誰が主役なのか、去る者は脇役でしかない。

鹿島MF野沢が逸機悔やむ
完封負けを、鹿島MF野沢が、しきりに悔やんだ。出場停止のMFファビオ・サントスに代わり、5月3日の大分戦以来、9試合ぶりに先発出場。前半36分には、MF小笠原からの縦パスをダイレクトで蹴り込んだが、ゴール左をかすめる惜しいシーンがあった。
「満男さん(小笠原)と目が合って、いいパスをもらえたけれど…。前半にいい形で攻撃しながら点を取れなかった」と肩を落とした。
[2006年8月26日23時15分]
久々の先発に躍動した野沢拓也。
頻繁にアレックス・ミネイロとポジションチェンジを繰り返しを間近で見、この二人の連携の高さを改めて認識した。
この記事のシーンは満男からの浮きスルーパスに飛び出したところだが、背後からの浮き球をボレーする技術には舌を巻かざるを得ない。
前半はアイデアと技術のオンパレードで輝きを放っていたことは事実である。
しかし、結果が伴わなかった。
本人も十分にわかっているようで、次節以降の奮起に期待できる。
ただし、この男は後ろに持ってくることの出来ない男である。
そして同様にこの試合で出番を与えられなかった10番本山も前でしか生きない。
この二人を同時に輝かせることが鹿島アントラーズに求められている課題なのである。
昨季はアレックス・ミネイロと野沢・満男と本山というセットでファンタジー溢れる試合を演出できた。
今季はその形の時間は少なく結果は出ていない。
柳沢敦の存在は大き過ぎ、本山はFW、野沢はMFに固定された。
この不調時に精神でなくファンタジーに頼るのは危険かもしれない。
しかし、手を拱いているわけにはいかない。
稀代のファンタジェスタを擁する我等が、その才能に期待をするのは至極当然である。
名古屋戦、そして賭けるべきナビスコ杯には何かしらの出来事が起こるであろうと予測する。
聖地へ赴くべき時が来たのである。
決起しようではないか、この窮地を救うために。