鹿島アントラーズの永木亮太が再評価される可能性もある

W杯に向けてハリルが新戦力発掘へ…こんな選手を招集せよ!
河治良幸
2017.9.26 16:00


 ロシアW杯の予選突破を決めた日本代表は、10月6日に豊田でニュージーランドと、10日に横浜でハイチと、それぞれ対戦する。28日のメンバー発表を前にヴァイッド・ハリルホジッチ監督は新しい選手の招集を示唆しており、貴重なテストの場になりそうだ。

 新戦力と言っても、ここまで招集経験がありながら出場チャンスに恵まれなかったサブの選手やJリーグで活躍の目立つ選手、期待の若手など、いくつか基準はあるだろう。筆者が注目するのは現在の日本代表に足りない特徴や武器を持つ選手の“発掘”である。

 最終予選ではチームのベースとなる攻守の切り替えや“デュエル”(1対1の強さ)を要求しながら徐々に新陳代謝をはかってきた。だが、ここからは世界での戦いに向けた強化に入る。特に、ハリルホジッチ監督は対戦相手や状況によって戦い方を変えるタイプだ。本大会に向けてはこれまで以上に特徴の違う選手を組み込んでいくだろう。

 日本代表に加えてほしい要素のひとつが中盤からの展開力である。ボールを奪う能力が重視される傾向にある“ハリルジャパン”。前回のメンバーに招集された柴崎岳や高萩洋次郎、小林祐希といったテクニカルな中盤の選手はいるが、中盤でタメを作り、1本のパスやサイドチェンジで局面を変える選手は重要となる。

 その有力候補になりうるのが横浜F・マリノスの扇原貴宏とジュビロ磐田の川辺駿だ。扇原は左足のキックに定評があり、特に中央から左のオープンスペースに通すパスは大きな武器になりうる。体格を生かしたボールキープ力もあり、横浜FMでは堅守速攻のスタイルでそうした特徴を生かし、戦術的な幅も身に付けつつある。

 左足のFKキッカーとしても優秀で、ロンドン五輪代表では吉田麻也などに合わせる形が1つの得点パターンだった。ここ最近は時折あった“軽さ”も改善されている。また、彼が中盤に入ることでセットプレーの守備で“高さ”を加えられることもメリットだ。横浜FMのモンバエルツ監督はハリルホジッチ監督とも親交があり、比較的スムーズに代表のコンセプトを理解できるのではないか。

 川辺はもともとサンフレッチェ広島の下部組織出身だが、レンタル先の磐田で名波浩監督と中村俊輔という元日本代表10番の薫陶を受け、急成長している。正確な組み立てをベースに、狭い所をズバッと通すスルーパスやタイミングの良い飛び出しからのミドルシュートで決定的なチャンスを生むことができる。

 また、ワンタッチパスなどを用いた味方とのコンビネーションが得意で、香川真司など代表の主力選手と組んでも攻撃イメージを共有できる資質はあるだろう。こうした攻撃面の持ち味に隠れがちだが、磐田では守備の1対1や素早いカバーリングにも磨きをかけるなど、“ハリル好み”の要素を多く備えるタレントだ。

 新戦力ではないが、もう1人忘れてはいけないのが大島僚太だろう。最終予選の初戦でいきなり先発したが、攻撃で持ち味を発揮できず、守備でも相手の司令塔オマル・アブドゥルラフマンをフリーにしてしまうなど、良いところなく後半30分に原口元気と交代させられた。その時は“酷な起用法”として、敗戦も相まってハリル批判に拍車をかける要因にもなった。

 その後、再び代表メンバーに選ばれても出場機会は与えられず、最終予選の後半戦は井手口陽介や今野泰幸といった守備能力の高い選手に押し出される形となった。

 しかし、大島も今季から鬼木達監督が率いる川崎で守備の成長が目立っており、もともとのスペシャリティーだった攻撃センスに守備のスタンダードが加わったと評価されれば、再び競争に割って入る可能性は十分にある。ただ、昨年11月から代表戦の直前にけがが続き、23日のヴィッセル神戸戦で左太ももを負傷して退場。タイミングの悪いアクシデントで今回も招集は厳しそうだ。

 より攻撃的なポジションで現在の代表にないものを加えられるポテンシャルを持つ者もいる。ポルトガル1部のポルティモネンセで活躍する中島翔哉と柏レイソルの武富孝介である。中島は技巧的なドリブルからのミドルシュートという武器を持つが、ポルトガルでのここまでの3得点を見ても、ゴール前のポジショニングを意識して伸ばしているようだ。

 2、3人のディフェンスにかこまれても小さなギャップに入り込み、シュートに持ち込むこともできる。大枠で言えば香川に似た“10番タイプ”に類するが、またひと味違ったリズムと動きでアクセントを加える存在になりうる。欧州の中でも激しい傾向のあるポルトガルで揉まれ、フィジカル面の成長も興味深い。現在クラブでは主に[4‐1‐4‐1]の左サイドを担うが、代表では中央でテストする方が面白いかもしれない。

 一方、武富を推す理由はプレーの意外性だ。中盤を基本ポジションとする選手だが“神出鬼没”という表現がこれほど合う選手もなかなかいない。ポゼッションからでもカウンターからでもタイミングよくバイタルエリアに進入し、刹那の時間で高度な技術を発揮する。大きくはないがヘディングも得意としており、例えば[4‐3‐3]で、そのままゴール前の決定力を加えたい状況などで有効な選手だ。サイドやボランチ、[4‐2‐3‐1]のトップ下もこなせるが、[4‐3‐3]のインサイドハーフは彼の“ファジー”な特徴を最も生かしやすいシステムと言える。

 武富の所属する柏には伊東純也という代表入りを嘱望される快足サイドアタッカーがいて、彼も有力候補であることに間違いない。ただ、サイドは海外組のタレントがひしめく最激戦区であり、代表では武富より厳しい状況を強いられるかもしれない。

 ただ、久保裕也や浅野拓磨などスピードがある選手たちも、純然たる右のサイドアタッカーではなく、伊東は彼らとタイプが異なる。本田圭佑は言わずもがな、だ。カウンターでワイドのスペースを生かすことができ、1対1でも縦に勝負できる伊東は明確なオプションとして組み込みやすいことも確かだろう。

 もうひとつ、“ハリルジャパン”に不足しているのがセットプレーのキッカーではないか。通常は、香川や本田がキッカーをつとめ、最近の最終予選では井手口も任されたが、過去には中村俊輔や遠藤保仁といったスペシャリストがつとめたセットプレーが強みになりえていない点は本大会に向けた不安要素になる。

 代表経験の豊富な清武弘嗣がけがから復帰すればある程度は解決される部分もあるが、ここからよりセットプレーを想定した選考が行われてもおかしくはない。先にあげた扇原は左のキッカーになりうるが、鹿島アントラーズの永木亮太が再評価される可能性もある。

 ガンバ大阪戦で後半アディショナルタイムに植田直通の決勝弾をアシストしたが、キックが正確であるだけでなく、狙いを持って蹴り分けられるセンスは特筆に値する。中盤の守備的な役割をしっかりと担いながら、セットプレーではキッカーとしてゴールをお膳立てもできる。23人という本大会のメンバー枠を考えても有効性は高いだろう。

 2年前の東アジアカップで初招集されたヴィッセル神戸の藤田直之は、正確なキックに加えてロングスローという武器もある。実際、アルジェリア代表監督時代のハリルホジッチ監督は、ファウジ・グラムというサイドバックを予選の途中で抜擢した。彼のロングスローはアルジェリアの強力な武器になった。ちなみに、当時は無名だったグラムも、今ではナポリの主力として活躍し、多くのビッグクラブから狙われる存在になっている。

 ほかにも、アルジェリア代表では、本大会の直前に、19歳のナビル・ベンタレブや、当時はイングランド2部だったレスターの新人選手だったリヤド・マフレズを招集し、周囲の批判をあびながらもW杯ベスト16に導いた。そして、彼らのクラブでの活躍は周知の通り。ここから呼ばれる新戦力がロシアで日本代表の大きな力となり、選手個人としてもステップアップにつなげられるかもしれない。いろいろな意味でここからのメンバー選考に注目だ。(文・河治良幸)


明日の日本代表メンバー発表に向け、招集を希望する新規戦力を挙げるAERA dot.の河治良幸氏である。
幾人かの逸材をリストアップした中に永木の名がある。
セットプレイのキッカーとして推しておる。
「キックが正確であるだけでなく、狙いを持って蹴り分けられるセンスは特筆に値する」と評し、永木の才能を高く買っておることが伝わってくる。
「23人という本大会のメンバー枠を考えても有効性は高い」と、最終メンバーへ推奨しておるのはうれしい。
先日、ハリルホジッチ日本代表監督が視察したガンバ戦では、CKにて決勝点をアシストしており、セットプレイの正確さがアピールされたことは周知の事実である。
それ以上に、レオ・シルバと役割が整理され、中盤を圧倒したのは、非常に高い評価を得たのではなかろうか。
「これぞ永木」という動きが幾度もあり、逆転勝利に貢献しておる。
ここは、河治氏が推すように、代表に復帰して欲しいところ。
明日の発表は15時より。
楽しみに待ちたい。

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