Jユースカップ3回戦 浦和ユース戦
豪雨の中での“ウォーターマッチ”。退場者出すも、まとまり、耐えた鹿島ユースが浦和ユース撃破!
17/10/31 18:50

鹿島アントラーズユースがベスト8進出を決めた
[10.29 Jユースカップ3回戦 鹿島ユース 1-0 浦和ユース 裾野]
Jユースカップは10月29日、3回戦2日目を時之栖スポーツセンター(裾野グラウンド)で行い、鹿島アントラーズユースが浦和レッズユースを1-0で撃破。11月3日にベストアメニティスタジアムで行われる準々決勝ではサンフレッチェ広島ユースと対戦する。
この日の各試合は台風接近に伴う豪雨の中での“ウォーターマッチ”となった。当初の予定を変更して人工芝グラウンドでの開催となったが、ピッチのあちこちに水が溜まり、ボールを転がしてゲームを進めるのは実質的に不可能な状態に。自然と「できないことについては割り切って、この雨の中でやるべきことをやれるかどうか」(鹿島・熊谷浩二監督)が問われる試合になった。
浦和と鹿島はJユース勢の中でタフネスに定評のあるチーム同士だけに、序盤から自然とロングボールを蹴り合いながら激しい肉弾戦が続くフィジカル勝負の展開になった。ピッチ上のあちこちで激しい接触が生まれるが、どちらも譲らぬまま時間だけが過ぎていく。鹿島のMF前田泰良(2年)のシュートがゴールバーを叩いたシーンもあったが、全体的な流れはどっち付かずのまま進んでいった。前半のシュート数は「1対1」である。
ただ、こうした流れを大きく動かす出来事が前半42分に起きていた。鹿島の9番を背負うFW金澤蓮(3年)がFKに対する距離不足で2度目の警告を受け、退場を余儀なくされてしまったのだ。ただでさえ豪雨の中で消耗を余儀なくされるシチュエーションで、まだ試合の半分を消化する前に一人減って戦わざるを得ない。鹿島にとっては絶体絶命の流れだった。
とはいえ、この退場で鹿島のやることが明確化された一面もあった。「10人全員でまとまって戦うしかない」(前田)という意思をハーフタイムに統一。時間帯によっては一方的な劣勢になることも甘受しながら、ゴール前だけは“やらせない”ことを徹底。前線からのプレスは“単騎駆け”になりがちだったが、それでも前線の選手たちが懸命に継続。雨の中で浦和の選手の選択肢からドリブルでの持ち出しが削られている中で、根性勝負の単騎プレスも十分に効果的だった。
そして迎えた後半27分だった。前田が奪ったPKをMF出津真哉(3年)が冷静に決めて待望の先制点を奪い取ると、チームのベクトルはより明確に。浦和は終盤にかけて長身DF大桃伶音(2年)を前線に上げるなど圧力を強めてきたが、鹿島はCBの山本瑞樹(3年)と荒川弘大朗(3年)を中心に敢闘を見せたこの攻勢を耐え抜く。終盤に昇格内定のGK沖悠哉(3年)が負傷退場してしまうアクシデントもあったものの、1-0のスコアを死守。「今年のチームは劣勢の試合でなかなか脆さを見せることが多かったけれど、成長したところを見せてくれた」(熊谷監督)鹿島が見事、準々決勝進出を決めた。
(取材・文 川端暁彦)
[MOM2274]鹿島ユースDF荒川弘大朗(3年)_緊急布陣の最終ライン盛り立て、1点守り抜く
17/10/31 19:04

鹿島アントラーズユースの最終ラインで勝利に貢献したCB荒川弘大朗
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.29 Jユースカップ3回戦 鹿島ユース 1-0 浦和ユース 裾野]
蹴って蹴られて、また蹴って――。Jユースカップ3回戦、鹿島アントラーズユースと浦和レッズユースのゲームは、序盤からウォータースプラッシュが相次ぐ中での肉弾戦となった。こういう展開で頼りになったであろうストロングヘッダーのDF中村勇太(3年)はU-18日本代表に招集されて不在。CBにはリーグ戦で2試合しか出ていない山本瑞樹(2年)、右SBにはこちらもリーグ戦では合計395分しか出ていない白井亮(3年)、さらに左SBは「まだまだ経験の浅い初先発の」(熊谷監督)佐々木翔悟(2年)が入り、左SBとしてプレーすることの多い荒川弘大朗(3年)もCBにスライドして先発する緊急布陣。不安要素がなかったと言えば、ウソになる陣容だった。
だが、この4バックこそがハードな肉弾戦における最大の勝因となった。執拗に蹴り込まれるロングボールを粘り強く跳ね返しながら、ゴール前での攻防では全員が一丸となって体を張り続ける。例年より粘りを欠くという評価もあった今年の鹿島ユースだが、この試合に関して見せたプレーを思えば、その評価は明らかに不当だった。
CBとして先発した荒川も「雨で難しい戦いになることは分かっていたし、一人少なくなってしまって本当に厳しかった。でも雨の中であれだけ応援してくれる人たちがいたので」と粘り強い対応を見せ続ける。「自分ができることは何かということだけを考えて、声を出すことは意識していた」と経験値を欠くディフェンスラインを盛り立てながら、「この雨なのでとにかくやることをハッキリさせた」と綱渡りのような試合を運び続けた。
結果、最後はパワープレーに出て来た浦和の攻勢も跳ね返し、虎の子の1点を守り抜いて勝利。終わってみれば、最大の不安要素だったディフェンスラインが荒川を中心に「今日は本当に彼らに尽きる。最後までほころびを作らなかった」(熊谷監督)プレーで見事に完封を飾り、準々決勝への切符を引き寄せてみせた。
(取材・文 川端暁彦)
Jユースカップ3回戦 鹿島ユースvs浦和ユースを取材したゲキサカの川端氏である。
雨中の決戦は、鹿島ユースに軍配が上がった。
退場者を出しながらも強い精神力にて勝ちきったのは熊谷監督の指導力の賜物と言って良かろう。
しかも、DFラインは急造であり、苦しい布陣であった様子。
MOMにはCBに起用された本来左SBの荒川弘大朗を選出。
粘り強い守備を見せたとのこと。
素晴らしい。
この経験は血となり肉となる。
次は準決勝である。
良い結果を待っておる。

にほんブログ村

鹿島アントラーズ ブログランキングへ
コメントの投稿
この試合のテキスト速報を見ていたのですが、後半ロスタイムに沖くんが交代していたので、どうしたのかと思っていました。
やっぱり怪我でしたか。軽傷だと良いんですが。
やっぱり怪我でしたか。軽傷だと良いんですが。
5日の前哨戦に勝ったようなものですね。
トップチームも続こう!
トップチームも続こう!