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期待のパッサー、柴崎岳

【後藤健生コラム】パッサータイプの若き天才、柴崎岳の可能性と課題
青森山田高校の柴崎岳を久しぶりに見た。

高円宮杯全日本ユース(U-18)選手権のグループリーグのジェフユナイテッド千葉U-18との試合である。柴崎は、格の違いを見せ付けた。青森山田は、全体としては守備の堅いチームのようだ。前線からプレスをかけて相手の攻撃を限定。4人のDFが並ぶフラットな最終ラインもうまくラインをコントロール。中盤でもプレッシャーをかけることで、相手のラストパスにミスを生じさせる。だが、トップの決定力も、サイドからのクロスも、精度と強さに欠ける。その攻守のギャップを埋めるのが柴崎だった。

セントラルMFとしてコンビを組む差波優人は、相手ボールを奪うのがうまい、基本的には守備の強いMF。そして、ロングボールを使って組み立てる。後方を差波に任せた柴崎は攻撃に専念し、無理なパスは出さないものの、確実にワンタッチでつなぐパスによって相手DFの間隙を衝いてFWを走らせる。青森山田のチャンスのほとんどが柴崎を起点としたものだった。

39分の先制ゴールも、右サイドを突破した三田尚希のパスを受けた柴崎が軽く流したボールを後方から上がってきた差波がペナルティーエリアの外からシュートしたもの。DFに当たってコースが変わって、ゴール右下に決まった。三田にパスを出した差波が、足を止めずにシュートのできるバイタルエリアに走りこんでいたのだ。攻め込んではいながらなかなか点が取れず、イヤなムードになりかけていた時間帯での先制ゴールだった。

そして、後半に入ってからも、柴崎は青森山田の攻撃の展開の中心にいた。56分には、ペナルティーエリア外からの柴崎のループシュートに走りこんだ三田が倒されてPKをゲット。このPKを柴崎が決めて勝負がついた。その技術の高さと、シンプルに通してくるラストパス。まさに、天才的なパッサーである。日本のサッカー界には、この10年ほど、トップ下のパッサーが君臨し続けていた。中田英寿、中村俊輔、そして小野伸二。今なら中村憲剛が旬である。

だが、現在の若い世代を見回してみると、そのパッサータイプが少ないのが気になる。

アタッカーとしては、宇佐美、宮吉、指宿、小野裕など好選手が目白押し。このうち、何人かが順調に成長すれば、4年後のブラジル・ワールドカップでは、豊富な攻撃陣を擁するチームになる可能性もある。だが、パッサーがいなくなるかもしれないのだ。そんな中で、柴崎にかかる期待は大きい。その、柴崎がすばらしいプレーを見せてくれたのだ。だが、今の青森山田でやっている、そのままのプレーだけでは物足りなさを感じるのも事実である。

昔ならともかく、現在のサッカーでは、トップ下に君臨してパスを出しているだけのゲームメーカーなどは存在しない。マラドーナならともかく、世界のどんな選手でもそうしたプレーはできない。シャビでも、イニエスタでも、じつによく動いているのを思い出してほしい。そして柴崎にもそうした動きをさらに期待したい。敵味方の位置や動きを見て、最善のコースにボールを送り込む。と同時に、自らも動いて相手のいちばん嫌なポジションに入り込んでプレーすることが要求されるのだ。

そして、実際、柴崎もそういう動きを時折見せている。

ジェフユナイテッド千葉との試合でも、こぼれ球に対する素早い反応を見せた場面もあったし、相手の最終ラインの裏に飛び出す場面もあった。また、相手のDFに体をぶつけることで、こぼれ球を作るようなプレーもあった。174センチ、64キロという柴崎だが、そうした相手との接触の場面でも意外な強さを持っている。今後、プロに入ったら、そうした動きを増やしていってほしいものである。

もっとも、ジェフ千葉との試合では、個人能力で青森山田がかなり上回っていたこともあって、柴崎にとってはとくに大きく動かなくても通用してしまうような内容だった。今後、さらに強い相手との試合では、自らの動きが要求されるようになっていくことだろう。青森山田高校は、グループリーグを突破。20日の月曜(敬老の日)に開かれる決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)では、FC東京と対戦することになった。

FC東京は、この年代では、屈指の強豪の一つである。とくに、守備の安定感のあるチーム。そのFC東京との試合で柴崎がどんな動きを見せるのか。注目したい。


後藤 健生 09月19日01:59

後藤氏のコラムである。
岳くんを褒めちぎると共に課題を挙げておる。
オフ・ザ・ボールの動きを覚えよと言い換えることも出来よう。
岳くんがガブさん並みの運動量を誇れば、向かうところ敵無しと行ったところか。
まさに楽しみである。
ユダとも、青木とも、満男とも異なるボランチの入団で我等が未来は明るい。
楽しみである。

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