結末の読めない、白熱した戦いになりそうだ
悲願の残留決定へ、札幌が首位・鹿島を迎撃。キーマンは絶好調のジェイ
10月最後の日曜日に開催されるこの明治安田J1第31節。札幌ドームでは、現在勝点34で13位につける札幌が、同64で首位の鹿島を迎え撃つ。6月に行われた前回対戦では、鹿島が3-0のスコアで勝利しているカードだ。
ホームの札幌は前節、敵地でFC東京と対戦して2-1で勝利。前半をスコアレスで折り返し、後半開始早々にジェイが右足で先制点を奪うと、59分にもジェイがヘディングで流し込んで追加点。その後、猛然と襲い掛かってきたFC東京に1点を返されたが、1点差を守り切って勝点3をつかみ取った。
非常に大きな勝利である。前々節にはホームで柏を3-0で下しており、勢いそのままにFC東京も撃破。J1残留を目指すチームがこの終盤戦にきて連勝を果たしたのだから、貴重なものだ。チームの雰囲気が高まるなどといった効果もあるが、とにもかくにも2試合で勝点6を積み上げたのである。残留まであと一歩というところまでやってきた中で、今季初めて敵地で勝利を挙げたことも、チームのラストスパートに拍車を掛けそうである。
一方、すでに雪もちらついた10月末の北海道に乗り込む鹿島の前節は、敵地で横浜FMと対戦して2-3で敗れている。開始15分までに2点を先行されるが、前半終了間際に山本 脩斗のゴールで1点を返すと、66分にも植田 直通がネットを揺らして同点とする。さすがの勝負強さを見せたが、その後再びリードを許すと、積極的に攻めたてながら相手の堅い守備を崩し切ることができず、痛い黒星を喫した。
あらためて、痛い敗戦だった。首位を独走しかけていたものの、ここにきて若干チームはペースダウン。2位の川崎Fが3連勝で一気に勝点を伸ばしてきたのに対し、こちらは28節の鳥栖戦と同様に接戦をものにできず、川崎Fとの勝点差は『2』に。追われるプレッシャーも強くなってきそうである。加えて、25日の天皇杯準々決勝では、横浜FM戦から先発メンバーを8人入れ替えた中で、神戸を相手に延長戦、PK戦まで戦って敗戦。体力の消耗なども含め、若干、流れが悪い印象も否めない。
札幌と鹿島。どちらにとっても重要な一戦である。札幌はこの試合に勝利して16位・広島が敗れれば、3節を残して念願のJ1残留が決まる。鹿島はこの試合に敗れて、同時刻キックオフの川崎Fが勝つと、2位へ転落する。緊張感たっぷりの対戦になること間違いなしだ。
前回対戦では、鹿島が前半のうちに3点を先行し、早い時間に勝負を決めた。ある意味では、上位と下位との差がハッキリと出た試合となった。ただし、札幌には前回対戦時には加入していなかったジェイがいる。前節、前々節と2試合連続で2得点を挙げている元イングランド代表ストライカーの決定力は、順位の差を簡単に埋めてしまう可能性もある。1位と13位の対戦とはいえ、その立ち位置がそのまま試合内容、さらには結果に反映するかどうかは全く分からない。結末の読めない、白熱した戦いになりそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]
「首位を独走しかけていたものの、ここにきて若干チームはペースダウン」と記すJリーグ公式の斉藤氏による札幌戦のプレビューである。
リーグ戦は鳥栖戦、Fマリノス戦と落とし、天皇杯も敗退した。
これはチームの勢いに陰りが見えたと感じるのも致し方がない。
Fマリノス戦は2点差を追いつきながらも勝ち越し点を奪われ敗戦、神戸戦は先制するも試合終了直前に追いつかれてPK繊維まで持ち込まれた。
これは鹿島らしからぬ失態と言えよう。
とはいえ、これもまたサッカーという球技の妙とも言える。
流れを断ち切る強い気持ちが、勝利への渇望が、鹿島というクラブにはある。
ジェイの攻撃力を上回る得点シーンを演出し、勝利を掴み取りたい。
楽しみな一戦である。

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10月最後の日曜日に開催されるこの明治安田J1第31節。札幌ドームでは、現在勝点34で13位につける札幌が、同64で首位の鹿島を迎え撃つ。6月に行われた前回対戦では、鹿島が3-0のスコアで勝利しているカードだ。
ホームの札幌は前節、敵地でFC東京と対戦して2-1で勝利。前半をスコアレスで折り返し、後半開始早々にジェイが右足で先制点を奪うと、59分にもジェイがヘディングで流し込んで追加点。その後、猛然と襲い掛かってきたFC東京に1点を返されたが、1点差を守り切って勝点3をつかみ取った。
非常に大きな勝利である。前々節にはホームで柏を3-0で下しており、勢いそのままにFC東京も撃破。J1残留を目指すチームがこの終盤戦にきて連勝を果たしたのだから、貴重なものだ。チームの雰囲気が高まるなどといった効果もあるが、とにもかくにも2試合で勝点6を積み上げたのである。残留まであと一歩というところまでやってきた中で、今季初めて敵地で勝利を挙げたことも、チームのラストスパートに拍車を掛けそうである。
一方、すでに雪もちらついた10月末の北海道に乗り込む鹿島の前節は、敵地で横浜FMと対戦して2-3で敗れている。開始15分までに2点を先行されるが、前半終了間際に山本 脩斗のゴールで1点を返すと、66分にも植田 直通がネットを揺らして同点とする。さすがの勝負強さを見せたが、その後再びリードを許すと、積極的に攻めたてながら相手の堅い守備を崩し切ることができず、痛い黒星を喫した。
あらためて、痛い敗戦だった。首位を独走しかけていたものの、ここにきて若干チームはペースダウン。2位の川崎Fが3連勝で一気に勝点を伸ばしてきたのに対し、こちらは28節の鳥栖戦と同様に接戦をものにできず、川崎Fとの勝点差は『2』に。追われるプレッシャーも強くなってきそうである。加えて、25日の天皇杯準々決勝では、横浜FM戦から先発メンバーを8人入れ替えた中で、神戸を相手に延長戦、PK戦まで戦って敗戦。体力の消耗なども含め、若干、流れが悪い印象も否めない。
札幌と鹿島。どちらにとっても重要な一戦である。札幌はこの試合に勝利して16位・広島が敗れれば、3節を残して念願のJ1残留が決まる。鹿島はこの試合に敗れて、同時刻キックオフの川崎Fが勝つと、2位へ転落する。緊張感たっぷりの対戦になること間違いなしだ。
前回対戦では、鹿島が前半のうちに3点を先行し、早い時間に勝負を決めた。ある意味では、上位と下位との差がハッキリと出た試合となった。ただし、札幌には前回対戦時には加入していなかったジェイがいる。前節、前々節と2試合連続で2得点を挙げている元イングランド代表ストライカーの決定力は、順位の差を簡単に埋めてしまう可能性もある。1位と13位の対戦とはいえ、その立ち位置がそのまま試合内容、さらには結果に反映するかどうかは全く分からない。結末の読めない、白熱した戦いになりそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]
「首位を独走しかけていたものの、ここにきて若干チームはペースダウン」と記すJリーグ公式の斉藤氏による札幌戦のプレビューである。
リーグ戦は鳥栖戦、Fマリノス戦と落とし、天皇杯も敗退した。
これはチームの勢いに陰りが見えたと感じるのも致し方がない。
Fマリノス戦は2点差を追いつきながらも勝ち越し点を奪われ敗戦、神戸戦は先制するも試合終了直前に追いつかれてPK繊維まで持ち込まれた。
これは鹿島らしからぬ失態と言えよう。
とはいえ、これもまたサッカーという球技の妙とも言える。
流れを断ち切る強い気持ちが、勝利への渇望が、鹿島というクラブにはある。
ジェイの攻撃力を上回る得点シーンを演出し、勝利を掴み取りたい。
楽しみな一戦である。

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