三連覇選手コメント
【J1:第34節 浦和 vs 鹿島】試合終了後の鹿島選手コメント(09.12.05)
12月5日(土) 2009 J1リーグ戦 第34節
浦和 0 - 1 鹿島 (15:32/埼玉/53,783人)
得点者:66' 興梠慎三(鹿島)
●本山雅志選手(鹿島):
「よく決めてくれたと思います。相手が強くてすごくよかったなかで勝てたということは、少しずつ成熟してきているのかなと思いました」
Q:ロスタイムでばんばん攻められているのを見ているときは?
「田代がセンターバックなのかと思いました(笑)。いや、すごいジャンプ力があるし、何度かヘディングでクリアしましたし。あと、みんなで体を張って守る部分は昔からの伝統なので、そこが最終的には出たのではないかと思います」
Q:3連覇を達成してみてどうです?
「来年が大変だな、と思って。でも天皇杯も残ってますし、コンディションが個人的に悪いので、しっかりアレックス(フィジオセラピスト)に直してもらって、天皇杯に出たいと思います。調整しないといけないですね」
Q:3連覇ももちろんですけど、特別なシーズンだったと思いますが。
「そうですね。腎臓の手術をして、不安な部分で入った1年でしたし、片方の腎臓が4分の1以下の機能なので、体の変化はかなりあった。今週1週間もほとんど練習をしないなかで調整して、それでも信じて使ってくれた監督にはすごく感謝しますし、3連覇という結果で応えられて良かったと思います」
●中田浩二選手(鹿島):
「普段試合に出られない選手は思うところはいっぱいあるし、普段言えないこともいっぱい言ってすっきりした部分もあると思う。そういうのがうちの良さだと思う。どうしても試合に出てる組と出てない組で分かれちゃっていたので、言い合う場所もなかったし、あの会は良かったと思います。そこですぐに結果は出なかったけど、有意義だったんじゃないかと思います。
やりたいサッカーというかチームが目指しているサッカーがしっかりしていて、控えの選手も把握して練習してるし、それは奥野さんや石井さん(コーチ陣)の練習での意識付けというのがしっかりしてたから、誰が入ってもうまくできたと思う。それが1年間だけじゃなくて、オリヴェイラが入ってから3年間ずっとやってきたからこその結果だと思うので、そういう意味では軸がぶれないというか、それはうちの強みなのではないかと思います」
Q:来年は4連覇とACLですね。
「3連覇もなかったけど4連覇ももちろんないわけだし、つねにそういうところで鹿島はやっていかなきゃいけない。プラス、ACLは去年、一昨年と苦しい思いをしてるから、来年は取れるように、同じ失敗をしないようにやっていければいいかな」
Q:今年は内田選手や興梠選手が出てきてチーム全体が底上げしたように思う。年齢構成は鹿島はJ1でも上の方ですが、若い選手も責任を背負えるようになったと思いますが?
「(興梠)慎三とか、(内田)篤人は代表でもずっとやってるし、そういうのをどんどん出していかないといけないと思う。それ以外でも、(増田)誓志や(田代)有三もなかなか出場機会がないなか、出たら結果を出していたから別に俺らがどうこうするということじゃなくて、彼らが彼らなりに考えてしっかりやっていたからそういうのが良かったと思う。こういう結果につながったんじゃないかなと思います」
Q:一方で、黄金世代の選手たちがしっかりしてるなと思うんですけど。
「俺らもまだまだ30歳だし、まだまだやれると思ってるし、だから俺らが中心になってやんなきゃいけないと思う。そんななかで若手は若手で考えながらやってるのは良いこと。だからチームがうまく回っていると思う。ただ、来年とかはもっともっと若い選手が出てこないといけないと思うし、そういうポテンシャルは持っていると思うので、それを次につなげればいい。俺は特にうまくそういう選手を使いながらやっていければ良いと思います」
Q:去年の優勝より、やっぱり今年の方がうれしいですか?
「去年は特になにもしてないからね。去年より今年の方がうれしいし、今年も最後5、6試合だけど。最後にピッチに立てていたというのは実感があるし、ある程度肩の荷が下りたというか。去年、満さん(鈴木強化部長)があれだけ期待してくれたなかで、なかなか結果が出せずに怪我で終わってしまった。今年は出てからよいパフォーマンスをできたと思うし、そういう意味では良かったと思います」
Q:監督がわざわざ、輪を離れて中田選手のところに来てました。
「俺が輪を離れてたというのもあるんだろうけど…声をかけてもらって、おめでとうと言ってもらえたんでよかったです」
●内田篤人選手(鹿島):
「つらいときに監督が声をかけてくれた。とりあえず今日だけはゆっくりしたいです。今年は足を引っ張ってばっかりだった。先輩たちを見て、一生懸命やっただけです。鹿島はここというときに力をだせる。勝負所がわかっている。仲良しこよしじゃないけど、チームに力がある」
●岩政大樹選手(鹿島):
Q:最後、見ている方はひやひやだったんですが?
「いやいや、やってるほうがひやひやですよ(笑)。まあ、見てる方もそうでしょうけど、やってる方も願ってるような感じで。でも、自分の体も動かさなきゃいけないし、苦しかったですね」
Q:エスクデロのシュートを左足ではじき出したプレーは?
「よく当たったな、と思いました。よく反応できたと思いますし、まだ時間もあったので、これで勝ったとは思いませんでした。でも最後の時間にああやってひとつビッグプレーができるというのは、自分にとっては自信になります」
Q:最後の場面では?
「闘莉王が入ってきて結構やられていたので、ちょっと僕がマンマークで見ようかなという感じにしたりとか、最終的には青木と(田代)有三が入ってくれたので、そこからは個人で競り勝てる選手が増えた。それでちょっと落ち着いたというか、僕一人が行かなくても良くなったので楽になりました。他の選手よりも闘莉王が得点する確率の方が高いなと思っていたので、彼に競り勝つというよりも彼を抑えるということを僕が付いているときはしていました。でも、最終的には最後のシュートの場面にどこまで寄せられるかということだけなんで、その辺はみんなが意識してできたと思います」
Q:前半から押し込まれる時間も長かったですが、どういう声をかけあっていたんですか?
「今日はセカンドボールも拾えてなかったし、リスタートになったときの反応も向こうの方が明らかに速かったですから、全体的に硬さがあったことは否めないですね。ディフェンスラインはペナルティエリアくらいまで押し込まれていたので、気持ち的に焦らないことを言いました。特に向こうの右サイド、うちの左サイドから攻められることが多かった。ちょっと焦れてくるとイノ(伊野波)もどうしてもボールに行きたがるところがあるので、僕とエジミウソンが1対1の状況が多くなっていたんです。そうすると、このグランドコンディションだとちょっと不安だったので、その辺はイノとどんどん飛び出していかないようにしようというか、まず中で僕たちが辛抱していようということはやってました」
Q:どの辺くらいから自分たちのペースになってきたかな、と感じました?
「正直、自分たちのペースはあまり取れてなかったと思います。ただ、後半にレッズのディフェンスラインにかなりギャップができはじめていたので、そこから攻めれば得点のチャンスはあると思ってました。ペース云々は、今日はどうでもいいという感じで、今日はゼロに抑えて失点だけしないようにという声をかけていました」
Q:1-0になっても慌てないのが鹿島で、今日はその象徴的な試合でもあったと思いますが?
「結構ばたついてましたよ。試合前も試合中も全体的に硬さはあったと思いますし、最後の時間もいつもはもう少しうまくコントロールできてたと思うんですけど、今日はあまりコントロールしていた印象はないです。ぎりぎりで、綱渡りのように渡りきった感じしかない。うちらしさはそんなになかったと思うんですけど、結果的に勝ったことがうちらしいといえばうちらしいのかもしれません」
Q:その硬さはどこから?
「ひとつはレッズが良い戦いをした、ということがあると思います。もうひとつは僕らに3連覇のプレッシャーがかかっていたというのもあると思います」
●興梠慎三選手(鹿島):
「ゴールを決められない時期があって、チームには本当に迷惑をかけたので、最後は自分が決めてやろうと思っていました。その通りにできて、嬉しいです」
Q:ゴールシーンについて
「思い切って飛び込みました。他会場の結果はどうあれ、うちは勝つだけ。守っても優勝にはつながらないので、前線に張っていました」
●小笠原満男選手(鹿島):
「本当は自分たちが主導権を握りたかったが、相手が立ち上がりから勢いよく出てきたので、我慢が必要だった。綺麗に勝つのが1番だけど、いつもそうはいかないので、そうじゃなくても勝つために必要な戦い方をみんなでできたと思う。みんなが状況に応じて何をすればいいのかがわかってきて、勝ち切ることができるチームになったと思う」
Q:シャーレをあげた感想は?
「去年の新井場のまねをしました。でも、いいもんですね」
Q:5連敗した時期にキャプテンとしてどんなことを意識したのか?
「バラバラにならないこと、暗くならないことを意識してみんなに伝えた。自分だけでなくチームからそういう声が出ていたし、諦めることなくみんなでまとまって頑張ることができた。あってはいけないことだけど、今になって振り返るといい経験でした」
Q:3連覇について
「3連覇をしたら次は4連覇をしたくなるし、ナビスコ杯、ACLは落としてしまった。次は絶対に獲りたいし、天皇杯もある。自分だけでなく鹿島はそういうチームです」
Q:川崎Fに逆転されて2位に落ちたときはどういう気持ちでした?
「それは悔しいですよ。結果も出ないし。ただ、そこでみんなで下を向くんじゃなくて、なんとかしてがんばろうという意識があった。あとは、あそこでやり方を変えたりさまようんじゃなくて、こうすれば勝てるというイメージがあったし、戻る場所があったというか。みんなで走って必死に戦って、というのを見せられた。それが強みかなと思います」
Q:中田浩二選手の存在も大きかったのでは?
「あいつが真ん中でどっしりさぼってるんで(笑)。まあ、あいつも出られなくて我慢してずっとやってきたけど、みんなに声をかけてチームのためにやってくれたし、今度はピッチでがんばったし、あいつの存在は大きかったと思いますよ。若いやつにも声をかけて、出られないときも出られない選手に声かけて。出てきたときに、こうしてしっかり力になってくれた」
●曽ヶ端準選手(鹿島):
「苦しい場面もあったが、みんなが優勝に対する強い気持ちで守れていた。追加点を取れればよかったが、簡単な相手ではない。そのなかで守備陣が声と気持ちを出して、体を張って守ることができた」
Q:3連覇について
「どのチームもできなかったことなので胸を張れる。今日だけでなく、これまで積み重ねてきたことの結果だと思う」
●大岩剛選手(鹿島):
「自分に与えられた役割にはしっかりと応えられたと思う。ベテランとして若手に手本を示して、チームにいい影響を与えられたと思う」
以上
[ J1:第34節 浦和 vs 鹿島 ]

興梠の決勝ゴールの3コマ。内田の右からのクロスに、頭で見事に合わせてみせた!
[ J1:第34節 浦和 vs 鹿島 ]

0-0のまま迎えた後半21分、ついに興梠が決めた!内田の右からのクロスを頭で押し込んだ。この得点を鹿島が守りきって浦和にアウェイで勝利。鹿島が前人未到の3連覇を達成した。
[ J1:第34節 浦和 vs 鹿島 ]

Jリーグ杯(優勝銀皿)を高々と掲げる小笠原キャプテン!V3を達成した選手たちの笑顔が爆発する!
[ J1:第34節 浦和 vs 鹿島 ]

みんなで記念撮影!指を3本に立てて前人未到の3連覇を強調!
[ J1:第34節 浦和 vs 鹿島 ]

内田篤人選手とオリヴェイラ監督が揃ってサポーターに挨拶。
[ J1:第34節 浦和 vs 鹿島 ]

試合終了後、鹿島サポーターがオリヴェイラ監督の誕生日を祝い「ハッピーバースデートゥーユー〜」と大合唱。オリヴェイラ監督もサポーターに何度も感謝の礼をした
四連覇の前に天皇杯である。