タイトル奪還に漲る鹿島──期待と不安が入り交じる“選手の伸びしろ”とは

内田篤人の復帰でタイトル奪還に漲る鹿島──期待と不安が入り交じる“選手の伸びしろ”とは?
[2018年02月26日]

鹿島のキャンプを取材した宮澤ミシェル氏が感じたチームの変化とは…

サッカー解説者・宮澤ミシェル氏の連載コラム『フットボールグルマン』第35回。

現役時代、Jリーグ創設期にジェフ市原(現在のジェフ千葉)でプレー、日本代表に招集されるなど、日本サッカーの発展をつぶさに見てきた生き証人がこれまで経験したこと、現地で取材してきたインパクト大のエピソードを踏まえ、独自視点でサッカーシーンを語る――。

今回のテーマは、昨シーズン惜しくもリーグ優勝を逃し、今シーズンはタイトル奪還を狙う鹿島アントラーズ。内田篤人が復帰して注目が集まる中、新戦力補強や戦術などクラブの方針はどのようになっているのかを考察した。


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鹿島アントラーズのキャンプを1月末に宮﨑で視察した時に感じたことは、覇権奪還に向けた気合いが漲(みなぎ)っているということだ。選手全員が一生懸命に声を出して練習を盛り上げ、今までにはない明るさが漂っていた。

単に明るいというだけなら、例えばセレッソ大阪は関西ノリの根っからの明るい雰囲気だけど、鹿島のそれは自分たちのこれまでの殻を破ろうとしているという感じの明るさだ。

絶対に優勝するという、今季にかける強い意気込みがそうさせているんだろう。雰囲気だけではなく、フロントや大岩剛監督からもタイトル奪還にかける思いの強さが伝わってきた。

私が取材に行った時は徳島ヴォルティスと練習試合が組まれていて、先制点を徳島が奪った。でも、鹿島は内田篤人のクロスから同点ゴールを取り返したんだ。

驚いたね。練習試合のクロス1本に過ぎないけど、その速さと正確さに観客はどよめいていた。1995年から98年まで鹿島でプレーしたブラジル代表の右サイドバック、ジョルジーニョを彷彿(ほうふつ)させるライナー性のクロスだったよ。8シーズンぶりにJリーグ復帰する内田が、どれくらいプレーできるのか心配していたけど、あのクロスを見たら安心した。

内田は練習でもバリバリ動いていて、ウォーミングアップの4対1のボール回しからスライディングタックルをやったりしていた。きっとまだ少しは痛みがあるのかもしれないけど、プレーできるのが嬉しくて仕方ないという感じだった。

「どのタイミングで出せ」とか「こういう場合はサイドに追い込め」など、他の選手とのコミュニケーションをすごく取っていたし、そのことを大岩監督と話をしたら、彼もそういう姿勢を評価していると言っていた。それを内田に伝えたら、本人は照れていたけどね(笑)。

鹿島の他の選手で目立っていたのは、やっぱり小笠原満男。相手のレベルに関わらず、彼自身のプレーは常に質が高い。ただ、周りの選手となると、やや物足りない印象が拭えなかった。

今季の補強は、内田の復帰以外ではCBに清水から犬飼智也、東京ヴェルディからDFもMFもできる安西幸輝を獲得したけれど、攻撃陣での補強はユース出身の沖悠哉と阪南大出身の山口一真だけ。これでは覇権奪還に向けての補強としては少し寂しい。

そのことを強化部長の鈴木満さんに伝えたら、今年は選手たちの伸びしろに期待している」と言っていた。確かに去年は開幕前にペドロ・ジュニオール、レオ・シルバ、金森健志など多くの選手を補強したけれど、その全員が力を出し切ったわけではなかった。だから、そういう選手たちの伸びしろも含めて補強を考え、大岩監督にも選手起用を相談したということだった。

そのためか、大岩監督も練習試合で多くの選手を積極的に使っていた。去年は途中からボランチの先発を三竿健斗が奪ったけれど、そこもキャンプではシャッフル状態だったし、永木亮太だけではなく、久保田和音も起用されていたり、きっと期待の現れだろうと感じたね。

また、鹿島が優勝するためのポイントはセンターバックだ。去年は植田直通がもうひとつブレイクしなかった。体格に恵まれているがゆえに、DFとして大切なことに気づいてないように私の眼には映ったんだ。彼が日本代表の中央に構えるようになれば、スケールも大きくなるので期待している。なんとか今シーズンはもうひと皮剥けてもらいたい。

センターバックには犬飼も獲得したけれど、彼は松本山雅時代から体格はできていたし、経験を積んで成長を遂げ、清水ではキャプテンもやった。左利きだし、チームにフィットすれば、手薄なCBで貴重な存在になるだろう。

攻撃陣はペドロ・ジュニオールも金崎夢生も、去年以上にゴールを獲らないといけないが、好調そうなのが鈴木優麿だ。元々、ラインの裏に抜け出してボールをキープするのはうまいけど、落としや流れの中での動き出しにもう少し精度がほしいところではあるね。まだ荒削りな面はあるけれど、点数をより多く取ってくれれば、使いたくなるのが監督の性(さが)。少ないチャンスでゴールという結果を見せて、出場時間を増やしていってもらいたい。

FWではゴールを獲ることを覚えれば楽しみな金森健志もいて、右サイドMFの安部裕葵はスピードがあるし、左MFにはドリブラーの安西幸輝がいるから、若手にも面白い存在が揃っている。

ただし、若手が伸びてナンボという状況は、彼らが伸びなければ戦力アップにつながらないということでもある。つまり、鹿島が普通のチームになってしまう可能性もあるということであり、地力があるとはいえ、戦力アップしている他チームと長いシーズンで渡り合うのは至難の業。

だからこそ、若手の力を伸ばしながらチーム力をどうアップさせていくのかという課題に、大岩監督がどんな手腕を発揮して今シーズンを戦っていくのかを楽しみにしている。

(構成/津金壱郎 撮影/山本雷太)

■宮澤ミシェル
1963年 7月14日生まれ 千葉県出身 身長177cm フランス人の父を持つハーフ。86年にフジタ工業サッカー部に加入し、1992年に移籍したジェフ市原で4年間プレー。93年に日本国籍を取得し、翌年には日本代表に選出。現役引退後は、サッカー解説を始め、情報番組やラジオ番組などで幅広く活躍。出演番組はWOWOW『リーガ・エスパニョーラ』『リーガダイジェスト!』NHK『Jリーグ中継』『Jリーグタイム』など。


鹿島の宮崎キャンプを取材した宮澤ミシェル氏である。
キャンプの雰囲気を「鹿島のそれは自分たちのこれまでの殻を破ろうとしているという感じの明るさだ」と評す。
向上心の高い選手が集まる鹿島ならではの風景と言えよう。
特に若きアタッカー陣が殻を破って成長していくことで、タイトルをグッと引き寄せることとなる。
事実、優磨や裕葵はポジションを掴み躍動しておる。
それはそれとして、犬飼の利き足は右である。
こういうところは解説者としてきちんと抑えておいて欲しいところ。
残念である。

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No title

「攻撃陣での補強はユース出身の沖悠哉」も意味が分かりませんね、、、

色々な選手の名前を出して媚を売ってる気がする。
間違えも多いし、少し残念。
それと、鹿島が普通のチームになる可能性はほぼほぼ有り得ません。
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狂おしいほどの愛。
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我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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