柏戦コメント
「本当に今日はチーム全員で勝った部分が大きい」「チーム全員を評価してあげたい」と語る指揮官である。
チームの一体感が伝わってくる。
用意したプランは相手の退場により狂ってしまい先制され追いつくも勝ち越された。
一人少ないチームが逆にホールを決めること、それはサッカーによくあるシーンであったが、それを撥ねのける強さが今の鹿島にはあった。
三竿主将は、「失点しても、顔を上げて点を取るという自信がある」と言う。
手応えがあることが伝わってくる。
そして勝利の立役者である聖真は、左サイドの永戸からのチャンスをベンチに居る状態から予期しておったことを明かす。
昨季のアシスト王が、開眼してくれた。
あの速いボールを合わせた聖真の技術も素晴らしいが、あのシーンであのクロスを選択した永戸もまた賞賛に値する。
2試合連続逆転勝ちは今季初。
ここから一体感で突き進みたい。

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2020明治安田生命J1リーグ 第13節
鹿島アントラーズ:ザーゴ
立ち上がりから非常にいい形で試合に入ることができた。柏はプレッシャーをかけてくると予想していた。それに対して、我々は相手以上に強度を上げてやっていこうとしていた。相手選手が1人退場する前までは、それをピッチで体現することができていたが、相手が1人少なくなってさらに強度を上げなくてはいけないところで、トーンダウンしてしまった。自分たちの注意力が欠けたところで失点してしまった。同点に追いつき、選手も交代し、交代でピッチに入った選手たちがいい活躍をしてくれた。非常に強い相手に対して劇的な勝利を収めることができた。
Q.土居選手が決めた2ゴールの評価は?
A.今日は一人の選手をピックアップするのではなく、チーム全員でつかみ取った勝利だと思う。中2日というところで、普段以上に全員で戦わなければいけない、勝利しなければいけないという部分を選手たちに強調した。確かに2得点を決めたという部分はあるが、みんなで考えて、やろうとしたことができた。途中で集中力が欠けてしまった場面もあったが、その後、失点してもみんなで慌てずにプレーできたというところは非常にいい収穫となった。チーム全員を評価してあげたい。
【三竿 健斗】
(1点目は)ボールがこぼれてくるだろうなと予測していた。ボールのコントロールとボールを置く位置を意識していた。落ち着いて練習通りシュートを打って決めることができた。(3点目は)顔を上げた瞬間に聖真君と目があった。相手GKと相手DFの間にボールを落とすイメージでクロスを上げた。どちらもいいフィーリングでボールを蹴ることができた。先制されているので、ゲーム運びとしては良くない。優位な状況にもかかわらず、先制されているので、まだまだ自分たちに甘さがある。ただ、失点しても、顔を上げて点を取るという自信がある。最後まであきらめないことや点を取れているという自信があるので、粘り強くプレーすることができていると思う。
【土居 聖真】
相手が10人ということもあり、相手の背後へ走ったり相手の逆をつくプレーを意識していた。後半から永戸がフリーでボールを受けることができていた。永戸から僕へというところのチャンスが何回かあったので、そこを狙い続けていた。何回か続けていく中で次はニアへ飛び込もうと思っていて、(2点目は)ボールに触ることしかできなかったが、いいコースにボールが飛んでくれたので良かった。みんな、篤人さんのためにという想いはあると思う。自分も篤人さんに捧げるゴール、勝利を与えることができたのがすごく嬉しい。それが自分の中でも原動力になっている。
明治安田生命J1リーグ 第13節
2020年8月29日(土)19:03KO
三協フロンテア柏スタジアム
[ ザーゴ監督 ]
立ち上がりはよく入れたと思います。特に相手は中日に試合がなかったということで、おそらく戦略的にウチらにプレッシャーを掛けてくると予測した上で、逆にその強度を利用してひっくり返すために相手以上に持っているものを示すということで、フィールドプレーヤーが10人対10人のときはその部分を体現できたと思います。
ただ、相手が1人退場してから、本当はわれわれがそこでもう少し強度を上げれば相手を追い詰めることができたのですが、トーンダウンして苦しい状況になってしまった。後半のところで、自分たちの集中力が欠けたところで失点してしまい、そのあと同点に追いつき、交代選手を入れて彼らが僕がやろうとしたものを表現してくれて、良い活躍をして同点まで追いついてくれました。最後は強い相手に劇的な勝利を収めることができたと思います。
--2戦連続の逆転勝利。2ゴールを決めた土居 聖真選手への評価をお願いします。
本当に今日はチーム全員で勝った部分が大きいのではないかと思います。1人の選手をピックアップするのではなく、相手が中日に試合がなかったので、普段以上にチーム全員で戦わないといけない、勝たないといけないと強調しました。場合によっては途中から出る選手が活躍するかもしれないし、前半から出ている選手が活躍するかもしれないという話をした上で、みんなでこの試合に臨むことを言いました。確かに土居選手は2得点しましたが、戦略的な部分でみんなで考えた結果だと思います。途中、集中力が欠けた場面がありましたけど、その後失点しても慌てずにみんなでやったことは、この勝利の中に非常に良い収穫があったと思いますし、チーム全員を評価するべきだと思います。
明治安田生命J1リーグ 第13節
2020年8月29日(土)19:03KO
三協フロンテア柏スタジアム
MF 8
土居 聖真
Shoma DOI
--1点目については?
後半頭から永戸(勝也)のところがよくフリーでボールを受けられていましたし、レイソルさん側からするとちょっとイヤがっているなというのを交代前から思っていました。交代してからも、チームの1点目もそうなんですけど、その前も何回かチャンスになりかけたシーンが永戸から僕に対して3、4回あったと思うんですけど、そこをずっと狙い続けていました。
チームの1点目は、僕がマイナスでもらって、シュートはブロックされてしまいましたけど、三竿 健斗が反応して決めたというところも、自分が代わって入ってイヤなところ、相手が10人だったのもありますし、どんどん裏なり相手の逆を突くプレーを心がけてやれて、その何回かあったあとの自分の1点目だったので、次はニアで突っ込んでみようかなというのが頭の中にありました。触ることしかできなかったのですが、うまく良いコースに飛んでくれたので良かったです。
--クロスは速かったがイメージどおりだった?
自分が決められなくても、GKが触ったり、DFに当たってファーに流れてくれれば、というのも考えて打てたシュートだった。もう前がかりになっていましたし、チームの1点目もそうでしたけど、自分がつぶれてダメでも誰かがいるというのは分かっていましたし、普通の試合以上に相手は10人で前がかりになっていたので、セカンドボールも拾えるというのを考えて、普通の試合よりも思い切り前に行けたかなというのがある1点だった思います。
劇的逆転2発に内田篤人も感謝…鹿島MF土居「すぐにLINEしてきてくれて嬉しかった」
20/8/29 22:31

鹿島アントラーズMF土居聖真
[8.29 J1第13節 柏2-3鹿島 三協F柏]
鹿島アントラーズのMF土居聖真は1-2で迎えた後半44分、ニアサイドに飛び込んでトリッキーな同点ゴールを沈めると、アディショナルタイム1分には果敢なヘディングシュートで勝ち越しゴール。DF内田篤人の現役引退を経て、中心選手としての自覚を深めた背番号8が劇的な2ゴールで逆転勝利をもたらした。
対戦相手の柏レイソルはこの日、前半のうちに2人が負傷交代し、さらに1人がイエローカード2枚で退場。中2日のためコンディション面で劣勢が想定されていた鹿島にとっては、一転して圧倒的有利な戦況となった。ところが後半が始まってもなかなかゴールに近づけない展開が続き、後半8分、ベンチに控えていた土居が投入された。
しかし鹿島は後半12分、オフサイド気味のプレーで決まったFWオルンガのゴールで先制を許すと、27分には土居のシュートのこぼれ球からMF三竿健斗が決めて同点に追いつくも、39分に再びオルンガのゴールで失点。敗戦のピンチに陥っていた。
そこで窮地を打開したのが「永戸のところが空いていて、相手が嫌がっているとベンチで考えていた」という土居の動きだった。
土居は後半44分、もくろみどおりにオーバーラップしてきた永戸から低く鋭いクロスがゴール前に送られると、「次はニアに突っ込んでみようというのが頭にあった」という感覚を頼りに飛び込み、相手DFを振り切って右足アウトサイドでシュート。巧みに軌道を変えたボールはファーポストに当たり、ゴールラインを超えた。
「自分が決められなくても、GKが触ったり、DFに当たってファーに流れてくれればと考えながら打てたシュートだった。自分が潰れてダメでも、誰かがいるというのは分かっていた。相手が10人で前がかりになることができたので、普通の試合より思い切り前に上がれた1点目だった」(土居)。
さらに後半アディショナルタイム1分、またしても果敢なゴール前への飛び込みから逆転弾を導いた。今度は「試合の流れで何回か目が合って、『いま』というところがあってもなかなか来なかった」というMF三竿健斗からのクロスをヘディングで決めた形。「相手GKとぶつかってでも飛び込もうと思っていた」という気迫で押し込んだ。
土居の2ゴールでスコアを3-2にひっくり返し、鹿島は3日前のFC東京戦(○2-1、第26節を前倒しで開催)に続く白星。奇しくも24日に内田が引退会見を行って以降、チームは連勝を続けることができている。FC東京戦後のオンライン取材ではザーゴ監督が「彼は『われわれは勝ち続ける、強くあり続ける』という言葉を言い残した」と思いを語っていたが、この日の試合後には土居も内田がもたらすモチベーションを明かした。
「内田さんのために勝とうと言うのは口にはしなくても思った人はいると思うし、監督も前の試合のあとにそういうコメントを残していた。自分も内田さんに捧げるゴール、勝利を与えられたことは大きいし、それが原動力になっている」。
なお、内田からは試合後「俺に捧げるゴールをありがとう」というLINEが送られてきていたといい、「すぐにLINEしてきてくれて嬉しかった」とほおを緩めた土居。「内田さんが引退して、ピッチ外でもっとやらないといけないと考えているし、気負いすぎてわざとらしくやる必要もないけど、チームをまとめていかないといけない立場になると思っている」(土居)。引退会見にも同席し、たびたびやり取りもかわしていた“後継者”。そんな背番号8が変革する鹿島を牽引していく。
死闘・電撃・大逆転! 鹿島が1人少ない柏を最後に振り切る◎J1第13節


オルンガが2発も、途中出場の土居聖真が土壇場2ゴールで逆転!! 鹿島が3-2で柏を撃破
志水麗鑑(サッカーダイジェスト)
前半だけでイエローカードは計4枚と荒れ模様の試合に

殊勲の2ゴールを決めた土居。土壇場でチームを救った。写真:徳原隆元
チームの一体感が伝わってくる。
用意したプランは相手の退場により狂ってしまい先制され追いつくも勝ち越された。
一人少ないチームが逆にホールを決めること、それはサッカーによくあるシーンであったが、それを撥ねのける強さが今の鹿島にはあった。
三竿主将は、「失点しても、顔を上げて点を取るという自信がある」と言う。
手応えがあることが伝わってくる。
そして勝利の立役者である聖真は、左サイドの永戸からのチャンスをベンチに居る状態から予期しておったことを明かす。
昨季のアシスト王が、開眼してくれた。
あの速いボールを合わせた聖真の技術も素晴らしいが、あのシーンであのクロスを選択した永戸もまた賞賛に値する。
2試合連続逆転勝ちは今季初。
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2020明治安田生命J1リーグ 第13節
鹿島アントラーズ:ザーゴ
立ち上がりから非常にいい形で試合に入ることができた。柏はプレッシャーをかけてくると予想していた。それに対して、我々は相手以上に強度を上げてやっていこうとしていた。相手選手が1人退場する前までは、それをピッチで体現することができていたが、相手が1人少なくなってさらに強度を上げなくてはいけないところで、トーンダウンしてしまった。自分たちの注意力が欠けたところで失点してしまった。同点に追いつき、選手も交代し、交代でピッチに入った選手たちがいい活躍をしてくれた。非常に強い相手に対して劇的な勝利を収めることができた。
Q.土居選手が決めた2ゴールの評価は?
A.今日は一人の選手をピックアップするのではなく、チーム全員でつかみ取った勝利だと思う。中2日というところで、普段以上に全員で戦わなければいけない、勝利しなければいけないという部分を選手たちに強調した。確かに2得点を決めたという部分はあるが、みんなで考えて、やろうとしたことができた。途中で集中力が欠けてしまった場面もあったが、その後、失点してもみんなで慌てずにプレーできたというところは非常にいい収穫となった。チーム全員を評価してあげたい。
【三竿 健斗】
(1点目は)ボールがこぼれてくるだろうなと予測していた。ボールのコントロールとボールを置く位置を意識していた。落ち着いて練習通りシュートを打って決めることができた。(3点目は)顔を上げた瞬間に聖真君と目があった。相手GKと相手DFの間にボールを落とすイメージでクロスを上げた。どちらもいいフィーリングでボールを蹴ることができた。先制されているので、ゲーム運びとしては良くない。優位な状況にもかかわらず、先制されているので、まだまだ自分たちに甘さがある。ただ、失点しても、顔を上げて点を取るという自信がある。最後まであきらめないことや点を取れているという自信があるので、粘り強くプレーすることができていると思う。
【土居 聖真】
相手が10人ということもあり、相手の背後へ走ったり相手の逆をつくプレーを意識していた。後半から永戸がフリーでボールを受けることができていた。永戸から僕へというところのチャンスが何回かあったので、そこを狙い続けていた。何回か続けていく中で次はニアへ飛び込もうと思っていて、(2点目は)ボールに触ることしかできなかったが、いいコースにボールが飛んでくれたので良かった。みんな、篤人さんのためにという想いはあると思う。自分も篤人さんに捧げるゴール、勝利を与えることができたのがすごく嬉しい。それが自分の中でも原動力になっている。
明治安田生命J1リーグ 第13節
2020年8月29日(土)19:03KO
三協フロンテア柏スタジアム
[ ザーゴ監督 ]
立ち上がりはよく入れたと思います。特に相手は中日に試合がなかったということで、おそらく戦略的にウチらにプレッシャーを掛けてくると予測した上で、逆にその強度を利用してひっくり返すために相手以上に持っているものを示すということで、フィールドプレーヤーが10人対10人のときはその部分を体現できたと思います。
ただ、相手が1人退場してから、本当はわれわれがそこでもう少し強度を上げれば相手を追い詰めることができたのですが、トーンダウンして苦しい状況になってしまった。後半のところで、自分たちの集中力が欠けたところで失点してしまい、そのあと同点に追いつき、交代選手を入れて彼らが僕がやろうとしたものを表現してくれて、良い活躍をして同点まで追いついてくれました。最後は強い相手に劇的な勝利を収めることができたと思います。
--2戦連続の逆転勝利。2ゴールを決めた土居 聖真選手への評価をお願いします。
本当に今日はチーム全員で勝った部分が大きいのではないかと思います。1人の選手をピックアップするのではなく、相手が中日に試合がなかったので、普段以上にチーム全員で戦わないといけない、勝たないといけないと強調しました。場合によっては途中から出る選手が活躍するかもしれないし、前半から出ている選手が活躍するかもしれないという話をした上で、みんなでこの試合に臨むことを言いました。確かに土居選手は2得点しましたが、戦略的な部分でみんなで考えた結果だと思います。途中、集中力が欠けた場面がありましたけど、その後失点しても慌てずにみんなでやったことは、この勝利の中に非常に良い収穫があったと思いますし、チーム全員を評価するべきだと思います。
明治安田生命J1リーグ 第13節
2020年8月29日(土)19:03KO
三協フロンテア柏スタジアム
MF 8
土居 聖真
Shoma DOI
--1点目については?
後半頭から永戸(勝也)のところがよくフリーでボールを受けられていましたし、レイソルさん側からするとちょっとイヤがっているなというのを交代前から思っていました。交代してからも、チームの1点目もそうなんですけど、その前も何回かチャンスになりかけたシーンが永戸から僕に対して3、4回あったと思うんですけど、そこをずっと狙い続けていました。
チームの1点目は、僕がマイナスでもらって、シュートはブロックされてしまいましたけど、三竿 健斗が反応して決めたというところも、自分が代わって入ってイヤなところ、相手が10人だったのもありますし、どんどん裏なり相手の逆を突くプレーを心がけてやれて、その何回かあったあとの自分の1点目だったので、次はニアで突っ込んでみようかなというのが頭の中にありました。触ることしかできなかったのですが、うまく良いコースに飛んでくれたので良かったです。
--クロスは速かったがイメージどおりだった?
自分が決められなくても、GKが触ったり、DFに当たってファーに流れてくれれば、というのも考えて打てたシュートだった。もう前がかりになっていましたし、チームの1点目もそうでしたけど、自分がつぶれてダメでも誰かがいるというのは分かっていましたし、普通の試合以上に相手は10人で前がかりになっていたので、セカンドボールも拾えるというのを考えて、普通の試合よりも思い切り前に行けたかなというのがある1点だった思います。
劇的逆転2発に内田篤人も感謝…鹿島MF土居「すぐにLINEしてきてくれて嬉しかった」
20/8/29 22:31

鹿島アントラーズMF土居聖真
[8.29 J1第13節 柏2-3鹿島 三協F柏]
鹿島アントラーズのMF土居聖真は1-2で迎えた後半44分、ニアサイドに飛び込んでトリッキーな同点ゴールを沈めると、アディショナルタイム1分には果敢なヘディングシュートで勝ち越しゴール。DF内田篤人の現役引退を経て、中心選手としての自覚を深めた背番号8が劇的な2ゴールで逆転勝利をもたらした。
対戦相手の柏レイソルはこの日、前半のうちに2人が負傷交代し、さらに1人がイエローカード2枚で退場。中2日のためコンディション面で劣勢が想定されていた鹿島にとっては、一転して圧倒的有利な戦況となった。ところが後半が始まってもなかなかゴールに近づけない展開が続き、後半8分、ベンチに控えていた土居が投入された。
しかし鹿島は後半12分、オフサイド気味のプレーで決まったFWオルンガのゴールで先制を許すと、27分には土居のシュートのこぼれ球からMF三竿健斗が決めて同点に追いつくも、39分に再びオルンガのゴールで失点。敗戦のピンチに陥っていた。
そこで窮地を打開したのが「永戸のところが空いていて、相手が嫌がっているとベンチで考えていた」という土居の動きだった。
土居は後半44分、もくろみどおりにオーバーラップしてきた永戸から低く鋭いクロスがゴール前に送られると、「次はニアに突っ込んでみようというのが頭にあった」という感覚を頼りに飛び込み、相手DFを振り切って右足アウトサイドでシュート。巧みに軌道を変えたボールはファーポストに当たり、ゴールラインを超えた。
「自分が決められなくても、GKが触ったり、DFに当たってファーに流れてくれればと考えながら打てたシュートだった。自分が潰れてダメでも、誰かがいるというのは分かっていた。相手が10人で前がかりになることができたので、普通の試合より思い切り前に上がれた1点目だった」(土居)。
さらに後半アディショナルタイム1分、またしても果敢なゴール前への飛び込みから逆転弾を導いた。今度は「試合の流れで何回か目が合って、『いま』というところがあってもなかなか来なかった」というMF三竿健斗からのクロスをヘディングで決めた形。「相手GKとぶつかってでも飛び込もうと思っていた」という気迫で押し込んだ。
土居の2ゴールでスコアを3-2にひっくり返し、鹿島は3日前のFC東京戦(○2-1、第26節を前倒しで開催)に続く白星。奇しくも24日に内田が引退会見を行って以降、チームは連勝を続けることができている。FC東京戦後のオンライン取材ではザーゴ監督が「彼は『われわれは勝ち続ける、強くあり続ける』という言葉を言い残した」と思いを語っていたが、この日の試合後には土居も内田がもたらすモチベーションを明かした。
「内田さんのために勝とうと言うのは口にはしなくても思った人はいると思うし、監督も前の試合のあとにそういうコメントを残していた。自分も内田さんに捧げるゴール、勝利を与えられたことは大きいし、それが原動力になっている」。
なお、内田からは試合後「俺に捧げるゴールをありがとう」というLINEが送られてきていたといい、「すぐにLINEしてきてくれて嬉しかった」とほおを緩めた土居。「内田さんが引退して、ピッチ外でもっとやらないといけないと考えているし、気負いすぎてわざとらしくやる必要もないけど、チームをまとめていかないといけない立場になると思っている」(土居)。引退会見にも同席し、たびたびやり取りもかわしていた“後継者”。そんな背番号8が変革する鹿島を牽引していく。
死闘・電撃・大逆転! 鹿島が1人少ない柏を最後に振り切る◎J1第13節


オルンガが2発も、途中出場の土居聖真が土壇場2ゴールで逆転!! 鹿島が3-2で柏を撃破
志水麗鑑(サッカーダイジェスト)
前半だけでイエローカードは計4枚と荒れ模様の試合に

殊勲の2ゴールを決めた土居。土壇場でチームを救った。写真:徳原隆元