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J1高卒ルーキー診断と戦略・鹿島は「新黄金世代」の予感が

高体連、Jユースからの新加入選手とそのクラブの戦略を分析するNumberWebの安藤氏である。
ユース教授の目には今季の鹿島がどう映ったかが伝わってくる。
今回の大型補強は、岳や聖真らの2011年以来であり、満男・本山・曽ケ端・中田浩二らの1998年当時と状況が似ておると記す。
これは期待せざるを得ない。
山田・染野・荒木・松村それぞれに対して寸評がされており、選手の特徴が伝わってくる。
その中で特筆すべきは荒木遼太郎についての「中盤ならどこでもこなせる多彩さが評価につながった。タイプ的には土居聖真の後継者」というところであろうか。
失礼ながら、高二時代から二種登録された山田、高校二年で選手権得点王の染野、今冬の高校選手権優勝を果たした松村に比べると、荒木のウリが何であったかがこれまで分からずにおった。
この安藤教授の言葉は腑に落ちる。
高校時代はボランチであったと聞いており、いずれ中盤の底を任されるものとぼんやりとイメージしておった。
しかしながら、キャンプに入ってから、攻撃的な中盤を任され、練習試合にて結果を出し続けたところをみると、アタッカーのとしての才能を深く持った選手であったことが、分かってきた。
そこにこの安藤教授の”聖真の後継者”というラベリングは非常に合致する。
荒木には聖真が如く攻撃のコンダクターとなって行って欲しい。
そして、聖真と岳が影響され合ったように、満男が本山と素晴らしいコンビネーションを確立したように、荒木と松村、染野には大きく成長していって貰いたい。
今季の新卒4人には近い将来の黄金期を託す。
楽しみにしておる。

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J1高卒ルーキー診断と戦略・前編
鹿島は「新黄金世代」の予感が?

posted2020/02/15 11:40


大きな期待を背負って鹿島に入団した松村。選手権を沸かせたドリブルをJの舞台でも発揮できるか。

text by
安藤隆人
Takahito Ando

photograph by
Getty Images

 今週末のルヴァンカップを皮切りに、いよいよ2020年シーズンのJリーグが本格始動する。リーグ開幕を前に、J1全クラブの高卒ルーキーの補強事情をまとめてみた。昨年のJ1の成績順に高体連、Jユースからの新加入選手とそのクラブの戦略を分析。この中からブレイクするルーキーは現れるか。
 前編は王者、横浜F・マリノスから。


<横浜F・マリノス>
DF池田航、MF松田詠太郎、FWブラウンノア賢信(すべて横浜FMユース)


 アンジェ・ポステコグルー監督の下、ポジショナルプレーと5レーンを軸に攻撃サッカーを展開し、J1王者に輝いた横浜F・マリノス。3年目を迎えるポステコグルー体制において、そのサッカーを具現化できるタレントの補強は最重要事項だ。

 その一方で指揮官の意図をプロのスピードの中で表現するには、それなりの時間が必要となる。さらに来季以降のU-21リーグ構想の兼ね合いもあり、高卒選手の獲得はユース昇格生の3人、うち2人はJ3に即レンタルという形に。大卒選手も最優先補強ポイントだったGKのオビ・パウエルオビンナ(流通経済大)のみとなった。

 189cmのFWブラウンノアは文字通りの高さとバネが魅力。個での打開力は高いが、まだ荒削りな部分も多く、周囲との連動や前線からの守備をJ3・カマタマーレ讃岐で磨いてほしいところだ。MF松田は右サイドからスピードに乗ったドリブルを見せるアタッカー。彼もまたレンタル先のJ3・SC相模原で修行を積む。

 唯一マリノスに残った左SB池田は攻撃色の強い選手。高いアップダウン能力はもちろん、どのタイミングでどのスペースに突くか、守備をしながら考えられる頭のいいプレーヤーである。マリノスのSBは運動量だけでなく、高い戦術理解力も求められるため、今後を考えての昇格は頷ける。

 また先日、2021シーズン加入選手として興國高校から3選手の内定を早々に発表した。ユース昇格の3人とポジションはかぶっておらず、クラブとしては彼らがヤングマリノスを構築する存在になることを期待しているだろう。

<バングーナガンデは層が薄い左SBで期待。
<FC東京>
GK野澤大志ブランドン、DFバングーナガンデ佳史扶、DF木村誠二(すべてFC東京 U-18)


 MF紺野和也(法政大)ら即戦力となりえる大卒ルーキーに照準を絞った印象があるFC東京。ユースからも3人を昇格したことで高体連からの獲得はなかった。

 優勝を狙う今季、補強ポイントとしてSBとボランチが挙げられた。右SBの日本代表・室屋成に海外移籍の噂が上がるが、柳貴博の復帰と即戦力の中村帆高(明治大)の加入でピースは埋まった。一方、左SBは両サイドでプレーできるオ・ジェソクがG大阪に復帰したことで小川諒也のみ。そこで期待されるのがバングーナガンデだ。

 昨年、左SBとしてルヴァンカップに2試合出場し、J3のU-23でも13試合にスタメン出場している。左足の精度と対人の強さだけでなく、攻撃的なポジションもこなす器用さも見せており、首脳陣の評価も高い。

 186cmの高さと正確なフィードを誇る木村は将来性抜群のCBだ。森重真人ら人材豊富のポジションだが、強化の年齢バランスを考えると10代のCBは必要不可欠だった。働き盛りである渡辺剛が五輪をきっかけに海外へ羽ばたく可能性もあり、木村に対する期待は大きいだろう。

 2人とは学年が1つ下にあたるGK野澤大志ブランドンは、飛び級での昇格が決まった。世代別代表の常連である193cmの大型GKは、ハイボール処理とシュートストップを得意とする。守護神・林彰洋、同じユース育ちの波多野豪と共に切磋琢磨し、次世代を担う存在となってほしい。

新黄金世代と期待される鹿島の4人。

<鹿島アントラーズ>
GK山田大樹(鹿島ユース)、MF荒木遼太郎(東福岡)、MF松村優太(静岡学園)、FW染野唯月(尚志)


 鹿島アントラーズは「世代交代」を念頭に置いて積極的な動きを見せた。高体連3人とユース1人の大型補強は柴崎岳、昌子源、梅鉢貴秀、土居聖真の2011年以来。1998年組(小笠原満男、中田浩二ら)が加わった当時と状況が似ていることもあり、その期待感は大きくなる一方だ。

 補強ポイントの1つだったGKに世代トップレベルである山田の昇格は当然。フィジカルが強く、空中戦とシュートストップに抜群の安定感を誇る。ライバルはクォン・スンテ、曽ヶ端準、台頭著しいユース出身の20歳・沖悠哉と層が厚いが、特に沖との競争で相乗効果が期待される。

 FWを見ると、高卒、大卒の若いストライカーの補強はマスト。その中で上田綺世(昨年、法政大から加入)を早々に獲得できたことで、高卒FW獲得が最重要マターとなっていた。そこで白羽の矢が立ったのが染野だ。ポストプレーができて、ゴールアプローチも多彩。フィニッシャーとしてもラストパサーとしても機能する万能型は喉から手が出るほどほしかった存在だっただろう。選手権前に発覚した負傷により出遅れているが、大迫勇也のような存在になるだけのポテンシャルはある。



 荒木は中盤ならどこでもこなせる多彩さが評価につながった。タイプ的には土居聖真の後継者と言うべきか。かつて小笠原の横で柴崎が成長したように、27歳となった土居の近くでプレーできるメリットは大きい。

 選手権を沸かせたドリブラー松村は中盤のみならず、SBでの起用も加味して獲得に至ったと考える。最大の補強ポイントだった左SBには杉岡大暉、永戸勝也という2人の実力者が加入。一方、右SBは内田篤人の後釜である伊東幸敏に加え、広瀬陸斗を獲得したが、いずれも絶対的な存在になるかは未知数。そこに松村も入れることで、競争力を上げる狙いもあるだろう。

川崎ユース10番の宮城は武者修行。
<川崎フロンターレ>
FW宮城天(川崎ユース)


 一昨年の段階で大学サッカー界の目玉だったMF三笘薫(筑波大)と旗手怜央(順天堂大)の即戦力獲得が決まっていた川崎フロンターレ。さらに今季はサイドアタッカーのイサカ・ゼイン(桐蔭横浜大)とボランチまでこなせるDF神谷凱士(東海学園大)を獲得したことで新卒選手はいち段落した形だ。

 それゆえに高体連からの選手獲得はなく、高卒選手はユースで10番を背負った宮城のみとなった。宮代大聖が復帰したこともあってか、宮城はJ3・カターレ富山に期限付き移籍をする。テクニックに秀でたタレントだけに、首脳陣も富山で力をつけて帰還することを願っているだろう。

西川加入のC大阪はバランスよい編成に。
<セレッソ大阪>
DF田平起也(神戸弘陵)、DF西尾隆矢(C大阪U-18)、MF西川潤(桐光学園)、MF松本凪生、MF吉馴空矢、FW藤尾翔太(いずれもC大阪U-18)


 今季も高体連とユース出身者がバランスよく入団したセレッソ大阪。FW2、MF2、DF2とポジションも見事に分かれている。

 攻撃的な選手から見ると、藤尾は高さと裏に抜け出すスピードを併せ持つ点取り屋タイプ。ゴールに向かう迫力が魅力的だ。西川は言わずもがな、この世代の「顔」。トップスピードに乗りながらドリブル、シュート、パスとなんでもできる。西川には早くも今夏の海外移籍の噂も出ており、将来を見据えると藤尾にかかる期待も大きいはずだ。

 松本は技術とフィジカル共に質の高いボランチ。昨年は体の強さが増し、対人の強さと素早い寄せで相手のチャンスを潰す守備が向上した。さらに展開力、強烈なミドルシュートと、プレーの質が全体的にワンランク上がった印象だ。吉馴は右サイドのスペシャリスト。現状、右SBには松田陸がいるが、彼のバックアップとなると一気に不安が大きくなる。左には安定感抜群のベテラン・丸橋祐介、新加入の小池裕太と充実するだけに、「右の安定」のためにも吉馴の成長は欠かせない。

 DF陣はともにCB。188cmの高さが魅力の田平は経験が浅いものの、自己課題に対する分析力とリカバリー能力が高い。素材的にも大化けが期待したい。西尾も冷静沈着な判断をベースとした安定感が売り。ユースでは右SBとしてもプレーしており、ユーティリティー性も兼ね備えている。CBには経験豊富なマテイ・ヨニッチから、売り出し中の瀬古歩夢と激戦区だ。この充実した状況下のうちに、将来DFリーダーにもなりえる2人を確保したことは、クラブの未来をしっかりと見据えた戦略が窺える。

名門・広島ユースからは2人が昇格。
<サンフレッチェ広島>
MF土肥航大、FW鮎川峻(ともに広島ユース)


 GKと中盤に関しては、若手も順調に台頭し、十分な陣容を誇っているサンフレッチェ広島。現時点でルーキー獲得で急を要するポジションはない。

 その中でユースからMF土肥を昇格させた。土肥は高さ、ボール奪取能力に優れ、なにより正確な左足であらゆるボールを配給できる希少性が高いプレーヤー。中盤ならどこでもできる器用さもあり、タレントがそろう現戦力でも昇格に値した魅力を持っている。

 一方で、FW陣には20代後半世代がそろう。左サイドハーフも兼務できる鮎川の昇格は納得できる。経験豊富なアタッカー陣の下で技術を盗みながら、着実な成長を積む予定だ。ただ、今夏や来年以降にアタッカーの補強が予想できるだけに、1年目から貪欲なチャレンジが求められる。将来的には佐藤寿人のようなゴールハンターに育ってほしい。

G大阪ユースから3人のFWが昇格。
<ガンバ大阪>
DFシン・ウォノ(韓国・ボイン高)、FW塚元大、FW川崎修平、FW唐山翔自(いずれもG大阪ユース)


 DFから中盤では、即戦力となる大卒選手2人と韓国人DFシン・ウォノを獲得したのみ留まったガンバ大阪。だが攻撃陣では、ユースから3人のFWを昇格させた。

 狙いとしてはやはり年齢のバランスか。戦力は充実するが、いずれも20代後半の中堅選手が多く、20代前半で見れば高木大輔(24歳)、白井陽斗(20歳)だけ。一美和成らレンタル組の帰還もなく、世代別に見ると少し偏りが生まれていた。U-23での活動、その先のU-21リーグも視野に入れると、21歳以下のFWは必要だったはずだ。

 塚元は左サイドハーフもこなせる点取り屋。巧みな動き出しからゴール前に顔を出して決定的な仕事をこなす。川崎もまた塚元と同じように2つのポジションをこなすが、彼の魅力はアシスト力にある。常にアンテナを立て、シンプルに叩いたり、持ち込んだりと判断よくプレーできる。ゴールからの逆算がきちんとできる選手だ。

 注目は飛び級昇格となった唐山だ。持ち味はズバリ「得点力」。ゴールに対して貪欲で、鋭い動き出しで決定的なシーンを何度も作り出す。昨年はU-17W杯に出場。J3のU-23チームではリーグ最年少記録となるハットトリックを達成、計8ゴールと量産。期待が大きい17歳がチームにどのような影響を与えるか、注目すべき存在だろう。

 唐山を始め、彼らの活躍次第では、堂安律や食野亮太郎らのようにすぐに海外移籍という道が開かれる可能性は否定できない。クラブとしても、そういったケースを想定して強化をしているからこそ、FW3人の昇格に踏み切ったのではないだろうか。

豪華メンバーの中で成長したい小田。
<ヴィッセル神戸>
FW小田裕太郎(神戸ユース)


 即戦力の補強が活発なヴィッセル神戸は、ユース昇格のFW小田に絞った形だ。大卒でも即戦力のDF山川哲史(筑波大)のみとなった。

 小田は仕掛ける姿勢が見ていて気持ちがいいストライカーだ。自慢のスピードを武器にボールを受けたら臆することなく仕掛け、強烈なインパクトからクロスとシュートを繰り出す。181cmと高さもあり、貪欲にゴールへ圧をかけられる。

 ルーカス・ポドルスキとウェリントン、ダビド・ビジャという強烈なタレントが抜けたが、清水からドウグラスが加わり、相変わらずFWは激戦区。それでもチームにとって10代のストライカーは貴重で、小田としてもどこまでスペックを伸ばせるかがポイントだ。

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