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ファン・アラーノの決勝点は“必然”だった

湘南戦について記すサッカーダイジェストの小室氏である。
「勝負の世界では「運も実力のうち」とよく言われるが、それを象徴するような試合だった」とこの試合を評す。
この試合結果は鹿島らしいと言いたげである。
今季は既に4試合にてアディショナルタイムに勝ち越し弾・同点弾を決めておる。
諦めぬ気持ちが表れておろう。
このあたりが鹿島らしいと言ってくれるのであれば、素直に喜ばしい。
小室氏の「スコアレスドローもやむなしか――。そんなマインドは鹿島にはないのだ」と言いきる言葉にそれが伝わってくる。
この鹿島イズムにて勝ち点を積み重ねていこうではないか。
首位川崎の背中は遠かろうが不可能ではない。
0%でなければ、追い続けるのだ。
それも鹿島の神髄である。

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【鹿島】「運も味方してくれたね」それでもJ・アラーノの決勝点は“必然”だった
小室功
2020年09月25日

「最後まで勝利を追求する。どんな状況でも」(ジーコTD)


値千金の決勝弾を決めたJ・アラーノ(7番)。前節のC大阪戦に続き、これで2戦連発と好調をキープする。写真:滝川敏之

[J1第18節]鹿島1-0湘南/9月23日/カシマ

 勝負の世界では「運も実力のうち」とよく言われるが、それを象徴するような試合だった。

 表示されたアディショナルタイムは5分。0-0のままスコアは動かずに終了か。そんな雰囲気がカシマスタジアムを包み込むなか、起死回生の決勝点が生まれたのは90+4分だった。

 ボールを持つファン・アラーノがパス交換しながら右サイドから中央寄りに進入。ゴール前に待ち構える味方へのくさびのボールはずれてしまい、いったん相手にカットされたものの、すぐさま奪い返し、右足を振り抜いた。それが相手DFの足に当たって、ふわりと浮き上がり、ゴールに吸い込まれていく。

 豪快な一発でもなければ、失点につながるような致命的なミスを相手が犯したわけでもない。ディフレクション後のボールの行方は予測不可能。ゴールの枠を外れていても何らおかしくなかっただろう。

「運も味方してくれたね」

 殊勲者のJ・アラーノが思わず笑顔になるのもうなずける。だが、運を引き寄せるだけの明確な思考と実践があった。

「ベンチにいる時、ザーゴ監督から“相手チームを分析しろ”とよく言われている。交代で入る選手はそれまでとは異なるプレーをしなければいけない。(ゴールに向かうような)縦パスを意識していた」(J・アラーノ)

 立ち上がりこそ、湘南にペースを握られたものの、徐々にボールの支配率を上げて、攻める鹿島、守る湘南の構図のまま試合が進んだ。5人の交代枠を次々に使い切り、機動力と高さを加え、チームに変化をもたらしたザーゴ監督の積極采配も見逃せない。

 鹿島の礎を築くうえで尽力したジーコ・テクニカルディレクターがかつてこんなふうに語っていたのを思い出す。

「勝利というのは指をくわえて待っているだけでは手に入らない。自分たちから奪いに行かなければ望む結果は得られない。結果的に引き分けたり、負けたりする試合もあるだろうが、最後まで勝利を追求する。どんな状況でもその気持ちを忘れてはいけない」

 タイムアップが迫るなか、こう着状態が続く。スコアレスドローもやむなしか――。そんなマインドは鹿島にはないのだ。

 ラッキーパンチと思えるようなJ・アラーノの一発も、それを掴み取るだけの必然があった。少なくともあの状況でシュートを打たなければ、何も起こらなかったのだから。

 鮮やかだろうが、泥臭かろうが、1点は1点にほかならない。それが勝負を分ける。ピッチに崩れ落ちた湘南の選手たちの姿がその事実を物語っていた。

 シーズン開幕時は4連敗スタートと不振を極めていたが、攻守に歯車が噛み合い、勝ちグセもついてきた鹿島は目下7連勝中と見違えるほどに好調だ。首位に立つ川崎の背中は遠いが、ここからどこまで巻き返せるか、大いに注目されるだろう。

取材・文●小室功(オフィス・プリマベーラ)

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