〜スマートスタジアム化とその先へ〜
鹿島アントラーズの目指すファンディベロップメント〜スマートスタジアム化とその先へ〜

「Antlers Wi-Fi」のイメージ。スタジアム全体を高密度Wi-Fi網が取り囲む。
今年の夏、鹿島アントラーズのホームスタジアムである茨城県立カシマサッカースタジアムは大きく生まれ変わった。Jリーグとの協業で高密度Wi-Fi網「Antlers Wi-Fi」が設置され、「スマートスタジアム」としての第1歩を踏み出したのだ。来場者が多く賑わうスタンド及びコンコース、また待機列の出来る各ゲート近辺を確実にカバーするため、そのアクセスポイントは455を数える。この高密度Wi-Fi網を活用して、今夏から様々な取り組みを実施。「Antlers Wi-Fi」にアクセスした来場者のみが楽しめる、専用ポータルサイト「Antlers Wi-Fi Portal」では試合ハイライトやゴール集、そして当日の試合前解説や試合後フラッシュインタビューなどの動画コンテンツの充実化を図った。また当日のアクティビティーでもARやVRなど、高密度Wi-Fi網が設置されているからこそ、来場者が快適に楽しめるコンテンツを増やした。

「Antlers Wi-Fi Portal」の動画コンテンツ。クラブレジェンドの中田浩二が企画し、自ら出演
Jリーグのデジタル戦略の一環として推進される「スマートスタジアム化」だが、アントラーズにとってはそれは決して”目的”ではない。ご存じの通り、アントラーズのホームタウンは鹿嶋市を中心とする鹿行地域だが、高齢過疎化も進み、スタジアムを中心とする50km圏内の人口を比較すると他のJ1クラブとの差は圧倒的だ。そのため、集客の半分は首都圏のサポーターに頼らざるを得ないところだが、その交通手段は自家用車、または高速バスが中心となる。そしてカシマスタジアムへの平均アクセス時間は100分を超え、主要J1クラブの平均の2倍。これに高速バスの待ち時間や渋滞待ちなどを入れると、往復で実に8時間を超える”旅”を経てスタジアムへ駆けつけるサポーターも多くいる。

「Antlers Wi-Fi Portal」を参考にしながら、コンコースイベントを楽しめる

ARイベントでは、スマホが必須。今季は試合前にサポーターが参加できるアクティビティーが増えた
ここまでして、ともに戦ってくれるサポーターを、カシマスタジアムでいかにもてなすか。来場体験の充実と来場者の満足度を最大限に高めることこそが、クラブの”目的”であり、「スマートスタジアム化」はその”手段”に過ぎない。来季へ向けて、現在、アントラーズが取り組んでいるのは年間指定席と駐車場が付随されている、ファンクラブの最高グレードであるSOCIOメンバーとファンクラブ限定のシーズンチケットの販売拡大。特に駐車場の権利も有するSOCIOメンバーからは、「着いてからの駐車場の心配もなく、確実に観戦できることが大きなメリット」という声が多く聞こえる。過去20年以上、地元行政や関係各所と取り組み続けているアクセス問題が、短期的に改善されることは期待できない。その状況下で、2〜4時間というカシマスタジアムでの滞在時間を楽しんでもらい、「また来よう」と思ってもらえるか。来場者に対するメールマガジンでのフォローアップなど、試合日以外でのアプローチも重要になってくる。時間とおカネを使ってもリピートしてもらえる、”夢の舞台”THE DREAM BOXの実現へ向け、アントラーズとカシマスタジアムの挑戦は続く。
スマートスタジアム特設ページ

ARスタンプを集めて、選手サイングッズをゲット。こういったライブ性のイベントが増加するだろう

試合前のウォーミングアップエリアでVR映像を楽しむ。こういう付加価値性も今後は重要

複数回来場者へ向けてのSOCIOメンバー訴求メール。データに基づくアプローチが可能となった

来場者へのThank Youメール。試合後のフォローアップも手厚くして、来場者満足度をアップしていきたい
カシマスタジアムの「スマートスタジアム化」について記すサッカーキングである。
最先端の技術を投資しWi-Fi網を敷いただけでなく、オリジナルコンテンツで顧客満足度を上げる施策は、国内随一の方針ではなかろうか。
まことに持って素晴らしい。
遠方からの民により楽しんでもらうために様々なことをやっていかねば生き残っていけぬ。
常に“考える”鹿島の戦術が良く反映されておる。
この先も最先端を走り、“勝利”を追求していきたい。
期待しておる。

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「Antlers Wi-Fi」のイメージ。スタジアム全体を高密度Wi-Fi網が取り囲む。
今年の夏、鹿島アントラーズのホームスタジアムである茨城県立カシマサッカースタジアムは大きく生まれ変わった。Jリーグとの協業で高密度Wi-Fi網「Antlers Wi-Fi」が設置され、「スマートスタジアム」としての第1歩を踏み出したのだ。来場者が多く賑わうスタンド及びコンコース、また待機列の出来る各ゲート近辺を確実にカバーするため、そのアクセスポイントは455を数える。この高密度Wi-Fi網を活用して、今夏から様々な取り組みを実施。「Antlers Wi-Fi」にアクセスした来場者のみが楽しめる、専用ポータルサイト「Antlers Wi-Fi Portal」では試合ハイライトやゴール集、そして当日の試合前解説や試合後フラッシュインタビューなどの動画コンテンツの充実化を図った。また当日のアクティビティーでもARやVRなど、高密度Wi-Fi網が設置されているからこそ、来場者が快適に楽しめるコンテンツを増やした。

「Antlers Wi-Fi Portal」の動画コンテンツ。クラブレジェンドの中田浩二が企画し、自ら出演
Jリーグのデジタル戦略の一環として推進される「スマートスタジアム化」だが、アントラーズにとってはそれは決して”目的”ではない。ご存じの通り、アントラーズのホームタウンは鹿嶋市を中心とする鹿行地域だが、高齢過疎化も進み、スタジアムを中心とする50km圏内の人口を比較すると他のJ1クラブとの差は圧倒的だ。そのため、集客の半分は首都圏のサポーターに頼らざるを得ないところだが、その交通手段は自家用車、または高速バスが中心となる。そしてカシマスタジアムへの平均アクセス時間は100分を超え、主要J1クラブの平均の2倍。これに高速バスの待ち時間や渋滞待ちなどを入れると、往復で実に8時間を超える”旅”を経てスタジアムへ駆けつけるサポーターも多くいる。

「Antlers Wi-Fi Portal」を参考にしながら、コンコースイベントを楽しめる

ARイベントでは、スマホが必須。今季は試合前にサポーターが参加できるアクティビティーが増えた
ここまでして、ともに戦ってくれるサポーターを、カシマスタジアムでいかにもてなすか。来場体験の充実と来場者の満足度を最大限に高めることこそが、クラブの”目的”であり、「スマートスタジアム化」はその”手段”に過ぎない。来季へ向けて、現在、アントラーズが取り組んでいるのは年間指定席と駐車場が付随されている、ファンクラブの最高グレードであるSOCIOメンバーとファンクラブ限定のシーズンチケットの販売拡大。特に駐車場の権利も有するSOCIOメンバーからは、「着いてからの駐車場の心配もなく、確実に観戦できることが大きなメリット」という声が多く聞こえる。過去20年以上、地元行政や関係各所と取り組み続けているアクセス問題が、短期的に改善されることは期待できない。その状況下で、2〜4時間というカシマスタジアムでの滞在時間を楽しんでもらい、「また来よう」と思ってもらえるか。来場者に対するメールマガジンでのフォローアップなど、試合日以外でのアプローチも重要になってくる。時間とおカネを使ってもリピートしてもらえる、”夢の舞台”THE DREAM BOXの実現へ向け、アントラーズとカシマスタジアムの挑戦は続く。
スマートスタジアム特設ページ

ARスタンプを集めて、選手サイングッズをゲット。こういったライブ性のイベントが増加するだろう

試合前のウォーミングアップエリアでVR映像を楽しむ。こういう付加価値性も今後は重要

複数回来場者へ向けてのSOCIOメンバー訴求メール。データに基づくアプローチが可能となった

来場者へのThank Youメール。試合後のフォローアップも手厚くして、来場者満足度をアップしていきたい
カシマスタジアムの「スマートスタジアム化」について記すサッカーキングである。
最先端の技術を投資しWi-Fi網を敷いただけでなく、オリジナルコンテンツで顧客満足度を上げる施策は、国内随一の方針ではなかろうか。
まことに持って素晴らしい。
遠方からの民により楽しんでもらうために様々なことをやっていかねば生き残っていけぬ。
常に“考える”鹿島の戦術が良く反映されておる。
この先も最先端を走り、“勝利”を追求していきたい。
期待しておる。

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コメントの投稿
立地の不利を克服すべく、いろいろなアイデアを出しているあたりは素晴らしいことだと思います。
という前提ですが、個人的には公式ホームページやSNSといった類はほとんど見ていません。実際の試合動画を見て、関西圏の試合では現地観戦しています。様々なコンテンツも大切ですが、質の高い、生のプレーを楽しませることこそ鹿島最大の武器ではないかと思います。
関西在住のサポとしては、ぜひ鹿島へ応援にいきやすい企画があればいいなぁと思います。鹿島からアウェイ戦にいく応援ツアー、いつも羨ましく見ています。その逆バージョンがあれば、関西鹿ファミリーの輪がさらに広がるように思います。
という前提ですが、個人的には公式ホームページやSNSといった類はほとんど見ていません。実際の試合動画を見て、関西圏の試合では現地観戦しています。様々なコンテンツも大切ですが、質の高い、生のプレーを楽しませることこそ鹿島最大の武器ではないかと思います。
関西在住のサポとしては、ぜひ鹿島へ応援にいきやすい企画があればいいなぁと思います。鹿島からアウェイ戦にいく応援ツアー、いつも羨ましく見ています。その逆バージョンがあれば、関西鹿ファミリーの輪がさらに広がるように思います。
ワガママを言っていいので
あれば、電車の充実と
スタジアムのホテル欲しい
なぁ。
東京と言わず、成田までの
直通があるだけでも
だいぶありがたいよ。
あと、夏場ナイトゲーム
混む試合なら、いっそ
スタジアムにホテルあれば
泊まって帰りたいな。
車で来た人もお酒飲めるから
売り上げ伸びるんじゃないかな?
あれば、電車の充実と
スタジアムのホテル欲しい
なぁ。
東京と言わず、成田までの
直通があるだけでも
だいぶありがたいよ。
あと、夏場ナイトゲーム
混む試合なら、いっそ
スタジアムにホテルあれば
泊まって帰りたいな。
車で来た人もお酒飲めるから
売り上げ伸びるんじゃないかな?