10番とは

練習後、帰路に就く鹿島MF本山 鹿島MF本山雅志(26)が、今夏の欧州移籍に向けて国際サッカー連盟(FIFA)公認の代理人に委任状を渡したことが24日、分かった。知人に紹介されたスペイン人のアルベルト氏と契約し、移籍先を探すことを依頼した。「来年1月まで契約した。チャンスがあれば、ヨーロッパで勝負したい気持ちが強い」と話した。
本山は昨オフ、鹿島との契約交渉の席で、欧州移籍を訴えた。話し合いの結果、期限付き移籍も含めて欧州クラブからオファーがあった場合には「本人に知らせた上で交渉する」との項目を、統一契約書に付け加えた。現在、本山から委任されたアルベルト氏が、欧州各リーグのクラブと交渉に当たっている。
「スペインはお金のないクラブが多いので難しそう。チャレンジしてみたい気持ちがあるので、リーグはそれほどこだわらない」。鹿島が設定した移籍金は、完全移籍で1億円を超えるが、6カ月レンタルなら2500万円程度。期限付きなら安い金額で移籍できるため、実現する可能性は十分ある。欧州挑戦を実現させるためにも、まずはW杯メンバー入りを目指す。(金額はすべて推定)
[2006年4月25日7時2分 紙面から]
自他共に認める波のある選手本山雅志。
99年WYの幻影を追っている者も多いであろう、スーパーサブの輝きをイメージするサポも多いであろう。
しかし、今現在、26歳となり妻を娶ったこの男にその面影を重ね合わせてはならない。
鹿島の10番という重責を全うして貰わねばならぬのだ。
攻撃における圧倒的な存在感が彼に課せられた十字架。
それを背負い立って且つそれを越える印象を与える。
そこまでしてこそ重責から逃れることが出来よう。
その結果が移籍という道ではないのか?
そう考えて欲しいものだ。
彼がもしこの夏に移籍したとして、その後継者には鹿島ユースが生んだクラッキ野沢拓也が選ばれることになる。
奇しくも明日のナビスコ杯大分トリニータ戦は本山が出場停止ということで野沢に重責を担う器であるかが試される機会となっている。
真の10番を背負うべき者が誰なのか、その真価を見届けたいと思う。