遊び心を取り戻した土居は、溌剌と、さらに躍動するに違いない
土居聖真について記すサッカーダイジェストの広島記者である。
「今季の土居聖真は、ちょっと違う」と評する。
同期の3人がクラブを離れ、主軸としてチームを引っ張る自覚を感じさせる。
今季の聖真は軸であり、中心選手として結果を出しておる。
更に躍動し、ACLを制し、またCWCに出場しようではないか。
「ワガママに、本能の赴くままに」やって貰おうではないか。
土居聖真の責任感に期待大である。

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【鹿島】「マジ楽しくない」だから今季は“ふざける”。プロ9年目の土居聖真の真実
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年07月26日
随所にキレキレ。前線で抜群の存在感を発揮

近年は思い悩んでいた。「俺、こういう選手じゃない」と。しかし「楽しむこと」をテーマにした今季は――。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
今季の土居聖真は、ちょっと違う。
プロ9年目の27歳。「経験の塊みたいなものが、ある程度、形になったのが今かな。年齢も、経験も、クラブでの立ち位置も、そういうものがギュッと詰まって、それをプレーで示せている」と手応えを口にする。
今季のJ1では、大分との開幕戦こそ途中出場だったが、その後は19節の仙台戦まですべて先発に名を連ねるなど、不動のレギュラーとして奮闘を続けている。得点は4ゴールと、現時点でそこまで際立つ数字を残しているとは言えないが、6節の名古屋戦(〇2-1)では逆転勝利を呼び込む同点弾、14節のG大阪戦(△1-1)でもチームを敗戦から救うゴールと、ここぞという時に頼りになる働きぶりを披露している。
連覇を狙うACLでは、広島とのラウンド16、1-0で勝利したホームでの第1レグではセルジーニョの決勝点をアシストし、第2レグは2-3の敗戦も、8強進出に導く値千金のアウェーゴール2発を叩き込む。ここにきて決定的な仕事が増えた印象だが、とにかく随所にキレキレのプレーを見せ、前線で抜群の存在感を発揮しているのだ。
継続的なハイパフォーマンスの理由は「楽しむこと」。それは久しく忘れかけていた感情でもあった。
近年を思い返せば、「良くも悪くも、真面目にサッカーをやりすぎていた」。こういうボールが来たら、こうしなければいけない。こういうシチュエーションでは、このプレーを選択するべきだ。そんなセオリーに沿った振る舞いを、最優先に考えている自分がいた。
なぜ、そうなったのか。
「ここ2年ぐらいは、『これからはチームを引っ張っていかなければ』とか『聖真はそういう年齢になったから』とか、そんな声も聞こえてきて。ユース出身だし、伝統の8番だし、とか。もちろん、自覚はありましたよ。でも、周りのそういう期待のせいにするつもりは全然ないんですけど、ふざけたプレーはできない、“かたく”サッカーをしなくちゃ、頑張ってやらないと、みたいに考えるようになって……」
良い意味で、ワガママに、本能の赴くままに

遊び心を取り戻した結果、躍動感に満ちたプレーで攻撃を活性化。見ている人にも楽しんでもらいたいと願っている。写真:滝川敏之
強い使命感が、土居をがんじがらめにしたのだろう。本来は攻撃的な選手で、ゴールに直結するプレーが最大の持ち味のはずなのに、そのストロングポイントを押し殺してでも、「チームのために走って、みんながやりやすいようにって。当時は、自分でもよくそう言っていましたよ」と、自らを納得させるように努めていた。
そうした献身的な姿勢が、チームにとってどれだけ大切かは理解している。だが、去年の終盤になって、心がザワついた。
「これ楽しいのか、いや楽しくないなって思ったんですよ。マジ楽しくないと思った。本当に楽しくないと思った。俺、こういう選手じゃないのに。いつからこういう選手になったんだろうって」
他の誰かと同じような選手にはなりたくない。プロになってから、ずっとそう思ってきた。「その選手にしか出せない雰囲気や能力で試合を動かせる存在」が理想だ。
本来の自分を取り戻す――そうしないと、「自分のためにも、チームのためにもならない。だから、まずは自分優先でもいいんじゃないかと思った」。
「楽しむこと」が今季のテーマだと土居は言った。だが、後になって「実はそれ、表向きの言い方なんですよ」とにんまりと笑う。「表現的には、ふざけたい、かな」。
改めて記すまでもないが、文字通りの意味ではない。攻撃を仕掛ける際、ひと手間加えてみる。無駄にワンクッションを置いたり、足技を入れてアクセントを付ける。「自分も楽しいし、見ている人にも楽しんでもらえるはず」。そんなプレーがチームを活性化させ、勢いをもたらし、効果的だと土居は考えている。
「あれ、今のワンプレーで急に鹿島が良くなったよね、とか。それがしたいし、今のところは上手くいっている感じです」
良い意味で、ワガママに、本能の赴くままに。チームの約束事は当然、守りながらも、リミッターを外して、遊び心を取り戻した土居は、溌剌と、さらに躍動するに違いない。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
※本記事は、サッカーダイジェスト8月8日号(7月25日発売)掲載の記事から一部抜粋・加筆修正したもの。
「今季の土居聖真は、ちょっと違う」と評する。
同期の3人がクラブを離れ、主軸としてチームを引っ張る自覚を感じさせる。
今季の聖真は軸であり、中心選手として結果を出しておる。
更に躍動し、ACLを制し、またCWCに出場しようではないか。
「ワガママに、本能の赴くままに」やって貰おうではないか。
土居聖真の責任感に期待大である。

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【鹿島】「マジ楽しくない」だから今季は“ふざける”。プロ9年目の土居聖真の真実
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年07月26日
随所にキレキレ。前線で抜群の存在感を発揮

近年は思い悩んでいた。「俺、こういう選手じゃない」と。しかし「楽しむこと」をテーマにした今季は――。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
今季の土居聖真は、ちょっと違う。
プロ9年目の27歳。「経験の塊みたいなものが、ある程度、形になったのが今かな。年齢も、経験も、クラブでの立ち位置も、そういうものがギュッと詰まって、それをプレーで示せている」と手応えを口にする。
今季のJ1では、大分との開幕戦こそ途中出場だったが、その後は19節の仙台戦まですべて先発に名を連ねるなど、不動のレギュラーとして奮闘を続けている。得点は4ゴールと、現時点でそこまで際立つ数字を残しているとは言えないが、6節の名古屋戦(〇2-1)では逆転勝利を呼び込む同点弾、14節のG大阪戦(△1-1)でもチームを敗戦から救うゴールと、ここぞという時に頼りになる働きぶりを披露している。
連覇を狙うACLでは、広島とのラウンド16、1-0で勝利したホームでの第1レグではセルジーニョの決勝点をアシストし、第2レグは2-3の敗戦も、8強進出に導く値千金のアウェーゴール2発を叩き込む。ここにきて決定的な仕事が増えた印象だが、とにかく随所にキレキレのプレーを見せ、前線で抜群の存在感を発揮しているのだ。
継続的なハイパフォーマンスの理由は「楽しむこと」。それは久しく忘れかけていた感情でもあった。
近年を思い返せば、「良くも悪くも、真面目にサッカーをやりすぎていた」。こういうボールが来たら、こうしなければいけない。こういうシチュエーションでは、このプレーを選択するべきだ。そんなセオリーに沿った振る舞いを、最優先に考えている自分がいた。
なぜ、そうなったのか。
「ここ2年ぐらいは、『これからはチームを引っ張っていかなければ』とか『聖真はそういう年齢になったから』とか、そんな声も聞こえてきて。ユース出身だし、伝統の8番だし、とか。もちろん、自覚はありましたよ。でも、周りのそういう期待のせいにするつもりは全然ないんですけど、ふざけたプレーはできない、“かたく”サッカーをしなくちゃ、頑張ってやらないと、みたいに考えるようになって……」
良い意味で、ワガママに、本能の赴くままに

遊び心を取り戻した結果、躍動感に満ちたプレーで攻撃を活性化。見ている人にも楽しんでもらいたいと願っている。写真:滝川敏之
強い使命感が、土居をがんじがらめにしたのだろう。本来は攻撃的な選手で、ゴールに直結するプレーが最大の持ち味のはずなのに、そのストロングポイントを押し殺してでも、「チームのために走って、みんながやりやすいようにって。当時は、自分でもよくそう言っていましたよ」と、自らを納得させるように努めていた。
そうした献身的な姿勢が、チームにとってどれだけ大切かは理解している。だが、去年の終盤になって、心がザワついた。
「これ楽しいのか、いや楽しくないなって思ったんですよ。マジ楽しくないと思った。本当に楽しくないと思った。俺、こういう選手じゃないのに。いつからこういう選手になったんだろうって」
他の誰かと同じような選手にはなりたくない。プロになってから、ずっとそう思ってきた。「その選手にしか出せない雰囲気や能力で試合を動かせる存在」が理想だ。
本来の自分を取り戻す――そうしないと、「自分のためにも、チームのためにもならない。だから、まずは自分優先でもいいんじゃないかと思った」。
「楽しむこと」が今季のテーマだと土居は言った。だが、後になって「実はそれ、表向きの言い方なんですよ」とにんまりと笑う。「表現的には、ふざけたい、かな」。
改めて記すまでもないが、文字通りの意味ではない。攻撃を仕掛ける際、ひと手間加えてみる。無駄にワンクッションを置いたり、足技を入れてアクセントを付ける。「自分も楽しいし、見ている人にも楽しんでもらえるはず」。そんなプレーがチームを活性化させ、勢いをもたらし、効果的だと土居は考えている。
「あれ、今のワンプレーで急に鹿島が良くなったよね、とか。それがしたいし、今のところは上手くいっている感じです」
良い意味で、ワガママに、本能の赴くままに。チームの約束事は当然、守りながらも、リミッターを外して、遊び心を取り戻した土居は、溌剌と、さらに躍動するに違いない。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
※本記事は、サッカーダイジェスト8月8日号(7月25日発売)掲載の記事から一部抜粋・加筆修正したもの。
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No title
そういう事だっなら、早く言ってよって感じです(笑)
聖真にはもっとヤっちゃって欲しいし出来る筈。
なぜなら、鹿島の8はサッカーにおける「変態」レベル
の系譜ですから。まだまだ覚醒出来る!
聖真にはもっとヤっちゃって欲しいし出来る筈。
なぜなら、鹿島の8はサッカーにおける「変態」レベル
の系譜ですから。まだまだ覚醒出来る!
いやーマジで今年のショーマは凄い
ACL広島戦でのカウンターゴール
今までサッカーを見てきて、ああいったシーンは力んで外すか弱くてゴールラインを超えなかった
それがすっぽりゴールマウスに収まるんだからショーマは凄い
凄いって言葉じゃ表せない、もはや何かが宿ってる
ACL広島戦でのカウンターゴール
今までサッカーを見てきて、ああいったシーンは力んで外すか弱くてゴールラインを超えなかった
それがすっぽりゴールマウスに収まるんだからショーマは凄い
凄いって言葉じゃ表せない、もはや何かが宿ってる
8番は
変態の系譜!
変態の系譜覚醒せり