上海申花戦プレビュー
【AFCチャンピオンズリーグ 鹿島 vs 上海】プレビュー:ACL2戦目にして、早くも追い込まれた鹿島。勝点3が絶対に必要な中、中国の強豪・上海申花を迎え撃つ!(09.03.17)
ACLでの水原三星戦、Jリーグ第2節の新潟戦と、アウェイ2連戦を連敗してしまった鹿島アントラーズ。それぞれ別の大会のため、個々で見れば痛手は少ないが、チームの状態はお世辞にも良いとは言えない。ホームでは勝点3が義務づけられているため、この試合では何としても勝利が欲しいところだ。
対戦相手の上海申花は、中国の強豪チーム。国内リーグを2位で終わり、ACLへの出場権を得た。監督を務めるのはかつてガンバ大阪でプレーした経験を持つ、賈秀全(JIA XiuQuan)。今季、ACL制覇を目指し、4人の新外国籍選手を獲得。その契約のために7億円近い額をつぎ込んだと言われている。鹿島にとっては非常にやりにくい相手だ。ACL第1戦はシンガポール・アームド・フォースFCと対戦し4−1で勝利した。相手が前半早々に退場者を出し、1人多い状態だったとはいえ、試合時間のほとんどを支配し、攻撃力が自慢のチームと言える。
攻撃の中心となるのは、屈強な体格を生かしたポストプレーを得意とするアルゼンチン人FWの11番 バルコスと、スピードあふれるウインガータイプの10番 毛剣卿(MAO JianQing)の2人だ。ここに、FCバルセロナでプレーするアレクサンドル・フレブを兄に持つヴァスチェスラフ・フレブが絡んでくるのが本来の攻撃なのだが、第1戦の前半で左太腿裏を痛め途中交代している。公式会見で賈秀全監督は「回復中」と答えているが、鹿島で行われた公式練習でも姿を見せなかったため、出場は難しいと思われる。
この2人をトップ下で操るのが北京五輪の中国五輪代表だった8番 陳涛(CHEN Tao)。シンガポール・アームド・フォースFCに所属する深澤仁博にその印象を聞くと「FWとMFの間でボールを受けて、前を向くのがうまい」とのこと。足下の技術に優れ、彼からのパスが攻撃の生命線となる。チームとしては、FWにパスを当てて、それをサイドにはたき、ドリブルで勝負を仕掛けてクロスからフィニッシュというのが特徴のようだ。
オリヴェイラ監督も「我々が持っているのはACL第1戦のシンガポールの1試合しかない」と嘆いたとおり、中国の国内リーグはまだ開幕しておらず、新チームとなった上海申花も公式戦の数が少ない。能力の高い選手が揃っているが、チームとしてどこまで機能しているのかは未知数だ。
現在公式戦2連敗中の鹿島は、先発メンバーの入れ替えが断行されることになりそうだ。月曜に行われた紅白戦では、FWの興梠慎三に代わって田代有三、左サイドバックは新井場徹からパク・チュホが主力組としてプレーした。上海申花戦でも、この2人が先発として出場することになるだろう。また、ボランチには小笠原満男が入ると思われる。新潟戦でも、小笠原が入ったあと、ようやくチームが機能し始めただけに、大黒柱としての役割が期待される。
不甲斐ない内容での連敗だったため、監督から選手に対し、かなり厳しい叱責が飛んだようだ。ライバルとなる水原三星も上海申花も、ホームで勝点3をあげている。この一戦に敗れてしまうと、ACL制覇の夢は早くも潰えてしまう可能性が高い。ただ、昨年苦戦した北京国安や水原三星同様、公式練習に現れた上海申花の選手たちは体格がよく、フィジカルに優れる選手たちが揃っていた。鹿島にとって厳しい戦いになることは間違いないだろう。メンバーを入れ替え、荒療治を決意したオリヴェイラ監督の檄が、選手に届くことを願うばかりだ。
以上
2009.03.17 Reported by 田中滋
パク起用ならばヤスも同時に起用したい。
ACLでの水原三星戦、Jリーグ第2節の新潟戦と、アウェイ2連戦を連敗してしまった鹿島アントラーズ。それぞれ別の大会のため、個々で見れば痛手は少ないが、チームの状態はお世辞にも良いとは言えない。ホームでは勝点3が義務づけられているため、この試合では何としても勝利が欲しいところだ。
対戦相手の上海申花は、中国の強豪チーム。国内リーグを2位で終わり、ACLへの出場権を得た。監督を務めるのはかつてガンバ大阪でプレーした経験を持つ、賈秀全(JIA XiuQuan)。今季、ACL制覇を目指し、4人の新外国籍選手を獲得。その契約のために7億円近い額をつぎ込んだと言われている。鹿島にとっては非常にやりにくい相手だ。ACL第1戦はシンガポール・アームド・フォースFCと対戦し4−1で勝利した。相手が前半早々に退場者を出し、1人多い状態だったとはいえ、試合時間のほとんどを支配し、攻撃力が自慢のチームと言える。
攻撃の中心となるのは、屈強な体格を生かしたポストプレーを得意とするアルゼンチン人FWの11番 バルコスと、スピードあふれるウインガータイプの10番 毛剣卿(MAO JianQing)の2人だ。ここに、FCバルセロナでプレーするアレクサンドル・フレブを兄に持つヴァスチェスラフ・フレブが絡んでくるのが本来の攻撃なのだが、第1戦の前半で左太腿裏を痛め途中交代している。公式会見で賈秀全監督は「回復中」と答えているが、鹿島で行われた公式練習でも姿を見せなかったため、出場は難しいと思われる。
この2人をトップ下で操るのが北京五輪の中国五輪代表だった8番 陳涛(CHEN Tao)。シンガポール・アームド・フォースFCに所属する深澤仁博にその印象を聞くと「FWとMFの間でボールを受けて、前を向くのがうまい」とのこと。足下の技術に優れ、彼からのパスが攻撃の生命線となる。チームとしては、FWにパスを当てて、それをサイドにはたき、ドリブルで勝負を仕掛けてクロスからフィニッシュというのが特徴のようだ。
オリヴェイラ監督も「我々が持っているのはACL第1戦のシンガポールの1試合しかない」と嘆いたとおり、中国の国内リーグはまだ開幕しておらず、新チームとなった上海申花も公式戦の数が少ない。能力の高い選手が揃っているが、チームとしてどこまで機能しているのかは未知数だ。
現在公式戦2連敗中の鹿島は、先発メンバーの入れ替えが断行されることになりそうだ。月曜に行われた紅白戦では、FWの興梠慎三に代わって田代有三、左サイドバックは新井場徹からパク・チュホが主力組としてプレーした。上海申花戦でも、この2人が先発として出場することになるだろう。また、ボランチには小笠原満男が入ると思われる。新潟戦でも、小笠原が入ったあと、ようやくチームが機能し始めただけに、大黒柱としての役割が期待される。
不甲斐ない内容での連敗だったため、監督から選手に対し、かなり厳しい叱責が飛んだようだ。ライバルとなる水原三星も上海申花も、ホームで勝点3をあげている。この一戦に敗れてしまうと、ACL制覇の夢は早くも潰えてしまう可能性が高い。ただ、昨年苦戦した北京国安や水原三星同様、公式練習に現れた上海申花の選手たちは体格がよく、フィジカルに優れる選手たちが揃っていた。鹿島にとって厳しい戦いになることは間違いないだろう。メンバーを入れ替え、荒療治を決意したオリヴェイラ監督の檄が、選手に届くことを願うばかりだ。
以上
2009.03.17 Reported by 田中滋
パク起用ならばヤスも同時に起用したい。