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上田綺世が続けるゴールまでのもがき

上田綺世について記すSportsnaviである。
綺世の考え・“今”が伝わってくる。
今季初先発にて大きな結果を出した。
この調子を持続し、チームに勝利を導き続けるのだ。
2020年、綺世飛躍の年となろう。
期待しておる。

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上田綺世が続けるゴールまでのもがき。 追いかけた父の背中と二人三脚と。
鹿島アントラーズ2020年7月21日

結果が出るまでもがき、やり続けること

 振り返れば、いつもそうだった。

 結果は後からついてくるものではない。結果が出るまで、もがいてやり続けるのが上田綺世の歩んできた道だった。

「そもそも結果というものは、必ずついてこないと思っています。極端な話、どんなにシュート練習をしたって点を取れないときは取れないんです。重要なことは、自分がやっていることに対して、どう解釈するかということだと思っています」

 点取り屋と呼ばれるポジションで、ゴールをとにかく大切にしてきた。そのゴールを取り続けるために、愚直ともいえる努力の日々が言葉にあらわれる。

「やり続けてきたシュート練習の形で点を取れたとき、ようやくその効果が発揮された瞬間になるんです。だから、〝その練習は意味があった〟と自分が思える結果を得られるまで、やり続けるべきだと僕自身は考えています。1回のシュートチャンスを外したからといって、シュート練習が意味なかったとするのは本末転倒になる。その瞬間までどれだけ待てるか。〝結果がついてくる〟というよりは〝結果が出るまでやる〟という感じですね」


上田は今季公式戦初先発で2ゴールと結果を残した ©KASHIMA ANTLERS

成長を後押ししてくれた父の存在

サッカーを始めたのは6歳。幼稚園のときだった。興味を持ったきっかけは、ゴールを決める父の背中だった。

「父はプロではなかったですが、でもサッカーがすごく大好きで昔からやっていた。ポジションはFWで、ゴールシーンを見てかっこいいなと思っていました。僕自身もサッカーを見るのが3、4歳のころから好きだったので、ゴールシーンをよく見ていました。それもあってかサッカーというスポーツを〝ゴールを取るスポーツ〟として捉えていました。だから、一番ゴールを取れるポジションをやりたかった。自分も父より点を取りたいという気持ちがあってサッカーを始めました」

 その後、〝ゴールへのこだわり〟は日々の父とのコミュニケーションから、さらに育まれていった。父とともに海外のサッカーを見るのが日課となり、欧州の主要リーグはもちろんワールドカップやユーロは大会があるたびに全試合を見るほど夢中になった。

「その頃はFCバルセロナとかACミランが強かったんです。2005年あたりなのでロナウジーニョがいた時代です。でも、僕はそのなかでサミュエル・エトオが好きでした。レアルでいえばロナウド。アンドリー・シェフチェンコとかエルナン・クレスポもそうだし、ラウル・ゴンザレスとかフィリッポ・インザーギとか、とにかくゴールゲッターが好きでした」
 
 当時7歳。スラスラと当時のスター選手の名前が口に出る。多くのタイプの点取り屋を見て、それぞれの特徴を理解した上で、すべてを自分のものに体得していったという。

「その選手その選手で違う特徴があるというのを理解しました。そのなかで、その選手らしいゴールをたくさん見て、僕はすべてを参考にしていました。例えば、ヘンリク・ラーションだったら、背が小さいけれどゴール前の動き出しからのヘディングが強い。その動き出しをするために、相手の目をどこでどうやって盗んで動いているのか。インザーギだったら、なぜいつもこぼれ球の先にいるのか。ラウルだったら、ゴール前でのアイデアはどうやって出したのか。自分に置き換えて、どうやったらできるのかを考えながら見ていました」

 そこに父とのコミュニケーションが加わる。父親は上田が所属した少年団の監督もつとめ、まさに二人三脚で成長を重ねた。日常からサッカーの話をし続け、自主練もいつも一緒だった。

「父がサッカーを見て勉強しろという感じで、『このシーンどう思う?』『何がすごい?』『この前のプルアウェイの動きがいい』っていうゴールまでの過程における具体的な話をしながら父と一緒に見られた。それがやっぱり良かったんじゃないかと思います」

 父とともに見た映像。その一つひとつの作業は、すべてどうやってゴールを取るかに集約されていた。

「僕は父にいろんなことを教わりました。僕の土台をつくってくれたっていう感じですね」


上田は結果を残すためにもがき続け、成長を誓う ©KASHIMA ANTLERS

もがいているときが成長ポイント

 2019年7月、法政大学サッカー部から、2021年からの加入が内定していた鹿島アントラーズに前倒しでの加入を決めた。すると早速7月31日、浦和レッズ戦で途中出場からデビューを果たした。

 結果を出すのは早かった。8月10日、横浜F・マリノス戦で途中出場からプロ初ゴールをあげると、プロ初先発となった9月1日の清水エスパルス戦で2得点。存在を猛烈にアピールした。

 しかしその後、途中出場での試合を重ねるものの、結果を残せずにシーズンを終えた。活躍を続けることができず、プロ入り後初めて、もがいた時期を経験した。

 迎えた2020シーズン、初のスタメンとなった7月18日の横浜F・マリノス戦。チームが公式戦未勝利という苦しい状況の中、いきなり2ゴールという結果を残した。

 「何かを変えてやろうというよりも、〝点を取る〟の一択でした。それがチームにとって一番重要なこと。やっていることに自信を持つ、やってきたことが間違っていなかったという証明は、得点でしかできません。それができて良かったかと思います」

 結果を出して注目されればされるほど、思うことがある。

 「この調子の良さはいつまでも続くものではない。だから、調子がいいときはいけるところまでいこう。いつもそう思っています。いつかは点を取れなくなってゴールが遠くなる時期が来る。それは点を取っているときでも思っているかもしれない。何ならそれを待っている感じですよ。やっぱり、点を取れなくて〝もがいているとき〟が一番成長しているポイントだし、そこを抜けたときにまた違う〝ワンランク上の上田綺世〟になっていけると思うので。いつもそれを待っている部分はあります」

 今季からザーゴ監督体制となり、新たな船出をしたチームに待望の得点と勝利をもたらした。それでも満足感はない。

 上田綺世は今日も、自ら残した結果の良し悪しに関係なく、ひたむきに自らのプレーと向き合いもがいている。ワンランク上の新たな姿を目指して。

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いろいろな過程があり
それを信じて結果がついてくるもの
一度や二度の失敗でも信じること今の鹿島には必要なことなんでしょうね。
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鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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