清水戦コメント・報道
2018明治安田生命J1リーグ 第1節

鹿島アントラーズ:大岩 剛
全体を通して非常にタフなゲームだった。前半は非常に悪い形で入ってしまった。後半は何とか修正したが、勝ち点3を取りに来た試合だったので 残念。ホーム開幕戦に向けてしっかりと準備をしていきたい。
Q.水原三星戦と同様、前半から押し込まれる展開だった。問題点や課題は?
A.要因はいろいろとあると思うが、大前提として「自分たちの気持ちの問題だ」とハーフタイムに厳しく言った。前半はある程度は想定内だったが、清水のアグレッシブさが上回った。気持ちの持ち方によって、あのような前半になってしまったと感じている。

【クォン スンテ】
良いトレーニングを積むことができていて、PKを止めるという強い気持ちを持っていた。清水はホーム開幕戦で勝ちたいという思いが強かったと思う。いつものコースへ蹴ると予想して跳んだ。次は必ず勝てるように、準備をしていきたい。
【内田 篤人】
清水は長身の選手を前線に置いて、やることがはっきりしていた。そんな中、特に前半は自分たちでリズムを作ることができなかった。久しぶりのJリーグだったけど、周りとコミュニケーションを取りながらいつも通りやろうと思っていた。
【遠藤 康】
結果が全て。前半はミスでリズムを崩してしまったし、それが今の自分たちの課題だと思う。もっとやれるし、やらないといけないチーム。みんなで修正していかないといけない。
【安西 幸輝】
3つのポジションをやった中、自分の良さを出せたところもあれば、精度に課題が残った部分もあった。スンテがPKを止めてくれて引き分けになったけど、反省する点が多い試合だと思う。チャンスを作れていても決め切ることができていない。結果を出さないといけない。
【三竿 健斗】
特に前半はボールを奪ってからミスをすることが多かった。球際やセカンドボールの攻防で相手の方が上回っていた。守備陣は「無失点で行こう」という話をずっとしていた。次は必ず勝ちたい。
【安部 裕葵】
コンディションの影響はなかった。自分のレベルが根本的に足りていないので、もっと上げていかないといけない。自分がスタメンで出た3試合で1勝2分という結果。実力不足だと思う。
清水エスパルス戦

本日行われたJ1 第1節 清水エスパルス戦は0-0のスコアレスドローに終わりました
第1節
2018年2月25日(日)13:03KO アイスタ
[ 大岩 剛監督 ]
非常に全体を通してタフなゲームだったと思います。前半、非常にわれわれが悪い形で入ってしまった。後半に修正しましたけども、勝点3を取りにきた試合でしたので残念でしたが、この試合をわれわれの次の試合、ホームの開幕戦に向けてしっかり準備したいと思います。
--ACLの水原三星戦と同様、立ち上がりから押し込まれる展開となりました。守備がハマらないとか、課題や問題点はどこにあったのでしょうか?
課題と言いますか、要因はいろいろあると思うんですけど、大前提としては自分たちの気持ちの問題だとハーフタイムには厳しく言いました。前半は想定内ではあったんですけど、清水さんのアグレッシブさが勝ったと思います。気持ちの持ち方によって、ああいうゲーム、ああいう前半になってしまったんだと思います。
第1節
2018年2月25日(日)13:03KO アイスタ
[ 内田 篤人 ]
--約7年半ぶりのJリーグ復帰戦でしたが、どんな気持ちでピッチに立ちましたか?
いつもどおり、という感じかな。SBなのでできることが限られていますけど、うまく周りの選手とコミュニケーションを取りながら、という感じでしたね。
--やってみた印象は?
前の試合のACLをパスしてもらって、もうちょっと自分ではできると思うんですけど、うまく使いながら、休ませてもらいながらです。ひざは全然いいんですけど、まわりの筋肉が張ったりすることが出てくる。それはもう仕方がないのでケアしながら。前の試合もそうですし、今日の試合もそうですけど、様子を見ながらなのは仕方がない。結果を残していかないといけないチームなので難しいですけど、やれることはしっかりやりたいと思います。
--オーバーラップしての攻撃参加は難しかったですか?
どうしても前半、あれだけミスがあると3列目の選手が前に出て行くことはだいぶ勇気がいることなので。自分たちでちょっと悪くしちゃったかなと思います。
--ドイツから帰ってきて、ACLを含めて開幕戦から出た意味は?
長い間ケガをしてましたし、Jリーグに戻ってこられて開幕戦は一つのポイントだと思っていました。キャンプからケガなくやれていて、多少筋肉の張りはありますけど、そこらへんはうまく動かしながらやりたいと思います。
手痛いPK失敗も、清水は手応えをつかむ勝点1
すでにAFCチャンピオンズリーグを2試合消化し、さらに1勝1分と順調な仕上がりを見せている鹿島に対して、ホームの清水はこれが今季初の公式戦。下馬評では鹿島の有利が伝えられていたが、蓋を開けて見れば、そう簡単なゲームにはならなかった。
清水は鄭 大世が先発から外れ、仙台から移籍後初先発となるクリスランと北川 航也の2トップ。また、右SBにはユース昇格から2年目となる立田 悠悟が入った。立田はこれがリーグ初先発となる。一方の鹿島は、ACLグループステージ第2節・水原三星戦から内田 篤人を入れるという変更のみ。静岡県出身の内田は、7年半振りのJリーグ復帰を故郷で迎えることになった。
試合は、序盤から完全に清水のペース。11分には、ペナルティーエリア内の混戦からクリスランが左足で強引にシュートに持ち込むと、これはポストに直撃。そのボールを松原 后が狙うがゴールを外れる。さらに13分には、遠藤 康のパスを奪ったクリスランがドリブルで独走。ラストパスを送ると、北川はシュートに持ち込むがこれはGKの正面。さらに16分には、相手のパスをカットした河井 陽介からクリスラン、竹内 涼とつないで最後は北川。このシュートも決まらなかったが、ゴールの予感は漂っていた。
そして40分、金子 翔太のクロスに対し、中央に走り込んだ石毛 秀樹がレオ シルバに倒されてPK獲得。絶好のチャンスに、クリスランがボールをセットする。クリスランは助走からクォン スンテに揺さぶりを掛け、ゴール右を狙ったが、これはキャッチされてしまう。清水は先制のチャンスを逃した。ただ、前半終了時点で、シュート1本の鹿島に対して、清水は7本と試合を支配していた。
「上手くいかなくても下を向かず、全員で戦おう」と大岩 剛監督がハーフタイムでコメントすると、ようやく鹿島は本来の力を発揮する。67分、レオ シルバの右CKから、清水DFは鈴木 優磨を離してしまう。鈴木はニアでボールを流し込もうとするが、これは六反 勇治のファインセーブ。さらに、終盤にかけて清水陣内でのプレーが続くことになるが、その度にディフェンスが体を投げ出してブロックしていた。清水は昨季、終盤に失点を積み重ねてきたが、「失点をゼロで抑えられたのは、11人が守備をしていたから。1回で終わるだけではなくて、2回、3回とみんながボールを追うし、食らいついていた」と竹内が話すように、チーム全員で最後まで守り抜いて完封。惜しくも勝利を逃したが、昨季2連敗した鹿島から貴重な勝点1を奪った。
試合後、ヤン ヨンソン監督は「今日の試合はとても満足している。特に前半のパフォーマンスは良かった」と話し、一方の大岩監督は、「自分たちの気持ちの問題。ハーフタイムに厳しく言った。前半は想定内ではあったが、アグレッシブさで清水が上回った」と悔しがった。
[ 文:田中 芳樹 ]
3つのポジションで存在感…鹿島DF安西が「あの人こそスペシャル」と話す理想像
18/2/25 17:50

鹿島DF安西幸輝は3つのポジションでプレーした
[2.25 J1第1節 清水0-0鹿島 アイスタ]
試合を重ねるごとに存在感を増している。今季、東京Vから鹿島アントラーズに加入したDF安西幸輝はここまで公式戦全3試合にフル出場。14日のACL上海申花戦(1-1)は左サイドバック、21日のACL水原三星戦(2-1)は右サイドバックで先発し、J1デビュー戦となったこの日は再び左サイドバックで開幕スタメンを飾った。
試合の中でも目まぐるしくポジションを変え、後半22分から左サイドハーフにポジションを上げると、同39分からは右サイドバックに回った。3つのポジションをこなし、そのどこで出ても攻撃で前への推進力を発揮。それでも本人は「攻撃でもっとアクセントを付けられれば。アタッキングサードの精度を高めていきたい」と貪欲だ。
負傷離脱中のDF西大伍からもさまざまなアドバイスを受け、自身の糧にしている。右サイドバックが本職ながらやはりさまざまなポジションをこなす西について「サッカーに関して本当に頭のいい選手で、勉強になることがいっぱいある」と話す安西は「(西)大伍さんみたいなユーティリティー選手になりたいし、あの人こそスペシャル。大伍さんに近づきつつ、自分の良さを出せれば」と、一つの理想像としてイメージしている。
「今日のプレーには満足していない。クロスの質であったり、攻撃のフィニッシュの部分でもっと頭を使ってサッカーをしたい。自分の良さももっと分かってもらって、もっと意思表示してプレーしたい」。東京Vでのプロ4年間でJ2の150試合に出場したが、ACLもJ1も今季が初挑戦。日々進化を続ける22歳はさらにその成長速度を加速させていく。
(取材・文 西山紘平)
恐るべき洞察力でPK阻止! 鹿島守護神のクォン・スンテが明かした読みは?
サッカーダイジェストWeb編集部
2018年02月25日
「開幕戦は負荷のかかる試合。いつも通り蹴るのだろうと」

チームの大ピンチをビッグセーブで救ったクォン・スンテ。連戦から動きの鈍いチームを盛り立てた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
[J1リーグ1節]清水 0-0 鹿島/2月25日/アイスタ
王座奪還を狙う鹿島は、敵地でドロー発進となった。
4日前にACLグループステージの水原三星戦を戦ったばかりの鹿島は、立ち上がりから動きが重い。11分にクリスランにポスト直撃のシュートを撃ち込まれるなど再三ピンチの場面が訪れた。
そして40分にはペナルティエリア内でレオ・シルバが石毛秀樹を倒してPKを献上。失点覚悟のピンチを迎えてしまうが、ここでチームを救ったのが守護神のクォン・スンテだった。キッカーのクリスランと対峙した背番号1は、迷わずゴール左へダイブ。クリスランのシュートを見事な読みとセービング技術でキャッチしてみせた。
このビッグセーブに関して、クォン・スンテは試合後のフラッシュインタビューで次のように真相を述べている。
「試合前に映像で(クリスランのキックを)確認したのが参考になった。開幕戦だし、負荷のかかる試合なので、いつも通り蹴るんだろうなと思って飛んだ」
キッカーの映像を頭に入れたうえで、その心理まで読み切ってPKに臨んでいたクォン・スンテ。14~16年の3年連続Kリーグベストイレブンの肩書に違わぬ洞察力というほかない。昨年はシーズン途中に左母指MP関節脱臼の怪我でレギュラーの座を失っていただけに、今季に懸ける決意の強さも窺わせる。
さらにスコアレスドローに終わった清水戦について、守護神は「ACLの夜の試合の後、この時間帯の試合(13時キックオフ)が疲れるのは分かっている。開幕戦なので勝ちたかったが、まずは勝点1を拾えたのを嬉しく思う」と語り、勝点3には届かなかったものの、連戦の中での結果に一定の満足も示した。
【動画】鹿島を救った! クォン・スンテのPKキャッチ映像はこちら
【J1採点&寸評】清水0-0鹿島|圧巻のPKストップでチームを救った守護神を最高評価に!
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2018年02月25日
清水――決定機を外した松原は及第点に届かず。

【警告】清水=クリスラン(44分) 鹿島=三竿健(23分)、鈴木(38分)
【退場】清水=なし 鹿島=なし
【MAN OF THE MATCH】クォン・スンテ(鹿島)
[J1・1節]清水0-0鹿島/2月25日/アイスタ
【チーム採点・寸評】
清水 6
前線のクリスランの“強さ”を基準点に、その周りの選手が連動する力強い攻撃で難敵・鹿島を苦しめた。後半は押し込まれる時間帯もあったが、ファン・ソッコを中心とした固い守備で失点を許さず。松原やクリスランが決定機を決めていれば……という内容ではあったが、まずまずのスタートを切れたと言ってもいいだろう。
【清水|採点・寸評】
GK
13 六反勇治 5.5
鹿島の鈴木に詰められてクリアし損なった場面は減点材料。ただし、それ以外は無難なセービングで無失点に抑えきった。
DF
28 立田悠悟 6
リーグ戦デビューも、最後まで破綻なく自分の持ち場を守った。上手く身体を寄せて相手を止めるなど、上々の出来だった。
3 ファン・ソッコ 6.5
抜群の1対1の強さで元チームメイトの金崎に仕事をさせず。フレイレとの距離感も良く、冷静なディフェンスで最終ラインをプロテクトした。
4 フレイレ 6
クロス対応は安定しており、入ってくる敵にも怯まずに対応。危険なエリアを埋めながら、ピンチを未然に潰した。
25 松原 后 5.5
12分のフリーで放ったシュートは枠に飛ばしたかった。スピードに乗った時のオーバーラップは迫力があったが……。
MF
6 竹内 涼 6
シンプルだが即効性のあるプレーで、中盤の攻防戦で互角の勝負。オフ・ザ・ボールでのポジショニングも効いていた。
17 河井陽介 6
的確なサポートで周囲の選手を助ける。74分の危険なカウンターに対し、慌てずに阻止した守備は見事だった。
30 金子翔太 6.5
序盤から最後まで、積極的にプレーに関与してリズムを作る。相手のギャップを突く位置取り、ルーズボールへの反応、果敢なプレスバックなど攻守に存在感を示した。
29 石毛秀樹 6(68分OUT)
金子のクロスに飛び込む動き出しで、L・シルバのファウルを誘い、PKを獲得。逆サイドからのボールの受け方も上手かった。
清水――途中出場のふたりは期待に応えられなかった。
FW
23 北川航也 5.5(71分OUT)
前半は何度か良い形でシュートを打つ場面もあったが決めきれず。後半はややトーンダウンした印象で、途中でピッチを退いた。
20 クリスラン 6
前半終了間際のPK失敗は残念。もっとも、持ち前のフィジカルの強さを活かして、最前線で起点となり攻撃をリード。終始、相手に脅威を与え続けた。
交代出場
MF
19 ミッチェル・デューク 5.5(68分IN)
石毛と代わり、そのまま左サイドの2列目に入る。CKに打点の高いヘッドで合わせるも、ゴールには結びつかなかった。
FW
9 鄭 大世 5.5(71分IN)
クリスランと2トップを組み、気持ちのこもったプレーで前線を活性化。ただ、思うようなパスが届かず、シュートゼロに終わる。
監督
ヤン・ヨンソン 6
シンプルだが個々の選手の特性が活きる戦い方で勝点1を獲得。フィニッシュワークでもうひと工夫が欲しかったか。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
鹿島――“らしくない”プレーが目立った昌子は厳しく評価。
【チーム採点・寸評】
鹿島 5.5
4日前のACL(2節・アウェー水原三星戦)の疲れが残っていたか、全体的にやや緩慢な立ち上がり。清水の勢いある攻撃に劣勢にさらされ、PKのピンチを迎えるも、これはクォン・スンテの好守で事なきを得る。攻撃の強度を高めた後半は相手陣内でのプレータイムを増やしたが、ゴールを奪うまでには至らず。消化不良のドロー決着だった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 6.5
MAN OF THE MATCH
前半終了間際のPKの場面では、クリスランのシュートを完全に読み切ってストップ。ハイボールの処理も危なげなく、勝点1獲得の立役者に。
DF
2 内田篤人 6
攻守のバランスを崩さず、相手に隙を与えない仕事ぶり。グラウンダーでも浮き球でも、局面を前に動かすパスは熟練の技術。
5 植田直通 6
得意のフィードがずれる場面もあったが、本職の守備は盤石だった。64分の際どいカウンターの場面でもシュートを打たせなかった。
3 昌子 源 5.5
イージーなパスミスや、身体を入れながらも奪われるなど“らしくない”プレーも。28分に思い切って放ったミドルは枠の外に。
32 安西幸輝 6.5
左SBで先発し、後半途中に2列目に上がって、最後は右SBでプレー。3つのポジションを遜色なくこなし、最後までアグレッシブに振る舞い、チームを支えた。
MF
20 三竿健斗 6
クリスランと見応えあるマッチアップ。フィジカルの強さと読みの鋭さを存分に発揮してミドルゾーンを引き締めた。
4 レオ・シルバ 5.5
テンポの良い裁きで中盤を構成。ただし、走り込んでくる石毛を自陣ペナルティエリア内で倒してしまい、PKを献上する痛恨のファウルも。
25 遠藤 康 5.5(76分OUT)
中途半端な位置取りで速攻にスタンバイも奏功せず。後半は効果的な仕掛けを増やすも結果は出せなかった。
30 安部裕葵 5.5(67分OUT)
4分のボレーシュートは枠を外れる。プレーに絡めない時間帯もあったが、狭いエリアでの鋭いターンで見せ場を作った。
鹿島――2トップは水準以上の働きぶりだった。

前半終了間際のPKのピンチも、クォン・スンテ(1番)が見事なセーブでストップ。勝点1獲得に大きく貢献した。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
FW
9 鈴木優磨 6
執拗なマークに遭い、ポストプレーを潰されるシーンも。一方でファン・ソッコを股抜きでかわすなど、巧みな仕掛けも披露。金崎との連係も息が合っていた。
10 金崎夢生 6.5
幅広く動き回りながら、ボールを受けて、散らすなど常に攻撃をけん引するパフォーマンス。組み立てでも頼りになった。
交代出場
DF
16 山本脩斗 6(67分IN)
左SBでプレー。気を見た攻撃参加で攻撃に厚みをもたらすなど、与えられた役割をこなし、チームを下支えした。
MF
8 土居聖真 -(76分IN)
この日は2トップでなく、サイドハーフに入る。バイタルエリアで怖さを見せたが、決定機は演出できなかった。
FW
7 ペドロ・ジュニオール -(84分IN)
限られた出場時間の中で、ボールを足もとに収めたら前を向いて打開を試みるも、シュートには持ち込めなかった。
監督
大岩 剛 6
一枚の交代カードで複数のポジションを変える采配はいつも通り。後半はチャンスを増やしたとはいえ、あと一押しが足りなかった。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【鹿島】「膝は全然いいけど……」久々のJの舞台を振り返った内田篤人の感触は?
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2018年02月25日
まだ万全の状態ではないが「ごまかしながらやっていく」

地元静岡でのJ復帰戦。「高校時代の友だちも見に来てくれた。楽しかったです」(内田)。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
[J1リーグ第1節]清水0-0鹿島/2月25日/アイスタ
すでにACLで鹿島の一員として公式戦を戦っているが、アウェー清水戦でスタメンに名を連ねた内田篤人は、久々のJリーグでのプレーを次のように振り返った。
「いつも通り、かな。SBだからできることは限られていますけど、周りの選手とコミュニケーションを取りながら、って感じでしたね」
試合の結果は0-0のスコアレスドロー。とりわけ前半はホームの清水に押し込まれる時間帯が長く、内田は「自分たちで悪くしてしまった」と反省を口にする。
勢いを持って攻めてくる相手を、チームとしてうまくいなせなかった印象だが、「向こうが出てくれば、前が空いてくる」と、縦に急ぎすぎず、辛抱強くボールを横に動かしながら攻撃の糸口を見つけられれば、と考えていたようだ。
もっとも、グラウンダーでも浮き球でも、状況をよく見て、局面を前に動かす内田の配給力はさすがだった。何気ないパスでも、正確に味方に届け、攻撃をスムーズにする。そこからのリターンで内田自身が縦に抜け出す、というシーンは限られていたが、コンディションは悪くなさそうだ。
懸念される右膝の状態は「全然いい」とキッパリ。「キャンプも怪我なくやれた」と明かすが、だからといって万全というわけではない。
「(膝の)周りの筋肉が張ったり、そういうのが出てくるのはしょうがない。そこはケアしながら、様子を見ながら。ごまかしながらやっていきたい」
気がかりな点はあるが、「それでも結果を残していかないといけないチームだから。難しいけど、やれることはしっかりやりたい」と表情を引き締める。
まだ“完全復活”ではない。ただ逆に言えば、もっと良くなっていくということだ。実戦を一つひとつこなしながら、本来の『内田篤人』を取り戻していく。シーズンは始まったばかり。背番号2のさらなる活躍が楽しみだ。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
鹿島GKスンテ好守でドロー、内田「首の皮一枚」
[2018年2月25日17時20分]

清水対鹿島 後半、清水MF石毛(右)の厳しいマークを受ける鹿島DF内田(撮影・小沢裕)

清水対鹿島 前半、鹿島GKクォン・スンテ(右奥)は清水FWクリスラン(左)のPKを止める(撮影・小沢裕)
<明治安田生命J1:清水0-0鹿島>◇第1節◇25日◇アイスタ
前半と後半で、鹿島アントラーズはまるで別のチームだった。縦に急ぎすぎて、展開が少ない前半。放ったシュートは清水エスパルスの7本に対して、わずか1本だった。不用意なパスを奪われる場面も続き、重心が後方に下がる。我慢を心に刻んだが、前半40分にMFレオ・シルバがペナルティーエリア内で相手を倒してPKを与えてしまった。「僕と(植田)ナオと(三竿)健斗の3人で『おれたちは守備に集中しよう。攻められているけど大丈夫』と話した直後のPKだった」とDF昌子源。嫌なムードになりかけた。
そこをしのいだのは、GKクォン・スンテだった。「清水も開幕戦で、ホームでたくさんのサポーターの前で勝ちたいという気持ちの表れから、いつも通りのコースに蹴るだろうと思った。試合前に映像を見て、ある程度、予測したことでうまく止められた」。清水FWクリスランのシュートを左に飛んで、21日のACL水原戦から2試合連続となるPKストップ。Jリーグに限れば2010年5月5日のC大阪戦以来、2853日ぶりの復帰となったDF内田篤人は「前半0-0に抑えられたので、首の皮一枚、つながった」。 ハーフタイム。大岩剛監督からカミナリが落ちた。「要因はいろいろあるが、大前提として、自分たちの気持ちの問題。厳しく言いました」。昌子も「かなり怒っていました。そうやって、しっかりカツを入れてくれた」。戦う姿勢を取り戻し、ボールが両サイドを激しく行き来する。後半は完全に、試合を支配した。 結局、得点を入れられずに初戦は引き分けだった。それでも内田は「まぁ、いいんじゃないかな。(次の試合まで)1週間あるし、みんな分かっていると思うので、こういう(試合を経て)ので良くなっていけばいい」と悲観的にはならなかった。
鹿島内田が開幕戦で2853日ぶりJ1「徐々に」
[2018年2月26日7時42分 ]

後半、厳しいマークを受ける鹿島DF内田(撮影・小沢裕)
<明治安田生命J1:清水0-0鹿島>◇第1節◇25日◇アイスタ
奪還へ、開幕戦は引き分けだった。鹿島アントラーズは劣勢だった前半42分にGKクォン・スンテが、ACL水原戦に続いて2試合連続のPKストップ。後半は一転して主導権を握ったが、1点が遠かった。
2853日ぶりのJリーグとなったDF内田は地元静岡とあって友人らや、16年秋に生まれた長女に初めて試合に出る姿を見せた。「開幕戦に出ることがポイントだと思っていた。楽しかった。徐々に徐々に」と振り返っていた。
ウッチー2853日ぶりJ出場、権純泰PKストップも鹿島ドロー発進

故郷・清水でJリーグ復帰戦に臨んだ鹿島DF内田。勝利で飾れなかった (撮影・中井誠)
明治安田J1第1節最終日(25日、清水0-0鹿島、アイス)昨季無冠の鹿島が、敵地での開幕戦で昨季14位の清水と引き分け。苦戦を強いられ、勝ち点1を得るにとどまった。
「勝てなくて残念。ミスも多く、(積極的な姿勢など)清水に見習うところが多かった」
日本代表DF昌子が唇をかみしめた。前半は中盤でミスを繰り返し、劣勢。同40分にはPKを献上したが、これはGK権純泰が21日のアジア・チャンピオンズリーグ(対水原)戦に続き、2戦連続のPKストップでピンチを救った。
ハーフタイムに大岩監督から発破をかけられたチームは後半に攻勢に出たが、決め手を欠き、0-0で引き分けた。2010年5月5日(対C大阪戦)以来、2853日ぶりにJリーグに出場したDF内田は「うまくいかない時でも勝っていかないと。優勝するにはアウェーでも勝たないといけない」と前を向いた。 (一色伸裕)

後半、競り合う鹿島・内田(左)と清水・石毛=IAIスタジアム日本平(撮影・中井誠)

前半、ゴールを狙う鹿島・金崎(中央)=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)

引き分けに終わり、表情が冴えない(左から)鹿島・三竿、金崎、昌子=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)

後半、途中で交代し鹿島・大岩監督とタッチする内田(中央)=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)

後半、ゴール前で競り合う鹿島・金崎(中央)=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)
鹿島 おかえりウッチー!2853日ぶりJ1復帰「楽しかった」
明治安田生命J1第1節 鹿島0―0清水 ( 2018年2月25日 アイスタ )

後半、クロスを上げる鹿島DF内田
Photo By スポニチ
鹿島の元日本代表DF内田が、10年5月以来、2853日ぶりのJ1復帰を飾った。敵地の開幕・清水戦に先発。後半39分まで出場した。静岡市清水区は清水東高時代を過ごした地元。16年秋に誕生した愛娘も初めて観戦に訪れた。「高校時代の友達や家族も見に来てくれた。高校の時もここでやってるし、楽しかった」と振り返った。
タイトル奪回を狙うチームは前半、劣勢に立たされた。シュートはわずか1本で、パスミスから窮地を招く場面も続発。40分の相手PKをGK権純泰(クォンスンテ)が止めて折り返したハーフタイムには、大岩監督からカツが飛んだ。後半こそ巻き返したが、V逸した昨季の終盤2試合に続いてスコアレスドロー。内田は「うまくいかない時でも勝っていかないといけない」と力を込めた。

ボールをキープする鹿島DF内田
Photo By スポニチ

2853日ぶりにJ1復帰の鹿島DF内田
Photo By 共同

引き分けに終わり厳しい表情の鹿島DF内田
Photo By スポニチ
[ 2018年2月26日 05:30 ]
【鹿島】安西が“三刀流”のJ1デビュー!左SB→左MF→右SB「自分の良さ出た」
2018年2月25日21時32分 スポーツ報知

後半32分、鹿島・安西(左から2人目)のシュートをブロックする清水・立田(右端、左端は清水・河井、カメラ・渡辺 了文)
◆明治安田生命J1リーグ▽第1節 鹿島0―0清水(25日・IAIスタジアム日本平)
鹿島は敵地で清水と0―0で引き分けた。東京Vから加入したDF安西幸輝は左サイドバックでJ1デビューとなる先発出場。攻勢を強めたい後半22分からは左サイドMFにポジションを移し、さらにFWを3枚に増やした後半39分からは右サイドバックでプレー。“三刀流”でJ1デビューを果たした22歳は「3つのポジションをこなしたことで、自分の良さが出たかなと思う」と手応えを口にした。
14日のACL初戦・上海申花戦(1△1)では左サイドバックで先発し、21日の水原三星戦では右サイドバックでフル出場。東京V時代には中盤の底やトップ下でプレーした経験を持ち、「どこのポジションでも高いレベルでプレーできることが自分の持ち味」と言い切る。得意のドリブル突破からのクロスだけではなく、周囲を生かすプレーや守備時のポジショニングにも優れる。
試合はスコアレスでドロー。「特に前半は相手の方が気持ちの部分で上回っていたと思う」と振り返り、「数字の意味で結果を求めないといけない。もっと質の高いプレーをしていきたい」と成長を誓った。
【鹿島】鹿島の“スン様”GKクォン・スンテ、読み勝ちの2戦連続PKセーブ
2018年2月25日22時3分 スポーツ報知

前半40分、清水・クリスランのPKを止める鹿島・クォン・スンテ(中央、カメラ・渡辺 了文)
◆明治安田生命J1リーグ▽第1節 鹿島0―0清水(25日・IAIスタジアム日本平)
鹿島は敵地で清水と0―0で引き分けた。
GK権純泰(クォン・スンテ)がチームを救った。前半40分、MFレオ・シルバがペナルティーエリア内でPKを献上したが、清水FWクリスランが右隅を狙ったキックを見事にセーブ。「ピッチ内で最善を尽くせばファインセーブは出るもの」とクールに振り返った。
スカウティングの段階でクリスランが右隅を得意とする情報は取得済み。さらに「開幕戦だったし、会場は満員のお客さん。絶対に決めなきゃいけない状況。いつも通りのコースに蹴ってくると思った」と自信を持って跳んだ。PKストップは21日のACL水原三星戦に続き2試合連続。0―0の引き分けにも「我慢強く守れていた。チームは良い時ばかりではない。みんなで解決する力はあると思います」と胸を張り「ソガさん(GK曽ケ端準)との競争があるからこそ、いいパフォーマンスを出せている」と白い歯を見せた。
【鹿島】内田2853日ぶりJピッチ「楽しかった」も「優勝するならアウェーで勝たないと」
2018年2月26日6時0分 スポーツ報知

後半10分、シュートを放つ鹿島・内田(右は清水・石毛)
鹿島のDF内田が2010年5月5日のC大阪戦以来、2853日ぶりにJリーグのピッチに帰ってきた。
右サイドバックで先発し、後半39分に退くまで右サイドを上下動。守備に追われる時間が多く、攻め上がる場面は少なかったが、「開幕戦が1つのポイントだと思って調整してきた。友達や家族も見に来てくれたし、楽しかったです」と手応えを口にした。
立ち上がりから清水の勢いに苦戦し、攻撃が停滞。GK権純泰のPKストップにも助けられた。後半は持ち直したがゴールは奪えず、内田は「優勝するならアウェーで勝たないといけない」と淡々と語った。
「(右膝の)周りの筋肉に張りが出たり。うまくごまかしながら」と決してコンディションは万全ではないが、次週のホーム開幕戦・G大阪戦(3月3日)からは15日間で5試合を戦うACLとの連戦が本格的にスタートする。内田は「その中で結果を残さないといけないチーム。1つでもタイトルを取れるように。(この日メンバー入りした)18人だけじゃなく、アントラーズにはその実力を持っている選手がそろっている」と巻き返しを誓った。(岡島 智哉)
鹿島GK権純泰 2戦連続PK阻止で敗戦危機救う「止めるという気持ち」
「明治安田生命Jリーグ、清水0-0鹿島」(25日、IAIスタジアム日本平)
敗戦の危機を救った。前半42分、鹿島MFレオシルバがペナルティーエリア内で相手を倒してPKを献上。だが、GK権純泰が左に飛んでFWクリスランのPKを阻止した。
「試合前に映像で(相手のPKを)確認してきた。相手も開幕戦で勝ちたい気持ちの表れで、いつも蹴る方向に蹴ったのだと思う」と笑みを見せた。
21日にアウェーで行われたACL水原三星戦でもPKを阻止。これで2試合連続のビッグセーブ。「止めるという気持ちがあったから止めることができた」と胸を張った。
J開幕戦 鹿島ドロー発進 水戸3発快勝

清水-鹿島 後半21分、コーナーキックに飛び込む鹿島・山本(左から3人目)=IAIスタジアム日本平、村田知宏撮影
茨城県にホームタウンを置くサッカーのJ1鹿島とJ2水戸が25日、それぞれ明治安田Jリーグの開幕戦を迎えた。2年ぶりの王座奪回を目指す鹿島は静岡市のIAIスタジアム日本平で清水と対戦し、0-0で引き分けた。水戸は水戸市小吹町のケーズデンキスタジアム水戸で山形と戦い、3-0で快勝発進した。
鹿島は前半、相手に攻勢を許したが、GK権純泰がPKを止めるなど守備陣が奮闘。後半は立て直し、攻撃陣がゴールを狙ったが、最後まで得点を奪えなかった。ドイツ2部リーグのウニオン・ベルリンから復帰した内田が2015年5月以来のJ1出場を果たし、後半39分までプレーした。
水戸は前半にブラジル人FWのジェフェルソンバイアーノと黒川の新加入2選手がゴールを挙げて優位に立った。後半も主導権を握り続け、ジェフェルソンバイアーノがPKで3点目を決めた。
鹿島の次節は3月3日、鹿嶋市神向寺の県立カシマサッカースタジアムでG大阪と対戦しリーグ戦初勝利を狙う。水戸は4日、千葉市のフクダ電子アリーナで千葉と対戦し、2連勝を目指す。(藤崎徹)
ミスについて口にするヤスと篤人、健斗である。
前半はミスの連発でリズムを作れず、攻撃の形の持ち込めずに終えた。
観ておるこちらもイライラの募る時間帯が続いたくらいであるので、プレイする側はもっと感じたことであろう。
それを「大前提としては自分たちの気持ちの問題だ」とハーフタイムに諭した大岩監督の言葉により後半は持ち直した。
しかしながら、ゴールに結び付かなかったことは残念である。
このような試合を落とさず、勝ち点1を持ち帰ったことを良しとするのも、長いリーグ戦の楽しみ方の一つであろう。
改善は監督を含めたスタッフに任せる。
週末のホーム開幕戦にて真の鹿島を堪能しようではないか。
期待しておる。

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鹿島アントラーズ:大岩 剛
全体を通して非常にタフなゲームだった。前半は非常に悪い形で入ってしまった。後半は何とか修正したが、勝ち点3を取りに来た試合だったので 残念。ホーム開幕戦に向けてしっかりと準備をしていきたい。
Q.水原三星戦と同様、前半から押し込まれる展開だった。問題点や課題は?
A.要因はいろいろとあると思うが、大前提として「自分たちの気持ちの問題だ」とハーフタイムに厳しく言った。前半はある程度は想定内だったが、清水のアグレッシブさが上回った。気持ちの持ち方によって、あのような前半になってしまったと感じている。

【クォン スンテ】
良いトレーニングを積むことができていて、PKを止めるという強い気持ちを持っていた。清水はホーム開幕戦で勝ちたいという思いが強かったと思う。いつものコースへ蹴ると予想して跳んだ。次は必ず勝てるように、準備をしていきたい。
【内田 篤人】
清水は長身の選手を前線に置いて、やることがはっきりしていた。そんな中、特に前半は自分たちでリズムを作ることができなかった。久しぶりのJリーグだったけど、周りとコミュニケーションを取りながらいつも通りやろうと思っていた。
【遠藤 康】
結果が全て。前半はミスでリズムを崩してしまったし、それが今の自分たちの課題だと思う。もっとやれるし、やらないといけないチーム。みんなで修正していかないといけない。
【安西 幸輝】
3つのポジションをやった中、自分の良さを出せたところもあれば、精度に課題が残った部分もあった。スンテがPKを止めてくれて引き分けになったけど、反省する点が多い試合だと思う。チャンスを作れていても決め切ることができていない。結果を出さないといけない。
【三竿 健斗】
特に前半はボールを奪ってからミスをすることが多かった。球際やセカンドボールの攻防で相手の方が上回っていた。守備陣は「無失点で行こう」という話をずっとしていた。次は必ず勝ちたい。
【安部 裕葵】
コンディションの影響はなかった。自分のレベルが根本的に足りていないので、もっと上げていかないといけない。自分がスタメンで出た3試合で1勝2分という結果。実力不足だと思う。
清水エスパルス戦

本日行われたJ1 第1節 清水エスパルス戦は0-0のスコアレスドローに終わりました
第1節
2018年2月25日(日)13:03KO アイスタ
[ 大岩 剛監督 ]
非常に全体を通してタフなゲームだったと思います。前半、非常にわれわれが悪い形で入ってしまった。後半に修正しましたけども、勝点3を取りにきた試合でしたので残念でしたが、この試合をわれわれの次の試合、ホームの開幕戦に向けてしっかり準備したいと思います。
--ACLの水原三星戦と同様、立ち上がりから押し込まれる展開となりました。守備がハマらないとか、課題や問題点はどこにあったのでしょうか?
課題と言いますか、要因はいろいろあると思うんですけど、大前提としては自分たちの気持ちの問題だとハーフタイムには厳しく言いました。前半は想定内ではあったんですけど、清水さんのアグレッシブさが勝ったと思います。気持ちの持ち方によって、ああいうゲーム、ああいう前半になってしまったんだと思います。
第1節
2018年2月25日(日)13:03KO アイスタ
[ 内田 篤人 ]
--約7年半ぶりのJリーグ復帰戦でしたが、どんな気持ちでピッチに立ちましたか?
いつもどおり、という感じかな。SBなのでできることが限られていますけど、うまく周りの選手とコミュニケーションを取りながら、という感じでしたね。
--やってみた印象は?
前の試合のACLをパスしてもらって、もうちょっと自分ではできると思うんですけど、うまく使いながら、休ませてもらいながらです。ひざは全然いいんですけど、まわりの筋肉が張ったりすることが出てくる。それはもう仕方がないのでケアしながら。前の試合もそうですし、今日の試合もそうですけど、様子を見ながらなのは仕方がない。結果を残していかないといけないチームなので難しいですけど、やれることはしっかりやりたいと思います。
--オーバーラップしての攻撃参加は難しかったですか?
どうしても前半、あれだけミスがあると3列目の選手が前に出て行くことはだいぶ勇気がいることなので。自分たちでちょっと悪くしちゃったかなと思います。
--ドイツから帰ってきて、ACLを含めて開幕戦から出た意味は?
長い間ケガをしてましたし、Jリーグに戻ってこられて開幕戦は一つのポイントだと思っていました。キャンプからケガなくやれていて、多少筋肉の張りはありますけど、そこらへんはうまく動かしながらやりたいと思います。
手痛いPK失敗も、清水は手応えをつかむ勝点1
すでにAFCチャンピオンズリーグを2試合消化し、さらに1勝1分と順調な仕上がりを見せている鹿島に対して、ホームの清水はこれが今季初の公式戦。下馬評では鹿島の有利が伝えられていたが、蓋を開けて見れば、そう簡単なゲームにはならなかった。
清水は鄭 大世が先発から外れ、仙台から移籍後初先発となるクリスランと北川 航也の2トップ。また、右SBにはユース昇格から2年目となる立田 悠悟が入った。立田はこれがリーグ初先発となる。一方の鹿島は、ACLグループステージ第2節・水原三星戦から内田 篤人を入れるという変更のみ。静岡県出身の内田は、7年半振りのJリーグ復帰を故郷で迎えることになった。
試合は、序盤から完全に清水のペース。11分には、ペナルティーエリア内の混戦からクリスランが左足で強引にシュートに持ち込むと、これはポストに直撃。そのボールを松原 后が狙うがゴールを外れる。さらに13分には、遠藤 康のパスを奪ったクリスランがドリブルで独走。ラストパスを送ると、北川はシュートに持ち込むがこれはGKの正面。さらに16分には、相手のパスをカットした河井 陽介からクリスラン、竹内 涼とつないで最後は北川。このシュートも決まらなかったが、ゴールの予感は漂っていた。
そして40分、金子 翔太のクロスに対し、中央に走り込んだ石毛 秀樹がレオ シルバに倒されてPK獲得。絶好のチャンスに、クリスランがボールをセットする。クリスランは助走からクォン スンテに揺さぶりを掛け、ゴール右を狙ったが、これはキャッチされてしまう。清水は先制のチャンスを逃した。ただ、前半終了時点で、シュート1本の鹿島に対して、清水は7本と試合を支配していた。
「上手くいかなくても下を向かず、全員で戦おう」と大岩 剛監督がハーフタイムでコメントすると、ようやく鹿島は本来の力を発揮する。67分、レオ シルバの右CKから、清水DFは鈴木 優磨を離してしまう。鈴木はニアでボールを流し込もうとするが、これは六反 勇治のファインセーブ。さらに、終盤にかけて清水陣内でのプレーが続くことになるが、その度にディフェンスが体を投げ出してブロックしていた。清水は昨季、終盤に失点を積み重ねてきたが、「失点をゼロで抑えられたのは、11人が守備をしていたから。1回で終わるだけではなくて、2回、3回とみんながボールを追うし、食らいついていた」と竹内が話すように、チーム全員で最後まで守り抜いて完封。惜しくも勝利を逃したが、昨季2連敗した鹿島から貴重な勝点1を奪った。
試合後、ヤン ヨンソン監督は「今日の試合はとても満足している。特に前半のパフォーマンスは良かった」と話し、一方の大岩監督は、「自分たちの気持ちの問題。ハーフタイムに厳しく言った。前半は想定内ではあったが、アグレッシブさで清水が上回った」と悔しがった。
[ 文:田中 芳樹 ]
3つのポジションで存在感…鹿島DF安西が「あの人こそスペシャル」と話す理想像
18/2/25 17:50

鹿島DF安西幸輝は3つのポジションでプレーした
[2.25 J1第1節 清水0-0鹿島 アイスタ]
試合を重ねるごとに存在感を増している。今季、東京Vから鹿島アントラーズに加入したDF安西幸輝はここまで公式戦全3試合にフル出場。14日のACL上海申花戦(1-1)は左サイドバック、21日のACL水原三星戦(2-1)は右サイドバックで先発し、J1デビュー戦となったこの日は再び左サイドバックで開幕スタメンを飾った。
試合の中でも目まぐるしくポジションを変え、後半22分から左サイドハーフにポジションを上げると、同39分からは右サイドバックに回った。3つのポジションをこなし、そのどこで出ても攻撃で前への推進力を発揮。それでも本人は「攻撃でもっとアクセントを付けられれば。アタッキングサードの精度を高めていきたい」と貪欲だ。
負傷離脱中のDF西大伍からもさまざまなアドバイスを受け、自身の糧にしている。右サイドバックが本職ながらやはりさまざまなポジションをこなす西について「サッカーに関して本当に頭のいい選手で、勉強になることがいっぱいある」と話す安西は「(西)大伍さんみたいなユーティリティー選手になりたいし、あの人こそスペシャル。大伍さんに近づきつつ、自分の良さを出せれば」と、一つの理想像としてイメージしている。
「今日のプレーには満足していない。クロスの質であったり、攻撃のフィニッシュの部分でもっと頭を使ってサッカーをしたい。自分の良さももっと分かってもらって、もっと意思表示してプレーしたい」。東京Vでのプロ4年間でJ2の150試合に出場したが、ACLもJ1も今季が初挑戦。日々進化を続ける22歳はさらにその成長速度を加速させていく。
(取材・文 西山紘平)
恐るべき洞察力でPK阻止! 鹿島守護神のクォン・スンテが明かした読みは?
サッカーダイジェストWeb編集部
2018年02月25日
「開幕戦は負荷のかかる試合。いつも通り蹴るのだろうと」

チームの大ピンチをビッグセーブで救ったクォン・スンテ。連戦から動きの鈍いチームを盛り立てた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
[J1リーグ1節]清水 0-0 鹿島/2月25日/アイスタ
王座奪還を狙う鹿島は、敵地でドロー発進となった。
4日前にACLグループステージの水原三星戦を戦ったばかりの鹿島は、立ち上がりから動きが重い。11分にクリスランにポスト直撃のシュートを撃ち込まれるなど再三ピンチの場面が訪れた。
そして40分にはペナルティエリア内でレオ・シルバが石毛秀樹を倒してPKを献上。失点覚悟のピンチを迎えてしまうが、ここでチームを救ったのが守護神のクォン・スンテだった。キッカーのクリスランと対峙した背番号1は、迷わずゴール左へダイブ。クリスランのシュートを見事な読みとセービング技術でキャッチしてみせた。
このビッグセーブに関して、クォン・スンテは試合後のフラッシュインタビューで次のように真相を述べている。
「試合前に映像で(クリスランのキックを)確認したのが参考になった。開幕戦だし、負荷のかかる試合なので、いつも通り蹴るんだろうなと思って飛んだ」
キッカーの映像を頭に入れたうえで、その心理まで読み切ってPKに臨んでいたクォン・スンテ。14~16年の3年連続Kリーグベストイレブンの肩書に違わぬ洞察力というほかない。昨年はシーズン途中に左母指MP関節脱臼の怪我でレギュラーの座を失っていただけに、今季に懸ける決意の強さも窺わせる。
さらにスコアレスドローに終わった清水戦について、守護神は「ACLの夜の試合の後、この時間帯の試合(13時キックオフ)が疲れるのは分かっている。開幕戦なので勝ちたかったが、まずは勝点1を拾えたのを嬉しく思う」と語り、勝点3には届かなかったものの、連戦の中での結果に一定の満足も示した。
【動画】鹿島を救った! クォン・スンテのPKキャッチ映像はこちら
鹿島 #クォンスンテ がPKストップ!#クリスラン のPKをクォンスンテがしっかりキャッチし、両チームスコアレスで前半を終える。#Jリーグ開幕
— DAZN ダゾーン (@DAZN_JPN) 2018年2月25日
明治安田J1第1節 清水×鹿島は #DAZN でライブ中。#時代を変えろ#スポーツの新しい本拠地@atlrs_official pic.twitter.com/8ncPanEMLX
【J1採点&寸評】清水0-0鹿島|圧巻のPKストップでチームを救った守護神を最高評価に!
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2018年02月25日
清水――決定機を外した松原は及第点に届かず。

【警告】清水=クリスラン(44分) 鹿島=三竿健(23分)、鈴木(38分)
【退場】清水=なし 鹿島=なし
【MAN OF THE MATCH】クォン・スンテ(鹿島)
[J1・1節]清水0-0鹿島/2月25日/アイスタ
【チーム採点・寸評】
清水 6
前線のクリスランの“強さ”を基準点に、その周りの選手が連動する力強い攻撃で難敵・鹿島を苦しめた。後半は押し込まれる時間帯もあったが、ファン・ソッコを中心とした固い守備で失点を許さず。松原やクリスランが決定機を決めていれば……という内容ではあったが、まずまずのスタートを切れたと言ってもいいだろう。
【清水|採点・寸評】
GK
13 六反勇治 5.5
鹿島の鈴木に詰められてクリアし損なった場面は減点材料。ただし、それ以外は無難なセービングで無失点に抑えきった。
DF
28 立田悠悟 6
リーグ戦デビューも、最後まで破綻なく自分の持ち場を守った。上手く身体を寄せて相手を止めるなど、上々の出来だった。
3 ファン・ソッコ 6.5
抜群の1対1の強さで元チームメイトの金崎に仕事をさせず。フレイレとの距離感も良く、冷静なディフェンスで最終ラインをプロテクトした。
4 フレイレ 6
クロス対応は安定しており、入ってくる敵にも怯まずに対応。危険なエリアを埋めながら、ピンチを未然に潰した。
25 松原 后 5.5
12分のフリーで放ったシュートは枠に飛ばしたかった。スピードに乗った時のオーバーラップは迫力があったが……。
MF
6 竹内 涼 6
シンプルだが即効性のあるプレーで、中盤の攻防戦で互角の勝負。オフ・ザ・ボールでのポジショニングも効いていた。
17 河井陽介 6
的確なサポートで周囲の選手を助ける。74分の危険なカウンターに対し、慌てずに阻止した守備は見事だった。
30 金子翔太 6.5
序盤から最後まで、積極的にプレーに関与してリズムを作る。相手のギャップを突く位置取り、ルーズボールへの反応、果敢なプレスバックなど攻守に存在感を示した。
29 石毛秀樹 6(68分OUT)
金子のクロスに飛び込む動き出しで、L・シルバのファウルを誘い、PKを獲得。逆サイドからのボールの受け方も上手かった。
清水――途中出場のふたりは期待に応えられなかった。
FW
23 北川航也 5.5(71分OUT)
前半は何度か良い形でシュートを打つ場面もあったが決めきれず。後半はややトーンダウンした印象で、途中でピッチを退いた。
20 クリスラン 6
前半終了間際のPK失敗は残念。もっとも、持ち前のフィジカルの強さを活かして、最前線で起点となり攻撃をリード。終始、相手に脅威を与え続けた。
交代出場
MF
19 ミッチェル・デューク 5.5(68分IN)
石毛と代わり、そのまま左サイドの2列目に入る。CKに打点の高いヘッドで合わせるも、ゴールには結びつかなかった。
FW
9 鄭 大世 5.5(71分IN)
クリスランと2トップを組み、気持ちのこもったプレーで前線を活性化。ただ、思うようなパスが届かず、シュートゼロに終わる。
監督
ヤン・ヨンソン 6
シンプルだが個々の選手の特性が活きる戦い方で勝点1を獲得。フィニッシュワークでもうひと工夫が欲しかったか。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
鹿島――“らしくない”プレーが目立った昌子は厳しく評価。
【チーム採点・寸評】
鹿島 5.5
4日前のACL(2節・アウェー水原三星戦)の疲れが残っていたか、全体的にやや緩慢な立ち上がり。清水の勢いある攻撃に劣勢にさらされ、PKのピンチを迎えるも、これはクォン・スンテの好守で事なきを得る。攻撃の強度を高めた後半は相手陣内でのプレータイムを増やしたが、ゴールを奪うまでには至らず。消化不良のドロー決着だった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 6.5
MAN OF THE MATCH
前半終了間際のPKの場面では、クリスランのシュートを完全に読み切ってストップ。ハイボールの処理も危なげなく、勝点1獲得の立役者に。
DF
2 内田篤人 6
攻守のバランスを崩さず、相手に隙を与えない仕事ぶり。グラウンダーでも浮き球でも、局面を前に動かすパスは熟練の技術。
5 植田直通 6
得意のフィードがずれる場面もあったが、本職の守備は盤石だった。64分の際どいカウンターの場面でもシュートを打たせなかった。
3 昌子 源 5.5
イージーなパスミスや、身体を入れながらも奪われるなど“らしくない”プレーも。28分に思い切って放ったミドルは枠の外に。
32 安西幸輝 6.5
左SBで先発し、後半途中に2列目に上がって、最後は右SBでプレー。3つのポジションを遜色なくこなし、最後までアグレッシブに振る舞い、チームを支えた。
MF
20 三竿健斗 6
クリスランと見応えあるマッチアップ。フィジカルの強さと読みの鋭さを存分に発揮してミドルゾーンを引き締めた。
4 レオ・シルバ 5.5
テンポの良い裁きで中盤を構成。ただし、走り込んでくる石毛を自陣ペナルティエリア内で倒してしまい、PKを献上する痛恨のファウルも。
25 遠藤 康 5.5(76分OUT)
中途半端な位置取りで速攻にスタンバイも奏功せず。後半は効果的な仕掛けを増やすも結果は出せなかった。
30 安部裕葵 5.5(67分OUT)
4分のボレーシュートは枠を外れる。プレーに絡めない時間帯もあったが、狭いエリアでの鋭いターンで見せ場を作った。
鹿島――2トップは水準以上の働きぶりだった。

前半終了間際のPKのピンチも、クォン・スンテ(1番)が見事なセーブでストップ。勝点1獲得に大きく貢献した。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
FW
9 鈴木優磨 6
執拗なマークに遭い、ポストプレーを潰されるシーンも。一方でファン・ソッコを股抜きでかわすなど、巧みな仕掛けも披露。金崎との連係も息が合っていた。
10 金崎夢生 6.5
幅広く動き回りながら、ボールを受けて、散らすなど常に攻撃をけん引するパフォーマンス。組み立てでも頼りになった。
交代出場
DF
16 山本脩斗 6(67分IN)
左SBでプレー。気を見た攻撃参加で攻撃に厚みをもたらすなど、与えられた役割をこなし、チームを下支えした。
MF
8 土居聖真 -(76分IN)
この日は2トップでなく、サイドハーフに入る。バイタルエリアで怖さを見せたが、決定機は演出できなかった。
FW
7 ペドロ・ジュニオール -(84分IN)
限られた出場時間の中で、ボールを足もとに収めたら前を向いて打開を試みるも、シュートには持ち込めなかった。
監督
大岩 剛 6
一枚の交代カードで複数のポジションを変える采配はいつも通り。後半はチャンスを増やしたとはいえ、あと一押しが足りなかった。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【鹿島】「膝は全然いいけど……」久々のJの舞台を振り返った内田篤人の感触は?
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2018年02月25日
まだ万全の状態ではないが「ごまかしながらやっていく」

地元静岡でのJ復帰戦。「高校時代の友だちも見に来てくれた。楽しかったです」(内田)。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
[J1リーグ第1節]清水0-0鹿島/2月25日/アイスタ
すでにACLで鹿島の一員として公式戦を戦っているが、アウェー清水戦でスタメンに名を連ねた内田篤人は、久々のJリーグでのプレーを次のように振り返った。
「いつも通り、かな。SBだからできることは限られていますけど、周りの選手とコミュニケーションを取りながら、って感じでしたね」
試合の結果は0-0のスコアレスドロー。とりわけ前半はホームの清水に押し込まれる時間帯が長く、内田は「自分たちで悪くしてしまった」と反省を口にする。
勢いを持って攻めてくる相手を、チームとしてうまくいなせなかった印象だが、「向こうが出てくれば、前が空いてくる」と、縦に急ぎすぎず、辛抱強くボールを横に動かしながら攻撃の糸口を見つけられれば、と考えていたようだ。
もっとも、グラウンダーでも浮き球でも、状況をよく見て、局面を前に動かす内田の配給力はさすがだった。何気ないパスでも、正確に味方に届け、攻撃をスムーズにする。そこからのリターンで内田自身が縦に抜け出す、というシーンは限られていたが、コンディションは悪くなさそうだ。
懸念される右膝の状態は「全然いい」とキッパリ。「キャンプも怪我なくやれた」と明かすが、だからといって万全というわけではない。
「(膝の)周りの筋肉が張ったり、そういうのが出てくるのはしょうがない。そこはケアしながら、様子を見ながら。ごまかしながらやっていきたい」
気がかりな点はあるが、「それでも結果を残していかないといけないチームだから。難しいけど、やれることはしっかりやりたい」と表情を引き締める。
まだ“完全復活”ではない。ただ逆に言えば、もっと良くなっていくということだ。実戦を一つひとつこなしながら、本来の『内田篤人』を取り戻していく。シーズンは始まったばかり。背番号2のさらなる活躍が楽しみだ。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
鹿島GKスンテ好守でドロー、内田「首の皮一枚」
[2018年2月25日17時20分]

清水対鹿島 後半、清水MF石毛(右)の厳しいマークを受ける鹿島DF内田(撮影・小沢裕)

清水対鹿島 前半、鹿島GKクォン・スンテ(右奥)は清水FWクリスラン(左)のPKを止める(撮影・小沢裕)
<明治安田生命J1:清水0-0鹿島>◇第1節◇25日◇アイスタ
前半と後半で、鹿島アントラーズはまるで別のチームだった。縦に急ぎすぎて、展開が少ない前半。放ったシュートは清水エスパルスの7本に対して、わずか1本だった。不用意なパスを奪われる場面も続き、重心が後方に下がる。我慢を心に刻んだが、前半40分にMFレオ・シルバがペナルティーエリア内で相手を倒してPKを与えてしまった。「僕と(植田)ナオと(三竿)健斗の3人で『おれたちは守備に集中しよう。攻められているけど大丈夫』と話した直後のPKだった」とDF昌子源。嫌なムードになりかけた。
そこをしのいだのは、GKクォン・スンテだった。「清水も開幕戦で、ホームでたくさんのサポーターの前で勝ちたいという気持ちの表れから、いつも通りのコースに蹴るだろうと思った。試合前に映像を見て、ある程度、予測したことでうまく止められた」。清水FWクリスランのシュートを左に飛んで、21日のACL水原戦から2試合連続となるPKストップ。Jリーグに限れば2010年5月5日のC大阪戦以来、2853日ぶりの復帰となったDF内田篤人は「前半0-0に抑えられたので、首の皮一枚、つながった」。 ハーフタイム。大岩剛監督からカミナリが落ちた。「要因はいろいろあるが、大前提として、自分たちの気持ちの問題。厳しく言いました」。昌子も「かなり怒っていました。そうやって、しっかりカツを入れてくれた」。戦う姿勢を取り戻し、ボールが両サイドを激しく行き来する。後半は完全に、試合を支配した。 結局、得点を入れられずに初戦は引き分けだった。それでも内田は「まぁ、いいんじゃないかな。(次の試合まで)1週間あるし、みんな分かっていると思うので、こういう(試合を経て)ので良くなっていけばいい」と悲観的にはならなかった。
鹿島内田が開幕戦で2853日ぶりJ1「徐々に」
[2018年2月26日7時42分 ]

後半、厳しいマークを受ける鹿島DF内田(撮影・小沢裕)
<明治安田生命J1:清水0-0鹿島>◇第1節◇25日◇アイスタ
奪還へ、開幕戦は引き分けだった。鹿島アントラーズは劣勢だった前半42分にGKクォン・スンテが、ACL水原戦に続いて2試合連続のPKストップ。後半は一転して主導権を握ったが、1点が遠かった。
2853日ぶりのJリーグとなったDF内田は地元静岡とあって友人らや、16年秋に生まれた長女に初めて試合に出る姿を見せた。「開幕戦に出ることがポイントだと思っていた。楽しかった。徐々に徐々に」と振り返っていた。
ウッチー2853日ぶりJ出場、権純泰PKストップも鹿島ドロー発進

故郷・清水でJリーグ復帰戦に臨んだ鹿島DF内田。勝利で飾れなかった (撮影・中井誠)
明治安田J1第1節最終日(25日、清水0-0鹿島、アイス)昨季無冠の鹿島が、敵地での開幕戦で昨季14位の清水と引き分け。苦戦を強いられ、勝ち点1を得るにとどまった。
「勝てなくて残念。ミスも多く、(積極的な姿勢など)清水に見習うところが多かった」
日本代表DF昌子が唇をかみしめた。前半は中盤でミスを繰り返し、劣勢。同40分にはPKを献上したが、これはGK権純泰が21日のアジア・チャンピオンズリーグ(対水原)戦に続き、2戦連続のPKストップでピンチを救った。
ハーフタイムに大岩監督から発破をかけられたチームは後半に攻勢に出たが、決め手を欠き、0-0で引き分けた。2010年5月5日(対C大阪戦)以来、2853日ぶりにJリーグに出場したDF内田は「うまくいかない時でも勝っていかないと。優勝するにはアウェーでも勝たないといけない」と前を向いた。 (一色伸裕)

後半、競り合う鹿島・内田(左)と清水・石毛=IAIスタジアム日本平(撮影・中井誠)

前半、ゴールを狙う鹿島・金崎(中央)=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)

引き分けに終わり、表情が冴えない(左から)鹿島・三竿、金崎、昌子=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)

後半、途中で交代し鹿島・大岩監督とタッチする内田(中央)=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)

後半、ゴール前で競り合う鹿島・金崎(中央)=IAIスタジアム日本平 (撮影・中井誠)
鹿島 おかえりウッチー!2853日ぶりJ1復帰「楽しかった」
明治安田生命J1第1節 鹿島0―0清水 ( 2018年2月25日 アイスタ )

後半、クロスを上げる鹿島DF内田
Photo By スポニチ
鹿島の元日本代表DF内田が、10年5月以来、2853日ぶりのJ1復帰を飾った。敵地の開幕・清水戦に先発。後半39分まで出場した。静岡市清水区は清水東高時代を過ごした地元。16年秋に誕生した愛娘も初めて観戦に訪れた。「高校時代の友達や家族も見に来てくれた。高校の時もここでやってるし、楽しかった」と振り返った。
タイトル奪回を狙うチームは前半、劣勢に立たされた。シュートはわずか1本で、パスミスから窮地を招く場面も続発。40分の相手PKをGK権純泰(クォンスンテ)が止めて折り返したハーフタイムには、大岩監督からカツが飛んだ。後半こそ巻き返したが、V逸した昨季の終盤2試合に続いてスコアレスドロー。内田は「うまくいかない時でも勝っていかないといけない」と力を込めた。

ボールをキープする鹿島DF内田
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2853日ぶりにJ1復帰の鹿島DF内田
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引き分けに終わり厳しい表情の鹿島DF内田
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[ 2018年2月26日 05:30 ]
【鹿島】安西が“三刀流”のJ1デビュー!左SB→左MF→右SB「自分の良さ出た」
2018年2月25日21時32分 スポーツ報知

後半32分、鹿島・安西(左から2人目)のシュートをブロックする清水・立田(右端、左端は清水・河井、カメラ・渡辺 了文)
◆明治安田生命J1リーグ▽第1節 鹿島0―0清水(25日・IAIスタジアム日本平)
鹿島は敵地で清水と0―0で引き分けた。東京Vから加入したDF安西幸輝は左サイドバックでJ1デビューとなる先発出場。攻勢を強めたい後半22分からは左サイドMFにポジションを移し、さらにFWを3枚に増やした後半39分からは右サイドバックでプレー。“三刀流”でJ1デビューを果たした22歳は「3つのポジションをこなしたことで、自分の良さが出たかなと思う」と手応えを口にした。
14日のACL初戦・上海申花戦(1△1)では左サイドバックで先発し、21日の水原三星戦では右サイドバックでフル出場。東京V時代には中盤の底やトップ下でプレーした経験を持ち、「どこのポジションでも高いレベルでプレーできることが自分の持ち味」と言い切る。得意のドリブル突破からのクロスだけではなく、周囲を生かすプレーや守備時のポジショニングにも優れる。
試合はスコアレスでドロー。「特に前半は相手の方が気持ちの部分で上回っていたと思う」と振り返り、「数字の意味で結果を求めないといけない。もっと質の高いプレーをしていきたい」と成長を誓った。
【鹿島】鹿島の“スン様”GKクォン・スンテ、読み勝ちの2戦連続PKセーブ
2018年2月25日22時3分 スポーツ報知

前半40分、清水・クリスランのPKを止める鹿島・クォン・スンテ(中央、カメラ・渡辺 了文)
◆明治安田生命J1リーグ▽第1節 鹿島0―0清水(25日・IAIスタジアム日本平)
鹿島は敵地で清水と0―0で引き分けた。
GK権純泰(クォン・スンテ)がチームを救った。前半40分、MFレオ・シルバがペナルティーエリア内でPKを献上したが、清水FWクリスランが右隅を狙ったキックを見事にセーブ。「ピッチ内で最善を尽くせばファインセーブは出るもの」とクールに振り返った。
スカウティングの段階でクリスランが右隅を得意とする情報は取得済み。さらに「開幕戦だったし、会場は満員のお客さん。絶対に決めなきゃいけない状況。いつも通りのコースに蹴ってくると思った」と自信を持って跳んだ。PKストップは21日のACL水原三星戦に続き2試合連続。0―0の引き分けにも「我慢強く守れていた。チームは良い時ばかりではない。みんなで解決する力はあると思います」と胸を張り「ソガさん(GK曽ケ端準)との競争があるからこそ、いいパフォーマンスを出せている」と白い歯を見せた。
【鹿島】内田2853日ぶりJピッチ「楽しかった」も「優勝するならアウェーで勝たないと」
2018年2月26日6時0分 スポーツ報知

後半10分、シュートを放つ鹿島・内田(右は清水・石毛)
鹿島のDF内田が2010年5月5日のC大阪戦以来、2853日ぶりにJリーグのピッチに帰ってきた。
右サイドバックで先発し、後半39分に退くまで右サイドを上下動。守備に追われる時間が多く、攻め上がる場面は少なかったが、「開幕戦が1つのポイントだと思って調整してきた。友達や家族も見に来てくれたし、楽しかったです」と手応えを口にした。
立ち上がりから清水の勢いに苦戦し、攻撃が停滞。GK権純泰のPKストップにも助けられた。後半は持ち直したがゴールは奪えず、内田は「優勝するならアウェーで勝たないといけない」と淡々と語った。
「(右膝の)周りの筋肉に張りが出たり。うまくごまかしながら」と決してコンディションは万全ではないが、次週のホーム開幕戦・G大阪戦(3月3日)からは15日間で5試合を戦うACLとの連戦が本格的にスタートする。内田は「その中で結果を残さないといけないチーム。1つでもタイトルを取れるように。(この日メンバー入りした)18人だけじゃなく、アントラーズにはその実力を持っている選手がそろっている」と巻き返しを誓った。(岡島 智哉)
鹿島GK権純泰 2戦連続PK阻止で敗戦危機救う「止めるという気持ち」
「明治安田生命Jリーグ、清水0-0鹿島」(25日、IAIスタジアム日本平)
敗戦の危機を救った。前半42分、鹿島MFレオシルバがペナルティーエリア内で相手を倒してPKを献上。だが、GK権純泰が左に飛んでFWクリスランのPKを阻止した。
「試合前に映像で(相手のPKを)確認してきた。相手も開幕戦で勝ちたい気持ちの表れで、いつも蹴る方向に蹴ったのだと思う」と笑みを見せた。
21日にアウェーで行われたACL水原三星戦でもPKを阻止。これで2試合連続のビッグセーブ。「止めるという気持ちがあったから止めることができた」と胸を張った。
J開幕戦 鹿島ドロー発進 水戸3発快勝

清水-鹿島 後半21分、コーナーキックに飛び込む鹿島・山本(左から3人目)=IAIスタジアム日本平、村田知宏撮影
茨城県にホームタウンを置くサッカーのJ1鹿島とJ2水戸が25日、それぞれ明治安田Jリーグの開幕戦を迎えた。2年ぶりの王座奪回を目指す鹿島は静岡市のIAIスタジアム日本平で清水と対戦し、0-0で引き分けた。水戸は水戸市小吹町のケーズデンキスタジアム水戸で山形と戦い、3-0で快勝発進した。
鹿島は前半、相手に攻勢を許したが、GK権純泰がPKを止めるなど守備陣が奮闘。後半は立て直し、攻撃陣がゴールを狙ったが、最後まで得点を奪えなかった。ドイツ2部リーグのウニオン・ベルリンから復帰した内田が2015年5月以来のJ1出場を果たし、後半39分までプレーした。
水戸は前半にブラジル人FWのジェフェルソンバイアーノと黒川の新加入2選手がゴールを挙げて優位に立った。後半も主導権を握り続け、ジェフェルソンバイアーノがPKで3点目を決めた。
鹿島の次節は3月3日、鹿嶋市神向寺の県立カシマサッカースタジアムでG大阪と対戦しリーグ戦初勝利を狙う。水戸は4日、千葉市のフクダ電子アリーナで千葉と対戦し、2連勝を目指す。(藤崎徹)
ミスについて口にするヤスと篤人、健斗である。
前半はミスの連発でリズムを作れず、攻撃の形の持ち込めずに終えた。
観ておるこちらもイライラの募る時間帯が続いたくらいであるので、プレイする側はもっと感じたことであろう。
それを「大前提としては自分たちの気持ちの問題だ」とハーフタイムに諭した大岩監督の言葉により後半は持ち直した。
しかしながら、ゴールに結び付かなかったことは残念である。
このような試合を落とさず、勝ち点1を持ち帰ったことを良しとするのも、長いリーグ戦の楽しみ方の一つであろう。
改善は監督を含めたスタッフに任せる。
週末のホーム開幕戦にて真の鹿島を堪能しようではないか。
期待しておる。

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