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関川郁万、強くて優しい男のプロサッカー人生が今、幕を開けた

関川郁万について記すNumberWebの安藤氏である。
「1年前から大きく成長した点が2つあった。1つは技術面、もう1つは精神面だ」と分析する。
育成年代からずっと追ってきたユース教授の見解が興味深い。
この年代の選手はちょっとしたきっかけで大きく成長する。
関川もその例に漏れることなく、そして本人の向上心も相まって成長しておる。
素晴らしい。
また、プロ入りに至って以下のようにコメントする。
「2人がいなくなったのは正直残念と思う気持ちはあります。でも、この2人が“いいCBを育てるのは鹿島”だと証明してくれた。だからこそ“鹿島のCB”ということで、自然と僕も注目されると思っています。もちろん試合に出られる保証はないですが、チョン・スンヒョン選手も韓国代表で抜けることもあるでしょうし、本当にそういうチャンスが来た時を確実に生かせれば、評価に繋がるはず。
 いつか来るチャンスのために、最善の取り組みをしたいと思っています。真の意味で鹿島の一員として力になれるかは自分次第。あの2人に近づき、追い越せるようにやっていきたい」。
鹿島を選んだ意味も意義も伝わる。
そしてその成果は近く証明されよう。
活躍を期待しておる。

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関川郁万は、いかついけど“良い奴”。
鹿島で昌子と植田を追い越せるか。

posted2019/01/17 11:00


2年連続準優勝は悔しさも残るだろうが、その悔しさをバネに飛躍するメンタリティを関川郁万は備えているはずだ。

text by
安藤隆人
Takahito Ando

photograph by
Takahito Ando


 リベンジは果たせなかった。流通経済大柏のCB関川郁万は、昨年度と同じく決勝の舞台で涙を飲んだ。

「もうチームの勝利しか考えていなかった。チームのために身体を張る、空中戦で絶対に勝つ……でも、それは叶わなかった。本田裕一郎監督を胴上げしたかったし、本当にもう感謝しかありません」

 昨年度の選手権決勝は2年生としてフル出場したが、0-0で迎えた後半アディショナルタイムにFW榎本樹(松本山雅FC)に痛恨の決勝弾を浴び、0-1で敗れた。しかし今回の青森山田との決勝戦は、彼の圧巻のヘディングシュートで幕を開けた。

 32分、右CKをファーサイドに飛び込んで、GKのセーブも弾き飛ばすほどのドンピシャのヘッドを叩き込んだ。ゴールセレブレーション後に、ベンチ前に立つ本田監督の下に1人駆け寄って抱き合うなど感謝の意を示した。だが、その後チームは3失点を喫し、1-3で敗れた。

 雪辱こそ果たせなかったが、彼が1年前から大きく成長した点が2つあった。1つは技術面、もう1つは精神面だ。

空中戦の強さをさらに磨いて。

 まず技術面ではヘディングの安定感、高さ、強さ、正確性すべてが増した。その要因は踏み切りと姿勢にあった。

 もともと圧倒的な空中戦の強さを誇る関川だが、高2まではすべて左足で踏み切ってきた。

「ずっと思っていたことがあるんです。自分より左側にいる相手に対して競り合う時に、いつもの左足踏み切りで飛ぶと、たとえ競り勝てても、ヘッドしたボールは身体が伸び切ってしまう分、左側にしかいかないんです。右側にフリーな選手がいてもボールが出せないし、空中で身体をひねってしまうと威力は弱まるし、正確性を欠く。

 また相手が左側にいる場合だとワンテンポ遅れますが、右足だと軸足が乗ったままで飛び込める。『右足踏み切りにしたら飛ぶ瞬間に身体をひねれて、中央や逆サイドに正確なボールを送れるんじゃないか』と、怪我したタイミングでトライすることにしたんです」

インハイ予選での敗戦が……。

 きっかけは6月のインターハイ予選だった。関川は前回の選手権決勝後に右膝を手術したこともあって、インターハイ予選中に復帰した。しかしインターハイ出場を懸けた準決勝の習志野戦、自らのクリアミスで失点を招くなどコンディション不良が露呈。試合も1-2で敗れた。

「左足踏み切りで出遅れてしまったシーンがあって、それが失点に繋がった。右足の踏み込みができていれば防げた失点と感じたので、それ以降意識的に練習しました。右足踏み切りのジャンプを徹底しながら、紅白戦でも意識的に右足で飛ぶ回数を増やしました」

 そして、この右足踏み切りと同時に意識したのが「姿勢」だ。

「普段の僕の姿勢は左肩が下がって、少し猫背気味だったのですが、両足でしっかりと踏み込んで、腹直筋に力を入れて、まっすぐに垂直に立つようにしました。左右の重心のバランスを崩さないことを意識して、腹直筋と頭から芯が1本通っているイメージで、トレーナーの人にも『姿勢、良くなったよね』と言われるようになりました」

 その結果、右足踏み切りでも高い打点かつ、コントロールの効くヘッドができるようになった。

キック、ターンにも好影響。

 それはヘッド以外にも左足キック、両足を軸にしたターン、そして元々得意とする左足踏み切りのヘッドにまで好影響を与えたのだ。

「左足キックの威力と種類が格段に増えました。しっかりと右足で踏み込めるようになったので、体重がきちんと乗った状態で左足を振り抜けるようになったんです。伸びるボールや相手ボランチとCBの間に落とすボールが蹴れるようになったし、左足のシュートも迷わず打てるようになった」

 ターンに関しても、成長を実感していた。

「これまでは1対1での対応は屈んだ状態で重心が低くなりすぎたけど、今は上半身が腰にしっかりと乗っかっている形で対応できている。ターンやフェイントへの反応が早くなったと思います。相手の仕掛けに対して、スムーズに身体が動きますしね。練習でも抜かれなくなったし」

選手権でも威力満点のヘッド。

 そして、左足踏み切りのヘッドだ。

 これまではどんなボールでも左足踏み切りを意識していたため、飛んで来たボールにきちんと正対できていないケースもあった。それが「両足どちらでも踏み込める」という自信が加わり、どの方向からボールが飛んで来ても、スムーズなステップワークでヘディングできるようになった。

 踏み切ったときのパワー、空中での姿勢もブレず伸びるようになり、ヘディングの最高到達点は明らかに上がった。

「意識して取り組んで以降の自分のプレー動画を見ましたが、空中戦で“伸び”が出てきたなという実感はあります。垂直跳びは高2の選手権予選前は73cmありましたが、今はそれを上回っていると思います。ボールに対してまっすぐに合わせられているし、1対1になった時も姿勢が良くなったことが目に見えて分かった」

 今大会、磨き上げられたヘッドは猛威を振るった。攻撃面では3回戦の星稜戦、準決勝の瀬戸内戦、そして前述した決勝の青森山田戦と、すべて左足踏み込みから、頭一つ抜け出して威力満点のヘディングを突き刺した。

 決勝でも「ようやく『本気のエアバトル』ができる」と待ち望んだ青森山田の192cmのCB三國ケネディエブスとの空中戦も一歩も譲らず、競り勝つ場面も多くあった。これはまさに彼が1年間で培った努力の賜物であった。

見た目は怖いけど、良い奴。

 精神面でも成長の跡が見られた。以前は闘争心を前面に出してプレーする反面、カッとなりやすく平常心を失う場面があった。だが、2018年は5月までピッチに立てず、時にはプレミアイーストの試合で太鼓を叩きながら応援するなど、チームを客観的に見つめたことで、いろいろな発見があった。

「下級生はどうしても上級生に遠慮してしまう。話しやすくするために、こっちから積極的にコミュニケーションをとらないといけないと思った」と、練習後や寮では積極的に声を掛けた。寮の夕ご飯も敢えて後輩の輪の中に入って、1、2年生と分け隔てなく話した。

「最初はみんな見た目で怖がっていましたけど(笑)、徐々にたわいもない話だけでなく、積極的に意見などを言ってくれるようになった。(1年生のFW)森山一斗なんかは、もうめちゃくちゃ仲良いですよ(笑)」

 確かに彼は見た目がいかついし、威圧感もある。だが、よく話してみるとかなり“良い奴”だ。人に対して思いやりと優しさを持ち、情に厚く、センチメンタルな側面を持ち合わせている。

準々決勝後に1人涙して。

 こんなエピソードがある。

 選手権準々決勝が終わって、月曜日に普通に登校して教室で仲間とたわいもない話をしていると、「ふと『もうみんなともお別れか』とか、『あ、これももう少しで終わるのか』と思ったら悲しくなってしまって……」と、会話の輪を外れ、1人になって涙を流した。そして、その日の夜も寮の部屋で1人涙した。

 仲間想い、後輩想い、そしてチーム想い。プレーできなかった半年間でチームを俯瞰して見られるようになり、復帰してもその視点を忘れず、時に厳しく、時には優しく立ち振る舞ったことで、精神的に大きく成長できた。

「今年は精神的に自立できたというか、責任感を持ってやれたと思います。冷静さと激しさを上手く同居させることができつつあると思います」

 それが関川が最高学年で掴み獲った“2つの成長”だった。

昌子、植田を追い越せるように。

 高校サッカーに別れを告げ、アジア王者の鹿島の一員としての新たな日々が始まった。

 お手本としたかった昌子源(トゥールーズ)と植田直通(セルクル・ブルージュ)ともにクラブを去ったが、関川の熱い想いは変わらず燃え盛っている。

「2人がいなくなったのは正直残念と思う気持ちはあります。でも、この2人が“いいCBを育てるのは鹿島”だと証明してくれた。だからこそ“鹿島のCB”ということで、自然と僕も注目されると思っています。もちろん試合に出られる保証はないですが、チョン・スンヒョン選手も韓国代表で抜けることもあるでしょうし、本当にそういうチャンスが来た時を確実に生かせれば、評価に繋がるはず。

 いつか来るチャンスのために、最善の取り組みをしたいと思っています。真の意味で鹿島の一員として力になれるかは自分次第。あの2人に近づき、追い越せるようにやっていきたい」

 鹿島のCB関川郁万が、日本を代表するCB関川郁万になるために――。強くて優しい男のプロサッカー人生が今、幕を開けた。

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源、ナオがいなくなったけど、剛さんとハネケンコーチがいますから、関川が鹿島らしいチームを勝たせるCBに成長していくのは疑いようがありません。

昌子と植田になるにはまだまだ大きな課題もありますが、スカウト部長の言う通り5年もしたら日本を代表する選手になりそうですね
そのためにも怪我に泣かされないプロ人生を歩んで欲しい所です
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Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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