英国人が見たボリビア戦、「特に安西は期待したい」
日本代表のボリビア戦を観て評を語る英国人のショーン・キャロル氏である。
様々な選手評の中で安西にはかなりの好印象を持った様子。
「新しく呼ばれた選手を一人あげたら安西かな。左サイドでポテンシャルあると思います」と安西の名を挙げる。
これは代表定着に向けて追い風と言えよう。
フットボールの母国の記者より高い評価を得て安西は更に躍動しよう。
これからの活躍が楽しみである。

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英国人が見たボリビア戦「いつも通りの代表・香川」「ショーンジャパンだったら招集は…(笑)」
日本代表は26日、キリンチャレンジカップ2019でボリビア代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。この試合中、現地で試合を取材し、日本サッカーに精通するイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。(語り手:ショーン・キャロル)
2019年03月27日(Wed)0時50分配信
text by 編集部 photo Shinya Tanaka
「特に安西は期待したい」
――本日もよろしくお願いします! 森保一監督は前回のコロンビア戦からスタメン11人全員を入れ替えてきましたね
「そうだね。今日はCチームと呼ばれるかな…まあ、B.5ね。でも面白い選手も結構いるね」
――畠中槙之輔、橋本拳人と代表初出場の選手も多数います。彼らにはどんなプレーを期待しますか
「まずは落ち着いてプレーして欲しいですね。全員それぞれのクラブで活躍した上で選ばれたので、同じようなパフォーマンスをみたいです。特に安西(幸輝)は期待したいかな」
――安西にはどういった部分を期待しますか
「長友(佑都)は次のワールドカップに行けるかどうか分からないので、左サイドバックのポジションはチャンスかな」
――なるほど。やはり長友の代わりはまだ見つかっていないということですね
「安西は同じような攻撃的なプレイヤーなので可能性があるんじゃないかと思います」
――久々に代表招集を受けた西大伍や小林祐希といった選手のプレーも楽しみですか
「そうですね。二人とも結構自信があるタイプなので、全然プレッシャーを感じてないと思う」
「前半の印象は普通かな…」
――前半も20分が過ぎましたが、お互いシュートが少ないですね
「そうですね。でもどっちかと言えば主導権を握っているのは日本の方なので良いいですね。しかし、コロンビア代表戦と同じくゴールはまだありません…」
――前回より得点の匂いを感じることができません。やはり連係面の問題があるのでしょうか…
「まあ、それもあるかもしれませんが、多分トライし過ぎな選手もいるかも。監督にアピールしたいのでシンプルなことをするより難しいパス等を判断してるみたい。
例えば、ここまで乾(貴士)選手は簡単なオプションを無視して、細かいパスやドリブルをしている。それはもちろん完全に悪いわけではないですが、周りの選手が彼が何をするというのが分からないかもしれないので、反応出来ません。もしずっと一緒にプレーしていたら、そのようなプレーはもっと価値があると思います」
――なるほど。そこでパスの乱れやミスが起きると
「そうですね」
――今はボリビアの選手からしても守りやすい感じになっているんですかね
「そこまで言えるかどうか分かりませんが、間違いなくあまりゴールの匂いは無かったね」
――結局0-0のまま前半は終わりましたが、印象はいかがでしょうか
「普通かな…。ボールキープはちゃんとしていますが、あまり危険な場面がなかった」
――前半はいかがでしたか? 退屈に感じる人も多いと思いますが…
「まあ、親善試合だからそんなにテンションがあがってないけど、今日の試合は特に退屈とは言えません」
「今日はいつも通りの香川だった」
――後半はじまりました。期待する部分はやはりゴールでしょうか
「ゴールはもちろんですが、その前に決定機ね」
――立ち上がり、あまり前半からの修正は感じられないように思いますが、いかがでしょうか
「その通りです。試合のテンポは全然変わっていません」
――このままでは、また無得点に終わってしまいそうですね…
「もしこのまま続ければそうなんですが、途中出場の選手は流れを変えるかもしれません。攻撃のタレント結構揃ってますからね」
――61分、中島翔哉と堂安律が呼ばれたみたいです
「さすが、森保監督! 僕も良い代表監督になるかもしれないね (笑)」
――68分、南野拓実が香川真司に代わって入るようです
「(柴崎)岳も。森保監督は絶対勝ちたいですね」
――今日の香川はいかがでしたか
「いつも通りの代表・香川でしたね。大きな貢献が出来なかったです」
――今後の招集も厳しいですかね
「ショーンジャパンだったらそうです(笑)。でも現実はショーンジャパンじゃないので、まだ可能性があるかなと思います」
「中島は本当に才能がある選手」
――73分、ショーンさんが注目していた安西が代わりました。評価はいかがでしょうか
「そんなに印象的じゃなかったが、良かったと思う。守備は安定でしたし出来るだけ攻撃にも参加しました」
――76分、南野のパスを受けた中島が相手の股を抜き、ゴールを決めました!
「きた! やっぱり途中出場の選手が決めた。森保監督が良い仕事した」
――その2分後には中島がループシュートを狙いました。惜しくもクロスバーに嫌われましたが…
「中島は本当に才能がある選手ですね。全ての選手はあのようなループシュートを狙うのは考えないし、出来る技術もありません」
――83分、鎌田大地に代わって鈴木武蔵が入ります
「コロンビア戦でチャンスを活かせなかったので絶対今日奪いたいですね」
――鎌田は少し残念な出来に終わってしまいましたね
「そうですね。あまり2列目の選手と連係がスムーズに出来ませんでした」
――89分、堂安→南野→中島→堂安とつなぎ、チャンスを作りました。やはりこの3人が入ると攻撃に面白さが出ますね
「また中島。あのパス素晴らしかった。堂安もエネルギー入れるね」
――92分、佐々木翔がクロスを上げましたが、鈴木にはわずかに合いませんでした。しかし惜しかったですね
「クロスの精度が足りなかったですね」
「大迫不在のFW陣は心配…」
――試合が終了しました。ご覧になっていかがでしたでしょうか
「やっぱり中島や堂安がいるといないのとでは代表が違うという事を改めて分かったね」
――今日のスタメン攻撃陣にガッカリした人も多いかと思いますが、ショーンさんはいかがでしょうか
「そうですね。このようなあまり攻撃を狙わない相手に対しもっとインパクトを残したかったかなと思います」
――試合内容はどうでしたか? ひどい内容と批判される可能性もありそうですが…
「いや、僕はひどいと思わないですね。前半はもちろんあまり面白くなかったが、日本の国内親善試合は大体このペースじゃない?
特にリザーブメンバーを試す時に。試合全体の楽しみさより、個々の選手のパフォーマンスは注目かな。そして、サポーターは生で好きな選手を観れる機会になるので、満足する人が多いかなと思います」
――ただ、中島らに頼りすぎている現状は危機感を持たねばいけないと思うのですが、いかがでしょう
「いや、それは危機感じゃなくて、あのような才能がある選手がいるのは日本にとって本当に宝じゃないかと思います。もちろん頼りすぎたら良くないですが、周りに上手い選手もいるのでそんなに心配していません」
――ではこの2試合でコパ・アメリカへ向けてアピールに成功できた選手はいたでしょうか
「新しく呼ばれた選手を一人あげたら安西かな。左サイドでポテンシャルあると思います」
――コパ・アメリカでは大迫が不在となることが濃厚ですが、FW陣はどうなりそうですかね
「それは少し心配ですね…。これはラストチャンスだったので誰が9番になるかは本当に気になります」
――最後に、今回の2試合を総括していただけたらと思います
「両試合はコパの前に良いテストになりましたし、森保監督は誰がベストメンバーなのかと再確認出来たかなと思います」
――ありがとうございました!
▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。
【了】
様々な選手評の中で安西にはかなりの好印象を持った様子。
「新しく呼ばれた選手を一人あげたら安西かな。左サイドでポテンシャルあると思います」と安西の名を挙げる。
これは代表定着に向けて追い風と言えよう。
フットボールの母国の記者より高い評価を得て安西は更に躍動しよう。
これからの活躍が楽しみである。

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英国人が見たボリビア戦「いつも通りの代表・香川」「ショーンジャパンだったら招集は…(笑)」
日本代表は26日、キリンチャレンジカップ2019でボリビア代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。この試合中、現地で試合を取材し、日本サッカーに精通するイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。(語り手:ショーン・キャロル)
2019年03月27日(Wed)0時50分配信
text by 編集部 photo Shinya Tanaka
「特に安西は期待したい」
――本日もよろしくお願いします! 森保一監督は前回のコロンビア戦からスタメン11人全員を入れ替えてきましたね
「そうだね。今日はCチームと呼ばれるかな…まあ、B.5ね。でも面白い選手も結構いるね」
――畠中槙之輔、橋本拳人と代表初出場の選手も多数います。彼らにはどんなプレーを期待しますか
「まずは落ち着いてプレーして欲しいですね。全員それぞれのクラブで活躍した上で選ばれたので、同じようなパフォーマンスをみたいです。特に安西(幸輝)は期待したいかな」
――安西にはどういった部分を期待しますか
「長友(佑都)は次のワールドカップに行けるかどうか分からないので、左サイドバックのポジションはチャンスかな」
――なるほど。やはり長友の代わりはまだ見つかっていないということですね
「安西は同じような攻撃的なプレイヤーなので可能性があるんじゃないかと思います」
――久々に代表招集を受けた西大伍や小林祐希といった選手のプレーも楽しみですか
「そうですね。二人とも結構自信があるタイプなので、全然プレッシャーを感じてないと思う」
「前半の印象は普通かな…」
――前半も20分が過ぎましたが、お互いシュートが少ないですね
「そうですね。でもどっちかと言えば主導権を握っているのは日本の方なので良いいですね。しかし、コロンビア代表戦と同じくゴールはまだありません…」
――前回より得点の匂いを感じることができません。やはり連係面の問題があるのでしょうか…
「まあ、それもあるかもしれませんが、多分トライし過ぎな選手もいるかも。監督にアピールしたいのでシンプルなことをするより難しいパス等を判断してるみたい。
例えば、ここまで乾(貴士)選手は簡単なオプションを無視して、細かいパスやドリブルをしている。それはもちろん完全に悪いわけではないですが、周りの選手が彼が何をするというのが分からないかもしれないので、反応出来ません。もしずっと一緒にプレーしていたら、そのようなプレーはもっと価値があると思います」
――なるほど。そこでパスの乱れやミスが起きると
「そうですね」
――今はボリビアの選手からしても守りやすい感じになっているんですかね
「そこまで言えるかどうか分かりませんが、間違いなくあまりゴールの匂いは無かったね」
――結局0-0のまま前半は終わりましたが、印象はいかがでしょうか
「普通かな…。ボールキープはちゃんとしていますが、あまり危険な場面がなかった」
――前半はいかがでしたか? 退屈に感じる人も多いと思いますが…
「まあ、親善試合だからそんなにテンションがあがってないけど、今日の試合は特に退屈とは言えません」
「今日はいつも通りの香川だった」
――後半はじまりました。期待する部分はやはりゴールでしょうか
「ゴールはもちろんですが、その前に決定機ね」
――立ち上がり、あまり前半からの修正は感じられないように思いますが、いかがでしょうか
「その通りです。試合のテンポは全然変わっていません」
――このままでは、また無得点に終わってしまいそうですね…
「もしこのまま続ければそうなんですが、途中出場の選手は流れを変えるかもしれません。攻撃のタレント結構揃ってますからね」
――61分、中島翔哉と堂安律が呼ばれたみたいです
「さすが、森保監督! 僕も良い代表監督になるかもしれないね (笑)」
――68分、南野拓実が香川真司に代わって入るようです
「(柴崎)岳も。森保監督は絶対勝ちたいですね」
――今日の香川はいかがでしたか
「いつも通りの代表・香川でしたね。大きな貢献が出来なかったです」
――今後の招集も厳しいですかね
「ショーンジャパンだったらそうです(笑)。でも現実はショーンジャパンじゃないので、まだ可能性があるかなと思います」
「中島は本当に才能がある選手」
――73分、ショーンさんが注目していた安西が代わりました。評価はいかがでしょうか
「そんなに印象的じゃなかったが、良かったと思う。守備は安定でしたし出来るだけ攻撃にも参加しました」
――76分、南野のパスを受けた中島が相手の股を抜き、ゴールを決めました!
「きた! やっぱり途中出場の選手が決めた。森保監督が良い仕事した」
――その2分後には中島がループシュートを狙いました。惜しくもクロスバーに嫌われましたが…
「中島は本当に才能がある選手ですね。全ての選手はあのようなループシュートを狙うのは考えないし、出来る技術もありません」
――83分、鎌田大地に代わって鈴木武蔵が入ります
「コロンビア戦でチャンスを活かせなかったので絶対今日奪いたいですね」
――鎌田は少し残念な出来に終わってしまいましたね
「そうですね。あまり2列目の選手と連係がスムーズに出来ませんでした」
――89分、堂安→南野→中島→堂安とつなぎ、チャンスを作りました。やはりこの3人が入ると攻撃に面白さが出ますね
「また中島。あのパス素晴らしかった。堂安もエネルギー入れるね」
――92分、佐々木翔がクロスを上げましたが、鈴木にはわずかに合いませんでした。しかし惜しかったですね
「クロスの精度が足りなかったですね」
「大迫不在のFW陣は心配…」
――試合が終了しました。ご覧になっていかがでしたでしょうか
「やっぱり中島や堂安がいるといないのとでは代表が違うという事を改めて分かったね」
――今日のスタメン攻撃陣にガッカリした人も多いかと思いますが、ショーンさんはいかがでしょうか
「そうですね。このようなあまり攻撃を狙わない相手に対しもっとインパクトを残したかったかなと思います」
――試合内容はどうでしたか? ひどい内容と批判される可能性もありそうですが…
「いや、僕はひどいと思わないですね。前半はもちろんあまり面白くなかったが、日本の国内親善試合は大体このペースじゃない?
特にリザーブメンバーを試す時に。試合全体の楽しみさより、個々の選手のパフォーマンスは注目かな。そして、サポーターは生で好きな選手を観れる機会になるので、満足する人が多いかなと思います」
――ただ、中島らに頼りすぎている現状は危機感を持たねばいけないと思うのですが、いかがでしょう
「いや、それは危機感じゃなくて、あのような才能がある選手がいるのは日本にとって本当に宝じゃないかと思います。もちろん頼りすぎたら良くないですが、周りに上手い選手もいるのでそんなに心配していません」
――ではこの2試合でコパ・アメリカへ向けてアピールに成功できた選手はいたでしょうか
「新しく呼ばれた選手を一人あげたら安西かな。左サイドでポテンシャルあると思います」
――コパ・アメリカでは大迫が不在となることが濃厚ですが、FW陣はどうなりそうですかね
「それは少し心配ですね…。これはラストチャンスだったので誰が9番になるかは本当に気になります」
――最後に、今回の2試合を総括していただけたらと思います
「両試合はコパの前に良いテストになりましたし、森保監督は誰がベストメンバーなのかと再確認出来たかなと思います」
――ありがとうございました!
▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。
【了】