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シントトロイデン・鈴木優磨、絶対にサッカーの神様はいる

シントトロイデン・鈴木優磨のインタビューを伝えるSportsnaviの中田徹氏である。
優磨の今が伝わってきて嬉しい。
そして、「サッカーというスポーツはちゃんと出来ていて、『自分がゴールを決める』ということばかり考えても入らないんですよね。ちゃんと味方を活かそうとしたり、チームのために頑張ろうと考えたほうが、この間のベールスホット戦みたいにボールがこぼれてきてゴールが入るんですよ。不思議ですよね。絶対にサッカーの神様はいると思うよ」という言葉に優磨のサッカー観が表れておる。
この考えは真理であろう。
こうしたサッカー観を育んだ鹿島アントラーズFCのクラブ力を誇りに思う。
そして、優磨には更なる成長と活躍を願う。
ゴールの報を待っておる。

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11月月刊クラブマガジン巻頭インタビュー 『勝って兜の緒を締めよ』/ FW鈴木優磨 text by 中田徹
シント=トロイデンVV
2020年11月28日


鈴木優磨が生まれ育ったのは千葉県銚子市だった。兄、翔大(いわきFC)の影響でサッカーを始めた鈴木は、小学生の頃から日本の強豪クラブの一つ、鹿島アントラーズのスクールに通った。銚子から茨城県鹿嶋市は車で片道1時間かかる。その道のりを毎日、祖父が車で鈴木を送り迎えしてくれた。その甲斐あって、鈴木は日本を代表するストライカーの一人に成長した。

「じいちゃんが、STVVを毎試合、夜中まで起きて見てくれているんですよ」

時差が夏7時間、冬8時間もあるヨーロッパのサッカーを見ることは、日本人にとってなかなか大変なことだ。もっと勝利を祖父に届けたい。ゴールを贈りたいーー。そんな気持ちと裏腹に、今季のSTVVは勝ち星に恵まれず、鈴木も9試合で3ゴールと結果を残せてない。

「じいちゃんにとって、僕のサッカーしている姿が生き甲斐みたいな感じなんです。だから、勝てないとこっちも悲しいですよね。俺が点を取れなくたっていいんですよ。それでも勝ちたいぐらい。ともかく勝ちたいんですよ」

 家族と祖父に恩返しをしたいという話をしていると、鈴木は10月17日のベールスホット戦に敗れた後のことを語り始めた。ここには、チームを裏から支える人たちへの感謝の思いが詰まっている。

「この間、切なくなったのが、6対3でチームがボロボロに負けてしまったけれど、用具係が何も文句を言わずに普通に掃除をしていたこと。これを見ていて、すごく申し訳なくなった。そしたら、チームメートの一人が物に当たってバーンって蹴っていた。本当にそれをしたいのは用具係のヴァレア(スティーブンズ)とかベニー(リーベンズ)のはず。俺ら選手たちにストレスが溜まっているのは分かるけれど、俺たちはピッチの上で晴らせばいい。しかし、裏方にもストレスは溜まっているはず。だから、『お前、物に当たるな。そういう姿を彼らに見せるんじゃない』って日本語で言ったら、分かった顔をしてました。こういうのは言葉が違っても伝わるものなんですね」

 大敗したベールスホット戦だが、ストライカー陣の鈴木、フィリーポフ、ナゾンがゴールを決めたのは明るい材料の一つだろうか?

「(前半を5対1のビハインドで終えて)相手も勝ったと思っていたし、ゴールを取れて当たり前だった。でも、僕にとってはどんなゴールでも自信になる。最近、ゴールを取れてなかったので、いいきっかけにはなると思います」


11月7日(土)に行われた第12節ゲンク戦で28分に一時同点となるゴールを決めた鈴木選手。 ©︎STVV

ベルギーに来て鈴木が心がけているのは、チームメートがシュートを打ったら必ずリバウンドに詰めること。

「自分が人より優れているのはペナルティーエリア内のポジショニングとゴールへの嗅覚ですが、シュートが特別にうまいわけでもなく、足が速いわけでもない。相手と戦うことによって『アイツ、頑張っているな。戦っているな』というスタイルで生き残ってきたから、フィジカルが強いように見えますけれど、よくよくちゃんと試合を見てもらったら、アフリカ系CBの方がかなり強い。だけど、彼らは身体能力が高い分、シュートを打たれた後の動きが疎かになる。僕はその弱点を突いて、繰り返しリバウンドに詰めるしかない。1試合に1回も自分の前にこぼれてこないからシンドいですけれど、ブレずに詰め続けますよ。これは本当に見てほしい。自分がリバウンドに詰めてる回数はベルギーリーグで1番だと思います」

 ゴールへのこだわりが人一倍強い鈴木は、ベルギーに来て改めてストライカーはゴールとアシストという結果を出さないことには評価されないと感じ入った。1シーズン何ゴールを取るという具体的な数字目標は設定していない。ともかく取れるだけゴールを取ることが、彼の目標である。

「サッカーというスポーツはちゃんと出来ていて、『自分がゴールを決める』ということばかり考えても入らないんですよね。ちゃんと味方を活かそうとしたり、チームのために頑張ろうと考えたほうが、この間のベールスホット戦みたいにボールがこぼれてきてゴールが入るんですよ。不思議ですよね。絶対にサッカーの神様はいると思うよ」

 サッカーには偶然の要素もある。シュートがポストの内側を叩くか、外側を叩くかによって、シュートが決まるかどうかの境目になるし、勝敗を左右することもある。

「その何ミリかは、自分にとっては大きな必然な気がするんですよ。シュートがポストの外側に当たって『アンラッキーだったな』とは僕に思えなくって『何か自分に足りないところがある』と。そこの原因は必ず突き止めるようにしています。この1点が決まるかどうか、その紙一重の差で選手が飛躍するか後退するか、大きく分けることもある。だから『アンラッキー』の一言で済まされないと思います」

 このインタビューの時点(10月20日)でSTVVは16位。開幕のヘント戦に勝ってから、長いこと勝ち星から遠ざかっていた。

「開幕戦ではキャプテンのスティーブ(デリダ―)が出ていたんですよ。彼がいるとやっぱりチームが締まる。たぶん次のスタンダール戦から出られると思うんで、チームとしていい方向に行くと思います。鹿島では目の前にフォーカスした結果として優勝した。だから、目の前にある1試合を全力で勝ちに行くことが今の目標です」

 まるで予言のような鈴木の言葉だった。25日、STVVはスタンダールを攻守に圧倒し、2対0で勝利した。デリダ―はチーム2点目のゴールを鮮やかに決めて、自身の復帰戦に花を添えた。

実は、鈴木は今回のインタビューで「勝って兜の緒を締めよ」という諺を口にしていた。目の前の敵を倒しても侍は兜を頭から降ろさず、次に現れる敵に用心しないといけない。サッカーに例えると『勝っても浮かれること無く次の試合に備えることが重要』ということだ。

「勝つとみんながハッピーになる。そこで『今日は勝ったけれど、ここが良くなかったよね』と言えるようになるんです。このチームはポテンシャルの高い選手がたくさんいると思います。だから、早く勝って流れを変えたいよね。キッカケ一つでSTVVはよくなりますよ」

そう力を込めて語った鈴木の表情は、チーム復調の確信に満ちていた。

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元を辿ると優磨が獲得したPKを夢生に譲ったら今度は夢生からアシストが来たんですよね。
先日の代表戦は前線に強調性がないので優磨がいたらなあと思いながら観てました。
ストップをかけてるのが森保か誰かは分からなですけど意地張ってないで優磨を呼ぶべきです。
先月サッパリだった武蔵を今月も呼ぶとか普通じゃないですよ。
安西も謎に落選してベテランが再登板してましたし。
日本はこのご時世で何とか組めた貴重な実践機会を見事に棄てましたね。
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狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

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