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新時代のアントラーズはどう変わっていくのか

小泉社長にインタビューを敢行したサッカーダイジェストの広島記者である。
今行っていること、今後のことなどが語られる。
また、「現場に介入するつもりは一切ありません」という言葉をはっきり口にしておる。
これは大きなキーワードであろう。
細々としたことは現場の判断にて動ける体制を作っていく方針が伝わってくる。
現場の人間はより責任が重くなり、人材としての成長も大きかろう。
そして、「いろんな事業を太らせて、会社の安定した収益でチームを強化し、常勝軍団としての再現性を高めていく」と経営方針を語る。
クラブとしての強さは、チームの強さだけではなく、ビジネス的な強さも重要ということを良く理解しておることが伝わり嬉しい。
堅実な事業を育てて、その結果チームも強くなっていくこととなろう。
今後が楽しみである。

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【鹿島|小泉文明社長ロングインタビュー】新時代のアントラーズはどう変わっていくのか
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2019年11月18日

「いろんな“答え”は、僕はやっぱり現場にあると思う」


今年8月に鹿島の社長に就任。「未来のアントラーズを作っていきたい」と並々ならぬ決意で、新たな時代を切り拓こうとしている。写真:徳原隆元

 株式会社メルカリによる鹿島アントラーズの経営権取得に伴い、同社の小泉文明氏が、日本随一の常勝軍団の代表取締役社長に就任した。

 これまでメルカリだけでなく、SNS大手のミクシィでも経営に参画し、業界のトップを走ってきた時代の寵児は、熱心なアントラーズファンでもある。

 そんな小泉氏は、愛すべきクラブにいかなる変革をもたらそうとし、進化させようとしているのか。新たな一歩を踏み出した鹿島で、現在取り組んでいることや今後のビジョンなどについて訊いた。

――◆――◆――

――鹿島アントラーズの代表取締役社長に就任して約2か月、ここまでを振り返ると?(編集部・注/インタビューは10月16日に実施)。

「まずは、業務の効率化を進めています。サッカークラブはだいたい試合を起点としてPDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)を回していると思いますけど、インターネット業界でのそれは、1日なんですよね。そこにどう近づけるか。

 ただ、アントラーズでもいろんなものが早く進み始めています。業務のスピードを上げるためにスラック(ビジネスクラウドサービスの一種)を導入したり、7つぐらいあった階層を3階層にしたり。今までワードとかエクセルでシェアされていなかったものを、全部グーグルドックスに放り込んで共有できるようにする。ミーティングの議事録も全社員が見られるようにとか。

――無駄を省いて、仕事のスピードアップ化を図る。

「いろんな“答え”は、僕はやっぱり現場にあると思うんですよ。その現場のメンバーがどうやったら正しい意思決定ができるか。それはメルカリでも常に求めてきたし、アントラーズでも追い求めていきたい。正しい情報が流通して、はじめて正しい意思決定が早くできる。まあ、これからの鹿島アントラーズをお楽しみください、という感じです」

――クラブに“新たな風”を吹かせようとしているのですね。

「社員のみんなはいろんなことに一生懸命、取り組んでいるんですが、いかんせん業務がパンパンで。現状のままで、付加価値のあることをやってくださいと言っても、おそらく、できないと思う。どうやって生産性を高めていくか、そこの土台作りにアプローチしています。

 今やっている業務で、それは必要なことなのかどうか。たとえば、試合当日に配る紙のプリントって本当に必要なのか。メディアのみなさんは、メールアドレスは持っているだろうし、グーグルドライブに資料を入れておいて、オンラインで見てください、でもいいと思う。そういうことを一つひとつやっていって、はじめて時間ができる。そこで新しい施策を考えて、実行できればいい」

「多様化する視聴体験をテクノロジーがサポートする」


スポーツ界とIT業界。両者の親和性は高く、小泉氏は「テクノロジーがエンターテインメントを変えるフェーズに入ってきた」と語る。写真:徳原隆元

――今のままでは、目の前の仕事に手一杯で余裕がない。

「みんな本当に頑張っています。ミーティングでも言いましたが、この人数で、この業務をこなしていることには正直、驚いている、と。でも、頑張ってはいるけど、余裕がなさすぎて、なかなかアドオンで新しい付加価値を生み出せない。このペースでやっていれば、もしかしたら事故が起きてしまうかもしれない。テクノロジーを使えば、絶対に仕事は減らせることができる。ちょっとしたことを変えていけば、時間も空いてくる。その時間で新しいことをやる。その過程で、ここが足りないね、というのも見えてくるだろうし、そうしたら、メルカリからサポートを呼んだりもできますから。

 社員もきっと、チャレンジしたいはずです。でも、どうしても日々の業務が優先になってしまう。それは仕方がないことだけど、社員のモチベーションを上げられているのか、みんなのイマジネーションや能力を活かせているのか。経営者としてはそこを改善して、自由な発想で“答え”を導き出してほしいと考えています」

――メルカリのメソッドをアントラーズでも活用できれば。

「アントラーズは伝統のあるチーム。現場に介入するつもりは一切ありません。チームをどうサポートしていくか。そのためには、いかに会社のビジネスを回していくか。そこで大きく稼げるようになれば、それだけチームを強化できるようになりますから」

――サッカーに限らず、近年のスポーツ界はIT業界との親和性がますます高まっている印象です。

「テクノロジーがエンターテインメントを変えるフェーズに入ってきたと思いますね。テクノロジーが進化すると何が起きるかというと、たぶん、人々の余暇が増えるんです。週休3日とかになる。そうなった時、生活の豊かさを補うのは、スポーツとか、音楽とか、映画でもいいですけど、エンターテインメントが心を満たしていく。

 スポーツで言えば、その満たし方はふたつあって、自分がやるか、誰かを応援するか、ですよね。自分でやるという意味では、ヘルスケアの側面もありますし、そこのマーケットは非常に大きい。観戦という意味では、実際にスタジアムに行くのはもちろん、来年は通信速度が劇的に向上する5G(第5世代移動通信システム)が本格化して、パブリックビューイングもすごくリッチになったり、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)もあって、多様化する視聴体験をテクノロジーがサポートする。

 ライブの価値は、これからさらに上がっていくでしょうね。特に、スポーツとニュースに関しては、“今”にこそ価値がある。ライブで知りたいんです。そこに対してテクノロジーがソリューションとなり、生活を豊かにしていく。この産業はこれからどんどん大きくなっていくはず。ネット系がスポーツとタッグを組むのはある意味、必然かもしれませんね」

「とにかく、すべての体験をリッチにしたい」


賞金や移籍金に頼らず、様々な事業を大きくし、クラブとして常に黒字を目指してさらなるチーム強化を目指す。(C)Getty Images

――5Gになると、具体的にどう変わっていくのですか?

「動画とか、コンテンツの流通が本当にスムーズになる。たとえば、試合を見ながら気になる選手のスタッツをすぐ見れたり、お気に入りの選手だけを追うとか、視聴体験はかなり変わってくるでしょう。

 パブリックビューイングも、これまで以上の臨場感を味わえるはずです。もしかしたら、スタジアムに行くより迫力ある映像で楽しめるかもしれない。アントラーズは東京のサポーターも多いですよね。鹿嶋はちょっと遠いな、女性なら夏場はメイクが崩れて大変だな、とか、いろいろあると思うんですけど、そういう場合は、渋谷でも恵比寿でも六本木でもいいから、臨場感あるパブリックビューイングで楽しんでもらえればいい。そこでアントラーズをさらに好きになってもらい、じゃあ今度はスタジアムに行ってみようか、となれば。

 とにかく、すべての体験をリッチにしたいんですよ。それがテクノロジーの良さですから。テクノロジーの力で、どうやって生活に潤いを与えるか。AI(人工知能)やロボット工学が発達すれば、人間のやる仕事が減り、休みが増える。でも、なんか暇だよね、生きがいがないよね、となったら、ある意味、テクノロジーの犠牲になってしまう。

 そうならないようにしたいんです。10年以上、インターネット業界でトップを走ってきましたけど、だからこそテクノロジーの負の部分も理解しているつもりです。それをちゃんとケアしたい。余暇を充実させられるように、生活を豊かにできるように。それは、これまでテクノロジーを引っ張ってきた僕の使命だと思っています」

――テクノロジーには無限の可能性がある。

「もうひとつチャレンジしたいのは、地域の活性化です。人々の生活をテクノロジーでどう変えられるか。鹿嶋のように高齢者が増えている地域もあるなかで、テクノロジーの力で生活を豊かにしたい。最近では、高齢者の車の運転が問題視されたりもしますけど、それならライドシェアみたいな形で近所の人たちと一緒に病院に行くとか。自動運転もそうだし、マース(カーシェアリングなどオンラインでの配車サービス)とか、モビリティ関連のサービスはこれから注目すべきでしょう。

 ヘルスケアでも需要があるだろうし、ブロックチェーン(共有できる仮想台帳)を使えば、行政の仕事もスマートになる。いろんなところでテクノロジーが地域経済を支える部分は、これからどんどん出てくると思う。それをアントラーズが発信して、リードしていければ、地域貢献にもつながっていきますよね。アントラーズにはこんな価値もあるんだって、また再認識してもらえるようにもなる」

――クラブを支える地域のことも考えて、ビジネスを展開していく。

「アントラーズからすれば、“ノンフットボール”ではあるけど、そこで大きなビジネスに発展すれば、結果的にチーム強化の資金となる。フットボールだけで、200億、300億の利益を出すのは難しい。ノンフットボールで黒字を出すことが重要。

 アントラーズは強いクラブで、賞金や移籍金をあてにできるかもしれないけど、でもそれに頼らないで、会社として利益をしっかり出せれば、継続的にチームへの投資ができる。賞金や移籍金は変動するし、成績が伴わずに今年はダメだったね、というのは、僕は経営者の怠慢だと思う。いろんな事業を太らせて、会社の安定した収益でチームを強化し、常勝軍団としての再現性を高めていく。そこにチャレンジしたいんです」

「この地域には新しい時流を作るアセット(資産)がある」


常勝軍団の歴史を築いてきた鈴木満氏(左)と鈴木秀樹氏(右)について、小泉社長は「スーパースター」とリスペクトする。(C)SOCCER DIGEST

――地域を盛り上げながら、クラブのさらなる発展を推し進めていく。

「先ほども言いましたけど、来年以降は5Gが主流になると、これまではWiFiとかをつないでインターネットにアクセスする形ですが、5Gではネットワークの中で生活しているというか、アクセスするという感覚はなくなるんです。もっと言えば、インターネットの世界なのか、リアルなのか、その境目がなくなっていく。

 AIもさらに一般化して、まどろっこしいインターフェイスもなくなって、言葉やアクションで指示を出せるようになる。文字入力とかなくなるでしょうね。今でも、音声認識の精度はかなり高いですから。

 テクノロジーとの共存がさらに進めば、地域の生活ももっと快適に、スムーズになる。これまではインターナルなネットワークに閉じ込められていたけど、巨大なリアルがネットワーク化する。ここからがむしろテクノロジーが超楽しい時代になりますよ」

――そうした時代の流れに、アントラーズも乗り遅れないようにしなければならない。

「地域のスマートシティ化。簡単に言えば、もっと便利にしましょう、という話なんですけど、それをアントラーズが旗揚げして、推し進めていく。ホームタウンの鹿行地域など自治体のサイズを考えれば、ある意味、日本の縮図という見方もできる。だから、ここで起きる問題をテクノロジーで解決できたら、日本全国のソリューションにもなるんです。

 この鹿島モデルでもって日本という国を前進させる。そうすれば、アントラーズのブランドも上がっていくだろうし、場合によっては、いろんな企業が興味を示して、アントラーズのスポンサーになってくれるかもしれない」

――鹿嶋地域が実証実験の場になると?

「ハブになっていきたいと思っています。各企業もどこにアクセスすればいいか分からなければ、行政も何を選んでいいか分からない。情報量のギャップがあるので、そこは僕らがハブになることで、この地域をもっと住みやすくできれば。

 もしかしたら、自治体や地域の方々からすると、そんなの必要ないよ、となるかもしれない。でも、この地域には新しい時流を作るアセット(資産)がある。

 そこでアントラーズがどう貢献していくか。フットボール以外でも、もっと生活にアントラーズが染み出していって、ともに歩んでいく。毎週末にある試合で楽しませるのはもちろん、日常の利便性も追求して、アントラーズが生活を支えていく形にしたい。クラブ、サポーター、スポンサーも含めて、運命共同体となってみんなをハッピーにしたいんです」

――チームを強くする、それ以外の部分にも注力していくわけですね?

「そこが豊かになっていけば、チームも強くなるはずですから。アントラーズはなんのためにあるのか。すべては勝利のためですよね。何年かかるかは分からないですけど、僕らは本気で、バルセロナとかレアル・マドリーに勝てるようになりたい。彼らと伍して戦えるチームを作りたいと思っています。

 そのためには、経営体力は大きくしないと彼らには勝てない。一発勝負で勝てるチャンスはあるかもしれないけど、そうではなくて、継続的に伍して戦えるようになりたいんです。売り上げも100億、200億、300億というサイズにしていかないと。

 メルカリは創業から6年半で、売上は500億を超えました。アントラーズで500億あれば、これまでとは全然違うレベルでの経営ができる。夢物語かもしれないけど、誰かがやらないと。本当に勝ちたいんですよ、世界で」

「アントラーズが好きなんですよ、本当に」


13歳からアントラーズの熱烈なファン。社長就任からすべての試合を現地観戦し、チームもしばらく負けていなかったが、「この前のアウェー川崎戦(ルヴァンカップ準決勝第1レグ)で初めて負けて……。負けるとこんなに悔しいのかって本当に思いました」。写真:徳原隆元

――「夢物語」とはいえ、メルカリでは実際に実現させているわけですから。

「メルカリを立ち上げた6年半前に、こうなるなんて誰も思っていなかった。ミクシィの時もそうだし、アントラーズだって、Jリーグ初期にここまでのクラブになると想像していた人のほうが少なかったはず。でも、今の結果はどうですか、ということです。

 僕自身のことについては、『よくやるよね』とか『なんでそこまでやるの』とか『そんなの絶対できない』みたいによく言われますけど、それで逆に燃えるというか。笑うなら、笑ってくれていいんです。僕はやりたいだけだし、できると思っているので。『そんなにすべてが上手くいかないよ』とも言われる。たしかにそうだけど、常にチャレンジして、常に改善していけば、その先には必ずゴールがあると信じています」

――今の小泉社長の原動力となっているものは?

「アントラーズが好きなんですよ、本当に。13歳からファンだし、アントラーズをもっと強くしたい、再現性の高い常勝軍団にしたいんです。

 アントラーズは、(鈴木)満さん(取締役フットボールダイレクター)、(鈴木)秀樹さん(取締役マーケティングダイレクター)という“スーパースター”が引っ張ってきたクラブ。もちろんジーコもそうですけど、ただ、この方たちに頼りすぎてもダメだと思うんです。ここまで紡がれてきた歴史と伝統あるクラブを、どうやって再現性高く、100年、200年のスパンで勝ち続けられるようにするか。そのメソッドをちゃんと作りたい。

 そのためには、繰り返しになりますが、僕の仕事はビジネスをしっかりと回して、収益を上げること。経営者は、運にかけてはダメ。半分くらいは運かもしれないけど、そうじゃない部分を太くしていくのが僕の仕事。稼げば稼ぐほど、現場からのリクエストに応えられる。それは全部、叶えられるようにしたい。事業を大きくしていって、アントラーズがさらに強くなっていくためのサポートに尽力するつもりです」

――PROFILE――
小泉文明(こいずみ・ふみあき)/1980年生まれ、山梨県出身。早稲田大学商学部卒業後、大和証券SMBCやミクシィなどを経て、13年12月にメルカリに参画。翌年に取締役就任、17年に取締役社長兼COOに。現在は会長職に就き、今年7月のメルカリによる鹿島アントラーズの経営権取得後は、同クラブの代表取締役社長に就任。自身は13歳から鹿島の熱烈なファンだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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鹿島愛があり、しかもITの先端企業の経営を担ってきた小泉氏が経営を担ってくれるのは、とても恵まれている。

自分としても、レアルやバルサと世界で伍して戦える日がくるのを見てみたい。

No title

小泉社長にはがんばって鹿島を盛り上げてそして交通の不便を解消してほしい。。。
高速道路は(お国様に無料化をがんばっていただいて)
当日だけでもいいので空(空港)、海(港?これからか?)も使ってスタジアムをプチ旅ながら気軽に行ける
企画をしてほしいです。

あとジーコを大事にしてください!!
経営は社長にお任せしますので
サッカーの事はジーコに聞いてください!
本当にジーコイズムは軽くしないでほしいです。
ブラジルはアンダーでもワールドクラスで優勝してます
ですので間違いなく体格がにている日本人には向いてるサッカーです。


何卒宜しくお願いします。
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Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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