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鹿のエンブレムを纏う責務とともに、三竿健斗が次なる一歩を刻む

PICK UP PLAYER


「4年後に向けて『選ばれたい』という思いがもっと強くなりましたし、アントラーズでの存在価値、存在意義をもっと高めていきたいと改めて感じています」

 6月1日、抜けるような青空に恵まれたクラブハウス。天皇杯初戦へと続く道のりに立ち、選手たちはトレーニングを再開した。そこには「20」の姿も。時に笑顔を見せながら、しかしひたむきに。進化への日々を自ら迎えに行くかのように、三竿健斗は一歩ずつ、慣れ親しんだグラウンドに足跡を刻んでいた。

 「バモス、健斗!」。そんな声が聞こえてきたのは、1週間前のことだった。5月24日、日本代表のトレーニングキャンプへ向かう若武者の背中を押すように、仲間たちがエネルギーを注いだ。「今は27番目なので、23番目になれるように頑張ります。35番目から27番目になったから、また追い抜きますよ」。謙遜でも、もちろん自虐でもない。候補メンバーは27選手、そのリストに名を連ねた己の立ち位置を冷静に見極めていたからこそ、視線は前だけに向けられていた。「自分には、失うものなんてないですから」。そう言って健斗は、闘志を胸に鹿嶋を発った。

 4年間の集大成を目前にして断行された指揮官の交代、迫りくるロシアでの戦い。周囲の雑音を振り払うように、サムライブルーの面々は汗を流し続けた。「26」から「23」へ――。青山の負傷離脱に伴い、無念の現実を突きつけられるのは3選手となった。「練習見学の人は多かったですね。子どもたちが選手を呼ぶ声が大きくて、うるさいくらいで」と笑って振り返った健斗は「でも、それが日本代表なんだなとも思いました」と、その重みを改めて噛み締めてもいた。最終局面のサバイバルに身を置き、己の全てを発揮しようとピッチを駆けた。だが、しかし――。

 5月30日、日産スタジアム。冷たい雨の横浜で、背番号「26」の健斗にプレータイムが与えられることはなかった。翌日に「23」が発表されることを思えば、その時点で多かれ少なかれ予想はできていたのかもしれない。「どっちに転んでも、次に向かって頑張ればいいと思っていました」。若武者はそう回想する。そして迎えた、5月31日16時。果たして、「三竿健斗」の名がアナウンスされることはなかった。

 「アイツの実力は、アントラーズに関わる人はみんながわかっていることだから」。栄誉を胸に会見に臨んだ後、昌子は「共闘」の思いをロシアへ連れていくと誓った。「最終発表まで一緒にやってきた。健斗の分も背負って頑張ってきたい」。メンバー発表の直後、健斗は背番号3に電話をかけた。祝福の言葉、そして返ってきた信頼。「アントラーズを頼むぞ」。迎えた6月、歩む道のりは違っても、その思いは一つだ。

「1年前、ちょうど今の時期から試合に出始めたことを考えたら、最後に(代表に)選考されるかどうかのところまで行けたのはプラン通りとも言えるんです。自分なりに、毎日をしっかりと過ごすことができた結果だと思っています」。

 2017年5月31日。大岩監督の就任を合図に始まった、躍動の日々。この1年で、どれだけの進化を遂げたのだろう。「2016年は試合にほとんど出られなくて、今までのサッカー人生になかった悔しさを味わったんです。2017年はそれを晴らすという目標でやってきました」。一つずつ、目の前にそびえる壁を着実に乗り越えてきた。2018年5月31日、ロシアW杯メンバー落選。今回味わった悔しさも、この水準にまで到達しなければ経験し得ないものだった。

 だからこそ、健斗は前を向く。「悔しさをいつもエネルギーに変えて成長してきたのでこれで僕はさらに強くなれると思います」。即座に発信した思いは、強がりでもきれいごとでもない。「4年前は高校生でしたし、4年もあればいろいろなことが起きるでしょうけどね。いろいろな経験をして、次は僕が中心になってやると思って頑張ります」。この1年を、この4年を、そしてここまで歩んできた道のりの全てを思い返せば、健斗の目前に広がる未来は無限大だ。

「今回のキャンプでは、自分の良さを再確認できたことが一番大きいです。代表選手たちの中でも普通に発揮できましたし、それを毎試合で出していきたいです」

 掴んだ手応え、得られなかったプレータイム。フットボールと真摯に向き合う若武者が、不平や不満をこぼすことはない。言葉に滲むのは、落選という事実を突き付けられてもなお、胸に宿って揺るがない自信だ。己の現在地を見極めて課題を抽出し、努力を重ねて克服を続けてきたのだから。全てを糧に進めばいい。健斗らしく、進めばいい。



「みんなが『おかえり』って。だから『みんなに早く会いたくて帰ってきた』って言いました。みんなが優しいし、本当に居心地がいいので。今日から練習できて幸せです」

 鹿嶋へ帰還した日、健斗はそう言って穏やかに笑っていた。「傷を掘るのはやめてあげて!」「夢生くん、傷付いてないよ」「そっか、俺が傷付いたからね」「ありがと」――若武者を囲む報道陣を前にして、健斗の笑顔がパッと輝いた。仲間たちとともに、鹿嶋で歩む日々は続いていく。

 「次の天皇杯、勝つことだけを考えています」。2017年6月4日、広島との90分から始まった躍動と進化の日々。あれから1年。2018年6月6日、カシマスタジアム――。託した思い、託された思い。鹿のエンブレムを纏う責務とともに、三竿健斗が次なる一歩を刻む。進もう。聖地のピッチで、アントラーズレッドとともに進もう。


三竿健斗をピックアップするfreaks+である。
日本代表招集時には、序列を上げるべく高いモチベーションにて合宿に挑んだが、最初から決まっておったような固定観念に打ち勝つことなくクラブに戻った。
とはいえ、実力は折り紙付き、次なる目標に強い意識で立ち向かってくれよう。
カシマのピッチが健斗を待っておる。
勝利を求めて我らは集う。
健斗に熱い声援を送るため。
共に進み、共に喜ぼうではないか。
応援しておる。

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狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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