FC2ブログ

大津高校・植田くん、闘争心を持つ男

超高校級DF・植田直通が持つ唯一無二の才能
高校選手権・注目校紹介 大津編

2012年12月29日(土)

■「とにかく誰にも負けたくない」


恵まれた体格を誇る植田だが、闘争心という唯一無二の才能も兼ね備える【安藤隆人】

「ドン!」
 ベンチを強烈にたたく音が、記者席まで聞こえてきた。この音の主は植田直通だった。今年11月に行われたAFC U−19選手権。2013年のトルコU−20ワールドカップ(W杯)出場権を懸けたこの大会、U−19日本代表はグループリーグを突破し、準々決勝のイラク戦に臨んだ。勝てば、3大会ぶりのU−20W杯出場だったが、結果は1−2の敗戦。3大会連続でU−20W杯出場を逃した瞬間、この音が鳴り響いた。ベンチの壁をたたき、そのまま頭を抱え、しばらく動けなかった。敗戦の悔しさをピッチにいた誰よりも、強烈に、ありのままに表現をしていた。

 彼はこの大会で1秒も出場していない。ピッチに立てずに終わった選手が、ピッチにいた誰よりも大きなリアクションで悔しがる。それだけこの大会に懸けていたし、勝ちたいという気持ちが強かった。そして、試合に出られなかった自分への怒りもあった。

「悔しかった。おれはこのチームのために何もできなかった。ベンチスタートでも、チームを盛り上げたかったし、いつでも出られるように準備をしていた。でも出場できなかったし、チームの勝利に貢献できなかった。自分の力不足を感じたし、自分にむかついた」

 この闘争心こそ、彼の持つ最大の能力である。186センチ、77キロという恵まれた体躯を生かした、空中戦の強さと対人能力の高さ、キックの精度などに目を奪われるが、それをもたらしているのは、闘争心という彼の唯一無二の才能があるからこそ。

「とにかく誰にも負けたくないんです。負けることは大嫌い。どんな相手でもつぶすつもりでやるし、勝ちに行きたいんです」

■テコンドーで世界大会出場


屈辱の1年を過ごした植田は、日本一になることを誰よりも欲している【安藤隆人】

 植田が持つ闘争心は小学校時代から取り組んでいたテコンドーによるところが大きい。1対1で相手と闘うテコンドーは、「相手に飲まれたらそれで終わり。相手をつぶす、相手を凌駕(りょうが)しないと勝てないんです」(植田)と、闘争本能むき出しのままに相手と対峙(たいじ)することが求められる。その中で、彼は日本一の称号を手にし、さらに日本代表として世界大会に出場するまでの成績を残した。闘争心はとてつもなく大きく磨き上げられたことだろう。そして、その情熱、精神の矛先は徐々にサッカーに向けられていった。

「サッカーの方が楽しかった。みんなで戦えるし、相手を倒す喜びもあって、テコンドーよりもサッカーがしたかった」

 サッカーの世界では無名の存在だったが、「どうせやるなら、全国やプロを目指せる環境で挑戦したかった」と、地元の強豪・大津高校に入学。すぐに平岡和徳監督にその才を見抜かれると、1年生の時からスタメンに抜てき。しかも、そのポジションはそれまでのFWではなく、センターバック(CB)だった。

「最初はいやだったけど、徐々に相手FWからボールを奪ったり、競り勝ったりすることがすごく楽しくなった。特にヘディングはボールを倒すというか、相手を圧倒できるというか、闘いという面ですごく楽しくなった」

 CBの魅力にはまっていった彼は、相手の攻撃を止めるために、その闘争心をむき出しにすることで、さらに闘う本能を磨き上げていった。その中で1年時の選手権、2年時のメキシコU−17W杯などを経験して、CBとして大きくスケールアップしていく。3年になると、CBとしての風格は十分で、空中戦の強さ、対人の強さ、そして正確なフィードはユース年代では群を抜き、すごみを増してきた。

■「日本一になることしか考えていない」

 しかし、植田の中におごりは生まれなかった。なぜならば今年1年間、彼は一切の満足を得ることができていないからだ。インターハイでは帝京第三の前に屈辱の初戦敗退。冒頭でも書いたように、AFC U−19選手権は1秒も出場できないまま敗退を迎えた。闘争心むき出しで挑みながらも、不完全燃焼に終わった悔しさが、さらに彼をたき付け、よりスケールアップしようとする強烈な向上心に変わっていた。

 プリンスリーグ九州1部を制し、12月中旬に行われた高円宮杯プレミアリーグ参入戦において、四国代表の香川西を相手に、自らもゴールを決めて、6−1で大勝。来季のプレミアリーグ昇格を決めた後も、彼の表情に笑顔はなく、「今日は楽しめなかった。もっと相手がどんどん攻めてくれたら楽しめたけど、おれは何もしていない。面白くなかった」と口にしたのも、常に激しい闘いに飢えている証拠であり、どん欲に自身のスケールアップを求めるがゆえだった。

「大津はまだ全国制覇を一度もしていない。だからこそ、絶対に日本一になりたい。選手権ですべてを出して、日本一になることしか考えていない」

 今、しびれるような闘いに飢えている男は、同時にタイトルにも飢えている。鹿島アントラーズ入りが決まった逸材は、自らの成長の源となっている闘争心をさらに大きくさせ、闘いの時を待っている。

<了>


高校日本一を目指す植田くんである。
植田くんの負けず嫌いが良く伝わってくる。
このメンタリティはプロ入りしてなお大きく影響を及ぼすであろう。
闘争心と向上心でスケールアップして行くことは想像に難くない。
高校で日本一、そして鹿島で日本一を目指すのだ。
期待しておる。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Fundamentalism

Author:Fundamentalism
鹿島愛。
狂おしいほどの愛。
深い愛。
我が鹿島アントラーズが正義の名のもとに勝利を重ねますように。

カレンダー
05 | 2020/06 | 07
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク