Jリーグ第10節 アビスパ福岡戦

本田主将が締める。
これはもう過去の話である。
本田主将が入りトドメを刺す。
一新された鹿島の攻撃は本田主将の投入で再加速する。
逆転し追加点を取り、攻撃の二枚看板を下げる。
2点差と時間帯を考えれば、さらに本田主将というコマを考えれば、ここから先は試合が沈静化し攻撃を弾き返して終わると昔からのサポーターならば思ったはずである。
しかし、その思いが間違いであることに気付くのに時間は掛からなかった。
それまで中盤の底で攻撃を自重していた青木が篤人と共に右サイドを切り裂く。
迫力ある上がりでアビスパ福岡を自陣に押し込めてしまう。
左は途中出場の石川、難なく上げたクロスは野沢のゴールを呼び込みこの試合2アシストとなる。
増田誓志とのパス交換も美しい。
そしてアレックス・ミネイロの浮き球にPAに飛び出したのは本田主将…
中盤に並んだセントラルMF三人が次々と飛び出す攻撃には福岡の金古もキリキリ舞である。
篤人と誓志、田代の起用で若手主体に思えるアウトゥオリ監督だが、そういう安易な戦術ではないことがよくわかる。
ここ数年、ほとんど出場機会の無かった本田主将がこれほどの輝きを見せているのは、本田主将本人の努力と監督の手腕、そして鹿島アントラーズという素晴らしい器が噛み合ってこそであろう。
この試合の勝利だけでなく今後を見据えて喜びを伝えたい。