J'sGOAL戦力分析レポート
【開幕直前!36クラブ別戦力分析レポート:鹿島】前人未踏のリーグ3連覇と、強豪ひしめくAFCチャンピオンズリーグの制覇。両タイトル獲得の鍵は、若手の台頭。(09.02.23)
【今季のみどころ】----------
Jリーグが開幕して17シーズン目を迎える今季、鹿島アントラーズは前人未踏のリーグ3連覇に挑む。それに併行して進むのがアジアチャンピオンズリーグ(ACL)。この両タイトルの獲得が最大のテーマとなる。そのためにポイントとなるのが、さらなる若手選手の台頭だ。
昨季、岩政大樹、青木剛といった世代が中心となり、そこに興梠慎三、伊野波雅彦が加わることでリーグ連覇を達成したことは記憶に新しい。しかし、中盤を固めるのは、以前として今年30歳となる本山雅志、小笠原満男、ダニーロといった選手たち。ここに新たな選手が出てこない限り、1年間の長くて厳しい日程を乗り越え、栄冠を手にすることは難しいだろう。
それは、選手たちもそれは認識している。DFリーダーの岩政も期待を示した。
「うちのチームは平均年齢も徐々に上がってきているので、1シーズン同じメンバーで戦うのは難しい面があります。少しずつ誰かが出てこないと、これから大変な時期を迎えてしまうんで。期待はしてます」
昨季は、ギリギリのところまで同じメンバーで戦い、ある程度の成績はおさめたが、肝心のACL準々決勝第2戦を前に小笠原を怪我で失ってしまった。今オフも目立った補強はなく限られたメンバーではあるが、誰が出ても同じような戦いができることが望まれている。小笠原がいないと一本調子の試合運びしかできなくなってしまう現状を変えるためにも、中盤に新たな人材が出て来て欲しいところだ。
その小笠原の怪我からの回復はめざましく、すでに強烈なシュートを両足で放っている。接触プレーが心配される練習は、不慮の負荷がかかる危険性もあるため避けているが、それも秒読み段階だ。頼れる主将の復帰はチームに活力をもたらすだろう。そして、そこに挑む選手が出て来れば鹿島はさらに強くなる。
オリヴェイラ体制も今年で3年目。07年は大逆転優勝。08年はホーム最終戦(対ジュビロ磐田)の、ロスタイムでの決勝点。いずれ劣らぬ感動的な場面を見せてくれた。今季は、どのような歓喜が待っているのか。シーズン開幕が楽しみだ。
【注目の新戦力】----------
●MF 35 パク・チュホ
4人の新戦力の中で、キャンプ中もっともアピールしていたのがパク・チュホだ。J2水戸で中心選手として活躍していたパクは、左利きで様々なポジションができる。水戸ではボランチをやっていたが、鹿島に来て最初の試合となったホンダロックとの練習試合では左サイドバックで出場。キレのあるドリブルと鋭いセンタリングだけでなく、激しいボールへの寄せで、ほぼ完璧に役割をこなして見せた。U-20韓国代表ではキャプテンを務め、対面だった内田篤人とは火花散る攻防を繰り広げ、お互いの才能を認め合う仲だ。
●FW 34 大迫勇也
今オフ、最も注目を集めた新人選手は大迫勇也だろう。冬の高校選手権で10得点をあげ、大会記録を塗り替えた。プロの世界でどこまで活躍できるのかに注目が集まるなか、本人は自分の現在地を謙虚に分析している。鹿島のFWと言えば、マルキーニョスや興梠慎三を筆頭に、運動量が求められる。攻撃でもパス回しのなかに頻繁に顔を出し、タメをつくったり、スペースをつくったり、求められる役割は豊富だ。チームに入って間もないため、どうしてもそうした動きでは見劣りしてしまうのが現状だ。ただ、ボールが入れば、その才能は図抜けている。一瞬のスピードや体の入れ方は、鹿島のなかでも光っている。すぐに結果を求めるのではなく、温かい目で見守っていきたい。
以上
2009.2.23 Reported by 田中滋
今年からJ'sGOALのレポートは悦っちゃんではなく田中滋氏に変わった。
チームに対するアプローチが異なって興味深い。
昨季、世代交代に成功しリーグ連覇を成し遂げた我等が鹿島アントラーズであるが、更に新戦力を求めておる。
その筆頭に挙げられたのは新戦力のパク・チュホである。
U-20日本代表時代には篤人の対面に位置しライバルであったとのこと。
両翼を担うようになれば、面白い構図である。
話題の大迫は、何かと注目を浴びるが、じっくり育てたい逸材である。
とはいえ、かなり早い段階でお披露目となることは必至であろう。
それだけの才能を持っており、それを隠すことは出来ぬ。
そうは言いつつも、小笠原満男、ユダの復帰が最大の補強であることは言うまでもない。
彼等が戦列に揃ってからが真の開幕と言えるのでは無かろうか。
それまでは、誓志やパク、ヤスにチャンスが与えられると思われる。
そこで結果を残せば、未来を担う者として名を売ることとなろう。
倒れる間際に、突如自分の唯一の弟子と言われても困るのである。
【今季のみどころ】----------
Jリーグが開幕して17シーズン目を迎える今季、鹿島アントラーズは前人未踏のリーグ3連覇に挑む。それに併行して進むのがアジアチャンピオンズリーグ(ACL)。この両タイトルの獲得が最大のテーマとなる。そのためにポイントとなるのが、さらなる若手選手の台頭だ。
昨季、岩政大樹、青木剛といった世代が中心となり、そこに興梠慎三、伊野波雅彦が加わることでリーグ連覇を達成したことは記憶に新しい。しかし、中盤を固めるのは、以前として今年30歳となる本山雅志、小笠原満男、ダニーロといった選手たち。ここに新たな選手が出てこない限り、1年間の長くて厳しい日程を乗り越え、栄冠を手にすることは難しいだろう。
それは、選手たちもそれは認識している。DFリーダーの岩政も期待を示した。
「うちのチームは平均年齢も徐々に上がってきているので、1シーズン同じメンバーで戦うのは難しい面があります。少しずつ誰かが出てこないと、これから大変な時期を迎えてしまうんで。期待はしてます」
昨季は、ギリギリのところまで同じメンバーで戦い、ある程度の成績はおさめたが、肝心のACL準々決勝第2戦を前に小笠原を怪我で失ってしまった。今オフも目立った補強はなく限られたメンバーではあるが、誰が出ても同じような戦いができることが望まれている。小笠原がいないと一本調子の試合運びしかできなくなってしまう現状を変えるためにも、中盤に新たな人材が出て来て欲しいところだ。
その小笠原の怪我からの回復はめざましく、すでに強烈なシュートを両足で放っている。接触プレーが心配される練習は、不慮の負荷がかかる危険性もあるため避けているが、それも秒読み段階だ。頼れる主将の復帰はチームに活力をもたらすだろう。そして、そこに挑む選手が出て来れば鹿島はさらに強くなる。
オリヴェイラ体制も今年で3年目。07年は大逆転優勝。08年はホーム最終戦(対ジュビロ磐田)の、ロスタイムでの決勝点。いずれ劣らぬ感動的な場面を見せてくれた。今季は、どのような歓喜が待っているのか。シーズン開幕が楽しみだ。
【注目の新戦力】----------
●MF 35 パク・チュホ
4人の新戦力の中で、キャンプ中もっともアピールしていたのがパク・チュホだ。J2水戸で中心選手として活躍していたパクは、左利きで様々なポジションができる。水戸ではボランチをやっていたが、鹿島に来て最初の試合となったホンダロックとの練習試合では左サイドバックで出場。キレのあるドリブルと鋭いセンタリングだけでなく、激しいボールへの寄せで、ほぼ完璧に役割をこなして見せた。U-20韓国代表ではキャプテンを務め、対面だった内田篤人とは火花散る攻防を繰り広げ、お互いの才能を認め合う仲だ。
●FW 34 大迫勇也
今オフ、最も注目を集めた新人選手は大迫勇也だろう。冬の高校選手権で10得点をあげ、大会記録を塗り替えた。プロの世界でどこまで活躍できるのかに注目が集まるなか、本人は自分の現在地を謙虚に分析している。鹿島のFWと言えば、マルキーニョスや興梠慎三を筆頭に、運動量が求められる。攻撃でもパス回しのなかに頻繁に顔を出し、タメをつくったり、スペースをつくったり、求められる役割は豊富だ。チームに入って間もないため、どうしてもそうした動きでは見劣りしてしまうのが現状だ。ただ、ボールが入れば、その才能は図抜けている。一瞬のスピードや体の入れ方は、鹿島のなかでも光っている。すぐに結果を求めるのではなく、温かい目で見守っていきたい。
以上
2009.2.23 Reported by 田中滋
今年からJ'sGOALのレポートは悦っちゃんではなく田中滋氏に変わった。
チームに対するアプローチが異なって興味深い。
昨季、世代交代に成功しリーグ連覇を成し遂げた我等が鹿島アントラーズであるが、更に新戦力を求めておる。
その筆頭に挙げられたのは新戦力のパク・チュホである。
U-20日本代表時代には篤人の対面に位置しライバルであったとのこと。
両翼を担うようになれば、面白い構図である。
話題の大迫は、何かと注目を浴びるが、じっくり育てたい逸材である。
とはいえ、かなり早い段階でお披露目となることは必至であろう。
それだけの才能を持っており、それを隠すことは出来ぬ。
そうは言いつつも、小笠原満男、ユダの復帰が最大の補強であることは言うまでもない。
彼等が戦列に揃ってからが真の開幕と言えるのでは無かろうか。
それまでは、誓志やパク、ヤスにチャンスが与えられると思われる。
そこで結果を残せば、未来を担う者として名を売ることとなろう。
倒れる間際に、突如自分の唯一の弟子と言われても困るのである。