fc2ブログ

守りきれぬ原因は如何に

【名波浩の視点】鹿島が2点のリードを守れなかった3つの要因

田代有三が競り合いで強さを発揮するなど、非常にいい働きを見せていたアントラーズだったが……。photo by Kai Keijiro

 Jリーグ第18節で川崎フロンターレと対戦した鹿島アントラーズ。試合は前半で2点のリードを奪いながらも、最後に追いつかれて痛い引き分けに終わった。
 前半は、アントラーズが“今季イチ”と言える内容でフロンターレを圧倒。攻守のバランス、そしてその切り替えの速さが本当に素晴らしかった。そのうえで、チーム全体のバランスを取る選手と、その組織を壊して前へ仕掛けていく選手との兼ね合いがよく、その展開のメリハリも効いていた。見ていて、すごく心地のいいサッカーだった。

 それが後半14分、フロンターレのDF薗田淳の退場で流れが一変した。まさに試合の行方を左右する大きなポイントとなった。

 特にアントラーズは、ボランチの伊野波雅彦がケアしていた中盤のスペースで混乱をきたした。退場者が出るまでは、スペースの潰しも、人の潰しも、守備に関してはほぼパーフェクトだったが、ひとり減ったフロンターレがやむを得ず変更したシステムに、逆に対応できず、バランスを崩してしまった。

 なかでも、ひとつポジションを下げた中村憲剛と稲本潤一との斜めの関係性に翻弄された。前線の選手がどちらかを守備へと引き付けることもできず、その分、ふたりを自由にさせてしまった。結局、悪い取られ方をすると、さすがに伊野波ひとりではふたりを捕まえ切れず、フロンターレの持つ攻撃のパワーとスピードを止めることができなかった。

 そしてもう一点、その中盤の守備を修正しようとしたメンバー交代が、アントラーズにとっては裏目に出たように思う。決して、交代出場した本山雅志と小笠原満男が悪いわけではない。ただ、田代有三がピッチにいるのといないのとでは、どちらがフロンターレにとって嫌だったのか、と考えると前者だと思うからだ。

 なにしろ、アントラーズのリズムが良かったのは、FW田代がボールをよく収めていたからこそ。加えて、シュートポイントにもスッと入ってくるし、囮(おとり)になって敵を引っ張り出すこともできていた。興梠慎三が自由に動き回れたのも彼のおかげだった。そんな田代の対応にフロンターレは手を焼いていただけに、あと10分、せめて7、8分でも田代を我慢して使っていたほうが、アントラーズの時間帯をキープできたと思うのだが……。

 また、勝っているゲームをそのまま終わらせることに長けたアントラーズらしからぬプレイも目立った。というのは、2−0になってから「そんなに攻めなくてもいいのにな」という場面が多く見受けられたことだ。今季あまり点が取れていないからなのか、内容が良くてもっと点が取れるという自信があったからなのか、その理由はわからないけれども、増田誓志は積極的に前へ飛び出していって、サイドバックの西大伍も頻繁に上がっていった。野沢拓也にしても、前を向いているときには常に仕掛けていくような姿勢を見せていた。

 本来のアントラーズなら、そこまで攻め続けることはなかったと思う。だいたい、ひとり減ったフロンターレは矢島卓郎の1トップとなり、自陣では中田浩二と岩政大樹、そして伊野波の3人が後方で控えていて、常に数的有利な状態だった。もっとそこを有効に使ってボールを回していれば、結果は違っていたのではないだろうか。

 とはいえ、アントラーズのチーム状態は春先に比べてかなり良くなっている。ACL(アジアチャンピオンズリーグ)もこなしていたころの、全体の動きが「重たい」といった感じもなくなった。悪いときのアントラーズは、勝っていても堅守速攻だけ、といったイメージがあるが、今では前述したように攻守のバランス、切り替えの速さが抜群。前線の動き出しもよく、ボールの収まりも非常にいい。

 その結果、サイドバックの上がりのタイミングがとてもスムーズになった。西にしても、新井場徹やアレックスにしても、一旦止まってからクロスを上げるシーンが開幕当初は多かったけれども、今ではトップスピードで上がっていって、そのスピードを保ったままクロスを配球。それによって、サイドでスペースを作ってから敵から逃げるように中央へ入っていく興梠が生きてくる。

 田代の良さも際立っていて、今の調子ならふた桁ゴールも計算できそう。今後、アントラーズは間違いなく浮上してくるだろう。

 ただひとつ、懸念されるのは、選手たちのメンタルコンディション。選手の疲労をためないためのターンオーバー制を敷いている中で、試合に出たり出なかったりする選手が、どれだけいいコンディションで出場試合に臨めるかどうか、である。大きな問題ではないけれども、選手というのはやはり試合に出続けたいものだから、その辺の折り合いはどうつけていくのか、気になるところだ。


名波氏による川崎戦のコラムである。
二点差で勝っており、相手が退場したところで、攻めすぎたことを問題視しておる。
確かにもっともな意見と言えよう。
そして、現時点でのチームの調子は春先に比べ、遙かに良いとの見識をしておる。
それは、我等にとっても見て取れる。
チームが好調故の攻めであったとも取れるであろう。
メンタル・コントロールさえ出来れば、成績も付いてくると言える。
ここからの反撃に期待したい。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

カレンダー
10 | 2023/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク