新潟戦プレビュー
【J1:第26節 鹿島 vs 新潟 プレビュー】優勝戦線生き残りのため、絶対に負けられない鹿島。連敗中の新潟から白星挙げる! [ J's GOAL ]
前節・名古屋グランパスエイト戦で0−3とまさかの完敗を喫した鹿島アントラーズ。これで首位・浦和レッズとの勝点差が10に開いたばかりか、清水エスパルスに抜かれて4位に転落してしまった。これ以上の取りこぼしは、逆転タイトルへの可能性が完全についえることを意味する。今はまだ9月下旬。J1は残り9試合もある。そんな時期に早々と優勝戦線から脱落する事態だけは、何としても避ける必要がある。
非常に厳しい立場にいる鹿島が明日22日、ホームで迎え撃つのが、アルビレックス新潟だ。今季、新潟とはナビスコカップで2試合、J1で1試合を戦っており、戦績は1勝1敗1分と全くの五分。決して楽な相手とは言えない。しかしながら、最近の新潟は連敗中でチーム状態がいいわけでもない。だからこそ、今季4度目の対戦を確実に勝利し、再び上位陣を追撃する態勢に入りたい。
名古屋戦完敗から1週間。オズワルドオリヴェイラ監督はまず2日間の休養を与えて精神的な切り替えを促した。その後の4日間はじっくりと調整し、選手たちのモチベーションをより一層高めた。これまでも指揮官は巧みな手腕で選手たちのメンタル面をコントロールしてきた。選手たちはもはや名古屋に負けたことなど気に留めていないだろう。
今回の鹿島は青木剛が出場停止。9月1日の川崎フロンターレ戦から評価を高めていた彼の不在は残念ではある。が、同じポジションには中後雅喜がいる。彼は苦しかった前半戦のチームを支えたキーパーソンの1人。このところはスタメン落ちが続き、本人も奮起していたはずだ。この重要な一戦でのチャンスを結果に結びつけてほしいものだ。
おそらく中盤は、彼と小笠原満男がボランチに入り、野沢拓也と本山雅志が2列目を担う。そしてFWはいつも通り、マルキーニョスと柳沢敦がコンビを組むだろう。前回の名古屋戦では攻撃陣が不発だっただけに、今回は鹿島らしい小気味いいパス回しを生かした攻めを取り戻したい。
そしてもう1つ重要なのが守備面の修正である。名古屋戦の3失点は最終ラインにとってもショッキングな出来事だったに違いない。8月11日の第19節から始まったJ1後半戦を鹿島は5勝2敗で戦っているが、勝ち星が多い割に失点が多い。無失点試合は19節のヴァンフォーレ甲府戦だけ。敗れたガンバ大阪戦と名古屋戦は大量失点を強いられている。ファボンが負傷で長期離脱しているのも痛いが、それ以上に1つのミスをきっかけに集中力を失ってしまう脆さが気になる。
かつての常勝軍団といわれた頃の鹿島は、ミスが出ても試合中に立て直せるチームだった。90分通じて粘り強い堅守で勝ちきってきたのだ。そういういい伝統を取り戻さなければ、悲願の10冠はいつまでたっても達成できない。このまま守備面の不安定さが続けば、準決勝進出を果たしているナビスコカップへの悪影響も出かねない。今こそ守護神・曽ヶ端準、最終ラインのリーダー・岩政大樹らが声を出し合い、しっかりと守りの修正を図ってほしい。
対する新潟。今季前半戦は最高3位に入るなど好調だったが、8月11日のJ1再開後は3勝4敗と黒星が先行している。右サイドで活躍していた内田潤が右ひざじん帯を痛め、さらには田中亜土夢が右足第五中足骨を骨折して手術を余儀なくされるなど、負傷者が出ているのも痛い。その影響か、柏レイソル戦でも開始早々に本間勲が先制したが、柏の李忠成と山根巌に得点を許して逆転負け。「東北電力スタジアムでは強い」と言われたチームがホーム3連敗と、鈴木淳監督も選手たちも苦しんでいる。
新潟には日本代表FW矢野貴章やエジミウソン、マルシオ・リシャルデスなど点の取れる選手がいるが、このところは決定機を外し続けている。とはいえ、いつ彼らが得点感覚を取り戻すか分からない。昨季まで鹿島にいた深井正樹も、この試合には特別な闘志を燃やしてくるだろう。こうした相手を迎え撃つ鹿島としては、まずしっかりと相手をマークし、爆発力ある攻撃陣を止めるところから試合をスタートさせたい。
明日のゲームのスタメンを予想すると、鹿島はGK曽ヶ端、DF内田篤人、岩政、大岩剛、新井場徹、ボランチ・小笠原、中後、攻撃的MFに野沢、本山、FWにマルキーニョス、柳沢。いつも通りの4−4−2で行くだろう。一方の新潟は不透明な面があるものの、基本的にはGK北野貴之、DF松尾直人、永田充、千代反田充、坂本将貴、ボランチに千葉和彦、シルビーニョ、2列目にマルシオ・リシャルデス、本間、FWに矢野とエジミウソンという前節のメンバーがベースになりそうだ。鹿島で最も成長が著しい内田と新潟のキーマン・坂本のマッチアップには注目したい。
22日夜の鹿嶋地方の天候は晴れ、気温25度前後と予想される。清々しい陽気の中、サポーターは9月1日の川崎戦に続くホームでの勝利を待ち望んでいる。
以上
2007.09.21 Reported by 元川悦子
あからさまに取材無しで書いているプレビュー。
元川女史は度胸がある。
明日の試合、2TOPはマルキーニョスと田代有三が有力である。
柳沢主将は今週一度もマルキーニョスと組んでいないのである。
この程度の記事であれば、高校生にでも書けるであろう。
それよりも未だに曽「ヶ」端と表記していることに憤りを感じる。
が、どうにもならぬのがこの国のメディアと言わざるを得ない。
残念である。
無念である。
財前教授の胸の内が痛いほど分かるのであった。