そんな強さを身につけてしまった今の鹿島に、もはや死角は見当たらない

劇的な決勝弾すら「平常運転」の鹿島。
ふたたび黄金時代が到来か

原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 劇的な決勝弾も、そうなると思っていたから、大して驚きはなかった。1−1で迎えた後半アディショナルタイム、MF永木亮太のコーナーキックをDF植田直通が強烈なヘッドで叩きつけ、鹿島アントラーズが土壇場でガンバ大阪を下した。


アディショナルタイムに決勝ゴールを決めた植田直通(左)

 そうなると思っていたのにはわけがある。試合の流れを考えれば、鹿島が勝つのが当然の展開だったからだ。
「スコアは2−1ですけど、今季イチといいますか、ガンバさん相手にあれだけできるという力を示せた意味で、非常に評価していいんじゃないかと思います」
 大岩剛監督のコメントは、大いに納得できるものだ。とりわけ後半はほとんどワンサイドマッチといった様相で、一方的にG大阪を攻め立てた。それほどまでに両者の間には、歴然たる力の差が横たわっていた。
 もっとも、王者の力をまざまざと見せつけた鹿島にしても、もっとも立ち上がりから盤石だったわけではない。開始7分、ロングフィード1本でピンチを招き、FWファン・ウィジョに意表を突かれるミドルを叩き込まれてしまったのだ。

 ポジショニングを考えればGK曽ヶ端準のミスとも言えたが、前節のアルビレックス新潟戦に続く早い時間帯の失点は、隙があったと言わざるを得ない。それでも、「失点は反省するべきですけど、引きずるような失点ではなかった」とDF昌子源が振り返ったように、ある意味で事故に近い一発は、鹿島にみなぎる自信を揺るがせるものではなかった。むしろこの1点が引き金となり、チームにスイッチが入ると、攻守両面において次第にG大阪を凌駕していくようになる。
 縦に速い攻撃で相手を揺さぶると、たとえパスカットを許しても、すぐさま奪い返してふたたび攻撃に打って出る。「前半は少しオープンな展開になってしまった」と永木は振り返ったが、前に前にと圧力をかける鹿島の攻撃は、G大阪守備陣を大いに苦しめた。
 そして前半アディショナルタイムにMF中村充孝がエリア内で倒されてPKを奪取。キッカーのFW金崎夢生が蹴ったボールはGK東口順昭に阻まれたものの、こぼれ球をMFレアンドロが詰めて前半のうちに追いつくことに成功した。
 後半は、まさに一方的な展開だった。同点に追いついたことで縦への威力は弱まったが、サイドに揺さぶりをかける本来の鹿島の攻撃が生み出される。67分に、売り出し中のFW安部裕葵が途中からピッチに立つと攻勢はさらに強まり、G大阪を自陣に釘づけにした。

 唯一誤算があったとすれば、キレのある動きを見せながらシュートだけがヒットしなかった金崎のフィニッシュワークだろうか。それでも後半のシュート数15本対4本という数値が示すように、鹿島がほとんどの時間帯でチャンスを作り続けていた。
 そして冒頭に記した決勝ゴールが生まれる。むしろ、点が入らなければ不公平と思わざるを得ない展開である。スコアは最少得失点差ながら、鹿島が勝つべくして勝った、完勝劇だった。
 これで鹿島は5連勝となり、2位の川崎フロンターレがヴィッセル神戸に引き分けたために、両者の勝ち点差は8に広がった。今季のJ1リーグは残り7試合、大きなアドバンテージを手にした鹿島の連覇の可能性はますます高まっている。
 注目すべきは、2試合連続で逆転勝利を収めた点だろう。「先に点を獲られているわけなので、そこは今後に向けて修正する必要がある」と永木は振り返ったが、一方で昌子は逆転できる力があることに自信を深めていた。
「先に点を獲られても慌てることなく、最後に逆転できる。無理に縦パスを入れているわけでもないですし、サイドを使って落ち着いて攻められた。そういうサッカーができているときは、強いときなのではないかなと思います。僕もそんなに知っているわけではないですけど、これまで鹿島が優勝してきたのは、こういう試合が多かったんじゃないでしょうか」

 3冠を達成するなど数多くのタイトルを獲得した1990年代後半や2000年代前半にかけて、あるいは3連覇を達成した2007年から2009年の時期など、これまで鹿島は何度か黄金期と呼ばれる時代を過ごしている。そして昨季のリーグ制覇をきっかけに、ふたたびその黄金時代が訪れようとしている。
 その黄金期を築いてきた、鹿島のアイデンティティとも言える伝統の勝負強さはこの日も健在だった。ふたつのゴールはともに、前・後半のアディショナルタイムに生まれたものである。もっとも昌子は、その勝負強さの要因を冷静に分析している。
「勝負強いって言われますが、僕らが勝っているのもあるけど、そういうときに他のチームが引き分けたりするから、僕らが余計に勝負強いと思われるんじゃないでしょうか。僕らは優勝に向かって、何が何でも勝つという姿勢でやっていて、それを表現できているだけなんです」
「だけ」と、昌子はさらりと言ってのけるが、その”だけ”がどれだけ困難なことか。勝利を追い求め、いかなる展開に追い込まれても、最終的に結果を手に入れてしまう。そんな強さを身につけてしまった今の鹿島に、もはや死角は見当たらない。


先日のガンバ戦について記すSportivaの原山氏である。
「劇的な決勝弾も、そうなると思っていたから、大して驚きはなかった」と言い切る。
そして、「試合の流れを考えれば、鹿島が勝つのが当然の展開だったからだ」と補足しておる。
ホームの力、サポーターの後押しがあり、植田のゴールに結びついたのが歴史に記録される事実であろう。
しかしながら、レオ・シルバのシュート、夢生のシュート、微妙な判定で取り消された夢生の強烈なゴールなど、勝ち越すチャンスは、時間内にいくらでもあった。
ゴールは時間の問題であったことが、本当に時間の問題となってしまった試合であった。
これもまた勝負の世界と言ってよかろう。
面白い試合であった。
そして、優勝へ一歩進んだ試合であったとも言い換えられる。
観客は“強い鹿島”を目の当たりにした。
高揚した気持ちを楽しんだことであろう。
そして、原山氏は「昨季のリーグ制覇をきっかけに、ふたたびその黄金時代が訪れようとしている」と述べる。
黄金期と共に同じ時間を過ごせることは素晴らしい。
新規のサポーターは新たな気持ちで体験して欲しい。
これが鹿島である。

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メディアが手放しで絶賛した時ほど今季は負けてます

次あたり要注意ですね
選手は慢心せず1試合1試合戦って欲しい

ピンときませんね。

今季は、JリーグはHのジュビロ戦、ACLアウェイのムアントン戦以外はすべて観ていますが、盤石、とか死角がない、とかは全くピンときませんね。

前後半を通じて攻守に圧倒した試合は皆無に近く、先制された試合(多数)、相手に先にチャンスを決められればどう転ぶか分からなかった試合(例えばH甲府、H大宮)、押され気味で少ないチャンスを拾った試合(Aセレッソ)など、今の順位は紙一重の差の積み重ねです。悲観はしていませんが、楽観は全くできませんね。

まぁ、選手、スタッフ、フロント、サポーターのファミリーは雑音程度に聞いていると思いますが。

直近で言えば2015年ナビスコカップ決勝のガンバ戦のように、攻守に圧倒して複数得点で圧勝するような内容を90分通して続けた試合は、今シーズンはまだ観られていないです。

それができるチームだと思うので、慢心せずにサポートしていきたいです。
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狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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