Fマリノス戦コメント・報道
「もったいない試合だった」という声が多く聞こえる。
早い時間に先制したことがかえってこのような結果を呼び込んでしまったように思う。
守備的になり過ぎ、重心が低くなったところで追加点が遠くなってしまった。
ミスから失点し、逆転を許したのはチームの若さだと思う。
これも大きな経験となろう。
大岩監督が「コツコツと改善」と言うように前に進んでいくこととなる。
また、サッカーダイジェストの広島記者による寸評では、三竿に非常に高い評価が与えられておる。
「高い危機察知能力で危ない場面を作らせず。ソリッドなディフェンスで格の違いを見せる」と三竿の素晴らしさが伝わってくる。
そして、町田とシラも良い評価が与えられた。
町田には「相手に簡単に前を向かせない守備で奮闘。クロス対応も盤石。個としての出来は良かった」と寸評し、相手FWを抑え続けたことがわかる。
軸に据えて納得のCBと言えよう。
シラは「独特のリズムで攻撃のアクセントに。正確な縦パスで安西のゴールをお膳立て」と寸評す。
ここ3試合先発に起用され、その実力が発揮されておる。
得点を演出する能力が結果を出した。
素晴らしい。
試合結果はともかくとして、若きチームの息吹を感じさせる。
これからが楽しみである。

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2019明治安田生命J1リーグ 第9節
鹿島アントラーズ:大岩 剛
自分たちのやることは非常に良くできていたが、先制したことによって意識が後ろになってしまった。後半ギアを入れて、もう一つ(ゴールを)とるんだという意識でいたが、前へ出ていく意識がなかなか出なかった。
Q. 守備が良かっただけに、余裕を持ちすぎてしまったのでは?
A. 守備のところで相手にスペースを与えないことを徹底してやったので、選手たちはうまく攻めさせているイメージを持てていたと思う。だが、自分たちが攻撃に移る際の正確性だったり、余裕だったり、スペースを見つける視野だったりが足りなくて、2点目をとることよりも、守備に意識がいってしまったと思う。後半に入ってからは、自分たちがネガティブな形で守備をしようとする場面が目立ったので、その点は修正しなければならない。次の試合にはしっかり活かしていきたい。
Q. パス攻撃に対する守備はよかったが、シンプルな攻撃によってやられてしまった点については?
A.背後へのパスや、そのあとの対応、寄せの距離だったりと、守備の大前提となるところで、自分たちのミスから失点している。次戦はしっかりと分析をして、相手の強みを消したうえで、守備の原則はもう一度落とし込まないといけない。
Q.先制後、自陣から抜け出せない時間帯が続いたが、どのような打開策があったか?
A.自分たちがボールを奪ったときの相手のアンバランスな守備は、しっかり頭に入っていたし、選手にも突くべきところは伝えていた。ただ、これは同点に追いつかれるまでは、どちらかというと出来ていた。失点してからは、少しネガティブな気持ちが入り、雑なプレー、守備の距離が足りなくなることが増えてきた。その分、サイドハーフにかかる負担は大きかったので、推進力や守備から前に出ていくスピードを求めて選手交代をおこなった。
Q. すっきりしない状況が続くが、気持ちを切り替えること以外の対策は?
A.守備の原則の部分、個人の技術は、ACL慶南戦でも何シーンか課題が出た。これからコツコツと改善して、継続することが重要になる。次の試合まで時間がない分、そういうところを徹底しながら、しっかりとコンディションのいい選手を持続させていきたい。

【伊藤 翔】
前半は早い時間帯で1点が入って、ある程度守備も機能していて、相手に何もやらせなかった。後半は徐々に自分たちのプレスが緩くなってきて、相手のやりたいように攻め込まれてしまった試合だった。とてももったいない試合だったと思う。
【犬飼 智也】
いい形で守れていたが、1失点目は自分たちのミスでやられた。2失点目もイージーな形だったので、悔いが残る。前半に関しては、引いた後にサイドハーフがプレスをかけにいけていたが、徐々にそれができなくなってしまった。そこが課題だと思う。
【永木 亮太】
失点するまでは守れていたのでよかったが、少し守備に体力を使いすぎてしまったかなと感じる。特に裕葵やシラのところは、守備の疲労度が高かった。そこで、攻撃にいく時の体力がなかったのかなと思う。もう少し自分たちが、ボールを保持できる時間が欲しかった。
【土居 聖真】
もったいない試合になった。1-1になるまでは我慢してカウンターと、自分たちらしい戦いだったし、相手もやりづらそうだった。追いつかれてからのゲーム運びが下手だった。流れを持っていかれたのは今日の課題。内容がいいときに負けるイメージがある。内容も結果も伴うようにしていかないといけない。
【町田 浩樹】
勝ち切らないといけない試合だったと思う。勝てなかったことが本当に悔しい。(失点の場面は)全員の意思疎通ができていなかったし、その前の段階からFKで流れが切れたときに、全員の集中が切れていた。そこは、チームとして修正していかないといけない。
明治安田生命J1リーグ 第9節
2019年4月28日(日)13:03KO
[ 大岩 剛監督 ]
先制をして、自分たちのやることを非常によくできていたんですけど、先制したことで意識が少し後ろになってしまったのかなと。後半、ギアを入れてもう1つ取るんだという意識でいたんですけど、ピッチの中で前に出ていく意識がなかなか持てなかったのかなと思っています。
--ブロックの守備が強過ぎて、余裕を持ち過ぎたところがあるのではないか?
おっしゃるとおりです。われわれがマリノスさんに対してスペースを与えないことを徹底してやったんですけれども、そこがうまく攻められていても、攻めさせているイメージを選手がうまく持つことができていたと思うんですけれども、奪ったあとの自分たちが攻撃に移る余裕であったり、スペースを見つける視野だったり、そういうものが少し足りなくて、2点目を取ることよりも守備のほうに意識がいってしまったと思っています。
ただ、これは後半になってからネガティブな形で守備をしようとするシーンが何シーンかあったので、これは修正しないといけないですし、失点した後のギアを上げるというところは、失点する前から自分たちがやらないといけないことが多々あったと思いますので、次の試合にはそういうところを生かしていきたいと思います。
--横浜FMのパス攻撃によく対応できていたと思いますが、かえってシンプルな攻撃にやられてしまったと思います。その辺はどう分析なさっていますか?
本当にそうですね。1本の背後へのパスだったり、あとの対応であったり、寄せの距離であったり、守備の大前提の自分たちのミスから失点しているので、しっかりと分析をして、相手の強みを当然消すんですけれども、守備の原則のところはもう1回落とし込まなければならないかと思っています。
明治安田生命J1リーグ 第9節
2019年4月28日(日)13:03KO
FW 15
伊藤 翔
Sho ITO
もったいない試合だったと思います。攻撃にかける時間はほぼなかったですね。でも、前半の早い時間帯で1点入って、前半はある程度守備も機能していて、向こうにも何もやらせずにできたかな。でも、ハーフタイムでサイドハーフの選手がだいぶ疲れていたので、もしかしたら後半にスペースができてくるんじゃないかと思っていた。後半、徐々にこっちのプレスが緩くなって、行かなきゃいけないところで行けなくなって、マリノスがやりたいように攻め込んでいった感じの試合だなと思います。
--相手の攻撃を受けてしまった?
前半の感じでやっていれば、そんなに受けたという感じはなかった。こっちがブロックを敷いて行くところだけを行ければ、そんなに何かが起きる感じでもなかったんですけど、一人ひとりが体力的な問題なのか、頭の中でサボり始めたのか、そこでちょっとずつズレ始めると、ほころびが出始める。
前半の場合は、みんな体力があったので攻撃に出ていけましたけど、後半になると徐々に曇ってきて。同点にされたあとも、もう1点取るためにこっちはパワーをかけないといけないけど、そこまでのパワーも出し切れていないという印象でした。
“毎試合の課題”語った鹿島FW伊藤翔「そこはマリノスのほうがうまかった」
19/4/28 19:11

課題を述べた鹿島FW伊藤翔
[4.28 J1第9節 横浜FM2-1鹿島 日産ス]
前半11分に先制しながらの逆転負け。鹿島アントラーズFW伊藤翔は昨季まで所属していた横浜F・マリノスとの対戦を「めちゃくちゃもったいない試合だった」と振り返った。エースが指摘するチームの改善点は「立ち位置の問題」だ。
「前半はバッチリだった。『これこれ!』と思っていた」。昨季は相手のユニフォームに身を包んでいた伊藤にとっても、前半の戦いぶりは前向きなものだった。前半11分の得点後は受けに回る場面も続いたが、自陣深くに引いた守備ブロックが崩される気配はなかったからだ。
だが、果敢にカウンターを試みたサイドハーフの消耗は大きく、後半は次第に出足が鈍くなっていった。「徐々に緩くなって、行かれてはいけないところで緩くなり、向こうが攻め込んできた」(伊藤)。そうなれば相手のペース。意表を突いたカットインとロングフィードで最終ラインを崩されると、逆転の2点を献上した。
「前半の感じでこっちがブロックを引いていれば、向こうも何があるというわけではなかった。体力的な問題なのか、頭的にサボり始めたのかわからないが、ズレ始めればほころびが出始める。同点にされた後もパワーをかけないといけないけど、パワーを出し切れていない形がいくつかあった」。試合後の取材では、敗れた経過を淡々と語った。
走り負けといってしまえばシンプル。しかし、それだけを敗因にするつもりはない。「毎試合ボールを前に運べていないので『またか』という感じだけど、一人一人の技術なのか、位置取りが悪いのか、ミスの種類はいろいろある。ただ、もっと顔を出さないと前に繋げない」と攻撃面でミスが続く現状の課題を述べる。
必要以上のスタミナ消耗も元をたどれば、ミスが続くカウンターの応酬で走り回っていたからこそ。またそうしたミスが起きる理由は、パスの出し手と受け手の立ち位置が共有されていないからだ。「鹿島の選手は技術が低いわけじゃないので、立ち位置の問題。それはマリノスのほうがうまかった」。古巣との差に目をそむけるつもりはない。
「あと一本パス通ればというシーンは何回かあったけど、それが通らないから点も入らないし、連勝連勝で行けているわけじゃない。そこは僕としては我慢だし、もう少し受け手が出しやすいところにいればいいのか、出し手が問題なのかというところはある」。より精度の高い攻撃を実現するため、周囲にも理解を求めていく姿勢だ。
(取材・文 竹内達也)
【J1採点&寸評】横浜2-1鹿島|鮮やかな逆転劇に導いたふたりのFWのうち、最高評価は…
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月28日
鹿島――2失点の守備陣で唯一、町田は「6」

【警告】横浜=M・ジュニオール(59分) 鹿島=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】マルコス・ジュニオール(横浜)
[J1第9節]横浜2-1鹿島/4月28日/日産ス
【チーム採点・寸評】
鹿島 5
先にリードを奪う理想的な展開も、後半の2失点で逆転負け。組織的かつ強度の高い守備は悪くなかったが、あまりにもラインが低すぎて、横浜に自由を与えてしまった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5
後半開始早々のピンチは阻止したが、その後2失点。ニアを抜かれた2失点目は止めたかった。
DF
6 永木亮太 5.5
ボランチではなく右SBで先発。対面の遠藤はケアしたが、攻撃面で迫力を出せなかった。
39 犬飼智也 5
2失点目ではM・ジュニオールを止められず。終了間際のビッグチャンスは決めたかった。
DF
28 町田浩樹 6
相手に簡単に前を向かせない守備で奮闘。クロス対応も盤石。個としての出来は良かった。
22 安西幸輝 5.5
果敢な仕掛けから先制点をゲット。だが1失点目の場面では仲川に対し寄せが甘かったか。
MF
20 三竿健斗 6.5
高い危機察知能力で危ない場面を作らせず。ソリッドなディフェンスで格の違いを見せる。
4 レオ・シルバ 5.5
巧みな身体の使い方で局面の勝負を制す。ただ、セットプレーのボールが今ひとつだった。
鹿島――伊藤は古巣相手に力を出し切れず

果敢な突破から先制点を決めた安西(22番)だったが、本職の守備では失点を招いてしまった。(C)SOCCER DIGEST
MF
10 安部裕葵 5(74分OUT)
自身のパスミスから同点弾を奪われる。ほぼ見せ場を作れないまま無念の途中交代。
41 白崎凌兵 6(82分OUT)
独特のリズムで攻撃のアクセントに。正確な縦パスで安西のゴールをお膳立て。
FW
8 土居聖真 5.5(80分OUT)
気の利いた周囲への配給力。全体的に悪くなかったが“怖さ”を与えるほどではなかった。
15 伊藤 翔 5.5
前半は思うようにパスを受けられず。64分には安西のクロスに飛び込むも合わせられず。
途中出場
MF
11 レアンドロ 5.5(74分IN)
積極的にプレーに絡む姿勢は見せたが、期待された仕事を果たすことはできなかった。
FW
18 セルジーニョ ―(80分IN)
サイドに流れて打開を試みるも、奏功せず。出場時間15分未満のため採点なし。
FW
14 金森健志 ―(82分IN)
ピッチに立ってすぐに失点。厳しい状況で活躍できず。出場時間15分未満のため採点なし。
監督
大岩 剛 5
劣勢の時間帯を打開する手立てを見せることができず。交代策も実らなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【鹿島】「一気にバラバラになる可能性も」痛恨の逆転負けに伊藤翔が募らせた危機感
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月29日
鹿島特有の「老獪さ」は失われつつあるのか

先にリードを奪う展開も、後半の2失点で痛恨の逆転負け。劣勢を跳ね返す反発力も見せられなかった。(C)SOCCER DIGEST
[J1第9節]横浜2-1鹿島/4月28日/日産ス
「なんすかね……めちゃくちゃもったいない試合だった」
痛恨の逆転負けを喫した横浜戦をそう悔やんだ鹿島の伊藤翔は、「1-0、ないしは2-0で楽々終われるゲームだったっていう。そういう手応えはあった」という。前半に安西幸輝のゴールで幸先良くリードを奪ったが、後半に2失点。伊藤は「これで勝てないのは、ちょっときつい」と肩を落とした。
「前半はある程度、守備が機能していて、向こうにも何もやらせずにできた」
ところが、後半にエラーが生じる。
「徐々にこっちのプレスが緩くなって、行かなければいけないところで行けなくなった。体力的な問題なのか、頭の中でちょっとサボり始めたのか分かりませんが、そこでちょっとずつズレ始めると、綻びは出てくるかなという感じですね」
さらに伊藤が「後半は、ラインが低すぎたかもしれない」と語れば、CBの町田浩樹も「ずるずると下がってしまった」と同調する。その理由については「スライドが間に合わなかったり、相手も少しバランスを崩して、サイドに人数をかけてきたというのもある。ボールを奪ってからの自分たちの攻撃も、広いところで展開できなかったり。そういういろんなことが重なって下がってしまった」と語る。
横浜のポゼッションに圧倒された部分はあったかもしれないが、たとえ攻め込まれても、同点とされるまでは「最後の最後、局面で守れていた」(町田)のも事実だ。ともすれば、そうした“ゴール前での強固さ”が、チーム全体でピンチの芽を未然に潰すことへの意識を薄れさせてしまったのかもしれない。
相手にボールを“持たせている”というケースもあるが、今回の横浜戦に関しては、時間の経過とともに一人ひとりが疲弊し、余裕がなくなり、四苦八苦しているように見えた。押し込まれるなかで個々の守備の強度を前半と同じように保てなくなり、寄せも甘くなり、正常な判断に支障をきたす。横浜はその隙を見逃してはくれなかった。
劣勢の展開を撥ね返すべく、攻撃を繰り出そうとしても、重心が低いままでは、“腰が重くて”迫力を持って前に出られない。
1-0で勝ち切る、あるいは効率的なカウンターで勝負を決める2点目を奪う。そうした勝ちパターンがどんな相手にも通じなくなってきた印象だ。鹿島特有の「老獪さ」が失われつつあるのではないか。
現状を憂う伊藤は危機感を募らせる。
「ここはちょっとね、ターニングポイントじゃないけど、良いほうにも悪いほうにも転ぶ危ない時期かもしれない。今こそチーム一体になって、まとまってやっていかないと、一気にバラバラになる可能性もある」
もちろん、諦めているわけではない。悲壮感を漂わせながら、次の戦いに目を向ける。
「自分たちで良い方向に持っていかないといけない。それができるのは自分たちだけだから。やるしかない」
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
鹿島が逆転負け「先制して少し意識が後ろに」監督
[2019年4月28日18時8分]

横浜対鹿島 前半、先制ゴールを決める鹿島DF安西(左)(撮影・井上学)

横浜対鹿島 後半、あわや乱闘騒ぎとなる横浜と鹿島の選手たち(撮影・井上学)
<明治安田生命J1:横浜2-1鹿島>◇第9節◇28日◇日産ス
鹿島アントラーズは立ち上がりに先制しながらも、終盤に2点を許して逆転負けを喫した。
前半11分にDF安西がオーバーラップから中に切り込み先制。その後は横浜に攻め込まれる時間帯が続き、鹿島は守備を固めて集中して守ったが、パスミスから同点を許すとロングボールから逆転弾を決められた。
大岩監督は「先制したことで少し意識が後ろになってしまった」と分析。ミスが失点につながったことをふまえて「守備の原則はもう1回落とし込まないといけない」と自分に言い聞かせた。DF犬飼は「引く判断は間違っていなかったけれど、引きすぎると前に出て行く距離も長くなる。引いたときにどこまでラインを下げるか」と課題をあげた。
鹿島 前半リードも後半崩れた…今季初の公式戦連敗
[ 2019年4月29日 05:30 ]
明治安田生命J1第9節 鹿島1―2横浜 ( 2019年4月28日 日産ス )

<横浜・鹿島>サポーターのブーイングを受けながらあいさつする鹿島イレブン(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ
鹿島は今季初の公式戦連敗を喫した。MF白崎の巧みなスルーパスからDF安西のGK股抜きゴールで1―0で折り返した前半までは良かったが、後半に一変。守備重視となり、速攻で一発を狙いたい前線の選手と守備の選手の間に生まれたギャップを横浜にうまく突かれた。24日のACL慶南戦に続いて完敗。主将マークを巻いたDF永木は「状況を変えるのは勝利しかない」と切り替えを期した。
鹿島、逆転負け 猛攻しのげず

横浜M-鹿島 後半ロスタイム、ボールを奪われる鹿島・三竿(左から2人)=日産スタジアム、菊地克仁撮影
明治安田J1第9節最終日の鹿島は28日、日産スタジアムで横浜Mに1-2で逆転負けした。通算成績は4勝2分け3敗、勝ち点14で順位は9位に落とした。
鹿島は前半11分に敵陣でボールを奪うと、左サイドの白崎がスルーパス。後方から駆け上がった安西が抜けだしてドリブルで切り込み、GKの股を抜くシュートで先制点を挙げた。後半は自陣に押し込まれる展開が続き、24分にパスミスから失点。37分にはロングボールでゴール前への進入を許し、勝ち越し点を決められた。(岡田恭平)
▽日産ス(観衆38,561人)
横浜M 4勝2敗3分け(15) 2-1 鹿島 4勝3敗2分け(14)
0-1
2-0
▽得点経過 M 鹿
前11分
【鹿】 0-1 安西
後24分
【M】 1-1 仲川
後37分
【M】 2-1 マルコ
■鹿島・大岩監督
後半はギアを入れてもう1点取る意識でいたが、ピッチ内の選手は前へ出て行く意識が出なかった。
■鹿島・三竿
守備の時間が長かった。ボールを取った後の判断で、相手を押し込み返すことが必要だった。
■鹿島・犬飼
後半は守備で引き過ぎた分、前に出て行く時の距離が長くなった。圧力をかけきれなかった。
早い時間に先制したことがかえってこのような結果を呼び込んでしまったように思う。
守備的になり過ぎ、重心が低くなったところで追加点が遠くなってしまった。
ミスから失点し、逆転を許したのはチームの若さだと思う。
これも大きな経験となろう。
大岩監督が「コツコツと改善」と言うように前に進んでいくこととなる。
また、サッカーダイジェストの広島記者による寸評では、三竿に非常に高い評価が与えられておる。
「高い危機察知能力で危ない場面を作らせず。ソリッドなディフェンスで格の違いを見せる」と三竿の素晴らしさが伝わってくる。
そして、町田とシラも良い評価が与えられた。
町田には「相手に簡単に前を向かせない守備で奮闘。クロス対応も盤石。個としての出来は良かった」と寸評し、相手FWを抑え続けたことがわかる。
軸に据えて納得のCBと言えよう。
シラは「独特のリズムで攻撃のアクセントに。正確な縦パスで安西のゴールをお膳立て」と寸評す。
ここ3試合先発に起用され、その実力が発揮されておる。
得点を演出する能力が結果を出した。
素晴らしい。
試合結果はともかくとして、若きチームの息吹を感じさせる。
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2019明治安田生命J1リーグ 第9節
鹿島アントラーズ:大岩 剛
自分たちのやることは非常に良くできていたが、先制したことによって意識が後ろになってしまった。後半ギアを入れて、もう一つ(ゴールを)とるんだという意識でいたが、前へ出ていく意識がなかなか出なかった。
Q. 守備が良かっただけに、余裕を持ちすぎてしまったのでは?
A. 守備のところで相手にスペースを与えないことを徹底してやったので、選手たちはうまく攻めさせているイメージを持てていたと思う。だが、自分たちが攻撃に移る際の正確性だったり、余裕だったり、スペースを見つける視野だったりが足りなくて、2点目をとることよりも、守備に意識がいってしまったと思う。後半に入ってからは、自分たちがネガティブな形で守備をしようとする場面が目立ったので、その点は修正しなければならない。次の試合にはしっかり活かしていきたい。
Q. パス攻撃に対する守備はよかったが、シンプルな攻撃によってやられてしまった点については?
A.背後へのパスや、そのあとの対応、寄せの距離だったりと、守備の大前提となるところで、自分たちのミスから失点している。次戦はしっかりと分析をして、相手の強みを消したうえで、守備の原則はもう一度落とし込まないといけない。
Q.先制後、自陣から抜け出せない時間帯が続いたが、どのような打開策があったか?
A.自分たちがボールを奪ったときの相手のアンバランスな守備は、しっかり頭に入っていたし、選手にも突くべきところは伝えていた。ただ、これは同点に追いつかれるまでは、どちらかというと出来ていた。失点してからは、少しネガティブな気持ちが入り、雑なプレー、守備の距離が足りなくなることが増えてきた。その分、サイドハーフにかかる負担は大きかったので、推進力や守備から前に出ていくスピードを求めて選手交代をおこなった。
Q. すっきりしない状況が続くが、気持ちを切り替えること以外の対策は?
A.守備の原則の部分、個人の技術は、ACL慶南戦でも何シーンか課題が出た。これからコツコツと改善して、継続することが重要になる。次の試合まで時間がない分、そういうところを徹底しながら、しっかりとコンディションのいい選手を持続させていきたい。

【伊藤 翔】
前半は早い時間帯で1点が入って、ある程度守備も機能していて、相手に何もやらせなかった。後半は徐々に自分たちのプレスが緩くなってきて、相手のやりたいように攻め込まれてしまった試合だった。とてももったいない試合だったと思う。
【犬飼 智也】
いい形で守れていたが、1失点目は自分たちのミスでやられた。2失点目もイージーな形だったので、悔いが残る。前半に関しては、引いた後にサイドハーフがプレスをかけにいけていたが、徐々にそれができなくなってしまった。そこが課題だと思う。
【永木 亮太】
失点するまでは守れていたのでよかったが、少し守備に体力を使いすぎてしまったかなと感じる。特に裕葵やシラのところは、守備の疲労度が高かった。そこで、攻撃にいく時の体力がなかったのかなと思う。もう少し自分たちが、ボールを保持できる時間が欲しかった。
【土居 聖真】
もったいない試合になった。1-1になるまでは我慢してカウンターと、自分たちらしい戦いだったし、相手もやりづらそうだった。追いつかれてからのゲーム運びが下手だった。流れを持っていかれたのは今日の課題。内容がいいときに負けるイメージがある。内容も結果も伴うようにしていかないといけない。
【町田 浩樹】
勝ち切らないといけない試合だったと思う。勝てなかったことが本当に悔しい。(失点の場面は)全員の意思疎通ができていなかったし、その前の段階からFKで流れが切れたときに、全員の集中が切れていた。そこは、チームとして修正していかないといけない。
明治安田生命J1リーグ 第9節
2019年4月28日(日)13:03KO
[ 大岩 剛監督 ]
先制をして、自分たちのやることを非常によくできていたんですけど、先制したことで意識が少し後ろになってしまったのかなと。後半、ギアを入れてもう1つ取るんだという意識でいたんですけど、ピッチの中で前に出ていく意識がなかなか持てなかったのかなと思っています。
--ブロックの守備が強過ぎて、余裕を持ち過ぎたところがあるのではないか?
おっしゃるとおりです。われわれがマリノスさんに対してスペースを与えないことを徹底してやったんですけれども、そこがうまく攻められていても、攻めさせているイメージを選手がうまく持つことができていたと思うんですけれども、奪ったあとの自分たちが攻撃に移る余裕であったり、スペースを見つける視野だったり、そういうものが少し足りなくて、2点目を取ることよりも守備のほうに意識がいってしまったと思っています。
ただ、これは後半になってからネガティブな形で守備をしようとするシーンが何シーンかあったので、これは修正しないといけないですし、失点した後のギアを上げるというところは、失点する前から自分たちがやらないといけないことが多々あったと思いますので、次の試合にはそういうところを生かしていきたいと思います。
--横浜FMのパス攻撃によく対応できていたと思いますが、かえってシンプルな攻撃にやられてしまったと思います。その辺はどう分析なさっていますか?
本当にそうですね。1本の背後へのパスだったり、あとの対応であったり、寄せの距離であったり、守備の大前提の自分たちのミスから失点しているので、しっかりと分析をして、相手の強みを当然消すんですけれども、守備の原則のところはもう1回落とし込まなければならないかと思っています。
明治安田生命J1リーグ 第9節
2019年4月28日(日)13:03KO
FW 15
伊藤 翔
Sho ITO
もったいない試合だったと思います。攻撃にかける時間はほぼなかったですね。でも、前半の早い時間帯で1点入って、前半はある程度守備も機能していて、向こうにも何もやらせずにできたかな。でも、ハーフタイムでサイドハーフの選手がだいぶ疲れていたので、もしかしたら後半にスペースができてくるんじゃないかと思っていた。後半、徐々にこっちのプレスが緩くなって、行かなきゃいけないところで行けなくなって、マリノスがやりたいように攻め込んでいった感じの試合だなと思います。
--相手の攻撃を受けてしまった?
前半の感じでやっていれば、そんなに受けたという感じはなかった。こっちがブロックを敷いて行くところだけを行ければ、そんなに何かが起きる感じでもなかったんですけど、一人ひとりが体力的な問題なのか、頭の中でサボり始めたのか、そこでちょっとずつズレ始めると、ほころびが出始める。
前半の場合は、みんな体力があったので攻撃に出ていけましたけど、後半になると徐々に曇ってきて。同点にされたあとも、もう1点取るためにこっちはパワーをかけないといけないけど、そこまでのパワーも出し切れていないという印象でした。
“毎試合の課題”語った鹿島FW伊藤翔「そこはマリノスのほうがうまかった」
19/4/28 19:11

課題を述べた鹿島FW伊藤翔
[4.28 J1第9節 横浜FM2-1鹿島 日産ス]
前半11分に先制しながらの逆転負け。鹿島アントラーズFW伊藤翔は昨季まで所属していた横浜F・マリノスとの対戦を「めちゃくちゃもったいない試合だった」と振り返った。エースが指摘するチームの改善点は「立ち位置の問題」だ。
「前半はバッチリだった。『これこれ!』と思っていた」。昨季は相手のユニフォームに身を包んでいた伊藤にとっても、前半の戦いぶりは前向きなものだった。前半11分の得点後は受けに回る場面も続いたが、自陣深くに引いた守備ブロックが崩される気配はなかったからだ。
だが、果敢にカウンターを試みたサイドハーフの消耗は大きく、後半は次第に出足が鈍くなっていった。「徐々に緩くなって、行かれてはいけないところで緩くなり、向こうが攻め込んできた」(伊藤)。そうなれば相手のペース。意表を突いたカットインとロングフィードで最終ラインを崩されると、逆転の2点を献上した。
「前半の感じでこっちがブロックを引いていれば、向こうも何があるというわけではなかった。体力的な問題なのか、頭的にサボり始めたのかわからないが、ズレ始めればほころびが出始める。同点にされた後もパワーをかけないといけないけど、パワーを出し切れていない形がいくつかあった」。試合後の取材では、敗れた経過を淡々と語った。
走り負けといってしまえばシンプル。しかし、それだけを敗因にするつもりはない。「毎試合ボールを前に運べていないので『またか』という感じだけど、一人一人の技術なのか、位置取りが悪いのか、ミスの種類はいろいろある。ただ、もっと顔を出さないと前に繋げない」と攻撃面でミスが続く現状の課題を述べる。
必要以上のスタミナ消耗も元をたどれば、ミスが続くカウンターの応酬で走り回っていたからこそ。またそうしたミスが起きる理由は、パスの出し手と受け手の立ち位置が共有されていないからだ。「鹿島の選手は技術が低いわけじゃないので、立ち位置の問題。それはマリノスのほうがうまかった」。古巣との差に目をそむけるつもりはない。
「あと一本パス通ればというシーンは何回かあったけど、それが通らないから点も入らないし、連勝連勝で行けているわけじゃない。そこは僕としては我慢だし、もう少し受け手が出しやすいところにいればいいのか、出し手が問題なのかというところはある」。より精度の高い攻撃を実現するため、周囲にも理解を求めていく姿勢だ。
(取材・文 竹内達也)
【J1採点&寸評】横浜2-1鹿島|鮮やかな逆転劇に導いたふたりのFWのうち、最高評価は…
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月28日
鹿島――2失点の守備陣で唯一、町田は「6」

【警告】横浜=M・ジュニオール(59分) 鹿島=なし
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】マルコス・ジュニオール(横浜)
[J1第9節]横浜2-1鹿島/4月28日/日産ス
【チーム採点・寸評】
鹿島 5
先にリードを奪う理想的な展開も、後半の2失点で逆転負け。組織的かつ強度の高い守備は悪くなかったが、あまりにもラインが低すぎて、横浜に自由を与えてしまった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5
後半開始早々のピンチは阻止したが、その後2失点。ニアを抜かれた2失点目は止めたかった。
DF
6 永木亮太 5.5
ボランチではなく右SBで先発。対面の遠藤はケアしたが、攻撃面で迫力を出せなかった。
39 犬飼智也 5
2失点目ではM・ジュニオールを止められず。終了間際のビッグチャンスは決めたかった。
DF
28 町田浩樹 6
相手に簡単に前を向かせない守備で奮闘。クロス対応も盤石。個としての出来は良かった。
22 安西幸輝 5.5
果敢な仕掛けから先制点をゲット。だが1失点目の場面では仲川に対し寄せが甘かったか。
MF
20 三竿健斗 6.5
高い危機察知能力で危ない場面を作らせず。ソリッドなディフェンスで格の違いを見せる。
4 レオ・シルバ 5.5
巧みな身体の使い方で局面の勝負を制す。ただ、セットプレーのボールが今ひとつだった。
鹿島――伊藤は古巣相手に力を出し切れず

果敢な突破から先制点を決めた安西(22番)だったが、本職の守備では失点を招いてしまった。(C)SOCCER DIGEST
MF
10 安部裕葵 5(74分OUT)
自身のパスミスから同点弾を奪われる。ほぼ見せ場を作れないまま無念の途中交代。
41 白崎凌兵 6(82分OUT)
独特のリズムで攻撃のアクセントに。正確な縦パスで安西のゴールをお膳立て。
FW
8 土居聖真 5.5(80分OUT)
気の利いた周囲への配給力。全体的に悪くなかったが“怖さ”を与えるほどではなかった。
15 伊藤 翔 5.5
前半は思うようにパスを受けられず。64分には安西のクロスに飛び込むも合わせられず。
途中出場
MF
11 レアンドロ 5.5(74分IN)
積極的にプレーに絡む姿勢は見せたが、期待された仕事を果たすことはできなかった。
FW
18 セルジーニョ ―(80分IN)
サイドに流れて打開を試みるも、奏功せず。出場時間15分未満のため採点なし。
FW
14 金森健志 ―(82分IN)
ピッチに立ってすぐに失点。厳しい状況で活躍できず。出場時間15分未満のため採点なし。
監督
大岩 剛 5
劣勢の時間帯を打開する手立てを見せることができず。交代策も実らなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【鹿島】「一気にバラバラになる可能性も」痛恨の逆転負けに伊藤翔が募らせた危機感
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年04月29日
鹿島特有の「老獪さ」は失われつつあるのか

先にリードを奪う展開も、後半の2失点で痛恨の逆転負け。劣勢を跳ね返す反発力も見せられなかった。(C)SOCCER DIGEST
[J1第9節]横浜2-1鹿島/4月28日/日産ス
「なんすかね……めちゃくちゃもったいない試合だった」
痛恨の逆転負けを喫した横浜戦をそう悔やんだ鹿島の伊藤翔は、「1-0、ないしは2-0で楽々終われるゲームだったっていう。そういう手応えはあった」という。前半に安西幸輝のゴールで幸先良くリードを奪ったが、後半に2失点。伊藤は「これで勝てないのは、ちょっときつい」と肩を落とした。
「前半はある程度、守備が機能していて、向こうにも何もやらせずにできた」
ところが、後半にエラーが生じる。
「徐々にこっちのプレスが緩くなって、行かなければいけないところで行けなくなった。体力的な問題なのか、頭の中でちょっとサボり始めたのか分かりませんが、そこでちょっとずつズレ始めると、綻びは出てくるかなという感じですね」
さらに伊藤が「後半は、ラインが低すぎたかもしれない」と語れば、CBの町田浩樹も「ずるずると下がってしまった」と同調する。その理由については「スライドが間に合わなかったり、相手も少しバランスを崩して、サイドに人数をかけてきたというのもある。ボールを奪ってからの自分たちの攻撃も、広いところで展開できなかったり。そういういろんなことが重なって下がってしまった」と語る。
横浜のポゼッションに圧倒された部分はあったかもしれないが、たとえ攻め込まれても、同点とされるまでは「最後の最後、局面で守れていた」(町田)のも事実だ。ともすれば、そうした“ゴール前での強固さ”が、チーム全体でピンチの芽を未然に潰すことへの意識を薄れさせてしまったのかもしれない。
相手にボールを“持たせている”というケースもあるが、今回の横浜戦に関しては、時間の経過とともに一人ひとりが疲弊し、余裕がなくなり、四苦八苦しているように見えた。押し込まれるなかで個々の守備の強度を前半と同じように保てなくなり、寄せも甘くなり、正常な判断に支障をきたす。横浜はその隙を見逃してはくれなかった。
劣勢の展開を撥ね返すべく、攻撃を繰り出そうとしても、重心が低いままでは、“腰が重くて”迫力を持って前に出られない。
1-0で勝ち切る、あるいは効率的なカウンターで勝負を決める2点目を奪う。そうした勝ちパターンがどんな相手にも通じなくなってきた印象だ。鹿島特有の「老獪さ」が失われつつあるのではないか。
現状を憂う伊藤は危機感を募らせる。
「ここはちょっとね、ターニングポイントじゃないけど、良いほうにも悪いほうにも転ぶ危ない時期かもしれない。今こそチーム一体になって、まとまってやっていかないと、一気にバラバラになる可能性もある」
もちろん、諦めているわけではない。悲壮感を漂わせながら、次の戦いに目を向ける。
「自分たちで良い方向に持っていかないといけない。それができるのは自分たちだけだから。やるしかない」
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
鹿島が逆転負け「先制して少し意識が後ろに」監督
[2019年4月28日18時8分]

横浜対鹿島 前半、先制ゴールを決める鹿島DF安西(左)(撮影・井上学)

横浜対鹿島 後半、あわや乱闘騒ぎとなる横浜と鹿島の選手たち(撮影・井上学)
<明治安田生命J1:横浜2-1鹿島>◇第9節◇28日◇日産ス
鹿島アントラーズは立ち上がりに先制しながらも、終盤に2点を許して逆転負けを喫した。
前半11分にDF安西がオーバーラップから中に切り込み先制。その後は横浜に攻め込まれる時間帯が続き、鹿島は守備を固めて集中して守ったが、パスミスから同点を許すとロングボールから逆転弾を決められた。
大岩監督は「先制したことで少し意識が後ろになってしまった」と分析。ミスが失点につながったことをふまえて「守備の原則はもう1回落とし込まないといけない」と自分に言い聞かせた。DF犬飼は「引く判断は間違っていなかったけれど、引きすぎると前に出て行く距離も長くなる。引いたときにどこまでラインを下げるか」と課題をあげた。
鹿島 前半リードも後半崩れた…今季初の公式戦連敗
[ 2019年4月29日 05:30 ]
明治安田生命J1第9節 鹿島1―2横浜 ( 2019年4月28日 日産ス )

<横浜・鹿島>サポーターのブーイングを受けながらあいさつする鹿島イレブン(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ
鹿島は今季初の公式戦連敗を喫した。MF白崎の巧みなスルーパスからDF安西のGK股抜きゴールで1―0で折り返した前半までは良かったが、後半に一変。守備重視となり、速攻で一発を狙いたい前線の選手と守備の選手の間に生まれたギャップを横浜にうまく突かれた。24日のACL慶南戦に続いて完敗。主将マークを巻いたDF永木は「状況を変えるのは勝利しかない」と切り替えを期した。
鹿島、逆転負け 猛攻しのげず

横浜M-鹿島 後半ロスタイム、ボールを奪われる鹿島・三竿(左から2人)=日産スタジアム、菊地克仁撮影
明治安田J1第9節最終日の鹿島は28日、日産スタジアムで横浜Mに1-2で逆転負けした。通算成績は4勝2分け3敗、勝ち点14で順位は9位に落とした。
鹿島は前半11分に敵陣でボールを奪うと、左サイドの白崎がスルーパス。後方から駆け上がった安西が抜けだしてドリブルで切り込み、GKの股を抜くシュートで先制点を挙げた。後半は自陣に押し込まれる展開が続き、24分にパスミスから失点。37分にはロングボールでゴール前への進入を許し、勝ち越し点を決められた。(岡田恭平)
▽日産ス(観衆38,561人)
横浜M 4勝2敗3分け(15) 2-1 鹿島 4勝3敗2分け(14)
0-1
2-0
▽得点経過 M 鹿
前11分
【鹿】 0-1 安西
後24分
【M】 1-1 仲川
後37分
【M】 2-1 マルコ
■鹿島・大岩監督
後半はギアを入れてもう1点取る意識でいたが、ピッチ内の選手は前へ出て行く意識が出なかった。
■鹿島・三竿
守備の時間が長かった。ボールを取った後の判断で、相手を押し込み返すことが必要だった。
■鹿島・犬飼
後半は守備で引き過ぎた分、前に出て行く時の距離が長くなった。圧力をかけきれなかった。