、鹿島の精神を取り入れることを期待しておる模様。
とはいえ、「増田1人の力でチームを変えることはできない」と前島氏も語る。
鹿島から出ていった選手が苦労するのはその部分であろう。
鹿島基準は、外では異なる。
それを変えるには独りでは力が及ばぬところも大きい。
もどかしい気持ちのうちに時が経つものである。
誓志は、鹿島だけでなく韓国、中東と海外経験もあり影響力も大きかろう。
清水を大きく改革する力となることが出来るであろうか。
この浦和戦がその試金石となって欲しいと願う。
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